特表-13165019IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2013年11月7日
【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】粘着テープカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   B41J 15/04 20060101AFI20151201BHJP
   B65H 41/00 20060101ALI20151201BHJP
   B41J 15/16 20060101ALI20151201BHJP
【FI】
   B41J15/04
   B65H41/00 A
   B41J15/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】64
【出願番号】特願2014-513408(P2014-513408)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年5月2日
(31)【優先権主張番号】特願2012-105353(P2012-105353)
(32)【優先日】2012年5月2日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2012-214818(P2012-214818)
(32)【優先日】2012年9月27日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104503
【弁理士】
【氏名又は名称】益田 博文
(72)【発明者】
【氏名】田中 貢
【テーマコード(参考)】
2C060
3F108
【Fターム(参考)】
2C060BA04
2C060BA09
2C060BC91
2C060CA13
2C060CA22
2C060CA23
3F108JA04
(57)【要約】
【課題】貼り付け用テープの誤粘着・誤付着を防止してカートリッジ全体の取り扱い性を向上する。
【解決手段】粘着テープカートリッジ(TK)は、被印字粘着テープ(150)を巻回した第1ロール(R1)と、第1ロール(R1)から繰り出された被印字粘着テープ(150)から剥離材層(151)を引き剥がして印字済み粘着テープ(150″)を生成する引き剥がし部(13)と、引き剥がされた剥離材層(151)を巻回する第3ロール(R3)と、第1ロール(R1)及び第3ロール(R3)を回転可能に支持する連結アーム(21)と、所定の離型処理が施され、剥離材層(151)が引き剥がされて生成された印字済み粘着テープ(150″)を再剥離可能に粘着する、離型処理部(70)と、を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着剤層(152)、及び、前記粘着剤層(152)を覆う剥離材層(151)、を備えた粘着テープ(150)を巻回した粘着テープロール(R1;R51)と、
前記粘着テープロール(R1;R51)から繰り出された前記粘着テープ(150′)から、前記剥離材層(151)を引き剥がして貼り付け用テープ(150″)を生成する引き剥がし部(13;517)と、
前記引き剥がし部(13;517)で引き剥がされた前記剥離材層(151)を巻回する剥離材ロール(R3;R53)と、
前記粘着テープロール(R1;R51)及び前記剥離材ロール(R3;R53)を回転可能にそれぞれ支持する支持部材(21;516)と、
前記引き剥がし部(13;517)で前記剥離材層(151)が引き剥がされて生成された前記貼り付け用テープ(150″)を再剥離可能に粘着する、粘着手段(70,71;70;551)と、
を有する
ことを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK)。
【請求項2】
請求項1記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記粘着手段は、
前記貼り付け用テープ(150″)を再剥離可能に粘着するための所定の離型処理が施された再剥離粘着手段(70,71;70)であることを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK)。
【請求項3】
請求項2記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記再剥離粘着手段(70,71;70)は、
前記支持部材(21)に形成された離型処理領域(70)、若しくは、前記支持部材(21)に取り付けられた離型処理部材、を備える
ことを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK)。
【請求項4】
請求項2又は請求項3記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記再剥離粘着手段(70,71)は、
前記剥離材ロール(R3)のうち前記引き剥がし部(13)で生成される前記貼り付け用テープ(150″)側の領域を少なくとも覆うとともに、表面の少なくとも一部に前記所定の離型処理が施された、カバー部材(71)を備える
ことを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK)。
【請求項5】
請求項4記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記カバー部材(71)は、
前記貼り付け用テープ(150″)をその両側に跨って再剥離粘着させる穴部(72)を備えていることを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK)。
【請求項6】
請求項5記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記穴部(72)は、
当該穴部(72)により前記剥離材ロール(R3)側に露出した前記貼り付け用テープ(150″)に対し、指操作にてアクセス可能に構成されている
ことを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK)。
【請求項7】
請求項1記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記粘着手段は、
前記引き剥がし部(517)で前記剥離材層(151)が引き剥がされて生成された前記貼り付け用テープ(150″)の前記粘着剤層(152)のうち、第1領域を再剥離可能に粘着しつつ、前記第1領域以外の第2領域を空中に露出させた状態で保持する、粘着保持手段(551)である
ことを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK5)
【請求項8】
請求項7記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記粘着保持手段(551)は、
前記貼り付け用テープ(150″)の前記第2領域を空中に保持するとともに、当該貼り付け用テープ(150″)の前記粘着剤層(152)に付着させて接続するための接続用テープ(580)の先端部を受け入れる凹部(551a)と、
前記凹部(551a)の両側にそれぞれ設けられると共に、前記第2領域の幅方向両側に位置する前記貼り付け用テープ(150″)の前記第1領域を、前記凹部(551a)に受け入れられた前記接続用テープ(580)の前記先端部に対しテープ厚さ方向に離間した状態としつつ、再剥離可能に粘着させる粘着部(551b)と、
を備える
ことを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK5)。
【請求項9】
請求項8記載の粘着テープカートリッジにおいて、
前記凹部(551a)に設けられて前記受け入れられた前記接続用テープ(580)の前記先端部を付着し、かつ、その付着させた前記先端部と前記貼り付け用テープ(150″)の前記第2領域とをテープ厚さ方向に離間した状態とする第1位置と、前記付着させた先端部と前記貼り付け用テープ(150″)の前記第2領域とをテープ厚さ方向に近接させて互いに密着させる第2位置と、の間を切り替える、切り替え部材(552)を有することを特徴とする粘着テープカートリッジ(TK5)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤層を備えた粘着テープを供給可能な粘着テープカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粘着剤層を備えた粘着テープを供給可能な粘着テープカートリッジとして、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。この粘着テープカートリッジ(テープカセット)は、粘着剤層(粘着層)及び剥離材層(セパレータ)を備えた粘着テープ(両面粘着テープ)を巻回した粘着テープロールを有している。粘着テープロールの回転により繰り出され搬送された粘着テープは、引き剥がし部(接触ピン)で剥離材層が引き剥がされる。この粘着テープからの剥離材層の引き剥がしにより、貼り付け用テープが生成され、粘着テープカートリッジ外へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−99886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術には、以下の課題が存在する。すなわち、上記のようにして粘着テープカートリッジ外へ排出された貼り付け用テープは、剥離材層が引き剥がされることで粘着剤層が露出している。したがって、ユーザが不用意に粘着テープカートリッジを取り扱った場合、そのままでは、上記貼り付け用テープの粘着剤層が誤って貼り付け用テープの他の部位に自己粘着したり、その他カートリッジ各部に誤って付着するおそれがある。その場合には、粘着テープカートリッジ全体の取り扱いが困難となり、ユーザにとって不便であった。
【0005】
本発明の目的は、貼り付け用テープの誤粘着・誤付着を防止してカートリッジ全体の取り扱い性を向上できる、粘着テープカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願第1発明は、粘着剤層、及び、前記粘着剤層を覆う剥離材層、を備えた粘着テープを巻回した粘着テープロールと、前記粘着テープロールから繰り出された前記粘着テープから、前記剥離材層を引き剥がして貼り付け用テープを生成する引き剥がし部と、前記引き剥がし部で引き剥がされた前記剥離材層を巻回する剥離材ロールと、前記粘着テープロール及び前記剥離材ロールを回転可能にそれぞれ支持する支持部材と、前記引き剥がし部で前記剥離材層が引き剥がされて生成された前記貼り付け用テープを再剥離可能に粘着する、粘着手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
本願第1発明の粘着テープカートリッジは、粘着剤層及び剥離材層を備えた粘着テープを巻回した粘着テープロールと、上記剥離材層を巻回した剥離材ロールと、それら2つのロールを回転自在に支持する支持部材と、を有している。粘着テープロールの回転により繰り出され搬送された粘着テープは、引き剥がし部で剥離材層が引き剥がされる。引き剥がされた剥離材層が巻き取られ巻回されることで、上記剥離材ロールが形成される。
【0008】
一方、粘着テープから剥離材層が引き剥がされることで、引き剥がし部において貼り付け用テープが生成される。この貼り付け用テープは、剥離材層が引き剥がされることで粘着剤層が露出している。したがって、ユーザが不用意にカートリッジを取り扱った場合、そのままでは、上記貼り付け用テープの粘着剤層が誤って貼り付け用テープの他の部位に自己粘着したり、剥離材ロールに付着したり、その他カートリッジ各部に付着するおそれがある。
【0009】
そこで本願第1発明においては、貼り付け用テープを再剥離可能に粘着する粘着手段が設けられる。これにより、上記のようにカートリッジを取り扱うときに、ユーザが上記生成された貼り付け用テープ(特に先端及びその近傍)を上記粘着手段に粘着させることで、上記のように誤って各箇所に付着するのを防止することができる。
【0010】
以上の結果、本願第1発明においては、カートリッジ全体の取り扱い性を向上し、ユーザの利便性を向上することができる。
【0011】
第2発明は、上記第1発明において、前記粘着手段は、前記貼り付け用テープを再剥離可能に粘着するための所定の離型処理が施された再剥離粘着手段であることを特徴とする。
【0012】
本願第2発明においては、粘着手段として、予め所定の離型処理が施された再剥離粘着手段が設けられる。これにより、例えばテープ印字装置にカートリッジを装着して印字処理を開始する等の場合に、ユーザは、容易に上記再剥離粘着手段から上記貼り付け用テープを引き剥がした後、印字処理のための所定の態様にセットすることができる。
【0013】
本願第7発明は、上記第1発明において、前記粘着手段は、前記引き剥がし部で前記剥離材層が引き剥がされて生成された前記貼り付け用テープの前記粘着剤層のうち、第1領域を再剥離可能に粘着しつつ、前記第1領域以外の第2領域を空中に露出させた状態で保持する、粘着保持手段であることを特徴とする。
【0014】
本願第7発明の粘着テープカートリッジが例えばテープ印字装置に装着されると、粘着テープロールの回転により粘着テープが繰り出され、搬送される。搬送された粘着テープは、上述したように引き剥がし部で剥離材層が引き剥がされる。引き剥がされた剥離材層が巻き取られ巻回されることで、上記剥離材ロールが形成される。また粘着テープから剥離材層が引き剥がされることで、上述したように引き剥がし部において貼り付け用テープが生成される。貼り付け用テープには、上記のようにカートリッジがテープ印字装置に装着されることで、印字が形成される。そして、さらにその印字が形成された状態で貼り付け用テープが例えば巻芯部材の外周に巻回されることで、貼り付け用テープロールが生成される。
【0015】
ここで、上記貼り付け用テープは、剥離材層が引き剥がされることで粘着剤層が露出している。本願第7発明においては、テープ印字装置へ装着される前にカートリッジが単体で取り扱われる際にこの粘着剤層を仮止めするために、上記粘着手段として、粘着保持手段が設けられている。ユーザは、上記生成された貼り付け用テープ(詳細には第1領域)を、上記粘着保持手段に粘着させる。これにより、上記のようにカートリッジ単体で取り扱うときに、貼り付け用テープが誤って剥離材ロールやその他カートリッジ各部に付着するのを防止することができる。
【0016】
このとき、上記カートリッジを前述のようにテープ印字装置に装着し貼り付け用テープロールの生成を開始する場合に備え、上記粘着保持手段は、上記第1領域以外の第2領域を空中に露出させた状態で、上記粘着剤層を保持する。これにより、ユーザは、例えば、上記巻芯部材の外周に取り付けられている接続用テープの先端を、上記空中に露出した第2領域の近傍にセットすることができる。そして、上記貼り付け用テープロールの生成を開始するときには、ユーザは、上記のようにしてセットした接続用テープの先端を、その近傍に位置する上記貼り付け用テープの第2領域に近接させて密着させる。これにより、例えばテープ印字装置が上記巻芯部材を回転駆動してその外周部に接続用テープを巻回していくことで、接続用テープに連結された上記貼り付け用テープを接続用テープに続いて上記巻芯部材の外周部に巻回し、貼り付け用テープロールを生成することができる。
【0017】
以上のように、本願第7発明においては、カートリッジをテープ印字装置に装着し貼り付け用テープロールの生成を開始するときの準備操作を、簡略かつ円滑化することができ、労力負担を低減することができる。

【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、貼り付け用テープの誤粘着・誤付着を防止してカートリッジ全体の取り扱い性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係わる粘着テープ印刷装置の外観を表す右側面図である。
図2】粘着テープ印刷装置の内部構造を表す縦断面図である。
図3】粘着テープ印刷装置におけるテープ搬送経路を表す説明図である。
図4】粘着テープ印刷装置の第1開閉カバーのみを開いた状態の外観を表す右側面図である。
図5】粘着テープ印刷装置の第2開閉カバーのみを開いた状態の外観を表す右側面図である。
図6】粘着テープ印刷装置の第1開閉カバーと第2開閉カバーを開いて粘着テープカートリッジ及びリボンカートリッジを取り外した状態を表す分解側面図である。
図7】粘着テープ印刷装置に備えられた筐体を抽出し、第1開閉カバーと第2開閉カバーを開いた状態で示す斜視図である。
図8】粘着テープカートリッジ及びリボンカートリッジを取り外した状態の粘着テープ印刷装置の、図6中P方向からの矢視図である。
図9】本発明の第1実施形態による粘着テープカートリッジの全体構成を表す斜視図である。
図10】粘着テープカートリッジの全体構成を表す正面図である。
図11】粘着テープカートリッジの右側面からの側断面図である。
図12】粘着テープカートリッジにおける各ロールの回転方向とテープ搬送経路での挙動を表す説明図である。
図13】第2開閉カバーに設けられたカッター機構(但し、シュートが下方位置にある状態)を表す斜視図である。
図14】カッター機構を表す、図5中Q方向から見た矢視図である。
図15図13の要部拡大斜視図(但し、シュートが上方位置にある状態)である。
図16】第2開閉カバーを開いて第2ロールの支持ブラケットを前方に回動させた状態を表す斜視図である。
図17】第2ロールの支持ブラケットを後方に回動させて巻芯部材からの接続テープ片を接続した状態を表す斜視図である。
図18】第2ロールの支持ブラケットの詳細構造を表す斜視図である。
図19】第2ロールを生成するための巻芯部材の一例を表す外観斜視図及び分解斜視図である。
図20】巻芯部材の別の例を表す横断面図、及び図20(a)中のX−X断面による断面図である。
図21】巻芯部材の別の例に対する比較例、及び、当該別の例における、テープ粘着挙動を説明する説明図である。
図22】粘着テープカートリッジから連結アームを抽出して示す斜視図である。
図23】シュートが第1切替状態に切り替えられた状態で剥離材層を引き剥がしつつ印字済み粘着テープにより第2ロールが生成される挙動(a)、シュートが第1切替状態に切り替えられた状態で剥離材層を引き剥がさずに印字済み粘着テープにより第2ロールが生成される挙動(b)、シュートが第2切替位置に切り替えられた状態で剥離材層を引き剥がさずにテープ状態で排出される挙動(c)、をそれぞれ表す説明図である。
図24図23(b)に示す状態でのテープ搬送経路を表す説明図である。
図25図23(c)に示す状態でのテープ搬送経路を表す説明図である。
図26】本発明の第2実施形態に係わる粘着テープ印刷装置の外観を表す右側面図である。
図27】粘着テープ印刷装置の内部構造を表す縦断面図である。
図28】粘着テープ印刷装置の第2開閉カバーが開いた状態の外観を表す右側面図である。
図29】粘着テープ印刷装置の第1開閉カバー及び第2開閉カバーが開いた状態の外観を表す右側面図である。
図30】粘着テープ印刷装置の第1開閉カバー、第2開閉カバー、及び第1開閉アームが開いた状態の外観を表す右側面図である。
図31】粘着テープ印刷装置の第1開閉カバー、第2開閉カバー、第1開閉アーム、及び前方側開閉カバーが開いた状態の外観を表す右側面図である。
図32】粘着テープ印刷装置の第1開閉カバー、第2開閉カバー、第1開閉アーム、前方側開閉カバー、及び第2開閉アームが開いた状態の外観を表す右側面図である。
図33】粘着テープ印刷装置の第1開閉カバー及び第2開閉カバーを開けて粘着テープカートリッジ及びリボンカートリッジを取り外した状態を表す分解側面図である。
図34】本発明の第2実施形態による粘着テープカートリッジの全体構成を表す斜視図である。
図35】粘着テープカートリッジの全体構成を表す右側面図である。
図36】粘着テープカートリッジを装着する態様を表す説明図である。
図37】粘着テープカートリッジを装着する態様を表す説明図である。
図38】ヘッド保持体を抽出して示す左側面図及び右側面図である。
図39】ヘッド保持体を抽出して示す左側面図及び右側面図である。
図40】支持ブラケットの詳細構造を説明するための斜視図である。
図41】支持ブラケットの詳細構造を説明するための斜視図である。
図42】支持ブラケットの詳細構造を説明するための上面図である。
図43】支持ブラケットの詳細構造を説明するための斜視図である。
図44】支持ブラケットの挙動を説明するための上面図である。
図45】支持ブラケットの挙動を説明するための上面図である。
図46】支持ブラケットの挙動を説明するための上面図である。
図47】支持ブラケットの挙動を説明するための上面図である。
図48】巻芯部材の外観を表す斜視図である。
図49】巻芯部材の分解斜視図である。
図50】巻芯部材の外観を表す左側面図である。
図51】粘着保持部、切り替え部材、及びカバー部が設けられたテープ接続機構を抽出して示す斜視図である。
図52】リーダテープと印字済み粘着テープとの連結手順について説明するための説明図である。
図53】リーダテープと印字済み粘着テープとの連結手順について説明するための説明図である。
図54】リーダテープと印字済み粘着テープとの連結手順について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各図内に「前方」「後方」「左方」「右方」「上方」「下方」の注記がある場合は、明細書中内の説明における、「前方(前)」「後方(後)」「左方(左)」「右方(右)」「上方(上)」「下方(下)」とは、その注記された方向を指す。
【0021】
本発明の第1実施形態を図1図25により説明する。
【0022】
<粘着テープ印刷装置の概略構成>
まず、本実施形態に係わる粘着テープ印刷装置の概略構成について図1乃至図6に基づき説明する。
【0023】
図1図6において、粘着テープ印刷装置1は、装置外郭を構成する筐体2と、筐体2の上部後方側に位置する第1開閉カバー3と、筐体2の上部前方側に位置す
る第2開閉カバー4と、筐体2の後方側に備えられた第1収納部5と、筐体2の前方側に備えられた第2収納部6及び第3収納部7と、を有している。
【0024】
このとき、筐体2における、(閉じ状態での)第1開閉カバー3の下方にある第1所定位置8には、図1図2図4図5図6等に示すように、粘着テープカートリッジTKが着脱可能に装着される。粘着テープカートリッジTKは、第1ロールR1(詳細は後述)を後方側に回転自在に備えるとともに、第3ロールR3(詳細は後述)を前方側に回転自在に備えている。粘着テープカートリッジTKが第1所定位置8に装着されることにより、第1収納部5に第1ロールR1が収納されるとともに、第3収納部7に第3ロールR3が収納される。
【0025】
第1収納部5には、上記粘着テープカートリッジTKの装着によって、被印字粘着テープ150を略水平方向の軸心O1(図2参照)まわりに巻回した上記第1ロールR1が上方から受け入れられ、上記巻回の軸心O1が水平方向(詳細には左右方向)となった状態で収納される。被印字粘着テープ150は、後述する印字ヘッド10によって所望の印字が形成される基材層153、この基材層153を適宜の被着体(図示せず)に貼り付けるための粘着剤層152、この粘着剤層152を覆う剥離材層151が、この順序で積層されている(図3参照)。
【0026】
このとき、第1開閉カバー3が、筐体2の後方側端部に設けられた所定の回動軸心Kまわりに回動することで、第1収納部5の上方を開閉可能である。詳細には、第1開閉カバー3は、筐体2の後方側を覆う閉じ位置(図1図2図3図5の状態)から当該筐体2の後方側を露出させる開き位置(図4図6の状態)までの間で回動可能となっている。
【0027】
また、第1収納部5と第3収納部7とを連通する筐体2内部の略中間上方側には、印字ヘッド10及び上記搬送ローラ11が互いに上下に対向して配置されている。
【0028】
搬送ローラ11は、上記第1収納部5に収納された上記第1ロールR1から繰り出される被印字粘着テープ150を、テープ幅方向が左右方向となるテープ姿勢(言い換えればテープ横断面を略水平方向とするテープ姿勢。後述の図10等参照)で搬送する。なおこのとき、被印字粘着テープ150は、上記したように、厚さ方向一方側(この例では上側)から他方側(この例では下側)へ向かって、上記基材層153、粘着剤層152、及び剥離材層151の順で積層されている(図3参照)。すなわち基材層153が最上層、剥離材層151が最下層に位置している。また、この搬送ローラ11は、図示しないギア機構を介して、搬送用モータM1によって駆動される。搬送用モータM1は、上記のように後方側と前方側とに振り分け配置された第1収納部5と第2収納部6及び第3収納部7との中間(第1収納部5よりも前方側で且つ第2収納部6及び第3収納部7よりも後方側)に、出力軸(図示省略)の軸心方向が左右方向となるように配設されている。なお、搬送ローラ11は、この例では上記搬送用モータM1の略上方に配設されている。
【0029】
印字ヘッド10は、搬送される上記被印字粘着テープ150を搬送ローラ11と協働して挟持するように、第1開閉カバー3のうち搬送ローラ11の略上方に対向する部位に配設されている(図2等参照)。そして、搬送される上記被印字粘着テープ150の上記基材層153に対して、リボン供給ロールR4及びリボン巻き取りロールR5を備えたリボンカートリッジRKのインクリボンIBを用いて所望の印字が形成され、印字済み粘着テープ150′(図3等参照)が生成する。
【0030】
すなわち、筐体2における、(閉じ状態での)第1開閉カバー3の下方でかつ上記粘着テープカートリッジTKの上方となる第2所定位置9には、図1図2図4図5図6等に示すように、リボンカートリッジRKが着脱可能に装着される。リボンカートリッジRKは、上記印字ヘッド10による印字形成を行うためのインクリボンIB(図2参照)を繰り出すリボン供給ロールR4を後方側に回転自在に備えるとともに、印字形成後の使用済みのインクリボンIBを巻き取るリボン巻き取りロールR5を前方側に回転自在に備えている。リボンカートリッジRKが第2所定位置9に装着されることにより、上記印字ヘッド10及び搬送ローラ11よりも後方側にリボン供給ロールR4が配置される(図2等参照)とともに、印字ヘッド10及び搬送ローラ11よりも前方側にリボン巻き取りロールR5が配置される(図2等参照)。
【0031】
そして、リボン供給ロールR4(図2中D方向に回転する)から繰り出されるインクリボンIBは、上下に対向して配置される印字ヘッド10及び搬送ローラ11の当該印字ヘッド10の下方に接触する。印字ヘッド10からの加熱によりインクリボンIBのインクが、搬送される被印字粘着テープ150の基材層153に転写されて印字形成が実行された後、使用済みのインクリボンIBがリボン巻き取りロールR5(図2中E方向に回転する)に巻き取られる。なお、リボンカートリッジRKは、図4に示すように、第2開閉カバー4が閉じ状態のままで第1開閉カバー3を開き状態とすることで、上記第2所定位置9に対し着脱可能となっている。
【0032】
第2収納部6には、第2ロールR2が上方から受け入れられ、収納される。第2ロールR2は、前述の印字済み粘着テープ150′から剥離材層151が引き剥がされたテープ150″(すなわち粘着剤層152と基材層153とが含まれるテープである。以下適宜、単に「印字済み粘着テープ150″」と称する)を、水平方向(詳細には左右方向)の上記軸心O2まわりに巻回する。このとき、第2開閉カバー4側の筐体2内には、第2ロールR2を形成するための巻芯部材45(詳細は後述)が備えられている。そして、第2ロールR2は、この巻芯部材45が支持ブラケットRBで支持されることによって、第2収納部6内で回転可能に支持されている。すなわち、第2ロールR2は、図示しないギア機構を介し巻き取り用モータM3に接続され、当該巻き取り用モータM3によって第2ロールR2が巻き取り駆動される。この巻き取り用モータM3は、第2収納部6と第3収納部7との略中間下方に配設されている。
【0033】
またこのとき、第2開閉カバー4が、筐体2の前方側端部に設けられた所定の第1回動軸心K1まわりに回動することで、第2収納部6の上方を開閉可能である。詳細には、第2開閉カバー4は、筐体2の第2収納部6を覆う閉じ位置(図1図2図4の状態)から第2収納部6を露出させる開き位置(図5図6の状態)までの間で回動可能となっている。第2ロールR2は、図5に示すように、第1開閉カバー3が閉じ状態のままで第2開閉カバー4を開き状態とすることで、第2収納部6に対し着脱可能となっている。
【0034】
第3収納部7には、上記粘着テープカートリッジTKの装着によって、上記第3ロールR3が上方から受け入れられ、収納される。第3ロールR3は、前述のテープ印字済み粘着テープ150″と分離する形で印字済み粘着テープ150′から引き剥がされた剥離材層151を、水平方向(詳細には左右方向)の上記軸心O3まわりに巻回する。第3ロールR3は、図示しないギア機構を介し、当該第3ロールR3を巻き取り駆動するための巻き取り用モータM2に接続されている。巻き取り用モータM2は、上記搬送用モータM1の下方に配設されている。
【0035】
なお、筐体2は、図7に示すように、幅狭箱形状となっている。すなわち、筐体2は、上記第1ロールR1、第2ロールR2、第3ロールR3それぞれの全径に略対応して、前後方向に長い寸法を備えている。一方、筐体2は、上記被印字粘着テープ150及び印字済み粘着テープ150′等の幅に略対応し、左右方向には短い寸法を備えている。
【0036】
そして、図1に示すように、第1開閉カバー3と第2開閉カバー4を閉じた状態では、第1収納部5、第2収納部6、第3収納部7にそれぞれ収納された第1ロールR1、第2ロールR2、第3ロールR3は、上方から第1開閉カバー3と第2開閉カバー4とによって覆われた状態となる。一方、図6に示すように第1開閉カバー3及び第2開閉カバー4を開いた状態では、第1収納部5、第2収納部6、第3収納部7がすべて露出する。
【0037】
また、第2開閉カバー4が閉じ状態であるときの当該第2開閉カバー4における第2ロールR2よりも後方側の部位には、剥離材層151が引き剥がされた後の印字済み粘着テープ150″を切断するためのカッター機構14が配置されている。
【0038】
ここで、上記したように第1ロールR1、第2ロールR2、第3ロールR3は略水平方向の軸心O1,O2,O3まわりにそれぞれ巻回されている。このときカッター機構14によりテープ切断を行う際には、切断対象となる印字済み粘着テープ152、153に対してある程度の張力を付与し、テープ面を張った状態にしておくことが望ましい。そこで本実施形態では、閉じ状態の第2開閉カバー4の下方において第2収納部6内に配置された支持ブラケットRBにより支持された第2ロールR2の軸心O2の高さ方向位置が、閉じ状態の第1開閉カバー3の下方において第1所定位置8に装着された粘着テープカートリッジTKにおける、第3収納部7内で剥離材層151を巻回していく第3ロールR3の軸心O3の高さ方向位置よりも、距離h(図2参照)だけ高くなるように構成されている。
【0039】
<装置動作の概略>
上記構成において、第1開閉カバー3及び第2開閉カバー4を閉じた状態で、第1収納部5に収納された第1ロールR1(図2図3、及び後述の図11中のA方向に回転する)から繰り出される被印字粘着テープ150が搬送ローラ11により前方側へ搬送されると、その搬送される被印字粘着テープ150の基材層153に対し、印字ヘッド10によって所望の印字が形成され、印字済み粘着テープ150′となる。その後、印字済み粘着テープ150′はさらに前方側へ搬送され、引き剥がし部13において剥離材層151が引き剥がされる。引き剥がされた剥離材層151によって、第3収納部7内に第3ロールR3(図2図3、及び後述の図11中のC方向に回転する)が形成される。
【0040】
一方、剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″は、さらに前方側へ搬送されて第2収納部6へ導入され、第2収納部6内において巻回されて第2ロールR2(図2中B方向に回転する)が形成される。その際、第2ロールR2よりも後方側すなわち搬送経路に沿った上流側にカッター機構14が設けられており、このカッター機構14が、印字形成されかつ剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″を切断する。これにより、ユーザの所望のタイミングで第2ロールR2に巻回されていく印字済み粘着テープ150″を切断し、切断後は第2ロールR2を第2収納部6から取り出すことができる。
【0041】
<各部詳細構造>
次に、上記のような概略構成の粘着テープ印刷装置1の各部の詳細構造を順を追って説明する。
【0042】
<粘着テープカートリッジの詳細構造>
上記図6図8、及び、図9図11に示すように、粘着テープカートリッジTKは、断面略コの字型の連結アーム21を備えている。上記第1ロールR1と第3ロールR3とは、上記連結アーム21によって連結されている。連結アーム21は、第1ロールR1を後方側において回転自在に支持するとともに第3ロールR3を前方側において回転自在に支持する。また、連結アーム21は、左右一対の第1ブラケット部22,22(図6では右側の第1ブラケット部22のみ示す)を後方側に備え、左右一対の第2ブラケット部24,24(図6では右側の第2ブラケット部24のみを示す)を前方側に備えている。
【0043】
第1ブラケット部22,22は、第1ロールR1を左右両側から挟み込むようにして軸心O1のまわりに回転可能に保持している。これら第1ブラケット部22,22は、上端部において略水平方向に延設された第1接続部23によって接続されている。
【0044】
第2ブラケット部24,24は、第3ロールR3を左右両側から挟み込むようにして軸心O3のまわりに回転可能に保持している。これら第2ブラケット部24,24は、上端部において略水平方向に延設された第2接続部25によって接続されている。
【0045】
そして、後方側の上記第1ブラケット部22,22及び上記第1接続部23と、前方側の上記第2ブラケット部24,24及び上記第2接続部25とは、左・右一対のロール連結ビーム部26,26によって連結されている。
【0046】
また、上記連結アーム21のうち、テープ搬送経路に沿った第1ロールR1と第3ロールR3との中間部となる部位(この例では第1接続部23)に、当該第1接続部23から下方に突出するように、左・右一対のガイド部27が設けられている(図10参照)。ガイド部27は、第1ロールR1から繰り出される被印字粘着テープ150(図10中の想像線参照)をテープ幅方向を左右方向としたテープ姿勢で通過させるとともに、当該通過時におけるテープ幅方向両端部に略接触し当該テープ幅方向のガイドを行う。
【0047】
<引き剥がし部>
また、連結アーム21は、図9及び図11に示すように、上記ガイド部27よりもテープ搬送経路に沿った下流側に、例えば水平なスリット形状を含む引き剥がし部13を備えている(図2図3等も参照)。引き剥がし部13は、第1ロールR1から繰り出されて所定の中間搬送経路FP(ロール繰り出し位置から引き剥がし部13までの搬送経路。後述の図12(a)参照)上に沿って前方側へと搬送される被印字粘着テープ150から剥離材層151を引き剥がす。
【0048】
このとき、図11に示すように、粘着テープカートリッジTKにおいて、第1ロールR1は、右側から見て反時計回り(A方向)に回転しつつ外周部から被印字粘着テープ150を繰り出す。一方、第3ロールR3は、上記右側から見て時計回り(C方向)に回転しつつ、引き剥がし部13で引き剥がされた剥離材層151を、第1ロールR1から繰り出され搬送される被印字粘着テープ150の搬送方向(図12(a)中の左向き)とは略逆向き(図12(a)中の略右下向き)にロール外周部に迎え入れて巻き取る。これにより、前方側へと搬送されてきた被印字粘着テープ150から引き剥がし部13で剥離材層151を引き剥がすときの当該剥離材層151が曲折する角度θ(図11参照)が、鋭角となっている。
【0049】
またこのとき、図12(a)に示すように、上記中間搬送経路FPでのテープ搬送方向(図12中矢印p−q方向)に沿った引き剥がし部13の位置が、少なくとも、第3ロールR3が最小外径状態にあるとき(上記図12図2図11中の実線の状態)の巻き取り位置WPの上記所定方向(図12中矢印p−q方向)における位置よりも一方側(図12(a)中の左側)となるように、配置されている。ここで、巻き取り位置WPとは、剥離材層151が第3ロールR3の外径に迎え入れられて積層構造に合流する位置である。また上記所定方向一方側は、言い換えれば中間搬送経路FPにおける搬送方向に沿った下流側である。
【0050】
なお、上述したように、図2図11図12では、粘着テープカートリッジTKにおいて第1ロールRの被印字粘着テープ150が未消費であって第3ロールR3に剥離材層151がまだ巻回されていない状態(初期状態)を実線で表している。そして、上記搬送及び印字形成により第1ロールRの被印字粘着テープ150がある程度消費されて第3ロールR3に剥離材層151が巻回された状態を想像線で表している。
【0051】
<カッター機構の詳細構造>
図13図14、及び図15に示すように、カッター機構14は、ガイド板31と、可動刃32と、可動刃32を支持する可動刃支持部33aを備えた走行体33と、ガイドレール34と、を有する。
【0052】
ガイド板31は、第2開閉カバー4の開放縁側の内側に、搬送ローラ11よりもテープ搬送方向下流側においてテープ幅方向に延設されている。このガイド板31は、第2開閉カバー4に対して左右一対の支持板35a,35bにより支持されている。そして、ガイド板31は、上記筐体2内の搬送ローラ11によりテープ幅方向が左右方向となる姿勢で搬送される印字済み粘着テープ150″の上面(言い換えれば基材層153の上面)に接触してガイドする(図14図15中の想像線参照)。
【0053】
ガイド板31の下方には、刃先32aがガイド板31と上下方向に対向するように(この例では刃先32aが上向きとなるように)上記可動刃32が配置されている。可動刃32は、ガイドレール34に案内されて走行自在である上記走行体33により、ガイド板31に沿いつつテープ幅方向に走行して切断を行う(図14中の矢印r参照)。上記ガイドレール34は、第2開閉カバー4に対し、上記左右一対の支持板35a,35bにより支持されている。
【0054】
可動刃32は、ガイドレール34に沿った走行体33の上記走行によって、ガイド板31との間に印字済み粘着テープ150″を狭持しつつ、当該印字済み粘着テープ150″に対し最下層の粘着剤層152から進入し、上記切断を行う。その際、上記可動刃支持部33aは、可動刃32を、テープ幅に沿った上記走行方向に向かって当該可動刃32の刃先32a(図14参照)が印字済み粘着テープ150″をガイド板31方向へ押す態様で傾斜するように(この例では下り傾斜となるように)、走行体33に対して支持している。これにより、印字済み粘着テープ150″は、上面(詳細には印字ヘッド10による印字形成後の基材層153の上面)がガイド板31に接触されてガイドされつつ、下方に配置された斜め上向きの可動刃32の刃先32aによって最下層の粘着剤層152から進入され切り込まれることにより、幅方向に切断される。このときガイド板31には、走行体33による可動刃32の走行を案内するために、テープ幅方向にスリット31aが孔設されている。
【0055】
なお、テープ搬送方向に沿ってガイド板31よりも下流側には、印字済み粘着テープ150″の搬送経路を、第2ロールR2へ向かう側と排出口12へ向かう側との相互間で切り替えるためのシュート15が配されている(このシュート15の機能については後述する)。
【0056】
<支持ブラケットの詳細構造>
図16図17、及び図18において、既に述べたように、第2開閉カバー4は、筐体2の前方側に設けられた所定の第1回動軸心K1まわりに、筐体2の第2収納部6を覆う上記閉じ位置から、第2収納部6を露出させる上記開き位置までの間で回動可能となっている。このとき、支持ブラケットRBは上記第2ロールR2を、筐体2の前方側に位置する所定の第2回動軸心K2まわりに回転可能に支持する。第2ロールR2は、上述したように、印字ヘッド10により基材層153に印字が形成されるとともに剥離材層151が引き剥がされた後の印字済み粘着テープ150″(若しくは剥離材層151が含まれた印字済み粘着テープ150′)が、筐体2の前方側の内部において巻回して生成される。
【0057】
すなわち、支持ブラケットRBは、上記第2回動軸心K2まわりに、上記第2開閉カバー4の閉じ方向側に位置し第2ロールR2を着脱不能となる使用位置(例えば図1図2図3図4図17に示す位置)から、第2開閉カバー4の開き方向側に位置し第2ロールR2を着脱可能となる取り出し位置(例えば図5図6図16に示す位置)までの間で、回動可能に構成されている。なお、この例では、第2回動軸心K2は、上記した第1回動軸心K1と同一位置(すなわち共通の軸心)となっている。
【0058】
そして、支持ブラケットRBは、図18に示すように、第2ロールR2の軸心O2方向に沿った両側に当該第2ロールR2を挟むように対向してそれぞれ設けられた、第2ブラケットRB2と第1ブラケットRB1とを備えている。すなわち、第1ブラケットRB1及び第2ブラケットRB2は、略円形の円形部39a,39bと、円形部39a,39bから径方向に膨出した基部41a,41bと、をそれぞれ備えている。
【0059】
第1ブラケットRB1の基部41aは、上記第2回動軸心K2方向に沿う寸法が、第2ブラケットRB2の基部41bよりも大きくなっている。そして、基部41aの内側(第2ブラケットRB2の基部41bに対向する側。図18中右下側)には、筒状のガイド突起42aが上記第2回動軸心K2方向に沿って突設されている。また、第1ブラケットRB1の円形部39aの内側(図18中右下側)には、略円環状の回転部47aが、図示しない軸受を介し、第2ロールR2の軸心O2(図16及び図18参照)まわりに回転可能に装着されている。回転部47aの外周面には、径方向に突出する複数の突起47kが設けられている。
【0060】
第2ブラケットRB2の基部41bは、上記のような第1ブラケットRB1の構造に対応して略L字状に屈曲されている(図18参照)。基部41bの外側(基部41aに対向する側とは反対側。図18中右下側)には、筒状のガイド筒部42bが第2回動軸心K2方向に沿って突設されている。そして、上記第1ブラケットRB1のガイド突起42aは、上記第2ブラケットRB2のガイド筒部42bにスライド自在に挿入される。なお、ガイド筒部42b及びガイド突起42aそれぞれは、筐体2に取り付けられた図示しないヒンジ(上記第2回動軸心K2を回動中心とする)に装着されている。また、第2ブラケットRB2の円形部39bの内側(図18中左上側)には、上記回転部47aと同等の略円環状の回転部47bが、図示しない軸受を介し、上記軸心O2まわりに回転可能に装着されている。
【0061】
上記構造により、第2ロールR2が上記取り出し位置にあるとき(図16等参照)は、ガイド突起42aに沿ってガイド筒部42bを内外方向にスライドさせることで、第1ブラケットRB1及び第2ブラケットRB2は、上記軸心O2方向に沿って互いに相対的に遠近可能となる。図18では、第2ブラケットRB2が第1ブラケットRB1に対して遠近する態様を示しており、実線で表す状態は第2ブラケットRB2が第1ブラケットRB1に対して接近した状態、想像線で表す状態は第2ブラケットRB2が第1ブラケットRB1から離間した状態である。一方、第2ロールR2が上記使用位置にあるとき(図17等参照)は、第1ブラケットRB1及び第2ブラケットRB2は、上記接近した状態となって前述のように幅狭の第2収納部6内に収納されており、第2ロールR2の上記軸心O2方向に沿って互いに相対的に遠近不能となる。
【0062】
また、第1ブラケットRB1及び第2ブラケットRB2の上記円形部39a,39bの径方向中央部には、略Cリング状の嵌合溝43が設けられている。上記使用位置(例えば図1図2図3図4図17に示す位置)において、上記嵌合溝43は、筐体2に設けられた図示しない被嵌合軸に嵌合する。そしてこの使用位置では、筐体2の前方側に設けられた駆動伝達ギアに対し、上記第1ブラケットRB1に設けられた図示しない被駆動ギアが嵌合する(図17はこの嵌合状態となっている)。この第1ブラケットRB1の被駆動ギアは、第1ブラケットRB1内に設けた図示しない接続ギア機構によって、上記回転部47aと作動連結されている。また、上記駆動伝達ギアは、筐体2前方側の第2収納部6近傍に設けられたギア機構44(図2参照)を介し、上記巻き取り用モータM3の出力軸に作動連結されている。これらの結果、巻き取り用モータM3が発生した駆動力は、上記使用位置において、ギア機構44、上記駆動伝達ギア、被駆動ギアを介し、上記回転部47aに伝達され、後述のように上記回転部47aに装着された第2ロールR2が回転駆動する。したがって、第1ブラケットRB1は、上記使用位置では、巻き取り用モータM3の駆動力を第2ロールR2へ伝達可能となる。
【0063】
<巻芯部材>
ここで、前述したように、上記第2ロールR2は、上記巻芯部材45の外周側に対し印字済み粘着テープ150″が巻回されることによって生成される。そして、巻芯部材45が上記第1ブラケットRB1及び第2ブラケットRb2に対し回転可能に支持されることで、第2ロールR2は第2収納部6内で回転可能となっている。以下、その詳細を説明する。
【0064】
図19(a)及び図19(b)において、この例の巻芯部材45は、2分割構造となっており、略筒状に形成された円筒部45c及び円筒部45cの軸方向一端側(図19(a)中左上側)に一体的に形成された略円環状のフランジ45aと、上記円筒部45cの軸方向他端側(図19(a)中右下側)に設けられる略円環状のフランジ45bと、から構成されている。
【0065】
一方のフランジ45aには、上記円筒部45cがこの例では一体的に形成されている。円筒部45cの軸方向一方側(図19中右下側)端部には当該円筒部45cより若干小径となる延長部45dが設けられている。また、延長部45dの周囲には、複数(この例では3つ)の係止孔45eが等間隔に形成されている。他方のフランジ45bの内周から一方側に向けて、上記円筒部45cの外径と同径で且つ上記延長部45dに外嵌する程度の内径を有する延長部45fが設けられている。この延長部45fの周囲には、上記係止孔45eに対応して複数(この例では3つ)の係止片45gが等間隔に形成されている。
【0066】
そして、上記延長部45dに対し延長部45fを外嵌合させ、係止孔45eに係止片45gが係合することで、ボビン形状(又はドラム形状)の上記巻芯部材45が形成されている。そして、図19(a)のように組み上がった状態の巻芯部材45は、上記円筒部45cの内周面45kを上記第1ブラケットRB1の回転部47aの上記突起47kに密着させるようにしつつ、当該回転部47aの外周側に装着される。これにより、上記使用位置において、上記巻き取り用モータM3から発生され上記被駆動ギアを介して上記回転部47aに伝達された駆動力が第2ロールR2に伝達され、第2ロールR2が回転駆動する。なお、上記装着時には、第2ロールR2の第1ブラケットRB1と反対側の端部は、第2ブラケットRB2の上記回転部47bと接触する。上記回転部47bは、前述のように円形部39bに対して回転自在となっており、上記のようにして駆動される第2ロールR2とともに従動的に回転する。
【0067】
なお、上記円筒部45cの幅方向寸法は上記印字済み粘着テープ150″の幅に略対応している。上記図17に示す例は印字済み粘着テープ150″の幅が比較的大きい場合の例であり、図19に示す例は印字済み粘着テープ150″の幅が比較的小さい場合の例である。
【0068】
<巻芯部材の段付き形状>
本実施形態では、上記巻芯部材45の断面形状を工夫することにより、上記印字済み粘着テープ150″の巻き取り性能を、より向上させることもできる。以下、そのような巻芯部材45の例を図20及び図21により説明する。
【0069】
図20及び図21において、この例の巻芯部材45は、前述と同様、支持ブラケットRBにより支持され、回転させながら印字済み粘着テープ150″を順次巻き取って積層し(図21中の回転方向の矢印参照)、上記第2ロールR2を生成する。その際、例えば図21(a)に示すように、巻芯部材45の軸方向一方側及び他方側にそれぞれ平坦円板状の側壁面61を設け、それら側壁面61,61の間の空間(テープ幅と略同等の幅方向寸法を備える)に順次印字済み粘着テープ150″を導入し積層したとすると、印字済み粘着テープ150″が幅方向に位置ずれして導入されたときに粘着剤層152が接触部範囲の広い面積で上記側壁面61に貼り付き、それ以降のテープ巻き取りが困難となり、結果として巻き乱れを生じるおそれがある。
【0070】
そこで、この例では、図20(a)、図20(b)、及び図21(b)に示すように、上記のような平坦形状の側壁面とせず、段付き形状の側壁面構造とする。すなわち、この例の巻芯部材45においては、一対の導入壁部51,51が上記軸心O2の軸方向一方側及び他方側(図20(a)中の左側及び右側)に互いに対向して設けられる。そして、それら導入壁部51,51は、印字済み粘着テープ150″のテープ幅Wに対応する軸方向の寸法w1を備えた空間SP1を互いの間に形成する。これにより、巻き取り対象の上記印字済み粘着テープ150″が巻芯部材45の径方向外側から巻芯部材45へと導入される際、当該印字済み粘着テープ150″を幅方向に高精度に位置決めしてガイドしつつ、円滑な導入を行うことができる。
【0071】
また、それら一対の導入壁部51,51よりも径方向内側には、一対の中間壁部52,52が上記軸方向一方側及び他方側に互いに対向して設けられる。これら中間壁部52,52は、導入壁部51,51よりも軸方向の両端側(図20(a)中の左側又は右側)にそれぞれ凹んだ凹み部53,53によって、上記寸法w1よりも広い軸方向寸法w2(テープ逃げ幅として機能する)を備えた空間SP2を互いの間に形成する。
【0072】
さらに、上記一対の中間壁部52,52よりもさらに径方向内側には、当該一対の中間壁部52,52の径方向内側端を接続するように軸方向に延設される、内筒面54が設けられる。内筒面54は、上記導入壁部51及び上記中間壁部52を介して導入された印字済み粘着テープ150″を順次貼り付けて巻回するための部位である。内筒面54は、印字済み粘着テープ150″のテープ幅Wに略等しい軸方向の寸法w3の凹溝55を備えている。なお、内筒面54のうち凹溝55とは逆側となる内周面54kは、前述の内周面45kと同様の機能を果たす。すなわち、この例の巻芯部材45は、上記内周面54kを前述の第1ブラケットRB1の回転部47aの上記突起47kに密着させるようにしつつ、当該回転部47aの外周側に装着される。
【0073】
なお、図20(b)に示すように、導入壁部51と内筒面54(凹溝55)との間に挟まれた上記中間壁部52の軸方向寸法は、導入壁部51の軸方向寸法よりも大きくなっており、かつ内筒面54の軸方向寸法よりも大きくなっている。なお、上記導入壁部51、中間壁部52、内筒面54それぞれの上記軸方向寸法w1,w2,w3の大小関係は、w3(≒W)<w1かつw1<w2となっている。
【0074】
以上のように、図20(a)、図20(b)、及び図21に示す巻芯部材45では、中間壁部52,52の凹み部53,53によって、導入壁部51,51の形成する寸法w1の空間SP1よりも広い寸法w2の空間SP2が形成される。これにより、上記のようにして導入壁部51から導入された印字済み粘着テープ150″が順次内筒面54に巻回されていくとき、印字済み粘着テープ150″の幅方向両端部は上記中間壁部52,52からそれぞれ離間する位置関係となるので、接触による貼り付きが生じにくい。また、もし仮に印字済み粘着テープ150″の幅方向両端部が接触して貼り付きが生じたとしても、その貼り付き部位は上記中間壁部52,52ではなく主として導入壁部51のみとなる。したがって、図21(a)に示した前述の平坦円板状の側壁面61を設けた場合に比べると接触による貼り付き面積が極めて少なくなる。この結果、仮に貼り付きが生じたとしても、その後の上記巻芯部材45の回転(図21(b)中の白矢印参照)によって当該導入壁部51への貼り付きを再び引き剥がし、正しく内筒面54へと導いて貼り付けることができる。
【0075】
なお、図20(a)、図20(b)、図21(b)に示すこの例の巻芯部材45は、図19(a)及び図19(b)を用いて前述したものと異なり、必ずしも分割構造の必要はない。しかしながら、図19(a)及び図19(b)に示した分割構造と組み合わせてもよい。
【0076】
<カートリッジの離型処理部>
ここで、前述の粘着テープカートリッジTKには、前述のカッター機構14での切断処理により生じた印字済み粘着テープ150″を仮止めする(再剥離可能に粘着する)ための離型処理部が設けられている。この離型処理部について、図22等を用いて説明する。
【0077】
図22及び前述の図9等において、既に述べたように、第1ロールR1と第3ロールR3とは、断面略コの字型の連結アーム21によって連結され、第1ロールR1は後方側において回転自在に支持されるとともに第3ロールR3は前方側において回転自在に支持される。そして、引き剥がし部13において、第1ロールR1から繰り出された被印字粘着テープ150から剥離材層151が引き剥がされて印字済み粘着テープ150″が生成される。
【0078】
前述のようにしてカッター機構14によって印字済み粘着テープ150″が切断されると、例えばユーザにより粘着テープカートリッジTKを筐体2から取り外して移動させる、等が行われる場合がある。このとき、上記印字済み粘着テープ150″は、被印字粘着テープ150から剥離材層151が引き剥がされることで粘着剤層152が露出している。したがって、上記取り外しや移動の際にユーザが不用意に取り扱うと、そのままでは、上記切断後の印字済み粘着テープ150″の先端部(及びその近傍)に位置する粘着剤層152が、誤って印字済み粘着テープ150″の他の部位に自己粘着したり、第3ロールR3に付着したり、その他カートリッジ各部に付着するおそれがある。
【0079】
そこで本実施形態においては、上記した連結アーム21の引き剥がし部13の位置に、上記印字済み粘着テープ150″を再剥離可能に粘着する離型処理部70が設けられる(この例では、図22に示される、横向きの略「C」字状となるハッチング部分である)。なお、離型処理部70として、予め所定の離型処理が施された、連結アーム21とは別部材である離型処理部材を設置してもよいし、連結アーム21の当該部位に所定の離型処理を施すことで離型処理領域を形成するようにしてもよい。
【0080】
また、本実施形態ではさらに、第3ロールR3のうち、引き剥がし部13で生成される印字済み粘着テープ150″側の領域を覆うために、引き剥がし部13の位置からひさし状に垂れ下がった矩形状のカバー部材71が設けられる。このカバー部材71の表面全体(又は表面の一部でもよい)には上記離型処理部70と同様の離型処理が施されている。これにより、カバー部材71は、引き剥がし部13から排出される印字済み粘着テープ150″の下面に位置する粘着剤層152をカバー部材71の表面に再剥離可能に粘着(=再剥離粘着)することができる。
【0081】
また、カバー部材71には、印字済み粘着テープ150″の幅よりも小さい幅方向寸法を備えた穴部72が設けられている。穴部72は、テープ長さ方向に沿った当該穴部72の両側に跨って、印字済み粘着テープ150″を、再剥離可能に粘着させる。ユーザは、上記のように小さい幅方向寸法を備えたこの穴部72に跨って上記印字済み粘着テープ150″が粘着したとき、第3ロールR3側に露出した印字済み粘着テープ150″に対し、指操作にてアクセスすることができる。
【0082】
なお、第3ロールR3側への付着の可能性がない場合(あるいは配慮しなくてもよい場合)には、カバー部材71を省略し、離型処理部70のみとしてもよい。
【0083】
なお、上記離型処理部70やカバー部材71は、図示の煩雑防止のために図22にのみ図示されており、他の図では図示を省略している。
【0084】
<印字済み粘着テープの経路切替>
既に述べたように、本実施形態では、テープ搬送方向に沿ってカッター機構14より下流側に、印字済み粘着テープ150″(又は剥離材層151を含む印字済み粘着テープ150′の場合もある。後述)の搬送経路を、第2ロールR2へ向かう側と排出口12へ向かう側との相互間で切り替えるためのシュート15が配されている。このシュート15による経路切替について、図23図24、及び図25等を用いて説明する。
【0085】
本実施形態では、印字済み粘着テープ150″又は印字済み粘着テープ150′(以下適宜、単に「印字済み粘着テープ150″等」と称する)の搬送態様は、第2収納部6内の第2ロールR2の巻回の有無で2つに大別されるとともに、さらに上記シュート15の切り替えによって、3つの態様に切り替え可能である。
【0086】
<シュートの切り替え詳細>
まず、シュート15の切り替えについて説明する。上記シュート15は、第2収納部6に収納される第2ロールR2よりも搬送経路に沿った上流側で、かつ印字ヘッド10より搬送経路に沿った下流側に設けられている。このシュート15は、印字済み粘着テープ150″等の搬送経路を第2収納部6へと導く上方位置(後述の通常の搬送態様に対応)と、印字済み粘着テープ150′(剥離材層151が剥離されず含まれている)の搬送経路を筐体2の排出口12へ導く下方位置(後述の外部排出用の搬送態様に対応)とに、選択的に切り替え可能に構成されている。
【0087】
このシュート15の位置の切り替えは、具体的には、図23(a)〜図23(c)に示すように、切替レバー16によって行われる。すなわち、筐体2に、スライドアーム17が後方側の斜下方向にスライド可能に設けられている。このスライドアーム17の後方側に設けた支点軸17Aに、横断面形状が略L字形状の上記シュート15が、L字形状の水平部がカッター機構14側に向くように、取り付けられている。
【0088】
また、スライドアーム17の前方側には、作用点となるヒンジ突起17Bが形成されている。このとき、上記切替レバー16は、略L字状に形成されており、その中間部分に位置する支点軸16Aにより、筐体2に対し往復揺動可能に取り付けられている。切替レバー16の後方側には長孔16Bが形成され、この長孔16Bにはスライドアーム17のヒンジ突起17Bがスライド可能に挿入されている。
【0089】
上記構成により、切替レバー16の上方に延びた操作部16Cをユーザが図23(b)中F方向に操作することでスライドアーム17が移動し、これによりシュート15が図23(a)及び図23(b)に示す上方位置から、図23(c)に示す下方位置に切り替えられる。また、操作部16Cを上記F方向とは逆に操作すれば、シュート15は、図23(c)に示す下方位置から、図23(a)及び図23(b)に示す上方位置に切り替えられる。
【0090】
<搬送経路の切り替え>
次に、上記した第2ロールR2の巻回の有無と上記シュート15の切り替えとによって実現される、3つの搬送経路を以下順次説明する。
【0091】
すなわち、まず、シュート15が上記上方位置に切り替えられた状態で行われる通常の搬送態様の代表的なものは、既に上述した搬送態様である。すなわち、図23(a)に示すように、印字済み粘着テープ150′のうち剥離材層151が引き剥がされて第3収納部7内に第3ロールR3が形成される一方、剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″は第2収納部6内において巻回され、第2ロールR2が形成される。
【0092】
なお、上記同様にシュート15が上記上方位置に切り替えられた状態で行われる通常の搬送態様のうち、第3ロールR3を機能させないようにする場合もある。この場合は、図23(b)に示すように、印字済み粘着テープ150′が、剥離材層151が引き剥がされることなく(すなわち剥離材層151が含まれたままの状態で)そのまま第2収納部6内において巻回され、第2ロールR2が形成される。第3ロールR3を機能させないようにするためには、印字済み粘着テープ150′に含まれる剥離材層151と第3ロールR3とを接続しないようにする(この場合は第3ロールR3はいわゆるダミーとなる)か、あるいは第3ロールR3自体を粘着テープカートリッジTKに装着しないようにすればよい。
【0093】
一方、シュートが上記下方位置に切り替えられた場合(この場合には上記同様第3ロールR3を機能させないようにする)は、外部排出用の搬送態様となる。この場合、印字済み粘着テープ150′は、第2収納部6へ導かれロール状に巻回されることなく、また剥離材層151が引き剥がされることもなく、そのまま筐体2に設けた排出口12(図2図16図17も参照)からテープの態様で筐体2外部へ排出される(この場合は例えば第2収納部6は用いられない)。
【0094】
ところで、上記のシュート15の切り替えは、上記印字済み粘着テープ150″等巻回作業(又は排出作業)を新たに行う前に、すなわちテープ搬送が停止した状態で行われる。その切り替え時には、前回の巻回作業(又は排出作業)時に切断された印字済み粘着テープ150″等のテープ先端が、上記カッター機構14の位置で停止している状態である。これに対応して、本実施形態では、シュート15が上記上方位置から下方位置に切り替えられるとき、シュート15の先端位置がよりカッター機構14側(一方側)に接近する側へと寄るように構成されている。すなわち、図23(a)や図23(b)に示す上方位置では、シュート15の後方側先端位置とカッター機構14との間には比較的大きな間隔△が空いている。これに対し、図23(c)に示す下方位置では、シュート15が下方位置に切り替えられた際には、シュート15の後方側先端位置とカッター機構14との間は、上記△よりも小さい間隔△′となる。
【0095】
以上説明したように、本実施形態においては、第1収納部5から印字ヘッド10での印字形成を経て第3収納部7や第2収納部6等へ至る、被印字粘着テープ150及び印字済み粘着テープ150′(印字済み粘着テープ150″及び剥離材層151)の流れにおいて、搬送ローラ11による搬送は、すべてテープ幅方向を左右方向としたテープ姿勢、言い換えればテープ面を横向きとした状態で搬送される。すなわち、第1ロールR1、第2ロールR2、第3ロールR3は略水平方向の軸心O1,O2,O3まわりにそれぞれ巻回されている。そして、第1ロールR1を収納する第1収納部5が筐体2の後方側に配置され、第1ロールR1からの被印字粘着テープ150は筐体2の前方側へと搬送され、印字形成後の印字済み粘着テープ150′は当該筐体2の前方側に設けられた第2収納部6や第3収納部7等へと導かれる。このように、被印字粘着テープ150から印字済み粘着テープ150′を形成するときの搬送経路が、筐体2の後方側から前方側へと向かう搬送経路となる。また、第1ロールR1、第2ロールR2、第3ロールR3は、対応する第1収納部5、第2収納部6、第3収納部7に対し、それぞれ上方から挿入されて収納されるいわゆるドロップイン方式となっている。しかも、前述のように後方側と前方側とに振り分け配置された、第1収納部5と第2収納部6との中間に、搬送ローラ11を駆動するための搬送用モータM1を配設している。以上のような各構成要素の配置構造により、本実施形態の粘着テープ印刷装置1では、上記各構成要素を包含する筐体2を、前後方向に長い寸法を備えかつ左右方向には短い寸法を備えた幅狭形状とすることができる(図8参照)。この結果、粘着テープ印刷装置1を設置するために必要なスペースを小さくすることができる。
【0096】
また、筐体2の上部には、第1収納部5を開閉可能な第1開閉カバー3と、第2収納部6を開閉可能な第2開閉カバー4が設けられている。そして、筐体2の後端部に設けた第1開閉カバー3を開けることで第1収納部5を露出させることができ、筐体2の前端部に設けた第2開閉カバー4を開けることで第2収納部6を露出させることができる。すなわち、第1収納部5と第2収納部6とをそれぞれ個別に独立して露出させることができる。これにより、例えば第2収納部6内に印字済み粘着テープ150′を巻回し第2ロールR2を形成するとき、第1収納部5内の第1ロールR1の被印字粘着テープ150の消費状況に関係なく、適宜のタイミングで第2開閉カバー4を開き、第2収納部6内に巻回された第2ロールR2を取り出して使用することも可能となる。これにより、ユーザの利便性を向上することができる。
【0097】
また、本実施形態では特に、印刷実行時には、第1ロールR1及び第3ロールR3は、粘着テープカートリッジTKごと第1開閉カバー3の下方の第1所定位置8に収容されて用いられる。これにより、ユーザは、それら2つのロールR1,R3の着脱その他の取り扱いを一括して容易に行うことができ、利便性を向上することができる。
【0098】
また、本実施形態では特に、印刷に使用されるインクリボンIBは、上記リボンカートリッジRKごと、第1開閉カバー3の下方でかつ粘着テープカートリッジTKの上方の第2所定位置9に収容されて用いられる。これにより、ユーザは、印字形成時に必要となるインクリボンIBの取り扱いを、粘着テープカートリッジTKとは別個に容易に行うことができ、利便性を向上することができる。
【0099】
また、本実施形態では特に、上述の第1開閉カバー3及び第2開閉カバー4の構造により、第2ロールR2における印字済み粘着テープ150″の巻回蓄積状況に関係なく、第1開閉カバー3を開くことで適宜のタイミングでリボンカートリッジRKを交換することができる。これにより、第2ロールR2へ印字済み粘着テープ150″を巻回していくとき、例えば途中でリボンカートリッジRKを交換して印字色を変更する等も可能となり、さらに利便性を向上することができる。
【0100】
また、本実施形態では特に、第2ロールR2は、第1開閉カバー3が閉じ状態のままでも第2開閉カバー4を開くことで第2収納部6に対し装着・離脱可能である。これにより、第1ロールR1の被印字粘着テープ150はまだあまり消費されず第1ロールR1はまだ交換の必要がない場合であっても、第1ロールR1を第1収納部5内に残したままの状態で、ユーザが所望する適宜のタイミングで第2開閉カバー4を開き、確実に第2ロールR2が取り出すことができる。これにより、さらに利便性を向上することができる。
【0101】
また、本実施形態では特に、第2収納部6内で印字済み粘着テープ150″を巻回していく第2ロールR2の軸心O2の高さ方向位置を、第3収納部7内で剥離材層151を巻回していく第3ロールR3の軸心O3の高さ方向位置よりも、距離hだけ高くしている。これにより、前述のようにして前方側へと搬送されてきた印字済み粘着テープ150′から剥離材層151を確実に下方へと引き剥がすとともに、剥離材層151と分離された残りの印字済み粘着テープ150″を第3ロールR3と干渉することなく確実に第2収納部6へと導入することができる。また、上記位置関係により、剥離材層151の引き剥がし位置と、第2収納部6内の第2ロールR2へと巻回されていく第2ロールR2外周部との間で、剥離材層151の引き剥がし後の印字済み粘着テープ150″に対し、十分な張力を付与して張った状態にすることができる。この結果、上記カッター機構14による切断を円滑かつ良好に行うことができる。
【0102】
また、本実施形態に備えられた粘着テープカートリッジTKでは、被印字粘着テープ150から生成された印字済み粘着テープ150′から剥離材層151を引き剥がして用いる場合に、被印字粘着テープ150を巻回した第1ロールR1と、上記引き剥がされる剥離材層151を巻回した第3ロールR3とを、連結アーム21を介して一体化している。これにより、ユーザは、それら2つのロールの粘着テープ印字装置1側への着脱など、各種の取り扱いを一括して容易に行うことができ、利便性を向上することができる。このとき、連結アーム21に設けたガイド部27は、被印字粘着テープ150をテープ幅方向を左右方向としつつ通過させながら、テープ幅方向両端部に略接触して被印字粘着テープ150のガイドを行う。これにより、円滑なテープ搬送を確実に行うことができる。以上の結果、ユーザによる取り扱い性を向上できるとともに、円滑な搬送を確保することができる。
【0103】
また、本実施形態では特に、ガイド部27よりもテープ搬送経路に沿った下流側に設けられている引き剥がし部13により、第1ロールR1から繰り出されて前方側へと搬送されてきた被印字粘着テープ150から剥離材層151を円滑かつ確実に引き剥がすことができる。
【0104】
また、本実施形態では特に、第1ロールR1(図3中のA方向すなわち反時計回り)と第3ロールR3(図3中のC方向すなわち時計回り)とが互いに逆方向に回転しつつ、被印字粘着テープ150の繰り出し及び剥離材層151の巻き取りを行う。このとき、仮に第3ロールR3が第1ロールR1と同じ反時計回りに回転した場合には、第1ロールR1から繰り出され搬送される被印字粘着テープ150の搬送方向(例えば図3中の左向き)と略同じ向きに(例えば図3中の略左向きに)剥離材層151をロール外周部に迎え入れることとなる。しかしながら、本実施形態では、上記のように時計回りに回転する第3ロールR3では、第1ロールR1から繰り出され搬送される被印字粘着テープ150の搬送方向(例えば図3中の左向き)とは略逆向きに(例えば図3中の略右向きに)剥離材層151をロール外周部に迎え入れる(図3の矢印C参照)。これにより、前方側へと搬送されてきた被印字粘着テープ150から剥離材層151が引き剥がされるときの当該剥離材層151が曲折する角度θ(図11参照)は、上記2つのロールR1,R2がともに時計回りに回転する場合に比べて、小さい角度(この例では鋭角)となる。この結果、搬送されてきた被印字粘着テープ150からの剥離材層151の引き剥がしを、さらに円滑かつ確実に行うことができる。
【0105】
また、本実施形態では特に、粘着テープカートリッジTKの連結アーム21は、上述した構成(第1ブラケット部22,22、第2ブラケット部24,24、第1接続部23、第2接続部25、及びロール連結ビーム部26,26)により、被印字粘着テープ150を巻回した第1ロールR1と、引き剥がされる剥離材層151を巻回した第3ロールR3とを、回転可能に支持しつつそれらを連結して一体化するための、必要最小限の構造となっている。これにより、粘着テープカートリッジTKの連結アーム21以外の部位では、各ロールR1,R3が大きく露出した状態とすることができる。この結果、粘着テープカートリッジTK全体の構造の簡素化及び軽量化を図ることができる。
【0106】
また、本実施形態に備えられた粘着テープカートリッジTKでは、上記のようにして剥離材層151が引き剥がされ巻き取られる際の、上記引き剥がし部13の位置と第3ロールR3への巻き取り位置WPとの相互関係を、前述のように良好な引き剥がしが行われるように設定している。具体的には引き剥がし部13の上記所定方向(図12中矢印p−q方向)における位置を、少なくとも、第3ロールR3が最小外径状態にあるとき(実線の状態)の上記巻き取り位置WPよりも一方側(矢印p側)としている。これにより、上記所定方向(矢印p−qの方向)に沿って一方側(矢印p方向)へ中間搬送経路FPを搬送されてきた印字済み粘着テープ150′から引き剥がし部13において剥離材層151が引き剥がされていくとき、当該剥離材層151は少なくとも90°よりは小さい鋭角(上記角度θ)で、上記所定方向他方側である矢印q方向へと曲折することとなる。この結果、単純に90°真横に曲げて剥離材層151が引き剥がされる場合に比べ、剥離材層151を十分にかつ確実に引き剥がすことができる。
【0107】
なお、引き剥がし部13の上記所定方向(矢印p−q方向)における位置を、さらに第3ロールR3の軸心O3よりも上記一方側(矢印p側)としてもよい。この場合、上記引き剥がし部13での引き剥がし時に当該剥離材層151はさらに小さい角度で曲折することとなるので、剥離材層151をさらに確実に十分に引き剥がすことができる。
【0108】
また、本実施形態では特に、既に述べたように、第1ロールR1は上記反時計回りに回転しつつ外周部から被印字粘着テープ150を繰り出す。一方、第3ロールR3は上記時計回りに回転しつつ、引き剥がし部13で引き剥がされた剥離材層151を、被印字粘着テープ150の搬送方向と略逆向きにロール外周部に迎え入れて巻き取る。これにより、前述のように鋭角で鋭く曲折してきた剥離材層151を、無理なく円滑に巻回することができる。また、図12(b)に示すように第3ロールR3が第1ロールR1と同方向(すなわち上述の反時計方向)に回転して剥離材層151をロール外周部に迎え入れる場合には、上記角度θを鋭角に保ちつつ第1ロールR1と第3ロールR3との干渉を回避するために、引き剥がし部13をより前方側に設ける必要があり、粘着テープカートリッジTKの大型化を招く。これに対して図12(a)に示す構成の場合には、上記を回避して引き剥がし部13を後方側の第1ロールR1により近づけて設置できるので、粘着テープカートリッジTKの小型化を図ることができる。但し、この粘着テープカートリッジTKの小型化に配慮しなくてもよい場合には、上記図12(b)のような構成としてもよい。
【0109】
また、本実施形態では、カッター機構14において、前述したように、上記の可動刃支持部33aの支持態様により、可動刃32は、上向でかつ下り傾斜の刃先32aが、走行するにつれて下方から印字済み粘着テープ150″を上方へめくりあげるようにしながら、最下層の粘着剤層152より上層へと切り込んでいく。その際、印字済み粘着テープ150″の最上層ではなく最下層(すなわち刃先32a側)が粘着剤層152であることにより、上記切り込みによって印字済み粘着テープ150″の上面(言い換えれば基材層153の上面)に押圧接触するガイド板31に粘着剤層が貼り付くのを防止することができる。この結果、ガイド板31と可動刃32とで上下方向から確実に印字済み粘着テープ150″を狭持して安定させつつ可動刃32をテープ幅方向に進ませ、円滑かつ鋭利に切断を行うことができる。
【0110】
また、本実施形態においては特に、ガイド板31に、走行体33による可動刃32の走行を案内するためのスリット31aを有している。これにより、印字済み粘着テープ150″の切断時において、ガイド板31及び走行体33により支持された可動刃32を確実に円滑にテープ幅方向に走行させることができる。
【0111】
また、本実施形態においては、筐体2の前方側に、上記閉じ位置と上記開き位置との間で回動可能な第2開閉カバー4が備えられている。上記閉じ位置では上記筐体2の前方側は第2開閉カバー4によって覆われる一方、上記開き位置では上記筐体2の前方側は露出する。そして、上記第2ロールR2は当該筐体2の前方側内部において巻芯部材45及び支持ブラケットRBを介し回転可能に支持されている。支持ブラケットRBは、上記第2開閉カバー4の閉じ方向側にある上記使用位置と上記第2開閉カバー4の開き方向側にある上記取り出し位置との間で回動可能に構成されている。この結果、上記第2開閉カバー4を閉じ位置から開き位置とすることにより筐体2の前方側が露出し(図17参照)、これによって第2ロールR2を支持する支持ブラケットRBを上記使用位置から上記取り出し位置へと回動させることができる(図16参照)。
【0112】
このとき、支持ブラケットRBは、上記使用位置では第2ロールR2が着脱不能である(図17参照)とともに、上記取り出し位置では第2ロールR2が着脱可能となるように、構成されている(図16参照)。したがって、第2開閉カバー4が閉じ状態にあり筐体2の前方側が覆われているときには、支持ブラケットRBは上記使用位置にあって上記第2ロールR2は着脱不能な状態で回転する(図1図2図4等参照)。一方、第2開閉カバー4が閉じ状態から開き状態になり筐体2の前方側が露出したときには、支持ブラケットRBが上記使用位置から上記取り出し位置に回動することで第2ロールR2は上記露出した筐体2の前方側において着脱可能となる(図16図5図6に示す状態)。
【0113】
上記により、本実施形態においては、前述のようにして印字済み粘着テープ150″が巻回されて第2ロールR2が形成された後、ユーザが、適宜のタイミングで第2開閉カバー4を開いて上記のように支持ブラケットRBを取り出し位置へ回動させることで、巻回された第2ロールR2を円滑かつ簡単に取り出すことができる。また、新規に第2ロールR2を装着するときも、上記同様、第2開閉カバー4を開いて上記のように支持ブラケットRBを上記取り出し位置へ回動させることで、ユーザは、円滑かつ簡単に第2ロールR2を装着することができる。さらにその後、支持ブラケットRBを上記使用位置へ回動させ、ユーザが第2開閉カバー4を閉じることで、印刷準備が完了する。
【0114】
以上のように、本実施形態においては、ユーザは、第2開閉カバー4を開いて筐体2の前方側内部を露出させ、さらに支持ブラケットRBを上記第2開閉カバー4の開き方向の上記取り出し位置へ回動させた状態で、第2ロールR2を支持ブラケットRBに対して着脱することができる。すなわち、ユーザは、第2ロールR2の着脱を第2開閉カバー4を閉じた状態の筐体2の内部空間でなく、当該空間外で行うことができる。これにより、ロール着脱のための手動操作スペースを筐体2の内部に確保する必要がなくなり、筐体2の小型化を図ることができる。したがって、本実施形態によれば、筐体2の大型化を防止しつつ、印字済み粘着テープ150″を巻回した第2ロールR2の着脱を容易に行うことができる。
【0115】
また、本実施形態においては特に、支持ブラケットRBを使用位置から取り出し位置へと回動させたとき、前述のようにして、第1ブラケットRB1と第2ブラケットRB2とを互いに相対的に離間させることができる(図18参照)。この結果、第2ロールR2を当該離間した第2ブラケットRB2と第1ブラケットRB1との間に対して着脱することができる。
【0116】
また、本実施形態においては特に、支持ブラケットRBを取り出し位置から使用位置へと回動させることで、前述したように、第1ブラケットRB1の被駆動ギア及び回転部47aを介し、巻き取り用モータM3からの駆動力を第2ロールR2に伝達することができる。この結果、印字済み粘着テープ150″の第2ロールR2への巻き取りを確実に行い、巻回することができる。
【0117】
また、本実施形態においては特に、第2開閉カバー4の第1回動軸心K1と、支持ブラケットRBの第2回動軸心K2とが同一位置である。これにより、第2開閉カバー4が上記閉じ位置と上記開き位置との間で回動するときに第2開閉カバー4の各部が描く円弧軌跡と、支持ブラケットRBが上記使用位置と上記取り出し位置との間で回動するときに支持ブラケットRBの各部が描く円弧軌跡とが、互いに同一中心の軌跡となる。この結果、回動時において第2開閉カバー4と支持ブラケットRBとの干渉が起こりにくくすることができる。またそれら上記同一位置の軸心K1、K2において第2開閉カバー4と支持ブラケットRBとで共通の軸部材を使用することで、別々の軸部材を用いる場合に比べて構造を簡素化することができる。
【0118】
また、本実施形態においては特に、第2ロールR2よりも後方側(すなわち搬送経路に沿った上流側)にカッター機構14が設けられており、前述したように、このカッター機構14が、印字形成され搬送されてきた印字済み粘着テープ150″を切断する。これにより、所望のタイミングで印字済み粘着テープ150″を切断することで、ユーザは、所望の長さの印字済み粘着テープ150″を巻回した第2ロールR2を筐体2の前方側から取り出して取得することができる。
【0119】
ここで、前述したようにして支持ブラケットRBを取り出し位置へ回動させて行う第2ロールR2の着脱は、上記印字済み粘着テープ150″の巻回作業を新たに行う前に(すなわちテープ搬送が停止した状態で)行われる。すなわち、その切り替え時には、前回の上記巻回作業に切断されたテープ先端が、上記カッター機構14の位置で停止している状態である。これに対応して、本実施形態では、巻芯部材45に(詳細には例えば円筒部45cの外周面に)接続テープ片46の一端が接続されている。
【0120】
そして、新規に第2ロールR2の巻回を行う場合には、ユーザは、上記巻芯部材45を支持ブラケットRBに装着し支持ブラケットRBを使用位置に回動させた後、上記接続テープ片46の他端(巻芯部材45への接続側と反対側の端部)に、上記のようにして切断されて生成された印字済み粘着テープ150″の先端部を粘着接続させる。図17はこの接続テープ片46の接続状態を示している。これにより、当該粘着接続を行った後、第2開閉カバー4を閉じ位置に回動させて前述のようにして巻芯部材45を回転させることで、巻芯部材45(詳細には円筒部45c)の外周側に順次印字済み粘着テープ150″を巻回させ、第2ロールR2を形成することができる。以上の結果、新規に第2ロールR2を生成する場合であっても、円滑かつ簡単に印字済み粘着テープ150″を巻回させることができる。
【0121】
また、本実施形態において備えられる図20(a)、図20(b)、及び図21に示す巻芯部材45では、上記のようにして導入壁部51から導入された印字済み粘着テープ150″が順次内筒面54に巻回されていくとき、印字済み粘着テープ150″の幅方向両端部の上記中間壁部52,52への接触による貼り付きが生じにくい。また、もし仮に貼り付きが生じたとしても、その後の上記巻芯部材45の回転によって当該導入壁部51への貼り付きを再び引き剥がし、正しく内筒面54へと導いて貼り付けることができる。この結果、前述のような粘着剤層152の貼り付きによる巻き取り困難等を生じることがなくなるので、印字済み粘着テープ150″の巻き取り性能を向上し高精度かつ高い信頼性で巻き取りを行うことができる。この結果、確実に印字済み粘着テープ150″を巻回して第2ロールR2を生成することができる。
【0122】
また、本実施形態では特に、印字済み粘着テープ150″を内筒面54に貼り付ける際、内筒面54に設けた凹溝55へと導入しつつ当該凹溝55の底面に貼り付ける。これにより、当該凹溝55への導入時においても印字済み粘着テープ150″を幅方向に位置決めしガイドすることができるので、さらに高精度に巻き取りを行うことができる。
【0123】
また、本実施形態では特に、上記導入壁部51、中間壁部52、内筒面54それぞれの上記軸方向寸法w1,w2,w3の大小関係が、w3(≒W)<w1かつw1<w2となっている。これにより、導入壁部51においては、寸法w1を用いてある程度の幅方向位置決め精度で確実に印字済み粘着テープ150″を導入することができる。また、内筒面54においては、寸法w3を用いて高い位置決め精度で印字済み粘着テープ150″を貼り付けることができる。
【0124】
また、本実施形態の粘着テープカートリッジTKにおいては、前述のようにユーザが当該粘着テープカートリッジTKを取り扱うとき、上記印字済み粘着テープ150″(特に先端及びその近傍)を上記離型処理部70やカバー部材71に粘着させることで、当該テープ先端やその近傍を前述したように誤って各箇所に付着するのを防止することができる。また、離型処理部70やカバー部材71には前述のように離型処理が施されていることから、例えば粘着テープ印刷装置1に粘着テープカートリッジTKを装着して印字処理を開始する等の場合には、ユーザは、容易に離型処理部70やカバー部材71から印字済み粘着テープ150″を引き剥がした後、印字処理のための所定の態様にセットする(例えば前述の接続テープ片46の他端を貼り付ける、等)ことができる。以上の結果、本実施形態においては、粘着テープカートリッジTK全体の取り扱い性を向上し、ユーザの利便性を向上することができる。
【0125】
また、本実施形態においては特に、離型処理部70として、連結アーム21のうち対応する部位に離型処理領域が形成されているか、あるいは別部材としての離型処理部材が連結アーム21に設けられる。これにより、連結アーム21とは別個に、粘着のための新たな部材を用意しなくても、ユーザが印字済み粘着テープ150″を剥離可能に粘着させることができる。
【0126】
また、本実施形態においては特に、上記構成によるカバー部材71を備えていることにより、印字済み粘着テープ150″の上記粘着剤層152が第3ロールR3に誤って付着するのを確実に防止することができる。
【0127】
また、本実施形態においては特に、カバー部材71が上記構成の穴部72を備えている。これにより、カバー部材71にいったん粘着させた印字済み粘着テープ150″を再度引き剥がしたいとき、ユーザは、穴部72からの指操作で容易に引き剥がしを行うことができる。この結果、さらにユーザの利便性を向上することができる。
【0128】
また、本実施形態においては、上述のようにして、ユーザは、自らの希望に応じて(第3ロールR3を機能させるかさせないかを設定しつつ)シュート15を切り替えることで、ロール状に巻回された印字済み粘着テープ150″等を第2ロールR2として取得するか、若しくは、テープ状のままの印字済み粘着テープ150′を排出口12を介して取得するか、のいずれかを自在に選択することができる。この結果、ユーザの利便性を向上することができる。
【0129】
また、本実施形態では特に、シュート15を上方位置に切り替えた上記通常の搬送態様において、第3ロールR3を機能させることで、印字済み粘着テープ150′から剥離材層151を引き剥がし、第3ロールR3を形成することができる。この結果、廃棄することとなる剥離材層151の取り扱いが便利になり、ユーザの利便性を向上することができる。
【0130】
また、本実施形態では特に、シュート15が下方位置に切り替えられるとき、シュート15の先端位置がよりカッター機構14側に接近する側へと寄るように構成されている。これにより、前回の巻回作業(又は排出作業)時に切断されカッター機構14の位置で停止していたる印字済み粘着テープ150″等のテープ先端が搬送されてきたとき、シュート15は、当該印字済み粘着テープ150″等のテープ先端をより確実に捕捉することができる。この結果、当該印字済み粘着テープ150″等を確実に排出口12へ導き、筐体2外に確実に排出することができる。
【0131】
なお、上記第1実施形態においては、搬送対象のテープとして、粘着可能なテープである被印字粘着テープ150を用いて印字済み粘着テープ150′,150″を形成する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、粘着性のない被印字テープを用いて、例えば広告リボン等、所望の印字を形成した印字テープを形成する場合に、上述の構成を適用してもよい。
【0132】
次に、本発明の第2実施形態について図26図54により説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と同様、粘着テープ印刷装置に係わる実施形態である。本実施形態の粘着テープ印刷装置は、上記第1実施形態の粘着テープ印刷装置と比べて、カバーの数・形状や開閉構造、カートリッジの形状や詳細構造、カートリッジと筐体との協働によるロール回転止め構造、巻芯部材の詳細構造、等が異なる(詳細は後述)。以下、それら上記第1実施形態と構造が異なる点を中心に説明を行うとともに、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付して適宜説明を省略又は簡略化する。
【0133】
<粘着テープ印刷装置の概略構成>
まず、図26図33を参照しつつ、本実施形態の粘着テープ印刷装置の概略構成について説明する。
【0134】
図26図33において、本実施形態の粘着テープ印刷装置501は、装置外郭を構成する筐体502と、後方側開閉部508と、前方側開閉カバー509とを有している。
【0135】
筐体502は、筐体本体502aと、筐体本体502aの後方側の上部に対し開閉可能に接続された第1開閉アーム506と、筐体本体502aの前方側の上部に対し開閉可能に接続された第2開閉アーム507とを備えている。
【0136】
筐体本体502aは、筐体本体502aの後方側に設けられた第1収納部503と、筐体本体502aの前方側に設けられた第2収納部504及び第3収納部505とを備えている。なお、これら第1収納部503、第2収納部504、及び第3収納部505については、後でより詳しく説明する。
【0137】
第1開閉アーム506には、ヘッド保持体510(図33等参照)が設けられている。そして、第1開閉アーム506は、筐体本体502aの後方側の上部に設けられた所定の回動軸心K51(図27参照)まわりに回動することで、ヘッド保持体510に備えられた後述する印字ヘッド511を、筐体本体502aに設けられた後述するプラテンローラ512(図27等参照)に対して相対的に離反・近接可能である。詳細には、第1開閉アーム506は、印字ヘッド511がプラテンローラ512に対して近接した閉じ位置(図27及び図29の状態)から、印字ヘッド511がプラテンローラ512から離反した開き位置(図33の状態)までの間で回動可能である。
【0138】
第2開閉アーム507は、筐体本体502aの前方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K52(図27参照)まわりに回動することで、第2収納部504の上方を開閉可能である。詳細には、第2開閉アーム507は、第2収納部504の上方を覆う閉じ位置(図27及び図31の状態)から、第2収納部504の上方を露出させる開き位置(図33の状態)までの間で回動可能である。
【0139】
後方側開閉部508は、筐体本体502aの後方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この後方側開閉部508は、回動することで、第1開閉アーム506の上方、つまり第1収納部503の上方を開閉可能である。本実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、この後方側開閉部508が、第1開閉カバー508aと第2開閉カバー508bとを備えている。
【0140】
第1開閉カバー508aは、筐体本体502aの後方側の上部に設けられた所定の回動軸心K53(図27参照)まわりに回動することで、第1収納部503のうち前方側の上方を開閉可能である。詳細には、第1開閉カバー508は、第1収納部503のうち前方側の上方を覆う閉じ位置(図26図28の状態)から、第1収納部503のうち前方側の上方を露出させる開き位置(図29図32の状態)までの間で回動可能である。このとき、第1開閉カバー508aの上記回動軸心K53は、前後方向における位置が第1収納部503に収納された後述する第1ロールR51のロール中心R50よりも後方側にあり、上下方向における位置が当該ロール中心R50よりも上方側にある。
【0141】
第2開閉カバー508bは、上記第1開閉カバー508よりも後方側に設けられており、筐体本体502aの後方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K54(図27参照)まわりに回動することで、第1収納部503のうち後方側の上方を、上記第1開閉カバー508の開閉とは別個に開閉可能である。詳細には、第2開閉カバー509は、第1収納部503のうち後方側の上方を覆う閉じ位置(図26及び図27の状態)から、第1収納部503のうち後方側の上方を露出させる開き位置(図28図32の状態)までの間で回動可能である。このとき、第2開閉カバー508bの上記回動軸心K54は、前後方向における位置が上記第1開閉カバー508aの上記回動軸心K53よりもさらに後方側にあり、上下方向における位置が当該回動軸心K53よりもさらに上方側にある。なお、第2開閉カバー508bの回動軸心K54の上下方向における位置を、上記第1開閉カバー508aの回動軸心K53と同一としてもよい。
【0142】
そして、これら第1開閉カバー508a及び第2開閉カバー508bは、それぞれが閉じ状態であるときに、当該第1開閉カバー508aの外周部518と当該第2開閉カバー508bの縁部519とが互いに略接触して、第1収納部503の上方の略全部を覆うように構成されている。なお、これら第1開閉カバー508a及び第2開閉カバー508bについては、後でより詳しく説明する。
【0143】
前方側開閉カバー509は、筐体本体502aの前方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この前方側開閉カバー509は、筐体本体502aの前方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K55(図27参照)まわりに回動することで、第2開閉アーム507の上方、つまり第2収納部504の上方を開閉可能である。詳細には、前方側開閉カバー509は、第2収納部504の上方を覆う閉じ位置(図26図30の状態)から、第2収納部504の上方を露出させる開き位置(図31及び図32の状態)までの間で回動可能である。
【0144】
このとき、筐体本体502aにおける閉じ状態での第1開閉アーム506の下方にある第3所定位置513には、粘着テープカートリッジTK5が着脱可能に装着される。粘着テープカートリッジTK5は、上記第1実施形態の粘着テープカートリッジTKと同様、第1ロールR51と、第3ロールR53と、第1ロールR51及び第3ロールR53を連結する連結アーム516とを備えている。
【0145】
第1ロールR51は、連結アーム516により粘着テープカートリッジTK5の後方側において回転自在に支持されており、繰り出しにより消費される(上記第1実施形態と同様の構成の)被印字粘着テープ150を、左右方向の軸心O51(図27参照)まわりに巻回する。このとき、第1収納部503には、粘着テープカートリッジTK5の装着によって、第1ロールR51が上方から受け入れられ、被印字粘着テープ150の巻回の軸心O51が左右方向となる状態で収納される。そして、第1ロールR51は、第1収納部503に収納された状態(粘着テープカートリッジTK5が装着された状態)において当該第1収納部503内で所定の回転方向(図27中のa方向)に回転することで、被印字粘着テープ150を繰り出す。
【0146】
また、筐体本体502aにおける第1収納部503及び第3収納部505の中間上方側には、プラテンローラ512が設けられている。プラテンローラ512は、筐体本体502aに設けられた搬送用モータM51(図27参照)によりギア機構(図示省略)を介して駆動されることで、第1収納部503に収納された第1ロールR51から繰り出される被印字粘着テープ150を、テープ幅方向が左右方向となるテープ姿勢で搬送する。
【0147】
また、第1開閉アーム506に設けられたヘッド保持体510には、印字ヘッド511(図27参照)が備えられている。印字ヘッド511は、上述したように、第1開閉アーム506が回動軸心K51まわりに回動することで、プラテンローラ512に対して相対的に離間・近接可能である。すなわち、第1開閉アーム506が閉じ状態となると、印字ヘッド511がプラテンローラ512に近接し、第1開閉アーム506が開き状態となると、印字ヘッド511がプラテンローラ512から離間する。この印字ヘッド511は、プラテンローラ512により搬送される被印字粘着テープ150を当該プラテンローラ512と協働して挟持するように、ヘッド保持体510のうち閉じ状態での第1開閉アーム506においてプラテンローラ512の上方に対向する位置に配置されている。したがって、第1開閉アーム506が閉じ状態である場合には、印字ヘッド511とプラテンローラ512とは、互いに上下方向に対向して配置される。そして、印字ヘッド511は、プラテンローラ512との間に挟まれた状態の被印字粘着テープ150の基材層153に対し、後述するリボンカートリッジRK5のインクリボンIB5を用いて所望の印字を形成して、上記第1実施形態と同様の印字済み粘着テープ150′とする。なお、上記以外のヘッド保持体510の構成については、後でより詳しく説明する。
【0148】
またこのとき、筐体本体502aにおける閉じ状態での第1開閉アーム506の下方でかつ粘着テープカートリッジTK5の上方となる第4所定位置514には、リボンカートリッジRK5が着脱可能に装着される。リボンカートリッジRK5は、上記第1実施形態と同様、リボン供給ロールR54と、リボン巻き取りロールR55とを備えている。
【0149】
リボン供給ロールR54は、リボンカートリッジRK5の後方側において回転自在に支持されており、リボンカートリッジRK5が装着された状態において所定の回転方向(図27中のD方向)に回転することで、印字ヘッド511による印字形成を行うためのインクリボンIB5を繰り出す。
【0150】
リボン巻き取りロールR55は、リボンカートリッジRK5の前方側において回転自在に支持されており、リボンカートリッジRK5が装着された状態において所定の回転方向(図27中のE方向)に回転することで、印字形成後の使用済みのインクリボンIB5を巻き取る。
【0151】
また、第1開閉アーム506におけるテープ搬送方向に沿った印字ヘッド511の下流側には、リボン巻き取りローラ515が備えられている。リボン巻き取りローラ515は、使用済みのインクリボンIB5を、リボン巻き取りロールR55へガイドする。
【0152】
すなわち、リボン供給ロールR54から繰り出されるインクリボンIB5は、印字ヘッド511とプラテンローラ512との間に挟まれた状態の被印字粘着テープ150のさらに印字ヘッド511側に配置されて印字ヘッド511の下方に接触する。そして、印字ヘッド511からの加熱によりインクリボンIB5のインクが、被印字粘着テープ150の基材層153に転写されて印字形成が実行された後、使用済みのインクリボンIB5が、リボン巻き取りローラ515によりガイドされつつリボン巻き取りロールR55に巻き取られる。
【0153】
連結アーム516は、テープ搬送方向に沿った第3ロールR53の上流側に、例えば略水平なスリット形状を含む引き剥がし部517(図33等参照)を備えている。引き剥がし部517は、上記第1実施形態と同様、第1ロールR51から繰り出されて前方側へと搬送される印字済み粘着テープ150′から、剥離材層151を引き剥がす部位である。引き剥がし部517により印字済み粘着テープ150′から剥離材層151が引き剥がされることで、剥離材層151と、それ以外の基材層153及び粘着剤層152からなる印字済み粘着テープ150″とに分離される。そして、引き剥がされた剥離材層151が巻き取られ巻回されることで、上記第3ロールR53が形成される。また、剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″が後述する巻芯部材540の外周側に巻回されることで、後述する第2ロールR52が形成される。なお、上記以外の連結アーム516の構成については、後でより詳しく説明する。
【0154】
第3ロールR53は、連結アーム516により粘着テープカートリッジTK5の前方側(つまり、テープ搬送方向に沿った第1ロールR51の下流側)において回転自在に支持されており、印字済み粘着テープ150′から引き剥がされた剥離材層151を、左右方向の軸心O53(図27等参照)まわりに巻回する。このとき、第3収納部505には、粘着テープカートリッジTK5の装着によって、第3ロールR53が上方から受け入れられ、剥離材層151の巻回の軸心O53が左右方向となる状態で収納される。そして、第3ロールR53は、第3収納部505に収納された状態(粘着テープカートリッジTK5が装着された状態)において、筐体本体502aに設けられた巻き取り用モータM53(図27参照)によりギア機構(図示省略)を介して駆動され、第3収納部505内で所定の回転方向(図27中のc方向)に回転することで、剥離材層151を巻き取る。
【0155】
また、第2収納部504には、上記第1実施形態と同様、筐体本体502aの前方側の上部に対し開閉可能に接続された支持ブラケットRB5が設けられている。このとき、第2収納部504には、印字済み粘着テープ150′から剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″を順次巻回するための巻芯部材540が上方から受け入れられ、印字済み粘着テープ150″の巻回の軸心O52が左右方向となる状態で、支持ブラケットRB5により軸心O52まわりに回転可能に支持されるように収納される。そして、巻芯部材540が、第2収納部504に収納された状態において、筐体本体502aに設けられた巻き取り用モータM53(図27参照)によりギア機構を介して駆動され、第2収納部504内で所定の回転方向(図27中のb方向)に回転することで、印字済み粘着テープ150″を巻き取って積層する。これにより、巻芯部材540の外周側に印字済み粘着テープ150″が順次巻回されて、第2ロールR52が形成される。
【0156】
このとき、支持ブラケットRB5は、筐体本体502aの前方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K56(図27参照)まわりに回動可能である。詳細には、支持ブラケットRB5は、第2開閉アーム507の閉じ方向側(つまり、閉じ状態での第1開閉アーム506における印字ヘッド511側)に位置し第2ロールR52を着脱不能となる閉じ位置(図27及び図31の状態)から、第2開閉アーム507の開き方向側(つまり、閉じ状態での第1開閉アーム506における印字ヘッド511と反対側)に位置し第2ロールR52を着脱可能となる開き位置(図32及び図33の状態)までの間で回動可能である。
【0157】
なお、上記支持ブラケットRB5及び巻芯部材540については、後でより詳しく説明する。
【0158】
<粘着テープ印刷装置の動作の概略>
次に、粘着テープ印刷装置501の動作の概略について説明する。
【0159】
本実施形態の粘着テープ印刷装置501の基本動作は、上記第1実施形態のテープ印刷装置1とほぼ同様である。すなわち、第3所定位置513に粘着テープカートリッジTK5が装着されると、筐体本体502aの後方側に位置する第1収納部503に第1ロールR51が収納され、筐体本体502aの前方側に位置する第3収納部505に第3ロールR53が収納される。また、筐体本体502aの前方側に位置する第2収納部504には、第2ロールR52を形成するための巻芯部材540が収納される。
【0160】
このとき、プラテンローラ512が駆動されると、第1収納部503に収納された第1ロールR51の回転により繰り出される被印字粘着テープ150が、前方側へ搬送される。そして、搬送される被印字粘着テープ150の基材層153に対し、印字ヘッド511により所望の印字が形成されて、印字済み粘着テープ150′となる。印字形成された印字済み粘着テープ150′は、さらに前方側へ搬送されて引き剥がし部517まで搬送されると、当該引き剥がし部517において剥離材層151が引き剥がされる。引き剥がされた剥離材層151は、下方側へ搬送されて第3収納部505へ導入され、当該第3収納部505内において巻回されて第3ロールR53が形成される。
【0161】
一方、剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″は、さらに前方側へ搬送されて第2収納部504へ導入され、当該第2収納部504内の巻芯部材540の外周側に巻回されて第2ロールR52が形成される。その際、第2ロールR52よりも後方側、つまりテープ搬送方向に沿った第2ロールR52の上流側に設けられたカッター機構が、印字形成されかつ剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″を切断する。これにより、ユーザの所望のタイミングで第2ロールR52に巻回されていく印字済み粘着テープ150″を切断し、切断後は第2ロールR52を第2収納部504から取り出すことができる。
【0162】
<粘着テープ印刷装置の各部の詳細構造>
次に、粘着テープ印刷装置501の各部の詳細構造について順次説明する。
【0163】
<後方側開閉部>
前述したように、第1ロールR51が収納される第1収納部503の上方は、後方側開閉部508により開閉可能である。ところで、上記のようにして印字形成が実行されて印字済み粘着テープ150″が生成されるにつれて、被印字粘着テープ150が消費されるので、第1ロールR51に巻回された被印字粘着テープ150の量が少なくなっていく。したがって、第1収納部503内の第1ロールR51の挙動(例えば、被印字粘着テープ150が消費されて第1ロールR51が小径化しているか否か等)を比較的高い頻度で確認したいという操作者のニーズがある。しかしながら、第1収納部503の上方を開閉する後方側開閉部508を1つの大きな開閉カバーで構成すると、高頻度で当該大きな開閉カバーを開閉することが必要となり、操作者にとっての操作負担が大きい。
【0164】
そこで本実施形態では、第1収納部503の上方を開閉する後方側開閉部508を、前述のように2つの開閉カバー(第1開閉カバー508a及び第2開閉カバー508b)により構成する。すなわち、第1収納部503のうち前方側の上方を第1開閉カバー508aにより開閉可能とすると共に、第1収納部503のうち後方側の上方を第2開閉カバー508bにより開閉可能とする。
【0165】
このとき、筐体本体502aの後方側の上端部には、付勢部材(図示省略。例えば引張コイルばね等)が設けられている。この付勢部材は、第2開閉カバー508bに対し、当該第2開閉カバー508bの閉じ方向に付勢する付勢力を作用させる。そして、第1開閉カバー508aが開き方向に動作していくときには、当該第1開閉カバー508aの外周部518(図28図32参照)に略接触している第2開閉カバー508bの縁部519(図28図32参照)が、当該外周部518からの接触による駆動力を滑りながら受圧する。これにより、縁部519で受圧した駆動力により上記付勢部材の付勢力に抗して、第2開閉カバー508bも、上記第1開閉カバー508aの開き方向への動作に連動して開き方向に動作する。
【0166】
したがって、第1収納部503内の第1ロールR51の挙動を確認したい場合には、操作者は、第1開閉カバー508aを閉じ状態としたまま、第2開閉カバー508bのみを開き方向へ手動操作すればよい。操作者がこの操作が行うと、第2開閉カバー508bのみが開き方向に動作して開き状態となって、第1収納部503のうち後方側の上方のみが開放した状態(図28の状態)となる。
【0167】
一方、第1収納部503の上方を大きく開放して第1ロールR51を収納したい(又は取り出したい)場合には、操作者は、第1開閉カバー508aのみを開き方向へ手動操作すればよい。操作者がこの操作が行うと、第1開閉カバー508aが開き方向に動作していくとき、第2開閉カバー508bの縁部519が、当該第1開閉カバー508aの外周部518からの接触による駆動力を滑りながら受圧すると共に、当該受圧した駆動力により上記付勢部材の付勢力に抗して、当該第1開閉カバー508aの開き方向への動作に連動して自動的に第2開閉カバー508bも開き方向に動作する。これにより、第1開閉カバー508a及び第2開閉カバー508bが共に開き状態となって、第1収納部503の上方の全体が大きく開放した状態(図29図32の状態)となる。
【0168】
なお、第1ロールR51の収納(又は取り出し)後に、操作者が第1開閉カバー508aを閉じ方向へ手動操作することで、上記付勢部材の付勢力により、第1開閉カバー508aの閉じ方向の動作に連動して自動的に第2開閉カバー508bも閉じ方向に動作する。これにより、第1開閉カバー508a及び第2開閉カバー508bが共に閉じ状態となって、第1収納部504の上方の略全部が閉鎖した状態(図26の状態)となる。
【0169】
<粘着テープカットリッジ>
図33図35において、粘着テープカートリッジTK5は、前述したように、第1ロールR51と、第3ロールR53と、連結アーム516とを備えている。連結アーム516は、上記第1実施形態と同様、後方側に設けられた左・右一対の第1ブラケット部520,520と、前方側に設けられた左・右一対の第2ブラケット部521,521とを備えている。なお、図34中では、第1ロールR51において軸心O51まわりに巻回される被印字粘着テープ150、及び、第3ロールR53において軸心O53まわりに巻回される剥離材層151の図示を省略すると共に、第1ロールR51及び第3ロールR53を構成する部材の一部を省略して図示している。
【0170】
第1ブラケット部520,520は、第1ロールR51を、軸心O51に沿った左・右両側(一方側及び他方側)から挟みこむようにして当該軸心O51まわりに回転可能に保持する。これら第1ブラケット部520,520は、上端部において左右方向に略沿って延設された第1接続部522により第1ロールR51の外径との干渉を回避しつつ接続されている。
【0171】
第2ブラケット部521,521は、第3ロールR53を、軸心O53に沿った左・右両側(一方側及び他方側)から挟みこむようにして当該軸心O53まわりに回転可能に保持する。これら第2ブラケット部521,521は、上端部において左右方向に略沿って延設された第2接続部523により接続されている。
【0172】
そして、後方側の第1ブラケット部520,520及び第1接続部522と、前方側の第2ブラケット部521,521及び第2接続部523とは、左・右一対のロール連結ビーム部524,524により連結されている。
【0173】
ここで、前述したように、粘着テープカートリッジTK5の使用時には、第1ロールR51から被印字粘着テープ150が繰り出されて搬送されることで、当該被印字粘着テープ150が消費される。一方、第3ロールR53には、被印字粘着テープ150が搬送されて印字形成された印字済み粘着テープ150′から、上記引き剥がし部517により引き剥がされた剥離材層151が、軸心O53まわりに巻回される。
【0174】
上記のような使用態様になる結果、図36に示すように、粘着テープカートリッジTK5の未使用時(あるいは使用歴が短いとき)では、第1ロールR51にはまだ繰り出されていない被印字粘着テープ150が多く残存していると共に、第3ロールR53には剥離材層151がほとんど巻回していない(あるいはあまり巻回していない)。したがって、この状態では、粘着テープカートリッジTK5全体の重量分布としては、第1ロールR51側の方がより重くなり、粘着テープカートリッジTK5の重心位置CGは、第1ロールR51側に位置する。そして、図37に示すように、粘着テープカートリッジTK5が比較的長時間使用された後(粘着テープカートリッジTK5の使用歴が長いとき)では、第1ロールR51においてまだ繰り出されず残存している被印字粘着テープ150が少なくなると共に、第3ロールR53に巻回された剥離材層151の量が多くなる。したがって、この状態では、粘着テープカートリッジTK5全体の重量分布としては、第3ロールR51側の方がより重くなり、粘着テープカートリッジTK5の重心位置CGは、第3ロールR51側に位置する。
【0175】
上記のように、本実施形態においては、粘着テープカートリッジTK5の使用歴の長短により、第1ロールR51側と第3ロールR53側との重量バランスが変化する。この結果、粘着テープカートリッジTK5を取り扱う際に、操作者が両手で第1ロールR51側の部分と第3ロールR53側の部分とを持つようにすると、当該粘着テープカートリッジTK5の使用歴の長短により上記重量バランスが異なることとなり、取り扱いしづらい。
【0176】
そこで本実施形態では、図33図35に示すように、第1ロールR51と第3ロールR53とを連結する連結アーム516のうち後方側(第1ロールR51側)の左・右両側それぞれに、左・右一対の取手部525,525が前後方向に沿って延設されている。詳細には、取手部525,525は、連結アーム516のうち後方側の左・右両側に位置する第1ブラケット部520,520それぞれから、左右方向に沿った外方に突出するように、設けられている。したがって、粘着テープカートリッジTK5を持ち上げる際には、操作者は、第1ロールR51と第3ロールR53とを前後方向に位置させた状態で、第1ブラケット部520,520それぞれから左右方向に突出した取手部525,525を左手及び右手でそれぞれ把持すればよい。
【0177】
そして、本実施形態ではさらに、取手部525,525の後方側の端部に、把持時の滑りを防止する滑り防止部525a,525aが備えられている。したがって、取手部525,525を把持する際には、操作者は、滑り防止部525a,525aを左手及び右手の指先でそれぞれつまむようにして支持すればよい。
【0178】
このとき、滑り防止部525a,525aは、第1ロールR51の径方向における位置が当該第1ロールR51の外径との干渉を防止しつつ設けられる第1接続部522よりも径方向内側となるように配置されると共に、第1ロールR51の径方向に沿った寸法が取手部525,525の他の部位よりも大きくなるように構成されている。
【0179】
ここで、粘着テープカートリッジTK5の使用歴の長短に基づく当該粘着テープカートリッジTK5全体の重量バランスの違いにより、操作者が取手部525,525を把持して粘着テープカートリッジTK5を持ち上げたときの、当該粘着テープカートリッジTK5の傾斜角度が種々異なる場合がある。例えば、粘着テープカートリッジTK5の未使用時(あるいは使用歴が短いとき)に対応する図36に示す例では、粘着テープカートリッジTK5の傾斜角度は比較的緩やかであるのに対し、粘着テープカートリッジTK5が比較的長時間使用された後(粘着テープカートリッジTK5の使用歴が長いとき)に対応する図37に示す例では、粘着テープカートリッジTK5の傾斜角度はかなり急である。そこで本実施形態は、滑り防止部525a,525aが、左右方向から見て略部分円弧状の形状となっている。
【0180】
<ヘッド保持体>
図33図34図38、及び図39おいて、本実施形態では、第1開閉アーム506に設けられたヘッド保持体510が、上記印字ヘッド511と、上記リボン巻き取りローラ515と、回動部材527とを備えている。なお、図34中では、粘着テープカートリッジTK5と共に、第1開閉アーム506に設けられたヘッド保持体510、及び、筐体本体502aに設けられたプラテンローラ512も図示している。また、図38は、第1開閉アーム506が開き状態である場合に対応し、図39は、第1開閉アーム506が閉じ状態である場合に対応する。また、図38(a)及び図39(a)中には、ヘッド保持体510の左側面側を図示し、図38(b)及び図39(b)中には、ヘッド保持体510の右側面側を図示している。
【0181】
印字ヘッド511は、前述したように、第1開閉アーム506が上記回動軸心K51まわりに回動することで、上記プラテンローラ512に対して相対的に離反・近接可能である。すなわち、第1開閉アーム506が閉じ状態となると、印字ヘッド511がプラテンローラ512に近接し、第1開閉アーム506が開き状態となると、印字ヘッド511がプラテンローラ512から離間する。
【0182】
回動部材527は、印字ヘッド511の近傍に設けられた所定の回動軸心K57(図38等参照)まわりに回動可能であり、印字ヘッド511の近傍に設けられたヘッドカバー部527bと、ヘッドカバー部527bの左・右両側に設けられた左・右一対の略3の字状の側板部527a,527aとを備えている。
【0183】
ヘッドカバー部527bは、印字ヘッド511がプラテンローラ512から離間して露出したときには、当該印字ヘッド511のプラテンローラ512側を保護し、上記印字形成の実行時には、印字ヘッド511のプラテンローラ512側から退避して当該プラテンローラ512側を露出させるように構成されている。詳細には、ヘッドカバー部527bは、回動部材527全体が上記回動軸心K57まわりに回動することで、印字ヘッド511のプラテンローラ512側を覆う覆い位置(図38(a)及び図38(b)の状態)と、印字ヘッド511のプラテンローラ512側を露出させる露出位置(図39(a)及び図39(b)の状態)とに切り替え可能となっている。
【0184】
このとき、ヘッド保持体510の左側面側には、引張コイルばね529が設けられている。引張コイルばね529は、左方側の側板部527aに対し、矢印z方向に付勢する付勢力を作用させる。
【0185】
側板部527a,527aは、回動軸心K57まわりに回動可能である。また、側板部527a,527aの縁部527c,527cは、第1開閉アーム506の開閉動作に連動するプラテンローラ512と印字ヘッド511との相対的な近接動作に伴って生じる(詳細には、第1開閉アーム506の閉じ動作によるプラテンローラ512と印字ヘッド511との近接により生じる)、プラテンローラ512の軸部512aからの力を受圧可能となっている。すなわち、第1開閉アーム506が閉じ状態となるときには、側板部527a,527aの縁部527c,527cは、上方側からプラテンローラ512の軸部512aにより上方側に押されるようになっている。
【0186】
そして、側板部527a,527aの縁部527c,527cにおけるプラテンローラ512の軸部512aからの力の受圧の有無に応じて、回動部材527全体は、ヘッドカバー部527bが覆い位置となる状態、又は、ヘッドカバー部527bが露出位置となる状態へ選択的に回動されるようになっている。
【0187】
すなわち、図38に示すように、第1開閉アーム506が開き状態であって、側板部527a,527aの縁部527c,527cがプラテンローラ512の軸部512aからの力を受圧していないときには、引張コイルばね529の付勢力により、回動部材527全体はヘッドカバー部527bが覆い位置となる状態となっている。
【0188】
そして、図39に示すように、第1開閉アーム506が閉じ状態となったときには、側板部527a,527aの縁部527c,527cがプラテンローラ512の軸部512aから力を受圧することにより、引張コイルばね529の付勢力に抗して、回動部材527全体はヘッドカバー部527bが露出位置となる状態へ回動される。なお、ヘッドカバー部527bは、上記のようにして露出位置へ回動された状態では、印字ヘッド511と上記リボン巻き取りローラ515との間に生じる空間に潜り込むように挿入配置される。
【0189】
その後、図38に示すように、再び第1開閉アーム506が開き状態となったときには、側板部527a,527aの縁部527c,527cがプラテンローラ512の軸部512aからの力を受圧しないことにより、引張コイルばね529の付勢力により、回動部材527全体はヘッドカバー部527bが覆い位置となる状態へ回動される。
【0190】
またこのとき、ヘッド保持体510の右側面側には、第1開閉アーム506の開閉を検出するためのリミットスイッチSWが設けられている。リミットスイッチSWは、第1開閉アーム506が開き状態であることを検出する開き検出位置(図38(b)の状態)と、第1開閉アーム506が閉じ状態であることを検出する閉じ検出位置(図39(b)の状態)とに切り替え可能な回転レバー528を備えている。
【0191】
すなわち、第1開閉アーム506が閉じ状態であるときには、図38に示すように、回転レバー528は閉じ検出位置に位置する。この場合、リミットスイッチSWは、第1開閉アーム506が閉じ状態であることを検出する。そして、第1開閉アーム506が開き状態となったときには、図39に示すように、回転レバー528は右方側の側板部527aにより上方側に押し上げられて開き検出位置まで回転する。この場合、リミットスイッチSWは、第1開閉アーム506が開き状態となったことを検出する。
【0192】
<支持ブラケット>
図33及び図40図47において、支持ブラケットRB5は、前述したように、巻芯部材540において印字済み粘着テープ150″が巻回された第2ロールR52を、軸心O52まわりに回動可能に支持する。なお、図40図43中では、第2ロールR52の図示を省略している。また、支持ブラケットRB5は、第2ロールR52を着脱不能となる閉じ位置から、第2ロールR52を着脱可能となる開き位置までの間で回動可能である。そして、上記第1実施形態と同様、支持ブラケットRB5が閉じ位置に位置するときに、第2ロールR52(巻芯部材540)が回転することで上記の印字形成が実行されて、巻芯部材540において印字済み粘着テープ150″の巻回が行われる。
【0193】
このとき、支持ブラケットRB5は、上記第1実施形態と同様、第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52を備えている。これら第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52は、第2ロールR52の軸方向である軸心O52方向に沿った左・右両側に、当該第2ロールR52を挟み込むように対向してそれぞれ配置されており、左右方向に沿って互いに遠近可能となっている。この例では、第2ブラケットRB52のみが左右方向に移動可能であり、第1ブラケットRB51の左右方向位置は固定されている。また、支持ブラケットRB5には、第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52の下部を連結可能な補強板538(図41図43参照)が設けられている。
【0194】
第1ブラケットRB51は、略円形状の円形部531aと、円形部531aから径方向に膨出した基部532aとを備えており、第2ブラケットRB52は、略円形状の円形部531bと、円形部531bから径方向に膨出した基部532bとを備えている。
【0195】
第1ブラケットRB51の基部532aの内側(第2ブラケットRB52の基部532bに対向する側)には、圧縮ばね534が設けられている。圧縮ばね534は、第2ブラケットRB52の基部532bの内側(第1ブラケットRB51の基部532aに対向する側)に設けられたばね受け533に対し、第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52を互いに離間する方向(この例では、第2ブラケットRB52を第1ブラケットRB51から離間する方向)に付勢する付勢力を作用させる。
【0196】
本実施形態では、第2ブラケットRB52の円形部531bの外側(第1ブラケットRB51の基部532aに対向する側とは反対側)には、傾斜カム部535が設けられている。傾斜カム部535は、支持ブラケットRB5(第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52)が開き位置から閉じ位置に向かって回動するのに伴って、圧縮ばね534の付勢力に抗して第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52を互いに近接させる力(この例では、第2ブラケットRB52を第1ブラケットRB51に近接させる力)を、筐体本体502aの壁部536から受圧する。すなわち、支持ブラケットRB5が開き位置から閉じ位置に向かって回動するのに伴って、傾斜カム部535は、筐体本体502aの壁部536により左方側に押されるようになっている。
【0197】
上記構成により、操作者が支持ブラケットRB5を閉じ位置から開き位置へ回動させると、支持ブラケットRB5が閉じ位置から開き位置に向かって回動するにつれて(支持ブラケットRB5の態様が図44図45図46図47に推移するにつれて)、圧縮ばね534の付勢力により、第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52が互いに離間する方向に相対移動する(この例では、第2ブラケットRB52が第1ブラケットRB51から離間する方向に移動する)。これにより、支持ブラケットRB5が開き位置に位置する状態(図33図40図42、及び図47の状態)で、上記のように離間した状態の第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52の間から第2ロールR52(巻芯部材540)が着脱可能となる。
【0198】
一方、例えば新規に第2ロールR52(巻芯部材540)を装着する際に、操作者が、上記のように離間した状態の第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52の間に第2ロールR52(巻芯部材540)を配置した後、支持ブラケットRB5を開き位置から閉じ位置へ回動させると、支持ブラケットRB5が開き位置から閉じ位置に向かって回動するにつれて(支持ブラケットRB5の態様が図47図46図45図44と推移するにつれて)、傾斜カム部535が筐体本体502aの壁部536から受圧する力により、圧縮ばね534の付勢力に抗するような力が第2ブラケットRB52に作用して、第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52が互いに近接する方向に相対移動する(この例では、第2ブラケットRB52が第1ブラケットRB51に近接する方向に移動する)。これにより、支持ブラケットRB5が閉じ位置に位置する状態(図44の状態)で第2ロールR52(巻芯部材540)が着脱不能となって装着される。
【0199】
また、支持ブラケットRB5が閉じ位置に位置する状態(図44の状態)では、筐体本体502aの前方側かつ左方側に設けられた駆動伝達ギア537aに対し、第1ブラケットRB51に設けられた被駆動ギア537b(図40参照)が嵌合する。また、駆動伝達ギア537aは、筐体本体502aの前方側に設けられたギア機構を介し、前述の巻き取り用モータM53の出力軸(図示省略)に作動連結されている。この結果、巻き取り用モータM53が発生した駆動力は、支持ブラケットRB5が上記閉じ位置に位置する状態では、筐体本体502aの前方側に設けられたギア機構、駆動伝達ギア537a、被駆動ギア537bを介し、第1ブラケットRB51に伝達される。そして、第1ブラケットRB51に伝達された上記駆動力が第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52の間に装着された第2ロールR52(巻芯部材540)へ伝達されることで、当該第2ロールR52(巻芯部材540)が回転駆動する。
【0200】
また、支持ブラケットRB5(第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52)が閉じ位置から回動して開き位置へ到達したとき(図33図40図42、及び図47の状態のとき)には、筐体本体502aの前方側かつ右方側に設けられた突起539aに対し、第2ブラケットRB52の円形部531bの縁部に設けられた凹部539bが係合すると共に、上記補強板538が第2開閉アーム507の内側の面に突き当たる(図33参照)ことで、支持ブラケットRB5のそれ以降の回動を防止するようになっている。
【0201】
<巻芯部材540>
図48図50において、巻芯部材540は、上記軸心O52を軸とする略円筒状の内筒541と、第1外筒542と、第2外筒543とを備えている。
【0202】
第1外筒542は、内筒541の軸方向(すなわち軸心O52方向である左右方向)に沿って一方側端部(詳細には右端部)の外周側に装着される。この第1外筒542は、略円筒状の第1円筒部545と、第1円筒部545の右端部に一体的に形成された略円環形状の第1フランジ部546とを備えている。
【0203】
第2外筒543は、内筒541の軸方向(すなわち軸心O53方向である左右方向)に沿って他方側端部(詳細には左端部)の外周側に装着される。この第2外筒543は、略円筒状の第2円筒部547と、第2円筒部547の左端部に一体的に形成された略円環形状の第2フランジ部548とを備えている。
【0204】
すなわち、内筒541に対し第1外筒542及び第2外筒543が装着された状態では、第1フランジ部546及び第2フランジ部548は、互いに対向して配置され、これら第1フランジ部546及び第2フランジ部548の間には、上記印字済み粘着テープ150″を受け入れ可能な空間が形成される。
【0205】
また、内筒541に対し第1外筒542及び第2外筒543が装着された状態では、第1円筒部545及び第2円筒部547は、第1フランジ部546及び第2フランジ部548を接続するように軸心O52に略沿って延設され、これら第1円筒部545及び第2円筒部547の外周側(言い換えれば、第1フランジ部546及び第2フランジ部548の間の空間)には、略円筒状の紙芯544が装着可能である。紙芯544は、前述の引き剥がし部517において印字済み粘着テープ150′から剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″を、テープ幅方向が左右方向となるように、外周側に巻き付けるための部材である。なお、図48中では、第1円筒部545及び第2円筒部547の外周側に紙芯544が装着されていない状態を図示し、図49中では、紙芯544の外周側に印字済み粘着テープ150″が巻き付けられていない状態を図示している。
【0206】
ここで、巻芯部材540の組み上げ手順の一例について説明する。すなわち、巻芯部材540を組み上げる際には、まず、第2外筒543の第2円筒部547が、内筒541の左端部の外周側に外挿される。この時点では、第2円筒部547の外周側にまだ紙芯544が装着されておらず、第2フランジ部548を含む第2外筒543は、左右方向への移動可能となっている。そして、第2外筒543が、紙芯544の幅方向寸法に対応するように、左右方向に移動され、紙芯544が、左端部が第2外筒543における第2フランジ部548の右端面548aに接触するように、左端部が当該第2フランジ部548によって位置決めされつつ、第2円筒部547の外周側に装着される。第2円筒部547の外周側に紙芯544が装着されたときには、第2フランジ部548を含む第2外筒543は、内筒541の外周側に固定された状態となって、左右方向に移動不能となる。そして、第1フランジ部546を含む第1外筒542が、外周側に紙芯544が存在する内筒541の右端部の外周部に取り外し可能に取り付けられる。このとき、紙芯544は、右端部が第1外筒542における第1フランジ部546の左端面546aに接触するように、右端部が当該第1フランジ部546によって位置決めされる。以上により、巻芯部材540が組み上がる。
【0207】
そして、巻芯部材540が上記支持ブラケットRB5により支持されるように装着された状態で前述の第2収納部504に収納されると、上記印字済み粘着テープ150″の巻き取りが行われる。すなわち、紙芯544の外周側に印字済み粘着テープ150″が順次巻き付けられつつ、巻芯部材540全体が軸心O52まわりに回転する。これにより、紙芯544の外周側に印字済み粘着テープ150″が順次巻き付けられて積層し、第2ロールR52が形成される。このとき、上記のような巻き付け動作を開始するときの円滑化を図るために、紙芯544には、リーダテープ580が設けられている(図49参照)。リーダテープ580の略蛇頭形状(形状はこれには限られない)の先端部580aは、紙芯544の外方へ向かって延出されている。この先端部580aには、印字済み粘着テープ150″に備えられた粘着剤層152が付着されて接続される(図34参照)。これにより、紙芯544を含む巻芯部材540全体が軸心O52まわりに回転することで、リーダテープ580の先端部580aに接続された印字済み粘着テープ150″が、紙芯544側に引っ張り込まれて、順次、紙芯544の外周部に巻き付けられて積層することで、第2ロールR52が形成される。なお、上記先端部580aに予め粘着剤層を設けていてもよい。この場合には、上記印字済み粘着テープ150″のように印字済みテープ自体に粘着層を備えていない構成のテープ(印字済み非粘着テープ)を、上記のように紙芯544の外周部に巻き付けることもできる。
【0208】
またこのとき、上記2つのフランジ部(第1フランジ部546及び第2フランジ部548)のうち、第2フランジ部548は内筒541に固定される構造であるが、第1フランジ部546は内筒541から取り外し可能である。これにより、巻芯部材540の回転と共に、上記第1フランジ部546及び第2フランジ部548の間の空間に順次印字済み粘着テープ150″が導入され、第1円筒部545及び第2円筒部547に取り付けた紙芯544に印字済み粘着テープ150″が積層されて第2ロールR52が形成されると、第1フランジ部546を含む第1外筒542が内筒541から取り外される。そして、内筒541のうち第1外筒542を取り外した側から、第2ロールR52が左右方向に沿って抜き出される。
【0209】
ここで、印字済み粘着テープ150″は、前述のように粘着剤層152を備えていることから、上記のように積層された状態において第2ロールR52のロール側面に粘着剤が現れている場合があり得る。この場合、当該粘着剤によって第2ロールR52が第2フランジ部548に貼り付き、上述の左右方向への抜き出しが困難となるおそれがある。
【0210】
そこで本実施形態では、第2フランジ部548の略円環形状のうち軸心O52を挟んで径方向に対向する2箇所に、開口穴548b,548bが設けられている。なお、開口穴548bを、第2フランジ部548の略円環形状のうち当該2箇所を含む3箇所以上に設けてもよい。このとき、各開口穴548b,548bは、所定の第1径方向位置P51からそれより内周側の第2径方向位置P52までの径方向寸法と、所定の周方向寸法とを備えている。第2径方向位置P52は、第1円筒部545及び第2円筒部547に装着される紙芯544の外径の位置P53よりも内周側となるように、詳細には、第2フランジ部548の径方向内側端に略一致するように、設定されている。これにより、図50に示すように、上記のように第2ロールR52が形成されたとき、紙芯544の少なくとも一部(図50中の斜線部分)が、上記第2フランジ部548の開口穴548b,548bを介し、左右方向に露出される。
【0211】
またこのとき、各開口穴548b,548bは、径方向内側の縁部548baの長さが径方向外側の縁部548bbの長さよりも長い略台形形状となっている。なお、各開口穴548b,548bを、径方向内側の縁部の長さが径方向外側の縁部の長さよりも長い略三角形形状としてもよい。
【0212】
<粘着保持部>
図34及び図51において、前述したように、上記第1実施形態と同様、粘着テープカートリッジTK5が筐体本体502aに装着されると、第1収納部503に収納された第1ロールR51の回転により被印字粘着テープ150が繰り出されて、前方側へ搬送される。そして、搬送される被印字粘着テープ150の基材層153に対し、印字ヘッド511により所望の印字が形成されて、印字済み粘着テープ150′となる。印字形成された印字済み粘着テープ150′は、さらに前方側へ搬送されて、引き剥がし部517において剥離材層151が引き剥がされる。引き剥がされた剥離材層151は、下方側へ搬送されて第3収納部505へ導入され、当該第3収納部505内において巻き取られて巻回されることで、第3ロールR53が形成される。また、剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″は、さらに前方側へ搬送されて第2収納部504へ導入され、当該第2収納部504内の巻芯部材540の外周側に巻回されることで、第2ロールR52が形成される。
【0213】
そして、前述のカッター機構により印字済み粘着テープ150″が切断されると、操作者により粘着テープカートリッジTK5を筐体本体502aから取り外して移動させる等が行われる場合がある。このとき、印字済み粘着テープ150″は、印字済み粘着テープ150′から剥離材層151が引き剥がされることで形成されたものであるので、粘着剤層152が露出している。本実施形態においては、粘着テープカートリッジTK5の前方側に位置する引き剥がし部517の近傍に、テープ接続機構550が設けられている。なお、テープ接続機構550は、図34及び図51図54にのみ図示されており、他の図では省略されている。
【0214】
テープ接続機構550には、筐体本体502aへ装着される前に粘着テープカートリッジTK5が単体で取り扱われる際に上記印字済み粘着テープ150″の露出した粘着剤層152を仮止めする(再剥離可能に粘着する)と共に、粘着テープカートリッジTK5を筐体本体502aへ装着して第2ロールR52の生成を開始する場合に備えるために、粘着保持部551が設けられている。粘着保持部551は、凹部551aと、凹部551aの左・右両側にそれぞれ設けられた粘着部551b,551bとを備えている。
【0215】
凹部551aは、印字済み粘着テープ150″の幅よりも小さく、上記リーダテープ580の先端部580aの幅よりも大きな幅方向寸法を備えている。この凹部551aは、後述のように当該凹部551aの左・右両側に位置する粘着部551b,551bに跨って粘着される印字済み粘着テープ150″の露出した粘着剤層152のうち、幅方向略中央に位置する中央領域を、空中に露出された状態で保持する。このとき、凹部551aは、上記紙芯544から外方に向かって延出されたリーダテープ580の先端部580aを受け入れ可能に構成されている。
【0216】
粘着部551b,551bは、表面に鋸歯状の突起が形成されることにより離型処理されている。この粘着部551b,551bは、印字済み粘着テープ150″の露出した粘着剤層152のうち、上記中央領域の幅方向両側に位置する両側領域を、上記凹部551aに受け入れられたリーダテープ580の先端部580aに対しテープ厚さ方向に離間した状態としつつ、再剥離可能に粘着させて保持する。
【0217】
また、テープ接続機構550には、略T字状の切り替え部材552が取り付けられている。切り替え部材552には、凹部551aに位置するように付着部552aが備えられている。付着部552aには、リーダテープ580の先端部580aが、切り替え部材552の左・右両端部に設けられた凸部552c,552cに引っ掛けられつつ付着される。また、切り替え部材552は、テープ接続機構550に設けられた所定の回動軸心まわりに回動可能である。詳細には、切り替え部材552は、離間位置(図52及び図54の状態)と、密着位置(図53の状態)との間を回動(切り替え移動)可能である。
【0218】
離間位置は、付着部552aが、凹部551aにより露出状態で保持された印字済み粘着テープ150″の上記中央領域側とは反対側に移動した状態となる位置である。この離間位置では、付着部552aに付着させたリーダテープ580の先端部580aと、上記印字済み粘着テープ150″の中央領域とを、テープ厚さ方向に離間した状態とすることができる。
【0219】
密着位置は、付着部552aが、凹部551aにより露出状態で保持された印字済み粘着テープ150″の上記中央領域側に移動した状態となる位置である。この密着位置では、付着部552aに付着させたリーダテープ580の先端部580aと、上記印字済み粘着テープ150″の中央領域とを、テープ厚さ方向に近接させて互いに密着させることができる。
【0220】
また、テープ接続機構550には、第2ロールR52のうち、引き剥がし部517において剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″側の領域を覆うために、ひさし状に垂れ下がったカバー部553が設けられている。
【0221】
したがって、印字済み粘着テープ150″の露出した粘着剤層152を仮止めする場合には、操作者は、印字済み粘着テープ150″の上記両側領域を粘着部551b,551bに粘着させればよい。そして、第2ロールR52の生成を開始する場合には、操作者は、リーダテープ580と上記仮止めされた印字済み粘着テープ150″とを連結させればよい。
【0222】
ここで、図52図54を参照しつつ、リーダテープ580と上記仮止めされた印字済み粘着テープ150″との連結手順の一例について説明する。すなわち、まず、図52に示すように、操作者は、リーダテープ580の先端部580aを、予め離間位置にした切り替え部材552の凸部552c,552cに対し引っ掛けつつ付着部552aに対し付着させた後、切り替え部材552における付着部552aとは反対側に備えられた略平板状の平板部552b(図51も参照)を指で押す(図52中の白矢印参照)ことで、切り替え部材552を密着位置に切り替える(図53の状態とする)。これにより、付着部552aに付着させたリーダテープ580の先端部580aを、印字済み粘着テープ150″の上記中央領域に近接させて(図52中の矢印参照)密着させる。このとき、平板部552bは、付着部552aに先端部580aが付着されるリーダテープ580の幅よりも大きな幅方向寸法を備えており(図51参照)、操作者は平板部552bを当該リーダテープ580に触れないように指で押すことができる。
【0223】
その後、図53に示すように、操作者は、印字済み粘着テープ150″の上記中央領域の上から切り替え部材552の付着部552aを指で押す(図53中の白矢印参照)ことで、切り替え部材552を離間位置に切り替える(図54の状態とする)。このとき、リーダテープ580側に押された印字済み粘着テープ150″の上記中央領域は、リーダテープ580側に撓んで、当該中央領域の粘着剤によりリーダテープ580の先端部580aと粘着する。これにより、リーダテープ580と印字済み粘着テープ150″とが連結される。またこのとき、切り替え部材552が密着位置から離間位置に切り替わったときに音がするようにしておけば、切り替え部材552が密着位置から離間位置に切り替わったこと、言い換えれば、リーダテープ580の先端部580aと印字済み粘着テープ150″の上記中央領域とが粘着したことを、操作者に対し報知することができる。
【0224】
そして、図54に示すように、上述のようにして紙芯544を含む巻芯部材540全体が回転することで、リーダテープ580の先端部580aが上記凸部552c,552cから外れて紙芯544側に引っ張り込まれ(図54中の矢印参照)て、順次、紙芯544の外周部に巻き付けられて積層することで、第2ロールR52が形成される。
【0225】
<本実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態においては、後方側開閉部508を、2つの開閉カバー(第1開閉カバー508a及び第2開閉カバー508b)により構成する。すなわち、第1収納部503のうち前方側の上方を第1開閉カバー508aで開閉可能とすると共に、第1収納部503のうち後方側の上方を、第1開閉カバー508aとは別個に第2開閉カバー508bで開閉可能とする。したがって、操作者が上記第1収納部503内の第1ロールR51の挙動を確認したい場合には、第1開閉カバー508aを閉じ状態としたまま、第2開閉カバー508bのみを開き状態とすればよい。これにより、第1収納部503全体を大きく開放することなく、簡便な操作で被印字粘着テープ150の状態を目視確認することができる。
【0226】
一方、第2開閉カバー508bは、その縁部519が、第1開閉カバー508aの開き方向動作時に当該第1開閉カバー508aの外周部518aからの駆動力を受圧する。したがって、操作者が例えば第1収納部503の上方を大きく開放して第1ロールR51を収納したい(又は取り出したい)場合には、第1開閉カバー508aのみを開き方向へ手動操作すればよい。これにより、第1開閉カバー508aが開き方向に動作していくとき、第2開閉カバー508bの縁部519が当該第1開閉カバー508aの外周部518aからの駆動力を受圧することによって、第1開閉カバー508aの動作に連動して自動的に第2開閉カバー508bも開き方向に動作する。この結果、第1開閉カバー508a及び第2開閉カバー508b共に開き状態として第1収納部503全体を大きく開放させ、円滑に第1ロールR51の収納(又は取り出し)を行うことができる。なお、収納(又は取り出し)後には、第1開閉カバー508aを閉じ方向へ手動操作することで、筐体本体502aの後方側の上端部に設けられた付勢部材の付勢力により、第1開閉カバー508aの閉じ方向の動作に連動して自動的に第2開閉カバー508bも閉じ方向に動作する。これにより、第1収納部503の上方略全体を閉鎖することができる。
【0227】
以上のように、本実施形態によれば、第1収納部503への第1ロールR51の収納・取り出し時における操作性を悪化させることなく、簡便な操作で第1収納部503内の第1ロールR51の状態を目視確認することができる。
【0228】
また、本実施形態では特に、第1開閉カバー508aの回動軸心K53が第1ロールR51のロール中心R50よりも後方側であることにより、第1開閉カバー508aを開き方向へ手動操作して第1開閉カバー508aと第2開閉カバー508bとを共に開き状態とするだけで、確実に第1収納部503内の第1ロールR51の上方を大きく開放することができる。
【0229】
また、本実施形態では特に、第1開閉カバー508aの回動軸心K53、第2開閉カバー508bの回動軸心K54、及び、第1収納部503に収納された第1ロールR51のロール中心R50のうち、第2開閉カバー508bの回動軸心K54が、最も高い位置にある。この結果、第2開閉カバー508bにより開閉される第1収納部503の上方空間の大きさ(言い換えれば第2開閉カバー508b自体の大きさ)をなるべく小さくし、確実に簡便な操作で第1ロールR51の状態を目視確認することができる。
【0230】
また、本実施形態においては、第1ロールR51と第3ロールR53とを連結する連結アーム516の左・右両側それぞれに、左・右一対の取手部525,525を設ける。これにより、操作者から見て第1ロールR51と第3ロールR53とを前後方向に位置させた状態で、左手及び右手で両側から取手部525,525を把持することで、粘着テープカートリッジTK5を持ち上げることができる。このようにして2つのロール(第1ロールR51及び第3ロールR53)を前後方向にしつつ粘着テープカートリッジTK5を取り扱うことができるので、上記のように第1ロールR51側と第3ロールR52側との重量バランスがどのような状態であったとしても、その影響を受けにくくすることができる。そして、本実施形態ではさらに、上記取手部525,525の後方側の端部に滑り防止部525a,525aを設けている。これにより、操作者は、両手の指先で滑り防止部525a,525aをつまむようにして支持することで、指先の滑りを防止しつつ取手部525,525全体を左右の手で把持することができる。
【0231】
以上の結果、本実施形態の粘着テープカートリッジTK5は、使用歴の長短に関係なく良好かつ確実に操作者が把持することができ、取り扱い性を向上することができる。
【0232】
また、本実施形態では特に、操作者は、第1ロールR51を保持する左・右一対の第1ブラケット部520,520それぞれから左右方向に突出した取手部525,525を左右両手でそれぞれ把持し、粘着テープカートリッジTK5を持ち上げることができる。この結果、確実に粘着テープカートリッジTK5の取り扱い性を向上することができる。
【0233】
また、本実施形態では特に、第1接続部522は、滑り防止部525a,525aよりも径方向外側に配置される。これにより、第1ロールR51の外径との干渉を防止しつつ設けられる第1接続部522の位置を、なるべく径方向外側とすることができる。この結果、第1ロールR51の最大外径をより大きくすることができるので、1つの粘着テープカートリッジTK5から繰り出し可能な被印字粘着テープ150の長さを長くすることができる。
【0234】
また、本実施形態では特に、滑り防止部525a,525aは、第1ロールR51の径方向に沿った寸法が、取手部525,525の他の部位よりも大きくなるように構成されている。取手部525,525のうち他の部位よりも大きくなった部位を滑り防止部525a,525aとすることで、操作者にとっての把持しやすさ、滑りにくさを確実に向上することができる。
【0235】
また、本実施形態では特に、滑り防止部525a,525aの形状を部分円弧状とすることにより、前述のように使用歴の長短により粘着テープカートリッジTK5の傾斜角度が種々異なったとしても、滑り防止部525a,525aに対する両手の指先でつまんだ状態を確実に維持し、良好な取り扱い性を維持することができる。
【0236】
また、本実施形態では特に、第1ロールR51は、被印字粘着テープ150を巻回する。また、第3ロールR53は、印字済み粘着テープ150′から引き剥がされた剥離材層151を巻回する。これにより、被印字粘着テープ150を繰り出しつつ剥離材層151を引き剥がして使用される粘着テープカートリッジTK5において、使用歴の長短に関係なく良好かつ確実に操作者が把持できる構成を実現することができる。
【0237】
また、本実施形態においては、ヘッドカバー部527bが、印字ヘッド511の近傍で回動軸心K57まわりに回動可能に設けられ、前述の印字ヘッド511のプラテンローラ512側を覆う覆い位置と当該プラテンローラ512側を露出させる露出位置とに切り替え可能となっている。そして、上述したプラテンローラ512と印字ヘッド511との相対的な近接動作に伴って生じる力の、側板部527a,527aの縁部527c,527cによる受圧の有無に応じて、ヘッドカバー部527bは上記覆い位置又は上記露出位置へと選択的に回動される。
【0238】
これにより、プラテンローラ512と印字ヘッド511が相対的に近接したときには、ヘッドカバー部527bが露出位置へと回動して前述の印字形成動作が可能となる。その一方、プラテンローラ512と印字ヘッド511が相対的に離間したときには、ヘッドカバー部527bが覆い位置へと回動し、印字ヘッド511のプラテンローラ512側を覆って保護することができる。
【0239】
以上のようにして、本実施形態によれば、印字形成動作の実行時に当該動作を妨げないようにしつつ、印字形成動作を行わないときに印字ヘッド511の周囲を覆い、印字ヘッド511を確実に保護することができる。
【0240】
また、本実施形態では特に、側板部527a,527aの縁部527c,527cが、プラテンローラ512と印字ヘッド511との相対的な近接動作に伴って生じる、プラテンローラ512の軸部512aからの力を受圧可能に構成されている。これにより、プラテンローラ512と印字ヘッド511が相対的に近接したとき、近接してくるプラテンローラ512の軸部512aから受圧する力によってヘッドカバー部527bが露出位置へと回動し、上記印字形成動作が可能となる。その一方、プラテンローラ512と印字ヘッド511が相対的に離間したときには、上記軸部512aからの受圧がなくなることでヘッドカバー部527bが覆い位置へと回動し、印字ヘッド511のプラテンローラ512側を覆って保護することができる。また、縁部527c,527cはプラテンローラ512の軸部512aから力を受圧し、その軸部512aから受圧した力を利用してヘッドカバー部527bの回動が実行される。これにより、印字ヘッド511の周囲に設けられるヘッドカバー部527bが、印字ヘッド511のプラテンローラ512への近接・離間挙動に最も直接的に対応した形で、迅速に露出位置又は覆い位置へと回動することができる。
【0241】
また、本実施形態では特に、筐体502は、プラテンローラ512が設けられた筐体本体502aと、筐体本体502aに対し開閉可能に接続された第1開閉アーム506とを備えている。そして、側板部527a,527aの縁部527c,527cは、第1開閉アーム506の開閉動作によるプラテンローラ512と印字ヘッド511との近接により生じるプラテンローラ512の軸部512aからの力を受圧可能に構成されている。そして、第1開閉アーム506が閉じ状態となったときに縁部527c,527cがプラテンローラ512の軸部512aから力を受圧することにより、ヘッドカバー部527bは露出位置へ回動され、第1開閉アーム506が開き状態となったときに縁部527c,527cがプラテンローラ512の軸部512aから力を受圧しないことにより、ヘッドカバー部527bは覆い位置へ回動される。これにより、操作者が第1開閉アーム506を閉じ状態とすると、印字ヘッド511がプラテンローラ512に近接し、その近接時に側板部527a,527aの縁部527c,527cが受圧する力によって、ヘッドカバー部527bを露出位置へと回動させることができる。その一方、操作者が第1開閉アーム506を開き状態とすると、印字ヘッド511がプラテンローラ512から離間し、上記軸部512aからの受圧がなくなることによって、ヘッドカバー部527bを覆い位置へと回動させることができる。以上のように、第1開閉アーム506の開閉動作と連動させて、自動的にヘッドカバー部527bを覆い位置と露出位置とに切り替えることができる。
【0242】
また、本実施形態では特に、インクリボンIB5のガイドのために設けられるリボン巻き取りローラ515と印字ヘッド511との間に生じる空間を、ヘッドカバー部527bの回動動作のスペースとして活用する。これにより、不必要な大型化を招くことなく、露出位置においてヘッドカバー部527bが退避するスペースを確保し、円滑なヘッドカバー部527bの回動を実現することができる。
【0243】
また、本実施形態においては、ユーザが支持ブラケットRB5を上記閉じ位置から上記開き位置へ回動させると、第2ブラケットRB52が第1ブラケットRB51から離間する方向に移動し、開き位置で第2ロールR52が着脱可能となる。したがって、例えば前述のようにして印字済み粘着テープ150″が巻回されて第2ロールR52が形成された後、ユーザが適宜のタイミングで支持ブラケットRB5を開き位置へと回動させることで、上記のように離間した状態の第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52の間から、巻回された第2ロールR52を円滑かつ簡単に取り外すことができる。
【0244】
一方、ユーザが支持ブラケットRB5を上記開き位置から上記閉じ位置へ回動させると、第2ブラケットRB52が第1ブラケットRB51に近接する方向に移動し、閉じ位置で第2ロールR52が着脱不能となる。したがって、例えば新規に第2ロールR52を装着する際に、ユーザが上記開き位置において離間した状態の第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52の間に第2ロールR52(あるいは第2ロールR52を形成するための巻芯部材540)を配置した後、支持ブラケットRB5を閉じ位置へと回動させる。これにより、第2ブラケットRB52を第1ブラケットRB51に近接させ、それらの間に上記第2ロールR52(又は巻芯部材540)を円滑かつ簡単に挟み込み、装着することができる。
【0245】
以上のように、本実施形態においては、ユーザは、支持ブラケットRB5を閉じ位置とすることで、第2ロールR52の着脱を、筐体本体502aの内部空間ではなく当該空間外で行うことができる。これにより、第2ロールR52の着脱のための手動操作スペースを筐体本体502aの内部に確保する必要がなく、筐体本体502aの小型化を図ることができる。そしてこのとき、ユーザは、支持ブラケットRB5を回動させる、閉じ位置から開き位置への(あるいは閉じ位置から開き位置への)ワンタッチ操作により、その回動に連動させて第2ブラケットRB52を第1ブラケットRB51に対し離間・近接させることができる。これにより、容易かつ手軽に第2ロールR52の取り外し及び装着を行うことができ、操作性を向上することができる。
【0246】
また、本実施形態では特に、ユーザは、離間した状態の第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52の間に第2ロールR52(あるいは上記巻芯部材540)を配置した後、支持ブラケットRB5を開き位置から閉じ位置へと回動させる。すると、傾斜カム部535が筐体本体502aの壁部536から受圧する力によって、圧縮ばね534の付勢力に抗するような力が第2ブラケットRB52に作用する。これにより、閉じ位置から開き位置への回動操作に連動させて、第2ブラケットRB52を第1ブラケットRB51に確実に近接させることができる。
【0247】
また、本実施形態では特に、筐体本体502aの前方側に、巻き取り用モータM53が発生した第2ロールR52を回転駆動するための駆動力を伝達するためのギア機構が設けられている。そして、第1ブラケットRB51は、閉じ位置では上記ギア機構からの駆動力を第2ロールR52へ伝達可能に構成されており、傾斜カム部535は、第2ブラケットRB52のうち第1ブラケットRB51とは反対側に設けられている。これにより、支持ブラケットRB5を閉じ位置とすることで、第1ブラケットRB51を介し、巻き取り用モータM53からの駆動力を第2ロールR52に伝達することができる。この結果、印字済み粘着テープ150″の第2ロールR52への巻き取りを確実に行い、巻回することができる。また、傾斜カム部535を第2ブラケットRB52に設けることにより、支持ブラケットRB5の回動時に第2ブラケットRB52のみが左右方向に移動するようにして、第1ブラケットRB51の左右方向位置を固定することができる。この結果、上述のギア機構から第1ブラケットRB51への駆動力伝達を阻害しないようにすることができる。
【0248】
また、本実施形態では特に、支持ブラケットRB5が閉じ位置から回動して開き位置へ到達したときには、筐体本体502aの前方側かつ右方側に設けられた突起539aに対し、第2ブラケットRB52の円形部531bの縁部に設けられた凹部539bが係合すると共に、支持ブラケットRB5に設けられた補強板538が第2開閉アーム507の内側の面に突き当たることで、支持ブラケットRB5のそれ以降の回動を防止するようになっている。これにより、閉じ位置からの過剰な回動により第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52に曲げや破損等が生じるのを確実に防止することができる。
【0249】
また、本実施形態においては、第2フランジ部548に、開口穴548bが設けられる。このとき、開口穴548bは、第1径方向位置P51からそれより内周側の第2径方向位置P52までの径方向寸法を備えている。また、当該第2径方向位置P52が、第1円筒部545及び第2円筒部547に装着される紙芯544の外径よりも内周側となるように、設定されている。
【0250】
これにより、前述のように第2ロールR52が生成されたとき、紙芯544の少なくとも一部が、第2フランジ部548の上記開口穴548bを介し、軸心O52方向に露出される。この結果、前述した第2フランジ部548への貼り付きがもし起こったとしても、上記露出した部分を指先などで押し出すことによって当該貼り付きを引き剥がし、第2ロールR52を軸心O52方向に抜き出すことができる。また、その際、第2フランジ部548のうち径方向に対向する2箇所に開口穴548bが設けられていることにより、第2ロールR52の径方向に対向する2箇所を略同時に押すことができる。この結果、第2ロールR52を円滑かつ確実に抜き出すことができる。
【0251】
また、本実施形態では特に、開口穴548bの径方向内側の縁部548baを第2フランジ部548の径方向内側端と略同一位置とすることで、開口穴548bの大きさを径方向内側へ大型化することができる。これにより、開口穴548bを介した上記押し出しによって、より確実に第2ロールR52を第2フランジ部548から引き剥がすことができる。
【0252】
また、本実施形態では特に、開口穴548bは、径方向内側の縁部548baの長さが径方向外側の縁部548bbの長さよりも長い略台形形状を備えている。これにより、開口穴548bのうち、紙芯544を露出させる径方向内側の縁部548baは大きくとって上記押し出しを行いやすくする一方、その反対側の径方向外側の縁部548bbはなるべく小さくして第2フランジ部548の強度を確保することができると共に、指先による押し出し位置を縁部548ba方向へ誘導することができる。
【0253】
また、本実施形態おいては、筐体本体502aへ装着される前に粘着テープカートリッジTK5が単体で取り扱われる際に上記印字済み粘着テープ150″の露出した粘着剤層152を仮止めするために、粘着保持部551が設けられている。ユーザは、上記生成された印字済み粘着テープ150″(詳細には両側領域)を、上記粘着保持部551に粘着させる。これにより、上記のように粘着テープカートリッジTK5単体で取り扱うときに、印字済み粘着テープ150″が誤って第3ロールR53やその他粘着テープカートリッジTK5各部に付着するのを防止することができる。
【0254】
このとき、上記粘着テープカートリッジTK5を前述のように筐体本体502aに装着し第2ロールR52の生成を開始する場合に備え、上記粘着保持部551は、上記両側領域以外の中央領域を空中に露出させた状態で、上記粘着剤層152を保持する。これにより、ユーザは、例えば、上記巻芯部材540の外周側に取り付けられているリーダテープ580の先端部580aを、上記空中に露出した中央領域の近傍にセットすることができる。そして、上記第2ロールR52の生成を開始するときには、ユーザは、上記のようにしてセットしたリーダテープ580の先端部580aを、その近傍に位置する上記印字済み粘着テープ150″の中央領域に近接させて密着させる。これにより、例えば粘着テープ印字装置501が上記巻芯部材540を回転駆動してその外周側にリーダテープ580を巻回していくことで、リーダテープ580に連結された上記印字済み粘着テープ150″をリーダテープ580に続いて上記巻芯部材540の外周側に巻回し、第2ロールR52を生成することができる。
【0255】
以上のように、本実施形態においては、粘着テープカートリッジTK5全体の取り扱い性を向上し、ユーザの利便性を向上することができる。そして、粘着テープカートリッジTK5を筐体本体502aに装着し第2ロールR52の生成を開始するときの準備操作を、簡略かつ円滑化することができ、労力負担を低減することができる。
【0256】
また、本実施形態では特に、粘着保持部551は、凹部551aによって粘着剤層152の中央領域を空中に保持し露出させた状態で、粘着部551b,551bによって粘着剤層152の両側領域を保持する。このとき、凹部551aは、上記リーダテープ580の先端部580aを受け入れ可能に構成されている。これにより、ユーザは、巻芯部材540の外周側に取り付けられているリーダテープ580の先端部580aを、上記空中に露出した中央領域の近傍である、凹部551a内にセットし、そのセットしたリーダテープ580の先端部580aを上記印字済み粘着テープ150″の中央領域に密着させる。この結果、リーダテープ580と印字済み粘着テープ150″とを確実に連結し、連結された上記印字済み粘着テープ150″を巻芯部材540の外周側に巻回していくことができる。
【0257】
また、本実施形態では特に、上記凹部551aに、印字済み粘着テープ150″とリーダテープ580とを離間させる離間位置、及び、印字済み粘着テープ150″とリーダテープ580とを密着させる密着位置、に切り替え移動可能な切り替え部材552が設けられている。ユーザは、予め離間位置にした切り替え部材552に対して上記リーダテープ580の先端部580aを付着させた後、上記切り替え部材552を密着位置に切り替える。これにより、上記付着したリーダテープ580の先端部580aを、上記印字済み粘着テープ150″の中央領域に近接させ、密着させることができる。この結果、簡単な操作で、リーダテープ580と印字済み粘着テープ150″とを円滑かつ確実に連結することができる。
【0258】
なお、上記第2実施形態は、上記の構成に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記第2実施形態においては、第2ブラケットRB52側に傾斜カム部535を設けていたが、これに限られず、当該第2ブラケットRB52側に代えて(又は加えて)第1ブラケットRB51側に傾斜カム部を設けてもよい。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0259】
また、上記第2実施形態においては、支持ブラケットRB5に、圧縮ばね534及び傾斜カム部535等を設けることにより、支持ブラケットRB5が閉じ位置から開き位置に向かって回動するにつれて第2ブラケットRB52を第1ブラケットから離間する方向に移動させると共に、支持ブラケットRB5が開き位置から閉じ位置に向かって回動するにつれて第2ブラケットRB52を第1ブラケットに近接する方向に移動させていたが、これに限られない。例えば、支持ブラケットRB5側に代えて(又は加えて)筐体本体502a側に上記のように作用する少なくとも1つの部材を設けてもよい。この場合も、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0260】
また、上記第2実施形態においては、第2ブラケットRB52が左右方向に移動可能であり、第1ブラケットRB51の左右方向位置は固定されていたが、これに限られず、第1ブラケットRB51を左右方向に移動可能とし、第2ブラケットRB52の左右方向位置を固定してもよい。あるいは、第1ブラケットRB51及び第2ブラケットRB52共に左右方向に移動可能としてもよい。この場合も、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0261】
また、上記第2実施形態においては、印字ヘッド511により印字が形成されると共に剥離材層151が引き剥がされた印字済み粘着テープ150″を軸心O52まわりに巻回する第2ロールR52を形成していたが、これに限られない。例えば、上記引き剥がしを行わず、印字ヘッド511により印字が形成された印字済み粘着テープ150′を軸心O52まわりに巻回する第2ロールを形成してもよい。この場合も、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0262】
また、上記第2実施形態においては、第1外筒542及び第2外筒543の外周側に紙芯544を装着し、当該紙芯544の外周側に印字済み粘着テープ150″を巻き付けていたが、これに限られない。例えば、第1外筒542及び第2外筒543の外周側に専用の筒状部材を固定し、当該専用の筒状部材の外周側に印字済み粘着テープ150″を巻き付けてもよい。なお、この場合、専用の筒状部材は、適宜の固定方法により固定される。この場合も、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0263】
また、上記第2実施形態においては、本発明を、被印字粘着テープ150に対し印字を行う粘着テープ印刷装置501に適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、基材層及び粘着剤層を備えた貼り付け用テープを巻き取って積層して貼り付け用テープロールを生成するテープ巻き取り用装置に適用することも可能である。
【0264】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。
【符号の説明】
【0265】
1 粘着テープ印刷装置
2 筐体
3 第1開閉カバー
4 第2開閉カバー
5 第1収納部
6 第2収納部
7 第3収納部
10 印字ヘッド
11 搬送ローラ
12 排出口
13 引き剥がし部
15 シュート
21 連結アーム
27 ガイド部
34 ガイドレール
33 走行体
33a 可動刃支持部
51 導入壁部
52 中間壁部
53 凹み部
54 内筒面
70 離型処理部
71 カバー部材
150 被印字粘着テープ
150′ 印字済み粘着テープ
150″ 印字済み粘着テープ
151 剥離材層
152 粘着剤層
153 基材層
501 粘着テープ印刷装置
502 筐体
502a 筐体本体
503 第1収納部
504 第2収納部
506 第1開閉アーム
508 後方側開閉部
508a 第1開閉カバー
508b 第2開閉カバー
509 前方側開閉カバー
511 印字ヘッド
512 プラテンローラ
512a 軸部
515 リボン巻き取りローラ
516 連結アーム
517 引き剥がし部
519 縁部
520 第1ブラケット部
521 第2ブラケット部
522 第1接続部
523 第2接続部
525 取手部
525a 滑り防止部
527a 側板部
527b ヘッドカバー部
527c 縁部
529 引張コイルばね
534 圧縮ばね
535 傾斜カム部
538 補強板
539a 突起
539b 凹部
540 巻芯部材
541 内筒
544 紙芯
545 第1円筒部
546 第1フランジ部
547 第2円筒部
548 第2フランジ部
548b 開口穴
551 粘着保持部
551a 凹部
551b 粘着部
552 切り替え部材
580 リーダテープ
FP 中間搬送経路
IB インクリボン
K53 回動軸心
K54 回動軸心
K57 回動軸心
M1 搬送用モータ
M53 巻き取り用モータ
O51 軸心
O52 軸心
O53 軸心
P51 第1径方向位置
P52 第2径方向位置
R1 第1ロール
R2 第2ロール
R3 第3ロール
R50 ロール中心
R51 第1ロール
R52 第2ロール
R53 第3ロール
RB 支持ブラケット
RB5 支持ブラケット
RB51 第1ブラケット
RB52 第2ブラケット
TK 粘着テープカートリッジ
TK5 粘着テープカートリッジ
WP 巻き取り位置
図1
図2
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図42
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図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
【国際調査報告】