(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-07-25
(54)【発明の名称】熱交換用プレート、バッテリーパック、および車両
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6556 20140101AFI20250717BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20250717BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20250717BHJP
H01M 10/6554 20140101ALI20250717BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20250717BHJP
【FI】
H01M10/6556
H01M10/613
H01M10/615
H01M10/6554
H01M10/625
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025504745
(86)(22)【出願日】2023-07-27
(85)【翻訳文提出日】2025-02-14
(86)【国際出願番号】 CN2023109655
(87)【国際公開番号】W WO2024022456
(87)【国際公開日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】202210911342.3
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202211352187.2
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】リエン、ユイポー
(72)【発明者】
【氏名】リン、ホーピン
(72)【発明者】
【氏名】ホアン、ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】マー、ルイ
(72)【発明者】
【氏名】チュエ、イェンション
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031KK01
5H031KK08
(57)【要約】
熱交換用プレート、バッテリーパック、および車両。熱交換用プレートは、第1の界面、第2の界面、および第1の界面および第2の界面と連通している流路を備える。熱交換用プレートはバッテリーのために熱を交換するように構成されており、流路は作動媒体を循環させるように構成されている。熱交換用プレートがバッテリーを冷却するように使用されているとき、作動媒体が第1の界面から流路に流入し、第2の界面から流出する。熱交換用プレートがバッテリーを加熱するように使用されているとき、作動媒体が第2の界面から流路に流入し、第1の界面から流出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーに対して適用される熱交換用プレートであって、第1の終端部(221)と、第2の終端部(222)と、前記第1の終端部(221)を前記第2の終端部(222)に接続する流路(21)とを備えており、
前記熱交換用プレート(2)は前記バッテリーのために熱を交換するように構成されており、前記流路は作動媒体が流れることを可能にするように構成されており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第1の終端部(221)から前記流路(21)に流入し、前記第2の終端部(222)から流出し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第2の終端部(222)から流路(21)に流入し、前記第1の終端部(221)から流出する、
熱交換用プレート。
【請求項2】
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第1の終端部(221)から流入し、第1タイプ領域を通って優先的に流れ、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第2の終端部(222)から流入し、第2タイプ領域を通って優先的に流れ、
前記第1タイプ領域(26)が前記バッテリーのポスト領域に対応して配置され、前記第2タイプ領域(27)は前記バッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている、請求項1に記載の熱交換用プレート。
【請求項3】
前記流路が、前記第1の終端部(221)に接続された第1の流路区分および前記第2の終端部(222)に接続された第2の流路区分を備えており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第1の終端部(221)から流入し、前記第1の流路区分および前記第2の流路区分を連続して通って流れ、次いで前記第2の終端部から流出し、前記第1の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の長さよりも長く、前記第2の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さよりも短く、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第2の終端部(222)から流入し、前記第2の流路区分および前記第1の流路区分を連続して通って流れ、次いで前記第1の終端部(221)から流出し、前記第2の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の長さよりも短く、前記第1の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さよりも長い、請求項2に記載の熱交換用プレート。
【請求項4】
前記第1の流路区分の長さ対前記第2の流路区分の長さの比は、0.5~5の範囲である、請求項3に記載の熱交換用プレート。
【請求項5】
前記第2タイプ領域の幅対前記第1タイプ領域の幅の比は1~8の範囲である、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項6】
前記第1タイプ領域の前記幅対前記バッテリーの長さの比は0.1~0.4の範囲であり、前記第2タイプ領域の前記幅対前記バッテリーの前記長さの比は0.1~0.6の範囲である、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項7】
前記第1の終端部(221)および前記第2の終端部(222)は、前記熱交換用プレートの同一側部上に位置する、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項8】
入口および出口アセンブリ(22)を備えており、前記第1の終端部(221)および前記第2の終端部(222)が前記入口および出口アセンブリ(22)に位置する、請求項7に記載の熱交換用プレート。
【請求項9】
前記第1タイプ領域(26)および前記第2タイプ領域(27)を備えており、前記流路が前記第1タイプ領域(26)および前記第2タイプ領域(27)において分布されており、
前記第1タイプ領域(26)は、第1の仕切り(261)および第2の仕切り(262)を備えており、
前記第2タイプ領域(27)は、第1の仕切り領域(271)を備えており、前記第1の仕切り領域(271)は、前記第1の仕切り(261)と前記第2の仕切り(262)との間に位置しており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の仕切り(261)、前記第1の仕切り領域(271)、および前記第2の仕切り(262)において少なくとも1回循環しており、
前記第1タイプ領域(26)が前記バッテリーのポスト領域に対応して配置され、前記第2タイプ領域(27)は前記バッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている、請求項3~8のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項10】
前記第1タイプ領域(26)が第4のサブ領域(2622)を備えており、前記第2タイプ領域(27)が第2の仕切り領域(272)を備えており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の終端部(221)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第4のサブ領域(2622)を通って流れ、前記第4のサブ領域(2622)から前記第2の終端部(222)に流入し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第2の終端部(222)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第4のサブ領域(2622)を通って流れ、前記第4のサブ領域(2622)から前記第1の終端部(221)に流入する、請求項3~8のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項11】
前記第1タイプ領域(26)が第4のサブ領域(2622)および第2のサブ領域(2612)を備えており、
前記第2タイプ領域(27)は、第2の仕切り領域(272)を備えており、前記第2の仕切り領域(272)は、前記第4のサブ領域(2622)と前記第2のサブ領域(2612)との間に位置しており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の終端部(221)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、前記第2のサブ領域(2612)から前記第2の仕切り領域(272)および前記第4のサブ領域(2622)に戻って流れ、次いで前記第2の終端部(222)に流入し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第2の終端部(222)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、前記第2のサブ領域(2612)から前記第2の仕切り領域(272)および前記第4のサブ領域(2622)に戻って流れ、次いで前記第1の終端部(221)に流入する、請求項3~8のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項12】
第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールを備えており、前記第1の熱交換モジュールおよび前記第2の熱交換モジュールの両方が前記第1タイプ領域(26)および前記第2タイプ領域(27)を備えており、
前記第1タイプ領域(26)は、第3のサブ領域(2621)、第1のサブ領域(2611)、第4のサブ領域(2622)、および前記第2のサブ領域(2612)を備えており、
前記第2タイプ領域(27)は、第1の仕切り領域(271)および第2の仕切り領域(272)を備えており、
前記第1の仕切り領域(271)は前記第3のサブ領域(2621)と前記第1のサブ領域(2611)との間に位置し、前記第2の仕切り領域(272)は前記第4のサブ領域(2622)と前記第2のサブ領域(2612)との間に位置し、前記第1のサブ領域(2611)および前記第4のサブ領域(2622)は、互いに隣り合って配置されている、請求項3~8のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項13】
前記第1の熱交換モジュールにおいて、前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第3のサブ領域(2621)、前記第1の仕切り領域(271)、および前記第1のサブ領域(2611)の前記流路において少なくとも1回循環する、請求項12に記載の熱交換用プレート。
【請求項14】
前記第2の熱交換モジュールにおいて、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の終端部(221)から前記第1の熱交換モジュールに流入し、前記第1の熱交換モジュールから前記第4のサブ領域(2622)および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、前記第4のサブ領域(2622)および前記第2のサブ領域(2612)から前記第2の仕切り領域(272)に流入し、次いで前記第2の終端部(222)に流入し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第2の終端部(222)から前記第2の仕切り領域(272)に流入し、前記第2の仕切り領域(272)から前記第4のサブ領域(2622)および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、次いで前記第1の終端部(221)に流入する、請求項12または13に記載の熱交換用プレート。
【請求項15】
前記流路が流れ分岐点(212)を備えており、前記流れ分岐点が第1段流れ分岐点(2121)を含み、少なくとも1つの第1段流れ分岐点が前記第1タイプ領域内に配置され、前記第1段流れ分岐点が前記第1の終端部または前記第2の終端部に近接して配置され、前記流れ分岐点が前記流路を分岐させる、請求項3~14のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項16】
第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールを備えており、前記第1の熱交換モジュールおよび前記第2の熱交換モジュールの両方が前記第1タイプ領域(26)を備えており、
前記第1の熱交換モジュールの前記第1タイプ領域(26)が第3のサブ領域(2621)および第1のサブ領域(2611)を備えており、前記第2の熱交換モジュールの前記第1タイプ領域(26)が第4のサブ領域(2622)および第2のサブ領域(2612)を備えており、
前記第1段流れ分岐点が前記第3のサブ領域(2621)内に配置されており、前記流れ分岐点が第2段流れ分岐点(2122)をさらに備えており、前記第2段流れ分岐点が前記第1のサブ領域(2611)、前記第2のサブ領域、および前記第4のサブ領域の少なくとも1つに位置する、請求項15に記載の熱交換用プレート。
【請求項17】
熱交換領域およびバッテリー領域を備えており、前記熱交換領域が前記バッテリー領域の周りに配置されており、前記バッテリー領域が前記熱交換用プレート上のバッテリーのバッテリー突出領域であり、前記流路が第1タイプ流路および第2タイプ流路を備えており、前記第1タイプ流路が前記熱交換領域内に位置し、前記第2タイプ流路が前記バッテリー領域内で分布されている、請求項3~16のいずれか一項に記載の熱交換用プレート。
【請求項18】
前記第1タイプ流路の長さが前記第2タイプ流路の長さよりも短く、および/または前記第1タイプ流路の分岐回数が前記第2タイプ流路の分岐回数よりも少ない、請求項17に記載の熱交換用プレート。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか一項に記載の前記熱交換用プレート(2)を備えるバッテリーパック。
【請求項20】
請求項1~18のいずれか一項に記載の前記熱交換用プレート、または
請求項19に記載の前記バッテリーパック、を備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2022年7月29日出願の中国特許出願第202210911342.3号および2022年10月31日出願の中国特許出願第202211352187.2号への優先権および利点を主張するものである。上述の出願の全内容が参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、バッテリー部品の分野に関し、より詳しくは熱交換用プレート、バッテリーパック、および車両に関する。
【背景技術】
【0003】
人々の環境保護への認識が高まるにつれて、より多くの電気自動車が出現している。電気自動車における核となるパワー部品として、バッテリーは、電気自動車の長期かつ安定した動作にとって不可欠である。
【0004】
既存の技術では、バッテリーを冷却または加熱するために、水がハーモニカチューブを通過する。しかしながら、水の流れは固定の入口からのみハーモニカチューブに入ることができ、固定の出口から放出され、すなわち、ハーモニカチューブは、加熱動作または冷却動作中に同じ水の流向を使用する。その結果、ハーモニカチューブなどの熱交換部品は、バッテリーのいくつかの部分の温度を過度に高くまたは低くさせやすいことがあり、バッテリーの安定性および耐用年数を低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の1つの目的は、従来の熱交換用プレートの低熱交換効率の問題を解決できる熱交換用プレート、バッテリーパック、および車両の新規技術的解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様によれば、バッテリーに適用され、第1の終端部、第2の終端部、および第1の終端部を第2の終端部に接続する流路を含む熱交換用プレートが提供される。熱交換用プレートはバッテリーのために熱を交換するように構成されており、流路は作動媒体が流れることを可能にするように構成されている。熱交換用プレートがバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体が第1の終端部から流路に流入し、第2の終端部から流出する。熱交換用プレートがバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体が第2の終端部から流路に流入し、第1の終端部から流出する。
【0007】
任意選択的に、熱交換用プレートがバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は第1の終端部から流入し、優先的に第1タイプ領域を通って流れ、熱交換用プレートがバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は第2の終端部から流入し、優先的に第2タイプ領域を通って流れる。
【0008】
第1タイプ領域がバッテリーのポスト領域に対応して配置され、第2タイプ領域はバッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている。
【0009】
任意選択的に、流路が、第1の終端部に接続された第1の流路区分および第2の終端部に接続された第2の流路区分を含む。
【0010】
熱交換用プレートがバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体が第1の終端部から流入し、第1の流路区分および第2の流路区分を連続して通って流れ、その後、第2の終端部から流出する。第1の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより長い。第2の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより短い。
【0011】
熱交換用プレートがバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体が第2の終端部から流入し、第2の流路区分および第1の流路区分を連続して通って流れ、その後、第1の終端部から流出する。第2の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより短い。第1の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより長い。
【0012】
任意選択的に、第1の流路区分の長さ対第2の流路区分の長さの比は、0.5~5の範囲である。
【0013】
任意選択的に、第2タイプ領域の幅対第1タイプ領域の幅の比は1~8の範囲である。
【0014】
任意選択的に、第1タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.1~0.4の範囲であり、第2タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.1~0.6の範囲である。
【0015】
任意選択的に、第1の終端部および第2の終端部は、熱交換用プレートの同一側部上に位置する。
【0016】
任意選択的に、熱交換用プレートは、入口および出口アセンブリを含んでおり、第1の終端部および第2の終端部が入口および出口アセンブリに位置する。
【0017】
任意選択的に、熱交換用プレートは、第1タイプ領域および第2タイプ領域を含んでおり、流路が第1タイプ領域および第2タイプ領域において分布されている。第1タイプ領域は第1の仕切りおよび第2の仕切りを含み、第2タイプ領域は第1の仕切り領域を含み、第1の仕切り領域は、第1の仕切りと第2の仕切りとの間に位置する。熱交換用プレートがバッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、作動媒体は、第1の仕切り、第1の仕切り領域、および第2の仕切りにおいて少なくとも1回循環する。第1タイプ領域がバッテリーのポスト領域に対応して配置され、第2タイプ領域はバッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている。
【0018】
任意選択的に、第1タイプ領域は、第4のサブ領域を含み、第2タイプ領域は第2の仕切り領域を含む。熱交換用プレートがバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部から第4のサブ領域、第2の仕切り領域、および第4のサブ領域を通って流れ、第4のサブ領域から第2の終端部に流入する。熱交換用プレートがバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から第4のサブ領域、第2の仕切り領域、および第4のサブ領域を通って流れ、第4のサブ領域から第1の終端部に流入する。
【0019】
任意選択的に、第1タイプ領域は第4のサブ領域および第2のサブ領域を含み、第2タイプ領域は第2の仕切り領域を含み、第2の仕切り領域は、第4のサブ領域と第2のサブ領域との間に位置する。
【0020】
熱交換用プレートがバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部から第4のサブ領域、第2の仕切り領域、および第2のサブ領域に流入し、第2のサブ領域から第2の仕切り領域および第4のサブ領域に戻って流れ、次いで第2の終端部に流入する。熱交換用プレートがバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から第4のサブ領域、第2の仕切り領域、および第2のサブ領域に流入し、第2のサブ領域から第2の仕切り領域および第4のサブ領域に戻って流れ、次いで第1の終端部に流入する。
【0021】
任意選択的に、熱交換用プレートが第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールを含んでおり、第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールの両方が第1タイプ領域および第2タイプ領域を含む。第1タイプ領域は、第3のサブ領域、第1のサブ領域、第4のサブ領域、および第2のサブ領域を含み、第2タイプ領域は、第1の仕切り領域および第2の仕切り領域を含む。第1の仕切り領域は第3のサブ領域と第1のサブ領域との間に位置し、第2の仕切り領域は第4のサブ領域と第2のサブ領域との間に位置し、第1のサブ領域および第4のサブ領域は、互いに隣り合って配置されている。
【0022】
任意選択的に、第1の熱交換モジュールにおいて、熱交換用プレートがバッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、作動媒体は、第3のサブ領域、第1の仕切り領域、および第1のサブ領域の流路において少なくとも1回循環する。
【0023】
任意選択的に、第2の熱交換モジュールにおいて、熱交換用プレートがバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部から第1の熱交換モジュールに流入し、第1の熱交換モジュールから第4のサブ領域および第2のサブ領域に流入し、第4のサブ領域および第2のサブ領域から第2の仕切り領域に流入し、次いで第2の終端部に流入する。熱交換用プレートがバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から第2の仕切り領域に流入し、第2の仕切り領域から第4のサブ領域および第2のサブ領域に流入し、次いで第1の終端部に流入する。
【0024】
任意選択的に、流路が流れ分岐点を含み、流れ分岐点が第1段流れ分岐点を含み、少なくとも1つの第1段流れ分岐点が第1タイプ領域内に配置され、第1段流れ分岐点が第1の終端部または第2の終端部に近接して配置され、流れ分岐点が流路を分岐させる。
【0025】
任意選択的に、熱交換用プレートが第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールを含んでおり、第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールの両方が第1タイプ領域を含む。第1の熱交換モジュールの第1タイプ領域が第3のサブ領域および第1のサブ領域を含んでおり、第2の熱交換モジュールの第1タイプ領域が第4のサブ領域および第2のサブ領域を含んでいる。第1段流れ分岐点が第3のサブ領域内に配置されており、流れ分岐点が第2段流れ分岐点をさらに含み、第2段流れ分岐点が第1のサブ領域、第2のサブ領域、および第4のサブ領域の少なくとも1つに位置する。
【0026】
任意選択的に、熱交換用プレートは熱交換領域およびバッテリー領域を含み、熱交換領域はバッテリー領域の周りに配置され、バッテリー領域は熱交換用プレート上のバッテリーのバッテリー突出領域であり、流路は第1タイプ流路および第2タイプ流路を含む。第1タイプ流路は熱交換領域に位置し、第2タイプ流路はバッテリー領域に分布される。
【0027】
任意選択的に、第1タイプ流路の長さが第2タイプ流路の長さよりも短く、および/または第1タイプ流路の分岐回数が第2タイプ流路の分岐回数よりも少ない。
【0028】
本開示の第2の態様によれば、第1の態様による熱交換用プレートを含むバッテリーパックが提供される。
【0029】
本開示の第3の態様によれば、第1の態様による熱交換用プレートを含むか、または
【0030】
第2の態様によるバッテリーパックを含む車両が提供される。
【0031】
本開示の技術的効果は、以下の通りである。
【0032】
本開示の実施形態は、熱交換用プレートを提供する。熱交換用プレートは、作動媒体とバッテリーとの間の熱交換を通して熱交換用プレートの熱交換効率を改善できる。また、熱交換用プレートがバッテリーを冷却または加熱するように構成されているとき、流路内の作動媒体の流向は柔軟に切り替えられることができ、それによって熱交換用プレートがバッテリーを加熱するときに最初に加熱された領域は、熱交換用プレートがバッテリーを冷却するときに最初に冷却された領域とは異なっており、これは、熱交換用プレートの熱交換の温度均一性を改善する。
【0033】
本開示の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0034】
添付の図面は本明細書に組み込まれており、その一部を構成しており、本開示に一致する実施形態を示し、本開示の原理を説明するために本明細書とともに使用される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本開示の一実施形態によるバッテリーパックを分割する概略図である。
【
図2】本開示の一実施形態によるバッテリーパックの上面図である。
【
図3】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの流路の流向(a)および仕切り(b)の第1の概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの流路の流向(a)および仕切り(b)の第2の概略図である。
【
図5】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの第1の概略図である。
【
図6】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの第2の概略図である。
【
図7】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの流路の流向の第1の概略図である。
【
図8】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの流路の流向の第2の概略図である。
【
図9】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの方向転換点の概略図である。
【
図10】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの流れ分岐/流れ収束点の概略図である。
【
図11】本開示の一実施形態による熱交換用プレートを仕切る概略図である。
【
図12】本開示の一実施形態によるバッテリーパックの第1の概略図である。
【
図13】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの第3の概略図である。
【
図15】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの第4の概略図である。
【
図16】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの第1の熱交換モジュールの概略図である。
【
図17】本開示の一実施形態による熱交換用プレートの第2の熱交換モジュールの概略図である。
【
図18】本開示の一実施形態による熱交換用プレートを仕切る概略図である。
【
図19】ベースプレートおよび流路プレートの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示の様々な例示的な実施形態が添付図面を参照して以下で詳述される。なお、特段の指定がない限り、実施形態で説明される構成要素および工程の反対の配置、数式、および数値が本開示の範囲を限定しないことに留意されたい。
【0037】
少なくとも1つの例示的な実施形態の以下の説明は例示に過ぎず、本開示および本開示の応用または使用に対していかなる限定も構成することは決してない。
【0038】
関連技術の当業者に知られている技術、方法およびデバイスは本明細書では詳細に議論されない場合があるが、適切な場合、それらの技術、方法およびデバイスは、本明細書の一部として考えられるものとする。
【0039】
本明細書で示され議論されるすべての例において、いかなる特定の値も例示的に過ぎず、限定として解釈されるべきではない。したがって、例示的な実施形態の他の例は、異なる値を有することができる。
【0040】
なお、類似の参照番号および参照文字は、以下の添付図面において類似の項目を指すことに留意されたい。したがって、ある項目が1つの添付図面で定義されると、その項目は後続の添付図面ではさらに議論される必要がない。
【0041】
この技術的解決策は、電気自動車上で使用されることができる熱交換用プレートを提供し、熱交換用プレートは、バッテリーのための良好な熱交換効果を提供できる。バッテリーが加熱される必要があるとき、熱を有する熱交換剤が、バッテリー加熱を支援するために、流路を通ってバッテリーの様々な領域に伝導されることができる。バッテリーが冷却される必要があるとき、流路は逆方向で使用されることができ、それによって低温を有する熱交換剤が、バッテリー冷却を支援するために、流路を通ってバッテリーの様々な領域に逆方向で伝導される。
【0042】
この技術的解決策によって提供される熱交換用プレートは、新エネルギー電気自動車のバッテリーのための安定した熱交換性能を提供し、かつバッテリーのためのより良好な温度環境を提供するように設計されている。
【0043】
図1~
図15を参照すると、本開示の実施形態は、バッテリーに適用される熱交換用プレートを提供する。熱交換用プレートは、
第1の終端部221と、第2の終端部222と、第1の終端部221を第2の終端部222に接続する流路21とを備えている。
【0044】
熱交換用プレート2はバッテリーのために熱を交換するように構成されており、流路は作動媒体が流れることを可能にするように構成されている。作動媒体は、R123aおよびR32およびCO2または水などの冷却材であってもよい。
【0045】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、例えば、熱交換用プレート2が低温の作動媒体を通ってバッテリーを冷却できるとき、作動媒体は、第1の終端部221から流路21に流入し、第2の終端部222から流出する。作動媒体の相変化およびバッテリーとの熱交換を通して、バッテリーは、効果的に冷却されることができる。
【0046】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、例えば、熱交換用プレート2が高温の作動媒体を通ってバッテリーを加熱できるとき、作動媒体は、第2の終端部222から流路21に流入し、第1の終端部221から流出する。作動媒体の相変化およびバッテリーとの熱交換を通して、バッテリーは、効果的に加熱されることができる。これは、バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換効果を改善し、バッテリーの長期かつ安定した動作を確実にする。
【0047】
本開示の実施形態において提供される熱交換用プレートは、作動媒体の相変化およびバッテリーとの熱交換を通した熱交換用プレート2の熱交換効率を改善できる。また、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却または加熱するように構成されているとき、熱交換用プレートがバッテリーを加熱するときに最初に加熱された領域は、熱交換用プレートがバッテリーを冷却するときに最初に冷却された領域とは異なっており、これは、熱交換用プレートの熱交換の温度均一性を改善する。
【0048】
加えて、流路21は、熱交換用プレート2に刻まれてもよく、バッテリーは複数のセルを含んでもよい。熱交換用プレート2は、バッテリーを順方向(流路の作動媒体の流向)に冷却し、バッテリーを逆方向(流路の作動媒体の流向)に加熱し、これは、バッテリーの冷却および加熱効果を改善でき、バッテリーの温度均一性を確実にでき、バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換能力を改善できる。
【0049】
熱交換用プレート2は、2つの状態、すなわち冷却モードおよび加熱モードに切り替えられることができる。これらの2つの状態において、熱交換用プレートまたはポンプデバイスは、作動媒体に反対の方向に流れさせ、それにより領域に対して熱交換を優先的に実行するという目的を達成する。
【0050】
任意選択的に、
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体が第1の終端部221から流入し、第1タイプ領域を通って優先的に流れ、
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体が第2の終端部222から流入し、第2タイプ領域を通って優先的に流れる。
【0051】
第1タイプ領域26がバッテリーのポスト領域に対応して配置され、第2タイプ領域27はバッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている。
【0052】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーのための熱を交換するように構成されているとき、第1タイプ領域26は、バッテリーコアがバッテリーにおいてより高い熱を生成する領域に対応することができ、第2タイプ領域27は、バッテリーコアがバッテリーにおいてより低い熱を生成する領域に対応することができる。バッテリーコアが電気接続のためのポストを提供する必要があるため、動作中にバッテリーコアのポスト領域(ポストの近くの領域)で発生させられた熱はより高温であり、したがってバッテリーのポスト領域を形成する。バッテリーコアの本体の領域は、より低い熱を生成し、したがって、バッテリーの非ポスト領域を形成する。熱交換用プレート2の熱交換効率を改善するために、第1タイプ領域26がバッテリーのポスト領域に対応して配置されることができ、第2タイプ領域27は、バッテリー上のバッテリーコアの本体の非ポスト領域に対応して配置されることができる。
【0053】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、バッテリーの全体温度は相対的に高く、作動媒体は低温冷却材であってもよい。低温の作動媒体は、第1の終端部221から流入し、次いで、第1タイプ領域を通って優先的に流れる。このように、熱交換用プレートとバッテリーのポスト領域との間の熱交換の効率を改善するために、低温の作動媒体は、バッテリー上のより高い熱を生成するバッテリーのポスト領域を優先的に冷却するために使用されることができる。次いで、バッテリーのための熱交換用プレートの熱交換バランスを確実にするため、および動作中のバッテリーの温度均一性を維持するために、流路中の作動媒体は、バッテリー上のより低い熱を生成するバッテリーの非ポスト領域を冷却するために第2タイプ領域を通って流れる。
【0054】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体が第1タイプ領域を通って優先的に流れることは、第1タイプ領域を通って流れている作動媒体の流路の長さが第2タイプ領域を通って流れている作動媒体の流路の長さより長いことであってもよく、または第1タイプ領域を通って流れている作動媒体の流量が第2タイプ領域を通って流れている作動媒体の流量より大きいことであってもよく、それによって、バッテリーに対する第1タイプ領域によって提供される冷却がバッテリーに対する第2タイプ領域によって提供される冷却よりも大きいことを確実にし、それによって第1タイプ領域の温度が第2タイプ領域の温度に近くなり、それによって熱交換用プレートの温度均一性を確実にする。
【0055】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、バッテリーの全体温度は相対的に低く、作動媒体は高温冷却材であってもよい。高温の作動媒体は、第2の終端部222から流入し、次いで、第2タイプ領域を通って優先的に流れる。このように、熱交換用プレートとバッテリーの非ポスト領域との間の熱交換の効率を改善するために、高温の作動媒体は、バッテリー上でより低い熱を有するバッテリーの非ポスト領域を優先的に加熱するために使用されることができる。次いで、バッテリーのための熱交換用プレートの熱交換バランスを確実にするため、および動作中のバッテリーの温度均一性を維持するために、流路中の作動媒体は、バッテリー上のより高い熱を有するバッテリーのポスト領域を加熱するために第1タイプ領域を通って流れる。
【0056】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体が第2タイプ領域を通って優先的に流れることは、第2タイプ領域を通って流れている作動媒体の流路の長さが第1タイプ領域を通って流れている作動媒体の流路の長さより長いことであってもよく、または第2タイプ領域を通って流れている作動媒体の流量が第1タイプ領域を通って流れている作動媒体の流量より大きいことであってもよく、それによって、バッテリーに対する第2タイプ領域によって提供される加熱がバッテリーに対する第1タイプ領域によって提供される加熱よりも大きいことを確実にし、それによって第1タイプ領域の温度が第2タイプ領域の温度に近くなり、それによって熱交換用プレートの温度均一性を確実にする。
【0057】
本開示において、第1タイプ領域または第2タイプ領域を通って優先的に流れる作動媒体が流れの順序を限定しておらず、その代わりに作動媒体と、第1タイプ領域もしくは第2タイプ領域のバッテリーとの間の熱交換量に対応することに留意されたい。
【0058】
任意選択的に、流路が、第1の終端部221に接続された第1の流路区分および第2の終端部に接続された第2の流路区分を含む。
【0059】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体が第1の終端部221から流入し、第1の流路区分および第2の流路区分を連続して通って流れ、次いで第2の終端部から流出し、第1の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さよりも長く、第2の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さよりも短い。
【0060】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体が第2の終端部222から流入し、第2の流路区分および第1の流路区分を連続して通って流れ、次いで第1の終端部221から流出し、第2の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さよりも短く、第1の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さよりも長い。
【0061】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、第1の流路区分は流路の前方区分であってもよく、第2の流路区分は流路の後方区分であってもよい。第1の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより長い。したがって、第1の流路区分における低温の作動媒体は、バッテリー上でより高い熱を生成するバッテリーのポスト領域のためにより良好に熱を交換するために使用されることができる。作動媒体が第2の流路区分に流入したとき、作動媒体の熱交換効率は減少する。この場合、第2の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより短い。したがって、第2の流路区分における作動媒体は、熱交換用プレートと、より低い熱を生成するバッテリーの非ポスト領域との間で熱を交換するために使用されることができ、それによって、熱交換用プレート上の流路の異なる段の熱交換効率を十分に活用し、かつ熱交換用プレートの熱交換効果を改善する。
【0062】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、第2の流路区分は流路の前方区分であってもよく、第1の流路区分は流路の後方区分であってもよい。第2の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより短い。したがって、第2の流路区分における高温の作動媒体は、より低い熱を有するバッテリーの非ポスト領域のためにより良好に熱を交換するために使用されることができる。作動媒体が第1の流路区分に流入したとき、作動媒体の熱交換効率は減少する。この場合、第1の流路区分において、第1タイプ領域を通って流れる流路の長さは、第2タイプ領域を通って流れる流路の長さより長い。したがって、第1の流路区分内の作動媒体は、熱交換用プレートと相対的に低温を有するバッテリーのポスト領域との間で熱を交換するために使用されることができ、これは、熱交換用プレートの熱交換効果も改善することができる。
【0063】
一実施形態において、
図5を参照すると、第1の終端部221に接続された第1の流路区分および第2の終端部222に接続された第2の流路区分は循環流路を形成し、
図11の黒い実線の延在領域が第1の流路区分に対応してもよく、黒い実線の端部と第2の終端部との間の流路が第2の流路区分に対応してもよい。明らかに、第1の流路区分は延在し、主に第1タイプ領域で熱を交換し、一方で、第2の流路区分が延在し、主に第2タイプ領域で熱を交換する。
【0064】
任意選択的に、第1の流路区分の長さ対第2の流路区分の長さの比は、0.5~5の範囲である。
【0065】
具体的には、第1の流路区分は、熱交換用プレートとバッテリーのポスト領域との間で熱交換を実施するように主に構成されており、第2の流路区分は、熱交換用プレートとバッテリーの非ポスト領域と間で熱交換を実施するように主に構成されている。熱交換用プレートが、有意の熱を生成するポスト領域とバッテリーのための熱を交換するとき、第1の流路区分の長さは、第2の流路区分の長さより長くなるように設定されることができる。例えば、第1の流路区分の長さ対第2の流路区分の長さの比が設定され、ここで1<a≦3である。例えば、aは1.2、1.6、2.0、2.4、2.6、または2.8である。あるいは、第1の流路区分の長さ対第2の流路区分の長さの比が設定され、ここで2≦a≦5である。例えば、aは、2.2、2.6、3.0、3.4、3.6、3.8、4.0、4.4、4.6、または5である。あるいは、第1の流路区分の長さ対第2の流路区分の長さの比が設定され、ここで3≦a≦5である。例えば、aは3.0、3.4、3.6、3.8、4.0、4.4、4.6、または5である。あるいは、第1の流路区分の長さ対第2の流路区分の長さの比が設定され、ここで1<a≦2である。例えば、aは1.2、1.6、または2.0である。あるいは、2≦a≦4である。例えば、aは2.2、2.6、3.0、3.4、3.6、3.8、または4.0である。このように、熱交換用プレートは、バッテリー熱交換モードに従って異なる領域のための熱交換を優先化することができる。
【0066】
任意選択的に、第2タイプ領域の幅対第1タイプ領域の幅の比は1~8の範囲である。
【0067】
具体的には、
図5を参照すると、第2タイプ領域27は第1の仕切り領域271を含んでもよく、第1タイプ領域26は、第3のサブ領域2621および第1のサブ領域2611を含み、第1の仕切り領域271は、第3のサブ領域2621と第1のサブ領域2611との間に位置する。第2タイプ領域の幅は第1の仕切り領域271の幅H2を含んでもよく、第1タイプ領域の幅は第3のサブ領域2621の幅H1および第1のサブ領域2611に幅H3を含んでもよく、第3のサブ領域2621の幅H1は、第1のサブ領域2611の幅H3と同じでも異なっていてもよい。
【0068】
第1タイプ領域26がバッテリーのポスト領域に対応して配置され、第2タイプ領域27はバッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている。バッテリーのポスト領域は、バッテリー内のバッテリーコアを外部デバイスに接続するために主に使用され、一方、バッテリーの非ポスト領域は、バッテリーコアを配置するために主に使用される。バッテリーの容量を確実にするため、バッテリーの非ポスト領域は、バッテリーのポスト領域より大きい。熱交換用プレートの異なる領域と、熱交換のためのバッテリーの高温領域および低温領域との対応を実施するため、第2タイプ領域の幅は、第1タイプ領域の幅よりも大きくなるように設定されることができる。例えば、第1の仕切り領域271の幅H2は、第3のサブ領域2621の幅H1よりも大きく、具体的には、第1の仕切り領域271の幅H2対第3のサブ領域2621の幅H1の比は、2、3、4、5、または6でもよく、および/または第1の仕切り領域271の幅H2は、第1のサブ領域2611の幅H3より大きく、具体的には、第1の仕切り領域271の幅H2対第1のサブ領域2611の幅H3の比は、4、5、6、7、または8であってもよく、それによってバッテリーのための熱交換用プレートの熱交換柔軟性を改善する。
【0069】
任意選択的に、第1タイプ領域の前記幅対前記バッテリーの長さの比は0.1~0.4の範囲であり、第2タイプ領域の幅対前記バッテリーの長さの比は0.1~0.6の範囲である。
【0070】
具体的には、バッテリーのポストは、バッテリーの長さ方向に沿ったバッテリーの1つの端部に位置してもよく、またはバッテリーのポストは、バッテリーの長さ方向に沿ったバッテリーの2つの端部に位置してもよい。第1タイプ領域26がバッテリーのポスト領域に対応して配置され、第2タイプ領域27はバッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている。したがって、第1タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は、ポスト領域の幅対バッテリーの長さの比に対応し、第2タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は、非ポスト領域の幅対バッテリーの長さの比に対応する。バッテリーがポストを通って外側に接続されることを確実にしながらバッテリーコアを配置するための非ポスト領域のサイズを増加させるために、第2タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は、第1タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比より大きくなるように設定されることができる。例えば、第1タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.1~0.4の範囲であり、第2タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.1~0.6の範囲である。加えて、異なるサイズのバッテリーの場合、バッテリーのポスト領域の幅および非ポスト領域の幅はまた対応して変化する。したがって、第1タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比および第2タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比はまた対応して調整される。
【0071】
一実施形態では、熱交換用プレートが1.2mの長さを有するバッテリーのために熱を交換するとき、第1タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.05~0.3の範囲であり、第2タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.2~0.6の範囲である。
【0072】
別の実施形態では、熱交換用プレートが0.8mの長さを有するバッテリーのために熱を交換するとき、第1タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.3~0.4の範囲であり、第2タイプ領域の幅対バッテリーの長さの比は0.1~0.4の範囲である。
【0073】
第1タイプ領域は、バッテリーの高温領域に対応してもよい。バッテリーの高温領域は、温度が大きく変化するバッテリーの領域であってもよい。例えば、高温領域は、バッテリーの正常動作温度よりも5℃~10℃高いバッテリーの領域である。第2タイプ領域は、バッテリーの低温領域に対応してもよい。バッテリーの低温領域は、温度がわずかに変化するバッテリーの領域であってもよい。例えば、低温領域は、バッテリーの正常動作温度よりも0℃~5℃高いバッテリーの領域である。
【0074】
任意選択的に、
図3および
図4を参照すると、熱交換用プレート2は、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27を含んでおり、流路21が第1タイプ領域26および第2タイプ領域27において分布されている。
【0075】
熱交換用プレート2がバッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、作動媒体は、第1タイプ領域26および第2領域27を少なくとも1回循環している。
【0076】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部221から第1タイプ領域26および第2タイプ領域27を通って流れ、第2タイプ領域27から第2の終端部222に流入する。
【0077】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部222から第2タイプ領域27および第1タイプ領域26を通って流れ、第1タイプ領域26から第1の終端部221に流入する。
【0078】
具体的には、熱交換用プレート2が低温作動媒体を通してバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部221から熱交換用プレート2に流入し、次いで、第1タイプ領域26の流路21から第2タイプ領域27の流路21へ流れ、最終的に、第2の終端部222から熱交換用プレート2から流出する。バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換効果を改善し、バッテリーの長期の安定動作を確実にするために、熱交換用プレート2が高温の作動媒体を通してバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部222から熱交換用プレート2に流入し、次いで、第2タイプ領域27の流路21から第1タイプ領域26の流路21へ流れ、最終的に、第1の終端部221から熱交換用プレート2から流出する。
【0079】
熱交換用プレート2が冷却モードにあるとき、流路21は、作動媒体が第1タイプ領域26から第2タイプ領域27へ流れることができるように設計されている。すなわち、流路21は、作動媒体がまず第1タイプ領域26内の流路に流入し、その後、第2タイプ領域27内の流路に流入するように設計されている。このように、作動媒体は第1タイプ領域26においてまず熱交換を実行でき、作動媒体は、第1タイプ領域26に対応するバッテリーによって生成された熱を優先的に吸収し、その後、作動媒体の熱交換能力が減少する。その後、作動媒体は、第2タイプ領域27へ流れ、この領域に対応するバッテリーによって生成された熱を交換する。最後に、作動媒体は、第2の終端部222へ流れ、熱交換用プレート2から流出する。
【0080】
一方、熱交換用プレート2が加熱モードにあるとき、流路21は、作動媒体が第2タイプ領域27から第1タイプ領域26へ流れることができるように設計されている。すなわち、流路は、逆流中に、作動媒体がまず第2タイプ領域27内の流路に流入し、その後、第1タイプ領域26内の流路に流入することができるように設計されている。作動媒体は、まず第2タイプ領域27と熱を交換し、第2タイプ領域27に対応するバッテリーの空間へ熱を放散することができる。その後、作動媒体の熱交換能力が減少し、作動媒体は第1タイプ領域26に流入する。作動媒体は、第1タイプ領域26内の残りの熱を、バッテリーが位置する空間へ放散し、その後、第1の終端部221へ戻って流れ、熱交換用プレート2から流出する。
【0081】
作動媒体が第1タイプ領域26および第2タイプ領域27内で流れるときに作動媒体とバッテリーとの間の熱交換の効率を改善するために、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27内の流路21は、循環流路として設定されることができる。例えば、1つまたは複数の循環流路を形成するために屈曲するために、流路21は、第1タイプ領域26において1回以上方向を転換するか、または流路21が第2タイプ領域27において1回以上方向を転換するか、または流路21が第1タイプ領域26および第2タイプ領域27の両方において方向を転換でき、それによって作動媒体は第1タイプ領域26および第2タイプ領域27において1回以上循環し、それにより、熱交換用プレート2の熱交換効率を改善する。
【0082】
例えば、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27は相互に隣り合って配置され、第1の終端部221は第1タイプ領域26に近接して配置され、第2の終端部222は第2タイプ領域27に近接して配置される。熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部221から第1タイプ領域26および第2タイプ領域27を通って流れる。循環流を形成するために、作動媒体は第1タイプ領域26において屈曲して方向を転換でき、または作動媒体は、循環流を形成するために第2タイプ領域27において屈曲して方向を転換でき、最終的に第2タイプ領域27から第2の終端部222に流入し、それによって作動媒体が第1タイプ領域26および第2タイプ領域27において少なくとも1回循環する。
【0083】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部222から第2タイプ領域27および第1タイプ領域26を通って流れる。循環流を形成するために、作動媒体は第2タイプ領域27において屈曲して方向を転換でき、または作動媒体は、循環流を形成するために第1タイプ領域26において屈曲して方向を転換でき、最終的に第1タイプ領域26から第1の終端部221に流入し、それによって作動媒体が第1タイプ領域26および第2タイプ領域27において少なくとも1回循環する。
【0084】
任意選択的に、流路21の少なくとも一部は、湾曲流路である。
【0085】
具体的には、作動媒体が熱交換用プレート2に流入するとき、相変化中の作動媒体の熱交換効果を十分に活用するために、および作動媒体が流路21に直線的に流入し流路21から直線的に流出することを回避するために、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27内の流路21は、湾曲流路として配置されることができる。例えば、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27内の流路21は、熱交換用プレート2における流路21の長さを増加させるために循環ジグザグ流路または環状流路として配置されることができ、それにより熱交換用プレート2の有効熱交換面積を増加させ、バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換量を増加させる。
【0086】
任意選択的に、
図5を参照すると、第1の終端部221および第2の終端部222は、熱交換用プレート2の同一側部上に位置する。
【0087】
具体的には、熱交換用プレート2の形状は、バッテリーの形状構造(バッテリーの大きい表面の形状を指してもよい)と一致することができる。例えば、四角形のバッテリーのために熱を交換するときに、熱交換用プレート2は、四角形に設定されることができ、菱形のバッテリーのために熱を交換するとき、熱交換用プレート2およびバッテリーが相互に接触した後の所望の熱交換を確実にするために、熱交換用プレート2は、菱形に設定されることができる。第1の終端部221および第2の終端部222が熱交換用プレート2の同一側部上に位置するとき、作動媒体が第1の終端部221から熱交換用プレートに入るか、または第2の終端部222から熱交換用プレート2に入るかにかかわらず、作動媒体は、熱交換用プレート2の別の側部(第1の終端部221および第2の終端部222が配置されている側部とは異なる)および熱交換用プレート2の中間領域に流れることができる。これは、熱交換用プレート2における作動媒体の循環する流れを容易にし、バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換量を改善する。
【0088】
特定の実施形態では、熱交換用プレート2は、矩形バッテリーと一致する矩形である。第1の終端部221および第2の終端部222は、熱交換用プレート2の短側部上に位置しており、互いに近接している。第1の終端部221または第2の終端部222から熱交換用プレート2に入るとき、作動媒体は、熱交換用プレート2の2つの長側部、他の短側部、および熱交換用プレート2の中間領域に流れることができ、最終的に、第2の終端部222または第1の終端部221から熱交換用プレート2から流れ出ることができ、熱交換用プレート2における作動媒体の循環的な流れを形成する。
【0089】
任意選択的に、
図13および
図14を参照すると、熱交換用プレート2は、入口および出口アセンブリ22を含んでおり、第1の終端部221および第2の終端部222が入口および出口アセンブリ22に位置する。
【0090】
具体的には、入口および出口アセンブリ22は第1の終端部221および第2の終端部222を有し、第1の終端部221および第2の終端部222は、流路21の2つの端部にそれぞれ接続され、第1の終端部221および第2の終端部222は、熱交換用プレート2を、作動媒体を提供する外部構成要素に接続するように構成されることができる。例えば、熱交換用プレート2内の作動媒体の流れ安定性を確実にするために、外部ポンプは、第1の終端部221および第2の終端部222を通して熱交換用プレート2に接続されることができる。
【0091】
任意選択的に、
図3および
図4を参照すると、熱交換用プレートは、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27を含んでおり、流路が第1タイプ領域26および第2タイプ領域27において分布されている。
【0092】
第1タイプ領域26は、第1の仕切り261および第2の仕切り262を含む。
【0093】
第2タイプ領域27は、第1の仕切り領域271を含んでおり、第1の仕切り領域271は、第1の仕切り261と第2の仕切り262との間に位置する。
【0094】
熱交換用プレート2がバッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、作動媒体は、第1の仕切り261、第1の仕切り領域271、および第2の仕切り262において少なくとも1回循環する。
【0095】
第1タイプ領域26がバッテリーのポスト領域に対応して配置され、第2タイプ領域27はバッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている。
【0096】
具体的には、作動媒体が第1の仕切り261、第1の仕切り領域271および第2の仕切り262内で流れるときに作動媒体とバッテリーとの間の熱交換の効率を改善するために、第1の仕切り261、第1の仕切り領域271および第2の仕切り262内の流路21は、循環流路として配置されることができる。例えば、第1の仕切り261、第1の仕切り領域271、および第2の仕切り262において複数回方向を転換した後に1つまたは複数の循環流路を形成するために流路21が屈曲し、それによって作動媒体は、第1の仕切り261、第1の仕切り領域271、および第2の仕切り262において1回または複数回循環し、それにより熱交換用プレート2の熱交換効率を改善する。
【0097】
熱交換用プレート2がバッテリーのための熱を交換するように構成されているとき、第1タイプ領域26は、バッテリーコアがバッテリーにおいてより高い熱を生成する領域に対応し、第2タイプ領域27は、バッテリーコアがバッテリーにおいてより低い熱を生成する領域に対応する。
図5および
図6に示される実施態様において、バッテリーのバッテリーコアは、2列に並んで配置されることができる。電気接続のためにポストはバッテリーコアの2つの端部に通常配置されるため、バッテリーコアによって形成されたバッテリーの2つの端部におけるポスト領域がより高い熱を生成し、一方、バッテリーコアの本体の中間領域はより低い熱を生成する。第1タイプ領域26がバッテリーの2つの端部のポスト領域に対応して配置されることができ、第2タイプ領域27はバッテリーの中間部の非ポスト領域に対応して配置されることができる。
【0098】
任意選択的に、バッテリーのポスト領域は、正の電極位置および負電極位置を含んでもよく、正の電極位置および負の電極位置がバッテリーの2つの端部にそれぞれ位置しており、それによって第1の仕切り261は正の電極位置に対向しており、第2の仕切り262は負の電極位置に対向している。
【0099】
一実施形態では、熱交換用プレート2が作動媒体を通してバッテリーを冷却するとき、作動媒体は、相互から離れた第1の仕切り261および第2の仕切り262の流路21から同時に第2タイプ領域27の流路21に流れる(この場合、第1の仕切り261および第2の仕切り262の流路21は、独立した作動媒体入口を別個に有してもよい)。この場合、作動媒体は、低温の作動媒体であってもよい。低温の低圧の作動媒体はまず、より高い熱を生成するバッテリーの正の電極位置および負の電極位置を冷却し、次いで、バッテリーの温度均一性を確実にするために、バッテリーの他の領域を冷却する。
【0100】
熱交換用プレート2が作動媒体を通してバッテリーを加熱するとき、作動媒体が第2タイプ領域27の流路21から第1の仕切り261および第2の仕切り262の流路21へ流れる。この場合、作動媒体は、高温の作動媒体でもよく、高温の作動媒体はまず、正の電極位置および負の電極位置以外のより低い熱を生成するバッテリーの領域を加熱し、次いで、バッテリーの温度均一性を確実にするために、バッテリーの正の電極位置および負の電極位置を加熱する。
【0101】
別の実施形態では、熱交換用プレート2が作動媒体を通してバッテリーを冷却するとき、作動媒体は、第1の仕切り261の流路21から第2の仕切りの流路21へ流れることができ(この場合、第1の仕切り261および第2の仕切り262の流路21は1つの作動媒体入口を共有してもよい)、第2の仕切り262の流路21から第2タイプ領域27の流路21へ流れることができる。
【0102】
具体的には、第1の仕切り261および第2の仕切り262を通って流れる作動媒体はすべて、第2タイプ領域27の流路21内に収束する。第1の仕切り261の熱交換要件が第2の仕切り262の熱交換要件よりも高いとき、バッテリーにおける熱交換用プレート2の熱交換柔軟性を改善するために、第1の仕切り261内の作動媒体がまず第2の仕切り262を通って流れ、次いで、第2の仕切り262に戻るように流れ、第2の仕切り262内の作動媒体は、第2タイプ領域27の流路21に直接流れることができる。
【0103】
一実施形態では、
図3の左側の長手方向領域は、第1タイプ領域26の第2の仕切り262に属し、中間の長手方向領域は第2タイプ領域27の第1の仕切り領域271に属し、右側の長手方向領域はまた第1タイプ領域26の第1の仕切り261に属し、それによって、バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換量を確実にするために、第1タイプ領域26は、より高い熱を生成する領域に対応し、第2タイプ領域27は、より低い熱を生成するバッテリーの領域に対応する。
【0104】
さらに、第1の終端部221および第2の終端部222は、第2の仕切り262から離れた第1の仕切り261の側部上に配置され、それによって作動媒体は第1の仕切り261、第1の仕切り領域271、および第2の仕切り262を順に通過することができ、熱交換用プレートに流入できる。第1の仕切り261および第2の仕切り262は両方とも、より高い熱を生成するバッテリーの対応領域に属する。したがって、第1の仕切り261および第2の仕切り262は、構造および機能において互換性がある。例えば、第1の終端部221および第2の終端部222は、第1の仕切り261から離れた第2の仕切り262の側部上に配設され、これはまた、バッテリーのための熱交換用プレート2の効率的な熱交換を達成できる。さらに、第2タイプ領域27の2つの側部上の第1タイプ領域26における互換性は、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27の複数の群によって形成される熱交換用プレート2の構造に対しても適用されることができる。
【0105】
加えて、バッテリー電極コアの加熱は、通常一定である。外部環境、およびバッテリーが放電状態にあるか充電状態にあるかにかかわらず、
図2に示すように、ポストおよび電気接続点が設けられているバッテリーコアの一部は、常に、より高い熱を生成する領域であり、バッテリーコアの中間領域は、中熱を生成し、すなわち、電気接続点およびポストが設けられていないバッテリーコアの部分は熱を生じやすくない。加熱が要求されているとき、ポストを有さないバッテリーコアの領域は、より低温になることが多く、より多くの熱を必要とする。冷却が要求されているとき、ポストを有するバッテリーコアの領域は、より高温になることが多く、より良好な冷却を必要とする。この設計の利点は、熱交換用プレートの流路が、異なる熱を生成する構造の異なる領域に従ってバッテリーにおけるバッテリーコアの作動特性に基づいて配置されることである。さらに、加熱モードおよび冷却モードで使用される作動媒体の流向は、逆である。放熱中に、作動媒体はまず流路に沿ってより高い熱を有する領域へ流れる。加熱中に、作動媒体はまず流路に沿ってより低い熱を有する領域へ流れる。これは、作動媒体が、より高い熱を生成するバッテリーの領域との熱交換の高効率を維持することを可能にする。
【0106】
バッテリーのバッテリーコアが他のやり方で配置されているとき、またはバッテリーコアが他のやり方で電気的に接続されているとき、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27の位置および数は異なる。この技術的解決策は、一例として
図3および
図4に示された場合を使用する。
図3aおよび
図4aは、熱交換用プレート2における流路の流向の概略図である。
図3bおよび
図4bは、熱交換用プレート2の領域分割の概略図である。この部分の設計特性が説明される。任意選択的に、
図3を参照すると、
第1タイプ領域26は、第4のサブ領域2622を含み、
第2タイプ領域27は、第2の仕切り領域272を含む。
【0107】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部から、第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第4のサブ領域2622を通って流れ、第4のサブ領域2622から第2の終端部に流入する。
【0108】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から、第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第4のサブ領域2622を通って流れ、第4のサブ領域2622から第1の終端部に流入する。
【0109】
具体的には、熱交換用プレート2は、相互に隣り合って配置された第4のサブ領域2622および第2の仕切り領域272を含んでもよく、第1の終端部221および第2の終端部222は、第2の仕切り領域272から離れた第4のサブ領域2622の側部上に位置してもよい。熱交換用プレート2は、バッテリーのための熱を、単一の側部上にポストと交換するように構成されている。
【0110】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部221から、第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第4のサブ領域2622を通って流れる。第4のサブ領域2622内の作動媒体は、より高い熱を生成するバッテリーの領域を迅速に冷却することができ、次いで、第2の仕切り領域272内の作動媒体は、より低い熱を生成するバッテリーの領域を冷却する。最終的に、作動媒体は、第4のサブ領域2622から第2の終端部222に流れる。
【0111】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から、第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第4のサブ領域2622を通って流れ、第4のサブ領域2622から第1の終端部に流入する。
【0112】
加えて、第1の終端部221および第2の終端部222はまた、それぞれ、第4のサブ領域2622および第2の仕切り領域272上に位置することができ、それによって、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部221から、第4のサブ領域2622および第2の仕切り領域272を通って流れる。熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から、第2の仕切り領域272および第4のサブ領域2622を通って流れる。このように、バッテリーを冷却するとき、低温の作動媒体は、バッテリーの高温領域に対応する第4のサブ領域2622から、バッテリーの低温領域に対応する第2の仕切り領域272へ流れる。バッテリーを加熱するとき、高温の作動媒体は、バッテリーの低温領域に対応する第2の仕切り領域272から、バッテリーの高温領域に対応する第4のサブ領域2622へ流れる。
【0113】
任意選択的に、
図3を参照すると、第1タイプ領域26は、第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612を含む。
【0114】
第2タイプ領域27は、第2の仕切り領域272を含んでおり、第2の仕切り領域272は、第4のサブ領域2622と第2のサブ領域2612との間に位置している。
【0115】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部から、第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第2のサブ領域2612に流入し、第2のサブ領域2612から、第2の仕切り領域272および第4のサブ領域2622に戻って流れ、次いで第2の終端部に流入する。
【0116】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から、第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第2のサブ領域2612に流入し、第2のサブ領域2612から、第2の仕切り領域272および第4のサブ領域2622に戻って流れ、次いで第1の終端部に流入する。
【0117】
具体的には、第1の終端部221および第2の終端部222は、第2の仕切り領域272から離れた第4のサブ領域2622の側部上に位置してもよい。熱交換用プレート2は、バッテリーのための熱を、2つの側部上のポストと交換するように構成されている。
【0118】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部221から第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第2のサブ領域2612を通って流れる。第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612内の作動媒体は、より高い熱を生成するバッテリーの領域を迅速に冷却することができ、次いで、第2の仕切り領域272内の作動媒体は、より低い熱を生成するバッテリーの領域を冷却する。最終的に、作動媒体は、第2のサブ領域2612から第2の仕切り領域272および第4のサブ領域2622へ戻って流れ、次いで、第2の終端部222に流入する。
【0119】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部から、第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第2のサブ領域2612に流入し、第2のサブ領域2612から、第2の仕切り領域272および第4のサブ領域2622に戻って流れ、次いで第1の終端部に流入する。
【0120】
加えて、2つの第1の終端部221が配置されてもよく、その2つの第1の終端部221は、第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612上にそれぞれ位置してもよく、第2の終端部222が第2の仕切り領域272上に配置される。
【0121】
任意選択的に、熱交換用プレートは、複数の熱交換モジュールを含み、作動媒体はその複数の熱交換モジュール間で循環し、作動媒体は、熱交換モジュールの各々において少なくとも1回循環する。
【0122】
具体的には、
図5および
図6を参照すると、熱交換用プレート2は、第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールを含む。第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールは相互に離間しており、流路21の少なくとも一部が第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールの各々において湾曲され、それによって作動媒体が第1の熱交換モジュールで少なくとも1回循環し、作動媒体が第2の熱交換モジュールで少なくとも1回循環する。
【0123】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーために熱を交換するときに、熱交換用プレート2上の第1タイプ領域26および第2タイプ領域27は、バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換効果を確実にするために、バッテリーの熱生成領域に対応してもよい。バッテリーの実際の構造は、一群のバッテリーコアから構成されてもよく、または配置されたバッテリーコアの複数の群から構成されてもよい。例えば、熱交換用プレート2が2群のバッテリーコアから構成されたバッテリーのための熱を交換するときに、熱交換用プレート2は、第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールに分割されることができる。第1の熱交換モジュールはバッテリーコアの一群に対応し、第2の熱交換モジュールはバッテリーコアの他の群に対応する。加えて、流路21の少なくとも一部は第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールの各々において湾曲されており、それによって第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールにおける流路21を配置するための面積が増加されることができる。したがって、これは、熱交換用プレート2の効果的な熱交換面積およびバッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換量を増加させる。
【0124】
一実施形態では、
図5および
図6を参照すると、各熱交換モジュールは、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27を含む。
【0125】
第1タイプ領域26は、第3のサブ領域2621、第1のサブ領域2611、第4のサブ領域2622、および第2のサブ領域2612を含む。
【0126】
第2タイプ領域27は、第1の仕切り領域271および第2の仕切り領域272を含む。
【0127】
第1の仕切り領域271が第3のサブ領域2621と第1のサブ領域2611との間に位置し、それによって第1の仕切り領域271、第3のサブ領域2621、および第1のサブ領域2611が第1の熱交換モジュールを形成する。同時に、第2の仕切り領域272が第4のサブ領域2622と第2のサブ領域2612との間に位置し、それによって第2の仕切り領域272、第4のサブ領域2622、および第2のサブ領域2612が第2の熱交換モジュールを形成する。また、第1のサブ領域2611および第4のサブ領域2622は相互に隣り合って配置され、それによって第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールは相互に隣り合って配置され、熱交換用プレート2がバッテリーコアの複数の群から構成されたバッテリーのために熱を効果的に交換することを確実にする。
【0128】
一実施形態では、
図5に示すように、流路21は、第1の流れ収束端および第2の流れ収束端を含む。第1の流れ収束端は、流路21が第1の終端部221に収束する接続点である。第2の流れ収束端は、流路21が第2の終端部222に収束する接続点である。
【0129】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の流れ収束端から熱交換用プレート2に流入できる。流路21における作動媒体は、より高い温度を有するバッテリーの領域に対応する第1タイプ領域26に優先的に流入し、それによりバッテリーの高温領域を冷却し、次いで、第2タイプ領域27に流入する。最後に、作動媒体は、収束後に第2の流れ収束端から流出できる。
【0130】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の流れ収束端から熱交換用プレートに流入できる。流路における作動媒体は、より低い温度を有するバッテリーの領域に対応する第2タイプ領域27に優先的に流入し、それによりバッテリーの低温領域を加熱し、次いで、第1タイプ領域26に流入する。最後に、作動媒体は、収束後に第1の流れ収束端から流出できる。第2タイプ領域27に対応する位置の加熱を優先させることは、バッテリーをより良好に保護でき、バッテリーのための十分な動作温度を提供できる。特に、バッテリーが自己加熱機能を有するとき、熱交換用プレートは、熱を生成して過度に低い温度を防ぐことが困難な電極コアの中央領域に対して温度保護をより良好に提供するために、自己加熱機能と協働できる。
【0131】
実際的応用において、
図5に示すように、第1の流れ収束端および第2の流れ収束端は、熱交換用プレート2の左側部上に集中される。流路21を配置するとき、パネル空間の制限に起因して、流路が上記の理想的なやり方で配置されることができない場合がある可能性がある。
図5に示された実施態様において、右側に位置する第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第2のサブ領域2612の3つの領域について、第2の仕切り領域272は優先的に加熱されることができ、または第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612が流路の優先的配置に従って優先的に冷却されることができる。流れ収束端に近い左側の第1の仕切り領域271、第3のサブ領域2621、および第1のサブ領域2611の3つの領域において、流路21の相対的な密集に起因して、上記の優先的配置が実施されることができない。これに関して、以下の実施態様が採用されることができる。すなわち、流路21が第1の流れ収束端から導入され、その後、まず第1のサブ領域2611へ配置され、その後、第1の仕切り領域271および第3のサブ領域2621の2つの領域へ延在され、最終的に第2の流れ収束端へ戻る。
【0132】
任意選択的に、
図5を参照すると、第1の熱交換モジュールにおいて、熱交換用プレート2がバッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、作動媒体は、第3のサブ領域2621、第1の仕切り領域271、および第1のサブ領域2611の流路において少なくとも1回循環する。
【0133】
作動媒体が第3のサブ領域2621、第1の仕切り271および第1のサブ領域2611内で流れるときに、作動媒体とバッテリーとの間の熱交換の効率を改善するために、第3のサブ領域2621、第1の仕切り領域271および第1のサブ領域2611内の流路21は、循環流路として配置されることができる。例えば、第3のサブ領域2621、第1の仕切り領域271、および第1のサブ領域2611に延在するとき、流路21は、第3のサブ領域2621で方向を転換してもよく、次いで第1の仕切り領域271へ延在し、次いで第1の仕切り領域271から第3のサブ領域2621へ延在し、次いで方向を転換してもよい。第3のサブ領域2621、第1の仕切り領域271、および第1のサブ領域2611において複数回方向を転換した後に1つまたは複数の循環流路を形成するために流路21が屈曲し、それによって作動媒体は、第3のサブ領域2621、第1の仕切り領域271、および第1のサブ領域2611において1回または複数回循環し、それにより熱交換用プレート2の熱交換効率を改善する。
【0134】
任意選択的に、第2の熱交換モジュールにおいて、第1の終端部221は第4のサブ領域2622に接続されてもよく、第2の終端部222は第2の仕切り領域272に接続されてもよい。
【0135】
熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、第1の終端部221から第1の熱交換モジュールに流入し、第1の熱交換モジュールを通って第4のサブ領域2622、第2の仕切り領域272、および第2のサブ領域2612に流入し、第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612から第2の仕切り領域272に流入し、次いで第2の終端部222に流入する。
【0136】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、作動媒体は、第2の終端部222から、第2の仕切り領域272に流入し、第2の仕切り領域272から、第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612に流入し、次いで第1の終端部221に流入する。
【0137】
任意選択的に、流路21は流れ分岐点212を含み、第1の終端部221は第3のサブ領域2621の1つの側部上に配置され、第3のサブ領域2621における流れ分岐点212の数は、第1の仕切り領域271における流れ分岐点212の数より大きい。
【0138】
具体的には、第1の終端部221は、第3のサブ領域2621の1つの側部上に配置される。熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、低温で第1の終端部221を通過し、次いで、第3のサブ領域2621および第1の仕切り領域271を順に通って流れることができる。例えば、第1の終端部221を通過する作動媒体は、液体状態にある。第3のサブ領域2621における流れ分岐点212の数が第1の仕切り領域271における流れ分岐点212の数より大きいとき、より多くの流れ分岐点212が第3のサブ領域2621に配置されることができ、すなわち、第3のサブ領域2621における作動媒体の流れプロセスにおいて、流れ分岐点212は流路を増加させることができる。また、液体状態の作動媒体は、分岐中にバランスのとれた分布を確実にし、熱交換中の熱交換用プレート2の温度均一性が改善されることができる。
【0139】
なお、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、流れ分岐点212は分岐するように構成され、熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、流路における作動媒体の逆方向に起因して、流れ分岐点212は収束するように構成されることができる。
【0140】
任意選択的に、第1タイプ領域26の流れ分岐点212の数は、第2タイプ領域27の流れ分岐点212の数よりも大きい。
【0141】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、作動媒体は、低温で第1の終端部221から、第1タイプ領域26および第2タイプ領域27を通って流れ、第2タイプ領域27から第2の終端部222に流入する。例えば、作動媒体は、第1の終端部221から第1タイプ領域26を通って流れるときに液体状態にある。第1タイプ領域26における流れ分岐点212の数が第2タイプ領域27における流れ分岐点212の数より大きいとき、より多くの流れ分岐点212が第1タイプ領域26に配置されることができ、すなわち、第1タイプ領域26における作動媒体の流れプロセスにおいて、流れ分岐点212は流路を増加させることができる。また、液体状態の作動媒体は、分岐中にバランスのとれた分布を確実にすることができる。
【0142】
一実施形態では、熱交換用プレート2がバッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、流路21は、第3のサブ領域2621の1回目の分岐を行う。すなわち、流れ分岐点212は、作動媒体が第3のサブ領域2621に流入するときに収束または分岐を実施できる。また、第3のサブ領域2621における流れ分岐点212が分岐するように構成されているとき、分岐中の作動媒体のバランスのとれた分布を確実にするために、液体状態の作動媒体は、流れ分岐点212によって分岐されることができる。
【0143】
任意選択的に、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、流路は第3のサブ領域2621において1回分岐し、次いで、第1のサブ領域2611において、2回目の分岐を行い、1回目の収束を行う。
【0144】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、流路は第1のサブ領域2611において分岐し、次いで、第1のサブ領域2611において1回目の収束を行い、第3のサブ領域2621において2回目の収束を行う。
【0145】
任意選択的に、熱交換用プレート2がバッテリーを冷却するように構成されているとき、流路は第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612において分岐し、次いで、第2の仕切り領域272において収束する。
【0146】
熱交換用プレート2がバッテリーを加熱するように構成されているとき、流路は、第2の仕切り領域272において分岐し、次いで第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612において収束する。
【0147】
図5および
図6に示されるように、熱交換用プレート2が第1の終端部221および第2の終端部222に近接した左の領域、すなわち、第1の仕切り領域271、第3のサブ領域2621、および第1のサブ領域2611によって形成された第1の熱交換モジュールに位置するとき、第1の熱交換モジュールの空間が第1の終端部221および第2の終端部222に近接している場合、第1の熱交換モジュールの流路21は密集している。したがって、この解決策では、第3のサブ領域2621および第1のサブ領域2611の2つの領域に流れ分岐点を配置することが好ましい。これらの2つの領域は、バッテリーの高加熱領域に対応する。これらの領域において分岐および収束を実行することは、狭い空間における作動媒体の高速および集中した熱交換を低減することを助け、それによって作動媒体は、これらの領域における熱交換をより均等に実行できる。
【0148】
例えば、第1の流れ収束端から流れる作動媒体は、第3のサブ領域2621の角部において集中し、1回目の分岐が行われ、その後、第1のサブ領域2611の上部において2回目の分岐が行われることができる。その後、いくつかの流路は、第1の仕切り領域271の下部で再度分岐することができる一方、他の流路は分岐する必要がない。最終的に、流路が第3のサブ領域2621の下部まで延長するとき、流路は集中および収束することができ、その後、第2の流れ収束端に戻ることができる。通常、流れ収束は、1回または2回実行されることができる。上記の説明は、一例として冷却を使用する。加熱中において、分岐および収束の形態は完全に反対である。
【0149】
任意選択的に、
図5および
図6に示されるように、第1の終端部221および第2の終端部222から離れた右の領域、すなわち、第2の仕切り領域272、第4のサブ領域2622、および第2のサブ領域2612によって形成された第2の熱交換モジュールでは、流路配置のための空間が相対的に大きい。この解決策は、流れ分岐点を3つの領域の上端部および下端部において優先的に均等に分布することができ、流れ分岐および収束の回数が対応してより大きくなることができる。一例として冷却する解決策を使用すると、左側部の第1の流れ収束端から右側部へ延在する流路は、別個に分岐して、第4のサブ領域2622および第2の領域2612内に延在することができる。これらの2つの領域において、流路は、直線的に延在でき、2つの領域の大部分のエリアを長手方向にわたって延在できる。次いで、流路は、第4のサブ領域2622と第2のサブ領域2612との間の第2の仕切り領域272の方へ曲がることが可能である。流路は、通常、第2の仕切り領域272を通って直線的に延在し、最終的に、平行な流路は第2の仕切り領域272の下側部で収束する。最終的に、流路は左へ延在し、第2の流れ収束端へ戻る。
【0150】
この解決策において、流路は、大面積の平行かつ長距離の延在というレイアウト特性を達成するために、2回または3回分岐することができる。その後、流路は、2回から3回収束して幹部へ収束し、流れ収束端へ戻る。同様に、加熱モードでは、作動媒体が第2の流れ収束端から流入し、第2の仕切り領域272の下側部に直接流れ、複数の平行な経路を形成するために複数回分岐する。
【0151】
任意選択的に、
図3を参照すると、流路21の少なくとも一部が第1の仕切り261から第1の仕切り領域271へ延在するプロセスにおいて少なくとも1回分岐し、流路21は、第1の仕切り261から第1の仕切り領域271へ延在するプロセスにおいて少なくとも1回収束する。
【0152】
特に、この解決策における作動媒体は、気相と液相との間で切り替えられることができる冷却作動媒体として優先的に選択されることができる。このタイプの冷却作動媒体は、相状態変化を通して熱交換を効果的に実施でき、従来の水冷却、冷却材、および他の方法よりも高い熱交換効率を有する。この冷却の解決策は一例として使用されている。流路21の少なくとも一部が第1の仕切り261から第1の仕切り領域271へ延在するプロセスにおいて少なくとも1回分岐するとき、熱交換用プレートの熱交換効率を増加させるためにより多くの流路が熱交換用プレートに配置されることができる。流路が第1の仕切り261から第1の仕切り領域271へ延在するプロセスにおいて少なくとも1回収束するとき、熱交換用プレートの流路の終端部が集中されることができ、熱交換用プレートの構造上のコンパクト性が改善されることができる。
【0153】
対照的に、冷却作動媒体の相状態変化に起因して、冷却作動媒体がある領域において集中され、かなりの相変化を経験した場合、他の領域は良好な熱交換効果を得ることができない。これに関して、この解決策は、
図15の領域a、b、c、およびdの流れ分岐方法に示されるように、可能な限り1つの流路を2つに分岐させ、2つの流路を4つに分岐させるなどの流れ分岐方法を使用して、流路における作動媒体流れの均一性を改善する。さらに、この解決策は、長さが可能な限り均等に変化する複数の平行な流路を使用して、第1タイプ領域および第2タイプ領域において熱交換を共同で実行して、さらに不均等な流れによって引き起こされた作動媒体の集中された相変化を低減する。
【0154】
任意選択的に、
図12を参照すると、流路21は幹部循環流路100を含む。幹部循環流路100は熱交換用プレートの縁部上に分布され、幹部循環流路100の1つの端部は第1の終端部221に接続され、幹部循環流路100の別の端部は第2の終端部222に接続され、幹部循環流路100は第1タイプ領域26において最大で3回分岐する。
【0155】
具体的に、第1の終端部221から導入された流路21のうちで、最も外側の流幹部循環流路100は基本的に1回または2回分岐した後は分岐せず、熱交換用プレートの外縁部の周りを一周し、最終的に、第2の終端部222に近接した位置で再度収束する。これらの流路は、流れの端部において作動媒体の温度のバランスをとるように構成されている。特に、相変化冷却作動媒体が使用されているとき、これらの流路は、より良好な役割を果たすことができる。相変化後の作動媒体の体積は大きく変化し、これは、堆積、不良な循環、および温度集中などの問題を生じやすい。この問題は、流れ収束端において非常に深刻になる可能性が高い。循環している最も外側の流路における作動媒体はより少ない回数分岐し、それによって最も外側の流路における作動媒体は相対的に小さい相変化を有し、循環全体の端部において他の流路における作動媒体の温度と相状態とのバランスをとるように構成されることができる。これは、循環全体の円滑性および均一性を確実にする。
【0156】
任意選択的に、
図6を参照すると、熱交換用プレートは第1の領域を含み、第1の領域は熱交換用プレート上のバッテリーのバッテリー突出領域に対応し、幹部循環流路100はバッテリー突出領域の外周に位置する。
【0157】
具体的には、第1の領域は、
図6に示されたバッテリー被覆領域であってもよい。幹部循環流路100がバッテリー突出領域の外周に位置するとき、幹部循環流路は、バッテリーの周りの領域のために熱を交換できるだけでなく、バッテリー全体のための熱交換用プレートの熱交換を確実にし、熱交換用プレートの熱交換効率を改善できる。
【0158】
幹部循環流路100は、熱交換用プレートにおける第1の循環流路として使用されてもよい。熱交換用プレートの中間部において、
図7および
図8に示されるように、第2の循環流路200、第3の循環流路300、および第4の循環流路400もまた形成されることができる。
【0159】
図9を参照すると、方向転換点211は、流路21の方向転換位置に形成されている。方向転換点は、第1タイプ方向転換点2111および第2タイプ方向転換点2112を含む。第2タイプ方向転換点2112の1つの端部における流路方向は、第1タイプ方向転換点2111の別の端部における流路方向と方向転換角度を形成する。流路21の柔軟な方向転換を実現し、熱交換用プレートにおける流路21の分布密度を確実にするために、流路21は、第2タイプ方向転換点2112を通過するときにある方向転換角度だけ屈曲することができ、例えば、90°または180°だけ屈曲することができる。
【0160】
図10を参照すると、流れ分岐点212は第1段流れ分岐点2121および第2段流れ分岐点2122を含む。枝部は第1段枝部を含む。第1段流れ分岐点2121が幹部と第1段枝部との間で接続されている。枝部は第2段枝部を含む。第2段流れ分岐点2122が第1段枝部と第2段枝部との間で接続されている。
【0161】
任意選択的に、熱交換用プレートは、
流路21であって、流路が熱交換用プレート内に配置されており、流路は、熱交換作動媒体が流路内を流れることを可能にするように構成されている、流路21と、
第1の終端部221および第2の終端部222であって、流路の一端部が第1の終端部221に接続されており、流路の他端部が第2の終端部222に接続されており、第1の終端部221および第2の終端部222は、熱交換作動媒体が熱交換用プレートに流入することを可能にするように構成されている、第1の終端部221および第2の終端部222と、を含む。
【0162】
熱交換用プレートは第1タイプ領域26を含み、第1タイプ領域26はバッテリーのポスト領域に対応して配置されている。流路が流れ分岐点212を含み、流れ分岐点が第1段流れ分岐点2121を含み、少なくとも1つの第1段流れ分岐点が第1タイプ領域内に配置され、第1段流れ分岐点が第1の終端部または第2の終端部に近接して配置され、流れ分岐点が流路を分岐させる。
【0163】
具体的には、第1タイプ領域26は、バッテリーコアがバッテリーにおいてより高い熱を発生させる領域に対応してもよい。バッテリーコアが電気接続のためのポストを提供する必要があるため、動作中にバッテリーコアのポスト領域で発生させられた熱はより高温であり、したがってバッテリーのポスト領域を形成する。熱交換用プレート2の熱交換効率を改善するために、第1タイプ領域26がそのバッテリーのポスト領域に対応して配置されることができ、第1タイプ領域以外の熱交換用プレート上の領域は、バッテリー上のバッテリーコアの本体の非ポスト領域に対応して配置されることができる。
【0164】
具体的には、流れ分岐点212の2つの端部における流路の数は異なる。流れ分岐点212の2つの端部における流路は、それぞれ、作動媒体の入口および出口として使用されることができ、熱交換用プレートの異なる熱交換の場合では、流れ分岐点212の2つの端部における流路入口および出口が相互に切り替えられることができ、それによって作動媒体は流れ分岐点212において前方または後方に流れることができる。
【0165】
一実施形態では、第1の終端部221から第2の終端部222へ、流路は少なくとも2つの流れ分岐点212を有しており、流れ分岐点212の1つは第1の終端部に近接しており、流路を分岐させ、別の流れ分岐点212は第2の終端部に近接しており、流路を収束させる。
【0166】
具体的には、流路21の2つの端部は、塞がれるか、または、それぞれ第1の終端部221および第2の終端部222にねじによって接続されている。熱交換用プレートの流路21は、少なくとも1回分岐し、少なくとも1回収束した後に、第1の終端部221から第2の終端部222に延在している。流路21上で1つまたは複数の流れ分岐点212を形成するために、上記の流れ分岐は、1つの流路21を2つに分岐させることであるか、1つの流路を3つに分岐させることであるか、または1つの流路をよりも多く分岐させることであってもよく、流れ収束は、2つの流路を1つに収束させることであるか、3つの流路を1つに収束させることであるか、またはより多くの流路を1つに収束させることであってもよい。
【0167】
本開示において、流路が流れ分岐点212を含み、流れ分岐点が第1段流れ分岐点2121を含み、少なくとも1つの第1段流れ分岐点が第1タイプ領域内に配置され、第1段流れ分岐点が第1の終端部または第2の終端部に近接して配置され、流れ分岐点が流路を分岐させる。第1タイプ領域は、バッテリーコアがバッテリーにおいてより高い熱を発生させるポスト領域に対応する領域である。したがって、第1段流れ分岐点は、第1タイプ領域内の流路の分布密度を増加させるために流路の数を変化させることができ、それにより熱交換用プレートの熱交換効果を改善する。
【0168】
任意選択的に、
図16および
図17を参照すると、熱交換用プレートが第1の熱交換モジュール201および第2の熱交換モジュール202を含んでおり、第1の熱交換モジュール201および第2の熱交換モジュール202の両方が第1タイプ領域26を含む。
【0169】
第1の熱交換モジュールの第1タイプ領域26が第3のサブ領域2621および第1のサブ領域2611を含んでおり、第2の熱交換モジュールの第1タイプ領域26が第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612を含む。
【0170】
第1段流れ分岐点が第3のサブ領域2621内に配置されており、流れ分岐点が第2段流れ分岐点2122をさらに含んでおり、第2段流れ分岐点が第1のサブ領域2611、第2のサブ領域、および第4のサブ領域の少なくとも1つに位置する。
【0171】
具体的には、熱交換用プレート2がバッテリーために熱を交換するときに、熱交換用プレート2上の第1タイプ領域26は、バッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換効果を確実にするために、バッテリーのポスト領域に対応してもよい。バッテリーの実際の構造は、一群のバッテリーコアから構成されてもよく、または配置されたバッテリーコアの複数の群から構成されてもよい。例えば、
図6を参照すると、熱交換用プレート2が2群のバッテリーコアから構成されたバッテリーのための熱を交換するときに、熱交換用プレート2は、第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールに分割されることができる。第1の熱交換モジュールはバッテリーコアの一群に対応し、第2の熱交換モジュールはバッテリーコアの他の群に対応する。加えて、流路21の少なくとも一部は第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールの各々において湾曲されており、それによって第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールにおける流路21を配置するための面積が増加されることができる。したがって、これは、熱交換用プレート2の効果的な熱交換面積およびバッテリーのための熱交換用プレート2の熱交換量を増加させる。
【0172】
具体的には、第1の熱交換モジュールは
図5の左領域であってもよく、第2の熱交換モジュールは
図5の右領域であってもよい。第1の熱交換モジュールの第1タイプ領域26が第3のサブ領域2621および第1のサブ領域2611を含んでおり、第2の熱交換モジュールの第1タイプ領域26が第4のサブ領域2622および第2のサブ領域2612を含む。第1の終端部221および第2の終端部222は、第3のサブ領域2621に近接して配置されてもよい。第1段流れ分岐点は流路における第1の終端部221および第2の終端部222に近接した流れ分岐点であり、それによって第1段流れ分岐点は第3のサブ領域2621内に配置される。
【0173】
任意選択的に、熱交換用プレートは、
熱交換領域およびバッテリー領域であって、熱交換領域がバッテリー領域の周りに配置され、バッテリー領域が熱交換用プレート上のバッテリーのバッテリー突出領域である、熱交換領域およびバッテリー領域と、
流路21であって、流路21が熱交換用プレート内に配置されており、流路は、熱交換作動媒体が流路内を流れることを可能にするように構成されており、流路が第1タイプ流路および第2タイプ流路を含む、流路21と、を含む。
【0174】
第1タイプ流路は熱交換領域に位置し、第2タイプ流路はバッテリー領域に分布される。
【0175】
具体的には、流路21が熱交換用プレート内で延在するとき、最も外側の第1タイプ流路は基本的に1回または2回分岐した後は分岐せず、熱交換用プレートの外縁部の周りを一周し、最終的に、流路出口に近接した位置で再度収束する。これらの流路は、流れの端部において作動媒体の温度のバランスをとるように構成されている。特に、相変化冷却作動媒体が使用されているとき、これらの流路は、より良好な役割を果たすことができる。相変化後の作動媒体の体積は大きく変化し、これは、堆積、不良な循環、および温度集中などの問題を生じやすい。この問題は、流れ収束端において非常に深刻になる可能性が高い。循環している最も外側の流路における作動媒体はより少ない回数分岐し、それによって最も外側の流路における作動媒体は相対的に小さい相変化を有し、循環全体の端部において他の流路における作動媒体の温度と相状態とのバランスをとるように構成されることができる。これは、循環全体の円滑性および均一性を確実にする。
【0176】
第1タイプ流路がバッテリー領域を囲んでおり、バッテリー突出領域の外周に位置するとき、第1タイプ流路は、バッテリーの周りの領域のために熱を交換できるだけでなく、バッテリー全体のための熱交換用プレートの熱交換を確実にし、熱交換用プレートの熱交換効率を改善できる。
【0177】
第1タイプ流路は、熱交換用プレートにおける第1の循環流路として使用されてもよい。熱交換用プレートの中間部において、第2の循環流路、第3の循環流路、および第4の循環流路を含む第2タイプ流路はまた、熱交換用プレートの熱交換バランスを改善するために形成されることができる。
【0178】
任意選択的に、第1タイプ流路の長さは、第2タイプ流路の長さより短く、および/または
第1タイプ流路の分岐回数は、第2タイプ流路の分岐回数より少ない。
【0179】
具体的には、第1タイプ流路は熱交換領域内に位置し、すなわち、第1タイプ流路は熱交換用プレートの外縁部の周りを周回し、それによって第2タイプ流路が第1タイプ流路の内側に位置する。しかしながら、第1タイプ流路が1回または2回分岐した後、第1タイプ流路は、基本的にもはや分岐しない。また、第1タイプ流路の分岐回数は少ないが第2タイプ流路は、熱交換用プレートにおいて複数回分岐して方向転換する必要があり、それによって、流路は熱交換用プレートにおいて均等に分布される。したがって、熱交換用プレートにおける流路分布のバランスを確実にするために、第1タイプ流路の長さが第2タイプ流路の長さよりも短く、および第1タイプ流路の分岐回数が第2タイプ流路の分岐回数よりも少ない。本開示の一実施形態は、熱交換用プレート2および複数のバッテリーコア1を含むバッテリーパックをさらに提供する。各バッテリーコアの2つの端部はポストが設けられている。複数のバッテリーコアは第1の方向に沿って配置され、バッテリーパックのエネルギー密度を増加させるために、第1の方向は
図1ではX方向でよい。熱交換用プレートは、第2の方向に沿ってバッテリーコア1の1つまたは2つの側部上に配置される。第2の方向は、
図1のZ方向でよい。第2の方向に沿った複数のバッテリーコアの側面は、バッテリーコアの大表面を形成する。熱交換用プレートは、バッテリーコアの1つまたは2つの大表面に近接して配置され、これはバッテリーコアのための熱交換用プレートの熱交換効果を確実にできる。
【0180】
加えて、複数のバッテリーコア1は、第1のバッテリーモジュール11および第2のバッテリーモジュール12を形成してもよい。第2のバッテリーモジュール12は、入口および出口アセンブリ22から離れた第1のバッテリーモジュール11の側部上に位置する。具体的には、第1タイプ領域26の流路は第1のバッテリーモジュール11に対向していてもよく、かつ入口および出口アセンブリ22に近接していてもよく、すなわち、第1タイプ領域26の流路は、熱交換用プレートの近端部に位置する。第2タイプ領域27の流路21は入口および出口アセンブリ22から離れていてもよく、すなわち、第2タイプ領域27の流路は、熱交換用プレートの遠端部に位置する。熱交換用プレートの近端部および遠端部のバランスのとれた熱交換効果を確実にするために、遠端部における流路21の流量は増加されることができ、例えば、第2のバッテリーモジュール12の反対の流路21における流路の流量は、第2の流量に設定され、第1の流量は第2の流量より小さい。
【0181】
任意選択的に、バッテリーコア1の2つの端部におけるポストが接続される方向は、第3の方向である。第3の方向は、
図1におけるY方向であってもよい。第1の方向、第2の方向、および第3の方向は、それぞれ、バッテリーコアの幅方向、高さ方向、長さ方向に平行であってもよい。第1の方向、第2の方向、および第3の方向が互いに対して垂直であるとき、複数のバッテリーコアは、バッテリーパックのエネルギー密度を確実にするために小型バッテリーパック構造を形成してもよい。
【0182】
任意選択的に、熱交換用プレートは、下部プレートまたは上部カバーである。具体的には、熱交換用プレートは、第2の方向に沿ってバッテリーコアの1つの側部または2つの側部上に配置されることができる。熱交換用プレートが第2の方向に沿ったバッテリーコアの1つの側部上に配置されることができるとき、例えば、熱交換用プレートが複数のバッテリーコアの下側部上に配置されるとき、熱交換用プレートは、バッテリーパックの下部プレートを形成できる。一方、熱交換用プレートがバッテリーコアに接触しているとき、バッテリーコアの熱交換効果を確実にすることができる。一方、バッテリーパックは、バッテリーパックの底部が衝撃を受けたときに良好に保護されることができる。熱交換用プレートが複数のバッテリーコアの上側部上に配置されるとき、熱交換用プレートは、バッテリーパックの上部カバーを形成できる。同様に、熱交換用プレートがバッテリーコアに接触しているとき、バッテリーコアの熱交換効果を確実にすることができる。一方、バッテリーパックは保護されることができる。
【0183】
本開示の一実施形態は、熱交換用プレートを含む、または
バッテリーパックを含む車両を提供する。
【0184】
第3の態様によれば、
図3~
図18を参照すると、本開示の実施形態は、流路集積プレートを提供し、
図18を参照すると、流路集積プレートは、
第1の領域28および第2の領域29と、
流路21であって、流路が第1の領域28および第2の領域29内で分布しており、第1の領域28内の流路21の平均分布密度が第2の領域29内の流路21の平均分布密度よりも大きい、流路21とを含む。
【0185】
具体的には、流路集積プレートは、バッテリーを冷却または加熱するように構成されることができる。例えば、流路集積プレートがバッテリーを冷却するとき、大量の熱がバッテリーの動作中に正の電極位置および負の電極位置で生成される。すなわち、流路集積プレートは、バッテリーの正の電極位置および負の電極位置に対してより良好な冷却効果を提供する必要がある。第1の領域28における流路21の平均分布密度が第2の領域29における流路21の平均分布密度よりも大きいとき、第1の領域28はバッテリーの正の電極位置および負電極位置に対向し、第2の領域29は、バッテリーのための流路集積プレートの熱交換効果を改善するためにバッテリーの中間部に対向することができる。
【0186】
任意選択的に、流路21の幅は、15mm未満である。
【0187】
特に、本開示の実施形態によって提供された流路集積プレートは、異なる位置における異なる熱交換要件に直面するとき、流路集積プレートの熱交換効率は、流路21の異なる分布密度を通して改善されることができ、すなわち、より狭い幅を有する流路21が熱交換のために使用されることができる。流路21の幅は、3mm~12mmであってもよい。流路21の幅はまた、流路21の放射状サイズである。任意選択的に、流路21の分布密度を増加させるために、流路21の幅は、5mm~10mmに設定されることができる。
【0188】
任意選択的に、流路集積プレートは熱交換用プレート2をさらに含む。
【0189】
第4の態様によれば、
図3~
図19を参照すると、本開示の実施形態は、流路集積プレートを提供し、流路集積プレートは、
流路プレート24と、
流路21であって、流路21は流路プレート24上に配置され、流路集積プレートが位置する平面において、流路21を配置するための面積は、流路プレート24の面積の70%よりも大きい、流路21と、を含む。
【0190】
具体的には、流路プレート24における流路21を配置するための面積の比率は、流路集積プレートの熱交換対象物に従って柔軟に設定されることができる。例えば、高い熱交換要件を有するバッテリーなどの熱交換対象物のために熱を交換するとき、異なる電力および電圧を有するバッテリーについて、流路集積プレートの熱交換の柔軟性を改善するために、流路21を配置するための面積は、流路プレート24の面積の75%、80%、85%、90%、または95%に設定されることができる。
【0191】
任意選択的に、流路の幅は、15mm未満である。
【0192】
具体的には、本開示の実施形態によって提供された流路集積プレートは、異なる位置における異なる熱交換要件に直面するとき、流路集積プレートの熱交換効率は、流路の異なる分布密度を通して改善されることができ、すなわち、より狭い幅を有する流路21が熱交換のために使用されることができる。流路21の幅は、3mm~12mmであってもよい。流路21の幅はまた、流路21の放射状サイズである。任意選択的に、流路21の分布密度を増加させるために、流路21の幅は、5mm~10mmに設定されることができる。
【0193】
任意選択的に、流路集積プレートは熱交換用プレート2をさらに含む。
【0194】
加えて、流路21は、熱交換用プレート2に刻まれてもよく、バッテリーモジュール1は複数のセルを含んでもよい。熱交換用プレート2は、バッテリーモジュール1を順方向(流路21の作動媒体の流向)に冷却し、バッテリーモジュールを逆方向(流路21の作動媒体の流向)に加熱し、これは、バッテリーモジュール1の冷却動作および加熱動作を改善でき、バッテリーモジュール1の温度均一性を確実にでき、バッテリーモジュール1のための熱交換用プレート2の熱交換能力を改善できる。
【0195】
流路21は、流れ収束端から流路プレート24の内側へ延在している。流路21は、枝部のより多くの段を形成するために、流れ分岐/流れ収束点によって分岐される。これらの流路21はまた、次いで、方向転換点を通って配置され、各領域における熱交換を達成するために、枝部は流路プレート24全体を被覆する。
【0196】
図19に示すように、流路プレート24およびベースプレート23は、熱交換用プレート2を形成するために組み合わされている。流路プレート24上で、流路21は溝構造を有することができ、封止されていない上面を有することができる。ベースプレート23が流路プレート24を被覆した後に、ベースプレート23は、流路21上に上面シールを形成できる。このようにして、ベースプレート23および流路21は全体として熱交換用プレート2を形成する。第1の終端部221および第2の終端部222は、ベースプレート23および流路プレート24上に設けられた終端部構成要素を組み合わせることによって形成されることができる。終端部構成要素は、第1の終端部221および第2の終端部222が設けられている。ベースプレート23が流路プレート24を被覆した後に、流路21の第1の流れ収束端および第2の流れ収束端は、第1の終端部221および第2の終端部222に接続されることができる。
【0197】
この解決策における熱交換用プレート2の各特徴の設計思想によれば、この解決策は、異なる区分に分割されることができる。異なる区分は、この解決策が焦点を当てている異なる技術的特徴を表す。流路21は、より均一な熱交換解決策を得るために、焦点が当てられている技術的特徴に基づいて設計されている。
【0198】
本開示のいくつかの特定の実施形態が例を通して詳細に説明されたが、当業者は、上記の例が例示のために過ぎず、本開示の範囲を限定することは意図されないことを理解するであろう。当業者は、上記実施形態が本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく修正されることができることを理解するであろう。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲にのみ従う。
【符号の説明】
【0199】
1 バッテリーコア
11 第1のバッテリーモジュール
12 第2のバッテリーモジュール
2 熱交換用プレート
21 流路
211 方向転換点
2111 第1タイプ方向転換点
2112 第2タイプ方向転換点
212 流れ分岐点
2121 第1段流れ分岐点
2122 第2段流れ分岐点
22 入口および出口アセンブリ
221 第1の終端部
222 第2の終端部
26 第1タイプ領域
261 第1の仕切り
2611 第1のサブ領域
2612 第2のサブ領域
262 第2の仕切り
2621 第3のサブ領域
2622 第4のサブ領域
27 第2タイプ領域
271 第1の仕切り領域
272 第2の仕切り領域
100 幹部循環流路
200 第2の循環流路
300 第3の循環流路
400 第4の循環流路、
201 第1の熱交換モジュール
202 第2の熱交換モジュール
【手続補正書】
【提出日】2025-02-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーに対して適用される熱交換用プレートであって、第1の終端部(221)と、第2の終端部(222)と、前記第1の終端部(221)を前記第2の終端部(222)に接続する流路(21)とを備えており、
前記熱交換用プレート(2)は前記バッテリーのために熱を交換するように構成されており、前記流路は作動媒体が流れることを可能にするように構成されており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第1の終端部(221)から前記流路(21)に流入し、前記第2の終端部(222)から流出し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第2の終端部(222)から流路(21)に流入し、前記第1の終端部(221)から流出する、
熱交換用プレート。
【請求項2】
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第1の終端部(221)から流入し、第1タイプ領域を通って優先的に流れ、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第2の終端部(222)から流入し、第2タイプ領域を通って優先的に流れ、
前記第1タイプ領域(26)が前記バッテリーのポスト領域に対応して配置され、前記第2タイプ領域(27)は前記バッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている、請求項1に記載の熱交換用プレート。
【請求項3】
前記流路が、前記第1の終端部(221)に接続された第1の流路区分および前記第2の終端部(222)に接続された第2の流路区分を備えており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第1の終端部(221)から流入し、前記第1の流路区分および前記第2の流路区分を連続して通って流れ、次いで前記第2の終端部から流出し、前記第1の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の長さよりも長く、前記第2の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さよりも短く、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体が前記第2の終端部(222)から流入し、前記第2の流路区分および前記第1の流路区分を連続して通って流れ、次いで前記第1の終端部(221)から流出し、前記第2の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の長さよりも短く、前記第1の流路区分において、前記第1タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さは、前記第2タイプ領域を通って流れる前記流路の前記長さよりも長い、請求項2に記載の熱交換用プレート。
【請求項4】
前記第1の流路区分の長さ対前記第2の流路区分の長さの比は、0.5~5の範囲である、請求項3に記載の熱交換用プレート。
【請求項5】
前記第2タイプ領域の幅対前記第1タイプ領域の幅の比は1~8の範囲である、請求項1
に記載の熱交換用プレート。
【請求項6】
前記第1タイプ領域の前記幅対前記バッテリーの長さの比は0.1~0.4の範囲であり、前記第2タイプ領域の前記幅対前記バッテリーの前記長さの比は0.1~0.6の範囲である、請求項1
に記載の熱交換用プレート。
【請求項7】
前記第1の終端部(221)および前記第2の終端部(222)は、前記熱交換用プレートの同一側部上に位置する、請求項1
に記載の熱交換用プレート。
【請求項8】
入口および出口アセンブリ(22)を備えており、前記第1の終端部(221)および前記第2の終端部(222)が前記入口および出口アセンブリ(22)に位置する、請求項7に記載の熱交換用プレート。
【請求項9】
前記第1タイプ領域(26)および前記第2タイプ領域(27)を備えており、前記流路が前記第1タイプ領域(26)および前記第2タイプ領域(27)において分布されており、
前記第1タイプ領域(26)は、第1の仕切り(261)および第2の仕切り(262)を備えており、
前記第2タイプ領域(27)は、第1の仕切り領域(271)を備えており、前記第1の仕切り領域(271)は、前記第1の仕切り(261)と前記第2の仕切り(262)との間に位置しており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の仕切り(261)、前記第1の仕切り領域(271)、および前記第2の仕切り(262)において少なくとも1回循環しており、
前記第1タイプ領域(26)が前記バッテリーのポスト領域に対応して配置され、前記第2タイプ領域(27)は前記バッテリーの非ポスト領域に対応して配置されている、請求項3
に記載の熱交換用プレート。
【請求項10】
前記第1タイプ領域(26)が第4のサブ領域(2622)を備えており、前記第2タイプ領域(27)が第2の仕切り領域(272)を備えており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の終端部(221)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第4のサブ領域(2622)を通って流れ、前記第4のサブ領域(2622)から前記第2の終端部(222)に流入し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第2の終端部(222)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第4のサブ領域(2622)を通って流れ、前記第4のサブ領域(2622)から前記第1の終端部(221)に流入する、請求項3
に記載の熱交換用プレート。
【請求項11】
前記第1タイプ領域(26)が第4のサブ領域(2622)および第2のサブ領域(2612)を備えており、
前記第2タイプ領域(27)は、第2の仕切り領域(272)を備えており、前記第2の仕切り領域(272)は、前記第4のサブ領域(2622)と前記第2のサブ領域(2612)との間に位置しており、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の終端部(221)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、前記第2のサブ領域(2612)から前記第2の仕切り領域(272)および前記第4のサブ領域(2622)に戻って流れ、次いで前記第2の終端部(222)に流入し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第2の終端部(222)から前記第4のサブ領域(2622)、前記第2の仕切り領域(272)、および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、前記第2のサブ領域(2612)から前記第2の仕切り領域(272)および前記第4のサブ領域(2622)に戻って流れ、次いで前記第1の終端部(221)に流入する、請求項3
に記載の熱交換用プレート。
【請求項12】
第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールを備えており、前記第1の熱交換モジュールおよび前記第2の熱交換モジュールの両方が前記第1タイプ領域(26)および前記第2タイプ領域(27)を備えており、
前記第1タイプ領域(26)は、第3のサブ領域(2621)、第1のサブ領域(2611)、第4のサブ領域(2622)、および前記第2のサブ領域(2612)を備えており、
前記第2タイプ領域(27)は、第1の仕切り領域(271)および第2の仕切り領域(272)を備えており、
前記第1の仕切り領域(271)は前記第3のサブ領域(2621)と前記第1のサブ領域(2611)との間に位置し、前記第2の仕切り領域(272)は前記第4のサブ領域(2622)と前記第2のサブ領域(2612)との間に位置し、前記第1のサブ領域(2611)および前記第4のサブ領域(2622)は、互いに隣り合って配置されている、請求項3
に記載の熱交換用プレート。
【請求項13】
前記第1の熱交換モジュールにおいて、前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーのために熱を交換するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第3のサブ領域(2621)、前記第1の仕切り領域(271)、および前記第1のサブ領域(2611)の前記流路において少なくとも1回循環する、請求項12に記載の熱交換用プレート。
【請求項14】
前記第2の熱交換モジュールにおいて、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを冷却するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第1の終端部(221)から前記第1の熱交換モジュールに流入し、前記第1の熱交換モジュールから前記第4のサブ領域(2622)および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、前記第4のサブ領域(2622)および前記第2のサブ領域(2612)から前記第2の仕切り領域(272)に流入し、次いで前記第2の終端部(222)に流入し、
前記熱交換用プレート(2)が前記バッテリーを加熱するように構成されているとき、前記作動媒体は、前記第2の終端部(222)から前記第2の仕切り領域(272)に流入し、前記第2の仕切り領域(272)から前記第4のサブ領域(2622)および前記第2のサブ領域(2612)に流入し、次いで前記第1の終端部(221)に流入する、請求項12
に記載の熱交換用プレート。
【請求項15】
前記流路が流れ分岐点(212)を備えており、前記流れ分岐点が第1段流れ分岐点(2121)を含み、少なくとも1つの第1段流れ分岐点が前記第1タイプ領域内に配置され、前記第1段流れ分岐点が前記第1の終端部または前記第2の終端部に近接して配置され、前記流れ分岐点が前記流路を分岐させる、請求項3
に記載の熱交換用プレート。
【請求項16】
第1の熱交換モジュールおよび第2の熱交換モジュールを備えており、前記第1の熱交換モジュールおよび前記第2の熱交換モジュールの両方が前記第1タイプ領域(26)を備えており、
前記第1の熱交換モジュールの前記第1タイプ領域(26)が第3のサブ領域(2621)および第1のサブ領域(2611)を備えており、前記第2の熱交換モジュールの前記第1タイプ領域(26)が第4のサブ領域(2622)および第2のサブ領域(2612)を備えており、
前記第1段流れ分岐点が前記第3のサブ領域(2621)内に配置されており、前記流れ分岐点が第2段流れ分岐点(2122)をさらに備えており、前記第2段流れ分岐点が前記第1のサブ領域(2611)、前記第2のサブ領域、および前記第4のサブ領域の少なくとも1つに位置する、請求項15に記載の熱交換用プレート。
【請求項17】
熱交換領域およびバッテリー領域を備えており、前記熱交換領域が前記バッテリー領域の周りに配置されており、前記バッテリー領域が前記熱交換用プレート上のバッテリーのバッテリー突出領域であり、前記流路が第1タイプ流路および第2タイプ流路を備えており、前記第1タイプ流路が前記熱交換領域内に位置し、前記第2タイプ流路が前記バッテリー領域内で分布されている、請求項3
に記載の熱交換用プレート。
【請求項18】
前記第1タイプ流路の長さが前記第2タイプ流路の長さよりも短く、および/または前記第1タイプ流路の分岐回数が前記第2タイプ流路の分岐回数よりも少ない、請求項17に記載の熱交換用プレート。
【請求項19】
請求項1
に記載の前記熱交換用プレート(2)を備えるバッテリーパック。
【請求項20】
請求項1~18のいずれか一項に記載の前記熱交換用プレート、または
請求項19に記載の前記バッテリーパック、を備える、車両。
【国際調査報告】