(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2015年8月6日
【発行日】2017年3月23日
(54)【発明の名称】切削加工方法および工具経路生成装置
(51)【国際特許分類】
B23C 3/12 20060101AFI20170303BHJP
B23C 3/00 20060101ALI20170303BHJP
G05B 19/4093 20060101ALI20170303BHJP
【FI】
B23C3/12 B
B23C3/00
G05B19/4093 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
【出願番号】特願2015-559641(P2015-559641)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2014年1月28日
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000154990
【氏名又は名称】株式会社牧野フライス製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100130133
【弁理士】
【氏名又は名称】曽根 太樹
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】増宮 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 恭平
(72)【発明者】
【氏名】矢部 和寿
(72)【発明者】
【氏名】影山 貴
【テーマコード(参考)】
3C022
3C269
【Fターム(参考)】
3C022AA10
3C022DD11
3C269AB05
3C269BB03
3C269CC02
3C269EF57
3C269EF59
3C269QA01
(57)【要約】
切削加工方法は、互いに平行な複数の工具経路(p1〜p9)に基づいてワーク(1)を切削し、外側に突出する角部(1c)を有する形状に加工する。1つの工具経路に基づいてワーク(1)を加工する加工工程と、1つの加工工程の終了後に次の加工工程の始点に移動する移動工程とを繰り返す。加工工程では、1つの工具経路にてワーク(1)を切削する切削工程と、角部(1c)を形成する領域において、切削工程と同一の工具経路にて工具(41)を相対移動させて、バリ(5)を除去する除去工程とを連続して実施する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行な複数の工具経路に基づいてワークを切削し、外側に突出する角部を有する形状にワークを加工する工作機械の切削加工方法であって、
1つの工具経路に基づいて前記ワークを加工する加工工程と、前記1つの工具経路に基づく加工工程の終了後に、前記1つの工具経路に平行な他の工具経路に基づく加工工程の始点に移動する移動工程とを繰り返して実施する工程を含み、
前記加工工程は、前記1つの工具経路にてワークを切削する切削工程と、前記角部を形成する領域において、前記切削工程と同一の工具経路および同一の方向にて、前記ワークに対して工具を相対移動させて、前記角部に発生するバリを除去する除去工程とを含み、前記1つの工具経路に基づく前記切削工程および前記除去工程を連続して実施することを特徴とした、切削加工方法。
【請求項2】
前記除去工程は、前記1つの工具経路の全体と同一の工具経路にて前記ワークに対して前記工具を相対移動させてバリを除去する工程を含む、請求項1に記載の切削加工方法。
【請求項3】
前記1つの工具経路は、前記ワークに対して前記工具が直線的に相対移動する直線領域と前記角部を形成する曲線領域とを含み、
前記除去工程は、前記直線領域における前記ワークに対する前記工具の相対速度を前記曲線領域における前記ワークに対する前記工具の相対速度よりも速くする工程を含む、請求項2に記載の切削加工方法。
【請求項4】
前記除去工程は、前記1つの工具経路のうち前記角部を形成する領域以外の領域において、前記1つの工具経路から逸脱した工具経路にて相対移動する工程を含む、請求項1に記載の切削加工方法。
【請求項5】
前記加工工程は、前記工作機械の主軸の軸方向における前記ワークに対する前記工具の相対位置を一定に維持しながら前記工具の側面にて加工する工程を含む、請求項1に記載の切削加工方法。
【請求項6】
前記加工工程は、前記工作機械の主軸の軸方向から前記ワークを見た時に前記ワークに対して前記工具を直線状に相対移動させて前記工具の底面にて加工する工程を含む、請求項1に記載の切削加工方法。
【請求項7】
ワークを切削する互いに平行な複数の工具経路を含み、外側に突出する角部を有する形状に前記ワークを加工する工具経路を生成する工具経路生成装置であって、
1つの工具経路に基づいて前記ワークを加工する加工工具経路と、前記1つの工具経路に基づく加工の終了後に、前記1つの工具経路に平行な他の工具経路に基づく加工工具経路の始点に移動する移動工具経路とを生成する経路生成部を備え、
前記加工工具経路は、前記ワークを切削する前記1つの工具経路を含む切削工具経路と、前記角部が形成される領域において、前記切削工具経路と同一の工具経路および同一の方向に、前記ワークに対して工具を相対移動させて、前記角部に発生するバリを除去する除去工具経路とを含み、
前記経路生成部は、前記1つの工具経路に基づく前記切削工具経路に連続して前記1つの工具経路に基づく前記除去工具経路を生成することを特徴とした、工具経路生成装置。
【請求項8】
前記経路生成部は、前記角部が形成される領域を設定し、前記角部が形成される領域以外の領域においては前記1つの工具経路から逸脱する前記除去工具経路を生成する、請求項7に記載の工具経路生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切削加工方法および工具経路生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術においては、回転工具を回転させて、ワークの加工を行う工作機械が知られている。また、このような工作機械において回転工具の経路を所定の軸の座標等により指定し、ワークに対して回転工具を自動的に相対移動させながら加工を行う数値制御式の工作機械が知られている。このような工作機械において、工具としてフライス工具を用いることによりワークを切削する加工を行うことができる。
【0003】
ワークを切削すると切削した領域の外周部に加工面から突出する小さな突出部が発生する場合がある。このような突出部はバリと称され、加工面を切削した後に所望の形状にするために除去する必要がある。
【0004】
特開2013−151030号公報においては、切削工具を回転させながら移動させて金型を切削加工する方法であって、切削工具を所定の方向に移動させた後に、切削工具を所定の方向と反対の方向に移動させる金型の切削加工方法が開示されている。この加工方法により金型を切削加工する際に発生するバリを除去できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−151030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
工作機械によるワークの加工方法には、互いに平行な複数の工具経路に沿って工具を移動させて加工を行う方法がある。たとえば、工作機械の主軸の軸方向(Z軸方向)における位置を一定に保ちながらXY平面に平行な平面上で工具を移動させて加工する等高線加工を行う場合がある。このような切削加工を行う場合にも、ワークの角部にバリが発生する場合がある。多数の角部が存在するワークでは、多数の角部においてバリが生じる場合がある。上記の特開2013−151030号公報には、ワークの角部に生じるバリを効果的に除去する方法については開示されていない。
【0007】
ワークを切削した際に生じるバリは、作業者が手作業で除去することができる。ところが、作業者の作業量が多くなってワークの加工時間が長くなるために、ワークの生産性が低下する。特に、多数の角部を有する目標形状にワークを加工する場合には、それぞれの角部に発生するバリを除去する必要があり、長い時間を要する。
【0008】
または、バリの発生を抑制するためにワークに対する工具の相対速度を小さくすることができる。すなわち、切削速度を小さくすることによりバリの発生を抑制することができる。しかしながら、この方法でも、ワークの加工時間が長くなるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の切削加工方法は、互いに平行な複数の工具経路に基づいてワークを切削し、外側に突出する角部を有する形状にワークを加工する工作機械の切削加工方法であって、1つの工具経路に基づいてワークを加工する加工工程と、1つの工具経路に基づく加工工程の終了後に、1つの工具経路に平行な他の工具経路に基づく加工工程の始点に移動する移動工程とを繰り返して実施する工程を含む。加工工程は、1つの工具経路にてワークを切削する切削工程と、角部を形成する領域において、切削工程と同一の工具経路および同一の方向にて、ワークに対して工具を相対移動させて、角部に発生するバリを除去する除去工程とを含み、1つの工具経路に基づく切削工程および除去工程を連続して実施する。
【0010】
上記発明においては、除去工程は、1つの工具経路の全体と同一の工具経路にてワークに対して工具を相対移動させてバリを除去する工程を含むことができる。
【0011】
上記発明においては、1つの工具経路は、ワークに対して工具が直線的に相対移動する直線領域と角部を形成する曲線領域とを含み、除去工程は、直線領域におけるワークに対する工具の相対速度を曲線領域におけるワークに対する工具の相対速度よりも速くする工程を含むことができる。
【0012】
上記発明においては、除去工程は、1つの工具経路のうち角部を形成する領域以外の領域において、1つの工具経路から逸脱した工具経路にて相対移動する工程を含むことができる。
【0013】
上記発明においては、加工工程は、工作機械の主軸の軸方向におけるワークに対する工具の相対位置を一定に維持しながら工具の側面にて加工する工程を含むことができる。
【0014】
上記発明においては、加工工程は、工作機械の主軸の軸方向からワークを見た時にワークに対して工具を直線状に相対移動させて工具の底面にて加工する工程を含むことができる。
【0015】
本発明の工具経路生成装置は、ワークを切削する互いに平行な複数の工具経路を含み、外側に突出する角部を有する形状にワークを加工する工具経路を生成する工具経路生成装置であって、1つの工具経路に基づいてワークを加工する加工工具経路と、1つの工具経路に基づく加工の終了後に、1つの工具経路に平行な他の工具経路に基づく加工工具経路の始点に移動する移動工具経路とを生成する経路生成部を備える。加工工具経路は、ワークを切削する1つの工具経路を含む切削工具経路と、角部が形成される領域において、切削工具経路と同一の工具経路および同一の方向に、ワークに対して工具を相対移動させて、角部に発生するバリを除去する除去工具経路とを含む。経路生成部は、1つの工具経路に基づく切削工具経路に連続して1つの工具経路に基づく除去工具経路を生成する。
【0016】
上記発明においては、経路生成部は、角部が形成される領域を設定し、角部が形成される領域以外の領域においては1つの工具経路から逸脱する除去工具経路を生成することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ワークを加工したときにバリの残存を抑制する切削加工方法、およびバリの残存を抑制する工具経路を生成する工具経路生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施の形態における第1のワークを加工する工具経路を説明するワークの概略斜視図である。
【
図2】実施の形態における数値制御式の工作機械の概略正面図である。
【
図3】実施の形態における第1のワークの角部の拡大概略断面図である。
【
図4】第1のワークを切削する切削工具経路を説明する概略断面図である。
【
図5】第1のワークの角部に発生するバリを除去する除去工具経路を説明する概略断面図である。
【
図6】実施の形態における切削加工方法のフローチャートである。
【
図7】第1のワークの角部に発生するバリを除去する他の除去工具経路を説明する概略断面図である。
【
図8】実施の形態における第2のワークを加工する工具経路を説明するワークの概略斜視図である。
【
図9】実施の形態における第2のワークの角部の拡大概略断面図である。
【
図10】実施の形態における加工システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1から
図10を参照して、実際の形態における切削加工方法および工具経路生成装置について説明する。本実施の形態の加工は、ワークの一部を削り取ることにより所望の形状に加工する切削加工である。ワークの切削加工は数値制御式の工作機械にて実施することができる。
【0020】
図1は、実施の形態における第1の切削加工方法によりワークを目標形状まで加工した後のワークの概略斜視図である。第1の切削加工方法では、直方体のワーク1の側面を切削することにより、平面形状が十字のワーク1を形成する。
【0021】
図2は、本実施の形態における工作機械の概略正面図である。工作機械11は、基台となるベッド13と、ベッド13の上面に立設されたコラム15とを備える。ベッド13の上側には、キャリッジ27が配置されている。キャリッジ27の上面には、ワーク1を保持するテーブル35が配置されている。ワーク1は、保持部材を介してテーブル35に固定される。
【0022】
コラム15の前面には、サドル17が配置されている。さらに、サドル17の前面には、主軸ヘッド21が配置されている。主軸ヘッド21の内部には主軸25が配置されている。主軸25には、ワーク1を加工する工具41が取り付けられる。工具41は、主軸25の軸線の周りに回転する。
【0023】
本実施の形態における工作機械11は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸の3つの直線送り軸を有する。工作機械11は、工具41とワーク1との相対位置を変更する移動装置を備えている。本実施の形態においては、主軸25の軸方向(
図2において上下方向)に延びる軸をZ軸と称する。サドル17の移動方向(
図2において左右方向)に延びる軸をX軸と称する。また、キャリッジ27の移動方向(
図2において紙面に垂直な方向)に延びる軸をY軸と称する。移動装置は、X軸移動装置、Y軸移動装置およびZ軸移動装置を備える。それぞれの軸方向にワーク1に対して工具41を相対的に移動させることができる。
【0024】
X軸移動装置は、コラム15の前面に形成されている一対のX軸レール19a,19bを含む。サドル17は、X軸レール19a,19bに沿って往復移動が可能に形成されている。X軸移動装置は、サドル17を移動させるためのX軸サーボモータを含む。主軸ヘッド21および工具41は、サドル17と共にX軸方向に移動する。
【0025】
Y軸移動装置は、ベッド13の上面に配置されている一対のY軸レール29a,29bを含む。キャリッジ27は、Y軸レール29a,29bに沿って往復移動が可能に形成されている。コラム15には、キャリッジ27がY軸方向に移動可能なように空洞部15aが形成されている。キャリッジ27は、移動するときに空洞部15aの内部に進入する。Y軸移動装置は、キャリッジ27を移動させるためのY軸サーボモータを含む。テーブル35およびワーク1は、キャリッジ27と共にY軸方向に移動する。
【0026】
Z軸移動装置は、サドル17の前面に形成されている一対のZ軸レール23a,23bを含む。主軸ヘッド21は、Z軸レール23a,23bに沿って往復移動が可能に形成されている。Z軸移動装置は、主軸ヘッド21を移動させるためのZ軸サーボモータを含む。工具41は、主軸ヘッド21と共にZ軸方向に移動する。更に、主軸ヘッド21の内部には、主軸25を軸周りに回転させる回転駆動モータが配置されている。
【0027】
本実施の形態における工作機械11は、制御装置45を含む。制御装置45は、演算処理装置を含む。演算処理装置は、演算処理等を行うマイクロプロセッサ(CPU)、記憶装置としてのROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、およびその他の周辺回路を有する。制御装置45は、移動装置の各軸サーボモータや主軸ヘッド21の内部の回転駆動モータに接続されている。制御装置45が移動装置を制御することによりワーク1に対して工具41を相対的に移動させることができる。また、制御装置45が回転駆動モータを駆動することにより、工具41を所望の回転速度で回転させることができる。
【0028】
図1および
図2を参照して、第1の切削加工方法では、工具41としてフラットエンドミルを用いることができる。第1の切削加工方法においては、Z軸方向における工具41の高さを一定に維持しながら、X軸方向およびY軸方向に、ワーク1に対して工具41を相対的に移動させて加工を行う。所定の方向におけるワークに対する工具の相対位置を一定に維持しながら行う加工を等高線加工と称し、第1の切削加工方法では、等高線加工を実施する。
【0029】
図1には、ワーク1を加工するための複数の工具経路p1〜p9が示されている。ここで、工具経路とは、ワークに対して工具が相対移動する経路である。例えば、工具経路は、ワーク1に対して工具41が相対移動する時に工具中心が移動する経路である。それぞれの工具経路p1〜p9は、互いに平行に延びている。工具経路p1〜p9は、XY平面に平行な平面内に存在する。すなわち、第1の切削加工方法では、Z軸方向におけるワーク1に対する工具41の相対位置を一定に維持しながら工具41の側面にて切削加工を行う。
【0030】
等高線加工では、複数の工具経路のうち1つの工具経路に基づく加工が終了したら、隣接する他の工具経路に移動することができる。このときの移動量をピックフィードpfと称する。互いに平行な工具経路が複数存在するために、ピックフィードpfずつ工具経路をずらしながら複数回の加工を行う。例えば、工具経路p1に基づいて工具41を相対移動してワーク1を切削する。工具経路p1による切削加工が終了したら、次に、工具経路p2に沿って工具41を相対移動してワーク1を切削する。このように、工具経路p1から工具経路p9まで切削加工を繰り返すことにより、目標形状にワーク1を加工することができる。
【0031】
図1に示すワーク1の例では、互いに平行な工具経路が9個存在する。ワークを切削する加工は、ワーク1の上部1aから下部1bに向かって除々に行われる。ここで、ワーク1の目標形状には、平面視したときに外側の突出する複数の角部1cが存在する。すなわち、凸状の角部1cが存在する。
【0032】
図3に、ワークの角部の拡大概略断面図を示す。ワーク1の角部1cを形成する場合には、角部1cの形状に沿って工具41を相対移動する。矢印92は、切削加工を行う工具経路に対応している。工具中心41aは、矢印92に沿って移動する。切削加工では、目標形状が内側に凹む角部1dではバリ5が発生しないのに対して、外側に突出する角部1cを形成すると目標形状から突出するバリ5が発生する場合がある。
【0033】
図1を参照して、特に加工後のワーク1の形状は、上部1aよりも下部1bの方が厚くなっている。ワーク1の目標形状は、下部1bに向かうほど外側に傾斜している。このような目標形状の切削加工は、たとえば金型に抜き勾配を形成するために実施する。
【0034】
ワーク1の上部1aから下部1bまで厚さが一定の場合には、平面視したときに、互いに隣り合う工具経路同士が重なる。この場合には、たとえば、工具経路p1にて切削加工したときに生じたバリは、工具経路p2に沿って切削加工を行うときに工具のシャンクに近い領域の切り刃によって除去される場合がある。ところが、平面視したときに、工具経路同士がずれる場合には発生したバリが残存する。そこで、本実施の形態の切削加工方法では、ワーク1を切削する切削工程に加えて、角部1cに発生するバリ5を除去する除去工程を実施する。
【0035】
本実施の形態の切削加工方法は、1つの工具経路に基づいてワークを加工する加工工程を含む。例えば、
図1を参照して、工具経路p1に基づいてワークを加工する加工工程を実施する。次に、1つの工具経路に基づく加工工程の終点から所定の移動量にてワーク1に対する工具41の相対位置を変更する移動工程を実施する。移動工程では、1つの工具経路に平行な他の工具経路に基づく加工工程の始点に移動する。そして、次の加工工程を実施する。例えば、工具経路p1に基づく加工工程が終了すると、ピックフィードpfの移動量にて工具41を相対移動する。そして、工具経路p2に基づいてワーク1を加工する加工工程を実施する。このような加工工程および移動工程を繰り返して実施する。
【0036】
図4に、1つの工具経路にてワークを切削する切削工程を説明するワークの概略断面図を示す。矢印92にて1つの工具経路が示されている。矢印92は、例えば工具経路p1に相当する。始めに、矢印91に示すように、工具41を所定の位置から加工工程の始点に移動する。加工工程は、1つの工具経路にてワークを切削する切削工程を含む。切削工程では、矢印92に示す様に、ワーク1の目標形状に沿って工具41を相対移動させてワーク1を切削する。ここで、切削工程の工具経路を切削工具経路と称する。
【0037】
図5は、バリを除去する除去工程を説明するワークの概略断面図である。加工工程は、角部1cに発生するバリを除去する除去工程を含む。除去工程においては、切削工程と同一の工具経路および同一の方向にて、ワーク1に対して工具41を相対移動させる。除去工程では、矢印93に示す様に、ワーク1の目標形状に沿って工具41を相対移動させる。矢印93は、例えば工具経路p1に相当する。このような除去工程の工具経路を除去工具経路と称する。除去工程では、角部1cを形成する領域を工具41が通るときに、角部1cに発生したバリ5を除去することができる。除去工程が終了したら、矢印94に示すように、工具41を除去工具経路から離す。
【0038】
図5に示す除去工程では、1つの工具経路の全体と同一の工具経路にて、ワーク1に対して工具41を相対移動させている。すなわち、同一の工具経路を2回連続して移動している。1回目の相対移動はワーク1を切削する切削工程であり、2回目の相対移動は角部1cに発生するバリを除去する除去工程になる。このような、1回の加工工程における切削工具経路と除去工具経路とを含む工具経路を加工工具経路と称する。
【0039】
次に、移動工程にて他の工具経路に基づく加工工程の始点に移動する。たとえば、工具経路p2に基づく加工工程の始点に移動する。そして、切削工程および除去工程を実施する。このように、それぞれの工具経路p1〜p9に基づく加工工程を実施しながらワーク1の上部1aから下部1bまで切削することができる。
【0040】
図6に、本実施の形態における切削加工方法のフローチャートを示す。変数kは、複数の工具経路の番号を示している。始めに、ステップ81において、変数kに1を代入する。ステップ82においては、1番目の加工工具経路の始点に移動する。
図1に示す例では、工具経路p1の始点に移動する。
【0041】
次に、ステップ83およびステップ84では、1番目の加工工程を実施する。ステップ83においては、1番目の切削工具経路にて工具41を相対移動してワーク1を切削する1番目の切削工程を実施する。たとえば、1番目の工具経路p1にてワーク1を切削する。次に、ステップ84においては、1番目の除去工具経路にて工具41を相対移動して、1番目の除去工程を実施する。たとえば、1番目の工具経路p1にてバリを除去する。1番目の切削工程にて切削した領域に発生するバリを除去することができる。
【0042】
次に、ステップ85においては、変数kが、予め定められた加工工程の回数nであるか否かを判別する。
図1に示す例では、加工工程の回数nは9であるために、変数kが9であるか否かを判別する。ステップ85において、変数kが回数nに到達していなければ、ステップ86に移行する。
【0043】
ステップ86においては、変数kに1を加算する。そして、ステップ82に戻り、2番目の加工工具経路の始点に移動する。すなわち、次の加工工具経路の始点に移動する。
図1に示す例では、2番目の工具経路p2の始点に移動し、この後にステップ83およびステップ84において2番目の加工工程を実施する。
【0044】
このように、変数kが回数nに到達するまでステップ82からステップ84までを繰り返す。すなわち、切削工程および除去工程を含む加工工程をn回繰り返す。ステップ85において、変数kが回数nに到達した場合には、この制御を終了する。
図1に示す例では、変数kが9になった場合には、この制御を終了する。
【0045】
ここで、比較例の切削加工方法を説明する。
図1を参照して、比較例の切削加工方法は、始めに、それぞれの工具経路p1から工具経路p9について、1回の工具41の相対移動を実施して切削加工する。その後に、再度、工具経路p1に戻ってバリを除去する工程を実施する。すなわち、ワーク1を上部1aから下部1bまで切削した後に、バリを除去するために、再度、工具経路p1〜p9に基づいて加工する。比較例の切削加工方法においても、角部1cに発生するバリを除去することができる。しかしながら、比較例の切削加工方法では、切削加工における工具の摩耗、工作機械の熱変形、および工具の熱変形に起因して加工精度が悪化する。工作機械の熱変形としては、たとえば、主軸を支持する軸受の温度上昇による熱変形を例示することができる。このような工具の摩耗や熱変形の結果、加工精度が低下する。
【0046】
これに対して、本実施の形態の切削加工方法では、ワークを切削する切削工程に続けてバリを除去する除去工程を実施している。1つの工具経路に基づいて切削工程および除去工程を連続して実施することにより、熱変形や工具の摩耗の影響を小さく抑えることができる。この結果、加工精度の低下を抑制することができる。
【0047】
また、第1の切削加工方法においては、切削工程における1つの工具経路の全体と同一の工具経路にてワークに対して工具を相対移動させる除去工程を実施している。すなわち、除去工具経路が切削工具経路と同一になる。このため、除去工具経路を容易に生成することができる。
【0048】
本実施の形態においては、ワークに対する工具の移動速度を切削工程と除去工程とで同一にしているが、この形態に限られず、切削工程における移動速度と除去工程における移動速度とを変化させても構わない。
【0049】
例えば、除去工具経路は、ワークに対して工具が直線的に移動する直線領域と、角部を形成するために、ワークに対して工具が曲線状に移動する曲線領域とを含む場合がある。バリは、角部に発現して平面状の部分には発現しない。このために、除去工程では、直線領域における移動速度を曲線領域における移動速度よりも速くすることができる。
【0050】
図7に、本実施の形態の他の除去工程を説明するワークの概略断面図を示す。矢印93aおよび矢印93bは、除去工具経路を示している。矢印93aは、バリ5が発生する可能性のある曲線領域の工具経路を示している。曲線領域は、角部1cの前後の直線的に移動する領域を僅かに含むことが好ましい。矢印93bは、バリが発生しない直線領域の工具経路を示している。この場合には、矢印93bに示す領域の移動速度を矢印93aに示す領域の移動速度よりも速くすることができる。
【0051】
この方法により、バリが発生する角部1cの部分では、確実にバリを除去することができる。一方で、直線領域の相対速度が速いために加工時間の短縮を図ることができる。このように、バリの除去性能を高く維持しながら短時間で加工することができる。なお、
図7に示す例では、内側に凹む角部1dの部分を直線領域に設定しているが、この形態に限られず、内側に凹む角部1dを形成する領域も曲線領域としても構わない。
【0052】
更に、上記の除去工具経路は、切削工程における1つの工具経路の全体と同一の工具経路にて、工具41の相対移動を実施しているが、この形態に限られず、1つの工具経路のうち、角部1cを形成する領域以外の領域においては、1つの工具経路から逸脱した工具経路にて相対移動を実施しても構わない。すなわち、除去工具経路は、角部1cを形成する領域にて切削工具経路と同一の工具経路であれば、その他の領域では任意の工具経路を採用することができる。
【0053】
図7を参照して、除去工具経路として矢印93aに示す工具経路を採用するが、矢印93bに示す工具経路は採用しなくても構わない。例えば、除去工具経路は、矢印93cに示すように、1つの角部1cの加工が終了したら、近接する他の角部1cの加工を実施するために直線的に移動する工具経路を含むことができる。すなわち、角部1cを形成しない領域では、工具経路を短絡しても構わない。この方法により、加工時間の短縮を図ることができる。
【0054】
次に、互いに平行な複数の工具経路に基づいてワークを切削する第2の切削加工方法としてスキャン加工を取り上げて説明する。スキャン加工は、走査線加工とも称される。スキャン加工では、工作機械の主軸の軸方向からワークを見た時にワークに対して工具を直線状に相対移動させる。ワークを平面視した時にそれぞれの工具経路が直線状になる。例えば、スキャン加工では、工具経路をXY平面に投影した時に、投影した線が直線になる。
【0055】
図8は、実施の形態における第2の切削加工方法によりワークを目標形状まで加工した後のワークの概略斜視図である。第2の切削加工方法では、ワーク2の頂面を切削する。工具41としては、例えば、ボールエンドミルを用いることができる。工具41の底面にて加工を行う。ワーク2を加工するために、複数の工具経路p11〜p17が設定されている。工具経路p11〜p17は、ピックフィードpfの間隔を空けて互いに平行である。目標形状まで切削したワーク2には、外側に突出する角部2cが存在する。
【0056】
図9に、ワークの角部の拡大概略断面図を示す。矢印92は、1つの工具経路に相当する。たとえば、矢印92は、工具経路p11に相当する。角部2cを形成するために、工具経路は、矢印92に示すように外側に向かって曲がる。このために、角部2cではバリ5が発生している。そこで、第2の切削加工方法においても、第1の切削加工方法と同様の加工工程を実施する。
【0057】
図8を参照して、第2の切削加工方法においても、1つの工具経路に基づく加工工程を実施する。そして、複数回の加工工程を実施する。加工工程では、切削工具経路にて切削工程を実施した後に、除去工具経路にて除去工程を実施する。たとえば、工具経路p11にてワーク2を切削する切削工程を実施した後に、工具経路p21に示すように移動して工具経路p11の始点に戻る。そして、工具経路p11にて工具41を相対移動させて、角部2cに発生するバリを除去する除去工程を実施する。除去工程においては、切削工程と同一の工具経路および同一の方向に、ワーク2に対して工具41を相対移動させることができる。このような、工具経路p11に基づく加工工程が終了したら、次の工具経路p12に基づく加工工程の始点に移動する移動工程を実施する。そして、工具経路p12に基づく加工工程を実施する。更に、工具経路p17まで同様の加工工程および移動工程を実施する。
【0058】
なお、
図8に示す工具経路p11〜p17は、全て同一の方向を向いているが、この形態に限られず、一部の工具経路が反対の方向を向いていても構わない。たとえば、工具経路p12に基づく加工工程における切削工具経路の方向が、工具経路p11に基づく加工工程における切削工具経路の方向と逆向きになっていても構わない。1回の加工工程において、切削工程の移動方向と除去工程の移動方法とが同一であれば構わない。
【0059】
第2の切削加工方法は、第1の切削加工方法と同様に、切削工程における1つの工具経路の全体と同一の工具経路にて除去工程を実施することができる。また、除去工程では、直線領域における工具の相対移動速度を、曲線領域における工具の相対移動速度よりも速くしても構わない。さらに、除去工程においては、角部が形成されている領域以外の領域については、切削工程における工具経路とは異なる工具経路を採用しても構わない。このように、スキャン加工を実施する場合にも本発明を適用することができる。
【0060】
なお、第2の切削加工方法では、平面視した時にワークに対して工具を直線状に相対移動させているが、この形態に限られず、平面視した時に工具を曲線状に相対移動させても構わない。この加工方法は、経路加工と称される。経路加工においても本発明を適用することができる。
【0061】
次に、工具経路生成装置について説明する。本実施の形態の工具経路生成装置は、前述の第1の切削加工方法および第2の切削加工方法における加工工具経路を生成することができる。
【0062】
図10に、本実施の形態における工作機械および工具経路生成装置を備える加工システムの概略図を示す。本実施の形態においては、CAD(computer aided design)装置51にてワーク1,2の形状を設計する。CAD装置51は、ワーク1,2の形状データ52を工具経路生成装置75に供給する。形状データ52にはワーク1,2の目標形状のデータが含まれている。
【0063】
工具経路生成装置75は、CAM(computer aided manufacturing)装置の機能を有する。工具経路生成装置75は、形状データ52および入力データ74に基づいて、工作機械11の制御装置45に入力するための入力数値データ、すなわち加工プログラム62を生成する。入力データ74には、例えば使用する工具の種類や工作機械の種類等の加工条件に関する情報を含めることができる。
【0064】
本実施の形態における工具経路生成装置75は、形状データ読取部76と、経路生成部77とを備える。本実施の形態における形状データ読取部76は、ワーク1を加工した後の目標形状を含む形状データ52を読み取る。経路生成部77は、ワーク1の形状データ52および入力データ74に基づいて加工プログラム62を生成する。
【0065】
工作機械11の制御装置45は、加工プログラム62に基づいて各軸サーボモータ64を駆動する。ワーク1,2に対して工具41を相対的に移動させることができる。各軸サーボモータ64には、X軸サーボモータ、Y軸サーボモータ、およびZ軸サーボモータが含まれる。
【0066】
次に、第1の切削加工方法による工具経路を生成する例を取り上げて、より詳細に工具経路生成装置を説明する。なお、工具経路生成装置は、第2の切削加工方法による工具経路を生成する場合も同様に工具経路を生成することができる。
【0067】
経路生成部77は、1つの工具経路に基づいてワーク1を加工する加工工具経路と、1つの工具経路に基づく加工の終了後に、1つの工具経路に平行な他の工具経路に基づく加工工具経路の始点に移動する移動工具経路と生成する。
【0068】
図1、
図4および
図5を参照して、経路生成部77は、ワーク1の目標形状に基づいて工具経路p1を生成する。次に、経路生成部77は、工具経路p1に基づいて、
図4の矢印92に示すワークを切削するための切削工具経路を生成する。また、経路生成部77は、
図5の矢印93に示すバリを除去するための除去工具経路を生成する。経路生成部77は、この様に切削工具経路および除去工具経路を含む加工工具経路を生成する。
【0069】
次に、経路生成部77は、工具経路p1以外の工具経路p2〜p9に基づく加工工具経路を生成する。そして、それぞれの加工工具経路を接続する移動工具経路を生成する。本実施の形態の工具経路生成装置75は、バリの残存を抑制する工具経路を生成することができる。
【0070】
工具経路生成装置75にて生成される加工工具経路では、1つの工具経路に基づく切削工具経路に連続して1つの工具経路に基づく除去工具経路が生成されている。すなわち、
図4に示す切削工具経路に続いて、
図5に示す除去工具経路が設定されている。このために、熱変形や工具の摩耗の影響を抑制して、加工精度の低下を抑制する工具経路を生成することができる。
【0071】
図10を参照して、作業者は、例えば、入力データ74においてバリを除去する除去工程を実施するように設定する。経路生成部77は、除去工程を実施するフラグを読み込むと、切削工具経路に加えて除去工具経路を生成する。バリ5が発生するか否かは、角部1cの角度、ワーク1の材質、工具41の回転速度、およびワーク1に対する工具41の相対移動速度等に依存する。作業者は、今回の加工においてバリ5が発生すると予想した場合には、本発明の除去工具経路を生成するように工具経路生成装置を操作することが好ましい。
【0072】
前述したように、除去工具経路としては、切削工具経路の全体と同一の工具経路を採用することができる。または、経路生成部77は、角部1cが形成される領域を設定し、この角部1cが形成される領域以外の領域においては切削工具経路から逸脱する除去工具経路を生成しても構わない。たとえば、角部1cが形成されない領域では、除去工具経路を短絡しても構わない。
【0073】
本実施の形態の切削加工方法では、1つの工具経路に基づく加工工程が終了した後に、1つの工具経路に隣接する他の工具経路に基づく加工工程を実施しているが、この形態に限られず、1つの工具経路から離れた他の工具経路に基づく加工工程を実施しても構わない。すなわち、互いに平行な複数の工具経路に基づく切削加工は任意の順番で実施することができる。
【0074】
前述の実施の形態では、工具としてエンドミルを例示して説明したが、この形態に限られず、切削が可能な任意のフライス工具を採用することができる。
【0075】
また、工作機械としては、上記の形態に限られず、ワークに対して工具が相対移動可能であり、ワークを切削可能な任意の機械を採用することができる。たとえば、エンドミル等の工具により切削を行うマシニングセンタおよびフライス盤等の工作機械を用いることができる。また、本実施の形態における数値制御式の工作機械は、複数の直線送り軸により構成されているが、この形態に限られず、回転送り軸を含んでいても構わない。
【0076】
上記の実施の形態は、適宜組み合わせることができる。上述のそれぞれの図において、同一または相等する部分には同一の符号を付している。なお、上記の実施の形態は例示であり発明を限定するものではない。また、実施の形態においては、請求の範囲に示される変更が含まれている。
【符号の説明】
【0077】
1,2 ワーク
1c,2c 角部
5 バリ
41 工具
45 制御装置
74 入力データ
75 工具経路生成装置
77 経路生成部
p1〜p9,p11〜p17 工具経路
【国際調査報告】