(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】
(54)【発明の名称】異原子価置換アルジロダイト型固体電解質
(51)【国際特許分類】
【FI】
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】
(86)(22)【出願日】
(85)【翻訳文提出日】
(86)【国際出願番号】
(87)【国際公開番号】
(87)【国際公開日】
(32)【優先日】
(33)【優先権主張国・地域又は機関】
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501094270
【氏名又は名称】ユミコア
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】エノーラ・ラヴァナント
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ホフマン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィシャンク・クマール
(72)【発明者】
【氏名】フロレンシア・マルキーニ
【テーマコード(参考)】
【Fターム(参考)】
4G072AA20
4G072BB05
4G072GG01
4G072GG03
4G072HH33
4G072JJ34
4G072RR13
4G072TT30
4G072UU30
5G301CA05
5G301CA08
5G301CA16
5G301CA26
5G301CA30
5G301CD01
5G301CE02
5H029AJ06
5H029AJ12
5H029AM12
5H029CJ02
5H029CJ08
5H029DJ09
5H029HJ02
5H029HJ20
5H050AA12
5H050AA15
5H050BA17
5H050DA13
5H050EA15
5H050GA02
5H050GA10
5H050HA02
5H050HA17
(57)【要約】
本発明は、異原子価置換アルジロダイト型固体電解質に関する。これらの固体電解質は、イオン伝導率の増加を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項】
式(I)による組成を有する固体電解質:
Li
7-aYS
5-aX
1+a (I)
(式中、-1.0≦a≦1.0であり、
Yは、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、かつ
Xは、F、Cl、Br、I、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるが、
ただし、Y=Geおよびa=0の場合、X≠Brである)。
【請求項】
-0.99≦a≦0.99、好ましくは、-0.75≦a≦0.75、より好ましくは、-0.5≦a≦0.5、最も好ましくは、a=-0.5、0、0.5である、請求項1に記載の固体電解質。
【請求項】
Yが、SiまたはGe、好ましくはSiである、請求項1または2に記載の固体電解質。
【請求項】
Xが、F、Cl、BrまたはIであり、好ましくは、Cl、BrまたはIであり、より好ましくは、BrまたはIであり、最も好ましくは、XがIである、請求項1~3のいずれか1項に記載の固体電解質。
【請求項】
式(I)a~iによる組成を有する、請求項1~4のいずれかに記載の固体電解質。
【表】
【請求項】
0.1~5mS/cm、好ましくは0.5~2.5mS/cm、より好ましくは1~2mS/cmのイオン伝導率を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の固体電解質。
【請求項】
固体電解質、好ましくは請求項1~6のいずれか1項に記載の固体電解質を製造する製造方法であって、以下:
a)Li、S、Y、およびXを含む前駆体のセットを提供する工程と、
b)前記前駆体のセットを混合して、固体電解質混合物を得る工程と、
c)前記固体電解質混合物の熱処理を行い、固体電解質を得る工程と、
を含み、ここで、Yが、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、
Xが、F、Cl、BrおよびIならびにそれらの組み合わせからなる群から選択され、好ましくは、Xが、F、Cl、BrまたはIであり、より好ましくは、Xが、Cl、BrまたはIであり、さらにより好ましくは、Xが、BrまたはIであり、最も好ましくは、XがIである、製造方法。
【請求項】
負極、正極、および固体電解質層を備える電池であって、前記正極、前記負極、および前記固体電解質層のうちの少なくとも一つが、請求項1~7のいずれか1項に記載の固体電解質を含む、電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【】
本発明は、異原子価置換アルジロダイト型固体電解質、該固体電解質を製造するための方法、および該固体電解質を含む電池
【背景技術】
【】
小型で軽量の電子製品、電子装置、通信装置、およびこれに類するものの開発が急速に進歩しており、環境問題に関して電気車両の必要性が広く浮上してきたため、これらの製品の電源として使用される二次電池の性能の向上に対する需要がある。これらのうち、リチウム二次電池は、高エネルギー密度および高基準電極電位のために、高性能電池として注目を浴びている。
【】
しかしながら、リチウム二次電池で従来使用されている電解質は、有機溶媒などの液体電解質である。したがって、電解質の液漏れや火災のリスクなどの安全上の問題が連続的に発生する可能性がある。最近、液体電解質ではなく固体電解質を含む固体電池が、リチウム二次電池の安全面を改善するために開発され、多くの注目を集めている。例えば、固体電解質は一般的に、不燃性または難燃性の特性のために、液体電解質よりも安全である。
【】
固体電解質は、酸化物系固体電解質、ポリマー系電解質、および硫化物系電解質を含む構成であってもよい。硫化物系電解質は、アルジロダイト型結晶構造を有する硫化物系固体電解質などの酸化物系およびポリマー系固体電解質と比較して、その高いリチウムイオン伝導率範囲に起因して一般的に使用されている。
【】
Minafra et al (J. Mater. Chem. A 2018, 6, 645-651)は、Li6.125P0.875Si0.125S5BrおよびLi6.35P0.65Si0.35S5Brなど、0≦x≦0.5の一般式Li6+xP1-xSixS5Brを有する固体電解質の合成を記載する。
【】
Strauss et al (Inorg. Chem. 2020, 59, 12954-12959)は、アルジロダイト構造を有するLi7GeS5Brの合成を記載する。
【】
本発明の目的は、異原子価置換アルジロダイト型固体電解質を提供することである。
【】
本発明のさらなる目的は、該固体電解質を製造するための方法を提供することである。
【】
本発明のさらなる目的は、該固体電解質を含む電池を提供することである。
【発明の概要】
【】
第一の態様では、本発明の目的は、式(I)による組成を有する、固体電解質を提供することによって達成される:
【】
Li7-aYS5-aX1+a(I)
【】
式中、-1.0≦a≦1.0であり、
Yは、Si、Ge、およびTiからなる群から選択され、
Xは、F、Cl、Br、I、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【】
非常に好ましい本発明の固体電解質であるが、ただし、Y=Geおよびa=0の場合、X≠Brである。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、式(II)による組成を有する。
【】
Li7-bYS5-bZQb (II)
【】
式中、0<b≦1.0であり、
Yは、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、
Zは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、
Qは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、かつ
ZおよびQは、同じハロゲンではない。
【】
本発明者らは驚くべきことに、異原子価置換アルジロダイト型固体電解質の組成が、添付の実施例に示されるように、2mS.cm-1までのイオン伝導率の増加 を示すことを見出した。
【】
いかなる理論にも束縛されることを望むものではないが、本発明者らは、PのSi、GeまたはTiによる異原子価置換が、単位セルの拡張、ならびに構造内に追加のリチウムカチオンを含めることにつながると考えている。さらに、ハロゲン化物置換は、X-/S2-部位障害の増加をもたらす。したがって、構造を変化させることによって、リチウム含有量が増加するだけでなく、イオン相互作用が増加し、添付の実施例に示されるようなイオン伝導率の増加につながる。さらに、これらの観察は、二つの指標であるEhull(外殻上のエネルギー)およびEmig(移動エネルギー障壁)に基づいてアルジロダイト構造へのリチウム拡散速度の予測に焦点を当てた計算モデリングによって支持された。Ehullは、特定のアルジロダイト化合物の安定性を特定し、一方でEmigはイオン伝導率の予測因子である。
【】
さらなる態様では、本発明は、該固体電解質を製造するための方法を提供する。
【】
さらなる態様では、本発明は、本発明による固体電解質を含む電池を提供する。
【図面の簡単な説明】
【】
【図】Bruker製のドーム型を有する気密標本ホルダー内で、298Kで記録されたLi7SiS5I、Li7SiS5BrおよびLi7SiS5ClのX線回折パターンである。
【図】Bruker製のドーム型を有する気密標本ホルダー内で、298Kで記録されたLi7.5SiS4.5I0.5およびLi7SiS5IのX線回折パターンである。
【図】Bruker製のドーム型を有する気密標本ホルダー内で、298Kで記録されたLi6.5SiS4.5Br0.5IおよびLi6.5SiS4.5BrI0.5のX線回折パターン。
【発明を実施するための形態】
【】
図面および以下の詳細な説明では、本発明の実施を可能にするための、好ましい実施形態を詳細に説明する。本発明はこれらの特定の好ましい実施形態を参照して説明されているが、本発明はこれらの好ましい実施形態に限定されないことが理解されるであろう。反対に、本発明は、以下の詳細な説明および添付図面を考慮することで明らかとなる多数の代替例、変形例、および均等物を含む。
【】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「含む/備える/有する(comprising)」という用語は、その後に列記される手段に限定されるものとして解釈されるべきではなく、他の要素またはステップを除外するものではない。これは、言及される記載された特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を指定するものとして解釈される必要があるが、一つ以上の他の特徴、整数、ステップ、もしくは構成要素、またはそれらの群の存在または追加を妨げない。したがって、「成分AおよびBを含む組成物」という表現の範囲は、成分AおよびBのみからなる組成物に限定されるべきではない。これは、本発明に関して、組成物における関連するというだけの成分がAおよびBであることを意味する。したがって、「含む(comprising)」および「含む(including)」という用語は、より制限的な用語「から本質的になる(consisting essentially of)」および「からなる(consisting of)」を包含する。
【】
本明細書で使用される場合、「固体電池」という用語は、固体電極(例えば、陽極および陰極)ならびに固体電解質などの、固体または実質的に固体の構成要素のみを含む、セルまたは電池を指す。
【】
本明細書で使用される場合、「アルジロダイト型結晶構造」という用語は、天然に存在するAg8GeS6およびLi7PS6(アルジロダイト)に類似した結晶構造またはシステムを有する結晶構造を指す。アルジロダイト型結晶構造は、斜方対称であってもよく、F-43m空間群に記載されてもよい。いくつかの実施形態では、アルジロダイト型結晶構造はまた、例えば、CuKα線波長を使用して、2θ=15.5±1°、18±1°、26±1°、30.5±1°、および32±1°でおよそ回折ピークを観察することによって、X線回折によって経験的に測定することができる。本明細書で言及されるX線回折(XRD)は、θ-θ配置のCu(Kα1-Kα2)放射線のいずれかを備えたBruker D8回折計を使用して実施されたXRD実験を指す。Bruker製の気密サンプルホルダードーム窓(X線に対して透明)が使用されることが好ましい。好ましくは、パターンは、2θ=10°~50°で、0.02°のステップサイズで測定された。
【】
本明細書で言及されるイオン伝導率は、別段の記載がない限り、23℃で決定されるイオン伝導率を指す。これは、好ましくは、BioLogic CESHセルを用いて375MPaで13mmダイ内の冷間プレスしたサンプル上で決定され、スペクトルは、7MHz~1Hzの周波数範囲で50mVのAC摂動を適用することによってMTZ 35周波数応答アナライザを使用して記録された。好ましくは、ペレットの相対密度は90~92%であり、厚さはおよそ2.5mmであった。好ましくは、ニッケル箔を、イオン遮断電極としてペレットの表面上に押し付けた。より好ましくは、スペクトルは、10℃間隔で、23℃の範囲の温度の間で測定された。
【】
本明細書で使用される場合、「固体電解質」という用語は、本質的にいかなる液体も含まない電解質を指す。「本質的に液体を含まない」という用語は、固体電解質が、固体電解質の総重量に対して10重量%未満の液体、好ましくは7.5重量%未満、より好ましくは5重量%未満、さらにより好ましくは2.5重量%未満、最も好ましくは1重量%未満の液体を含むことを意味する。より好ましい実施形態では、固体電解質は、固体電解質の総重量に対して1000ppm未満の液体、好ましくは500ppm未満、より好ましくは100ppm未満、さらにより好ましくは50ppm未満、最も好ましくは10ppm未満の液体を含む。
【】
固体電解質
第一の態様では、本発明の目的は、式(I)による組成を有する、固体電解質を提供することによって達成される:
【】
Li7-aYS5-aX1+a(I)
【】
式中、-1.0≦a≦1.0であり、
Yは、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、かつ
Xは、F、Cl、Br、I、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【】
非常に好ましい本発明による固体電解質であるが、ただし、Y=Geおよびa=0の場合、X≠Brである。
【】
特定の非常に好ましい実施形態では、本発明の固体電解質であるが、ただし、固体電解質は、式(I)’に従わない。
【】
Li7GeS5X(I)’
【】
式中、Xは、F、Cl、Br、I、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、-0.99≦a≦0.99、好ましくは、-0.95≦a≦0.95、より好ましくは、-0.75≦a≦0.75、最も好ましくは、-0.5≦a≦0.5である。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、a=-0.5、0または0.5、より好ましくは、a=0.5である。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、Yは、Si、GeまたはTiであり、好ましくは、Yは、SiまたはGeである、または、好ましくは、Yは、SiまたはTiであり、より好ましくは、YはSiである。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、Xは、Cl、Br、I、またはそれらの組み合わせであり、好ましくは、Xは、Br、Iまたはそれらの組み合わせであり、より好ましくは、Xは、BrまたはIである。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、Xは、F、Cl、BrまたはIであり、好ましくは、Xは、Cl、BrまたはIであり、より好ましくは、Xは、BrまたはIであり、最も好ましくは、XはIである。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xの少なくとも50モル%はFを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はFを表し、最も好ましくは、XはFを表す。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xは、F、Cl、Br、Iまたはそれらの組み合わせを表し、Xの少なくとも50モル%はFを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はFを表す。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xの少なくとも50モル%はClを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はClを表し、最も好ましくは、XはClを表す。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xは、F、Cl、Br、Iまたはそれらの組み合わせを表し、Xの少なくとも50モル%はClを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はClを表す。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xの少なくとも50モル%はBrを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はBrを表し、最も好ましくは、XはBrを表す。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xは、F、Cl、Br、Iまたはそれらの組み合わせを表し、Xの少なくとも50モル%はBrを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はBrを表す。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xの少なくとも50モル%はIを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はIを表し、最も好ましくは、XはIを表す。
【】
本発明の好ましい実施形態によれば、固体電解質が提供され、Xは、F、Cl、Br、Iまたはそれらの組み合わせを表し、Xの少なくとも50モル%はIを表し、好ましくは、Xの少なくとも80モル%はIを表す。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は本発明によるものであり、
・ Yは、Siであり、
・ Xは、Clであり、かつ
・ -0.5≦a≦0.5、好ましくは、-0.5≦a≦0、より好ましくは、a=0または0.5である。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は本発明によるものであり、
・ Yは、Siであり、
・ Xは、Brであり、かつ
・ -0.5≦a≦0.5、好ましくは、a=-0.5、0または0.5、より好ましくは、a=-0.5または0.5である。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は本発明によるものであり、
・ Yは、Siであり、
・ Xは、Iであり、かつ
・ -0.5≦a≦0.5、好ましくは、a=-0.5、0または0.5、より好ましくは、a=0.5である。
【】
より好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、固体電解質は、式(I)a~iによるものである。
【】
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は本発明によるものであり、粉末である。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、アルジロダイト型結晶構造を有する本発明によるものである。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は本発明によるものであり、Li:Y:S:Xのモル比は、(5~8):(0.9~1.1):(4~6):(0.1~1.9)、好ましくは(6.5~7.5):(0.99~1.01):(4.5~5.5):(0.5~1.5)、より好ましくは(6.5):(1.0):(4.5):(1.5)または(7.0):(1.0):(5.0):(1.0)または(7.5):(1.0):(4.5):(0.5)である。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明に従い、XRDによって測定した場合、少なくとも90%、好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも99%の純度を有する。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明に従い、0.1~5mS/cm、好ましくは、0.5~3.5mS/cm、より好ましくは、1~2.5mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)aに従い、好ましくは、0.5~1.5mS/cm、より好ましくは、0.75~1.25mS/cm、最も好ましくは約1.1mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)bに従い、好ましくは、0.5~1.5mS/cm、より好ましくは、0.75~1.25mS/cm、最も好ましくは約1.0mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)dに従い、好ましくは、1.0~2.0mS/cm、より好ましくは、1.25~1.75mS/cm、最も好ましくは、約1.5mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)eに従い、好ましくは、1.0~2.0mS/cm、より好ましくは、1.25~1.75mS/cm、最も好ましくは、約1.3mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)fに従い、好ましくは、1.0~2.0mS/cm、より好ましくは、1.25~1.75mS/cm、最も好ましくは、約1.5mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)gに従い、好ましくは、1.0~2.5mS/cm、より好ましくは、1.50~2.0mS/cm、最も好ましくは、約1.7mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)hに従い、好ましくは、1.0~2.5mS/cm、より好ましくは、1.50~2.0mS/cm、最も好ましくは、約1.7mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(I)iに従い、好ましくは、1.0~2.5mS/cm、より好ましくは、1.50~2.0mS/cm、最も好ましくは、約1.8mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、式(II)による組成を有する。
【】
Li7-bYS5-bZQb (II)
【】
式中、0<b≦1.0であり、
Yは、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、
Zは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、
Qは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、かつ
ZおよびQは、同じハロゲンではない。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、0.01≦b≦0.99、好ましくは、0.25≦b≦0.75、より好ましくは、0.4≦b≦0.6、最も好ましくは、bは約0.5である。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、Yは、Si、GeまたはTiであり、好ましくは、Yは、SiまたはGeであるか、または、好ましくは、Yは、SiまたはTiであり、より好ましくは、YはSiである。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、Zは、Cl、BrまたはIであり、好ましくは、BrまたはIである。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、Qは、Cl、BrまたはIであり、好ましくは、BrまたはIである。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、式中、
・ Yは、Siであり、
・ Zは、Brであり、
・ Qは、Iであり、かつ
・ 0.25≦b≦0.75、より好ましくは、0.4≦b≦0.6、最も好ましくは、bは約0.5である。
【】
特定の好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、式中、
・ Yは、Siであり、
・ Zは、Iであり、
・ Qは、Brであり、かつ
・ 0.25≦b≦0.75、より好ましくは、0.4≦b≦0.6、最も好ましくは、bは約0.5である。
【】
より好ましい実施形態では、固体電解質は、本発明によるものであり、固体電解質は、式(II)a~bに従う:
【表】
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、アルジロダイト型結晶構造を有する式(II)によるものである。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、Li:Y:S:Z:Qのモル比は、(5~8):(0.9~1.1):(4~6):(0.1~1.5):(0.1~1.5)、好ましくは(6.5~7.5):(0.99~1.01):(4.5~5.5):(0.5~1.0):(0.5~1.0)、より好ましくは(6.5):(1.0):(4.5):(0.5):(1.0)または(6.5):(1.0):(4.5):(1.0):(0.5)または(7.0):(1.0):(5.0):(0.5):(0.5)である。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、XRDにより測定した場合、少なくとも90%、好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも99%の純度を有する式(II)に従う。
【】
好ましい実施形態では、固体電解質は、式(II)に従い、0.1~5mS/cm、好ましくは、0.5~3.5mS/cm、より好ましくは、1~2.5mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(II)aに従い、好ましくは、1.5~2.5mS/cm、より好ましくは、2.0~2.5mS/cm、最も好ましくは、約2.4mS/cmの導電率を有する。
【】
特定の好ましい実施形態では、本発明の固体電解質は、式(II)bに従い、好ましくは、1.5~2.5mS/cm、より好ましくは、2.0~2.5mS/cm、最も好ましくは、約2.1mS/cmの導電率を有する。
【】
製造方法
第二の態様では、本発明は、固体電解質を製造する方法を提供し、方法は以下:
a)Li、S、Y、およびXを含む前駆体のセットを提供する工程と、
b)前駆体のセットを混合して、固体電解質混合物を得る工程と、
c)固体電解質混合物の熱処理を行い、固体電解質を得る工程と、
を含み、ここで、Yは、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、
Xは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、好ましくは、Cl、BrまたはIであり、より好ましくは、BrまたはIであり、最も好ましくはIである。
【】
本方法の好ましい実施形態では、Xは、ZおよびQからなり、
ここで、Zは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、好ましくは、Cl、BrまたはIであり、より好ましくは、BrまたはIであり、
Qは、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択され、好ましくは、Cl、BrまたはIであり、より好ましくは、BrまたはIであり、かつ
ZおよびQは、同じハロゲンではない。
【】
非常に好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、前駆体のセットは、Li2S、Si2S、Ge2S、およびTi2Sからなる群のうちの一つ以上、好ましくはSi2S、ならびにLiI、LiBr、およびLiClからなる群のうちの一つ以上を含む。
【】
非常に好ましい実施形態では、本製造方法は本発明によるものであり、固体電解質は、本発明の第一の態様による固体電解質、好ましくは式(I)による固体電解質、および/または式(II)による固体電解質、好ましくは式(I)a~iおよび/または式(I)a~bによる固体電解質である。
【】
当業者によって理解されるように、本発明の第一の態様による固体電解質に関連するすべての本発明による固体電解質を製造する本製造方法に準用される。例えば、固体電解質の文脈で本開示で説明した式(I)、式(II)、純度レベルおよび導電率レベルに関連する様々な本発明による固体電解質を製造する製造方法に等しく適用可能である。
【】
好ましい実施形態では、本製造方法は本発明によるものであり、工程b)の固体電解質前駆体の混合は、混合、粉砕、攪拌、ボールミル粉砕、またはそれらの組み合わせを含む構成であってもよい。
【】
好ましい実施形態では、本製造方法は、工程b)の前駆体のセットを、少なくとも100rpmの混合速度、好ましくは少なくとも300rpmの混合速度、最も好ましくは少なくとも400rpmの混合速度で混合する、本発明による。好ましい実施形態では、本製造方法は、工程b)の前駆体のセットを、最大で1000rpmの混合速度、好ましくは最大で900rpmの混合速度、最も好ましくは最大で800rpmの混合速度で混合する、本発明による。好ましい実施形態では、本製造方法は、工程b)の前駆体のセットを、100~1000rpmの混合速度、好ましくは300~900rpmの混合速度、最も好ましくは400~800rpmの混合速度で混合する、本発明による。
【】
特定の好ましい本発明による方法であり、工程b)の前駆体のセットの混合は、電気ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、振動ミキサーミルもしくはSPEXミルなどのボールミル、ビーズミル、ホモジナイザー、スクリューミキサー、水平ミキサー、プルシェアミキサー、ジャーミル、ドラムミル、またはローラーベンチなどの混合手段を使用することによって実施される。より好ましい一実施形態では、工程b)の前駆体のセットの混合は、一つ以上のセラミックまたはジルコニアボールを前駆体のセットに添加することによって実施される。当業者によって理解されるように、セラミックまたはジルコニアボールの量およびサイズは、前駆体のセットの総固体量を考慮して変更される。当業者によって理解されるように、これらのセラミックまたはジルコニアボールは、熱処理工程c)の前に除去される。
【】
好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程b)の前駆体のセットの混合は、少なくとも1時間、好ましくは少なくとも5時間、最も好ましくは少なくとも10時間である。好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程b)の前駆体のセットの混合は、最大70時間、好ましくは最大50時間、最も好ましくは最大30時間である。好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程b)の前駆体のセットの混合は、1時間~70時間、好ましくは5時間~50時間、最も好ましくは10時間~30時間である。
【】
好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程b)の固体電解質前駆体混合物の混合は、少なくとも5℃、好ましくは少なくとも10℃、より好ましくは少なくとも15℃の温度で行われる。好ましい本発明による製造方法であり、工程b)の固体電解質前駆体混合物の混合は、50℃未満、好ましくは40℃未満、より好ましくは30℃未満の温度で行われる。好ましい本発明による製造方法であり、工程b)の固体電解質前駆体混合物の混合は、5~50℃の温度、好ましくは10~40℃の温度、より好ましくは15~30℃の温度で行われる。
【】
特定の好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程b)の固体電解質前駆体の混合は、
・ 1時間~70時間の混合時間、好ましくは5時間~50時間、最も好ましくは10時間~30時間の混合時間、
・ 100~1000rpmの混合速度、好ましくは300~900rpmの混合速度、最も好ましくは400~800rpmの混合速度で行われる。
【】
好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程c)の固体電解質混合物の熱処理は、少なくとも100℃、好ましくは少なくとも150℃、より好ましくは少なくとも200℃、さらにより好ましくは少なくとも250℃、最も好ましくは少なくとも300℃の温度で行われる。好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程c)の固体電解質混合物の熱処理は、1000℃未満、好ましくは900℃未満、より好ましくは750℃未満、さらにより好ましくは600℃未満、最も好ましくは500℃未満の温度で行われる。好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程c)の固体電解質混合物の熱処理は、100~1000℃、好ましくは200~750℃、最も好ましくは250~450℃の温度で行われる。
【】
好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程c)の固体電解質混合物の熱処理は、少なくとも1分、好ましくは少なくとも0.5時間、より好ましくは少なくとも1時間、さらにより好ましくは少なくとも1.5時間、最も好ましくは少なくとも2時間である。好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程c)の固体電解質混合物の熱処理は、24時間未満、好ましくは12時間未満、より好ましくは10時間未満、さらにより好ましくは8時間未満、さらにより好ましくは6時間未満である。好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程c)の固体電解質混合物の熱処理は、0.5時間~24時間、好ましくは1時間~12時間、より好ましくは2時間~6時間である。
【】
特定の好ましい実施形態では、本製造方法は、本発明によるものであり、工程c)の固体電解質混合物の熱処理は、
・ 100~1000℃、好ましくは200~750℃、最も好ましくは250~450℃の温度で行われ、かつ
・ 0.5時間~24時間、好ましくは1時間~12時間、最も好ましくは2時間~6時間行われる。
【】
プロダクト・バイ・プロセス
第三の態様では、本発明は、本発明の第二の態様による製造方法によって取得可能な固体電解質
【】
当業者によって理解されるように、本発明の第一の態様による固体電解質および/または本発明の第二の態様による製造方法を対象とするすべての本発明による製造方法によって得ることが可能な固体電解質に準用される。例えば、固体電解質の文脈において本明細書で説明した、式(I)、式(II)、純度レベル、および導電率レベルに関する様々な固体電解質を製造する方法によって得ることが可能な固体電解質に等しく適用可能である。
【】
電池
本発明の第四の態様は、負極、正極および固体電解質層を備える電池に関し、正極、負極および固体電解質層のうちの少なくとも一つは、本発明による固体電解質を含む。本発明の本固体電解質は、固体リチウムイオン電池もしくは固体リチウム一次電池の固体電解質層として、または正極もしくは負極の電極混合物と混合される固体電解質として使用することができる。
【】
好ましい実施形態では、電池は、固体電池、好ましくはリチウム固体電池である。
【】
使用
本発明の第五の態様は、電池、好ましくは固体電池、最も好ましくはリチウム固体電池における、本発明による固体電解質の使用
【】
本発明の第六の態様は、携帯型コンピュータ、タブレット、携帯電話、エネルギー貯蔵システム、電気車両、またはハイブリッド電気車両のいずれか一つにおける、好ましくは車両内またはハイブリッド電気車両内での、本発明による電池の使用
【】
本発明は、以下の実施例にさらに示される。
【実施例】
【】
試験方法の説明
計算プロトコル
計算モデルは、それぞれEhull(外殻上のエネルギー)およびEmig(移動エネルギー障壁)に基づいて、熱力学的安定性およびアルジロダイト構造へのリチウム拡散速度の予測に焦点を当てる。
【】
Ehullは、組み合わせ要素の多成分型相図に存在する他の相と比較して、相の相対的安定性を特定するための重要な指標である。例えば、アルジロダイト化合物の相安定性を特定するために、Li-P-S-Cl ケミカルスペース中のすべての既知の相のエネルギーを計算して、相図を構築する必要がある。0Kで多成分型相図の凸閉包を構築する方法は、標準的な計算方法である。次いで、各相のエネルギーを、0として見なされ「Ehull」と呼ばれる凸閉包のエネルギーを基準にして計算する。したがって、Ehullの値が高いほど、より高く、最も安定な相の凸閉包の上方にあり、かつ、その熱力学的安定性はより低い。このパラメータは、最も安定な化合物をランク付けし、合成可能である可能性が最も高いことを示すために使用される。
【】
充電中および放電中、リチウムイオンは、エネルギー障壁を乗り越えてポテンシャルエネルギー地形を横断することによって、一つの安定した部位から別の部位へと飛び移る。これらのエネルギー障壁の高さは、結合の長さ(形状から計算されたRA-X)を、その強度(sA-X)に関連させる結合原子価法によって推定される(AおよびXは、それぞれリチウムイオンおよびその隣接する原子である)。関係は、以下の式によって与えられる。
【】
sA-X=exp[(R0-RA-X/b)]
【】
式中、R0およびbは、経験的結合原子価(BO)パラメータである。この関係により、これらの結合原子価V(A)=Σx sA-Xの合計が、リチウムイオンの理想的な原子価(酸化状態)であるVidealに最も近い位置とする、電解質の局所構造内のモバイルリチウムイオンのアクセス可能な位置に位置することが可能になる。最低エネルギー経路は、原子価和偏差|V(A)-Videal(A)|が最小であり、対応するエネルギー障壁が、リチウムイオンが電解質中で拡散するための最低移動エネルギー障壁である経路である。移動エネルギー障壁(Emig)が低いほど、リチウムイオン拡散率が高くなり、したがって、結果として電解質のイオン伝導率が高くなる。したがって、Emigは、有望な候補をランク付けするためのイオン導電率の指標である。移動エネルギーは、CrysFMLライブラリの FullProf パッケージ内に分散されたコードBOND_STRで評価されている。
【】
合成プロトコル
全ての合成作業およびサンプル処理を、O2およびH2Oレベル<0.1ppmでAr充填グローブボックス内で行った。試薬Li2S(Albemarle、99.9%)、SiS2(LTS US、99%)、LiCl(Sigma Aldrich、99,98%)、および/またはLiBr(Sigma Aldrich、99%)、および/またはLiI(Sigma Aldrich、99.9%)の化学量論比を計量して、15gのバッチの前駆体を得た。前駆体を、直径20mmの16個のジルコニアボールと共に、250mLのジルコニアボールミリングジャーを用いるRestch PM 100に移した(ボール:粉末比は30:1であった)。前駆体を最初に100rpmで60分間ミル粉砕して混合物を均質化し、続いて510rpmで25時間の総持続時間のボールミル粉砕を行った。各サイクルは、5分間のミル粉砕および5分間の休息で構成され、全サイクルのミル粉砕方向を逆転させた。ボールミル粉砕工程の終了時に、およそ96重量%の材料が回収された。ボールミル粉砕粉末を、乾燥させた石英管に入れ、その後、Ar下で閉じ、熱処理のために炉(Nabertherm)に入れた。炉の温度を2℃/分のランプ速度で300℃にゆっくりと上昇させ、2時間保持し、室温に自然冷却した。次いで、反応した粉末を、乳棒および乳鉢を使用して粉砕し、さらなる分析のためにグローブボックス内に保存した。
【】
X線回折
粉末X線回折パターンを、θ-θ配置のCu(Kα1-Kα2)放射線のいずれかを備えたBruker D8回折計を使用して測定した。ドームタイプを有する気密サンプルホルダーを、測定に使用した。パターンを、0.02°のステップサイズで、2θ=10°~50°の間で測定した。
【】
イオン伝導率の測定値
約500mgのサンプルを、375MPaで13mmのダイを用いて一軸的に冷間プレスした。ペレットの相対密度は90~92%であり、厚さはおよそ2.5mmであった。ACインピーダンス分光法を、ポーチセル内のペレット中に取り付けることによってこれらのペレット上で実施し、7MHz~1Hzの周波数範囲で50mVのAC摂動を適用することによって、Biologicアナライザを使用してスペクトルを記録した。スペクトルを23°Cで測定した。ACインピーダンスデータを、ZviewまたはRelaxISソフトウェアを使用して解析した。
【】
実施例
表1は、式(I)に適合する一連の固体電解質のE
hullおよびE
migを示す。
【表】
表1:CEX1~3ならびにEX1~8およびEX11~20のE
hullおよびE
mig。
【】
表2は、一般的な合成プロトコルを介して合成された例の全体的な式を、それらの対応する、測定されたイオン伝導率EhullおよびEmigとともに示す。
【】
【表】
表2:CEX1、CEX42、EX1~10およびEX21の化学量論式およびイオン伝導率の値。
【】
EX1~8の例は、特許請求の範囲の請求項に記載されるような本発明によるものである。EX9およびEX10の例は、特許請求の範囲の請求項に記載されるような本発明によるものではない。
【】
n.a=該当なし。
【】
粉末X線回折データのプロファイルマッチングは、アルジロダイト構造がサンプルEX2、4、7(図1)、EX6および7(図2)、ならびにEX9および10(図3)に対して保持され、前駆体または他の不純物の相に対応するピークは観察されないことを示唆している。
【図】
【図】
【図】
【手続補正書】
【提出日】
【手続補正】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】
式(I)による組成を有する固体電解質:
Li
7-aYS
5-aX
1+a (I)
(式中、-1.0≦a≦1.0であり、
Yは、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、かつ
Xは、F、Cl、Br、I、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるが、
ただし、Y=Geおよびa=0の場合、X≠Brである)。
【請求項】
-0.99≦a≦0.99、
または、-0.75≦a≦0.75、
または、-0.5≦a≦0.5、
または、a=-0.5、0、0.5である、請求項1に記載の固体電解質。
【請求項】
Yが、Si
もしくはGe、
またはSiである、請求項
1に記載の固体電解質。
【請求項】
Xが、F、Cl、Br
もしくはIであり、
または、Cl、Br
もしくはIであり、
または、Br
もしくはIであり、
または、XがIである、請求項
1に記載の固体電解質。
【請求項】
式(I)a~iによる組成を有する、請求項
1に記載の固体電解質。
【表】
【請求項】
0.1~5mS/cm、
または0.5~2.5mS/cm、
または1~2mS/cmのイオン伝導率を有する、請求項
1に記載の固体電解質。
【請求項】
請求項1~6のいずれか1項に記載の固体電解質を製造する製造方法であって、以下:
a)Li、S、Y、およびXを含む前駆体のセットを提供する工程と、
b)前記前駆体のセットを混合して、固体電解質混合物を得る工程と、
c)前記固体電解質混合物の熱処理を行い、固体電解質を得る工程と、
を含み、ここで、Yが、Si、GeおよびTiからなる群から選択され、
Xが、F、Cl、BrおよびIならびにそれらの組み合わせからなる群から選択され、
または、Xが、F、Cl、Br
もしくはIであり、
または、Xが、Cl、Br
もしくはIであり、
または、Xが、Br
もしくはIであり、
または、XがIである、製造方法。
【請求項】
負極、正極、および固体電解質層を備える電池であって、前記正極、前記負極、および前記固体電解質層のうちの少なくとも一つが、請求項1~
6のいずれか1項に記載の固体電解質を含む、電池。
【国際調査報告】