(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-10-24
(54)【発明の名称】MIMOシステムのためのチャネル推定のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0413 20170101AFI20251017BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20251017BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20251017BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20251017BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20251017BHJP
【FI】
H04B7/0413
H04L27/26 113
H04L27/26 114
H04W16/28 130
H04W24/10
H04W72/23
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2025523606
(86)(22)【出願日】2022-10-24
(85)【翻訳文提出日】2025-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2022126878
(87)【国際公開番号】W WO2024086958
(87)【国際公開日】2024-05-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】ウシアン・シ
(72)【発明者】
【氏名】イチュン・ゲ
(72)【発明者】
【氏名】ウェン・トン
(72)【発明者】
【氏名】ジアンレイ・マ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンを使用し、事前知識から計算されるMIMO参照信号の送信を含むMIMOチャネル推定の方法が提供される。事前知識は、領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される。受信側では、MIMO参照信号は、やはり、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり、事前知識から計算される、受信側MIMO参照信号配置に基づいて受信される。MIMOチャネルは、参照信号に対するチャネル測定および事前知識から推定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
MIMOチャネル推定の方法であって、
送信側デバイスによって、送信MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を送信するステップであって、前記送信MIMO参照信号パターンが送信MIMO参照信号配置を含み、前記送信MIMO参照信号配置が、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり、事前知識から計算され、前記事前知識が、領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、ステップと、
受信側デバイスによって、受信側MIMO参照信号パターンを使用してMIMO参照信号を受信するステップであって、前記受信側MIMO参照信号パターンが受信側MIMO参照信号配置を含み、前記受信側MIMO参照信号配置が、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり、前記事前知識から計算され、前記事前知識が、前記領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、ステップと、
前記受信側デバイスによって、前記参照信号に対するチャネル測定および前記事前知識からMIMOチャネルを推定するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
受信側デバイスによって、MIMO参照信号を受信した後、
前記受信側デバイスによって、前記参照信号に対するチャネル測定に基づくフィードバックを送信するステップと、
前記送信側デバイスによって、前記参照信号に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信するステップと、
前記送信側デバイスによって、前記フィードバックおよび前記事前知識からMIMOチャネルを推定するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記事前知識は、チャネル空間基底行列Uによって表され、前記チャネル空間基底行列Uは、複数の正規直交チャネル基底ベクトルからなり、空間、時間、周波数、および/または符号を含む多次元MIMOチャネル形式からベクトル化された複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
チャネル空間基底行列Uによって表された前記事前知識は、領域に関連付けられ、異なるチャネル空間基底行列Uによって表された異なる事前知識は、異なる領域に関連付けられる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
複数の異なる領域の各々に対する複数のMIMOチャネルサンプルが再成形され、長さnのベクトル化されたMIMOチャネルサンプルで構成されたチャネル訓練行列Aに配置され、
前記チャネル空間基底行列Uは、
SVD(A)=UΣV
H
によるチャネル訓練行列Aのランク低減切り捨て特異値分解(SVD)に基づくものであり、
前記訓練行列Aに対する前記SVDは、最大のr個の特異値を保持することによって切り捨てられ、rは、定義されたランクであり、前記チャネル空間基底行列Uは、n×rのサイズを有する、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
送信MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を送信するステップの前に、
前記送信側デバイスによって、前記送信側デバイスおよび前記受信側デバイスが属する領域、前記領域に関連付けられたチャネル空間基底行列Uによって表される前記事前知識、ならびに送信MIMO参照信号パターンを取得するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記送信MIMO参照信号パターンは、
MIMOチャネル空間内のどのサブキャリア上およびどの送信側アンテナ上で参照信号が送信されるべきかをその各々が指示する、参照信号位置を含む送信MIMO参照信号配置、
参照信号ごとの送信信号値、または
参照信号ごとの多重化方式
のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
送信MIMO参照信号パターンを使用する前に、
前記送信側デバイスによって、送信MIMO参照信号配置および送信配置からのパターン生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
送信MIMO参照信号配置を使用する前に、
前記送信側デバイスによって、基本MIMO参照信号配置および基本からの送信配置生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
受信側MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を受信する前に、
前記受信側デバイスによって、前記送信側デバイスおよび前記受信側デバイスが属する領域、前記領域に関連付けられたチャネル空間基底行列Uによって表される前記事前知識、ならびに受信側MIMO参照信号パターンを取得するステップ
をさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記受信側MIMO参照信号パターンは、
受信側MIMO参照信号配置がMIMOチャネル空間内のどのサブキャリア上、どの送信側アンテナ上、およびどの受信側アンテナ上で参照信号が送信されるべきかをその各々が指示する、参照信号位置を含むこと、
参照信号ごとの送信信号値、または
参照信号ごとの(逆)多重化方式
のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
受信側MIMO参照信号パターンを使用する前に、
前記受信側デバイスによって、受信側MIMO参照信号配置および受信側配置からのパターン生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
送信MIMO参照信号配置を使用する前に、
前記受信側デバイスによって、基本MIMO参照信号配置および基本からの受信側配置生成方法を取得するステップ、
ならびに/または
前記受信側デバイスによって送信MIMO参照信号配置および送信からの受信側配置生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記チャネル空間基底行列U
Hからr個のピボット位置が取得され、前記r個のピボット位置は前記基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、U
HはUのエルミート転置であり、MIMOチャネル空間は、前記数のサブキャリア、前記数の送信側アンテナ、および前記数の受信側アンテナを含む、請求項9または請求項13に記載の方法。
【請求項15】
送信配置からのパターン生成方法は、送信MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および多重化方式を指定し、前記多重化方式は、時間多重化、周波数多重化、および/または符号多重化を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
受信側配置からのパターン生成方法は、受信側MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および(逆)多重化方式を指定し、前記(逆)多重化方式は、時間(逆)多重化、周波数(逆)多重化、および/または符号(逆)多重化を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
基本からの送信配置生成方法は、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有するが、異なる受信側アンテナを有する基本MIMO参照信号配置における任意の2つの参照信号位置を、前記送信MIMO参照信号配置における1つの参照信号位置にマージする、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
基本からの受信側配置生成方法は、基本部分を含み、基本MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置に拡張部分を含めてもよく、または送信からの受信側配置生成方法は、基本部分を含み、送信MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置に拡張部分を含める、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記基本部分は、基本MIMO参照信号配置における参照信号位置を含み、前記拡張部分は、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有するが、異なる受信側アンテナを有し、前記基本MIMO参照信号配置にはない複数の参照信号位置を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記拡張部分は、変更および更新される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
受信側MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を受信した後、前記受信側デバイスによって、前記参照信号に対するチャネル測定および前記事前知識からMIMOチャネルを推定する前に、
前記受信側デバイスによって、前記受信側MIMO参照信号パターンによって指示される前記参照信号位置上のチャネルを測定してベクトルyにするステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
MIMOチャネル推定は、前記参照信号に対するチャネル測定および前記事前知識からのものであり、ベクトルyにおいて表された前記参照信号に対するチャネル測定およびチャネル空間基底行列Uによって表された事前知識は、コンパクトなチャネル基底θ
augおよびその左逆行列を必要とし、これは、
θ
aug=P
Rx*U
【数1】
として定義され、式中、P
Rxは、前記受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、係数のベクトルaは、
【数2】
に従って決定され、MIMOチャネル
【数3】
は、
【数4】
に従って推定される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
MIMOチャネルのサブセット
【数5】
が推定される必要がある場合、
【数6】
に従い、式中、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能である場合、MIMOチャネル
【数7】
は、
【数8】
に従って推定され、式中、a’は、aのベクトル係数のサブセットである、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能であり、かつMIMOチャネルのサブセット
【数9】
のみが推定される必要がある場合、MIMOチャネル
【数10】
は、
【数11】
に従って推定され、式中、a’は、係数のベクトルaのサブセットであり、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである、
請求項22に記載の方法。
【請求項26】
拡張部分が変更される場合、前記受信側MIMO参照信号配置は、配置行列P
Rx_updateとして更新され、それに応じて、コンパクトなチャネル基底θ
augおよびその左逆行列が、
θ
aug=P
Rx_update*U
【数12】
として更新される、20に記載の方法。
【請求項27】
送信配置からのパターン生成方法は、複数の送信配置からのパターン生成方法の中から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項28】
基本からの送信配置生成方法は、基本からの送信配置生成方法の中から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項29】
受信側配置からのパターン生成方法は、受信側配置からのパターン生成方法の中から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項30】
基本からの受信側配置生成方法は、基本からの受信側配置生成方法の中から選択され、または送信からの受信側配置生成方法は、送信からの受信側配置生成方法の中から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項31】
送信側デバイスおよび受信側デバイスが属する領域が複数の小領域を含む場合もあり、異なる領域がオーバーラップしているかまたは分離されている場合もあり、送信側デバイスと受信側デバイスとが異なる領域に関連付けられている場合もある、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
MIMO送信が開始し、送信側デバイスおよび受信側デバイスが関連付けられている領域が決定される前に、
前記送信側デバイスおよび前記受信側デバイスによって、前記領域に関連付けられた事前知識、送信MIMO参照信号パターン、および受信側MIMO参照信号パターンを取得するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
事前知識は、チャネル空間基底行列Uによって直接表されるか、またはコンパクトなチャネル行列θ
augもしくはその左逆行列によって
θ
aug=P
Rx*U
【数13】
として間接的に表され得、式中、P
Rxは、前記受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は、明示的に通知され得るか、またはチャネル空間基底行列Uおよび受信側MIMO参照信号配置から計算され得る、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
送信MIMO参照信号パターンは、明示的に通知され得るか、または送信配置からのパターン生成方法における送信MIMO参照信号配置から生成され得る、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
送信MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または基本からの送信配置生成方法における基本MIMO参照信号配置から生成され得る、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
受信側MIMO参照信号パターンは、明示的に通知され得るか、または受信側配置からのパターン生成方法における受信側MIMO参照信号配置から生成され得る、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
受信側MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または基本からの受信側配置生成方法における基本MIMO参照信号配置から生成され得る、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
基本MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または、チャネル空間基底行列U
Hからr個のピボット位置が取得され、前記r個のピボット位置は前記基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、U
HはUのエルミート転置であること、に従って前記チャネル空間基底行列Uによって表された事前知識から計算され得る、請求項35または請求項37に記載の方法。
【請求項39】
明示的に通知された送信MIMO参照信号配置は、構成参照信号配置の組合せによって表され得、前記構成参照信号配置は、予め定義され、予め記憶される、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
明示的に通知された受信側MIMO参照信号配置は、構成受信側参照信号配置の組合せによって表され得、前記構成受信側参照信号配置は、予め定義され、予め記憶される、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
受信側MIMO参照信号配置によって決定された前記参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックは、yのベクトルにおける前記参照信号位置に対するチャネル測定を含み得る、請求項2に記載の方法。
【請求項42】
受信側MIMO参照信号配置によって決定された前記参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックは、
【数14】
に従って、係数のベクトルaまたは係数のサブセットa’を含み得、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は以下の通りであり、
θ
aug=P
Rx*U
【数15】
式中、P
Rxは、前記受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、θ
augおよび
【数16】
は、受信側MIMO参照信号配置およびチャネル空間基底行列Uから与えられるか、または計算されることができる、請求項2に記載の方法。
【請求項43】
yのベクトルを含む前記参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、
前記送信側デバイスによって、
【数17】
に従って決定されたaのベクトル係数、
MIMOチャネル
【数18】
が、
【数19】
に従って推定され、式中、Uが、チャネル空間基底行列であること、
に従ってMIMOチャネルを推定するステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項44】
yのベクトルを含む前記参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、
前記送信側デバイスによって、
【数20】
に従って決定された係数のベクトルa、
MIMOチャネルのサブセット
【数21】
が、
【数22】
に従って推定され、式中、U’が、チャネル空間基底行列Uのサブセットであること、
に従ってMIMOチャネルのサブセットを推定するステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項45】
係数のベクトルaまたは係数のベクトルのサブセットa’を含む前記参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、
前記送信側デバイスによって、
MIMOチャネル
【数23】
が、
【数24】
または
【数25】
に従って推定され、式中、Uが、チャネル空間基底行列であること、
に従ってMIMOチャネルを推定するステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項46】
係数のベクトルaまたは係数のベクトルのサブセットa’を含む前記参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、
前記送信側デバイスによって、
MIMOチャネルのサブセット
【数26】
が、
【数27】
または
【数28】
に従って推定され、式中、U’が、チャネル空間基底行列Uのサブセットであること、
に従ってサブセットMIMOチャネルを推定するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項47】
チャネル訓練行列Aが、複数の異なる領域の各々に対する複数の新しいチャネルサンプルによって更新され、複数の異なる領域の各々に対する新しいチャネル空間基底行列U、基本MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照パターン、およびコンパクトなチャネル基底θ
augまたはコンパクトなチャネル基底の左逆行列
【数29】
が更新され、
チャネル基底行列Uは、
SVD(A)=UΣV
H
によるチャネル訓練行列Aのランク低減切り捨て特異値分解(SVD)に基づくものであり、
前記訓練行列Aに対する前記SVDは、最大のr個の特異値を保持することによって切り捨てられ、rは、定義されたランクであり、前記チャネル基底行列Uは、n×rのサイズを有し、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は以下の通りであり、
θ
aug=P
Rx*U
【数30】
=(θ
aug
H*θ
aug)
-1*θ
aug
H
式中、P
Rxは、前記受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、
送信側デバイスおよび受信側デバイスは、新しいチャネル基底行列U、基本MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照パターンから更新される、請求項3に記載の方法。
【請求項48】
前記送信側デバイスは基地局であり、前記受信側はユーザ機器(UE)である、請求項1から47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記送信側デバイスはユーザ機器(UE)であり、前記受信側は基地局である、請求項1から47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
請求項1から47のいずれか一項に記載の装置であって、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリは前記プロセッサに結合され、メモリは命令を記憶し、前記命令が実行されると、前記プロセッサに送信側デバイスのステップを行わせる、装置。
【請求項51】
請求項1から47のいずれか一項に記載の装置であって、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリは前記プロセッサに結合され、メモリは命令を記憶し、前記命令が実行されると、前記プロセッサに受信側デバイスのステップを行わせる、装置。
【請求項52】
送信側デバイスと受信側デバイスとを備えるシステムであって、前記送信側デバイスは、請求項1から47のいずれか一項において送信側デバイスによって実行されるステップを行うように構成され、前記受信側デバイスは、請求項1から47のいずれか一項において受信側デバイスによって実行されるステップを行うように構成される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、無線通信に関し、より具体的には、多入力多出力(MIMO)システムのためのチャネル推定およびフィードバックに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムでは、チャネルを推定することが重要である。チャネルを推定するためには、送信が開始される前に、参照信号が送信側デバイスと受信側デバイスの両方に知られていなければならない。受信側デバイスは、送信側デバイスによって送られた参照信号を受信および測定することによってチャネルを推定する。
【0003】
基地局(BS)と1つまたは複数のユーザ機器(UE)との間でMIMO送信が開始される前に、MIMOチャネル空間内の参照信号が配置されなければならない。直交周波数分割多重(OFDM)モードでは、各サブキャリア上のMIMOチャネルは、N×M複素行列によって表され、Mは送信側アンテナの数であり、Nは受信側アンテナの数である。L個のサブキャリアにわたって、このMIMOチャネルは3Dチャネル空間:L×N×Mを形成し、Lはサブキャリアの数である。
【0004】
5Gでは、参照信号は、チャネル状態指示-参照信号(CSI-RS)(ダウンリンク用)およびサウンディング参照信号(SRS)(アップリンク用)と呼ばれる。ダウンリンク参照信号は、通常、マルチキャストまたはブロードキャストモードで送信され、アップリンク参照信号は、通常、ユニキャストモードで送信される。5GのMIMOチャネル空間内の参照信号は、仕様において予め定義された密度で無線リソースにわたって均一に分配される。
【0005】
6Gでは、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナの数が劇的に増加する。6GのMIMOチャネル空間は、15kHzのサブキャリア間隔で最大500MHzの帯域幅を使用してもよく、33,333個のサブキャリアまたは2,777個のリソースブロック(RB)をもたらす。BSアンテナの数は1024に達する可能性があり、UEアンテナの数は32に達する可能性がある。送信時間間隔(TTI)ごとにRBごとにただ1つの参照信号が送信されたとしても、参照信号の総数はTTIごとに2,777*1,024*32=90,996,736に達し、チャネル測定値の測定およびフィードバックにおいてかなり大きいオーバーヘッドをもたらす。
【発明の概要】
【0006】
空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンを使用し、事前知識から計算されるMIMO参照信号の送信を含むMIMOチャネル推定の方法が提供される。事前知識は、領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される。受信側では、MIMO参照信号は、やはり、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり、事前知識から計算される、受信側MIMO参照信号配置に基づいて受信される。MIMOチャネルは、参照信号に対するチャネル測定および事前知識から推定される。チャネル測定値の測定およびフィードバックにおけるオーバーヘッドは、この方法を使用することによって低減することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、送信側デバイスによって、送信MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を送信するステップであって、送信MIMO参照信号パターンが送信MIMO参照信号配置を含み、送信MIMO参照信号配置が、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり、事前知識から計算され、事前知識が、領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、ステップと、受信側デバイスによって、受信側MIMO参照信号パターンを使用してMIMO参照信号を受信するステップであって、受信側MIMO参照信号パターンが受信側MIMO参照信号配置を含み、受信側MIMO参照信号配置が、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり、事前知識から計算され、事前知識が、領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、ステップと、受信側デバイスによって、参照信号に対するチャネル測定および事前知識からMIMOチャネルを推定するステップと、を含むMIMOチャネル推定の方法が提供される。
【0008】
いくつかの実施形態では、方法は、受信側デバイスによって、MIMO参照信号を受信した後、受信側デバイスによって、参照信号に対するチャネル測定に基づくフィードバックを送信するステップと、送信側デバイスによって、参照信号に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信するステップと、送信側デバイスによって、フィードバックからMIMOチャネルを推定するステップと、をさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、事前知識は、チャネル空間基底行列Uによって表され、チャネル空間基底行列Uは、複数の正規直交チャネル基底ベクトルからなり、空間、時間、周波数、および/または符号を含む多次元MIMOチャネル形式からベクトル化された複数のMIMOチャネルサンプルから取得される。
【0010】
いくつかの実施形態では、チャネル空間基底行列Uによって表された事前知識は、領域に関連付けられ、異なるチャネル空間基底行列Uによって表された異なる事前知識は、異なる領域に関連付けられる。
【0011】
いくつかの実施形態では、複数の異なる領域の各々に対する複数のMIMOチャネルサンプルが再成形され、長さnのベクトル化されたMIMOチャネルサンプルで構成されたチャネル訓練行列Aに配置され、チャネル空間基底行列Uは、SVD(A)=UΣVH
、によるチャネル訓練行列Aのランク低減切り捨て特異値分解(SVD)に基づくものであり、訓練行列Aに対するSVDは、最大のr個の特異値を保持することによって切り捨てられ、rは、定義されたランクであり、チャネル空間基底行列Uは、n×rのサイズを有する。
【0012】
いくつかの実施形態では、方法は、送信MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を送信する前に、送信側デバイスによって、送信側デバイスおよび受信側デバイスが属する領域、領域に関連付けられたチャネル空間基底行列Uによって表される事前知識、ならびに送信MIMO参照信号パターンを取得するステップをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、送信MIMO参照信号パターンは、MIMOチャネル空間内のどのサブキャリア上およびどの送信側アンテナ上で参照信号が送信されるべきかをその各々が指示する、参照信号位置を含む送信MIMO参照信号配置、参照信号ごとの送信信号値、または参照信号ごとの多重化方式、を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、方法は、送信MIMO参照信号パターンを使用する前に、送信側デバイスによって、送信MIMO参照信号配置および送信配置からのパターン生成方法を取得するステップ、をさらに含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、方法は、送信MIMO参照信号配置を使用する前に、送信側デバイスによって、基本MIMO参照信号配置および基本からの送信配置生成方法を取得するステップ、をさらに含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、方法は、受信側MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を受信する前に、受信側デバイスによって、送信側デバイスおよび受信側デバイスが属する領域、領域に関連付けられたチャネル空間基底行列Uによって表される事前知識、ならびに受信側MIMO参照信号パターンを取得するステップ、をさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、受信側MIMO参照信号パターンは、受信側MIMO参照信号配置がMIMOチャネル空間内のどのサブキャリア上、どの送信側アンテナ上、およびどの受信側アンテナで参照信号が送信されるべきかをその各々が指示する、参照信号位置を含むこと、参照信号ごとの送信信号値、または参照信号ごとの(逆)多重化方式、を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、方法は、受信側MIMO参照信号パターンを使用する前に、受信側デバイスによって、受信側MIMO参照信号配置および受信側配置からのパターン生成方法を取得するステップ、をさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、送信MIMO参照信号配置を使用する前に、受信側デバイスによって、基本MIMO参照信号配置および基本からの受信側配置生成方法を取得するステップ、ならびに/または受信側デバイスによって送信MIMO参照信号配置および送信からの受信側配置生成方法を取得するステップ、をさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、チャネル空間基底行列UHからr個のピボット位置が取得され、r個のピボット位置は基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、UHはUのエルミート転置であり、MIMOチャネル空間は、その数のサブキャリア、その数の送信側アンテナ、およびその数の受信側アンテナを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、送信配置からのパターン生成方法は、送信MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および多重化方式を指定し、多重化方式は、時間多重化、周波数多重化、および/または符号多重化を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、受信側配置からのパターン生成方法は、受信側MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および(逆)多重化方式を指定し、(逆)多重化方式は、時間(逆)多重化、周波数(逆)多重化、および/または符号(逆)多重化を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、基本からの送信配置生成方法は、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有するが、異なる受信側アンテナを有する基本MIMO参照信号配置における任意の2つの参照信号位置を、送信MIMO参照信号配置における1つの参照信号位置にマージする。
【0024】
いくつかの実施形態では、基本からの受信側配置生成方法は、基本部分を含み、基本MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置に拡張部分を含めてもよく、または送信からの受信側配置生成方法は、基本部分を含み、送信MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置に拡張部分を含める。
【0025】
いくつかの実施形態では、基本部分は、基本MIMO参照信号配置における参照信号位置を含み、拡張部分は、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有するが、異なる受信側アンテナを有し、基本MIMO参照信号配置にはない複数の参照信号位置を含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、拡張部分は、変更および更新される。
【0027】
いくつかの実施形態では、方法は、受信側MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を受信した後、受信側デバイスによって、参照信号に対するチャネル測定および事前知識からMIMOチャネルを推定する前に、受信側デバイスによって、受信側MIMO参照信号パターンによって指示される参照信号位置上のチャネルを測定してベクトルyにするステップ、をさらに含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、MIMOチャネル推定は、参照信号に対するチャネル測定および事前知識からのものであり、ベクトルyにおいて表された参照信号に対するチャネル測定およびチャネル空間基底行列Uによって表された事前知識は、コンパクトなチャネル基底θ
augおよびその左逆行列を必要とし、これは、
θ
aug=P
Rx*U
【数1】
として定義され、式中、P
Rxは、受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、係数のベクトルaは、
【数2】
に従って決定され、MIMOチャネル
【数3】
は、
【数4】
に従って推定される。
【0029】
いくつかの実施形態では、MIMOチャネル
【数5】
のサブセットが推定される必要がある場合、
【数6】
に従い、式中、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである。
【0030】
いくつかの実施形態では、係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能である場合、MIMOチャネル
【数7】
は、
【数8】
に従って推定され、式中、a’は、aのベクトル係数のサブセットである。
【0031】
いくつかの実施形態では、係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能であり、かつMIMOチャネルのサブセット
【数9】
のみが推定される必要がある場合、MIMOチャネル
【数10】
は、
【数11】
に従って推定され、式中、a’は、係数のベクトルaのサブセットであり、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである。
【0032】
いくつかの実施形態では、拡張部分が変更される場合、受信側MIMO参照信号配置は、配置行列P
Rx_updateとして更新され、それに応じて、コンパクトなチャネル基底θ
augおよびその左逆行列が、
θ
aug=P
Rx_update*U
【数12】
として更新される。
【0033】
いくつかの実施形態では、送信配置からのパターン生成方法は、複数の送信配置からのパターン生成方法の中から選択される。
【0034】
いくつかの実施形態では、基本からの送信配置生成方法は、基本からの送信配置生成方法の中から選択される。
【0035】
いくつかの実施形態では、受信側配置からのパターン生成方法は、受信側配置からのパターン生成方法の中から選択される。
【0036】
いくつかの実施形態では、基本からの受信側配置生成方法は、基本からの受信側配置生成方法の中から選択され、または送信からの受信側配置生成方法は、送信からの受信側配置生成方法の中から選択される。
【0037】
いくつかの実施形態では、送信側デバイスおよび受信側デバイスが属する領域が複数の小領域を含む場合もあり、異なる領域がオーバーラップしているかまたは分離されている場合もあり、送信側デバイスと受信側デバイスとが異なる領域に関連付けられている場合もある。
【0038】
いくつかの実施形態では、方法は、MIMO送信が開始し、送信側デバイスおよび受信側デバイスが関連付けられている領域が決定される前に、送信側デバイスおよび受信側デバイスによって、領域に関連付けられた事前知識、送信MIMO参照信号パターン、および受信側MIMO参照信号パターンを取得するステップ、をさらに含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、事前知識は、チャネル空間基底行列Uによって直接表されるか、またはコンパクトなチャネル行列θ
augもしくはその左逆行列によって
θ
aug=P
Rx*U
【数13】
として間接的に表され得、式中、P
Rxは、受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は、明示的に通知され得るか、またはチャネル空間基底行列Uおよび受信側MIMO参照信号配置から計算され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、送信MIMO参照信号パターンは、明示的に通知され得るか、または送信配置からのパターン生成方法における送信MIMO参照信号配置から生成され得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、送信MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または基本からの送信配置生成方法における基本MIMO参照信号配置から生成され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、受信側MIMO参照信号パターンは、明示的に通知され得るか、または受信側配置からのパターン生成方法における受信側MIMO参照信号配置から生成され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、受信側MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または基本からの受信側配置生成方法における基本MIMO参照信号配置から生成され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、基本MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または、チャネル空間基底行列UHからr個のピボット位置が取得され、r個のピボット位置は基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、UHはUのエルミート転置であること、に従ってチャネル空間基底行列Uによって表された事前知識から計算され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、明示的に通知された送信MIMO参照信号配置は、構成参照信号配置の組合せによって表され得、構成参照信号配置は、予め定義され、予め記憶される。
【0046】
いくつかの実施形態では、明示的に通知された受信側MIMO参照信号配置は、構成受信側参照信号配置の組合せによって表され得、構成受信側参照信号配置は、予め定義され、予め記憶される。
【0047】
いくつかの実施形態では、受信側MIMO参照信号配置によって決定された参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックは、yのベクトルにおける参照信号位置に対するチャネル測定を含み得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、受信側MIMO参照信号配置によって決定された参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックは、
【数14】
に従って、係数のベクトルaまたは係数のサブセットa’を含み得、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は以下の通りであり、
θ
aug=P
Rx*U
【数15】
式中、P
Rxは、受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、θ
augおよび
【数16】
は、受信側MIMO参照信号配置およびチャネル空間基底行列Uから与えられるか、または計算されることができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、方法は、yのベクトルを含む参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、送信側デバイスによって、
【数17】
に従って決定されたaのベクトル係数、
MIMOチャネル
【数18】
が、
【数19】
に従って推定され、式中、Uが、チャネル空間基底行列であること、
に従ってMIMOチャネルを推定するステップをさらに含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、方法は、
yのベクトルを含む参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、送信側デバイスによって、
【数20】
に従って決定された係数のベクトルa、
MIMOチャネルのサブセット
【数21】
が、
【数22】
に従って推定され、式中、U’が、チャネル空間基底行列Uのサブセットであること、
に従ってMIMOチャネルのサブセットを推定するステップをさらに含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、方法は、係数のベクトルaまたは係数のベクトルのサブセットa’を含む参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、送信側デバイスによって、
MIMOチャネル
【数23】
が、
【数24】
に従って推定され、式中、Uが、チャネル空間基底行列であること
に従ってMIMOチャネルを推定するステップ
をさらに含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、方法は、係数のベクトルaまたは係数のベクトルのサブセットa’を含む参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信した後、送信側デバイスによって、
MIMOチャネルのサブセット
【数25】
が、
【数26】
に従って推定され、式中、U’が、チャネル空間基底行列Uのサブセットであること、
従ってサブセットMIMOチャネルを推定するステップをさらに含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、チャネル訓練行列Aが、複数の異なる領域の各々に対する複数の新しいチャネルサンプルによって更新され、複数の異なる領域の各々に対する新しいチャネル空間基底行列U、基本MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号パターン、およびコンパクトなチャネル基底θ
augまたはコンパクトなチャネル基底の左逆行列
【数27】
が更新され、チャネル基底行列Uは、
SVD(A)=UΣV
H
によるチャネル訓練行列Aのランク低減切り捨て特異値分解(SVD)に基づくものであり、訓練行列Aに対するSVDは、最大のr個の特異値を保持することによって切り捨てられ、rは、定義されたランクであり、チャネル空間基底行列Uは、n×rのサイズを有し、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は以下の通りであり、
θ
aug=P
Rx*U
【数28】
式中、P
Rxは、受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、送信側デバイスおよび受信側デバイスは、新しいチャネル基底行列U、基本MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号パターンから更新される。
【0054】
いくつかの実施形態では、送信側デバイスは基地局であり、受信側はユーザ機器(UE)である。
【0055】
いくつかの実施形態では、送信側デバイスはユーザ機器(UE)であり、受信側は基地局である。
【0056】
いくつかの実施形態では、送信側デバイスはプロセッサとメモリとを備え、メモリはプロセッサに結合され、メモリは命令を記憶し、命令が実行されると、プロセッサに送信側デバイスのステップを行わせる。
【0057】
いくつかの実施形態では、受信側デバイスはプロセッサとメモリとを備え、メモリはプロセッサに結合され、メモリは命令を記憶し、命令が実行されると、プロセッサに受信側デバイスのステップを行わせる。
【0058】
本開示の別の態様によれば、送信側デバイスと受信側デバイスとを備え、送信側デバイスが、本明細書で説明されるように送信側デバイスによって実行されるステップを行うように構成され、受信側デバイスが、本明細書で説明されるように受信側デバイスによって実行されるステップを行うように構成されるシステムが提供される。
【0059】
次に、本開示の実施形態が、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図3】電子デバイス(ED)および基地局の基本構成要素構造を示す通信システムのブロック図である。
【
図4】本出願の実施形態のステップのうちの1つまたは複数を実施するかまたは行うために使用され得るモジュールのブロック図である。
【
図5】チャネル測定およびフィードバックの方法のフローチャートである。
【
図6】m個のチャネル測定値のチャネル訓練行列Aへの再成形を示す。
【
図7A】チャネル訓練行列Aに対するランク低減SVDの一例を示す。
【
図7C】送信MIMO参照信号パターン設計の一例を示す。
【
図8】基本MIMO参照信号配置Pの一例の図である。
【
図9】受信側MIMO参照信号配置行列P
Rxの一例の図である。
【数29】
の計算の一例の図である。
【
図13A】訓練データセット収集の一例の図である。
【
図13B】一例についての送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号パターンの図である。
【
図13C】別の例についての送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号パターンの図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
上述されたように、6GのMIMOチャネル空間においてチャネル測定値を測定してフィードバックする際の大きいオーバーヘッドは、5Gのような均一MIMO参照信号配置方式によってMIMOチャネルを推定することを困難かつ高価にする。均一MIMO参照信号配置は、参照信号を送信するために時間周波数符号無線リソースの大部分を占有する。それに対応して、必要とされれば、推定されたMIMOチャネルに関するフィードバックは、かなりのCSIオーバーヘッドをもたらすことになる。
【0062】
したがって、6G-MIMOチャネル推定およびフィードバックに5Gのような均一MIMO参照信号配置を採用することは実現不可能である。6G-MIMOチャネルを推定およびフィードバックするための新しい配置方式および新しいフィードバック方式は、参照信号の密度を低減しなければならないが、MIMOチャネル推定の良好な性能を維持しなければならない。
【0063】
限定なしの説明例として、
図1を参照すると、通信システムの簡略化された概略図が提供されている。通信システム100は、無線アクセスネットワーク120を備える。無線アクセスネットワーク120は、次世代(例えば第6世代(6G)以降)の無線アクセスネットワークであってもよいし、またはレガシー(例えば、5G、4G、3Gまたは2G)無線アクセスネットワークであってもよい。(一般に110と呼ばれる)1つまたは複数の通信電気デバイス(ED)110a~120jは、互いに相互接続されてもよいし、または無線アクセスネットワーク120内の1つもしくは複数のネットワークノード(170a、170b、170と総称される)に接続されてもよい。コアネットワーク130は、通信システムの一部であってもよく、通信システム100で使用される無線アクセス技術に依存しても依存しなくてもよい。また、通信システム100は、公衆交換電話網(PSTN)140、インターネット150および他のネットワーク160も備える。
【0064】
図2は、例示的な通信システム100を示している。一般に、通信システム100は、複数の無線または有線の要素がデータおよび他のコンテンツを通信することを可能にする。通信システム100の目的は、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャストなどを介して、音声、データ、ビデオおよび/またはテキストなどのコンテンツを提供することであり得る。通信システム100は、その構成要素間の、キャリアスペクトル帯域幅などのリソースを共有することによって動作し得る。通信システム100は、地上通信システムおよび/または非地上通信システムを含み得る。通信システム100は、広範囲の通信サービスおよび用途(地球の監視、リモートセンシング、パッシブセンシングおよび測位、ナビゲーションおよび追跡、自律配送およびモビリティなど)を提供し得る。通信システム100は、地上通信システムと非地上通信システムとの共同動作によって高度な可用性およびロバスト性提供し得る。例えば、非地上通信システム(またはその構成要素)を地上通信システムに統合することは、複数の層を備えるヘテロジニアスネットワークとみなされ得るものをもたらすことができる。従来の通信ネットワークと比較して、ヘテロジニアスネットワークは、効率的なマルチリンク共同動作、より柔軟な機能共有、および地上ネットワークと非地上ネットワークとのより高速な物理層リンク切換えによってより良好な全体性能を達成し得る。
【0065】
地上通信システムおよび非地上通信システムは、通信システムのサブシステムとみなされることができる。図示の例では、通信システム100は、電子デバイス(ED)110a~110d(ED110と総称される)、無線アクセスネットワーク(RAN)120a~120b、非地上通信ネットワーク120c、コアネットワーク130、公衆交換電話網(PSTN)140、インターネット150、および他のネットワーク160を含む。RAN120a~120bは、それぞれの基地局(BS)170a~170bを含み、これらは地上送受信ポイント(T-TRP)170a~170bと総称され得る。非地上通信ネットワーク120cは、アクセスノード120cを含み、これは、非地上送受信ポイント(NT-TRP)172と総称され得る。
【0066】
いずれのED110も、代替的または追加的に、任意の他のT-TRP170a~170bおよびNT-TRP172、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160、またはこれらの任意の組合せにインターフェースし、アクセスし、またはこれらと通信するように構成されてもよい。いくつかの例では、ED110aは、インターフェース190aを介してT-TRP170aとアップリンクおよび/またはダウンリンク送信を通信し得る。いくつかの例では、ED110a、110bおよび110dはまた、1つまたは複数のサイドリンクエアインターフェース190bを介して相互に直接通信し得る。いくつかの例では、ED110dは、インターフェース190cを介してNT-TRP172とアップリンクおよび/またはダウンリンク送信を通信し得る。
【0067】
エアインターフェース190aおよびエアインターフェース190bは、任意の適切な無線アクセス技術などの同様の通信技術を使用し得る。例えば、通信システム100は、エアインターフェース190aおよびエアインターフェース190bにおいて、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、またはシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を実施してもよい。エアインターフェース190aおよびエアインターフェース190bは、他のより高次元の信号空間を利用してもよく、高次元の信号空間は、直交次元および/または非直交次元を含み得る。
【0068】
エアインターフェース190cは、無線リンクまたは単にリンクを介したED110dと1つまたは複数のNT-TRP172との間の通信を可能にすることができる。いくつかの例では、リンクは、ユニキャスト送信用の専用接続、ブロードキャスト送信用の接続、またはマルチキャスト送信用のEDのグループと1つもしくは複数のNT-TRPとの間の接続である。
【0069】
RAN120aおよびRAN120bはコアネットワーク130と通信して、ED110a、ED110b、ED110cに音声、データ、および他のサービスなどの様々なサービスを提供する。RAN120aおよびRAN120bならびに/またはコアネットワーク130は、1つまたは複数の他のRAN(図示されず)と直接通信しても間接的に通信してもよく、1つまたは複数の他のRANは、コアネットワーク130によって直接サービス提供されても提供されなくてもよく、RAN120a、RAN120bまたはこれら両方と同じ無線アクセス技術を採用しても採用しなくてもよい。コアネットワーク130はまた、(i)RAN120aおよびRAN120bまたはED110a、ED110b、ED110cまたはこれら両方と、(ii)他のネットワーク(PSTN140、インターネット150、および他のネットワーク160など)との間のゲートウェイアクセスとしての役割も果たし得る。また、ED110a、ED110b、ED110cの一部または全部が、異なる無線技術および/またはプロトコルを使用して異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための機能を含んでもよい。ED110a、ED110b、ED110cは、無線通信の代わりに(または無線通信に加えて)、有線通信チャネルを介してサービスプロバイダまたはスイッチ(図示されず)およびインターネット150と通信してもよい。PSTN140は、基本電話サービス(POTS)を提供するための回線交換電話網を含んでもよい。インターネット150は、コンピュータおよびサブネットまたはその両方のネットワークを含み、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)などのプロトコルを組み込み得る。ED110a、ED110b、ED110cは、複数の無線アクセス技術に従って動作することができるマルチモードデバイスであってもよく、そのような動作をサポートするのに必要な複数のトランシーバを組み込んでいてもよい。
【0070】
図3は、ED110と、基地局170a、170bおよび/または170cとの別の例を示している。ED110は、人、物体、機械などを接続するために使用される。ED110は、様々なシナリオ、例えば、セルラー通信、デバイス・ツー・デバイス(D2D)、車車間・路車間・歩車間・車両ネットワーク間(V2X)、ピア・ツー・ピア(P2P)、マシン・ツー・マシン(M2M)、マシンタイプ通信(MTC)、モノのインターネット(IOT)、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、産業用制御、自動運転、遠隔医療、スマートグリッド、スマート家具、スマートオフィス、スマートウェアラブル、スマート交通、スマートシティ、ドローン、ロボット、リモートセンシング、パッシブセンシング、測位、ナビゲーションおよび追跡、自律配送およびモビリティなどで幅広く使用され得る。
【0071】
各ED110は、無線動作のための任意の適切なエンドユーザデバイスを表し、可能なデバイスの中でも特に、ユーザ機器/デバイス(UE)、無線送受信ユニット(WTRU)、移動局、固定型または移動型の加入者ユニット、セルラー電話機、ステーション(STA)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、無線センサ、または消費者向け電子デバイス、スマートブック、車両、自動車、トラック、バス、列車、またはIoTデバイス、産業用デバイス、または前述のデバイス内の装置(例えば、通信モジュール、モデム、またはチップ)などのデバイスを含み得る(またはそのように呼ばれ得る)。将来世代のED110は、他の用語を使用して呼称される場合がある。基地局170a、170bはT-TRPであり、以下ではT-TRP170と呼ばれる。
図3にも示されているように、NT-TRPは、以下ではNT-TRP172と呼ばれる。T-TRP170および/またはNT-TRP172に接続された各ED110は、接続の可用性および接続の必要性のうちの1つまたは複数に応じて、動的または準静的にオンにされ(すなわち、確立、アクティブ化または有効化され)、オフにされ(すなわち、解放、非アクティブ化または無効化され)、かつ/または構成されることができる。
【0072】
ED110は、1つまたは複数のアンテナ204に結合された送信機201および受信機203を含む。1つのアンテナ204のみが示されている。代替的に、アンテナのうちの1つ、一部、または全部がパネルであってもよい。送信機201と受信機203とは、トランシーバとして統合されてもよい。トランシーバは、少なくとも1つのアンテナ204またはネットワークインターフェースコントローラ(NIC)による送信のためにデータまたは他のコンテンツを変調するように構成される。トランシーバはまた、少なくとも1つのアンテナ204によって受信されたデータまたは他のコンテンツを復調するようにも構成される。各トランシーバは、無線もしくは有線の送信のための信号を生成し、かつ/または無線もしくは有線で受信された信号を処理するための任意の適切な構造を含む。各アンテナ204は、無線信号または有線信号を送信および/または受信するための任意の適切な構造を含む。
【0073】
ED110は、少なくとも1つのメモリ208を含む。メモリ208は、ED110によって使用、生成または収集される命令およびデータを記憶する。例えば、メモリ208は、本明細書で説明される機能および/または実施形態の一部または全部を実施するように構成された、(1つもしくは複数の)処理ユニット210によって実行されるソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができる。各メモリ208は、任意の適切な揮発性および/または不揮発性の(1つまたは複数の)記憶デバイスおよび検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなど、オンプロセッサキャッシュなどの任意の適切なタイプのメモリが使用され得る。
【0074】
ED110は、1つまたは複数の入力/出力デバイス(図示されず)やインターフェース(
図1のインターネット150に対する有線インターフェースなど)をさらに含んでもよい。入力/出力デバイスは、ユーザまたはネットワーク内の他のデバイスとのやり取りを可能にする。各入力/出力デバイスは、ネットワークインターフェース通信を含む、スピーカ、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイまたはタッチスクリーンなどの、ユーザに情報を提供するか、またはユーザから情報を受信するための任意の適切な構造を含む。
【0075】
ED110は、NT-TRP172および/またはT-TRP170へのアップリンク送信のための送信を準備することに関する動作と、NT-TRP172および/またはT-TRP170から受信されたダウンリンク送信を処理することに関する動作と、別のED110からのサイドリンク送受信を処理することに関する動作とを含む動作を行うためのプロセッサ210をさらに含む。アップリンク送信のための送信を準備することに関連する処理動作は、送信用のシンボルの符号化、変調、送信ビームフォーミング、および生成などの動作を含み得る。ダウンリンク送信を処理することに関連する処理動作は、受信シンボルの受信ビームフォーミング、復調および復号などの動作を含み得る。実施形態に応じて、ダウンリンク送信は、場合によっては受信ビームフォーミングを使用して受信機203によって受信されてもよく、プロセッサ210は、(例えば、シグナリングを検出および/または復号することによって)ダウンリンク送信からシグナリングを抽出してもよい。シグナリングの一例は、NT-TRP172および/またはT-TRP170によって送信された参照信号であり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、T-TRP170から受信されたビーム方向の指示、例えばビーム角情報(BAI)に基づいて送信ビームフォーミングおよび/または受信ビームフォーミングを実施する。いくつかの実施形態では、プロセッサ210は、ネットワークアクセス(例えば初期アクセス)および/またはダウンリンク同期に関連する動作、例えば、同期シーケンスの検出、システム情報の復号および取得などに関連する動作を行い得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ210は、例えば、NT-TRP172および/またはT-TRP170から受信された参照信号を使用して、チャネル推定を行い得る。
【0076】
図示されていないが、プロセッサ210は、送信機201および/または受信機203の一部を形成してもよい。図示されていないが、メモリ208は、プロセッサ210の一部を形成してもよい。
【0077】
プロセッサ210、ならびに送信機201および受信機203の処理構成要素は、メモリ(例えばメモリ208)に記憶された命令を実行するように構成された同じかまたは異なる1つまたは複数のプロセッサによって各々実施され得る。あるいは、プロセッサ210、ならびに送信機201および受信機203の処理構成要素の一部または全部が、プログラムされたフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用回路を使用して実施されてもよい。
【0078】
T-TRP170は、いくつかの実施態様では、可能な名称の中でも特に、基地局、ベーストランシーバ基地局(BTS)、無線基地局、ネットワークノード、ネットワークデバイス、ネットワーク側のデバイス、送信/受信ノード、Node B、進化型NodeB(eNodeBもしくはeNB)、ホームeNodeB、次世代NodeB(gNB)、送信ポイント(TP)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線ルータ、中継局、リモート無線ヘッド、地上ノード、地上ネットワークデバイス、地上基地局、ベースバンドユニット(BBU)、リモート無線ユニット(RRU)、アクティブアンテナユニット(AAU)、リモート無線ヘッド(RRH)、集中ユニット(CU)、分散ユニット(DU)、測位ノードなどの他の名称で知られている場合がある。T-TRP170は、マクロBS、ピコBS、中継ノード、ドナーノードなど、またはそれらの組合せであってもよい。T-TRP170は、鍛造デバイス、または前述のデバイス内の装置(例えば、通信モジュール、モデムまたはチップ)を指してもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、T-TRP170の各部分は分散されてもよい。例えば、T-TRP170のモジュールのうちのいくつかは、T-TRP170のアンテナを収容する機器から離れた場所に位置していてもよく、共通公衆無線インターフェース(CPRI)などの、フロントホールとして知られることがある通信リンク(図示されず)を介してアンテナを収容する機器に結合されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、T-TRP170という用語はまた、ED110の場所の決定、リソース割当て(スケジューリング)、メッセージ生成、および符号化/復号などの処理動作を行い、必ずしもT-TRP170のアンテナを収容する機器の一部ではないネットワーク側のモジュールも指し得る。モジュールはまた、他のT-TRPにも結合され得る。いくつかの実施形態では、T-TRP170は、実際には、例えば協調マルチポイント送信を介してED110にサービスを提供するために一緒に動作している複数のT-TRPであり得る。
【0080】
T-TRP170は、1つまたは複数のアンテナ256に結合された少なくとも1つの送信機252および少なくとも1つの受信機254を含む。1つのアンテナ256のみが示されている。代替的に、アンテナのうちの1つ、一部、または全部がパネルであってもよい。送信機252と受信機254とは、トランシーバとして統合されてもよい。T-TRP170は、ED110へのダウンリンク送信用の送信を準備すること、ED110から受信されたアップリンク送信を処理すること、NT-TRP172へのバックホール送信用の送信を準備すること、およびNT-TRP172からバックホールを介して受信された送信を処理すること、に関連する動作を含む動作を行うためのプロセッサ260をさらに含む。ダウンリンク送信用またはバックホール送信用の送信を準備することに関連する処理動作は、送信用のシンボルの符号化、変調、プリコーディング(例えば、MIMOプリコーディング)、送信ビームフォーミング、およびを生成などの動作を含み得る。アップリンクにおける、またはバックホールを介した受信送信を処理することに関連する処理動作は、受信シンボルの受信ビームフォーミング、復調および復号などの動作を含み得る。プロセッサ260はまた、ネットワークアクセス(例えば初期アクセス)および/またはダウンリンク同期に関連する動作、例えば、同期信号ブロック(SSB)のコンテンツの生成、システム情報の生成なども行い得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ260はまた、スケジューラ253による送信のためにスケジューリングされ得る、ビーム方向の指示、例えばBAIも生成する。プロセッサ260は、本明細書で説明される他のネットワーク側の処理動作、例えば、ED110の場所の決定、NT-TRP172を配備すべき場所の決定などを行う。いくつかの実施形態では、プロセッサ260は、例えば、ED110の1つもしくは複数のパラメータおよび/またはNT-TRP172の1つもしくは複数のパラメータを構成するためのシグナリングを生成し得る。プロセッサ260によって生成された任意のシグナリングは、送信機252によって送られる。なお、「シグナリング」は、本明細書で使用される場合、代替的に制御シグナリングと呼ばれてもよい。動的シグナリングは、制御チャネル、例えば物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で送信されてもよく、静的または半静的上位層シグナリングは、データチャネル、例えば物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)で送信されるパケットに含まれてもよい。
【0081】
スケジューラ253はプロセッサ260に結合され得る。スケジューラ253は、T-TRP170内に含まれ得るか、またはT-TRP170とは別個に操作され得、スケジューリンググラントの発行および/またはスケジューリングフリー(「構成済みグラント」)リソースの構成を含む、アップリンク送信、ダウンリンク送信および/またはバックホール送信のスケジューリングを行い得る。T-TRP170は、情報およびデータを記憶するためのメモリ258をさらに含む。メモリ258は、T-TRP170によって使用、生成、または収集される命令およびデータを記憶する。例えば、メモリ258は、本明細書で説明される機能および/または実施形態の一部または全部を実施するように構成され、プロセッサ260によって実行されるソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができる。
【0082】
図示されていないが、プロセッサ260は、送信機252および/または受信機254の一部を形成してもよい。また、図示されていないが、プロセッサ260は、スケジューラ253を実施してもよい。図示されていないが、メモリ258は、プロセッサ260の一部を形成してもよい。
【0083】
プロセッサ260、スケジューラ253、ならびに送信機252および受信機254の処理構成要素は、メモリ、例えばメモリ258に記憶された命令を実行するように構成された同じかまたは異なる1つまたは複数のプロセッサによって各々実施され得る。あるいは、プロセッサ260、スケジューラ253、ならびに送信機252および受信機254の処理構成要素の一部または全部が、FPGA、GPU、またはASICなどの専用回路を使用して実施されてもよい。
【0084】
NT-TRP172は、一例としてのみドローンとして示されているが、NT-TRP172は、任意の適切な非地上形態で実施されてもよい。また、NT-TRP172は、いくつかの実施態様では、非地上ノード、非地上ネットワークデバイス、または非地上基地局などの他の名称で知られている場合がある。NT-TRP172は、1つまたは複数のアンテナ280に結合された送信機272および受信機274を含む。1つのアンテナ280のみが示されている。代替的に、アンテナのうちの1つ、一部、または全部がパネルであってもよい。送信機272と受信機274とは、トランシーバとして統合されてもよい。NT-TRP172は、ED110へのダウンリンク送信用の送信を準備すること、ED110から受信されたアップリンク送信を処理すること、T-TRP170へのバックホール送信用の送信を準備すること、およびT-TRP170からバックホールを介して受信された送信を処理すること、に関連する動作を含む動作を行うためのプロセッサ276をさらに含む。ダウンリンク送信用またはバックホール送信用の送信を準備することに関連する処理動作は、送信用のシンボルの符号化、変調、プリコーディング(例えば、MIMOプリコーディング)、送信ビームフォーミング、およびを生成などの動作を含み得る。アップリンクにおける、またはバックホールを介した受信送信を処理することに関連する処理動作は、受信シンボルの受信ビームフォーミング、復調および復号などの動作を含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、T-TRP170から受信されたビーム方向情報(例えば、BAI)に基づいて、送信ビームフォーミングおよび/または受信ビームフォーミングを実施する。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、例えば、ED110の1つまたは複数のパラメータを設定するためのシグナリングを生成し得る。いくつかの実施形態では、NT-TRP172は、物理層処理を実施するが、媒体アクセス制御(MAC)層や無線リンク制御(RLC)層での機能などの上位層機能を実施しない。これは一例にすぎず、より一般的には、NT-TRP172は物理層処理に加えて上位層機能も実施し得る。
【0085】
NT-TRP172は、情報およびデータを記憶するためのメモリ278をさらに含む。図示されていないが、プロセッサ276は、送信機272および/または受信機274の一部を形成してもよい。図示されていないが、メモリ278は、プロセッサ276の一部を形成してもよい。
【0086】
プロセッサ276、ならびに送信機272および受信機274の処理構成要素は、メモリ、例えばメモリ278に記憶された命令を実行するように構成された同じかまたは異なる1つまたは複数のプロセッサによって各々実施され得る。あるいは、プロセッサ276、ならびに送信機272および受信機274の処理構成要素の一部または全部が、FPGA、GPU、またはASICなどの専用回路を使用して実施されてもよい。いくつかの実施形態では、NT-TRP172は、実際には、例えば協調マルチポイント送信を介してED110にサービスを提供するために一緒に動作している複数のNT-TRPであり得る。
【0087】
T-TRP170、NT-TRP172、および/またはED110は、他の構成要素を含んでもよいが、これらは、明確にするために省略されている。
【0088】
本明細書で提供される実施形態の方法の1つまたは複数のステップは、
図4による対応するユニットまたはモジュールによって行われ得る。
図4は、ED110、T-TRP170、またはNT-TRP172などのデバイス内のユニットまたはモジュールを示している。例えば、信号は、送信ユニットまたは送信モジュールによって送信され得る。例えば、信号は、送信ユニットまたは送信モジュールによって送信され得る。信号は、受信ユニットまたは受信モジュールによって受信され得る。信号は、処理ユニットまたは処理モジュールによって処理され得る。他のステップは、人工知能(AI)または機械学習(ML)モジュールによって行われ得る。それぞれのユニットまたはモジュールはハードウェア、ソフトウェアを実行する1つもしくは複数の構成要素もしくはデバイス、またはこれらの組合せを使用して実施され得る。例えば、ユニットまたはモジュールのうちの1つまたは複数は、プログラムされたFPGA、GPUまたはASICなどの集積回路であってもよい。モジュールがプロセッサによる実行のためのソフトウェアを使用して実施される場合、例えば、それらのモジュールは、プロセッサによって、必要に応じて全体としてまたは一部として、処理のために個別にまたは一緒に、単一のインスタンスまたは複数のインスタンスで取り出されもよいこと、ならびにモジュール自体が、さらなる配備およびインスタンス化のための命令を含んでもよいことが理解されよう。
【0089】
ED110、T-TRP170、およびNT-TRP172に関連するさらなる詳細は、当業者には公知である。したがって、これらの詳細は本明細書では省略される。
【0090】
MIMOチャネル推定およびフィードバックの方法が提供される。方法は、まず
図5を参照して紹介され、続いて方法ステップの例示的な実施態様が詳細に説明される。ブロック500は、チャネル空間基底行列の生成を含む。これは、ターゲット領域内のいくつかのグラウンドトゥルーMIMOチャネルサンプルまたは準グラウンドトゥルーMIMOチャネルサンプルを収集し、それらをベクトル化し、それらを、その各列がベクトル化されたMIMOチャネルサンプルであるチャネル訓練行列に並置することによって達成されることができる。なお、本明細書において、列はベクトルを表す。あるいは、ベクトルは行によって表されることもできる。数学的には、両者は互いに等価である。以下の説明では、列方向の表現が使用される。チャネル空間基底行列は、チャネル訓練行列上のランク低減特異値分解(SVD)から結果として生じる左特異行列の主要列から構成されて取得され得、次いで、ターゲット領域内の任意のMIMOチャネルが、チャネル空間基底行列の列の線形結合によって近似されることができる。各々が数学的に左特異ベクトルと呼ばれる左特異行列の主要列は、チャネル空間基底を構成する。したがって、チャネル空間基底行列は正規直交である。
【0091】
次に、ブロック502において、例えば、所与の高次元信号空間における疎で、不均一で、かつ決定論的な参照信号配置を見つけるための一般的な方法を開示している参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、出願人の同時係属中の特許出願92012665PCT01に記載されているように、基本MIMO参照信号配置が、ブロック500で取得されたチャネル空間基底行列のエルミート転置上のピボット列を計算することによって生成される。本出願では、本発明者らは、MIMOチャネル空間のための疎で、不均一で、かつ決定論的な基本MIMO参照信号配置を生成するために使用され得るこの方法論を適用する
【0092】
次に、ブロック504において、送信MIMO参照信号配置および受信側MIMO参照信号配置が取得される。送信MIMO参照信号配置は、参照信号が送信されるべきであるサブキャリア上および送信側アンテナ上のMIMOチャネル空間の参照信号位置を指示する。対応する受信側MIMO参照信号配置は、参照信号が受信され、次いで測定されるべきであるサブキャリア上および受信側アンテナ上のMIMOチャネル空間の参照信号位置を指示する。MIMOトランシーバの実施形態では、受信側MIMO参照信号配置は、基本部分および拡張部分を含むことができる。基本部分は、第2のステップ502で取得された基本MIMO参照信号配置によって決定されたすべての参照信号位置を含む。拡張部分は、複数の追加の参照信号位置を含み、これは主に、MIMOトランシーバでは、1つの送信側アンテナからの信号がすべての受信側アンテナによって必然的に受信されるためである。したがって、サブキャリア上で送信側アンテナから送信された1つの参照信号は、受信側デバイス側ではサブキャリア上の送信側アンテナからの、ただし異なる受信側アンテナ上の複数の参照信号になる。これは、以下でさらに詳細に説明される。送信側デバイスがMIMOチャネルを推定するために受信側デバイスが送信側デバイスにフィードバックを送信する場合には、送信側デバイスと受信側デバイスの両方が、使用されている同じ受信側MIMO参照信号配置を知らなければならない。したがって、MIMO送信が開始する前に、受信側デバイスと送信側デバイスの両方が、受信側MIMO参照信号配置に関して互いに位置合わせしなければならない。MIMOトランシーバの実施形態では、送信MIMO参照信号配置はまた、基本MIMO参照信号配置によって、基本MIMO参照信号配置において同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有する任意の2つの参照信号位置をマージすることによって決定される。
【0093】
ブロック506において、送信側デバイスは、第3のステップ504で取得された送信MIMO参照信号配置によって指示される位置で参照信号を送信する。さらに、配置情報以外に、MIMO送信が開始する前に、参照信号ごとの多重化方式および送信信号値が指定され、予め定義される必要がある。送信MIMO参照信号パターンは、送信MIMO参照信号配置だけでなく、送信MIMO参照信号配置の参照信号ごとの多重化方式および送信信号値も含む。ブロック508において、受信側デバイスは、第3のステップ504で取得された受信側MIMO参照信号配置によって指示される参照信号上のMIMOチャネルを受信し、次いで測定する。さらに、配置情報以外に、参照信号ごとの多重化方式および参照信号値が決定される必要がある。受信側MIMO参照信号パターンは、受信側MIMO参照信号配置、受信側MIMO参照信号配置の参照信号ごとの多重化方式、および送信信号値を含む。場合によっては、受信側デバイスは、受信側MIMO参照信号配置の参照信号に対するチャネル測定に基づいてフィードバックを送信側デバイスに送信してもよい。
【0094】
ブロック510において、受信側デバイスは、受信側MIMO参照信号配置の参照信号に対するチャネル測定値と、チャネル空間基底行列によって表される事前知識の両方の使用を開始する。受信側デバイスは、受信側MIMO参照信号パターンに従って参照信号上のチャネルを測定する。受信側デバイスは、参照信号に対するチャネル測定が係数のベクトルによって重み付けされたブロック500で取得されたチャネル空間基底行列の列の線形結合になり得るような係数のベクトルを見つける。あるいは、コンパクトなチャネル空間基底行列が採用され、その場合、このステップにおいて、受信側は、決定されたまたは過剰決定された方程式を解いて、参照信号に対するチャネル測定が係数のベクトルによって重み付けされたブロック500で取得されたチャネル空間基底行列の列の線形結合になり得るような係数のベクトルを見つける。コンパクトなチャネル空間基底行列の詳細およびコンパクトなチャネル空間基底行列を決定する例示的な方法が以下で提供される。
【0095】
ブロック512において、ステップ510において取得された係数のベクトルおよびチャネル空間基底行列から、チャネル空間基底行列の列をブロック510において取得された係数のベクトルと線形結合することによってMIMOチャネルが推定される。
【0096】
記載の手法は、送信側の方法とみなされることができる送信側デバイスによって行われるステップと、受信側の方法とみなされることができる受信側デバイスによって行われるステップとを含む。ステップは様々なシナリオで実施される。例えば、BSまたはUEのいずれかが、最初に参照信号を送ることができ、異なる手順をもたらす。
【0097】
訓練データ収集
この手法を使用してMIMOチャネル推定を伝達する前に、訓練データが収集または取得される。訓練データ収集は、ターゲット領域内のチャネル訓練データセットとして、高次元MIMOチャネル空間内の十分な数(m個)のMIMOチャネルサンプルを収集することを含む。最良の結果のために、ターゲット領域からランダムに取られるMIMOチャネルサンプルは、ターゲット領域からの典型的な条件をカバーしなければならない。また、mは、履歴的または経験的なチャネル空間基底のランクよりもはるかに大きくなければならない。一具体例では、履歴的または経験的なチャネル空間基底の5倍のランクが、はるかに大きいとみなされることができる。
【0098】
チャネル訓練データセット内のすべてのMIMOチャネルサンプルは、同じ次元または同じMIMOチャネル空間内に、例えば、同じサブキャリアのセット(L)内、同じ数の送信側アンテナ(M)内、および同じ数の受信側アンテナ(N)内にある。各チャネルのMIMOチャネルサンプルは、少なくとも3つの次元(L×N×M)を有する多次元である。提供される方法はオープンであり、さらに高次元のMIMO信号空間に容易に適用可能であることに留意されたい。例えば、タイミング(OFDMシンボルまたはTTI)は、別の次元とみなされることができる。例えば、符号化(マスク符号)は、別の次元とみなされることができる。説明を簡単にするために、本開示では一例として三次元MIMOチャネル空間が使用される。この方法の利点は、タイミング、周波数、空間、および/または符号に沿ってMIMOチャネル空間内にいくつかの永続的かつ主要な相関があると仮定する事前知識に基づく。チャネル空間基底行列によって表される事前知識は、疎(低オーバーヘッド)かつ不均一なMIMO参照信号配置を生成するために使用されるが、良好なMIMOチャネル推定性能を保証するためにも使用される。
【0099】
チャネル訓練データセット内のすべてのMIMOチャネルサンプルは、BSアンテナの同じセットによってカバーされるターゲット領域から収集される。例えば、領域は、BSによってカバーされるセクタまたはセクタのサブセットであり得る。ターゲット領域がBSアンテナの2つ以上のセットによってカバーされる場合、BSアンテナの各セットは、それ自体のチャネル訓練データセットを生成する。チャネル訓練データセットが領域に関連付けられる。異なるチャネル訓練データセットは、異なる領域に関連付けられる。領域は、物理的にオーバーラップしている場合も、分離されている場合もある。それに対応して、チャネル訓練データセットから構築された事前知識は、チャネル訓練データセットが収集された領域に関連付けられる。それに対応して、事前知識から構築された基本MIMO参照信号配置は、事前知識が関連付けられた領域に関連付けられる。それに対応して、基本MIMO参照信号配置から導出された送信MIMO参照信号配置と受信側MIMO参照信号配置の両方が、基本MIMO参照信号配置が関連付けられた領域に関連付けられる。大領域が複数のサブ領域(より小さい領域)を含むことも可能であり、それに対応して、訓練データセットは、複数のサブデータセットに分割されることができる。
【0100】
ターゲット領域および建物などのその不変の環境トポロジーのために、チャネル訓練データセットにはいくつかの強力で永続的な空間相関が隠されている。その場合、これらの相関は、チャネル訓練データセットから学習されれば、ターゲット領域に適用可能であるが、チャネル訓練データセットが取得されるのと同様のターゲット領域および環境に適用するために一般化されることもできる。
【0101】
チャネル訓練データセットは、ターゲット領域および特定の環境においてランダムにサンプリングするために、いくつかの実際のUEまたは信号測定機器から取得されてもよいし、または、ターゲット領域および特定の環境における実際のUE履歴MIMOチャネル推定から蓄積されることもでき、または、ターゲット領域および特定の環境をシミュレータでモデル化することによって合成されることもできる。
【0102】
BSアンテナの異なるセットによってカバーされる同じターゲット領域に対して異なるチャネル訓練データセットが存在し得る。
【0103】
同じターゲット領域の異なる環境または環境関連シナリオに対して異なるチャネル訓練データセットが存在し得る。例えば、第1のチャネル訓練データセットは、昼間などの交通量の多いシナリオのために取得され得、第2のチャネル訓練データセットは、夜間などの交通量の少ないシナリオのために取得され得る。この例における第1のチャネル訓練データセットおよび第2のチャネル訓練データセットは、BSアンテナの同じセットによってカバーされる同じターゲット領域、例えば特定の街路についてのものである。
【0104】
チャネル訓練データセットは、静的であり得るが、ターゲット領域および環境における時間変動する変化に従うように、新しいMIMOチャネルサンプルによって、徐々に、完全に、または部分的に更新されることができる。
【0105】
チャネル訓練データセットは、MIMOプリコーダを使用して取得されることもでき、MIMOプリコーダを使用せずに取得されることができる。しかし、MIMOプリコーダありのチャネル訓練データセットとMIMOプリコーダなしのチャネル訓練データセットとは、2つの異なる訓練データセットである。
【0106】
チャネル訓練データセットは、ターゲット領域におけるMIMOチャネル空間の共通性(強力かつ永続的な空間相関)を獲得する(すなわち、学習する)ために使用される。
【0107】
チャネル測定データからのチャネル訓練行列の生成
m個のチャネル測定値は、チャネル訓練行列Aに再成形される。TDD(時分割複信)モードでアップリンクとダウンリンクとの両方に使用されることができるように、相互的なアップリンクチャネルおよびダウンリンクチャネルの仮定が適用されることができる。より具体的には、MIMO三次元チャネル空間(L×N×M)内の各MIMOチャネルサンプルは、サイズn×1の列方向ベクトルに再成形され、n=L*M*Nである。同じ再成形プロトコルが、訓練データセット内のすべてのMIMOチャネルサンプルに対して保持される。再成形プロトコルは可逆的である。一具体例では、列方向ベクトル内の各値がインデックス番号によって与えられる位置を有し、MIMO三次元チャネル空間内の各値が(サブキャリアインデックス番号、BSアンテナインデックス番号、UEアンテナインデックス番号)によって与えられる位置を有する場合、列方向ベクトル内のインデックスは、チャネルサンプルごとのインデックス番号=サブキャリアインデックス番号*(M*N)+BSアンテナインデックス番号*N+UEアンテナインデックス番号に従って3D形式のインデックスに関連付けられることができる。列方向ベクトルは、
図6に示すように、列ごとに並置されて、チャネル訓練行列A、n×m行列を形成する。並置の順序は問わない。
【0108】
チャネル空間基底行列および基本参照信号配置設計の生成
次いで、チャネル訓練行列Aが、基本MIMO参照信号配置を生成するための入力として使用される。これは、rランクを保持することによってチャネル訓練行列Aに対してランク低減特異値分解(SVD)、SVD(A)=UΣV
H、を実行することを含み、式中、左特異行列Uは、ターゲット領域内のMIMOチャネル空間に(線形に)広がることができるn×rチャネル空間基底行列(正規直交)である。チャネル空間基底行列Uは、ターゲット領域の事前知識を表すことができる。ランクrは、結果として得られる特異値の分布に関して、経験的に予め定義されるか、または決定されることができる。例えば、閾値よりも大きい特異値のみが保存されてもよい。保存される特異値の数はrである。ランク低減SVD(A)の例が
図7Aに示されている。
【0109】
大領域の場合、これはいくつかの小さいターゲット領域に分割されることができる。各ターゲット領域は、システム内でそれを識別するための領域IDを割り当てられることができる。これらのターゲット領域は、互いにオーバーラップしている場合もしていない場合もある。ターゲット領域ごとに、BSアンテナの異なるセットおよび異なる環境または環境関連シナリオに対応する異なるチャネル訓練行列Aが存在する。各チャネル訓練行列Aは、チャネル訓練領域IDを割り当てられることができる。一般的に言えば、チャネル訓練行列Aは、ターゲット領域(場所)に関連付けられる。このチャネル訓練行列Aは、そのチャネル訓練領域IDと共に、BSまたは他の機器(例えば、位置検知システム)に記憶されることができる。
【0110】
システムがチャネル訓練行列Aを更新することを決定した場合、システムは、新しいMIMOチャネルサンプルを測定するために、チャネル訓練行列Aに対応するターゲット領域内にある1つまたは複数のUEを必要とし得る。これらの新しいMIMOチャネルサンプルは、従来のチャネル推定方法によって、例えば、密に配置され均一に分散されたMIMO参照信号を送り、補間を行うことによって獲得されることができる。代替的または追加的に、MIMOチャネルサンプルは、ターゲット領域および特定の環境をモデル化することによって合成されるデジタルシミュレータで取得されてもよい。これらの新しいチャネル測定値は、BSまたは他の機器に報告されることができる。システムは、これらの新しいMIMOチャネルサンプルをチャネル訓練行列Aに追加することによって、またはチャネル訓練行列A内の最も古いチャネル測定値を置き換えることによって、チャネル訓練行列Aを更新する。
【0111】
チャネル訓練行列Aが更新されるたびに、チャネル訓練行列Aから生成されるチャネル空間基底行列Uは、それに応じて、完全にまたは部分的に再計算および更新される必要がある。
【0112】
各チャネル訓練行列Aは、対応するチャネル空間基底行列Uを生成するために使用される。チャネル空間基底行列Uもターゲット領域に関連付けられる。したがって、そのチャネル訓練行列Aから導出された各チャネル空間基底行列Uは、同じ一意のチャネル訓練領域IDを割り当てられることができる。そのチャネル訓練領域IDを有するチャネル空間基底行列Uは、チャネル訓練行列Aと共に記憶されることもできるし、またはチャネル訓練行列Aとは異なる場所に記憶されることもできる。チャネル空間基底行列Uは、そのチャネル訓練領域IDと共に、BSまたは他の機器(例えば、位置検知システム)に記憶されることができる。UEは、多くの異なるチャネル空間基底行列Uおよびそれらの対応するチャネル訓練領域IDを記憶し得る。これらのチャネル空間基底行列Uは、BSまたは他の機器によってUEに送られることができる。
【0113】
BSとUEとの間で通信が確立される必要がある場合には、まず、どのチャネル空間基底行列Uを使用するかが決定される必要があり得る。チャネル空間基底行列Uは、UEが属する領域、BSアンテナのセット、および異なる環境または環境関連シナリオに基づいて選択され得る。UEの場所は、BSによって検出されるか、または他の機器(例えば、検知システム内の位置検知センサ)によって検出されることができる。UEの場所がBSによって検出されると、BSは場所情報をUEに送ることができる。UEの場所が他の機器によって検出されると、機器は場所情報をBSに、またはUEに、またはBSとUEの両方に送ることができる。さらに、異なる領域に関連付けられた異なるチャネル訓練行列Aおよびチャネル空間基底行列Uは、他の機器に記憶されることができ、必要に応じてBSまたはUEに送られることができる。UEの場所はまた、UE自体によって検出されることもでき、UEは、アップリンクにおいてBSにその場所を報告することができる。
【0114】
UEの場所が検出されている場合には、BSは、どのチャネル空間基底行列Uを他のパラメータと共に使用するかを決定し、ダウンリンクにおけるユニキャスト、マルチキャスト、およびブロードキャストの方法でUEにチャネル空間基底行列Uを通知し得る。
【0115】
UEがそれ自体の場所を知っており、複数のチャネル空間基底行列Uを記憶しており、チャネル空間基底行列Uをどのように選択するかに関する知識を有する場合には、UEは、どのチャネル空間基底行列Uを他のパラメータと共に使用するかをそれ自体で決定することができる。同時に、同じUEの場所情報を用いて、BSは、同じチャネル空間基底行列Uおよび他のパラメータを独立して選択する決定を行うことができる。これは、BSとUEとの間のMIMO通信をセットアップする前に制御メッセージ送信オーバーヘッドを節約する。
【0116】
すべての送信側アンテナと受信側アンテナとの間のすべてのサブキャリア上のMIMOチャネル全体が必要とされるわけではなく、いくつかの送信側アンテナと受信側アンテナとの間のいくつかのサブキャリア上のMIMOチャネルのサブセットが必要とされる場合には、チャネル空間基底行列Uの代わりにUのサブセットU’が使用されることができる。Uはn×r行列であり、Uの各行は、送信側アンテナと受信側アンテナとの間のサブキャリアのデータに相関する。U’は、何らかの順序でUからの関心対象の行からなるように生成されることができる。完全なUが必要とされない場合には、上記で言及されたチャネル空間基底行列UはU’に置き換えられることができる。
【0117】
ピボット列の識別
U
H(Uのエルミート、やはりUの共役転置に等しい)上のr個のピボット列を識別する。あるいは、上記で導入されたような低減されたサイズU’が、このステップで使用されることもできる。U
Hのサイズはr×nであるため、r個のピボット列は、U
Hの列空間を生成するための基底とみなされることができる。ピボット列はまた、チャネルの特性に関して最も重要な列とみなされることもできる。U
Hの特定の列がピボット列であると指示される例が
図7Bに示されている。数学では、r個のピボット列の固有の組合せはない。ピボット列を識別する一方法は、以下のステップを行うことを含む。
【0118】
1.T=UHを取る。
【0119】
2.Tのすべての列を1つずつ進み、最大の2つのノルム(L2ノルム、ユークリッドノルムとも呼ばれる)を有する列をピボット列として見つける。
【0120】
3.ステップ2から生成されたピボット列ベクトルを取り、Tの列ベクトルの各々からこのピボットベクトル方向への投影を除去する。このようにして生成された新しい行列を行列Tの新しいバージョンとしてマークする。
【0121】
4.r個のピボット列が見つかるまで、ステップ2およびステップ3を繰り返す。
【0122】
ピボット列を識別する別の方法は、以下のステップを実行することを含む。
【0123】
1.T=UHを取る。
【0124】
2.i=1に設定する。
【0125】
3.Tのすべての列を1つずつ進み、最大の2つのノルムを有する列を見つけ、このベクトルを取り、piとしてマークする。
【0126】
4.ステップ3から生成されたベクトルpiを取り、このベクトルpiとTのすべての列との相互相関を1つずつ計算する。piとTの列との間の相互相関の実部がpiの自己相関の所定のパーセンテージ閾値よりも大きい場合、この列ベクトルをピボット列セットiに記録する。
【0127】
5.ピボット列セットi内のベクトルの平均ベクトルpi-avgを計算する。
【0128】
5.ステップ5から生成された平均ベクトルpi-avgを取り、Tの列ベクトルの各々からこの平均ベクトル方向への投影を除去する。このようにして生成された新しい行列を行列Tの新しいバージョンとしてマークする。
【0129】
6.iに1を加算する、i=i+1。
【0130】
7.iがrよりも大きくなるまで、すなわち、r個のピボット列セットが見つかるまで、ステップ3~7を繰り返す。
【0131】
8.各ピボット列セットから1つのベクトルをランダムに選択するかまたはいくつかの規則に従って選択する。これらのr個のベクトルは、r個のピボット列の1つの組合せを形成する。
【0132】
この代替方法を使用することにより、r個のピボット列の多くの異なる組合せが取得されることができる。
【0133】
2つの記載の方法以外に、これらのr個のピボット列を生成するための他の代替方法がある。r個のピボット列の組合せは一意ではないため、ピボット列の最適な組合せをどのように選択するかが重要である。したがって、選択は、以下のようないくつかの基準に依存し得る。
【0134】
1.MIMOチャネル推定の性能:ピボット列の異なる組合せは、異なるチャネル推定性能をもたらし得る。通常、より良好に機能する組合せが好まれる。
【0135】
2.説明の複雑さ:これらのr個のピボット列の選択は均一ではないため、仕様の観点からある組合せを説明することが別の組合せを説明することよりも容易な場合がある。無線システムでは、通常、送信側と受信側の両方が、制御メッセージ内のRSの組合せを通知されるべきである。例えば、特定の組合せは、その組合せが他の組合せよりもコンパクトに記述されることができることに基づいて選択されてもよい。別の例として、送信側または受信側がRSの組合せを既に記録している場合、新しいRSの組合せは、既に記録されたRSの組合せと比較して必要な最小限の更新に基づいて選択されてもよい。
【0136】
明らかに、基本MIMO参照信号配置が送信側デバイスと受信側デバイスの両方で同じチャネル空間基底行列Uから計算される場合、ピボット列を計算する方法は両方の側で同じでなければならない。送信側デバイスと受信側デバイスの両方でピボット列を算出する方法を整合させるために、何らかの指示またはシグナリングが使用される。
【0137】
したがって、これらのr個のピボット列の組合せは、チャネル推定性能および/または記述の複雑さの関数として選択され得る。各ピボット列は、Uの行インデックスとして指示されることができるピボット位置に対応する。再成形プロトコルに従い、ピボット位置は、元の三次元MIMOチャネル空間内の特定の送信側アンテナと特定の受信側アンテナとの間の特定のサブキャリアを指示する。r個のピボット位置が損竿する。
【0138】
基本MIMO参照信号配置における位置は、r個のピボット位置に基づいて生成される。ベクトル内の各ピボット位置は、元の三次元MIMOチャネル空間内の特定のサブキャリア、特定の送信側アンテナ、および特定の受信側アンテナを指示する位置の1対1インジケータであることを想起されたい。r個のピボット位置は、基本MIMO参照信号配置である。
【0139】
基本MIMO参照信号配置を記述する方法はいくつかある。例えば、基本MIMO参照信号配置は、表形式で記述される。あるいは、基本MIMO参照信号配置は、配置行列Pに記述され、Pはn列およびr行を有する。列の順序は、関連付けられたチャネル空間基底行列Uにおける行の順序と同じである。Pの各行はピボット位置、すなわち参照信号位置を表す。なお、各行には、1つの基本参照信号位置を指示する「1」のみが存在する。各行の各「1」の列インデックスは、
図8に示すように、特定の送信側アンテナと特定の受信側アンテナとの間の特定のサブキャリアを指示する。
【0140】
システムが基本MIMO参照信号配置を生成し、UEがこの情報を要求する場合には、BSは、ダウンリンクにおけるユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト送信でUEにその情報を送信することができる。
【0141】
いくつかの条件では、システムは、送信側デバイスと受信側デバイスとが同じチャネル空間基底行列Uを有する場合に、チャネル空間基底行列Uから基本MIMO参照信号配置を生成する方法を予め定義する。同じ方法では、両方が同じ基本MIMO参照信号配置を別々に独立して計算することができる。いくつかの条件では、システムは、構成参照信号配置として仕様において参照信号位置の複数のセットを有し得る。各構成参照信号配置は、サブキャリアインデックス、送信側アンテナインデックス、および受信側アンテナインデックスによって指示される複数の参照信号位置を含む。これらのインデックスは、絶対インデックスまたは相対インデックスとすることができ、後者は何らかのオフセットに対するものである。基本MIMO参照信号配置は、いくつかの構成参照信号配置の組合せによって近似されることができる。送信側デバイスと受信側デバイスの両方が構成参照信号配置の全部または一部を有する場合には、基本MIMO参照信号配置は、いくつかの構成参照信号配置を組み合わせることによって生成されることができる。したがって、送信側デバイスと受信側デバイスとの間では、構成参照信号配置をどのように組み合わせて基本MIMO参照信号配置を生成するかに関する情報のみが通知される。
【0142】
MIMOトランシーバ方式では、参照信号が1つのサブキャリア上で1つの送信側アンテナから送信されると、参照信号はサブキャリア上ですべての受信側アンテナによって受信される。その場合、サブキャリア、送信側アンテナ、受信側アンテナを指示する基本MIMO参照信号配置における参照信号位置は、送信側デバイスと受信側デバイスとで異なる意味を持つ。送信MIMO参照信号配置における参照信号位置は、サブキャリア、送信側アンテナを指示する。受信側MIMO参照信号配置における参照信号位置は、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナを指示する。同じ基本MIMO参照信号配置から、送信側デバイスは送信MIMO参照信号配置を生成し、受信側デバイスは受信側MIMO参照信号配置を生成する。または、送信側デバイスは、基本MIMO参照信号配置から送信MIMO参照信号配置を生成し、受信側デバイスは、送信MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成する。
【0143】
いくつかの実施形態では、送信側デバイスの送信MIMO参照信号配置および受信側デバイスの受信側MIMO参照信号配置を生成するために、基本MIMO参照信号配置から開始して、さらなる処理が行われる。
図8の具体例を再び参照すると、
図8の配置行列Pによって表される基本MIMO参照信号配置は(チャネル測定値の中でも特に)、送信側アンテナ#mから受信側アンテナ#nまで、l番目のサブキャリア上で送受信する第1の参照信号、ならびに同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナおよび異なる受信側アンテナ#j(j≠m)上で送受信する第2の参照信号を指示する。しかしながら、2つの参照信号は空中で衝突する。したがって、この例における第2の参照信号シンボルの送信は不要であり、第1の参照信号とマージされることができる。送信側デバイスは、送信側アンテナ#mからl番目のサブキャリア上で1つの参照信号を送信する。この参照信号位置は、送信MIMO参照信号配置に含まれる。受信側デバイスは、受信側アンテナ#mおよび受信側アンテナ#jからl番目のサブキャリア上で2つの参照信号を受信する。さらに、受信側デバイスは、送信側アンテナ#m上のl番目のサブキャリア上で2つよりも多くの参照信号を最大ですべての受信側アンテナから受信することを選択することができる。これは、受信側デバイス側での参照信号の数を増加させ、拡張参照信号と呼ばれる。(拡張は、決定された方程式から過剰決定された方程式への拡張を記述する数学用語に従う。)拡張参照信号は、受信側MIMO参照信号配置の拡張部分に含められる。一般に、基本MIMO参照信号配置から、送信MIMO参照信号配置は、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有するが受信側アンテナが異なる基本MIMO参照信号配置の任意の2つの参照信号位置をマージすることから得られ、受信側MIMO参照信号配置は、基本MIMO参照信号配置の1つの参照信号位置を、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを有するが異なる受信側アンテナを有する複数の参照信号位置に拡張することから得られる。あるいは、受信側MIMO参照信号配置は、送信MIMO参照信号配置の1つの参照信号位置を、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを有するが異なる受信側アンテナを有する複数の参照信号位置に拡張することから得られる。このため、ピボット列から直接得られる基本MIMO参照信号配置は、1つの送信MIMO参照信号配置および1つの受信側MIMO参照信号配置を生成するMIMOチャネル空間に変更されなければならない。
【0144】
配置行列Pによって表される同じ基本MIMO参照信号配置から導出され、送信MIMO参照信号配置はPTXによって表され、受信側MIMO参照信号配置はP-RXによって表される。行列形式以外に、それらはまた、表などの他の形式で表されることもできる。
【0145】
数学的には、送信MIMO参照信号配置(PTX)は、そのサブキャリアおよび送信側アンテナが同じであるが受信側アンテナが異なる基本MIMO参照信号配置(P)内の任意の2つの参照信号位置をマージすることによって生成される。
【0146】
基本MIMO参照信号配置から生成された送信MIMO参照信号配置以外に、システムは、基本MIMO参照信号配置または送信MIMO参照信号配置に加えて、いくつかの相補的な参照信号位置を定義することができる。相補的な参照信号位置は、MIMOチャネル推定性能を向上させるのに役立ち、かつ/または基本MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号配置、および/もしくは受信側MIMO参照信号配置を記述するのを容易にし得る。
【0147】
システムが送信MIMO参照信号配置を生成し、UEがこの情報を要求する場合には、BSは、ダウンリンクにおけるユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト送信でその情報をUEに通知することができる。
【0148】
いくつかの条件では、システムは、基本MIMO参照信号配置から送信MIMO参照信号配置を生成するための基本からの送信配置生成方法を予め定義する。送信側デバイスおよび受信側デバイスが同じ基本MIMO参照信号配置を有し、各々が同じ基本からの送信配置生成方法を知ると、両方が同じ送信MIMO参照単一配置を別々に生成することができる。
【0149】
いくつかの条件では、システムは、複数の基本からの送信配置生成方法、および特定の条件下で1つの基本からの送信配置生成方法を選択する方法を定義する。システムはまた、実行時間中に1つの基本からの送信配置生成方法を選択し適用することができる。参照信号が送信側デバイスとしてのUEによって送信される場合、第一に、送信側デバイスは、仕様で定義され、UEに記憶されることができる基本からの送信配置生成方法を有する必要がある。基本からの送信配置生成方法は、送信側デバイスとしてのUEに、受信側デバイスとしてのBS、または他の機器から送られることもできる。第二に、UEは、送信側として、後続の送信にどの基本からの送信配置生成方法を使用するかを知る必要がある。これは、送信側デバイスとしてUEによって、以前に指定されたように、1つの基本からの送信配置生成方法をどのように選択するかの方法に基づいて選択されることができる。基本からの送信配置生成方法は、選択された基本からの送信配置生成方法を送信側デバイスとしてのUEに送る、受信側デバイスとしてBSによって選択されることもできる。使用すべき1つの基本からの送信配置生成方法をどのように選択するかの方法はまた、受信側デバイスとしてのBSから、送信側デバイスとしてのUEに送られることもできるし、または送信側デバイスとしてUEのための他の機器が、それに基づいて基本MIMO参照信号配置から送信MIMO参照信号配置を生成することができる基本からの送信配置生成方法を選択することもできる。
【0150】
選択された基本からの送信配置生成方法から送信MIMO参照信号配置を生成するためには、基本MIMO参照信号配置またはチャネル空間基底行列Uが必要である。
【0151】
いくつかの条件では、システムは、構成参照信号配置として仕様において参照信号位置のセットを定義し得る。各配置は、サブキャリアインデックス、送信側アンテナインデックスによって指示されるいくつかの参照信号位置を含む。これらのインデックスは、絶対インデックスまたは後で定義されることができる何らかのオフセットに対する相対インデックスとすることができる。送信MIMO参照信号配置は、いくつかの構成参照信号配置を組み合わせることによって表されることができる。送信側デバイスと受信側デバイスの両方が、これらの構成参照信号配置の全部または一部を記憶している。送信MIMO参照信号配置が生成された後、これらの参照信号位置のいくつかのセットの組合せが、送信MIMO参照信号配置を可能な限り近似するように計算されることができる。次いで、送信MIMO参照信号配置を通知するのではなく、構成参照信号配置から送信MIMO参照信号配置をどのように合成するかに関する情報のみが必要とされる。そのような場合、送信側デバイスとしてのUE、受信側デバイスとしてのBSは、ダウンリンクにおけるユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト送信で、送信MIMO参照信号配置をどのように合成するか、およびどの構成参照信号配置を合成するかの指示を送ることができる。
【0152】
参照信号を送信する時間になると、送信MIMO参照信号パターンが、MIMOチャネル空間内の実際の物理リソース上に参照信号を送信するために送信側デバイスによって使用される。送信MIMO参照信号パターンは、送信側デバイスがどの送信側アンテナを介してどの(1つまたは複数の)サブキャリア上で各参照信号を送信するかを指示するだけでなく、参照信号ごとの予め定義された送信信号値および参照信号ごとのタイミング多重化としてのOFDMシンボルや符号化多重化としてのマスク符号などの多重化方式の割り当ても行う。送信MIMO参照信号パターンは、送信MIMO参照信号配置のみならず、送信MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および多重化方式も含む。
【0153】
送信MIMO参照信号パターンの一般的な例が
図7Cに示されている。送信MIMO参照信号パターンは、空中での参照信号衝突を回避するためにいくつかの多重化方式を含む。
図7Cの例では、送信MIMO参照信号配置は、第1の参照信号が送信側アンテナ#m上のサブキャリア-l上で送信され、第2の参照信号が送信側アンテナ#n上のサブキャリア-l上で送信され、第3の参照信号が送信側アンテナ#p上のサブキャリア-(l+1)上で送信されるよう要求する。アンテナ#mおよびアンテナ#nのサブキャリア-l上の第1の参照信号と第2の参照信号との間にリソース競合が存在する。これを解決するために、送信MIMO参照信号パターンは、第1の参照信号と第2の参照信号の両方にタイミング多重化方式を適用してもよく、1番目のOFDMシンボルは、第1の参照信号をサブキャリア-l上および送信側アンテナm上で送信し、2番目のOFDMシンボルは、第2の参照信号をサブキャリア-l上および送信側アンテナn上で送信する。送信MIMO参照信号パターンにおける多重化方式は、周波数多重化、時間多重化、符号多重化などを含み得る。システムが送信MIMO参照信号パターンを生成し、UEがこの情報を必要とする場合には、BSはダウンリンクにおけるユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストでその情報をUEに送ることができる。
【0154】
いくつかの条件では、システムは、送信MIMO参照信号配置から送信MIMO参照信号パターンを生成するための送信配置からのパターン生成方法を予め定義することができる。この場合、送信側デバイスと受信側デバイスとが同じ送信MIMO参照信号配置および同じ送信配置からのパターン生成方法を有すると、それらは同じ送信MIMO参照信号パターンを別々に生成することができる。
【0155】
システムは、複数の送信配置からのパターン生成方法、および特定の条件下でどの送信配置からのパターン生成方法を使用するかを選択する方法を定義することができる。送信配置からのパターン生成方法は、ユーザID、アンテナインデックス、送信コーム番号、巡回シフトなどのパラメータに基づいて、送信MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および多重化方式を定義する。システムはまた、実行時間中にどの送信配置からのパターン生成方法を使用するかも選択することができる。これらのパ送信配置からのパターン生成方法は、BSおよびUEに記憶されることができる。参照信号が送信側デバイスとしてのUEによって送信される場合には、UEは送信MIMO参照信号パターンを有する必要がある。UEは、選択された送信配置からのパターン生成方法に従って送信MIMO参照信号配置における各位置に送信信号値および多重化方式を割り当てることによって送信MIMO参照信号パターンを生成し得る。UEが送信MIMO参照信号配置をどのように取得するかは、前のセクションで説明されている。選択された送信配置からのパターン生成方法に関して、UEは、複数の送信配置からのパターン生成方法、およびどの送信配置からのパターン生成方法を使用するかを選択する方法を記憶していてもよい。例えば、複数の送信配置からのパターン生成方法、およびどの送信配置からのパターン生成方法を使用するかを選択する方法が仕様において定義されることができる。UEは、現在の条件に従って、どの送信配置からのパターン生成方法を使用するかを選択する方法に基づいて送信MIMO参照信号パターンを生成することができる。使用すべき送信配置からのパターン生成方法が選択された場合には、両方の送信側デバイスは、送信MIMO参照信号配置から送信MIMO参照信号パターンを生成するために送信配置からのパターン生成方法を使用することができる。
【0156】
受信側デバイスのすべての受信側アンテナは、サブキャリア上で1つの送信側アンテナから送信された参照信号を受信することができる。サブキャリア上で送信される参照信号について、受信側は、すべての受信側アンテナ上または受信側アンテナのサブセット上でチャネルを測定することを選択し得る。MIMOチャネル空間全体について、どの(1つまたは複数の)受信側アンテナがチャネルを測定するために受信側デバイスによって選択されるが、送信MIMO参照信号配置または基本MIMO参照信号配置に従って受信側MIMO参照信号配置に含められる。受信側デバイスによって選択されたすべての参照信号の総数をoとして表す。受信側デバイスによる参照信号は、サブキャリア上で1つの送信側アンテナから1つの受信側アンテナに送信され、送信側デバイスによる参照信号は、サブキャリア上で1つの送信側アンテナから送信される。
【0157】
MIMOチャネル推定はチャネル空間基底行列Uを利用するので、受信側MIMO参照信号配置は少なくとも基本MIMO参照信号配置を含まなければならない。基本MIMO参照信号配置における参照信号の数はrである。基本MIMO参照信号配置は、受信側デバイスがMIMOチャネルを推定するための参照信号の最小セットである。すべての受信側アンテナが1つのサブキャリア上で1つの送信側アンテナから送信された参照信号を受信することができるので、受信側デバイスはチャネルを測定するためにサブキャリア上で送信側アンテナからより多くの受信側アンテナ上で受信信号を取得することができる。したがって、受信側デバイスは、r以上のo個の参照信号を選択する。数学的には、そうする際に(o>r)、受信側デバイスは、MIMOチャネル推定性能が強化されるように、決定された方程式を過剰決定された方程式に拡張する。
【0158】
受信側デバイス側で参照信号の数をrからoに増やすための拡張方法。
【0159】
1.送信側デバイスがサブキャリア上で1つの送信側アンテナから参照信号を送信する場合、受信側デバイスはサブキャリア上ですべての受信側アンテナから信号を受信することができる。受信側デバイスは、受信信号のすべてまたはサブセットをその参照信号として扱うことを選択することができる。
【0160】
2.受信側アンテナが、基本MIMO参照信号配置によって指示される特定のサブキャリア上の参照信号を測定することを必要とされる場合、ボーナスとして、他の参照信号が送信されたのと同じOFDMシンボル内の他のサブキャリア上で測定することが必要とされ得る。選択された参照信号は、基本MIMO参照信号配置におけるすべての位置を含まなければならず、そうでなければ、劣決定方程式になる。
【0161】
受信側MIMO参照信号配置は、基本MIMO参照信号配置におけるすべての参照信号位置を含む基本部分と、余分に選択された参照信号を含む拡張部分とに分割されることができる。
【0162】
受信側デバイスが基本MIMO参照信号配置によって定義された参照信号上でチャネルを測定する場合、最小MIMOチャネル推定性能のみが保証される。受信側が拡張部分において参照信号の測定を開始すると、MIMOチャネル推定性能が強化され得る。受信側MIMO参照信号配置は、配置行列P
Rxとして、より一般的にはn列およびo行を有する行列として、基本MIMO参照信号配置の配置行列Pと同様の記述形式で表されることができる。列の順序は、チャネル空間基底行列Uの行の順序と同じである。P
Rxの各行は、チャネルが測定される参照信号を表す。各行の「1」の列インデックスは、特定の送信側アンテナと特定の受信側アンテナとの間の特定のサブキャリア上の参照信号を測定することを指示する。P
Rxの一例が
図9に示されている。
【0163】
受信側デバイスが受信側MIMO参照信号配置の拡張部分を変更し得る場合には、PRxは、その対応する参照信号が使用されない列インデックス「1」の行を削除すること、および/またはその対応する参照信号が使用される列インデックス「1」の行を追加することによって、受信側デバイスによってPRx-updateに更新される必要がある。なお、受信側MIMO参照信号配置の基本部分はそのままでなければならない。
【0164】
受信側MIMO参照信号配置はまた、表形式で表されることもできる。
【0165】
システムが受信側MIMO参照信号配置を生成し、UEがこの情報を必要とする場合には、BSはダウンリンクにおいてユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト送信でその情報をUEに送ることができる。
【0166】
いくつかの条件では、システムは、基本MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成するための基本からの受信側配置生成方法を予め定義することができる。この場合、送信側デバイスと受信側デバイスとが同じ基本MIMO参照信号配置を有すると、それらは同じ受信側MIMO参照信号配置を別々に生成することができる。
【0167】
いくつかの条件では、システムは、送信MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成するための送信からの受信側配置生成方法を予め定義することができる。この場合、送信側デバイスと受信側デバイスとが同じ送信MIMO参照信号配置を有すると、それらは同じ受信側MIMO参照信号配置を別々に生成することができる。
【0168】
いくつかの条件では、受信側デバイスは、それ自体の要因を考慮に入れて、送信MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成し得る。例えば、受信側デバイスは、基本部分のみを含む受信側MIMO参照信号配置を生成することができる。または、受信側デバイスは、基本部分と拡張部分の両方を含む受信側MIMO参照信号配置を生成することができる。受信側デバイスが、受信側MIMO参照信号配置における参照信号に対するチャネル測定値を送信側デバイスにフィードバックする必要がある場合、送信側デバイスは、MIMOチャネルを推定するために受信側MIMO参照信号配置を知る必要がある。受信側デバイスは、MIMO送信が開始する前に、受信側MIMO参照信号配置を送信側デバイスに通知する必要がある。
【0169】
いくつかの条件では、基本MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成するための基本からの受信側配置生成方法が定義されることができる。システムは、複数の基本からの受信側配置生成方法、および/または特定の条件下でどの基本からの受信側配置生成方法を使用するかを選択する方法を定義することができる。システムはまた、実行時間中にどの基本からの受信側配置生成方法を使用するかを決定することもできる。参照信号が受信側デバイスとしてのUEによって受信される場合には、UEは受信側MIMO参照信号配置を有する必要がある。UEは、この受信側MIMO参照信号配置を、基本MIMO参照信号配置および選択された基本からの受信側配置生成方法から生成し得る。UEがどのようにして基本MIMO参照信号配置を得ることができるかは、前のセクションで説明されている。基本からの受信側配置生成方法に関して、UEは、基本からの受信側配置生成方法、およびどの基本からの受信側配置生成方法を使用するかを選択する方法を、仕様で定義されているように記憶していてもよい。UEは、これらの記憶された情報、および現在の条件を参照した基本からの受信側配置生成方法に基づいて、受信側MIMO参照信号配置を生成することができる。使用すべき基本からの受信側配置生成方法がシステムによって決定される場合には、UEは、BSまたは他のネットワーク側機器からUEにこの情報を送信させてもよい。
【0170】
いくつかの条件では、送信MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成するための送信からの受信側配置生成方法が定義されることができる。システムは、複数の送信からの受信側配置生成方法、および特定の条件下でどの送信からの受信側配置生成方法を使用するかを選択する方法を定義することができる。システムはまた、実行時間中にどの送信からの受信側配置生成方法を使用するかも決定することができる。参照信号が受信側デバイスとしてのUEによって受信される場合には、UEは受信側MIMO参照信号配置を有する必要がある。UEは、送信MIMO参照信号配置および送信からの受信側配置生成方法からこれらの受信側MIMO参照信号配置を生成し得る。UEがどのようにして送信MIMO参照信号配置を得ることができるかは、前のセクションで説明されている。送信からの受信側配置生成方法に関して、UEは、複数の送信からの受信側配置生成方法、およびどの送信からの受信側配置生成方法を使用するかを選択する方法を、仕様で定義されているように記憶していてもよい。UEは、これらの記憶された情報、および現在の条件を参照した方法に基づいて、受信側MIMO参照信号配置を生成することができる。使用すべき送信からの受信側配置生成方法がシステムによって決定される場合には、UEは、BSまたは他のネットワーク側機器からUEにこの情報を送信させてもよい。一例では、システムによって定義された1つの送信からの受信側配置生成方法が、すべての受信側アンテナで測定するものとして説明されることができる。
【0171】
いくつかの条件では、システムは、構成受信側参照信号配置として仕様において受信側参照信号位置の複数のセットを定義し得る。各配置は、サブキャリアインデックス、受信側アンテナインデックスによって指示されるいくつかの参照信号位置を含む。(構成参照信号配置は送信用であり、サブキャリアインデックス、送信側アンテナインデックスによって指示されるいくつかの参照信号位置を含む。)これらのインデックスは、絶対インデックスまたは後で定義されることができる何らかのオフセットに対する相対インデックスとすることができる。受信側MIMO参照信号配置は、構成受信側参照信号配置を組み合わせることによって表されることができる。BSとUEの両方が、構成受信側参照信号配置の全部または一部を記憶している。受信側MIMO参照信号配置が生成されると、いくつかの構成受信側参照信号配置の組合せが、受信側MIMO参照信号配置を可能な限り近似するように計算されることができる。構成受信側参照信号配置のいくつかのセットをどのように組み合わせるかを選択するときに、いくつかの他の相補的な参照信号位置が含められることができる。新しい受信側MIMO参照信号配置は、構成受信側参照信号配置の組合せとすることができる。受信側デバイスとしてのUEが参照信号上のチャネルを測定する場合には、送信側としてのBSは、ダウンリンクにおけるユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャスト送信で、どの構成受信側参照信号配置が受信側MIMO参照信号配置を構成するかの指示を送ることができる。
【0172】
参照信号上のチャネルを測定する時間になると、受信側MIMO参照信号パターンは、参照信号ごとの受信側MIMO参照信号配置、送信信号値、および(逆)多重化方式を含む。例えば、特定の送信側アンテナと特定の受信側アンテナとの間で特定のサブキャリア上で送信される参照信号は、どのサブキャリア上およびどのOFDMシンボルおよびどの信号値でこの参照信号が送信されるかとして送信MIMO参照信号パターンに記述される。それに対応して、どの受信側アンテナおよびどのOFDMシンボルが参照信号を測定するかを指示するために、対応する受信側MIMO参照信号パターンが送信MIMO参照信号パターンから導出されることができる。
【0173】
システムが受信側MIMO参照信号パターンを生成し、UEがこの情報を必要とする場合には、BSはダウンリンクにおけるユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストでその情報をUEに送ることができる。
【0174】
いくつかの条件では、受信側は、定義された受信側配置からのパターン生成方法を使用して、受信側MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号パターンを生成することができる。この受信側配置からのパターン生成方法は、受信側MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および(逆)多重化方式を参照し得る。どのようにして受信側MIMO参照信号配置を得るかは、前のセクションで紹介されている。
【0175】
いくつかの条件では、受信側は、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号パターンを生成することができる。この生成方法の原理は、前のセクションで説明されている。どのようにして送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置を得るかもまた、前のセクションで紹介されている。
【0176】
いくつかの条件では、システムは、複数の受信側配置からのパターン生成方法、および特定の条件下でどの受信側配置からのパターン生成方法を使用するかを選択する方法を定義することができる。受信側配置からのパターン生成方法は、UE ID、アンテナインデックス、送信コーム番号、巡回シフトなどのパラメータに基づいて、受信側MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および逆多重化方式を定義することができる。システムはまた、実行時間中にどの受信側配置からのパターン生成方法を使用するかも決定することができる。これらの受信側配置からのパターン生成方法は、BSおよびUEに記憶されることができる。参照信号が受信側デバイスとしてのUEによって受信される場合には、UEは受信側MIMO参照信号パターンを有する必要がある。UEは、受信側配置からのパターン生成方法において受信側MIMO参照信号配置からこの受信側MIMO参照信号パターンを生成し得る。UEがどのようにして受信側MIMO参照信号配置を得ることができるかは、前のセクションで説明されている。受信側配置からのパターン生成方法に関して、UEは、複数の受信側配置からのパターン生成方法を定義していてもよく、どの受信側配置からのパターン生成方法を使用するかを選択する方法は、記憶され、かつ/または仕様に定義されていてもよい。UEは、現在の条件に従ってこの情報に基づいて受信側MIMO参照信号パターンを生成することができる。使用すべき受信側MIMO参照信号パターンマッピングプロトコルの選択がシステムによって決定される場合には、UEは、BSまたは他のネットワーク側機器からUEにこの情報を送信させてもよい。
【0177】
いくつかの条件では、システムは、ターゲット領域またはいくつかのターゲット領域についてのトランシーバMIMO参照信号パターンパラメータ(例えば、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号パターン)を事前生成することができる。BSおよびUEは、対応するチャネル空間基底行列Uおよびコンパクトなチャネル基底θ
aug(
【数30】
)と共にこの情報を記憶していることができる。MIMO送信中、BSおよびUEは、UEの場所、すなわちUEがどのターゲット領域に位置しているかに基づいて、使用すべき対応するRSパラメータを選択することができる。このようにして、BSとUEとの間のRS配置の通信が節約されることができる。
【0178】
コンパクトなチャネル基底
チャネル基底行列Uに基づいて、ただしチャネル測定が行われるべき要素のみを含む、コンパクトなチャネル基底が生成されることができる。参照信号がBSによって送られる場合、コンパクトなチャネル基底は以下のように決定されることができる。
【0179】
1.上記で詳述されたように、基本MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成する。生成された参照信号位置は、表形式または行列形式PRxとすることができる。受信側デバイスが受信側MIMO参照信号配置の拡張部分でより多くの参照信号を変更する場合には、PRxはそれに応じてPRx-updateに更新される必要がある。
【0180】
2.以下のようにコンパクトなチャネル基底θaugを計算する。
θaug=PRx*U
または、受信側デバイスが受信側MIMO参照信号配置の拡張部分でより多くの参照信号を変更する場合には以下の通りである。
θaug=PRx-update*U
【0181】
3.コンパクトなチャネル基底θ
augの左逆行列は、
【数31】
として計算されることができる。
【0182】
図10に示されるように、θ
augはo×r行列である。θ
augは列フルランク行列であり、oは常にr以上であるため、その左逆行列は一意であり、
【数32】
はr×o行列である。
【0183】
RSがUEによって送られる場合、コンパクトなチャネル基底は、以下のように決定されることができる。
【0184】
1.基本MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置を生成する。生成された参照信号位置は、表形式または行列形式PRxとすることができる。BSが受信側MIMO参照信号配置の拡張部分で参照信号を変更する場合には、PRxはそれに応じてPRx-updateに更新される必要がある。
【0185】
2.以下のようにコンパクトなチャネル基底θaugを計算する。
θaug=PRx*U
または、BSが受信側MIMO参照信号配置の拡張部分で参照信号を変更する場合には、
θaug=PRx-update*U
【0186】
3.コンパクトなチャネル基底θ
augの左逆行列を
【数33】
として計算する。
【0187】
いくつかの条件では、チャネル空間基底行列Uに関連するいくつかのコンパクトなチャネル基底θ
augおよびそれらの左逆行列
【数34】
は、チャネル空間基底行列Uが更新されるときに計算されることができる。これらのコンパクトなチャネル基底θ
augおよびそれらの左逆行列
【数35】
は、対応するチャネル空間基底行列Uと共に記憶されることができる。
【0188】
BSとUEとの間で通信が確立されるべきであり、チャネル空間基底行列Uおよびいくつかの基本パラメータ(受信側MIMO参照信号配置など)が定義されている場合には、関連付けられたコンパクトなチャネル基底θ
augおよび/またはその左逆行列
【数36】
は、必要に応じて、BS、またはUE、またはBSとUEの両方に送られることができる。
【0189】
次いで、チャネル測定値は、コンパクトなチャネル基底のベクトルの線形結合に変換されることができ、さらに、コンパクトなチャネル基底のベクトルの線形結合の係数は、チャネル測定値に変換し戻されることができる。これらのステップは、以下に詳述されるように、異なる実施態様において送信側デバイスまたは受信側デバイスで行われることができる。
【0190】
コンパクトなチャネル基底のベクトルの線形結合を生成するために、以下のステップが行われる。
【0191】
1.受信側デバイスは、受信側MIMO参照信号配置によって指示される参照信号位置に対してチャネル測定を行い、推定されたチャネル係数は、参照信号に対するチャネル測定値の列方向ベクトルyを形成する。yはo×1ベクトルである。yの各エントリは、受信側MIMO参照信号配置によって指示される位置のチャネル測定値である。
【0192】
2.yおよびθ
augに基づいて、線形結合ベクトルaが、
【数37】
として決定される。
【0193】
3.受信側は、すべての受信側MIMO参照信号配置で測定しないことを選択してもよく、参照信号に対するチャネル測定値のyのサイズはo×1未満である。一方、θaugはまた、受信側が取った実際の測定値と一致するように更新される。例えば、受信側によって取られたRS測定値がp個しかない場合、yのサイズはp×1になり、θaugのサイズはr×pになる。
【0194】
コンパクトなチャネル基底のベクトルの線形結合の係数からMIMOチャネルを推定するために、
図11に示されるように、yはθ
aug*aから生成されるとみなされることもできることが分かる。
【0195】
92012665PCT01に開示されている方法では、Uから取られたピボット列は、フルランクr×r正方行列θを形成する。θはフルランク正方行列であるため、その逆行列が存在し、一意である。
【0196】
本開示の方法では、送信側デバイスによって送られた参照信号を測定および報告するために、より多くの受信側デバイスアンテナが構成され得る。受信側MIMO参照信号配置のセットは、サイズがrよりも大きいoに増加する。この条件下では、θはθ
augになる。θ
augは、細長い列フルランク行列である。θ
augの左逆行列
【数38】
が存在し、一意である。
【0197】
aおよびUの知識を用いて、BSとUEとの間のL個のサブキャリア上の近似されたチャネル測定
【数39】
が、
図12に示されるように、
【数40】
として計算されることができる。
【0198】
チャネル推定全体(
【数41】
)が推定されるのではなく、
【数42】
のサブセット(
【数43】
)が推定される場合、Uのサブセットも同様に計算に関連する。MIMOチャネル推定(
【数44】
)は線形演算であるため、以下に指示されるように、U全体ではなく、UのサブセットU’が計算される必要がある。これは、サブセット(
【数45】
)が全体
【数46】
よりもはるかに小さい場合、計算の複雑さおよびメモリを大幅に低減することになる。
【数47】
【0199】
第1の手順選択肢では、BSは参照信号を送り、UEはyを報告する。手順は以下の通りである。
【0200】
i.UEの位置が検出されている。前のセクションで説明されたように、現在の通信に使用すべきチャネル訓練領域IDを有するチャネル空間基底行列Uが決定される。
【0201】
ii.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル空間基底行列U、送信MIMO参照信号配置、および送信MIMO参照信号パターンを取得する。この情報は、BSによって生成されるか、または他の機器によってBSに転送されることができる。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0202】
iii.UEは、以下の情報、すなわち、受信側MIMO参照信号配置および受信側MIMO参照信号パターンを取得する。この情報またはこの情報を生成するのに必要な情報は、BSまたは他の機器によってUEに送られることができる。例えば、受信側MIMO参照信号パターンを生成するために、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置がUEに送られることができる。UEは、前のセクションで説明されたように、受信側MIMO参照信号パターンを生成する。UEはまた、UE自体の要因を考慮して、受信側MIMO参照信号配置のどの拡張参照信号位置が参照信号に対するチャネル測定を行うかを決定してもよい。
【0203】
iv.BSは、送信MIMO参照信号パターンに基づいて参照信号を送る。
【0204】
v.UEは、参照信号yのチャネル測定値を生成するために、受信側MIMO参照信号パターンによって指示される参照信号位置でチャネルを受信し測定する。
【0205】
vi.UEはBSにyを報告する。UEが受信側MIMO参照信号配置によって指示される参照信号位置の一部のみを測定する場合、UEはまた、どの参照信号位置(受信側MIMO参照信号配置)でチャネルを測定したかもBSに報告する。
【0206】
vii.BSはyを受信し、コンパクトなチャネル基底θ
aug、aおよび
【数48】
を計算する。UEがRS測定位置によって指示される位置の一部のみを測定する場合、BSはこの情報を受信し、UEが取った実際のRS測定値に従ってコンパクトなチャネル基底およびaの計算を行わなければならない。
【0207】
第2の手順選択肢では、UEはRSを送信する。手順は以下の通りである。
【0208】
i.UEの位置が検出されている。前のセクションで説明されたように、現在の通信に使用すべきチャネル訓練領域IDを有するチャネル空間基底行列Uが決定される。
【0209】
ii.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル空間基底行列U、コンパクトなチャネル基底θaug、受信側MIMO参照信号配置、および受信側MIMO参照信号パターンを取得する。この情報は、BSによって生成されるか、または他の機器によってBSに転送されることができる。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0210】
iii.UEは、以下の情報、すなわち、送信MIMO参照信号配置および送信MIMO参照信号パターンを取得する。この情報またはこの情報を生成するのに必要な情報は、BSまたは他の機器によってUEに送られることができる。例えば、送信MIMO参照信号パターンを生成するために、送信MIMO参照信号配置がUEに送られることができる。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0211】
iv.UEはRSを送る。
【0212】
v.BSは、yを生成するために、受信側MIMO参照信号パターンまたは受信側MIMO参照信号配置情報によって指示される位置でRSを測定し、aおよび
【数49】
を計算する。BSが受信側MIMO参照信号配置によって指示される位置の一部のみを測定する場合、BSは、BSが取った実際のRS測定値に従ってコンパクトなチャネル基底およびaの計算を行わなければならない。
【0213】
第3の手順選択肢では、BSはRSを送り、UEはaまたはaのサブセットを報告する。手順は以下の通りである。
【0214】
i.UEの位置が検出されている。前のセクションで説明されたように、現在の通信に使用すべきチャネル訓練領域IDを有するチャネル空間基底行列Uが決定される。
【0215】
ii.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル基底行列U、送信MIMO参照信号配置、および送信MIMO参照信号パターンを取得する。この情報は、BSによって生成されるか、または他の機器によってBSに転送されることができる。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0216】
viii.UEは、以下の情報、すなわち、受信側MIMO参照信号配置、受信側MIMO参照信号パターン、およびコンパクトなチャネル基底θ
augまたはその左逆行列
【数50】
を取得する。この情報またはこの情報を生成するのに必要な情報は、BSまたは他の機器によってUEに送られることができる。例えば、UEは、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置に基づいて受信側MIMO参照信号パターンを生成する。別の例では、UEは、Uおよび受信側MIMO参照信号配置からコンパクトなチャネル基底θ
augを生成する。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。UEはまた、UEの計算能力または性能要件を考慮して、どの位置で参照信号に対するチャネル測定を行うかを決定し得る。UEは、UEが取った実際のRS測定値に従ってθ
augまたは
【数51】
を更新する。
【0217】
iii.BSは、送信MIMO参照信号パターンに基づいてRSを送る。
【0218】
iv.UEは、RS yのチャネル測定値を生成するために、受信側MIMO参照信号パターンおよび/または受信側MIMO参照信号配置情報によって指示される位置でRSを受信および測定する。UEは、yおよび
【数52】
からaを計算する。
【0219】
v.UEはBSにaを報告する。
【0220】
vi.BSはaを受信し、
【数53】
を計算する。
【0221】
第4の手順選択肢では、BSはRSを送り、UEはaまたはaのサブセットを報告し、BSとUEの両方が同じ
【数54】
を独立して計算することができる。手順は以下の通りである。
【0222】
vii.UEの位置が検出されている。前のセクションで説明されたように、現在の通信に使用すべきチャネル訓練領域IDを有するチャネル空間基底行列Uが決定される。
【0223】
viii.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル基底行列U、送信MIMO参照信号配置、および送信MIMO参照信号パターンを取得する。この情報は、BSによって生成されるか、または他の機器によってBSに転送されることができる。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0224】
ix.UEは、以下の情報、すなわち、受信側MIMO参照信号配置、受信側MIMO参照信号パターン、およびチャネル空間基底行列Uを取得する。この情報またはこの情報を生成するのに必要な情報は、BSまたは他の機器によってUEに送られることができる。例えば、UEは、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置に基づいて受信側MIMO参照信号パターンを生成する。別の例では、UEは、Uおよび受信側MIMO参照信号置換からコンパクトなチャネル基底θaugを生成する。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0225】
ix.BSは、送信MIMO参照信号パターンに基づいて参照信号を送る。
【0226】
x.UEは、RS yのチャネル測定値を生成するために、受信側MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置情報によって指示される参照信号位置でRSを受信および測定する。UEは、yおよび
【数55】
からaを計算する。UEは、aおよびUから
【数56】
を計算する。
【0227】
xi.UEは、BSにaまたはaのサブセットを報告する。
【0228】
xii.BSは、a、またはaのサブセットを受信し、
【数57】
を計算する。
【0229】
第5の手順選択肢では、UEはRSを送り、BSはUEにaまたはaのサブセットを報告し、BSとUEの両方が同じ
【数58】
を独立して計算することができる。手順は以下の通りである。
【0230】
i.UEの位置が検出されている。前のセクションで説明されたように、現在の通信に使用すべきチャネル訓練領域IDを有するチャネル空間基底行列Uが決定される。
【0231】
ii.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル基底行列U、コンパクトなチャネル基底θaug、受信側MIMO参照信号配置、および受信側MIMO参照信号パターンを取得する。この情報は、BSによって生成されるか、または他のネットワーク側機器によってBSに転送されることができる。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0232】
iii.UEは、以下の情報、すなわち、送信MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、およびチャネル空間基底行列Uを取得する。この情報またはこの情報を生成するのに必要な情報は、BSまたは他のネットワーク側機器によってUEに送られることができる。例えば、受信側MIMO参照信号パターンを生成するために、送信MIMO参照信号配置がUEに送られることができる。どのようにしてこの情報を取得または生成するかは、前のセクションで説明されている。
【0233】
iv.UEは参照信号を送る。
【0234】
v.BSは、yを生成するために、受信側MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置情報によって指示される参照信号位置でチャネルを測定し、aおよび
【数59】
を計算する。BSが受信側MIMO参照信号配置によって指示される参照信号位置の一部のみを測定する場合、BSは、BSが取った実際のRS測定値に従ってコンパクトなチャネル基底およびaの計算を行わなければならない。
【0235】
vi.BSは、UEに、aまたはaのサブセットを送る。
【0236】
vii.UEは、aおよびUから
【数60】
を計算する。
【0237】
すべての送信側アンテナと受信側アンテナとの間のすべてのサブキャリア上のチャネル測定値のセット全体が必要とされるわけではなく、いくつかの送信側アンテナと受信側アンテナとの間のいくつかのサブキャリア上のチャネル測定値のサブセットが必要とされる場合には、チャネル空間基底行列Uの代わりにUのサブセットU’が使用されることができる。Uが必要とされない場合には、前のセクションで言及されたチャネル空間基底行列UはU’に置き換えられることができる。
【0238】
本出願は、任意の次元のMIMOシステム、特に超高次元T-MIMOシステムのMIMOチャネル推定を行うための新しい方法を提供する。
【0239】
MIMOチャネル推定を解決する従来の方法は、送信側と受信側の両方に知られている均一に分散された参照信号配置を送信することである。受信側が参照信号を受信すると、受信側は、受信信号を既知の送信参照信号と比較して、参照信号の位置のチャネル状況を測定する。参照信号が提示されない位置については、チャネル状況を計算するために使用されることができる多くの従来のアルゴリズム(例えば、補間アルゴリズム)がある。
【0240】
提供される方法は、少なくとも以下の態様において従来のチャネル推定とは異なる。
【0241】
1.提供される方法は、訓練手順(確率的勾配に基づく深層学習ではない)を含む。ターゲット内のチャネル測定値は、参照信号をセットアップする前に取得される領域である。
【0242】
2.参照信号が均一かつ密に配置される5G NRとは異なり、提供される参照信号設計は、時間周波数符号リソースにおいて極めて疎であり、均一ではない場合がある。
【0243】
3.提供される方法では、チャネル空間基底行列(U)は、異なるターゲット領域および環境に対して異なる。ターゲット領域および環境における任意のチャネル測定値は、チャネル空間基底行列(U)の線形結合である。RSは、チャネル空間基底行列U上に適用された線形結合ベクトルとしてチャネルを計算するために使用される。この意味で、チャネル空間基底行列Uによって表される事前知識がチャネル推定に含められるため、良好なチャネル推定性能が維持される。
【0244】
4.5G NRでは、複雑さを低減するために、M個のアンテナポートをM’個のアンテナポートに低減するためにプリコーディングが使用されるが、提供される方法のRSは既に極めて疎であり、プリコーディングの有無にかかわらず機能することができる。
【0245】
第1の例
この第1の例では、UEは参照信号を送信する。この例は、訓練データを収集することから開始する。
【0246】
訓練データの収集
これは、選択されたターゲット領域および環境において、m個のチャネル測定値を収集することを含む。
図13Aに示される一例として、ターゲット領域は実線枠内に示されている。この領域は、BSの同じトランシーバアンテナによってカバーされている。カバレッジ領域内のドットは、m個のランダムな位置を表す。チャネル測定値が、UEまたは信号測定機器を使用してこれらのm個の位置で測定される。これらすべてのチャネル測定値が、同じ設定、例えば、同じサブキャリアのセット(L)、同じBSアンテナの構成、および同じ端末アンテナの構成の下で取られる。上記で紹介された手順に従って、各チャネル測定値がベクトル化され、測定値はチャネル訓練行列Aに結合され、Aのサイズはn×mであり、n=L*M*Nである。m個のチャネル測定値は、BSまたはBSと通信することができる他のネットワーク側機器によって収集されることができる。
【0247】
参照信号の設計
この部分に含まれる計算は、BSまたはBSと通信することができる他のネットワーク側機器で行うことができる。この例では、BSはUEにRSをブロードキャストする。MIMO通信をセットアップする前に、チャネル基底行列、コンパクトなチャネル基底行列、送信MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号パターン、および受信側MIMO参照信号配置が生成される。
【0248】
チャネル訓練行列Aから開始して、
i.Aのランクrを定義する。Aの特異値を計算し、これらの特異値を最大から最小にソートする。閾値より大きい特異値の数はAのランクである。Aに対するSVDは、最大のr個の特異値を保持することによって切り捨てられる。
SVD(A)=UΣVH
Uはチャネル基底行列であり、n×rのサイズを有する。
【0249】
ii.UHのr個のピボット位置を生成する。これらのr個のピボット位置は、基本MIMO参照信号配置である。これらr個の基本MIMO参照信号配置の各エントリは、サブキャリア、BSアンテナ、およびUEアンテナの組合せとして説明されることができる。
【0250】
基本MIMO参照信号配置の一例が以下の表1に示されている。簡単にするために、この例では、システムに3つのサブキャリア(L=3)、3つの送信側アンテナ(M=3)、および2つの受信側アンテナ(N=2)があり、rは6に等しい。各行は、UH上のピボット列から生成された基本MIMO参照信号配置を表す。
【0251】
【0252】
iii.送信MIMO参照信号配置を生成する。これは、(表2aに示されるような)サブキャリアインデックスと送信側アンテナインデックスとの各組合せを基本MIMO参照信号配置に含め、次いで繰り返しエントリを削除することを含む。送信MIMO参照信号配置は、表2bに示されるような表の形式とすることができる。
【0253】
【0254】
【0255】
iv.送信MIMO参照信号配置に基づいて送信MIMO参照信号パターンを設計する。実際のMIMOシステムでは、参照信号を送信するために1つの期間中に1つのサブキャリア上でアクティブなアンテナはただ1つになる。
図13Bは、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号パターンの一例を示している。例における問題を解決するために、送信MIMO参照信号パターンは、2つの連続するOFDMシンボルを使用することによって時間多重化を利用することができる。一具体例では、送信MIMO参照信号パターンは、アンテナ#b1を使用して、1番目のOFDMシンボルを送り、サブキャリア#s1、#s2、および#s3上で参照信号を送信することを含むが、1番目のOFDMシンボルの間に、アンテナ#b2および#b3からのサブキャリア#s1、#s2、および#s3上での送信はない。アンテナ#b2を使用して2番目のOFDMシンボルを送り、RSをサブキャリア#s1に配置し、アンテナ#b3を使用して2番目のOFDMシンボルを送り、RSをサブキャリア#s2に配置し、2番目のOFDMシンボルの間に、アンテナ#b1からのサブキャリア#s1および#s2上での送信はなく、アンテナ#b2からのサブキャリア#s2上での送信はなく、アンテナ#b2からのサブキャリア#s1上での送信はない。送信MIMO参照信号パターンには、参照信号の送信値も定義される。時間多重化と同様に、送信MIMO参照信号パターンは、符号多重化方式を採用し得る。例えば、2つの参照信号が、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナ上で、ただし異なるマスク符号を用いて送信されることができる。
【0256】
v.受信側MIMO参照信号配置を生成する。受信側MIMO参照信号配置は、基本部分として少なくとも基本MIMO参照信号配置を含まなければならないが、拡張部分としていくつかの拡張参照信号も含むことができる。例えば、2つの拡張参照信号位置がある。第1の拡張位置は、受信側アンテナ#u1を使用して、送信側アンテナ#b1によって送られたサブキャリア#3上の参照信号を測定するためのものである。(受信側アンテナ#u1は基本MIMO参照信号配置においてサブキャリア#s1および#s2を測定するように既に設定されているので、アンテナ#u1がサブキャリア#s3上で測定することは任意選択の追加タスクである。)第2の拡張参照信号位置は、受信側アンテナ#u2を使用して、送信側アンテナ#b1によって送られたサブキャリア#2上の参照信号を測定するためのものである。受信側デバイスは、基本部分と拡張部分の両方でチャネル測定を行うのに十分なリソースを有すると仮定される。基本参照信号位置と拡張参照信号位置との組合せが表3に示されている。すべての参照信号の組合せの数は8である(oは8に等しい)。コンパクトなチャネル基底を計算するために、受信側MIMO参照信号配置は、配置行列PRxによって表される。PRxはo×L*M*N行列であり、各行は参照信号に対するチャネル測定を行うための組合せを指示する。
【0257】
【0258】
vi.送信MIMO参照信号パターンに基づいて受信側MIMO参照信号パターンを設計する。例えば、受信側MIMO参照信号配置では、チャネル測定参照信号がBSアンテナ#b1とUEアンテナ#u1(<s1,b1,u1>)と#u2(<s1,b1,u2>)との間のサブキャリア#s1上で送信されるべきであることを指示し得る。所与の送信MIMO参照信号パターンを用いて、アンテナ#b1は、1番目のOFDMシンボル内のサブキャリア#s1上で第1の参照信号を送る。それに対応して、
図13Bに示されるように、受信側アンテナ#u1および#u2は、1番目のOFDMシンボル内のサブキャリア#s1上で送られた第1の参照信号を測定することができる。この例を解決するために、受信側MIMO参照信号パターンが、2つの連続するOFDMシンボル上で測定することによって設計されることができる。一具体例では、受信側MIMO参照信号パターンは、アンテナ#u1を使用して、1番目のOFDMシンボル上のサブキャリア#s1、#s2、および#s3上で測定し、2番目のOFDMシンボル上のサブキャリア#s1上で測定することを含む。アンテナ#u2を使用して、1番目のOFDMシンボル上のサブキャリア#s1、#s2、および#s3上で測定し、2番目のOFDMシンボル上のサブキャリア#s2上で測定する。θ
augおよびその左逆行列を計算する。
θ
aug=P
UEMeasure*U
【数61】
【0259】
手順
上記のように参照信号を設計したので、以下は例示的な動作手順である。
【0260】
i.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル基底行列U、送信MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号配置を有する。この情報は、BSによって生成されるか、または他のネットワーク側機器によってBSに転送されることができる。
【0261】
ii.BSは、ダウンリンクにおいて送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置情報をブロードキャストする。BSはまた、送信MIMO参照信号パターンに基づく参照信号もブロードキャストする。
【0262】
iii.UEは、RS送信パターンおよび受信側MIMO参照信号配置情報を復号する。UEは、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側のチャネル測定能力に基づいて受信側MIMO参照信号パターンを生成する。UEは、受信側MIMO参照信号パターンによって与えられた指示に基づいてRSを受信および測定する。
iv.UEは、BSにアップリンクにおけるRS(y)に対するチャネル測定値をフィードバックする。
【0263】
v.BSは、RS(y)に対するチャネル測定のUEフィードバックを受信し、対応するθ
augおよび
【数62】
を生成し、BSとUEとの間のMIMOチャネル測定(
【数63】
)を、
【数64】
として計算する。
【0264】
例2
この例では、RS信号を送信しているのはUEである。
【0265】
訓練データの収集
この部分は、第1の例と同じである。
【0266】
参照信号の設計
例1と同様に、この部分に関与する計算は、BSで、またはBSもしくはUEと通信することができる他のネットワーク側機器で行うことができる。
【0267】
チャネル訓練行列Aからチャネル基底行列(U)および基本RS位置を生成するために、例1と同じ手順が取られる。例示のために、ここでは表1に示されるのと同じ基本RS位置を有する例も使用される。
【0268】
i.送信MIMO参照信号配置を生成する。参照信号はUEによって送信されるので、まず(表4aに示されるような)基本MIMO参照信号配置におけるサブキャリアインデックスとUEアンテナインデックスとの組合せを取り、次いで繰り返しエントリを削除する。送信MIMO参照信号配置は、表4bに示されるような表の形式とすることができる。
【0269】
【0270】
【0271】
ii.送信MIMO参照信号配置に基づいて送信MIMO参照信号パターンを設計する。参照信号はUEによって送られるが、配置はネットワークによって行われる。UEは、(1つまたは複数の)参照信号をいつどこに送るかを指図される。参照信号を送信するために1つの期間中に1つのサブキャリア上でアクティブなUEアンテナはただ1つになる。例を解決するために、2つの連続するOFDMシンボルを使用することによる送信MIMO参照信号パターンが、以下のように使用されることができる(
図13Cに示される):アンテナ#u1を使用して1番目のOFDMシンボルを送り、RSをサブキャリア#s1および#s2に配置し、アンテナ#u2からのサブキャリア#s1および#s2上での送信はない。アンテナ#u2を使用して2番目のOFDMシンボルを送り、RSをサブキャリア#s1、#s2、および#s3に配置し、アンテナ#u1からのサブキャリア#s1、#s2、および#s3上での送信はない。送信MIMO参照信号パターンには、参照信号値も定義される。
【0272】
iii.受信側MIMO参照信号配置を生成する。受信側MIMO参照信号配置は、基本部分として基本MIMO参照信号配置における少なくともすべての組合せ、および拡張部分としていくつかの拡張参照信号位置を含まなければならない。例えば、拡張部分には4つの位置がある。拡張部分内の参照信号位置は、前の例と同様の理由で選択されている。受信側は十分なリソースを有し、基本MIMO参照信号配置と拡張参照信号位置の両方で測定を行うことを選択すると仮定される。基本位置と拡張参照信号位置との組合せが表5に示されている。参照信号の数は10である(oは10に等しい)。コンパクトなチャネル基底を計算するために、RS測定位置行列PBSMeasureが生成される。PBSMeasureはo×L*M*N行列であり、各行は参照信号に対するチャネル測定を行うための組合せを指示する。
【0273】
【0274】
iv.送信MIMO参照信号パターンおよび受信側のチャネル測定要因に基づいて、受信側MIMO参照信号パターンを設計する。設計手順は前の例のものと同様である。この例の受信側MIMO参照信号パターン解決策が
図13Cに図示されている。θ
augおよびその左逆行列を計算する。
θ
aug=P
BSMeasure*U
【数65】
【0275】
手順
上記のように参照信号を設計したので、以下は例示的な動作手順である。
【0276】
i.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル基底行列U、送信MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、および受信側MIMO参照信号配置を有する。この情報は、BSによって生成されるか、または他のネットワーク側機器によってBSに転送されることができる。
【0277】
ii.BSは、ダウンリンクにおいて送信MIMO参照信号パターンをブロードキャストする。
【0278】
iii.UEは、送信MIMO参照信号パターンを復号する。次いで、UEは、送信MIMO参照信号パターンによって与えられる指示に基づいて参照信号を送る。
【0279】
iv.BSは、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側のチャネル測定要因に基づいて、受信側MIMO参照信号パターンを生成する。BSはまた、対応するθ
augおよび
【数66】
も生成する。
【0280】
v.BSは、受信側MIMO参照信号配置によって与えられる指示に基づいて参照信号(y)に対するチャネル測定値を生成するために、参照信号を受信および測定する。
【0281】
vi.BSは、BSとUEとの間のMIMOチャネル測定値(
【数67】
)を、
【数68】
として計算する。
【0282】
例3
この例では、参照信号送信を行うのはBSである。第1の例と比較して、UEは、コンパクトなチャネル基底θ
augまたは
【数69】
の情報をさらに有することができる。
【数70】
を用いて、UEは、チャネル線形結合ベクトルaを計算し、アップリンクにおいてBSにaを報告することができる。通常、aのサイズはyのサイズよりも小さく、そのため、報告帯域幅はyが報告される状況と比較して低減される。
【0283】
第1の例と比較して、唯一の違いは手順部分にある。
【0284】
1.BSは、ターゲット領域および環境について以下の情報、すなわち、チャネル基底行列U、コンパクトなチャネル基底θaug、送信MIMO参照信号配置、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号配置を有する。この情報は、BSによって生成されるか、または他のネットワーク側機器によってBSに転送されることができる。
【0285】
2.BSは、ダウンリンクにおいて送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号配置、およびコンパクトなチャネル基底θ
augまたは
【数71】
をブロードキャストする。
【0286】
3.BSは、送信MIMO参照信号パターンに基づいてRSをブロードキャストする。
【0287】
4.UEは、送信MIMO参照信号パターン、受信側MIMO参照信号配置、およびコンパクトなチャネル基底θ
augまたは
【数72】
を復号する。UEは、送信MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置に基づいて受信側MIMO参照信号パターンを生成する。UEは、受信側MIMO参照信号パターンおよび受信側MIMO参照信号配置によって与えられる指示に基づいて参照信号(y)に対するチャネル測定値を生成するために、RSを受信および測定する。
【0288】
5.UEは、線形結合ベクトルaとしてのチャネルを、
【数73】
として計算する。
【0289】
6.UEは、アップリンクにおいてBSに、チャネル線形結合ベクトル(a)またはaの(a’)のサブセットを報告する。
【0290】
7.BSは、aのチャネル線形結合ベクトル(a)またはaの(a’)のサブセットのUEフィードバックを受信し、BSとUEとの間のMIMOチャネル(
【数74】
)を、
【数75】
または
【数76】
として計算する。
【0291】
上記の教示に照らして本開示の多数の修正例および変形例が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本開示は本明細書に具体的に説明されている以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0292】
100 通信システム
110 電子デバイス(ED)
120 無線アクセスネットワーク
130 コアネットワーク
140 PSTN
150 インターネット
160 他のネットワーク
170 ネットワークノード
172 非地上送受信ポイント
190 エアインターフェース
201 送信機
203 受信機
204 アンテナ
208 メモリ
210 プロセッサ
252 送信機
253 スケジューラ
254 受信機
256 アンテナ
258 メモリ
260 プロセッサ
272 送信機
274 受信機
276 プロセッサ
278 メモリ
280 アンテナ
【手続補正書】
【提出日】2025-05-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャネル推定の方法であって
、
受信側デバイスによって、受信側MIMO参照信号パターンを使用してMIMO参照信号を受信するステップであって、前記受信側MIMO参照信号パターンが受信側MIMO参照信号配置を含み、前記受信側MIMO参照信号配置が、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり
、事前知識から計算され、前記事前知識が
、領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、ステップと、
前記受信側デバイスによって、前記参照信号に対するチャネル測定および前記事前知識からMIMOチャネルを推定するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
受信側デバイスによって、MIMO参照信号を受信した後、
前記受信側デバイスによって、前記参照信号に対するチャネル測定に基づくフィードバックを送信するステッ
プ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記事前知識は、チャネル空間基底行列Uによって表され、前記チャネル空間基底行列Uは、複数の正規直交チャネル基底ベクトルからなり、空間、時間、周波数、および/または符号を含む多次元MIMOチャネル形式からベクトル化された複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
チャネル空間基底行列Uによって表された前記事前知識は、領域に関連付けられ、異なるチャネル空間基底行列Uによって表された異なる事前知識は、異なる領域に関連付けられる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記受信側デバイスによって、送信側デバイスおよび前記受信側デバイスが属する領域、前記領域に関連付けられたチャネル空間基底行列Uによって表される前記事前知識、ならびに受信側MIMO参照信号パターンを取得するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記受信側MIMO参照信号パターンは、
受信側MIMO参照信号配置がMIMOチャネル空間内のどのサブキャリア上、どの送信側アンテナ上、およびどの受信側アンテナ上で参照信号が送信されるべきかをその各々が指示する、参照信号位置を含むこと、
参照信号ごとの送信信号値、または
参照信号ごとの(逆)多重化方式
のうちの少なくとも1つを含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記受信側デバイスによって、受信側MIMO参照信号配置および受信側配置からのパターン生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
送信MIMO参照信号配置を使用する前に、
前記受信側デバイスによって、基本MIMO参照信号配置および基本からの受信側配置生成方法を取得するステップ、
ならびに/または
前記受信側デバイスによって送信MIMO参照信号配置および送信からの受信側配置生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記チャネル空間基底行列U
Hからr個のピボット位置が取得され、前記r個のピボット位置は前記基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、U
HはUのエルミート転置であり、MIMOチャネル空間は、前記数のサブキャリア、前記数の送信側アンテナ、および前記数の受信側アンテナを含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
受信側配置からのパターン生成方法は、受信側MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および(逆)多重化方式を指定し、前記(逆)多重化方式は、時間(逆)多重化、周波数(逆)多重化、および/または符号(逆)多重化を含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項11】
基本からの受信側配置生成方法は、基本部分を含み、基本MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置に拡張部分を含
め、または送信からの受信側配置生成方法は、基本部分を含み、送信MIMO参照信号配置から受信側MIMO参照信号配置に拡張部分を含める、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
前記基本部分は、基本MIMO参照信号配置における参照信号位置を含み、前記拡張部分は、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有するが、異なる受信側アンテナを有し、前記基本MIMO参照信号配置にはない複数の参照信号位置を含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記拡張部分は、変更および更新される、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記受信側デバイスによって、前記受信側MIMO参照信号パターンによって指示される参照信号位置上のチャネルを測定してベクトルyにするステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
MIMOチャネル推定は、前記参照信号に対するチャネル測定および前記事前知識からのものであり、ベクトルyにおいて表された前記参照信号に対するチャネル測定およびチャネル空間基底行列Uによって表された事前知識は、コンパクトなチャネル基底θ
augおよびその左逆行列を必要とし、これは、
θ
aug=P
Rx*U
【数1】
として定義され、式中、P
Rxは、前記受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、係数のベクトルaは、
【数2】
に従って決定され、MIMOチャネル
【数3】
は、
【数4】
に従って推定される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
MIMOチャネルのサブセット
【数5】
が推定される必要がある場合、
【数6】
に従い、式中、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである、請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能である場合、MIMOチャネル
【数7】
は、
【数8】
に従って推定され、式中、a’は、aのベクトル係数のサブセットである、請求項
15に記載の方法。
【請求項18】
係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能であり、かつMIMOチャネルのサブセット
【数9】
のみが推定される必要がある場合、MIMOチャネル
【数10】
は、
【数11】
に従って推定され、式中、a’は、係数のベクトルaのサブセットであり、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである、請求項
15に記載の方法。
【請求項19】
拡張部分が変更される場合、前記受信側MIMO参照信号配置は、配置行列P
Rx__updateとして更新され、それに応じて、コンパクトなチャネル基底θ
augおよびその左逆行列が、
θ
aug=P
Rx__update*U
【数12】
として更新される、
請求項14に記載の方法。
【請求項20】
受信側配置からのパターン生成方法は、受信側配置からのパターン生成方法の中から選択される、請求項
7に記載の方法。
【請求項21】
基本からの受信側配置生成方法は、基本からの受信側配置生成方法の中から選択され、または送信からの受信側配置生成方法は、送信からの受信側配置生成方法の中から選択される、請求項
8に記載の方法。
【請求項22】
前記受信側デバイスが属する領域が複数の小領域を含
み、異なる領域がオーバーラップしているかまたは分離されてい
る、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
MIMO送信が開始し、送信側デバイスおよび受信側デバイスが関連付けられている領域が決定される前に、
前
記受信側デバイスによって、前記領域に関連付けられた事前知
識、受信側MIMO参照信号パターンを取得するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
事前知識は、チャネル空間基底行列Uによって直接表されるか、またはコンパクトなチャネル行列θ
augもしくはその左逆行列によって
θ
aug=P
Rx*U
【数13】
として間接的に表さ
れ、式中、P
Rxは、前記受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は、明示的に通知され得るか、またはチャネル空間基底行列Uおよび受信側MIMO参照信号配置から計算さ得る、請求項
23に記載の方法。
【請求項25】
受信側MIMO参照信号パターンは、明示的に通知さ
れるか、または受信側配置からのパターン生成方法における受信側MIMO参照信号配置から生成さ
れる、請求項
24に記載の方法。
【請求項26】
受信側MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または基本からの受信側配置生成方法における基本MIMO参照信号配置から生成され得る、請求項
25に記載の方法。
【請求項27】
基本MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または、チャネル空間基底行列U
Hからr個のピボット位置が取得され、前記r個のピボット位置は前記基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、U
HはUのエルミート転置であること、に従って前記チャネル空間基底行列Uによって表された事前知識から計算され得る、請求項
26に記載の方法。
【請求項28】
明示的に通知された受信側MIMO参照信号配置は、構成受信側参照信号配置の組合せによって表され得、前記構成受信側参照信号配置は、予め定義され、予め記憶される、請求項
25に記載の方法。
【請求項29】
受信側MIMO参照信号配置によって決定された参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックは、yのベクトルにおける前記参照信号位置に対するチャネル測定を含
む、請求項2に記載の方法。
【請求項30】
受信側MIMO参照信号配置によって決定された参照信号位置に対するチャネル測定に基づくフィードバックは、
【数14】
に従って、係数のベクトルaまたは係数のサブセットa’を含
み、コンパクトなチャネル行列θ
augまたはその左逆行列は以下の通りであり、
θ
aug=P
Rx*U
【数15】
式中、P
Rxは、前記受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、θ
augおよび
【数16】
は、受信側MIMO参照信号配置およびチャネル空間基底行列Uから与えられるか、または計算されることができる、請求項2に記載の方法。
【請求項31】
チャネル推定の方法であって、
送信側デバイスによって、送信MIMO参照信号パターンを使用して多入力多出力(MIMO)参照信号を送信するステップであって、前記送信MIMO参照信号パターンが送信MIMO参照信号配置を含み、前記送信MIMO参照信号配置が、空間、時間、周波数、および/または符号におけるリソースの不均一パターンであり、事前知識から計算され、前記事前知識が、領域に関連付けられた複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、ステップ
を含む、方法。
【請求項32】
前記送信側デバイスによって、参照信号に対するチャネル測定に基づくフィードバックを受信するステップと、
前記送信側デバイスによって、前記フィードバックおよび前記事前知識からMIMOチャネルを推定するステップと
をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記事前知識は、チャネル空間基底行列Uによって表され、前記チャネル空間基底行列Uは、複数の正規直交チャネル基底ベクトルからなり、空間、時間、周波数、および/または符号を含む多次元MIMOチャネル形式からベクトル化された複数のMIMOチャネルサンプルから取得される、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
チャネル空間基底行列Uによって表された前記事前知識は、領域に関連付けられ、異なるチャネル空間基底行列Uによって表された異なる事前知識は、異なる領域に関連付けられる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
複数の異なる領域の各々に対する複数のMIMOチャネルサンプルが再成形され、長さnのベクトル化されたMIMOチャネルサンプルで構成されたチャネル訓練行列Aに配置され、
前記チャネル空間基底行列Uは、
SVD(A)=UΣV
H
によるチャネル訓練行列Aのランク低減切り捨て特異値分解(SVD)に基づくものであり、
訓練行列Aに対する前記SVDは、最大のr個の特異値を保持することによって切り捨てられ、rは、定義されたランクであり、前記チャネル空間基底行列Uは、n×rのサイズを有する、
請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記送信側デバイスによって、前記送信側デバイスおよび受信側デバイスが属する領域、前記領域に関連付けられたチャネル空間基底行列Uによって表される前記事前知識、ならびに送信MIMO参照信号パターンを取得するステップ
をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記送信MIMO参照信号パターンは、
MIMOチャネル空間内のどのサブキャリア上およびどの送信側アンテナ上で参照信号が送信されるべきかをその各々が指示する、参照信号位置を含む送信MIMO参照信号配置、
参照信号ごとの送信信号値、または
参照信号ごとの多重化方式
のうちの少なくとも1つを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
送信MIMO参照信号パターンを使用する前に、
前記送信側デバイスによって、送信MIMO参照信号配置および送信配置からのパターン生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記送信側デバイスによって、基本MIMO参照信号配置および基本からの送信配置生成方法を取得するステップ
をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記チャネル空間基底行列U
H
からr個のピボット位置が取得され、前記r個のピボット位置は前記基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、U
H
はUのエルミート転置であり、MIMOチャネル空間は、前記数のサブキャリア、前記数の送信側アンテナ、および前記数の受信側アンテナを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
送信配置からのパターン生成方法は、送信MIMO参照信号配置における参照信号ごとの送信信号値および多重化方式を指定し、前記多重化方式は、時間多重化、周波数多重化、および/または符号多重化を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
基本からの送信配置生成方法は、同じサブキャリアおよび同じ送信側アンテナを共有するが、異なる受信側アンテナを有する基本MIMO参照信号配置における任意の2つの参照信号位置を、前記送信MIMO参照信号配置における1つの参照信号位置にマージする、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
MIMOチャネル推定は、参照信号に対するチャネル測定および前記事前知識からのものであり、ベクトルyにおいて表された前記参照信号に対するチャネル測定およびチャネル空間基底行列Uによって表された事前知識は、コンパクトなチャネル基底θ
aug
およびその左逆行列を必要とし、これは、
θ
aug
=P
Rx
*U
【数17】
として定義され、
式中、P
Rx
は、受信側MIMO参照信号配置によって決定される配置行列であり、係数のベクトルaは、
【数18】
に従って決定され、MIMOチャネル
【数19】
は、
【数20】
に従って推定される、請求項31に記載の方法。
【請求項44】
MIMOチャネルのサブセット
【数21】
が推定される必要がある場合、
【数22】
に従い、
式中、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである、
請求項43に記載の方法。
【請求項45】
係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能である場合、MIMOチャネル
【数23】
は、
【数24】
に従って推定され、
式中、a’は、aのベクトル係数のサブセットである、
請求項43に記載の方法。
【請求項46】
係数のベクトルaのサブセットのみが利用可能であり、かつMIMOチャネルのサブセット
【数25】
のみが推定される必要がある場合、MIMOチャネル
【数26】
は、
【数27】
に従って推定され、
式中、a’は、係数のベクトルaのサブセットであり、U’は、チャネル空間基底行列Uのサブセットである、
請求項43に記載の方法。
【請求項47】
送信配置からのパターン生成方法は、複数の送信配置からのパターン生成方法の中から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項48】
基本からの送信配置生成方法は、基本からの送信配置生成方法の中から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項49】
送信側デバイスが属する領域が複数の小領域を含み、異なる領域がオーバーラップしているかまたは分離されており、送信側デバイスが異なる領域に関連付けられている、請求項31に記載の方法。
【請求項50】
MIMO送信が開始し、送信側デバイスおよび受信側デバイスが関連付けられている領域が決定される前に、
前記送信側デバイスによって、前記領域に関連付けられた事前知識、送信MIMO参照信号パターンを取得するステップ
をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項51】
送信MIMO参照信号パターンは、明示的に通知され得るか、または送信配置からのパターン生成方法における送信MIMO参照信号配置から生成され得る、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
送信MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または基本からの送信配置生成方法における基本MIMO参照信号配置から生成され得る、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
基本MIMO参照信号配置は、明示的に通知され得るか、または、チャネル空間基底行列U
H
からr個のピボット位置が取得され、前記r個のピボット位置は前記基本MIMO参照信号配置に対応し、サブキャリア、送信側アンテナ、および受信側アンテナによるMIMOチャネル空間内の参照信号位置を各々定義し、U
H
はUのエルミート転置であること、に従って前記チャネル空間基底行列Uによって表された事前知識から計算され得る、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
明示的に通知された送信MIMO参照信号配置は、構成参照信号配置の組合せによって表され得、前記構成参照信号配置は、予め定義され、予め記憶される、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記送信側デバイスによって、
【数28】
に従って決定されたaのベクトル係数、
MIMOチャネル
【数29】
が、
【数30】
に従って推定され、
式中、Uが、チャネル空間基底行列であること、
に従ってMIMOチャネルを推定するステップ
をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項56】
前記送信側デバイスによって、
【数31】
に従って決定された係数のベクトルa、
MIMOチャネルのサブセット
【数32】
が、
【数33】
に従って推定され、
式中、U’が、チャネル空間基底行列Uのサブセットであること、
に従ってMIMOチャネルのサブセットを推定するステップ
をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項57】
前記送信側デバイスによって、
MIMOチャネル
【数34】
が、
【数35】
または
【数36】
に従って推定され、
式中、Uが、チャネル空間基底行列であること、
に従ってMIMOチャネルを推定するステップ
をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項58】
前記送信側デバイスによって、
MIMOチャネルのサブセット
【数37】
が、
【数38】
または
【数39】
に従って推定され、
式中、U’が、チャネル空間基底行列Uのサブセットであること、
に従ってサブセットMIMOチャネルを推定するステップ
をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項59】
装置であって、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、前記メモリは前記プロセッサに結合され、メモリは命令を記憶し、前記命令が実行されると、前記プロセッサに
請求項1から30、31から58のいずれか一項に記載の方法を行わせる、装置。
【請求項60】
請求項1から30、31から58のいずれか一項に記載の方法を行う手段またはユニットを備える、装置。
【請求項61】
コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されると、装置に、請求項1から30、31から58のいずれか一項に記載の方法を行わせるコンピュータ実行可能命令を記憶している、コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】