特表2026-533765IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】
(54)【発明の名称】乾式電極、その製造方法、これを含むリチウム二次電池
(51)【国際特許分類】
   
   
   
【FI】
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】
(86)(22)【出願日】
(85)【翻訳文提出日】
(86)【国際出願番号】
(87)【国際公開番号】
(87)【国際公開日】
(31)【優先権主張番号】10-2023-0147269
(32)【優先日】
(33)【優先権主張国・地域又は機関】
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LG Energy Solution, LTD.
【住所又は居所原語表記】Tower 1, 108, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, Seoul 07335 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】キ・ソク・イ
(72)【発明者】
【氏名】ドン・モク・シン
(72)【発明者】
【氏名】ウン・ジ・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ホ・チャン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ナム・ジョン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・キュン・ユ
(72)【発明者】
【氏名】キ・フン・ペン
【テーマコード(参考)】
【Fターム(参考)】
5H017AA03
5H017HH00
5H050AA08
5H050AA12
5H050BA16
5H050BA17
5H050CA01
5H050CA08
5H050CA09
5H050CB03
5H050CB07
5H050CB11
5H050CB12
5H050DA11
5H050FA16
5H050GA02
5H050GA22
5H050GA27
5H050HA00
5H050HA01
5H050HA02
5H050HA05
5H050HA14
5H050HA17
5H050HA20
(57)【要約】
本発明は、集電体と、前記集電体上に配置された電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムとを含み、前記集電体のモジュラスは、13GPa~30GPaである、乾式電極
【特許請求の範囲】
【請求項】
集電体と、前記集電体上に配置された電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムとを含み、
前記集電体のモジュラスは、13GPa~30GPaである、乾式電極。
【請求項】
前記集電体の鉄(Fe)含有量は、集電体の全重量に対して0.75重量%以下である、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
前記集電体のモジュラスは、14.4GPa~24.6GPaである、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
前記集電体と前記電極合材フィルムとの間の接着力は、37gf/20mm~200gf/20mmである、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
前記集電体の引張強度は、50MPa~250MPaである、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
前記集電体と前記電極合材フィルムとの間の界面抵抗は、0.0100Ωcm2~0.9900Ωcm2である、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
前記電極活物質は、下記化学式1で表されるリン酸塩を含み、
[化学式1]
Li1+x[Fe1-a-bMnaM1b]PO4
前記化学式1中、M1は、Al、Mg、Ni、Co、Ti、Ga、Cu、V、Mo、Nb、W、Zr、Ce、In、ZnおよびYからなる群から選択される1以上の元素を含み、-0.5≦x≦0.5、0≦a≦0.8、0≦b≦0.1である、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
前記電極活物質の平均粒径(D50)は、0.1μm~10μmである、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
前記繊維化可能なバインダーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、請求項1に記載の乾式電極。
【請求項】
(S1)電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムおよび集電体を準備するステップと、
(S2)前記集電体を熱処理してモジュラスが13GPa~30GPaである集電体を製造するステップと、
(S3)前記電極合材フィルムを前記集電体の少なくとも一面に位置させ、ラミネーションするステップと、を含む、乾式電極の製造方法。
【請求項】
前記熱処理は、240℃~320℃の温度条件で行われる、請求項10に記載の乾式電極の製造方法。
【請求項】
前記熱処理は、280℃~300℃の温度条件で行われる、請求項10に記載の乾式電極の製造方法。
【請求項】
前記熱処理は、1.5時間~12時間行われる、請求項10に記載の乾式電極の製造方法。
【請求項】
前記熱処理は、3.0時間~8.0時間行われる、請求項10に記載の乾式電極の製造方法。
【請求項】
請求項1に記載の乾式電極を含むリチウム二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【】
本出願は、2023年10月30日付けの韓国特許出願第10-2023-0147269号に基づく優先権の利益を主張し、その全ての内容は、本明細書に組み込まれる。
【】
本発明は、乾式電極、その製造方法、これを含むリチウム二次電池
【背景技術】
【】
二次電池は、デジタルカメラ、P-DVD(ポータブルDVDプレイヤー)、MP3P(MP3プレイヤー)、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、携帯型ゲーム機(Portable Game Device)、電動工具(Power Tool)および電動自転車(E-bike)などの小型製品だけでなく、電気自動車やハイブリッド自動車といった高出力を要する大型製品と余剰発電電力や新・再生可能エネルギーを貯蔵する電力貯蔵装置とバックアップ用電力貯蔵装置にも適用されて使用されている。
【】
通常、二次電池は、電極活物質スラリーを正極集電体および負極集電体に塗布して電極活物質層を形成した後、乾燥、および圧延工程を経て正極と負極を製造し、これをセパレータ(Separator)の両側に積層することにより、所定形状の電極組立体(Electrode Assembly)を形成した後、電池ケースに電極組立体を収納し、電解質を注入した後、シーリングする方法により製造される。
【】
一方、電極活物質スラリーを乾燥する過程で、スラリー内に含有されていた溶媒が蒸発するにつれて、集電体上に形成された電極活物質層にピンホールやクラックといった欠陥が引き起こされ得る。また、乾燥過程で、電極活物質スラリーの内、外部が均一に乾燥するのではなく、溶媒の蒸発速度の差による粉体の浮遊現象、すなわち、先に乾燥する部位の粉体が上昇し、相対的に後で乾燥する部位との間隙を形成し、電極の品質が低下する恐れがある。
【】
問題を解決するために、電極活物質スラリーの内、外部が均一に乾燥するように、溶媒の蒸発速度を調節することができる乾燥装置などが考慮されているが、このような乾燥装置は、非常に高価であり、運用にも相当な費用と時間がかかるため、製造工程性の面で不利な点がある。
【】
他方、通常の電極活物質スラリーに含まれる溶媒は、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)であり、沸点が高く、これを乾燥するために高い熱エネルギー、および非常に長い乾燥炉を要するため、大量生産には非常に不利である。また、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)は、有毒性物質であり、生物に有害であるため、環境にやさしくないデメリットがある。
【】
そのため、最近、溶媒を使用することなく電極を製造する乾式電極に関する研究が活発に行われている。前記乾式電極は、一般的に、電極活物質、バインダーなどを含み、シート状に製造されたフリースタンディングタイプの電極合材フィルムを集電体上にラミネーションすることで製造される。このような電極合材フィルムは、先ず、電極活物質および繊維化可能なバインダーなどをブレンダなどでともに混合し、ジェットミリング(Jet-milling)やニーディング(混錬)のような工程によりせん断力を与えてバインダーを繊維化した後、取得した混合物をフィルム状にカレンダー化し、フリースタンディングフィルムを製造する過程を含む。
【】
一方、従来、乾式電極の製造工程では、電極用粉体を互いに異なる回転比を有する二つ以上のカレンダーロールの間に投入して電極合材フィルムを形成した後、これを導電性接着層(Primer)がコーティングされた集電体に貼り合わせて電極を製造する。
【】
しかし、接着層が含まれた電極を用いて製造されたセルの場合、各電極の接着層が有する質量および体積だけの容量の損失が発生する問題があり、接着層を含んでいない場合には、集電体と電極合材フィルムとの剥離が生じ、電池の特性が低下する問題がある。
【】
したがって、容量密度を高めるために、接着層を含まないとともに、集電体と電極合材フィルムとの剥離が生じない乾式電極の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【】
本発明の一課題は、のような問題を解決するためのものであり、容量密度が高いとともに、集電体と電極合材フィルムとの剥離が生じないように、集電体と電極合材フィルムとの接着力を改善した乾式電極、その製造方法およびこれを含むリチウム二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【】
[1]本発明は、集電体と、前記集電体上に配置された電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムとを含み、前記集電体のモジュラスは、13GPa~30GPaである、乾式電極を提供する。
【】
[2]本発明は、前記[1]において、前記集電体の鉄(Fe)含有量は、集電体の全重量に対して0.75重量%以下であってもよい。
【】
[3]本発明は、前記[1]または[2]において、前記集電体のモジュラスは、14.4GPa~24.6GPaであってもよい。
【】
[4]本発明は、前記[1]~[3]のうち少なくとも一つにおいて、前記集電体と前記電極合材フィルムとの接着力は、37gf/20mm~200gf/20mmであってもよい。
【】
[5]本発明は、前記[1]~[4]のうち少なくとも一つにおいて、前記集電体の引張強度は、50MPa~250MPaであってもよい。
【】
[6]本発明は、前記[1]~[5]のうち少なくとも一つにおいて、前記集電体と前記電極合材フィルムとの界面抵抗は、0.0100Ωcm2~0.9900Ωcm2であってもよい。
【】
[7]本発明は、前記[1]~[6]のうち少なくとも一つにおいて、前記電極活物質は、下記化学式1で表されるリン酸塩を含むことができる。
[化学式1]
Li1+x[Fe1-a-bMnaM1b]PO4
前記化学式1中、M1は、Al、Mg、Ni、Co、Ti、Ga、Cu、V、Mo、Nb、W、Zr、Ce、In、ZnおよびYからなる群から選択される1種以上の元素を含み、-0.5≦x≦0.5、0≦a≦0.8、0≦b≦0.1である。
【】
[8]本発明は、前記[1]~[7]のうち少なくとも一つにおいて、前記電極活物質の平均粒径(D50)は、0.1μm~10μmであってもよい。
【】
[9]本発明は、前記[1]~[8]のうち少なくとも一つにおいて、前記繊維化可能なバインダーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含むことができる。
【】
[10]本発明は、(S1)電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムおよび集電体を準備するステップと、(S2)前記集電体を熱処理してモジュラスが13GPa~30GPaである集電体を製造するステップと、(S3)前記電極合材フィルムを前記集電体の少なくとも一面に位置させ、ラミネーションするステップとを含む、乾式電極の製造方法を提供する。
【】
[11]本発明は、前記[10]において、前記熱処理は、240℃~320℃の温度条件で行われることができる。
【】
[12]本発明は、前記[10]または[11]において、前記熱処理は、280℃~300℃の温度条件で行われることができる。
【】
[13]本発明は、前記[10]~[12]のうち少なくとも一つにおいて、前記熱処理は、1.5時間~12時間行われることができる。
【】
[14]本発明は、前記[10]~[13]のうち少なくとも一つにおいて、前記熱処理は、3.0時間~8.0時間行われることができる。
【】
[15]本発明は、前記[1]~[9]のうち少なくとも一つの乾式電極を含むリチウム二次電池を提供する。
【発明の効果】
【】
本発明による乾式電極は、集電体を特定の条件で熱処理して軟性加工された集電体上に電極合材フィルムを付着し、集電体と電極合材フィルムとの接着力を改善したことを特徴とする。したがって、優れた容量密度を実現し、且つ集電体と電極合材フィルムとの剥離が行われず、優れた界面抵抗特性を実現することができる。
【】
本明細書に添付の以下の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、上述の発明の内容とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割をするものであり、本発明は、そのような図面に記載の事項にのみ限定して解釈されるものではない。一方、本明細書に添付の図面における要素の形状、サイズ、縮尺または比率などは、より明確な説明を強調するために誇張されていることがある。
【図面の簡単な説明】
【】
【図】モジュラスを求めるための集電体の応力-ひずみ曲線の一例を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【】
以下、本発明をより好ましく説明する。
【】
本明細書および請求の範囲にて使用されている用語や単語は、通常的もしくは辞書的な意味に限定して解釈されるものではなく、発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適宜定義し得るという原則に則って、本発明の技術的思想に合致する意味と概念に解釈されるものである。
【】
本明細書において、「合材組成物」は、電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む混合物であり、物理的に混合され、均一な分散相になったものを意味し、本明細書による混合工程(ミックス工程)の生成物として、粉末状の混合物であってもよく、実質的に溶媒が介入されないものであってもよい。ここで、実質的に溶媒が介入されないとは、合材組成物の混合時に溶媒が投入されないか、極少量の溶媒だけ投入されることを意味する。
【】
本明細書において、「混合凝集体」は、前記合材組成物がせん断力を受けてバインダーが繊維化しながら粉末状の混合物が互いに結合または連結され、ペースト(paste)状態の凝集体に転換したものでり、本明細書による混練工程(ニーディング工程)の生成物として、固形分100%のものであってもよい。
【】
本明細書において、「電極用粉体」は、前記混合凝集体が粉砕され、粒子のサイズがより小さくなって粉末状をなしている状態の材料であり、電極活物質およびバインダーと選択的に導電材を含む粉体形態の電極材料を意味し得る。
【】
本明細書において、「電極合材フィルム」は、溶媒が介入せず、電極活物質およびバインダーを含む「電極合材」を用いて、自立型(free standing type、フリースタンディング型)の単独シート状に製造されたものまたは集電体上にラミネーションされている状態の電極合材層を意味し得る。本明細書において、前記用語「自立型」は、他の部材に依然せず、単独の形態を維持することができ、それ自体で移動や取り扱いが可能であることを意味する。前記電極合材フィルムは、後述するように、前記電極用粉体が圧着されて形成されることができる。例えば、電極用粉体が圧着によって集積され、層状構造をなした形状を有することができる。
【】
本明細書において、「パウダーシーティングフィルム」は、前記電極用粉体がロールツーロール工程で、最初に圧延ロールを通過するパウダーシーティング(powder-sheeting、粉末シート化)過程によりシート形態を形成した後から前記工程のうち最後の圧延ロールを通過する前までのフィルムを意味し、自立型のシートであってもよいが、自己-支持力は、相対的に弱いシートであってもよい。ここで、前記「パウダーシーティング」は、電極用粉体がロールツーロール工程の圧延ロールによって自立型のシート形態に成形されることを意味し、「シーティング」(シート化)は、前記パウダーシーティングフィルムが電極合材フィルムに製造される過程で行われる工程であり、パウダーシーティングフィルムをロール圧延する工程を意味し得る。
【】
本明細書において、MD方向(Machine Direction、機械方向)は、対象物体(集電体または電極合材フィルム)の長手方向、すなわち、対象物体(集電体または電極合材フィルム)の生産時に走行する方向を意味し、TD方向(Transverse Direction、横方向)は、対象物体(集電体または電極合材フィルム)の幅方向、すなわち、MD方向の垂直方向を意味する。
【】
本発明において、「平均粒径(D50)」は、粒子の粒径分布曲線において、体積累積量の50%に該当する粒径を意味する。前記D50は、例えば、レーザ回折法(laser diffraction method)を用いて測定することができる。前記レーザ回折法は、一般的に、サブミクロン(submicron)領域から数mm程度の粒径の測定が可能であり、高再現性および高分解性の結果を得ることができる。
【】
本発明において、比表面積は、BET(Brunauer-Emmett-Teller)法により測定したものであり、好ましくは、BEL Japan社製のBELSORP-mini IIを用いて、液体窒素温度下(77K)での窒素ガス吸着量から算出することができる。
【】
本発明者らは、電池の優れた容量密度を実現し、且つ集電体と電極合材フィルムとの剥離が行われず、優れた界面抵抗特性を有する乾式電極について鋭意研究を重ねた結果、集電体のモジュラス(Modulus)を所定の範囲で制御する場合、集電体が高い強度と軟性を有し、ロールツーロール(roll-to-roll)工程で破断が生じないとともに、集電体と電極合材フィルムとの接着力および界面抵抗特性が改善することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【】
乾式電極
以下、本発明による乾式電極について説明する。
【】
本発明による乾式電極は、集電体と、前記集電体上に配置された電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムとを含み、前記集電体のモジュラスは、13GPa~30GPaである。
【】
前記集電体のモジュラスは、集電体の応力-ひずみ曲線(Stress-strain curve)で現れる弾性区間での勾配(応力/ひずみ)を意味する。前記モジュラスを測定する方法は、本技術分野における専門家にとって周知であるため、詳細な説明は省略し、モジュラスを測定するのに使用される装置は、例えば、万能材料試験機(Universal Testing Machine)であってもよい。より好ましくは、応力-ひずみ曲線で現れるグラフで、ひずみ(Strain)が0.2%である時の勾配を計算してモジュラスを測定することができる。例えば、図1に図示した図のように、ひずみ(Strain)が0.2%である時の勾配値(微分値)を測定してモジュラス値を求めることができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体のモジュラスは、13GPa~30GPaである。好ましくは、13.5GPa以上、14.0GPa以上または14.4GPa以上であってもよく、30GPa以下、28GPa以下、26GPa以下、25.5GPa以下、25.0GPa以下または24.6GPa以下であってもよく、より好ましくは、14.4GPa~24.6GPaであってもよい。
【】
前記集電体のモジュラスが30GPaを超える場合には、電極合材フィルムと集電体との剥離を防止するために、互いを強い圧力でラミネーションする必要がある。この場合、電極の空隙率が低くなるため、電極の柔軟性が低下し、破壊しやすく、工程性が低下し、ハイレート充放電性能が低下する問題がある。また、強い圧力によって活物質が損傷し、電解質と副反応を過剰に引き起こすため、電池の寿命を低下させる問題が発生する。
【】
前記集電体のモジュラスが13GPa未満である場合には、電池のエネルギー密度を向上させるために、電極を圧延する過程で集電体が損傷する可能性が増加し、ロールツーロール(roll-to-roll)の製造工程で集電体に印加される張力によって簡単に変形するか破断が発生する問題が発生する。
【】
したがって、前記範囲を満たす場合、集電体が高い強度および強い接着力を有し、且つ乾式電極に加工されることができ、接着層または導電性プライマー層なしにも、集電体と電極合材フィルムとの接着力に優れることができ、これにより、セルのエネルギー密度が改善することができ、モジュールまたはパック単位で著しいエネルギー密度の向上を期待することができる。また、強い圧力による活物質の損傷が防止されることができ、電池の寿命が改善することができる。
【】
前記集電体のモジュラスは、電極の製造時に圧延によって加えられる圧力とロールツーロール(roll-to-roll)工程で加えられる張力に耐えられるように高強度を維持し、且つ集電体を適切に軟化し、集電体と電極合材フィルムとの接着力を向上させるためのものである。
【】
従来、集電体の破断のみを考慮して、超高強度の集電体を製造することが目的であったが、超高強度の集電体を製造するために、モジュラスを高めた場合には、表面が軟化されず、集電体と電極合材フィルムとの接着力が急激に低くなって集電体と電極合材フィルムとのラミネーションが不可能であり得る。すなわち、乾式電極自体を製造することができない問題が発生し得る。
【】
したがって、従来、前記のように集電体と電極合材フィルムとのラミネーションが適切に行われるように集電体と電極合材フィルムとの間に接着層または伝導性プライマー層を形成していた。しかし、前記接着層または伝導性プライマー層を形成する場合、乾式電極の厚さが厚くなって電池のエネルギー密度が減少し、接着層または伝導性プライマー層に含まれる多量のバインダーが電解質によって湿潤膨張し、導電性ネットワークを断絶し、電池の抵抗が上昇する問題が発生し得る。また、多量のバインダーが高い電位で酸化するか退化する問題が発生して電池の抵抗が上昇する問題があり、接着層または伝導性プライマー層を形成するために追加の工程と費用が必要となる問題があり得る。
【】
しかし、本発明では、特定の条件を満たす集電体に対して、適切な温度、時間で熱処理を行い、集電体の表面を適切に軟性加工する。したがって、集電体の表面が軟化して、電極合材フィルム内に含まれた電極活物質が集電体の表面と強く互いに支持して結束するため、接着層または伝導性プライマー層がなくても、集電体と電極合材フィルムとの優れた接着力を実現することができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体の鉄(Fe)含有量は、集電体の全重量に対して0.75重量%以下であってもよい。好ましくは、0.70重量%以下、0.65重量%以下、0.60重量%以下、0.55重量%以下、0.50重量%以下、0.45重量%以下、0.40重量%以下、0.35重量%以下、0.30重量%以下、0.25重量%以下、0.20重量%以下、0.15 重量%以下または、0.10 重量%以下であってもよく、0.01重量%以上であってもよく、好ましくは、0.01重量%~0.10重量%であってもよい。前記集電体の鉄(Fe)含有量が多すぎる場合、上述のモジュラス範囲で集電体と電極合材フィルムとの接着を実現することが容易でない可能性があり、集電体と電極合材フィルムとの剥離現象によって界面抵抗が急激に高くなる問題が発生し得る。したがって、前記範囲を満たす場合、集電体の優れた軟性および強度を実現して破断を防止し、且つ優れた接着力とエネルギー密度および界面抵抗特性を実現することができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体と前記電極合材フィルムとの接着力は、37gf/20mm~200gf/20mmであってもよく、好ましくは38gf/20mm~80gf/20mmであってもよく、より好ましくは40gf/20mm~45gf/20mmであってもよい。前記範囲を満たす場合、集電体と電極合材フィルムとの剥離が行われず、電池の電気化学的特性が改善することができ、接着層なしにも乾式電極を製造することができ、セルのエネルギー密度と工程性の面で優れることができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体の引張強度は、50MPa~250MPaであってもよく、好ましくは、50MPa以上、60MPa以上、70MPa以上、80MPa以上、85MPa以上または90MPa以上であってもよく、250MPa以下、225MPa以下、200MPa以下、175MPa以下、150MPa以下、125MPa以下、120MPa以下、115MPa以下、110MPa以下または105MPa以下であってもよい。より好ましくは、90MPa~105MPaであってもよい。前記範囲を満たす場合、乾式電極の製造のために圧延時に、集電体の破断が生じないこともあり、生産量を高めるために工程速度を高める場合にも、張力に充分に耐えることができ、集電体の切れを防止することができる。また、過剰に高くない引張強度を有して大量生産に適することができ、工程難易度が高くなく、工程性に優れることができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体の破断伸び率は、1.5%~10%であってもよく、好ましくは、2%~7%であってもよく、より好ましくは、3%~5%であってもよい。前記範囲を満たす場合、適切な軟性によって工程性が向上することができる。
【】
前記引張強度と破断伸び率を測定する方法は、特に制限されないが、例えば、ZwickRoell社製のUTM装置を用いて、ASTM D638方式で測定することができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体と前記電極合材フィルムとの界面抵抗は、0.0100Ωcm2~0.9900Ωcm2であってもよく、好ましくは、0.1000Ωcm2~0.8000Ωcm2であってもよく、より好ましくは、0.3000Ωcm2~0.7500Ωcm2であってもよい。前記範囲を満たす場合、電池の抵抗特性および出力特性が改善することができ、急速充電性能と寿命特性が改善することができる。
【】
一方、集電体と電極合材フィルムとの接着力および界面抵抗に影響を及ぼす要素は、集電体の熱処理温度など、様々があり得るが、他の一例として、電極活物質の組成または電極活物質の平均粒径が挙げられる。
【】
前記電極活物質は、通常使用される電極活物質であれば、特に制限されず、例えば、前記電極活物質は、正極活物質、または負極活物質であってもよい。
【】
前記正極活物質は、リチウムの可逆的なインターカレーションおよびデインターカレーションが可能な化合物として、具体的には、コバルト、マンガン、ニッケル、またはアルミニウムのような1種以上の金属とリチウムを含むリチウム金属酸化物を含むことができる。より好ましくは、前記リチウム金属酸化物は、リチウム-マンガン系酸化物(例えば、LiMnO2、LiMn2O4など)、リチウム-コバルト系酸化物(例えば、LiCoO2など)、リチウム-ニッケル系酸化物(例えば、LiNiO2など)、リチウム-ニッケル-マンガン系酸化物(例えば、LiNi1-YMnYO2(ここで、0<Y<1)、LiMn2-zNizO4(ここで、0<Z<2)など)、リチウム-ニッケル-コバルト系酸化物(例えば、LiNi1-Y1CoY1O2(ここで、0<Y1<1)など)、リチウム-マンガン-コバルト系酸化物(例えば、LiCo1-Y2MnY2O2(ここで、0<Y2<1)、LiMn2-z1Coz1O4(ここで、0<Z1<2)など)、リチウム-ニッケル-マンガン-コバルト系酸化物(例えば、Li(NipCoqMnr)O2(ここで、0<p<1、0<q<1、0<r<1、p+q+r1=1)またはLi(Nip1Coq1Mnr1)O4(ここで、0<p1<2、0<q1<2、0<r1<2、p1+q1+r1=2)など)、またはリチウム-ニッケル-コバルト-遷移金属(M)酸化物(例えば、Li(Nip2Coq2Mnr2MS2)O2(ここで、Mは、Al、Fe、V、Cr、Ti、Ta、MgおよびMoからなる群から選択され、p2、q2、r2およびs2は、それぞれ独立した元素の原子分率であり、0<p2<1、0<q2<1、0<r2<1、0<s2<1、p2+q2+r2+s2=1である)など)、リン酸鉄リチウム(例えば、Li1+aFe1-xMx(PO4-b)Xb(ここで、Mは、Al、MgおよびTiから選択される1種以上であり、Xは、F、SおよびNから選択される1種以上であり、-0.5≦a≦0.5、0≦x≦0.5、0≦b≦0.1)などが挙げられ、これらのいずれか一つまたは二つ以上の化合物が含まれることができる。
【】
中でも、電池の容量特性および安定性を高めることができるという点で、前記リチウム金属酸化物は、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物(例えば、Li(Ni1/3Mn1/3Co1/3)O2、Li(Ni0.6Mn0.2Co0.2)O2、Li(Ni0.5Mn0.3Co0.2)O2、Li(Ni0.7Mn0.15Co0.15)O2、およびLi(Ni0.8Mn0.1Co0.1)O2など)、リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物(例えば、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O2など)、またはリチウムニッケルマンガンコバルトアルルミニウム酸化物(例えば、Li(Ni0.86Co0.05Mn0.07Al0.02)O2)、リン酸鉄リチウム(例えば、LiFePO4)などであってもよく、これらのいずれか一つまたは二つ以上の混合物が使用可能である。
【】
前記負極活物質は、リチウム金属、リチウムイオンを可逆的にインターカレーション/デインターカレーションすることができる炭素物質、金属またはこれらの金属とリチウムの合金、金属複合酸化物、リチウムをドープおよび脱ドープすることができる物質および遷移金属酸化物からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含むことができる。
【】
前記リチウムイオンを可逆的にインターカレーション/デインターカレーションすることができる炭素物質としては、リチウムイオン二次電池において一般的に使用される炭素系負極活物質であれば、特に制限なく使用可能であり、その代表的な例としては、結晶質炭素、非晶質炭素またはこれらをともに使用することができる。前記結晶質炭素の例としては、無定形、板状、鱗片状(flake)、球状または繊維状の天然黒鉛または人造黒鉛のような黒鉛が挙げられ、前記非晶質炭素の例としては、ソフトカーボン(soft carbon:低温焼成炭素)またはハードカーボン(hard carbon)、メソフェーズピッチ炭化物、焼成されているコークスなどが挙げられる。
【】
前記金属またはこれら金属とリチウムの合金としては、Cu、Ni、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Si、Sb、Pb、In、Zn、Ba、Ra、Ge、AlおよびSnからなる群から選択される金属またはこれら金属とリチウムの合金が使用可能である。
【】
前記金属複合酸化物としては、PbO、PbO2、Pb2O3、Pb3O4、Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5、GeO、GeO2、Bi2O3、Bi2O4、Bi2O5、LixFe2O3(0≦x≦1)、LixWO2(0≦x≦1)およびSnxMe1-xMe’yOz(Me:Mn、Fe、Pb、Ge;Me’:Al、B、P、Si、周期表の第1族、第2族、第3族元素、ハロゲン;0<x≦1;1≦y≦3;1≦z≦8)からなる群から選択されるものが使用可能である。
【】
前記リチウムをドープおよび脱ドープすることができる物質としては、Si、SiOx(0<x≦2)、Si-Y合金(前記Yは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、第13族元素、第14族元素、遷移金属、希土類元素およびこれらの組み合わせからなる群から選択される元素であり、Siではない)、Sn、SnO2、Sn-Y(前記Yは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、第13族元素、第14族元素、遷移金属、希土類元素およびこれらの組み合わせからなる群から選択される元素であり、Snではない)などが挙げられ、また、これらのうち少なくとも一つと、SiO2を混合して使用してもよい。前記元素Yとしては、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Sc、Y、Ti、Zr、Hf、Rf、V、Nb、Ta、Db、Cr、Mo、W、Sg、Tc、Re、Bh、Fe、Pb、Ru、Os、Hs、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、B、Al、Ga、Sn、In、Ge、P、As、Sb、Bi、S、Se、Te、Poおよびこれらの組み合わせからなる群から選択されることができる。
【】
前記遷移金属酸化物としては、リチウム含有チタン複合酸化物(LTO)、バナジウム酸化物、リチウムバナジウム酸化物などが挙げられる。
【】
好ましくは、前記電極活物質は、下記化学式1で表されるリン酸塩を含むことができる。
【】
[化学式1]
Li1+x[Fe1-a-bMnaM1b]PO4
【】
前記化学式1中、M1は、Al、Mg、Ni、Co、Ti、Ga、Cu、V、Mo、Nb、W、Zr、Ce、In、ZnおよびYからなる群から選択される1以上の元素を含み、-0.5≦x≦0.5、0≦a≦0.8、0≦b≦0.1である。前記条件を満たす場合、優れた経済性および安定性を実現することができる面で好ましい。
【】
より好ましくは、前記電極活物質は、下記化学式1-1で表されるリン酸塩を含むことができる。
【】
[化学式1-1]
LiFePO4
【】
前記条件を満たす場合、本発明による集電体と電極合材フィルムとの接着力に優れ、集電体と電極合材フィルムとの剥離現象が防止されることができる。より好ましくは、電極活物質として用いられるリン酸鉄リチウムは、通常、平均粒径(D50)が小さいことから、熱処理を行っていない集電体とリン酸鉄リチウムを含む電極合材フィルムをラミネーションする場合、接着が容易に行われず、乾式電極を製造することができない問題が発生し得る。したがって、熱処理により軟性加工された表面を有する集電体は、追加の接着層または伝導性プライマー層なしにも、リン酸鉄リチウムを含む電極合材フィルムと優れた接着力を示すことができ、集電体と電極合材フィルムとの剥離現象を防止することができる。
【】
前記電極活物質の平均粒径(D50)は、0.1μm~10μm、好ましくは、0.5μm~8.0μm、より好ましくは、1μm~5μmであってもよい。前記電極活物質の平均粒径が過剰に大きい場合、電池の容量特性が低下する問題が発生し得、高い内部抵抗とイオン移動速度の低下によってハイレート充放電特性が低下する問題が発生し得る。また、前記電極活物質の平均粒径が過剰に小さい場合、今後のこれを含む電極合材フィルムの製造時に、電極合材フィルムの引張強度と破断伸び率のような機械的強度が低下する問題があり得る。
【】
したがって、電極活物質の平均粒径(D50)が前記範囲を満たす場合、取得された電極用粉体の粒子の粒径が均一であってもよく、電極活物質粒子の比表面積が適切であり、電池の容量特性、電気伝導もおよびハイレート充放電特性が改善することができる。また、電極合材フィルムの製造時に、フィルム化が容易であり、引張強度や破断伸び率などの機械的特性が改善することができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記電極活物質上に形成され、炭素(C)を含むコーティング層をさらに含むことができる。前記条件を満たす場合、イオン伝導度および電子伝導度を改善することができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記電極合材フィルムは、導電材をさらに含むことができる。前記導電材は、電極活物質の導電性をより向上させるための成分であり、このような導電材は、当該電池に化学的変化を引き起こさず、導電性を有するものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、またはサーマルブラックなどの炭素粉末;結晶構造が非常に発達した天然黒鉛、人造黒鉛、またはグラファイトなどの黒鉛粉末;炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維;フッ化カーボン粉末;アルミニウム粉末、ニッケル粉末などの導電性粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などが使用可能である。詳細には、導電材の均一な混合と、伝導性の向上のために、活性炭、黒鉛、カーボンブラック、およびカーボンナノチューブ(CNT)からなる群から選択される1種以上を含むことができる。
【】
前記繊維化可能なバインダーは、フィブリル化可能なものであれば、特定のものではなく、前記フィブリル化は、高分子重合体を細画分割する処理を意味する。例えば、機械的なせん断力などを使用して行われることができ、このようにフィブリル化した重合体繊維は、その表面が解けて微細繊維(フィブリル)が多数発生する。このような繊維化可能なバインダーとして、好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoroethylene、PTFE)、およびポリオレフィンからなる群から選択される1種以上を含むことができ、より好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoroethylene、PTFE)を含むことができ、さらに好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoroethylene、PTFE)であってもよい。好ましくは、前記ポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoroethylene、PTFE)は、全体のバインダーの重量を基準に60重量%以上含まれることができる。ここで、前記バインダーには、PEO(polyethylene oxide)、PVdF(polyvinylidene fluoride)、PVdF-HFP(polyvinylidene fluoride-cohexafluoropropylene)、およびポリオレフィン系バインダーのうち1種以上をさらに含むことができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記電極合材フィルムが導電材をさらに含む場合、前記電極活物質と、導電材と、繊維化可能なバインダーとの重量比は、80~98重量%:0.5~10重量%:0.5~10重量%であってもよく、好ましくは、85~98重量%:0.5~5重量%:0.5~10重量%であってもよい。前記範囲を満たす場合、バインダーの含有量が適切に含まれることができ、十分な繊維化が行われ、電極用粉体を形成するように凝集することができ、電極合材フィルムを形成するように凝集することができ、電極合材フィルムの物性を改善することができる。
【】
前記乾式電極が正極である場合、前記集電体は、当該電池に化学的変化を引き起こさず、導電性を有するものであればよく、特に制限されるものではない。例えば、前記集電体としては、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、またはアルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀などで表面処理を施したものなどが使用可能である。
【】
前記乾式電極が負極である場合、前記集電体は、電池に変化を引き起こさず、高い導電性を有するものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅やステンレス鋼の表面に、炭素、ニッケル、チタン、銀などで表面処理を施したもの、アルミニウム-カドミウム合金などが使用可能である。
【】
例えば、上述の鉄(Fe)含有量を満たすアルミニウム合金薄膜であってもよい。前記条件を満たす場合、集電体のモジュラスを実現することが容易であり、且つ高い強度を有することができる。
【】
前記集電体の厚さは、3μm~50μmであってもよく、これに制限されるものではない。また、前記集電体の表面上に微細な凹凸を形成して合材フィルムの接着力を高めることもできる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体と前記電極合材フィルムとの間に伝導性プライマー層を含まなくてもよい。例えば、前記集電体の表面は、伝導性プライマー層が形成されたものでなくてもよく、好ましくは、前記集電体の表面は接着層または伝導性プライマー層が形成されたものでなくてもよく、より好ましくは、前記集電体の表面は抵抗を下げて接着力を向上させるための接着層または伝導性プライマー層が形成されたものでなくてもよい。ここで、前記接着層または伝導性プライマー層は、伝導性物質とバインダーを含むことができ、前記伝導性物質は、伝導性を有する物質であれば、限定されないが、例えば、炭素系物質であってもよい。前記バインダーは、溶剤に溶けることができるフッ素系(PVDFおよびPVDF共重合体を含む)、アクリル系バインダーおよび水系バインダーなどを含むことができる。
【】
前記接着層または伝導性プライマー層が含まれない場合、乾式電極の厚さを薄く製造することができ、電池のエネルギー密度を増加させることができ、接着層または伝導性プライマー層に含まれる多量のバインダーが電解質によって湿潤膨張して導電性ネットワークを断絶し、電池の抵抗が上昇する問題を防止することができる。また、多量のバインダーが高い電位で酸化または退化することを防止することができ、電池の抵抗を上昇させる問題を防止することができる。また、接着層または伝導性プライマー層を形成するために追加の工程と費用がかからない点で工程性に優れることができる。
【】
乾式電極の製造方法
以下、本発明による乾式電極の製造方法について説明する。
【】
本発明による乾式電極の製造方法は、(S1)電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムおよび集電体を準備するステップと、(S2)前記集電体を熱処理してモジュラスが13GPa~30GPaである集電体を製造するステップと、(S3)前記電極合材フィルムを前記集電体の少なくとも一面に位置させ、ラミネーションするステップとを含む。
【】
以下、本発明による乾式電極の製造方法について、各ステップ別に好ましく説明する。
【】
((S1)ステップ)
(S1)電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムおよび集電体を準備するステップである。
【】
まず、電極活物質および繊維化可能なバインダーを含む電極合材フィルムについて説明する。
【】
前記電極活物質および繊維化可能なバインダーについては上述したため、詳細な説明は省略し、前記電極合材フィルムは、以下のように製造されることができる。
【】
まず、上述の電極活物質、繊維化可能なバインダーおよび/または導電材を混合して合材組成物を取得する。ここで、前記混合は、前記電極活物質、繊維化可能なバインダーおよび/または導電材が均一に分布するように行われ、粉末状に混合されることから、これらの単純な混合を可能にするものであれば、限定されず、様々な方法により混合することができる。ただし、本願発明は、溶媒を使用しない乾式電極に製造されるため、前記混合は、乾式混合で行われることができ、ミキサやブレンダのような機器に前記物質を投入して混合することができる。
【】
ここで、前記混合は、混合器で100rpm~50000rpmで1分~60分間行われることができ、好ましくは、500rpm~20000rpmで2分~30分間行われることができる。前記範囲で行われる場合、前記物質が均一に混合されることができ、電池性能を改善することができる。
【】
次に、前記混合で取得した合材組成物について、繊維化可能なバインダーを繊維化するための繊維化工程を行うことができる。
【】
前記繊維化工程は、一般的に行われるミックスであれば、特に制限されないが、好ましくは、高温-低せん断混練(ニーディング、kneading)により行われることができ、例えば、ニーダ(kneader)のような混練機により行われることができる。このような混練により前記繊維化可能なバインダーが繊維化しながら前記電極活物質および/または導電材粉体を結合または連結し、固形分100%の混合凝集体が形成されることができる。
【】
前記混練は、10rpm~100rpmの速度で行われることができ、好ましくは、20rpm~70rpmの速度で行われることができる。また、前記混練は、1分~120分間行われることができ、好ましくは、2分~60分間行われることができる。前記範囲を満たす場合、適切な繊維化が行われ、電池の特性を改善することができる。
【】
また、前記混練は、高温および常圧以上の圧力条件で行われることができ、好ましくは、常圧より高い圧力条件で行われることができる。
【】
より好ましくは、前記混練は、50℃~230℃、好ましくは90℃~200℃の温度で行われることができる。前記範囲のような高温で混練が行われる場合、バインダーの繊維化および混練による集塊化がよく行われることができ、繊維化が行われたバインダーの切れが生じる問題を適切に防止することができる。
【】
また、常圧以上、好ましくは1atm~3atmの圧力下、より好ましくは1.1atm~3atmで行われることができる。前記範囲で行われる場合、繊維化が行われたバインダーの切れが生じる問題を適切に防止することができ、混合凝集体の密度が高くなりすぎる問題を防止することができる。
【】
すなわち、本願発明によると、高せん断ミックスの代わりに、高温および常圧以上の圧力条件で、高温-低せん断ミックス工程を行う時に、本発明が意図した効果を奏することができる。
【】
次に、前記混練ステップを経て製造された混合凝集体を粉砕し、電極用粉体を得るステップを行うことができる。
【】
前記混練により製造された混合凝集体をすぐにカレンダー化することもできるが、この場合、強い圧力と高温で混合凝集体をプレスして薄いフィルム形態に製造する必要があり、そのため、フィルムの密度が高くなりすぎるか、均一なフィルムを得ることができない問題が発生し得る。したがって、前記のように製造された混合凝集体を粉砕し、粉末状の電極用粉体を製造する。
【】
前記粉砕に使用される機器は、特に限定されるものではないが、好ましくは、ブレンダ、またはグラインダーなどの機器により行われることができる。
【】
前記粉砕は、1000rpm~20000rpmの速度で、5秒~10分、好ましくは2000rpm~18000rpmの速度で、10秒~5分間行われることができる。前記範囲で行われる場合、十分な粉砕が行われ、フィルム化するのに適切なサイズの粉体が製造されることができ、混合凝集体で微分が多く発生しないことができる。
【】
前記電極用粉体の平均粒径は10μm~3000μm、好ましくは、50μm~1500μm、より好ましくは、100μm~700μmであってもよい。前記範囲を満たす場合、均一な厚さと密度の電極合材フィルムを形成することができ、優れた電極合材フィルムの物性を確保することができる。
【】
一方、本発明による電極用粉体は、必須ではないが、電極の膨張を抑制するために、充填剤をさらに含んでもよい。前記充填剤は、当該電池に化学的変化を引き起こさず、繊維状材料であれば、特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系重合体;ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状物質から選択される少なくとも一つ以上が挙げられる。
【】
次に、本発明による電極用粉体をカレンダー装置に供給し、カレンダー装置に含まれたカレンダリングロールを用いて、供給された材料を熱圧着するカレンダリング方法で電極合材フィルムが製造されることができる。好ましくは、本発明による電極用粉体をカレンダーロールに供給し、加熱圧着してシート形状の電極合材フィルムを製造することができる。
【】
前記カレンダー装置には、二つの前記カレンダリングロールが対向するように配置されているロールプレス部に含まれることができ、前記ロールプレス部は、連続して複数個配置されていてもよい。
【】
ここで、各ロールプレス部は、それぞれ独立して、二つのカレンダリングロールの回転速度比が1:1~1:10内で適切に調節されることができる。
【】
また、前記製造された電極合材フィルムは適切な厚さに調節されるため、またロールプレス部に投入され、1~10回加熱圧着を行うことができる。
【】
前記集電体については上述したため省略する。
【】
((S2)ステップ)
次に、(S2)前記集電体を熱処理し、モジュラスが13GPa~30GPaである集電体を製造するステップについて説明する。
【】
本発明の一実施形態によると、前記集電体は、熱処理によりモジュラス(modulus)が13GPa~30GPaに制御され、集電体の破断および損傷を防止し、且つ集電体と電極合材フィルムとの優れた接着力および界面抵抗を実現することができる。また、前記集電体と電極合材フィルムとの間において伝導性プライマー層の有無に関係なく、優れた接着力および界面抵抗を実現することができ、優れたエネルギー密度を実現することができることを一特徴とする。
【】
本発明の一実施形態によると、前記熱処理は、240℃~320℃の温度条件で行われることができ、好ましくは、240℃以上、245℃以上、250℃以上、255℃以上、260℃以上、265℃以上、270℃以上、275℃以上または280℃以上であってもよく、320℃以下、315℃以下、310℃以下、305℃以下または300℃以下であってもよく、より好ましくは、280℃~300℃の温度条件で行われることができる。前記温度が過剰に低い場合、集電体が適切に軟性加工されることができず、上述のモジュラスを容易に達成することが難しいため、集電体と電極合材フィルムとの接着力が減少する問題が発生する。また、前記温度が過剰に高い場合、集電体の引張強度が過剰に低下し、集電体を圧延する過程で容易に変形するか破断する問題が発生し得て、上述のモジュラスを容易に達成し難くて接着力が低下し、界面抵抗が低くなり得る。したがって、前記温度を満たす場合、上述のモジュラスを有することができて集電体と電極合材フィルムとの接着力と界面抵抗特性が改善することができ、集電体が破断する問題を防止することができる。また、接着力が十分であり、乾式電極内に接着層を含まなくてもよく、電池内の容量密度を増加させることができる。
【】
本発明の一実施形態によると、前記熱処理は、1.5時間~12時間行われることができ、好ましくは、1.5時間以上、2.0時間以上、2.5時間以上または3.0時間以上であってもよく、12時間以下、11.5時間以下、11時間以下、10.5時間以下、10時間以下、9.5時間以下、9.0時間以下、8.5時間以下または8.0時間以下であってもよく、より好ましくは、3.0時間~8.0時間行われることができる。前記範囲を満たす場合、集電体が適切に軟性加工されることができ、集電体と電極合材フィルムとの接着力を改善することができ、電池の抵抗特性と寿命特性を改善することができる。また、十分な引張強度を確保することができ、集電体の破断を防止することができる。
【】
((S3)ステップ)
次に、(S3)前記電極合材フィルムを前記集電体の少なくとも一面に位置させ、ラミネーションするステップについて説明する。
【】
前記ラミネーションは、前記電極合材フィルムを前記集電体の少なくとも一面に位置させて圧延して付着するステップであり、これにより、本発明による乾式電極が製造される。
【】
本発明の一実施形態によると、前記ラミネーションは、2個のラミネーションロールを含むラミネーション部を用いて行われることができ、前記ラミネーションロールの回転速度比は、1:1.000~1:1.100であってもよい。前記範囲を満たす場合、前記電極合材フィルムと集電体が適切に圧延され、電極合材フィルムと集電体との間に優れた接着力が実現されることができる。
【】
前記ラミネーションは、ラミネーションローラを用いたロールプレス方法により行われることができ、ここで、ラミネーションローラは、20℃~200℃の温度で維持されることができる。
【】
リチウム二次電池
以下、本発明によるリチウム二次電池について説明する。
【】
本発明によるリチウム二次電池は、本発明による乾式電極を含む。好ましくは、正極、負極、セパレータおよび電解質を含み、前記正極および/または負極は、乾式電極であってもよく、具体的には、本発明による乾式電極、負極、セパレータおよび電解質を含むリチウム二次電池であってもよい。正極または負極のうち一つのみが本発明による乾式電極である場合には、他方の電極は、通常の湿式の製造方法により製造された電極であってもよい。
【】
前記セパレータは、負極と正極を分離し、リチウムイオンの移動通路を提供するものであり、通常、リチウム二次電池においてセパレータとして使用されるものであれば、特に制限なく使用可能であり、特に、電解質のイオン移動に対して低抵抗であるとともに、電解液含湿能力に優れたものが好ましい。好ましくは、多孔性高分子フィルム、例えば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体およびエチレン/メタクリレート共重合体などのポリオレフィン系高分子で製造した多孔性高分子フィルムまたはこれらの2層以上の積層構造体が使用可能である。また、通常の多孔性不織布、例えば、高融点のガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などからなる不織布が使用されることもできる。また、耐熱性または機械的強度の確保のために、セラミック成分または高分子物質が含まれたコーティングされているセパレータが使用されることもでき、選択的に、単層または多層構造として使用可能である。
【】
また、本発明で使用される電解質としては、リチウム二次電池の製造時に使用可能な有機系液体電解質、無機系液体電解質、固体高分子電解質、ゲル型高分子電解質、固体無機電解質、溶融型無機電解質などが挙げられ、これらに限定されるものではない。
【】
好ましくは、前記電解質は、有機溶媒およびリチウム塩を含むことができる。
【】
前記有機溶媒としては、電池の電気化学的反応に関わるイオンが移動することができる媒質の役割を果たせるものであれば、特に制限なく使用可能である。好ましくは、前記有機溶媒としては、メチルアセテート(methyl acetate)、エチルアセテート(ethyl acetate)、γ-ブチロラクトン(γ-butyrolactone)、ε-カプロラクトン(ε-caprolactone)などのエステル系溶媒;ジブチルエーテル(dibutyl ether)またはテトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)などのエーテル系溶媒;シクロヘキサノン(cyclohexanone)などのケトン系溶媒;ベンゼン(benzene)、フルオロベンゼン(fluorobenzene)などの芳香族炭化水素系溶媒;ジメチルカーボネート(dimethylcarbonate、DMC)、ジエチルカーボネート(diethylcarbonate、DEC)、メチルエチルカーボネート(methylethylcarbonate、MEC)、エチルメチルカーボネート(ethylmethylcarbonate、EMC)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate、EC)、プロピレンカーボネート(propylene carbonate、PC)などのカーボネート系溶媒;エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;R-CN(Rは、炭素数2~20の直鎖状、分岐状または環構造の炭化水素基であり、二重結合芳香環またはエーテル結合を含むことができる)などのニトリル類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類;1,3-ジオキソランなどのジオキソラン類;またはスルホラン(sulfolane)類などが使用可能である。中でも、カーボネート系溶媒が好ましく、電池の充放電性能を高めることができる高いイオン伝導度および高誘電率を有する環状カーボネート(例えば、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートなど)と、低粘度の直鎖状カーボネート系化合物(例えば、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネートなど)の混合物がより好ましい。
【】
前記リチウム塩は、リチウム二次電池において使用されるリチウムイオンを提供することができる化合物であれば、特に制限なく使用可能である。好ましくは、前記リチウム塩のアニオンとしては、F-、Cl-、Br-、I-、NO3-、N(CN)2-、BF4-、CF3CF2SO3-、(CF3SO2)2N-、(FSO2)2N-、CF3CF2(CF3)2CO-、(CF3SO2)2CH-、(SF5)3C-、(CF3SO2)3C-、CF3(CF2)7SO3-、CF3CO2-、CH3CO2-、SCN-および(CF3CF2SO2)2N-からなる群から選択される少なくとも一つ以上であってもよく、前記リチウム塩は、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、LiSbF6、LiAl04、LiAlCl4、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiN(C2F5SO3)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)2、LiCl、LiI、またはLiB(C2O4)2などが使用可能である。前記リチウム塩の濃度は、0.1M~4.0M、好ましくは、0.5M~3.0M、より好ましくは、1.0M~2.0Mの範囲内で使用することが好ましい。リチウム塩の濃度が前記範囲に含まれると、電解質が適切な伝導度および粘度を有することから優れた電解質の性能を示すことができ、リチウムイオンが効果的に移動することができる。
【】
前記電解質には、前記電解質の構成成分の他にも、電池の寿命特性の向上、電池の容量減少の抑制、電池の放電容量の向上などのために、例えば、ジフルオロエチレンカーボネートなどのハロアルキレンカーボネート系化合物、ピリジン、トリエチルホスファイト、トリエチルアルコールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n-グライム(glyme)、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N-置換オキサゾリジノン、N,N-置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ピロール、2-メトキシエチルアルコールまたは三塩化アルミニウムなどの添加剤が1種以上さらに含まれることもできる。ここで、前記添加剤は、電解質の全重量に対して0.1~10.0重量%含まれることができる。
【】
また、本発明によるリチウム二次電池は、優れた放電容量、出力特性および容量維持率を安定的に示すことから、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラなどのポータブル機器、およびハイブリッド電気自動車(hybrid electric vehicle、HEV)などの電気自動車分野などにおいて有用である。
【】
これにより、本発明の他の一実施態様によると、前記リチウム二次電池を単位セルとして含む電池モジュールおよびこれを含む電池パックが提供される。
【】
前記電池モジュールまたは電池パックは、電動工具(Power Tool);電気自動車(Electric Vehicle、EV)、ハイブリッド電気自動車、およびプラグインハイブリッド電気自動車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle、PHEV)を含む電気車;または電力貯蔵用システムのいずれか一つ以上の中大型デバイス電源として用いられることができる。
【】
以下、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な相違する形態に実現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【】
以下、具体的な実施例を参照して、本発明をより具体的に説明する。
【】
実施例1:乾式電極の製造
電極活物質としてリン酸鉄リチウム(LFePO4、Aleees社製、M121、D50 2.2μm)94g、導電材としてカーボンブラック1.5g、バインダーとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)4.5gを投入し、10000rpmの回転速度で1分間ミックスして合材組成物を製造した。
【】
前記合材組成物をニーダに投入した後、1.1気圧、150℃の温度で、50rpmの回転速度で5分間混練し、混合凝集体を製造した。
【】
前記混合凝集体をブレンダーに投入し、10000rpmの回転速度で40秒間粉砕して電極用粉体を製造した。
【】
前記電極用粉体をカレンダリングして電極合材フィルムを製造した(ロール直径:88mm、温度:100℃、ロール速度比は20/24rpm)。
【】
その後、厚さが15μmであり、鉄(Fe)含有量が0.1重量%以下であるアルミニウム合金薄膜を280℃に維持される焼成炉で8時間熱処理して軟性加工処理した後、前記軟性加工処理された集電体の両面に前記合材フィルムを位置させ、150℃に維持されるロールプレスによりラミネーションして乾式電極を製造した。
【】
実施例2~5および比較例1~8:乾式電極の製造
表1に記載の内容のように、熱処理温度および時間を制御した以外は、実施例1と同じ方法で乾式電極を製造した。
【】
【表】
【】
実験例1:集電体のモジュラス、引張強度および破断伸び率の測定
実施例1~5および比較例1~8で製造された集電体を100mm×20mmに切断した後、ZwickRoell社製のUTM装置を用いて、ASTM D638方式で、モジュラス、引張強度および破断伸び率を測定した。ここで、プレロード(pre-load)は、0.01kg/cmであり、速度は、1mm/minにした。
【】
ここで、モジュラスは、弾性率であり、応力-ひずみ曲線で現れる弾性区間の勾配(応力/ひずみ)、好ましくは、グラフ上、ひずみが0.2%である時の勾配で測定された値であり、引張強度は、サンプルの破断が発生しない時点まで加えた力のうち最大値(MPa)で求め、破断伸び率は、(サンプルの破断時点の長さ-初期サンプルの長さ)/初期サンプルの長さに100を乗じて求めた。
【】
測定結果は、下記[表2]に示した。
【】
【表】
【】
実験例2:接着力の測定
実施例1~5および比較例1~8によって製造されたそれぞれの乾式電極において、電極合材フィルムと集電体との接着力を測定した。
【】
好ましくは、実施例1~5および比較例1~8によって製造されたそれぞれの乾式電極を100mm×20mmに裁断し、乾式電極内の電極合材フィルムの表面を75mm×25mmであるスライドガラスに両面テープを用いて付着した。すなわち、電極の長手方向の半分に該当する領域にスライドガラスが付着するようにした。そして、両面テープが均一に付着するようにローラを10回擦って評価試料を製造した。
【】
次に、評価試料のスライドガラス部位を万能材料試験機(Universal Testing Machine、UTM)のサンプルステージに固定し、スライドガラスが付着していない電極の半分をUTM装置のロードセルに連結した。ロードセルを100mm/minの速度で80mmまで移動させてロードセルに印加される荷重を測定した。ここで、走行区間のうち20mm~40mmの区間で測定された荷重の最小値を各サンプルの接着力(gf/20mm)と測定した。各電極に対して、計5回測定した後、その平均値を下記[表3]に示した。
【】
ここで、集電体と電極合材フィルムをロールプレスによりラミネーションしたが、集電体と電極合材フィルムとの接着が不可能であり、直ちに剥離される現象が発生した場合には、接着力を測定することができず、「-」と表示した。
【】
実験例3:界面抵抗の測定
実施例1~5および比較例1~8で製造された乾式電極に対して、50mm×50mmに切断した後、MP抵抗の測定方法を用いて、電極に100μAの電流を印加し、46個の探針の間で測定される電位差により、電極合材フィルムと集電体層間の抵抗値を測定した。
【】
測定結果は、下記[表3]に示した。
【】
ここで、集電体と電極合材フィルムをロールプレスによりラミネーションしたが、集電体と電極合材フィルムとの接着が不可能であり、直ちに剥離される現象が発生した場合には、界面抵抗を測定することができず、「-」と表示した。
【】
【表】
【】
前記[表3]を参照すると、実施例1~5の場合、比較例に比べて、集電体と電極合材フィルムの接着力に優れ、且つ界面抵抗も低いことを確認することができる。
【】
特に、モジュラスが過剰に高い比較例1~5の場合、集電体と電極合材フィルムの結着が不可能であるか、接着力が低いことが分かり、モジュラスが過剰に小さい比較例6~8の場合、界面抵抗が過剰に高いことが分かる。
【図】
【国際調査報告】

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります