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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2013年10月31日
【発行日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】伝熱装置
(51)【国際特許分類】
   F16L 53/00 20060101AFI20151124BHJP
   F28D 15/02 20060101ALI20151124BHJP
【FI】
   F16L53/00 C
   F28D15/02 W
   F28D15/02 101H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
【出願番号】特願2014-512068(P2014-512068)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2012年4月25日
(11)【特許番号】特許第5759066号(P5759066)
(45)【特許公報発行日】2015年8月5日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇野 淳一
(72)【発明者】
【氏名】山蔭 久明
【テーマコード(参考)】
3H025
【Fターム(参考)】
3H025AA13
3H025AA16
3H025AB01
3H025AB05
(57)【要約】
伝熱装置に収納される配管系の全長に亘って温度の均一性を向上できる伝熱装置を提供する。内部を流体が流れる配管系(10)に熱を伝える伝熱装置(20)は、配管系(10)を囲繞する高熱伝導性の伝熱ブロック(30)と、配管系(10)の延在方向に沿って伝熱ブロック(30)に形成されたヒートパイプ(40)と、ヒートパイプ(40)に熱を加えるヒータ(52)とを備え、伝熱ブロック(30)は、配管系(10)の延在方向に沿って分割可能な、複数の分割ブロックを含み、記配管系(10)の延在方向における伝熱ブロック(30)の両端部に、伝熱ブロック(30)と配管系(10)とが近接する近接部(36)を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を流体が流れる配管系(10)に熱を伝える伝熱装置(20)であって、
前記配管系(10)を囲繞する高熱伝導性の伝熱ブロック(30)と、
前記配管系(10)の延在方向に沿って前記伝熱ブロック(30)内に形成されたヒートパイプ(40)と、
前記ヒートパイプ(40)に熱を加える加熱部(52)とを備え、
前記伝熱ブロック(30)は、前記配管系(10)の延在方向に沿って分割可能な、複数の分割ブロック(32,34)を含み、
前記配管系(10)の延在方向における前記伝熱ブロック(30)の両端部に、前記伝熱ブロック(30)と前記配管系(10)とが近接する近接部(36)を設けた、伝熱装置(20)。
【請求項2】
前記近接部(36)の、前記配管系(10)の延在方向における延在長さは、前記近接部(36)における前記配管系(10)の外径以下である、請求項1に記載の伝熱装置(20)。
【請求項3】
前記伝熱ブロック(30)は、第一の分割ブロック(32)と、第二の分割ブロック(34)とを含み、
複数の前記分割ブロック(32,34)のうち、前記第一の分割ブロック(32)のみに前記ヒートパイプ(40)が形成され、
前記第一の分割ブロック(32)と前記第二の分割ブロック(34)とは面接触する、請求項1に記載の伝熱装置(20)。
【請求項4】
前記伝熱ブロック(30)は、前記近接部(36)において前記分割ブロック(32,34)と前記配管系(10)との間に介在する介在部材(38)を含み、
前記介在部材(38)は前記分割ブロック(32,34)に熱的に接触する、請求項3に記載の伝熱装置(20)。
【請求項5】
前記介在部材(38)と前記配管系(10)との間に微小隙間(39)が形成されている、請求項4に記載の伝熱装置(20)。
【請求項6】
前記近接部(36)における前記分割ブロック(32,34)の内径が縮小することにより、前記近接部(36)が形成される、請求項3に記載の伝熱装置(20)。
【請求項7】
前記近接部(36)において、前記分割ブロック(32,34)と前記配管系(10)との間に微小隙間(39)が形成されている、請求項6に記載の伝熱装置(20)。
【請求項8】
前記近接部(36)において前記配管系(10)を前記第一の分割ブロック(32)側へ押圧する付勢部材(62)を備える、請求項3から請求項7のいずれかに記載の伝熱装置(20)。
【請求項9】
前記付勢部材(62)の先端に取り付けられた球体(64)を備え、
前記球体(64)は、前記配管系(10)の外周面に接触する、請求項8に記載の伝熱装置(20)。
【請求項10】
前記伝熱ブロック(30)は、第一の分割ブロック(32)と、第二の分割ブロック(34)とを含み、
前記第一の分割ブロック(32)と前記第二の分割ブロック(34)とは微小隙間(33)を介して対向する、請求項1に記載の伝熱装置(20)。
【請求項11】
前記伝熱ブロック(30)は、前記近接部(36)において前記分割ブロック(32,34)と前記配管系(10)との間に介在する介在部材(38)を含み、
前記介在部材(38)は前記分割ブロック(32,34)に熱的に接触する、請求項10に記載の伝熱装置(20)。
【請求項12】
前記介在部材(38)は前記配管系(10)に接触する、請求項11に記載の伝熱装置(20)。
【請求項13】
前記近接部(36)における前記分割ブロック(32,34)の内径が縮小することにより、前記近接部(36)が形成される、請求項10に記載の伝熱装置(20)。
【請求項14】
前記近接部(36)において、前記分割ブロック(32,34)は前記配管系(10)に接触する、請求項13に記載の伝熱装置(20)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝熱装置に関し、特に、配管系に均等に熱を伝える伝熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、流体を搬送するための配管において、配管内部を輸送される流体を配管全長に亘り高精度に温度管理する必要があるとき、配管を加熱することにより流体の温度を制御する場合がある。
【0003】
配管を加熱するための技術に関し、従来、配管系を囲繞する高熱伝導性の伝熱ブロックと、配管系の延在方向に沿って伝熱ブロックに埋設されたヒートパイプと、ヒートパイプに熱を加えるヒータとを備え、伝熱ブロックは、配管系の延在方向に沿って分割可能な複数の分割ブロックを含む、伝熱装置が提案されている(たとえば、国際公開第2011/055430号(特許文献1)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2011/055430号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
国際公開第2011/055430号(特許文献1)に記載の伝熱装置では、伝熱装置に接続される部分の機器温度が伝熱装置の制御温度より低くなる場合がある。この場合には、配管断面を経由して伝熱装置側から機器側への伝熱が発生することにより、伝熱装置の端部から内部側にかけて配管に温度分布が生じ、伝熱装置内部の配管の均一温度域が短くなる。このため、伝熱装置に収納される配管の全長に亘る高精度の温度均一性が保てなくなる。
【0006】
また、伝熱装置に繋がる機器と伝熱装置との間には結合のための配管部があるが、この配管部は短く、加熱および温度制御がしづらいので、配管表面を断熱材で保温処理しているのが通常である。この場合、伝熱装置に収納される配管の端部から、配管の断面および断熱材を経由して、外周空気への放熱が生じる。このため、機器温度が伝熱装置の制御温度と等しい場合でも、伝熱装置に収納される配管の端部側において配管温度が低下し、配管全長に亘る高精度の温度均一性が保てない。
【0007】
このように、従来の伝熱装置では、機器との結合部からの放熱による影響、および、結合される機器側の温度分布の影響を受けやすい問題があった。本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、配管系の全長に亘って温度の均一性を向上できる、伝熱装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、従来の伝熱装置において、伝熱装置に収納される配管の温度均一性が保てなくなる理由について、鋭意検討した。その結果、本発明者らは、配管系と伝熱ブロックとの間には組み立ての容易性を考慮して隙間が形成されているが、この隙間が伝熱装置の端部においても存在し、そのため、伝熱ブロックから配管への加熱効果に比べて、配管端部からの周囲空気への放熱および配管端部と結合する機器側への伝熱の影響の方が大きくなることを見出した。これを踏まえて本発明者らは、本発明を以下のような構成とした。
【0009】
すなわち、本発明に係る伝熱装置は、内部を流体が流れる配管系に熱を伝える伝熱装置であって、配管系を囲繞する高熱伝導性の伝熱ブロックと、配管系の延在方向に沿って伝熱ブロック内に形成されたヒートパイプと、ヒートパイプに熱を加える加熱部とを備える。伝熱ブロックは、配管系の延在方向に沿って分割可能な、複数の分割ブロックを含む。配管系の延在方向における伝熱ブロックの両端部に、伝熱ブロックと配管系とが近接する近接部が設けられている。
【0010】
上記伝熱装置において好ましくは、近接部の、配管系の延在方向における延在長さは、近接部における配管系の外径以下である。
【0011】
上記伝熱装置において好ましくは、伝熱ブロックは、第一の分割ブロックと、第二の分割ブロックとを含み、複数の分割ブロックのうち、第一の分割ブロックのみにヒートパイプが形成され、第一の分割ブロックと第二の分割ブロックとは面接触する。
【0012】
上記伝熱装置において好ましくは、伝熱ブロックは、配管系との近接部において分割ブロックと配管系との間に介在する介在部材を含み、介在部材は分割ブロックに熱的に接触する。好ましくは、介在部材と配管系との間に微小隙間が形成されている。
【0013】
上記伝熱装置において好ましくは、近接部における分割ブロック端部の内径が縮小することにより、近接部が形成される。好ましくは、近接部において、分割ブロックと配管系との間に微小隙間が形成されている。
【0014】
上記伝熱装置において好ましくは、近接部において配管系を第一の分割ブロック側へ押圧する付勢部材を備える。好ましくは、付勢部材の先端に取り付けられた球体を備え、球体は、配管系の外周面に接触する。
【0015】
上記伝熱装置において好ましくは、伝熱ブロックは、第一の分割ブロックと、第二の分割ブロックとを含み、第一の分割ブロックと第二の分割ブロックとは微小隙間を介して対向する。
【0016】
上記伝熱装置において好ましくは、伝熱ブロックは、近接部において分割ブロックと配管系との間に介在する介在部材を含み、介在部材は分割ブロックに熱的に接触する。好ましくは、介在部材は配管系に接触する。
【0017】
上記伝熱装置において好ましくは、近接部における分割ブロックの内径が縮小することにより、近接部が形成される。好ましくは、近接部において、分割ブロックは配管系に接触する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の伝熱装置によると、配管系の全長に亘って温度の均一性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施の形態1の伝熱装置の構成を示す模式図である。
図2図1中のII−II線に沿う伝熱装置の断面図である。
図3図1中のIII−III線に沿う伝熱装置の断面図である。
図4】実施の形態2の伝熱装置の構成を示す模式図である。
図5図4中のV−V線に沿う伝熱装置の断面図である。
図6】実施の形態3の伝熱装置の構成を示す模式図である。
図7図6中のVII−VII線に沿う伝熱装置の断面図である。
図8図6中のVIII−VIII線に沿う伝熱装置の断面図である。
図9】実施の形態4の伝熱装置の構成を示す模式図である。
図10図9中のX−X線に沿う伝熱装置の断面図である。
図11】実施の形態5の伝熱装置の構成を示す模式図である。
図12図11中のXII−XII線に沿う伝熱装置の断面図である。
図13】実施の形態6の伝熱装置の構成を示す模式図である。
図14図13中のXIV−XIV線に沿う伝熱装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の伝熱装置20の構成を示す模式図である。図2は、図1中のII−II線に沿う伝熱装置20の断面図である。図3は、図1中のIII−III線に沿う伝熱装置20の断面図である。図1では、本実施の形態の伝熱装置20を用いた流体搬送装置1の、部分的に切断した側面図が示されている。
【0022】
図1に示すように、流体搬送装置1は、二つの機器110,120と、機器110,120を接続する配管系10とを備える。流体搬送装置1は、図1中の白抜き矢印に示すように、一方の機器110から配管系10を経由して他方の機器120へ流体を流通させる装置である。配管系10は、第一配管12と、第二配管14とを含む。第一配管12は、一端部13aと他端部13bとを有する。第二配管14は、一端部15aと他端部15bとを有する。配管系10はまた、第一配管12の一端部13aと第二配管14の一端部15aとを連結する連結部16と、機器110と第一配管12の他端部13bとを連結する連結部18と、第二配管14の他端部15bと機器120とを連結する連結部19とを含む。
【0023】
流体搬送装置1は、伝熱装置20を備える。伝熱装置20は、配管系10に均等に熱を伝え、配管系10を介して、配管系10の内部を流れる流体を均一に加熱する。伝熱装置20は、配管系10を囲繞する伝熱ブロック30と、配管系10の延在方向に沿って伝熱ブロック30に形成されたヒートパイプ40と、ヒートパイプ40に熱を加える加熱部の一例としてのヒータ52とを備える。
【0024】
ここでいう配管系10とは、流体を流通させる配管と、当該配管に接続された配管付属品とを含む概念であって、配管付属品を含んだ相互に連結された配管の集合体を指す。配管は、直管に限られず、任意の形状に曲げられた曲げ管を含み、また非可撓性管に限らず、たとえばフレキシブルチューブなどの可撓性管を含んでもよい。配管付属品としては、たとえば、エルボやティーなどに代表される継手、バルブ、ストレーナ、ノズルなどが挙げられる。また、流体を貯蔵するタンク、流体を加熱し気化させる気化器、気体状の原料を供給して基板の表面への成膜などの所定の反応が行なわれる反応室などの、配管に連通接続された機器類を、配管系10に含んでもよい。
【0025】
ヒートパイプ40は、伝熱ブロック30内に形成された中空部で形成されている。この中空部は、密閉された空間であって、真空排気され減圧された真空空間として形成されている。中空部の内面には、毛管力を有する多孔質材料により形成されたウィック42が設けられていてもよい。ウィック42としては、上記中空部の内表面に金網や焼結金属が取り付けられてもよく、内表面に細かい溝が形成されてもよい。
【0026】
ヒートパイプ40はまた、上記中空部に滞留する作動流体を含む。作動流体は、加熱されて蒸発し、かつ放熱して凝縮する性質(凝縮性)を有する。この凝縮性の作動流体が、真空減圧された密閉空間である中空部に適量注入されることで、ヒートパイプ40を形成することができる。ヒートパイプ40は、ヒータ52が配置された高温部において加熱され蒸気化した作動流体が中空部内を移動し、中空部内の相対的に温度の低い低温部の壁面において凝縮して潜熱を放出して、中空部を均等に加熱する。凝縮した作動流体は、ウィック42の毛細管作用によって、上記高温部へ還流する。この繰り返しで、高温部から低温部への熱輸送が行なわれる。
【0027】
なお、ヒートパイプ40は、上述したウィック式に限られるものではなく、重力を援用するサーモサイホン式のヒートパイプであってもよく、ループ型細管の内部に2相凝縮性作動液を封入したループ型細管ヒートパイプであってもよい。
【0028】
ヒートパイプ40は、第一配管12の他端部13bから第二配管14の他端部15bにまで至るように延在する。図1に示すように、ヒートパイプ40は、第一配管12の他端部13bに接続される連結部18を囲繞する伝熱ブロック30から、第二配管14の他端部15bに接続される連結部19を囲繞する伝熱ブロック30まで、配管系10の延在方向に沿って、伝熱ブロック30の内部に形成されている。ヒートパイプ40は、第一配管12、第二配管14および連結部16の延在方向の全体を囲繞している。
【0029】
ヒートパイプ40を加熱して作動流体を蒸発させるヒータ52としては、任意の熱源を用いることができる。典型的には、たとえば電気ヒータ、熱媒循環式のヒータまたは誘導加熱式のヒータなどを適用することができる。
【0030】
ヒータ52は、ヒートパイプ40の機器110に近接する側を加熱するように、伝熱ブロック30と熱的に接触している。ヒータ52は、伝熱ブロック30の外周面に接触している。ヒータ52は、伝熱ブロック30と熱的に接触して、伝熱ブロック30を介してヒートパイプ40に熱を伝えることができればよく、伝熱ブロック30の外表面に接触する構成のほか、伝熱ブロック30の内部にヒータ52が埋め込まれてもよい。ヒータ52がヒートパイプ40の任意の一箇所を加熱できれば、ヒートパイプ40の全体を均一に加熱することができるので、ヒータ52の配置は図1に示すような機器110に近接する位置に限られない。
【0031】
ここで、「熱的に接触」とは、伝熱ブロック30とヒータ52との間において、熱が直接的に伝達される、熱伝達効率が十分に高い状態とされていることをいう。これらの部材が相互に当接して、直接機械的に接触している場合に限られない。たとえば、ヒータ52が伝熱ブロック30とロウ付け、溶接などで一体化されている場合、また、熱伝導性の高い物質を中間に介在させて間接的に接触している場合をも、熱的に接触している状態に含むものとする。
【0032】
機器110から第一配管12、第二配管14を経て機器120へ至る装置全体が、断熱材50によって外側から被覆されている。断熱材50によって、流体搬送装置1と外部との熱伝達が抑制されている。そのため、配管系10を流通する気化された流体の再液化を抑制できるとともに、エネルギーロスを低減できる構成とされている。断熱材50は、熱伝導を抑える障壁の働きをする熱伝導性の低いものであればどのようなものであってもよく、たとえばグラスウールやポリスチレンフォームなどの固体の中に気体の小泡を多量に有する素材により形成される。
【0033】
図2および図3に示すように、配管系10を被覆する伝熱ブロック30は、複数の分割ブロック32,34を含む。配管系10の周囲は、分割型の伝熱ブロック30で覆われている。伝熱ブロック30は、配管系10の延在方向(すなわち、図1中の左右方向、図2,3中の紙面垂直方向)に沿って分割可能に形成されている。
【0034】
具体的には、本実施の形態では、伝熱ブロック30は、第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とを含む。第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とを組み合わせることで、内部に筒状の中空空間が形成された、中空の円筒形状の伝熱ブロック30が形成される。分割ブロック32,34の内部に中空部が形成されて、分割ブロック32,34にヒートパイプ40が設けられている。
【0035】
伝熱ブロック30を形成する分割ブロックの形状は、図2および図3に示す断面形状に限られず、また分割ブロックの個数も二個に限られるものではない。任意の形状および個数の分割ブロックによって伝熱ブロック30が形成されてもよいが、同一形状の分割ブロックの組み合わせによって伝熱ブロック30が形成されれば、伝熱ブロック30の生産性を向上できるので望ましい。
【0036】
分割ブロック32,34は、たとえばアルミニウムまたは銅などの金属材料に代表される、高熱伝導性の材料により形成されている。分割ブロック32,34をアルミニウム製とすると、分割ブロック32,34を軽量化でき、また分割ブロック32,34の配管系10に対向する面をアルマイト処理すれば輻射による熱伝達効率を向上できるので望ましい。また分割ブロック32,34を銅製とすると、熱伝導率をより高くすることができ、またヒートパイプ40の作動流体として熱特性の良好な水を用いることができるので望ましい。
【0037】
図1および図2に示すように、配管系10の延在方向における伝熱ブロック30の両端部には、分割ブロック32,34と配管系10との間に介在する介在部材38が設けられている。伝熱ブロック30は、第一の分割ブロック32の内周面と配管系10の外周面との間に介在する介在部材38と、第二の分割ブロック34の内周面と配管系10の外周面との間に介在する介在部材38と、を含む。介在部材38は、配管系10の外周面に面接触する。
【0038】
介在部材38が設けられることにより、伝熱ブロック30は、配管系10の延在方向の両端部において、配管系10に近接する。配管系10の延在方向における伝熱ブロック30の両端部に、伝熱ブロック30と配管系10とが近接する近接部36が設けられる。近接部36における伝熱ブロック30と配管系10との間の距離は、近接部36以外の箇所における伝熱ブロック30と配管系10との間の距離と比較して、より小さくなっている。本実施の形態1では、近接部36において伝熱ブロック30に含まれる介在部材38と配管系10とが面接触している。
【0039】
介在部材38はまた、分割ブロック32,34に面接触している。一対の介在部材38,38のうち、第一の分割ブロック32側の介在部材38(図1および図2中において下側にある介在部材38)は、第一の分割ブロック32に接触しており、第一の分割ブロック32に熱的に接触する。第二の分割ブロック34側の介在部材38(図1および図2中において上側にある介在部材38)は、第二の分割ブロック34に接触しており、第二の分割ブロック34に熱的に接触する。
【0040】
また、一対の介在部材38,38は、互いに面接触する。一方、第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とは、微小隙間33を介して対向する。分割ブロック32,34間に微小隙間33が形成されるので、分割ブロック32,34同士の当接によって介在部材38同士の面接触が妨げられることはない。一方の介在部材38が第一の分割ブロック32と一体化され、他方の介在部材38が第二の分割ブロック34と一体化された構成において、第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とを互いに接近させるように伝熱ブロック30を配管系10の周囲に組み付ける。
【0041】
これにより、一対の介在部材38同士が互いに面接触し、介在部材38と配管系10とが面接触し、さらに介在部材38と分割ブロック32,34とが熱的に接触する構成が、確実に得られる。なお、分割ブロック32,34はヒートパイプ40およびヒータ52をそれぞれ備えており、それぞれ温度制御されているので、分割ブロック32,34間に形成される微小隙間33は、配管系10の温度に実質的に影響を与えないと考えられる。これは、ヒートパイプ40により伝熱ブロック30はその全体に亘って均温化されており、加えて伝熱ブロック30の周囲は断熱材50によって被覆されていることによる。
【0042】
介在部材38は、高熱伝導性の材料により形成されている。介在部材38は、分割ブロック32,34と異なる材料により形成されていてもよい。
【0043】
このように近接部36を構成することにより、ヒートパイプ40により等温度に保たれた伝熱ブロック30の熱を、近接部36において配管系10に伝達でき、伝熱装置20の両端部において積極的に伝熱ブロック30から配管系10へ熱を伝えることができる。近接部36において配管系10と伝熱ブロック30とを熱接触させることにより、伝熱装置20の端面において伝熱ブロック30から配管系10へ伝達される熱量が増大する。これにより、伝熱装置20と機器110,120との結合部における周囲空気への放熱量および機器110,120側への伝熱量を、熱量的に補償することができる。
【0044】
そのため、伝熱装置20に収納される配管系10の端部から、配管の断面および断熱材50を経由して外周空気へ放散される熱量を、近接部36を経由する伝熱ブロック30からの伝熱量で補償することができ、伝熱装置20と機器110,120との結合部の放熱により生じる配管系10の温度低下を抑制できる。また、伝熱装置20に接続される部分の機器110,120の温度が伝熱装置20の制御温度より低い場合でも、伝熱装置20側から機器110,120側へ伝達される熱量を、近接部36を経由する伝熱ブロック30からの伝熱量で補償することができる。したがって、伝熱装置20に収納される配管系10の全長に亘って、高精度の温度均一性を保つことができる。
【0045】
配管系10の延在方向における近接部36の延在長さが大きすぎると、近接部36によって配管系10が過度に拘束される不具合が発生する。そのため、近接部36の延在長さは、近接部36において伝熱ブロック30に囲繞される配管系10の外径の寸法以下とすることが望ましい。一方、近接部36における伝熱ブロック30から配管系10への熱伝達量を十分に確保する観点からは、配管系10の延在方向における近接部36の延在長さを少なくとも配管系10の外径の寸法の半分以上とするのが望ましい。
【0046】
以上説明した伝熱装置20によると、伝熱ブロック30にヒートパイプ40を形成した構造にすることで、ヒートパイプ40の熱輸送機能により伝熱ブロック30が自動的に等温に加熱される。伝熱装置20と機器110,120とが接合される伝熱装置20の両端部に近接部36を設け、近接部36を介して伝熱ブロック30から配管系10へ伝達される熱量を確保することにより、伝熱装置20の両端部における配管系10の温度低下を抑制できる。したがって伝熱装置20は、その全長に亘って配管系10に均等に熱を伝えることができ、配管系10の全体を高精度に温度管理できるので、配管系10の全長に亘って温度の均一性を大幅に向上することができる。
【0047】
伝熱ブロック30はヒートパイプ40により均一な設定温度に保たれるので、近接部36を設けて伝熱装置20の両端部において伝熱ブロック30から配管系10に熱を伝達するようにすれば、伝熱ブロック30の全体に亘り均熱性を確保でき、配管系10へ伝達される熱量の均一性を向上できる。また、伝熱ブロック30の一部が配管系10に接触した場合にも、伝熱ブロック30が均一温度に保たれているので、その接触した部分の配管系10の温度が設定温度以上になることはない。そのため、配管系をヒータで加熱する伝熱装置と比較して、配管系10の温度分布を低減することができ、伝熱装置20の内部の配管系10の全長に亘って高精度の温度均一性を保つことができる。
【0048】
配管系10と伝熱ブロック30とは、近接部36において接触しているが、近接部36以外の箇所では、伝熱ブロック30の内周面と配管系10の外表面との間には隙間が形成される。この隙間により、配管系10を囲って伝熱装置20を組み付ける際に発生する誤差を許容できるので、伝熱装置20の組み付け性を向上させることができる。上述したように、伝熱ブロック30の一部が配管系10に接触しても配管系10の温度は均一に保たれる。そのため、伝熱装置20の両端部の近接部36以外の全ての箇所で伝熱ブロック30と配管系10との間に隙間が必要な訳ではなく、伝熱装置20の両端部以外の位置で伝熱ブロック30と配管系10とが接触する箇所が存在しても構わない。
【0049】
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2の伝熱装置20の構成を示す模式図である。図5は、図4中のV−V線に沿う伝熱装置20の断面図である。図4および図5に示すように、実施の形態2の伝熱装置20は、分割ブロック32,34と配管系10との間に介在する介在部材38を含まず、分割ブロック32,34の内径が縮小することにより近接部36が形成され、近接部36において分割ブロック32,34は配管系10に面接触する点で、実施の形態1とは異なっている。
【0050】
介在部材38を有する実施の形態1では、分割ブロック32,34と介在部材38との間に接触熱抵抗が発生する。これに対し実施の形態2では、分割ブロック32,34の両端部を配管系10に接触させて近接部36を形成することにより、介在部材38による接触熱抵抗は発生しない。そのため、近接部36を介した伝熱ブロック30から配管系10への熱伝達の効率を向上できるので、伝熱装置20の両端部における配管系10の温度低下を抑制する効果が高められる。また、介在部材38をなくしたことで伝熱装置20の構成を簡素化でき、伝熱装置20のコストを低減することができる。
【0051】
伝熱装置20の設計当初より近接部36を設けることが予定されている場合には、実施の形態2に示す分割ブロック32,34自体の成形によって近接部36を形成するのが望ましい。一方、実施の形態1に示すように、介在部材38を使用して近接部36を形成してもよい。この場合、国際公開第2011/055430号(特許文献1)に示す従来の伝熱装置に介在部材38を追加することで近接部36を形成できるので、従来の伝熱装置に近接部36をオプションとして追加することが可能となり、伝熱装置20の設計の自由度を向上することができる。
【0052】
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3の伝熱装置20の構成を示す模式図である。図7は、図6中のVII−VII線に沿う伝熱装置20の断面図である。図8は、図6中のVIII−VIII線に沿う伝熱装置20の断面図である。実施の形態3の伝熱装置20では、伝熱ブロック30は複数の分割ブロック32,34を含み、複数の分割ブロック32,34のうち一つのみにヒートパイプ40が形成されている。
【0053】
図6図8に示すように、実施の形態3の伝熱装置20では、伝熱ブロック30は、第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とを含む。ヒートパイプ40は、第一の分割ブロック32のみに形成されている。二つの分割ブロック32,34のうち、第一の分割ブロック32に中空部が形成されてヒートパイプ40が設けられており、第二の分割ブロック34は中空部を有さない中実構造に形成されている。ヒートパイプ40およびヒートパイプ40を加熱するためのヒータ52をそれぞれ一つにすることで、伝熱装置20の製造コストを低減でき、ヒータ52の発熱量を低減できるのでランニングコストも低減できる。
【0054】
ヒートパイプ40の形成された第一の分割ブロック32から、ヒートパイプ40の形成されない第二の分割ブロック34への熱伝達を確保するために、第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とは熱的に接触する。第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とは、図7−8に示すように直接面接触してもよく、または、高熱伝導性の材料を介在させて接触してもよい。分割ブロック32,34を確実に接触させるために、分割ブロック32,34を互いに近接する方向に付勢する部材を設けてもよい。
【0055】
実施の形態1と同様に、分割ブロック32,34と配管系10との間に介在する介在部材38が設けられることにより、伝熱ブロック30の両端部に近接部36が形成される。介在部材38は、分割ブロック32,34に面接触する。一方、一対の介在部材38,38は、微小隙間37を介して対向する。さらに、介在部材38と配管系10との間にも、微小隙間39が形成される。一対の介在部材38間に微小隙間37が形成され、介在部材38と配管系10との間にもまた微小隙間39が形成される。そのため、分割ブロック32,34の接触が妨げられることがなく、第一の分割ブロック32から第二の分割ブロック34への熱伝達量が確保されるので、配管系10を周囲全体から確実に加熱して温度を均一化できる。
【0056】
一方の介在部材38が一体化された第一の分割ブロック32と、他方の介在部材38が一体化された第二の分割ブロック34とが互いに面接触するように、伝熱ブロック30を配管系10の周囲に組み付ける。これにより、分割ブロック32,34と介在部材38とが熱的に接触する一方、一対の介在部材38同士が微小隙間37を介して対向し、さらに介在部材38と配管系10とが微小隙間39を介して対向する構成が得られる。
【0057】
介在部材38と配管系10との間の微小隙間39は、近接部36において介在部材38を経由して伝熱ブロック30から配管系10へ十分に熱が伝わる程度に、小さく形成される。より効率よく伝熱ブロック30から配管系10へ熱伝達するために、微小隙間39の寸法は小さいほど好ましい。実施の形態1で説明した通り、近接部36以外の箇所において伝熱ブロック30と配管系10との間に比較的大きな隙間が形成されるが、近接部36以外の箇所における伝熱ブロック30と配管系10との間の隙間の寸法よりも、微小隙間39の寸法は小さい。
【0058】
たとえば、近接部36以外の箇所における伝熱ブロック30と配管系10との間の隙間の寸法に対して、微小隙間39の寸法は1/10以下、より好ましくは1/30以下に規定される。典型的には、近接部36以外での伝熱ブロック30と配管系10との間の隙間寸法を3mmとしたとき、微小隙間39の寸法を0.1mmとしてもよい。
【0059】
以上の構成を備える実施の形態3の伝熱装置20では、伝熱装置20の両端部に近接部36が設けられ、近接部36を介して伝熱ブロック30から配管系10へ熱が伝達される。近接部36における配管系10と伝熱ブロック30との間の隙間を極力小さくすることにより、伝熱装置20の端面において伝熱ブロック30から配管系10へ伝達される熱量が増大する。これにより、伝熱装置20と機器110,120との結合部の配管系10から周囲空気への放熱量および配管系10を経由する機器110,120側への伝熱量を補償できるので、伝熱装置20の両端部における配管系10の温度低下を抑制できる。したがって伝熱装置20は、その全長に亘って配管系10に均等に熱を伝えることができ、配管系10の全体を高精度に温度管理できるので、配管系10の全長に亘って温度の均一性を向上することができる。
【0060】
なお図7では、配管系10の円周方向の全体に亘って微小隙間39が形成されているが、近接部36において伝熱ブロック30と配管系10との間に微小隙間39を確保しつつ、配管系10が伝熱ブロック30の一箇所に接触してもよい。上述した通り、伝熱ブロック30の一部が配管系10に接触しても配管系10の温度の均一性は確保される。そのため、近接部36における伝熱ブロック30に対する配管系10の配置を過度に規定する必要がなく、伝熱ブロック30と配管系10との接触条件の調整を軽減できる。したがって、伝熱装置20の組み立て性を向上させ、組み立て時の工数低減およびコストの低減を達成することができる。
【0061】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4の伝熱装置20の構成を示す模式図である。図10は、図9中のX−X線に沿う伝熱装置20の断面図である。図9および図10に示す実施の形態4の伝熱装置20は、実施の形態2と同様に、分割ブロック32,34と配管系10との間に介在する介在部材38を含まない。分割ブロック32,34の内径が縮小することにより近接部36が形成され、近接部36において、第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34は確実に面接触する一方、分割ブロック32,34と配管系10との間には微小隙間39が形成されている。
【0062】
このようにすれば、伝熱ブロック30から配管系10への熱伝達経路に介在部材38が存在しないことにより接触熱抵抗を低減することができ、介在部材38をなくし伝熱装置20の構成を簡素化できるのでコストを低減でき、ヒートパイプ40を一つに減らしたことでさらにコストを低減することができる。第一の分割ブロック32から第二の分割ブロック34への熱伝達を確保するとともに、微小隙間39の寸法をたとえば0.1mm程度に十分小さくすることで、近接部36において配管系10を十分に加熱でき、配管系10の温度を均一化できる効果を、同様に得ることができる。
【0063】
(実施の形態5)
図11は、実施の形態5の伝熱装置20の構成を示す模式図である。図12は、図11中のXII−XII線に沿う伝熱装置20の断面図である。実施の形態5の伝熱装置20は、近接部36において配管系10を第一の分割ブロック32側へ押圧する付勢部材の一例としての、ばね62を備える。第二の分割ブロック34に、第二の分割ブロック34を厚み方向に貫通する貫通孔が形成され、ばね62は当該貫通孔の内部に配置されている。第一の分割ブロック32と配管系10との間には介在部材38が設けられ、他方、第二の分割ブロック34と配管系10との間には介在部材は設けられず微小隙間39が形成される。
【0064】
ばね62の先端には、球体64が取り付けられている。ばね62の末端は、固定部66に接合されている。球体64は、配管系10の外周面に接触し、ばね62の弾性力は球体64を介して配管系10へ伝達される。固定部66は、第二の分割ブロック34に固定される。ばね62および球体64は、固定部66を介して第二の分割ブロック34に取り付けられる。
【0065】
第一の分割ブロック32と第二の分割ブロック34とが組み立てられると、ばね62は圧縮され、ばね62はその長さを小さくするように変形する。このばね62の圧縮により発生する弾性力が、球体64を介して配管系10へ伝わる。これにより、配管系10は第一の分割ブロック32側へ押圧される。ばね62の先端に球形状の球体64が取り付けられ、球体64は配管系10の外周面にスムーズに当接する。球体64を設けることで、配管系10の周方向への転がりに関わらず、配管系10を安定して第一の分割ブロック32側へ押し付けることができる。
【0066】
ばね62を利用して配管系10を積極的に伝熱ブロック30に押し当てることで、伝熱ブロック30に対する配管系10の配置を一定にでき、その結果、近接部36における伝熱ブロック30から配管系10への伝熱量を安定させることができる。ヒートパイプ40の形成された第一の分割ブロック32側へ配管系10を押し付けることにより、より確実に配管系10へ熱を伝達することができる。
【0067】
ばね62は、任意の形状および材質のばねであってもよい。また、ばね62に替えて、配管系10を第一の分割ブロック32側へ押し付ける弾性力を発生可能な任意の部材を、付勢部材として適用してもよい。
【0068】
(実施の形態6)
図13は、実施の形態6の伝熱装置20の構成を示す模式図である。図14は、図13中のXIV−XIV線に沿う伝熱装置20の断面図である。実施の形態6の伝熱装置20は、実施の形態5と同様にばね62を備える。第一の分割ブロック32と配管系10との間には介在部材が設けられない。第一の分割ブロック32の径が縮小し、ばね62の弾性力で配管系10が第一の分割ブロック32側へ押し付けられることにより、配管系10は第一の分割ブロック32に接触する。
【0069】
このようにすれば、実施の形態5と同様に、伝熱ブロック30に対する配管系10の配置を一定にでき、近接部36における伝熱ブロック30から配管系10への伝熱量を安定させることができる。また、介在部材をなくしたことにより、接触熱抵抗の低減とコストの低減とが可能となる。
【0070】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、各実施の形態の構成を適宜組合せてもよい。また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明の伝熱装置は、たとえば半導体ウェハや液晶ガラス基板に成膜対象物を成膜する際に供給される反応ガスなどの、高精度の温度管理を必要とする物質を搬送する流体搬送装置の配管系に熱を伝える伝熱装置に、特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0072】
1 流体搬送装置、10 配管系、20 伝熱装置、30 伝熱ブロック、32 第一の分割ブロック、33,37,39 微小隙間、34 第二の分割ブロック、36 近接部、38 介在部材、40 ヒートパイプ、50 断熱材、52 ヒータ、62 ばね、64 球体、66 固定部、110,120 機器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】