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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-09-29
(54)【発明の名称】床処理組成物のための分配システム
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20250919BHJP
   A47L 13/22 20060101ALI20250919BHJP
   A47L 13/24 20060101ALI20250919BHJP
【FI】
B65D83/00 Z
A47L13/22
A47L13/24 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025515976
(86)(22)【出願日】2023-10-17
(85)【翻訳文提出日】2025-03-17
(86)【国際出願番号】 US2023077038
(87)【国際公開番号】W WO2024091810
(87)【国際公開日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】17/972,210
(32)【優先日】2022-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ウィーバー、ケリー・ロイド
(72)【発明者】
【氏名】ハギー、リチャード・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】キャノン、ウィリアム・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン・レンス、ジョン・チャールズ
【テーマコード(参考)】
3B074
3E014
【Fターム(参考)】
3B074AA03
3B074AA07
3B074AA08
3B074AB01
3B074AB02
3B074AB03
3B074AC03
3E014PA01
3E014PB03
3E014PC03
3E014PD30
3E014PE22
3E014PF10
(57)【要約】
床処理組成物のための分配システムである。分配システムは、空洞を部分的に囲むハウジングと、ハウジング内でz軸に沿って第1の位置から第2の位置へ移動可能なクレードルと、を含む。分配システムは、シャーシと、開放フレームを含む摺動ロックと、を更に含む。入口カニューレが開放フレームを通って突出している。クレードルが第2の位置にある場合に、入口カニューレ入口は、開放フレーム及びクレードル内の液体輸送開孔部を通って突出している。開放フレームから延在するラッチもまた、クレードルが第2の位置にある場合に、クレードルの係合開孔部を通って突出している。分配システムは、入口カニューレと流体連通しているポンプと、ポンプと流体連通しているモップヘッドと、を更に含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床処理組成物(50)のための分配システム(10)であって、前記分配システムは、
空洞(190)を部分的に取り囲むハウジング(180)であって、前記空洞はz軸(Z)と位置合わせされている、ハウジング(180)と、
前記ハウジング内で前記z軸に沿って第1の位置から第2の位置へ移動可能なクレードル(200)であって、前記クレードルは、前記z軸と位置合わせされた液体輸送開孔部(340)を備える、クレードル(200)と、
前記z軸に沿って固定位置にあるシャーシ(210)と、
前記クレードルと前記シャーシとに係合し、前記クレードルと前記シャーシとの間に位置付けられたクレードルばね(230)と、
前記シャーシに摺動可能に係合され、前記z軸に沿った固定位置において可動域を通って前記z軸に対して往復移動可能な摺動ロック(240)であって、
(i)前記z軸から離れる方向に配向されたボタン(250)と、
(ii)前記ボタンと係合された開放フレーム(260)であって、前記開放フレームは、前記摺動ロックの前記可動域を通って前記z軸と一直線上に開放されている、開放フレーム(260)と、
(iii)少なくとも1つのラッチ(270)であって、前記ラッチは、前記開放フレームから前記クレードルに向かう方向に自由端(280)まで延在し、前記ラッチは、前記ボタンに向かって配向された捕捉側部(290)と、前記開放フレームに向かって配向された捕捉面(300)とを有する、少なくとも1つのラッチ(270)と、を備える、摺動ロック(240)と、
前記開放フレームを通って前記z軸に平行な方向に突出する入口カニューレ(220)であって、前記入口カニューレは入口カニューレ入口(330)を備え、前記クレードルが前記第1の位置にある場合に、前記入口カニューレ入口は前記シャーシと前記クレードルとの間にあり、前記クレードルが前記第2の位置にある場合に、前記入口カニューレ入口は前記クレードル内の前記液体輸送開孔部において前記クレードルを通って突出している、入口カニューレ(220)と、
前記入口カニューレと流体連通しているポンプ(360)と、
前記ポンプと流体連通しているモップヘッド(20)と、を備え、
前記クレードルは、前記ラッチと位置合わせされた係合開孔部(350)を備え、前記クレードルが前記第2の位置にある場合に、前記ラッチは前記係合開孔部を通って突出している、分配システム(10)。
【請求項2】
前記摺動ロックは複数の前記ラッチを備え、前記クレードルは複数の前記係合開孔部を備える、請求項1に記載の分配システム。
【請求項3】
前記クレードルは、前記シャーシに向かって配向された内向き面(380)と、前記内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、前記クレードルが前記第1の位置にある場合に、前記z軸に向かって配向された一対の対向する可動であるクレードル支持体(370)が前記内向き面と係合される、請求項1又は2に記載の分配システム。
【請求項4】
前記クレードルは、前記z軸の周りに周縁部(405)を有し、各クレードル支持体は、前記周縁部の外側に、かつ前記外向き面の少なくとも一部分にわたって延在する作動アーム(400)から延在している、請求項3に記載の分配システム。
【請求項5】
各クレードル支持体は、ヒンジ(420)において前記シャーシと係合されるレバーアーム(410)と係合され、各前記ヒンジは、前記レバーアームを前記z軸に向かって回転させるように付勢されるヒンジばね(430)を備える、請求項3又は4に記載の分配システム。
【請求項6】
前記開放フレームは係合位置と係合解除位置とを有し、前記ボタンは、前記開放フレームが前記係合解除位置にある場合よりも前記開放フレームが前記係合位置にある場合に、前記z軸から更に離れている、請求項1~5のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項7】
前記分配システムは、前記z軸から離れる方向に前記開放フレームから外向きに突出する一対の対向するキャリッジ停止部(265)を更に備え、各キャリッジ停止部は、前記シャーシと係合される個々の停止捕捉部(267)と係合される、請求項1~6のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項8】
前記分配システムは、前記開放フレームと前記シャーシとに係合し、前記開放フレームと前記シャーシの間に位置付けられた一次元フレームばね(310)を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項9】
前記分配システムは、前記開放フレームを通って前記z軸に平行な方向に突出する通気カニューレ(225)を更に備え、前記通気カニューレは、通気カニューレ出口(335)を備え、前記クレードルが前記第1の位置にある場合に、前記通気カニューレ出口は、前記シャーシと前記クレードルとの間にあり、前記液体輸送開孔部と位置合わせされている、請求項1~8のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項10】
前記分配システムはハンドル(5)を更に備え、前記ハウジングは前記ハンドルと前記モップヘッドとの間にあり、前記ハンドルは、前記ポンプに接続された電気回路の一部であるスイッチ(3)を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項11】
前記ラッチの各々について、前記自由端の前記捕捉側部は、前記開放フレームから離れるように配向された傾斜面(285)を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項12】
前記クレードルは、前記シャーシに向かって配向された内向き面(380)と、前記内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、前記クレードルは、前記外向き面から突出する一対の離間したガイド(395)を更に備え、前記ガイドは、前記係合開孔部よりも前記z軸から更に離れている、請求項1~11のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項13】
前記分配システムは、前記空洞内に位置付けられた分配パッケージ(15)を更に備え、前記分配パッケージは、
上壁(55)を含む結合シェル(40)であって、前記上壁は、上壁周縁部(60)と、前記上壁周縁部から延在するシェル壁(65)と、を有し、前記上壁及び前記シェル壁は、シェル内部(115)を部分的に画定し、前記上壁は、長手方向軸(L)と、前記長手方向軸に直交し、前記z軸において前記長手方向軸と交差する横軸(T)と、を有し、前記z軸は、前記長手方向軸及び前記横軸に直交し、前記結合シェルは、
前記上壁にある前方開孔部(70)と、
前記上壁にあり、前記z軸と位置合わせされた、分配開口部(80)と、
前記分配開口部を少なくとも部分的に取り囲み、前記上壁から前記シェル内部へと突出し、前記z軸と位置合わせされた、首部取付部(110)と、を更に含む、結合シェル(40)と、
容器(125)であって、基部(130)と、前記基部から前記結合シェルに向かって延在し、前記z軸の周りに延在する本体壁(135)と、前記本体壁から前記z軸の周りに延在する首部(140)まで延在する肩部(137)と、前記z軸の周りに延在し、前記首部から前記z軸の周りに延在する封止面(155)まで延在する仕上げ部(150)と、前記封止面と係合する膜封止材(160)と、を含む、容器(125)と、を備え、前記首部取付部は前記首部と係合し、前記上壁は前記肩部から離間している、請求項1~12のいずれか一項に記載の分配システム。
【請求項14】
前記分配システムは、前記空洞内に位置付けられた分配パッケージ(15)を更に備え、前記分配パッケージは、
(a)上壁(55)を含む結合シェル(40)であって、前記上壁は、上壁周縁部(60)と、前記上壁周縁部から延在するシェル壁(65)と、を有し、前記上壁及び前記シェル壁は、シェル内部(115)を部分的に画定し、前記上壁は、長手方向軸(L)と、前記長手方向軸に直交し、前記z軸(Z)において前記長手方向軸と交差する横軸(T)と、を有し、前記z軸は、前記長手方向軸及び前記横軸に直交し、前記上壁は、前記横軸に沿ってよりも前記長手方向軸に沿って更に広がっており、前記上壁は、前記z軸において開放されており、前記結合シェルは、
(i)少なくとも2つの支持ゾーン(440)であって、各支持ゾーンは、前記上壁の一部分と、前記長手方向軸に実質的に平行な前縁部(85)によって少なくとも部分的に境界付けられた前記上壁内の開放領域(450)と、を含み、前記開放領域は、前記支持ゾーン間で連続している、少なくとも2つの支持ゾーン(440)と、
(ii)前記上壁から前記シェル内部へと突出し、前記z軸の周りに位置合わせされた、首部取付部(110)と、を更に含む、結合シェル(40)と、
(b)容器(125)であって、基部(130)と、前記基部から前記結合シェルに向かって延在し、前記z軸の周りに延在する本体壁(135)と、前記本体壁から前記z軸の周りに延在する首部(140)まで延在する肩部(137)と、前記z軸の周りに延在し、前記首部から前記z軸の周りに延在する封止面(155)まで延在する仕上げ部(150)と、前記封止面と係合する膜封止材(160)と、を含む、容器(125)と、を備え、前記首部取付部は前記首部と係合し、前記上壁は前記肩部から離間している、請求項13に記載の分配システム。
【請求項15】
請求項14に記載の分配システム内に分配パッケージ(15)を係合させる方法であって、
前記結合シェルが下向き配向になるように前記分配パッケージを手動で位置付ける工程と、
前記前方開孔部を前記係合開孔部と位置合わせし、前記分配開口部を前記液体輸送開孔部と位置合わせする工程と、
前記上壁を前記クレードルに手動で接触させる工程と、
前記容器を手動で下方に押して、前記クレードルを前記第1の位置から前記第2の位置に移動させ、それによって、前記入口カニューレが前記膜封止材を穿刺する工程と、
前記ラッチを前記前方開孔部と係合させる工程と、
前記容器を解放し、前記分配パッケージを前記ラッチと係合させたままにする工程と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
床処理組成物のための分配システムである。
【背景技術】
【0002】
床処理組成物を収容する容器がモップと係合する、床処理組成物のための様々な分配システムが存在している。このようなシステムでは、床処理組成物は、容器から床に直接、又はモップの構成要素を介して床に分配される。1つの構成では、倒立した容器が何らかの方法でモップと係合され、床処理組成物は、トリガーディスペンサー、電気ポンプによって容器から分配されるか、又は重力供給される。
【0003】
人が床をモップで拭いているとき、モップヘッドが、床に置かれた家具、キャビネットの基部、床から突出する物体、又はモップヘッドの移動を妨げるその他の物体と衝突することがよくある。これらの衝突は、モップを急速に減速させる。このような衝突が発生しない場合であっても、使用者によって用いられる典型的なモップパターンは、モップが線に沿って又はほぼ楕円形若しくはほぼ円形のパターンで加速及び減速される往復運動である。加速及び減速、特に衝突によって発生する加速及び減速は、容器とモップとの間の接続部に強い力を発生させ得る。
【0004】
モップの加速及び減速によって発生する強い力は、容器とモップとの間の接続に漏れを生じさせ得る。漏れは、床処理組成物が無駄になる場合があり、使用者が床処理組成物と接触する場合があり、使用者が漏れた床処理組成物の汚れを清掃しなければならない場合があるため、使用者にとって不満足なものとなり得る。
【0005】
床処理組成物のためのいくつかの分配システムは、容器上の膜封止材を貫通するカニューレを用いる。カニューレは、容器内からカニューレの下流の位置への液体輸送経路を提供する。いくつかの構成では、膜封止材が容器を閉鎖するために容器に適用された後、膜封止材は環境に露出されたままになる。膜封止材は、容器が二次包装に包装されるときに、配送のためにパレット上に置かれるときに、配送中に、小売環境で取り扱われるときに、又は床処理組成物の使用者によって取り扱われるときに、意図せずに破裂する場合がある。漏れた膜封止材は、床処理組成物が無駄になる場合があり、取扱者が床処理組成物と接触する場合があり、取扱者が漏れた床処理組成物の汚れを清掃しなければならない場合があるため、製造業者、配送業者、小売業者、及び使用者にとって不満足なものとなり得る。
【0006】
モップデバイスと共に使用することを意図した床処理組成物用のいくつかの容器は、基部と、基部から延在する本体と、本体から延在する肩部と、肩部から延在する容器の上部にある首部とを有する、プラスチックボトルである。ある種のクロージャが何らかの方法で首部に取り付けられる。首部は、典型的には、本体よりも断面が狭い。このような容器は、典型的には、設置面積よりも広く分散された大きく増大した質量を支持する小さい設置面積が、転倒に関して不安定になる傾向があるため、首部が、容器が載置される棚に向かって配向される倒立位置での陳列又は保管には非実用的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の制限を考慮すると、漏れの可能性を低減するように、床処理組成物を収容する分配容器を分配システムにしっかりと係合させ得る、床処理組成物のための分配システムに対する、対処されていない継続的な必要性が存在している。膜封止材が容器に適用された後に膜封止材の保護を提供する、床処理組成物用の分配容器に対する、更なる継続的な対処されていない必要性が存在している。直立位置又は倒立位置で安定して陳列又は保管され得る床処理組成物用の分配容器に対する、更なる継続的な対処されていない必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
床処理組成物のための分配システムであって、分配システムは、空洞を部分的に取り囲むハウジングであって、空洞がz軸と位置合わせされている、ハウジングと、ハウジング内でz軸に沿って第1の位置から第2の位置へ移動可能なクレードルであって、クレードルは、z軸と位置合わせされた液体輸送開孔部を備える、クレードルと、z軸に沿って固定位置にあるシャーシと、クレードルとシャーシとに係合し、クレードルとシャーシとの間に位置付けられたクレードルばねと、シャーシに摺動可能に係合され、z軸に沿った固定位置において可動域を通ってz軸に対して往復移動可能な摺動ロックであって、摺動ロックは、(i)z軸から離れる方向に配向されたボタンと、(ii)ボタンに係合された開放フレームであって、開放フレームは、摺動ロックの可動域を通ってz軸と一直線上に開放されている、開放フレームと、(iii)少なくとも1つのラッチであって、ラッチは、開放フレームからクレードルに向かう方向に自由端まで延在し、ラッチは、ボタンに向かって配向された捕捉側部と、開放フレームに向かって配向された捕捉面とを有する、少なくとも1つのラッチと、を備える、摺動ロックと、開放フレームを通ってz軸に平行な方向に突出する入口カニューレであって、入口カニューレは入口カニューレ入口を備え、クレードルが第1の位置にある場合に、入口カニューレ入口はシャーシとクレードルとの間にあり、クレードルが第2の位置にある場合に、入口カニューレ入口はクレードル内の液体輸送開孔部においてクレードルを通って突出している、入口カニューレと、入口カニューレと流体連通するポンプと、ポンプと流体連通しているモップヘッドと、を備え、クレードルは、ラッチと位置合わせされた係合開孔部を備え、クレードルが第2の位置にある場合に、ラッチは係合開孔部を通って突出している、床処理組成物のための分配システム。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】床を清掃又は処理するためのデバイスである。
図2】共に分配パッケージを形成する容器及び結合シェルである。
図3】結合シェルの上面斜視図である。
図4】結合シェルの上面図である。
図5図4の結合シェルのA-A’で示す断面図である。
図6】容器である。
図7A】容器と係合した結合シェルの上面図である。
図7B図7AのA-A’で示した容器と係合した結合シェルの断面図である。
図8】床を清掃又は処理するためのデバイスである。
図9】分配システムの分解図である。
図10】クレードルが第1の位置にある分配システムである。
図11A】クレードルが第1の位置にある分配システムである。
図11B】クレードルが第1の位置にある分配システムである。
図12】クレードルが第2の位置にあり、結合シェルがラッチと係合している分配システムである。
図13A】クレードル内に着座した結合シェルを図示し、クレードルは第1の位置にある。
図13B】クレードル内に着座した結合シェルを図示し、クレードルは第2の位置に近づいており、結合シェルはラッチと接触している。
図13C】クレードル内にほぼ着座した結合シェルと、横方向に変位した開放フレーム及びラッチとを図示する。
図13D】クレードルに着座した結合シェルと、第2の位置にあるクレードルと、ラッチと係合した結合シェルラッチとを図示する。
図14】結合シェルの上面図である。
図15】結合シェルの上面図である。
図16】結合シェルの上面図である。
図17】結合シェルの上面図である。
図18】結合シェルの上面図である。
図19】結合シェルの上面図である。
図20】結合シェルの上面図である。
図21】結合シェルの上面図である。
図22】結合シェルの上面図である。
図23】結合シェルの底部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
床処理組成物を分配するためのデバイス1を図1に示す。デバイス1は、ハンドル5、分配システム10、分配パッケージ15、及びモップヘッド20を備え得る。分配システム10は、分配パッケージ15を備え得る。動作中、分配システム10は、分配パッケージ15に収容された床処理組成物を分配パッケージ15から床に分配し得る。
【0011】
使用時、デバイス1の使用者は、床処理組成物を収容する分配パッケージ15を入手し得る。使用者は、分配パッケージ15をデバイス1に設置し、次に、デバイス1を使用し得る。使用者は、床処理組成物を床に適用し、床を横切って進むようにデバイス1を操作することによって、床を処理するためにデバイス1を使用し得る。床処理組成物は、非限定的な例として、床清掃組成物、床消毒組成物、床芳香組成物、床研磨組成物、床摩擦増強組成物等であり得る。
【0012】
床処理組成物は、界面活性剤及び水を含み得る。任意選択で、床処理組成物は、香料を更に含み得る。任意選択で、床処理組成物は、アクリルポリマー、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、二酢酸クロルヘキシジン、プロピレングリコールブチルエーテル、フェノキシイソプロパノール、香料、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルポリグルコシド、及び水から選択される構成成分を含み得る。床処理組成物は、C10~C16アルキルジメチルアミンオキシドを含み得る。
【0013】
床処理組成物は、約0.001重量%~約15重量%の界面活性剤、カチオン性抗菌活性物質、窒素含有ポリマー、及び水を含み得る。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物の群から選択され得る。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤であり得る。床処理組成物は、約0.001重量%~約0.5重量%の界面活性剤及び約0.005重量%~約1重量%のカチオン性抗菌活性物質を含み得る。床処理組成物は、約95重量%~約99.994重量%の水を含み得る。床処理組成物は、約0.005重量%~約1重量%の窒素含有ポリマーを含み得る。床処理組成物は、約0.001重量%~約0.5重量%の香料を含み得る。
【0014】
モップヘッド20は、スポンジ、ブラシ、研磨材料、織物のストリップの束、繊維の束等であるか、又はそれらに取り付けられている。任意選択で、ワイプ25をモップヘッド20に取り付けることができる。ワイプ25は、使い捨て又は再利用可能な拭き取り用品であり得る。
【0015】
モップヘッド20は、約200mm~約500mm、任意選択で約350mmの幅、及び約50mm~約200mm、任意選択で約100mmの長さを有する概ね長方形の形状を有し得る。ワイプ25は、不織布ワイプであり得る。任意選択で、ワイプ25は不織布層の積層体であり得る。ワイプ25は、任意選択で、床と接触するように意図されたワイプ25の表面と、モップヘッド20に取り付け可能かつ取り外し可能なバックシートとの間に、吸収性コアを含み得る。ワイプ25は、The Procter & Gamble Company(Cincinnati、Ohio、United States)から入手可能なSWIFFER WET JETの一部として提供されるワイプ25と同じであり得るか、又は実質的に同様であり得る。
【0016】
分配システム10は、床処理組成物を分配パッケージ15から床に放出する液体導管30を含み得る。液体導管30の末端又は端部は、床処理組成物がデバイス1から放出される際に床処理組成物の噴霧を形成するためのノズル35を含み得る。液体導管30又は任意のノズル35の出口は、モップヘッド20の前方0.05m~約1mの距離に床処理組成物50を放出するように設計され得る。導管30は、約1mm~約5mmの内径を有し、TYGON、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニル等の材料から形成された可撓性プラスチック管であり得る。ノズル35は円錐ノズルであり得る。
【0017】
分配システム10は、床処理組成物を分配パッケージ15から圧送するための手動又は電気機械式ポンプを含み得る。任意選択で、床処理組成物は、重力によって供給されてもよい。ハンドル5は、手動ポンプのためのトリガ、重力供給のための弁、又は電気機械式ポンプに接続された電気回路の一部である電気スイッチ3を備え得る。使用者は、自分の裁量で又は指示に従って、床処理組成物をいつ適用するかを選択し得る。
【0018】
分配パッケージ15を図2に示す。分配パッケージ15は、結合シェル40及び容器125を備え得る。結合シェル40は、使用者が結合シェル40をデバイス(非限定的な例としてデバイス1)に確実に位置合わせして嵌合するのに役立つ特徴部を備え得る。結合シェル40は、使用者が分配パッケージ15をデバイス1に確実に位置合わせして嵌合するのに役立つ特徴部を備え得る。容器125は、床処理組成物50を収容する。図2に示される分配パッケージ15を使用するために、使用者は、結合シェル40が床に向かって配向され、分配パッケージ15を分配システム10内に嵌合するように、分配パッケージ15を位置付ける。容器125の開放端は封止面を有し得、膜封止材160を封止面と係合させ得る。膜封止材160は、膜封止材160が意図せずに破られないように保護するのに役立つように、結合シェル40の上壁55に対して窪み得る。
【0019】
結合シェル40は、成形プラスチック部品であり得る。結合シェル40は、容器125と分配システム10のその他の構成要素との間のインターフェースであり得る。結合シェル40は、上壁55を備え得る(図3)。上壁55は、概して、床処理組成物50が分配されているとき、床に向かって配向され得る。上壁55は、上壁周辺部60を有し得る。上壁周辺部60は、上壁55の境界と、上壁55とシェル壁65との間の境界とを画定するように、上壁55を境界付け得る。シェル壁65は、上壁周辺部60から延在し得る。上壁55及びシェル壁65は共に、シェル内部を部分的に画定し得る。
【0020】
上壁55は、長手方向軸Lと、長手方向軸Lに直交し、z軸Zにおいて長手方向軸Lと交差する横軸Tとを有し得る。z軸Zは、長手方向軸L及び横軸Tに直交し得る。上壁55は、結合シェル40が棚の上に載置される位置で分配パッケージ15が棚の上に保管又は陳列される場合に、分配パッケージ15を支持するための広い表面を提供するように、実質的に平面であり得る。上壁55は、横軸Tに沿ってよりも、長手方向軸Lに沿って更に広がり得る。
【0021】
結合シェル40は、上壁55に前方開孔部70を備え得る。任意選択で、結合シェル40は、上壁55に一対の前方開孔部70を備え得る。任意選択で、結合シェル40は、長手方向軸Lの一方の側の上壁55に一対の前方開孔部70を備え得る。任意選択で、一対の前方開孔部70の各々は、横軸Tの両側に位置付けられ得る。すなわち、横軸Tは、前方開孔部70の各々の間にあり得る。結合シェル40は、上壁55に一対の後方開孔部75を更に備え得る。一対の後方開孔部75の各々は、前方開孔部70と後方開孔部75との間に長手方向軸Lがある状態で、横軸Tの両側に位置付けられ得る。横軸Tは、後方開孔部75の各々の間にあり得る。このように配置された前方開孔部70及び後方開孔部75は、互いに離間しており、1つの開孔部が、長手方向軸L及び横軸Tによって画定される4つの象限の各々にある。これらの離間した開孔部は、分配システム10内に分配パッケージ15を係合するために、1つ以上のラッチが結合シェル40と係合する位置を提供し、それによってデバイス1に係合する。
【0022】
前方開孔部70の一部及び後方開孔部75の一部は、横軸Tに平行な方向において互いに一直線上になり得る。このような配置は、分配パッケージ15が分配システム10内に係合され、デバイス1が使用者によって床を横切って操作されているときに、結合シェル40の上壁55において対称又は実質的に対称な力分布を提供し得る。結合シェル40の厚さは、最大応力下で動作するのに必要な最小厚さに設定され得るので、上壁55の力分布が対称であることは、結合シェル40の構造設計及び結合シェル40の成形を簡略化し得る。
【0023】
床処理組成物50が容器125内から容器125の外側に輸送されるための経路を提供するために、上壁55は、z軸Zにおいて開放され得る。非限定的な例として、分配開口部80を上壁55に設け、z軸Zと位置合わせさせ得る。z軸Zと位置合わせされた分配開口部80を設けることは、分配パッケージ15がデバイス1と係合され、デバイスが使用者によって床を横切って操作されているときに、上壁55において対称又は実質的に対称な力分布を提供し得る。分配開口部80は、上壁55によって完全に境界付けられた分配開口部であり得る。
【0024】
前方開孔部70は各々、長手方向軸Lから離れて配向された前縁部85を有し得る。前縁部85は、長手方向軸Lから等距離にあり得る。同様に、後方開孔部75は各々、長手方向軸Lに向かって配向された内側縁部90を有し得る。内側縁部90は、長手方向軸Lから等距離にあり得る。このような配置は、使用中に上壁55の均一な負荷を提供し得、これによって、結合シェル40の構造設計及び成形を簡略化し得る。
【0025】
前方開孔部70及び後方開孔部75の各々は、z軸Zから等距離にあり得る。このような配置は、分配パッケージ15がデバイス1と係合され、デバイスが使用者によって床を横切って操作されているときに、上壁55において対称又は実質的に対称な力分布を提供し得、これによって、結合シェル40の構造設計を簡略化し得る。
【0026】
分配パッケージ15は、長手方向軸Lに沿って位置付けられ、かつ横軸Tの両側に位置付けられた、上壁55内の第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100を更に備え得る。前方開孔部70及び後方開孔部75の各々は、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100よりも横軸Tの近くにあり得る。第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100は、前方開孔部70及び後方開孔部75よりもz軸Zから更に離れて延在し得る。第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100をこのように位置付けることにより、前方開孔部70及び後方開孔部75のうちの1つ以上を介して分配パッケージ15をデバイス1に取り付けるためのより空間的にコンパクトな場所を提供し得る。このような配置はまた、前方開孔部70及び後方開孔部75を容器125の首部のより近くに置いて、ラッチから容器125の首部への力のより良好な伝達を提供して、漏れ防止接続を提供する。
【0027】
第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100は各々、個々の前方開孔部70及び個々の後方開孔部75よりも広い面積であり得る。これは、前方開孔部70及び後方開孔部75のうちの1つ以上に嵌合し得る分配システム10のラッチと比較して、分配システム10内でのその嵌合内で分配パッケージ15を安定させる抵抗力の大部分をガイド開孔部が提供し得るという点で、実用的であり得る。更に、分配システム10のラッチは移動可能であってもよく、プラスチックから製造された移動可能な構造体は、それらが延在する材料に対して移動可能でない雄型成形プラスチック部品ほど耐久性がない場合がある。
【0028】
前方開孔部70及び後方開孔部75は、長手方向軸Lに対して第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100の外側にあり得る。前方開孔部70及び後方開孔部75は、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100よりも長手方向軸Lから更に離れて延在し得る。これによって、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100によって提供されるトルク抵抗以上のトルク抵抗を上壁55の長手方向軸Lの回転運動に対して提供し得る。前方開孔部70及び後方開孔部75は、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100の外側にあり得る。
【0029】
第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100は、長手方向軸Lに沿って測定された長さよりも大きい、長手方向軸Lに直交して測定された幅を有し得る。デバイス1の使用者は、デバイスを左右よりも激しく前後に移動させる傾向があると考えられる。このように分配パッケージ15を加速及び減速することによって生成される力は、デバイス1に伝達されなければならない。長さよりも大きい幅を有するガイド開孔部は、同じく長さよりも大きい幅を有するガイド開孔部に嵌合されたガイドを収容し得、横方向の剪断抵抗を改善し得る。
【0030】
結合シェル40は、横軸Tに沿ってよりも、長手方向軸Lに沿って更に広がり得る。上壁55は、z軸Zを中心とする二次の回転対称性を有し得る。これは、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100がそれらに嵌合されたガイドと適切に係合することが可能であり、前方開孔部70及び後方開孔部75がラッチと適切に係合することが可能であるように、使用者が分配システム10内で分配パッケージ15を適切に位置合わせして係合するのに役立ち得る。
【0031】
結合シェル40は、z軸Zと位置合わせされた分配開口部80を備え得る。分配開口部80は、結合シェル40内に開口部を提供し得、この開口部を通して、容器125の首部をデバイス1と係合させ得る。z軸Zと位置合わせされた分配開口部80を設けることは、z軸Zから離れた上壁55のその他の部分が、結合シェル40をデバイス1と係合させるために使用され得るという点で、実用的である。更に、ガイド開孔部は、分配システム10のその他の部品に対して分配開口部80の位置を安定させるために、分配開口部80の周りに分散され得る。
【0032】
分配開口部80は、スカラー開口面積を有し得る。分配開口部80のスカラー開口面積は、長さの二乗の単位を有するスカラー量である。分配開口部80のスカラー開口面積は、z軸Zに直交して測定される分配開口部80の面積として測定される。分配パッケージ15の輸送及び保管中の損傷から膜封止材を保護するために、分配開口部80は、上壁55の下の首部取付部よりも小さいスカラー開口面積を有し得る。首部取付部のスカラー開口面積は、長さの二乗の単位を有するスカラー量である。首部取付部によって境界付けられる首部取付部のスカラー開口面積は、z軸Zに直交して測定される。このように配置されると、結合シェル40が容器125の首部に嵌合されたときに、膜封止材は、上壁55に対して窪み得、これによって、分配パッケージ15の輸送及び保管中に膜封止材が意図せずに穿孔される可能性を低減し得る。
【0033】
個々の前方開孔部70及び個々の後方開孔部75は、約4mm~約100mmのスカラー開口面積を有し得る。前方開孔部70及び後方開孔部75のスカラー開口面積は、z軸Zに直交して測定される。分配開口部80のスカラー開口面積は、約50mm~約1000mm、任意選択で約100mm~約500mmの範囲であり得る。分配開口部80は、円形、楕円形、又は多角形であり得る。第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100は、各々個別に、約4mm~約500mm、任意選択で約50mm~約200mmのスカラー開口面積を有し得る。前方開孔部70及び後方開孔部75は、長手方向軸Lに平行な短い縁部を伴う長方形であり得る。前方開孔部70及び後方開孔部75は、長手方向軸Lに平行な2つの縁部及び長手方向軸Lに垂直な2つの縁部を有する正方形であり得る。ガイド開孔部は、約50mm~約300mmの個々のスカラー開口面積を有し得る。ガイド開孔部は、約50mmから約300mの複合スカラー開口面積を有し得る。ガイド開孔部の複合スカラー開口面積は、前方開孔部70及び後方開孔部75の複合スカラー開口面積の約50%~約200%であり得る。ガイド開孔部は、豆形、腎臓形、長方形、正方形、楕円形、細長い楕円形、又はその他の形状であり得る。
【0034】
容器125は、約0.1L~約5L、任意選択で約1L~約3Lの容積を有し得る。分配パッケージ15は、約1L/mm~約1L/100mmの、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100の複合スカラー開口面積に対する容器125の容積の比を有し得る。このような構成は、使用者が分配パッケージ15をデバイス1に嵌合するのを助け得る。分配パッケージ15は、約0.05L/mm~約1L/500mmの、前方開孔部70及び後方開孔部75の複合スカラー開口面積に対する容器125の容積の比を有し得る。このような構成は、1つ以上のラッチを介した分配パッケージ15とデバイス1との間の確実な接続を提供するのに役立ち得る。
【0035】
長手方向軸L及び横軸Tによって画定される平面で測定した場合の前方開孔部70及び後方開孔部75の複合スカラー開口面積は、長手方向軸L及び横断方向によって画定される平面で測定した場合の分配開口部80のスカラー開口面積の約20%~約70%、任意選択で約30%~約50%、任意選択で約40%であり得る。
【0036】
結合シェル40の上面図を図4に示す。前方開孔部70及び後方開孔部75の前縁部85及び内側縁部90は、同じ方向に配向され得る。前縁部85の少なくとも一部は、上壁55に対して傾斜し得る。同様に、後方開孔部75の内側縁部90の少なくとも一部は、上壁55に対して傾斜し得る。前縁部85及び/又は内側縁部90を傾斜させることにより、ラッチをそれぞれの開孔部内にガイドすることを可能にし得、分配システム10内で分配パッケージ15の適切な嵌合を設定し得る。上壁55は、前方開孔部70及び後方開孔部75の周りで少なくとも部分的に傾斜し得る。前縁部85及び/又は内側縁部90を傾斜させることはまた、z軸Z方向に上壁55に印加される力を、長手方向軸L及び横軸Tによって画定される平面に実質的に平行な方向にラッチに印加される力に変換し、ラッチを横方向に平行移動させる、反応表面を提供し得る。
【0037】
前縁部85の各々は、実質的に同じ形状を有し得る。内側縁部90の各々は、実質的に同じ形状を有し得る。前方開孔部70及び後方開孔部75は、長手方向軸Lから等距離にあり得る。このような配置は、個々に又は組み合わせて、係合されたラッチによる上壁55の実質的に均一な負荷を提供し得る。
【0038】
結合シェル40は、分配開口部80を取り囲むか、又は部分的に取り囲み、上壁55からシェル内部115内に突出し、z軸Z(図5)の周りに又は部分的に周りに位置合わせされた首部取付部110を更に備え得る。首部取付部110は、首部取付部110を容器125の首部に係合させるために容器125の首部のねじ山又はビードと協働するスナップリング又はねじ山121を備える、スナップオン又はねじ山付き首部取付部110である。首部取付部110は、首部取付部110を容器125の首部と係合させるために容器125の首部上のねじ山と相補的に嵌合するねじ山を有する、ねじ山首部取付部110であり得る。任意選択で、首部取付部110は、首部取付部110を容器125の首部と係合させるために容器125の首部と相補的に嵌合する差込み首部取付部110であり得る。
【0039】
シェル壁65は、首部取付部110よりも更にz軸Zに沿った方向に延在し得る。この構成は、容器125の肩部がガイド開孔部内のガイドの嵌合を妨げることなく、ガイドが第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100を通って突出するための空間を提供し得る。更に、シェル壁末端周縁部120は、容器125の肩部と部分的に又は全体的に接触して、容器125が反転されたときに容器125を肩部又はその付近で支持するか、又は部分的に支持するように構成され得る。
【0040】
首部取付部110は、容器125の膜封止材と係合し得るランド封止部165を更に備え得る。ランド封止部165は、シェル内部115に向かって配向された上壁55の一部分であり、シェル内部115に向かって配向された上壁55の隣接部分に対して隆起している部分であり得る。ランド封止部165は、シェル内部115に向かって配向される方向に上壁55から突出する、z軸Zの周囲の連続又は不連続リブであり得る。ランド封止部165は、ランド封止部165と容器125の封止面との間に膜封止材を挟み得る。ランド封止部165は、膜封止材が穿孔された場合に容器125の膜封止材が容器125の封止面から引き離されないことを確実にするのに役立ち得る。
【0041】
結合シェル40は、成形プラスチック部品であり得、その構造体は、約0.5mm~約10mmの厚さを有する。結合シェル40の構成材料は、ポリエチレンテレフタレート、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリラクチド、アクリル、アクリル、アクリロニトリルブタジエン、スチレン、ガラス繊維、ナイロン、又は結合シェルへと形成され得る同様のプラスチック材料であり得る。結合シェル40は、板紙部品、成形板紙部品、又は鋳造板紙部品であり得る。
【0042】
分配パッケージ15は、容器125を更に備え得る(図6)。容器125は、基部130と、基部130から結合シェル40に向かって延在し、z軸Zの周りにある本体壁135と、本体壁135からz軸Zの周りに延在する首部140まで延在する肩部137と、z軸の周りに延在し、首部140からz軸の周りに延在する封止面155まで延在する仕上げ部150と、封止面155と係合する膜封止材160と、を含み得る。首部取付部110は、首部140と係合され得る。
【0043】
基部130は、容器125の基部130が更なる支持なしに水平面に載置され得るように構成され得る。基部130は、強度、改善された安定性、又は容器125を成形するための実用的な能力を提供するために、押し上げ構造又は溝付き構造を含み得る。本体壁135は、容器125の貯蔵容積の大部分を取り囲む。肩部137は、本体壁135から首部140への移行部を示しており、容器125の形状は、首部140において本体壁135に対してテーパ状になっている。
【0044】
容器125の首部140は、z軸Zから離れて突出し、z軸Zの周りに又は部分的に周りに延在するねじ山又はビード145を備え得、首部取付部110は、ねじ山又はビード145と係合され得る。ねじ山又はビード145は、首部取付部110のスナップリング又はねじ山121が嵌合され得る反応表面を提供し得る。首部140上のねじ山又はビード145は、首部140に対する首部取付部110のz軸Zに沿った変位に抵抗し得る。首部取付部110は、首部140上のねじ山又はビード145と係合され得る。首部取付部110のスナップリング又はねじ山121と、首部140上のねじ山又はビード145とが一緒になって、首部取付部110を容器125と係合させ得る。容器125の首部140は、首部140及び首部取付部110を互いに対して回転させることによって首部取付部110を容器125と係合させるために、首部取付部110上の1つ以上のねじ山と相補的に嵌合する、1つ以上のねじ山を含み得る。
【0045】
容器125は、薄壁プラスチックの器又はパルプ若しくはパルプベースの容器又は裏打ちされたパルプの器であり得る。容器125は、ブロー成形、射出成形、射出ブロー成形、又はその他の成形された器であり得る。容器125は、封止面155によって境界付けられた開放端170を有し得る。開放端170は、約50mm~約2000mm、任意選択で約100mm~約1000mmのスカラー開口面積を有し得る。
【0046】
容器125の構成材料は、パルプ、ポリエチレンテレフタレート、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリラクチド、アクリル、アクリル、アクリロニトリルブタジエン、スチレン、ガラス繊維、ナイロン、又は容器125に形成され得る同様のプラスチック材料であり得る。容器125は、板紙部品、成形板紙部品、又は鋳造板紙部品であり得、任意選択で、ポリマー材料又は更に生分解性ポリマー材料から製作された内部ブラダ又はフィルムライナを含み得る。
【0047】
膜封止材160はエラストマー膜であり得る。膜封止材160は、シリコーン又はシリコーンの単一層であり得る。任意選択で、膜封止材160は、シリコーン及びポリエチレンテレフタレートの積層体であり得る。内部容器125に向かって配向される膜封止材160の表面は、膜封止材160と容器125の内容物との間の化学的適合性を提供するように、ポリエチレンテレフタレートであり得る。膜封止材160はエラストマー膜であり得る。膜封止材160は、5mm未満、任意選択で3mm未満、任意選択で2mm未満、任意選択で1mm未満の厚さを有し得る。膜封止材160は、容器125の封止面155及び容器125の開放端170を覆い得る形状を有し得る。膜封止材160は、円形形状を有し得、容器の封止面155は、同様に円形環であり得る。膜封止材160は、非限定的な例として、熱溶着、接着、溶接、又はその他の技術によって封止面155に接合され得る。
【0048】
結合シェル40が容器125と組み立てられると、結合シェル40の上壁55は、容器125の肩部137から離間され得る(図7A図7B)。このような構成は、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100を通って突出し得るガイドを収容するための空間を、分配パッケージ15内に提供し得る。ガイドは、デバイス1内で分配パッケージ15を適切に配向する方法について使用者に手掛かりを提供し、任意選択で、ガイドと結合シェル40の上壁55との間の何らかの機械的係合を提供し得る。
【0049】
分配システム10が図8により詳細に示されている。分配システム10は、空洞190を部分的に囲むハウジング180を備え得る。空洞190は、分配パッケージ15を受容するようにサイズ決め及び寸法決めされ得る。空洞190は、z軸Zと位置合わせされ得る。ハウジング180は、分配パッケージ15を分配システム10の前部から空洞190内へと挿入し、空洞190から取り外され得るように、デバイス1の前部に向かって開放され得る。開口部185を空洞190の後部に提供することができ、それによって、使用者は、分配パッケージ15を後部から、空洞190の前部から押し出すことができる。ハウジング180は、ハンドル5とモップヘッド20との間にあり得る。
【0050】
分配システム10は、図8に示される非限定的な例として、第1の位置から第2の位置までz軸Zに沿ってハウジング180内で移動可能なクレードル200を更に備え得る。クレードル200は、分配パッケージ15内の床処理組成物50をモップヘッド20に送達し得るように、z軸Zの周りの適切な回転位置に分配パッケージ15を保持するようにサイズ決め及び寸法決めされ得る。
【0051】
分配パッケージ15が空洞190内に取り付けられていない第1の位置では、クレードル200は、図8に示される非限定的な例として、鋭い突出部又は鋭い縁部が存在しない成形面を使用者に提示し得る。モップヘッド20と流体連通している分配パッケージ15内にある床処理組成物50を配置するための付属物は、クレードル200によって使用者による接触から遮蔽され得る。クレードル200が第2の位置に移動すると、分配パッケージ15内の床処理組成物50は、モップヘッド20と流体連通し得る。分配パッケージ15を分配デバイス10から解放するために、使用者は、ボタン250をz軸Zに向かって押すことができ、それによって、分配パッケージ15に何らかの方法で掛止する付属品を有するフレームを、付属品が分配パッケージ15から係合解除される位置に摺動させる。次に、クレードル200は、第2の位置から第1の位置に戻るように移動するか又は移動され得、分配パッケージ15は、分配デバイス10から取り外され得る。
【0052】
分配パッケージ15を空洞190内へと挿入した後に、使用者は、分配パッケージ15を下方に押すことができる。分配パッケージ15を下方に押すことによって、クレードル200は第2の位置に押し込まれる。
【0053】
ハウジング180内に位置付けられた構成要素の分解図が図9に示されている。シャーシ210は、ハウジング180内のz軸Zに沿った固定位置に支持され得る。シャーシ210は、分配パッケージ15内の床処理組成物50とモップヘッド20との間の流体連通を提供するための様々な付属品を支持するフレームワークである。シャーシ210は、分配パッケージ15をデバイス1に固定するための機構を更に含み得る。
【0054】
シャーシ210は、クレードル200が第1の位置にある場合に使用者から遮蔽され、クレードル200が第2の位置にある場合にクレードル200を通って突出する入口カニューレ220を支持し得る。入口カニューレ220は、床処理組成物50が分配パッケージ15内からモップヘッド20に送達される液体輸送経路を提供し得る。
【0055】
シャーシ210は、z軸Zに沿った固定位置でハウジング180と係合され得る。クレードルばね230は、クレードル200と係合し、クレードル200とシャーシ210との間に位置付けられ得る。クレードルばね230は、解放機構が作動された場合に分配パッケージ15を入口カニューレ220から係合解除するための上向きの駆動力を提供し得る。
【0056】
使用者が分配パッケージ15を空洞190内へと挿入したときに、クレードルばね230は、0以上である第1の貯蔵エネルギーを有し得る。次に、使用者は、分配パッケージ15を下方に押して、クレードル200を第1の位置から第2の位置に移動させ得る。クレードル200が下方に移動すると、第2の位置においてクレードルばね230が第1の貯蔵エネルギーよりも大きい第2の貯蔵エネルギーを有するように、クレードルばね230にエネルギーが蓄えられ得る。クレードル解放機構が作動されると、クレードルばね230に蓄えられたエネルギーがクレードル200を入口カニューレ220の上方に移動させ、分配パッケージ15が入口カニューレ220から係合解除される。
【0057】
摺動ロック240は、シャーシ210と摺動係合され得る。摺動ロック240は、可動域にわたって、z軸Zに沿った固定位置でz軸Zに対して往復移動可能であり得る。使用者は、分配パッケージ15を空洞190内へと挿入し、分配パッケージ15を押し下げ、それによって、クレードル200を第1の位置から第2の位置に移動させることによって、摺動ロック240を分配パッケージ15と係合させ得る。
【0058】
摺動ロック240は、ボタン250を備えることができ、ボタン250を押すことによって摺動ロック240が分配パッケージ15から係合解除され得る。ボタン250は、z軸Zから離れる方向に配向され得る。ボタン250は、使用者が、z軸Zに沿った固定位置に対して摺動ロック240の位置を手動で操作することができるように、動作可能に位置付けられ得る。ボタン250は、摺動ロック240の意図された使用者接触表面であり得る。
【0059】
摺動ロック240は、ボタン250と係合されるか、又はボタン250から延在する開放フレーム260を備え得る。開放フレーム260は、開放フレーム260の意図された可動域にわたってz軸Zと一直線上に開放されている。開放フレーム260は、クレードル200が第2の位置にある場合に、入口カニューレ220及び任意の通気カニューレがクレードル200を通って突出して分配パッケージ15と係合し得るように、入口カニューレ220及び任意の通気カニューレが突出し得る空間を提供する。ボタン250は、開放フレーム260と一体であり得る、すなわち、単一の連続部品として成形され得るか、又は開放フレーム260に取り付けられ得る。ボタン250は、使用者が開放フレーム260の位置を手動で操作するために押すことができる人間工学的表面を提供し得る。
【0060】
複数のラッチ270は、開放フレーム260から延在し得る。各ラッチ270は、開放フレーム260からクレードル200に向かう方向に自由端280まで延在し得る。ラッチ270のうちの1つ以上は、デバイス1が使用されている間、分配パッケージ15を定位置に保持するために、分配パッケージ15の一部分を捕捉し得る。
【0061】
ラッチ270の各々は、ボタン250に向かって配向された捕捉側部290と、開放フレーム260に向かって配向された捕捉面300と、を有し得る。捕捉側部290は、捕捉面300が従属するラッチ270の側部を指す。捕捉面300は、デバイス1が使用されているとき、分配パッケージ15の一部分を捕捉して分配パッケージ15を定位置に保持するように作用する。捕捉面300は、分配パッケージ15と係合すると、モップヘッド20に向かう方向にz軸Zと概ね位置合わせされた分配パッケージ15に力又は力の成分を提供し得る。捕捉面300は、クレードル200が第2の位置にある場合に、分配パッケージ15の一部分を引っ張って、分配パッケージ15を入口カニューレ220と係合した状態に維持する。捕捉側部290をボタン250の方に向けて設けることは、ボタン250を押す動作によって、ラッチ270が分配パッケージ15上で係合している構造体からラッチを係合解除し得るという点で、実用的である。使用者にとっては、ラッチ270を係合解除するためにタブ又はグリップを引っ張るよりもボタン250を押す方が良好な細かい筋肉制御及び安定性を有すると考えられるので、係合解除するために押す方が引っ張るよりも有利であり得る。使用者がボタン250を押すと、フレームばね310に負荷をかけることができ、クレードル200が第1の位置に向かって移動すると、負荷がかけられた貯蔵エネルギーは、開放フレーム260をその係合位置に戻すことができ、クレードル200はラッチ270の上にあり、分配パッケージ15は空洞190から容易に取り外すことができる。このようにして、分配パッケージ15は、ラッチ270を分配パッケージ15に係合させるのに必要な力を、使用者ではなくフレームばね310によって印加する。ばねによって印加される力は、ラッチ270が分配パッケージ15と適切に係合される可能性を高めるため、使用者によって印加される力よりも制御可能である場合がある。
【0062】
各ラッチ270の自由端280の捕捉側部290は、開放フレーム260から離れる方向に配向された傾斜面285を有し得る。傾斜面285は、分配容器15とラッチ270との係合を容易にするのに役立ち得る。分配容器15が押し下げられ、クレードル200が第1の位置から第2の位置に向かって移行した際に、分配パッケージ15上の構造体がラッチ270を押し下げ得る。ラッチ270の自由端280上の傾斜面285は、印加された垂直力の一部を横方向に伝達して、開放フレーム260を横方向に摺動させ、ラッチ270が分配パッケージ15上の構造体、例えば、1つ以上の前方開孔部70及び/又は後方開孔部75を把持することを可能にし得る。前方開孔部70の前縁部85及び後方開孔部75の内側縁部90はまた、開放フレーム260の平行移動を補助するために、分配パッケージ15に印加される垂直力を横方向に伝達するように協働して面取りされてもよい。このような協働的に傾斜した表面は、クレードル200が第2の位置にある場合に分配パッケージ15が受容されてラッチ270によって安定的に係合され得るように、開放フレーム260を定位置に移動させるために使用者が分配パッケージ15に印加する必要がある垂直力を低減するのに役立ち得る。更に、協働する傾斜面は、これらの要素が不完全な位置合わせ状態にある場合に、分配パッケージ15とラッチ270との適切な嵌合をガイドする。各ラッチ270の自由端280の捕捉側部290に、開放フレーム260から離れるように配向された傾斜面285を設けることにより、分配パッケージ15に対する下向きの力が開放フレーム260を移動させて、ラッチ270を分配パッケージ15と係合させ得る。フレームばね310に蓄えられたエネルギーは、ラッチ270と分配パッケージ15との横方向係合が起こり得るように、開放フレーム260を移動させ得る。協働的な傾斜表面は、互いに対してカム作用され得る。
【0063】
開放フレーム260は、係合位置及び係合解除位置を有し得る。開放フレーム260は、係合位置にあるように付勢され得る。係合位置は、クレードル200が第2の位置にある場合に、開放フレーム260から延在するラッチ270が分配パッケージ15と係合するように、分配パッケージ15が設置される位置である。開放フレーム260の係合位置は、クレードル200が第1の位置にあり、使用者がボタン250を押していない場合に開放フレーム260がある傾向があり得る位置である。開放フレーム260が係合位置にある場合、ボタン250は、開放フレーム260が係合解除位置にある場合よりもz軸Zから更に離れ得る。係合位置では、ラッチ270は、クレードル200が第2の位置にあり、分配パッケージ15が設置されている場合に、分配パッケージ15の一部分を捕捉するように位置付けられる。開放フレーム260を係合位置から係合解除位置に移行させるために、使用者は、ボタン250を押して、開放フレーム260を、z軸Zを部分的に横切って摺動させることができ、これによって、クレードル200が第2の位置にある場合にラッチ270が分配パッケージ15の一部分を捕捉する位置にない位置にラッチ270を移動させる。
【0064】
開放フレーム260を係合位置に付勢するために、分配システム10は、一次元フレームばね310を更に備え得る。フレームばね310は、開放フレーム260が係合位置にあるように、z軸Zから離れる方向に開放フレーム260を押すように付勢され得る。開放フレーム260を係合解除位置に移動させるために、使用者はボタン250を押して開放フレーム260を変位させ得る。開放フレーム260が係合位置から係合解除位置に移動する際に、フレームばね310はエネルギーを蓄える。使用者がボタン250を押すのを止めると、フレームばね310は、蓄えられたエネルギーを解放して、開放フレーム260を係合位置に戻す。フレームばね310は、z軸Zに直交する圧縮又は伸長軸を有し得る。開放フレーム260を係合位置にあるように付勢することは、分配パッケージ15と分配システム10との間の安定した機械的係合を提供するために実用的であり得る。更に、開放フレーム260をこのように付勢することは、使用者が分配システム10内で分配パッケージ15を係合するためにいくらかの努力を提供することを必要とする可能性があり、使用者は、分配パッケージ15がラッチ270と係合されるとき、分配パッケージ15に印加される力の変化を感じることによって、係合が生じたかどうかを感知し得る。
【0065】
分配パッケージ15が設置されておらず、クレードル200が第1の位置にある場合に、開放フレーム260は係合位置にあり得るが、ラッチ270は分配パッケージ15と係合していない。分配パッケージ15が空洞190内に設置され、クレードル200が第2の位置に押し下げられた場合に、ラッチ270は分配パッケージ15と係合され得る。ボタン250を押すことにより、開放フレーム260を係合解除位置に移動させ得るが、係合解除位置は、分配パッケージ15をラッチ270による捕捉から解放し、クレードルばね230は、クレードル200を押し上げることができ、その結果、使用者は、分配パッケージ15を空洞190から容易に取り外すことができる。
【0066】
分配システム10は、z軸Zから離れる方向に、かつ任意選択でz軸Zに直交する方向に、開放フレーム260から外向きに突出するキャリッジ停止部265又は一対のキャリッジ停止部265を更に備え得る。各キャリッジ停止部265は、シャーシ210と係合されるか、又はその一体部分である個々の停止捕捉部267と係合され得る。キャリッジ停止部265は、開放フレーム260が係合解除位置から係合位置に移動する際に、開放フレーム260の往復可動域を制限し得る。キャリッジ停止部265は、開放フレーム260と一体であり得る、すなわち、単一の連続成形部品であり得る。
【0067】
動作中、使用者は、ボタン250を押すことによって分配パッケージ15を取り外すことができる。ボタン250を押すと、開放フレーム260を係合解除位置に並進移動させることができ、それによって、ラッチ270を分配パッケージ15との係合から解放する。次に、使用者は、分配システム10から分配パッケージ15を取り外すことができる。使用者がボタン250を解放すると、開放フレーム260は、係合位置に戻るように並進し得る。しかし、分配システム10には分配パッケージ15がないので、ラッチ270は分配パッケージ15と係合しない。停止捕捉部267に接触するキャリッジ停止部265は、ボタン250がz軸Zから離れる方向に並進する際に、開放フレーム260の可動域を制限する。
【0068】
入口カニューレ220は、開放フレーム260を通ってz軸Zに平行又は一直線上の方向に突出し得る。分配システム10は、2つ以上の入口カニューレ220、任意選択で2つ、又は2つ以上の入口カニューレ220を備え得る。入口カニューレ220は、入口カニューレ入口330を含み得る。入口カニューレ入口330は、入口カニューレ220の開放端であり、モップヘッド20への途中で、入口カニューレ入口330を通して床処理組成物50が輸送される。入口カニューレ入口330は、膜封止材160を穿孔し得るように鋭くすることができる。入口カニューレ220は、膜封止材160を穿刺することによって膜封止材160が穿孔されても、膜封止材160が一体のままであるように、非コアリング針であってもよい。これは、針が膜封止材160を押し通すにつれて膜封止材160のコアが膜封止材160から分離又は部分的に分離されるコアリング針と対照的である。非コアリング針によって穿孔される膜封止材160は、コアリング針が用いられる場合と比較して、針が除去された後に漏出しにくくなり得るので、非コアリング針は、使用者が同一の分配パッケージ15を分配システム10と複数回係合及び係合解除する場合に有利であり得る。更に、非コアリング針は、膜封止材160を穿孔する際に膜封止材160からチャフ片を生成する可能性が低い。
【0069】
入口カニューレ220は直線状であり得る。入口カニューレ220は、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム等の金属で形成され得る。入口カニューレ220は、約0.5mm~約5mm、任意選択で約1mm~約3mmの外径を有し得る。入口カニューレ220は、約0.2mm~約3mm、任意選択で約1mm~約3mmの内径を有し得る。入口カニューレ入口330は、直線状又は傾斜した縁部であり得、約0度~約30度、任意選択で約10度~約20度の先端角度を有し得る。
【0070】
クレードル200が第1の位置にある場合に、入口カニューレ入口330は、シャーシ210とクレードル200との間にあり得る。これは、クレードル200が第1の位置にある場合に入口カニューレ220を遮蔽し得る。クレードル200の第1の位置は、分配パッケージ15が分配システム10に設置されていない場合に、又は分配パッケージ15が押し下げられて分配パッケージ15を入口カニューレ220と係合させる前に、生じ得る。
【0071】
クレードル200は、液体輸送開孔部340を備え得る。液体輸送開孔部340は、液体輸送開孔部340が入口カニューレ220と位置合わせされるように、入口カニューレ220と位置合わせされ得る。クレードル200が第2の位置にある場合に、入口カニューレ入口330は、クレードル200内の液体輸送開孔部340においてクレードル200を通って突出し得る。分配パッケージ15が分配システム10内に設置されると、液体輸送開孔部340は、結合シェル40の分配開口部80と一直線上になり得る。これにより、入口カニューレ220は、液体輸送開孔部においてクレードル200を通って突出し、分配開口部80を通って膜封止材160を穿孔することを可能にし得、したがって、床処理組成物50が分配パッケージ15から床に輸送され得る。
【0072】
分配システム10は、任意選択で、開口部260を通ってz軸Zに平行な方向に突出する通気カニューレ225を備え得る。クレードル200は、通気開孔部342を更に含み得る。通気開孔部342は、通気カニューレ225と位置合わせされ得る。通気カニューレ225は、通気カニューレ出口335を備え得る。クレードル200が第1の位置にある場合に、通気カニューレ出口335は、シャーシとクレードル200との間にあり、液体輸送開孔部340と位置合わせされ得る。クレードル200が第2の位置にある場合に、通気カニューレ225は、通気開口部342を通って突出し得る。通気カニューレ出口335は、通気中に空気流が通気カニューレ225から出る、すなわち、分配パッケージ15内に出る場所である。通気カニューレ225は、床処理組成物50が分配パッケージ15内から分配される際に、分配パッケージ15からの通気を提供し得る。床処理組成物50が分配パッケージ15から流出した際に、分配パッケージ15内の圧力とデバイス1が使用される環境の周囲圧力とを等しくするために、空気が分配パッケージ15内へと排出され得る。通気カニューレ225は、例えば、分配パッケージ15の一部として通気口を提供するか、又は床処理組成物50がそこから分配される際に潰れる折り畳み可能な袋に床処理組成物50を収容することによって、圧力均等化が別の方法で対処される場合には必要とされない場合がある。任意選択で、入口カニューレ220は、その内部に一体化された通気口を有し得る。
【0073】
通気カニューレ225は、通気カニューレ出口335に向かう方向の流体流に対して開いている一方向通気弁375と流体連通し得る。分配パッケージ15が分配デバイス10に設置されると、通気カニューレ出口335は、分配パッケージ15の容器125内にあり得る。
【0074】
クレードル200は、係合開孔部350がラッチ270と位置合わせされるように、ラッチ270と位置合わせされた複数の係合開孔部350を備え得る。クレードル200が第1の位置にある場合に、クレードル200は、ラッチ270がシャーシ210とクレードル200との間にあるようにラッチ270の上にある。クレードル200が第2の位置に移行した場合に、クレードル200はシャーシ210に対して下降し、ラッチ270はクレードル200を通って突出し得る。分配パッケージ15が分配システム10と係合され、クレードル200が第2の位置にある場合に、ラッチ270は、分配パッケージ15の一部分に掛止され得る。
【0075】
クレードル200は、クレードル200の外向き面390から突出する一対の離間したガイド395を更に備え得る。ガイド395は、係合開孔部350よりもz軸Zから更に離れていてもよい。ガイド395は、係合開孔部350の外側にあり得、z軸Zは、ガイド395と一直線上になり得、かつその間にあり得る。ガイド395は、分配パッケージ15が適切な嵌合位置にある場合に分配パッケージ15の一部に嵌合又は適合し得る突出形状を提供し得る。
【0076】
任意選択で、クレードル200は、クレードル200の内向き面380から突出する一対の離間したステム385を更に備え得る。これらのステム385は、第1の位置から第2の位置へのクレードル200の移動をガイドし、クレードル200とシャーシ210との嵌合を安定させるのに役立つよう、シャーシ210を通る開口部内へと、及び/又は開口部を通って、嵌合され得る。
【0077】
分配システム10は、入口カニューレ220と流体連通しているポンプ360を更に備え得る。ポンプ360は、床処理組成物50を分配パッケージ15からモップヘッド20に圧送し得る。モップヘッド20は、ポンプ360と流体連通し得る。ポンプ360は、導管30を介してモップヘッド20に接続され得る。
【0078】
ポンプ360は、ポンプ360のアップストローク及びダウンストロークを生成するために繰り返し引かれるか又は押されるトリガによって作動される、手動ピストンポンプ360であり得る。ポンプ360は、ハンドル5に取り付けられたスイッチ3によって作動される電気機械式ポンプ360であり得る。ポンプ360は、非限定的な例として、ギアポンプ、インペラポンプ、ピストンポンプ、スクリューポンプ、蠕動ポンプ、ダイヤフラムポンプ、又は1L未満の容積を有する小さな空間内に収まることができる任意のその他のポンプであり得る。電気機械式ポンプ360が用いられる場合、電源はデバイス1に搭載され得る。電源は、分配システム10内に一体的に成形され得るか、又は分配システム10に取り付けられ得る。電源は、充電式電池、使い捨て電池、又は任意選択の変圧器を有するコードによってデバイスに接続された家庭用交流であり得る。ポンプ360は、約20mL/分~約400mL/分、任意選択で約150mL/分~約250mL/分の流量を提供し得る。
【0079】
分配システム10は、ポンプ360の下流に逆止弁365を更に備え得る。逆止弁365は、ポンプ360の下流かつ導管30の上流にあり得る。逆止弁365は、ポンプ360から導管30への流れを許容する方向を有し得る。逆止弁365は、ポンプ360への逆流を防止するのに役立ち得、また、逆止弁365の下流の導管30内に真空を発生させることによって、導管30内に床処理組成物50を保持するように作用し得、これによって、ポンプ360が作動していない場合、又はデバイスが使用されていない場合、導管30から出る制御されていない滴の可能性を低減する。
【0080】
分配システム10は、一対の対向するクレードル支持体370を備え得る。クレードル支持体370は、z軸Zに向かって配向され、クレードル200が第1の位置にある場合にクレードル内向き面380と係合され得る。クレードル内向き面380は、シャーシ210に向かって配向される。クレードル200は、クレードル内向き面380の反対側に外向き面390を有し得る。クレードル支持体370は、クレードル200が第1の位置にある場合にクレードル200の下からクレードル200を支持し、第1の位置から第2の位置に向かうクレードル200の移動に抵抗し得る。クレードル200は、分配パッケージ15が分配システム10に設置される前に、第1の位置にあり得る。この状況では空洞190が開いているので、使用者が意図せずにクレードル200に接触し、クレードル200をシャーシ210に向かって押し下げることがある。その結果、入口カニューレ220が液体輸送開孔部340においてクレードル200を通って意図せずに突出してしまうことがあり、入口カニューレ220及び任意選択の通気カニューレ225が使用者によって接触可能になることがある。
【0081】
クレードル支持体370の各々は、クレードル200の周縁部405の外側に延在する作動アーム400から、外向き面390の少なくとも一部分にわたって延在し得る。クレードル支持体370は、クレードル200の下からクレードル200を支持するために、作動アーム400からz軸Zに向かって延在し得る。分配パッケージ15が空洞190内へと挿入され、クレードル200内に着座した場合、分配パッケージ15の部分が作動アーム400を押して、作動アーム400のアーム端部402をz軸Zから離れるように押し得る。作動アーム400のアーム端部402がz軸Zから離れるように移動すると、クレードル支持体370をクレードル200の内向き面380から係合解除し得る。実際には、分配パッケージ15は、作動アーム400を広げて離すことができ、それによって、クレードル支持体370をクレードル200の下から移動させる。これにより、クレードル200は、第1の位置から第2の位置に向かって移動するように解放される。
【0082】
作動アーム400をクレードル200の周縁部405の外側かつ外向き面390の一部の上に提供することにより、分配パッケージ15がクレードル200内に着座している場合にデフォルトでクレードル支持体370をクレードル200から係合解除するための機構を提供し得る。使用者は、クレードル支持体370を係合解除するために、スイッチ若しくはレバー、又はその他の機械的デバイス若しくは電気機械的デバイスを手動で操作する必要はない。むしろ、クレードル支持体370は、使用者が分配パッケージ15をクレードル200に設置する意図された動作を行うことによって係合解除される。これは、使用者による分配システム10の操作を簡略化する。更に、作動アーム400はクレードル200の両側にあるので、使用者が意図せずに両方のクレードル支持体370を同時に係合解除し、クレードル200を第1の位置から第2の位置に移動させることができる可能性は低い。
【0083】
各クレードル支持体370は、ヒンジ420においてシャーシ210と係合するレバーアーム410と係合され得る。各ヒンジ420は、レバーアーム410をz軸Zに向かって回転させるように付勢されたヒンジばね430を備え得る。シャーシ210とヒンジ式に係合されたレバーアーム410から垂下するクレードル支持体370を用いてクレードル200を第1の位置に支持することにより、クレードル支持体370をクレードル内向き面380から簡単に繰り返し係合解除及び係合させ得る。レバーアーム410をz軸Zに向かって回転させるように付勢されたヒンジばね430は、クレードル支持体370とクレードル内向き面380との自動係合を提供し得る。ヒンジばね430は、一端がシャーシ210に係合され、他端がレバーアーム410がヒンジ420に接続される位置又はその付近でレバーアーム410に係合されるコイルばねであり得る。
【0084】
クレードル200の第1の位置から第2の位置への意図しない移動を抑制するための機構は、シャーシ210に係合されたヒンジ420から作動アーム400まで延在するレバーアーム410を備え、クレードル支持体370は、ヒンジ420と作動アーム400との間の位置でレバーアーム410からz軸Zに向かう方向に延在し、クレードル内向き面380に係合され、作動アーム400は、周縁部405の外側に、クレードル外向き面390の少なくとも一部分にわたって延在し、ヒンジ420は、レバーアーム410をz軸Zに向かって回転させるように付勢されたヒンジばね430を備え、分配パッケージ15を空洞190内へと挿入し、分配パッケージ15をクレードル200に嵌合することによってクレードル支持体370をクレードル200から係合解除することができるので、使用者が操作するのを簡単にし得る。分配パッケージ15の一部は、z軸Zから離れる方向に作動アーム400を押し得、これは次に、クレードル200が第1の位置から第2の位置に自由に押されるように、クレードル支持体370をクレードル200の下から移動させる。使用者は、デバイス1の予想される使用の一部として使用者が分配パッケージ15を空洞190内へと挿入したときに機構が自動的に動作し得るので、機構が存在すること、又は機構がどのように動作するかを理解する必要さえない。
【0085】
分配システム10の部品のアセンブリが図10に示されている。図10では、クレードル200は、第1の位置にある。第1の位置において、入口カニューレ220は、クレードル200とシャーシ210との間に位置付けられている。これにより、使用者が意図せずに入口カニューレ220に触れる可能性を制限し得る。更に、クレードル200が第1の位置にある場合に、作動アーム400は、クレードル200の外向き面390に達し、わずかにその上にある。クレードル200の下で、クレードル支持体370は、クレードル200の内向き面380と係合し、それによって、第1の位置から第2の位置へのクレードル200の移動に抵抗する。
【0086】
図11Aでは、クレードル200は第1の位置にあり、分配パッケージ15の結合シェル40は明確性のために図示されていない。クレードル支持体370をクレードル200の内向き面380から係合解除するために、作動アーム400を外向きに移動させる必要があるので、使用者が分配パッケージ15を挿入せずにクレードル200を第2の位置に意図せずに操作することは困難であり得る。図11Bに示されるように、クレードル200が第2の位置にある場合に、入口カニューレ220は、液体輸送開孔部340を通って上方に突出する。ラッチ270もまた、係合開孔部350を通って上方に突出する。クレードル支持体370は、クレードル200の第1の位置から第2の位置への移動を可能にするために、クレードル200の外側にある。作動アーム400はまた、分配パッケージ15がクレードル200に取り付けられた場合のように、z軸から離れるように外向きに移動されるように示されている。
【0087】
結合シェル40が図面に含まれる図12に示されるように、クレードル200が第2の位置にある場合に、入口カニューレ220は、液体輸送開孔部340を通って上方に突出する。ラッチ270もまた、係合開孔部350を通って上方に突出する。クレードル支持体370は、クレードル200の第1の位置から第2の位置への移動を可能にするために、クレードル200の外側にある。作動アーム400はまた、分配パッケージ15がクレードル200に取り付けられた場合のように、z軸から離れるように外向きに移動されるように示されている。
【0088】
図12は、分配パッケージ15の一部を形成し得る結合シェル40と共に、第2の位置にあるクレードル200を示す。図12に示されるように、ラッチ270は、クレードル200の係合開孔部350を通り、結合シェル40の前方開孔部70及び後方開孔部75を通って上方に突出する。ラッチ270の捕捉側部290は、結合シェル40の前方開孔部70及び後方開孔部75と係合して、結合シェル40を固定し、それによって、容器125を空洞190内に確実に固定する。ラッチ270と前方開孔部70及び後方開孔部75のうちの1つ以上との係合位置のうちの1つ以上は、使用者が使用中に静止物体にモップヘッド20をぶつけた場合に、分配パッケージ15の安定性を提供し得る。
【0089】
図13A図13Dは、結合シェル40がラッチ270と係合し得る方法を示す。図13Aにおいて、分配パッケージ15は、使用者によってクレードル200の近くに運ばれる。フレームばね310は、低貯蔵エネルギー状態又は貯蔵エネルギーなし状態であり得る。係合開孔部350は、ラッチ270が係合開孔部350を通過し得るように、ラッチ270と位置合わせされる。前方開孔部70及び後方開孔部75もラッチ270と位置合わせされる。ガイド395は、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100と位置合わせされる。
【0090】
図13Bにおいて、使用者は、分配パッケージ15を第1の位置から第2の位置に向かって下方に押す。クレードルばね230は、クレードルばね230に負荷がかけられる際にエネルギーを蓄える。前方開孔部70及び後方開孔部75は、ラッチ270と接触する。ラッチ270の自由端280の傾斜面285は、それぞれのラッチ270が位置合わせされる前方開孔部70又は後方開孔部75の協働的に傾斜した縁部に接触し得る。使用者によって分配パッケージ15に印加された垂直力は、ラッチ270の自由端280の傾斜面285に伝達され得る。その垂直力の成分は、開放フレーム260を横方向に移動させる横方向の力を提供し得る。ラッチ270が十分に押し出された場合に(図13C)、クレードル200をz軸Zに沿って更にわずかに押し下げることができる。開放フレーム260及びラッチ270は後方に移動することができ、ラッチ270の捕捉面300は結合シェル40と係合し得る(図13D)。
【0091】
前述したように、使用者は、ボタン250を押して開放フレーム260を移動させ、ラッチ270を結合シェル40の前方開孔部70及び後方開孔部75から係合解除することによって、分配パッケージ15を係合解除し得る。係合解除されると、クレードルばね230は、クレードル200を第2の位置から第1の位置に押し戻すことができる。第1の位置において、使用者は、分配パッケージ15をデバイス1から係合解除し得る。
【0092】
分配パッケージ15は、以下の工程によって分配システム10と係合され得る。分配パッケージ15は、結合シェル40が下向き配向になるように手動で位置付けられ得る。すなわち、分配シェル40はクレードル200に向けて配向され得る。前方開孔部70は、係合開孔部350及び分配開口部80の液体輸送開孔部340と位置合わせされる。上壁55は、手動でクレードル200に接触される。容器125は、クレードル200を第1の位置から第2の位置に移動させるために手動で下方に押され、それによって、入口カニューレ220が膜封止材160を穿刺する。ラッチ270は、前方開孔部70と係合する。次に、容器125は、ラッチ270と係合した分配パッケージ15を残して解放される。本方法は、分配パッケージ15を作動アーム400に接触させて、クレードル支持体370を内向き面380から係合解除する工程を更に含み得る。本方法は、ボタン250を押して、開放フレーム260を係合位置から係合解除位置に移動させ、分配パッケージ15を1つ以上のラッチ270から係合解除する工程を更に含み得る。
【0093】
分配パッケージ15の一部として用いられ得る結合シェル40の非限定的な実施例を、図14図22に示す。結合シェル40は、少なくとも2つの支持ゾーン440を備え得る。各支持ゾーン440は、上壁55の一部分と、長手方向軸Lに実質的に平行又は平行である前縁部85によって少なくとも部分的に境界付けられた上壁55内の開放領域450と、を含み得る。そのような1つ以上の前縁部85は、分配パッケージ15がデバイス1と確実に係合する場所を提供し得る。開放領域450は、支持ゾーン440の間で連続的であり得る。連続的な開放領域450は、部品重量を低減するのに役立ち得、これによって、使用者が被る材料コスト及び輸送コストを低減し、分配パッケージ15を取り扱いやすくし得る。
【0094】
1つ以上の前縁部85は、面取りされ得るか、又は斜角を付けられ得る。上述したように、面取りされた又は傾斜した前縁部85は、ラッチ270を支持ゾーン440の開放領域450内へとガイドするのに役立ち、場合によっては、ラッチ270が開放領域450を通過し、続いて上壁55上に掛止することができるように、ラッチ270に力を伝達してラッチ270を横方向に変位させ得る。
【0095】
支持ゾーン440の各々は、長手方向軸Lに実質的に平行又は平行である対向する前縁部85によって少なくとも部分的に境界付けられ得る。両方の対向する前縁部85を長手方向軸Lに平行又は実質的に平行にすることは、分配パッケージ15がデバイス1と係合され得るz軸Zの周りの2つの配向を提供し得る。対向する前縁部85は両方とも、z軸Zの周りの結合シェル40のいずれの配向においても、ラッチ270を支持ゾーン440に都合よく嵌合させることができるように、面取りされ得るか、又は斜角を付けられ得る。
【0096】
開放領域450は、例えば図14図20及び図23のように、支持ゾーン440の間で連続的であり得る。これにより、結合シェル40の重量を低減し得、結合シェル40を製造するのに必要な材料を少なくし得る。任意選択で、開放領域450は、首部取付部110と連続し得、これはまた、結合シェル40の重量を低減し、結合シェル40を製造するために使用される材料の量を低減し得る。このような配置の非限定的な実施例が図23に示されており、図23は、首部110が連続していない結合シェル40の底面図である。
【0097】
結合シェル40は、4つの支持ゾーン440を備え得る。4つの支持ゾーン440は、長手方向軸L及び横軸Tによって画定される4つの象限へと分散され得る。4つの支持ゾーン440を提供することは、分配パッケージ15のデバイス1への係合のより大きな安定性を提供し、係合の冗長性を提供し得る。支持ゾーン440は、横軸Tの両側に位置付けられ得る。このような配置は、デバイス1が使用されているときに、z軸Zを中心とする回転運動から分配パッケージ15を安定化させるのに役立ち得る。任意選択で、支持ゾーン440は、長手方向軸Lの両側に位置付けられ得、これによって、デバイス1の長手方向軸Lに沿った左右の動きに対して分配パッケージ15の安定性を提供し得る。横軸Tの両側の支持ゾーン440は、横軸Tに平行な軸に対して互いに位置合わせされていても、位置合わせされていなくてもよい。
【0098】
前縁部85は、長手方向軸Lから等距離にあり得る。任意選択で、支持ゾーン440は、z軸Aから等距離にあり得る。支持ゾーン440は、横軸Tから等距離にあり得る。支持ゾーン440は、長手方向軸Lから等距離にあり得る。これらの配置及びこれらの配置の組み合わせは、ラッチ270を分配パッケージ15と係合させるための機構の機械的設計を単純化し、機構の対称性を提供し得る。
【0099】
図14図22に示されるように、開放領域450は、第1のガイド開孔部95及び第2のガイド開孔部100よりも長手方向軸Lから更に離れて延在し得、これによって、分配パッケージ15とデバイス1との間の接続のトルク抵抗を増加させることが可能であり得る。任意選択で、前方開孔部70及び後方開孔部75は、横軸Tに平行な軸に対して互いに位置合わせされていない。同様に、支持ゾーン440は、横軸Tに平行な軸に対して互いに位置合わせされていなくてもよい(例えば、図21及び図22)。
【0100】
結合シェル40の底面図を図23に示す。首部取付部110は、分配開口部80を部分的に取り囲み得る。首部取付部110は、分配開口部80の約30%超、任意選択で50%超、任意選択で80%超、任意選択で100%を取り囲み得る。首部取付部110は、首部取付部110が製造、二次包装、流通、棚への陳列、使用者の自宅への輸送、並びに使用者の自宅での設置及び使用中に耐える必要があり得る予想される力の下で、容器125の首部140と確実に係合するのに十分な構造を有するだけでよい。
【0101】
組み合わせ
以下は実施例である。
A.床処理組成物(50)のための分配システム(10)であって、当該分配システムは、
空洞(190)を部分的に取り囲むハウジング(180)であって、当該空洞はz軸(Z)と位置合わせされている、ハウジング(180)と、
当該ハウジング内で当該z軸に沿って第1の位置から第2の位置へ移動可能なクレードル(200)であって、当該クレードルは、当該z軸と位置合わせされた液体輸送開孔部(340)を備える、クレードル(200)と、
当該z軸に沿って固定位置にあるシャーシ(210)と、
当該クレードルと当該シャーシとに係合し、当該クレードルと当該シャーシとの間に位置付けられたクレードルばね(230)と、
当該シャーシに摺動可能に係合され、当該z軸に沿った固定位置において可動域を通って当該z軸に対して往復移動可能な摺動ロック(240)であって、
(i)当該z軸から離れる方向に配向されたボタン(250)と、
(ii)当該ボタンと係合された開放フレーム(260)であって、当該開放フレームは、当該摺動ロックの当該可動域を通って当該z軸と一直線上に開放されている、開放フレーム(260)と、
(iii)少なくとも1つのラッチ(270)であって、当該ラッチは、当該開放フレームから当該クレードルに向かう方向に自由端(280)まで延在し、当該ラッチは、当該ボタンに向かって配向された捕捉側部(290)と、当該開放フレームに向かって配向された捕捉面(300)とを有する、少なくとも1つのラッチ(270)と、を備える、摺動ロック(240)と、
当該開放フレームを通って当該z軸に平行な方向に突出する入口カニューレ(220)であって、当該入口カニューレは入口カニューレ入口(330)を備え、当該クレードルが当該第1の位置にある場合に、当該入口カニューレ入口は当該シャーシと当該クレードルとの間にあり、当該クレードルが当該第2の位置にある場合に、当該入口カニューレ入口は当該クレードル内の当該液体輸送開孔部において当該クレードルを通って突出している、入口カニューレ(220)と、
当該入口カニューレと流体連通しているポンプ(360)と、
当該ポンプと流体連通しているモップヘッド(20)と、を備え、
当該クレードルは、当該ラッチと位置合わせされた係合開孔部(350)を備え、当該クレードルが当該第2の位置にある場合に、当該ラッチは当該係合開孔部を通って突出している、分配システム(10)。
B.当該摺動ロックは複数の当該ラッチを備え、当該クレードルは複数の当該係合開孔部を備える、段落Aに記載の分配システム。
C.当該クレードルは、当該シャーシに向かって配向された内向き面(380)と、当該内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、当該クレードルが当該第1の位置にある場合に、当該z軸に向かって配向された一対の対向する可動であるクレードル支持体(370)が当該内向き面と係合する、段落A又はBに記載の分配システム。
D.当該クレードルは、当該z軸の周りに周縁部(405)を有し、各クレードル支持体は、当該周縁部の外側に、かつ当該外向き面の少なくとも一部分にわたって延在する作動アーム(400)から延在している、段落Cに記載の分配システム。
E.各クレードル支持体は、ヒンジ(420)において当該シャーシと係合されるレバーアーム(410)と係合され、各当該ヒンジは、当該レバーアームを当該z軸に向かって回転させるように付勢されるヒンジばね(430)を備える、段落C又はDに記載の分配システム。
F.当該開放フレームは係合位置と係合解除位置とを有し、当該ボタンは、当該開放フレームが当該係合解除位置にある場合よりも当該開放フレームが当該係合位置にある場合に、当該z軸から更に離れている、段落A~Eのいずれかに記載の分配システム。
G.当該分配システムは、当該z軸から離れる方向に当該開放フレームから外向きに突出する一対の対向するキャリッジ停止部(265)を更に備え、各キャリッジ停止部は、当該シャーシと係合される個々の停止捕捉部(267)と係合している、段落A~Fのいずれかに記載の分配システム。
H.当該分配システムは、当該開放フレームと当該シャーシとに係合し、当該開放フレームと当該シャーシとの間に位置付けられた一次元フレームばね(310)を更に備える、段落A~Gのいずれかに記載の分配システム。
I.当該分配システムは、当該開放フレームを通って当該z軸に平行な方向に突出する通気カニューレ(225)を更に備え、当該通気カニューレは、通気カニューレ出口(335)を備え、当該クレードルが当該第1の位置にある場合に、当該通気カニューレ出口は、当該シャーシと当該クレードルとの間にあり、当該液体輸送開孔部と位置合わせされている、段落A~Hのいずれかに記載の分配システム。
J.当該通気カニューレは、当該通気カニューレ出口に向かう方向の流体流に対して開いている一方向通気弁(375)と流体連通している、段落Iに記載の分配システム。
K.当該分配システムはハンドル(5)を更に備え、当該ハウジングは当該ハンドルと当該モップヘッドとの間にあり、当該ハンドルは、当該ポンプに接続された電気回路の一部であるスイッチ(3)を備える、段落A~Jのいずれかに記載の分配システム。
L.当該ラッチの各々について、当該自由端の当該捕捉側部は、当該開放フレームから離れるように配向された傾斜面(285)を有する、段落A~Kのいずれかに記載の分配システム。
M.当該クレードルは、当該シャーシに向かって配向された内向き面(380)と、当該内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、当該クレードルは、当該外向き面から突出する一対の離間したガイド(395)を更に備え、当該ガイドは、当該係合開孔部よりも当該z軸から更に離れている、段落A~Eのいずれかに記載の分配システム。
N.当該分配システムは、当該空洞内に位置付けられた分配パッケージ(15)を更に備え、当該分配パッケージは、
上壁(55)を含む結合シェル(40)であって、当該上壁は、上壁周縁部(60)と、当該上壁周縁部から延在するシェル壁(65)と、を有し、当該上壁及び当該シェル壁は、シェル内部(115)を部分的に画定し、当該上壁は、長手方向軸(L)と、当該長手方向軸に直交し、当該z軸において当該長手方向軸と交差する横軸(T)と、を有し、当該z軸は、当該長手方向軸及び当該横軸に直交し、当該結合シェルは、
当該上壁にある前方開孔部(70)と、
当該上壁にあり、当該z軸と位置合わせされた、分配開口部(80)と、
当該分配開口部を少なくとも部分的に取り囲み、当該上壁から当該シェル内部へと突出し、当該z軸と位置合わせされた、首部取付部(110)と、を更に含む、結合シェル(40)と、
容器(125)であって、基部(130)と、当該基部から当該結合シェルに向かって延在し、当該z軸の周りに延在する本体壁(135)と、当該本体壁から当該z軸の周りに延在する首部(140)まで延在する肩部(137)と、当該z軸の周りに延在し、当該首部から当該z軸の周りに延在する封止面(155)まで延在する仕上げ部(150)と、当該封止面と係合する膜封止材(160)と、を含む容器(125)と、を備え、当該首部取付部は当該首部と係合し、当該上壁は当該肩部から離間している、段落A~Mのいずれかに記載の分配システム。
O.当該分配パッケージは、一対の当該前方開孔部を備える、段落Nに記載の分配システム。
P.当該一対の前方開孔部は、当該長手方向軸の一方の側にある、段落Oに記載の分配パッケージ。
Q.当該前方開孔部は、当該横軸の両側にある、段落O又はPに記載の分配パッケージ。
R.当該摺動ロックは複数の当該ラッチを備え、当該クレードルは複数の当該係合開孔部を備え、当該ラッチのうちの少なくとも2つは当該結合シェルと係合されている、段落O~Qのいずれかに記載の分配システム。
S.当該前方開孔部は各々、当該長手方向軸から離れるように配向された前縁部(85)を有し、当該前縁部は、当該長手方向軸から等距離にある、段落O~Rのいずれかに記載の分配システム。
T.当該前縁部の少なくとも一部は、当該上壁に対して面取りされているか、又は斜角を付けられている、段落Sに記載の分配システム。
U.当該前方開孔部は各々、当該長手方向軸から離れるように配向された前縁部(85)を有し、当該前縁部は当該長手方向軸から等距離にあり、各当該前縁部は実質的に同じ形状を有する、段落O~Tのいずれかに記載の分配システム。
V.当該シェル壁は、z軸に沿った方向において当該首部取付部よりも更に延在している、段落N~Uのいずれかに記載の分配システム。
W.当該分配パッケージは、当該長手方向軸に沿って位置付けられ、当該横軸の両側に位置付けられた当該上壁内の第1のガイド開孔部(95)及び第2のガイド開孔部(100)を更に備え、当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部は、当該前方開孔部よりも当該z軸から更に離れて延在している、段落N~Vのいずれかに記載の分配システム。
X.当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部は各々、個々の前方開孔部よりも面積が広い、段落Wに記載の分配システム。
Y.当該ラッチは、当該前方開孔部と係合される、段落N~Xのいずれかに記載の分配システム。
Z.当該分配開口部は、当該首部取付部よりも小さいスカラー開口面積を有する、段落N~Yのいずれかに記載の分配システム。
AA.当該シェルは、当該上壁にあり、当該横軸の両側に位置付けられた一対の後方開孔部(75)を更に備え、当該長手方向軸は、当該前方開孔部と当該後方開孔部との間にあり、当該前方開孔部の一部と当該後方開孔部の一部とは、当該横軸に平行な方向において互いに一直線上にある、段落O~Zのいずれかに記載の分配システム。
BB.当該後方開孔部は各々、当該長手方向軸に向かって配向された内側縁部(90)を有し、当該内側縁部は、当該長手方向軸から等距離にある、段落AAに記載の分配システム。
CC.当該内側縁部の少なくとも一部は、当該上壁に対して面取りされるか、又は斜角を付けられている、段落BBに記載の分配システム。
DD.各内側縁部は、実質的に同じ形状を有する、段落BB又はCCに記載の分配システム。
EE.当該後方開孔部は、当該長手方向軸から等距離にある、段落AA~DDのいずれかに記載の分配システム。
FF.当該前方開孔部及び当該後方開孔部は、当該長手方向軸から等距離にある、段落AA~EEのいずれかに記載の分配システム。
GG.当該分配パッケージは、当該長手方向軸に沿って位置付けられ、当該横軸の両側に位置付けられた当該上壁内の第1のガイド開孔部(95)及び第2のガイド開孔部(100)を更に備え、当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部は、当該後方開孔部よりも当該z軸から更に離れて延在している、段落AA~FFのいずれかに記載の分配システム。
HH.当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部は各々、個々の後方開孔部よりも面積が広い、段落GGに記載の分配システム。
II.当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部は、当該長手方向軸に沿って測定された長さよりも大きい、当該長手方向軸に直交して測定された幅を有する、段落GG又はHHに記載の分配システム。
JJ.当該ラッチは、当該前方開孔部及び当該後方開孔部と係合される、段落AA~IIのいずれかに記載の分配システム。
KK.当該首部取付部は、当該膜封止材と係合するランド封止部(165)を備える、段落N~JJのいずれかに記載の分配システム。
LL.当該結合シェルは、当該横軸に沿ってよりも、当該長手方向軸に沿って更に広がっている、段落N~KKのいずれかに記載の分配システム。
MM.当該前方開孔部は、当該z軸から等距離にある、段落O~LLのいずれかに記載の分配システム。
NN.当該後方開孔部は、当該z軸から等距離にある、段落AA~MMのいずれかに記載の分配システム。
OO.当該膜封止材は、当該上壁に対して窪んでいる、段落N~NNのいずれかに記載の分配システム。
PP.当該首部は、z軸から離れるように当該首部から突出し、当該z軸の周りに又は部分的に周りに延在するねじ山又はビード(145)を更に備え、当該首部取付部は、当該ねじ山又はビードと係合される、段落N~OOのいずれかに記載の分配システム。
QQ.当該分配システムは、当該空洞内に位置付けられた分配パッケージ(15)を更に備え、当該分配パッケージは、
(a)上壁(55)を含む結合シェル(40)であって、当該上壁は、上壁周縁部(60)と、当該上壁周縁部から延在するシェル壁(65)と、を有し、当該上壁及び当該シェル壁は、シェル内部(115)を部分的に画定し、当該上壁は、長手方向軸(L)と、当該長手方向軸に直交し、当該z軸(Z)において当該長手方向軸と交差する横軸(T)と、を有し、当該z軸は、当該長手方向軸及び当該横軸に直交し、当該上壁は、当該横軸に沿ってよりも当該長手方向軸に沿って更に広がっており、当該上壁は、当該z軸において開放されており、当該結合シェルは、
(i)少なくとも2つの支持ゾーン(440)であって、各支持ゾーンは、当該上壁の一部分と、当該長手方向軸に実質的に平行な前縁部(85)によって少なくとも部分的に境界付けられた当該上壁内の開放領域(450)とを含み、当該開放領域は、当該支持ゾーン間で連続している、少なくとも2つの支持ゾーン(440)と、
(ii)当該上壁から当該シェル内部へと突出し、当該z軸の周りに位置合わせされた、首部取付部(110)と、を更に含む、結合シェル(40)と、
(b)容器(125)であって、基部(130)と、当該基部から当該結合シェルに向かって延在し、当該z軸の周りに延在する本体壁(135)と、当該本体壁から当該z軸の周りに延在する首部(140)まで延在する肩部(137)と、当該z軸の周りに延在し、当該首部から当該z軸の周りに延在する封止面(155)まで延在する仕上げ部(150)と、当該封止面と係合する膜封止材(160)と、を含む容器(125)と、を備え、当該首部取付部は当該首部と係合し、当該上壁は当該肩部から離間している、段落A~Mのいずれかに記載の分配システム。
RR.当該前縁部は、面取りされているか、又は斜角を付けられている、段落QQに記載の分配システム。
SS.各当該支持ゾーンは、当該長手方向軸に実質的に平行な対向する前縁部によって少なくとも部分的に境界付けられている、段落QQ又はRRに記載の分配システム。
TT.当該対向する前縁部は、面取りされているか、又は斜角を付けられている、段落SSに記載の分配システム。
UU.当該開放領域は、首部取付部と連続している、段落QQ~TTのいずれかに記載の分配システム。
VV.当該結合シェルは、4つの当該支持ゾーンを備える、段落QQ~UUのいずれかに記載の分配システム。
WW.当該支持ゾーンは、当該長手方向軸の両側にある、段落QQ~VVのいずれかに記載の分配システム。
XX.当該支持ゾーンは、当該横軸の両側にある、段落QQ~WWのいずれかに記載の分配システム。
YY.当該前縁部は、当該長手方向軸から等距離にある、段落QQ~XXのいずれかに記載の分配システム。
ZZ.当該分配パッケージは、当該長手方向軸に沿って位置付けられ、当該横軸の両側に位置付けられた当該上壁内の第1のガイド開孔部(95)及び第2のガイド開孔部(100)を更に備え、当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部は、当該支持ゾーンよりも当該z軸から更に離れて延在している、段落QQ~YYのいずれかに記載の分配システム。
AAA.当該開放領域は、当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部よりも当該長手方向軸Lから更に離れて延在している、段落ZZに記載の分配システム。
BBB.当該首部取付部は、当該膜封止材と係合するランド封止部(165)を備える、段落QQ~AAAのいずれかに記載の分配システム。
CCC.当該膜封止材は、当該上壁に対して窪んでいる、段落QQ~BBBのいずれかに記載の分配システム。
DDD.当該首部は、当該z軸から離れるように当該首部から突出し、当該z軸の周りに又は部分的に周りに延在するねじ山又はビード(145)を更に備え、当該首部取付部は、当該ねじ山又はビードと係合される、段落QQ~CCCのいずれかに記載の分配システム。
EEE.当該首部取付部は、当該z軸の周りで連続的である、段落QQ~TT及びVV~DDDのいずれかに記載の分配システム。
FFF.当該首部取付部は、当該z軸の周りで不連続である、段落QQ~DDDのいずれかに記載の分配システム。
GGG.当該支持ゾーンは、当該z軸から等距離にある、段落QQ~FFFのいずれかに記載の分配システム。
HHH.当該支持ゾーンは、当該z軸から等距離にあり、当該横軸から等距離にある、段落QQ~GGGのいずれかに記載の分配システム。
III.当該支持ゾーンは、当該z軸から等距離にあり、当該長手方向軸から等距離にある、段落QQ~HHHのいずれかに記載の分配システム。
JJJ.段落O~IIIのいずれかに記載の分配パッケージ(15)を係合する方法であって、
当該結合シェルが下向き配向になるように当該分配パッケージを手動で位置付ける工程と、
当該前方開孔部を当該係合開孔部と位置合わせし、当該分配開口部を当該液体輸送開孔部と位置合わせする工程と、
当該上壁を当該クレードルに手動で接触させる工程と、
当該容器を手動で下方に押して、当該クレードルを当該第1の位置から当該第2の位置に移動させ、それによって、当該入口カニューレが当該膜封止材を穿刺する工程と、
当該ラッチを当該前方開孔部と係合させる工程と、
当該容器を解放し、当該分配パッケージを当該ラッチと係合させたままにする工程と、を含む、方法。
KKK.当該クレードルは、当該シャーシに向けて配向された内向き面(380)と、当該内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、当該クレードルは、当該外向き面から突出する一対の離間したガイド(395)を更に備え、当該ガイドは、当該係合開孔部よりも当該z軸から更に離れており、当該分配パッケージは、当該長手方向軸に沿って位置付けられ、当該横軸の両側に位置付けられた当該上壁内に第1のガイド開孔部(95)及び第2のガイド開孔部(100)を更に備え、当該第1のガイド開孔部及び当該第2のガイド開孔部は、当該前方開孔部よりも当該z軸から更に離れて延在し、当該方法は、当該第1のガイド開孔部を当該離間したガイドの1つに嵌合し、当該第2のガイド開孔部を当該離間したガイドの別の1つに嵌合する工程を更に含む、段落JJJに記載の方法。
LLL.当該クレードルは、当該シャーシに向けて配向された内向き面(380)と、当該内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、当該z軸に向けて配向された一対の対向する可動であるクレードル支持体(370)は、当該クレードルが当該第1の位置にある場合に当該内向き面と係合し、当該クレードルは、当該z軸の周りに周縁部(405)を有し、各クレードル支持体は、当該周縁部の外側にかつ当該外向き面の少なくとも一部分にわたって延在する作動アーム(400)から延在し、各クレードル支持体は、ヒンジ(420)において当該シャーシに係合されたレバーアーム(410)に係合されており、各当該ヒンジは、当該z軸に向かって当該レバーアームを回転させるように付勢されたヒンジばね(430)を備え、当該方法は、当該分配パッケージを当該作動アームに接触させて当該クレードル支持体を当該内向き面から係合解除する工程を更に含む、段落JJJ又はKKKに記載の方法。
MMM.当該前方開孔部は各々、当該長手方向軸から離れるように配向された前縁部(85)を有し、当該クレードルが当該第1の位置から当該第2の位置に移動された際に、当該各ラッチが当該前縁部のうちの1つに個別に接触して、当該開放フレームを係合位置から係合解除位置に移動させる、段落JJJ~LLLのいずれかに記載の方法。
NNN.当該分配システムは、当該開放フレームと当該シャーシとに係合し、当該開放フレームと当該シャーシとの間に位置付けられた一次元フレームばね(310)を更に備え、当該分配パッケージを当該ラッチと係合させたままにした後に、当該方法は、当該ボタンを押して当該開放フレームを係合位置から係合解除位置に移動させて当該分配パッケージを当該ラッチから係合解除する工程を更に含む、段落JJJ~MMMのいずれかに記載の方法。
【0102】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0103】
あらゆる相互参照される又は関連する特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文献は、除外又は別途限定することが明言されない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいは、単独で又は任意の他の1つ以上の参考文献と組み合わせた場合に、いずれのこのような発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文献における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文献内の同じ用語のいずれの意味又は定義と矛盾する程度まで、本文献においてその用語に与えられた意味又は定義が優先されるものとする。
【0104】
本発明の特定の実施形態を例解及び記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々なその他の変更及び修正を行うことができることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2025-03-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床処理組成物(50)のための分配システム(10)であって、前記分配システムは、
空洞(190)を部分的に取り囲むハウジング(180)であって、前記空洞はz軸(Z)と位置合わせされている、ハウジング(180)と、
前記ハウジング内で前記z軸に沿って第1の位置から第2の位置へ移動可能なクレードル(200)であって、前記クレードルは、前記z軸と位置合わせされた液体輸送開孔部(340)を備える、クレードル(200)と、
前記z軸に沿って固定位置にあるシャーシ(210)と、
前記クレードルと前記シャーシとに係合し、前記クレードルと前記シャーシとの間に位置付けられたクレードルばね(230)と、
前記シャーシに摺動可能に係合され、前記z軸に沿った固定位置において可動域を通って前記z軸に対して往復移動可能な摺動ロック(240)であって、
(i)前記z軸から離れる方向に配向されたボタン(250)と、
(ii)前記ボタンと係合された開放フレーム(260)であって、前記開放フレームは、前記摺動ロックの前記可動域を通って前記z軸と一直線上に開放されている、開放フレーム(260)と、
(iii)少なくとも1つのラッチ(270)であって、前記ラッチは、前記開放フレームから前記クレードルに向かう方向に自由端(280)まで延在し、前記ラッチは、前記ボタンに向かって配向された捕捉側部(290)と、前記開放フレームに向かって配向された捕捉面(300)とを有する、少なくとも1つのラッチ(270)と、を備える、摺動ロック(240)と、
前記開放フレームを通って前記z軸に平行な方向に突出する入口カニューレ(220)であって、前記入口カニューレは入口カニューレ入口(330)を備え、前記クレードルが前記第1の位置にある場合に、前記入口カニューレ入口は前記シャーシと前記クレードルとの間にあり、前記クレードルが前記第2の位置にある場合に、前記入口カニューレ入口は前記クレードル内の前記液体輸送開孔部において前記クレードルを通って突出している、入口カニューレ(220)と、
前記入口カニューレと流体連通しているポンプ(360)と、
前記ポンプと流体連通しているモップヘッド(20)と、を備え、
前記クレードルは、前記ラッチと位置合わせされた係合開孔部(350)を備え、前記クレードルが前記第2の位置にある場合に、前記ラッチは前記係合開孔部を通って突出している、分配システム(10)。
【請求項2】
前記摺動ロックは複数の前記ラッチを備え、前記クレードルは複数の前記係合開孔部を備える、請求項1に記載の分配システム。
【請求項3】
前記クレードルは、前記シャーシに向かって配向された内向き面(380)と、前記内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、前記クレードルが前記第1の位置にある場合に、前記z軸に向かって配向された一対の対向する可動であるクレードル支持体(370)が前記内向き面と係合される、請求項1又は2に記載の分配システム。
【請求項4】
前記クレードルは、前記z軸の周りに周縁部(405)を有し、各クレードル支持体は、前記周縁部の外側に、かつ前記外向き面の少なくとも一部分にわたって延在する作動アーム(400)から延在している、請求項3に記載の分配システム。
【請求項5】
各クレードル支持体は、ヒンジ(420)において前記シャーシと係合されるレバーアーム(410)と係合され、各前記ヒンジは、前記レバーアームを前記z軸に向かって回転させるように付勢されるヒンジばね(430)を備える、請求項3に記載の分配システム。
【請求項6】
前記開放フレームは係合位置と係合解除位置とを有し、前記ボタンは、前記開放フレームが前記係合解除位置にある場合よりも前記開放フレームが前記係合位置にある場合に、前記z軸から更に離れている、請求項1に記載の分配システム。
【請求項7】
前記分配システムは、前記z軸から離れる方向に前記開放フレームから外向きに突出する一対の対向するキャリッジ停止部(265)を更に備え、各キャリッジ停止部は、前記シャーシと係合される個々の停止捕捉部(267)と係合される、請求項1に記載の分配システム。
【請求項8】
前記分配システムは、前記開放フレームと前記シャーシとに係合し、前記開放フレームと前記シャーシの間に位置付けられた一次元フレームばね(310)を更に備える、請求項1に記載の分配システム。
【請求項9】
前記分配システムは、前記開放フレームを通って前記z軸に平行な方向に突出する通気カニューレ(225)を更に備え、前記通気カニューレは、通気カニューレ出口(335)を備え、前記クレードルが前記第1の位置にある場合に、前記通気カニューレ出口は、前記シャーシと前記クレードルとの間にあり、前記液体輸送開孔部と位置合わせされている、請求項1に記載の分配システム。
【請求項10】
前記分配システムはハンドル(5)を更に備え、前記ハウジングは前記ハンドルと前記モップヘッドとの間にあり、前記ハンドルは、前記ポンプに接続された電気回路の一部であるスイッチ(3)を備える、請求項1に記載の分配システム。
【請求項11】
前記ラッチの各々について、前記自由端の前記捕捉側部は、前記開放フレームから離れるように配向された傾斜面(285)を有する、請求項1に記載の分配システム。
【請求項12】
前記クレードルは、前記シャーシに向かって配向された内向き面(380)と、前記内向き面の反対側の外向き面(390)と、を有し、前記クレードルは、前記外向き面から突出する一対の離間したガイド(395)を更に備え、前記ガイドは、前記係合開孔部よりも前記z軸から更に離れている、請求項1に記載の分配システム。
【請求項13】
前記分配システムは、前記空洞内に位置付けられた分配パッケージ(15)を更に備え、前記分配パッケージは、
上壁(55)を含む結合シェル(40)であって、前記上壁は、上壁周縁部(60)と、前記上壁周縁部から延在するシェル壁(65)と、を有し、前記上壁及び前記シェル壁は、シェル内部(115)を部分的に画定し、前記上壁は、長手方向軸(L)と、前記長手方向軸に直交し、前記z軸において前記長手方向軸と交差する横軸(T)と、を有し、前記z軸は、前記長手方向軸及び前記横軸に直交し、前記結合シェルは、
前記上壁にある前方開孔部(70)と、
前記上壁にあり、前記z軸と位置合わせされた、分配開口部(80)と、
前記分配開口部を少なくとも部分的に取り囲み、前記上壁から前記シェル内部へと突出し、前記z軸と位置合わせされた、首部取付部(110)と、を更に含む、結合シェル(40)と、
容器(125)であって、基部(130)と、前記基部から前記結合シェルに向かって延在し、前記z軸の周りに延在する本体壁(135)と、前記本体壁から前記z軸の周りに延在する首部(140)まで延在する肩部(137)と、前記z軸の周りに延在し、前記首部から前記z軸の周りに延在する封止面(155)まで延在する仕上げ部(150)と、前記封止面と係合する膜封止材(160)と、を含む、容器(125)と、を備え、前記首部取付部は前記首部と係合し、前記上壁は前記肩部から離間している、請求項1に記載の分配システム。
【請求項14】
前記分配システムは、前記空洞内に位置付けられた分配パッケージ(15)を更に備え、前記分配パッケージは、
(a)上壁(55)を含む結合シェル(40)であって、前記上壁は、上壁周縁部(60)と、前記上壁周縁部から延在するシェル壁(65)と、を有し、前記上壁及び前記シェル壁は、シェル内部(115)を部分的に画定し、前記上壁は、長手方向軸(L)と、前記長手方向軸に直交し、前記z軸(Z)において前記長手方向軸と交差する横軸(T)と、を有し、前記z軸は、前記長手方向軸及び前記横軸に直交し、前記上壁は、前記横軸に沿ってよりも前記長手方向軸に沿って更に広がっており、前記上壁は、前記z軸において開放されており、前記結合シェルは、
(i)少なくとも2つの支持ゾーン(440)であって、各支持ゾーンは、前記上壁の一部分と、前記長手方向軸に実質的に平行な前縁部(85)によって少なくとも部分的に境界付けられた前記上壁内の開放領域(450)と、を含み、前記開放領域は、前記支持ゾーン間で連続している、少なくとも2つの支持ゾーン(440)と、
(ii)前記上壁から前記シェル内部へと突出し、前記z軸の周りに位置合わせされた、首部取付部(110)と、を更に含む、結合シェル(40)と、
(b)容器(125)であって、基部(130)と、前記基部から前記結合シェルに向かって延在し、前記z軸の周りに延在する本体壁(135)と、前記本体壁から前記z軸の周りに延在する首部(140)まで延在する肩部(137)と、前記z軸の周りに延在し、前記首部から前記z軸の周りに延在する封止面(155)まで延在する仕上げ部(150)と、前記封止面と係合する膜封止材(160)と、を含む、容器(125)と、を備え、前記首部取付部は前記首部と係合し、前記上壁は前記肩部から離間している、請求項13に記載の分配システム。
【請求項15】
請求項14に記載の分配システム内に分配パッケージ(15)を係合させる方法であって、
前記結合シェルが下向き配向になるように前記分配パッケージを手動で位置付ける工程と、
前記前方開孔部を前記係合開孔部と位置合わせし、前記分配開口部を前記液体輸送開孔部と位置合わせする工程と、
前記上壁を前記クレードルに手動で接触させる工程と、
前記容器を手動で下方に押して、前記クレードルを前記第1の位置から前記第2の位置に移動させ、それによって、前記入口カニューレが前記膜封止材を穿刺する工程と、
前記ラッチを前記前方開孔部と係合させる工程と、
前記容器を解放し、前記分配パッケージを前記ラッチと係合させたままにする工程と、を含む、方法。
【国際調査報告】