再表2013-146212IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2013年10月3日
【発行日】2015年12月10日
(54)【発明の名称】半導体装置及び半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20151113BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20151113BHJP
   H02M 3/155 20060101ALI20151113BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20151113BHJP
【FI】
   H01L25/04 C
   H02M3/155 Y
   H02M7/48 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】36
【出願番号】特願2014-507624(P2014-507624)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年3月11日
(31)【優先権主張番号】特願2012-72673(P2012-72673)
(32)【優先日】2012年3月28日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092152
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 毅巖
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 祐二
(72)【発明者】
【氏名】堀尾 真史
(72)【発明者】
【氏名】仲村 秀世
【テーマコード(参考)】
5H007
5H730
【Fターム(参考)】
5H007AA06
5H007CA01
5H007CB05
5H007CC23
5H007HA03
5H007HA04
5H730AA15
5H730AS04
5H730AS05
5H730BB13
5H730BB14
5H730DD03
5H730DD13
5H730EE13
5H730ZZ05
5H730ZZ11
5H730ZZ13
(57)【要約】
冷却体への密着性を高めるとともにその生産効率の向上を図ることができる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供する。
半導体装置は、三つのパワー半導体モジュール(1)が所定の間隔で同一平面内に並べられ、パワー半導体モジュール(1)から外部に引き出されたピン状導電体(25〜27)がそれぞれ3枚の主端子板(2A〜2C)と接続されることで、それらが一体に構成された複合モジュールである。複合モジュール全体を保護ケースに収納し、さらに放熱フィンを配置する場合には、貫通孔(29)に挿入されるボルトで保護ケースと放熱フィンを締結することによって、絶縁基板の底面を放熱フィンと確実に密着させて保護ケースに収納することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する半導体モジュールと、
少なくとも二つの前記半導体モジュール間において、前記半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子間を電気的に接続し、外部配線と接続される接続端子部が形成された主端子板と、
前記主端子板により前記端子間が接続されて少なくとも二つの前記半導体モジュールが一体化された複合モジュールを収納し、前記接続端子部が前記複合モジュールの外部に挿通される挿通孔を有する保護ケースと、
を備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記半導体モジュールの外面には、前記半導体回路の前記端子とそれぞれ接続する、複数のピン端子が引き出されて形成され、
前記主端子板は、前記各半導体モジュールを跨いで前記半導体回路の間を接続する導電体となる板体であって、前記ピン端子がそれぞれ挿入可能な大きさで前記板体に形成された複数の貫通穴を有し、
前記接続端子部は前記板体の一部を折り曲げて形成された起立片を有し、
前記起立片が前記挿通孔から前記保護ケースの外部に引き出されて、主端子用セグメントを構成することを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体モジュールの外面には締結用の開口部を有する、前記半導体回路の前記端子とそれぞれ接続する、複数の端子板が引き出されて形成され、
前記主端子板は、前記各半導体モジュールを跨いで前記半導体回路の間を接続する導電体となる板体であって、前記端子板とそれぞれ前記締結用の開口部で一体に締結可能な大きさで前記板体に形成された複数のボルト挿通穴を有し、
前記接続端子部は前記板体の一部を折り曲げて形成された起立片を有し、
前記起立片が前記挿通孔から前記保護ケースの外部に引き出されて、主端子用セグメントを構成することを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項4】
前記保護ケースは、前記複数の半導体モジュールに対して共通する放熱フィンが取り付け可能な開口を備え、
前記保護ケースに前記複数の半導体モジュールを収納し、前記放熱フィンを前記保護ケースと固着することによって、前記半導体モジュールと前記放熱フィンとを圧接するようにしたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体モジュールには、前記保護ケースの外部に露出するように、前記回路基板と熱的に接続された金属板が配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項6】
前記半導体モジュールの外部に引き出された前記半導体回路の前記端子、及び前記主端子板の主端子用セグメントをなす部分は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)あるいは金(Au)、もしくはこれらのいずれかの合金材料によって形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項7】
前記保護ケースの外部に引き出された前記主端子板の間を接続するとともに、前記保護ケースに収納された複数の前記複合モジュール相互の導電路を構成する第2の主端子板と、
前記第2の主端子板によって互いに接続された少なくとも二つ以上の前記複合モジュールが、上位複合モジュールとして前記第2の主端子板と一体に収納される上位の保護ケースと、
を備えたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項8】
前記半導体回路は、前記回路基板上でIGBT及びフリーホイーリングダイオードから構成されたハーフブリッジ回路を形成していることを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項9】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する、少なくとも二つの半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子の表面に局部レーザ光を照射して昇温加熱し、
加熱溶融させた前記端子と、少なくとも二つの前記半導体モジュールに共通する主端子板とを接合し、
少なくとも二つの前記半導体モジュール相互の導電路を構成することを特徴とした半導体装置の製造方法。
【請求項10】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する、少なくとも二つの半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子の表面に、ニッケル(Ni)系あるいは錫(Sn)系の合金被膜を形成し、
前記端子に、前記合金被膜に鉛(Pb)フリーはんだを後塗布形成してから、少なくとも二つ以上の前記半導体モジュールに共通する主端子板を接合して、
少なくとも二つの前記半導体モジュール相互の導電路を構成することを特徴とした半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記鉛フリーはんだは、その融点が前記半導体モジュールを封止するモールド樹脂材料のガラス転移温度より低いことを特徴とする請求の範囲第10項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記複合モジュールは、三つの前記半導体モジュールからなり、前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記半導体モジュールからそれぞれ引き出されて、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、三つの前記半導体モジュールの前記第1の端子間を電気的に接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、三つの前記半導体モジュールの前記第3の端子間を電気的に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板、第4の接続端子部が形成された第4の主端子板、第5の接続端子部が形成された第5の主端子板を、前記第2の端子に個々に接続する、
ことを特徴とする請求の範囲第8項記載の半導体装置。
【請求項13】
三つの前記半導体モジュールが一体化された複合モジュールの前記第3,4,5の接続端子部が直線状に配置されている、
ことを特徴とする請求の範囲第12項記載の半導体装置。
【請求項14】
前記複合モジュールは、三つの前記半導体モジュールからなり、前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記半導体モジュールからそれぞれ引き出されて、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、三つの前記半導体モジュールのうち一つの前記半導体モジュールの前記第1の端子に接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、前記一つの半導体モジュールの前記第3の端子に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板を、前記一つの半導体モジュールと他の一つの半導体モジュールの第2の端子間に接続し、
第4の接続端子部が形成された第4の主端子板を、残る一つの半導体モジュールの前記第2の端子に接続し、
第5の主端子板が、残る2つの前記第1端子間を接続し、
第6の主端子板が、残る2つの前記第3端子間を接続する、
ことを特徴とする請求の範囲第8項記載の半導体装置。
【請求項15】
前記複合モジュールは、前記半導体回路として、前記回路基板上でIGBT及びフリーホイーリングダイオードから構成されたハーフブリッジ回路が形成された第1の半導体モジュールと、前記半導体回路として、前記回路基板上で逆阻止IGBTの直列回路が形成された第2の半導体モジュールと、からなり、
前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記第1の半導体モジュールから引き出され、
前記直列回路の一端に接続される第1の端子、前記直列回路の中点に接続される第2の端子及び前記直列回路の他端に接続される第3の端子が前記第2の半導体モジュールから引き出され、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第1の端子と、前記第2の半導体モジュールの前記第1の端子並びに第3の端子とに接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第3の端子に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板を、前記第2の半導体モジュールの前記第2の端子に接続し、
第4の接続端子部が形成された第4の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第3の端子に接続する、
ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーデバイス等を備えた半導体モジュールによって構成され、外部接続を共通化した半導体装置及び半導体装置の製造方法
【背景技術】
【0002】
電力用インバータ装置は、電力変換装置のひとつとして広く用いられている。例えば、電気自動車等の駆動源には通常モータが用いられるが、インバータ装置はこの種のモータを制御するうえで多く利用されている。
【0003】
このような電力変換装置には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やFWD(Free Wheeling Diode:フリーホイーリングダイオード)等のパワーデバイスを備えた半導体モジュールが用いられている。
【0004】
図19は、従来の半導体モジュールの一例を示す断面図である。
図に示す従来の半導体モジュールは、IGBTやFWD等の半導体チップ11が絶縁基板12に接合される。絶縁基板12は、セラミック基板等で形成され、その表裏両面にそれぞれ導体層12a,12bが形成されている。半導体チップは第1の主面としてのおもて面の導体層12aに接合されている。また、絶縁基板12の第2の主面として裏面の導体層12bは熱伝導性の高い材質で構成されるベース板13に接合されている。また、ベース板13の絶縁基板12が接合された面とは反対側の面は、接触界面の隙間にコンパウンドが充填され、または、熱伝導性のシート等を介して放熱フィン14に固定される。
【0005】
また、絶縁基板12のおもて面側では、導体層12aが回路パターンを構成しており、導体層12aと半導体チップ11の裏面の電極が接合されるとともに、導体層12aと半導体チップ11のおもて面電極とが、通常アルミワイヤ15等の配線によって接合される。また、絶縁基板12の導体層12aには、複数の外部端子16a〜16cも接続されている。
【0006】
さらに、の絶縁基板12を囲むように、ベース板13上に枠状の樹脂ケース17が接着剤等で固着される。このような樹脂ケース17及びベース板13との内部では、の半導体チップ11等を覆うようにシリコーンゲル等の封止材18が充填される。そして、樹脂ケース17の開口を塞ぐように蓋体17aが固着され、半導体チップ11や内部の配線構成が外部環境から保護された構成を有する。
【0007】
近年の、省電力を志向した再生可能な発電設備の普及に付随して、電力変換用の半導体装置に対するニーズが高まっている。そこでは、特に前述のような半導体モジュールでは大容量化あるいは高耐圧化が課題となっている。
【0008】
即ち、のような半導体装置では、絶縁基板12上の導体層12aに複数の半導体チップ11を配置し、半導体チップ11との間をアルミワイヤ15で相互に接続することで並列、あるいは直列の接続構成を実現し、大容量化あるいは高耐圧化を図る。さらに、ベース板13上に、複数の絶縁基板12を載置し、これらの絶縁基板12上の導体層12aと半導体チップ11との間をアルミワイヤ15で相互に接続する。これにより並列、あるいは直列の回路構成を実現して、大容量化あるいは高耐圧化を図る。このような半導体モジュールは、所望の容量や耐圧を持った回路構成として形成される大型の半導体モジュールとなる。
【0009】
ここで、半導体チップ11の発生熱(損失)をベース板13に伝熱させ、それらを効率よく系外に放熱するために、ベース板13は複数本のボルト19によって放熱フィン14と締結され、それらが互いに圧接された状態に保持される必要があった(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
また、特許文献2,3には、ウェハの結晶欠陥による歩留まり低下を起こすワイドバンドギャップ半導体を用いて、高い歩留まりを確保しつつ、低コストで製造することが可能な半導体デバイスが開示されている。ここでは、半導体モジュールは、SiC(炭化ケイ素)基板上に、個別に動作することが可能なセグメント(半導体素子)を備え、相隣接するセグメント同士間を電気的に分離するためのトレンチ、ショットキーダイオード等の素子分離領域が形成されている。このような半導体モジュールでは、検査で良品であることが確認されたセグメントの電極パッドのみを電極端子に接続している。
【0011】
特許文献4の電力変換装置は、電力変換回路と外部の機器を接続するブスバーと、少なくともパワーモジュールと制御基板とを固定するベースとを備え、1アーム分のモジュールを共通のベースに固定し、ブスバーによって互いに接続したものである。ここでは、電力変換装置を取付け空間の事情に応じた最適の構成として、空間制約の多い車両のとくにエンジン室等への搭載の自由度が増す。しかも、制御基板の剛性が高くなり耐振性を高め、且つ冷却効果を高めることができる。
【0012】
特許文献5は、複数のパワーモジュールを含むパワードライブユニットに関する技術が開示されている。このようなパワードライブユニットは、複数のパワーモジュールと電流検出部が並列に固定される放熱板を備えている。さらに、当該パワードライブユニットは、パワーモジュールに配置される位置決めピン、及び電子回路基板に穿設された、位置決めピンが挿通される挿通孔を備えている。ここでは、1枚の電子回路基板と複数のパワーモジュールを1度に(同時に)接続可能であり、それらを容易に組付けることができるので、組付け作業効率が向上する。
【0013】
特許文献6,7には、モジュールの外部端子間にまたがって、ブスバー等の接続導体により外部端子間を締結するものが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2007−194442号公報
【特許文献2】特開2004−289103号公報
【特許文献3】特開2010−251772号公報
【特許文献4】特開2007−209184号公報
【特許文献5】特開2006−81308号公報
【特許文献6】特開平05−218252号公報
【特許文献7】特開平07−123738号公報
【特許文献8】特開2008−193779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
図19に示す半導体装置を用いて、例えばフルブリッジ回路を以下のように構成する必要がある。即ち、図19に示す半導体装置では、蓋体17a上に露出した外部端子16a〜16cを半導体装置外部の配線基板やバスバーのような外付け接続導体で接続し、個別の半導体装置間を配線して、出力及び入力電源用の外部導出端子を構成する(例えば、特許文献6参照)。
【0016】
ところが、単体のモジュールとしての半導体装置では、用途に応じた前述の半導体装置の内部構造に付随して、その絶縁基板12の枚数や外部端子16a〜16cの内部配置が定まる一方で、半導体装置外部では外付け接続導体や装置全体の外形上の制約がある。そのため、定格別に型式を充実させるためには、半導体チップ11と、絶縁基板12、外部端子16a〜16c、樹脂ケース17、その蓋体17aは、その定格上必要とされる電流容量に応じて種々に用意する必要があり、生産効率が低下するという問題があった。
【0017】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、電流定格に応じてモジュール化することで生産効率の向上を図ることができる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明では、問題を解決するために、回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する半導体モジュールと、少なくとも二つの前記半導体モジュール間において、前記半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子間を電気的に接続し、外部配線と接続される接続端子部が形成された主端子板と、前記主端子板により前記端子間が接続されて少なくとも二つの前記半導体モジュールが一体化された複合モジュールを収納し、前記接続端子部が前記複合モジュールの外部に挿通される挿通孔を有する保護ケースと、を備えている半導体装置が提供される。
【0019】
本発明は、さらに回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する、少なくとも二つの半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子の表面に局部レーザ光を照射して昇温加熱し、加熱溶融させた前記端子と、少なくとも二つの前記半導体モジュールに共通する主端子板とを接合し、少なくとも二つの前記半導体モジュール相互の導電路を構成する半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、電流定格に応じてモジュール化して、その生産効率の向上を図る半導体装置及び半導体装置の製造方法が提供できる。
本発明の及び他の目的、特徴及び利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを示す断面及び平面図である。
【図2】図1のパワー半導体モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【図3】図1のパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図である。
【図4】図3の複合モジュールを保護ケースに収納したものであって、(A)は主端子形成前の状態、(B)は主端子形成後の状態を示す平面図である。
【図5】図4(B)のV−V断面に沿って示す断面矢視図である。
【図6】図3の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【図7】第2の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを示す断面及び平面図である。
【図8】図7のパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図である。
【図9】図8のX−X断面に沿って示す断面矢視図である。
【図10】第3の実施の形態に係る複合モジュールであって、(A)は保護ケースへの収納前の半導体モジュールを示す図、(B)は保護ケース表面で主端子用セグメントを折り曲げた状態を示す図である。
【図11】図10の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【図12】図3の複合モジュールをさらに複合化した上位複合モジュールであって、(A)は保護ケースへの収納前の半導体モジュールを示す図、(B)は保護ケース表面で主端子用セグメントを折り曲げた状態を示す図である。
【図13】第5の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図である。
【図14】図13の複合モジュールの保護ケースに収納した主端子形成後の状態を示す平面図である。
【図15】図13の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【図16】第6の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図である。
【図17】図16の複合モジュールの保護ケースに収納した主端子形成後の状態を示す平面図である。
【図18】図16の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【図19】従来の半導体モジュールの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを示す断面及び平面図である。また、図2は、図1のパワー半導体モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【0023】
パワー半導体モジュール1は、半導体チップ21a,21bをそれぞれの絶縁基板22,22上に搭載して構成される2組の半導体回路と、それらの上方で共通の配線回路を構成する配線基板23とを備えている。これらの半導体回路は、それぞれ半導体チップ21a,21bがIGBTまたはパワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor:電界効果トランジスタ)やFWD等のパワーデバイスにより構成されている。なお、図示をわかりやすくするために、図1においては、一つの絶縁基板22上に一つの半導体チップ21a(21b)のみを表示している。実際は、一つの絶縁基板22のおもて面側の導体層上に、IGBT等のスイッチングデバイスとFWDを配置して、図2の等価回路に示すように接続している。
【0024】
なお、これらの半導体チップ21a,21bは、のような各種パワーデバイスであるが、シリコン基板上に形成したものでもよいし、SiC基板上に形成したものでもよい。
【0025】
絶縁基板22は、伝熱性の良いアルミナ等のセラミックスで構成され、その表裏面には導体層を構成する銅箔22a,22bが貼り付けられている。おもて面側の導体層(銅箔22a)には、導体層上に配置された複数のパワーデバイスの間を接続するための所定の回路パターンが形成されている。
【0026】
図2に示す等価回路図から分かるように、絶縁基板22,22の銅箔22a,22bには、スイッチングデバイス(以下、単にトランジスタという)Q1とFWD(以下、ダイオードという)D1の逆並列接続回路と、トランジスタQ2とダイオードD2との逆並列回路とが、直列に接続されている。
【0027】
ここで、一つの絶縁基板22上に配置される半導体チップ(パワーデバイス)は、図2に示すトランジスタとダイオードの逆並列回路を等価的に構成すればよい。このため、トランジスタとダイオードは、どちらかあるいは双方が同定格の複数個の半導体チップを搭載するようにしてもよい。
【0028】
図1では、絶縁基板22の銅箔22a上で、トランジスタQ1を構成する半導体チップ21aと、その背後にダイオードD1を構成する半導体チップ(図示せず)が前後方向に配置された状態を示している。同様に、絶縁基板22の銅箔22b上では、トランジスタQ2を構成する半導体チップ21bと、その背後にダイオードD2を構成する半導体チップとが、前後して並んでいる。即ち、トランジスタQ1とダイオードD1、トランジスタQ2とダイオードD2は、絶縁基板22,22上の銅箔22a,22bと配線基板23とによって、それぞれ逆並列に接続されている。そして、一対のトランジスタQ1,Q2とダイオードD1,D2からなる2組の逆並列回路は、さらに上面に配置された配線基板23とポスト状の電極用部材24を介して直列に接続される。
【0029】
なお、図1のように2つの半導体チップ21aを絶縁基板22の銅箔22a上で前後方向に配置せずに、左右方向に並べて配置することもできる。また、半導体チップ21bについても、同様に左右方向に並べて配置することもできる。
【0030】
ここでは、一方の半導体チップ21aの下面にはトランジスタQ1のコレクタ電極が形成され、銅箔22aを介してパワー半導体モジュール1の外部入力用端子(コレクタ端子C1)を構成するピン状導電体(ピン端子)25に接続されている。他方の半導体チップ21bの裏面に形成されたトランジスタQ2のコレクタ電極も、銅箔22aを介して外部出力用端子(コレクタ兼エミッタ端子C2/E1)を構成するピン状導電体(ピン端子)26に接続されている。また、半導体チップ21a,21bのおもて面には、トランジスタQ1,Q2のエミッタ電極及びゲート電極が形成され、それぞれ電極用部材24を介して配線基板23に接続される。このうちトランジスタQ1のエミッタ電極は、配線基板23を介してピン端子26と接続され、トランジスタQ2のエミッタ電極は配線基板23を介して外部入力用端子(エミッタ端子E2)を構成するピン状導電体(ピン端子)27に接続されている。
【0031】
これらのピン状導電体25〜27は、図1(B)に示すようにパワー半導体モジュール1のA−A線に対して対称の位置に2本ずつ形成されている。また、パワー半導体モジュール1はピン状導電体25〜27以上に先端が長く突起している4本のピン状導電体(ピン端子)28をさらに有している。これらのピン状導電体28のうちの2本は配線基板23に接続されて、ハーフブリッジ回路のトランジスタQ1,Q2のゲート電極にゲート制御信号を供給するゲート端子G1,G2を構成している。また、残りの2本は制御(補助)端子であって、トランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間に流れる電流をセンシングするセンス信号を出力する検査端子C1Aux,E2Aux等を構成している。
【0032】
パワー半導体モジュール1の各構成要素は、例えば熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂材料によってモールドされ、保護される。その結果、パワー半導体モジュール1の外形は、全体として図1(A)及び(B)に示すように平面視で矩形形状をなす直方体に形成されるとともに、その中央部分には、所定の径を有する円筒形状の貫通孔29が設けられている。10本のピン状導電体25〜28は、その端部がパワー半導体モジュール1の上面から突出している。パワー半導体モジュール1の底面には、各絶縁基板22の底面側の銅箔22bに対応して、複数の銅板30がそれぞれ面一となるように配置されている。これらの銅板30は、パワー半導体モジュール1のおもて面側から貫通孔29にボルト等を挿通して底面に放熱フィンを締着したとき、それぞれ放熱フィンと密着してパワー半導体モジュール1の放熱面を構成するものである。
【0033】
こうした樹脂材料による封止構造のパワー半導体モジュール1は、図19に示された従来のモジュールと同一の機能を有するものである。また、パワー半導体モジュール1は、以下で説明する一体化された半導体装置(複合モジュール)の単位ユニットを成し、個別の半導体回路要素の状態で全体が封止樹脂によって保護されている。パワー半導体モジュール1は、貫通孔29にボルトを挿入して締結することにより、図19に示すような放熱フィン14に対して、絶縁基板22の底面を確実に密着させることが可能である。
【0034】
なお、の例では、ピン状導電体(ピン端子)25〜27に、それぞれ、コレクタ端子C1、コレクタ兼エミッタ端子C2/E1、エミッタ端子E2を対応させているが、これに限定されない。ピン状導電体(ピン端子)25〜27に、絶縁基板22の銅箔22a,22b及び配線基板23の配線に応じて、コレクタ端子C1、コレクタ兼エミッタ端子C2/E1、エミッタ端子E2を任意に対応付けることができる。
【0035】
つぎに、パワー半導体モジュール1を単位ユニットとして構成される、複合化された半導体装置の一例を説明する。
図3は、図1のパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図である。
【0036】
図3の複合モジュールは、三つのパワー半導体モジュール1が同一平面内に並べられ、パワー半導体モジュール1から外部に引き出されたピン状導電体25〜27がそれぞれ3枚の主端子板2A〜2Cと接続されることで、それらが一体に構成される。主端子板2Aには、三つのパワー半導体モジュール1の外部入力用端子(コレクタ端子C1)を構成するピン状導電体25が挿入される六つの貫通孔31a〜31fが形成される。また、主端子板2Bには、三つのパワー半導体モジュール1の外部出力用端子(コレクタ兼エミッタ端子C2/E1)を構成するピン状導電体27が挿入される六つの貫通孔32a〜32fが形成される。さらに、主端子板2Cには、三つのパワー半導体モジュール1の外部入力用端子(エミッタ端子E2)を構成するピン状導電体26が挿入される六つの貫通孔33a〜33fが形成されている。
【0037】
主端子板2A〜2Cは、いずれも各パワー半導体モジュール1を跨いで設けられる導電体であって、それぞれ内部の半導体回路の間を接続する。また、主端子板2A〜2Cは、一部が折り曲げられた起立片3A〜3Cを有している。これらの起立片3A〜3Cは、後述する保護ケース3(後述する図4,5参照)から外部の主端子用セグメントとして引き出されるべく、所定の位置に所定の長さで形成されている。また、起立片3A〜3Cは、先端部近傍にはそれぞれ丸孔3h(後述する図5参照)が設けられている。
【0038】
これら主端子板2A〜2Cは、その貫通孔31a〜33fにパワー半導体モジュール1のピン状導電体25〜27が挿入される。これにより主端子板2A〜2Cは各パワー半導体モジュール1と相互に接合されて、三つのパワー半導体モジュール1内の半導体回路相互の導電路が構成される。また、これら主端子板2A〜2Cとピン状導電体25〜27の接合は、例えば錫(Sn)を含む鉛(Pb)フリーはんだを用いる場合、図3の形状に組み立てた後、ピン状導電体25〜27にペーストはんだを後塗布し、加熱して接合することができる。このような接合では、通常のフローはんだを用いて行ってもよいが、以下の方法によれば強固に接着することができる。
【0039】
即ち、ピン状導電体25〜27の材質は、導電性に優れた銅(Cu)、あるいはアルミニウム(Al)系のものであることが望ましい。はんだ接合の容易さを考慮するとき、ピン状導電体25〜27にはニッケル(Ni)あるいは錫系の表面処理を施して、はんだ接合の濡れ性を改善することによって、実装効率を高めることが可能である。
【0040】
また、パワー半導体モジュール1の個別のピン端子(ピン状導電体25〜27)に励起されたレーザ光をスポット投射して局部加熱を行うことで、外部の主端子板2A〜2Cを接合してもよい。この場合は、導電性に優れた銅、あるいはアルミニウム系の母材構成に加えて、銀(Ag)、金(Au)系の合金材料等を用いることができる。銅、アルミニウム、銀を用いた場合は、局部的な同種拡散接合の形態となるが、短時間での受熱安定性を考慮すると、伝導性に優れた銀が最適である。さらに、金を用いる場合はピン端子の表面に錫系の被膜構成を施すことで、錫−金系の接合が低融点の構成となって、銅、アルミニウム、銀の構成と比較して接合パワーが少なくて済むメリットが生じる。しかも、凝固後には錫−金の共晶成分が接合部を形成するために、一般的なはんだ接合より高耐熱性が期待できる。
【0041】
つぎに、上述した半導体装置を複合化された状態で所定の保護ケースに収納し、一体化する手順について説明する。
図4は、図3の複合モジュールを保護ケースに収納したものであって、(A)は主端子形成前の状態、(B)は主端子形成後の状態を示す平面図である。また、図5は、図4(B)のV−V断面に沿って示す断面矢視図である。
【0042】
保護ケース3は絶縁性を有する樹脂ケースであって、三つのパワー半導体モジュール1が図3に示すように主端子板2A〜2Cによって複合化された状態で収納可能な開口を底面に備えた外囲器として構成されている。保護ケース3には、主端子板2A〜2Cの起立片3A〜3Cの断面形状に対応した大きさで、その表面から内部まで貫通する挿通孔31〜33と、起立片3A〜3Cに形成された丸孔3hに対応する大きさの座繰り穴34A〜34Cとが設けられている。
【0043】
また、保護ケース3の表面には、各パワー半導体モジュール1の貫通孔29に対応して、直径が貫通孔29より大きな開口部35〜37と、各パワー半導体モジュール1のピン状導電体28を外部に引き出すための開口部38も形成されている。さらに、図4(B)に示すように、12本のピン状導電体28に対応する貫通孔39hが形成された制御基板39が保護ケース3の表面に配置され、保護ケース3内の複合モジュールによって構成される半導体回路に対する所望の制御回路を形成している。
【0044】
三つのパワー半導体モジュール1は、主端子板2A〜2Cにより複合化された状態で保護ケース3に収納されると、起立片3A〜3Cの保護ケース3の上方から外部に突出する先端部分が折り曲げられる。これにより、ボルトやねじの締結用の丸孔3hを有する主端子用セグメント4A〜4Cは、保護ケース3の上面と並行する形状で、それぞれ正極端子、負極端子、及び出力端子を構成する。このとき、保護ケース3の座繰り穴34A〜34Cは、折り曲げられた主端子用セグメント4A〜4Cの丸孔3hに対応する位置にあって、主端子板2A〜2Cを外部接続板(バスバー等)と締結する際に、締結用のボルト穴として機能する。
【0045】
図6は、図3の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
三つのパワー半導体モジュール1によって構成された半導体回路Ca〜Ccは、それぞれ正極端子P(C1)、負極端子N(E2)の間で並列接続されたハーフブリッジ回路を構成している。これにより、複合モジュールとしての半導体回路Ca〜Ccは、パワー半導体モジュール1の単体での電流容量を3倍に向上した機能を持つことになる。また、図3の複合モジュールは、保護ケース3の上面の開口部35〜37からそれぞれのパワー半導体モジュール1の貫通孔29に挿入されるボルトによって、保護ケース3と一体化される。その際に、保護ケース3の下面には、パワー半導体モジュール1の放熱面を構成する銅板30(図1参照)が外部に露出する。したがって、保護ケース3の開口部35〜37に挿入された3本のボルトを用いて、保護ケース3の下面に放熱フィンを装着すれば、各パワー半導体モジュール1の底面と密着させることができる。
【0046】
以上に説明したように、実施の形態1の半導体装置は、複数のパワー半導体モジュール1からなる半導体回路が主端子板2A〜2Cによって一体のものとして集約されて、複合モジュールとして保護ケース3内に一体化できる。また、個別のパワー半導体モジュール1毎に冷却フィンにマウントする必要がない。保護ケース3内で一体化された複合モジュールに対して一枚の冷却フィンを最小限のボルトで一括して締結するだけで、当該冷却フィンを確実に装着できる。したがって、製品種別ごとの生産設備が低減できる。それにより、治具、工具類の種類を低減することができるうえ、製品種別の整理によって品質管理のコストを低減でき、量産効率を高めることも可能である。
【0047】
即ち、個々のパワー半導体モジュール1にそれぞれ締結用の貫通孔29が設けられている。そのため、主端子板2A〜2Cで接続された複数個のパワー半導体モジュール1に対して、それぞれ確実に冷却フィンとの間の熱伝導路が安定して確保できる。したがって、従来の半導体装置の構成と比較して、電流密度増大への対応に優れた構造となり、個別の半導体装置の小型化が可能となり、複合モジュールを構成する各半導体チップ21a,21bの放熱効率、冷却フィンの面積効率等の高い半導体装置を提供できる。
【0048】
また、従来の半導体装置では、冷却時の放熱フィン側の熱変形も含めて、放熱フィンにマウントされる半導体モジュールの接触界面に変動を与える場合があり、ベース板とフィンとの密着性を高めて、放熱効率を確保することが容易ではなかった。一方、上述した実施の形態では、従来のものと比較してモジュール構成自体が小型化され、かつ個別のパワー半導体モジュール1がそれぞれ固有の締結手段によって保持されている。そのために、複合モジュールはその構成部材の変形、変位に追従する作用が得られる。即ち、半導体回路の電流容量が大きくなって、放熱フィンにマウントされる半導体モジュールのサイズが大型化した場合でも、実機動作の際の冷却状態が安定しているために信頼性向上の観点でも優れた特性が期待できる。
【0049】
このように半導体装置の基本構成を共通化することにより、必要定格に応じた一体化が容易となって、様々な定格のニーズに即した回路構成を簡易に実現できる。また、冷却体への伝熱効率を向上させて、マウントサイズが大径化した場合に顕在化する熱変形も容易に回避できる。したがって、半導体装置の生産効率向上、特性向上、信頼性向上が実現できる。なお、上述した複合モジュールは三つのパワー半導体モジュール1によって構成されるものとしたが、その用途に応じて四つ以上であってもよいし、あるいは二つであってもよい。
【0050】
(実施の形態2)
図7は、第2の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを示す断面及び平面図である。
【0051】
図7に示すパワー半導体モジュール10は、実施の形態1で説明したパワー半導体モジュール1のピン状導電体25〜27を板状導電体41〜43に置き換えたものである。
これらの板状導電体41〜43は、外部入力用端子(コレクタ端子C1)、外部入力用端子(エミッタ端子E2)、外部出力用端子(コレクタ兼エミッタ端子C2/E1)を構成するものであって、先端部分には締結用開口部4hを有している。即ち、パワー半導体モジュール10の各構成要素が熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂材料によってモールドされた後、板状導電体41〜43はその先端部を90°折り曲げることにより、締結用開口部4hを備えた三つの端子部44〜46となる。
【0052】
なお、実施の形態2でも、板状導電体41〜43に、絶縁基板22の銅箔22a,22b及び配線基板23の配線に応じて、コレクタ端子C1、コレクタ兼エミッタ端子C2/E1、エミッタ端子E2を任意に対応付けることができる。
【0053】
樹脂モールドに際して、パワー半導体モジュール10の樹脂表面には座繰り穴47〜49が、各端子部44〜46の締結用開口部4hと対応する位置に設けられる。これらの座繰り穴47〜49は、締結時に使用されるボルト、あるいはねじの長さに応じた深さに形成される。
【0054】
図8は、図7のパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図である。また、図9は、図8のX−X断面に沿って示す断面矢視図である。
保護ケース3の内部に収納される三つのパワー半導体モジュール10A〜10Cには、それぞれ三つの端子部44〜46が形成されている。このうち、パワー半導体モジュール10A〜10Cの各端子部44には、それぞれ締結用開口部4hに挿入されるボルト54によって主端子板2Dが固着されて導電路が形成される。この主端子板2Dは、端子部44に形成された締結用開口部4hと一体に締結可能な大きさで、所定位置に三つのボルト挿通穴55〜57を備えている。同様に、パワー半導体モジュール10A〜10Cの各端子部45には主端子板2Eが固着され、各端子部46には主端子板2Fが固着され、それぞれの間に導電路が形成される。これらの主端子板2D〜2Fは、実施の形態1で用いられている主端子板2A〜2Cと同様、その一部が折り曲げられて形成された起立片3D〜3Fを有している。
【0055】
図1に示すパワー半導体モジュール1はコンパクトで小容量の用途に対応していた。これに対して、実施の形態2のパワー半導体モジュール10では、通電能力の大きな板状導電体41〜43を用いて、各板状導電体41〜43と主端子板2D〜2Fとの間が、ねじあるいはボルトによって強固に締結可能な構成となっている。
【0056】
ここで、保護ケース3は絶縁性を有する樹脂ケースであり、三つのパワー半導体モジュール10A〜10Cが主端子板2D〜2Fによって複合化された状態で収納可能な開口を底面に備えた外囲器として構成されている。制御基板39には、ピン状導電体28に対応する貫通孔39hが形成され、保護ケース3の上面に配置されている。なお、制御基板39は、図5(実施の形態1)に示したものと同様であって、対応する部分は同じ符号をつけて詳細な説明を省略する。なお、主端子板2D〜2Fをボルト54によってそれぞれ端子部44〜46と接続する際には、必要に応じて端子部44〜46の裏面の、パワー半導体モジュール10A〜10Cとの隙間に座金51〜53を挟み込むとよい。
【0057】
これにより、三つのパワー半導体モジュール10A〜10Cが互いに連結されるとともに、各主端子板2D〜2Fに形成された起立片3D〜3Fが保護ケース3の外部に引き出され、それぞれ折り曲げられることによって主端子用セグメント4D〜4Fとされる。したがって、実施の形態2の半導体装置は、パワー半導体モジュール10A〜10Cによって形成された半導体回路の間が通電能力の大きな板状導電体41〜43によって接続でき、複合モジュールとしての電流容量が増大した場合にも確実に対応できる。
【0058】
(実施の形態3)
図10は、第3の実施の形態に係る複合モジュールであって、(A)は保護ケースへの収納前の半導体モジュールを示す図、(B)は保護ケース表面で主端子用セグメントを折り曲げた状態を示す図である。
【0059】
ここに示す複合モジュールは、三つのパワー半導体モジュール1A〜1Cと、主端子板2B,2C及び2G(2GU,2GV,2GW)とから構成される。
各パワー半導体モジュール1A〜1Cは、実施の形態1のパワー半導体モジュール1と同様、外部入出力端子となるピン状導電体25〜27と制御(補助)端子を構成するピン状導電体28を備えたもの(図1参照)が使用される。実施の形態1のものと異なる点は、それぞれパワー半導体モジュール1A〜1Cの外部入力用端子(コレクタ端子C1)を構成するピン状導電体(ピン端子)から、保護ケース5の外側に独立した主端子用セグメント4G(4GU,4GV,4GW)が引き出されていることである。
【0060】
このために、パワー半導体モジュール1A〜1Cは、その内部の半導体回路の導電路が2本の主端子板2B,2Cだけで構成され、それぞれ保護ケース5の外側で主端子用セグメント4B,4Cとして取り出されている。パワー半導体モジュール1A〜1Cには、それぞれ主端子板2Gがピン状導電体に接続され、それぞれの起立片3G(3GU,3GV,3GW)が保護ケース5から引き出されて、三つの独立した主端子用セグメント4Gを構成している。
【0061】
図11は、図10の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
三つのパワー半導体モジュール1A〜1Cによって構成された半導体回路は、それぞれ正極端子P(C1)、負極端子N(E2)の間で並列接続された3相のフルブリッジ回路を構成している。パワー半導体モジュール1Aにより構成された半導体回路Caでは、主端子用セグメント4GUがブリッジの中間端子からのU端子として引き出される。そして、パワー半導体モジュール1B,1Cによりそれぞれ構成された半導体回路Cb,Ccからは、主端子用セグメント4GV,4GWがブリッジの中間端子からのV端子、W端子として、それぞれ独立して引き出されている。
【0062】
なお、図11に示した回路構成は一例であって、実施の形態3の半導体装置では、どのように主端子用セグメント4B,4C及び4Gを引き出すかに応じて、各種の半導体回路が構成できる。
【0063】
(実施の形態4)
図12は、図3の複合モジュールをさらに複合化した上位複合モジュールであって、(A)は保護ケースへの収納前の半導体モジュールを示す図、(B)は保護ケース表面で主端子用セグメントを折り曲げた状態を示す図である。
【0064】
図12(A)に示す上位複合モジュールは、それぞれ保護ケース3に収納された三つの複合モジュールが第2の主端子板6A〜6Cによって上位の半導体回路として接続され、半導体素子の電流容量を向上させたフルブリッジ回路として構成されたものである。ここでは、複合モジュールとして例えば図9に示すものが想定されているが、図5に示す複合モジュールであってもよい。
【0065】
第2の主端子板6Aは、三つの保護ケース3に形成された主端子用セグメント4Dとボルト58によって相互に接続されるものであって、その所定の位置に起立片7Aを備えている。また、それぞれの保護ケース3の第2の主端子板6Bは、主端子用セグメント4Eとボルト58によって接続されていて、それぞれが互いに独立した上位の主端子用セグメント8Bを構成する起立片7Bを備えている。さらに、第2の主端子板6Cは、三つの保護ケース3の主端子用セグメント4Fとボルト58によって相互に接続されるものであって、その所定の位置に起立片7Cを備えている。ここで、第2の主端子板6A〜6Cの形状や配置については、各保護ケース3の開口部35〜37を塞がないようにする必要がある。
【0066】
図12(B)には、三つの保護ケース3を上位の保護ケース7に収納し、上位の主端子用セグメント8A〜8Cとして折り曲げた状態を示している。上位の保護ケース7の表面には、五つの上位の主端子用セグメント8A,8B(×3),8Cと、3枚の制御基板60が配置される。また、上位の保護ケース7を貫通する9個の開口部61〜69が、各保護ケース3の開口部35〜37に連通するように形成されている。
【0067】
開口部61〜69は、それぞれ三つの保護ケース3に配置された合計9個のパワー半導体モジュールの貫通孔と同形状に構成されている。これらの開口部61〜69にボルトを挿入し、最小限のボルト締結によって、上位の保護ケース7の底面で放熱フィンが固着できる。しかも、それぞれが複合モジュールを構成する三つのパワー半導体モジュールが上位の保護ケース7によって簡単に一体化され、かつ放熱フィンと確実に圧接される。
【0068】
(実施の形態5)
図13は、第5の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図、図14は、図13の複合モジュールの保護ケースに収納した主端子形成後の状態を示す平面図である。
【0069】
ここに示す複合モジュールは、三つのパワー半導体モジュール1D〜1Fと、主端子板2H〜2Kと、導電部材により構成された配線板2L,2Mとから構成される。図13において、配線部分2Ia〜2Kaは、主端子板2I〜2Kの一部であり、主端子板が後述するパワー半導体モジュールのピン状導電体と接続される部分と、後述する起立片3H〜3Kとを結ぶものである。
【0070】
各パワー半導体モジュール1D〜1Fは、実施の形態1のパワー半導体モジュール1と同様、外部入出力端子となるピン状導電体25〜27と制御(補助)端子を構成するピン状導電体28を備えた同じ構成のもの(図1参照)が使用される。
【0071】
図13の複合モジュールでは、パワー半導体モジュール1D,1Eのピン状導電体25に主端子板2Hが接続され、パワー半導体モジュール1Fのピン状導電体25に主端子板2Iが接続されている。主端子板2Hには起立片3Hが、主端子板2Iには配線部分2Iaを介して起立片3Iがそれぞれ形成されている。
【0072】
また、図13の複合モジュールでは、パワー半導体モジュール1Dのピン状導電体27に主端子板2Jが接続されている。主端子板2Jには配線部分2Jaを介して、起立片3Jが形成されている。
【0073】
また、図13の複合モジュールでは、パワー半導体モジュール1Dのピン状導電体26に主端子板2Kが接続されている。主端子板2Kには配線部分2Kaを介して、起立片3Kが形成されている。
【0074】
パワー半導体モジュール1E,1Fのピン状導電体26に配線板2Lが接続され、同じくパワー半導体モジュール1E,1Fのピン状導電体27に配線板2Mが接続されている。
【0075】
また、起立片3H〜3Kは、図13に示すように、直線状に配置されるようにそれぞれ形成されている。
なお、主端子板2H〜2K、配線板2L,2Mと、ピン状導電体25〜27との接続は、実施の形態1で説明したように主端子板2H〜2K、配線板2L,2Mに形成した貫通孔31a〜33fにパワー半導体モジュール1D〜1Fのピン状導電体25〜27が挿入される。これにより主端子板2H〜2K、配線板2L,2Mと、各パワー半導体モジュール1D〜1Fは相互に接合される。
【0076】
このような複合モジュールを、起立片3H〜3Kに対応して形成された貫通孔に当該起立片3H〜3Kをそれぞれ引き出して保護ケース8に収納し、起立片3H〜3Kを折り曲げる。これにより、図14に示されるように、出力端子U(4H)、負極端子N(4J)、中間端子M(4I)、正極端子P(4K)である主端子用セグメントが直線状に配置されて構成される。
【0077】
このような図13の複合モジュールで実現される等価回路について図15を用いて説明する。
図15は、図13の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【0078】
図13の三つのパワー半導体モジュール1D〜1Fにより構成される半導体回路は、正極端子P(C1)、負極端子N(E2)の間でトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列接続回路と、トランジスタQ2とダイオードD2との逆並列回路とが直列に接続されている。パワー半導体モジュール1Dにより構成される半導体回路Caはハーフブリッジ回路であり、出力端子Uが逆並列回路が直列に接続された中間点m1から引き出される。
【0079】
パワー半導体モジュール1E,1Fは、パワー半導体モジュール1Dと同様に逆並列回路が直列に接続されて半導体回路(ハーフブリッジ回路)Cb,Ccを構成する。さらに、半導体回路CbのトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列接続回路とCcのトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列接続回路とが、逆極性で直列接続されている。図15の例では、半導体回路CbのトランジスタQ1のコレクタと半導体回路CcのトランジスタQ1のコレクタが接続されている。同様に、半導体回路CbのトランジスタQ2とダイオードD2の逆並列接続回路とCcのトランジスタQ2とダイオードD2の逆並列接続回路とが、逆極性で直列接続されている。図15の例では、半導体回路CbのトランジスタQ2のエミッタと半導体回路CcのトランジスタQ2のエミッタが接続されている。
【0080】
半導体回路Cbの逆並列回路が直列に接続された中間点m2と半導体回路Caの中間点m1とが接続され、半導体回路Ccは逆並列回路が直列に接続された中間点m3から中間端子Mが引き出されている。
【0081】
このように接続することで、出力端子U(4H)と中間端子M(4I)との間に、の逆極性で直列接続された回路が接続される。
このように、同一の構成であるパワー半導体モジュールを3個用いて、図13,図15に示すように接続して複合モジュールを構成し、これを1相分とすることにより、特開2008−193779号公報(特許文献8)で知られる3レベルインバータに適用可能な半導体装置を構成することが可能となる。
【0082】
(実施の形態6)
実施の形態6では、実施の形態5の複合モジュールの半導体回路について、逆阻止(RB(Reverse Blocking))IGBTを利用した場合について説明する。
【0083】
図16は、第6の実施の形態に係るパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図、図17は、図16の複合モジュールの保護ケースに収納した主端子形成後の状態を示す平面図である。
【0084】
ここに示す複合モジュールは、二つのパワー半導体モジュール1G,1Hと、主端子板2Q〜2Tから構成される。図16において、配線部分2Qa〜2Taは、主端子板2Q〜2Tの一部であり、主端子板が後述するパワー半導体モジュールのピン状導電体と接続される部分と、後述する起立片3Q〜3Tとを結ぶものである。
【0085】
パワー半導体モジュール1Gは、実施の形態1のパワー半導体モジュール1と同様、外部入出力端子となるピン状導電体25〜27と制御(補助)端子を構成するピン状導電体28を備えたもの(図1参照)が使用される。
【0086】
一方、パワー半導体モジュール1Hは、実施の形態1のパワー半導体モジュール1と同形状であり、外部入出力端子となるピン状導電体25〜27と制御(補助)端子を構成するピン状導電体28を備えるが、後述するように、スイッチングデバイスとして逆阻止IGBTが用いられている。
【0087】
図16の複合モジュールでは、パワー半導体モジュール1Gのピン状導電体25と、パワー半導体モジュール1Gのピン状導電体26,27に主端子板2Qが接続される。また、パワー半導体モジュール1Hのピン状導電体25に主端子板2Sが接続されている。主端子板2Qには配線部分2Qaを介して起立片3Qが形成されている。また、主端子板2Sには配線部分2Saを介して起立片3Sが形成されている。
【0088】
また、図16の複合モジュールでは、パワー半導体モジュール1Gのピン状導電体27に主端子板2Rが接続されている。主端子板2Rには配線部分2Raを介して、起立片3Rが接続されている。
【0089】
さらに、図16の複合モジュールでは、パワー半導体モジュール1Gのピン状導電体26に主端子板2Tが接続されている。主端子板2Tには配線部分2Taを介して、起立片3Tが形成されている。
【0090】
また、起立片3Q〜3Tは、図16に示すように、直線状に配置されるようにそれぞれ形成されている。
なお、主端子板2Q〜2Tと、ピン状導電体25〜27との接続は、実施の形態1で説明したように主端子板2Q〜2Tに形成した貫通孔31a〜33fにパワー半導体モジュール1G,1Hのピン状導電体25〜27が挿入される。これにより主端子板2Q〜2T各パワー半導体モジュール1G,1Hは相互に接合される。
【0091】
このような複合モジュールを、起立片3Q〜3Tに対応して形成された貫通孔に当該起立片3Q〜3Tをそれぞれ引き出して保護ケース9に収納し、起立片3Q〜3Tを折り曲げる。これにより、図17に示されるように、出力端子U(4Q)、負極端子N(4R)、中間端子M(4S)、正極端子P(4T)である主端子用セグメントが直線状に配置されて構成される。
【0092】
このような図16の複合モジュールで実現される等価回路について図18を用いて説明する。
図18は、図16の複合モジュールによって構成される半導体回路を示す等価回路図である。
【0093】
図16のパワー半導体モジュール1Gにより構成される半導体回路は、正極端子P(C1)、負極端子N(E2)の間でトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列接続回路と、トランジスタQ2とダイオードD2との逆並列回路とが直列に接続されている。パワー半導体モジュール1Gにより構成される半導体回路Caでは、出力端子Uが逆並列回路が直列に接続された中間点m1から引き出される。
【0094】
パワー半導体モジュール1Hは、トランジスタ(逆阻止IGBT)Q3,Q4が直列に接続されて、半導体回路Cdを構成する。半導体回路Cdの直列に接続されたトランジスタQ3,Q4の中間点m2から中間端子Mが引き出されている。
【0095】
さらに、半導体回路CdのトランジスタQ3,Q4の直列回路の両端は、ともにパワー半導体モジュール1Gにより構成される半導体回路Caの中間点m1に接続され、出力端子Uに接続される。
【0096】
このように、外形状が同一のパワー半導体モジュール1G,1Hを用いて、図16,図17に示すように接続して複合モジュールを構成し、これを1相分とすることにより、特許文献8で知られる3レベルインバータに適用可能な半導体装置を構成することが可能となる。
【0097】
以上、本発明を図面に示した実施の形態1〜6に基づいて説明したが、これらのものに限られない。とくに、本発明の複合モジュール構成では、保護ケース3,7等を順次に上位の形態として用意しておくだけで、必要な電流容量を有する回路を実現することができる。即ち、実施の形態4は、保護ケース3を上位の保護ケース7により一体化して半導体回路を構成したものであるが、さらに上位の保護ケースを用いて再帰的に素子集約を行うことによって、より大きな電流容量の半導体回路が簡単に実現できる。
【0098】
また、半導体モジュールの端子接続の組み合わせだけで所望する回路構成が得られることから、本発明は上述したパワー半導体モジュール1等による電力用インバータ装置だけに限定されるものではない。
【0099】
については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明はに示し、説明した正確な構成及び応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例及び均等物は、添付の請求項及びその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【符号の説明】
【0100】
1,1A〜1H,10,10A〜10C パワー半導体モジュール
2A〜2K,2Q〜2T 主端子板
2L,2M 配線板
2Ia〜2Ka,2Qa〜2Ta 配線部分
3,5,7〜9 保護ケース
3A〜3K,3Q〜3T,7A〜7C 起立片
3h 丸孔
4A〜4K 主端子用セグメント
4h 締結用開口部
6A〜6C 第2の主端子板
8A〜8C 上位の主端子用セグメント
14 放熱フィン
21a,21b 半導体チップ
22 絶縁基板
22a,22b 銅箔
23 配線基板
24 電極用部材
25〜28 ピン状導電体(ピン端子)
29,39h,31a〜33f 貫通孔
30 銅板
31〜33 挿通孔
34A〜34C,47〜49 座繰り穴
35〜38,61〜69 開口部
39,60 制御基板
41〜43 板状導電体
44〜46 端子部
51〜53 座金
54,58 ボルト
55〜57 ボルト挿通穴
Ca〜Cd 半導体回路
m1〜m3 中間点
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】

【手続補正書】
【提出日】2013年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する半導体モジュールと、
少なくとも二つの前記半導体モジュール間において、前記半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子間を電気的に接続し、外部配線と接続される接続端子部が形成された主端子板と、
前記主端子板により前記端子間が接続されて少なくとも二つの前記半導体モジュールが一体化された複合モジュールを収納し、前記接続端子部が前記複合モジュールの外部に挿通される挿通孔を有する保護ケースと、
を備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記半導体モジュールの外面には、前記半導体回路の前記端子とそれぞれ接続する、複数のピン端子が引き出されて形成され、
前記主端子板は、前記各半導体モジュールを跨いで前記半導体回路の間を接続する導電体となる板体であって、前記ピン端子がそれぞれ挿入可能な大きさで前記板体に形成された複数の貫通穴を有し、
前記接続端子部は前記板体の一部を折り曲げて形成された起立片を有し、
前記起立片が前記挿通孔から前記保護ケースの外部に引き出されて、主端子用セグメントを構成することを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体モジュールの外面には締結用の開口部を有する、前記半導体回路の前記端子とそれぞれ接続する、複数の端子板が引き出されて形成され、
前記主端子板は、前記各半導体モジュールを跨いで前記半導体回路の間を接続する導電体となる板体であって、前記端子板とそれぞれ前記締結用の開口部で一体に締結可能な大きさで前記板体に形成された複数のボルト挿通穴を有し、
前記接続端子部は前記板体の一部を折り曲げて形成された起立片を有し、
前記起立片が前記挿通孔から前記保護ケースの外部に引き出されて、主端子用セグメントを構成することを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項4】
前記保護ケースは、前記複数の半導体モジュールに対して共通する放熱フィンが取り付け可能な開口を備え、
前記保護ケースに前記複数の半導体モジュールを収納し、前記放熱フィンを前記保護ケースと固着することによって、前記半導体モジュールと前記放熱フィンとを圧接するようにしたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体モジュールには、前記保護ケースの外部に露出するように、前記回路基板と熱的に接続された金属板が配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項6】
前記半導体モジュールの外部に引き出された前記半導体回路の前記端子、及び前記主端子板の主端子用セグメントをなす部分は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)あるいは金(Au)、もしくはこれらのいずれかの合金材料によって形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項7】
前記保護ケースの外部に引き出された前記主端子板の間を接続するとともに、前記保護ケースに収納された複数の前記複合モジュール相互の導電路を構成する第2の主端子板と、
前記第2の主端子板によって互いに接続された少なくとも二つ以上の前記複合モジュールが、上位複合モジュールとして前記第2の主端子板と一体に収納される上位の保護ケースと、
を備えたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項8】
前記半導体回路は、前記回路基板上でIGBT及びフリーホイーリングダイオードから構成されたハーフブリッジ回路を形成していることを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項9】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する、少なくとも二つの半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子の表面に局部レーザ光を照射して昇温加熱し、
加熱溶融させた前記端子と、少なくとも二つの前記半導体モジュールに共通する主端子板とを接合し、
少なくとも二つの前記半導体モジュール相互の導電路を構成することを特徴とした半導体装置の製造方法。
【請求項10】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する、少なくとも二つの半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子の表面に、ニッケル(Ni)系あるいは錫(Sn)系の合金被膜を形成し、
前記端子に、前記合金被膜に鉛(Pb)フリーはんだを後塗布形成してから、少なくとも二つ以上の前記半導体モジュールに共通する主端子板を接合して、
少なくとも二つの前記半導体モジュール相互の導電路を構成することを特徴とした半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記鉛フリーはんだは、その融点が前記半導体モジュールを封止するモールド樹脂材料のガラス転移温度より低いことを特徴とする請求の範囲第10項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記複合モジュールは、三つの前記半導体モジュールからなり、前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記半導体モジュールからそれぞれ引き出されて、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、三つの前記半導体モジュールの前記第1の端子間を電気的に接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、三つの前記半導体モジュールの前記第3の端子間を電気的に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板、第4の接続端子部が形成された第4の主端子板、第5の接続端子部が形成された第5の主端子板を、前記第2の端子に個々に接続する、
ことを特徴とする請求の範囲第8項記載の半導体装置。
【請求項13】
三つの前記半導体モジュールが一体化された複合モジュールの前記第3,4,5の接続端子部が直線状に配置されている、
ことを特徴とする請求の範囲第12項記載の半導体装置。
【請求項14】
前記複合モジュールは、三つの前記半導体モジュールからなり、前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記半導体モジュールからそれぞれ引き出されて、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、三つの前記半導体モジュールのうち一つの前記半導体モジュールの前記第1の端子に接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、前記一つの半導体モジュールの前記第3の端子に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板を、前記一つの半導体モジュールと他の一つの半導体モジュールの第2の端子間に接続し、
第4の接続端子部が形成された第4の主端子板を、残る一つの半導体モジュールの前記第2の端子に接続し、
第5の主端子板が、残る2つの前記第1端子間を接続し、
第6の主端子板が、残る2つの前記第3端子間を接続する、
ことを特徴とする請求の範囲第8項記載の半導体装置。
【請求項15】
前記複合モジュールは、前記半導体回路として、前記回路基板上でIGBT及びフリーホイーリングダイオードから構成されたハーフブリッジ回路が形成された第1の半導体モジュールと、前記半導体回路として、前記回路基板上で逆阻止IGBTの直列回路が形成された第2の半導体モジュールと、からなり、
前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記第1の半導体モジュールから引き出され、
前記直列回路の一端に接続される第1の端子、前記直列回路の中点に接続される第2の端子及び前記直列回路の他端に接続される第3の端子が前記第2の半導体モジュールから引き出され、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第1の端子と、前記第2の半導体モジュールの前記第1の端子並びに第3の端子とに接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第3の端子に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板を、前記第2の半導体モジュールの前記第2の端子に接続し、
第4の接続端子部が形成された第4の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第3の端子に接続する、
ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項16】
前記半導体モジュールは、放熱フィンが取り付け可能な貫通孔を備えることを特徴とする請求の範囲第1項記載の半導体装置。
【請求項17】
前記保護ケースは、主面に前記貫通孔に対応して前記放熱フィンが取り付け可能な開口を備えることを特徴とする請求の範囲第16項記載の半導体装置。

【手続補正書】
【提出日】2014年8月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
図2に示す等価回路図から分かるように、絶縁基板22,22の銅箔22a,22bには、スイッチングデバイス(以下、単にトランジスタという)Q1とFWD(以下、ダイオードという)D1の逆並列回路と、トランジスタQ2とダイオードD2との逆並列回路とが、直列に接続されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
図8は、図7のパワー半導体モジュールを複合化した複合モジュールを示す平面図である。また、図9は、図8のX−X断面に沿って示す断面矢視図である。
保護ケース3の内部に収納される三つのパワー半導体モジュール10A〜10Cには、それぞれ三つの端子部44〜46が形成されている。このうち、パワー半導体モジュール10A〜10Cの各端子部44には、それぞれ締結用開口部4hに挿入されるボルト54によって主端子板2Dが固着されて導電路が形成される。この主端子板2Dは、端子部44に形成された締結用開口部4hと一体に締結可能な大きさで、所定位置にボルト挿通穴55を備えている。同様に、パワー半導体モジュール10A〜10Cの各端子部45には主端子板2Eが固着され、各端子部46には主端子板2Fが固着され、それぞれの間に導電路が形成される。これらの主端子板2D〜2Fは、実施の形態1で用いられている主端子板2A〜2Cと同様、その一部が折り曲げられて形成された起立片3D〜3Fを有している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
図13の三つのパワー半導体モジュール1D〜1Fにより構成される半導体回路は、正極端子P(C1)、負極端子N(E2)の間でトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列回路と、トランジスタQ2とダイオードD2との逆並列回路とが直列に接続されている。パワー半導体モジュール1Dにより構成される半導体回路Caはハーフブリッジ回路であり、出力端子Uが逆並列回路が直列に接続された中間点m1から引き出される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
パワー半導体モジュール1E,1Fは、パワー半導体モジュール1Dと同様に逆並列回路が直列に接続されて半導体回路(ハーフブリッジ回路)Cb,Ccを構成する。さらに、半導体回路CbのトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列接続回路と半導体回路CcのトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列接続回路とが、逆極性で直列接続されている。図15の例では、半導体回路CbのトランジスタQ1のコレクタと半導体回路CcのトランジスタQ1のコレクタが接続されている。同様に、半導体回路CbのトランジスタQ2とダイオードD2の逆並列接続回路と半導体回路CcのトランジスタQ2とダイオードD2の逆並列接続回路とが、逆極性で直列接続されている。図15の例では、半導体回路CbのトランジスタQ2のエミッタと半導体回路CcのトランジスタQ2のエミッタが接続されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0090】
また、起立片3Q〜3Tは、図16に示すように、直線状に配置されるようにそれぞれ形成されている。
なお、主端子板2Q〜2Tと、ピン状導電体25〜27との接続は、実施の形態1で説明したように主端子板2Q〜2Tに形成した貫通孔31a〜33fにパワー半導体モジュール1G,1Hのピン状導電体25〜27が挿入される。これにより主端子板2Q〜2Tと各パワー半導体モジュール1G,1Hは相互に接合される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0093】
図16のパワー半導体モジュール1Gにより構成される半導体回路は、正極端子P(C1)、負極端子N(E2)の間でトランジスタQ1とダイオードD1の逆並列回路と、トランジスタQ2とダイオードD2との逆並列回路とが直列に接続されている。パワー半導体モジュール1Gにより構成される半導体回路Caでは、出力端子Uが逆並列回路が直列に接続された中間点m1から引き出される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する半導体モジュールと、
少なくとも二つの前記半導体モジュール間において、前記半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子間を電気的に接続し、外部配線と接続される接続端子部が形成された主端子板と、
前記主端子板により前記端子間が接続されて少なくとも二つの前記半導体モジュールが一体化された複合モジュールを収納し、前記接続端子部が前記複合モジュールの外部に挿通される挿通孔を有する保護ケースと、
を備えていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記半導体モジュールの外面には、前記半導体回路の前記端子とそれぞれ接続する、複数のピン端子が引き出されて形成され、
前記主端子板は、前記各半導体モジュールを跨いで前記半導体回路の間を接続する導電体となる板体であって、前記ピン端子がそれぞれ挿入可能な大きさで前記板体に形成された複数の貫通穴を有し、
前記接続端子部は前記板体の一部を折り曲げて形成された起立片を有し、
前記起立片が前記挿通孔から前記保護ケースの外部に引き出されて、主端子用セグメントを構成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体モジュールの外面には締結用の開口部を有する、前記半導体回路の前記端子とそれぞれ接続する、複数の端子板が引き出されて形成され、
前記主端子板は、前記各半導体モジュールを跨いで前記半導体回路の間を接続する導電体となる板体であって、前記端子板とそれぞれ前記締結用の開口部で一体に締結可能な大きさで前記板体に形成された複数のボルト挿通穴を有し、
前記接続端子部は前記板体の一部を折り曲げて形成された起立片を有し、
前記起立片が前記挿通孔から前記保護ケースの外部に引き出されて、主端子用セグメントを構成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記保護ケースは、前記複数の半導体モジュールに対して共通する放熱フィンが取り付け可能な開口を備え、
前記保護ケースに前記複数の半導体モジュールを収納し、前記放熱フィンを前記保護ケースと固着することによって、前記半導体モジュールと前記放熱フィンとを圧接するようにしたことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体モジュールには、前記保護ケースの外部に露出するように、前記回路基板と熱的に接続された金属板が配置されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項6】
前記半導体モジュールの外部に引き出された前記半導体回路の前記端子、及び前記主端子板の主端子用セグメントをなす部分は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)あるいは金(Au)、もしくはこれらのいずれかの合金材料によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項7】
前記保護ケースの外部に引き出された前記主端子板の間を接続するとともに、前記保護ケースに収納された複数の前記複合モジュール相互の導電路を構成する第2の主端子板と、
前記第2の主端子板によって互いに接続された少なくとも二つ以上の前記複合モジュールが、上位複合モジュールとして前記第2の主端子板と一体に収納される上位の保護ケースと、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項8】
前記半導体回路は、前記回路基板上でIGBT及びフリーホイーリングダイオードから構成されたハーフブリッジ回路を形成していることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項9】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する、少なくとも二つの半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子の表面に局部レーザ光を照射して昇温加熱し、
加熱溶融させた前記端子と、少なくとも二つの前記半導体モジュールに共通する主端子板とを接合し、
少なくとも二つの前記半導体モジュール相互の導電路を構成することを特徴とした半導体装置の製造方法。
【請求項10】
回路基板と、前記回路基板上に搭載された少なくとも一つの半導体回路とを有する、少なくとも二つの半導体モジュールの外部に前記半導体回路からそれぞれ引き出された端子の表面に、ニッケル(Ni)系あるいは錫(Sn)系の合金被膜を形成し、
前記端子に、前記合金被膜に鉛(Pb)フリーはんだを後塗布形成してから、少なくとも二つ以上の前記半導体モジュールに共通する主端子板を接合して、
少なくとも二つの前記半導体モジュール相互の導電路を構成することを特徴とした半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記鉛フリーはんだは、その融点が前記半導体モジュールを封止するモールド樹脂材料のガラス転移温度より低いことを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記複合モジュールは、三つの前記半導体モジュールからなり、前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記半導体モジュールからそれぞれ引き出されて、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、三つの前記半導体モジュールの前記第1の端子間を電気的に接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、三つの前記半導体モジュールの前記第3の端子間を電気的に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板、第4の接続端子部が形成された第4の主端子板、第5の接続端子部が形成された第5の主端子板を、前記第2の端子に個々に接続する、
ことを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
【請求項13】
三つの前記半導体モジュールが一体化された複合モジュールの前記第3,4,5の接続端子部が直線状に配置されている、
ことを特徴とする請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記複合モジュールは、三つの前記半導体モジュールからなり、前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記半導体モジュールからそれぞれ引き出されて、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、三つの前記半導体モジュールのうち一つの前記半導体モジュールの前記第1の端子に接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、前記一つの半導体モジュールの前記第3の端子に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板を、前記一つの半導体モジュールと他の一つの半導体モジュールの第2の端子間に接続し、
第4の接続端子部が形成された第4の主端子板を、残る一つの半導体モジュールの前記第2の端子に接続し、
第5の主端子板が、残る2つの前記第1の端子間を接続し、
第6の主端子板が、残る2つの前記第3の端子間を接続する、
ことを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
【請求項15】
前記複合モジュールは、前記半導体回路として、前記回路基板上でIGBT及びフリーホイーリングダイオードから構成されたハーフブリッジ回路が形成された第1の半導体モジュールと、前記半導体回路として、前記回路基板上で逆阻止IGBTの直列回路が形成された第2の半導体モジュールと、からなり、
前記ハーフブリッジ回路の一端に接続される第1の端子、前記ハーフブリッジ回路の中点に接続される第2の端子及び前記ハーフブリッジ回路の他端に接続される第3の端子が前記第1の半導体モジュールから引き出され、
前記直列回路の一端に接続される第1の端子、前記直列回路の中点に接続される第2の端子及び前記直列回路の他端に接続される第3の端子が前記第2の半導体モジュールから引き出され、
第1の接続端子部が形成された第1の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第1の端子と、前記第2の半導体モジュールの前記第1の端子並びに第3の端子とに接続し、
第2の接続端子部が形成された第2の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第3の端子に接続し、
第3の接続端子部が形成された第3の主端子板を、前記第2の半導体モジュールの前記第2の端子に接続し、
第4の接続端子部が形成された第4の主端子板を、前記第1の半導体モジュールの前記第3の端子に接続する、
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項16】
前記半導体モジュールは、放熱フィンが取り付け可能な貫通孔を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項17】
前記保護ケースは、主面に前記貫通孔に対応して前記放熱フィンが取り付け可能な開口を備えることを特徴とする請求項16記載の半導体装置。
【国際調査報告】

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