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特表2025-532376効率的なマッピング座標の作成及び送信
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  • 特表-効率的なマッピング座標の作成及び送信 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-09-29
(54)【発明の名称】効率的なマッピング座標の作成及び送信
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/597 20140101AFI20250919BHJP
   G06T 9/00 20060101ALI20250919BHJP
   H04N 19/70 20140101ALI20250919BHJP
【FI】
H04N19/597
G06T9/00 100
H04N19/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025519788
(86)(22)【出願日】2023-09-29
(85)【翻訳文提出日】2025-04-04
(86)【国際出願番号】 IB2023059794
(87)【国際公開番号】W WO2024074962
(87)【国際公開日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】63/378,547
(32)【優先日】2022-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/114,910
(32)【優先日】2023-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504257564
【氏名又は名称】ソニー コーポレイション オブ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】グラジオッシ ダニーロ
【テーマコード(参考)】
5C159
【Fターム(参考)】
5C159PP03
5C159PP13
5C159RC11
5C159UA02
5C159UA05
(57)【要約】
アトラスビットストリームを介して送信される正投影関数のパラメータを使用して、デコーダ側で(u,v)座標を生成する方法を開示する。正投影のパラメータを使用すると、デコーダは(u,v)座標を効率的に生成し、コストのかかるコーディングを回避することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスの非一時的メモリにプログラムされた方法であって、
パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを受け取るステップと、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
3Dメッシュを符号化して、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを生成するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記3Dメッシュを符号化することは、
動的メッシュ情報からパッチを生成することと、
正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成するステップは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記(u,v)座標に基づいて3Dメッシュを再構築するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
装置であって、
アプリケーションを記憶するための非一時的メモリであって、前記アプリケーションは、
パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを受け取り、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成する、
ためのものである、非一時的メモリと、
前記メモリに結合されて、前記アプリケーションを処理するように構成されるプロセッサと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項10】
前記アプリケーションは、3Dメッシュを符号化して、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを生成するように構成されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化されることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含むことを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記3Dメッシュを符号化することは、
動的メッシュ情報からパッチを生成することと、
正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、
を含むことを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成することは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応することを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記アプリケーションは、前記(u,v)座標に基づいて3Dメッシュを再構築するように構成されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項17】
システムであって、
3Dメッシュを符号化して、パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを生成するように構成されるエンコーダと、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを受け取り、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成する、
ように構成されるデコーダと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項18】
前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化されることを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含むことを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記3Dメッシュを符号化することは、
動的メッシュ情報からパッチを生成することと、
正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、
を含むことを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成することは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応することを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項22】
前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成されることを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項23】
前記デコーダは、前記(u,v)座標に基づいて前記3Dメッシュを再構築するように構成されることを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2022年10月6日に出願された「効率的なマッピング座標の作成及び送信(EFFICIENT MAPPING COORDINATE CREATION AND TRANSMISSION)」という名称の米国仮特許出願第63/378,547号の米国特許法第119条に基づく優先権を主張するものであり、この出願は、全ての目的に対してその全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、3次元グラフィックスに関する。より具体的には、本発明は、マッピング座標に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、3Dから2Dへの投影に基づいて、ポイントクラウドなどのボリュームコンテンツを圧縮する新しい方法が標準化されつつある。V3C(視覚ボリュームビデオベースの圧縮)としても知られるこの方法は、3Dボリュームデータをいくつかの2Dパッチにマッピングし、更にパッチをアトラス画像に配置し、その後、ビデオエンコーダで符号化する。アトラス画像は、ポイントのジオメトリ、それぞれのテクスチャ、及びポイントクラウド再構築のためにどの位置を考慮すべきかを示す占有マップに対応する。
【0004】
2017年、MPEGは、ポイントクラウドの圧縮のための提案募集(CfP)を実施した。いくつかの提案の評価の後、現在、MPEGは、ポイントクラウド圧縮のための2つの異なる技術、すなわち、3Dネイティブコーディング技術(オクツリー及び同様のコーディング方法に基づく)、又は3Dから2Dへの投影後に従来のビデオコーディングを行うことを検討している。動的3Dシーンの場合、MPEGは、パッチ表面モデリング、3Dから2D画像へのパッチの投影、及びHEVCなどのビデオエンコーダによる2D画像のコーディングに基づいて、テストモデルソフトウェア(TMC2)を使用している。この方法は、ネイティブ3Dコーディングよりも効率的であることが判明しており、許容できる品質で競争力のあるビットレートを実現することができる。
【0005】
投影ベースの方法(ビデオベースの方法、又はV-PCCとしても知られる)による3Dポイントクラウドのコーディングが成功したため、この標準の将来のバージョンでは、3Dメッシュなどの更なる3Dデータを含むことが予想される。しかしながら、この標準の現在のバージョンは、接続されていないポイントのセットの送信にのみ適しているため、3Dメッシュ圧縮で必要とされるようなポイントの接続性を送信する機構がない。
【0006】
V-PCCの機能をメッシュに拡張するための方法も提案されている。1つの可能な方法は、V-PCCを使用して頂点を符号化し、次に、TFAN又はEdgebreakerなどのメッシュ圧縮方法を使用して接続性を符号化することである。この方法の制限は、頂点から生成されるポイントクラウドがまばらではなく、投影後に効率的に符号化することができるように、元のメッシュが密でなければならないことである。更に、頂点の順序は接続性のコーディングに影響を及ぼすため、メッシュの接続性を再編成するための異なる方法が提案されている。まばらなメッシュを符号化するための代替の方法は、RAWパッチデータを使用して、3Dの頂点の位置を符号化することである。RAWパッチは(x,y,z)を直接符号化するので、この方法では、全ての頂点がRAWデータとして符号化され、一方、接続性は、前述のような同様のメッシュ圧縮方法によって符号化される。RAWパッチにおいて、頂点は任意の好ましい順序で送信することができるため、接続性符号化から生成される順序を使用することができることに留意されたい。この方法は、まばらなポイントクラウドを符号化することができるが、RAWパッチは、3Dデータを符号化するのに効率的ではなく、この方法から、三角形の面の属性などの更なるデータが欠落している場合がある。
【0007】
MicrosoftのUVAtlasは、最先端の自動テクスチャマップ生成であるが、かなりの時間がかかり、ローカルフレームに対してのみ最適化を行う。V-PCCは、正投影を使用してパッチを生成するが、ポイントクラウドのみを対象としているため、メッシュのパッチ生成には対応していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
アトラスビットストリームを介して送信される正投影関数のパラメータを使用して、デコーダ側で(u,v)座標を生成する方法を開示する。正投影のパラメータを使用すると、デコーダは(u,v)座標を効率的に生成し、コストのかかるコーディングを回避することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様では、デバイスの非一時的メモリにプログラムされた方法は、パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを受け取るステップと、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成するステップと、を含む。前記方法は、3Dメッシュを符号化して、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを生成するステップを更に含む。前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化される。前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含む。前記3Dメッシュを符号化することは、動的メッシュ情報からパッチを生成することと、正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、を含む。前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成するステップは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応する。前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成される。前記方法は、前記(u,v)座標に基づいて3Dメッシュを再構築するステップを更に含む。
【0010】
別の態様では、装置は、アプリケーションを記憶するための非一時的メモリであって、前記アプリケーションは、パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを受け取り、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成する、ためのものである、非一時的メモリと、前記メモリに結合されて、前記アプリケーションを処理するように構成されるプロセッサと、を含む。前記アプリケーションは、3Dメッシュを符号化して、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを生成するように構成される。前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化される。前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含む。前記3Dメッシュを符号化することは、動的メッシュ情報からパッチを生成することと、正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、を含む。前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成することは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応する。前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成される。前記アプリケーションは、前記(u,v)座標に基づいて3Dメッシュを再構築するように構成される。
【0011】
別の態様では、システムは、3Dメッシュを符号化して、パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを生成するように構成されるエンコーダと、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを受け取り、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成する、ように構成されるデコーダと、を含む。前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化される。前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含む。前記3Dメッシュを符号化することは、動的メッシュ情報からパッチを生成することと、正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、を含む。前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成することは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応する。前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成される。前記デコーダは、前記(u,v)座標に基づいて前記3Dメッシュを再構築するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】いくつかの実施形態によるテクスチャマッピングの図である。
図2】いくつかの実施形態による復号実装の図である。
図3】いくつかの実施形態による効率的なマッピング座標生成及び送信方法を実装するように構成される例示的なコンピュータ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
メッシュは、通常、ボリュームの表面を表すポリゴンのセットで構成されている。メッシュの表面特性(例えば、色特性)を表す効率的な方法は、3D表面の特性を2D表面にマッピングするテクスチャアトラスを生成することである。マッピング関数の結果は(u,v)座標に記憶され、メッシュデータに追加され、その後メッシュ圧縮方法で更に符号化される。しかしながら、(u,v)座標が存在すると、圧縮メッシュのサイズが大幅に増加する可能性がある。
【0014】
最新の国際ポイントクラウド圧縮規格では、正投影を使用してポイントクラウドの深度マップ画像が生成されている。投影のパラメータは、アトラスビットストリームとして知られるメタデータビットストリームに符号化されるため、デコーダはそれらのパラメータのみを受け取り、深度マップの各(u,v)座標にマッピング関数を適用して、3D情報を再構築する。
【0015】
V-PCC標準で使用されるものと同様の、正投影を使用してメッシュのマッピング座標を生成するためのパラメータを送信する方法を開示する。これらのパラメータを使用して、デコーダは(u,v)座標を生成し、更に圧縮メッシュのサイズを縮小することができる。
【0016】
図1に、いくつかの実施形態によるテクスチャマッピングの図を示す。ステップ100において、パッチ生成が実行される。位置情報及び接続性情報が受け取られ、パッチの生成に使用される。パッチ生成は、位置情報(x,y,z)及び符号化パラメータ(C)を有するf関数を含む。
【0017】
ステップ102において、パッチパッキングが実装される。パッチパッキングは、f関数及び符号化パラメータPに基づくg関数を含む。マッピング(f関数及びg関数)は、正投影を使用してエンコーダ側で決定される。パッチ生成及びパッチパッキングについては、「ORTHOATLAS:正投影を使用した動的メッシュのテクスチャマップ生成(ORTHOATLAS: TEXTURE MAP GENERATION FOR DYNAMIC MESHES USING ORTHOGRAPHIC PROJECTIONS)」という名称の米国特許出願番号***代理人整理番号Sony-76000***に記載されており、この出願は、全ての目的に対してその全体が引用により組み込まれる。
【0018】
ステップ104において、3D→2Dマッピング関数パラメータ(C1及びP1…CN及びPN)が、アトラスサブビットストリームで(例えば、デコーダに)送信される。
【0019】
ステップ106において、u、v座標を送信する代わりに、patchIdが送信される。例えば、patchID(pid)がDracoに送信され、DracoはパッチIDを符号化及び復号する。patchID(pid)は、パッチに使用されるパラメータを示す。例えば、pid 1は符号化パラメータC1及びP1に対応し、pid 2は符号化パラメータC2及びP2に対応する。適切なパラメータを使用すると、2D投影を復元することができる。3D空間の三角形は分かっているので、符号化パラメータ(例えば、C1及びP1)を使用して、2D表面上のどこにテクスチャ座標があるかを特定することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、より少ないステップ又は追加のステップが実装される。いくつかの実施形態では、ステップの順序が変更される。
【0021】
図2に、いくつかの実施形態による復号実装の図を示す。V3Cサブビットストリームが受け取られる。例えば、ベースメッシュサブビットストリーム200、アトラスサブビットストリーム202、変位サブビットストリーム204、及び属性サブビットストリーム206が受け取られる。サブビットストリームは、メッシュコーデック210、第1のビデオコーデック212、又は第2のビデオコーデック214によって復号される。例えば、ベースメッシュサブビットストリーム200は、メッシュコーデック210によって復号され、変位サブビットストリーム204は、第1のビデオコーデック212によって復号され、属性サブビットストリーム206は、第2のビデオコーデック214によって復号される。変位サブビットストリーム204は、ビデオコーデック212及び変位デコーダ222によって復号される。
【0022】
メッシュコーデック210は、ベースメッシュサブビットストリーム200を復号し、パッチIDを含む復号されたベースメッシュ220を出力する。
【0023】
アトラスマッピング処理230は、追加の実装である。アトラスマッピング処理230は、復号されたベースメッシュに基づいて、(patchID,0)情報を受け取る。アトラスマッピング処理230は、パッチの形式でアトラスサブビットストリーム202からパラメータ(例えば、C、P)も受け取り、u、v座標を再生成する。
【0024】
生成されたu、v座標は、接続性処理232及び頂点処理234で使用される。オブジェクト/メッシュ236は、処理に基づいて再構築される。更に、テクスチャマップ238は、復号された属性サブビットストリーム206に基づいて再構築される。
【0025】
テクスチャマップの座標は、次の変換を適用することによって導出することができる。
ここで、


ここで、

全ての操作は、同次座標を使用して単一の4x4ホモグラフィ変換行列に組み合わせることができる。
【0026】
変換はデコーダで使用され、境界ボックスのサイズ、投影、占有解像度、スケーリング及び/又はその他の情報/パラメータに基づいて、u、v座標を生成する。
【0027】
例示的な構文は次の通りである。
シーケンスヘッダ
const uint8_t bitField =
static_cast<int>(params.encodeDisplacementsVideo)
| (static_cast<int>(params.encodeTextureVideo) << 1)
| (static_cast<int>(params.bDeriveTextCoordFromPos << 2);
.
.
.

if (params.bDeriveTextCoordFromPos) {
uint32_t gutterBuf;
memcpy(&gutterBuf, &params.gutter, sizeof(float));
const uint16_t occupancyResolution = uint32_t(params.occupancyResolution);
bitstream.write(gutterBuf);
bitstream.write(occupancyResolution);
}

フレームヘッダ
const auto ccSizeMinusOne = uint16_t(connectedComponents.size() - 1);
bitstream.write(ccSizeMinusOne);
for (int i = 0; i < connectedComponents.size();i++) {
auto& cc = connectedComponents[i];
bitstream.write(uint8_t(cc.getProjection()));
bitstream.write(uint8_t(cc.getOrientation()));
bitstream.write(uint16_t(cc.getU0()));
bitstream.write(uint16_t(cc.getV0()));
bitstream.write(uint16_t(cc.getSizeU()));
bitstream.write(uint16_t(cc.getSizeV()));
uint64_t scaleBuf;
double scale = cc.getScale();
memcpy(&scaleBuf, &scale, sizeof(double));
bitstream.write(scaleBuf);
}
【0028】
例えば、構文では、シーケンスヘッダで、テクスチャ座標が3D位置から導出されることを示すフラグを送信することができる。更に、ガター(gutter)のサイズ及び占有解像度を送信することができる。フレームヘッダでは、パッチの数が送信される。更に、各パッチについて、2D空間での投影、向き、位置及びサイズ、及びスケールがビットストリームで送信される。
【0029】
図3に、いくつかの実施形態による効率的なマッピング座標生成及び送信方法を実装するように構成される例示的なコンピュータ装置のブロック図を示す。コンピュータ装置300を使用して、3Dコンテンツを含む画像及びビデオなどの情報を取得、記憶、計算、処理、通信及び/又は表示することができる。コンピュータ装置300は、符号化/復号の態様のいずれかを実装することができる。一般に、コンピュータ装置300を実装するのに適したハードウェア構造は、ネットワークインターフェイス302、メモリ304、プロセッサ306、(単複の)I/Oデバイス308、バス310、及び記憶装置312を含む。プロセッサの選択は、十分な速度を有する好適なプロセッサが選ばれる限り重要ではない。メモリ304は、当該技術分野で公知の任意の従来のコンピュータメモリとすることができる。記憶装置312は、ハードドライブ、CDROM、CDRW、DVD、DVDRW、高精細ディスク/ドライブ、超高精細ドライブ、フラッシュメモリカード又は他の任意の記憶装置を含むことができる。コンピュータ装置300は、1又は2以上のネットワークインターフェイス302を含むことができる。ネットワークインターフェイスの一例は、イーサネット又は他のタイプのLANに接続されるネットワークカードを含む。(単複の)I/Oデバイス308は、キーボード、マウス、モニタ、スクリーン、プリンタ、モデム、タッチスクリーン、ボタンインターフェイス及び他のデバイスのうちの1又は2以上を含むことができる。効率的なマッピング座標生成及び送信実装を実装するために使用される(単複の)効率的なマッピング座標生成及び送信アプリケーション330は、記憶装置312及びメモリ304に記憶されて、アプリケーションが通常処理されるように処理される可能性が高い。コンピュータ装置300は、図3に示すより多い又は少ない構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、効率的なマッピング座標生成及び送信ハードウェア320が含まれる。図3のコンピュータ装置300は、効率的なマッピング座標生成及び送信実装のためのアプリケーション330及びハードウェア320を含むが、効率的なマッピング座標生成及び送信方法は、コンピュータ装置に、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの任意の組み合わせとして実装することができる。例えば、いくつかの実施形態では、効率的なマッピング座標生成及び送信アプリケーション330は、メモリにプログラムされて、プロセッサを使用して実行される。別の例では、いくつかの実施形態において、効率的なマッピング座標生成及び送信ハードウェア320は、効率的なマッピング座標生成及び送信方法を実装するように専用に設計されるゲートを含む、プログラムされたハードウェアロジックである。
【0030】
いくつかの実施形態では、(単複の)効率的なマッピング座標生成及び送信アプリケーション330は、いくつかのアプリケーション及び/又はモジュールを含む。いくつかの実施形態では、モジュールは、1又は2以上のサブモジュールも含む。いくつかの実施形態では、より少ない又は追加のモジュールを含むことができる。
【0031】
好適なコンピュータ装置の例は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コンピュータワークステーション、サーバ、メインフレームコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯情報端末、セルラ電話/携帯電話、スマート家電、ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルカムコーダ、カメラ付き携帯電話、スマートフォン、携帯音楽プレーヤー、タブレットコンピュータ、モバイルデバイス、ビデオプレーヤー、ビデオディスクライター/プレーヤー(例えば、DVDライター/プレーヤー、高精細ディスクライター/プレーヤー、超高精細ディスクライター/プレーヤー)、テレビジョン、家庭用娯楽システム、拡張現実デバイス、仮想現実デバイス、スマートジュエリー(例えば、スマートウォッチ)、車両(例えば、自動運転車両)又は他の任意の好適なコンピュータ装置を含む。
【0032】
効率的なマッピング座標生成及び送信方法を利用するために、デバイスは、3Dコンテンツ(例えば、ポイントクラウドコンテンツ)を取得又は受信する。効率的なマッピング座標生成及び送信方法は、ユーザの援助によって又はユーザが関与することなく自動的に実装することができる。
【0033】
動作時、orthoAtlas(u,v)生成関数パラメータが、デコーダに送信される。すなわち、正投影を使用してデコーダ側で導出されるテクスチャマップ生成である。3D頂点座標(x,y,z)とアトラス内の2D位置(u,v)との間のマッピングを一緒に生成する要素が定義される。マッピング関数を生成するためのパラメータは、アトラスビットストリームを使用して効率的に符号化される。その結果、より効率的な実装が実現し、送信されるデータが少なくなる。
【0034】
説明したように、(u,v)座標の送信は、圧縮メッシュ表現において、かなりの量の空間を占有する。現在、テクスチャマップ生成は、マッピングの歪み及びテクスチャの継ぎ目を減らすために複雑な最適化に依拠しており、その結果、(u,v座標)は、メッシュ表現の一部として符号化される。しかしながら、これらの座標は、対応する(x,y,z)値及び三角形構造を効率的に使用する方法であっても、符号化にかなりのビット数を必要とする。効率的なマッピング座標生成及び送信方法により、アトラスビットストリームを介して送信される正投影関数のパラメータを使用して、デコーダ側で(u,v)座標を生成することができる。正投影のパラメータを使用すると、デコーダは(u,v)座標を効率的に生成し、コストのかかる符号化を回避することができる。
【0035】
効率的なマッピング座標の作成及び送信のいくつかの実施形態
1.デバイスの非一時的メモリにプログラムされた方法であって、
パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを受け取るステップと、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成するステップと、
を含む方法。
【0036】
2.3Dメッシュを符号化して、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを生成するステップを更に含む、第1項に記載の方法。
【0037】
3.前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化される、第2項に記載の方法。
【0038】
4.前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含む、第2項に記載の方法。
【0039】
5.前記3Dメッシュを符号化することは、
動的メッシュ情報からパッチを生成することと、
正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、
を含む、第2項に記載の方法。
【0040】
6.前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成するステップは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応する、第1項に記載の方法。
【0041】
7.前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成される、第1項に記載の方法。
【0042】
8.前記(u,v)座標に基づいて3Dメッシュを再構築するステップを更に含む、第1項に記載の方法。
【0043】
9.装置であって、
アプリケーションを記憶するための非一時的メモリであって、前記アプリケーションは、
パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを受け取り、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成する、
ためのものである、非一時的メモリと、
前記メモリに結合されて、前記アプリケーションを処理するように構成されるプロセッサと、
を含む装置。
【0044】
10.前記アプリケーションは、3Dメッシュを符号化して、前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを生成するように構成される、第9項に記載の装置。
【0045】
11.前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化される、第10項に記載の装置。
【0046】
12.前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含む、第10項に記載の装置。
【0047】
13.前記3Dメッシュを符号化することは、
動的メッシュ情報からパッチを生成することと、
正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、
を含む、第10項に記載の装置。
【0048】
14.前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成することは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応する、第9項に記載の装置。
【0049】
15.前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成される、第9項に記載の装置。
【0050】
16.前記アプリケーションは、前記(u,v)座標に基づいて3Dメッシュを再構築するように構成される、第9項に記載の装置。
【0051】
17.システムであって、
3Dメッシュを符号化して、パッチ識別情報及びマッピング関数パラメータを生成するように構成されるエンコーダと、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータを受け取り、
前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて、(u,v)座標を生成する、
ように構成されるデコーダと、
を含むシステム。
【0052】
18.前記マッピング関数パラメータは、アトラスサブビットストリームに符号化される、第17項に記載のシステム。
【0053】
19.前記マッピング関数パラメータは、3Dから2Dへのマッピング関数パラメータを含む、第17項に記載のシステム。
【0054】
20.前記3Dメッシュを符号化することは、
動的メッシュ情報からパッチを生成することと、
正投影を使用して、テクスチャアトラスに前記パッチをパッキングすることと、
を含む、第17項に記載のシステム。
【0055】
21.前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータに基づいて(u,v)座標を生成することは、関数を利用して前記パッチ識別情報及び前記マッピング関数パラメータから前記(u,v)座標を生成することを含み、前記マッピング関数パラメータは、前記パッチ識別情報に対応する、第17項に記載のシステム。
【0056】
22.前記(u,v)座標は、境界ボックスのサイズ、占有解像度、及びスケーリング情報を使用した変換に基づいて生成される、第17項に記載のシステム。
【0057】
23.前記デコーダは、前記(u,v)座標に基づいて前記3Dメッシュを再構築するように構成される、第17項に記載のシステム。
【0058】
本発明の構成及び動作の原理の理解を容易にするために、詳細内容を組み込んだ特定の実施形態に関して本発明を説明してきた。このような本明細書における特定の実施形態及びその詳細内容への言及は、本明細書に添付される特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。特許請求の範囲によって規定される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、例示のために選択された実施形態に、他の様々な修正を行うことができることは、当業者に容易に理解されるであろう。
【符号の説明】
【0059】
100 パッチ生成
102 パッチパッキング
104 3D→2Dマッピング関数パラメータ(C11~CNN
106 patchId送信
200 ベースメッシュサブビットストリーム
202 アトラスサブビットストリーム
204 変位サブビットストリーム
206 属性サブビットストリーム
210 メッシュコーデック
212 第1のビデオコーデック
214 第2のビデオコーデック
220 復号されたベースメッシュ
222 変位デコーダ
230 アトラスマッピング処理
232 接続性処理
234 頂点処理
236 オブジェクト/メッシュ
238 テクスチャマップ
300 コンピュータ装置
302 ネットワークインターフェイス
304 メモリ
306 プロセッサ
308 I/Oデバイス
310 バス
312 記憶装置
320 効率的なマッピング座標生成及び送信ハードウェア
330 効率的なマッピング座標生成及び送信アプリケーション
図1
図2
図3
【国際調査報告】