(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-07-25
(54)【発明の名称】バッテリ自己加熱装置およびバッテリ自己加熱装置を備えた車両
(51)【国際特許分類】
B60L 58/27 20190101AFI20250717BHJP
【FI】
B60L58/27
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025504622
(86)(22)【出願日】2023-05-31
(85)【翻訳文提出日】2025-01-27
(86)【国際出願番号】 CN2023097495
(87)【国際公開番号】W WO2024037112
(87)【国際公開日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】202222189333.6
(32)【優先日】2022-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(74)【代理人】
【識別番号】100210099
【氏名又は名称】遠藤 太介
(72)【発明者】
【氏名】フェンチャン ユー
(72)【発明者】
【氏名】シンチュン チャン
(72)【発明者】
【氏名】ハイピン スン
【テーマコード(参考)】
5H125
【Fターム(参考)】
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC23
5H125AC24
5H125FF03
(57)【要約】
バッテリ自己加熱装置が設けられた、車両。バッテリ自己加熱装置は、蓄電装置と、インダクタと、制御ユニットと、コンデンサとを含む。蓄電装置は、直列に配置された、第1の蓄電装置および第2の蓄電装置を含む。インダクタの一端は、第1の蓄電装置と第2の蓄電装置との間に接続される。制御ユニットは、少なくとも1つの相のブリッジアームを含む。インダクタの他端は少なくとも1つの相のブリッジアームの中点に接続される。少なくとも1つの相のブリッジアームの両端は、蓄電装置の正極と負極とそれぞれに接続される。コンデンサの両端は、蓄電装置の正極と負極とにそれぞれ接続される。コンデンサは、直列に接続された、第1のXコンデンサおよび第2のXコンデンサを含む。インダクタの一端は、第1のXコンデンサと第2のXコンデンサとの間に接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に配置された第1の蓄電装置(110)および第2の蓄電装置(120)を含む、蓄電装置(100)と、
一端が、直列に配置された前記第1の蓄電装置(110)と前記第2の蓄電装置(120)との間に接続された、インダクタ(210)と、
少なくとも1つの相ブリッジアーム(310)を含み、前記インダクタ(210)の他端が前記少なくとも1つの相ブリッジアーム(310)の中点に接続され、前記少なくとも1つの相ブリッジアーム(310)の両端が前記蓄電装置(100)の正極と負極とにそれぞれ接続された、制御ユニット(300)と、
両端が前記蓄電装置(100)の前記正極と前記負極とにそれぞれ接続され、直列に接続された第1のXコンデンサ(410)および第2のXコンデンサ(420)を含み、前記インダクタ(210)の前記一端が前記第1のXコンデンサ(410)と前記第2のXコンデンサ(420)との間に接続された、コンデンサ(400)と
を含む、バッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項2】
前記第1のXコンデンサ(410)は、X1コンデンサであり、前記第2のXコンデンサ(420)は、X2コンデンサである、請求項1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項3】
前記第1のXコンデンサ(410)が第1の接触器(430)を介して前記インダクタ(210)の前記一端に接続された、第1の接触器(430)
をさらに含む、請求項1または2に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項4】
前記インダクタ(210)は、モータ(200)の少なくとも1つの相巻線である、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項5】
前記インダクタ(210)は、前記モータ(200)の3つの相巻線であり、前記制御ユニット(300)は、モータコントローラであり、前記モータコントローラは、3つの相ブリッジアーム(320)を含み、前記3つの相巻線の一端は、直列に接続された第1の蓄電装置(110)と前記第2の蓄電装置(120)との間に、N線(123)を介して接合後に接続され、前記3つの相巻線の他端は、前記3つの相ブリッジアーム(320)の中点にそれぞれ接続された、請求項4に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項6】
前記3つの相ブリッジアーム(320)は、
3つの上側ブリッジアーム(321)が、接合後、自己加熱安全装置(500)を介して前記蓄電装置(100)の前記正極に接続される、上側ブリッジアーム(321)と、
下側ブリッジアーム(322)と
を各々含む、請求項5に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項7】
前記自己加熱安全装置(500)は、ヒューズワイヤである、請求項6に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項8】
前記3つの相ブリッジアーム(320)および前記3つの相巻線が導電性構造体(601)を介して接続された、前記導電性構造体(601)上にスリーブ付けされ、前記制御ユニット(300)に接続された、ホール(600)
をさらに含む、請求項5から7のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項9】
前記モータコントローラは、
前記3つの相ブリッジアーム(320)に接続され、前記3つの上側ブリッジアーム(321)を同時にオフになるよう制御し、前記3つの下側ブリッジアーム(322)を同時にオフになるよう制御するように構成され、前記3つの下側ブリッジアーム(322)の状態が前記3つの上側ブリッジアーム(321)の状態とは反対である、制御パネル(301)
をさらに含む、請求項6から8のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項10】
前記第1の蓄電装置(110)は、直列に接続された第1のバッテリ(111)および第1の抵抗器(112)を含み、前記第2の蓄電装置(120)は、直列に接続された第2のバッテリ(121)および第2の抵抗器(122)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項11】
前記インダクタ(210)の前記一端と前記蓄電装置(100)とに接続され、前記インダクタ(210)の前記一端と前記蓄電装置(100)との間の接続および切断を制御するように構成された、第2の接触器(700)
をさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項12】
前記蓄電装置(100)は、バッテリパックである、請求項1から11のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項13】
前記第1のXコンデンサ(410)は、2.5kV~4kVの高電圧に耐えることができ、前記第2のXコンデンサ(420)は、2.5kV以下の高電圧に耐えることができる、請求項1から11のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項14】
前記第1のXコンデンサ(410)は、X1コンデンサであり、前記第2のXコンデンサ(420)は、X2コンデンサである、請求項13に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)を含む、車両(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2022年8月18日に出願された「BATTERY SELF-HEATING DEVICE AND VEHICLE WITH SAME」と題する中国特許出願第202222189333.6号の優先権および利益を主張する。
【0002】
分野
本開示は、車両技術の分野に関し、特に、バッテリ自己加熱装置およびバッテリ自己加熱装置を備えた車両に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の電動車両では、低温環境下で走行するとき、蓄電装置の充放電性能が著しく低下し、充放電効率が低い。その結果、車両の航続距離が大幅に短くなり、蓄電装置の耐用寿命が影響を受け、ユーザエクスペリエンスが低下する。一般に、既存のバッテリ加熱装置は、車両が停止しているときにのみバッテリを加熱することができ、たとえば、正温度係数(positive temperature coefficient(PTC))サーミスタを使用することによってバッテリを加熱することができる。これが、車両の走行中にバッテリを加熱する問題の解決を困難にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、関連技術に存在する技術的問題のうちの少なくとも1つを解決することを目的とする。したがって、本開示の目的は、バッテリ自己加熱装置を提供することである。バッテリ自己加熱装置が車両に適用された場合、蓄電装置は、車両の走行中と車両が駐車状態にあるときの両方で自己加熱を実現して、車両の航続距離を確保し、蓄電装置の耐用寿命を延ばすことができる。
【0005】
本開示によれば、前述のバッテリ自己加熱装置を備えた車両がさらに提供される。
【0006】
前述の目的を達成するために、本開示の第1の態様の実施形態によれば、直列に配置された第1の蓄電装置および第2の蓄電装置を含む蓄電装置と、一端が直列に配置された第1の蓄電装置と第2の蓄電装置との間に接続されたインダクタと、少なくとも1つの相ブリッジアームを含み、インダクタの他端が少なくとも1つの相ブリッジアームの中点に接続され、少なくとも1つの相ブリッジアームの両端が蓄電装置の正極と負極とにそれぞれ接続された、制御ユニットと、両端が蓄電装置の正極と負極とにそれぞれ接続され、直列に接続された第1のXコンデンサおよび第2のXコンデンサを含み、インダクタの一端が第1のXコンデンサと第2のXコンデンサとの間に接続された、コンデンサと、を含む、バッテリ自己加熱装置が提供される。
【0007】
本開示の実施形態によれば、バッテリ自己加熱装置が車両に適用された場合、蓄電装置は、車両の走行中と車両が駐車状態にあるときの両方で自己加熱を実現して、車両の航続距離を確保し、蓄電装置の耐用寿命を延ばすことができる。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のXコンデンサは、X1コンデンサであり、第2のXコンデンサは、X2コンデンサである。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のXコンデンサは、第1の接触器を介してインダクタの一端に接続される。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態によれば、インダクタは、モータの少なくとも1つの相巻線である。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態によれば、インダクタは、モータの3つの相巻線であり、制御ユニットは、モータコントローラであり、モータコントローラは、3つの相ブリッジアームを含む。3つの相巻線の一端は、直列に接続された第1の蓄電装置と第2の蓄電装置との間に、N線を介して接合後に接続され、3つ相巻線の他端は、3つの相ブリッジアームの中点にそれぞれ接続される。
【0012】
本開示のいくつかの実施形態によれば、3つの相ブリッジアームは、それぞれ上側ブリッジアームおよび下側ブリッジアームを含み、3つの上側ブリッジアームは、接合後に、自己加熱安全装置を介して蓄電装置の正極に接続される。
【0013】
本開示のいくつかの実施形態によれば、自己加熱安全装置は、ヒューズワイヤである。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態によれば、バッテリ自己加熱装置は、3つの相ブリッジアームと3つの相巻線とが導電性構造体を介して接続された、導電性構造体上にスリーブ付けされ、制御ユニットに接続された、ホール、をさらに含む。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1の蓄電装置は、直列に接続された第1のバッテリおよび第1の抵抗器を含み、第2の蓄電装置は、直列に接続された第2のバッテリおよび第2の抵抗器を含む。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態によれば、モータコントローラは、3つの相ブリッジアームに接続され、3つの上側ブリッジアームを同時にオフになるよう制御し、3つの下側ブリッジアームを同時にオフになるよう制御するように構成され、3つの下側ブリッジアームの状態が3つの上側ブリッジアームの状態とは反対である、制御パネル、をさらに含む。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態によれば、バッテリ自己加熱装置は、インダクタの一端と蓄電装置とにそれぞれ接続され、インダクタの一端と蓄電装置との間の接続および切断を制御するように構成された、第2の接触器、をさらに含む。
【0018】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1の蓄電装置は、直列に接続された第1のバッテリおよび第1の抵抗器を含み、第2の蓄電装置は、直列に接続された第2のバッテリおよび第2の抵抗器を含む。
【0019】
本開示のいくつかの実施形態によれば、蓄電装置は、バッテリパックである。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のXコンデンサは、2.5kV~4kVの高電圧に耐えることができ、第2のXコンデンサは、2.5kV以下の高電圧に耐えることができる。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のXコンデンサは、X1コンデンサであり、第2のXコンデンサは、X2コンデンサである。
【0022】
本開示の第2の態様の実施形態によれば、本開示の第1の態様の実施形態によるバッテリ自己加熱装置を含む、車両が提供される。
【0023】
本開示の第2の態様の実施形態によれば、本開示の第1の態様の実施形態によるバッテリ自己加熱装置が使用され、これにより、蓄電装置は、車両の走行中と車両が駐車状態にあるときの両方で自己加熱を実現して、車両の航続距離を確保し、蓄電装置の耐用寿命を延ばすことができる。
【0024】
本開示のさらなる態様および利点は以下の説明で与えられ、それらのいくつかは、以下の説明から明らかになるか、または本開示の実践から知ることができる。
【0025】
本開示の前述のおよび/またはさらなる態様および利点は、以下の添付の図面を参照してなされる実施形態の説明において明らかになり、理解可能になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の実施形態によるバッテリ自己加熱装置の原理図である。
【
図2】本開示の実施形態によるバッテリ自己加熱装置の基本波周期の曲線チャートである。
【
図3】
図1に示す制御ユニットの概略ブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態による車両の概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0027】
1 バッテリ自己加熱装置
100 蓄電装置
110 第1の蓄電装置
111 第1のバッテリ
112 第1の抵抗器
120 第2の蓄電装置
121 第2のバッテリ
122 第2の抵抗器
123 N線
200 モータ
210 インダクタ
300 制御ユニット
310 ブリッジアーム
320 3つの相ブリッジアーム
321 上側ブリッジアーム
322 下側ブリッジアーム
301 制御パネル
400 コンデンサ
410 第1のXコンデンサ
420 第2のXコンデンサ
430 第1の接触器
500 自己加熱安全装置
600 ホール
601 導電性構造体
700 第2の接触器
1000 車両
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の実施形態を以下で詳細に説明する。実施形態の例は添付の図面に示されており、すべての添付の図面の同一または類似の参照符号は、同一もしくは類似の構成要素または同一もしくは類似の機能を有する構成要素を指示する。添付の図面を参照して以下で説明する実施形態は例示であり、本開示を説明するためにのみ使用され、本開示に対する限定として解釈されるべきではない。
【0029】
本開示の説明では、「中心」、「長手」、「横断」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内側」、「外側」、「軸方向」、「径方向」、および「周方向」などの用語によって指示される向きまたは位置関係は、添付の図面に基づいて示される向きまたは位置関係であり、装置または要素が特定の向きを有するか、または特定の向きで構築され、操作されるべきであることを指示または暗示するのではなく、単に本開示を説明し、説明を簡略化するために使用されており、したがって、本開示に対する限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0030】
本開示の説明では、「第1の特徴」または「第2の特徴」は、1つまたは複数の特徴を含む場合がある。
【0031】
本開示の説明では、「複数」は2つ以上を意味し、「いくつかの」は1つまたは複数を意味する。
【0032】
本開示の実施形態によるバッテリ自己加熱装置1を、以下で添付の図面を参照して説明する。
【0033】
図1および
図2に示すように、本開示の実施形態によるバッテリ自己加熱装置1は、蓄電装置100と、インダクタ210と、制御ユニット300と、コンデンサ400とを含む。
【0034】
蓄電装置100は、直列に配置された第1の蓄電装置110および第2の蓄電装置120を含む。インダクタ210の一端は、直列に配置された第1の蓄電装置110と第2の蓄電装置120との間に接続される。制御ユニット300は、少なくとも1つの相ブリッジアーム310を含む。インダクタ210の他端は少なくとも1つの相ブリッジアーム310の中点に接続され、少なくとも1つの相ブリッジアーム310の両端は蓄電装置100の正極と負極とにそれぞれ接続される。コンデンサ400の両端は、蓄電装置100の正極と負極とにそれぞれ接続される。コンデンサ400は、直列に接続された第1のXコンデンサ410および第2のXコンデンサ420を含み、インダクタ210の一端は、第1のXコンデンサ410と第2のXコンデンサ420との間に接続される。
【0035】
蓄電装置100は、バッテリパック、すなわち、電源バッテリであってもよい。
【0036】
各相ブリッジアーム310は、直列に接続された2つの電源スイッチを含むことに留意されたい。インダクタ210の他端が少なくとも1つの相ブリッジアーム310の中点に接続されることとは、インダクタ210の他端が少なくとも1つの相ブリッジアーム310の中間位置に接続されることではなく、インダクタ210の他端が直列に接続された2つの電源スイッチの間に接続されることを意味する。
【0037】
本開示における電源スイッチは、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、MOSトランジスタ(金属酸化膜半導体)、バイポーラ接合トランジスタであってもよいし、炭化ケイ素などで作られたスイッチであってもよいことに留意されたい。
【0038】
本開示のこの実施形態のバッテリ自己加熱装置1によれば、蓄電装置100は、直列に配置された第1の蓄電装置110および第2の蓄電装置120を含み、インダクタ210の一端は、直列に配置された第1の蓄電装置110と第2の蓄電装置120との間に接続される。制御ユニット300は、少なくとも1つの相ブリッジアーム310を含み、インダクタ210の他端は少なくとも1つの相ブリッジアーム310の中点に接続され、少なくとも1つの相ブリッジアーム310の両端は、蓄電装置100の正極と負極とそれぞれに接続される。バッテリ自己加熱装置1が車両に適用された場合、蓄電装置100は、車両の走行中と車両が駐車状態にあるときの両方で自己加熱を実現して、車両の航続距離を確保し、蓄電装置100の耐用寿命を延ばすことができる。
【0039】
たとえば、
図2に示すように、基本波周期の正の半周期において、ブリッジアーム310の上側電源スイッチがオンになり、ブリッジアーム310の下側電源スイッチがオフになると、第1の蓄電装置110は放電し、電流はブリッジアーム310の上側電源スイッチのIGBTを通るループを形成し、第1の蓄電装置110の電流はブリッジアーム310の上側電源スイッチを介してインダクタ210を充電する。ブリッジアーム310の上側電源スイッチがオフになり、ブリッジアーム310の下側電源スイッチがオンになると、インダクタ210はフリーホイール電流を供給して第2の蓄電装置120を充電して、ブリッジアーム310の下側電源スイッチのダイオードを通るループが形成される。
【0040】
基本波周期の負の半周期において、ブリッジアーム310の上側電源スイッチがオフになり、ブリッジアーム310の下側電源スイッチがオンになると、第2の蓄電装置120は放電し、電流はブリッジアーム310の下側電源スイッチのIGBTを通るループを形成し、第2の蓄電装置120の電流はブリッジアーム310の下側電源スイッチを介してインダクタ210を充電する。ブリッジアーム310の上側電源スイッチがオンになり、ブリッジアーム310の下側電源スイッチがオフになると、インダクタ210はフリーホイール電流を供給して第1の蓄電装置110を充電して、ブリッジアーム310の下側電源スイッチのダイオードを通るループを形成する。
【0041】
したがって、ブリッジアーム310の2つの電源スイッチは高いオン/オフ周波数で動作し、第1の蓄電装置110および第2の蓄電装置120は、電流振動により互いに充放電し、そのため第1の蓄電装置110の内部抵抗および第2の蓄電装置120の内部抵抗が熱を発生させて、蓄電装置100の自己加熱を実現する。
【0042】
このようにして、低温環境下において、蓄電装置100は自己加熱を行うことができ、これにより蓄電装置100の電力供給効率を向上させることができる。たとえば、車両の走行中に、蓄電装置100は自己加熱を行うことができるので、蓄電装置100は、電力が高効率で供給される動作状態を維持する。また、蓄電装置100が充電されるときに、蓄電装置100は、充電効率を向上させるために、まず自己加熱を行うことができる。
【0043】
また、蓄電装置100の電流は、ブリッジアーム310およびインダクタ210を流れ、次いで蓄電装置100に還流する。関連技術の正温度係数(PTC)サーミスタを使用することによる蓄電装置の加熱と比較して、本開示の蓄電装置100の電気エネルギー損失は低い。蓄電装置100の温度を効果的に上昇させる一方で、蓄電装置100の電気エネルギーは大きくは失われず、加熱損失は低減され、航続距離が向上する。また、PTC加熱部材を追加的に配置する必要がなく、これにより、コスト、体積、部品点数が削減される。
【0044】
また、コンデンサ400の両端は、蓄電装置100の正極と負極とにそれぞれ接続される。コンデンサ400は、直列に接続された第1のXコンデンサ410および第2のXコンデンサ420を含み、インダクタ210の一端は、第1のXコンデンサ410と第2のXコンデンサ420との間に接続される。
【0045】
したがって、蓄電装置100が車両を駆動するためにブリッジアーム310に電力を供給するとき、蓄電装置100の電流は、まず第1のXコンデンサ410および第2のXコンデンサ420を通過して蓄電装置100の出力電流のリップル電流を吸収するので、蓄電装置100がブリッジアーム310に電力を供給するときの電圧が安定し、蓄電装置100が充電されるとき、蓄電装置100に入る電流もまた、まずコンデンサ400を通過する。コンデンサ400は、蓄電装置100に入力される充電電流のリップル電流を吸収することができるので、蓄電装置100の両端の充電電圧の安定性が維持される。
【0046】
また、第1のXコンデンサ410および第2のXコンデンサ420を配置することにより、バッテリ自己加熱装置1上のインダクタ210の一端と蓄電装置100との間に高周波電流のループを設けることができ、周波数における磁気リングの高周波電流飽和のリスクが可能な限り低減される。第1のXコンデンサ410および第2のXコンデンサ420は、インダクタ210の一端と蓄電装置100との間のディファレンシャルモード電流を吸収することができるので、蓄電装置100の正極および負極の高周波ディファレンシャルモード電流成分が低減される。
【0047】
このようにして、本開示のこの実施形態によるバッテリ自己加熱装置1は、車両の走行中と車両が駐車状態にあるときの両方で蓄電装置100の自己加熱を実現して、車両の航続距離を確保し、蓄電装置100の耐用寿命を延ばすことができる。
【0048】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、第1のXコンデンサ410は、X1コンデンサであり、第2のXコンデンサ420は、X2コンデンサである。第1のXコンデンサ410は、2.5kV~4kVの高電圧に耐えることができ、第2のXコンデンサ420は、2.5kV以下の高電圧に耐えることができる。
【0049】
第1のXコンデンサ410は、蓄電装置100が制御ユニット300のブリッジアーム310のIGBTに電力を供給するときの電圧安定化およびフィルタリング機能を有するコンデンサである。車両の走行中、IGBTが電流を変換するときのIGBTの電力は大きい。したがって、第1のXコンデンサ410の耐高電圧範囲は高くする必要がある。
【0050】
第2のXコンデンサ420は、蓄電装置100が自己加熱を行うときのインダクタ210と蓄電装置100との間のN線上のディファレンシャルモード電流を吸収するように構成されている。
図1から、第2のXコンデンサ420は、第1の接触器430を介してインダクタ210に接続されることが分かる。蓄電装置100が自己加熱を行うとき、第2のXコンデンサ420は、蓄電装置100に接続されたインダクタ210の端部と導通する。自己加熱用の蓄電装置100の電力は、車両の走行中に電流が変換されるときのIGBTの電力よりも小さい。したがって、第2のXコンデンサ420の耐高電圧範囲は、第1のXコンデンサ410の耐高電圧範囲よりも小さくてもよい。
【0051】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、
図1に示すように、第1のXコンデンサ410は、第1の接触器430を介してインダクタ210の一端に接続される。
【0052】
言い換えれば、第1のXコンデンサ410は、第1の接触器430を介してインダクタ210とオン/オフ接続され得る。蓄電装置100が自己加熱を行う必要がある場合、第1の接触器430は閉じられるので、第1のXコンデンサ410および第2のXコンデンサ420は第1の接触器430を介してインダクタ210の一端に接続される。蓄電装置100が自己加熱を行う必要がない場合、第1の接触器430は開いており、第1のXコンデンサ410および第2のXコンデンサ420は協働して、蓄電装置100の充電電圧および放電電圧が確実に安定するようにする。
【0053】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、
図1に示すように、インダクタ210は、モータ200の少なくとも1つの相巻線である。
【0054】
このようにして、バッテリ自己加熱装置1とモータ200とがモータ200の巻線を共用するので、モータ200の巻線は再利用され、モータ200の巻線の利用性が向上する。インダクタを別途配置する必要がなく、これにより部品点数および製造コストが削減されて、バッテリ自己加熱装置1およびモータ200の全体体積の低減が助長される。
【0055】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、
図1に示すように、インダクタ210は、モータ200の3つの相巻線である。制御ユニット300は、モータコントローラであり、モータコントローラは、3つの相ブリッジアーム320を含む。3つの相巻線の一端は、直列に接続された第1の蓄電装置110と第2の蓄電装置120との間に、N線123を介して接合後に接続され、3つの相巻線の他端は、3つの相ブリッジアーム320の中点にそれぞれ接続される。
【0056】
言い換えれば、モータ200は三相モータであってもよく、モータ200は駆動モータまたは発電機であってもよい。3つの相巻線はバッテリ自己加熱装置1に適用され、3つの相巻線はモータコントローラの3つの相ブリッジアーム320に1対1対応で接続され、これにより、バッテリ自己加熱装置1によって発生するリップル電流の確率を低減することができ、自己加熱時の蓄電装置100の電圧安定性をさらに確保することができ、電気エネルギー品質を向上させることができる。
【0057】
さらに、
図1に示すように、3つの相ブリッジアーム320は、それぞれ上側ブリッジアーム321および下側ブリッジアーム322を含む。3つの上側ブリッジアーム321は、接合後、自己加熱安全装置500を介して蓄電装置100の正極に接続される。自己加熱安全装置500は、ヒューズワイヤであってもよい。自己加熱安全装置500が配置されることで、自己加熱時の蓄電装置100の戻り電流の一部が蓄電装置100の正極の電流と短絡するのを防止することができ、これにより装置の安全性が向上する。
【0058】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、
図1に示すように、バッテリ自己加熱装置1は、ホール600をさらに含む。3つの相ブリッジアーム320および3つの相巻線は導電性構造体601を介して接続され、ホール600は導電性構造体601上にスリーブ付けされ、制御ユニット300に接続される。導電性構造体601は、ワイヤ、銅棒、またはそれらの組合せであってもよい。
【0059】
したがって、ホール600は導電性構造体601上の電流値を検出することができ、3つの相巻線の接合端はN線を介して蓄電装置100に接続される。ホールは代替的にN線上に配置されてもよく、その結果、蓄電装置100が自己加熱を行い、蓄電装置100がブリッジアーム310用の駆動電流を増加させたときに、ホールは、検出結果を制御ユニット300に送信して、導電性構造体601上の電流の値および方向を適時に制御し、N線上の電流の値および方向を制御することができ、これにより、バッテリ自己加熱装置1内の電流を適時に還流させることによって装置制御の信頼性が向上する。
【0060】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、
図1に示すように、第1の蓄電装置110は、直列に接続された第1のバッテリ111および第1の抵抗器112を含み、第2の蓄電装置120は、直列に接続された第2のバッテリ121および第2の抵抗器122を含む。
【0061】
言い換えれば、第1の抵抗器112は、第1の蓄電装置110の内部抵抗であり、第2の抵抗器122は、第2の蓄電装置120の内部抵抗である。たとえば、第1の抵抗器112および第2の抵抗器122は、第1のバッテリ111と第2のバッテリ121との間に位置し、3つの相巻線の接合端は、第1の抵抗器112と第2の抵抗器122との間に接続される。
【0062】
このようにして、第1のバッテリ111および第2のバッテリ121が充放電する過程において、第1の抵抗器112および第2の抵抗器122に振動電流が流れ、第1の抵抗器112および第2の抵抗器122に熱を発生させる。この場合、蓄電装置100は、全体として自己加熱を実現する。
【0063】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、バッテリ自己加熱装置1は、直流コネクタおよび磁気リングをさらに含む。
【0064】
直流コネクタの正極は、蓄電装置100の正極に接続され、直流コネクタの負極は、蓄電装置100の負極に接続され、直流コネクタ上に磁気リングがスリーブ付けされる。直流コネクタは、蓄電装置100を充電するために、ワイヤまたは他の導電性構造体を使用することによって外部充電装置に接続されてもよく、たとえば、充電パイルに接続されてもよい。
【0065】
このようにして、磁気リングは、直流コネクタに対する外部電磁干渉を遮断することができるので、直流コネクタの出力電圧がより安定し、それによって蓄電装置100の充電電圧の安定性が確保され、車両の航続距離がさらに向上する。
【0066】
本出願のいくつかの特定の実施形態では、
図3に示すように、モータコントローラは、制御パネル301をさらに含む。
【0067】
制御パネルは、3つの相ブリッジアーム320に接続され、3つの上側ブリッジアーム321を同時にオンまたはオフになるよう制御し、3つの下側ブリッジアーム322を同時にオンまたはオフになるよう制御するように構成され、3つの下側ブリッジアーム322の状態は、3つの上側ブリッジアーム321の状態とは反対である。
【0068】
すなわち、モータコントローラは、制御パネルを使用することによって、3つの上側ブリッジアーム321を同期してオンになるよう制御し、3つの下側ブリッジアーム322を同時に同期してオフになるよう制御し得る。モータコントローラは、制御パネルを使用することによって、3つの上側ブリッジアーム321を同期してオフになるよう制御し、3つの下側ブリッジアーム322を同期して導通するよう制御し得る。このようにして、バッテリ自己加熱装置1によって発生するリップル電流の確率を低減することができ、蓄電装置100の出力電圧および入力電圧の安定性がさらに確保され、蓄電装置100の温度上昇がより確実となり、電気エネルギー品質を向上させることができる。
【0069】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、
図1に示すように、バッテリ自己加熱装置1は、第2の接触器700をさらに含む。
【0070】
第2の接触器700は、インダクタ210の一端と蓄電装置100とにそれぞれ接続され、インダクタ210の一端と蓄電装置100との接続および切断を制御するように構成される。
【0071】
したがって、蓄電装置100は、第2の接触器700のオン/オフによって選択的に加熱され得る。蓄電装置100の温度が高いかまたは正常である(たとえば、蓄電装置100の温度が20℃以上である)場合、第2の接触器700はオフにされてもよく、バッテリ自己加熱装置1に電流が流れず、蓄電装置100が自己加熱を行われないので、蓄電装置100の温度が高くなりすぎることが回避され、蓄電装置100の電気的安全性を向上させるのに役立つ。
【0072】
蓄電装置100の温度が低い(たとえば、蓄電装置100の温度が10℃未満である)場合、第2の接触器700が最初に閉じられてもよく、蓄電装置100とブリッジアーム310とインダクタ210とは、ループを形成して、蓄電装置100の自己加熱が実現され得る。蓄電装置100の温度が上昇した(たとえば、蓄電装置100の温度が20℃に到達した)後、第2の接触器700はオフにされる。このようにして、蓄電装置100の範囲が保証され、蓄電装置100の温度が過度に高く加熱されることが防止され、これにより、蓄電装置100の放電性能が向上し、より高い安全性が得られる。
【0073】
本開示の実施形態による車両1000を、以下で
図4を参照して説明する。車両1000は、本開示の前述の実施形態によるバッテリ自己加熱装置1を含む。
【0074】
本開示の実施形態の車両1000によれば、本開示の前述の実施形態によるバッテリ自己加熱装置1を使用することによって、蓄電装置100は、車両の走行中と車両が駐車状態にあるときの両方で自己加熱を実現して、車両1000の航続距離を確保し、蓄電装置100の耐用寿命を延ばすことができる。
【0075】
本開示の実施形態による、バッテリ自己加熱装置1およびバッテリ自己加熱装置を備えた車両1000の他の構成要素および動作は、当業者には知られており、ここでは詳細を繰り返さない。
【0076】
本明細書の説明において、「特定の実施形態」および「特定の例」という参照用語などの記述は、実施形態または例を参照して説明される特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態または例に含まれることを指示することを意図している。本明細書では、前述の用語の概略的な説明は、必ずしも同じ実施形態または例を対象とするものではない。
【0077】
本開示の実施形態を図示し、説明したが、さまざまな変更、修正、置換、および変形が、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく実施形態に対して行われ得ることを当業者は理解するはずであり、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義される。
【手続補正書】
【提出日】2025-01-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に配置された第1の蓄電装置(110)および第2の蓄電装置(120)を含む、蓄電装置(100)と、
一端が、直列に配置された前記第1の蓄電装置(110)と前記第2の蓄電装置(120)との間に接続された、インダクタ(210)と、
少なくとも1つの相ブリッジアーム(310)を含み、前記インダクタ(210)の他端が前記少なくとも1つの相ブリッジアーム(310)の中点に接続され、前記少なくとも1つの相ブリッジアーム(310)の両端が前記蓄電装置(100)の正極と負極とにそれぞれ接続された、制御ユニット(300)と、
両端が前記蓄電装置(100)の前記正極と前記負極とにそれぞれ接続され、直列に接続された第1のXコンデンサ(410)および第2のXコンデンサ(420)を含み、前記インダクタ(210)の前記一端が前記第1のXコンデンサ(410)と前記第2のXコンデンサ(420)との間に接続された、コンデンサ(400)と
を含む、バッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項2】
前記第1のXコンデンサ(410)は、X1コンデンサであり、前記第2のXコンデンサ(420)は、X2コンデンサである、請求項1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項3】
前記第1のXコンデンサ(410)が第1の接触器(430)を介して前記インダクタ(210)の前記一端に接続された、第1の接触器(430)
をさらに含む、請求項
1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項4】
前記インダクタ(210)は、モータ(200)の少なくとも1つの相巻線である、請求項
1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項5】
前記インダクタ(210)は、前記モータ(200)の3つの相巻線であり、前記制御ユニット(300)は、モータコントローラであり、前記モータコントローラは、3つの相ブリッジアーム(320)を含み、前記3つの相巻線の一端は、直列に接続された第1の蓄電装置(110)と前記第2の蓄電装置(120)との間に、N線(123)を介して接合後に接続され、前記3つの相巻線の他端は、前記3つの相ブリッジアーム(320)の中点にそれぞれ接続された、請求項4に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項6】
前記3つの相ブリッジアーム(320)は、
3つの上側ブリッジアーム(321)が、接合後、自己加熱安全装置(500)を介して前記蓄電装置(100)の前記正極に接続される、上側ブリッジアーム(321)と、
下側ブリッジアーム(322)と
を各々含む、請求項5に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項7】
前記自己加熱安全装置(500)は、ヒューズワイヤである、請求項6に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項8】
前記3つの相ブリッジアーム(320)および前記3つの相巻線が導電性構造体(601)を介して接続された、前記導電性構造体(601)上にスリーブ付けされ、前記制御ユニット(300)に接続された、ホール(600)
をさらに含む、請求項
5に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項9】
前記モータコントローラは、
前記3つの相ブリッジアーム(320)に接続され、前記3つの上側ブリッジアーム(321)を同時にオフになるよう制御し、前記3つの下側ブリッジアーム(322)を同時にオフになるよう制御するように構成され、前記3つの下側ブリッジアーム(322)の状態が前記3つの上側ブリッジアーム(321)の状態とは反対である、制御パネル(301)
をさらに含む、請求項
6に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項10】
前記第1の蓄電装置(110)は、直列に接続された第1のバッテリ(111)および第1の抵抗器(112)を含み、前記第2の蓄電装置(120)は、直列に接続された第2のバッテリ(121)および第2の抵抗器(122)を含む、請求項
1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項11】
前記インダクタ(210)の前記一端と前記蓄電装置(100)とに接続され、前記インダクタ(210)の前記一端と前記蓄電装置(100)との間の接続および切断を制御するように構成された、第2の接触器(700)
をさらに含む、請求項
1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項12】
前記蓄電装置(100)は、バッテリパックである、請求項
1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項13】
前記第1のXコンデンサ(410)は、2.5kV~4kVの高電圧に耐えることができ、前記第2のXコンデンサ(420)は、2.5kV以下の高電圧に耐えることができる、請求項
1に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項14】
前記第1のXコンデンサ(410)は、X1コンデンサであり、前記第2のXコンデンサ(420)は、X2コンデンサである、請求項13に記載のバッテリ自己加熱装置(1)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載のバッテリ自己加熱装置(1)を含む、車両(1000)。
【国際調査報告】