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▶ ビーワイディー カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-08-01
(54)【発明の名称】熱交換器、電池パック、および車両
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6556 20140101AFI20250725BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20250725BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20250725BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20250725BHJP
【FI】
H01M10/6556
H01M10/625
H01M10/613
H01M10/6554
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025504572
(86)(22)【出願日】2023-07-28
(85)【翻訳文提出日】2025-01-27
(86)【国際出願番号】 CN2023109816
(87)【国際公開番号】W WO2024022479
(87)【国際公開日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】202222002100.0
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202222010868.2
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202222011268.8
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】ウー、イェンフォン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シアオ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、シュン
(72)【発明者】
【氏名】ヨウ、ユエチウ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ウェイシン
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031EE01
5H031KK01
(57)【要約】
熱交換器を備える電池パックを具備する、車両。熱交換器は、第1の熱交換セクション、および、2つの第2の熱交換セクションを備え、第1の熱交換セクションには、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネルが設けられ、各第2の熱交換セクションには、少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネルが設けられ、第2の熱交換セクションにおける少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネルの容積比は、第1の熱交換セクションにおける第1の熱交換流れチャネルの容積比よりも大きい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の熱交換セクション(21a)であって、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル(211)が設けられている、前記第1の熱交換セクション(21a)と、
2つの第2の熱交換セクション(21b)であって、第1の方向(A)における前記第1の熱交換セクション(21a)の2つの端部にそれぞれ接続されており、前記少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル(212)が設けられており、前記少なくとも1つの第2の熱交換セクション(21b)における前記第2の熱交換流れチャネル(212)の容積比が、前記第1の熱交換セクション(21a)における前記第1の熱交換流れチャネル(211)の容積比よりも大きい、前記2つの第2の熱交換セクション(21b)と
を備えた、熱交換器(20)。
【請求項2】
各第2の熱交換セクション(21b)における前記第2の熱交換流れチャネル(212)の前記容積比が、前記第1の熱交換セクション(21a)における前記第1の熱交換流れチャネル(211)の前記容積比よりも大きい、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項3】
複数の第1の熱交換流れチャネル(211)が設けられ、複数の第2の熱交換流れチャネル(212)が設けられ、
前記第1の熱交換流れチャネル(211)の数が、前記少なくとも1つの第2の熱交換セクション(21b)の前記第2の熱交換流れチャネル(212)の数よりも少ない、請求項1または2に記載の熱交換器(20)。
【請求項4】
前記複数の第1の熱交換流れチャネル(211)が設けられ、前記複数の第2の熱交換流れチャネル(212)が設けられ、
前記複数の第1の熱交換流れチャネル(211)が第2の方向(B)に配置され、前記複数の第2の熱交換流れチャネル(212)が前記第2の方向(B)に配置され、前記第2の方向(B)が前記第1の方向(A)に垂直である、請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器(20)。
【請求項5】
前記第1の熱交換セクション(21a)の構造強度が、前記少なくとも1つの第2の熱交換セクション(21b)の構造強度よりも高い、請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換器(20)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル(212)に対応する前記第1の熱交換セクション(21a)の一部分が中実構造である、請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器(20)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル(211)の肉厚が、前記少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル(212)の肉厚よりも大きい、請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器(20)。
【請求項8】
各第2の熱交換流れチャネル(212)および各第1の熱交換流れチャネル(211)が、前記第1の方向(A)の直線に沿って延在する、請求項1から7のいずれか一項に記載の熱交換器(20)。
【請求項9】
前記第1の熱交換セクション(21a)が、対応する前記第2の熱交換セクション(21b)と接合されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の熱交換器(20)。
【請求項10】
前記第1の熱交換セクション(21a)および各第2の熱交換セクション(21b)が、それぞれ、押出し成形部品である、請求項1から9のいずれか一項に記載の熱交換器(20)。
【請求項11】
セル(10)と、
熱交換器(20)であって、請求項1から10のいずれか一項に記載の熱交換器(20)であり、前記セル(10)に対して熱交換を行うように構成されている、熱交換器(20)と
を備えている、電池パック(1000)。
【請求項12】
セルユニット(3)であって、複数のセル群(31)を備え、各セル群(31)が、少なくとも1つの前記セル(10)を備えている、前記セルユニット(3)と、
複数の前記熱交換器(20)であって、前記セル群(31)が第3の方向(C)において前記熱交換器(20)と交互に配置され、前記第3の方向(C)が前記第1の方向(A)に垂直である、前記複数の前記熱交換器(20)と
を備えている、請求項11に記載の電池パック(1000)。
【請求項13】
隣接する2つの熱交換器(20)間の距離が、前記セルユニット(3)の中心から前記第3の方向(C)における前記セルユニット(3)の2つの端部に向かって徐々に増大する、請求項12に記載の電池パック(1000)。
【請求項14】
前記複数の熱交換器(20)が、第1の熱交換器(21)および第2の熱交換器(22)を備え、前記第1の熱交換器(21)に、第1の熱交換入口(216)および第1の熱交換出口(213)が設けられ、前記第2の熱交換器(22)に、第2の熱交換入口(222)および第2の熱交換出口(223)が設けられ、
前記セル群(31)が、互いに垂直な前記第1の方向(A)および前記第3の方向(C)を有し、前記第1の熱交換器(21)および前記第2の熱交換器(22)が、前記第3の方向(C)に配置され、前記第1の熱交換入口(216)および前記第2の熱交換出口(223)が、前記第1の方向(A)における前記熱交換器(20)の一方の端部に設置され、前記第1の熱交換出口(213)および前記第2の熱交換入口(222)が、前記第1の方向(A)における前記熱交換器(20)の他方の端部に設置され、
前記第1の熱交換器(21)が、前記第3の方向(C)における前記セル群(31)の一方の側に配置され、前記第2の熱交換器(22)が、前記第3の方向(C)における前記セル群(31)の他方の側に配置されている、
請求項12に記載の電池パック(1000)。
【請求項15】
前記第1の熱交換器(21)における熱交換流体の流れ方向が、前記第2の熱交換器(22)における熱交換流体の流れ方向とは反対である、請求項14に記載の電池パック(1000)。
【請求項16】
前記複数の熱交換器(20)が、複数の第1の熱交換器(21)および複数の第2の熱交換器(22)を備え、前記電池パック(1000)が、
第1の接続管(23)であって、隣接する2つの第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換入口(216)間に接続されている、第1の接続管(23)と、
第2の接続管(24)であって、前記隣接する2つの第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換出口(213)間に接続されている、第2の接続管(24)と、
第3の接続管(25)であって、隣接する2つの第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換入口(222)間に接続されている、第3の接続管(25)と、
第4の接続管(26)であって、前記隣接する2つの第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換出口(223)間に接続されている、第4の接続管(26)と
をさらに備えた、請求項14または15に記載の電池パック(1000)。
【請求項17】
第1の熱交換器入口管(214)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換入口(216)に接続されている、第1の熱交換器入口管(214)と、
第1の熱交換器出口管(215)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換出口(213)に接続されており、前記第1の熱交換器出口管(215)および前記第1の熱交換器入口管(214)が、前記第3の方向(C)における前記電池パック(1000)の一方の側に設置されている、第1の熱交換器出口管(215)と、
第2の熱交換器入口管(224)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換入口(222)に接続されている、第2の熱交換器入口管(224)と、
第2の熱交換器出口管(225)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換出口(223)に接続されており、前記第2の熱交換器出口管(225)および前記第2の熱交換器入口管(224)が、前記第3の方向(C)における前記電池パック(1000)の他方の側に設置されている、第2の熱交換器出口管(225)と
をさらに備えた、請求項16に記載の電池パック(1000)。
【請求項18】
前記第1の熱交換器(21)が、厚さL1を有して画定され、前記第2の熱交換器(22)が、厚さL2を有して画定され、L1およびL2が、2mm≦L1≦5mm、および2mm≦L2≦5mmを満たす、請求項14から17のいずれか一項に記載の電池パック(1000)。
【請求項19】
前記複数の熱交換器(20)が、前記第3の方向(C)に配置され、各熱交換器(20)が、前記第1の方向(A)における2つの端部に入口(233)および出口(234)が設けられ、前記複数の熱交換器(20)の前記入口(233)が、前記第1の方向(A)の同じ端部に設置され、互いに連通し、前記複数の熱交換器(20)の前記出口(234)が、前記第1の方向(A)の他方の端部に設置され、互いに連通する、請求項12に記載の電池パック(1000)。
【請求項20】
複数の接続管(35)であって、前記複数の接続管(35)のうちの前記入口(233)に設置された接続管が、流体入力管(33)であり、前記複数の接続管(35)のうちの前記出口(234)に設置された接続管が、流体出力管(34)であり、前記熱交換器(20)が、前記流体入力管(33)および前記流体出力管(34)の両方と連通している、複数の接続管(35)
をさらに備えた、請求項12に記載の電池パック(1000)。
【請求項21】
熱伝導片(5)であって、前記熱交換器(20)と前記セル群(31)との間に配置されている、前記熱伝導片(5)をさらに備えた、請求項11から20までのいずれか一項に記載の電池パック(1000)。
【請求項22】
請求項11から21までのいずれか一項に記載の電池パック(1000)を備えた車両(2000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年7月29日に出願され「HEAT EXCHANGER,BATTERY PACK,AND VEHICLE」と題された中国特許出願第「202222010868.2」号、2022年7月29日に出願され「BATTERY DEVICE,BATTERY PACK,AND VEHICLE」と題された中国特許出願第「202222002100.0」号、および、2022年7月29日に出願され「BATTERY PACK AND VEHICLE WITH BATTERY PACK」と題された中国特許出願第「202222011268.8」号の優先権ならびに利益を主張するものである。上記出願の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、電池の技術分野に関し、詳細には、熱交換器、電池パック、および車両に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術では、電池パック内のセルは、低い熱放散効率および様々な部品間での不均等な熱放散に関する問題を抱えることが多い。低い熱放散効率、またはセル間での異なる熱放散の度合いは、一部のセルの熱膨張につながることになり、それが、電池パックの全体的な急速充電能力を制限する可能性がある。高レートの急速充電電流戦略は、セルの温度に基づいて調節する必要がある。セルの高すぎる局所温度は、急速充電手段の設定を制限して、全体的な急速充電能力を制限する。しかし、従来技術では、電池パックの冷却デバイスは、電池パックの主な発熱領域の熱を効率的に放散させることができず、電池パックの温度の均等性を保証することができず、局所過熱を容易に引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、従来技術における技術的問題のうちの少なくとも1つを解決することを狙う。したがって、本開示の第1の目的は、良好な熱交換能力を有する熱交換器を提供することである。
【0005】
本開示の第2の目的は、上述の熱交換器およびセルを含む電池パックを提供することである。
【0006】
本開示の第3の目的は、上述の電池パックを含む車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様における一実施形態による熱交換器は、第1の熱交換セクション、および、2つの第2の熱交換セクションを含む。2つの第2の熱交換セクションは、第1の方向における第1の熱交換セクションの2つの端部にそれぞれ接続される。第1の熱交換セクションには、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネルが設けられる。第2の熱交換セクションには、少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネルが設けられる。少なくとも1つの第2の熱交換セクションにおける第2の熱交換流れチャネルの容積比(volume proportion)は、第1の熱交換セクションにおける第1の熱交換流れチャネルの容積比よりも大きい。
【0008】
本開示による熱交換器では、少なくとも1つの第2の熱交換セクションにおける第2の熱交換流れチャネルの容積比は、第1の熱交換セクションにおける第1の熱交換流れチャネルの容積比よりも大きく、第2の熱交換セクションの熱交換能力は、第1の熱交換セクションの熱交換能力よりも高く、第2の熱交換セクションの熱交換は、セルの端部部分の熱放散効率を意図的に向上させることを容易にするために、強化される。
【0009】
いくつかの実施形態では、各第2の熱交換セクションにおける第2の熱交換流れチャネルの容積比は、第1の熱交換セクションにおける第1の熱交換流れチャネルの容積比よりも大きい。
【0010】
いくつかの実施形態では、複数の第1の熱交換流れチャネルが設けられ、複数の第2の熱交換流れチャネルが設けられ、第1の熱交換流れチャネルの数は、少なくとも1つの第2の熱交換セクションの第2の熱交換流れチャネルの数よりも少ない。
【0011】
いくつかの実施形態では、複数の第1の熱交換流れチャネルが設けられ、複数の第2の熱交換流れチャネルが設けられる。複数の第1の熱交換流れチャネルは、第2の方向に配置される。複数の第2の熱交換流れチャネルは、第2の方向に配置される。第2の方向は、第1の方向に垂直である。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換セクションの構造強度は、少なくとも1つの第2の熱交換セクションの構造強度よりも高い。
【0013】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネルに対応する第1の熱交換セクションの一部分は、中実構造のものである。
【0014】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネルの肉厚は、少なくとも第2の熱交換流れチャネルの肉厚よりも大きい。
【0015】
いくつかの実施形態では、各第2の熱交換流れチャネルおよび各第1の熱交換流れチャネルは、第1の方向の直線に沿って延在する。
【0016】
いくつかの実施形態では、各第1の熱交換セクションは、対応する第2の熱交換セクションと接合される。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換セクションおよび各第2の熱交換セクションは、それぞれ、押出し成形部品である。
【0018】
本開示の第2の態様における一実施形態による電池パックは、セルおよび熱交換器を含む。熱交換器は、上述の実施形態による熱交換器である。熱交換器は、セルに対して熱交換を行うように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、電池パックは、セルユニットを含む。セルユニットは、複数のセル群を含む。各セル群は、少なくとも1つのセルを含む。電池パックは、複数の熱交換器を含む。セル群は、第3の方向において熱交換器と交互に配置される。第3の方向は、第1の方向に垂直である。
【0020】
いくつかの実施形態では、隣接する2つの熱交換器間の距離は、セルユニットの中心から第3の方向におけるセルユニットの2つの端部に向かって徐々に増大する。
【0021】
いくつかの実施形態では、複数の熱交換器は、第1の熱交換器および第2の熱交換器を含む。第1の熱交換器には、第1の熱交換入口および第1の熱交換出口が設けられる。第2の熱交換器には、第2の熱交換入口および第2の熱交換出口が設けられる。セル群は、互いに垂直な第1の方向および第3の方向を有する。第1の熱交換器および第2の熱交換器は、第3の方向に配置される。第1の熱交換入口および第2の熱交換出口は、第1の方向における熱交換器の一方の端部に設置され、第1の熱交換出口および第2の熱交換入口は、第1の方向における熱交換器の他方の端部に設置される。第1の熱交換器は、第3の方向におけるセル群の一方の側に配置され、第2の熱交換器は、第3の方向におけるセル群の他方の側に配置される。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換器における熱交換流体の流れ方向は、第2の熱交換器における熱交換流体の流れ方向とは反対である。
【0023】
いくつかの実施形態では、複数の熱交換器は、複数の第1の熱交換器、および複数の第2の熱交換器を含む。電池パックは、第1の接続管であって、隣接する2つの第1の熱交換器の第1の熱交換入口間に接続される、第1の接続管と、第2の接続管であって、隣接する2つの第1の熱交換器の第1の熱交換出口間に接続される、第2の接続管と、第3の接続管であって、隣接する2つの第2の熱交換器の第2の熱交換入口間に接続される、第3の接続管と、第4の接続管であって、隣接する2つの第2の熱交換器の第2の熱交換出口管に接続される、第4の接続管と、をさらに含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、電池パックは、第1の熱交換器入口管であって、第3の方向において最も外側に設置される第1の熱交換器の第1の熱交換入口に接続される、第1の熱交換器入口管と、第1の熱交換器出口管であって、第3の方向において最も外側に設置される第1の熱交換器の第1の熱交換出口に接続され、第1の熱交換器出口管および第1の熱交換器入口管が、第3の方向において同じ側に設置される、第1の熱交換器出口管と、第2の熱交換器入口管であって、第3の方向において最も外側に設置される第2の熱交換器の第2の熱交換入口に接続される、第2の熱交換器入口管と、第2の熱交換器出口管であって、第3の方向において最も外側に設置される第2の熱交換器の第2の熱交換出口に接続され、第2の熱交換器出口管および第2の熱交換器入口管が、第3の方向において反対側に設置される、第2の熱交換器出口管と、をさらに含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換器は、厚さL1を有して画定され、第2の熱交換器は、厚さL2を有して画定され、L1およびL2は、2mm≦L1≦5mm、および、2mm≦L2≦5mmを満たす。
【0026】
いくつかの実施形態では、複数の熱交換器は、第3の方向に配置される。各熱交換器は、第1の方向における2つの端部に入口および出口が設けられる。複数の熱交換器の入口は、第1の方向の同じ端部に設置され、互いに連通し、複数の熱交換器の出口は、第1の方向の他方の端部に設置され、互いに連通する。
【0027】
いくつかの実施形態では、電池パックは、複数の接続管をさらに含む。複数の接続管のうちの入口に設置される接続管は、流体入力管である。複数の接続管のうちの出口に設置される接続管は、流体出力管である。熱交換器は、流体入力管および流体出力管の両方と連通する。
【0028】
いくつかの実施形態では、電池パックは、熱伝導片をさらに含む。熱伝導片は、熱交換器とセル群との間に配置される。
【0029】
本開示の第3の態様における一実施形態による車両は、第2の態様における実施形態による電池パックを含む。
【0030】
本開示のさらなる態様および利点は、以下の説明において部分的に提供されるであろうし、そのうちのいくつかは、以下の説明から明らかになるか、または、本発明を実践することから学習されてもよい。
【0031】
本開示の上述のならびに/またはさらなる態様および利点は、添付の図面を参照しながら実施形態を以下に説明することから明らかになるであろうし容易に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本開示のいくつかの実施形態による電池パックの概略図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による熱交換器およびセルユニットの概略図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による熱交換器およびセルユニットの部分的な3次元分割図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態による部分セルおよび部分熱交換器の概略図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態による熱交換器における熱交換流体の流れの概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による熱交換器の内側の熱交換流れチャネルの分布の概略図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による熱交換器の断面概略図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態による熱交換器およびセルの断面概略図である。
図9】本開示の他のいくつかの実施形態による電池パックの概略図である。
図10】本開示の他のいくつかの実施形態による熱交換器およびセルユニットの概略図である。
図11】本開示のさらなるいくつかの実施形態による熱交換器およびセルユニットの概略図である。
図12】本開示のさらなるいくつかの実施形態による電池パックの概略図である。
図13】本開示のさらなるいくつかの実施形態による電池パックの部分的な概略図である。
図14図13に示された構造の左側の図である。
図15】本開示のいくつかの実施形態による部分熱交換器およびセルの概略図である。
図16】本開示のいくつかの実施形態による部分熱交換器およびセルの断面概略図である。
図17】本開示のいくつかの実施形態による第1の熱交換器または第2の熱交換器の断面概略図である。
図18】本開示のいくつかの実施形態による第1の熱交換器における第1の熱交換流れチャネルおよび第2の熱交換流れチャネルの分布の概略図である。
図19】本開示のいくつかの実施形態による第2の熱交換器における第1の熱交換流れチャネルおよび第2の熱交換流れチャネルの分布の概略図である。
図20】本開示の一実施形態による車両の概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0033】
1000 電池パック
10 セル
20 熱交換器
21a 第1の熱交換セクション
21b 第2の熱交換セクション
211 第1の熱交換流れチャネル
212 第2の熱交換流れチャネル
233 入口
234 出口
235 第1の合流領域
236 第2の合流領域
237 第3の合流領域
238 第4の合流領域
5 熱伝導片
36 接続入口管
37 接続出口管
35 接続管
200 カバー板
300 トレイ
301 収容空洞
A 第1の方向
B 第2の方向
C 第3の方向
1 箱体
3 セルユニット
31 セル群
33 流体入力管
34 流体出力管
5 熱伝導片
21 第1の熱交換器
211 第1の熱交換流れチャネル
216 第1の熱交換入口
213 第1の熱交換出口
214 第1の熱交換器入口管
215 第1の熱交換器出口管
22 第2の熱交換器
212 第2の熱交換流れチャネル
222 第2の熱交換入口
223 第2の熱交換出口
224 第2の熱交換器入口管
225 第2の熱交換器出口管
23 第1の接続管
24 第2の接続管
25 第3の接続管
26 第4の接続管
51 第1の熱伝導片
52 第2の熱伝導片
2000 車両
【発明を実施するための形態】
【0034】
本開示の実施形態が、以下に詳細に説明され、また、添付の図面を参照しながら説明される実施形態は、例示的なものである。
【0035】
本開示の一実施形態による熱交換器20が、図1から図20を参照しながら以下に説明される。熱交換器20は、第1の熱交換セクション21a、および、2つの第2の熱交換セクション21bを含む。いくつかの実施形態では、第1の方向Aが、熱交換器20の長さ方向であり、第2の方向Bが、熱交換器20の幅方向であり、第3の方向Cが、熱交換器20の厚さ方向であり、第1の方向A、第2の方向B、および第3の方向Cは、互いに直交する。長さ方向における熱交換器20のサイズは、幅方向におけるサイズ以上である。幅方向における熱交換器20のサイズは、厚さ方向におけるサイズ以上である。
【0036】
具体的には、図2図6図18、および図19に示されるように、熱交換器20の2つの第2の熱交換セクション21bは、熱交換器20の第1の方向Aにおいて第1の熱交換セクション21aの2つの端部にそれぞれ接続される。第1の熱交換セクション21aには、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル211が設けられる。第2の熱交換セクション21bには、少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル212が設けられる。少なくとも1つの第2の熱交換セクション21bにおける少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きい。つまり、少なくとも1つの第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の総容積と第2の熱交換セクション21bの容積との比は、第1の熱交換セクション21aにおける全ての第1の熱交換流れチャネル211の総容積と第1の熱交換セクション21aの容積との比よりも大きい。
【0037】
熱交換器20は、第2の熱交換流れチャネル212および第1の熱交換流れチャネル211が内部に設けられる。例えば、1つの第2の熱交換流れチャネル212、および、1つの第1の熱交換流れチャネル211が存在してもよい。第1の熱交換流れチャネル211は、第1の方向Aにおいて第2の熱交換流れチャネル212に対向する。例えば、第2の熱交換セクション21bの容積が第1の熱交換セクション21aの容積と同じである場合、第2の熱交換流れチャネル212の容積は、第2の熱交換流れチャネル212の容積が第1の熱交換流れチャネル211の容積よりも大きくなることを可能にするように増大されてもよく、その結果、第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きくなり、第2の熱交換セクション21bの熱交換能力は、第1の熱交換セクション21aの熱交換能力よりも高くなる。
【0038】
第2の熱交換セクション21bにおける少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積の和と第2の熱交換セクション21bの容積との比を意味することが、留意されるべきである。第1の熱交換セクション21aにおける少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル211の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積の和と第1の熱交換セクション21aの容積との比を意味する。熱交換流れチャネル(つまり、上述の第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212)の容積は、熱交換流れチャネルの容量、つまり、熱交換流れチャネルに収容され得る冷媒または冷却ガスの流量を意味する。第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の相対的に大きな容積比は、第2の熱交換セクション21b上の第2の熱交換流れチャネル212によって占有される空間が相対的に大きいことを示し、これは、第2の熱交換セクション21bの熱交換能力を向上させることができる。セル10の端子は、通常、セル10の1つの端部または2つの端部に配置され、セル10の端子付近で生じる熱は、セル10の他の位置において生じる熱よりも大きいことが多い。第2の熱交換セクション21bの高い熱交換能力は、セル10の端子付近の温度を意図的に下げることができる。例えば、セル10の正端子および負端子がセル10の同じ端部に配置されている場合、第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きくてもよく、第2の熱交換セクション21bは、端子が設置されているセル10の1つの端部に隣接して配置される。したがって、熱放散効率を向上させるために、セル10の様々な位置における発熱状況に対して熱放散が行われ得る。あるいは、セル10の正端子および負端子がセル10の2つの端部にそれぞれ配置されている場合、2つの第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、どちらも第1の熱交換セクション21aにおける第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きくてもよく、2つの第2の熱交換セクション21bは、端子が設置されているセル10の2つの端部に隣接してそれぞれ配置される。したがって、熱放散効率を向上させるために、セル10の様々な位置における発熱状況に対して熱放散が行われ得る。
【0039】
本開示の実施形態による熱交換器20では、少なくとも1つの第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きく、全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積と第2の熱交換セクション21bの容積との比は、大きく、第2の熱交換流れチャネル212の総容積は、大きく、また、第2の熱交換流れチャネル212を流れる総流量は、増大され、その結果、第2の熱交換セクション21bの熱交換能力は、第1の熱交換セクション21aの熱交換能力よりも高く、それにより、第2の熱交換セクション21bの熱交換を強化する。したがって、熱交換器20がセル10の少なくとも1つの表面に隣接して配置される場合、セルの端子は、通常、セル10の1つの端部または2つの端部に配置され、セルの端子の位置において生じる熱は、セル10の他の位置において生じる熱よりも大きい。熱交換器20の端部部分における第2の熱交換セクション21bは、セルの端子付近の熱放散効率を意図的に向上させるために、セル10の端子に隣接して配置されてもよい。
【0040】
2つの第2の熱交換セクション21bのうちの少なくとも1つにおいて、全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積と対応する第2の熱交換セクション21bの容積との比は、全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積と第1の熱交換セクション21aの容積との比よりも大きい。例えば、熱交換器20の1つの第2の熱交換セクション21bが高い熱交換能力を有することを必要とする場合、その1つの第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きい。このとき、他方の第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積と他方の第2の熱交換セクション21bの容積との比は、制限されるものではなく、要求に応じて設計されてもよい。例えば、他方の第2の熱交換セクション21bにおいて、第2の熱交換流れチャネル212の容積と他方の第2の熱交換セクション21bの容積との比は、全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積と第1の熱交換セクション21aの容積との比に等しくてもよい。
【0041】
さらに、図6に示されるように、各第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きい。このとき、2つの第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、どちらも第1の熱交換セクション21aにおける全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きく、2つの第2の熱交換セクション21bの熱交換能力は、どちらも第1の熱交換セクション21aの熱交換能力よりも高い。したがって、各第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きく、熱交換器20の2つの端部における熱交換効果は、良好である。正端子および負端子が2つの端部に配置されているセル10の場合、熱交換器20がセル10の少なくとも1つの表面に隣接して配置されるときに、熱交換器20の端部部分に配置される2つの第2の熱交換セクション21bは、セル10の2つの端部における2つの端子に隣接してそれぞれ配置されてもよく、それにより、セル10の2つの端部における端子付近の熱放散効率を意図的に向上させる。言い換えれば、セル10の正端子および負端子がセル10の2つの端部にそれぞれ配置される場合、2つの第2の熱交換セクション21bは、2つの端子が設置されるセル10の2つの端部に隣接してそれぞれ配置され、熱放散は、セル10の様々な位置における発熱状況に対して行われて、熱放散効率を向上させることができる。
【0042】
例えば、第1の熱交換セクション21aの容積が第2の熱交換セクション21bの容積と同じである場合、全ての第1の熱交換流れチャネル211の容積の和は、全ての第2の熱交換流れチャネル212の容積の和未満であり、全ての第1の熱交換流れチャネル211を流れる熱交換流体の総流量は、相対的に少なく、全ての第2の熱交換流れチャネル212を流れる熱交換流体の総流量は、相対的に多く、その結果、全ての第1の熱交換流れチャネル211の全体的な熱交換効果は、全ての第2の熱交換流れチャネル212の熱交換効果よりも低く、第1の熱交換セクション21aの熱交換能力は、第2の熱交換セクション21bの熱交換能力よりも低い。したがって、第2の熱交換セクション21bの全ての第2の熱交換流れチャネル212における熱交換流体のトータル・フローは、全ての第1の熱交換流れチャネル211における熱交換流体のトータル・フローよりも多く、その結果、第2の熱交換セクション21bは、セル10の端子付近の良好な熱交換能力を有する。
【0043】
第1の熱交換流れチャネル211への、および、他方の端部における第2の熱交換流れチャネル212への、第2の熱交換流れチャネル212内の熱交換流体の円滑な流れを促進するために、第1の熱交換流れチャネル211と第2の熱交換流れチャネル212との間に第1の合流領域235および第2の合流領域236が設けられてもよく、第1の合流領域235および第2の合流領域236は、第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212の両方と連通する。熱交換器20の第1の方向Aにおいて、第1の合流領域235および第2の合流領域236は、熱交換器20の第1の熱交換セクション21aおよび第2の熱交換セクション21bによってそれぞれ画定されてもよい。熱交換器20における第1の合流領域235および第2の合流領域236に対応する構造は、熱交換器20の第1の方向Aにおける2つの開口端部を含む空洞であってもよい。第1の合流領域235および第2の合流領域236は、どちらも第2の熱交換流れチャネル212および第1の熱交換流れチャネル211と連通する。複数の第2の熱交換流れチャネル212内の熱交換流体は、第1の集合領域235において集合して、第1の熱交換流れチャネル211へ流れる。第1の熱交換流れチャネル211から流出する熱交換流体は、第2の集合領域236において集合して、他方の端部の第2の熱交換流れチャネル212から熱交換器20の外へ流れる。
【0044】
いくつかの実施形態では、図6図18、および図19に示されるように、複数の第1の熱交換流れチャネル211が設けられ、また、複数の第2の熱交換流れチャネル212が設けられる。本開示の説明において、「複数の(multiple)」は、2つ以上を意味する。第1の熱交換流れチャネル211の数は、熱交換器20の少なくとも1つの端部部分における第2の熱交換流れチャネル212の数よりも少ない。つまり、熱交換器20の第1の方向Aにおいて、第1の熱交換セクション21aにおける第1の熱交換流れチャネル211の数は、一方の端部における第2の熱交換セクション21bにおける第2の交換流れチャネル212の数よりも少なく、または、第1の熱交換流れチャネル211の数は、2つの第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の数よりも少ない。例えば、第1の熱交換流れチャネル211の穴径が第2の熱交換流れチャネル212の穴径と同じである場合、第1の熱交換流れチャネル211の数は、少なくとも1つの第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の数よりも少なく、第1の熱交換流れチャネル211内を流れる熱交換流体の総流量は、相対的に少なく、第1の熱交換セクション21aの熱交換効率は、相対的に低く、上述の少なくとも1つの第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212は、相対的に高い熱放散効率を有し、その結果、熱交換器20の端部部分における熱交換効率は、相対的に高い。したがって、複数の第1の熱交換流れチャネル211および複数の第2の熱交換流れチャネル212が設けられ、第1の熱交換流れチャネル211の数は、熱交換器20の少なくとも一方の端部における第2の熱交換流れチャネル212の数よりも少ない。したがって、少なくとも一方の端部における第2の熱交換セクション21bを流れる熱交換流体の流量は、増大されることができ、セル10の端部部分における端子が第2の熱交換セクション21bに隣接して配置される場合に、熱交換器20は、端子付近の位置における熱をより良好に奪って、良好な熱放散効果を達成することができる。熱交換器20が電池パックに適用される場合、第1の方向におけるセル10の2つの端部における端子付近の位置は、主発熱領域であり、セル10の中央において生じる熱は、相対的に少ない。したがって、第1の方向におけるセル10の2つの端部の熱放散効率は、向上されることができ、セル10の温度は、第1の方向における熱交換器20の2つの端部に設置される熱交換流れチャネルの数を増やすことにより、急速に調整されることができる。少数の熱交換流れチャネルを含む熱交換器20の中央の場合、熱交換器20の中央の熱放散効率を保証しながら、熱交換器20の構造強度が向上され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、図6図18、および図19との組み合わせにおいて、複数の第1の熱交換流れチャネル211および複数の第2の熱交換流れチャネル212が設けられる場合、複数の第1の熱交換流れチャネル211は、第2の方向Bに配置され、第2の熱交換流れチャネル212は、第2の方向Bに配置され、第2の方向Bは、第1の方向Aに垂直である。したがって、複数の第1の熱交換流れチャネル211および複数の第2の熱交換流れチャネル212は、第2の方向Bにおける熱交換器20の熱交換効果を高め、熱交換器20の熱交換領域を増大させるために、第2の方向B、つまり熱交換器20の幅方向に配置される。例えば、熱交換器20が少なくとも1つのセル10を含むセル群上で熱放散を行うように構成される場合、セル群および熱交換器20は、第3の方向Cに配置され、第2の方向Bに設けられる熱交換流れチャネルは、セル10との接触領域を増大させることができ、より多くの熱が奪われ得る。したがって、複数の第1の熱交換流れチャネル211および複数の第2の熱交換流れチャネル212は、第2の方向Bに配置され、これは、熱交換器20の熱交換領域を増大させ、第2の方向Bにおける熱交換器20内の流れチャネルの分布を最適化し、熱放散の一様性および熱交換効率を向上させることができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換セクション21aの構造強度は、第2の熱交換セクション21bの構造強度よりも高い。例えば、第1の熱交換流れチャネル211の穴径が第2の熱交換流れチャネル212の穴径と同じである場合、相対的に少ない第1の熱交換流れチャネル211が第1の熱交換セクション21aに設けられ、その結果、複数の第1の熱交換流れチャネル211の容積の和と第1の熱交換セクション21aの容積との比は、比較的小さく、これは、第1の熱交換セクション21aの構造強度を比較的向上させることができる。したがって、第1の熱交換セクション21aの構造強度は、第2の熱交換セクション21bの構造強度よりも高く、その結果、第1の熱交換セクション21aは、良好な変形抵抗を有する。熱交換器20がセル10の少なくとも1つの表面に隣接して配置される場合、特に熱交換器20がセル10の大表面(つまり、セルの全表面のうちの最大面積を有する表面)に隣接して配置される場合、セルの大表面の中央位置は、セル10の使用中に最高の膨張可能性および/または最高の膨張度を有する表面であり、その結果、熱交換器20の中央における第1の熱交換セクション21aの構造強度は、端部部分における第2の熱交換セクション21bの構造強度よりも高く、セル10の膨張は、抑制されることができ、セル10および熱交換器20の安定性は、向上され得る。
【0047】
場合により、少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル212に対応する第1の熱交換セクション21aの一部分は、中実構造のものである。例えば、第1の熱交換セクション21aに含まれる第1の熱交換流れチャネル211の数は、第2の熱交換流れチャネル212の数よりも少ない。第1の方向Aにおいて、第1の熱交換流れチャネル211は、第2の熱交換流れチャネル212の少なくとも一部分と1対1対応しており、第2の熱交換流れチャネル212の他の部分は、第1の熱交換流れチャネル211の密度を低下させるために、隣接する2つの第1の熱交換流れチャネル211間の接続部に対向してもよい。第1の熱交換セクション21aの一部分が中実構造のものである場合、第1の熱交換セクション21aの構造強度は、向上されることができ、第1の熱交換セクション21aの変形抵抗は、向上されることができ、あるいは、第1の熱交換セクション21aの一部分が閉じられた中空構造である場合、熱交換器20の重量は、減少されることができ、軽量の熱交換器20が得られ得る。したがって、第1の熱交換セクション21aの一部分は、中実構造のものであり、第1の熱交換セクション21aの構造強度は、向上されることができ、その結果、熱交換器20は、例えばセル10の膨張をより良く抑制し、熱交換器20の構造強度を向上させることができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル211の肉厚は、少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル212の肉厚よりも大きい。例えば、第1の熱交換流れチャネル211の数は相対的に少なく、それに応じて、隣接する2つの第1の熱交換流れチャネル211間の距離が増大するか、または、第1の方向Aにおける第1の熱交換流れチャネル211と熱交換器20の表面との間の距離が増大する。第1の方向Aにおける第1の熱交換流れチャネル211の肉厚は増大し、これは、第1の熱交換流れチャネル211の穴径が変化しない場合に隣接する2つの第1の熱交換流れチャネル211の中心軸線間の距離が増大することとして理解され得る。したがって、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル211の肉厚は、少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル212の肉厚よりも大きく、これは、第1の熱交換セクション21aの構造強度を向上させることができる。
【0049】
本開示のいくつかの実施形態によれば、熱交換器20は、第3の方向における厚さDを有して画定され、Dは、2mm≦D≦5mmを満たす。Dが2mm未満である場合、熱交換器20の厚さは比較的小さく、その結果、熱交換器20の構造強度は、比較的低く、熱交換器20は、実装および使用中に変形する傾向があり、熱交換器20が適用される電池パックの熱放散効率に影響を及ぼす。Dが5mmよりも大きい場合、熱交換器20の厚さは比較的大きく、その結果、電池パックの容積は、増大されることになり、また、電池パックの容積利用率は、低下されることになる。したがって、熱交換器20の厚さDが2mmから5mmに及ぶ場合、熱交換器20の構造強度は、保証されることができ、熱交換器20の変形は、回避されることができ、その一方で、電池パックの熱放散効率は、保証されることができ、電池パックの容積利用率は、保証されることができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、図6、および図18から図19に示されるように、各第2の熱交換流れチャネル212および各第1の熱交換流れチャネル211は、第1の方向Aの直線に沿って延在する。したがって、第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212は、第1の方向Aに延在し、流れチャネルの内側の熱を交換するために使用される熱交換流体の流速は、上昇されることができ、その結果、熱交換流体は、第2の熱交換セクション21b上の熱をより急速に減らして、熱交換器20の使用安全性を向上させることができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、図6図18、および図19との組み合わせにおいて、熱交換器20は、第1の熱交換セクション21aと対応する第2の熱交換セクション21bとを接合することによって形成される。例えば、第1の熱交換セクション21aおよび第2の熱交換セクション21bは、個々に製造されてもよく、第2の熱交換セクション21bおよび第1の熱交換セクション21aの接続表面は、第1の熱交換流れチャネル211が第2の熱交換流れチャネル212と連通するように、溶接プロセスを通じて互いに溶接されてもよい。いくつかの実施形態では、図6に示されるように、第3の合流領域237および第4の合流領域238が、第1の熱交換セクション21aから遠い2つの第2の熱交換セクション21bの端部にそれぞれ設けられる。第3の合流領域237および第4の合流領域238は、互いに離れた2つの第2の熱交換セクション21bの端部によってそれぞれ画定されてもよい。第3の合流領域237および第4の合流領域238は、第1の方向Aにおける2つの開口端部を有する空洞である。第2の熱交換セクション21bから遠い第3の合流領域237の一方の端部および第4の合流領域238の一方の端部は、外部と連通する。第3の合流領域237および第4の合流領域238は、互いに離れた2つの第2の熱交換セクション21bの端部と溶接される。第3の合流領域237および第4の合流領域238は、熱交換流体の流速を低下させることができるのと同時に、複数の第2の熱交換流れチャネル212に入る熱交換流体の十分な流量を保証し、熱交換効率を高めることができる。第2の熱交換流れチャネル212から流出する熱交換流体は、最初に集合し、次いで流出してもよく、その結果、熱交換流れチャネル内の熱交換流体の時間は、延長されることができ、熱交換流体の流出速度は、低下されることができる。熱交換器20に入る熱交換流体は、第3の合流領域237、一方の第2の熱交換流れチャネル212、第1の合流領域235、第1の熱交換流れチャネル211、第2の合流領域236、および他方の第2の熱交換流れチャネル212を順々に流れて、第4の合流領域238から流出することができる。
【0052】
したがって、第1の熱交換セクション21aおよび対応する第2の熱交換セクション21bは、熱交換器20を形成するように接合され、これは、熱交換器20の製造プロセスにおける問題点を減少させ、熱交換器20の組立て効率を向上させることができる。
【0053】
場合により、第1の熱交換セクション21aおよび第2の熱交換セクション21bは、それぞれ、押出し成形部品である。したがって、第1の熱交換セクション21aおよび第2の熱交換セクション21bは、押出し成形プロセスを通じて製造され、これは、熱交換器20の製造コストを効果的に削減し、熱交換器20を製造するための材料の利用率を向上させ、製造効率および製品収量を向上させることができる。
【0054】
場合により、図7に示されるように、熱交換器20の内側の第2の熱交換流れチャネル212または第1の熱交換流れチャネル211は、熱交換器20の第2の方向Bにおいて離間されてもよく、また、熱交換器20の第1の方向Aに延在してもよく、それにより、熱交換領域を増大させ、熱交換器20の熱交換能力を向上させる。
【0055】
本開示の第2の態様の一実施形態による電池パック1000が、セルユニット3、および、少なくとも1つの熱交換器20を含む。熱交換器20は、本開示の上述の態様のいずれかの実施形態による熱交換器20である。
【0056】
いくつかの実施形態では、セルユニット3は、複数のセル群31を含む。各セル群31は、少なくとも1つのセル10を含む。熱交換器20は、セル10に対して熱交換を行うように構成される。電池パック1000は、複数の熱交換器20を含む。セル群31は、熱交換器20の第3の方向Cにおいて熱交換器20と交互に配置される。第3の方向Cは、第1の方向Aに垂直である。ここで、1つのセル10を含む各セル群31がここでの例として見なされ、つまり、第3の方向Cにおいて各セル10の2つの側に配置される熱交換器20が、例として見なされる。
【0057】
例示的に、図1から図20との組み合わせにおいて、熱交換器20およびセル10は、熱交換器20の第3の方向Cにおいて順番に交互に配置される。各熱交換器20に含まれる第1の熱交換流れチャネル211の数は、第2の熱交換流れチャネル212の数よりも少なく、各第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の容積比は、第1の熱交換セクション21aにおける第1の熱交換流れチャネル211の容積比よりも大きい。第1の熱交換流れチャネル211の穴径が第2の熱交換流れチャネル212の穴径と同じである場合、第1の熱交換流れチャネル211の数は、相対的に少なく、その結果、対応する第1の熱交換セクション21aの構造強度は、第2の熱交換セクション21bの構造強度よりも高い。セルの大表面の中央位置は、セル10の使用中に最高の膨張可能性および/または最高の膨張度を有する表面であり、その結果、熱交換器20は、セル10が熱によって変形されるときにセル10の変形を効果的に抑制し、セル10の耐用寿命を延長することができる。複数の熱交換器20の内側の熱交換流体の流れ方向は、同じであり、これは、複数のセル10の熱放散効率を向上させることができる。
【0058】
場合により、隣接する2つの熱交換器20間の距離は、セルユニット3の中心から第3の方向におけるセルユニット3の2つの端部に向かって徐々に増大する。
【0059】
セルユニット3の中心から第3の方向におけるセルユニット3の2つの端部に向かって徐々に増大する隣接する2つの熱交換器20間の距離は、隣接する2つの熱交換器20間の距離がセルユニット3の中心から第3の方向におけるセルユニット3の2つの端部に向かって増大する傾向にあること、例えば徐々に増大し得ることを意味する。例えば、図10における例では、セルユニット3の中心から第3の方向におけるセルユニット3の2つの端部に向かって徐々に増大する隣接する2つの熱交換器20間の距離は、セルユニット3の中心から第3の方向におけるセルユニット3の2つの端部に向かって、第1のセル群31と第2のセル群31との間の距離が、第2のセル群31と第3のセル群31との間の距離未満であり、第2のセル群31と第3のセル群31との間の距離が、第3のセル群31と第4のセル群31との間の距離未満である、などということであり得る。あるいは、隣接する2つの熱交換器20間の距離は、セルユニット3の中心から第3の方向におけるセルユニット3の2つの端部に向かって不規則に増大してもよい。例えば、セルユニット3の中心から第3の方向におけるセルユニット3の2つの端部に向かって、第1のセル群31と第2のセル群31との間の距離は、第2のセル群31と第3のセル群31との間の距離に等しく、第2のセル群31と第3のセル群31との間の距離は、第3のセル群31と第4のセル群31との間の距離未満であり、第3のセル群31と第4のセル群31との間の距離は、第4のセル群31と第5のセル群31との間の距離未満である、などである。
【0060】
第3の方向において電池パック1000の中央領域に設置されるセル10は、不十分な熱放散能力を有する。熱交換器20およびセル群31は、交互に配置され、電池パック1000の第3の方向の中央に設置される熱交換器20の密度は、電池パック1000の温度を急速に下げる一方で、電池パック1000の熱放散効率が向上されることができ、熱交換器20の数が減らされることができ、電池パック1000のコストが削減されることができるように、比較的大きいように設定される。
【0061】
電池パック1000の温度が上昇すると、冷媒が熱交換流体入口を通って熱交換器20に入り、熱交換器20においてセル10との熱交換を行って、セル10の温度を下げることができ、また、冷媒は、熱交換の後、熱交換流体出口を通って熱交換器20から流出する。したがって、セル10の熱放散が達成される。
【0062】
例えば、図9および図10の例では、電池パック1000は、箱体1をさらに含む。セルユニット3は、箱体1内に配置される。箱体1の形状は、おおよそ長方形である。箱体1の製造材料は、箱体1内のセルユニット3が十分に保護され得るように、アルミニウム合金または鋼鉄などの金属材料であってもよく、または、高強度複合材料であってもよい。箱体1の互いに接続される4つの側壁が、収容空洞301を一緒に画定し、セルユニット3は、収容空洞301内に配置される。
【0063】
本開示のいくつかの実施形態によれば、セル10は、互いに直交する長さ方向、幅方向、および厚さ方向を有する。長さ方向におけるセル10のサイズは、幅方向および厚さ方向におけるセル10のサイズ以上である。幅方向におけるセル10のサイズは、厚さ方向におけるセル10のサイズ以上である。セル10の厚さ方向は、第3の方向であり、セル10の長さ方向は、第1の方向であり、セル10の幅方向は、第2の方向である。
【0064】
図1に示される例では、電池パック1000は、トレイ300およびカバー板200をさらに含む。セル10および熱交換器20は、トレイ300によって画定される収容空洞301内に設置される。カバー板200は、収容空洞301を囲む。場合により、第2の方向Bにおけるセル10の2つの側部表面の熱放散を強化するために、熱交換器20の第2の方向Bの2つの側に冷却板が配置されてもよい。
【0065】
本開示の一実施形態による電池パック1000は、上述の実施形態のうちのいずれか1つによる熱交換器20を含み、これは、電池パック1000の熱放散能力を向上させ、電池パック1000の使用安全性を向上させることができる。電池パック1000は、車両に適用されてもよい。本開示の以下の説明では、車両に適用されている電池パック100が、説明のための例として見なされる。
【0066】
いくつかの実施形態では、図2および図5に示されるように、熱交換器20は、第3の方向Cに配置される。各熱交換器20は、第1の方向Aにおける2つの端部に入口233および出口234が設けられる。入口233は熱交換器20の熱交換流体入口であり、出口234は熱交換器20の熱交換流体出口であることが、理解され得る。例えば、図2図5、および図6との組み合わせにおいて、入口233は、第3の合流領域237および第4の合流領域238のうちの一方に設けられてもよく、出口234は、第3の合流領域237および第4の合流領域238のうちの他方に設けられてもよい。複数の熱交換器20の入口233は、第1の方向Aにおける熱交換器20の同じ端部に設置され、互いに連通し、複数の熱交換器20の出口234は、第1の方向Aにおける熱交換器20の他方の端部に設置され、互いに連通する。第1の方向Aにおいて、隣接する2つの入口233、および、隣接する2つの出口234は、それぞれ接続管35を通じて互いに連通する。例えば、図2図5図6、および図9との組み合わせにおいて、入口233における接続管35は、流体入力管33と呼ばれることがあり、出口234における接続管35は、流体出力管34と呼ばれることがある。流体入力管33の数は、1つ以上であり、流体出力管34の数は、1つ以上である。熱交換器20は、流体入力管33および流体出力管34の両方と連通する。具体的には、熱交換器20の流体入力管33は、熱交換流体入口と連通し、熱交換器20の流体出力管34は、熱交換流体出口と連通する。電池パック1000が充電されるときに、セル10は、熱を発生させる。冷媒が、流体入力管33を通って熱交換流体入口に流入し、熱交換器20に入る。冷媒は、冷却流れチャネルの端部部分および中央を通って流れ、熱交換流れチャネルにおいてセル10によって生じた熱との熱交換を行って、セル10の温度を下げる。続いて、冷媒は、熱交換の後、熱交換流体出口から流出し、流体出力管34を通って熱交換器20から流出する。さらに、熱交換器20は、冷媒が熱交換流体入口を通って複数の熱交換器20に入り、最終的に流体出力管34を通って冷媒貯蔵デバイスに流入することができるように、流体入力管33および流体出力管34を通じて、隣接する熱交換器20に接続される。したがって、セル10の熱を放散させるために、完全な熱交換サイクルが完成される。
【0067】
セル1000は、接続入口管36および接続出口管37を含む。最も外側の熱交換器20上では、接続入口管36は、熱交換器20の入口233に接続され、接続出口管37は、熱交換器20の出口234に接続され、その結果、熱交換器20は、外部のシステムと連通することができる。例えば、最も外側に設置された熱交換器20上の流体入力管33および流体出力管34は、接続入口管36および接続出口管37それぞれを通じて冷媒貯蔵デバイスと連通してもよい。接続出口管37から流出する高温の熱交換流体は、外部のシステム通って接続入口管36から熱交換器20に流入してセル10に対して熱放散を行う、低温の熱交換流体を形成することができる。複数の熱交換器20の内側の熱交換流体の流れ方向は同じであり、例えば、熱交換器20の第1の方向Aにおいて図5に示された左側から右側へ流れる。複数の熱交換器20の内側の熱交換流体の流れ方向は、ここでは限定されず、熱交換流体は、その代わりに右側から左側へ流れてもよい。
【0068】
したがって、各熱交換器20には、入口233および出口234が設けられる。複数の入口233が、互いに連通する。複数の出口234が、互いに連通する。熱交換器20の内部に入る熱交換流体は、複数の熱交換器20の入口233から入り、複数の熱交換器20の出口234から流出して、複数のセル10の同時の熱放散を達成し、セル10の熱放散効率を向上させることができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、図3図9、および図12に示されるように、電池パック1000は、熱伝導片5をさらに含む。熱伝導片5は、熱交換器20とセル群31との間に配置される。熱交換器20の第3の方向Cにおいて、熱交換器20は、セル10の2つの側に配置され、熱伝導片5は、セル10によって生じた熱を熱交換器20に伝達するのを促進するために、熱交換器20とセル10との間に配置され得る。熱伝導片5は、熱交換器20とセル10との間に被覆されるかまたは埋められてもよい。さらに、熱伝導片5は、熱伝導性構造用接着剤、熱伝導性シリコーン、または熱伝導性シリコーン・グリースであるが、熱伝導片5を製造するための材料が高温抵抗絶縁材料である限り、これに限定されない。熱伝導片5は、セル10と熱交換器20との間の実装を促進する一方で熱伝導片5と接触しているセル10の熱を放散させるために、結合特性を有してもよい。熱伝導片5は、絶縁特性および高温抵抗をさらに有し、また、熱伝導片5は、良好な熱伝導特性を有し、これは、セル10の熱放散能力を向上させ、電池パック1000の構造強度および安定性を向上させることができる。したがって、熱伝導片5は、熱交換器20とセル群31との間に配置され、これは、セル10上の熱が可能な限り熱交換器20に伝達され得るように、セル10と熱交換器20との間の熱伝導性を強化して、熱伝導片5を通じた熱交換器20の熱交換能力を向上させることができる。したがって、セル10の熱放散効率は、向上されることができ、セル10の良好な性能が、維持されることができ、電池パック1000の熱放散効率は、さらに向上され得る。
【0070】
本開示のいくつかの実施形態によれば、熱交換器20の表面には、絶縁層が設けられる。絶縁層は、絶縁フィルムを噴霧、電気泳動、または被覆することなどの絶縁処理の態様において、絶縁フィルムを形成してもよい。絶縁層の配置は、セル10が電気を漏洩させたときに電流が熱交換器20に伝達されるのを防止することができる。場合により、熱交換器20は、ハーモニカ形状の管、打抜きおよびろう付け冷却板、または他の形態の冷却板であってもよい。熱交換器20は、アルミニウム合金部品であってもよい。
【0071】
場合により、セル10は、再充電可能な二次セル、例えばリン酸鉄リチウム・セルまたは三元物質セルであってもよい。セル10の端子は、セル10の第1の方向から引き出されるか、または、セル10の第2の方向から引き出されてもよい。つまり、端子は、セル10の同じ側または異なる側に配置されることができる。
【0072】
本開示のいくつかの実施形態によれば、電池パック1000は、耐火片をさらに含む。耐火片は、第1の方向におけるセル群31の対向する2つの側部表面および第2の方向における対向する2つの側部表面の少なくとも一部分上に配置される。例えば、耐火片は、熱伝導片5および熱交換器20と接触していないセル群31の表面上に配置されてもよい。耐火片の使用は、過度の高温に起因する電池パック1000の発火などの危険を防止することができ、電池パック1000の使用安全性を保証する。
【0073】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1の方向Aは、セル10の長さ方向であり、第2の方向Bは、セル10の幅方向であり、第3の方向Aは、セル10の厚さ方向であり、第3の方向C、第2の方向B、および第1の方向Aは、互いに直交する。長さ方向におけるセル10のサイズは、Lと定義され、幅方向におけるセル10のサイズは、Wと定義され、厚さ方向におけるセル10のサイズは、Dと定義され、L、W、およびDは、L≧W≧Dを満たす。
【0074】
例えば、図12から図14に示されるように、複数のセル群31は、第3の方向Cに配置される。複数の熱交換器20は、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22を含む。第1の熱交換器21には、第1の熱交換入口216および第1の熱交換出口213が設けられる。第2の熱交換器22には、第2の熱交換入口222および第2の熱交換出口223が設けられる。セル群31は、互いに垂直な第3の方向Cおよび第1の方向Aを有する。第1の熱交換器21および第2の熱交換器22は、第3の方向Cに配置される。第1の熱交換入口216および第2の熱交換出口223は、第1の方向Aにおける熱交換器20の一方の端部に設置され、第1の熱交換出口213および第2の熱交換入口222は、第1の方向Aにおける熱交換器20の他方の端部に設置される。第1の熱交換器21は、第3の方向Cにおける各セル群31の一方の側に配置され、第2の熱交換器22は、第3の方向Cにおける他方の側に配置される。ここでは、1つのセル10を含む各セル群31が、例として見なされる。
【0075】
図12から図15との組み合わせにおいて、隣接する第1の熱交換器21および第2の熱交換器22は、互いに離間される。第1の熱交換器21および第2の熱交換器22は、独立して動作してもよい。第1の熱交換器21および第2の熱交換器22は、第3の方向Cにおけるセル10の2つの側にそれぞれ配置される。第1の熱交換入口216および第2の熱交換入口222は、第3の方向Cにおける熱交換器20の2つの端部にそれぞれ設置され、そのため、熱交換流体は、異なる方向から第1の熱交換器21および第2の熱交換器22に入ることができる。
【0076】
さらに、図15図18、および図19との組み合わせにおいて、例えば、熱交換流体は、第2の熱交換入口222から熱交換流れチャネルに入る。第2の熱交換入口222に隣接するセル10の一部分が、熱を急速に放散させ、第2の熱交換入口222から遠い部分が、熱をゆっくりと放散させる。熱交換流体は、第2の熱交換入口222に隣接するセル10の部分の熱を奪って、熱交換流体の温度上昇をもたらすので、熱交換流体と第2の熱交換入口222から遠いセル10の部分との間の温度差が減少され、熱交換流体によって奪われる第2の熱交換入口222に隣接するセル10の部分の熱は制限され、その結果、第2の熱交換入口222に隣接するセル10の部分の熱放散効果は、不十分である。したがって、セル10の様々な位置が、様々な熱放散効果を有する。他方の側に設置された第1の熱交換入口212から熱交換器20に流入する熱交換流体は、不十分な熱放散効果を有する上述のセル10の部分によって放散される熱を奪うことができ、その結果、第1の方向Aにおけるセル10の2つの端部の熱放散能力は、同じであり、流動中の熱交換流体によって吸収される熱が熱放散効果に及ぼす影響は、低減される。
【0077】
したがって、配置を通じて、第1の方向Aにおけるセル10の2つの端部および第3の方向Cにおける2つの側の同時の熱放散を行うために第1の方向Aにおける2つの端部から第1の熱交換器21および第2の熱交換器22に熱交換流体が入ることを促進してセル10の熱放散効率を向上させることにより、第3の方向Cにおけるセル10のバランスの取れた熱放散を達成しかつ電池デバイス100の熱放散能力を向上させるために、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22は、第3の方向におけるセル10の対向する2つの側にそれぞれ配置され、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22の入口は、第1の方向Aにおける2つの端部にそれぞれ設置される。
【0078】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換器21は、第2の熱交換器22と連通しない。したがって、第1の方向Aにおけるセル10の2つの端部の熱放散効率は、向上され得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、図17から図19に示されるように、第1の熱交換器21における熱交換流体の流れ方向は、第2の熱交換器22における熱交換流体の流れ方向とは反対である。例えば、セル10の第1の方向Aにおいて、第2の熱交換器22の内側の熱交換流体は、左側から右側へ流れてもよく、第1の熱交換器21の内側の熱交換流体は、右側から左側へ流れてもよい。したがって、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22における熱交換流体の流れ方向は、反対である。セル10の2つの側でのセル10の熱放散速度は、上昇されることができ、セル10の2つの側の熱交換流体が同じ方向に流れるという事実によってもたらされる第3の方向Cにおけるセル10の2つの端部の不均等な熱放散が、回避されることができ、その結果、不均等な熱放散によってもたらされるセル10の一部分の熱膨張の可能性が、低下されることができ、電池デバイス100は、より効率的な熱放散能力を有し、電池デバイス100の使用安全性および使用信頼度が、向上される。
【0080】
いくつかの実施形態では、図18および図19に示されるように、各第1の熱交換器21は、第1の方向Aに延在し、また、各第1の熱交換器21は、第1の方向Aに延在する第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212が内部に設けられる。各第2の熱交換器22は、第1の方向Aに延在し、また、各第2の熱交換器22は、第1の方向Aに延在する第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212が内部に設けられる。したがって、第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212は、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22内に設けられ、これは、セル10の熱放散を達成し、電池デバイス100の使用安全性を保証するために、熱交換流れチャネル内の熱交換流体の流動を促進して熱交換器に伝達されるセル10の熱を奪うことができる。
【0081】
さらに、図16から図19との組み合わせにおいて、複数の第1の熱交換流れチャネル211が設けられる。複数の第1の熱交換流れチャネル211は、第2の方向Bにおいて離間される。複数の第2の熱交換流れチャネル212が設けられる。複数の第2の熱交換流れチャネル212は、第2の方向Bにおいて離間される。したがって、複数の第1の熱交換流れチャネル211および複数の第2の熱交換流れチャネル212が設けられ、複数の第1の熱交換流れチャネル211および複数の第2の熱交換流れチャネル212は、第2の方向Bにおいてそれぞれ離間され、その結果、第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212における熱交換流体の流動領域が、増大されることができ、第1の熱交換流れチャネル211および第2の熱交換流れチャネル212における熱交換流体の流速が、低下されることができ、また、熱交換流れチャネルにおける熱交換流体の流動時間が、延長されることができ、これは、セル10によって放散される熱を熱交換流体によって奪うことを促進し、セル10の温度を下げる。
【0082】
さらに、図18および図19に示されるように、第1の熱交換器21において、第1の熱交換セクション21aにおける複数の第1の熱交換流れチャネル211の容積比は、第2の熱交換セクション21bにおける複数の第2の熱交換流れチャネル212の容積比よりも小さい。第2の熱交換器22において、第1の熱交換セクション21aにおける複数の第1の熱交換流れチャネル211の容積比は、第2の熱交換セクション21bにおける複数の第2の熱交換流れチャネル212の容積比よりも小さい。言い換えれば、第1の熱交換器21において、第1の熱交換セクション21aにおける複数の第1の熱交換流れチャネル211の総容積と第1の熱交換セクション21aの容積との比は、第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の総容積と第2の熱交換セクション21bの容積との比よりも小さい。第2の熱交換器22において、第1の熱交換セクション21aにおける複数の第1の熱交換流れチャネル211の総容積と第1の熱交換セクション21aの容積との比は、第2の熱交換セクション21bにおける全ての第2の熱交換流れチャネル212の総容積と第2の熱交換セクション21bの容積との比よりも小さい。第1の熱交換器21および第2の熱交換器22のそれぞれにおいて、第1の熱交換セクション21aにおける第1の熱交換流れチャネル211の総流量は、第2の熱交換セクション21bにおける第2の熱交換流れチャネル212の総流量よりも少ない。例えば、2つの端部に配置された正端子および負端子を有するセル10の場合、熱交換器20の端部部分に配置される2つの第2の熱交換セクション21bは、セル10の2つの端部における2つの端子に隣接してそれぞれ配置され、それにより、セル10の2つの端部における端子付近の熱放散効率を意図的に高める。したがって、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22のそれぞれの第1の熱交換セクション21aの熱交換能力は、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22のそれぞれの第2の熱交換セクション21bの熱交換能力よりも低く、その結果、第1の方向Aにおける熱交換器20の2つの端部は、セル10の端子付近の良好な熱放散効果を有する。
【0083】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22のそれぞれにおいて、第1の熱交換セクション21aの構造強度は、少なくとも1つの第2の熱交換セクション21bの構造強度よりも高い。例えば、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22において、第1の熱交換流れチャネル211の穴径が第2の熱交換流れチャネル212の穴径と同じである場合、比較的少ない第1の熱交換流れチャネル211が第1の熱交換セクション21aに設けられ、その結果、複数の第1の熱交換流れチャネル211の容積の和と第1の熱交換セクション21aの容積との比が減少され、第1の熱交換セクション21aの構造強度は、比較的向上され得る。したがって、第1の熱交換セクション21aの構造強度は、第2の熱交換セクション21bの構造強度よりも高く、その結果、第1の熱交換セクション21aは、良好な変形抵抗を有する。熱交換器20がセル10の1つの表面に隣接して配置される場合、特に熱交換器20がセル10の大表面(つまり、セル10の全ての表面のうちの最大面積を有する表面)に隣接して配置される場合、セルの大表面の中央位置は、セル10の使用中に最高の膨張可能性および/または最高の膨張度を有する表面であり、その結果、熱交換器20の中央に設置される第1の熱交換セクション21aの構造強度は、端部部分における第2の熱交換セクション21bの構造強度よりも高く、セル10の膨張は、抑制されることができ、セル10および熱交換器20の安定性は、向上され得る。
【0084】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22において、少なくとも1つの第1の熱交換セクション21aの第1の熱交換流れチャネル211の肉厚は、少なくとも1つの第2の熱交換セクション21bの第2の熱交換流れチャネル212の肉厚よりも大きい。つまり、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22において、第1の熱交換セクション21aに対応する各第1の熱交換流れチャネル211の肉厚は、第2の熱交換セクション21bに対応する各第2の熱交換流れチャネル212の肉厚よりも大きい。例えば、第1の熱交換セクション21aを流れる熱交換流体の流量は、第1の熱交換セクション21aにおける第1の熱交換流れチャネル211の数を減らすことによって減少されてもよく、第1の熱交換セクション21aにおける隣接する2つの第1の熱交換流れチャネル211間の肉厚は、第1の熱交換流れチャネル211の内側側表面と第3の方向Cにおけるセル10の外側表面との間の距離を増大させることによって増大されてもよい。したがって、第1の熱交換セクション21aに対応する第1の熱交換流れチャネル211の肉厚は、第2の熱交換セクション21bに対応する第2の熱交換流れチャネル212の肉厚よりも大きく、これは、第1の熱交換セクション21aの構造強度を向上させることができる。熱によりセル10が膨張し変形するときに、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22は、第3の方向Cにおけるセル10の変形をより良く抑制し、セル10の保護を強めることができる。
【0085】
さらに、図13および図14に示されるように、複数の熱交換器20は、複数の第1の熱交換器21および複数の第2の熱交換器22を含む。電池パック1000は、第1の接続管23(例えば、図13に示されるように、複数の第1の接続管23)、第2の接続管24(例えば、図13に示されるように、複数の第2の接続管24)、第3の接続管25(例えば、図13に示されるように、複数の第3の接続管25)、および第4の接続管26(例えば、図13に示されるように、複数の第4の接続管26)をさらに含む。一例として、各第1の接続管23は、隣接する2つの第1の熱交換器21の第1の熱交換入口216間に接続され、各第2の接続管24は、隣接する2つの第1の熱交換器21の第1の熱交換出口213間に接続される。各第3の接続管25は、隣接する2つの第2の熱交換器22の第2の熱交換入口222間に接続され、各第4の接続管26は、隣接する2つの第2の熱交換器22の第2の熱交換出口223間に接続される。言い換えれば、複数の第1の熱交換器21および複数の第2の熱交換器22は、第3の方向Cにおいて互いに離間される。各第1の熱交換器21には、第1の熱交換入口216および第1の熱交換出口213が設けられる。各第2の熱交換器22には、第2の熱交換入口222および第2の熱交換出口223が設けられる。隣接する2つの第1の熱交換入口216は、第1の接続管23を通じて互いに接続される。隣接する2つの第1の熱交換出口213は、第2の接続管24を通じて互いに接続される。隣接する2つの第2の熱交換入口222は、第3の接続管25を通じて互いに接続される。隣接する2つの第2の熱交換出口223は、第4の接続管26を通じて互いに接続される。したがって、第1の熱交換器21における熱交換流体の流れ方向は、セル10の2つの端部からセル10の熱放散を行うために、第2の熱交換器22における熱交換流体の流れ方向とは反対である。
【0086】
したがって、第1の接続管23(例えば、複数の第1の接続管23)、第2の接続管24(例えば、複数の第2の接続管24)、第3の接続管25(例えば、複数の第3の接続管25)、および第4の接続管26(例えば、複数の第4の接続管26)の配置を通じて、隣接する2つの第1の熱交換器21は、互いに連通し、隣接する2つの第2の熱交換器22は、互いに連通し、その結果、熱交換器20に入る熱交換流体は、異なる第1の熱交換入口216および第2の熱交換入口222から入り、熱交換器20の熱交換効率が向上され、第1の熱交換入口216および第1の熱交換出口213における温度バランスならびに第2の熱交換入口222および第2の熱交換出口222における温度バランスが得られ、セル10の温度の一貫性が向上されることができ、長さ方向におけるセル10の2つの端部と中央との間の温度差が最小限に抑えられることができ、セル10は、保護されることができ、セル10の耐用寿命は、最大限まで延長され得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、図13および図14との組み合わせにおいて、電池パック1000は、第1の熱交換器入口管214、第2の熱交換器出口管215、第2の熱交換器入口管224、および第2の熱交換器出口管225をさらに含む。第1の熱交換器入口管214は、第3の方向Cにおいて最も外側に設置される第1の熱交換器21の第1の熱交換入口216に接続され、第1の熱交換器出口管215は、第3の方向Cにおいて最も外側に設置される第1の熱交換器21の第1の熱交換出口213に接続され、第1の熱交換器出口管215および第1の熱交換器入口管214は、第3の方向Cにおいて同じ側に設置される。第2の熱交換器入口管224は、第3の方向Cにおいて最も外側に設置される第2の熱交換器22の第2の熱交換入口222に接続され、第2の熱交換器出口管225は、第3の方向Cにおいて最も外側に設置される第2の熱交換器22の第2の熱交換出口223に接続され、第2の熱交換器出口管225および第2の熱交換器入口管224は、第3の方向Cにおいて他方の側に設置される。
【0088】
第3の方向Cにおいて、複数のセル10、複数の第1の熱交換器21、および複数の第2の熱交換器22が配置された後、最も外側に設置された第1の熱交換器21の第1の熱交換入口216および第1の熱交換出口213は、第1の熱交換器入口管214および第1の熱交換器出口管215にそれぞれ接続され、最も外側に設置された第2の熱交換器22の第2の熱交換入口222および第2の熱交換出口223は、第2の熱交換器入口管224および第2の熱交換器出口管225にそれぞれ接続される。複数の第1の熱交換器21の内側の熱交換流体は、第1の熱交換器入口管214から入って第1の熱交換器出口管215から流出し、複数の第2の熱交換器22の内側の熱交換流体は、第2の熱交換器入口管224から入って第2の熱交換器出口管225から流出する。
【0089】
したがって、第1の熱交換器入口管214、第1の熱交換器出口管215、第2の熱交換器入口管224、および第2の熱交換器出口管225の配置を通じて、熱交換器20は、外部のシステムと連通し、冷却のために使用された熱交換流体は、注入され、熱交換流体は、セル10の熱を吸収するために、熱交換器20を流れた後で円滑に流出することができる。第3の方向Cにおいて、第1の熱交換器入口管214および第1の熱交換器出口管215は、セル10の一方の側に配置され、第2の熱交換器入口管224および第2の熱交換器出口管225は、セル10の他方の側に配置され、これは、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22を配置すること、第1の熱交換器入口管214および第1の熱交換器出口管215に接続される外部のシステムによって占有される空間を減少させること、ならびに電池パック1000内の空間の利用率を向上させることを促進する。
【0090】
場合により、各第1の接続管23、各第2の接続管24、各第3の接続管25、および各第4の接続管26は、それぞれ、波形管である。波形管は、折り畳み可能な波形片を折り畳み方向、延伸方向、および収縮方向に接続することによって形成される、管状弾性高感度要素である。あるいは、第1の接続管23から第4の接続管26の材料は、金属であってもよく、接続管の形状は、U字形状であってもよい。したがって、第1の接続管23から第4の接続管26は、接続管の弾性が強化されることができ、第1の接続管23から第4の接続管26が良好な変形能力を有し、接続管の調節が促進されるように、波形管を使用する。
【0091】
いくつかの実施形態では、第1の熱交換器21は、厚さL1を有して画定され、第2の熱交換器22は、厚さL2を有して画定され、L1およびL2は、2mm≦L1≦5mm、および2mm≦L2≦5mmを満たす。例えば、L1=2.5mmであり、L2=2.5mmである。したがって、熱交換器20の厚さは、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22の厚さを定義することにより、比較的薄い。電池パック1000の内部空間の占有は、隣接するセル10間に熱交換器20が設置されたときに、効果的に減少されることができ、これは、電池パック1000の小型化された設計を促進する。その一方で、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22の構造強度が保証され得ないという問題、ならびに第1の熱交換器21および第2の熱交換器22の薄い厚さに起因して熱放散能力が弱いという問題が、回避され得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、図16に示されるように、第1の熱伝導片51が、第1の熱交換器21とセル10との間に配置され、第2の熱伝導片52が、第2の熱交換器22とセル10との間に配置される。したがって、第1の熱伝導片51および第2の熱伝導片52の配置を通じて、セル10上の熱は、熱伝導片を通じて熱交換器に伝達され、これは、セル10の熱放散効率を向上させることができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、第1の熱伝導片51および第2の熱伝導片52は、それぞれ、熱伝導性構造用接着剤、熱伝導性シリコーン、または熱伝導性シリコーン・グリースである。第1の熱伝導片51および第2の熱伝導片52は、セル10と第1の熱交換器21との間の実装およびセル10と第2の熱交換器22との間の実装を促進する一方で、第1の熱伝導片51および第2の熱伝導片52と接触しているセル10の熱の放散を促進する。第1の熱伝導片51および第2の熱伝導片52は、絶縁特性および高温耐性をさらに有する。したがって、第1の熱伝導片51および第2の熱伝導片52は、熱伝導片が良好な熱伝導性を有し、セル10の熱放散能力が向上されることができ、電池パック1000の構造強度および安定性が向上されることができるように、熱伝導性構造用接着剤などを使用する。
【0094】
本開示のいくつかの特定の実施形態によれば、図12から図19との組み合わせにおいて、複数のセル群31が、第3の方向Cにおいて互いに離間される。第1の熱交換器21および第2の熱交換器22のうちの一方が、第3の方向Cにおける各セル群31の一方の側に配置され、第1の熱交換器21および第2の熱交換器22のうちの他方が、第3の方向Cにおける各セル群31の他方の側に配置される。第1の熱交換器21および第2の熱交換器22の内側の熱交換流体の流れ方向は、第1の方向Aの2つの端部においてセル10の熱放散を同時に行うために、反対である。
【0095】
図20に示されるように、本開示の第3の態様における一実施形態による車両2000が、第2の態様における実施形態による電池パック1000を含む。
【0096】
本開示の実施形態による車両は、上述の実施形態のいずれかによる電池パック1000を含む。電池パック1000の熱放散能力および熱放散効率は向上され、電池パック1000の正常動作が保証され、電池パックの弱い熱放散能力によってもたらされる爆発などの安全性に関する事故の可能性が低下され、車両の耐久能力が向上され、車両の耐用寿命が延長され、車両の使用コストおよび維持コストが削減される。
【0097】
本開示の説明において、「中心」、「長手方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上部の」、「下部の」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直の」、「水平の」、「頂部」、「底部」、「内側の」、「外側の」、「軸方向の」、「径方向の」、および「周方向の」などの用語によって示される配向または位置の関係性は、添付の図面に示された配向または位置の関係性に基づくものであって、言及されるデバイスもしくは要素が特定の配向を有さなければならないかまたは特定の配向において構成され動作されなければならないことを指示または暗示するのではなく、本開示を説明しまた説明を平易にするためにのみ使用されるものであることが、理解されるべきである。したがって、そのような用語は、本開示への制限として解釈され得ない。
【0098】
本開示の説明において、「第1の特徴」または「第2の特徴」は、特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。本開示の説明において、「複数の」は、2つ以上を意味する。本開示の説明において、第1の特徴が第2の特徴の「上に」または「下方に」位置するということは、第1の特徴および第2の特徴が直接接触していることを含む場合があるか、または、第1の特徴および第2の特徴が直接接触せずに第1の特徴と第2の特徴との間の追加的な特徴を通じて接触していることを含む場合がある。本開示の説明において、第1の特徴が第2の特徴の「上に」、「上側に」、または「上方に」位置するということは、第1の特徴が第2の特徴の傾斜した頂部の真上に位置することを含むか、または、第1の特徴の高さが第2の特徴の高さよりも高いことを単に示す。
【0099】
本明細書の説明において、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」などの指示語の説明は、実施形態または例に関連して説明される具体的な特徴、構造、材料、もしくは特性が本開示の少なくとも1つの実施形態または例に含まれることを意味する。本明細書において、上述の用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施形態または例を指すのではない。
【0100】
本開示の実施形態が図示され説明されたが、本開示の精神および範囲から逸脱することなしに実施形態の様々な修正、変更、置換、および変形がなされ得ることを、当業者は理解するであろう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物によって定められる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2025-01-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の熱交換セクション(21a)であって、少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル(211)が設けられている、前記第1の熱交換セクション(21a)と、
2つの第2の熱交換セクション(21b)であって、前記2つの第2の熱交換セクション(21b)は第1の方向(A)における前記第1の熱交換セクション(21a)の2つの端部にそれぞれ接続されており、前記第2の熱交換セクション(21b)の各々に少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル(212)が設けられており、前記第2の熱交換セクション(21b)の各々における前記第2の熱交換流れチャネル(212)の容積比が、前記第1の熱交換セクション(21a)における前記第1の熱交換流れチャネル(211)の容積比よりも大きい、前記2つの第2の熱交換セクション(21b)と
を備えた、熱交換器(20)。
【請求項2】
前記第2の熱交換セクション(21b)の各々における前記少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル(212)の前記容積比が、前記第1の熱交換セクション(21a)における前記前記少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル(211)の前記容積比よりも大きい、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項3】
前記第1の熱交換流れチャネル(211)が複数設けられ、前記第2の熱交換流れチャネル(212)が複数設けられ、
前記第1の熱交換流れチャネル(211)の数が、前記第2の熱交換セクション(21b)の各々の前記第2の熱交換流れチャネル(212)の数よりも少ない、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項4】
前記第1の熱交換流れチャネル(211)が複数設けられ、前記第2の熱交換流れチャネル(212)が複数設けられ、
前記複数の第1の熱交換流れチャネル(211)が第2の方向(B)に配置され、前記複数の第2の熱交換流れチャネル(212)が前記第2の方向(B)に配置され、前記第2の方向(B)が前記第1の方向(A)に垂直である、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項5】
前記第1の熱交換セクション(21a)の構造強度が、前記少なくとも1つの第2の熱交換セクション(21b)の構造強度よりも高い、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル(212)に対応する前記第1の熱交換セクション(21a)の一部分が中実構造である、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第1の熱交換流れチャネル(211)の肉厚が、前記少なくとも1つの第2の熱交換流れチャネル(212)の肉厚よりも大きい、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項8】
各第2の熱交換流れチャネル(212)および各第1の熱交換流れチャネル(211)が、前記第1の方向(A)の直線に沿って延在する、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項9】
前記第1の熱交換セクション(21a)が、対応する前記第2の熱交換セクション(21b)と接合されている、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項10】
前記第1の熱交換セクション(21a)および各第2の熱交換セクション(21b)が、それぞれ、押出し成形部品である、請求項1に記載の熱交換器(20)。
【請求項11】
セル(10)と、
熱交換器(20)であって、前記熱交換器(20)が請求項1から10までのいずれか一項に記載の熱交換器(20)であり、前記セル(10)に対して熱交換を行うように構成されている、前記熱交換器(20)と
を備える、電池パック(1000)。
【請求項12】
セルユニット(3)であって、複数のセル群(31)を備え、各セル群(31)が、少なくとも1つの前記セル(10)を備えている、前記セルユニット(3)と、
複数の前記熱交換器(20)であって、前記セル群(31)が第3の方向(C)において前記熱交換器(20)と交互に配置され、前記第3の方向(C)が、前記第1の方向(A)に垂直である、前記複数の前記熱交換器(20)と
を備えている、請求項11に記載の電池パック(1000)。
【請求項13】
隣接する2つの熱交換器(20)間の距離が、前記セルユニット(3)の中心から前記第3の方向(C)における前記セルユニット(3)の2つの端部に向かって徐々に増大する、請求項12に記載の電池パック(1000)。
【請求項14】
前記複数の熱交換器(20)が、第1の熱交換器(21)および第2の熱交換器(22)を備え、前記第1の熱交換器(21)に、第1の熱交換入口(216)および第1の熱交換出口(213)が設けられ、前記第2の熱交換器(22)に、第2の熱交換入口(222)および第2の熱交換出口(223)が設けられ、
前記セル群(31)の各々が、互いに垂直な前記第1の方向(A)および前記第3の方向(C)を有し、前記第1の熱交換器(21)および前記第2の熱交換器(22)が、前記第3の方向(C)に配置され、前記第1の熱交換入口(216)および前記第2の熱交換出口(223)が、前記第1の方向(A)における前記熱交換器(20)の一方の端部に設置され、前記第1の熱交換出口(213)および前記第2の熱交換入口(222)が、前記第1の方向(A)における前記熱交換器(20)の他方の端部に設置され、
前記第1の熱交換器(21)が、前記第3の方向(C)における前記セル群(31)の一方の側に配置され、前記第2の熱交換器(22)が、前記第3の方向(C)における前記セル群(31)の他方の側に配置されている、
請求項12に記載の電池パック(1000)。
【請求項15】
前記第1の熱交換器(21)における熱交換流体の流れ方向が、前記第2の熱交換器(22)における熱交換流体の流れ方向とは反対である、請求項14に記載の電池パック(1000)。
【請求項16】
前記複数の熱交換器(20)が、複数の第1の熱交換器(21)および複数の第2の熱交換器(22)を備え、前記電池パック(1000)が、
第1の接続管(23)であって、隣接する2つの第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換入口(216)間に接続されている、第1の接続管(23)と、
第2の接続管(24)であって、前記隣接する2つの第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換出口(213)間に接続されている、第2の接続管(24)と、
第3の接続管(25)であって、隣接する2つの第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換入口(222)間に接続されている、第3の接続管(25)と、
第4の接続管(26)であって、前記隣接する2つの第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換出口(223)間に接続されている、第4の接続管(26)と
をさらに備える、請求項14に記載の電池パック(1000)。
【請求項17】
第1の熱交換器入口管(214)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換入口(216)に接続されている、第1の熱交換器入口管(214)と、
第1の熱交換器出口管(215)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第1の熱交換器(21)の前記第1の熱交換出口(213)に接続されており、前記第1の熱交換器出口管(215)および前記第1の熱交換器入口管(214)が、前記第3の方向(C)における前記電池パック(1000)の一方の側に設置されている、第1の熱交換器出口管(215)と、
第2の熱交換器入口管(224)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換入口(222)に接続されている、第2の熱交換器入口管(224)と、
第2の熱交換器出口管(225)であって、前記第3の方向(C)において最も外側に設置された前記第2の熱交換器(22)の前記第2の熱交換出口(223)に接続されており、前記第2の熱交換器出口管(225)および前記第2の熱交換器入口管(224)が、前記第3の方向(C)における前記電池パック(1000)の他方の側に設置されている、第2の熱交換器出口管(225)と
をさらに備えた、請求項16に記載の電池パック(1000)。
【請求項18】
前記第1の熱交換器(21)が、厚さL1を有して画定され、前記第2の熱交換器(22)が、厚さL2を有して画定され、L1およびL2が、2mm≦L1≦5mm、および2mm≦L2≦5mmを満たす、請求項14に記載の電池パック(1000)。
【請求項19】
前記複数の熱交換器(20)が、前記第3の方向(C)に配置され、各熱交換器(20)が、前記第1の方向(A)における2つの端部に入口(233)および出口(234)が設けられ、前記複数の熱交換器(20)の前記入口(233)が、前記第1の方向(A)の同じ端部に設置され、互いに連通し、前記複数の熱交換器(20)の前記出口(234)が、前記第1の方向(A)の他方の端部に設置され、互いに連通する、請求項12に記載の電池パック(1000)。
【請求項20】
複数の接続管(35)であって、前記複数の接続管(35)のうちの前記入口(233)に設置された接続管が、流体入力管(33)であり、前記複数の接続管(35)のうちの前記出口(234)に設置された接続管が、流体出力管(34)であり、前記熱交換器(20)が、前記流体入力管(33)および前記流体出力管(34)の両方と連通している、複数の接続管(35)をさらに備えた、請求項19に記載の電池パック(1000)。
【請求項21】
熱伝導片(5)であって、前記熱交換器(20)と前記セル群(31)との間に配置されている、前記熱伝導片(5)をさらに備えた、請求項11に記載の電池パック(1000)。
【請求項22】
請求項11に記載の電池パック(1000)を備えた車両(2000)。
【国際調査報告】