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特表2025-525063駆動アセンブリおよびそれを有する車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-08-01
(54)【発明の名称】駆動アセンブリおよびそれを有する車両
(51)【国際特許分類】
   B60K 6/405 20071001AFI20250725BHJP
   F02M 35/10 20060101ALI20250725BHJP
   B60K 6/26 20071001ALI20250725BHJP
   B60K 6/24 20071001ALI20250725BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20250725BHJP
【FI】
B60K6/405 ZHV
F02M35/10 311C
F02M35/10 301F
F02M35/10 311Z
B60K6/26
B60K6/24
B60K1/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025504744
(86)(22)【出願日】2023-07-25
(85)【翻訳文提出日】2025-02-19
(86)【国際出願番号】 CN2023109088
(87)【国際公開番号】W WO2024022326
(87)【国際公開日】2024-02-01
(31)【優先権主張番号】202210906128.9
(32)【優先日】2022-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】ルオ、ホンピン
(72)【発明者】
【氏名】チュー、チャオウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ホア、ユイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ユイチア
(72)【発明者】
【氏名】チョアン、イェンユイ
【テーマコード(参考)】
3D202
3D235
【Fターム(参考)】
3D202EE01
3D202EE02
3D202EE21
3D235BB17
3D235BB18
3D235BB53
3D235CC12
3D235CC13
3D235CC15
3D235CC32
(57)【要約】
駆動アセンブリ(1)を有する車両。駆動アセンブリ(1)は、エンジン(100)、増速機(910)、エネルギ貯蔵デバイス(920)、ジェネレータ(300)、駆動電気モータ(900)、および統合電気モータ・コントローラ(500)を備える。増速機(910)の入力端は、エンジン(100)に接続される。ジェネレータ(300)は、増速機(910)の出力端に接続される。統合電気モータ・コントローラ(500)は、ジェネレータ(300)に取り付けられ、統合電気モータ・コントローラ(500)は、ジェネレータ(300)、駆動電気モータ(900)、およびエネルギ貯蔵デバイス(920)のそれぞれに接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン(100)と、
増速機(910)であって、前記増速機(910)の入力端(911)が前記エンジン(100)に接続される、増速機(910)と、
エネルギ貯蔵デバイス(920)と、
ジェネレータ(300)であって、前記ジェネレータ(300)が前記増速機(910)の出力端(912)に接続される、ジェネレータ(300)と、
駆動電気モータ(900)と、
統合電気モータ・コントローラ(500)であって、前記統合電気モータ・コントローラ(500)が前記ジェネレータ(300)に取り付けられ、前記統合電気モータ・コントローラ(500)が前記ジェネレータ(300)、前記駆動電気モータ(900)、および前記エネルギ貯蔵デバイス(920)のそれぞれに接続される、統合電気モータ・コントローラ(500)と
を備える、駆動アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記ジェネレータ(300)が、
ハウジング(310)と、
第1の端部キャップ(320)であって、前記第1の端部キャップ(320)が前記ハウジング(310)の一端に取り付けられて前記ハウジング(310)の前記一端を封止して覆い、前記第1の端部キャップ(320)に回転子軸受チャンバ(321)が設けられる、第1の端部キャップ(320)と、
第2の端部キャップ(330)であって、前記第2の端部キャップ(330)が前記ハウジング(310)の他端に取り付けられて前記ハウジング(310)の前記他端を封止して覆う、第2の端部キャップ(330)と、
固定子(340)であって、前記固定子(340)が前記ハウジング(310)内に取り付けられる、固定子(340)と、
回転子(350)であって、前記回転子(350)が前記ハウジング(310)内に取り付けられ、前記回転子(350)が固定子(340)に対して回転可能である、回転子(350)と、
回転子軸受(351)であって、前記回転子軸受(351)が前記回転子(350)に配置され、前記回転子軸受チャンバ(321)内に配置される、回転子軸受(351)と
を備え、
前記統合電気モータ・コントローラ(500)が前記第1の端部キャップ(320)および前記第2の端部キャップ(330)に取り付けられる、請求項1に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項3】
前記第2の端部キャップ(330)がコントローラ・インターフェース(332)を有するように構成され、前記コントローラ・インターフェース(332)が、前記統合電気モータ・コントローラ(500)と前記ジェネレータ(300)とを接続し、前記統合電気モータ・コントローラ(500)と前記駆動電気モータ(900)とを接続するように構成される、請求項2に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項4】
前記第2の端部キャップ(330)が、前記コントローラ・インターフェース(332)の周囲に配置された封止溝(335)を有するように構成され、前記封止溝(335)内に封止リング(3351)が取り付けられ、前記封止リング(3351)が前記統合電気モータ・コントローラ(500)と前記第2の端部キャップ(330)との間の間隙を封止する、請求項3に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項5】
前記回転子軸受チャンバ(321)内に軸受ブッシュ(322)が取り付けられ、前記軸受ブッシュ(322)が前記回転子軸受(351)上にスリーブされ、前記軸受ブッシュ(322)の熱膨張係数が前記第1の端部キャップ(320)の熱膨張係数よりも前記ジェネレータ(300)の前記回転子軸受(351)の熱膨張係数に近い、請求項2から4のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項6】
前記第1の端部キャップ(320)が環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)および複数の補強リブ(324)を有するように構成され、前記環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)が前記回転子軸受チャンバ(321)を取り囲み、前記環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)がジェネレータ・ケーシング取付構造(3231)を有するように構成され、前記複数の補強リブ(324)が、それぞれ前記環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)に接続され、前記回転子軸受チャンバ(321)の円周方向に沿って間隔をあけて配置される、請求項2から5のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項7】
エンジン(100)が、
吸気マニホールド(110)と、
中間冷却器(120)であって、前記中間冷却器(120)に第1の吸気口(121)および排気口(122)が設けられ、前記排気口(122)が前記吸気マニホールド(110)と連通する、中間冷却器(120)と、
スロットル(130)であって、前記スロットル(130)が第1の吸気口(121)に配置される、スロットル(130)と
を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項8】
前記エンジン(100)が、
エンジン・シリンダ・ブロック(140)であって、前記吸気マニホールド(110)が前記エンジン・シリンダ・ブロック(140)と連通する、エンジン・シリンダ・ブロック(140)と、
シリンダ・ヘッド(150)であって、前記シリンダ・ヘッド(150)が前記エンジン・シリンダ・ブロック(140)の上方を覆い、取付ブラケット(151)が前記シリンダ・ヘッド(150)上に配置される、シリンダ・ヘッド(150)と
をさらに備え、
上下方向において、前記中間冷却器(120)が前記吸気マニホールド(110)の上方に位置し、前記取付ブラケット(151)が前記中間冷却器(120)および前記スロットル(130)のうちの少なくとも一方に固定接続される、請求項7に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項9】
前記中間冷却器(120)が、
中間冷却器本体(123)と、
吸気口キャビティ(124)であって、前記第1の吸気口(121)が前記吸気口キャビティ(124)内に開口している、吸気口キャビティ(124)と、
排気口キャビティ(128)であって、前記中間冷却器本体(123)が前記吸気口キャビティ(124)と前記排気口キャビティ(128)の間に配置され、前記吸気口キャビティ(124)および前記排気口キャビティ(128)のそれぞれと連通し、前記排気口(122)が前記排気口キャビティ(128)内に開口している、排気口キャビティ(128)と
を備える、請求項7または8に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項10】
前記中間冷却器本体(123)のガス貯蔵容量がV1であり、V1が関係式:1200ml≦V1≦1300mlを満たす、請求項9に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項11】
前記吸気口キャビティ(124)に第1の吸気口区域(125)、第2の吸気口区域(126)、および第3の吸気口区域(127)が順に連通して設けられ、前記第1の吸気口区域(125)が前記第1の吸気口(121)と連通し、前記第3の吸気口区域(127)が前記中間冷却器本体(123)と連通して前記中間冷却器本体(123)内にガスを均一に誘導するように構成され、前記第3の吸気口区域(127)の断面積が前記第1の吸気口区域(125)の断面積よりも大きく、前記第2の吸気口区域(126)の断面積が前記第1の吸気口区域(125)から前記第3の吸気口区域(127)に向かって徐々に増加する、請求項9または10に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項12】
前記第2の吸気口区域(126)の前側壁(1261)と後側壁(1262)との間の間隔が右から左に向かって徐々に増加し、前記第2の吸気口区域(126)の前記前側壁(1261)と前記後側壁(1262)との間の角度がαであり、αが関係式:50°≦α≦70°を満たす、請求項11に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項13】
前記排気口キャビティ(128)に第1の排気口区域(128a)、第2の排気口区域(128b)、および第3の排気口区域(128c)が順に連通して設けられ、前記第1の排気口区域(128a)が前記排気口(122)と連通し、前記第3の排気口区域(128c)が前記中間冷却器本体(123)と連通して前記吸気マニホールド(110)内にガスを均一に誘導するように構成され、前記第3の排気口区域(128c)の断面積が前記第1の排気口区域(128a)の断面積よりも小さく、前記第2の排気口区域(128b)の断面積が、前記第1の排気口区域(128a)に近い端部から前記第3の排気口区域(128c)に近い端部に向かって徐々に減少する、請求項9から12のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項14】
前記第2の排気口区域(128b)の前側壁(128b1)と後側壁(128b2)との間の間隔が右から左に向かって徐々に減少し、前記第2の排気口区域(128b)の前記後側壁(128b2)と前記排気口キャビティ(128)の断面との間の角度がβであり、βが関係式:20°≦β≦40°を満たす、請求項13に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項15】
前記第2の排気口区域(128b)の上側壁(128b3)と下側壁(128b4)との間の間隔が右から左に向かって徐々に減少し、前記第2の排気口区域(128b)の前記上側壁(128b3)と前記下側壁(128b4)との間の角度がγであり、γが関係式:25°≦γ≦35°を満たす、請求項13または14に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項16】
弾性支持部材(600)をさらに備え、前記吸気マニホールド(110)が上部マニホールド片(111)および下部マニホールド片(113)を備え、前記上部マニホールド片(111)が前記下部マニホールド片(113)の上方に配置され、第1の取付片(112)が前記上部マニホールド片(111)に配置され、第2の取付片(114)が前記下部マニホールド片(113)に配置され、前記第1の取付片(112)が前記第2の取付片(114)よりも高く、前記中間冷却器(120)が、前記上部マニホールド片(111)の上方に配置され、前記第1の取付片(112)および前記第2の取付片(114)のそれぞれに固定接続され、前記弾性支持部材(600)が、前記上部マニホールド片(111)に配置され、前記中間冷却器(120)に弾性的に当接し、前記中間冷却器(120)と整合する、請求項7から15のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項17】
前記吸気マニホールド(110)に圧力安定化キャビティ(115)および吸気口通路(119)が設けられ、前記吸気口通路(119)の一端が前記圧力安定化キャビティ(115)と連通し、前記吸気口通路(119)の他端が前記エンジン(100)と連通し、前記吸気口通路(119)の底壁が第1の壁区域(119a)を備え、前記第1の壁区域(119a)が、前記圧力安定化キャビティ(115)の底壁に接続され、前記圧力安定化キャビティ(115)の前記底壁に対して斜め下向きに配置され、前記第1の壁区域(119a)と前記圧力安定化キャビティ(115)の前記底壁との間に角度δが形成され、2°≦δ≦5°である、請求項7から16のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項18】
前記吸気口通路(119)の前記底壁が、
第2の壁区域(119b)をさらに備え、前記第2の壁区域(119b)が、前記第1の壁区域(119a)の前記圧力安定化キャビティ(115)から離れた側に接続され、前記第2の壁区域(119b)が前記第1の壁区域(119a)に対して斜め下向きに配置され、前記第2の壁区域(119b)と前記第1の壁区域(119a)との間に角度εが形成され、24°≦ε≦26である、請求項17に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項19】
前記圧力安定化キャビティ(115)の容積がV2であり、V2が関係式:1L<V2<1.2Lを満たす、請求項17または18に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項20】
前記吸気口通路(119)の長さがLであり、Lが関係式:70mm<L<80mmを満たす、請求項17から19のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項21】
前記圧力安定化キャビティ(115)に、
衝撃分離片(1151)であって、前記衝撃分離片(1151)が、流入ガスに衝撃を与えて凝縮水の生成を低減するために前記圧力安定化キャビティ(115)内に位置する、衝撃分離片(1151)と、
流動誘導片(1152)であって、前記流動誘導片(1152)が、前記圧力安定化キャビティ(115)内の凝縮水を前記吸気口通路(119)に誘導するために前記圧力安定化キャビティ(115)内に配置される、流動誘導片(1152)と
が設けられる、請求項17から20のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項22】
前記衝撃分離片(1151)が衝撃グリッド(116)であり、前記圧力安定化キャビティ(115)に第2の吸気口(118)が設けられ、前記衝撃グリッド(116)が、流入ガスに衝撃を与えて凝縮水の生成を低減するために前記第2の吸気口(118)に対応し、
前記流動誘導片(1152)が複数の流動誘導バッフル(117)を備え、複数の吸気口通路(119)が設けられ、各流動誘導バッフル(117)が前記吸気口通路(119)に向かって延在するように配置され、前記複数の流動誘導バッフル(117)が前記圧力安定化キャビティ(115)内の凝縮水を前記複数の吸気口通路(119)に誘導する、請求項21に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項23】
空気フィルタ(610)であって、前記空気フィルタ(610)が吸気口パイプ(611)に接続される、空気フィルタ(610)と、
混合弁(700)であって、前記混合弁(700)の吸気口端(720)が前記吸気口パイプ(611)と連通し、前記混合弁(700)の排気口端(710)が前記スロットル(130)と連通し、前記混合弁(700)の前記排気口端(710)における負圧が前記混合弁(700)の前記吸気口端(720)における負圧よりも大きい、混合弁(700)と、
第1の通気管(800)であって、前記第1の通気管(800)の一端が前記エンジン(100)のクランクケース(180)に接続され、前記第1の通気管(800)の他端が前記吸気口パイプ(611)に接続される、第1の通気管(800)と
をさらに備える、請求項7から22のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項24】
通気弁(810)であって、前記第1の通気管(800)の一端が前記通気弁(810)によって前記クランクケース(180)に接続される、通気弁(810)と、
第2の通気管(820)であって、前記第2の通気管(820)の一端が前記通気弁(810)に接続され、前記第2の通気管(820)の他端が前記中間冷却器(120)に接続され、前記第2の通気管(820)の通気負荷が前記第1の通気管(800)の通気負荷よりも小さい、第2の通気管(820)と
をさらに備える、請求項23に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項25】
前記第1の通気管(800)の高さが前記第1の通気管(800)の前記一端から前記他端に向かって徐々に減少し、かつ/または
前記第2の通気管(820)の高さが前記第2の通気管(820)の前記一端から前記他端に向かって徐々に減少する、請求項24に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項26】
断熱ジャケット(830)をさらに備え、前記断熱ジャケット(830)が前記第1の通気管(800)上にスリーブされ、前記断熱ジャケット(830)の壁厚が3mmから5mmの範囲である、請求項23から25のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項27】
前記エンジン(100)が、
シリンダ・ヘッド・カバー(160)であって、前記シリンダ・ヘッド・カバー(160)が前記クランクケース(180)と連通する、シリンダ・ヘッド・カバー(160)と、
空気補充一方向弁(170)であって、前記空気補充一方向弁(170)が、前記シリンダ・ヘッド・カバー(160)に配置され、前記空気フィルタ(610)および前記シリンダ・ヘッド・カバー(160)とそれぞれ連通する、空気補充一方向弁(170)と
を備える、請求項23から26のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項28】
過給機(840)であって、前記混合弁(700)が前記過給機(840)を介して前記スロットル(130)と連通する、過給機(840)と、
排気循環弁(850)であって、前記排気循環弁(850)が前記過給機(840)を介して前記スロットル(130)と連通し、前記排気循環弁(850)が前記エンジン(100)の排気マニホールドと連通する、排気循環弁(850)と
をさらに備える、請求項23から27のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項29】
請求項1から28のいずれか一項に記載の前記駆動アセンブリ(1)を備える車両(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2022年7月29日に出願された「DRIVING ASSEMBLY AND VEHICLE HAVING SAME」と題する中国特許出願第202210906128.9号に対する優先権を主張する。上記参照出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、車両技術の分野に関し、詳細には、駆動アセンブリおよびそれを有する車両に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、駆動アセンブリは通常、統合電気モータ・コントローラ、増速機、およびジェネレータを含む。このような配置により、統合電気モータ・コントローラ、例えば駆動統合電気モータ・コントローラは、大きな空間を占め、その結果として空間利用率が低くなり、発電および駆動プロセス全体にわたるエネルギ変換効率にも影響を及ぼし、エンジンおよび駆動電気モータの協調動作効率の悪化を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、関連技術に存在する技術的問題のうちの少なくとも1つを解決することを意図している。これに鑑みて、本開示の目的は、駆動アセンブリを提供することである。駆動アセンブリは、軽量、コンパクトな構造、高い空間利用率、および低エネルギ消費などの利点を有する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本開示の第1の態様の一実施形態によれば、エンジンと、増速機であって、増速機の入力端がエンジンに接続される、増速機と、ジェネレータであって、ジェネレータが増速機の出力端に接続される、ジェネレータと、駆動電気モータと、エネルギ貯蔵デバイスと、統合電気モータ・コントローラであって、統合電気モータ・コントローラがジェネレータに取り付けられ、統合電気モータ・コントローラがジェネレータ、駆動電気モータ、およびエネルギ貯蔵デバイスのそれぞれに接続される、統合電気モータ・コントローラとを含む駆動アセンブリが提供される。
【0006】
本開示の実施形態による駆動アセンブリは、軽量、コンパクトな構造、高い空間利用率、および低エネルギ消費などの利点を有する。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態によれば、ジェネレータは、ハウジングと、第1の端部キャップであって、第1の端部キャップがハウジングの一端に取り付けられてハウジングの一端を封止して覆い、第1の端部キャップに回転子軸受チャンバが設けられる、第1の端部キャップと、第2の端部キャップであって、第2の端部キャップがハウジングの他端に取り付けられてハウジングの他端を封止して覆う、第2の端部キャップと、固定子および回転子であって、固定子および回転子がハウジング内に取り付けられ、回転子が固定子に対して回転可能である、固定子および回転子と、回転子軸受であって、回転子軸受が回転子に配置され、回転子軸受チャンバ内に配置される、回転子軸受とを含む。統合電気モータ・コントローラは、第1の端部キャップおよび第2の端部キャップに取り付けられる。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第2の端部キャップはコントローラ・インターフェースを有するように構成され、コントローラ・インターフェースは、統合電気モータ・コントローラとジェネレータとを接続し、統合電気モータ・コントローラと駆動電気モータとを接続するように構成される。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第2の端部キャップは、コントローラ・インターフェースの周囲に配置された封止溝を有するように構成され、封止溝内に封止リングが取り付けられ、封止リングは、統合電気モータ・コントローラと第2の端部キャップとの間の間隙を封止する。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態によれば、回転子軸受チャンバ内に軸受ブッシュが取り付けられ、軸受ブッシュは回転子軸受上にスリーブされ、軸受ブッシュの熱膨張係数は、第1の端部キャップの熱膨張係数よりもジェネレータの回転子軸受の熱膨張係数に近い。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1の端部キャップは環状ジェネレータ取付プラットフォームおよび複数の補強リブを有するように構成され、環状ジェネレータ取付プラットフォームは回転子軸受チャンバを取り囲み、環状ジェネレータ取付プラットフォームはジェネレータ・ケーシング取付構造を有するように構成され、複数の補強リブは、それぞれ環状ジェネレータ取付プラットフォームに接続され、回転子軸受チャンバの円周方向に沿って間隔をあけて配置される。
【0012】
本開示のいくつかの実施形態によれば、エンジンは、吸気マニホールドと、中間冷却器(intercooler)であって、中間冷却器に第1の吸気口および排気口が設けられ、排気口が吸気マニホールドと連通する、中間冷却器と、スロットルであって、スロットルが第1の吸気口に配置される、スロットルとを含む。
【0013】
本開示のいくつかの実施形態によれば、エンジンは、エンジン・シリンダ・ブロックであって、吸気マニホールドがエンジン・シリンダ・ブロックと連通する、エンジン・シリンダ・ブロックと、シリンダ・ヘッドであって、シリンダ・ヘッドがエンジン・シリンダ・ブロックの上方を覆い、取付ブラケットがシリンダ・ヘッド上に配置される、シリンダ・ヘッドとをさらに含む。上下方向において、中間冷却器は吸気マニホールドの上方に位置し、取付ブラケットは中間冷却器およびスロットルのうちの少なくとも一方に固定接続される。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態によれば、中間冷却器は、中間冷却器本体と、吸気口キャビティおよび排気口キャビティとを含み、中間冷却器本体は、吸気口キャビティと排気口キャビティとの間に配置され、吸気口キャビティおよび排気口キャビティとそれぞれ連通し、第1の吸気口は吸気口キャビティ内に開口しており、排気口は排気口キャビティ内に開口している。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態によれば、中間冷却器本体のガス貯蔵容量はV1であり、V1は関係式:1200ml≦V1≦1300mlを満たす。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態によれば、吸気口キャビティには、第1の吸気口区域、第2の吸気口区域、および第3の吸気口区域が順に連通して設けられ、第1の吸気口区域は第1の吸気口と連通し、第3の吸気口区域は中間冷却器本体と連通して中間冷却器本体内にガスを均一に誘導するように構成され、第3の吸気口区域の断面積は第1の吸気口区域の断面積よりも大きく、第2の吸気口区域の断面積は第1の吸気口区域から第3の吸気口区域に向かって徐々に増加する。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第2の吸気口区域の前側壁と後側壁との間の間隔は右から左に向かって徐々に増加し、第2の吸気口区域の前側壁と後側壁との間の角度はαであり、αは関係式:50°≦α≦70°を満たす。
【0018】
本開示のいくつかの実施形態によれば、排気口キャビティには、第1の排気口区域、第2の排気口区域、および第3の排気口区域が順に連通して設けられ、第1の排気口区域は排気口と連通し、第3の排気口区域は中間冷却器本体と連通して吸気マニホールド内にガスを均一に誘導するように構成され、第3の排気口区域の断面積は第1の排気口区域の断面積よりも小さく、第2の排気口区域の断面積は、第1の排気口区域に近い端部から第3の排気口区域に近い端部に向かって徐々に減少する。
【0019】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第2の排気口区域の前側壁と後側壁との間の間隔は右から左に向かって徐々に減少し、第2の排気口区域の後側壁と排気口キャビティの断面との間の角度はβであり、βは関係式:20°≦β≦40°を満たす。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第2の排気口区域の上側壁と下側壁との間の間隔は右から左に向かって徐々に減少し、第2の排気口区域の上側壁と下側壁との間の角度はγであり、γは関係式:25°≦γ≦35°を満たす。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態によれば、駆動アセンブリは、弾性支持部材をさらに含み、吸気マニホールドは上部マニホールド片および下部マニホールド片を含み、上部マニホールド片は下部マニホールド片の上方に配置され、第1の取付片は上部マニホールド片に配置され、第2の取付片は下部マニホールド片に配置され、第1の取付片は第2の取付片よりも高く、中間冷却器は、上部マニホールド片の上方に配置され、第1の取付片および第2の取付片にそれぞれ固定接続され、弾性支持部材は、上部マニホールド片に配置され、中間冷却器に弾性的に当接し、中間冷却器と整合する。
【0022】
本開示のいくつかの実施形態によれば、吸気マニホールドに圧力安定化キャビティおよび吸気口通路が設けられ、吸気口通路の一端は圧力安定化キャビティと連通し、吸気口通路の他端はエンジンと連通し、吸気口通路の底壁は第1の壁区域を含み、第1の壁区域は、圧力安定化キャビティの底壁に接続され、圧力安定化キャビティの底壁に対して斜め下向きに配置され、第1の壁区域と圧力安定化キャビティの底壁との間に角度δが形成され、2°≦δ≦5°である。
【0023】
本開示のいくつかの実施形態によれば、吸気口通路の底壁は第2の壁区域をさらに含み、第2の壁区域は、第1の壁区域の圧力安定化キャビティから離れた側に接続され、第2の壁区域は、第1の壁区域に対して斜め下向きに配置され、第2の壁区域と第1の壁区域との間に角度εが形成され、24°≦ε≦26である。
【0024】
本開示のいくつかの実施形態によれば、圧力安定化キャビティの容積はV2であり、V2は関係式:1L<V2<1.2Lを満たす。
【0025】
本開示のいくつかの実施形態によれば、吸気口通路の長さはLであり、Lは関係式:70mm<L<80mmを満たす。
【0026】
本開示のいくつかの実施形態によれば、圧力安定化キャビティには、衝撃分離片(impact separation piece)であって、衝撃分離片が、流入ガスに衝撃を与えて凝縮水の生成を低減するために圧力安定化キャビティ内に位置する、衝撃分離片と、
流動誘導片であって、流動誘導片が、圧力安定化キャビティ内の凝縮水を吸気口通路に誘導するために圧力安定化キャビティ内に配置される、流動誘導片とが設けられる。
【0027】
本開示のいくつかの実施形態によれば、衝撃分離片は衝撃グリッドであり、圧力安定化キャビティに第2の吸気口が設けられ、衝撃グリッドが、流入ガスに衝撃を与えて凝縮水の生成を低減するために第2の吸気口に対応し、流動誘導片は複数の流動誘導バッフル(flow guiding baffle)を含み、複数の吸気口通路が設けられ、各流動誘導バッフルは吸気口通路に向かって延在するように配置され、複数の流動誘導バッフルは、圧力安定化キャビティ内の凝縮水を複数の吸気口通路に誘導する。
【0028】
本開示のいくつかの実施形態によれば、駆動アセンブリは、空気フィルタであって、空気フィルタが吸気口パイプに接続される、空気フィルタと、混合弁であって、混合弁の吸気口端が吸気口パイプと連通し、混合弁の排気口端がスロットルと連通し、混合弁の排気口端における負圧が混合弁の吸気口端における負圧よりも大きい、混合弁と、第1の通気管であって、第1の通気管の一端がエンジンのクランクケースに接続され、第1の通気管の他端が吸気口パイプに接続される、第1の通気管とをさらに含む。
【0029】
本開示のいくつかの実施形態によれば、駆動アセンブリは、通気弁であって、第1の通気管の一端が通気弁によってクランクケースに接続される、通気弁と、第2の通気管であって、第2の通気管の一端が通気弁に接続され、第2の通気管の他端が中間冷却器に接続され、第2の通気管の通気負荷が第1の通気管の通気負荷よりも小さい、第2の通気管とをさらに含む。
【0030】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1の通気管の高さは第1の通気管の一端から他端に向かって徐々に減少し、かつ/または第2の通気管の高さは第2の通気管の一端から他端に向かって徐々に減少する。
【0031】
本開示のいくつかの実施形態によれば、駆動アセンブリは断熱ジャケットをさらに含み、断熱ジャケットは第1の通気管上にスリーブされ、断熱ジャケットの壁厚は3mmから5mmの範囲である。
【0032】
本開示のいくつかの実施形態によれば、エンジンは、シリンダ・ヘッド・カバーであって、シリンダ・ヘッド・カバーがクランクケースと連通する、シリンダ・ヘッド・カバーと、空気補充一方向弁であって、空気補充一方向弁が、シリンダ・ヘッド・カバーに配置され、空気フィルタおよびシリンダ・ヘッド・カバーとそれぞれ連通する、空気補充一方向弁とを含む。
【0033】
本開示のいくつかの実施形態によれば、駆動アセンブリは、過給機であって、混合弁が過給機を介してスロットルと連通する、過給機と、排気循環弁(exhaust circulation valve)であって、排気循環弁が過給機を介してスロットルと連通し、排気循環弁がエンジンの排気マニホールドと連通する、排気循環弁とをさらに含む。
【0034】
本開示の第2の態様の一実施形態によれば、本開示の第1の態様の実施形態による駆動アセンブリを含む車両が提供される。
【0035】
本開示の第1の態様の実施形態による駆動アセンブリを使用することにより、本開示の第2の態様の実施形態による車両は、軽量、コンパクトな構造、高い空間利用率、および低エネルギ消費などの利点を有する。
【0036】
本開示の他の態様および利点は以下の説明において与えられ、そのうちのいくつかは以下の説明から明らかになるか、または本開示の実践から学習されてもよい。
【0037】
本開示の前述および/または追加の態様ならびに利点は、以下の添付図面を参照して行われる説明において明らかになり、理解可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本開示の一実施形態による駆動アセンブリのエンジンの概略構造図である。
図2】本開示の一実施形態によるエンジンの吸気マニホールドの概略構造図である。
図3】本開示の一実施形態による中間冷却器の吸気口キャビティの概略構造図である。
図4】本開示の一実施形態による中間冷却器の排気口キャビティの概略構造図である。
図5】本開示の一実施形態による中間冷却器の吸気口キャビティの別の概略構造図である。
図6】本開示の一実施形態による吸気マニホールドの概略構造図である。
図7】本開示の一実施形態による別の視野角からの吸気マニホールドの概略構造図である。
図8】本開示の一実施形態による吸気マニホールドの断面図である。
図9】本開示の一実施形態による中間冷却器の衝撃グリッドおよび流動誘導バッフルの概略構造図である。
図10】本開示の一実施形態による吸気マニホールドのさらに別の視野角からの概略構造図である。
図11】本開示の一実施形態によるジェネレータの分解図である。
図12】本開示の一実施形態によるジェネレータの概略構造図である。
図13】本開示の一実施形態による第2の端部キャップの概略構造図である。
図14】本開示の一実施形態による第1の端部キャップの概略構造図である。
図15】本開示の一実施形態による駆動アセンブリの概略接続図である。
図16】本開示の一実施形態による駆動アセンブリの概略図である。
図17】本開示の一実施形態による車両の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
添付図面を参照して説明される実施形態は例示であり、以下は、本開示の実施形態を詳細に説明している。
【0040】
本開示の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、および「円周方向」などの用語によって示される配向または位置関係は、添付図面に基づいて示される配向または位置関係であり、装置または要素が特定の配向を有するべきであること、もしくは特定の配向で構成および動作されるべきであることを示唆または暗示するのではなく、本開示を説明し、説明を簡略化するためにのみ使用され、したがって、本開示に対する限定として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。
【0041】
本開示の説明において、「第1の特徴」および「第2の特徴」は、1つまたは複数のそのような特徴を含んでもよい。
【0042】
本明細書において、「複数」は2つ以上を意味する。
【0043】
添付図面を参照して、本開示の実施形態による駆動アセンブリ1が以下に説明される。
【0044】
図1から図16に示されるように、本開示の実施形態による駆動アセンブリ1は、エンジン100、増速機910、ジェネレータ300、駆動電気モータ900、エネルギ貯蔵デバイス920、および統合電気モータ・コントローラ500を含む。エネルギ貯蔵デバイス920はバッテリ・パックであってもよい。
【0045】
増速機910の入力端911はエンジン100に接続される。ジェネレータ300は増速機910の出力端912に接続される。統合電気モータ・コントローラ500はジェネレータ300に取り付けられる。統合電気モータ・コントローラ500は、ジェネレータ300、駆動電気モータ900、およびエネルギ貯蔵デバイス920にそれぞれ接続される。
【0046】
言い換えれば、ジェネレータ300は、増速機910によってエンジン100とトランスミッション接続(transmission connection)されてもよい。エンジン100の出力回転速度が低い場合、エンジン100によって出力される動力は、最初に増速機910を通過し、増速機910によって増速され、次いでジェネレータ300に転送される。増速機910の出力回転速度は、エンジン100の出力回転速度よりも大きく、同時に、増速機910の出力トルクは、エンジン100の出力トルクよりも小さい。言い換えれば、増速機910は、速度を高める機能およびトルクを低減する機能を有し、その結果、ジェネレータ300の入力回転速度はジェネレータ300の高効率動作範囲内となることができ、エンジン100の出力回転速度とジェネレータ300の高効率範囲との間の不一致を回避し、それによりシステム効率を向上させ、燃料消費量を削減することを支援する。
【0047】
例えば、増速機910の入力端911は第1のギア913に接続される。増速機910の出力端912は第2のギア914に接続される。第1のギア913は第2のギア914と係合する。第1のギア913の直径は第2のギア914の直径よりも大きい。
【0048】
加えて、統合電気モータ・コントローラ500はジェネレータ300に取り付けられる。統合電気モータ・コントローラ500は、ジェネレータ300、駆動電気モータ900、およびエネルギ貯蔵デバイス920にそれぞれ接続される。言い換えれば、同じ統合電気モータ・コントローラ500が、ジェネレータ300および駆動電気モータ900を同時に制御する。ジェネレータ300および駆動電気モータ900は、別々に配置された2つの電気モータであってもよい。1つの統合電気モータ・コントローラ500がジェネレータ300および駆動電気モータ900を制御し、その結果、駆動アセンブリ1の部品の数量は削減されることができ、駆動アセンブリ1の重量は軽量になることができる。
【0049】
加えて、統合電気モータ・コントローラ500はジェネレータ300に統合され、その結果、ジェネレータ300および統合電気モータ・コントローラ500は、よりコンパクトな構造およびより高い信頼性を有し、ジェネレータ300、駆動電気モータ900、および統合電気モータ・コントローラ500は、より小さい容積を有する。言い換えれば、駆動アセンブリ1の構造は、よりコンパクトになり、駆動アセンブリ1の占有空間をさらに削減し、駆動アセンブリ1の取り付けを簡便にすることができる。加えて、統合電気モータ・コントローラ500はジェネレータ300のケーシングを介して固定され、その結果、統合電気モータ・コントローラ500はより確実に接続および固定される。
【0050】
本開示の駆動アセンブリ1では、増速機910を使用することによってエンジン100の航続距離が延長される。車両が高速で走行する場合、ジェネレータ300および駆動電気モータ900は車両を協調的に駆動してもよく、それにより、エンジン100が単独で車両を駆動するという事態を回避する。このように、エンジン100の動力は適切に低減されることができ、その結果、エンジン100の吸気口容積は低減されることができ、それにより、エンジン100の排気ガスに必要とされる冷却量を低減する。
【0051】
例えば、ジェネレータ300は駆動電気モータ900に直接接続されてもよく、ジェネレータ300によって生成された動力は、駆動電気モータ900によって直接使用されることができる。代替として、ジェネレータ300はエネルギ貯蔵デバイス920に接続されてもよい。ジェネレータ300によって生成された電気はエネルギ貯蔵デバイス920に貯蔵される。エネルギ貯蔵デバイス920は駆動電気モータ900に動力を供給し、駆動電気モータ900は、車両を駆動して動かすように構成されてもよい。加えて、エンジン100が車両を駆動して走行させるとき、余剰な動力出力がジェネレータ300を駆動して電気を生成させてもよい。これは、エンジン100を高効率動作領域に保つことができ、車両のエネルギ消費量を削減することができ、それにより車両の燃費を向上させる。
【0052】
このように、本開示の実施形態による駆動アセンブリ1は、軽量、コンパクトな構造、高い空間利用率、および低エネルギ消費などの利点を有する。
【0053】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図11および図12に示されるように、ジェネレータ300は、ハウジング310、第1の端部キャップ320、第2の端部キャップ330、固定子340、回転子350、および回転子軸受351を含む。
【0054】
図14を参照すると、第1の端部キャップ320は、ハウジング310の一端に取り付けられて、ハウジング310の一端を封止して覆う。第1の端部キャップ320に回転子軸受チャンバ321が設けられる。第2の端部キャップ330は、ハウジング310の他端に取り付けられて、ハウジング310の他端を封止して覆う。固定子340および回転子350はハウジング310内に取り付けられ、回転子350は、固定子340に対して回転可能である。回転子軸受351は、回転子350上に配置され、回転子軸受チャンバ321内に配置される。統合電気モータ・コントローラ500は、第1の端部キャップ320および第2の端部キャップ330に取り付けられる。
【0055】
第1の端部キャップ320は、ジェネレータ・ケーシング取付構造3231を有するように構成される。第1の端部キャップ320は、ジェネレータ・ケーシング取付構造3231によってハウジング310の一端に取り付けられてハウジング310の一端を覆うのに適している。
【0056】
具体的には、第2の端部キャップ330および第1の端部キャップ320は、ジェネレータ300のハウジング310の2つの対向する端部をそれぞれ覆い、第2の端部キャップ330および第1の端部キャップ320は、ボルトによってジェネレータ300のハウジング310に固定接続されてもよい。回転子350は、回転子軸受351を介して回転子軸受チャンバ321に対して回転可能であり、その結果、回転子350の回転摩擦力は低減されることができ、固定子340は、ハウジング310内に締まり嵌めで取り付けられることができる。
【0057】
回転子350は、回転軸、回転子コア、磁気分離バッフルなどを含んでもよい。回転子コアは、回転軸に圧入される。回転子軸受351は、回転軸上にスリーブされる。回転軸は、スプラインを介して増速機の回転軸と整合されてもよい。増速機は、スプラインを介してジェネレータ300の回転子350を駆動して回転させ、その結果、ジェネレータ300の固定子340は磁力線を切断して電流を生成する。
【0058】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図12図13、および図16に示されるように、第2の端部キャップ330は、コントローラ・インターフェース332を有するように構成される。コントローラ・インターフェース332は、統合電気モータ・コントローラ500とジェネレータ300とを接続し、統合電気モータ・コントローラ500と駆動電気モータ900とを接続するように構成される。
【0059】
例えば、本開示のいくつかの特定の実施形態では、図12図13、および図16に示されるように、第2の端部キャップ330は、コントローラ取付位置331およびコントローラ・インターフェース332を有するように構成される。第1のワイヤ・ホルダ333および第2のワイヤ・ホルダ334が、第2の端部キャップ330に取り付けられる。
【0060】
コントローラ・インターフェース332は、第1のワイヤ・ホルダ333および第2のワイヤ・ホルダ334とそれぞれ連通する。統合電気モータ・コントローラ500は、第1のワイヤ・ホルダ333および第2のワイヤ・ホルダ334を介してコントローラ取付位置331に取り付けられる。統合電気モータ・コントローラ500は、ジェネレータ制御モジュールおよび駆動電気モータ制御モジュールを含む。ジェネレータ制御モジュールの端子および駆動電気モータ制御モジュールの端子は、コントローラ・インターフェース332内に導かれる。第1のワイヤ・ホルダ333は、ジェネレータ制御モジュールの端子および固定子340の端子に接続され、それらを電気通信させる。第2のワイヤ・ホルダ334は、駆動電気モータ制御モジュールの端子および駆動電気モータ900のワイヤ・ハーネスに接続され、それらを電気通信させる。
【0061】
言い換えれば、統合電気モータ・コントローラ500は、コントローラ・インターフェース332を介して第1のワイヤ・ホルダ333と連通してもよい。統合電気モータ・コントローラ500は、コントローラ・インターフェース332を介して第2のワイヤ・ホルダ334とも連通してもよい。加えて、ジェネレータ制御モジュールの端子は、第1のワイヤ・ホルダ333を介して固定子340の端子と連通することができる。駆動電気モータ制御モジュールの端子は、第2のワイヤ・ホルダ334を介して駆動電気モータ900のワイヤ・ハーネスと連通することができる。このように、ジェネレータ制御モジュールの端子の位置と駆動電気モータ制御モジュールの端子の位置とが互いに干渉する可能性が低くなり、接続がより簡便になる。
【0062】
例えば、第2の端部キャップ330は、第1の配線キャビティおよび第2の配線キャビティを有するように構成されてもよい。第1のワイヤ・ホルダ333は、第1の配線キャビティ内に位置し、コントローラ・インターフェース332と連通する。第2のワイヤ・ホルダ334は、第2の配線キャビティ内に位置し、コントローラ・インターフェース332と連通する。
【0063】
このように、第1のワイヤ・ホルダ333は第1の配線キャビティ内に配置され、第2のワイヤ・ホルダ334は第2の配線キャビティ内に配置され、その結果、第1のワイヤ・ホルダ333および第2のワイヤ・ホルダ334は第2の端部キャップ330の容積をさらに増加させることがなく、これは、第2の端部キャップ330の小型化に役立ち、第2の端部キャップ330の構造をよりコンパクトにする。加えて、第1のワイヤ・ホルダ333および第2のワイヤ・ホルダ334が露出されることを抑制するために、第1の配線キャビティは第1のワイヤ・ホルダ333を収容して保護してもよく、第2の配線キャビティは第2のワイヤ・ホルダ334を収容して保護してもよく、それにより、電気接続の安全性を向上させる。加えて、統合電気モータ・コントローラ500およびジェネレータ300は高電圧ワイヤ・ハーネスによって接続される必要がなく、その結果、コストが削減されることができる。
【0064】
加えて、第1の端部キャップ320および第2の端部キャップ330に、それぞれ統合電気モータ・コントローラ500を固定するための2つの取付ネジ穴が設けられる。2つのネジ穴は、第2の端部キャップ330および第1の端部キャップ320の2つの端部位置にそれぞれ設けられ、統合電気モータ・コントローラ500は、4つのM12×35ボルトによって第1の端部キャップ320および第2の端部キャップ330に固定されてもよい。
【0065】
したがって、ジェネレータ制御モジュールは、ジェネレータ300の三相端子と電気通信してもよい。駆動電気モータ制御モジュールは、駆動電気モータ900の高電圧ワイヤ・ハーネスと電気通信してもよい。ジェネレータ制御モジュールは、ジェネレータ300を動作させるように制御してもよい。駆動電気モータ制御モジュールは、駆動電気モータを動作させるように制御してもよい。このように、ジェネレータ300および駆動電気モータ900は、同一の統合電気モータ・コントローラ500によって制御され、ジェネレータ300および駆動電気モータ900は、別々に配置された2つの電気モータであってもよい。統合電気モータ・コントローラ500は、ジェネレータ300および駆動電気モータ900を制御することができ、その結果、統合電気モータ・コントローラ500の部品の数量が削減され、統合電気モータ・コントローラ500のコストが低減され、重量が軽量になる。
【0066】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図13に示されるように、第2の端部キャップ330は、コントローラ・インターフェース332の周囲に配置された封止溝335を有するように構成される。封止溝335内に封止リング3351が取り付けられる。封止リング3351は、統合電気モータ・コントローラ500と第2の端部キャップ330との間の間隙を封止する。封止リングはOリングであってもよい。
【0067】
例えば、封止溝335は、3mmの幅および1.8mmの深さを有してもよい。封止溝335は、コントローラ・インターフェース332の円周方向に沿って延在してもよい。封止溝335内の封止リングは、統合電気モータ・コントローラ500および第2の端部キャップ330を封止してもよい。封止リングの取り付けは封止溝335を介して事前に位置決めされ、それにより、取り付けをより簡便にし、封止リングの高い封止信頼性を実現する。
【0068】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図14に示されるように、回転子軸受チャンバ321内に軸受ブッシュ322が取り付けられる。軸受ブッシュ322は、回転子軸受351上にスリーブされる。軸受ブッシュ322の熱膨張係数は、第1の端部キャップ320の熱膨張係数よりもジェネレータ300の回転子軸受351の熱膨張係数に近い。具体的には、軸受ブッシュ322の熱膨張係数と回転子軸受351の熱膨張係数との間の近似度は、第1の端部キャップ320の熱膨張係数と回転子軸受351の熱膨張係数との間の近似度よりも高い。
【0069】
例えば、軸受ブッシュ322の熱膨張係数は、ジェネレータ300の回転子軸受351の熱膨張係数に近いかまたは同じであり、軸受ブッシュ322およびジェネレータ300は、同じ材料で作製されてもよい。例えば、軸受ブッシュ322は鋼材で作製されてもよく、回転子軸受351は鋼材で作製されてもよく、レンジ・エクステンダ用の第1の端部キャップ320はアルミニウム材で作製されてもよく、その結果、回転子軸受チャンバ321および回転子軸受351の異なる材料によって引き起こされる悪影響は排除されることができる。
【0070】
このように、ジェネレータ300が長時間にわたって高回転速度動作状態で動作し、回転子軸受チャンバ321の温度が高い場合でも、軸受ブッシュ322の寸法膨張は回転子軸受351の外輪の寸法膨張と近いかまたは同じであってもよく、軸受ブッシュ322は回転子軸受351の外輪と安定的にかつ確実に整合した状態を維持して、回転子軸受351の外輪と軸受ブッシュ322との間の間隙量が過度に大きくなるのを回避するとともに、回転子軸受351の外輪が外輪の軸方向に過度にずれるのを回避することができ、その結果、回転子軸受351は損傷する可能性が低くなり、それによりジェネレータ300の正常な使用を保証する。
【0071】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、第1の端部キャップ320は、環状ジェネレータ取付プラットフォーム323および複数の補強リブ324を有するように構成される。
【0072】
環状ジェネレータ取付プラットフォーム323は、回転子軸受チャンバ321を取り囲む。環状ジェネレータ取付プラットフォーム323は、ジェネレータ・ケーシング取付構造3231を有するように構成される。複数の補強リブ324は、それぞれ環状ジェネレータ取付プラットフォーム323に接続され、回転子軸受チャンバ321の円周方向に沿って間隔をあけて配置される。
【0073】
具体的には、環状ジェネレータ取付プラットフォーム323は、第1の端部キャップ320のジェネレータ300に面する側から突出してもよい。環状ジェネレータ取付プラットフォーム323の配置により、ジェネレータ300と第1の端部キャップ320との組み立ては予め位置決めされることができ、その結果、第1の端部キャップ320とジェネレータ300との組み立てステップは簡素化されることができ、それにより組み立てをより簡便にする。加えて、環状ジェネレータ取付プラットフォーム323はさらに、回転子軸受チャンバ321の円周方向に回転子軸受チャンバ321を取り囲んでもよく、次いで回転子軸受チャンバ321の円周方向に回転子軸受チャンバ321を覆ってもよく、これにより、回転子軸受チャンバ321を保護し、他の構成要素と回転子軸受351との間の干渉を回避するのを支援する。
【0074】
加えて、複数の補強リブ324の配置により、回転子軸受チャンバ321の構造強度および環状ジェネレータ取付プラットフォーム323の構造強度は向上されることができ、回転子軸受チャンバ321の耐力能力がより強くなり、環状ジェネレータ取付プラットフォーム323の耐力能力もより強くなり、環状ジェネレータ取付プラットフォーム323と第1の端部キャップ320との間の接続強度も向上されることができる。これにより、回転子軸受チャンバ321が変形または損傷する可能性が低くなり、第1の端部キャップ320の耐用年数が長くなる。加えて、環状ジェネレータ取付プラットフォーム323は、ジェネレータ300のハウジング310をより確実に固定することができ、これにより、ジェネレータ300のハウジング310と第1の端部キャップ320との間の接続強度を向上させることを支援する。
【0075】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1から図10および図15に示されるように、エンジン100は、吸気マニホールド110、中間冷却器120、およびスロットル130を含む。
【0076】
中間冷却器120に第1の吸気口121および排気口122が設けられる。排気口122は吸気マニホールド110と連通する。
【0077】
エンジン100によって排出される排気の温度は高く、後述される過給機840の圧力上昇に起因して流入ガスの温度も上昇する。加えて、空気が圧縮される過程において空気の密度が上昇し、過給機840によって排出される空気の温度も上昇する。ガス圧力が上昇するにつれて酸素の密度が低下し、これは、エンジン100の燃焼有効効率に大きく影響する。したがって、中間冷却器120を使用することによって排ガスが冷却され、次いで、冷却された空気は、吸気マニホールド110を介してエンジン・シリンダ・ブロック140に入り、燃焼用の燃料と混合されてエネルギを放出し、その結果、エンジン100の熱負荷が大幅に低減されて吸気口容積を向上させることができ、それによりエンジン100の燃焼有効効率を向上させ、車両の動力性能を向上させる。加えて、中間冷却器120の排気口122は吸気マニホールド110と直接連通し、その結果、中間冷却器120と吸気マニホールド110とによって形成される構造は統合レベルが高くなり、これは、エンジン100の限られた空間を有する区画内に中間冷却器120を配置するのにさらに役立つ。
【0078】
加えて、スロットル130は、第1の吸気口121に配置され、第1の吸気口121の吸気口容積を制御してもよく、その結果、中間冷却器120の吸気口容積は正確に制御され、中間冷却器120の吸気口容積をエンジン100の必要とされる容積に近づけるか同じにすることができ、吸気マニホールド110に入る空気が完全に燃焼され得るように保証されることができ、それによりエンジン100の燃焼有効効率を保証し、燃料消費量を大幅に削減する。
【0079】
加えて、既存のエンジンと比較して、本開示のエンジン100では、異なる動作条件および異なる吸気口容積要件に応じて、スロットル130を介して中間冷却器120の吸気口容積が制御されることができる。加えて、このような配置により、中間冷却器120によって冷却される必要のある空気の容積は削減され、その結果、中間冷却器120の容積は削減されることができ、エンジン100の構造配置をよりコンパクトにし、エンジン100の小さなエンジン区画の空間配置要件は満たされることができ、車両全体の設計の自由度に大きな利便性がもたらされる。
【0080】
加えて、吸気口パイプ611と中間冷却器120との間の配置空間を十分に利用するために、吸気口パイプ611と中間冷却器120との間にスロットル130が取り付けられてもよく、その結果、全体の高さは増加しない。加えて、中間冷却器120の吸気口容積は、スロットル130の開度の調整により、エンジン100によって必要とされる吸気口容積を適切に満たすように調整されることができる。このように、中間冷却器120の内部空間を浪費するという問題が回避され、その結果、中間冷却器120の容積は、エンジン100のエンジン区画内での良好な整合および配置のために、比較的小さくなる。
【0081】
加えて、中間冷却器120の第1の吸気口121の縁部にはフランジ構造が形成され、スロットル130の端部には第1の吸気口121の縁に適合するフランジ構造が形成され、その結果、スロットル130の端部および第1の吸気口121の縁部はフランジによって固定接続される。
【0082】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1に示されるように、エンジン100は、エンジン・シリンダ・ブロック140およびシリンダ・ヘッド150をさらに含む。
【0083】
吸気マニホールド110はエンジン・シリンダ・ブロック140と連通する。シリンダ・ヘッド150はエンジン・シリンダ・ブロック140の上方を覆う。取付ブラケット151がシリンダ・ヘッド150上に配置される。上下方向において、中間冷却器120は、吸気マニホールド110の上方に位置する。取付ブラケット151は、中間冷却器120およびスロットル130のうちの少なくとも一方に固定接続される。
【0084】
したがって、エンジン100は吸気マニホールド110と連通し、その結果、中間冷却器120で冷却された空気は、完全な連通のために吸気マニホールド110を通ってエンジン・シリンダ・ブロック140に入る。加えて、吸気マニホールド110の上方には容積の小さい中間冷却器120が配置され、その結果、取付構造全体がコンパクトになり、これは、エンジン100の全体的なレイアウト設計に役立ち、コストを削減する。加えて、取付ブラケット151は、シリンダ・ヘッド上に配置され、中間冷却器120およびスロットル130のうちの少なくとも一方を固定接続するように構成されてもよい。このように、中間冷却器120全体の取付様式は効果的に改善されることができ、中間冷却器120の振動が削減され、それにより騒音、振動、およびハーシュネス(NVH:noise,vibration,and harshness)性能を向上させる。
【0085】
具体的には、取付ブラケット151は、シリンダ・ヘッド150に固定され、スロットル130に接続され、その結果、スロットル130は中間冷却器120の第1の吸気口121に良好かつ安定して取り付けられることができる。加えて、吸気マニホールド110に複数の固定ブラケットが間隔をあけて配置されてもよく、吸気マニホールド110は、固定ブラケットを介してエンジン・シリンダ・ブロック140またはフレームに確実に固定されることができ、その結果、エンジン100の取付様式は改善されることができ、それによりNVH性能を向上させる。また、取付ブラケット151に取付穴が設けられる。取付ブラケット151の一端はスロットル130のフランジ構造に固定接続されてもよく、取付ブラケット151の他端はシリンダ・ヘッド150に締結具によって固定接続されてもよく、その結果、スロットル130はより確実に固定される。
【0086】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1および図3から図5に示されるように、中間冷却器120は、中間冷却器本体123、吸気口キャビティ124、および排気口キャビティ128を含む。
【0087】
中間冷却器本体123は、吸気口キャビティ124と排気口キャビティ128との間に配置され、吸気口キャビティ124および排気口キャビティ128のそれぞれと連通する。第1の吸気口121は、吸気口キャビティ124内に開口している。排気口122は、排気口キャビティ128内に開口している。
【0088】
言い換えれば、中間冷却器本体123の一端は吸気口キャビティ124と連通し、第1の吸気口121は吸気口キャビティ124内に開口している。ガスは、第1の吸気口121を介して吸気口キャビティ124に入った後、吸気口キャビティ124内で緩衝される。したがって、ガスは、吸気口キャビティ124から中間冷却器本体123に入るとき、冷却のために中間冷却器本体123に低速で均一に入り、ガスの不均一な流量に起因する応力集中を回避することができる。
【0089】
さらに、図3に示されるように、第1の吸気口121は、吸気口キャビティ124の側面に開口してもよい。吸気口キャビティ124の内壁の角に平滑な遷移部(transition)が設けられ、その結果、吸気口キャビティ124内でガスが大きく乱れる可能性が低くなり、その結果、ガスの流量の均一性および中間冷却器本体123の流路に入るガスの平滑性が効果的に保証されることができ、それにより冷却性能を向上させる。
【0090】
加えて、中間冷却器本体123の他端は排気口キャビティ128に接続され、排気口122は排気口キャビティ128内に開口している。このように、ガスは、低速で均一に吸気マニホールド110に入ることができる。加えて、排気口キャビティ128の内壁の角における平滑な遷移部は、吸気口キャビティ124の平滑な遷移部と同様であり、その結果、ガスが均一な流量で吸気マニホールド110に入って最終的にエンジン・シリンダ・ブロック140内の燃料と完全に燃焼することが効果的に保証されることができ、それにより燃焼効率を向上させる。
【0091】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図3に示されるように、吸気口キャビティ124には、第1の吸気口区域125、第2の吸気口区域126、および第3の吸気口区域127が順に連通して設けられる。
【0092】
第1の吸気口区域125は第1の吸気口121と連通し、第3の吸気口区域127は中間冷却器本体123と連通して中間冷却器本体123内にガスを均一に誘導する。このような配置により、ガスは、第1の吸気口区域125、第2の吸気口区域126、および第3の吸気口区域127を順に通過して中間冷却器本体123に均一に入ってもよい。
【0093】
第3の吸気口区域127の断面積は、第1の吸気口区域125の断面積よりも大きい。第2の吸気口区域126の断面積は、第1の吸気口区域125から第3の吸気口区域127に向かって徐々に増加する。このような配置により、第1の吸気口区域125の断面積は小さく、第2の吸気口区域126の断面積は徐々に増加し、第3の吸気口区域127の断面積と徐々に等しくなってもよい。吸気口キャビティ124の外観は、吸気口方向に徐々に大きくなる。このように、ガスは第1の吸気口区域125から低速で入り、第2の吸気口区域126が第3の吸気口区域127に向かって徐々に広がるので、ガスは中間冷却器本体123に均一に入ることができる。
【0094】
加えて、第2の吸気口区域126の前側壁1261と後側壁1262との間の間隔は、右から左に向かって徐々に増加する。第2の吸気口区域126の前側壁1261と後側壁1262との間の角度はαである。αは関係式:50°≦α≦70°を満たす。
【0095】
このように、吸気口方向において、従来のボス構造の代わりに、第1の吸気口区域125、第2の吸気口区域126、および第3の吸気口区域127が順に連通することによって吸気口キャビティ124が形成される。第1の吸気口区域125の断面積は小さく、第2の吸気口区域126の断面積は徐々に増加し、第3の吸気口区域127の断面積と徐々に等しくなる。加えて、第2の吸気口区域126の前側壁1261と後側壁1262との間の角度αは50°から70°に設定される。前後方向において、ガスは、第1の吸気口区域125、第2の吸気口区域126、および第3の吸気口区域127に順に低速で均一に入ることができ、すなわち、吸気口キャビティ124内に均一に分散され、その結果、ガスは、急速冷却のために中間冷却器本体123に均一に入り、それにより中間冷却器120のガス吸入均一性を効果的に向上させる。既存の中間冷却器構造と比較して、中間冷却器120のガス吸入均一性は10%以上向上され、冷却性能は2%から3%以上向上される。
【0096】
さらに、図4に示されるように、排気口キャビティ128には、第1の排気口区域128a、第2の排気口区域128b、および第3の排気口区域128cが順に連通して設けられる。
【0097】
第1の排気口区域128aは排気口122と連通し、第3の排気口区域128cは中間冷却器本体123と連通して吸気マニホールド110内にガスを均一に誘導する。このような配置により、中間冷却器本体123内で冷却されたガスは、第1の排気口区域128a、第2の排気口区域128b、および第3の排気口区域128cを順に通過して吸気マニホールド110に均一に入ってもよく、その結果、ガスは、完全な連通のためにエンジン・シリンダ・ブロック140に均一に入る。
【0098】
第3の排気口区域128cの断面積は、第1の排気口区域128aの断面積よりも小さい。第2の排気口区域128bの断面積は、第1の排気口区域128aに近い端部から第3の排気口区域128cに近い端部に向かって徐々に減少する。このような配置により、排気口方向において、第1の排気口区域128aの断面積は大きく、第2の排気口区域128bの断面積は徐々に減少し、第3の排気口区域128cの断面積と等しくなるまで減少し、その結果、排気口キャビティ128は排気口方向に徐々に減少する形状を有する。このように、第1の排気口区域128aに多量のガスが入った後、第2の排気口区域128bが第3の排気口区域128cに向かって徐々に減少するので、ガスは吸気マニホールド110に均一に入ることができる。
【0099】
加えて、第2の排気口区域128bの前側壁128b1と後側壁128b2との間の間隔は、右から左に向かって徐々に減少する。第2の排気口区域128bの後側壁128b2と排気口キャビティ128の断面との間の角度はβである。βは関係式:20°≦β≦40°を満たす。
【0100】
このように、排気口方向において、第1の排気口区域128aの断面積は大きく、第2の排気口区域128bの断面積は徐々に減少し、第3の排気口区域128cの断面積と等しくなるまで減少し、第2の排気口区域128bの後側壁128b2と排気口キャビティ128の断面との間の角度βは20°から40°に設定され、その結果、ガスは、第1の排気口区域128a、第2の排気口区域128b、および第3の排気口区域128cを順に通過することができ、吸気マニホールド110内に低速で均一に入ることができ、これにより吸気マニホールド110内のガスの流量を低減させるよう支援することができ、それにより、中間冷却器120の冷却効率を向上させ、冷却性能を2%から3%以上向上させる。
【0101】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図4に示されるように、第2の排気口区域128bの上側壁128b3と下側壁128b4との間の間隔は、右から左に向かって徐々に減少する。第2の排気口区域128bの上側壁128b3と下側壁128b4との間の角度はγである。γは関係式:25°≦γ≦35°を満たす。
【0102】
このような配置により、第2の排気口区域128bの上側壁128b3と下側壁128b4との間の角度γは25°から35°に設定され、これにより、均一な速度でのガスの流動を容易にし、ガスの流動における損失を低減し、中間冷却器120における圧力損失を効果的に低減し、それにより、吸気マニホールド110の吸気口容積がエンジン100の必要とされる容積にほぼ等しくなることを保証する。加えて、第2の排気口区域128bの後側壁128b2と排気口キャビティ128の断面との間の角度は、組み合わせてβに設定され、その結果、ガスは低速で均一に流れ、それにより中間冷却器120の冷却効率をさらに向上させる。
【0103】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、中間冷却器本体123のガス貯蔵容量はV1であり、V1は関係式:1200ml≦V1≦1300mlを満たす。このような配置により、エンジン100によって必要とされる吸気口容積の範囲は適切に満たされることができ、中間冷却器本体123の容積は特定の範囲に制限されることができる。加えて、エンジン100の制限された空間を有するエンジン区画に応じて、中間冷却器本体123の容積は適応的に設定されて、余分な空間を占有することなくエンジン100のエンジン区画内に中間冷却器120をより一体的に配置することができ、他の構成要素を配置するための特定の配置空間が設けられ、それによりエンジン100の区画内の空間配置を効果的に最適化する。
【0104】
中間冷却器120に関して、長さ方向の最大寸法はaであり、高さ方向の最大寸法はbであり、幅方向の最大寸法はcである。a、b、およびcは、関係式:320mm≦a≦380mm、45mm≦b≦60mm、および100mm≦c≦150mmを満たす。
【0105】
例えば、中間冷却器120の長さ方向の最大寸法は、320mm、330mm、340mm、350mm、360mm、370mm、または380mmであってもよい。中間冷却器120の高さ方向の最大寸法は、45mm、50mm、55mm、または60mmであってもよい。中間冷却器120の幅方向の最大寸法は、100mm、110mm、120mm、130mm、140mm、または150mmであってもよい。
【0106】
本開示の駆動アセンブリ1の中間冷却器120の冷却を必要とする吸気口容積は小さく、中間冷却器120の容積パラメータは、低減されることができ、従来の中間冷却器の容積パラメータと比較して約1/3から1/4に低減されることができることが留意されるべきである。このように、エンジン100の必要とされる容積が満たされると、動力システム全体の容積が効果的に低減されることができ、製品コストが削減され、エンジンのエンジン区画に十分な配置空間が提供されることができる。特に、ハイブリッド・モデルの配置空間がコンパクトである場合、容積の小さい中間冷却器120は非常に適用可能である。
【0107】
当然ながら、中間冷却器120の容積パラメータは前述の値に限定されない。中間冷却器120の容積パラメータは、設計された必要とされる吸気口容積に応じて設定されてもよい。
【0108】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1から図6に示されるように、駆動アセンブリ1は、弾性支持部材600をさらに含む。吸気マニホールド110は、上部マニホールド片111および下部マニホールド片113を含む。
【0109】
上部マニホールド片111は、下部マニホールド片113の上方に配置される。上部マニホールド片111には第1の取付片112が配置される。下部マニホールド片113には第2の取付片114が配置される。第1の取付片112は第2の取付片114よりも高い。中間冷却器120は、上部マニホールド片111の上方に配置され、第1の取付片112および第2の取付片114のそれぞれに固定接続される。弾性支持部材600は、上部マニホールド片111に配置され、中間冷却器120に弾性的に当接し、中間冷却器120と整合する。
【0110】
具体的には、中間冷却器120は吸気マニホールド110に直接接続される。第1の取付片112は上部マニホールド片111に配置され、第2の取付片114は下部マニホールド片113に配置される。中間冷却器120が吸気マニホールド110と連通する場合、中間冷却器120は、上部マニホールド片111の上方に配置され、第1の取付片112および第2の取付片114のそれぞれに固定接続され、その結果、中間冷却器120と吸気マニホールド110との固定接続が実現され、エンジン100の組み立てをより簡素化することができ、それによりエンジン100の正常な動作を保証する。
【0111】
加えて、第1の取付片112は、第2の取付片114よりも高い位置に配置される。中間冷却器120が上部マニホールド片111よりも上方に配置される場合、下部マニホールド片113が中間冷却器120からの負荷を分担して、中間冷却器120から上部マニホールド片111が過大な負荷を受けることを抑制することができ、その結果、吸気マニホールド110の最大耐力能力は向上されることができる。
【0112】
加えて、弾性支持部材600は、上部マニホールド片111に配置されて、弾性支持部材600を中間冷却器120に弾性的に当接させ、中間冷却器120と整合させる。車両が振動すると、弾性支持部材600は中間冷却器120に特定の支持を提供することができ、その結果、中間冷却器120によって吸気マニホールド110に印加される力はより均一になることができる。このように、第2の取付片114の耐用年数が延長されることができ、エンジン100の信頼性が向上される。加えて、中間冷却器120と吸気マニホールド110との間の摩擦およびそれに伴う騒音が回避されることができ、その結果、エンジン100のNVH性能が向上されることができる。
【0113】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図8に示されるように、吸気マニホールド110に圧力安定化キャビティ115および吸気口通路119が設けられる。
【0114】
吸気口通路119の一端は圧力安定化キャビティ115と連通し、吸気口通路119の他端はエンジン100と連通する。吸気口通路119の底壁は第1の壁区域119aを含む。第1の壁区域119aは、圧力安定化キャビティ115の底壁に接続され、圧力安定化キャビティ115の底壁に対して斜め下向きに配置される。第1の壁区域119aと圧力安定化キャビティ115の底壁との間に角度δが形成される。2°≦δ≦5°である。
【0115】
このように、吸気マニホールド110に入るガスは、最初に圧力安定化キャビティ115内で緩衝され、次いで吸気口通路119を介してエンジン100のシリンダ内に誘導され、その結果、吸気マニホールド110の正常な動作が実現されることができる。加えて、吸気口通路119の第1の壁区域119aと圧力安定化キャビティ115の底壁との間に角度が形成され、凝縮水は、重力の作用の下で第2の壁区域119bに沿って自然に下方に流れることができ、その結果、凝縮水はさらに、圧力安定化キャビティ115および吸気口通路119に蓄積することを抑制されることができ、エンジン100の動作性能はさらに向上されることができる。
【0116】
加えて、2°≦δ≦5°であり、その結果、圧力安定化キャビティ115の底壁が第1の壁区域119aに対して斜め下向きとなる角度が適切な範囲に設定される。このように、一態様では、圧力安定化キャビティ115の底壁と吸気口通路119の底壁との間の角度は過度に小さくなることを抑制されて、凝縮水が圧力安定化キャビティ115の底壁に沿って吸気口通路119の底壁へ自然に流れることができるように保証することができ、それにより、圧力安定化キャビティ115内に凝縮水が蓄積することを抑制する。別の態様では、圧力安定化キャビティ115の底壁と吸気口通路119の底壁との間の角度が過度に大きくなることを抑制されて、圧力安定化キャビティ115のガスに対する緩衝効果を向上させることができる。これにより、吸気マニホールド110の構造設計は最適化されることができ、その結果、吸気マニホールド110が正常に動作するように保証されることができ、吸気マニホールド110内に凝縮水が蓄積することを抑制されることができ、その結果、エンジン100の動作性能は向上されることができる。
【0117】
さらに、図8に示されるように、吸気口通路119の底壁は、第2の壁区域119bをさらに含む。
【0118】
第2の壁区域119bは、第1の壁区域119aの圧力安定化キャビティ115から離れた側に接続される。第2の壁区域119bは、第1の壁区域119aに対して斜め下向きに配置される。第2の壁区域119bと第1の壁区域119aとの間に角度εが形成される。24°≦ε≦26である。
【0119】
したがって、第2の壁区域119bと第1の壁区域119aとの間の角度は適切な範囲内に設定されてもよい。このように、第2の壁区域119bが第1の壁区域119aに対して斜め下向きとなる角度は適切に設定されてもよく、その結果、凝縮水が第1の壁区域119aから第2の壁区域119bに流れるときに、凝縮水の流量は適切な範囲内に制御され、第2の壁区域119bにおける凝縮水の流動をより安定かつ平滑にすることができる。
【0120】
第1の壁区域119aと第2の壁区域119bとの間の接続部は円弧状であってもよいことが留意されるべきである。このように、第1の壁区域119aおよび第2の壁区域119bは平滑な遷移部によって接続されてもよく、その結果、凝縮水の流路はより平滑になることができ、吸気口通路119の底壁を流れる凝縮水の安定性および平滑性はさらに向上されることができる。
【0121】
加えて、圧力安定化キャビティ115の底壁と吸気口通路119の底壁との間に形成される角度、および第2の壁区域119bの接線と第1の壁区域119aとの間に形成される角度がさらに定義され、その結果、圧力安定化キャビティ115の底壁と吸気口通路119の底壁との間に形成される角度、および第2の壁区域119bの接線と第1の壁区域119aとの間に形成される角度はより良好な範囲内に制御されることができ、吸気マニホールド110の構造設計はさらに最適化されることができ、それにより、吸気マニホールド110の正常な動作を保証し、エンジン100の動作性能をさらに向上させる。
【0122】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、圧力安定化キャビティ115の容積はV2であり、V2は関係式:1L<V2<1.2Lを満たす。
【0123】
このように、圧力安定化キャビティ115の容積は適切な範囲内に設定されてもよく、その結果、吸気マニホールド110の構造的コンパクト性を保証することを前提として、圧力安定化キャビティ115は吸気マニホールド110に入るガスを効果的に緩衝することができ、安定したガスが吸気口通路119を通ってエンジン100に入り、それにより、エンジン100の正常な動作を保証し、エンジン100の動作性能を向上させる。
【0124】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、吸気口通路119の長さはLであり、Lは関係式:70mm<L<80mmを満たす。吸気口通路119の長さとは、吸気方向における吸気口通路119の延在長さ、すなわち第1の壁区域119aの長さと第2の壁区域119bの長さとの合計を意味する。このような配置により、吸気口通路119の長さは適切な範囲内に設定されてもよい。エンジン100が高速域で動作する場合、動力およびトルクは向上されることができ、燃料消費量は低減されることができ、その結果、吸気マニホールド110の構造設計はさらに最適化されることができ、それにより、エンジン100の動作性能を向上させる。
【0125】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図9に示されるように、圧力安定化キャビティ115に、衝撃分離片1151および流動誘導片1152が設けられる。
【0126】
衝撃分離片1151は、流入ガスに衝撃を与えて凝縮水の生成を低減するために圧力安定化キャビティ115内に位置する。流動誘導片1152は、圧力安定化キャビティ115内の凝縮水を吸気口通路119に誘導するために圧力安定化キャビティ115内に配置される。このように、圧力安定化キャビティ115に入る凝縮水は衝撃分離片1151に衝撃を与えることができ、その結果、急速に流れる凝縮水は圧力安定化キャビティ115の異なる位置に拡散することができ、凝縮水の流量は低減されることができる。加えて、圧力安定化キャビティ115内の凝縮水が吸気口通路119に流入するとき、流動誘導片1152は、凝縮水を吸気口通路119内に誘導することができ、その結果、凝縮水の流動はより安定し、吸気口通路119に入る凝縮水の流動はより均一になり、吸気口通路119を通ってシリンダに入る凝縮水の流動はより均一になることができ、エンジン100の動作性能は向上されることができる。
【0127】
さらに、図9に示されるように、衝撃分離片1151は衝撃グリッド116であり、流動誘導片1152は複数の流動誘導バッフル117を含む。
【0128】
図9および図10に示されるように、圧力安定化キャビティ115に第2の吸気口118が設けられる。衝撃グリッド116は、流入ガスに衝撃を与えて第2の吸気口118での凝縮水の生成を低減するために第2の吸気口118に対応する。衝撃グリッド116は主に第2の吸気口118での流入ガスに衝撃および摩擦を与え、その結果、熱が発生して流入ガスのガス温度を上昇させることができ、それにより凝縮水の生成を低減する。
【0129】
複数の吸気口通路119が設けられる。各流動誘導バッフル117は吸気口通路119に向かって延在するように配置される。複数の流動誘導バッフル117は圧力安定化キャビティ115内の凝縮水を複数の吸気口通路119に誘導する。
【0130】
具体的には、複数の吸気口通路119は、エンジン100のシリンダとそれぞれ対応して連通する。中間冷却器120内のガスが第2の吸気口118を通って圧力安定化キャビティ115に入ると、第2の吸気口118での凝縮水の分離が促進されることができる。第2の吸気口118と中間冷却器120との間の遷移部は、凝縮水の生成を促進するために「U」字型であってもよい。凝縮水は、圧力安定化キャビティ115および複数の吸気口通路119を順に通過し、それに応じてシリンダの燃焼チャンバに流入してもよい。衝撃グリッド116は圧力安定化キャビティ115内に配置され、衝撃グリッド116は第2の吸気口118に対応し、その結果、圧力安定化キャビティ115内に入る凝縮水は衝撃グリッド116に衝撃を与えることができ、急速に流れる凝縮水は圧力安定化キャビティ115内の異なる位置に拡散することができ、凝縮水の流量は低減されることができる。
【0131】
複数の流動誘導バッフル117が配置され、流動誘導バッフル117は吸気口通路119に向かって延在するように配置され、その結果、圧力安定化キャビティ115内の凝縮水が吸気口通路119に流入するとき、流動誘導バッフル117は凝縮水を吸気口通路119内に誘導することができる。これにより、凝縮水の流動はより安定することができ、吸気口通路119に入る凝縮水の流動がより均一になり、その結果、吸気口通路119を通ってシリンダ内に流入する凝縮水の流動はより均一になり、エンジン100の動作性能は向上されることができる。
【0132】
衝撃グリッド116および流動誘導バッフル117の高さならびに幅は過度に大きくすべきではないことが留意されるべきである。このように、衝撃グリッド116および流動誘導バッフル117の配置は、吸気マニホールド110の正常な吸気に影響を与えることを抑制されることができ、流動誘導バッフル117の長さおよび方向は、吸気マニホールド110内の凝縮水の実際の流動方向に応じて調整されることができる。
【0133】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1図2、および図15に示されるように、駆動アセンブリ1は、空気フィルタ610、混合弁700、および第1の通気管800をさらに含む。
【0134】
空気フィルタ610は、吸気口パイプ611に接続される。混合弁700の吸気口端720は吸気口パイプ611と連通する。混合弁700の排気口端710はスロットル130と連通する。混合弁700の排気口端710における負圧は、混合弁700の吸気口端720における負圧よりも大きい。第1の通気管800の一端はエンジン100のクランクケース180に接続され、第1の通気管800の他端は吸気口パイプ611に接続される。
【0135】
言い換えれば、混合弁700は、スロットル130と吸気口パイプ611との間に配置される。空気フィルタ610によって濾過された新鮮な空気は、最初に吸気口パイプ611を介して混合弁700に導入される。加えて、クランクケース180内のブローバイ搬送オイル・ガスも吸気口パイプ611に導入される。新鮮な空気およびブローバイ搬送オイル・ガスは、吸気口パイプ611内で混合されて混合ガスを形成し、混合ガスは、混合弁700を介して中間冷却器120に導入され、最終的に燃焼のためにエンジン・シリンダ・ブロック140に導入される。
【0136】
混合弁700の排気口端710における負圧は、混合弁700の吸気口端720における負圧よりも大きい。混合弁700の排気口端710は一般に過給機840に接続され、過給機840の入口に大きな負圧が形成されることが留意されるべきである。したがって、混合弁700の排気口端710における負圧は、混合弁700の吸気口端720における負圧よりも大きい。混合弁700の排気口端710は、混合弁700から混合ガスが排出される端部である。混合弁700の吸気口端720は、混合ガスが混合弁700に入る端部、すなわち混合弁700と吸気口パイプ611との間の接続部である。混合弁700の排気口端710における負圧は大きく、最大15kPaであってもよい。混合弁700の吸気口端720、すなわち吸気口パイプ611における負圧は小さく、約5kPa未満である。クランクケース180における負圧も、一般に5kPa未満である。クランクケース180内のブローバイ搬送オイル・ガスは、第1の通気管800を介して吸気口パイプ611に導入されてもよく、新鮮な空気と混合されて混合ガスを形成し、混合ガスはその後、混合弁700および中間冷却器120を通過してエンジン・シリンダ・ブロック140に入り、燃焼によって除去されることができる。加えて、第1の通気管800の他端は、吸気口パイプ611に接続される。混合弁700の排気口端710における負圧は、混合弁700の吸気口端720における負圧よりも大きい。このように、第1の通気管800の他端における大きな負圧に起因して、クランクケース180内のオイルは吸気口パイプ611に入ることを抑制されることができ、その結果、クランクケース180内のオイル損失は低減されることができる。
【0137】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1および図15に示されるように、駆動アセンブリ1は、通気弁810および第2の通気管820をさらに含む。
【0138】
第1の通気管800の一端は通気弁810によってクランクケース180に接続される。第2の通気管820の一端は通気弁810に接続される。第2の通気管820の他端は中間冷却器120に接続される。第2の通気管820の通気負荷は第1の通気管800の通気負荷よりも小さい。
【0139】
通気弁810は、クランクケース180の通気を制御してもよい。通気弁810は、クランクケース180と連通する。例えば、吸気口パイプ611内の圧力がクランクケース180内の圧力よりも高い場合、通気弁810は、クランクケース180を第1の通気管800と連通させることを選択し、クランクケース180内のブローバイ搬送オイル・ガスは、第1の通気管800を介して吸気口パイプ611に導入され、新鮮な空気と混合される。吸気口パイプ611内の圧力がクランクケース180内の圧力よりも高くない場合、通気弁810は、クランクケース180を第1の通気管800と連通させないことを選択する。
【0140】
加えて、第2の通気管820の一端は通気弁810に接続され、第2の通気管820の他端は中間冷却器120に接続される。吸気口パイプ611内の圧力がクランクケース180内の圧力よりも大きい場合、第2の通気管820の通気負荷は第1の通気管800の通気負荷よりも小さいので、この場合、通気弁810はクランクケース180を第2の通気管820と連通させることを選択し、クランクケース180内のブローバイ搬送オイル・ガスは、第2の通気管820を介して中間冷却器120に導入され、さらに燃焼のためにエンジン・シリンダ・ブロック140に導入される。加えて、通気弁810は、吸気口パイプ611内のガスが第2の通気管820および通気弁810を介して正圧でクランクケース180内に入ることを防止することができる。このように、クランクケース180内のブローバイはより適切に排出されることができ、クランクケース180の通気システムが正常に動作することができる。
【0141】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1に示されるように、第1の通気管800の高さは、第1の通気管800の一端から他端に向かって徐々に減少する。
【0142】
具体的には、第1の通気管800の一端は通気弁810に接続され、第1の通気管800の他端は吸気口パイプ611に接続される。第1の通気管800の一端から第1の通気管800の他端に向かう方向において、第1の通気管800の高さは徐々に減少する。このように、第1の通気管800と通気弁810との間の接続部は最も高い位置であり、その結果、第1の通気管800内のオイル・ガスが低温環境で冷却されて液体を形成して、第1の通気管800と通気弁810との間の接続部に逆流して凍結するという事態は回避されることができ、それにより、通気弁810内の閉塞に起因するクランクケース180内の過度の高圧を回避する。
【0143】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1に示されるように、第2の通気管820の高さは、第2の通気管820の一端から他端に向かって徐々に減少する。
【0144】
具体的には、第2の通気管820の一端は通気弁810に接続され、第2の通気管820の他端は中間冷却器120に接続される。第2の通気管820の高さは、第2の通気管820の一端から第2の通気管820の他端に向かって徐々に減少する。このように、第2の通気管820と通気弁810との間の接続部は最も高い位置であり、その結果、第2の通気管820内のオイル・ガスが低温環境で冷却されて液体を形成して、第2の通気管820と通気弁810との間の接続部に逆流して凍結するという事態は回避されることができ、それにより、通気弁810内の閉塞に起因するクランクケース180内の過度の高圧を回避する。
【0145】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1に示されるように、駆動アセンブリ1は、断熱ジャケット830をさらに含む。断熱ジャケット830は、第1の通気管800上にスリーブされる。断熱ジャケット830は、断熱を実現することができる。このように、第1の通気管800内のオイル・ガスが低温環境で冷却されて液体を形成するという事態は回避されることができ、第1の通気管800と通気弁810との間の接続部における凍結によって引き起こされる閉塞は回避されることができる。
【0146】
当然ながら、断熱ジャケット830は第2の通気管820上にもスリーブされてもよく、その結果、第2の通気管820内のオイル・ガスが低温環境で冷却されて液体を形成するという事態は回避されることができ、第2の通気管820と通気弁810との間の接続部における凍結によって引き起こされる閉塞は回避されることができる。
【0147】
加えて、断熱ジャケット830の壁厚は3mmから5mmの範囲である。このように、断熱ジャケット830の壁厚は過度に小さくなることを抑制されることができ、その結果、第1の通気管800について断熱が効果的に実現されて、第1の通気管800内のガス温度が過度に低くなることを抑制することができる。別の態様では、断熱ジャケット830の壁厚は過度に大きくなることを抑制されることができ、その結果、断熱ジャケット830が第1の通気管800上にスリーブされた後の直径は過度に大きくならず、これにより配置を容易にする。
【0148】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1および図15に示されるように、エンジン100は、シリンダ・ヘッド・カバー160および空気補充一方向弁170を含む。
【0149】
シリンダ・ヘッド・カバー160は、クランクケース180と連通する。空気補充一方向弁170は、シリンダ・ヘッド・カバー160に配置され、空気フィルタ610およびシリンダ・ヘッド・カバー160のそれぞれと連通する。
【0150】
具体的には、空気補充一方向弁170は空気フィルタ610と連通する。第2の通気管820から吸気口パイプ611にガスが導入されると、空気フィルタ610は、空気補充一方向弁170に新鮮な空気を導入することができる。空気補充一方向弁170はシリンダ・ヘッド・カバー160に配置され、シリンダ・ヘッド・カバー160はクランクケース180と連通する。このように、新鮮な空気がクランクケース180に導入されてもよく、新鮮な空気はクランクケース180内でガス流を形成することができ、その結果、クランクケース180内のブローバイは可能な限りともに排出されることができ、クランクケース180内の通気が良好であることが保証され、クランクケース180内の高負圧を回避することができる。加えて、クランクケース180内のブローバイが空気フィルタ610に排出されることを抑制するために、空気補充一方向弁170は一方向弁であってもよく、それにより空気フィルタ610の耐用年数を延長し、空気フィルタ610の動作性能を向上させる。
【0151】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、図1および図15に示されるように、駆動アセンブリ1は、過給機840および排気循環弁850をさらに含む。
【0152】
混合弁700は過給機840を介してスロットル130と連通する。排気循環弁850は過給機840を介してスロットル130と連通する。排気循環弁850はエンジン100の排気マニホールドと連通する。
【0153】
過給機840は、混合ガスの圧力および温度を上昇させてもよい。排気循環弁850は、主に排気の導入を制御するように構成され、排気は一般にオイル・ガスを含む。混合ガスが混合弁700を通過した後、排気は排気循環弁850を介して再び混合ガスと混合されてもよい。このように、混合ガス中のオイル・ガスの割合は増加されることができ、その結果、オイル・ガスと新鮮な空気との混合度が向上されて、混合ガスを完全に燃焼させることができる。
【0154】
当然ながら、排気循環弁850は、エンジン100に入る排気の容積を調整して、混合ガス中のオイル・ガスの容積が適切な範囲内にあるように保証してもよい。
【0155】
本開示の一実施形態による車両1000が、図17を参照して以下に説明される。車両1000は、本開示の前述の実施形態による駆動アセンブリ1を含む。
【0156】
本開示の前述の実施形態による駆動アセンブリ1を使用することにより、本開示の実施形態による車両1000は、軽量、コンパクトな構造、高い空間利用率、および低エネルギ消費などの利点を有する。
【0157】
本開示の実施形態による駆動アセンブリ1およびその駆動アセンブリを含む車両の他の構成要素ならびに動作は、当業者には知られており、本明細書では再度詳細に説明されない。
【0158】
本明細書の説明において、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態」、「例」、「特定の例」、または「いくつかの例」などの参照用語の説明は、その実施形態または例を参照して説明される特定の特徴、構造、材料、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態または例に含まれることを意味する。本明細書において、前述の用語の概略的な説明は、必ずしも同じ実施形態または例を対象としたものではない。
【0159】
本開示の実施形態が示され説明されているが、当業者は、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく実施形態に様々な変更、修正、置換、および変形が加えられてもよいことを理解するはずであり、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義されるとおりである。
【符号の説明】
【0160】
1 駆動アセンブリ
100 エンジン
110 吸気マニホールド
111 上部マニホールド片
112 第1の取付片
113 下部マニホールド片
114 第2の取付片
115 圧力安定化キャビティ
116 衝撃グリッド
117 流動誘導バッフル
118 第2の吸気口
119 吸気口通路
119a 第1の壁区域
119b 第2の壁区域
120 中間冷却器
121 第1の吸気口
122 排気口
123 中間冷却器本体
124 吸気口キャビティ
125 第1の吸気口区域
126 第2の吸気口区域
1261 前側壁
1262 後側壁
127 第3の吸気口区域
128 排気口キャビティ
128a 第1の排気口区域
128b 第2の排気口区域
128b1 前側壁
128b2 後側壁
128b3 上側壁
128b4 下側壁
128c 第3の排気口区域
130 スロットル
140 エンジン・シリンダ・ブロック
150 シリンダ・ヘッド
151 取付ブラケット
160 シリンダ・ヘッド・カバー
170 空気補充一方向弁
180 クランクケース
300 ジェネレータ
310 ハウジング
320 第1の端部キャップ
321 回転子軸受チャンバ
322 軸受ブッシュ
323 環状ジェネレータ取付プラットフォーム
324 補強リブ
330 第2の端部キャップ
331 コントローラ取付位置
332 コントローラ・インターフェース
333 第1のワイヤ・ホルダ
334 第2のワイヤ・ホルダ
335 封止溝
340 固定子
350 回転子
500 統合電気モータ・コントローラ
600 弾性支持部材
610 空気フィルタ
611 吸気口パイプ
700 混合弁
710 排気口端
720 吸気口端
800 第1の通気管
810 通気弁
820 第2の通気管
830 断熱ジャケット
840 過給機
850 排気循環弁
900 駆動電気モータ
910 増速機
911 入力端
912 出力端
913 第1のギア
914 第2のギア
920 エネルギ貯蔵デバイス
3231 ジェネレータ・ケーシング取付構造
351 回転子軸受
1000 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2025-02-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン(100)と、
増速機(910)であって、前記増速機(910)の入力端(911)が前記エンジン(100)に接続される、増速機(910)と、
エネルギ貯蔵デバイス(920)と、
ジェネレータ(300)であって、前記ジェネレータ(300)が前記増速機(910)の出力端(912)に接続される、ジェネレータ(300)と、
駆動電気モータ(900)と、
統合電気モータ・コントローラ(500)であって、前記統合電気モータ・コントローラ(500)が前記ジェネレータ(300)に取り付けられ、前記統合電気モータ・コントローラ(500)が前記ジェネレータ(300)、前記駆動電気モータ(900)、および前記エネルギ貯蔵デバイス(920)のそれぞれに接続される、統合電気モータ・コントローラ(500)と
を備える、駆動アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記ジェネレータ(300)が、
ハウジング(310)と、
第1の端部キャップ(320)であって、前記第1の端部キャップ(320)が前記ハウジング(310)の一端に取り付けられて前記ハウジング(310)の前記一端を封止して覆い、前記第1の端部キャップ(320)に回転子軸受チャンバ(321)が設けられる、第1の端部キャップ(320)と、
第2の端部キャップ(330)であって、前記第2の端部キャップ(330)が前記ハウジング(310)の他端に取り付けられて前記ハウジング(310)の前記他端を封止して覆う、第2の端部キャップ(330)と、
固定子(340)であって、前記固定子(340)が前記ハウジング(310)内に取り付けられる、固定子(340)と、
回転子(350)であって、前記回転子(350)が前記ハウジング(310)内に取り付けられ、前記回転子(350)が固定子(340)に対して回転可能である、回転子(350)と、
回転子軸受(351)であって、前記回転子軸受(351)が前記回転子(350)に配置され、前記回転子軸受チャンバ(321)内に配置される、回転子軸受(351)と
を備え、
前記統合電気モータ・コントローラ(500)が前記第1の端部キャップ(320)および前記第2の端部キャップ(330)に取り付けられる、請求項1に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項3】
前記第2の端部キャップ(330)がコントローラ・インターフェース(332)を有するように構成され、前記コントローラ・インターフェース(332)が、前記統合電気モータ・コントローラ(500)と前記ジェネレータ(300)とを接続し、前記統合電気モータ・コントローラ(500)と前記駆動電気モータ(900)とを接続するように構成される、請求項2に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項4】
前記第2の端部キャップ(330)が、前記コントローラ・インターフェース(332)の周囲に配置された封止溝(335)を有するように構成され、前記封止溝(335)内に封止リング(3351)が取り付けられ、前記封止リング(3351)が前記統合電気モータ・コントローラ(500)と前記第2の端部キャップ(330)との間の間隙を封止する、請求項3に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項5】
前記回転子軸受チャンバ(321)内に軸受ブッシュ(322)が取り付けられ、前記軸受ブッシュ(322)が前記回転子軸受(351)上にスリーブされ、前記軸受ブッシュ(322)の熱膨張係数が前記第1の端部キャップ(320)の熱膨張係数よりも前記ジェネレータ(300)の前記回転子軸受(351)の熱膨張係数に近い、請求項2から4のいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項6】
前記第1の端部キャップ(320)が環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)および複数の補強リブ(324)を有するように構成され、前記環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)が前記回転子軸受チャンバ(321)を取り囲み、前記環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)がジェネレータ・ケーシング取付構造(3231)を有するように構成され、前記複数の補強リブ(324)が、それぞれ前記環状ジェネレータ取付プラットフォーム(323)に接続され、前記回転子軸受チャンバ(321)の円周方向に沿って間隔をあけて配置される、請求項2からのいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項7】
エンジン(100)が、
吸気マニホールド(110)と、
中間冷却器(120)であって、前記中間冷却器(120)に第1の吸気口(121)および排気口(122)が設けられ、前記排気口(122)が前記吸気マニホールド(110)と連通する、中間冷却器(120)と、
スロットル(130)であって、前記スロットル(130)が第1の吸気口(121)に配置される、スロットル(130)と
を備える、請求項1からのいずれか一項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項8】
前記エンジン(100)が、
エンジン・シリンダ・ブロック(140)であって、前記吸気マニホールド(110)が前記エンジン・シリンダ・ブロック(140)と連通する、エンジン・シリンダ・ブロック(140)と、
シリンダ・ヘッド(150)であって、前記シリンダ・ヘッド(150)が前記エンジン・シリンダ・ブロック(140)の上方を覆い、取付ブラケット(151)が前記シリンダ・ヘッド(150)上に配置される、シリンダ・ヘッド(150)と
をさらに備え、
上下方向において、前記中間冷却器(120)が前記吸気マニホールド(110)の上方に位置し、前記取付ブラケット(151)が前記中間冷却器(120)および前記スロットル(130)のうちの少なくとも一方に固定接続される、請求項7に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項9】
前記中間冷却器(120)が、
中間冷却器本体(123)と、
吸気口キャビティ(124)であって、前記第1の吸気口(121)が前記吸気口キャビティ(124)内に開口している、吸気口キャビティ(124)と、
排気口キャビティ(128)であって、前記中間冷却器本体(123)が前記吸気口キャビティ(124)と前記排気口キャビティ(128)の間に配置され、前記吸気口キャビティ(124)および前記排気口キャビティ(128)のそれぞれと連通し、前記排気口(122)が前記排気口キャビティ(128)内に開口している、排気口キャビティ(128)と
を備える、請求項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項10】
前記中間冷却器本体(123)のガス貯蔵容量がV1であり、V1が関係式:1200ml≦V1≦1300mlを満たす、請求項9に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項11】
前記吸気口キャビティ(124)に第1の吸気口区域(125)、第2の吸気口区域(126)、および第3の吸気口区域(127)が順に連通して設けられ、前記第1の吸気口区域(125)が前記第1の吸気口(121)と連通し、前記第3の吸気口区域(127)が前記中間冷却器本体(123)と連通して前記中間冷却器本体(123)内にガスを均一に誘導するように構成され、前記第3の吸気口区域(127)の断面積が前記第1の吸気口区域(125)の断面積よりも大きく、前記第2の吸気口区域(126)の断面積が前記第1の吸気口区域(125)から前記第3の吸気口区域(127)に向かって徐々に増加する、請求項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項12】
前記第2の吸気口区域(126)の前側壁(1261)と後側壁(1262)との間の間隔が右から左に向かって徐々に増加し、前記第2の吸気口区域(126)の前記前側壁(1261)と前記後側壁(1262)との間の角度がαであり、αが関係式:50°≦α≦70°を満たす、請求項11に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項13】
前記排気口キャビティ(128)に第1の排気口区域(128a)、第2の排気口区域(128b)、および第3の排気口区域(128c)が順に連通して設けられ、前記第1の排気口区域(128a)が前記排気口(122)と連通し、前記第3の排気口区域(128c)が前記中間冷却器本体(123)と連通して前記吸気マニホールド(110)内にガスを均一に誘導するように構成され、前記第3の排気口区域(128c)の断面積が前記第1の排気口区域(128a)の断面積よりも小さく、前記第2の排気口区域(128b)の断面積が、前記第1の排気口区域(128a)に近い端部から前記第3の排気口区域(128c)に近い端部に向かって徐々に減少する、請求項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項14】
前記第2の排気口区域(128b)の前側壁(128b1)と後側壁(128b2)との間の間隔が右から左に向かって徐々に減少し、前記第2の排気口区域(128b)の前記後側壁(128b2)と前記排気口キャビティ(128)の断面との間の角度がβであり、βが関係式:20°≦β≦40°を満たす、請求項13に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項15】
前記第2の排気口区域(128b)の上側壁(128b3)と下側壁(128b4)との間の間隔が右から左に向かって徐々に減少し、前記第2の排気口区域(128b)の前記上側壁(128b3)と前記下側壁(128b4)との間の角度がγであり、γが関係式:25°≦γ≦35°を満たす、請求項13に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項16】
弾性支持部材(600)をさらに備え、前記吸気マニホールド(110)が上部マニホールド片(111)および下部マニホールド片(113)を備え、前記上部マニホールド片(111)が前記下部マニホールド片(113)の上方に配置され、第1の取付片(112)が前記上部マニホールド片(111)に配置され、第2の取付片(114)が前記下部マニホールド片(113)に配置され、前記第1の取付片(112)が前記第2の取付片(114)よりも高く、前記中間冷却器(120)が、前記上部マニホールド片(111)の上方に配置され、前記第1の取付片(112)および前記第2の取付片(114)のそれぞれに固定接続され、前記弾性支持部材(600)が、前記上部マニホールド片(111)に配置され、前記中間冷却器(120)に弾性的に当接し、前記中間冷却器(120)と整合する、請求項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項17】
前記吸気マニホールド(110)に圧力安定化キャビティ(115)および吸気口通路(119)が設けられ、前記吸気口通路(119)の一端が前記圧力安定化キャビティ(115)と連通し、前記吸気口通路(119)の他端が前記エンジン(100)と連通し、前記吸気口通路(119)の底壁が第1の壁区域(119a)を備え、前記第1の壁区域(119a)が、前記圧力安定化キャビティ(115)の底壁に接続され、前記圧力安定化キャビティ(115)の前記底壁に対して斜め下向きに配置され、前記第1の壁区域(119a)と前記圧力安定化キャビティ(115)の前記底壁との間に角度δが形成され、2°≦δ≦5°である、請求項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項18】
前記吸気口通路(119)の前記底壁が、
第2の壁区域(119b)をさらに備え、前記第2の壁区域(119b)が、前記第1の壁区域(119a)の前記圧力安定化キャビティ(115)から離れた側に接続され、前記第2の壁区域(119b)が前記第1の壁区域(119a)に対して斜め下向きに配置され、前記第2の壁区域(119b)と前記第1の壁区域(119a)との間に角度εが形成され、24°≦ε≦26である、請求項17に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項19】
前記圧力安定化キャビティ(115)の容積がV2であり、V2が関係式:1L<V2<1.2Lを満たす、請求項17に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項20】
前記吸気口通路(119)の長さがLであり、Lが関係式:70mm<L<80mmを満たす、請求項17に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項21】
前記圧力安定化キャビティ(115)に、
衝撃分離片(1151)であって、前記衝撃分離片(1151)が、流入ガスに衝撃を与えて凝縮水の生成を低減するために前記圧力安定化キャビティ(115)内に位置する、衝撃分離片(1151)と、
流動誘導片(1152)であって、前記流動誘導片(1152)が、前記圧力安定化キャビティ(115)内の凝縮水を前記吸気口通路(119)に誘導するために前記圧力安定化キャビティ(115)内に配置される、流動誘導片(1152)と
が設けられる、請求項17に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項22】
前記衝撃分離片(1151)が衝撃グリッド(116)であり、前記圧力安定化キャビティ(115)に第2の吸気口(118)が設けられ、前記衝撃グリッド(116)が、流入ガスに衝撃を与えて凝縮水の生成を低減するために前記第2の吸気口(118)に対応し、
前記流動誘導片(1152)が複数の流動誘導バッフル(117)を備え、複数の吸気口通路(119)が設けられ、各流動誘導バッフル(117)が前記吸気口通路(119)に向かって延在するように配置され、前記複数の流動誘導バッフル(117)が前記圧力安定化キャビティ(115)内の凝縮水を前記複数の吸気口通路(119)に誘導する、請求項21に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項23】
空気フィルタ(610)であって、前記空気フィルタ(610)が吸気口パイプ(611)に接続される、空気フィルタ(610)と、
混合弁(700)であって、前記混合弁(700)の吸気口端(720)が前記吸気口パイプ(611)と連通し、前記混合弁(700)の排気口端(710)が前記スロットル(130)と連通し、前記混合弁(700)の前記排気口端(710)における負圧が前記混合弁(700)の前記吸気口端(720)における負圧よりも大きい、混合弁(700)と、
第1の通気管(800)であって、前記第1の通気管(800)の一端が前記エンジン(100)のクランクケース(180)に接続され、前記第1の通気管(800)の他端が前記吸気口パイプ(611)に接続される、第1の通気管(800)と
をさらに備える、請求項に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項24】
通気弁(810)であって、前記第1の通気管(800)の一端が前記通気弁(810)によって前記クランクケース(180)に接続される、通気弁(810)と、
第2の通気管(820)であって、前記第2の通気管(820)の一端が前記通気弁(810)に接続され、前記第2の通気管(820)の他端が前記中間冷却器(120)に接続され、前記第2の通気管(820)の通気負荷が前記第1の通気管(800)の通気負荷よりも小さい、第2の通気管(820)と
をさらに備える、請求項23に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項25】
前記第1の通気管(800)の高さが前記第1の通気管(800)の前記一端から前記他端に向かって徐々に減少し、かつ/または
前記第2の通気管(820)の高さが前記第2の通気管(820)の前記一端から前記他端に向かって徐々に減少する、請求項24に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項26】
断熱ジャケット(830)をさらに備え、前記断熱ジャケット(830)が前記第1の通気管(800)上にスリーブされ、前記断熱ジャケット(830)の壁厚が3mmから5mmの範囲である、請求項23に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項27】
前記エンジン(100)が、
シリンダ・ヘッド・カバー(160)であって、前記シリンダ・ヘッド・カバー(160)が前記クランクケース(180)と連通する、シリンダ・ヘッド・カバー(160)と、
空気補充一方向弁(170)であって、前記空気補充一方向弁(170)が、前記シリンダ・ヘッド・カバー(160)に配置され、前記空気フィルタ(610)および前記シリンダ・ヘッド・カバー(160)とそれぞれ連通する、空気補充一方向弁(170)と
を備える、請求項23に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項28】
過給機(840)であって、前記混合弁(700)が前記過給機(840)を介して前記スロットル(130)と連通する、過給機(840)と、
排気循環弁(850)であって、前記排気循環弁(850)が前記過給機(840)を介して前記スロットル(130)と連通し、前記排気循環弁(850)が前記エンジン(100)の排気マニホールドと連通する、排気循環弁(850)と
をさらに備える、請求項23に記載の駆動アセンブリ(1)。
【請求項29】
請求項1からのいずれか一項に記載の前記駆動アセンブリ(1)を備える車両(1000)。
【国際調査報告】