(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-10-03
(54)【発明の名称】難燃性組成物、化合物、及び作製する方法
(51)【国際特許分類】
C08G 18/08 20060101AFI20250926BHJP
C08G 18/00 20060101ALI20250926BHJP
C09K 21/12 20060101ALI20250926BHJP
C09K 21/02 20060101ALI20250926BHJP
【FI】
C08G18/08 038
C08G18/00 K
C09K21/12
C09K21/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025517819
(86)(22)【出願日】2023-09-25
(85)【翻訳文提出日】2025-05-21
(86)【国際出願番号】 US2023075021
(87)【国際公開番号】W WO2024073350
(87)【国際公開日】2024-04-04
(32)【優先日】2022-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509292766
【氏名又は名称】エイチ.ビー.フラー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】アルバート・ジョルジーニ
【テーマコード(参考)】
4H028
4J034
【Fターム(参考)】
4H028AA03
4H028AA35
4H028AB03
4H028BA01
4J034DG04
4J034DG22
4J034DQ05
4J034HA01
4J034HA06
4J034HC12
4J034HC64
4J034HC67
4J034HC71
4J034MA02
4J034MA21
4J034NA03
4J034QB13
4J034QB17
4J034QC01
4J034RA14
(57)【要約】
1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている、組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分、及び
イソシアネート化合物を含む第2の成分、
を含む組成物であって、
前記第1の成分及び前記第2の成分のうちの少なくとも一方が、前記組成物の合計質量に基づいて少なくとも15質量%の、25℃~35℃の温度で液体である第1の難燃剤成分を含み、
前記第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方が、前記組成物の合計質量に基づいて少なくとも1質量%の、膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤成分を含み、
前記第1の成分、第2の成分、第1の難燃剤、及び第2の難燃剤が、RV-3スピンドルを使用して50rpmでBrookfield RV粘度計によって約25℃の室温で測定した場合、形成後1分以内に2000cP以下の粘度を有する混合物を形成するように構成されている、
組成物。
【請求項2】
1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記第2の難燃剤が、非ハロゲン化膨張性グラファイトである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分、
イソシアネート化合物を含む第2の成分、
を含む組成物であって、
前記第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方が、
前記組成物の合計質量に基づいて、少なくとも15質量%の第1の難燃剤成分
を含み、
前記組成物が、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている、
組成物。
【請求項5】
非ハロゲン化膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤成分を更に含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物の合計質量に基づいて、1質量%~14質量%の第2の難燃剤成分を更に含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分、
イソシアネート化合物を含む第2の成分、
を含む組成物であって、
前記第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方が、
前記組成物の合計質量に基づいて、少なくとも15質量%の第1の難燃剤成分
を含み、
前記組成物が、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている、
組成物。
【請求項9】
前記第1の成分、第2の成分、第1の難燃剤成分、及び第2の難燃剤成分が、RV-3スピンドルを使用して50rpmでBrookfield RVF粘度計によって約25℃の室温で測定した場合、形成後1分以内に2000cP以下の粘度を有する混合物を形成するために組み合わされるように構成されている、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記第1の難燃剤成分が、25℃~35℃の温度で約10cP~約2000cPの粘度を呈する、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
以下の群:
a. 1mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性、及び
b. 1mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性
からの少なくとも1つを呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
以下の群:
a. 前記組成物の合計質量に基づいて、少なくとも20質量%の前記第1の難燃剤成分、
b. 前記組成物の合計質量に基づいて、少なくとも25質量%の前記第1の難燃剤成分、及び
c. 前記組成物の合計質量に基づいて、少なくとも30質量%の前記第1の難燃剤成分
からの少なくとも1つを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
ポリウレタンフォーム化合物
を含み、
前記ポリウレタンフォーム化合物が、0.60g/cm
3以下の密度を有し、
前記ポリウレタンフォーム化合物が、1ミリメートル以下の厚さを有する前記ポリウレタンフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する、
化合物。
【請求項14】
1ミリメートル以下の厚さを有するポリウレタンフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
前記フォーム化合物が、以下の群:
a. 1mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性、及び
b. 1mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性
からの少なくとも1つを呈する、請求項13に記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2022年9月26日に出願された米国仮出願第63/377,139号の利益を主張するものであり、これは本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、難燃特性を有する組成物及び化合物に関する。本開示は、1種以上の難燃剤を含有し、かつバッテリモジュール内の電気セルをポッティングするのに好適な組成物及び化合物に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、ポッティングは、包囲体内の物体の互いの空間関係、また、包囲体内の物体の包囲体に対する空間関係を維持する目的で、包囲体内の画定された空間を材料で部分的又は完全に充填するプロセスである。ポッティングは、衝撃及び振動に対する耐性を提供するために使用され得る。ポッティングに使用される特定の組成物は、水分、溶媒、及び腐食性物質に対するシールを作成するように設計され得る。
【0004】
ポッティング化合物を形成するために使用される材料は、非常に軟らかいものから硬いものまで硬度が異なり、また、様々な環境に耐えるように設計されている。電気セルをポッティングする際に使用するための化合物は、例えば車両のためのバッテリモジュールに対しては、機械的安定性及び耐衝撃性を提供するように設計され得る。
【0005】
包含される物体に加わる重量を最小限にしながら、包含される物体に機械的安定性をもたらす、化合物が望まれている。バッテリモジュールで使用するための、かつ難燃性を提供する、化合物が望まれている。バッテリモジュールで使用するための難燃性ポッティング化合物を形成するための組成物が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許出願公開第113024766号明細書
【特許文献2】特開2022-048708号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2012/156469号明細書
【特許文献4】国際公開第2004/002206号明細書
【発明の概要】
【0007】
本明細書では、イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分、及び、イソシアネート化合物を含む第2の成分、を含む組成物を開示する。第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも15質量%の第1の難燃剤成分を含む。組成物は、1.6ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験(Test for Flammability of Plastics)」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0008】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0009】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも30psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1.6mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、2mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、3mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0010】
いくつかの態様では、組成物は、6.5mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、2mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0011】
いくつかの態様では、全て25℃~35℃の温度で、第1の成分は、1超~5500cP未満の粘度を有し、第2の成分は、1超~1000cP未満の粘度を有する。いくつかの態様では、組成物は、第2の難燃剤成分を更に含む。いくつかの態様では、組成物は、非ハロゲン化膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤成分を更に含む。いくつかの態様では、組成物は、第1の成分及び第2の成分の両方に第2の難燃剤成分を更に含む。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも1質量%の第2の難燃剤成分を更に含む。
【0012】
いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも1質量%~14質量%の第2の難燃剤成分を更に含む。いくつかの態様では、第1の成分、第2の成分、第1の難燃剤成分、及び第2の難燃剤成分は、RV-3スピンドルを使用して50rpmでBrookfield RVF粘度計によって約25℃の室温で測定した場合、形成後1分以内に2000cP以下の粘度を有する混合物を形成するために組み合わされるように構成されている。
【0013】
いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも20質量%の第1の難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、25質量%超の第1の難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも30質量%の第1の難燃剤成分を含む。
【0014】
いくつかの態様では、第1の難燃剤成分は、リン酸エステルを含む。いくつかの態様では、第1の成分は、3以上の官能価を有するイソシアネート反応性化合物を含む。いくつかの態様では、イソシアネート反応性化合物は、ポリオールである。いくつかの態様では、イソシアネート反応性化合物は、少なくとも1種のポリエーテルポリオールを含む。いくつかの態様では、イソシアネート化合物は、MDIを含む。いくつかの態様では、イソシアネート化合物は、ポリメリックMDIを含む。
【0015】
いくつかの態様では、第1の難燃剤成分は、25℃~35℃の温度で300cP以下の粘度を有する。いくつかの態様では、第1の難燃剤成分は、25℃~35℃の温度で約10cP~約2000cPの粘度を呈する。いくつかの態様では、組成物は、0.60g/cm3未満の密度を有するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0016】
いくつかの態様では、第1の成分は、全て第1の成分の合計質量に基づいて、20質量%~40質量%のポリオール、20質量%~50質量%のリン酸エステル難燃剤成分、及び0.4質量%~2.0質量%の発泡剤を含み、第2の成分は、全て第2の成分の合計質量に基づいて、10質量%~90質量%のMDI及び10質量%~90質量%のリン酸エステル難燃剤成分を含み、第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて、1質量%~14質量%の第2の難燃剤成分を含む。
【0017】
いくつかの態様では、25℃~35℃の温度で、50rpmのスピンドル速度のBrookfield RVF粘度計によって測定した場合、以下の(a)及び(b)のうちの少なくとも一方が呈される:(a)第1の成分は、1超~5500cP未満の粘度を有し、(b)第2の成分は、1超~1000cP未満の粘度を有する。
【0018】
本明細書では、イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分、及び、イソシアネート化合物を含む第2の成分、を含む組成物を開示し、第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて少なくとも15質量%の、25℃~35℃の温度で液体である第1の難燃剤成分を含む。第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて少なくとも1質量%の、膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤成分を含む。第1の成分、第2の成分、第1の難燃剤、及び第2の難燃剤は、RV-3スピンドルを使用して50rpmでBrookfield RV粘度計によって約25℃の室温で測定した場合、形成後1分以内に2000cP以下の粘度を有する混合物を形成するために組み合わされるように構成されている。
【0019】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0020】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、6.5mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、2mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0021】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1.6mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、2mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、3mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0022】
いくつかの態様では、全て25℃~35℃の温度で、第1の成分は、1超~5500cP未満の粘度を有し、第2の成分は、1超~1000cP未満の粘度を有する。いくつかの態様では、第1の成分、第2の成分、第1の難燃剤、及び第2の難燃剤は、RV-3スピンドルを使用して50rpmでBrookfield RV粘度計によって約25℃の室温で測定した場合、形成後1分以内に2000cP以下の粘度を有する混合物を形成するために組み合わされるように構成されている。いくつかの態様では、第1の難燃剤成分及び第2の難燃剤成分は、第1の成分及び第2の成分の両方に存在する。
【0023】
いくつかの態様では、第2の難燃剤は、非ハロゲン化膨張性グラファイトである。いくつかの態様では、第1の難燃剤成分は、リン酸エステルを含む。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも20質量%の第1の難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、25質量%超の第1の難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも30質量%の第1の難燃剤成分を含む。
【0024】
いくつかの態様では、第1の成分は、3以上の官能価を有するイソシアネート反応性化合物を含む。いくつかの態様では、イソシアネート反応性化合物は、ポリオールである。いくつかの態様では、イソシアネート反応性化合物は、少なくとも1種のポリエーテルポリオールを含む。いくつかの態様では、イソシアネート化合物は、MDIを含む。いくつかの態様では、イソシアネート化合物は、ポリメリックMDIを含む。
【0025】
いくつかの態様では、第1の成分は、全て第1の成分の合計質量に基づいて、20質量%~40質量%のポリオール、20質量%~50質量%のリン酸エステル難燃剤、及び0.4質量%~2.0質量%の発泡剤を含み、第2の成分は、全て第2の成分の合計質量に基づいて、10質量%~90質量%のMDI及び10質量%~90質量%のリン酸エステル難燃剤を含み、第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて、1質量%~14質量%の第2の難燃剤を含む。
【0026】
いくつかの態様では、第1の難燃剤成分は、25℃~35℃の温度で300cP以下の粘度を有する。いくつかの態様では、第1の難燃剤成分は、25℃~35℃の温度で約200cP~約2000cPの粘度を呈する。いくつかの態様では、組成物は、0.60g/cm3未満の密度を有するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0027】
いくつかの態様では、25℃~35℃の温度で、50rpmのスピンドル速度のBrookfield RVF粘度計によって測定した場合、以下の(a)及び(b)のうちの少なくとも一方が呈される:(a)第1の成分は、1超~5500cP未満の粘度を有し、(b)第2の成分は、1超~1000cP未満の粘度を有する。
【0028】
本明細書では、イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分;イソシアネート化合物を含む第2の成分、を含む組成物を開示する。第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも15質量%の、25℃~35℃の温度で液体である第1の難燃剤成分を含み、第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも1質量%の、膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤を含む。25℃~35℃の温度で、50rpmのスピンドル速度のBrookfield RVF粘度計によって測定した場合、以下の(a)及び(b)のうちの少なくとも一方が呈される:(a)第1の成分は、1超~5500cP未満の粘度を有し、(b)第2の成分は、1超~1000cP未満の粘度を有する。
【0029】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1.6mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、2mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、3mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0030】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0031】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、6.5mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、2mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0032】
いくつかの態様では、第2の難燃剤は、非ハロゲン化膨張性グラファイトを含む。いくつかの態様では、第2の難燃剤は、第1の成分及び第2の成分の両方に存在する。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも1質量%~14質量%の第2の難燃剤成分を含む。
【0033】
本明細書では、イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分、及び、イソシアネート化合物を含む第2の成分、を含む組成物を開示する。第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも15質量%の第1の難燃剤成分を含む。組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。
【0034】
いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1.6mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、2mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、3mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈するフォーム化合物を形成するために硬化するように構成されている。いくつかの態様では、組成物は、非ハロゲン化膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤を含む。いくつかの態様では、第2の難燃剤は、第1の成分及び第2の成分の両方に存在する。いくつかの態様では、組成物は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも1質量%~14質量%の第2の難燃剤成分を含む。
【0035】
本明細書では、フォーム化合物を含む化合物であって、フォーム化合物が、0.60g/cm3未満の密度を有し、フォーム化合物が、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する、化合物を開示する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する。
【0036】
いくつかの態様では、化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する。いくつかの態様では、化合物は、2ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する。いくつかの態様では、化合物は、3ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する。
【0037】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、ポリウレタンフォーム化合物、シリコーンフォーム化合物、及びエポキシ系フォーム化合物のうちの少なくとも1つである。
【0038】
いくつかの態様では、化合物は、1mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、化合物は、1mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、化合物は、1mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する。
【0039】
いくつかの態様では、化合物は、1.6mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、化合物は、1.6mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、化合物は、1.6mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する。
【0040】
いくつかの態様では、化合物は、2mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、化合物は、2mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、化合物は、2mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する。
【0041】
いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも15質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも20質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも25質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも30質量%の量の液体難燃剤成分を含む。
【0042】
いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも1質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも2質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも5質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも7質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。
【0043】
いくつかの態様では、化合物は、イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分、及び、イソシアネート化合物を含む第2の成分、を含む組成物に由来する。組成物の合計質量に基づいて少なくとも15質量%の、25℃~35℃の温度で液体である第1の難燃剤成分;及び組成物の合計質量に基づいて少なくとも1質量%の、膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤。第1の成分、第2の成分、第1の難燃剤、及び第2の難燃剤は、RV-3スピンドルを使用して50rpmでBrookfield RVF粘度計によって約25℃の室温で測定した場合、形成後1分以内に2000cP以下の粘度を有する混合物を形成するために組み合わされるように構成されている。
【0044】
本明細書では、フォーム化合物内にポッティングされた第1の電気セルを備えるバッテリモジュールを開示する。フォーム化合物は、0.60g/cm3未満の密度を有し、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、0.60g/cm3未満の密度を有し、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、0.60g/cm3未満の密度を有し、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する。
【0045】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、2ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、2ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、2ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、6.5mm以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。
【0046】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、2ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、3ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する。
【0047】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも15質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも20質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも25質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも30質量%の量の液体難燃剤成分を含む。
【0048】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも1質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも2質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも5質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも7質量%の量の膨張グラファイト難燃剤成分を含む。
【0049】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、ポリウレタンフォーム化合物、シリコーンフォーム化合物、及びエポキシ系フォーム化合物のうちの少なくとも1つである。いくつかの態様では、フォーム化合物は、イソシアネート反応性化合物及び発泡剤を含む第1の成分;イソシアネート化合物を含む第2の成分;組成物の合計質量に基づいて少なくとも15質量%の、25℃~35℃の温度で液体である第1の難燃剤成分;並びに組成物の合計質量に基づいて少なくとも1質量%の、膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤を含む、組成物に由来する。第1の成分、第2の成分、第1の難燃剤、及び第2の難燃剤は、RV-3スピンドルを使用して50rpmでBrookfield RVF粘度計によって約25℃の室温で測定した場合、形成後1分以内に2000cP以下の粘度を有する混合物を形成するために組み合わされるように構成されている。
【0050】
本明細書では、フォーム化合物、及びこの化合物内にポッティングされた電気セル、を含む、バッテリモジュールを開示する。化合物の合計質量に基づいて少なくとも15質量%の量の液体難燃剤成分、及び、組成物の合計質量に基づいて少なくとも1質量%の、膨張性グラファイトを含む第2の難燃剤、を含む、フォーム化合物。
【0051】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するフォーム化合物の試料を用いたフォーム完全性試験によって測定した場合、少なくとも20psiの圧縮強度を呈する。いくつかの態様では、バッテリモジュールは、複数の電気セルを含み、各電気セルは、底部、頂部、及びそれらの間に画定された長さを有し、化合物は、実質的に水平高さにある。
【0052】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するポリウレタンフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する。いくつかの態様では、フォーム化合物は、1ミリメートル以下の厚さを有するポリウレタンフォーム化合物の試料を用いて試験した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する。
【0053】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも20質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも25質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも30質量%の量の液体難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも2質量%の量の第2の難燃剤成分を含む。いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも3質量%の量の第2の難燃剤成分を含む。
【0054】
いくつかの態様では、フォーム化合物は、化合物の合計質量に基づいて、少なくとも5質量%の量の第2の難燃剤成分を含む。
【0055】
複数の実施形態が開示されるが、本開示の例示的実施形態を示し、説明する以下の詳細な説明から、本開示の更に他の実施形態が当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、事実上例示的なものであり、制限的なものではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】特定の実施形態による、バッテリモジュールの斜視図である。
【
図2】特定の実施形態による、バッテリモジュールの上面図である。
【
図3】特定の実施形態による、バッテリモジュールの正面図である。
【
図4】特定の実施形態による、バッテリモジュールの斜視図である。
【
図5】特定の実施形態による、バッテリモジュールの上面図である。
【
図6】特定の実施形態による、バッテリモジュールの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
定義
本明細書で使用するとき、ポッティング化合物とは、物体を容器内に埋設し、物体を容器に対して空間関係において保持するために使用される固体材料として定義される。
【0058】
本明細書において、ポッティング組成物とは、ポッティング化合物を形成するように固化するのに好適な液体組成物として定義される。
【0059】
本明細書で使用するとき、室温とは、22℃~25℃の間の温度として定義される。
【0060】
本明細書で使用するとき、フォームとは、材料の全体にわたって空所を画定するバルク成分から形成された材料として定義される。
【0061】
本明細書で使用するとき、セルフレベリング性とは、重力以外の外力を加えなくても水平面を形成するように流れることができる特性を呈することと定義される。
【0062】
詳細な説明
本明細書では、長さ少なくとも150mm×幅13mmの寸法を有し、かつ9.5mm、6.35mm、3.2mm、1.6mm、又は更には1.0mm以下の厚さを有する化合物の試料を用いて測定したときに難燃特性を有する化合物を開示する。化合物は、長さ少なくとも150mm×幅13mmの、9.5mm、6.35mm、3.2mm、1.6mm以下、又は更には1.0mm以下の厚さを有する試料化合物のストリップを用いてUL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を有する。いくつかの実施形態では、化合物は、長さ少なくとも150mm×幅13mmの、9.5mm、6.35mm、3.2mm、1.6mm以下、又は更には1.0mm以下の厚さを有する試料化合物のストリップを用いてUL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を有する。いくつかの実施形態では、化合物は、長さ少なくとも150mm×幅13mmの、9.5mm、6.35mm、3.2mm、1.6mm以下、又は更には1.0mm以下の厚さを有する試料化合物のストリップを用いてUL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を有する。
【0063】
本明細書では、難燃特性、及び0.6グラム毎立方センチメートル(g/cc)以下、0.5g/cc以下、0.4g/cc以下、0.3g/cc以下、0.2g/cc以下、0.18g/cc以下、0.16g/cc以下、0.14g/cc以下、1.2g/cc以下、1.0g/cc以下、又は更には0.05g/cc以下の密度を有する、化合物を開示する。
【0064】
本明細書では、低密度でありかつ難燃特性を有する化合物を形成するのに好適な組成物を開示する。本明細書では、難燃性フォーム化合物を形成するのに好適な組成物を開示する。本明細書では、低密度であり、難燃性であり、本明細書で開示されるフォーム完全性試験を受けた後に、少なくとも20psi、少なくとも25psi、少なくとも30psi、少なくとも40psi、少なくとも50psi、少なくとも60psi、少なくとも70psi、又は少なくとも75psiの圧縮強度を呈する化合物を形成するのに好適な組成物を開示する。
【0065】
組成物
いくつかの実施形態では、組成物は、1成分型組成物であり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、2成分型組成物であり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1種の第1の難燃性組成物を含有する1成分型組成物であり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、第2の成分と反応する第1の成分から形成された2成分型組成物であり得る。第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方は、第1の難燃剤成分を含有する。
【0066】
いくつかの実施形態では、組成物は、シリコーン、エポキシ、例えば、1成分若しくは2成分エポキシ樹脂、生物系成分、又はポリウレタンを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の成分及び第2の成分は、熱可塑性ポリウレタン成分(TPU)を形成するように選択され得る。組成物は、固体化合物を形成するように硬化する液体であり得る。組成物は、液相であるときに位置決めすることができ、硬化して固体化合物を形成する前に、物体の周囲を流れ、隣接する物体の間に画定された空間を通して流れる。組成物は、物体の周囲を流れることができ、かつ物体の周囲の水平高さに安定することができる液体として注入するのに十分な流動性を硬化前に有する。組成物は、セルフレベリング性であり得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、組成物は、室温で、100センチポアズ(cP)、200cP、300cP、400cP、500cP、600cP、700cP、800cP、900cP、1,000cP、1,100cP、1,200cP、1,300cP、1,400cP、1,500cP、2,000cP、2,500cP、3,000cP、3,500cP、4,000cP、4,500cP、5,000cP、5500cP、6,000cP、7,000cP、8,000cP、約9,000cP、約10,000、約20,000、約30,000、約40,000、又は約100,000以下の粘度を呈する。
【0068】
第1の成分
第1の成分は、室温で液体である。いくつかの実施形態では、第1の成分は、室温で、1超~100,000cP未満の粘度を有する。いくつかの実施形態では、第1の成分は、室温で、100,000cP、40,000、30,000、20,000、10,000cP、9,000cP、8,000cP、7,000cP、6,000cP、5,500cP、5,000cP、4,500cP、4000cP、3,500cP、3,000cP、2,500cP、2,000cP、1,500cP、1,400cP、1,300cP、1,200cP、1,100cP、1,000cP、900cP、800cP、700cP、600cP、500cP、400cP、300cP、200cP以下、又は更には100cP以下の粘度を有する。
【0069】
いくつかの実施形態では、第1の成分は、室温で、約100cP、200cP、300cP、400cP、500cP、600cP、700cP、800cP、900cP、1,000cP、1,100cP、1,200cP、1,300cP、1,400cP、1,500cP、2,000cP、2,500cP、3,000cP、3,500cP、4,000cP、又は4,500cPから、5,000cP、5,500cP、6,000cP、7,000cP、8,000cP、9,000cP、約10,000、約20,000、約30,000、約40,000、又は約100,000の粘度、又は任意の一対の上記の値の間の粘度を有する。
【0070】
いくつかの実施形態では、第1の成分は、1種又は2種以上のイソシアネート反応性化合物を含む。イソシアネート反応性化合物は、活性水素、例えばアミン、アルコール、又はチオールを含有する化合物であり得る。第1の成分は、2以上の官能価を有するイソシアネート反応性化合物を含み得る。好適なイソシアネート反応性化合物は、3以上の官能価を有するものであり得る。
【0071】
好適なイソシアネート反応性化合物は、室温で液体であるものである。好適なイソシアネート反応性化合物は、室温で低粘度を有するものである。
【0072】
いくつかの実施形態では、好適なイソシアネート反応性化合物は、室温で、10,000cP、9,000cP、8,000cP、7,000cP、6,000cP、5,500cP、5,000cP、4,500cP、4000cP、3,500cP、3,000cP、2,500cP、2,000cP、1,500cP、1,400cP、1,300cP、1,200cP、1,100cP、1,000cP、900cP、800cP、700cP、600cP、500cP、400cP、300cP、200cP以下、又は更には100cP以下の粘度を有する。
【0073】
いくつかの実施形態では、好適なイソシアネート反応性化合物は、室温で、約100cP、200cP、300cP、400cP、500cP、600cP、700cP、800cP、900cP、1,000cP、1,100cP、1,200cP、1,300cP、1,400cP、1,500cP、2,000cP、2,500cP、3,000cP、3,500cP、4000cP、又は4,500cPから、約5,000cP、5,500cP、6,000cP、約10,000、約20,000、約30,000cP、約40,000、又は約100,000、又は任意の一対の上記の値の粘度を有し得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、イソシアネート反応性化合物は、ポリオールであり得る。イソシアネート反応性化合物は、2種以上のポリオールの組み合わせであり得る。例えば、イソシアネート反応性化合物は、ジオールポリオール、トリオールポリオール、テトラポリオール、又は高次ポリオール、及びこれらの組み合わせであり得る。イソシアネート反応性化合物として使用され得るポリオールの好適な例として、室温で低粘度を有するものが挙げられる。
【0075】
いくつかの実施形態では、好適なポリオールとしては、置換又は非置換ポリアルキレンエーテルグリコール又はポリヒドロキシポリアルキレンエーテルを含むポリヒドロキシエーテル;ポリヒドロキシポリエステル;ポリオールのエチレン又は酸化プロピレン付加物及びグリセロールの置換エステル;例えばインシトゥで重合することができるポリマーポリオール、例えばある割合のビニルモノマーを含有するグラフトポリオール;並びにこれらの混合物及び組み合わせが挙げられ得る。好適なポリオールの更なる例としては、ポリ(ジエチレングリコールアジペート)が挙げられる。
【0076】
いくつかの実施形態では、ホモポリマー及びポリオキシアルキレンのコポリマーが使用され得る。いくつかの実施形態では、ポリオキシアルキレンポリオールのコポリマーとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、2-エチルヘキサンジオール-1,3-グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンを含む少なくとも1種の化合物の付加物;並びに酸化エチレン、酸化プロピレン、及び酸化ブチレンを含む1種の化合物が挙げられ得る。
【0077】
ポリオールは、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールからなる群から選択され得る。好適なポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリオキシアルキレンポリオール、並びにそれらの混合物及び組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、好適なポリエーテルポリオールは、10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,000、4,000、3,000、2,000、1,000未満、又は更には900、800、700、600、500、400、300、200未満、又は100未満の数平均分子量(Mn)を有し得る。いくつかの実施形態では、好適なポリエーテルポリオールは、100、約200、約300、約400、約600から、約800、約1,000、約4,000、約6,000、約7,000、又は約10,000の数平均分子量(Mn)、又は任意の一対の上記の値の間の分子量を有し得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、好適なポリエステルポリオールは、約2~約15個の炭素原子を有する1種又は2種以上の多価アルコールと、約2~約14個の炭素原子を有する1種又は2種以上のポリカルボン酸との反応から形成することができる。好適な多価アルコールの例として、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール及び1,3-プロピレングリコールなどのプロピレングリコール、グリセロール、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、1,4,6-オクタントリオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ドデカジオール、オクタンジオール、クロロペンタンジオール、グリセロールモノアルキルエーテル、グリセロールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、2-エチルヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,2,6-ヘキサントリオール、1,3,5-ヘキサントリオール、1,3-ビス-(2-ヒドロキシエトキシ)プロパン、及び類似する成分が挙げられる。
【0079】
いくつかの実施形態では、イソシアネート反応性化合物は、第1の成分の合計質量に基づいて、約20パーセント、約30パーセント、又は約40パーセントから、約70パーセント、約80パーセント、約90パーセント、又は約100パーセントの質量パーセントで、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、第1の成分中に存在する。いくつかの実施形態では、イソシアネート反応性化合物は、第1の成分の合計質量に基づいて、少なくとも20パーセント、25パーセント、30パーセント、35パーセント、40パーセント、45パーセント、又は少なくとも50パーセントの質量パーセントで、第1の成分中に存在する。1種を超えるイソシアネート反応性化合物を有する実施形態では、第1の成分中に存在する全てのイソシアネート反応性化合物の合計量は、第1の成分の合計質量に基づいて、約20パーセント、約30パーセント、又は約40パーセントから、約70パーセント、約80パーセント、約90パーセント、又は約100パーセントの組み合わせ質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントを有する。
【0080】
使用され得る好適な市販のポリオールとしては、ポリG 30-240又はポリG 30-238の商品名で入手可能なトリオールポリエーテルポリオール(Brandenburg、KY、USAにあるMonument Chemical Group社から入手可能)、VORANOL 230-238の商品名で入手可能なトリオールポリエーテルポリオール(Midland、MI、USAにあるDow Chemical Company社から入手可能)、及びARCOL LHT-240の商品名で販売されているポリエーテルポリオール(Leverkusen、GermanyにあるCovestro AG社から入手可能)が挙げられる。
【0081】
第2の成分
第2の成分を含有する実施形態では、第2の成分は、室温で液体である。第2の成分は、室温で、100,000cP未満の粘度を有する。いくつかの実施形態では、第2の成分は、約100cP、200cP、300cP、400cP、500cP、600cP、700cP、800cP、900cP、1,000cP、1,100cP、1,200cP、1,300cP、1,400cP、1,500cP、2,000cP、2,500cP、3,000cP、3,500cP、4000cP、又は4,500cPから、約5,000cP、5,500cP、6,000cP、約10,000、約20,000、約30,000cP、約40,000、又は約100,000、又は任意の一対の上記の値の粘度を有する。いくつかの実施形態では、第2の成分は、室温で、2,000cP、1,500cP、1,000cP、800cP、600cP、400cP、200cP以下、又は更には100cP以下の粘度を有する。
【0082】
第2の成分は、イソシアネート化合物を含み得る。イソシアネート化合物は、2以上の平均イソシアネート官能価を有し得る。いくつかの実施形態では、好適なイソシアネート化合物としては、室温で、2,000cP、1,500cP、1,000cP、800cP、600cP、400cP、200cP以下、又は更には100cP以下の粘度を呈するものが挙げられる。
【0083】
いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物は、モノマーであり得る。いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物は、ポリマーであり得る。いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物は、プレポリマーであり得る。例えば、イソシアネート化合物は、イソシアネート末端オリゴマーなどの第2のイソシアネート化合物と反応するポリマーであり得る。いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物は、ポリメリックイソシアネートであり得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、好適なイソシアネート化合物は、室温で、10,000cP、9,000cP、8,000cP、7,000cP、6,000cP、5,500cP、5,000cP、4,500cP、4000cP、3,500cP、3,000cP、2,500cP、2,000cP、1,500cP、1,400cP、1,300cP、1,200cP、1,100cP、1,000cP、900cP、800cP、700cP、600cP、500cP、400cP、300cP、200cP以下、又は更には100cP以下の粘度を有する。例えば、好適なポリメリックイソシアネートは、室温で、10,000cP、9,000cP、8,000cP、7,000cP、6,000cP、5,500cP、5,000cP、4,500cP、4000cP、3,500cP、3,000cP、2,500cP、2,000cP、1,500cP、1,400cP、1,300cP、1,200cP、1,100cP、1,000cP、900cP、800cP、700cP、600cP、500cP、400cP、300cP、200cP以下、又は更には100cP以下の粘度を有する。
【0085】
好適なイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、又は脂肪族ジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物は、イソシアネートによって置換された、1~10個の脂肪族基又は芳香族基を有する。
【0086】
好適なイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(その異性体を含む)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、カルボジイミド変性MDI、水素化メチレンジフェニルイソシアネート(HMDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ポリメリックメチレンジフェニルイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート、ジフェニルメタン-2,2'-ジイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4'-ジイソシアネート、及び他のオリゴマーメチレンイソシアネートなどのメチレンジフェニルイソシアネート化合物;トルエンジイソシアネート化合物(TDI)(その異性体を含む)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、ナフチレンジイソシアネートの異性体、トリフェニルメタントリイソシアネートの異性体、並びにこれらの混合物及び組み合わせが挙げられる。いくつかの例では、例えば水素化芳香族ジイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、又はシクロ脂肪族ポリイソシアネートを含む、脂肪族ジ、トリ、及びポリイソシアネートもまた、好適なイソシアネート化合物である。
【0087】
市販されている好適なイソシアネート化合物としては、ISONATE 143Lの商品名で販売されている変性液体MDI(Midland、MI、USAにあるDow Chemical Company社から入手可能)、及びRUBINATE Mの商品名で販売されているポリメリックMDI(Woodlands、TX、USAにあるHuntsman Corporation社から入手可能)が挙げられる。
【0088】
いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物は、第2の成分の合計質量に基づいて、約20パーセント、約30パーセント、又は約40パーセントから、約70パーセント、約80パーセント、約90パーセント、又は約100パーセントの質量パーセントで、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、第2の成分中に存在する。いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物は、第2の成分の合計質量に基づいて、少なくとも50パーセント、55パーセント、60パーセント、70パーセント、75パーセント、80パーセント、少なくとも85パーセント、少なくとも90パーセントの質量パーセントで、第2の成分中に存在する。1種を超えるイソシアネート化合物を有する実施形態では、第2の成分中に存在する全てのイソシアネート化合物の合計量は、第2の成分の合計質量に基づいて、約20パーセント、約30パーセント、又は約40パーセントから、約70パーセント、約80パーセント、約90パーセント、又は約100パーセントの組み合わせ質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントを有する。
【0089】
発泡剤
いくつかの実施形態では、組成物は、発泡剤を含む。いくつかの実施形態では、発泡剤は、ガスであり得る。いくつかの実施形態では、発泡剤は、液体であり得る。
【0090】
例えば、発泡剤は、組成物内に注入して、組成物の成分が混合される場合等、組成物が分注された時点で、組成物内にガスのポケット等の空所を作成するガスであり得る。組成物内に注入することができる好適な発泡剤としては、窒素、ペンタン(例えば、シクロペンタン及びイソペンタン)、及び二酸化炭素が挙げられる。
【0091】
いくつかの実施形態では、好適な発泡剤は、組成物の残留成分と反応して、ガスのポケット等の空所を作成することができるものである。例えば、有用な発泡剤は、組成物の残留成分と反応して、空気の気泡又は組成物によって画定された空洞等の空所を形成することができる。
【0092】
化学発泡剤としては、水、(例えば、ビニルのための)アゾジカルボンアミド、熱可塑性フォーム及びエラストメリックフォームのためのヒドラジン及び他の窒素系材料、並びに熱可塑性発泡体のための重炭酸ナトリウムを挙げることができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、水である。例えば、ポリウレタンから形成される化合物の場合は、ポリウレタン成分が混合されるときに、ポリウレタン形成成分と反応して、二酸化炭素ガスを形成するために、水を含み得る。二酸化炭素ガスは、液体組成物内に気泡を形成する。気泡は、ポリウレタンが硬化して硬くなった後にその中に空洞を形成し、フォーム化合物をもたらす。
【0094】
いくつかの実施形態では、発泡剤が第1の成分中に含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、発泡剤は、第1の成分中に含まれる液体発泡剤であり得る。
【0095】
いくつかの実施形態では、発泡剤は、第1の成分の合計質量に基づいて、0超、約0.1パーセント、約0.5%パーセント、又は約1.0パーセントから、約1.5パーセント、約2.0パーセント、約2.5パーセント、約3.0パーセント、約4.0パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、組成物中に存在する。
【0096】
いくつかの実施形態では、低密度化合物は、膨張した又は膨張していないバルーン、例えばシンタクティックフォーム等のマイクロバルーンを含む組成物によって形成され得る。例えば、ガス充填中心を画定するビーズ又は気泡等の三次元形状を形成するために、ガラス又はポリメリック材料から形成された固体粒子が使用され得る。ビーズ又は気泡は、ビーズ又は気泡を硬化させて閉じ込めることができるバルク物質の全体にわたって分散させることができ、したがって、硬化した材料の全体的な密度を減少させる。
【0097】
第1の難燃剤成分
組成物は、少なくとも1種の第1の難燃剤成分を含む。第1の難燃剤成分は、好ましくは、室温で液体である。第1の成分及び第2の成分から形成された組成物中で、難燃剤成分は、第1の成分及び第2の成分の一方又は両方に存在し得る。いくつかの実施形態では、第1の成分及び第2の成分から形成された組成物中で、難燃剤成分は、第1の成分及び第2の成分が組み合わされた組成物に添加され得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、好適な難燃剤成分は、室温で、2,000cP、1,500cP、1,000cP、800cP、600cP、400cP、200cP以下、又は更には100cP以下の粘度を呈する。好適な第1の難燃剤成分としては、室温で、約30cP、約40cP、約100cP、約200cP、約300cP、又は約400cPから、約600cP、約700cP、約800cP、約900cP、又は約2000cPの粘度、又は任意の一対の上記の値の間の粘度を有するものが挙げられる。
【0099】
いくつかの実施形態では、好適な液体難燃剤成分としては、室温で約300cP以下の粘度を有するものが挙げられる。例えば、好適な液体難燃剤成分としては、室温で、約40、約60、又は約80、又は約100から、約150、約200、約250、又は約300の粘度、又は任意の一対の上記の値の間の粘度を有するものが挙げられる。
【0100】
いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分は、非ハロゲン化難燃剤であり得る。いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分は、ハロゲン化難燃剤であり得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分は、リン酸エステルを含む。第1の難燃剤成分は、非ハロゲン化リン酸エステルを含み得る。第1の難燃剤成分は、ハロゲン化リン酸エステルを含み得る。第1の難燃剤成分は、臭素化リン酸エステル及び塩素化リン酸エステルの一方又は両方を含み得る。例えば、第1の難燃剤として使用され得る好適な液体難燃剤は、トリス(2-クロロイソプロピル)リン酸であり得る。第1の難燃剤成分は、液体リン系ポリオールを含み得る。
【0102】
第1の難燃剤成分としては、臭素化ジオール、臭素化モノアルコール、臭素化エーテル、臭素化リン酸、及びこれらの組み合わせを含む1種以上の臭素化有機化合物が挙げられ得る。第1の難燃剤成分として好適な臭素化有機化合物としては、テトラブロモビスフェノール-A、ヘキサブロモシクロドデカン、ポリ(アクリル酸ペンタブロモベンジル)、アクリル酸ペンタブロモベンジル、テトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモプロピルエーテル)、トリブロモフェノール、ジブロモネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチルアルコール、リン酸トリス(トリブロモネオペンチル)、及び4,4'-イソプロピリデンビス[2-(2,6-ジブロモフェノキシ)エタノール]、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0103】
いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分として含まれ得る好適な市販の難燃剤は、FYROL A710の商品名で入手可能なリン酸エステル難燃剤、FYROLFLEX RDPの商品名で入手可能な非ハロゲン化リン酸エステル難燃剤、FYROL PCFの商品名で入手可能な塩素化リン酸エステル、PHOSFLEX 71Bの商品名で入手可能なブチル化トリフェニルリン酸エステル(いずれもSt. Louis、MO、USAにあるICL Industrial Products社から入手可能)、SAYTEX BT-93の商品名で入手可能な臭素化難燃剤(エチレンビステトラブロモフタルイミド)(Baton Rouge、LA、USAにあるAlbemarle Corporation社から入手可能)、REOFOS 35の商品名で入手可能なリン系難燃剤(イソプロピル化トリアリールリン酸エステル)(Cologne、GermanyにあるLanxess Aktiengesellschaft社から入手可能)、難燃剤であるリン酸クレジルジフェニル(KRONITEX CDPの商品名で入手可能)又はホウ酸亜鉛(ZB-467の商品名で入手可能)(どちらもLanxess Aktiengesellschaft社から)、並びに(Indianapolis、IN、USAにあるSt. Louis Group社から)FIREBLEND AF-100の商品名及び(Madrid、SpainにあるTolsa SA社から)ADINS FIREPROOF 20の商品名で入手可能な難燃性エンハンサである。
【0104】
いくつかの実施形態では、1種以上の第1の難燃剤成分が組成物中に含まれていてもよく、組成物中の1種以上の第1の難燃剤成分の合計量は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも10パーセント、15パーセント、17パーセント、20パーセント、25パーセント、30パーセント、40パーセント、50パーセント、60パーセント、又は少なくとも70パーセントの質量パーセントである。いくつかの実施形態では、1種以上の第1の難燃剤成分が組成物中に含まれていてもよく、組成物中の1種以上の第1の難燃剤成分の合計量は、組成物の合計質量に基づいて、約10パーセント、15パーセント、17パーセント、20パーセント、25パーセント、30パーセント、又は35パーセントから、40パーセント、45パーセント、50パーセント、55パーセント、60パーセント、64パーセント、又は約70パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントである。
【0105】
2種の成分を有する実施形態では、第1の難燃剤成分は、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に含まれ得る。いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分は、第1の成分及び第2の成分の両方に含まれ得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分は、第1の難燃剤成分が存在する成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、少なくとも10パーセント、15パーセント、20パーセント、25パーセント、30パーセント、40パーセント、50パーセント、60パーセント、又は少なくとも70パーセントの質量パーセントで、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に含まれる。第1の難燃剤成分は、第1の難燃剤成分が存在する成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、0超パーセント、約10パーセント、約15パーセント、約17パーセント、約20パーセント、約25パーセント、又は約30パーセントから、約40パーセント、約50パーセント、又は約60パーセント、約70パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に含まれ得る。
【0107】
いくつかの実施形態では、2種以上の第1の難燃剤成分が第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に含まれていてもよく、第1の成分又は第2の成分中の1種以上の第1の難燃剤成分の合計量は、2種以上の第1の難燃剤成分が存在する成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、少なくとも10パーセント、15パーセント、17パーセント、20パーセント、25パーセント、30パーセント、40パーセント、50パーセント、60パーセント、又は少なくとも70パーセントの質量パーセントである。いくつかの実施形態では、2種以上の第1の難燃剤成分が第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に含まれていてもよく、第1の成分又は第2の成分中の1種以上の第1の難燃剤成分の合計量は、2種以上の第1の難燃剤成分が含まれる成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、約10パーセント、15パーセント、17パーセント、20パーセント、25パーセント、30パーセント、又は35パーセントから、40パーセント、45パーセント、50パーセント、55パーセント、60パーセント、64パーセント、又は約70パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントである。
【0108】
組成物中の第1の難燃剤の好適な量は、他の所望の特性を危殆化することなく、好適なレベルの難燃性を提供する。例えば、いくつかの場合では、特定のフォーム化合物の剛性、硬度、柔軟性、圧縮強度、耐久性、弾性率、又は構造弾性は、不適当なほどに高レベルの難燃剤が存在するときに不適当であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、好適なレベルの難燃性を提供し、かつ好適な機械的特性又は構造特性を有する化合物を提供するためのフォーム(ポリウレタンフォーム等)中の第1の難燃剤成分の好適な質量パーセントは、ポリウレタンフォームの合計質量に基づいて、10パーセント、15パーセント、20パーセント、25パーセント、約30パーセント、又は約35パーセントから、約40パーセント、約45パーセント、約50パーセント、約55パーセント、又は約60パーセントの量であり得る。いくつかの実施形態では、好適なレベルの難燃性を提供し、かつ好適な機械的特性又は構造特性を有する化合物を提供するためのポリウレタンフォーム(ポリウレタンフォーム等)中の第1の難燃剤成分の好適な質量パーセントは、フォームの合計質量に基づいて、少なくとも10パーセント、15パーセント、20パーセント、25パーセント、30パーセント、35パーセント、40パーセント、45パーセント、50パーセント、55パーセント、又は少なくとも60パーセントの量であり得る。
【0109】
第2の難燃剤成分
組成物は、第1の難燃剤成分とは異なる第2の難燃剤成分を含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、2種以上の難燃剤成分を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、2種以上の成分から形成され、第1の成分は、第1の難燃剤成分を含んでもよく、第2の成分は、第2の難燃剤成分を含んでもよい。
【0110】
第2の難燃剤成分は、室温で液体であってもよい。第2の難燃剤成分は、室温で固体であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分は、室温で液体であってもよく、第2の難燃剤成分は、室温で固体であってもよい。例えば、第2の難燃剤成分は、室温で粉末形態であってもよい。
【0111】
いくつかの実施形態では、第2の難燃剤成分は、非ハロゲン化難燃剤であってもよい。いくつかの実施形態では、難燃剤成分は、ハロゲン化難燃剤であってもよい。
【0112】
いくつかの実施形態では、好ましい第2の難燃剤成分は、グラファイト系難燃剤であってもよい。例えば、膨張性グラファイト等のグラファイト系難燃剤は、第2の難燃剤成分として好適であり得る。例えば、第1の難燃剤成分は、室温で液体であってもよく、第2の難燃剤成分は、室温で粉末形態のグラファイト系難燃剤であってもよい。
【0113】
いくつかの実施形態では、第2の難燃剤成分として使用され得る好適な市販の難燃剤成分としては、(Lakewood、OH、USAにあるNeoGraf Solutions, LLC社から)GRAFGUARDの商品名で販売されているグラファイト系難燃剤、(Ashland、MA、USAにあるNycol Nanotechnologies社から)NYAGRAPH 35の商品名で入手可能なグラファイト系難燃剤、(Cologne、GermanyにあるLanxess Aktiengesellschaft社から)REOFOS 35の商品名で入手可能なリン系難燃剤(イソプロピル化トリアリールリン酸エステル)、(KRONITEX CDPの商品名で入手可能な)リン酸クレジルジフェニル又は(ZB-467の商品名で入手可能な)ホウ酸亜鉛(どちらもLanxess Aktiengesellschaft社から)、(Muttenz、SwitzerlandにあるClariant AG社から)EXOLET RP 607の商品名で入手可能な赤リン難燃剤、EXOLET AP 423の商品名で入手可能なポリリン酸アンモニウム又はEXOLIT OP 945の商品名で入手可能なジエチルホスフィン酸アルミニウム(どちらもClariant社から)、(Ludwigshafen、GermanyにあるBASF社から)MELAPURE 200の商品名で入手可能なポリリン酸メラミン、(Malmoe、SwedenにあるPerastorp AB社から)CHARMORE PT40の商品名で入手可能なペンタエリトリトール、並びに(Indianapolis、IN、USAにあるSt. Louis Group社から)FIREBLEND AF-100の商品名及び(Madrid、SpainにあるTolsa SA社から)ADINS FIREPROOF 20の商品名で入手可能な難燃性エンハンサが挙げられる。
【0114】
2種の成分を有する実施形態では、第2の難燃剤成分は、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に含まれ得る。いくつかの実施形態では、第2の難燃剤成分は、第1の成分及び第2の成分の両方に存在し得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、第2の難燃剤成分が組成物中に含まれていてもよく、組成物中の第2の難燃剤成分の合計量は、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも0.5パーセント、少なくとも1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、5パーセント、6パーセント、7パーセント、8パーセント、9パーセント、10パーセント、11パーセント、12パーセント、13パーセント、14パーセント、15パーセント、16パーセント、17パーセント、18パーセント、19パーセント、又は少なくとも20パーセントの質量パーセントである。いくつかの実施形態では、第2の難燃剤成分が組成物中に含まれていてもよく、組成物中の第2の難燃剤成分の合計量は、組成物の合計質量に基づいて、0超パーセント、0.5パーセント、約1パーセント、約2パーセント、約3パーセント、約4パーセント、約5パーセント、約6パーセント、約7パーセント、又は約8パーセントから、約9パーセント、約10パーセント、約11パーセント、約12パーセント、約13パーセント、約14パーセント、約15パーセント、約16パーセント、約17パーセント、約18パーセント、約19パーセント、約20パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントである。
【0116】
いくつかの実施形態では、第2の難燃剤成分は、第2の難燃剤成分が存在する成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、少なくとも0.5パーセント、少なくとも1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、5パーセント、6パーセント、7パーセント、8パーセント、9パーセント、10パーセント、11パーセント、12パーセント、13パーセント、14パーセント、15パーセント、16パーセント、17パーセント、18パーセント、19パーセント、又は少なくとも20パーセントの質量パーセントで、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に存在し得る。いくつかの実施形態では、第2の難燃剤成分は、第2の難燃剤成分が存在する成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、0超パーセント、0.5パーセント、約1パーセント、約2パーセント、約3パーセント、約4パーセント、約5パーセント、約6パーセント、約7パーセント、又は約8パーセントから、約9パーセント、約10パーセント、約11パーセント、約12パーセント、約13パーセント、約14パーセント、約15パーセント、約16パーセント、約17パーセント、約18パーセント、約19パーセント、約20パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に存在する。
【0117】
いくつかの実施形態では、2種以上の第2の難燃剤成分は、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に存在することができ、第1の成分又は第2の成分中の2種以上の第2の難燃剤成分の合計量は、2種以上の第2の難燃剤成分が含まれる成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、少なくとも0.5パーセント、少なくとも1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、5パーセント、6パーセント、7パーセント、8パーセント、9パーセント、10パーセント、11パーセント、12パーセント、13パーセント、14パーセント、15パーセント、16パーセント、17パーセント、18パーセント、19パーセント、又は少なくとも20パーセントの質量パーセントである。いくつかの実施形態では、2種以上の第2の難燃剤成分は、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に存在することができ、第1の成分又は第2の成分中の2種以上の第2の難燃剤の合計量は、2種以上の第2の難燃剤成分が含まれる成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、0超パーセント、0.5パーセント、約1パーセント、約2パーセント、約3パーセント、約4パーセント、約5パーセント、約6パーセント、約7パーセント、又は約8パーセントから、約9パーセント、約10パーセント、約11パーセント、約12パーセント、約13パーセント、約14パーセント、約15パーセント、約16パーセント、約17パーセント、約18パーセント、約19パーセント、約20パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントである。
【0118】
いくつかの実施形態では、第1の難燃剤成分は、第1の難燃剤成分が存在する成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、0超パーセント、約10パーセント、約15パーセント、約17パーセント、約20パーセント、約25パーセント、又は約30パーセントから、約40パーセント、約50パーセント、又は約60パーセント、約70パーセントの量、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、第1の成分及び第2の成分の一方又は両方に存在することができ、第2の難燃剤成分は、第2の難燃剤成分が存在する成分(第1の成分又は第2の成分のいずれか)の合計質量に基づいて、0超パーセント、約1パーセント、約2パーセント、約3パーセント、約4パーセント、約5パーセント、約6パーセント、約7パーセント、又は約8パーセントから、約9パーセント、約10パーセント、約11パーセント、約12パーセント、約13パーセント、約14パーセント、約15パーセント、約16パーセント、約17パーセント、約18パーセント、約19パーセント、約20パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方に存在し得る。
【0119】
第1の難燃剤成分及び第2の難燃剤成分の両方の好適な量は、他の所望の特性を危殆化することなく、好適なレベルの難燃性を提供することが分かっている。例えば、好適なレベルの難燃性を提供し、かつ好適な機械的特性又は構造特性を有する化合物を提供するためのフォーム化合物(ポリウレタンフォーム等)中の第2の難燃剤成分の好適な質量パーセントは、フォーム化合物の合計質量に基づいて、0超パーセント、約1パーセント、約2パーセント、約3パーセント、約4パーセント、約5パーセント、約6パーセント、約7パーセント、又は約8パーセントから、約9パーセント、約10パーセント、約11パーセント、約12パーセント、約13パーセント、約14パーセント、約15パーセント、約16パーセント、約17パーセント、約18パーセント、約19パーセント、約20パーセントの量、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントであり得る。いくつかの実施形態では、好適なレベルの難燃性を提供し、かつ好適な機械的特性又は構造特性を有する化合物を提供するためのフォーム化合物(ポリウレタンフォーム等)中の第2の難燃剤成分の好適な質量パーセントは、フォーム化合物の合計質量に基づいて、少なくとも0.5パーセント、少なくとも1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、5パーセント、6パーセント、7パーセント、8パーセント、9パーセント、10パーセント、11パーセント、12パーセント、13パーセント、14パーセント、15パーセント、16パーセント、17パーセント、18パーセント、19パーセント、又は少なくとも20パーセントの量であり得る。
【0120】
任意の追加的な添加剤
組成物は、第1の成分及び/又は第2の成分を形成するための別々の構成要素として、又は上で説明した成分の1種又は2種以上に混合されるものとして、追加的な添加剤を随意に含むことができる。
【0121】
第1の成分又は第2の成分のどちらか又は両方に加えることができる追加的な添加剤の例としては、架橋剤、鎖延長剤、湿潤剤、チキソトロップ、成核剤、界面活性剤、希釈剤、沈降防止剤、難燃性エンハンサ、並びにこれらの成分及び組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、任意の追加的な添加剤としては、ワックス、離型剤、酸化防止剤、補強充填剤、色素、熱安定剤、UV安定剤、可塑剤、レオロジー改質剤、加工助剤、潤滑油、離型剤、又は、これらの成分若しくは組み合わせが挙げられる。好適な補強充填剤としては、鉱物充填剤及びガラスファイバが挙げられる。
【0122】
追加的な成分の更なる例としては、触媒が挙げられる。ポリウレタン組成物の例では、当業者に知られている任意の従来の触媒を使用して、イソシアネート化合物と、イソシアネート反応性化合物及び残留成分とを反応させることができる。好適な触媒としては、トリオール触媒、テトラポリオール触媒、又は第三級アミン触媒が挙げられるが、これらに限定されない。好適な触媒の更なる例としては、アルキル部分が1~約20個の炭素原子を有するビスマス又はスズなどの、様々なアルキルアミン、アルキルエーテル、又はアルキルチオールエーテルが挙げられる。いくつかの例としては、オクタン酸ビスマス、ラウリン酸ビスマス、などが挙げられる。他の触媒としては、オクタン酸第一スズ、ジオクタン酸ジブチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、などの様々なスズ触媒が挙げられる。
【0123】
本明細書に開示される任意の追加的な添加剤は、組成物の合計質量に基づいて、0超、約0.1、約0.5、又は約1から、約5、約10、約20パーセント、又は約30パーセントの質量パーセントで、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、組成物中に存在し得る。任意の追加的な添加剤の質量パーセンテージは、存在する全ての追加的な添加剤の組み合わせた全体に、又は別個に各追加的な添加剤に適用することができる。
【0124】
ポリウレタン組成物の例では、存在する触媒の量は、組成物の合計質量に基づいて、0超、約0.02、約0.05、又は約0.1から、約0.25、約0.75、又は約1パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントであり得る。いくつかの実施形態では、架橋剤又は湿潤剤は、組成物の合計質量に基づいて、0超、約0.1、約0.5、又は約1から、約5、約7、又は約10パーセントの質量パーセントで、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、組成物中に存在し得る。いくつかの実施形態では、例えばフォーム構造を安定させるのを、又は湿潤させるのを補助するのに好適な界面活性剤は、組成物の合計質量に基づいて、0超、約0.1、約0.5、又は約1から、約2、約3、又は約4パーセントの質量パーセントで、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセンテージで、組成物中に存在し得る。いくつかの実施形態では、成核剤は、組成物の合計質量に基づいて、0超、約0.1、又は約0.5から、約1、約1.5、又は約2パーセントの質量パーセントで、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、組成物中に存在し得る。
【0125】
組成物の調製
第1の成分のみを有する組成物の実施形態では、組成物は、第1の成分を少なくとも1種の難燃剤成分と組み合わせることによって調製することができる。例えば、難燃性シリコーン系組成物は、シリコーン系成分を含む第1の成分を第1の難燃剤成分及び第2の難燃剤成分のうちの少なくとも一方と組み合わせることによって調製することができる。
【0126】
1種よりも多くの成分を有する組成物、例えば2成分組成物の実施形態では、組成物は、第1の成分を、第2の成分と、また第1の難燃剤成分及び第2の難燃剤成分のうちの少なくとも一方と組み合わせることによって調製することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、第1の成分を第2の成分と組み合わせることによって調製することができ、第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方は、第1の難燃剤成分及び第2の難燃剤成分のうちの少なくとも一方を含み得る。
【0127】
ポリウレタン化合物
1種よりも多くの成分を有する組成物、例えば2成分組成物の実施形態では、第1の成分及び第2の成分は、難燃剤成分を有する組成物を形成するように組み合わされる。例えば、難燃性化合物を形成するポリウレタンの実施形態では、第1の成分及び第2の成分は、少なくとも1種の難燃剤成分を有する組成物を形成するように混合される。第1の成分及び第2の成分を混合した後に、組成物は、ポリウレタン成分と少なくとも1種の難燃剤成分との配合物であり得る。難燃剤成分系は、第1の難燃剤成分及び第2の難燃剤成分のうちの少なくとも一方又は両方を含み得る。1種以上の難燃剤を有する組成物の成分を反応させて、難燃性ポリウレタン化合物を形成する。
【0128】
いくつかの実施形態では、例えば、難燃性化合物を形成するポリウレタンの実施形態では、ポリオールは、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも5パーセント、約10パーセント、約20パーセント、約30パーセント、又は約40パーセントから、約50パーセント、約60パーセント、約70パーセント、又は少なくとも約80パーセントの質量パーセントで、組成物中に含まれ得る。難燃性化合物を形成するポリウレタンの実施形態では、ポリエーテルポリオールは、組成物の合計質量に基づいて、少なくとも10パーセント、約20パーセント、約30パーセント、又は約40パーセントから、約50パーセント、約60パーセント、約70パーセント、又は少なくとも約80パーセントの質量パーセントで、組成物中に含まれ得る。難燃性化合物を形成するポリウレタンの実施形態では、ポリエーテルポリオールは、約5パーセント、約10パーセント、約20パーセント、約30パーセント、又は約40パーセントから、約50パーセント、約60パーセント、約70パーセント、又は約80パーセントの質量パーセント、又は任意の一対の上記の値の間の質量パーセントで、組成物中に含まれ得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物と、イソシアネート反応性成分の合計当量との質量の比率は、約0.60、約0.65、約0.70、又は約0.75から、約0.80、約0.85、約0.90、又は約0.95、又は任意の一対の上記の値の間の比率であり得る。いくつかの実施形態では、イソシアネート化合物と、イソシアネート反応性化合物との比率は、イソシアネート反応性化合物上のイソシアネート反応基の合計数に対する過剰な反応性イソシアネート等価物が使用されるように選択される。
【0130】
第1の成分を第2の成分と反応させるために、任意の既知のプロセスが使用され得る。ポリウレタン組成物を含む実施形態では、第1の成分及び第2の成分を組み合わせてポリウレタンフォームを作製するために、当業者に既知の任意のプロセスが使用され得る。いくつかの実施形態では、組み合わせるためのプロセスは、全ての反応物を混合し、好適な時間にわたって反応を開始する、「ワンショット」プロセスであり得る。いくつかの実施形態では、反応物を、組成物を位置決めする前に、混合し、好適な期間にわたって反応させてもよい。いくつかの実施形態では、反応物を、組成物が位置決めされているときに反応が開始するように、組成物が位置決めされているときに混合してもよい。例えば、組成物を混合し、組成物が硬化させられる容器に組成物を分注する前に、成分の反応を1秒超進行させてもよい。成分の反応が、組成物が硬化させられる容器に組成物を分注した直後(2秒未満)又はそれと同時に開始するように、組成物を、組成物が硬化させられる容器に組成物を分注するときに混合してもよい。
【0131】
フォーム化合物
硬化後に、化合物は、フォーム形態であり得る。例えば、硬化反応によって、組成物が硬化するにつれて組成物内に空所が生成され、そのため、得られる化合物は、化合物の全体にわたって空所を画定する硬化した組成物を含む。空所には、ガスを充填することができる。空所は、組成物の硬化から形成することができ、例えば、第1の成分と第2の成分との反応によって、ガスを放出することができ、このガスによって、組成物内に気泡が形成される。空所は、例えば、組成物が硬化するときに空気又は窒素ガス等のガスを組成物に吹き込むことによって、組成物の撹拌から形成することができる。
【0132】
例えば、組成物は、互いに反応する成分で形成された液体混合物とすることができ、組成物によって画定された気泡の形態で空所を形成するガスを放出することができる。液体組成物は、硬化したときに固化し、化合物の全体にわたる空所を画定する固化した組成物からなるフォーム形態の化合物を形成することができる。フォーム化合物は、ポッティング化合物が空所のない固体塊である場合よりも低い密度を有する。フォームは、クローズドセル又はオープンセルとすることができる。クローズドセルとは、固体材料によって完全に取り囲まれた別々のポケットを形成する空洞を有するフォームを指す。オープンセルとは、互いに接続されたポケットを形成する空洞を有するフォームを指す。
【0133】
いくつかの実施形態では、組成物は、マイクロバルーンを含み得る。組成物が硬くなると、マイクロバルーンは、硬くなった組成物内で固まり、得られる化合物の一部になり、したがって、フォーム形態を作成し得る。
【0134】
いくつかの実施形態では、フォーム形態の化合物は、成分が全て液相にある場合の組成物を形成する成分の合計密度よりも低い密度を有する。いくつかの実施形態では、化合物は、硬化後に、0.6g/cc以下、0.5g/cc以下、0.4g/cc以下、0.3g/cc以下、0.2g/cc以下、0.18g/cc以下、0.16g/cc以下、0.14g/cc以下、1.2g/cc以下、1.0g/cc以下、又は更には0.05g/cc以下の密度を有する。例えば、化合物は、フォーム形態であってもよく、フォーム形態は、約0.02g/cc、約0.05g/cc、約0.10g/cc、約0.20g/ccから、約0.30g/cc、約0.40g/cc、約0.50g/cc、又は0.6g/cc以下の密度、又は任意の一対の上記の値の間の密度を有し得る。
【0135】
難燃性
本明細書に開示される組成物は、長さ150mm以下×幅13mm及び1.0ミリメートル(mm)、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、又は2.1mmから、2.2mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.8mm、3.0mm、3.5mm、4.0mm、4.5mm、5.0mm、5.5mm、6.0mm、6.5mm、又は7.0mmの厚さ、又は任意の一対の上記の値の間の厚さを有する寸法の化合物の試料を用いて測定した場合、好適なレベルの難燃性を呈するフォーム化合物を形成するのに好適である。
【0136】
本明細書に開示される組成物は、長さ150mm以下×幅13mmの寸法を有し、かつ9.5mm、6.35mm、3.2mm、1.6mm以下、又は更には1.0mm以下の厚さ、例えば、1.0ミリメートル(mm)、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、又は2.1mmから、2.2mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.8mm、3.0mm、3.5mm、4.0mm、4.5mm、5.0mm、5.5mm、6.0mm、6.5mm、又は7.0mmの厚さ、又は任意の一対の上記の値の間の厚さを有する化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV2レベルの耐燃性を呈する化合物を形成するのに好適である。
【0137】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物は、長さ150mm以下×幅13mmの寸法を有し、かつ9.5mm、6.35mm、3.2mm、1.6mm以下、又は更には1.0mm以下の厚さ、例えば、1.0ミリメートル(mm)、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、又は2.1mmから、2.2mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.8mm、3.0mm、3.5mm、4.0mm、4.5mm、5.0mm、5.5mm、6.0mm、6.5mm、又は7.0mmの厚さ、又は任意の一対の上記の値の間の厚さを有する化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV1レベルの耐燃性を呈する化合物を形成するのに好適である。
【0138】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物は、長さ150mm以下×幅13mmの寸法を有し、かつ9.5mm、6.35mm、3.2mm、1.6mm以下、又は更には1.0mm以下の厚さ、例えば、1.0ミリメートル(mm)、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、又は2.1mmから、2.2mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.8mm、3.0mm、3.5mm、4.0mm、4.5mm、5.0mm、5.5mm、6.0mm、6.5mm、又は7.0mmの厚さ、又は任意の一対の上記の値の間の厚さを有する化合物の試料を用いて測定した場合、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」によって測定したときに、少なくともV0レベルの耐燃性を呈する化合物を形成するのに好適である。
【0139】
ポッティング化合物
本明細書に開示される組成物は、ポッティング化合物を形成するのに好適である。組成物は、1つ以上の電気セルをポッティングするのに有用である。組成物は、バッテリモジュール内の複数の電気セルをポッティングするのに有用である。化合物は、電気セルをポッティングするのに有用であり、固化後に機械的安定性及び難燃性を提供する。ポッティング材料は、フォーム形態であり得る。
【0140】
いくつかの実施形態では、ポッティング化合物は、ポリウレタンフォームを含む。ポッティング化合物は、硬化前に液体であり、かつ硬化してポッティング化合物としてのフォーム形態になるポリウレタン組成物から形成され得る。いくつかの実施形態では、ポッティング化合物は、低密度を有し、難燃剤を含むポリウレタンフォームから形成される。
【0141】
本明細書に開示される組成物は、低密度を有し、難燃性であり、かつフォームであるポッティング化合物を形成するのに好適である。ポッティング化合物は、バッテリモジュールを形成する際の使用に好適である。本明細書に開示される組成物は、バッテリモジュールの全体にわたって実質的に水平高さを有するポッティング化合物を形成するための好適な流動性を有するポッティング組成物を形成するのに好適である。
【0142】
図1は、例示的なバッテリモジュール10の斜視図である。
図1に示されるように、バッテリモジュール10は、電気セル20と、バッテリケース22と、を含む。いくつかの実施形態では、電気セル20は、バッテリケース22内に位置決めされ、ポッティング化合物24内にポッティングされ得る。電気セル20は、一般に、底部30、頂部32、及びそれらの間に画定された長さを有する、任意の適切な形状であり得る。バッテリケース22は、一般に、底部36、頂部38、及びそれらの間に画定された壁40を有する、電気セル20を保持するための任意の適切な形状であり得る。バッテリケース22の底部36は、内面及び外面を画定する。バッテリケースの壁40は、内面及び外面を画定する。バッテリケース22は、内部容積を有する密閉空間を画定する。ポッティング化合物24は、バッテリケース22内に位置決めされ、バッテリケース22の内部容積の一部分を占める。ポッティング化合物24は、一般に、頂部42、底部44、及びその間に画定された高さを有する。
【0143】
図2は、
図1に示されるバッテリモジュール10の上面図である。
図2に示されるように、バッテリケース22は、電気セル20、及びワイヤ又は接続部などの他の構成要素を取り囲むのに十分大きい密閉空間を形成する。閉鎖空間は、バッテリケース22の内部容積を画定する。バッテリケース22の底部36は、閉鎖することができ、また、閉鎖空間の任意の内容物も含有することができる。バッテリケース22の頂部38は、開口部を画定することができる。頂部38及び/又は開口部は、カバーを受容するように成形及びサイズ決定され得、カバーは、バッテリケース22の外部から密閉空間の内部容積を分離するために閉鎖することができる。カバーは、バッテリケース22の外部から密閉空間の内部容積を封止して、流体又は炎などの潜在的危険源の侵入を防止するように構成され得る。バッテリケース22は、機械的又は構造的な支持を電気セル20に提供するように設計及び構成され得る。バッテリケース22はまた、電気セル20に損傷を与え得る湿気、熱、寒さ、又は任意の他の潜在的要因からの保護を提供するように構成され得る。
【0144】
示されるように、1つの可能な配設では、電気セル20は、円筒として成形され得る。更なる例では、電気セル20は、必要に応じて、立方体、球体、直方体、四面体、円錐、ひし形、半球体、ポーチ、又は角錐のような、任意の適切な形状に形成又はサイズに形成することができる。
図1に示される電気セルは、底部30、頂部32、及び底部30と頂部32との間に延在する壁を有する、円筒として成形される。底部30は、所望の配向に応じて、電気セル20の陽極端子であり得るか、又は負極端子であり得る。示されるように、電気セル20の底部30は、ポッティング化合物24内に位置決めされる。ポッティング化合物24は、バッテリケース22の内部容積の一部分を占め、また、バッテリケース22の底部36から頂部38に向かって壁40に沿った様々な地点において、実質的に等しい距離だけ延在する。
【0145】
電気セルは、バッテリを形成するために使用され得る。例えば、複数の電気セルを組み合わせて、単一の電気セルよりも高い電圧又はアンペアを有する単一のバッテリが形成され得る。
【0146】
図3は、電気セル52を含むバッテリモジュール50の正面図である。電気セル52の各々は、底部60と、頂部62と、長さを画定するそれらの間の壁と、を有する。電気セル52は、バッテリケース54内に位置決めされ得る。電気セル52は、各電気セルと、隣接する電気セルとの間に空隙80を画定する。空隙80は、幅を有する。バッテリケース54は、底部66と、頂部68と、それらの間の壁70と、を有する。底部66及び壁70は、密閉空間を画定する。バッテリケース54の密閉空間は、内部容積を画定する。バッテリケース54の内部容積は、電気セル52及びポッティング化合物56を受容するための好適な容積を有する。ポッティング化合物56は、底部82と、頂部84と、それらの間の高さ86と、を有する。ポッティング化合物56の底部82は、バッテリケース54の底部66の内面に隣接している。示されるように、ポッティング化合物56の頂部84は、バッテリケース54の底部66と頂部68との間にある。典型的に、ポッティング化合物56の頂部84は、電気セル52の頂部62よりも低いが、代替的な配設では、電気セル52の頂部62が、ポッティング化合物56の頂部84よりも低くなり得ることが想定される。
【0147】
示されるように、複数の電気セル52は、互いに近接させて配設することができ、電気セル52の各々は、同様に帯電した端子を同じ方向に向けて配向される。ワイヤは、電気セル52の端部に取り付けられ得る。ワイヤは、電気セル52からの電流を組み合わせて、例えば、組み合わせた電流又は電圧を有するバッテリを形成するように、電気通信で組み合わせられ得る。バッテリモジュール50は、家庭電化製品、屋外用電気機器、又は自動車若しくはボートなどの車両、などのいくつかの用途のいずれかに給電するために使用され得る。
【0148】
電気セル52を組み合わせてバッテリモジュールを形成するために、電気セル52は、電気セル52から電流を伝導するワイヤと接続される。電気セル52は、しばしば、互いに隣り合わせて、例えば列に又は積み重ねて配設して、使い易くするための、及び/又はワイヤを電気セル端子に接続するための規則正しい配設を形成する。空間を節約するために、及びコンパクトなバッテリを形成するために、電気セル52は、互いに隣接して位置決めされ得る。例えば、電気セル52は、列に、又はグリッドとして配設することができ、正極端子及び負極端子は、同じ方向に配向される。電気セル52は、規則正しい配設で位置決めし、バッテリケース54内に含めることができるが、いくつかの実施例では、バッテリケース54なしでバッテリモジュールが形成され得ることが想定される。例えば、電気セル52は、例えばワイヤ、ストリング、バンドなどの代替的な固定装置を使用して、電気セル52を束にして保持することができる。
【0149】
いくつかの場合では、いくつかの例として、例えばオートバイ、自動車、又はボートなどの車両の点火を開始するための、又はそれらに給電するためのバッテリの場合には、ポータブルなバッテリモジュールを有することが望ましい場合がある。バッテリがポータブルであることが望ましい場合では、典型的に、構造的に安定しており、かつ衝撃及び/又は振動などの力に耐えるようにしたバッテリを提供することが好ましい。また、いくつかの場合では、バッテリの通常動作温度以外の温度を含む、極端な温度に耐えるようにしたバッテリを提供することも望ましい。例えば、いくつかの場合では、バッテリは、高い熱を受ける場合があり、場合によって炎を生じ得る。1つの可能性のある炎源は、例えば電気短絡の結果として、又は電気セル壁の構造が危殆化した場合に、電気セルの1つ又は2つ以上であり得る。電気セル52を保護するために使用され得る1つの例示的な装置は、ポッティング化合物56である。ポッティング化合物56は、頂部、底部、又は電気セルの壁の1つ又は2つ以上に沿って電気セル52の周囲に位置決めされるなどの、電気セル52と関連付けることができる。1つ又は複数の電気セル52をポッティング化合物56内に収容又は埋設することができ、これは、互いに対する空間関係で及び/又はバッテリケース54に対する空間関係で電気セル52を保持する。
【0150】
図3に示されるように、電気セル52は、ポッティング化合物56内に位置決めされる。ポッティング化合物56は、電気セル52の各々の周囲に位置決めされる。バッテリが複数の電気セル52を含む場合では、ポッティング化合物56は、各電気セルの周囲に、及び個々の電気セル52の間に画定された空隙80又は空間内に位置決めされ得る。バッテリがバッテリケース54内に含まれる場合は、ポッティング化合物56は、1つ又は複数の電気セル52とバッテリケース54との間に位置決めされ得る。ポッティング化合物56は、好適な構造的又は機械的な支持を電気セル52に提供するように位置決めされ得る。
【0151】
いくつかの場合では、漏出又は火が生じた際に、個々の電気セル52が熱的及び/又は流体的に互いに隔離分離されるように、電気セル52は、隣接する電気セル52の間に好適な距離を伴って位置決めされ得る。いくつかの場合では、十分な衝撃の緩衝を提供して、電気セル52への損傷を防止するために、ポッティング化合物56の好適な厚さを隣接する電気セル52の間に位置決めされるように、電気セル52は、隣接する電気セル52の間に好適な距離を伴って位置決めされ得る。隣接する電気セル52及び/又はバッテリケース54の間の空間又は空隙80のサイズは、各電気セルのサイズ及び/又は質量、各電気セルの動作温度、各電気セルの寸法、並びにバッテリモジュール50の使用意図が挙げられるが、これらに限定されない、いくつかの変数に基づいて選択することができる。いくつかの実施例では、隣接する電気セル間の空間のサイズは、0mm超、約0.25mm、約0.50mm、約0.75mmから、約1.0mm、約1.5mm、約2.0mm、約2.5mm、又は約3.0mm、又は任意の一対の上記の値の間のサイズであり得るが、追加的な構成を有するバッテリモジュールが更に想到される。いくつかの実施例では、電気セルとバッテリケースとの間の空間のサイズは、0mm超、約1.0mm、約2.0mm、約3.0mmから、約10mm、約12mm、又は約14mmであり得るが、追加的な構成を有するバッテリモジュールが更に想到される。
【0152】
いくつかの実施形態では、ポッティング化合物56は、最初に、ポッティング組成物などの材料を、1つ又は2つ以上の電気セル52を保持するためのポッティング化合物56によって画定された空間を有する適切な形状に成形することによって形成することができる。ポッティング化合物56は、ポッティング化合物56がバッテリケース54内に位置決めされるようにサイズ及び形状を有するポッティング組成物を成形すること、及び空間内に位置決めされた1つ又は2つ以上の電気セル52を保持するために1つ又は2つ以上の空間を画定することによって形成され得る。
【0153】
いくつかの実施形態では、ポッティング化合物56は、最初に、電気セル52を、例えばワイヤと共に又はバッテリケース54内に保持される、所望の最終位置に配設することによって形成することができる。電気セル52は、モールド又は足場を使用して、互いとの空間関係で適所に保持することができる。電気セル52は、電気セル52を取り囲むモールド又は他のケース内で適所に保持され、位置決めされ得る。更なる実施例では、電気セル52は、互いに対する空間関係で所望の最終位置に配設して、例えばバッテリケース54の底部66の内面に静置して、バッテリケース54内に配置することができる。電気セル52の所望の配設が達成された時点で、電気セル52の周囲に、及び隣接する電気セル52の間に画定された空隙80又は空間を通してポッティング組成物を流すことによって、ポッティング化合物56を形成することができる。ポッティング組成物は、隣接する電気セル52の間に、及び電気セル52とバッテリケース54の壁70との間に画定された空隙80を通ってポッティング組成物が流れるように、液体として適用することができる。上で説明したように、ポッティング組成物は、適用された後に固体に硬化し、ポッティング化合物56を形成する液体として適用されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ポッティング組成物は、ポッティング組成物が電気セル52の周囲に、及び隣接する電気セル52の間に画定された空隙80を通って流れ、次いで、反応の完了後に硬くなる液体として適用されるように、反応性であり得る。
【0154】
ポッティング組成物は、隣接する電気セル52の空隙80を通って流れ、電気セル52の周囲に、及び電気セル52の間に画定された空隙80又は空間内で水平高さに安定することができる。例えば、
図3を参照すると、ポッティング組成物は、電気セル52がその中に配設されたバッテリケース54の中へ注入することができる。液体ポッティング組成物は、液体ポッティング組成物が、隣接する電気セル52の間に、及び/又は電気セルとバッテリケース54との間に、空隙80によって画定された空間を通って流れることを可能にするように、硬化前に十分な流動性を有する。液体ポッティング組成物は、ポッティング化合物を形成するために、実質的に水平高さに安定するように、硬化前に十分な流動性を有する。
【0155】
本明細書で使用するとき、流動性とは、物質が特定の一組の条件の下で移動する容易性を指す。これらの条件のうちのいくつかとしては、物質の温度、物質の粘度、又は物質が通って流れることができる空間のサイズを挙げることができる。例えば、液体であるポッティング組成物の場合、液体の流動性は、注入されたときに液体がどのように振る舞うか、及び隣接する電気セルの間を、及び/又は電気セルとバッテリケースとの間をどのくらい良好に流れるか、を左右する。いくつかの実施形態では、ポッティング組成物は、セルフレベリング性である。
【0156】
好ましい実施形態では、ポッティング組成物は、ポッティング組成物が硬化してポッティング化合物56を形成する前に、ポッティング組成物を電気セル又は電気セル52の周囲に注入し、電気セル又は電気セル52の周囲で実質的に水平高さに安定させることができるように、十分な流動性を有する。例えば、ポッティング組成物は、十分な流動性を有し、そのため、ポッティング組成物がバッテリケース54等の容器に注入された後に、ポッティング組成物は、容器内の電気セル52等の物体の周囲に流れ、ポッティング化合物は、硬化してポッティング化合物を形成する前に、高さ86まで分散して水平になることができ、この高さは、(例えば、バッテリケース54の全体にわたる)電気セル52の周囲の容器内の任意の2つ以上の位置で高さ86を測定した場合に実質的に同じである。ポッティング組成物は、分散するのに十分な流動性を有し、そのため、ポッティング組成物は、硬化してポッティング化合物を形成する前に、物体の周囲に流れることができ、ポッティング組成物が硬化した後に、ポッティング化合物は、(例えば、バッテリケース54の全体にわたる)電気セル52の周囲の様々な位置で高さを測定した場合に実質的に同じである高さ86を有する。
【0157】
実質的に水平高さを形成するために十分な流動性を有するポッティング組成物を有することは、実質的に同じ高さで電気セルの各々を封入する、ポッティング化合物を形成するのを補助し得る。これは、電気セルの各々の周囲に一貫した量の封入を提供する。これは、電気セル52の好適な封入が、火又は炎を封じ込めるための好適な量の構造安定性及び/又は好適な量の難燃剤などの、好適なレベルの保護を確実にすることを確実にし得る。実質的に水平高さを有するポッティング化合物を有することは、バッテリモジュール50の質量をバッテリモジュール50の全体にわたってバランスさせるのを補助することができる。好適なバランス又は質量分布は、例えば移動車両において使用されるときに、バッテリモジュール50の安定した状態を維持するのを補助する。適切にバランスさせたバッテリモジュールは、左右、前後、又は加速などの外力に応答して揺動又は傾動する傾向がより少なくなり得るので、車両における使用に好ましくなり得る。
【0158】
バッテリモジュールをよりポータブルにし得るので、また、バッテリモジュールを移動させるために必要なエネルギー量を低減させ得るので、低質量であるバッテリモジュールを有することが好ましくなり得る。例えば、電気自動車では、より重い実施形態と同じ電力量を生じることができる、より軽いバッテリモジュールを有することが有利であり得る。これを達成するための1つの選択肢は、同じタイプ及び数の電気セルを使用することであり得るが、他の構成要素の質量を低減させることであり得る。ポッティング化合物の密度を低減させることは、他の所望の品質を低減させることなく、ポッティング化合物の全体的な質量を低減させるのを補助し得る。また、難燃剤成分を有することは、バッテリモジュールからの無制御の火事の可能性を低減させるのも補助する。
【0159】
完全に硬化した後に、ポッティング化合物は、弾力性を有することができ、バッテリモジュールの使用中にバッテリモジュールに付与される衝撃又は振動を緩和するのを補助し得る。これは、電気セルの間の衝突及び/又はワイヤからの電気セルの取り外しによって生じる安全上の問題を防止するのを補助し得る。
【0160】
硬化したポッティング化合物は、ある程度の多孔性を有することができ、バッテリモジュールの安全性能を高めるのを補助するために、1つの電気セルが安全上の問題及び漏出に関与した場合、流体又はガスなどの漏出材料が、隣接する電気セルの間に位置決めされたポッティング化合物によって封じ込められ、隔離されるように制御される。加えて、バッテリモジュールは、単純な構造、低密度、小さいサイズ、及び低コストといった利点を有する。
【0161】
図4は、例示的なバッテリモジュール100の斜視図である。
図4に示されるように、バッテリモジュール100は、電気セル120と、バッテリケース122と、を含む。いくつかの実施形態では、バッテリモジュール100は、1つを超える電気セル120を含む。電気セル120は、一般に、底部130、頂部132、及びそれらの間に画定された長さを有する、任意の適切な形状であり得る。バッテリケース122は、バッテリケース122内に電気セル120を位置決めするための任意の適切な形状であり得る。バッテリケース122は、一般に、底部136、頂部138、及びそれらの間に画定された壁140を有する、任意の好適な三次元形状であり得る。バッテリケース122の底部136は、内面及び外面を画定し、バッテリケース122の壁140は、内面及び外面を画定する。バッテリケース122は、内部容積を有する密閉空間を画定する。
【0162】
示されるように、電気セル120は、バッテリケース122内に位置決めされ得る。同じく示されるように、電気セル120は、ポッティング化合物124と関連付けられる。ポッティング化合物124は、バッテリケース122内に位置決めされ、バッテリケース122の内部容積の一部分を占める。
【0163】
いくつかの実施形態では、バッテリケース122は、電気セル120、及びワイヤ、端子、又は接続部などの他の構成要素を取り囲む密閉空間を形成する。密閉空間は、バッテリケース122の内部容積を画定する。バッテリケース122の頂部138は、開口部を画定し得る。頂部138は、カバーを受容するように成形及びサイズ決定され得、カバーは、バッテリケース122の外側から密閉空間の内部容積を分離するために閉鎖することができる。バッテリケース122は、機械的又は構造的な支持を電気セル120に提供するように構成され得る。バッテリケース122は、電気セル120への潜在的損傷、例えば湿気、熱、寒さ、化学薬品、衝撃、振動、パンク、又は炎からの保護を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、バッテリケース122は、例えば、電気セル120の下側、第1の及び隣接する電気セル120の間、電気セル120の上側、又は電気セル120とバッテリケースの壁140との間を含む、電気セル120に対して相対的にポッティング化合物124を受容するように構成され得る。
【0164】
いくつかの実施形態では、電気セル120に対してポッティング化合物124を位置決めするための方法は、最初に、電気セル120をバッテリケース122の内側に位置決めすることを含む。1つ又は2つ以上の電気セル120は、隣接する電気セル120の間に画定された空隙180を有するバッテリケース内に共に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、空隙180は、電気セル120とバッテリケース122の壁140との間に画定され得る。いくつかの実施例では、ポッティング化合物124は、別々の容器内で準備し、次いで、バッテリケース122の中へ注入することができる。ポッティング化合物124の成分を混合して、フォームを形成するように硬化可能である組成物を形成することができ、次いで、組成物を、バッテリケース122に注入し、バッテリケース122の全体にわたって電気セル120の間に流すことができる。例えば、ポッティング化合物124の成分は、混合して、フォームを形成するように硬化可能である組成物を形成し、次いで、フォームを電気セル120の頂部132に適用することができる。ポッティング化合物124は、厚さを有するポッティング化合物124の層が電気セル120の頂部132の上に配置されるように加えることができる。いくつかの実施形態では、ポッティング化合物124は、隣接する電気セル120の間の空隙180内に位置決めすることができる。ポッティング化合物124は、壁120と電気セル120との間の空隙180内に位置決めすることができる。ポッティング化合物124は、ポッティング化合物124の頂部とバッテリケース122の頂部138との間に空間が画定されるように位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、ある量のポッティング化合物124を、好適な予備成形された形状に硬化させることができ、予備成形された形状は、電気セル120に対する好適な位置でバッテリケース122の中へ加えることができる。
【0165】
図5は、例示的なバッテリモジュール200の上面図である。バッテリモジュール200は、互いに隣接して位置決めされた電気セル220を含む。
図5に示されるように、電気セル220は、頂部238を有するバッテリケース222内に位置決めされる。バッテリケース222は、内部容積を画定する。示されるように、バッテリケース222は、バッテリケース222の頂部232と電気セル220の頂部232との間に空間を伴って、電気セル222をバッテリケース222の内部容積内に位置決めすることができるようにサイズ決定される。また、バッテリケース222の内部容積内に位置決めされたポッティング化合物224も示される。示されるように、ポッティング化合物224は、略平面形状を有し、電気セル220の頂部232に沿って延在する。ポッティング化合物224は、電気セル220の端子290をユーザが利用できるように構成することができる。いくつかの実施形態では、電気セル220は、電気セル220の頂部232に位置決めされた端子290を含む。ポッティング化合物224は、端子290の周囲に、及び電気セル220の頂部232とバッテリケース222の頂部238との間に位置決めすることができる。
【0166】
いくつかの実施形態では、電気セル220に対してポッティング化合物224を位置決めするための方法は、最初に、電気セル220をバッテリケース222の内側に位置決めすることを含む。ポッティング化合物224は、別々の容器内で準備し、次いで、バッテリケース222の中へ注入することができる。厚さを有するポッティング化合物224の層が、電気セル220の頂部232の上又は隣接する電気セル220の間のうちの少なくとも1つに配置されるように、好適な量のポッティング化合物224を加えることができる。いくつかの実施形態では、ポッティング化合物224の層が、端子290がポッティング化合物224の厚さを通して突出している状態で、電気セル220の頂部232を覆うのに好適な厚さを有するように、ポッティング化合物224を加えることができる。ポッティング化合物は、例えば端子290のポッティング又は封入などによって互いに対して電気セル220を保持することによって、電気セル220を互いに空間関係に維持することができる。
【0167】
図6は、例示的なバッテリモジュール300の分解図である。バッテリモジュール300は、互いに隣接して位置決めされた電気セル320を含む。いくつかの実施形態では、バッテリモジュール300は、バッテリケース322を含む。電気セル220は、端子290が電気セル220の頂部232に位置決めされた状態で示されている。また、電気セル320と関連付けられたポッティング化合物324も示される。
図6に示されるように、電気セル320は、一般に、平面形状を有することができる。示されるように、ポッティング化合物224の区画は、一般に、平面形状を有する。いくつかの構成において、ポッティング化合物324の区画は、隣接する電気セル320の間に位置決めすることができる。例えば、ポッティング化合物324の区画は、平面形状を有することができ、また、電気セル320の平面と平行に位置決めすることができる。
【0168】
いくつかの実施形態では、電気セル320に対してポッティング化合物324を位置決めするための方法は、最初に、互いに対して空間関係で電気セル320を位置決めすることを含み、次いで、ポッティング化合物324は、隣接する電気セル320の間に画定された空間の中へ位置決めすることができる。例えば、ポッティング化合物324は、隣接する電気セル320の間の空間に注入し、硬化させることができる。更なる一実施例として、ポッティング化合物324は、予備成形された区画の中へ硬化させ、形成することができ、次いで、隣接する電気セル320の間の空間に位置決めすることができる。好適な厚さを有するポッティング化合物324の区画が隣接する電気セル220の間に配置されるように、好適な量のポッティング化合物324を提供することができる。いくつかの実施形態では、ポッティング化合物324の区画が好適なレベルの耐燃性を提供するのに好適な厚さを有するように、ポッティング化合物224の区画を提供することができる。いくつかの実施形態では、ポッティング化合物320は、電気セル320の互いの空間関係を維持することができ、例えば、バッテリモジュール300の衝撃又は振動を吸収する。
【実施例】
【0169】
以下の非限定的な実施例は、本開示の様々な実施形態を更に例示するために含まれており、本開示の範囲を制限するものではない。
【0170】
試験方法:
粘度試験
粘度は、50rpmのスピンドル速度及び25℃(77°±2°F)の室温で、(Middleboro、MAにあるAMETEK Brookfield社からの)Brookfield粘度計モデルRVFによって測定する。使用されるスピンドルは、試験している組成物に依存して、番号1(最高200cps)、番号2(最高800cps)、番号3(最高2,000cps)、又は番号4(最高4,000cps)である。
【0171】
フォーム密度試験
空の測定装置の質量が0.1グラム以内で記録される。測定デバイスの最大容積は、測定装置に水を満たし、測定デバイスの内部容積を満たすために必要な水量を、ミリリットルで記録することによって測定する。
【0172】
測定する組成物の成分を計量し、測定装置に添加する。成分を15~20秒にわたって激しく混合する。全ての成分が組み込まれていることを確実にするために、測定装置の側部及び底部を十分にスクレープする。測定装置における硬質表面を素早くタップして、組成物を水平にする。測定装置は水平面上に配置し、組成物を反応させ、得られたフォームを邪魔することなく自由に立ち上がらせる。フォームは、60~70分にわたって固める。硬化後に、測定装置の頂部の上方に延在するフォームの塊の頂部を、測定装置の頂部と水平に、ナイフ又は鋸等の平坦な切断工具を使用して切断する。
【0173】
残りの硬化した組成物を含む測定装置を計量し、質量をグラムで記録する。硬化した組成物を含む測定装置の質量から空の測定装置の質量を減算して、硬化した組成物の質量を得る。硬化した組成物の質量を測定装置の容積で除算することによって密度を計算する。
【0174】
自由立ち上がり密度は、測定装置の頂部の上方に延在するフォームの塊の頂部を切断した後の硬化した組成物を含む測定装置内に残っている硬化した組成物の部分の密度である。
【0175】
立ち上がり開始時間の試験
立ち上がり開始時間の試験は、測定する組成物を形成する成分の全てを、組成物を混合するための容器内に位置決めすることによって実行する。測定する組成物の成分が全て混合容器内に位置決めされたら、タイマーを開始し、成分をまとめて混合する。
【0176】
測定する組成物の成分をまとめて混合した後に、組成物を計量容器内で位置決めし、計量容器内の組成物の上面の高さを容器の側部においてマーキングする。組成物の上面が、成分の化学反応の発泡作用下で、マーキングされた開始高さから立ち上がり始めた時点で、試験を終了する。
【0177】
トップオブカップ時間(Top of Cup Time)の試験
トップオブカップ時間の試験は、測定する組成物を形成する成分の全てを、組成物を混合するための容器内に位置決めすることによって実行する。測定する組成物の成分が全て混合容器内に位置決めされたら、タイマーを開始し、成分をまとめて混合する。
【0178】
測定する組成物の成分がまとめて混合されたら、組成物を計量容器内で位置決めし、測定棒(例えば、舌圧子)を計量容器の上面にわたって配置する。測定する組成物が、成分の化学反応による発泡作用下で上昇し、測定棒に触れた時点で、試験を終了する。
【0179】
燃焼試験
燃焼試験は、UL94「プラスチックス材料燃焼性試験」、「垂直燃焼試験(Vertical Burning Test)」方法に従って行う。燃焼試験試料ストリップを、試験する組成物を、以下の寸法を有する金型に注入することによって調製する:長さ150mm×幅13mmであり、試験する厚さ(1.0mm、1.6mm、3.2mm、6.35mm、又は9.5mm)を有する。試験する試料を8~20時間にわたって金型内で硬化させた後に取り出す。形成された後に、試験する試料のストリップは、試験される前に、最低48時間にわたって25±2℃の室温及び50±5%のRHで調整する。
【0180】
綿の層をブンゼンバーナーの下方に位置決めして、試験する試料からの生じ得る滴を捕らえる。ブンゼンバーナーは、約2.5cm(約1インチ)の炎の長さで設定されている。試験する試料のストリップを、最初に10秒間にわたってブンゼンバーナーの上方で垂直に吊るす。次いで、炎を取り除き、試料のストリップを自己消火させる。次いで、炎を試料にもう一度同様に10秒間にわたって再び適用し、再度取り除いて、試料のストリップをもう一度自己消火させる。試料を炎から取り除いた時点から試料が自己消火するまでの時間の量を測定する。
【0181】
試料が自己消火するのに必要な第1の例及び第2の例の両方の時間の量の合計を使用して、試料のVの評価を決定する。試料の下方に位置決めされた綿層の発火は、自己消火時間と組み合わせて、Vの評価を決定するために使用する。
【0182】
材料は、5個一組の試験片に関して、バーナーの炎から試料のストリップが取り出された後に試料の個々のストリップが10秒以内に自己消火し、合計自己消火時間が50秒未満であり、かつブンゼンバーナーの下に位置決めされている綿層にいかなる発火もなかった場合に、V0と評価する。
【0183】
材料は、5個一組の試験片に関して、バーナーの炎から試料のストリップが取り出された後に試料の個々のストリップが30秒以内に自己消火し、合計自己消火時間が250秒未満であり、かつブンゼンバーナーの下に位置決めされている綿層にいかなる発火もなかった場合に、V1と評価する。
【0184】
材料は、5個一組の試験片に関して、バーナーの炎から試料のストリップが取り出された後に試料の個々のストリップが30秒以内に自己消火し、合計自己消火時間が250秒未満であるが、綿インジケータが、試料のストリップから放出された粒子によって発火した場合、V2と評価する。
【0185】
フォームコア完全性試験
フォームコア完全性試験は、燃焼試験を受けた試料に対して実行する。燃焼試験を受けた各試料は、冷却し、次いで、軽く触れて、表面の焦げ及び無傷ではない試料の部分を取り除く。試料のストリップは、ストリップへの損傷を防止するように緩やかに取り扱うべきである。燃焼した各試料の部分の長さを、平坦な面上で定規によって測定し、記録する。
【0186】
フォーム完全性試験
フォーム完全性試験を行うための試料のストリップは、燃焼試験で説明した試料調製工程を使用して作成する。
【0187】
フォーム完全性試験は、試料が燃焼試験を受けた後に、試料に対して実行することができる。燃焼試験を受けた試料は、燃焼試験が完了した後に、24時間にわたって25±2℃の温度及び50±5%のRHで調整する。
【0188】
燃焼試験を受けた試料は、目視検査して、燃焼試験中に燃焼した試料のストリップの部分及び燃焼しなかった部分を決定する。試料のストリップは、直径1.5インチのヘッドを使用するInstron 5967(Norwood、MAにあるInstron Corp.社から)を使用して測定する。Instronヘッドは、燃焼していない試料のストリップの部分に0.127cm/分(0.05インチ/分)の速度で押し込まれ、Instronヘッドが試料のストリップの全厚を通る距離の約50%を移動したときに停止させられる。次いで、Instronヘッドは、燃焼したストリップの部分に0.127cm/分(0.05インチ/分)の速度で押し込まれ、Instronヘッドが試料のストリップの全厚を通る距離の約50%を移動したときに停止させられる。
【0189】
ストリップの燃焼した部分及びストリップの燃焼していない部分を測定する。Instronは、試料のストリップの弾性率の測定値を提供する。
【0190】
セルフレベリング試験
セルフレベリング試験は、実質的に水平高さを形成する組成物を決定するために使用することができる。
【0191】
試験する組成物は、フォーム密度試験で説明したように調製する。混合された後に、試験する組成物は、試験する組成物が間を流れることができる電気セル52等の物体を含むバッテリケース54等の容器に注入する。隣接する電気セル52間の各空隙80のサイズは、約1mm~約3mmの幅である。
【0192】
実質的に水平高さを決定するために、ポッティング化合物56の高さ86は、ポッティング化合物56の底部82からポッティング化合物56の頂部84まで測定する。高さ86は、ポッティング化合物56の2つ以上の位置で測定する。例えば、バッテリケース54の壁の近くで測定を行い、バッテリケース54の中央の近く(ケースの2つの対向側部から等距離等)で別の測定を行うことができる。任意の2つ以上の位置で行われたポッティング化合物の高さの測定値が互いの20パーセント以内にある場合、ポッティング化合物は、実質的に水平高さを有する。
【0193】
追加的又は代替的に、電気セル52が同じ長さであり、かつバッテリケース54の底部及び/又は頂部から同じ距離に位置決めされている場合、電気セル52の各々の長さに沿ったポッティング化合物56の距離の測定値の各々が互いの20パーセント以内にあれば、ポッティング化合物56は、実質的に水平高さにある。
【0194】
調製
試験する試料組成物及び化合物を形成するための例示的な方法を説明する。この同じプロセスを、全ての試料組成物に使用し、各成分の量を下のTables 1 and 2(表1及び2)に列記する。
【0195】
第1及び第2の成分の形成プロセス
第1の成分を形成するために、最初に、液体ポリオールを混合容器に加える。液体ポリオールを加えるときのミキサー速度は、25~30rpmである。全ての液体ポリオールを加えた時点で、ミキサー速度を600~800rpmに増速する。
【0196】
次いで、それらが含まれる試料組成物に、液体グリセリン、トリエタノールアミン、ポリエーテル、及び沈降防止剤を混合容器に加える。それらが含まれる試料に、チキソトロップ(ヒュームドシリカ)、成核剤、及び液体の第1の難燃剤成分を混合容器に加える。混合容器の内容物を約15~約20分にわたって混合する。
【0197】
次いで、蒸留水を混合容器に加える。それらが含まれる試料に、混合容器の内容物を混合しながら、触媒及び界面活性剤を加える。次いで、それが含まれる試料に、第2の難燃剤を加える。混合容器の内容物を約30分にわたって混合して、第1の成分を形成する。約30分後に、混合を停止し、混合容器から第1の成分を出して空にする。
【0198】
第2の成分を形成するために、液体イソシアネートを混合容器に加える。液体イソシアネートを混合容器に加えながら、25~30rpmのミキサー速度で混合する。次いで、第2の成分に含まれる第1の難燃剤又は第2の難燃剤を有する試料に、第1の難燃剤及び/又は第2の難燃剤を混合容器に加える。混合容器の内容物を15~20分にわたって混合して、第2の成分を形成する。15~20分後に、混合を停止し、混合容器から第2の成分を出して空にする。
【0199】
ポッティング組成物及びポッティング化合物形成プロセス
好適な割合の第1の成分及び第2の成分を混合容器に注入する。
【0200】
より高い濃度の成分を最初に混合容器の中へ入れ、次いで、第2の成分を第1の成分の上に緩やかに加える。このプロセスは、界面での材料の予反応を制限するのを補助することができる。測定材料ができる限り多く混合容器に加えられることを確実にするために、個々の計量容器の側部及び底部をスクレープする。
【0201】
タイマーを開始し、混合物が概観的に均質かつ均一になるまで、混合容器の内容物を平坦面の撹拌用具によって20~30秒にわたって激しく混合する。混合中に、混合容器の側部及び底部をスクレープする。混合後に、混合容器の内容物を直ちに金型の中へ注入する。
【0202】
試料組成物
試料組成物は、第1の成分(パートA)及び第2の成分(パートB)を別々に形成することによって作製した。各試料組成物のパートAの組成をTable 1(表1)に示し、各試料組成物のパートBの組成をTable 2(表2)に示す。ここで、試料組成物を形成するために使用される成分は、商品名及び入手可能な供給元と一緒に含まれている。
【0203】
発泡剤(蒸留水)。
【0204】
液体フェノール性酸化防止剤(Suwanee、GA、USAにあるMayzo, Inc.社からのBNX 1035)。
【0205】
(Midland、MI、USAにあるDow Chemical Company社からの)グリセリン99.5%(トリオール架橋剤/湿潤剤)。
【0206】
カチオン性ポリメリック分散剤(Snaith、EnglandにあるCroda International社からのZEPHRYM PD-7000)。
【0207】
チキソトロップ(ヒュームドシリカ)(Essen、GermanyにあるEvonik Industries社からのAEROSIL 200)。
【0208】
ステアリン酸亜鉛(成核剤)(Memphis、TN、USAにあるPMC Group社からのNB-60)。
【0209】
臭素化難燃剤(エチレンビステトラブロモフタルイミド)(Baton Rouge、LA、USAにあるAlbemarle Corporation社からのSAYTEX BT-93)。
【0210】
低粘度ポリオール(700MnのPPGトリオールポリオール)(ARCOL LHT-240(Leverkusen、GermanyにあるCovestro AG社から入手可能)。
【0211】
5800MnのSANグラフト化ポリエーテルトリオールポリオール(Dow Chemical Company社からのVORALUX HL 431)。
【0212】
シリコーン界面活性剤(フォームセル界面活性剤)( Dow Chemical Company社からのVORASURF DC 5160)。
【0213】
第1のFR相乗剤(Indianapolis、IN、USAにあるSt. Louis Group社からのFIREBLEND AF-100)。
【0214】
第2のFR相乗剤(Madrid、SpainにあるTolsa SA社からのADINS FIREPROOF 20)。
【0215】
280MnのPPGテトラポリオール(アミンポリオール)(Ludwigshafen、GermanyにあるBASF社からのPLURACOL PEP 450)。
【0216】
第1の第三級アミン触媒1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン溶液(Essen、GermanyにあるEvonik Industries社からのDABCO 33 LV)。
【0217】
第2の第三級アミン触媒(The Woodlands、TXにあるHuntsman Corporation社からのJEFFCAT DMDEE)。
【0218】
アミン触媒(Evonik Industries社からのDABCO DC 5LE)。
【0219】
ポリメリックMDI-官能価2.7(Huntsman Corporation社からのRUBINATE M)。
【0220】
変性液体MDI(イソシアネート-29%のNCO)(Dow Chemical Company社からのISONATE 143L)。
【0221】
ハロゲン化リン酸エステル難燃剤(St. Louis、MO、USAにあるICL Industrial Products社からのFYROL PCF)。
【0222】
膨張性グラファイト(非ハロゲン化難燃剤)(Lakewood、OH、USAにあるNeoGraf Solutions, LLC社からのGRAFGUARD)。
【0223】
非ハロゲン化リン酸エステル難燃剤(ICL Industrial Products社からのFYROLFLEX RDP)。
【0224】
難燃性可塑剤(ブチル化トリフェニルリン酸エステル)(ICL Industrial Products社からのPHOSFLEX 71B)。
【0225】
非ハロゲン化リン系難燃剤(ICL Industrial Products社からのFYROL A710)。
【0226】
臭素化難燃剤(エチレンビステトラブロモフタルイミド)(Baton Rouge、LA、USAにあるAlbemarle Corporation社からのSAYTEX BT-93)。
【0227】
リン系難燃剤(イソプロピル化トリアリールリン酸エステル)(Cologne、GermanyにあるLanxess Aktiengesellschaft社からのREOFOS 35)。
【0228】
難燃剤(リン酸クレジルジフェニル)(Lanxess Aktiengesellschaft社からのKRONITEX CDP)。
【0229】
難燃剤(ホウ酸亜鉛系難燃剤/煙抑制剤)(Lanxess Aktiengesellschaft社からのZB-467)。
【0230】
難燃性性能エンハンサ(三酸化アンチモン)(Gloucester City、NJにあるAmspec Chemical Corporation社からのAMSPEC SELECT)。
【0231】
(Muttenz、SwitzerlandにあるClariant AG社からの)EXOLET RP 607の商品名で入手可能な赤リン系難燃剤。
【0232】
EXOLET AP 423の商品名で入手可能なポリリン酸アンモニウム又はEXOLIT OP 945の商品名で入手可能なジエチルホスフィン酸アルミニウム(どちらもClariant社から)。
【0233】
(Ludwigshafen、GermanyにあるBASF社から)MELAPURE 200の商品名で入手可能なポリリン酸メラミン。
【0234】
(Malmoe、SwedenにあるPerastorp AB社から)CHARMORE PT40の商品名で入手可能なペンタエリトリトール。
【0235】
(Indianapolis、IN、USAにあるSt. Louis Group社から)FIREBLEND AF-100の商品名及び(Madrid、SpainにあるTolsa SA社から)ADINS FIREPROOF 20の商品名で入手可能な難燃性エンハンサ。
【0236】
【0237】
【0238】
【0239】
【0240】
【0241】
【0242】
各試料組成物の最終組成物は、各試料のパートAとパートBとを、試料ごとに100対86の質量比で混合することによって形成した。試料組成物は、上記の試験方法に従って試験した。結果及び所見をTable 3(表3)に記載する。
【0243】
【0244】
【0245】
試料組成物は、化合物のストリップに形成され、各ストリップは、長さ150mm×幅13mm、厚さ1.0mm、1.6mm、3.2mm、又は6.35mmであった。試料組成物のストリップは、上記の燃焼試験に従って試験した。各厚さにおける各試料組成物についての燃焼試験の結果をTable 4(表4)に記載する。
【0246】
【0247】
燃焼試料は、グラファイト系難燃剤の量を変えた組成物を使用して化合物のストリップを形成することによって作製した。燃焼試料は、上記のフォームコア完全性試験に従って試験した。結果及び所見をTable 5(表5)に記載する。
【0248】
【0249】
燃焼試料は、上記のフォーム完全性試験に従って試験した。結果及び所見をTable 6(表6)に示す。
【0250】
【0251】
Table 6(表6)の試料の各々についての弾性率、圧縮強度、及び荷重の変化をTable 7(表7)に示し、フォーム完全性試験を実行する前後の各燃焼試料の差を示す。
【0252】
【0253】
様々な修正及び追加が、本発明の範囲から逸脱することなく、論じられている例示的な実施形態に行われ得る。例えば、上で説明した実施形態は、特定の特徴を指すが、本発明の範囲はまた、上で説明した特徴の全てを含まない特徴及び実施形態の異なる組み合わせを有する実施形態も含む。
【符号の説明】
【0254】
20 電気セル
52 電気セル
54 バッテリケース
86 高さ
120 電気セル
122 バッテリケース
124 ポッティング化合物
【国際調査報告】