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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2013年10月31日
【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】冷凍サイクルシステム
(51)【国際特許分類】
   F25B 1/00 20060101AFI20151201BHJP
   F25B 5/02 20060101ALI20151201BHJP
   F25B 13/00 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   F25B1/00 331Z
   F25B5/02 510Q
   F25B13/00 331A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】32
【出願番号】特願2014-512537(P2014-512537)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年4月19日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2012/002776
(32)【優先日】2012年4月23日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清
(74)【代理人】
【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125494
【弁理士】
【氏名又は名称】山東 元希
(74)【代理人】
【識別番号】100141324
【弁理士】
【氏名又は名称】小河 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100153936
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 健誠
(74)【代理人】
【識別番号】100160831
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 元
(74)【代理人】
【識別番号】100166084
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 堅太郎
(72)【発明者】
【氏名】梁池 悟
(72)【発明者】
【氏名】加藤 央平
【テーマコード(参考)】
3L092
【Fターム(参考)】
3L092AA11
3L092EA10
3L092FA23
(57)【要約】
負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路をそれぞれ流通したあと膨張弁5に流入する並列運転モードと、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の高圧側流路を流通し、高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する直列運転モードと、を切り替え可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機(1)、負荷側熱交換器(3)、内部熱交換器(4)、膨張手段(5)、及び熱源側熱交換器(6)が配管で接続され、冷媒を循環させる冷媒回路を備え、
前記内部熱交換器(4)は、
高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第1内部熱交換器(7)と、
高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第2内部熱交換器(8)と、
前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路の一方側と、前記負荷側熱交換器(3)の出口側との間に設けられた第1高圧側流路切替装置(11a)と、
前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路の他方側と、前記膨張手段(5)との間に設けられた第2高圧側流路切替装置(12a)と、
前記第1高圧側流路切替装置(11a)と前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路とを接続する配管から分岐し、前記膨張手段(5)と接続する高圧側バイパス配管(13)と、
前記高圧側バイパス配管(13)に設けられた第3高圧側流路切替装置(12b)と、
を備え、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路をそれぞれ流通したあと前記膨張手段(5)に流入する並列運転モードと、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路を流通し、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入する直列運転モードと、を切り替え可能である
ことを特徴とする冷凍サイクルシステム。
【請求項2】
前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路の一方側と、前記熱源側熱交換器(6)の出口側との間に設けられた第1低圧側流路切替装置(9a)と、
前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路の他方側と、前記圧縮機(1)との間に設けられた第2低圧側流路切替装置(10a)と、
前記第1低圧側流路切替装置(9a)と前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路とを接続する配管から分岐し、前記圧縮機(1)と接続する低圧側バイパス配管(14)と、
前記低圧側バイパス配管(14)に設けられた第3低圧側流路切替装置(12b)と、
を備え、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路をそれぞれ流通したあと前記膨張手段(5)に流入し、前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路をそれぞれ流通して前記圧縮機(1)に流入する並列運転モードと、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路を流通し、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入し、前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路を流通し、前記低圧側バイパス配管(14)を介して前記圧縮機(1)に流入する直列運転モードと、を切り替え可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項3】
前記内部熱交換器(4)は、
前記負荷側熱交換器(3)の出口側を前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路と前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路の入口側との間に設けられた第4高圧側流路切替装置(11b)を備え、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入する高圧バイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項4】
前記内部熱交換器(4)は、
前記熱源側熱交換器(6)の出口側を前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路と前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路の入口側との間に設けられた第4低圧側流路切替装置(9b)を備え、
前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記低圧側バイパス配管(14)を介して前記圧縮機(1)に流入する低圧バイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項5】
前記内部熱交換器(4)は、
前記負荷側熱交換器(3)の出口側を前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路と前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路の入口側との間に設けられた第4高圧側流路切替装置(11b)と、
前記熱源側熱交換器(6)の出口側を前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路と前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路の入口側との間に設けられた第4低圧側流路切替装置(9b)と、
を備え、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入し、前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記低圧側バイパス配管(14)を介して前記圧縮機(1)に流入するバイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項6】
前記内部熱交換器(4)は、
前記負荷側熱交換器(3)の出口側を前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路と前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路の入口側との間に設けられた第4高圧側流路切替装置(11b)と、
前記熱源側熱交換器(6)の出口側を前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路と前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路の入口側との間に設けられた第4低圧側流路切替装置(9b)と、
を備え、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路を流通したあと前記膨張手段(5)に流入し、
前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路を流通して前記圧縮機(1)に流入する単独熱交換運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項7】
前記並列運転モードでは、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路をそれぞれ流通したあと前記膨張手段(5)に流入し、前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路をそれぞれ流通して前記圧縮機(1)に流入し、
前記直列運転モードでは、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路を流通し、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入し、前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)の低圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器(8)の低圧側流路を流通し、前記低圧側バイパス配管(14)を介して前記圧縮機(1)に流入する
ことを特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項8】
前記第1低圧側流路切替装置(9a)及び前記第4低圧側流路切替装置(9b)を、一つの三方弁によって構成し、
前記第2低圧側流路切替装置(10a)及び前記第3低圧側流路切替装置(10b)を、一つの三方弁によって構成し、
前記第1高圧側流路切替装置(11a)及び前記第4高圧側流路切替装置(11b)を、一つの三方弁によって構成し、
前記第2高圧側流路切替装置(12a)及び前記第3高圧側流路切替装置(12b)を、一つの三方弁によって構成した
ことを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項9】
前記並列運転モードにおいて、前記圧縮機(1)への液バックの発生を検知した場合、
前記直列運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項10】
当該冷凍サイクルシステムの運転を開始した場合、又は、除霜運転を終了した場合、前記直列運転モードに切り替え、
前記直列運転モードの運転時間が所定時間経過した場合、又は、前記圧縮機(1)の吐出部の過熱度若しくは冷媒温度が所定値以上の場合、前記並列運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項11】
前記第1高圧側流路切替装置(11)、前記第2高圧側流路切替装置(12)、前記第1低圧側流路切替装置(9)、及び、前記第2低圧側流路切替装置(10)により冷媒の流路を切り替えることにより、
前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入し、前記熱源側熱交換器(6)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)を経ずに、前記低圧側バイパス配管(14)を介して前記圧縮機(1)に流入するバイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項2〜10の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項12】
前記圧縮機(1)の吐出部の冷媒温度が所定値以上の場合、前記バイパス運転モードに切り替え、
前記圧縮機(1)の吐出部の冷媒温度が所定値未満の場合、前記並列運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項11記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項13】
前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが対向流であり、
前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが対向流である
ことを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項14】
前記圧縮機(1)から吐出された冷媒の流路を、前記負荷側熱交換器(3)から前記熱源側熱交換器(6)に切り替えるとともに、前記第1低圧側流路切替装置(9)へ流入する冷媒の流路を、前記熱源側熱交換器(6)から前記負荷側熱交換器(3)に切り替える四方弁(2)と、
前記負荷側熱交換器(3)、前記第1高圧側流路切替装置(11)、前記膨張手段(5)、及び前記熱源側熱交換器(6)に接続したブリッジ回路(17)と、
を備え、
前記ブリッジ回路(17)は、
前記負荷側熱交換器(3)及び前記熱源側熱交換器(6)のうち凝縮器として機能する熱交換器からの冷媒を、前記第1高圧側流路切替装置(11)に流入させ、
前記膨張手段(5)から流出した冷媒を、前記負荷側熱交換器(3)及び前記熱源側熱交換器(6)のうち蒸発器として機能する熱交換器に流入させる
ことを特徴とする請求項2〜13の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、凝縮器出口から膨張手段までの高圧側の冷媒と、蒸発器出口から圧縮機吸入までの低圧側の冷媒とを熱交換させる内部熱交換器を備えた冷凍サイクルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術においては、凝縮器出口から膨張手段までの高圧側の冷媒と、蒸発器出口から圧縮機吸入までの低圧側の冷媒とを熱交換させる内部熱交換器を備えた冷凍サイクルシステムが提案されている。内部熱交換器で高圧側の冷媒と低圧側の冷媒とが熱交換を行うことにより、蒸発器出口からの液冷媒を蒸発させることができ、圧縮機に過度の液冷媒が戻ること(以下、液バックと称する)を防止し、圧縮機の潤滑油の濃度減少による焼き付きが発生するのを防止する効果がある。また、蒸発器の出入口エンタルピ差を大きくすることで冷媒循環量を減らし、COP(冷房能力や暖房能力を入力で除した値)を向上させる効果がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−282384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、内部熱交換器の交換熱量は一定であるので、過渡的に負荷が変動して冷媒循環量が増加して液バックが生じた場合や、除霜運転で圧縮機に液冷媒が溜まった場合などに、内部熱交換器の交換熱量を大きくすることができない。このため、過渡的に負荷が変動した場合の液バックにより、圧縮機の循環用の油濃度が低下し、信頼性が低下するという問題点があった。
この過渡的な液バックへの対処として、内部熱交換器の配管経路を長くすることや、内部熱交換器の配管を太くするなどして、伝熱面積を大きくする方法が考えられる。しかし、冷凍サイクルシステムにおいて、蒸発器出口から圧縮機吸入にかけての圧力損失は、COPの低下に大きく影響する。内部熱交換器の配管経路を長くすると、液バック発生時には有効ではあるが、液バックが発生していない場合には圧力損失増大により、COPが低下する。また、内部熱交換器の配管径を太くすると、冷媒流速が低下し、冷凍機油が冷媒の流れに乗って圧縮機に戻ることが出来なくなり、焼付きを引き起こしてしまう。
【0005】
また、圧縮機の吐出温度が過度に上昇すると、圧縮機を駆動するモーターの磁石が減磁し、圧縮機の性能の低下や喪失といった問題が起こる。このような場合には、圧縮機の吸入乾き度を下げて、吐出温度を抑えることが必要となる。特許文献1の技術のように、内部熱交換器の容量が固定の場合、吐出温度が異常上昇した場合にも内部熱交換器が熱交換するため、圧縮機吸入の乾き度を下げるのが困難である。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、液バックや吐出温度の異常上昇時の信頼性向上と高効率運転を両立できる冷凍サイクルシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る冷凍サイクルシステムは、圧縮機(1)、負荷側熱交換器(3)、内部熱交換器(4)、膨張手段(5)、及び熱源側熱交換器(6)が配管で接続され、冷媒を循環させる冷媒回路を備え、前記内部熱交換器(4)は、高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第1内部熱交換器(7)と、高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第2内部熱交換器(8)と、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路の一方側と、前記負荷側熱交換器(3)の出口側との間に設けられた第1高圧側流路切替装置(11a)と、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路の他方側と、前記膨張手段(5)との間に設けられた第2高圧側流路切替装置(12a)と、前記第1高圧側流路切替装置(11a)と前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路とを接続する配管から分岐し、前記膨張手段(5)と接続する高圧側バイパス配管(13)と、前記高圧側バイパス配管(13)に設けられた第3高圧側流路切替装置(12b)と、を備え、前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路をそれぞれ流通したあと前記膨張手段(5)に流入する並列運転モードと、前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路を流通し、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入する直列運転モードと、を切り替え可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、並列運転モードと直列運転モードとを切り替え可能とすることにより、液バックや吐出温度の異常上昇時の信頼性向上と高効率運転を両立できる冷凍サイクルシステムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。
図2】実施の形態1に係る「並列運転モード」の冷媒回路構成を示す図である。
図3】実施の形態1に係る「並列運転モード」の圧力―エンタルピで示すサイクル特性図である。
図4】実施の形態1に係る「直列運転モード」の冷媒回路構成を示す図である。
図5】実施の形態1に係る「直列運転モード」の圧力―エンタルピで示すサイクル特性図である。
図6】実施の形態1に係る「直列運転モード」の液バック発生時の制御フローを示す図である。
図7】実施の形態1に係る「直列運転モード」の起動時と除霜復帰時の制御フローを示す図である。
図8】実施の形態1に係る「バイパス運転モード」の冷媒回路構成を示す図である。
図9】実施の形態1に係る「バイパス運転モード」の圧力―エンタルピで示すサイクル特性図である。
図10】実施の形態1に係る「バイパス運転モード」の制御フローを示す図である。
図11】実施の形態2に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。
図12】実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの別の構成例を示す図である。
図13】実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの別の構成例を示す図である。
図14】実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの別の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムは、圧縮機1、四方弁2、負荷側熱交換器3、内部熱交換器4、膨張弁5、及び熱源側熱交換器6が冷媒配管で接続され、冷媒を循環させる冷媒回路を備えている。
圧縮機1は、冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態にする。
四方弁2は、圧縮機1、負荷側熱交換器3、内部熱交換器4、及び熱源側熱交換器6に接続される。四方弁2は、圧縮機1から吐出された冷媒の流路を切り替えるとともに、内部熱交換器4へ流入する冷媒の流路を切り替える。
負荷側熱交換器3は、凝縮器(放熱器)又は蒸発器として機能し、熱媒体(空気や水など)と冷媒との間で熱交換を行い、冷媒を凝縮液化又は蒸発ガス化するものである。負荷側熱交換器3は、例えば伝熱管と多数のフィンとにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成され、例えば図示省略の送風手段から供給される空気(熱媒体)と冷媒との間で熱交換を行う。
膨張弁5は、冷媒を減圧して膨張させるものである。この膨張弁5は、例えば開度が可変に制御可能である電子式膨張弁により構成される。なお、膨張弁5は、本発明における「膨張手段」に相当する。
熱源側熱交換器6は、蒸発器や凝縮器(放熱器)として機能し、熱媒体(空気や水など)と冷媒の間で熱交換を行い、冷媒を蒸発ガス化又は凝縮液化するものである。熱源側熱交換器6は、例えば伝熱管と多数のフィンとにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成され、例えば図示省略の送風機から供給される空気(熱媒体)と冷媒との間で熱交換を行う。
【0011】
内部熱交換器4は、第1内部熱交換器7、第2内部熱交換器8、第1低圧側三方弁9、第2低圧側三方弁10、第1高圧側三方弁11、第2高圧側三方弁12、第2高圧側バイパス配管13、第2低圧側バイパス配管14、第1低圧側バイパス配管15、及び、第1高圧側バイパス配管16を備えている。
【0012】
第1内部熱交換器7は、高圧側流路及び低圧側流路を有し、高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
第2内部熱交換器8は、高圧側流路及び低圧側流路を有し、高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
【0013】
第1高圧側三方弁11は、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路の一方側(上流側)と、負荷側熱交換器3の出口側との間に設けられている。第1高圧側三方弁11は、第1内部熱交換器7の高圧側流路と、第2内部熱交換器8の高圧側流路と、負荷側熱交換器3の出口側とを接続し、冷媒の流路を切り替える。
第1高圧側バイパス配管16は、第1内部熱交換器7の高圧側流路と第2内部熱交換器8の高圧側流路とを接続する配管から分岐し、第2高圧側三方弁12に接続する。
第2高圧側三方弁12は、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路の他方側(下流側)と、膨張弁5との間に設けられている。第2高圧側三方弁12は、第1高圧側バイパス配管16と、第2高圧側バイパス配管13と、膨張弁5とを接続し、冷媒の流路を切り替える。
第2高圧側バイパス配管13は、第1高圧側三方弁11と第2内部熱交換器8の高圧側流路とを接続する配管から分岐し、第2内部熱交換器8の高圧側流路と第2高圧側三方弁12とを接続する。
なお、第1高圧側三方弁11は、本発明における「第1高圧側流路切替装置」及び「第4高圧側流路切替装置」に相当する。また、第2高圧側三方弁12は、本発明における「第2高圧側流路切替装置」及び「第3高圧側流路切替装置」に相当する。また、第2高圧側バイパス配管13は、本発明における「高圧側バイパス配管」に相当する。
【0014】
第1低圧側三方弁9は、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路の一方側(上流側)と、熱源側熱交換器6の出口側との間に設けられている。第1低圧側三方弁9は、第1内部熱交換器7の低圧側流路と、第2内部熱交換器8の低圧側流路と、負荷側熱交換器3の出口側とを接続し、冷媒の流路を切り替える。
第1低圧側バイパス配管15は、第1内部熱交換器7の低圧側流路と第2内部熱交換器8の低圧側流路とを接続する配管から分岐し、第2低圧側三方弁10に接続する。
第2低圧側三方弁10は、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路の他方側(下流側)と、圧縮機1との間に設けられている。第2低圧側三方弁10は、第1低圧側バイパス配管15と、第2低圧側バイパス配管14と、圧縮機1とを接続し、冷媒の流路を切り替える。
第2低圧側バイパス配管14は、第1低圧側三方弁9と第2内部熱交換器8の低圧側流路とを接続する配管から分岐し、第2内部熱交換器8の低圧側流路と第2低圧側三方弁10とを接続する。
なお、第1低圧側三方弁9は、本発明における「第1低圧側流路切替装置」及び「第4低圧側流路切替装置」に相当する。また、第2低圧側三方弁10は、本発明における「第2低圧側流路切替装置」及び「第3低圧側流路切替装置」に相当する。また、第2低圧側バイパス配管14は、本発明における「低圧側バイパス配管」に相当する。
【0015】
なお、第1高圧側三方弁11、第2高圧側三方弁12、第1低圧側三方弁9、及び、第2低圧側三方弁10は、三方弁に限らず流路を切り替えられるものであればよい。例えば、開閉弁等の二方流路の開閉を行うものを複数組み合わせることで、流路を切り替えるようにしても良い。
【0016】
また、図示省略の制御装置は、マイコン等で構成されており、圧縮機1の駆動周波数、四方弁2の切り替え、膨張弁5の開度等を制御する。また制御装置は、第1高圧側三方弁11、第2高圧側三方弁12、第1低圧側三方弁9、及び、第2低圧側三方弁10により冷媒の流路を切り替えることにより、後述する各運転モードを実行する。
【0017】
次に、本実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの運転動作について説明する。
本実施の形態1における冷凍サイクルシステムは、並列運転モード、直列運転モード、及びバイパス運転モードを切り替え可能である。
【0018】
まず、「並列運転モード」について説明する。
図2は、実施の形態1に係る「並列運転モード」の冷媒回路構成を示す図である。
並列運転モードでは、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路と、第2内部熱交換器8の高圧側流路の双方に流入するように、第1高圧側三方弁11を設定する。
また、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路を経て、第1高圧側バイパス配管16を通過した冷媒が膨張弁5に流入し、第2高圧側バイパス配管13を通過した冷媒が膨張弁5に流入しないように、第2高圧側三方弁12を設定する。
また、熱源側熱交換器6から流出し四方弁2を通過した冷媒が、第1内部熱交換器7の低圧側流路と、第2内部熱交換器8の低圧側流路の双方に流入するように、第1低圧側三方弁9を設定する。
また、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路を経て、第1低圧側バイパス配管15を通過した冷媒が圧縮機1に流入し、第2低圧側バイパス配管14を通過した冷媒が圧縮機1に流入しないように、第2低圧側三方弁10を設定する。
【0019】
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路をそれぞれ流通したあと膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路をそれぞれ流通して圧縮機1に流入する。
【0020】
続いて、暖房運転時の冷媒の流れに沿って、各要素の機能と冷媒の状態について、図3を用いて説明する。
図3は、実施の形態1に係る「並列運転モード」の圧力―エンタルピで示すサイクル特性図である。
圧縮機1を吐出した冷媒は高温高圧のガス冷媒になる(点A)。高温高圧のガス冷媒は四方弁2を通過し、負荷側熱交換器3で熱媒体(空気や水など)と熱交換することで凝縮し、高圧の液冷媒となる(点B)。そして、内部熱交換器4では、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8に並列に冷媒が流通し、高圧液の冷媒と低圧ガスの冷媒とが熱交換することで、高圧液の冷媒が冷却される(点C)。高圧液の冷媒は膨張弁5で減圧され低圧二相の冷媒となる(点D)。低圧二相の冷媒は、熱源側熱交換器6で熱媒体(空気や水など)と熱交換することで蒸発する(点E)。そして、内部熱交換器4では、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8に並列に冷媒が流通し、高圧液の冷媒と低圧ガスの冷媒とが熱交換することで冷媒が過熱され(点F)、圧縮機1の吸入へと戻る。
【0021】
なお、負荷側熱交換器3や熱源側熱交換器6の熱交換を促進、調節するために、空気を熱媒体とする場合には送風機、水などの液体を熱媒体とする場合にはポンプなどを用い、空気の風量や水の流量を増減させてもよい。後述する他の運転モードにおいても同様である。
【0022】
冷凍サイクルシステムにおいて負荷変動や除霜運転など、過渡的に液バックが生じると、圧縮機1の潤滑用の油(以下、冷凍機油)の濃度が薄まり、潤滑不足となり圧縮機が焼付く問題が生じる。
この過渡的な液バックへの対処方法としては、特許文献1の技術のように、内部熱交換器4の配管経路を長くすることや、内部熱交換器4の配管を太くするなどして、伝熱面積を大きくする方法が考えられる。しかし、冷凍サイクルシステムにおいて、蒸発器出口から圧縮機吸入にかけての圧力損失は、COPの低下に大きく影響する。内部熱交換器4の配管経路を長くすると、液バック発生時には有効ではあるが、液バックが発生していない場合には圧力損失増大により、COPが低下する。また、内部熱交換器4の配管径を太くすると、冷媒流速が低下し、冷凍機油が冷媒の流れに乗って圧縮機1に戻ることが出来なくなり、焼付きを引き起こしてしまう。
本実施の形態1における「並列運転モード」では、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8の断面積を、冷凍機油が冷媒の流れに乗って圧縮機1に戻ることができる程度の冷媒流速となるように設定する。このようにしておけば、圧力損失を抑えつつ、熱交換を行うことができ、信頼性を確保しつつ高いCOPでの運転が可能である。
【0023】
このような「並列運転モード」において、負荷変動などで、過渡的に液バックが生じた場合には、極力早く圧縮機1の吸入へ戻る液冷媒の量を減らす必要がある。
このような場合に、本実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムは「直列運転モード」に切り換える。
【0024】
次に、「直列運転モード」について説明する。
図4は、実施の形態1に係る「直列運転モード」の冷媒回路構成を示す図である。
直列運転モードでは、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路に流入し、第2内部熱交換器8の高圧側流路には流入しないように、第1高圧側三方弁11を設定する。
また、第1内部熱交換器7の高圧側流路を通過した冷媒が第1高圧側バイパス配管16を介して膨張弁5へ流入しないようにし、第2高圧側バイパス配管13を通過した冷媒が膨張弁5に流入するように、第2高圧側三方弁12を設定する。
また、熱源側熱交換器6から流出し四方弁2を通過した冷媒が、第1内部熱交換器7の低圧側流路に流入し、第2内部熱交換器8の低圧側流路には流入しないように、第1低圧側三方弁9を設定する。
また、第1内部熱交換器7の低圧側流路を通過した冷媒が第1低圧側バイパス配管15を介して圧縮機1へ流入しないようにし、第2低圧側バイパス配管14を通過した冷媒が圧縮機1に流入するように、第2低圧側三方弁10を設定する。
【0025】
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の高圧側流路を流通し、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の低圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の低圧側流路を流通し、第2低圧側バイパス配管14を介して圧縮機1に流入する。
【0026】
続いて、暖房運転時の冷媒の流れに沿って、各要素の機能と冷媒の状態について、図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態1に係る「直列運転モード」の圧力―エンタルピで示すサイクル特性図である。
圧縮機1を吐出した冷媒は高温高圧のガス冷媒になる(点G)。高温高圧のガス冷媒は四方弁2を通過し、負荷側熱交換器3で熱媒体(空気や水など)と熱交換することで凝縮し、高圧の液冷媒となる(点H)。そして、内部熱交換器4では、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8に直列に冷媒が流通し、高圧液の冷媒と低圧ガスの冷媒とが熱交換することで、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8の二段階で高圧液の冷媒が冷却される(点I、点J)。高圧液の冷媒は膨張弁5で減圧され低圧二相の冷媒となる(点K)。低圧二相の冷媒は、熱源側熱交換器6で熱媒体(空気や水など)と熱交換することで蒸発する(点L)。そして、内部熱交換器4では、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8に直列に冷媒が流通し、高圧液の冷媒と低圧ガスの冷媒とが熱交換することで、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8の二段階で過熱され(点M、点N)、圧縮機1の吸入へと戻る。
【0027】
ここで、「直列運転モード」における効果について説明する。
「並列運転モード」では、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8が冷媒の流れ方向に対し並列となり内部熱交換器4を構成するのに対し、「直列運転モード」では、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8が冷媒の流れ方向に対し直列となり内部熱交換器4を構成する点が異なる。第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8が並列に並ぶ場合と、直列に並ぶ場合では、高圧冷媒と低圧冷媒が熱交換を行う伝熱面積は同じであるが、熱伝達率は直列に並ぶほうが大きい。このため、液バック発生時には、内部熱交換器4の伝熱性能が高く、圧縮機1の吸入に戻る液冷媒をより多く蒸発させることが出来る「直列運転モード」の方が信頼性が向上する。
【0028】
一般に、交換熱量Q、熱交換器の伝熱面積A、熱伝達率K、高圧冷媒と低圧冷媒の温度差dTの間には、式(1)で表される関係がある。
【0029】
【数1】
【0030】
第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8とに並列に冷媒が流れる場合と、直列に冷媒が流れる場合では、伝熱面積Aは同じである。また、温度差dTもほぼ同等と考えられる。そのため、内部熱交換器4の交換熱量Qは、熱伝達率Kの与える影響が大きい。
【0031】
熱伝達率Kは単相乱流の式として、式(2)に示す、Dittus−Boelterの式が知られている。
【0032】
【数2】
ここで、α:熱伝達率、d:代表長さ、λ:動粘性係数、u:冷媒流速、ν:動粘性係数、a:温度伝導率、δ:高圧側と低圧側を区切る板の厚み、λ’:高圧側と低圧側を区切る板の熱伝導率、α:管内側の熱伝達率、α:管外側の熱伝達率、である。
【0033】
このDittus−Boelterの式において、Nuは熱伝達の大小を表現する無次元数、Prは物性の影響を表現する無次元数、Reは流れの乱れの影響を表現する無次元数である。
第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8に並列に冷媒が流れる場合と直列に冷媒が流れる場合で、物性値が同じとすると、Prは第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8が並列の場合と直列の場合とで同じであるため、ReがNuに最も影響を与える。
【0034】
並列運転モードの場合、冷媒は第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8にそれぞれ分かれて流れるのに対し、直列運転モードの場合は、第1内部熱交換器7を通過した後、第2内部熱交換器8を通過する。このため、直列運転モードの場合、並列運転モードの場合と比較して、2倍の流量の冷媒が第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8に流れることになる。よって、直列運転モードの場合、冷媒流速の増大によりReが増加し、熱伝達が促進され、より大きな交換熱量を得ることができる。
つまり、液バック発生時には、直列運転モードにより、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8に直列に冷媒が流れるようにすれば、内部熱交換器4での交換熱量が大きくなり、より多くの液冷媒をガス化して圧縮機1の吸入へ戻せるため、冷凍機油の液冷媒による希釈を軽減でき、信頼性が向上する。
【0035】
さらに、直列運転モードにおける効果として、起動開始時や、除霜運転から通常運転に移行する除霜復帰での暖房能力の立ち上がり速度の向上が考えられる。起動開始時や除霜復帰時には、冷凍サイクルシステムを構成する配管や熱交換器などが冷えた状態にある。このため、起動時や除霜復帰時には、一端、冷えた配管や熱交換器を加熱する必要がある。そのため、負荷側に高温の空気や水を供給するまでに時間を要し、使用者の不快感に繋がる。
【0036】
起動開始時や除霜復帰時には、「直列運転モード」とすることで、圧縮機1の吸入の乾き度を大きくすることができ、圧縮機1の吐出温度が上昇するため、冷えた配管や熱交換器などを効率よく加熱することができ、負荷側に高温の吹き出し空気や水を素早く供給できる。
【0037】
ここで、並列運転モードにおいて、圧縮機1への液バックの発生を検知した場合、直列運転モードに切り替える制御動作について説明する。
図6は、実施の形態1に係る「直列運転モード」の液バック発生時の制御フローを示す図である。以下、図6に基づき説明する。
STEP1で、制御装置は液バックの発生の有無を判断する。液バック発生の判断は、例えば、圧縮機1の吐出部に圧力センサーと温度センサーを取り付け、温度センサーで測定した温度と、圧力センサーで測定した圧力から演算した冷媒の飽和温度との差である吐出過熱度が、所定値を下回った場合に、液バック発生と判断する。また例えば、圧縮機1の吸入部に圧力センサーと温度センサーを取り付け、温度センサーで測定した温度と、圧力センサーで測定した圧力から演算した冷媒の飽和温度との差である吸入過熱度が、所定値を下回った場合に、液バック発生と判断する。
STEP1で、液バックが発生していないと判断すると、「並列運転モード」に切り替え、継続して液バック発生の有無を確認する。
STEP1で液バックが発生したと判断した場合には、STEP2で「直列運転モード」に切り換える。
STEP3で、制御装置は、「直列運転モード」へ切り換え後に、液バックが継続して発生しているかを判断する。液バックが継続して発生している場合には、「直列運転モード」を継続する。
STEP3で液バックが解消したと判断した場合には、STEP4で「並列運転モード」に切り換え、STEP1に戻り上記動作を繰り返す。
【0038】
なお、液バック発生の有無を判断後、即座に「並列運転モード」と「直列運転モード」の切り替えを行うと、液バック発生の判断値の前後で冷凍サイクルシステムが動作している場合には、切り替えが頻繁に起こるため、機器が不安定になる可能性がある。そこで、液バック発生の継続時間や閾値の前後に猶予範囲を持たせるなどして、ディファレンシャルを設けると良い。
【0039】
次に、冷凍サイクルシステムの運転を開始した場合(起動開始時)、又は、除霜運転を終了した場合(除霜復帰時)、直列運転モードへの切り替え制御動作について説明する。
図7は、実施の形態1に係る「直列運転モード」の起動時と除霜復帰時の制御フローを示す図である。
STEP1で、制御装置は、起動開始又は除霜復帰の有無を判断する。起動開始の判断は、例えばリモコン等からの操作指示により冷凍サイクルシステムの運転を開始させた場合に、起動開始を判断する。除霜復帰の判断は、例えばホットガス方式による除霜運転の場合、暖房運転時に蒸発器として機能する熱源側熱交換器6に対し、一時的に四方弁2を切り替えることで圧縮機1からのホットガスを供給する除霜運転のあと、四方弁2を切り替えて再び熱源側熱交換器6を蒸発器として機能させた場合に、除霜復帰を判断する。
STEP1で、起動開始又は除霜復帰を検知しない場合には、「並列運転モード」に切り替え、継続して起動開始又は除霜復帰の有無を判断する。
STEP1で、起動開始又は除霜復帰を検知すると、STEP2で「直列運転モード」に切り換える。
STEP3で、制御装置は、「直列運転モード」の運転時間が所定時間経過したか否かを判断する。所定時間経過していない場合には、「直列運転モード」を継続する。この所定時間は、例えば、機器が十分に温まる時間を設定する。
STEP3で液バックが解消したと判断した場合には、STEP4で「並列運転モード」に切り換え、STEP1に戻り上記動作を繰り返す。
STEP3で所定時間経過した場合には、STEP4で「並列運転モード」に切り換え、STEP1に戻り上記動作を繰り返す。
【0040】
なお、STEP3では、所定時間経過を判断基準にしているが、他の判断基準として、圧縮機1の吐出部の過熱度若しくは冷媒温度が所定値以上である場合に並列運転モードに切り替えるようにしてもよい。
【0041】
次に、「バイパス運転モード」について説明する。
圧縮機1の吐出温度が過度に上昇すると、圧縮機1を駆動するモーターの磁石が減磁し、圧縮機1の性能の低下や喪失といった問題が起こる。このような場合には、圧縮機1の吸入乾き度を下げて、吐出温度を抑えることが必要となる。特許文献1の技術のように、内部熱交換器の容量が固定の場合、吐出温度が異常上昇した場合にも内部熱交換器が熱交換するため、圧縮機吸入の乾き度を下げるのが困難である。
本実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの「バイパス運転モード」では、内部熱交換器4の交換熱量をゼロにすることができ、吐出温度の異常上昇に対して早急に対応できるため、信頼性が向上する。
【0042】
図8は、実施の形態1に係る「バイパス運転モード」の冷媒回路構成を示す図である。
バイパス運転モードでは、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路に流入しないようにし、第2高圧側バイパス配管13に流入するように、第1高圧側三方弁11を設定する。
また、第2内部熱交換器8の高圧側流路を通過した冷媒が第1高圧側バイパス配管16を介して膨張弁5へ流入しないようにし、第2高圧側バイパス配管13を通過した冷媒が膨張弁5に流入するように、第2高圧側三方弁12を設定する。
また、熱源側熱交換器6から流出し四方弁2を通過した冷媒が、第1内部熱交換器7の低圧側流路に流入しないようにし、第2低圧側バイパス配管14に流入するように、第1低圧側三方弁9を設定する。
また、第2内部熱交換器8の低圧側流路を通過した冷媒が第1低圧側バイパス配管15を介して圧縮機1へ流入しないようにし、第2低圧側バイパス配管14を通過した冷媒が圧縮機1に流入するように、第2低圧側三方弁10を設定する。
【0043】
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8を経ずに、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8を経ずに、第2低圧側バイパス配管14を介して圧縮機1に流入する。
【0044】
続いて、暖房運転時の冷媒の流れに沿って、各要素の機能と冷媒の状態について、図9を用いて説明する。
図9は、実施の形態1に係る「バイパス運転モード」の圧力―エンタルピで示すサイクル特性図である。
圧縮機1を吐出した冷媒は高温高圧のガス冷媒になる(点O)。高温高圧のガス冷媒は四方弁2を通過し、負荷側熱交換器3で熱媒体(空気や水など)と熱交換することで凝縮し、高圧の液冷媒となる(点P)。負荷側熱交換器3を流出した高圧の液冷媒は、内部熱交換器4をバイパスして膨張弁5に流入する(点P)。高圧液の冷媒は膨張弁5で減圧され低圧二相の冷媒となる(点Q)。低圧二相の冷媒は、熱源側熱交換器6で熱媒体(空気や水など)と熱交換することで蒸発する(点R)。そして、熱源側熱交換器6を流出した冷媒は内部熱交換器4をバイパスし(点R)、圧縮機1の吸入へと戻る。
【0045】
上記のように冷媒回路を構成することで、内部熱交換器4の交換熱量をゼロにすることができ、圧縮機1の吐出温度が異常上昇した場合には圧縮機1の吸入乾き度を下げることができ、信頼性が向上する。
【0046】
次に、並列運転モードとバイパス運転モードとを切り替える制御動作について説明する。
図10は、実施の形態1に係る「バイパス運転モード」の制御フローを示す図である。以下、図10に基づき説明する。
STEP1で、制御装置は、圧縮機1の吐出部の冷媒温度(吐出温度)が、所定値以上であるか否かを判断する。この吐出温度は、圧縮機1の吐出部に温度センサーを設置して検知するとよい。
STEP1で、吐出温度が所定値以上でないと判断すると、「並列運転モード」に切り替え、継続して吐出温度が所定値以上であるか否か確認する。
STEP1で吐出温度が所定値以上であると判断した場合には、STEP2で「バイパス運転モード」に切り換える。
STEP3で、制御装置は、「バイパス運転モード」に切り換えた後、吐出温度が所定値未満であるか否かを判断する。吐出温度が所定値未満でない場合には、「バイパス運転モード」を継続する。
STEP3で吐出温度が所定値未満であると判断した場合には、STEP4で「並列運転モード」に切り換え、STEP1に戻り上記動作を繰り返す。
【0047】
なお、「バイパス運転モード」への切り替えの判断基準である、吐出温度の所定値前後で冷凍サイクル装置が動作している場合には、頻繁に「バイパス運転モード」と「並列運転モード」が切り替わるため、機器が不安定になる可能性がある。そこで、継続時間や閾値の前後に猶予範囲を持たせるなど、ディファレンシャルを持たせるとよい。
【0048】
なお、上記の説明では、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8は、高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが並行流である場合を説明したが、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが対向流としても良い。このような対向流とすることで、さらに交換熱量を増やすことができる。
【0049】
以上のように本実施の形態1においては、過渡的に負荷が変動して液バックが発生した場合に直列運転モードとする、内部熱交換器4の伝熱性能を増加させることができ、液バック状態を解消することができ、信頼性を向上させることができる。
また、液バックが発生していない場合や吐出温度が異常でない場合には並列運転モードとすることで、状況に応じて内部熱交換器4の交換熱量を増加させたり、圧力損失を抑えたりすることができ、信頼性向上と高効率化を両立できる。
さらに、圧縮機1の吐出温度が過度に上昇した場合にバイパス運転モードとすることで、内部熱交換器4の交換熱量をゼロにすることができ、吐出温度をすばやく下げることができる。
【0050】
また、本発明における「第1高圧側流路切替装置」及び「第4高圧側流路切替装置」を、一つの第1高圧側三方弁11によって構成し、本発明における「第2高圧側流路切替装置」及び「第3高圧側流路切替装置」を、一つの第2高圧側三方弁12によって構成し、本発明における「第1低圧側流路切替装置」及び「第4低圧側流路切替装置」を、一つの第1低圧側三方弁9によって構成し、本発明における「第2低圧側流路切替装置」及び「第3低圧側流路切替装置」を、一つの第2低圧側三方弁10によって構成した。このため、切替装置ごとに弁を設ける場合と比較して、弁の数が減るため、配管の複雑な取り回しが不必要になり、ユニットのコンパクト化が可能である。
【0051】
なお、上記の説明では、本発明における「第1高圧側流路切替装置」及び「第4高圧側流路切替装置」を、一つの第1高圧側三方弁11によって構成し、本発明における「第2高圧側流路切替装置」及び「第3高圧側流路切替装置」を、一つの第2高圧側三方弁12によって構成し、本発明における「第1低圧側流路切替装置」及び「第4低圧側流路切替装置」を、一つの第1低圧側三方弁9によって構成し、本発明における「第2低圧側流路切替装置」及び「第3低圧側流路切替装置」を、一つの第2低圧側三方弁10によって構成したが、三方弁に代えて二方弁を用いても良い。一例を図12に示す。
【0052】
図12は、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの別の構成例を示す図である。
図12に示す内部熱交換器4は、第1低圧側三方弁9に代えて、第1低圧側二方弁9a及び第4低圧側二方弁9bを備える。また、第2低圧側三方弁10に代えて、第2低圧側二方弁10a及び第3低圧側二方弁10bを備える。また、第1高圧側三方弁11に代えて、第1高圧側二方弁11a及び第4高圧側二方弁11bを備える。また、第2高圧側三方弁12に代えて、第2高圧側二方弁12a及び第3高圧側二方弁12bを備える。
なお、第1低圧側二方弁9aは、本発明における「第1低圧側流路切替装置」に相当する。また、第4低圧側二方弁9bは、本発明における「第4低圧側流路切替装置」に相当する。また、第2低圧側二方弁10aは、本発明における「第2低圧側流路切替装置」に相当する。また、第3低圧側二方弁10bは、本発明における「第3低圧側流路切替装置」に相当する。また、第1高圧側二方弁11aは、本発明における「第1高圧側流路切替装置」に相当する。また、第4高圧側二方弁11bは、本発明における「第4高圧側流路切替装置」に相当する。また、第2高圧側二方弁12aは、本発明における「第2高圧側流路切替装置」に相当する。また、第3高圧側二方弁12bは、本発明における「第3高圧側流路切替装置」に相当する。
【0053】
第1低圧側二方弁9aは、熱源側熱交換器6の出口側を第1内部熱交換器7の低圧側流路と第2内部熱交換器8の低圧側流路とに分岐する分岐部と、第2内部熱交換器8の低圧側流路の入口側との間に設けられている。
第4低圧側二方弁9bは、熱源側熱交換器6の出口側を第1内部熱交換器7の低圧側流路と第2内部熱交換器8の低圧側流路とに分岐する分岐部と、第1内部熱交換器7の低圧側流路の入口側との間に設けられている。
第2低圧側二方弁10aは、第1内部熱交換器7の低圧側流路と第2内部熱交換器8の低圧側流路とを合流する合流部と、圧縮機1との間に設けられている。
第3低圧側二方弁10bは、第2低圧側バイパス配管14に設けられている。
【0054】
第1高圧側二方弁11aは、負荷側熱交換器3の出口側を第1内部熱交換器7の高圧側流路と第2内部熱交換器8の高圧側流路とに分岐する分岐部と、第2内部熱交換器8の高圧側流路の入口側との間に設けられている。
第4高圧側二方弁11bは、負荷側熱交換器3の出口側を第1内部熱交換器7の高圧側流路と第2内部熱交換器8の高圧側流路とに分岐する分岐部と、第1内部熱交換器7の高圧側流路の入口側との間に設けられている。
第2高圧側二方弁12aは、第1内部熱交換器7の高圧側流路と第2内部熱交換器8の高圧側流路とを合流する合流部と、膨張弁5との間に設けられている。
第3高圧側二方弁12bは、第2高圧側バイパス配管13に設けられている。
【0055】
並列運転モードでは、第1高圧側二方弁11a及び第4高圧側二方弁11bを開に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを開に設定し、第3高圧側二方弁12bを閉に設定する。また、第1低圧側二方弁9a及び第4低圧側二方弁9bを開に設定する。また、第2低圧側二方弁10aを開に設定し、第3低圧側二方弁10bを閉に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路をそれぞれ流通したあと膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路をそれぞれ流通して圧縮機1に流入する。
【0056】
直列運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを閉に設定し、第4高圧側二方弁11bを開に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを閉に設定し、第3高圧側二方弁12bを開に設定する。また、第1低圧側二方弁9aを閉に設定し、第4低圧側二方弁9bを開に設定する。また、第2低圧側二方弁10aを閉に設定し、第3低圧側二方弁10bを開に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の高圧側流路を流通し、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の低圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の低圧側流路を流通し、第2低圧側バイパス配管14を介して圧縮機1に流入する。
【0057】
バイパス運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを開に設定し、第4高圧側二方弁11bを閉に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを閉に設定し、第3高圧側二方弁12bを開に設定する。また、第1低圧側二方弁9aを開に設定し、第4低圧側二方弁9bを閉に設定する。また、第2低圧側二方弁10aを閉に設定し、第3低圧側二方弁10bを開に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8を経ずに、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8を経ずに、第2低圧側バイパス配管14を介して圧縮機1に流入する。
【0058】
なお、上記のバイパス運転モードでは、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8における、高圧側流路及び低圧側流路のそれぞれをバイパスする場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。
第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8における、高圧側流路のみをバイパスする高圧バイパス運転モードに切り替えても良い。また、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8における、低圧側流路のみをバイパスする低圧バイパス運転モードに切り替えても良い。
【0059】
高圧バイパス運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを開に設定し、第4高圧側二方弁11bを閉に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを閉に設定し、第3高圧側二方弁12bを開に設定する。また、第1低圧側二方弁9a、第4低圧側二方弁9b、第2低圧側二方弁10a、第3低圧側二方弁10bは、直列運転モード又は並列運転モードの何れかと同様に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路を経ずに、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路を経て、第2低圧側バイパス配管14を介して圧縮機1に流入する。
【0060】
低圧バイパス運転モードでは、第1低圧側二方弁9aを開に設定し、第4低圧側二方弁9bを閉に設定する。また、第2低圧側二方弁10aを閉に設定し、第3低圧側二方弁10bを開に設定する。第1高圧側二方弁11a、第4高圧側二方弁11b、第2高圧側二方弁12a、第3高圧側二方弁12bは、直列運転モード又は並列運転モードの何れかと同様に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路を経て、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路を経ずに、第2低圧側バイパス配管14を介して圧縮機1に流入する。
【0061】
なお、バイパス運転モード、高圧バイパス運転モード、及び低圧バイパス運転モードのうち、高圧バイパス運転モードのみを実行する場合には、第4低圧側二方弁9bを省略しても良い。
また、バイパス運転モード、高圧バイパス運転モード、及び低圧バイパス運転モードのうち、低圧バイパス運転モードのみを実行する場合には、第4高圧側二方弁11bを省略しても良い。
【0062】
なお、図12に示す構成において、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8のうち、第1内部熱交換器7のみで熱交換を行う単独熱交換運転モードに切り替えても良い。
単独熱交換運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを閉に設定し、第4高圧側二方弁11bを開に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを開に設定し、第3高圧側二方弁12bを閉に設定する。また、第1低圧側二方弁9aを閉に設定し、第4低圧側二方弁9bを開に設定する。また、第2低圧側二方弁10aを開に設定し、第3低圧側二方弁10bを閉に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第2内部熱交換器8を経ずに、第1内部熱交換器7の高圧側流路を流通したあと膨張手段5に流入する。そして、
熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第2内部熱交換器8を経ずに、第1内部熱交換器7の低圧側流路を流通して圧縮機1に流入する。
このように、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8のうち、第1内部熱交換器7のみで熱交換を行うため、熱交換量を、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の両方を使用した場合の半分にできる。第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器(8)の両方を使用すると熱交換量が過剰であり、バイパスモードで熱交換量をゼロとすると過小である場合に、単独熱交換運転モードは有効である。
【0063】
なお、図12の構成では、図1に示した三方弁に代えて、それぞれ2つの二方弁を用いた場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。一部の二方弁を省略した構成の一例を、図13及び図14に示す。
【0064】
図13は、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの別の構成例を示す図である。
図13に示すように、上記図12の構成から、第4低圧側二方弁9b及び第4高圧側二方弁11bを省略しても良い。このような構成においても、並列運転モード及び直列運転モードの切り替えを行うことが可能である。
【0065】
並列運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを開に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを開に設定し、第3高圧側二方弁12bを閉に設定する。また、第1低圧側二方弁9aを開に設定する。また、第2低圧側二方弁10aを開に設定し、第3低圧側二方弁10bを閉に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路をそれぞれ流通したあと膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路をそれぞれ流通して圧縮機1に流入する。
【0066】
直列運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを閉に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを閉に設定し、第3高圧側二方弁12bを開に設定する。また、第1低圧側二方弁9aを閉に設定する。また、第2低圧側二方弁10aを閉に設定し、第3低圧側二方弁10bを開に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の高圧側流路を流通し、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。そして、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の低圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の低圧側流路を流通し、第2低圧側バイパス配管14を介して圧縮機1に流入する。
このように、図13の構成では、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路及び低圧側流路における冷媒の流れを、並列又は直列に切り替えることで、高圧側流路及び低圧側流路の冷媒流速を増減できるため、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8の交換熱量を大幅に調整することができる。
【0067】
図14は、実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの別の構成例を示す図である。
図14に示すように、上記図12の構成から、第1低圧側二方弁9a、第4低圧側二方弁9b、第2低圧側二方弁10a、第3低圧側二方弁10b、第4高圧側二方弁11b、及び、第2低圧側バイパス配管14を省略しても良い。このような構成においても、並列運転モード及び直列運転モードの切り替えを行うことが可能である。
【0068】
並列運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを開に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを開に設定し、第3高圧側二方弁12bを閉に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路をそれぞれ流通したあと膨張弁5に流入する。
【0069】
直列運転モードでは、第1高圧側二方弁11aを閉に設定する。また、第2高圧側二方弁12aを閉に設定し、第3高圧側二方弁12bを開に設定する。
これにより、負荷側熱交換器3から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7の高圧側流路を流通したあと第2内部熱交換器8の高圧側流路を流通し、第2高圧側バイパス配管13を介して膨張弁5に流入する。
【0070】
なお、図14の構成では、並列運転モード及び直列運転モードの何れの場合にも、熱源側熱交換器6から流出した冷媒が、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路をそれぞれ流通して圧縮機1に流入する。
このように、図14の構成では、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の高圧側流路における冷媒の流れを、並列又は直列に切り替えることで、冷媒流速を増減できるため、第1内部熱交換器7と第2内部熱交換器8の交換熱量を調整できる。また、低圧側流路における冷媒の流れを、常に並列とすることで、低圧圧損の増加を抑えることができ、高効率である。
【0071】
実施の形態2.
図11は、実施の形態2に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。
本実施の形態2における冷凍サイクルシステムは、上記実施の形態1の構成に加え、負荷側熱交換器3、第1高圧側三方弁11、膨張弁5、及び熱源側熱交換器6に接続したブリッジ回路17を備えている。ブリッジ回路17は、逆止弁17a〜17dがブリッジ接続されて構成される。
【0072】
暖房運転時においては、四方弁2を切り替えて、圧縮機1から吐出された冷媒が負荷側熱交換器3に流入し、熱源側熱交換器6を流出した冷媒が第1低圧側三方弁9へ流入するように設定する。これにより、負荷側熱交換器3を凝縮器として機能させ、熱源側熱交換器6を蒸発器として機能させる。
この暖房運転時において、負荷側熱交換器3を流出した冷媒は、ブリッジ回路17の逆止弁17bを流通して、内部熱交換器4へ至る。内部熱交換器4を流出し膨張弁5を通過した冷媒は、ブリッジ回路17の逆止弁17dを流通して熱源側熱交換器6へ至る。
【0073】
また、冷房運転時においては、四方弁2を切り替えて、圧縮機1から吐出された冷媒が熱源側熱交換器6に流入し、負荷側熱交換器3を流出した冷媒が第1低圧側三方弁9へ流入するように設定する。これにより、負荷側熱交換器3を蒸発器として機能させ、熱源側熱交換器6を凝縮器として機能させる。
この冷房運転時において、熱源側熱交換器6を流出した冷媒は、ブリッジ回路17の逆止弁17aを流通して、内部熱交換器4へ至る。内部熱交換器4を流出し膨張弁5を通過した冷媒は、ブリッジ回路17の逆止弁17cを流通して負荷側熱交換器3へ至る。
【0074】
このように本実施の形態2においては、ブリッジ回路17を備えることで、暖房運転および冷房運転の何れの場合においても、負荷側熱交換器3及び熱源側熱交換器6のうち凝縮器として機能する熱交換器からの冷媒を、第1高圧側三方弁11に流入させ、膨張弁5から流出した冷媒を、負荷側熱交換器3及び熱源側熱交換器6のうち蒸発器として機能する熱交換器に流入させる。よって、冷房運転と暖房運転の双方で内部熱交換器4が機能するため、冷房運転時にも高効率運転と信頼性向上の効果が得られる。
【符号の説明】
【0075】
1 圧縮機、2 四方弁、3 負荷側熱交換器、4 内部熱交換器、5 膨張弁、6 熱源側熱交換器、7 第1内部熱交換器、8 第2内部熱交換器、9 第1低圧側三方弁、10 第2低圧側三方弁、11 第1高圧側三方弁、12 第2高圧側三方弁、9a 第1低圧側二方弁、9b 第4低圧側二方弁、10a 第2低圧側二方弁、10b 第3低圧側二方弁、11a 第1高圧側二方弁、11b 第4高圧側二方弁、12a 第2高圧側二方弁、12b 第3高圧側二方弁、13 第2高圧側バイパス配管、14 第2低圧側バイパス配管、15 第1低圧側バイパス配管、16 第1高圧側バイパス配管、17 ブリッジ回路、17a 逆止弁、17b 逆止弁、17c 逆止弁、17d 逆止弁。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14

【手続補正書】
【提出日】2014年10月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明に係る冷凍サイクルシステムは、圧縮機(1)、負荷側熱交換器(3)、内部熱交換器(4)、膨張手段(5)、及び熱源側熱交換器(6)が配管で接続され、冷媒を循環させる冷媒回路を備え、前記内部熱交換器(4)は、高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第1内部熱交換器(7)と、高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第2内部熱交換器(8)と、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路の一方側と、前記負荷側熱交換器(3)の出口側との間に設けられた第1高圧側流路切替装置(11a)と、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路の他方側と、前記膨張手段(5)との間に設けられた第2高圧側流路切替装置(12a)と、前記第1高圧側流路切替装置(11a)と前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路とを接続する配管から分岐し、前記膨張手段(5)と接続する高圧側バイパス配管(13)と、前記高圧側バイパス配管(13)に設けられた第3高圧側流路切替装置(12b)と、前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)及び前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路をそれぞれ流通したあと前記膨張手段(5)に流入する並列運転モードと、前記負荷側熱交換器(3)から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器(7)の高圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器(8)の高圧側流路を流通し、前記高圧側バイパス配管(13)を介して前記膨張手段(5)に流入する直列運転モードと、を切り替える制御装置と、を備えたことを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
第1低圧側三方弁9は、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路の一方側(上流側)と、熱源側熱交換器6の出口側との間に設けられている。第1低圧側三方弁9は、第1内部熱交換器7の低圧側流路と、第2内部熱交換器8の低圧側流路と、熱源側熱交換器6の出口側とを接続し、冷媒の流路を切り替える。
第1低圧側バイパス配管15は、第1内部熱交換器7の低圧側流路と第2内部熱交換器8の低圧側流路とを接続する配管から分岐し、第2低圧側三方弁10に接続する。
第2低圧側三方弁10は、第1内部熱交換器7及び第2内部熱交換器8の低圧側流路の他方側(下流側)と、圧縮機1との間に設けられている。第2低圧側三方弁10は、第1低圧側バイパス配管15と、第2低圧側バイパス配管14と、圧縮機1とを接続し、冷媒の流路を切り替える。
第2低圧側バイパス配管14は、第1低圧側三方弁9と第2内部熱交換器8の低圧側流路とを接続する配管から分岐し、第2内部熱交換器8の低圧側流路と第2低圧側三方弁10とを接続する。
なお、第1低圧側三方弁9は、本発明における「第1低圧側流路切替装置」及び「第4低圧側流路切替装置」に相当する。また、第2低圧側三方弁10は、本発明における「第2低圧側流路切替装置」及び「第3低圧側流路切替装置」に相当する。また、第2低圧側バイパス配管14は、本発明における「低圧側バイパス配管」に相当する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
次に、冷凍サイクルシステムの運転を開始した場合(起動開始時)、又は、除霜運転を終了した場合(除霜復帰時)、直列運転モードへの切り替え制御動作について説明する。
図7は、実施の形態1に係る「直列運転モード」の起動時と除霜復帰時の制御フローを示す図である。
STEP1で、制御装置は、起動開始又は除霜復帰の有無を判断する。起動開始の判断は、例えばリモコン等からの操作指示により冷凍サイクルシステムの運転を開始させた場合に、起動開始を判断する。除霜復帰の判断は、例えばホットガス方式による除霜運転の場合、暖房運転時に蒸発器として機能する熱源側熱交換器6に対し、一時的に四方弁2を切り替えることで圧縮機1からのホットガスを供給する除霜運転のあと、四方弁2を切り替えて再び熱源側熱交換器6を蒸発器として機能させた場合に、除霜復帰を判断する。
STEP1で、起動開始又は除霜復帰を検知しない場合には、「並列運転モード」に切り替え、継続して起動開始又は除霜復帰の有無を判断する。
STEP1で、起動開始又は除霜復帰を検知すると、STEP2で「直列運転モード」に切り換える。
STEP3で、制御装置は、「直列運転モード」の運転時間が所定時間経過したか否かを判断する。所定時間経過していない場合には、「直列運転モード」を継続する。この所定時間は、例えば、機器が十分に温まる時間を設定する。
TEP3で所定時間経過した場合には、STEP4で「並列運転モード」に切り換え、STEP1に戻り上記動作を繰り返す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、負荷側熱交換器、内部熱交換器、膨張手段、及び熱源側熱交換器が配管で接続され、冷媒を循環させる冷媒回路を備え、
前記内部熱交換器は、
高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第1内部熱交換器と、
高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが熱交換を行う第2内部熱交換器と、
前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器の高圧側流路の一方側と、前記負荷側熱交換器の出口側との間に設けられた第1高圧側流路切替装置と、
前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器の高圧側流路の他方側と、前記膨張手段との間に設けられた第2高圧側流路切替装置と、
前記第1高圧側流路切替装置と前記第2内部熱交換器の高圧側流路とを接続する配管から分岐し、前記膨張手段と接続する高圧側バイパス配管と、
前記高圧側バイパス配管に設けられた第3高圧側流路切替装置と、
前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器の高圧側流路をそれぞれ流通したあと前記膨張手段に流入する並列運転モードと、前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器の高圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器の高圧側流路を流通し、前記高圧側バイパス配管を介して前記膨張手段に流入する直列運転モードと、を切り替える制御装置と、
を備えたことを特徴とする冷凍サイクルシステム。
【請求項2】
前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器の低圧側流路の一方側と、前記熱源側熱交換器の出口側との間に設けられた第1低圧側流路切替装置と、
前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器の低圧側流路の他方側と、前記圧縮機との間に設けられた第2低圧側流路切替装置と、
前記第1低圧側流路切替装置と前記第2内部熱交換器の低圧側流路とを接続する配管から分岐し、前記圧縮機と接続する低圧側バイパス配管と、
前記低圧側バイパス配管に設けられた第3低圧側流路切替装置と、
を備え、
前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器の高圧側流路をそれぞれ流通したあと前記膨張手段に流入し、前記熱源側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器の低圧側流路をそれぞれ流通して前記圧縮機に流入する並列運転モードと、
前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器の高圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器の高圧側流路を流通し、前記高圧側バイパス配管を介して前記膨張手段に流入し、前記熱源側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器の低圧側流路を流通したあと前記第2内部熱交換器の低圧側流路を流通し、前記低圧側バイパス配管を介して前記圧縮機に流入する直列運転モードと、を切り替え可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項3】
前記内部熱交換器は、
前記負荷側熱交換器の出口側を前記第1内部熱交換器の高圧側流路と前記第2内部熱交換器の高圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器の高圧側流路の入口側との間に設けられた第4高圧側流路切替装置を備え、
前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器を経ずに、前記高圧側バイパス配管を介して前記膨張手段に流入する高圧バイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項4】
前記内部熱交換器は、
前記熱源側熱交換器の出口側を前記第1内部熱交換器の低圧側流路と前記第2内部熱交換器の低圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器の低圧側流路の入口側との間に設けられた第4低圧側流路切替装置を備え、
前記熱源側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器を経ずに、前記低圧側バイパス配管を介して前記圧縮機に流入する低圧バイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項5】
前記内部熱交換器は、
前記負荷側熱交換器の出口側を前記第1内部熱交換器の高圧側流路と前記第2内部熱交換器の高圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器の高圧側流路の入口側との間に設けられた第4高圧側流路切替装置と、
前記熱源側熱交換器の出口側を前記第1内部熱交換器の低圧側流路と前記第2内部熱交換器の低圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器の低圧側流路の入口側との間に設けられた第4低圧側流路切替装置と、
を備え、
前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器を経ずに、前記高圧側バイパス配管を介して前記膨張手段に流入し、前記熱源側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器を経ずに、前記低圧側バイパス配管を介して前記圧縮機に流入するバイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項6】
前記内部熱交換器は、
前記負荷側熱交換器の出口側を前記第1内部熱交換器の高圧側流路と前記第2内部熱交換器の高圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器の高圧側流路の入口側との間に設けられた第4高圧側流路切替装置と、
前記熱源側熱交換器の出口側を前記第1内部熱交換器の低圧側流路と前記第2内部熱交換器の低圧側流路とに分岐する分岐部と、前記第1内部熱交換器の低圧側流路の入口側との間に設けられた第4低圧側流路切替装置と、
を備え、
前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第2内部熱交換器を経ずに、前記第1内部熱交換器の高圧側流路を流通したあと前記膨張手段に流入し、
前記熱源側熱交換器から流出した冷媒が、前記第2内部熱交換器を経ずに、前記第1内部熱交換器の低圧側流路を流通して前記圧縮機に流入する単独熱交換運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項7】
前記第1低圧側流路切替装置及び前記第4低圧側流路切替装置を、一つの三方弁によって構成し、
前記第2低圧側流路切替装置及び前記第3低圧側流路切替装置を、一つの三方弁によって構成し、
前記第1高圧側流路切替装置及び前記第4高圧側流路切替装置を、一つの三方弁によって構成し、
前記第2高圧側流路切替装置及び前記第3高圧側流路切替装置を、一つの三方弁によって構成した
ことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項8】
前記並列運転モードにおいて、前記圧縮機への液バックの発生を検知した場合、
前記直列運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項9】
当該冷凍サイクルシステムの運転を開始した場合、又は、除霜運転を終了した場合、前記直列運転モードに切り替え、
前記直列運転モードの運転時間が所定時間経過した場合、又は、前記圧縮機の吐出部の過熱度若しくは冷媒温度が所定値以上の場合、前記並列運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項10】
前記第1高圧側流路切替装置、前記第2高圧側流路切替装置、前記第1低圧側流路切替装置、及び、前記第2低圧側流路切替装置により冷媒の流路を切り替えることにより、
前記負荷側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器を経ずに、前記高圧側バイパス配管を介して前記膨張手段に流入し、前記熱源側熱交換器から流出した冷媒が、前記第1内部熱交換器及び前記第2内部熱交換器を経ずに、前記低圧側バイパス配管を介して前記圧縮機に流入するバイパス運転モードに切り替え可能である
ことを特徴とする請求項2、4又は5に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項11】
前記圧縮機の吐出部の冷媒温度が所定値以上の場合、前記バイパス運転モードに切り替え、
前記圧縮機の吐出部の冷媒温度が所定値未満の場合、前記並列運転モードに切り替える
ことを特徴とする請求項10記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項12】
前記第1内部熱交換器の高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが対向流であり、
前記第2内部熱交換器の高圧側流路を流れる冷媒と低圧側流路を流れる冷媒とが対向流である
ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項13】
前記圧縮機から吐出された冷媒の流路を、前記負荷側熱交換器前記熱源側熱交換器(6)との間で切り替えるとともに、前記第1低圧側流路切替装置(9)へ接続する冷媒の流路を、前記熱源側熱交換器(6)前記負荷側熱交換器(3)との間で切り替える四方弁(2)と、

前記負荷側熱交換器、前記第1高圧側流路切替装置、前記膨張手段、及び前記熱源側熱交換器に接続したブリッジ回路と、
を備え、
前記ブリッジ回路は、
前記負荷側熱交換器及び前記熱源側熱交換器のうち凝縮器として機能する熱交換器からの冷媒を、前記第1高圧側流路切替装置に流入させ、
前記膨張手段から流出した冷媒を、前記負荷側熱交換器及び前記熱源側熱交換器のうち蒸発器として機能する熱交換器に流入させる
ことを特徴とする請求項2〜12の何れか一項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項14】
前記第2高圧側流路切替装置と前記第3高圧側流路切替装置とを、一つの三方弁によって一体構成した
請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項15】
前記第2低圧側流路切替装置と前記第3低圧側流路切替装置とを、一つの三方弁によって一体構成した
請求項2に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項16】
前記第1高圧側流路切替装置と前記第4高圧側流路切替装置とを、一つの三方弁によって一体構成した
請求項3に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項17】
前記第1低圧側流路切替装置と前記第4低圧側流路切替装置とを、一つの三方弁によって一体構成した
請求項4に記載の冷凍サイクルシステム。
【国際調査報告】