(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-10-01
(54)【発明の名称】準短距離アクティブ光センサを使用した車線境界検出
(51)【国際特許分類】
G01S 17/931 20200101AFI20250924BHJP
G01S 17/46 20060101ALI20250924BHJP
B60W 30/12 20200101ALI20250924BHJP
【FI】
G01S17/931
G01S17/46
B60W30/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025504091
(86)(22)【出願日】2023-07-31
(85)【翻訳文提出日】2025-03-14
(86)【国際出願番号】 US2023071330
(87)【国際公開番号】W WO2024030860
(87)【国際公開日】2024-02-08
(32)【優先日】2022-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2023-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301041
【氏名又は名称】アティエヴァ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ル、チャン
【テーマコード(参考)】
3D241
5J084
【Fターム(参考)】
3D241BA12
3D241BA50
3D241DC35Z
5J084AA12
5J084AB15
5J084AC02
5J084BA04
5J084BA50
5J084BB01
5J084CA03
(57)【要約】
車両は、車体;車体にマウントされており、車両が走行している表面の車線境界を検出するように構成された準短距離アクティブ光センサ;及び準短距離アクティブ光センサによる車線境界検出を登録し、車線境界検出に応じてアクションを実施するように構成された先進運転支援システムを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両であって、
車体;
前記車体にマウントされており、前記車両が走行している表面の車線境界を検出するように構成された準短距離アクティブ光センサ;及び
前記準短距離アクティブ光センサによる車線境界検出を登録し、前記車線境界検出に応じてアクションを実施するように構成された先進運転支援システム(ADAS)
を備える、車両。
【請求項2】
前記準短距離アクティブ光センサは、前記車両の下、前記車両の長手方向における端部、又は前記車両の側部にマウントされている、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記準短距離アクティブ光センサは、前記車線境界として車線標示を検出するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記準短距離アクティブ光センサは、前記車線境界として道路マーカを検出するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項5】
前記準短距離アクティブ光センサは、前記車線境界として前記表面における高度差を検出するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項6】
前記準短距離アクティブ光センサは、第1の出力を生成し、前記車両は、
前記車両にマウントされて第2の出力を生成するセンサ;及び
前記第1の出力及び前記第2の出力を互いに融合させるように構成されたセンサフュージョンコンポーネント
をさらに備える、請求項1に記載の車両。
【請求項7】
前記センサは、音声センサを有し、前記第2の出力は、前記音声センサを使用した音声の検出に基づいている、請求項6に記載の車両。
【請求項8】
前記音声は、前記車両の車輪が前記表面上の道路マーカに接触することによって生成される、請求項7に記載の車両。
【請求項9】
前記センサは、振動センサを有し、前記第2の出力は、前記振動センサを使用した振動の検出に基づいている、請求項6に記載の車両。
【請求項10】
前記振動は、前記車両の車輪が前記表面上の道路マーカに接触することによって生成される、請求項9に記載の車両。
【請求項11】
前記車線境界検出は、前記表面の車線境界の検出、又は前記車線境界の不在の検出のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の車両。
【請求項12】
前記ADASは、前記車線境界検出の登録に基づいて前記車両の動きを制御するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項13】
前記ADASは、前記車線境界検出の登録に基づいて警告を生成するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項14】
前記準短距離アクティブ光センサは、1次元だけでのスキャンを実施する、請求項1に記載の車両。
【請求項15】
前記準短距離アクティブ光センサは、2次元でのスキャンを実施する、請求項1に記載の車両。
【請求項16】
前記準短距離アクティブ光センサは、フラッシュ光測距及び検出デバイスを有する、請求項1に記載の車両。
【請求項17】
前記準短距離アクティブ光センサは、三角測量光測距及び検出デバイスを有する、請求項1に記載の車両。
【請求項18】
前記車両は、複数の準短距離アクティブ光センサを備え、前記車線境界は、前記複数の準短距離アクティブ光センサのうちの少なくとも1つを使用して検出される、請求項1に記載の車両。
【請求項19】
前記準短距離アクティブ光センサは、光源及び光検出器を有し、前記光源及び前記光検出器は、共通のハウジング内に配置されている、請求項1に記載の車両。
【請求項20】
前記準短距離アクティブ光センサは、光源及び光検出器を有し、前記光源及び前記光検出器は、共通のハウジング内に配置されていない、請求項1から19のいずれか一項に記載の車両。
【請求項21】
前記準短距離アクティブ光センサは、前記光源及び複数の光検出器を有し、前記複数の光検出器は、前記車両上の互いに異なる場所に設置されており、前記光源の発光及び前記複数の光検出器の動作は、互いに同期されている、請求項20に記載の車両。
【請求項22】
前記光源は、前記車両のヘッドライト内に一体化されている、請求項20に記載の車両。
【請求項23】
車両が走行している表面の車線境界を検出する段階、前記車線境界は、前記車両にマウントされた準短距離アクティブ光センサを使用して検出される;及び
先進運転支援システムを使用して、前記車線境界の前記検出に応じてアクションを実施する段階
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2022年8月1日出願の「LANE BOUNDARY DETECTION USING SUB-SHORT RANGE ACTIVE LIGHT SENSOR」と題する米国仮特許出願第63/370,037号の優先権を主張する、2023年3月29日出願の「LANE BOUNDARY DETECTION USING SUB-SHORT RANGE ACTIVE LIGHT SENSOR」と題する米国非仮特許出願第18/192,611号の継続出願であり且つその優先権を主張し、それらの開示は、参照によってそれらの全体を本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、2022年8月1日出願の米国仮特許出願第63/370,037号の優先権も主張し、その開示は、参照によってその全体を本明細書に組み込まれる。
【0003】
この文書は、車両の準短距離アクティブ光センサ(sub-short range active light sensor)を使用した車線境界の検出に関する。
【背景技術】
【0004】
今日製造されているいくつかの車両には、車両の運転に関する動作を少なくとも部分的に処理することができる1つ又は複数のタイプのシステムが搭載されている。一部のこうした支援は、車両の周囲環境を自動的に調査すること、及び検出された車両、歩行者、又は物体に関するアクションを取り得ることに関与する。
【発明の概要】
【0005】
第1の態様では、車両は、車体;前記車体にマウントされており、前記車両が走行している表面の車線境界を検出するように構成された準短距離アクティブ光センサ;及び前記準短距離アクティブ光センサによる車線境界検出を登録し、前記車線境界検出に応じてアクションを実施するように構成された先進運転支援システム(ADAS)を備える。
【0006】
実装は、以下の特徴のいずれか又はすべてを含み得る。前記準短距離アクティブ光センサは、前記車両の下、前記車両の長手方向における端部、又は前記車両の側部にマウントされている。前記準短距離アクティブ光センサは、前記車線境界として車線標示を検出するように構成されている。前記準短距離アクティブ光センサは、前記車線境界として道路マーカを検出するように構成されている。前記準短距離アクティブ光センサは、前記車線境界として前記表面における高度差を検出するように構成されている。前記準短距離アクティブ光センサは、第1の出力を生成し、前記車両は、前記車両にマウントされて第2の出力を生成するセンサ;及び前記第1及び第2の出力を互いに融合させるように構成されたセンサフュージョンコンポーネントをさらに備える。前記センサは、音声センサを有し、前記第2の出力は、前記音声センサを使用した音声の検出に基づいている。前記音声は、前記車両の車輪が前記表面上の道路マーカに接触することによって生成される。前記センサは、振動センサを有し、前記第2の出力は、前記振動センサを使用した振動の検出に基づいている。前記振動は、前記車両の車輪が前記表面上の道路マーカに接触することによって生成される。前記車線境界検出は、前記表面の車線境界の検出、又は前記車線境界の不在の検出のうちの少なくとも1つを含む。前記ADASは、前記車線境界検出の登録に基づいて前記車両の動きを制御するように構成されている。前記ADASは、前記車線境界検出の登録に基づいて警告を生成するように構成されている。前記準短距離アクティブ光センサは、1次元だけでのスキャンを実施する。前記準短距離アクティブ光センサは、2次元でのスキャンを実施する。前記準短距離アクティブ光センサは、フラッシュ光測距及び検出デバイスを有する。前記準短距離アクティブ光センサは、三角測量光測距及び検出デバイスを有する。前記車両は、複数の準短距離アクティブ光センサを備え、前記車線境界は、前記複数の準短距離アクティブ光センサのうちの少なくとも1つを使用して検出される。前記準短距離アクティブ光センサは、光源及び光検出器を有し、前記光源及び前記光検出器は、共通のハウジング内に配置されている。前記準短距離アクティブ光センサは、光源及び光検出器を有し、前記光源及び前記光検出器は、共通のハウジング内に配置されていない。前記準短距離アクティブ光センサは、前記光源及び複数の光検出器を有し、前記複数の光検出器は、前記車両上の互いに異なる場所に設置されており、前記光源の発光及び前記複数の光検出器の動作は、互いに同期されている。前記光源は、前記車両のヘッドライト内に一体化されている。
【0007】
第2の態様では、方法は、車両が走行している表面の車線境界を検出する段階、前記車線境界は、前記車両にマウントされた準短距離アクティブ光センサを使用して検出される;及び先進運転支援システムを使用して、前記車線境界の前記検出に応じてアクションを実施する段階を備える。
【0008】
実装は、以下の特徴のいずれか又はすべてを含み得る。車線境界を検出する段階は、単一のセンサとしての準短距離アクティブ光センサの出力から、車線境界に対する車両の角度を検出する段階を有する。複数の準短距離アクティブ光センサが車両にマウントされており、車線境界を検出する段階は、複数の準短距離アクティブ光センサの出力から、車線境界に対する車両の角度を検出する段階を有する。車線境界を検出する段階は、表面の領域の高さを検出する段階を有する。車線境界を検出する段階は、道路マーカの光反射強度を検出する段階を有する。車線境界を検出する段階は、準短距離アクティブ光センサからの第1の出力及び車両のセンサからの第2の出力を受信する段階、及び第1及び第2の出力を互いに融合させる段階を有する。センサは、音声センサを含み、第2の出力は、音声センサを使用した音声の検出に基づいている。センサは、振動センサを含み、第2の出力は、振動センサを使用した振動の検出に基づいている。方法は、車両が、準短距離アクティブ光センサからのセンサデータに基づいて準短距離アクティブ光センサの設定を調節する段階をさらに備える。センサデータは、準短距離アクティブ光センサ、又は車両の別のセンサのうちの少なくとも1つから受信される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】表面上を走行している車両の一例の上面図である。
【0010】
【0011】
【
図2】表面上を走行している車両の一例の後面図である。
【0012】
【
図3】車線境界の検出に関する、光センサによって測定された反射強度信号の例示的なグラフである。
【0013】
【
図4】車両上にマウントされた準短距離アクティブ光センサの位置及び表面上の車線境界の間の幾何学的関係の一例を示す図である。
【0014】
【
図5】準短距離アクティブ光センサを有する車両の一例の上面図である。
【0015】
【
図6】準短距離アクティブ光センサを有する車両の一例の上面図である。
【0016】
【
図7】表面上を走行している車両の一例の後面図である。
【0017】
【0018】
【
図9A】フラッシュLiDAR、スキャンLiDAR、及び三角測量LiDARの例を示す図である。
【0019】
【
図9B】
図9AのフラッシュLiDARに関与する一例を示す図である。
【0020】
【0021】
【0022】
【
図12】本開示の態様を実装するために使用され得るコンピューティングデバイスの例示的なアーキテクチャを示す図である。
【0023】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
この文書では、車両における車線検出を改善するためのシステム及び技法の例について説明する。比較的高価でないアクティブ光センサ(例えば、限定されないが光測距及び検出(light ranging and detection:LiDAR)デバイス)を、車両が走行している表面の車線境界をそのアクティブ光センサが視野に入れることができるように車両にマウントすることができ、アクティブ光センサを車線検出に使用することができる。いくつかの実装では、車線境界検出を行う際に、車両の2つか又はより多くのセンサ出力が融合され得る。車線境界検出に応じて、車両の動きの制御又は乗員に対する警告の生成を含むがこれらに限定されない1つ又は複数のアクションが自動的に実施され得る。
【0025】
車線検出は、いくつか又はすべての先進運転支援システム(ADAS)の基盤の一部であると認識されることがある。車線検出は、とりわけ車線センタリング、車線逸脱警報、横方向制御などのフィーチャの一部であってよく、又はそれらと共に使用され得る。ADASのいくつかの現在の手法は、車道を結像するために長距離カメラ又は長距離LiDARを使用することがある。しかしながら、これはコンポーネントの比較的高いコスト、又は好ましくない周囲状況からの重大な影響、又はその両方に関連付けられることがある。例えば、いくつかの既存のADASはコンピュータビジョン(例えばカメラ又はLiDAR)に基づいており、システムがカーブフィッティング及び外挿を実施するために、車道上の遠方の車線マーカを検出することを必要とする。こうしたADASは、雨、雪、又は霧を含む悪天候;及び/又は低光量、濡れた表面、又はグレアを含む好ましくない周囲の光に起因した性能低下に苦慮することがある。
【0026】
カメラの代わりに又はそれと組み合わせてLiDARを使用することによってこの状況を改善することができるが、この手法も欠点に関連付けられる。いくつかの既存のLiDARデバイスは、約200m、場合によっては約300mの最大距離を有すると主張している。約100mを超える最大距離を有するものを含めたこれらのLiDARデバイスは、長距離LiDARと呼ばれることがある。長距離LiDARデバイスは、車両の速度が速いことに起因して、アクションを取るためのより長い時間を提供するべくより遠い視認距離が必要とされる高速道路運転用に使用されることがある。それらは、それらが含む技術が複雑であることにより、一般に非常に高価である。最大距離がいくらか短い、例えば最大約30~50mであるLiDARデバイスは、短距離LiDARと呼ばれることがある。短距離LiDARデバイスは、市街地での運転、割り込み検出、又はブラインドスポット検出に使用されることがあり、一般にかなりのコストに関連付けられる。
【0027】
車両における前向きLiDARデバイスの使用には、LiDAR光線及び路面の間の入射角度が非常に大きい(例えば90度に近い)こと;レーザビームが長距離にわたって発散することにより、こうした応答に対する検出信号が非常に低くなること;及び車両上のマウント位置を、上記の状況を改善するのに十分に高くすることができないことを含めたその限界がある。一例として、自動車用途に現在使用されている長距離LiDARデバイスは、好天の間は約50メートル(m)のところの車線マーカを検出することが可能であり得る。また、こうした長距離LiDARデバイスは比較的高価であり、デバイス出力の後処理のための追加の演算リソースを必要とし得る。結果として、車線境界を検出するために現在適用されている手法においてさらなる改善を得ることは、比較的コストがかかり得る。
【0028】
いくつかの実装では、本主題は、上で説明されたものなどの状況に対応するための1つ又は複数の手法を提供する。1つ又は複数の比較的高価でないアクティブ光センサを使用して、走行中に車両の近くの路面をスキャンすることができる。いくつかの実装では、単一のアクティブ光センサを使用して、戻り信号強度の差異に基づいて車線マーカを検出することができる。いくつかの実装では、センサ信号の1つ又は複数のフレームが、慣性測定ユニット、又はグローバルナビゲーションシステム(例えば全地球測位システム又は全地球航法衛星システム)を含むがこれらに限定されない別のセンサからの出力と融合され得る。マッピング情報(例えば高解像度マップデータ)との融合が実施されてよい。いくつかの実装では、例えば車線幅、自車両の位置、及び角度を推定するために複数のアクティブ光センサが使用され得る。本主題では、アクティブ光センサは、1つ又は複数の次元でのスキャンを実施し得る。例えば、2次元(two-dimension:2D)アクティブ光センサは、1次元だけに沿ってスキャンすることができ、3次元(three-dimension:3D)アクティブ光センサは、2次元に沿ってスキャンすることができる。本主題は、これまでの手法よりも著しく低いコストで車線境界検出を実現することが可能である。例えば、アクティブ光センサは長い最大距離を有する必要はない可能性があり、代わりに非常に短い検出距離が使用され得る。アクティブ光センサは、現在の手法で通常使用されているものよりも高いフレームレートを使用し、それによって精度を向上させることができる。
【0029】
本明細書の例は車両について言及する。車両は、乗員又は積荷、又はその両方を輸送する機械である。車両は、少なくとも1つのタイプの燃料又は他のエネルギー源(例えば電気)を使用する1つ又は複数のモータを有し得る。車両の例は、限定されないが、車、トラック、及びバスを含む。車輪の数は、車両のタイプによってさまざまであってよく、車輪のうちの1つ又は複数(例えばすべて)が車両の推進用に使用されてよく、又は車両は動力を有しなくてよい(例えばトレーラが別の車両に取り付けられている場合)。車両は、1人又は複数人の人を収容する乗員コンパートメントを含み得る。少なくとも1人の車両の乗車員は、運転者であると考えられ得る;この場合、様々なツール、道具、又は他のデバイスが運転者に提供され得る。本明細書の例では、車両によって運ばれる任意の人は、その人が車両を運転しているかどうか、又はその人が車両を運転するための制御部へのアクセスを有しているかどうか、又はその人が車両を運転するための制御部を欠いているかどうかに関わらず、車両の「運転者」又は「乗員」と呼ばれることがある。本例における車両は、単なる例示の目的で、互いに同様又は同一であるものとして示されている。
【0030】
本明細書の例はADASについて言及する。いくつかの実装では、ADASは、支援運転及び/又は自律運転を実施し得る。ADASは、1つ又は複数の動的運転タスクを少なくとも部分的に自動化し得る。ADASは、通常は車両の上、下、又は内部に配置された1つ又は複数のセンサの出力に部分的に基づいて動作し得る。ADASは、車両の動きを制御する前に、及び/又は制御している間に、車両の1つ又は複数の軌道を計画し得る。計画された軌道は、車両が走行するための通路を定義することができる。したがって、計画された軌道に従って車両を推進させることは、車両のステアリング角、ギア(例えば前進又はバック)、速度、加速度、及び/又はブレーキなどであるがこれらに限定されない車両の動作挙動の1つ又は複数の側面を制御することに対応し得る。
【0031】
自律車両はADASの一例であるが、すべてのADASが完全自律車両を提供するように設計されているわけではない。SAE Internationalにより、通常それぞれレベル0、1、2、3、4、及び5と呼ばれている運転自動化の複数のレベルが定義されている。例えば、レベル0のシステム又は運転モードは、システムによる持続的な車両制御を伴わなくてよい。例えば、レベル1のシステム又は運転モードは、アダプティブクルーズコントロール、緊急ブレーキアシスト、自動緊急ブレーキアシスト、車線維持、及び/又は車線センタリングを含み得る。例えば、レベル2のシステム又は運転モードは、高速道路アシスト、自律障害物回避、及び/又は自律駐車を含み得る。例えば、レベル3又は4のシステム又は運転モードは、運転支援システムによる、車両の漸進的に増加する制御を含み得る。例えば、レベル5のシステム又は運転モードは、運転支援システムへの人間の介入を必要としない場合がある。
【0032】
本明細書の例は、車両の車線について言及する。本明細書において使用されるとき、車線は、現在、過去、又は将来的に車両が走行する通路である;車両が現在位置付けられている通路は、自車線と呼ばれ得る。対照的に、車両が走行するようにそこに向かって方向付けられ得る車線は、目標車線と呼ばれることがある。車線は、必ずしもではないが、車道上の、又は車道に隣接した1つ又は複数の標示によって画定され得る。ほんの2つの例を挙げると、ある車線及び別の車線の間の区別は、乗員にとって視覚的に分かるものであってよく、又は単にADASによって定義されていてもよい。本明細書において使用されるときの車線は、(例えば進路変更がない)直線的な車道、及び1回又は複数回の進路変更を行う車道を含む。本明細書において使用されるときの車線は、一方向での走行に制限されている車道(例えば一方通行の通り)の一部であってよく、又は二方向での往来が許可されている車道の一部であってよい。本明細書において使用されるときの車線は、単一車線のみを有する、又は複数車線を有する車道の一部であってよい。本主題では、自車線及び目標車線は、必要ではないが、互いに対して本質的に平行であってよい。例えば、自車線及び目標車線のうちの一方は、他方に対して非ゼロの角度を形成してよい。
【0033】
本明細書の例は、車線境界について言及する。本明細書において使用されるとき、車線境界は、任意の方向において車線が終了又は開始していることを認識するためにADASが検出することができる任意のフィーチャを含む。車線境界は、限定されないが、車線標示、道路マーカ、又は高度差を含む。車線標示は、限定されないが、車線の境界を示すために表面の別の区域と視覚的に対照をなしている表面の区域を含む。ほんのいくつかの例を挙げると、車線標示は、路面に塗布された塗料又は他の着色された材料(例えば実線、二重線、白線、黄色線、短い破線、又は長い破線)によって、又は異なる表面材料(例えば道路の上表面に埋め込まれた石、レンガ、又は合成材料)によって形成され得る。ほんのいくつかの例を挙げると、道路マーカは、限定されないが、ボッツのドット、いわゆるタートル(turtle)、いわゆるボタン、舗装道路マーカ、ランブルストリップ、反射マーカ、非反射マーカ、表面よりも高くされたマーカ、表面よりも低くされたマーカ、及びそれらの組み合わせを含む。高度差は、限定されないが、車線の境界を示す高度の増加(例えば縁石)、又は車線の境界を示す高度の減少(例えば高くされた車道表面の縁部)を含む。
【0034】
本明細書の例は、センサについて言及する。センサは、その環境の1つ又は複数の側面を検出し、その検出を反映した信号を出力するように構成されている。検出された側面は、検出の時点で静的又は動的であり得る。例示のためのみの例として、センサは、センサ及び物体の間の距離、センサを保持している車両の速度、車両の軌道、又は車両の加速度のうちの1つ又は複数を示し得る。センサは、何かを用いて周囲環境をプローブすることなく出力を生成してよく(例えば電磁放射を捕捉するイメージセンサなどのパッシブ検知)、又はセンサは、周囲環境をプローブし(例えば電磁放射及び/又は音波を送出することによるアクティブ検知)、プローブに対する応答を検出してよい。1つ又は複数の実施形態と共に使用され得るセンサの例は、限定されないが、光センサ(例えばカメラ);光ベース検知システム(例えば光測距及び検出(LiDAR)デバイス);電波ベースセンサ(例えばレーダ);音響センサ(例えば超音波デバイス及び/又はマイク);慣性測定ユニット(例えばジャイロスコープ及び/又は加速度計);(例えば車両又はそのコンポーネントのための)速度センサ;(例えば車両又はそのコンポーネントのための)位置センサ;(例えば車両又はそのコンポーネントのための)配向センサ;トルクセンサ;熱センサ、温度センサ(例えば一次又は二次温度計);(例えば車両の周囲空気又はコンポーネントのための)圧力センサ;湿度センサ(例えば降雨検出器);又は着座センサを含む。
【0035】
本明細書の例は、アクティブ光センサについて言及する。本明細書において使用されるとき、アクティブ光センサは、少なくとも部分的に光に基づく任意の物体検出システムを含み、このシステムは、1つ又は複数の方向に光を放射する。光は、ほんの2つの例を挙げると、レーザ及び/又は発光ダイオード(light-emitting diode:LED)によって生成され得る。アクティブ光センサは、周囲環境を調査するために、互いに異なる方向(例えば互いに異なる極角及び/又は互いに異なる方位角によって特徴付けられる)に光パルスを放射し得る。例えば、1つ又は複数のレーザビームが、レーザパルスの照準を合わせるために配向可能反射器に当てられてよい。アクティブ光センサは、LiDARを含み得る。いくつかの実装では、LiDARは、周波数変調連続波(frequency-modulated continuous wave:FMCW)LiDARを含み得る。例えば、FMCW LiDARは、変調された(例えば掃引又は「チャープ」された)周波数を有する非パルス化スキャンビームを使用することができ、放射された及び検出された信号の間のビートが決定される。いくつかの実装では、LiDARは三角測量LiDARを含み得る。例えば、三角測量LiDARは、サーマルイメージングと組み合わせたレーザベースの多次元空間検知を使用し得る。ほんのいくつかの例を挙げると、LiDARは、スキャンLiDAR又は非スキャンLiDAR(例えばフラッシュLiDAR)であり得る。アクティブ光センサは、適したセンサによって戻り信号を検出して、出力を生成し得る。
【0036】
本明細書の例は、準短距離アクティブ光センサについて言及する。準短距離アクティブ光センサの距離は、短距離アクティブ光センサの距離より短い(例えば著しく短い)。自動車用途において車線境界検出のために準短距離アクティブ光センサを使用することは、車両の比較的近くにある車線境界を検出するためには、長距離アクティブ光センサの距離、又は短距離アクティブ光センサの距離さえ必要でないという認識に基づいている。いくつかの実装では、わずか約3m未満、例えばわずか約1~2m未満の最大距離で十分なことがある。これは、以前の手法とは著しく異なる技術的要件を提示し、アクティブ光センサからの非常に高い放射力は必要とされない。いずれにしても、高い放射力が使用された場合、近くの車線境界からの戻り信号が強すぎると、アクティブ光センサは飽和し得る。したがって、任意選択でアクティブ光センサのフレームレートを増加させることと組み合わせて、比較的低い放射力が使用され得る。
【0037】
本明細書において使用されるとき、準短距離アクティブ光センサは、約3m未満である最大距離を有するアクティブ光センサのみを含む。いくつかの実装では、準短距離アクティブ光センサは、約2m未満である最大距離を有し得る。いくつかの実装では、準短距離アクティブ光センサは、約1m未満である最大距離を有し得る。いくつかの実装では、準短距離アクティブ光センサは、約5ワット(W)未満の動作電力を有し得る。いくつかの実装では、準短距離アクティブ光センサは、約1W未満の動作電力を有し得る。いくつかの実装では、準短距離アクティブ光センサは、約20フレーム毎秒(frames per second:fps)を上回るフレームレートで動作し得る。いくつかの実装では、準短距離アクティブ光センサは、約50fpsを上回るフレームレートで動作し得る。いくつかの実装では、準短距離アクティブ光センサは、約100fpsを上回るフレームレートで動作し得る。
【0038】
図1Aは、表面102上を走行している車両100の一例の上面図を示している。車両100は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。表面102(例えば車両100が走行している車道)には、ここでは、単なる例示の目的で示されている車線境界104A~104Eが提供されている。いくつかの状況では、車線境界104A~104Eのうちの1つだけが表面102に存在してよい(又はいずれも存在しなくてよい)。
【0039】
車線境界104A~104Cは、表面102の残りの部分とは異なる視覚的外観(例えばより濃いか又は薄いなどの異なる着色)を有する車線標示の例である。車線境界104A~104Cが表面102に設けられた場合、この視覚的コントラストは境界車線の存在を示す。車線境界104Aはここでは実線であり、車線境界104Bは長い破線であり、車線境界104Cは短い破線である。車線境界104Bの個々のセグメントは、互いにおおよそ同じ長さを有してよい;同様に、車線境界104Cの個々のセグメントは、互いにおおよそ同じ長さを有してよい。車線境界104Bのセグメントは、車線境界104Cのセグメントより長くてよい。
【0040】
車線境界104D~104Eは、境界車線の存在を示すために表面102に対する構造的な差及び/又は視覚的コントラストに依拠する道路マーカの例である。例えば、車線境界104D~104Eは、走行中に車両100の車輪によって接触されると特徴的な音又は振動を生じさせ得る。車線境界104Dは、ここでは表面102に取り付けられているか又はその他の方法でそこから突出している物理的物体の列によって形成されている。例えば、車線境界104Dは、ボッツのドット、タートル、ボタン、反射マーカ、又はそれらの組み合わせであってよい。車線境界104Eは、ここでは、走行中に車両100の車輪によって接触されると特徴的な音又は振動を生じさせ得る、表面102における窪みの列によって形成されている。例えば、車線境界102Eはランブルストリップであってよい。
【0041】
車両100は、車線境界検出用の準短距離アクティブ光センサ106A、106B、106C、又は106Dのうちの1つ又は複数を含む。車両100が複数の準短距離アクティブ光センサを有している場合、複数の準短距離アクティブ光センサのうちの1つ又は複数が、任意の特定の状況において車線境界を検出する際に使用されてよい。
【0042】
準短距離アクティブ光センサ106A~106Dは、車両100の複数の位置のいずれかに配置され得る。準短距離アクティブ光センサ106A~106Bは、ここでは運転者の視点からは、車両100の左側に配置され、本質的に左方向に配向されており、準短距離アクティブ光センサ106C~106Dは、ここでは車両100の右側に配置され、本質的に右方向に配向されている。準短距離アクティブ光センサ106A及び106Cは、ここでは車両100の前部の方に(例えば前方車輪ウェルに、又はその近くに)配置されている。準短距離アクティブ光センサ106B及び106Dは、ここでは車両100の後部の方に(例えば後部車輪ウェルに、又はその近くに)配置されている。他の位置が使用されてよい。
【0043】
準短距離アクティブ光センサ106A~106Dは、1つ又は複数のタイプのスキャンを使用し得る。単に考えられる例を例示する目的で、ここでは、準短距離アクティブ光センサ106A~106Bは2Dスキャン用に構成されており、準短距離アクティブ光センサ106C~106Dは、3Dスキャン用に構成されている。いくつかの実装では、車両100は準短距離アクティブ光センサ106A~106Dのうちの1つだけを有してよく、又は準短距離アクティブ光センサ106A~106Dのうちの複数のセンサが設置されている場合、それらはすべて共通のタイプのスキャンを使用してよい。
【0044】
ここでは、準短距離アクティブ光センサ106Aは、準短距離アクティブ光センサ106A及び表面102の間に延在するビーム108を使用してスキャンを実施する。準短距離アクティブ光センサ106Aは、(例えば鉛直方向に上及び下の;つまり、本図の平面へと入る、及びそこから出る)単一次元において、ビーム108をスキャン(又は掃引)し得る。準短距離アクティブ光センサ106Aはビーム108に関連付けられた応答信号の受信に基づいて深度データを収集するので、結果として得られるデータは2つの次元(例えば鉛直方向のスキャン角度及び深度)を有する。したがって、準短距離アクティブ光センサ106Aは、2Dスキャンを実施すると言われる。したがって、準短距離アクティブ光センサ106Aの視野109は、ここでは本質的に線又は細いストリップとして現れている。同様に、準短距離アクティブ光センサ106Bも2Dスキャンを実施するものとして特徴付けられてよく、同様の視野を有し得る。
【0045】
ここでは、準短距離アクティブ光センサ106Cは、準短距離アクティブ光センサ106C及び表面102の間に延在するビーム110を使用してスキャンを実施する。準短距離アクティブ光センサ106Cは、2次元において(例えば鉛直方向に上及び下、及びまた水平方向に左右に)、ビーム110をスキャン(又は掃引)し得る。準短距離アクティブ光センサ106Cはビーム110に関連付けられた応答信号の受信に基づいて深度データを収集するので、結果として得られるデータは3つの次元(例えば鉛直方向のスキャン角度、水平方向のスキャン角度、及び深度)を有する。したがって、準短距離アクティブ光センサ106Cは3Dスキャンを実施すると言われる。したがって、準短距離アクティブ光センサ106Cの視野112は、ここでは本質的に扇形として現れている。同様に、準短距離アクティブ光センサ106Dも3Dスキャンを実施するものとして特徴付けられてよく、同様の視野を有し得る。
【0046】
準短距離アクティブ光センサ106A~106Dのうちの1つ又は複数を使用した車線境界検出は、様々な状況において様々な特性を有し得る。いくつかの実装では、車両100が特定の車線の内側で進み始めた場合(すなわち、車線は車線境界104A~104Eのうちのいくつか又はすべてを使用したその境界によって画定されている)、準短距離アクティブ光センサは、車両100の少なくとも一方の(例えば両方の)側の車線境界104A、104B、104C、104D、又は104Eを認識している必要があると仮定することができる。車両100が車線境界104A、104B、104C、104D、又は104Eのうちの1つ又は複数の上に位置している間に進み始めた場合、準短距離アクティブ光センサ(又はADAS)は、(例えばカメラなどの1つ又は複数の他のセンサ、又は高解像度マップを通じて)より多くの情報が利用可能になるまで、収束に達しない場合がある。(高さ、角度などの)一定の構成では、ADASは、距離がより離れた隣接する車線の車線マーカを依然として認識することがある。例えばこの場合、ADASは、車両が現在車線内にないと判定することができる。したがってADASは、まず車両100が車線境界104A、104B、104C、104D、又は104Eの内側の所定の位置に適切に存在していると判定され、その後、準短距離アクティブ光センサ106A~106Dのうちの1つ又は複数を本主題による車線境界検出のために使用し得るという方式で動作し得る。
【0047】
車両100のADASは、車両100の動きを制御し、及び/又は車線境界検出に基づいて警告を生成し得る。一例として、ADASは、車両100が車線内に適切に存在していると判定すると、特定の動作を取る(又は抑制する)ように構成され得る。別の例として、ADASは、車両100が車線内に適切に存在していないと判定すると、特定の動作を取る(又は抑制する)ように構成され得る。つまり、車線境界検出は、表面102の車線境界(例えば車線境界104A、104B、104C、104D、又は104Eのうちの1つ又は複数)の検出を含んでよく、又は車線境界検出は、車線境界の不在(例えば車線境界104A、104B、104C、104D、又は104Eのうちのいくつか又はすべてが検出されないこと)の検出を含んでよく、又はその両方であってよい。
【0048】
図1Bは、
図1Aの車両100に関連する他の例を示している。準短距離アクティブ光センサ106A~106Dは、使用前に較正され得る。例えば、ここでは、視野112に関して準短距離アクティブ光センサ106Cについて定義された、事前較正済みセンサ設置軸114が示されている。センサ106Cを車両座標系に対して較正することにより、車両の前進方向に対して垂直であり得る軸114が、センサの座標系にマッピングされ得る。準短距離アクティブ光センサ106Cから車線境界104Cまでの最短距離の方向として、線116が定義され得る。例えば、システムは、車線境界104Cが検出された場所に基づいて線118を定義することができ、次いで、線116が、準短距離アクティブ光センサ106C及び線118の間の最短距離として決定され得る。軸114は、車両座標系に対して事前に較正されている。軸114は、車両の前進方向に対して非垂直であり得る。較正が正確でなく、軸114の配向角度に誤差が生じている場合でも、準短距離アクティブ光センサ106C及び線118の間の最短距離は影響を受けず、依然として正確に測定され得る。計算されるヨー角は、軸114の較正における誤差を考慮し得る。以下に説明される、三角関数の式を使用した逸脱角度の計算は、軸114の較正誤差による影響を受けない。
【0049】
自車車線ラインに対する車両100の角度は、単一のセンサからの出力を使用して決定されてよい。
図1Bでは、この角度は、軸114及び線116の間の角度から容易に決定され得る。軸114は事前較正によってセンサ座標系にマッピングされ得るので、センサ106Cは、車両座標系に対して任意の角度で設置されていてよく、すなわち、必ずしも車両の前進方向に対して平行又は垂直でなくてよい。例えば、センサ106Cは車両のコーナに設置されて、近傍の車線に部分的に向き合っていてよい。
【0050】
車両100の角度は、複数のセンサからの出力を使用して決定されてよい。角度計算は、準短距離アクティブ光センサ106A~106Dのうちの2つか又はそれより多くによってなされた1つ又は複数の検出に基づいていてよい。ここでは、準短距離アクティブ光センサ106A~106Bは、例えば上で説明したように、車線境界104Aを検出し得る。準短距離アクティブ光センサ106Aは、準短距離アクティブ光センサ106A及び車線境界104Aの間の最短距離D1を示す値を出力し得る。同様に、準短距離アクティブ光センサ106Bは、準短距離アクティブ光センサ106B及び車線境界104Aの間の最短距離D2を示す値を出力し得る。また、車線境界104Aに沿って、準短距離アクティブ光センサ106A~106Bの間に距離Lが画定され得る。距離Lは、車両100上の準短距離アクティブ光センサ106A~106Bの設置場所から知られ得る。この場合、角度θは以下の式を使用して決定され得る:sinθ=(D1-D2)/L、ここで、sinは三角関数の正弦関数である。D1及びD2はセンサによって実際に測定された最短距離であるので、角度を計算するこの方法は、事前較正済みセンサ設置軸114のいかなる較正誤差による影響も受けない。
【0051】
上式の結果の符号は、車両100が車線境界104Aに向かって走行しているか、又はそこから離れるように走行しているかを示す。したがって、車両100の方向が推定され、1つ又は複数の形式の動き制御への入力として使用され得る。
【0052】
図2は、表面上を走行している車両200の一例の後面図を示している。車両200は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。車両200は、車両200の複数の場所のうちのいずれかに配置され得る準短距離アクティブ光センサ202を含む。ここでは、準短距離アクティブ光センサ202は、おおよそ車輪204が存在している大体の高さのところで、車両200の側部に位置付けられている。車両200は、現在表面206上に配置されて(例えば現在その上を進んで)いる。
【0053】
準短距離アクティブ光センサ202は、表面206に向かって方向付けられている。例えば、準短距離アクティブ光センサ202は、車両200からいくらか横向きに、及び表面206に向かって照準を合わせられていてよく、視野208(ここでは概略的に示されている)が画定されている。車線境界210が表面206に存在し得る。車線境界210は、現在視野208内にあり、準短距離アクティブ光センサ202は車線境界210を検出することができる。実施され得る検出及び計算の例について次に説明する。
【0054】
図3は、車線境界の検出に関連する光センサによって測定された反射強度信号の例示的なグラフ300を示している。グラフ300は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。この図は、垂直軸に対しては測定された反射強度、及び水平軸に対してはレーザビーム反射の角度又は線形位置の観点で、グラフ300を示している。つまり、反射強度は、アクティブ光センサが受信した反射されたレーザ光の強度を示しており、角度又は線形位置は、反射が到来している方向である。センサは、スキャン範囲内の角度又は線形位置に関して、物体の、この場合は路面の距離も測定し、したがって反射強度、及びスキャン範囲内の路面の距離が検出される。この特定の例は、1次元の、すなわち到来方向に関して1つの角度又は線形位置変数を有するスキャンを示している。2次元スキャンメカニズムにおいては、到来方向は2つの角度又は線形位置変数を有する。
【0055】
グラフ300は、角度又は線形位置のいくらかの範囲にわたって反射強度が比較的低いことによって特徴付けられる少なくとも1つの領域302を含み得る。例えば、領域302は、アクティブ光センサが、路面のうちの車線境界が存在しない部分を検出したことに対応し得る。グラフ300は、角度又は線形位置のいくらかの範囲にわたって反射強度が比較的高いことによって特徴付けられる少なくとも1つの領域304を含み得る。いくつかの実装では、領域304は、アクティブ光センサが路面上の車線境界を検出したことに対応し得る。例えば、グラフ300内の領域304の幅は、角度又は線形位置の観点で、車線境界の空間次元を示し得る。別の例として、水平軸上の点306は、車線境界上の最も近い点の角度又は線形位置を表し得る。つまり、グラフ300は、アクティブ光センサ又はADASが道路マーカの光反射強度に基づいて車線境界検出を実施し得ることを示している。
【0056】
図4は、車両にマウントされた準短距離アクティブ光センサ402の位置及び表面上の車線境界の間の幾何学的関係400の一例を示している。幾何学的関係400は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。
【0057】
準短距離アクティブ光センサ402は、表面404に向かって照準を合わせられていてよく、視野406(ここでは概略的に示されている)が画定されている。車線境界408が表面404に存在し得る。車線境界408は、現在視野406内にある。高さHは、ここでは表面404上にある準短距離アクティブ光センサ402の垂直高度に対応する。高さHは、先行する較正プロセスを通じてADASに知られていてよい。別の例として、高さHは、道路上での測定結果から抽出されてよい;すなわち、測定された高さにおける最小値であり得る。角度θは、車線境界408及び高さHの間の角度的離隔を表し得る。角度θは、準短距離アクティブ光センサ402の出力によって示されてよく、又はそれを使用して決定されてよい。例えば、点306(
図3)は車線境界の角度又は線形位置に対応することができ、したがって角度θはグラフ300から決定され得る。高さHの場所及び車線境界408の間の距離Dが計算され得る。例えば、D=H*tan(θ)である。このように、準短距離アクティブ光センサ402は車線境界408を検出することができる。
【0058】
以下の例は、幾何学的関係400を参照して、どのように線形又は角度位置が抽出され得るのかを示す。アクティブ光センサ402などの2Dアクティブ光センサの場合、まず、測定された点の中で最短距離を有する点が発見され得る。これは高さHに対応し得る。次いで、角度位置(角度θ)又は線形位置(距離D)が、最短距離点から測定され得る。例えば、この場合、誤差は打ち消されるので、センサが上又は下に傾いている場合でさえも、車線の場所は依然として正確であり得る。
【0059】
3Dスキャンが実施される(例えば視野112内で、及び
図1A~1Bの準短距離アクティブ光センサ106Cによって実施される)場合、アクティブ光センサ402からの光は、やはり角度によって特徴付けられる。例えば、角度決定を促進するために、高さHに関する較正が実施され得る。センサから車線ライン又は車線マーカまでの最短水平方向距離が、測定されたデータから同様の方式で計算され得る。したがって、角度がゼロでないか又は正確に知られていない場合、例えば車両の前進方向が車線ラインに対して平行でない場合でも、車線ラインの水平方向の場所が正確に決定され得る。車線ラインに対する車両の角度は、1つ又は複数のセンサから決定され得る。
【0060】
図5は、準短距離アクティブ光センサ502を有する車両500の一例の上面図を示している。車両500又は準短距離アクティブ光センサ502は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。車両500は、(前方に走行している場合)前進方向又は(バックで走行している場合)後進方向の、車両500の長手方向軸に沿って配向された走行方向504を有するものとして概略的に示されている。準短距離アクティブ光センサ502がそのレーザビームを使用して観察し得る区域は、少なくとも2つのビームリミット506の観点で画定され得る。ビームリミット506は、準短距離アクティブ光センサ502の本動作におけるレーザビームの最大角度を表す。ここでは、ビームリミット506はスキャン角度508によって隔てられている。ビームリミット506及びスキャン角度508により、準短距離アクティブ光センサ502の視野510が画定される。
【0061】
車両500上の他の場所が使用されてよい。例えば、車両500は、実質的にコーナ(例えば前部コーナ)に配置された準短距離アクティブ光センサ502'もまた、又は代替的に有してよい。準短距離アクティブ光センサ502'は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。準短距離アクティブ光センサ502'がそのレーザビームを使用して観察し得る区域は、少なくとも2つのビームリミット506'の観点で画定され得る。ビームリミット506'は、準短距離アクティブ光センサ502'の本動作におけるレーザビームの最大角度を表す。ここでは、ビームリミット506'はスキャン角度508'によって隔てられている。ビームリミット506'及びスキャン角度508'により、準短距離アクティブ光センサ502'の視野510'が画定される。つまり、準短距離アクティブ光センサ502及び/又は502'は、視野510又は510'における車線境界の存在又は不在をそれぞれ検出し得る。
【0062】
アクティブ光センサ502及び/又は502'は、走行方向504が視野510又は510'の内側又は外側になるようにそれぞれ配向され得る。すべての実装において、準短距離アクティブ光センサ502及び/又は502'は、車線境界(一般に車両の側方にあるものと予期される)を視野に入れる。また、準短距離アクティブ光センサ502及び502'及び車線境界の間の距離が比較的短いことにより、著しく出力の低いデバイスを使用することができる(例えば、準短距離アクティブ光センサ502又は502'は、自動車用途で通常使用されるLiDARデバイスよりもはるかに複雑でないものであり得る)。
【0063】
図6は、準短距離アクティブ光センサ602及び604を有する車両600の一例の上面図を示している。車両600、又は準短距離アクティブ光センサ602又は604は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。準短距離アクティブ光センサ602は、ここでは車両600の側部の方に配置されており、視野606を有する。準短距離アクティブ光センサ602は、ほんのいくつかの例を挙げると、車両600のフェンダ、ドアパネル、サイドミラー、シル、フレーム、ピラー、又はルーフ上に、それらに、又はそれらの内部に配置されてよい。したがって、準短距離アクティブ光センサ602は、少なくとも車両600のこの側に対して車線境界検出を実施し得る。
【0064】
準短距離アクティブ光センサ604は、ここでは車両600の長手方向における端部の方に配置されており、視野608を有する。例えば、準短距離アクティブ光センサ604は、車両600の前部又は後部に配置されてよい。準短距離アクティブ光センサ604は、ほんのいくつかの例を挙げると、車両600のフェンダ、クロージャ、シル、フレーム、ハッチ、リフトゲート、トランクリッド、バンパー、トレーラヒッチ、スポイラ、ウイング、又はルーフ上に、それらに、又はそれらの内部に配置されてよい。したがって、準短距離アクティブ光センサ604は、少なくとも車両600のこの側に対して車線境界検出を実施し得る。
【0065】
車両600上の他の場所が使用されてよい。例えば、車両600は実質的にコーナ(例えば後部コーナ)に配置された準短距離アクティブ光センサ610もまた、又は代替的に有してよい。準短距離アクティブ光センサ610は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。準短距離アクティブ光センサ610がそのレーザビームを使用して観察し得る区域は、少なくとも2つのビームリミット612の観点で画定され得る。ビームリミット612は、準短距離アクティブ光センサ610の本動作におけるレーザビームの最大角度を表す。ここでは、ビームリミット612はスキャン角度614によって隔てられている。ビームリミット612及びスキャン角度614により、準短距離アクティブ光センサ610の視野616が画定される。つまり、準短距離アクティブ光センサ610は、視野616内の車線境界の存在又は不在を検出し得る。
【0066】
図7は、表面702上を走行している車両700の一例の後面図を示している。車両700は、以下のもの:準短距離アクティブ光センサ704、準短距離アクティブ光センサ706、又は準短距離アクティブ光センサ708のうちの少なくとも1つを有する。車両700又は準短距離アクティブ光センサ704、706又は708は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。
【0067】
準短距離アクティブ光センサ704、706及び/又は708は、複数のそれぞれの場所のいずれかにおいて車両700にマウントされ得る。準短距離アクティブ光センサ704は、ここでは車両700の長手方向における端部にマウントされている。準短距離アクティブ光センサ706は、ここでは車両700の側部にマウントされている。準短距離アクティブ光センサ708は、ここでは車両700の下にマウントされている。準短距離アクティブ光センサ704、706及び708の各々は、車両700が走行している表面702の車線境界を検出するように構成されている。また、車両700の走行方向は、準短距離アクティブ光センサ704、706及び708の視野の外側にある。
【0068】
表面702は、車線がどこから開始又は終了するのかについてのインジケータとして機能する、1つ又は複数の高度差を含み得る。ここでは、領域702Aが開始しているところで表面702の車線が終了している(すなわち境界を有している)ことを示すために、領域702Aは高さ増加部710によって表面702から隔てられている。例えば、高さ増加部710は、車両700がそれに沿って走行している縁石に対応し得る。また、領域702Bが開始しているところで表面702の車線が終了している(すなわち境界を有している)ことを示すために、領域702Bは高さ減少部712によって表面702から隔てられている。例えば、高さ減少部712は、車両700が走行している高くされた車道表面の縁部に対応し得る。
【0069】
以下の例は、高さの差の検出を示している。センサ及び表面の間の高さH1は、以下の式を使用して決定され得る:H1=D1cos(A1)、ここで、距離D1及び角度A1はセンサによって測定される。領域702A(又は702B)についての決定された高さH1が表面702についての決定された高さと異なる場合、車線境界が検出され得る。このように、準短距離アクティブ光センサ704、706及び/又は708は、上記及び/又は他の車線境界のうちのいずれかを検出し得る。例えば、ADASは、車線境界の検出に応じて少なくとも1つのアクションを実施し得る。
【0070】
図8は、システム800の一例を示している。システム800は、車両の一部として実装されてよく、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。システム800は、以下で
図12を参照して説明されるいくつか又はすべてのコンポーネントを使用して実装されてよい。示されているよりも多いか又は少ないコンポーネントが使用されてよい。
【0071】
システム800は、準短距離アクティブ光センサ802及び1つ又は複数のセンサ804を部分的に含む。準短距離アクティブ光センサ802は、自車両が走行している表面上の車線境界を検出し得る。センサ804は、環境及び/又は状況の1つ又は複数の側面を検出し得る。例えば、映像/画像データ、音声、及び/又は振動が検出され得る。センサ804からの情報は、例えば以下で説明されるように車線境界検出において使用され得る。
【0072】
システム800は、準短距離アクティブ光センサ802及び任意選択でセンサ804からセンサデータを受信し、物体の検出及びトラッキングを実施する知覚コンポーネント806を含む。これは、システム800が自車両の挙動をどのように制御するかを計画するのを助けるために使用され得る。知覚コンポーネント806は、コンポーネント808を含む。例えば、コンポーネント808は物体の検出を実施する(例えば路面又は他の背景から物体を区別する)ように構成され得る。別の例として、コンポーネント808は、物体の分類(例えばその物体が車両であるのか又は人間であるのか)を実施するように構成され得る。別の例として、コンポーネント808は、セグメンテーションを実施する(例えば、未処理の検出点をコヒーレントアセンブリへと関連付けて、物体の形状及び姿勢を反映する)ように構成され得る。
【0073】
知覚コンポーネント808は、位置特定コンポーネント810を含み得る。いくつかの実装では、位置特定コンポーネント810は、実質的にリアルタイムで車両の位置を推定するように機能する。例えば、位置特定コンポーネント810は、全地球測位システム及び/又は全地球航法衛星システムを含むがこれらに限定されない1つ又は複数のセンサ出力を使用し得る。
【0074】
知覚コンポーネント808は、センサフュージョンコンポーネント812を含み得る。センサフュージョンコンポーネント812は、知覚コンポーネント808の動作を促進するために、2つか又はそれより多くのセンサ(例えば準短距離アクティブ光センサ802及びセンサ804)からの出力を互いに融合させ得る。いくつかの実装では、これにより、車線境界検出を実施する際に知覚コンポーネント808が準短距離アクティブ光センサ802からの出力及び(例えばレーダ又は超音波センサからの)他のセンサ出力の両方を考慮し得ることが促進され得る。例えば、準短距離アクティブ光センサ802からの出力に基づく車線検出が明確な結論に達しない場合、決定を収束させる(例えば車線境界がどこであるかに関する結論に達する)ために、センサ804からの出力が参照され得る。いくつかの実装では、センサ804は音声センサを含んでよく、この場合、その出力は音声センサを使用した音声の検出に基づき得る。例えば、こうした音声は、車両の車輪が表面上の道路マーカに接触することによって生成され得る。いくつかの実装では、センサ804は振動センサを含んでよく、この場合、その出力は振動センサを使用した振動の検出に基づき得る。例えば、こうした振動は、車両の車輪が表面上の道路マーカに接触することによって生成され得る。
【0075】
知覚コンポーネント806は、トラッキングコンポーネント814を含み得る。いくつかの実装では、トラッキングコンポーネント814は、車両の動きを計画する目的で、車両の周囲環境内の物体をトラッキングし得る。例えば、他の車両、自転車、及び/又は歩行者などの物体が、知覚コンポーネント806によって処理されるセンサデータの連続的なインスタンスにおいてトラッキングされ得る。
【0076】
いくつかの実装では、実質的に知覚コンポーネント806を関与させることなしに、車線モニタリングを実施することができる。例えば、ここでの矢印815は、アクティブ光センサ802からの車線マーカ検出結果が、知覚コンポーネント806のソフトウェアスタックを通過することなくセンサフュージョンコンポーネント812へと向かう信号通路を概略的に表している。すなわち、車線マーカの検出には深層学習が必要とされないことがある。むしろ、車線マーカ縁部を検出するには、戻り信号強度(例えば
図3)又は高さ/距離の比較的単純なステップの検出で十分なことがある。こうした処理は、アクティブ光センサ802の一部であるハードウェアによって(例えばLiDARのコンポーネントによって)実施され得る。したがって、非常に高い検出頻度が実現され得る。対照的に、知覚コンポーネント806(例えばソフトウェアスタック)が関与する場合、数百ミリ秒オーダの遅延が発生することがあり、これは車線モニタリングに十分な応答性ではないことがある。
【0077】
システム800は、動き計画コンポーネント816を含む。動き計画コンポーネント816は、車両の周囲環境のモニタリング及び/又は運転者による入力に応じて、システム800が1つ又は複数のアクションを実施すること又はいかなるアクションも実施しないことを計画し得る。知覚コンポーネント806によって処理された、センサのうちの1つ又は複数の出力が考慮され得る。動き計画コンポーネント816は、予測コンポーネント818を含む。例えば、予測コンポーネント818は、知覚コンポーネント806の出力(例えばトラッキングされている物体)を使用して、トラッキングされている物体の起こり得る将来的な動き、及びこれがどのように車両の現在の又は計画される動きに関係するかを予測又は推定する。動き計画コンポーネント816は、軌道構築コンポーネント820を含む。例えば、軌道構築コンポーネント820は、予測コンポーネント818によって生成された予測を、任意選択で知覚コンポーネント806からのトラッキングされている物体についての情報と共に取得し、車両の軌道通路を準備する。
【0078】
システム800は、車両作動コンポーネント822を含む。車両作動コンポーネント822は、軌道構築コンポーネント820によって生成された通路に従って、車両の1つ又は複数の側面を制御し得る。例えば、自車両のステアリング、ギア選択、加速度、及び/又はブレーキが制御され得る。いくつかの実装では、こうした動きの制御は、少なくともいくつかの状況では車線境界検出に基づき得る。例えば、システム800は、車両作動コンポーネント822を使用して、車両をその車線内に維持することができる(例えば車線センタリング)。
【0079】
システム800は、運転者警告コンポーネント824を含む。運転者警告コンポーネント824は、車線境界検出の登録に基づいて1つ又は複数の警告を生成する際に、警告コンポーネント826を使用し得る。いくつかの実装では、警告コンポーネント826は、複数の警告モダリティ(例えば可聴、視覚的、及び/又は触知警告)のうちのいずれかを使用して警告を生成するように構成されている。例えば、車線境界検出は、運転者への警告(例えば車線逸脱警報)をトリガし得る。システム800は、警告を出力するために使用され得る出力デバイス828を含む。例えば、出力デバイス828は、スピーカ、ディスプレイモジュール、及び/又は触覚アクチュエータを含む。
【0080】
図9Aは、フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、及び三角測量LiDAR950の例を示している。フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、及び三角測量LiDAR950の各々は、準短距離アクティブ光センサの一例である。フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、又は三角測量LiDAR950のうちの1つ又は複数は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、及び/又は三角測量LiDAR950は、以下で
図12を参照して説明されるいくつか又はすべてのコンポーネントを使用して実装されてよい。例えば、フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、及び/又は三角測量LiDAR950のうちの任意のもののコンポーネントは、すべて共通のハウジングの内部に設置されていてよい。別の例として、フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、及び/又は三角測量LiDAR950のうちの任意のもののコンポーネントのうちの1つ又は複数は、その少なくとも1つの他のコンポーネントから隔てられていてよい。
【0081】
フラッシュLiDAR900は、一緒に動作する1つ又は複数の物理デバイスとして実装され得る。ここでは、フラッシュLiDAR900は少なくとも1つの光源904、光学素子906、少なくとも1つの光検出器908、ドライバ電子装置910、及び演算コンポーネント912を含む。他のコンポーネントが追加的に又は代替的に使用されてよい。
【0082】
フラッシュLiDAR900の動作時、光源904(例えばレーザ又は発光ダイオードを含む)は、光学素子906(例えば1つ又は複数のレンズ及び/又は任意の他の光学基板)によってフラッシュLiDAR900の周囲環境の少なくとも一部に向かって方向付けられる光のフラッシュを生成する。光検出器908(例えば電荷結合素子又は相補型金属酸化膜半導体センサを含む)は、周囲環境によって反射された放射光の少なくとも一部を検出する。ドライバ電子装置910(例えばチップ又は他の集積回路を含む)は、少なくとも光源904及び光検出器908の動作を制御及び同期する。演算コンポーネント912(例えば命令を実行する1つ又は複数のプロセッサを含む)は、フラッシュLiDAR900の周囲環境の1つ又は複数の特性を決定するために計算を実施する。
【0083】
スキャンLiDAR902は、光源914、スキャナ916、光検出器918、及び処理電子装置920を含む。光源914は、コヒーレント光を生成するための1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。例えば、レーザが使用されてよい。レーザによって生成されることになる波長は、光検出器918の能力、及び/又はスキャンLiDAR902が使用されるべき、目的とされる周囲環境及び物体に基づいて選択され得る。
【0084】
スキャナ916は、1つ又は複数の反射器922及びコントローラ924を含む。いくつかの実装では、反射器922は、光源914からの光をスキャンLiDAR902の周囲環境に向かって反射し、スキャンLiDAR902が受信した光に対しては、こうした光を光検出器918に向かって反射するように構成され得る。別の例として、二軸設計においては、反射器922の1つのインスタンスが、光源914から到来した出射光を反射することができ、反射器922の別のインスタンスが、入射光を光検出器918に向かって反射することができる。コントローラ924は、反射器922の配向又は他の位置を制御し得る。いくつかの実装では、コントローラ924は、スキャンLiDAR902によって実施されている結像の解像度を高めるべきかどうかを判定する際、赤外線カメラ及び/又はイベントベースセンサからの出力を考慮し得る。反射器922の回転角度及び/又は回転速度が制御され得る。
【0085】
光検出器918は、検出されることを意図された波長範囲(例えば可視光)を少なくとも感知する1つ又は複数の素子を含む。ほんの2つの例を挙げると、光検出器918は、電荷結合素子又は相補型金属酸化膜半導体に基づき得る。
【0086】
処理電子装置920は、光検出器918の出力及びコントローラ924からの情報(例えば反射器922の現在の配向に関する)を受信し、LiDAR出力を生成する際にそれらを使用することができる。
【0087】
要するに、光源904及び/又は914は、光926A又は926Bをそれぞれ生成し得る。例えば、光926AはフラッシュLiDAR900の周囲環境の1つ又は複数の部分に向かって方向付けられ得る。別の例として、反射器922を使用して、光926BはスキャンLiDAR902の周囲環境の1つ又は複数の部分に向かって方向付けられ得る。光検出器908は光928Aを受信することができ、及び/又は光検出器918は光928Bを受信することができる。例えば、光928A又は928Bは、フラッシュLiDAR900又はスキャンLiDAR902の周囲環境の一部又は全部からの光926A又は926Bの反射をそれぞれ含み得る。演算コンポーネント912は、光検出器908の出力に基づいて出力930Aを生成し得る。処理電子装置920は、光検出器918の出力に基づいて出力930Bを生成し得る。
【0088】
三角測量LiDAR950は、一緒に動作する1つ又は複数の物理デバイスとして実装されてよい。ここでは、三角測量LiDAR950は、少なくとも1つの光源952、光学素子954、少なくとも1つの光検出器956、熱センサ958、ドライバ電子装置960、及び演算コンポーネント962を含む。他のコンポーネントが追加的に又は代替的に使用されてよい。
【0089】
三角測量LiDAR950の動作時、光源952(例えばレーザ又は発光ダイオードを含む)は、光のフラッシュを生成する。レーザによって生成されることになる波長は、光検出器956の能力、及び/又は三角測量LiDAR950が使用されるべき、目的とされる周囲環境及び物体に基づいて選択され得る。光学素子954(例えば1つ又は複数のレンズ及び/又は任意の他の光学基板)は、三角測量LiDAR950の周囲環境の少なくとも一部に向かって光を方向付ける。光検出器956(例えば電荷結合素子又は相補型金属酸化膜半導体センサを含む)は、周囲環境によって反射された放射光の少なくとも一部を検出する。熱センサ958は、赤外線放射を含むがこれに限定されない熱エネルギーを検出するように構成されている。つまり、熱センサ958は、光源952によって放射されたアクティブ光の一部でない、周囲環境からの熱放射を検出し得る。したがって、熱センサ958は、三角測量LiDAR950に対する拡張コンポーネント(例えば、センサフュージョンを通じてフラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、及び/又は三角測量LiDAR950内の光センサを補完するための、車両上の別個のパッシブ熱センサ)であり得る。いくつかの実装では、熱センサ958は、1つ又は複数の焦電センサを含む。例えば、熱センサ958は、焦電材料の複数のセンサ素子を含み、センサ出力信号の差は、赤外線放射が検出されたことを反映し得る。ドライバ電子装置960(例えばチップ又は他の集積回路を含む)は、少なくとも光源952、光検出器956、及び熱センサ958の動作を制御及び同期する。演算コンポーネント962(例えば命令を実行する1つ又は複数のプロセッサを含む)は、三角測量LiDAR950の周囲環境の1つ又は複数の特性を決定するために計算を実施する。
【0090】
要するに、光源952は光926Cを生成し得る。例えば、光926Cは三角測量LiDAR950の周囲環境の1つ又は複数の部分に向かって方向付けられ得る。光検出器956は、光928Cを受信し得る。例えば、光928Cは、三角測量LiDAR950の周囲環境の一部又は全部からの光926Cの反射を含み得る。熱センサ958は、熱放射964を受信し得る。例えば、熱放射964は、三角測量LiDAR950の周囲環境の一部又は全部からの熱放射を含み得る。演算コンポーネント962は、光検出器956及び熱センサ958の出力に基づいて出力930Cを生成し得る。
【0091】
上に例示したコンポーネントのうちの1つ又は複数は、フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、又は三角測量LiDAR950のいずれか又はすべてを準短距離アクティブ光センサにする特性を有し得る。例えば、フラッシュLiDAR900、スキャンLiDAR902、又は三角測量LiDAR950のいずれか又はすべては、比較的高価でないLiDARデバイスであり得る。いくつかの実装では、上に例示したコンポーネントのうちの少なくとも1つは、最大距離がわずか約3m未満であることを提供し得る。例えば、最大距離はわずか約2m未満、又は約1m未満であってよい。いくつかの実装では、少なくとも光源904、914及び/又は952は、動作電力が約5W未満であることを提供し得る。例えば、動作電力は、約1W未満であってよい。いくつかの実装では、ドライバ電子装置910、スキャナ916、及び/又はドライバ電子装置960は、フレームレートが約20fpsを上回ることを提供し得る。例えば、フレームレートは、約100fpsを上回るなど、約50fpsを上回っていてよい。
【0092】
図9Bは、
図9AのフラッシュLiDAR900に関与する一例を示している。フラッシュLiDAR900は、光源904を共有する、光検出器908の複数のインスタンスを有し得る。また、これらの光検出器908は、すべてフラッシュLiDAR900の他のコンポーネントと同じハウジングを共有していてよく、又は光検出器908のうちの1つ又は複数は、フラッシュLiDAR900の少なくとも一部から隔てられていてよい。本例は車両970に関与し、そこでは、フラッシュLiDAR900は、車両970のBピラーの近くに設置された光源904'を含む。フラッシュLiDAR900は、ここでは、車両970上のそれぞれの場所に設置された光検出器908'及び908''を含む。例えば、光検出器908'は、ここでは車両970の前部の近くに設置されており、視野972を有し得る。別の例として、光検出器908''は、ここでは、車両970の光検出器908'と同じ側において車両970の後部の近くに設置されており、視野974を有し得る。フラッシュLiDAR900の動作時、光源904'の発光は、光検出器908'及び908''の動作(例えば、光検出器908'及び908''のそれぞれのシャッタの開放及び閉鎖)と同期され得る。この場合、光源904'は、車両970の当該側の方の区域を照らすことができ、光検出器908'及び908''は、それらのそれぞれの視野972又は974内の戻り信号を同時に記録し得る。
【0093】
いくつかの実装では、フラッシュLiDAR900の光源は、車両の1つ又は複数の他の光と一体化されてよい。ここでは、フラッシュLiDAR900は、車両970のヘッドライトと一体化されている光源904''を有する。例えば、車両970は、光学的に透過性の面976'を有するヘッドライトハウジング976を有し得る。光源904''及び1つ又は複数のヘッドライト978は、ヘッドライトハウジング976の内部に配置され得る。任意のタイプのヘッドライトが、ヘッドライト978に使用されてよい。いくつかの実装では、ヘッドライト978は、1つ又は複数の発光ダイオード(LED)のアレイ、及びLEDからの光をコリメートする1つ又は複数のレンズを含み得る。
【0094】
図10は、車両1000の一例を示している。車両1000は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。車両1000は、ADAS1002及び車両制御部1004を含む。ADAS1002は、以下で
図12を参照して説明されるいくつか又はすべてのコンポーネントを使用して実装されてよい。ADAS1002は、センサ1006及び計画アルゴリズム1008を含む。車両1000が含み得る、ADAS1002が実装され得る車両1000の他のコンポーネントを含むがそれに限定されない他の側面は、ここでは単純化のために省略されている。
【0095】
センサ1006は、ここでは、センサ出力を処理し、この処理に基づいて検出を実施するための適切な回路及び/又は実行可能なプログラミングも含むものとして説明される。センサ1006は、レーダ1010を含み得る。いくつかの実装では、レーダ1010は、少なくとも部分的に電波に基づく任意の物体検出システムを含み得る。例えば、レーダ1010は、車両に対して前進方向に配向されていてよく、少なくとも、1つ又は複数の他の物体(例えば別の車両)までの距離を検出するために使用され得る。レーダ1010は、車両1000に関連する物体の存在を検知することにより、車両1000の周囲環境を検出し得る。
【0096】
センサ1006は、アクティブ光センサ1012を含み得る。いくつかの実装では、アクティブ光センサ1012は準短距離アクティブ光センサであり、少なくとも部分的にレーザ光に基づく任意の物体検出システムを含み得る。例えば、アクティブ光センサ1012は、車両に対して任意の方向に配向されていてよく、少なくとも、1つ又は複数の他の物体(例えば車線境界)までの距離を検出するために使用され得る。アクティブ光センサ1012は、車両1000に関連する物体の存在を検知することにより、車両1000の周囲環境を検出し得る。アクティブ光センサ1012は、ほんの2つの例を挙げると、スキャンLiDAR又は非スキャンLiDAR(例えばフラッシュLiDAR)であり得る。
【0097】
センサ1006は、カメラ1014を含み得る。いくつかの実装では、カメラ1014は、その信号を車両1000が考慮する任意のイメージセンサを含み得る。例えば、カメラ1014は、車両に対して任意の方向に配向されていてよく、車両、車線、車線標示、縁石、及び/又は道路標識を検出するために使用され得る。カメラ1014は、車両1000に関連する状況を視覚的に登録することにより、車両1000の周囲環境を検出し得る。
【0098】
センサ1006は、超音波センサ1016を含み得る。いくつかの実装では、超音波センサ1016は、超音波に基づいて少なくとも物体の近接を検出する際に使用される任意の送信機、受信機、及び/又は送受信機を含み得る。例えば、超音波センサ1016は、車両の外表面に、又はその近くに配置され得る。超音波センサ1016は、車両1000に関連する物体の存在を検知することにより、車両1000の周囲環境を検出し得る。
【0099】
ADAS1002が車両1000の動きを制御しているか又はそうでないかに関わらず、センサ1006のうちのいずれかが単独で、又はセンサ1006のうちの2つか又はそれより多くが集合的に、車両1000の周囲環境を検出し得る。いくつかの実装では、センサ1006のうちの少なくとも1つは、運転者に警告又は他のプロンプトを提供する際に、及び/又は車両1000の動きを制御する際に考慮される出力を生成し得る。例えば、2つか又はそれより多くのセンサの出力(例えば、レーダ1010、アクティブ光センサ1012、及びカメラ1014の出力)が組み合わせられてよい。いくつかの実装では、1つ又は複数の他のタイプのセンサが、追加的に又は代替的にセンサ1006に含まれてよい。
【0100】
計画アルゴリズム1008は、車両1000の周囲環境のモニタリング及び/又は運転者による入力に応じて、ADAS1002が1つ又は複数のアクションを実施すること又はいかなるアクションも実施しないことを計画し得る。センサ1006のうちの1つ又は複数の出力が考慮され得る。いくつかの実装では、計画アルゴリズム1008は、車両1000のために動き計画を実施し、及び/又は軌道を計画し得る。
【0101】
車両制御部1004は、ステアリング制御部1018を含み得る。いくつかの実装では、車両1000のADAS1002及び/又は別の運転者は、ステアリング制御部1018を操作することによって少なくとも1つの車輪のステアリング角を調節することにより、車両1000の軌道を制御する。ステアリング制御部1018は、ステアリング制御部1018及び調節可能な車輪の間の機械的接続を通じてステアリング角を制御するように構成されてよく、又はステアバイワイヤシステムの一部であってよい。
【0102】
車両制御部1004は、ギア制御部1020を含み得る。いくつかの実装では、車両1000のADAS1002及び/又は別の運転者は、ギア制御部1020を使用して、車両の複数の動作モード(例えば運転モード、ニュートラルモード、又は駐車モード)の中から選択する。例えば、ギア制御部1020は、車両1000内の自動変速機を制御するために使用されてよい。
【0103】
車両制御部1004は、信号制御部1022を含み得る。いくつかの実装では、信号制御部1022は、車両1000が生成し得る1つ又は複数の信号を制御し得る。例えば、信号制御部1022は、車両1000のヘッドライト、方向指示器、及び/又はクラクションを制御し得る。
【0104】
車両制御部1004は、ブレーキ制御部1024を含み得る。いくつかの実装では、ブレーキ制御部1024は、車両を減速させ、車両を停止させ、及び/又は停止時に車両を静止状態に維持する設計された1つ又は複数のタイプのブレーキシステムを制御し得る。例えば、ブレーキ制御部1024は、ADAS1002によって作動され得る。別の例として、ブレーキ制御部1024は、運転者がブレーキペダルを使用することによって作動され得る。
【0105】
車両制御部1004は、車両ダイナミックシステム1026を含み得る。いくつかの実装では、車両ダイナミックシステム1026は、運転者の制御に加えて、又はその不在時に、又はその代わりに、車両1000の1つ又は複数の機能を制御し得る。例えば、車両が坂道上で停止することになったとき、運転者がブレーキ制御部1024を始動させ(例えばブレーキペダルを踏ま)ない場合、車両ダイナミックシステム1026が車両を静止状態に保ち得る。
【0106】
車両制御部1004は、加速制御部1028を含み得る。いくつかの実装では、加速制御部1028は、車両の1つ又は複数のタイプの推進モータを制御し得る。例えば、加速制御部1028は、車両1000の電気モータ及び/又は内燃モータを制御し得る。
【0107】
車両制御部は、ここでは集合的に制御部1030として示されている1つ又は複数の追加の制御部をさらに含み得る。制御部1030は、1つ又は複数の機能又はコンポーネントの車両制御を提供し得る。いくつかの実装では、制御部1030は、車両1000の1つ又は複数のセンサ(限定されないが、
図1A~1Bの準短距離アクティブ光センサ106A~106Dのいずれか又はすべてを含む)を調整し得る。例えば、車両1000は、車両1000のこれらのセンサ及び/又は任意の他のセンサによって測定されえた周囲環境データに基づいて、センサの設定(例えばフレームレート及び/又は解像度)を調節し得る。
【0108】
車両1000は、ユーザインタフェース1032を含み得る。ユーザインタフェース1032は、車線境界検出に関する警告を生成するために使用され得るオーディオインタフェース1034を含み得る。いくつかの実装では、オーディオインタフェース1034は、乗員コンパートメント内に配置された1つ又は複数のスピーカを含み得る。例えば、オーディオインタフェース1034は、少なくとも部分的に、車両内のインフォテインメントシステムと共に動作し得る。
【0109】
ユーザインタフェース1032は、車線境界検出に関する警告を生成するために使用され得る視覚的インタフェース1036を含み得る。いくつかの実装では、視覚的インタフェース1036は、車両1000の乗員コンパートメント内の少なくとも1つのディスプレイデバイスを含み得る。例えば、視覚的インタフェース1036は、タッチスクリーンデバイス及び/又は計器クラスタディスプレイを含み得る。
【0110】
図11は、方法1100の一例を示している。方法1100は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。示されているよりも多いか又は少ない動作が実施されてよい。そうでないことが示されていない限り、2つか又はそれより多くの動作が異なる順序で実施されてよい。
【0111】
動作1102では、車体にマウントされた準短距離アクティブ光センサを使用して、光ビーム(例えばレーザビーム)を生成することができる。例えば、準短距離アクティブ光センサ106A(
図1A)がビーム108を生成し得る。
【0112】
動作1104では、光検出器を使用して、反射された応答を受信することができる。例えば、光検出器908、918、及び/又は956が、光928A、928B、又は928Cをそれぞれ受信し得る。つまり、いくつかの実装では、動作1102及び1104は準短距離アクティブ光センサの内部で実施され得る。
【0113】
動作1106では、受信された応答を分析することができる。例えば、グラフ300(
図3)に対して処理が実施され得る。
【0114】
動作1108では、車線境界検出を行うことができる。例えば、車線境界104A~104Eのうちの1つ又は複数に対する車両100(
図1A~
図1B)の位置を決定することができる。
【0115】
動作1110では、車線境界の検出に応じて少なくとも1つのアクションを実施することができる。いくつかの実装では、ADASがアクションを実施する。例えば、車両の動きを制御することができる。別の例として、運転者警告を生成することができる。
【0116】
図12は、本明細書で説明されているシステム、装置、及び/又は技法のうちのいずれか、又は様々な考えられる実施形態において利用され得る任意の他のシステム、装置、及び/又は技法を含む、本開示の態様を実装するために使用され得るコンピューティングデバイス1200の例示的なアーキテクチャを示している。
【0117】
図12に示されているコンピューティングデバイスは、本明細書で説明されているオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び/又はソフトウェアモジュール(ソフトウェアエンジンを含む)を実行するために使用され得る。
【0118】
コンピューティングデバイス1200は、いくつかの実施形態では、中央処理装置(central processing unit:CPU)などの少なくとも1つの処理デバイス1202(例えばプロセッサ)を含む。様々な処理デバイスが、様々な製造業者、例えばIntel又はAdvanced Micro Devicesから入手可能である。この例では、コンピューティングデバイス1200は、システムメモリ1204、及びシステムメモリ1204を含む様々なシステムコンポーネントを処理デバイス1202に結合するシステムバス1206も含む。システムバス1206は、様々なバスアーキテクチャのうちいずれかを使用する、メモリバス又はメモリコントローラ;ペリフェラルバス;及びローカルバスを含むがこれらに限定されない、使用され得る任意の数のタイプのバス構造のうちの1つである。
【0119】
コンピューティングデバイス1200を使用して実装され得るコンピューティングデバイスの例は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス(例えばスマートフォン、タッチパッドモバイルデジタルデバイス、又は他のモバイルデバイス)、又はデジタル命令を処理するように構成された他のデバイスを含む。
【0120】
システムメモリ1204は、リードオンリメモリ1208及びランダムアクセスメモリ1210を含む。起動中などにコンピューティングデバイス1200内で情報を転送するように機能する基本ルーチンを含む基本入力/出力システム1212が、リードオンリメモリ1208内に記憶され得る。
【0121】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス1200は、デジタルデータを記憶するための、ハードディスクドライブなどの二次ストレージデバイス1214も含む。二次ストレージデバイス1214は、二次ストレージインタフェース1216によってシステムバス1206に接続されている。二次ストレージデバイス1214及びその関連付けられたコンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス1200用のコンピュータ可読命令(アプリケーションプログラム及びプログラムモジュールを含む)、データ構造、及び他のデータの不揮発性及び非一時的なストレージを提供する。
【0122】
本明細書で説明される例示的な環境は二次ストレージデバイスとしてハードディスクドライブを採用しているが、他の実施形態では、他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体が使用される。これらの他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体の例は、磁気カセット、フラッシュメモリカード、ソリッドステートドライブ(solid-state drive:SSD)、デジタルビデオディスク、ベルヌーイカートリッジ、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタル多用途ディスクリードオンリメモリ、ランダムアクセスメモリ、又はリードオンリメモリを含む。いくつかの実施形態は、非一時的媒体を含む。例えば、コンピュータプログラム製品は、非一時的記憶媒体内に有形に具現化され得る。追加的に、こうしたコンピュータ可読記憶媒体は、ローカルストレージ又はクラウドベースのストレージを含み得る。
【0123】
二次ストレージデバイス1214、及び/又はオペレーティングシステム1218、1つ又は複数のアプリケーションプログラム1220、他のプログラムモジュール1222(例えば本明細書で説明されるソフトウェアエンジン)、及びプログラムデータ1224を含むシステムメモリ1204内に、複数のプログラムモジュールが記憶され得る。コンピューティングデバイス1200は、任意の適したオペレーティングシステムを利用し得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、ユーザは、1つ又は複数の入力デバイス1226を通じてコンピューティングデバイス1200の入力を提供する。入力デバイス1226の例は、キーボード1228、マウス1230、マイク1232(例えば声及び/又は他の音声入力用)、タッチセンサ1234(例えばタッチパッド又はタッチ感知ディスプレイ)、及びジェスチャセンサ1235(例えばジェスチャ入力用)を含む。いくつかの実装では、入力デバイス1226は、存在、近接、及び/又は動きに基づく検出を提供する。他の実施形態は、他の入力デバイス1226を含む。入力デバイスは、システムバス1206に結合された入力/出力インタフェース1236を介して処理デバイス1202に接続され得る。これらの入力デバイス1226は、パラレルポート、シリアルポート、ゲームポート、又はユニバーサルシリアルバスなどの任意の数の入力/出力インタフェースによって接続されてよい。いくつかの考えられる実施形態では、入力デバイス1226及び入力/出力インタフェース1236の間の無線通信も可能であり、それはほんのいくつかの例を挙げると、赤外線、BLUETOOTH(登録商標)無線技術、802.11a/b/g/n、セルラ、超広帯域(ultra-wideband:UWB)、ZigBee(登録商標)、又は他の無線周波数通信システムを含む。
【0125】
この例示的な実施形態では、モニタ、液晶ディスプレイデバイス、発光ダイオードディスプレイデバイス、プロジェクタ、又はタッチ感知ディスプレイデバイスなどのディスプレイデバイス1238も、ビデオアダプタ1240などのインタフェースを介してシステムバス1206に接続されている。コンピューティングデバイス1200は、ディスプレイデバイス1238に加えて、スピーカ又はプリンタなどの様々な他のペリフェラルデバイス(図示せず)を含み得る。
【0126】
コンピューティングデバイス1200は、ネットワークインタフェース1242を通じて1つ又は複数のネットワークに接続され得る。ネットワークインタフェース1242は、有線及び/又は無線通信を提供し得る。いくつかの実装では、ネットワークインタフェース1242は、無線信号を送信及び/又は受信するための1つ又は複数のアンテナを含み得る。ローカルエリアネットワーキング環境又はワイドエリアネットワーキング環境(例えばインターネット)において使用される場合、ネットワークインタフェース1242はイーサネット(登録商標)インタフェースを含み得る。他の考えられる実施形態は、他の通信デバイスを使用する。例えば、コンピューティングデバイス1200のいくつかの実施形態は、ネットワーク全体にわたって通信するためのモデムを含む。
【0127】
コンピューティングデバイス1200は、少なくとも何らかの形態のコンピュータ可読媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス1200によってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体を含む。例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータ可読通信媒体を含む。
【0128】
コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するように構成された、任意のデバイス内に実装される揮発性及び不揮発性であり、リムーバブル及び非リムーバブルな媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリ、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタル多用途ディスク又は他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用され得る、及びコンピューティングデバイス1200によってアクセスされ得る任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0129】
コンピュータ可読通信媒体は、通常は、搬送波又は他の伝送メカニズムなどの変調データ信号内のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具現化し、任意の情報伝達媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号内に情報をエンコードするような方式でその特性のうちの1つ又は複数が設定又は変更された信号を指す。例として、コンピュータ可読通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、及び音響、無線周波数、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を含む。上記のもののいずれかの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0130】
図12に示されているコンピューティングデバイスは、1つ又は複数のこうしたコンピューティングデバイスを含み得るプログラマブル電子装置の一例でもあり、複数のコンピューティングデバイスが含まれている場合、こうしたコンピューティングデバイスは、適したデータ通信ネットワークを用いて互いに結合されて、本明細書に開示されている様々な機能、方法、又は動作を集合的に実施することができる。
【0131】
いくつかの実装では、コンピューティングデバイス1200はADASコンピュータとして特徴付けられ得る。例えば、コンピューティングデバイス1200は、人工知能(artificial intelligence:AI)の分野で生じるタスクを処理するために使用されることがある1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。この場合、コンピューティングデバイス1200は、概してADAS又はAIの要求に対して十分な処理能力及び必要なサポートアーキテクチャを含む。例えば、処理デバイス1202はマルチコアアーキテクチャを含み得る。別の例として、コンピューティングデバイス1200は、処理デバイス1202に加えて、又はその一部として、1つ又は複数のコプロセッサを含み得る。いくつかの実装では、少なくとも1つのハードウェアアクセラレータがシステムバス1206に結合され得る。例えば、グラフィックス処理ユニットが使用され得る。いくつかの実装では、コンピューティングデバイス1200は、ニューラルネットワーク固有ハードウェアを実装して、1つ又は複数のADASタスクを処理することができる。
【0132】
本明細書の全体を通じて使用される用語「実質的に」及び「約」は、処理時のばらつきによるものなどの小さい変動を説明及び報告するために使用されている。例えば、それらは±5%未満であるか又はそれに等しいこと、例えば±2%未満であるか又はそれに等しいこと、例えば±1%未満であるか又はそれに等しいこと、例えば±0.5%未満であるか又はそれに等しいこと、例えば±0.2%未満であるか又はそれに等しいこと、例えば±0.1%未満であるか又はそれに等しいこと、例えば±0.05%未満であるか又はそれに等しいことを指し得る。また、本明細書で使用されるとき、「a」又は「an」などの不定冠詞は、「少なくとも1つ」を意味する。
【0133】
前述の概念及び以下でより詳細に議論される追加の概念のすべての組み合わせは(こうした概念が相互に矛盾しないことを条件として)、本明細書で開示される発明の主題の一部であるものと企図されていることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題のすべての組み合わせは、本明細書で開示される本発明の主題の一部であるものと企図されている。
【0134】
複数の実装について説明してきた。しかしながら、本明細書の主旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が加えられ得ることが理解されよう。
【0135】
さらに、図に示されている論理フローは、望ましい結果を実現するために、示されている特定の順序、又は連続した順序を必要としない。さらに、説明されたフローに他のプロセスが提供されてよく、又はそこからプロセスが削除されてよく、説明されたシステムに他のコンポーネントが追加されてよく、又はそこから取り除かれてよい。したがって、他の実装が以下の特許請求の範囲に記載の範囲内に含まれる。
【0136】
説明された実装のいくつかの特徴が本明細書で説明したように示されているが、今や多くの修正、置換、変更、及び均等物が当業者には想起されよう。したがって、添付の特許請求の範囲は、実装の範囲に含まれるすべてのこうした修正及び変更を包含するように意図されていることを理解されたい。それらは限定ではなく単なる例として提示されており、形態及び詳細の様々な変更が行われ得ることを理解されたい。本明細書で説明された装置及び/又は方法の任意の部分は、相互に排他的な組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせられてよい。本明細書で説明されている実装は、説明されている様々な実装の機能、コンポーネント、及び/又は特徴の様々な組み合わせ及び/又は副次的組み合わせを含み得る。
【国際調査報告】