特表-13161626IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧
<>
  • 再表WO2013161626-カーテンエアバッグ装置 図000003
  • 再表WO2013161626-カーテンエアバッグ装置 図000004
  • 再表WO2013161626-カーテンエアバッグ装置 図000005
  • 再表WO2013161626-カーテンエアバッグ装置 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2013年10月31日
【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】カーテンエアバッグ装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/232 20110101AFI20151201BHJP
   B60R 21/213 20110101ALI20151201BHJP
【FI】
   B60R21/231 100
   B60R21/213
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
【出願番号】特願2014-512482(P2014-512482)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年4月16日
(11)【特許番号】特許第5810213号(P5810213)
(45)【特許公報発行日】2015年11月11日
(31)【優先権主張番号】特願2012-97998(P2012-97998)
(32)【優先日】2012年4月23日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
(74)【代理人】
【識別番号】100111545
【弁理士】
【氏名又は名称】多田 悦夫
(72)【発明者】
【氏名】落合 史治
(72)【発明者】
【氏名】宮本 和明
【テーマコード(参考)】
3D054
【Fターム(参考)】
3D054AA07
3D054AA18
3D054BB21
3D054CC04
3D054CC26
3D054CC34
3D054CC42
3D054DD14
(57)【要約】
車両のルーフサイドレールに沿って設けたエアバッグ本体(13A)をインフレータ(15)の作動により車室内にカーテン状に展開可能なカーテンエアバッグ装置(11A)である。エアバッグ本体(13A)は、センターピラーと重なる位置に配置され、展開時において、インフレータ(15)の作動によるガスが供給される第1膨張部(13c7)と、第1膨張部後方に配置され第1膨張部(13c7)からのガスが供給される第2膨張部(13c4)と、第1膨張部(13c7)および第2膨張部(13c4)との間を連通するガス連通部(19a4)と、を有する。ガス連通部(19a4)は、展開時のエアバッグ本体(13A)がシートベルトに干渉するシートベルト干渉領域(20)の上方に設けられる。外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体が膨張展開する際において、第1膨張部から第2膨張部へのガスの流通を円滑に行わせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフサイドレールに沿って設けたエアバッグ本体をインフレータの作動により車室内にカーテン状に展開可能なカーテンエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ本体は、センターピラーと重なる位置に配置され、展開時において、前記インフレータの作動によるガスが供給される第1膨張部と、前記第1膨張部後方に配置され該第1膨張部からのガスが供給される第2膨張部と、前記第1膨張部および前記第2膨張部との間を連通するガス連通部と、を有し、
前記ガス連通部は、展開時の前記エアバッグ本体がシートベルトに干渉するシートベルト干渉領域の上方に設けられる、
ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置であって、
前記第1膨張部は、展開時の前記エアバッグ本体のうち前記シートベルト干渉領域に近接して位置しており、
展開時の前記エアバッグ本体のうち前記第1膨張部における前記シートベルト干渉領域の側には、略水平方向に延びるガス隔離部が設けられている、
ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカーテンエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ本体は、展開時において、前記インフレータの作動によるガスが供給されない非膨張部をさらに有し、
前記非膨張部のうち少なくとも一部は、展開時の前記エアバッグ本体のうち前記シートベルト干渉領域と重なるように設けられる、
ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のカーテンエアバッグ装置であって、
前記シートベルト干渉領域を、前記非膨張部として設定した、
ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーテンエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の自動車等の車両では、車両の側面衝突時等に、エアバッグと呼ばれる袋体を車室内の側部と乗員との間にカーテン状に展開させて乗員を保護するカーテンエアバッグ装置を搭載したものが増えてきている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のカーテンエアバッグ装置では、車室内の側部に沿ってカーテン状に展開するエアバッグ本体は、乗員の保護エリアに形成された膨張部と保護エリア外に形成された副室とを備える。膨張部と副室との間は、ベントホールと呼ばれるガス連通路を介して連通している。衝撃の入力時に膨張したエアバッグ本体が乗員を拘束した荷重で膨張部の内圧が高まると、膨張部のガスの一部がベントホールを通って副室に流入する。これにより、膨張部の圧力が低下し、乗員が受けるピーク加速度を減少させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−34766号公報(図2のベントホール31参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のカーテンエアバッグ装置では、膨張部と副室との間を連通させるガス連通路(ベントホール)は、エアバッグ本体の膨張展開時において、前席乗員用3点式シートベルトのアンカー部(センターピラーに固定)近傍に位置している。そのため、外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体が膨張展開した際において、ガス連通部がシートベルトに当たり、膨張部から副室へのガスの流通が妨げられるおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体が膨張展開する際において、膨張部から副室へのガスの流通を円滑に行わせることができるカーテンエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両のルーフサイドレールに沿って設けたエアバッグ本体をインフレータの作動により車室内にカーテン状に展開可能なカーテンエアバッグ装置であって、前記エアバッグ本体は、センターピラーと重なる位置に配置され、展開時において、前記インフレータの作動によるガスが供給される第1膨張部と、前記第1膨張部後方に配置され該前記第1膨張部からのガスが供給される第2膨張部と、前記第1膨張部および前記第2膨張部との間を連通するガス連通部と、を有し、前記ガス連通部は、展開時の前記エアバッグ本体がシートベルトに干渉するシートベルト干渉領域の上方に設けられる、ことを最も主要な特徴とする。
【0008】
請求項1に係る発明によれば、外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体が膨張展開する際において、第1膨張部から第2膨張部へのガスの流通を円滑に行わせることができる。
【0009】
また、講求項2に係る発明は、請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置であって、前記第1膨張部は、展開時の前記エアバッグ本体のうち前記シートベルト干渉領域に近接して位置しており、展開時の前記エアバッグ本体のうち前記第1膨張部における前記シートベルト干渉領域の側には、略水平方向に延びるガス隔離部が設けられている、ことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、シートベルト干渉領域に近接して存する第1膨張部を、シートベルトの干渉から的確に隔離することができる。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のカーテンエアバッグ装置であって、前記エアバッグ本体は、展開時において、前記インフレータの作動によるガスが供給されない非膨張部をさらに有し、前記非膨張部のうち少なくとも一部は、展開時の前記エアバッグ本体のうち前記シートベルト干渉領域と重なるように設けられる、ことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、請求項3に記載のカーテンエアバッグ装置であって、前記シートベルト干渉領域を、前記非膨張部として設定した、ことを特徴とする。
【0013】
請求項3または請求項4に係る発明によれば、仮にエアバック本体に対してシートベルトが干渉したとしても、カーテンエアバッグ装置が有する乗員保護機能を十分に発揮させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体が膨張展開する際において、第1膨張部から第2膨張部へのガスの流通を円滑に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】比較例に係るカーテンエアバッグ装置のエアバッグ本体が展開した状態を表す説明図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置のエアバッグ本体が展開した状態を表す説明図である。
図3】本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置のエアバッグ本体が展開した状態を表す説明図である。
図4】本発明の第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置のエアバッグ本体が展開した状態を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の第1〜第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
〔比較例に係るカーテンエアバッグ装置101〕
本発明の第1〜第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11の説明に先立って、比較例に係るカーテンエアバッグ装置101について、図1を参照して説明する。図1は、比較例に係るカーテンエアバッグ装置101のエアバッグ本体103が展開した状態を表す説明図である。
【0018】
比較例に係るカーテンエアバッグ装置101は、図1に示すように、エアバッグ本体103と、側面衝突等の衝撃の入力時にエアバッグ本体103内に高圧ガスを供給するインフレータ105と、を備える。
なお、図1中の矢印(FR)は、車両の前方向を示している(以下、同じ)。
【0019】
エアバッグ本体103は、例えば、合成繊維製の織布、編布、または、不織布のうちいずれかからなる袋体である。展開前のエアバッグ本体103は、フロントピラーからルーフサイドレールを経てリアピラー(いずれも不図示)にわたり細長い棒状とした折り畳み状態で、例えば不図示のルーフパネルの背面側に収納される。
【0020】
略円筒形状のインフレータ105は、例えばルーフサイドレールに、折り畳み状態のエアバッグ本体103と略平行に取付けられる。インフレータ105は、衝撃の入力時にエアバッグ本体103内に高圧ガスを、ガス供給管105aを通して供給することにより、エアバッグ本体103を速やかに展開させる機能を有する。
【0021】
展開した状態のエアバッグ本体103は、図1に示すように、高圧ガスの導入部103aと、導入部103aに連通する分岐部103bと、分岐部103bに連通する複数のセルからなる膨張部103cと、高圧ガスが供給されない非膨張部13dと、を有する。
【0022】
膨張部103cは、分岐部103bに直接的に連通する第1群の膨張部103c1,103c3,103c5,103c7と、分岐部103bに間接的に連通する第2群の膨張部103c2,103c4,103c6と、からなる。
【0023】
相互に隣り合う第1群の膨張部103c1、および、第2群の膨張部103c2は、これらの間を分画する分画部107a1を隔てて隔離される一方、ガス連通部109a1を通して連通されている。
【0024】
第1群の膨張部103c7を間に挟んで相互に隣り合う第1群の膨張部103c3、および、第2群の膨張部103c4は、第1群の膨張部103c7を分画する分画部107a2を隔てて隔離される一方、ガス連通部109a2を通して連通されている。
【0025】
前記と同様に、相互に隣り合う第1群の膨張部103c5、および、第2群の膨張部103c6は、これらの間を分画する分画部107a3を隔てて隔離される一方、ガス連通部109a3を通して連通されている。
【0026】
展開した状態のエアバッグ本体103では、膨張部103c1,103c2,103c3は、図1に示すように、前席乗員(運転者)PFの側頭部に対応するように位置する。また、膨張部103c5,103c6は、図1に示すように、後席乗員(運転者)PRの側頭部に対応するように位置する。
【0027】
ここでの問題は、比較例に係るエアバッグ本体103では、展開した状態のガス連通部109a2が、前席乗員用3点式シートベルト(不図示)のアンカー部(センターピラーに固定;不図示)近傍(図1の点線で囲った“シートベルト干渉領域120”を参照)に位置している点である。そのため、比較例では、外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体103が膨張展開した際において、ガス連通部109a2がシートベルトに当たり、第1群の膨張部103c3から第2群の膨張部103c4へのガスの流通が遮られるおそれがあったのである。
【0028】
〔本発明に係るカーテンエアバッグ装置11の概要〕
そこで、本発明に係るカーテンエアバッグ装置11(本発明の第1〜第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11A,11B,11Cを包括する。)では、例えば図2に示すように、センターピラーと重なる位置に配置されるエアバッグ本体13は、展開時において、インフレータ15の作動によるガスが供給される第1膨張部13c7と、第1膨張部13c7後方に配置され第1膨張部13c7からのガスが供給される第2膨張部13c4と、第1膨張部13c7および第2膨張部13c4との間を連通するガス連通部19a4と、を有し、ガス連通部19a4は、展開時のエアバッグ本体13がシートベルトに干渉するシートベルト干渉領域20の上方に設けられる、構成を採用することとした。
【0029】
本発明の実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11によれば、外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体13が膨張展開する際において、第1膨張部13c7から第2膨張部13c4へのガスの流通を円滑に行わせることができる。
【0030】
〔本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11A〕
次に、本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aについて、図2を参照して説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aのエアバッグ本体13Aが展開した状態を表す説明図である。
【0031】
本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aは、図2に示すように、センターピラーと重なる位置に配置されるエアバッグ本体13Aと、側面衝突等の衝撃の入力時にエアバッグ本体13A内に高圧ガスを供給するインフレータ15と、を備える。
【0032】
エアバッグ本体13Aは、例えば、合成繊維製の織布、編布、または、不織布のうちいずれかからなる袋体である。展開前のエアバッグ本体13Aは、フロントピラーからルーフサイドレールを経てリアピラーにわたり細長い棒状とした折り畳み状態で、例えばルーフパネルの背面側に収納される。
【0033】
略円筒形状のインフレータ15は、例えばルーフサイドレールに、折り畳み状態のエアバッグ本体13Aと略平行に取付けられる。インフレータ15は、衝撃の入力時にエアバッグ本体13A内に高圧ガスを、ガス供給管15aを通して供給することにより、エアバッグ本体13Aを速やかに展開させる機能を有する。
【0034】
展開した状態のエアバッグ本体13Aは、図2に示すように、高圧ガスの導入部13aと、導入部13aに連通する分岐部13bと、分岐部13bに連通する複数のセルからなる膨張部13cと、高圧ガスが供給されない非膨張部13dと、を有する。膨張部13c、および、非膨張部13dのそれぞれは、例えば、エアバッグ本体13Aを構成する袋体の基布(表裏の基布)を相互に重ね合わせた状態で、所定の形状に従って縫い合わせることによって形成される。この縫製において、分岐部13bに対して縫製ラインの開いている部分が膨張部13cとなる一方、分岐部13bに対して縫製ラインの閉じている部分が非膨張部13dとなる。
【0035】
膨張部13cは、分岐部13bに直接的に連通する第1群の膨張部13c1,13c3,13c5,13c7と、分岐部13bに間接的に連通する第2群の膨張部13c2,13c4,13c6と、からなる。
【0036】
相互に隣り合う第1群の膨張部13c1、および、第2群の膨張部13c2は、これらの間を分画する分画部17a1を隔てて隔離される一方、ガス連通部19a1を通して連通されている。
【0037】
前記と同様に、相互に隣り合う第1群の膨張部13c5、および、第2群の膨張部13c6は、これらの間を分画する分画部17a3を隔てて隔離される一方、ガス連通部19a3を通して連通されている。
【0038】
第1群の膨張部13c3、および、第2群の膨張部13c4は、これらの間を分画する分画部17a21を隔てて相互に隔離されている。また、第1群の膨張部13c3、および、第1群の膨張部13c7は、これらの間を分画する分画部17a22を隔てて相互に隔離されている。
【0039】
そして、相互に隣り合う第1群の膨張部13c7、および、第2群の膨張部13c4は、これらの間を分画する分画部17a4を隔てて隔離される一方、ガス連通部19a4を通して連通されている。第2群の膨張部13c4は、車両の進行方向に対し第1群の膨張部13c7の後方に配置されている。
【0040】
展開した状態のエアバッグ本体13Aでは、膨張部13c1,13c2,13c3は、図2に示すように、前席乗員(運転者)PFの側頭部に対応するように位置する。また、膨張部13c5,13c6は、図2に示すように、後席乗員(運転者)PRの側頭部に対応するように位置する。
【0041】
ここで、比較例に係るカーテンエアバッグ装置101と、第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aとの相違点について言及する。比較例と本発明の第1実施形態との両者間の相違点は、おおきく2つある。
【0042】
第1の相違点は、比較例では、第1群の膨張部103c3および第2群の膨張部103c4の間は、シートベルト干渉領域120内に存するガス連通部109a2を通して連通されている。これに対し、第1実施形態では、図2に示すように、第1群の膨張部13c3および第2群の膨張部13c4の間は、(シートベルト干渉領域20内に存する)分画部17a21を隔てて相互に隔離されている。
【0043】
第2の相違点は、比較例では、第1群の膨張部103c7および第2群の膨張部103c4の間は、これらの間を分画する分画部107a4(図1参照)を隔てて隔離されている。これに対し、第1実施形態では、図2に示すように、第1群の膨張部(本発明の“第1膨張部”に相当する。)13c7および第2群の膨張部(本発明の“第2膨張部”に相当する。)13c4の間は、これらの間を分画する分画部17a4を隔てて隔離される一方、(シートベルト干渉領域20外に存する)ガス連通部(本発明の“ガス連通部”に相当する。)19a4を通して連通されている。
【0044】
〔本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aの作用効果〕
本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aでは、図2に示すように、センターピラーと重なる位置に配置されるエアバッグ本体13Aは、展開時において、インフレータ15の作動によるガスが供給される第1群の膨張部(第1膨張部)13c7と、第1群の膨張部13c7後方に配置され第1群の膨張部13c7からのガスが供給される第2群の膨張部(第2膨張部)13c4と、第1群の膨張部(第1膨張部)および第2群の膨張部(第2膨張部)13c4との間を連通するガス連通部19a4と、を有し、ガス連通部19a4は、展開時のエアバッグ本体13Aがシートベルトに干渉するシートベルト干渉領域20の上方に設けられる、構成を採用することとした。
【0045】
本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aによれば、ガス連通部19a4は、展開時のエアバッグ本体13Aがシートベルトに干渉するシートベルト干渉領域20の上方に設けられるため、ガス連通部19a4におけるガスの流通が妨げられることはない。したがって、外部からの衝撃を受けてエアバッグ本体13Aが膨張展開した際において、第1群の膨張部(第1膨張部)13c7から第2群の膨張部(第2膨張部)13c4へのガスの流通を円滑に行わせることができる。その結果、シートベルト干渉領域20に近接して存する第2群の膨張部(第2膨張部)13c4を確実に膨張させることができる。
【0046】
また、本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aでは、図2に示すように、第1群の膨張部(第1膨張部)13c7は、展開時のエアバッグ本体13Aのうちシートベルト干渉領域20に近接して位置しており、展開時のエアバッグ本体13Aのうち第1群の膨張部(第1膨張部)13c7におけるシートベルト干渉領域20の側には、略水平方向に延びるガス隔離部17a23が設けられている。
【0047】
本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aによれば、シートベルト干渉領域20に近接して存する第1群の膨張部(第1膨張部)13c7を、シートベルトの干渉から的確に隔離することができる。
【0048】
〔本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11B〕
次に、本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Bについて、図3を参照して説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Bのエアバッグ本体13Bが展開した状態を表す説明図である。
【0049】
本発明の第1実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Aと、本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Bとでは、基本的な構成が類似している。そこで、本発明の第2実施形態に係る説明において、第1実施形態と共通の機能を有する部材には共通の符号を付し、その重複した説明を省略すると共に、両者間の相違点を中心に説明を進める。第1実施形態と第2実施形態との両者間の相違点は、おおきく2つある。
【0050】
第1の相違点は、第1実施形態に係る第2群の膨張部13c4,13c6が、第2実施形態では、非膨張部21a,21b、および、第2群の膨張部(本発明の“第2膨張部”に相当する。)13c8に置き換えられている点である。前記非膨張部の一部に相当する非膨張部21aは、展開時のエアバッグ本体13Bのうちシートベルト干渉領域20と重なるように設けられている。第2群の膨張部13c8は、車両の進行方向に対し第1群の膨張部13c7の後方に配置されている。
【0051】
第2の相違点は、第2実施形態に係るガス連通部19a4は、非膨張部21a,21bの間を隔離するように、第2群の膨張部13c8に連通されている点である。
【0052】
〔本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Bの作用効果〕
本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Bでは、図3に示すように、エアバッグ本体13Bは、展開時において、インフレータ15の作動によるガスが供給されない非膨張部21a,21bをさらに有し、非膨張部21a,21bのうち少なくとも一部(21a)は、展開時のエアバッグ本体13Bのうちシートベルト干渉領域20と重なるように設けられる、構成を採用することとした。
【0053】
本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Bによれば、非膨張部21aを、展開時のエアバッグ本体13Bのうちシートベルト干渉領域20と重なるように設けたため、仮にエアバック本体13Bに対してシートベルトが干渉したとしても、カーテンエアバッグ装置11Bが有する乗員保護機能を十分に発揮させることができる。
【0054】
〔本発明の第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11B〕
次に、本発明の第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Cについて、図4を参照して説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Cのエアバッグ本体13Cが展開した状態を表す説明図である。
【0055】
本発明の第2実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Bと、本発明の第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Cとでは、基本的な構成が類似している。そこで、本発明の第3実施形態に係る説明において、第2実施形態と共通の機能を有する部材には共通の符号を付し、その重複した説明を省略すると共に、両者間の相違点を中心に説明を進める。第2実施形態と第3実施形態との両者間の相違点は、おおきく2つある。
【0056】
第1の相違点は、第2実施形態に係る非膨張部21a,21b、および、第2群の膨張部13c8が、第3実施形態では、第2群の膨張部13c9(本発明の“第2膨張部”に相当する。)に置き換えられている点である。第2群の膨張部13c9は、車両の進行方向に対し第1群の膨張部13c7の後方に配置されている。
【0057】
第2の相違点は、展開時のエアバッグ本体13Cのうち第2実施形態に係る第1群の膨張部13c7のうちシートベルト干渉領域20が、第3実施形態では、非膨張部23に置き換えられている点である。要するに、シートベルト干渉領域20は、非膨張部23として設定される。
【0058】
〔本発明の第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Cの作用効果〕
本発明の第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置11Cによれば、図4に示すように、展開時におけるエアバッグ本体13Cのうちシートベルト干渉領域20は、非膨張部23として設定されるため、仮にエアバック本体13Cに対してシートベルトが干渉したとしても、カーテンエアバッグ装置11Cが有する乗員保護機能を十分に発揮させることができる。
【0059】
〔その他の実施形態〕
以上説明した実施形態は、本発明の具現化例を示したものである。従って、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
【0060】
例えば、本発明の第1〜第3実施形態において、エアバッグ本体13A,13B,13Cが、フロントピラーからルーフサイドレールを経てリアピラーにわたって細長い棒状とした折り畳み状態で収容されている形態を例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。エアバッグ本体13A,13B,13Cが、(フロントピラーやリアピラーを除く)ルーフサイドレールに対して細長い棒状とした折り畳み状態で収容されている形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
11A,11B,11C 第1〜第3実施形態に係るカーテンエアバッグ装置
13A,13B,13C エアバッグ本体
13c 膨張部
13c7 第1群の膨張部(第1膨張部)
13c4,13c8,13c9 第2群の膨張部(第2膨張部)
13d 非膨張部
15 インフレータ
17a23 ガス隔離部
19a4 ガス連通部
20 シートベルト干渉領域
21a,21b 非膨張部
23 非膨張部
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】