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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年9月9日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】通信方法、無線端末及びプロセッサ
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20171201BHJP
   H04W 92/04 20090101ALI20171201BHJP
   H04W 92/10 20090101ALI20171201BHJP
【FI】
   H04W52/02 111
   H04W92/04
   H04W92/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】36
【出願番号】特願2017-503691(P2017-503691)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年3月2日
(31)【優先権主張番号】62/165,315
(32)【優先日】2015年5月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】特願2015-41867(P2015-41867)
(32)【優先日】2015年3月3日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】キュリーズ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】長坂 優志
(72)【発明者】
【氏名】藤代 真人
(72)【発明者】
【氏名】守田 空悟
(72)【発明者】
【氏名】安達 裕之
(72)【発明者】
【氏名】童 方偉
(72)【発明者】
【氏名】片桐 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 智春
(72)【発明者】
【氏名】浦林 宏行
(72)【発明者】
【氏名】松本 直久
(72)【発明者】
【氏名】三井 勝裕
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067BB04
5K067BB21
5K067CC11
5K067CC22
5K067DD13
5K067DD27
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF05
5K067FF13
5K067HH22
5K067HH23
5K067JJ13
5K067JJ15
(57)【要約】
本実施形態に係るネットワーク装置は、アイドルモードにおける第1のDRXサイクルが通知される無線端末を有する通信システムにおいて用いられる。前記第1のDRXサイクルは、第1のDRX設定情報により前記無線端末に通知される。前記ネットワーク装置は、前記第1のDRX設定情報とは別の第2のDRX設定情報によりブロードキャスト又はユニキャストで前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを前記無線端末に通知する制御部を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張DRXの設定を要求するために、ネットワークに対して拡張DRXに関するパラメータを通知する処理を実行する制御部を備え、
前記拡張DRXに関するパラメータは、拡張DRXを設定された無線端末が基地局から送信されるページングを受信するタイミングを特定するために用いられることを特徴とする無線端末。
【請求項2】
拡張DRXの設定を要求するために無線端末が送信した拡張DRXに関するパラメータを受信する処理を実行する制御部を備え、
前記拡張DRXに関するパラメータは、拡張DRXを設定された前記無線端末が基地局から送信されるページングを受信するタイミングを特定するために用いられ、
前記制御部は、前記拡張DRXに関するパラメータを前記無線端末から受信すると、前記無線端末における前記拡張DRXの設定の可否を判断し、当該拡張DRXの設定が可能であると判断した場合、前記拡張DRXに関するパラメータを前記無線端末に通知する処理を実行することを特徴とするネットワーク装置。
【請求項3】
アイドルモードにおける第1のDRXサイクルが通知される無線端末を有する通信システムにおいて用いられるネットワーク装置であって、
前記第1のDRXサイクルは、第1のDRX設定情報により前記無線端末に通知され、
前記第1のDRX設定情報とは別の第2のDRX設定情報によりブロードキャスト又はユニキャストで前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを前記無線端末に通知する制御部を備えることを特徴とするネットワーク装置。
【請求項4】
前記第2のDRXサイクルをブロードキャストで通知した場合に、前記第2のDRXサイクルを設定した旨の通知を前記無線端末から受信する受信部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項5】
前記無線端末が希望する第2のDRXサイクルに関する要求情報を前記無線端末から受信する受信部をさらに備え、
前記制御部は、前記要求情報に基づいて決定した前記第2のDRXサイクルをユニキャストで前記無線端末に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルをブロードキャストで通知せずに、前記第2のDRXサイクルをユニキャストで前記無線端末に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項7】
前記ネットワーク装置は、基地局であり、
前記制御部は、前記無線端末とのRRC接続を解放する際に、前記第2のDRXサイクルをユニキャストで前記無線端末に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項8】
前記ネットワーク装置は、基地局の上位ノードであり、
前記制御部は、前記無線端末にユニキャストで通知した前記第2のDRXサイクルと前記無線端末の識別子とを、前記基地局に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルを示す複数の値を前記無線端末に通知し、
前記複数の値のいずれかが、前記第2のDRXサイクルとして前記無線端末により選択されることを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項10】
前記ネットワーク装置は、基地局であり、
前記第2のDRXサイクルが設定された無線端末の識別子が含まれるリストを、前記基地局の上位ノードから受信する受信部をさらに備え、
前記受信部は、ページングを前記上位ノードから受信し、
前記制御部は、前記ページングの宛先が前記リストに含まれる場合、前記第2のDRXサイクルに基づいて、前記無線端末宛てのページングメッセージを前記無線端末に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項11】
前記ネットワーク装置は、基地局であり、
ページングを前記基地局の上位ノードから受信する受信部をさらに備え、
前記制御部は、前記ページングの宛先が前記第2のDRXサイクルが設定された無線端末であることを示す情報を受信した場合、前記第2のDRXサイクルに基づいて、前記無線端末宛てのページングメッセージを前記無線端末に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項12】
前記制御部は、暗黙的デタッチタイマよりも長い前記第2のDRXサイクルを前記無線端末に通知し、
前記暗黙的デタッチタイマは、前記無線端末がネットワークに接触する前に満了した場合に前記ネットワークが前記無線端末をデタッチするためのタイマであり、
前記制御部は、前記暗黙的デタッチタイマを停止するための動作を実行することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記無線端末にユニキャストで通知した前記第2のDRXサイクルと、前記第2のDRXサイクルの開始タイミングに関する時間情報と、前記無線端末の識別子とを、前記ネットワーク装置の下位ノードである基地局に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルとして、ページングメッセージを受信するための監視を省略する期間を示すタイマ値を、前記ネットワーク装置の下位ノードである基地局に通知することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク装置。
【請求項15】
アイドルモードにおける第1のDRXサイクルを第1のDRX設定情報により受信する無線端末であって、
前記第1のDRX設定情報とは別の第2のDRX設定情報により、前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルをネットワーク装置から受信する受信部と、
前記アイドルモードにおいて、前記第2のDRXサイクルを使用したDRX動作を実行する制御部と、
を備えることを特徴とする無線端末。
【請求項16】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルを設定した後、前記第2のDRXサイクルを設定した旨を前記ネットワーク装置に通知することを特徴とする請求項15に記載の無線端末。
【請求項17】
前記制御部は、自無線端末が希望する第2のDRXサイクルに関する要求情報を前記ネットワーク装置に通知することを特徴とする請求項15に記載の無線端末。
【請求項18】
前記制御部は、自無線端末に備えられ且つ時間を測定するための水晶発振器の性能に応じて、前記希望する第2のDRXサイクルを決定することを特徴とする請求項15に記載の無線端末。
【請求項19】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルが所定期間よりも長い場合、前記DRX動作を実行中において、前記所定期間が経過する前に、自無線端末が在圏するセルからシステムフレーム番号を受信することを特徴とする請求項15に記載の無線端末。
【請求項20】
前記所定期間は、自無線端末に備えられ且つ時間を測定するための水晶発振器の性能に応じた値であることを特徴とする請求項19に記載の無線端末。
【請求項21】
アイドルモードにおけるDRXサイクルとページング周期内のページング機会の数を示すnBパラメータとを受信する無線端末であって、
前記DRXサイクルを実数倍するための係数パラメータを受信する受信部と、
前記DRXサイクルと前記係数パラメータとにより算出された拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとに基づいて、前記ページングフレームを決定する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとに応じて定まる条件が満たされない場合、前記拡張DRXサイクルを補正することを特徴とする無線端末。
【請求項22】
前記条件は、前記拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとを掛けた値が整数である
ことを特徴とする請求項21に記載の無線端末。
【請求項23】
前記制御部は、前記nBパラメータの分母に応じた値に基づいて、前記拡張DRXサイクルを補正することを特徴とする請求項21に記載の無線端末。
【請求項24】
アイドルモードにおけるDRXサイクルを受信する無線端末を有する通信システムにおいて用いられる基地局であって、
前記DRXサイクルを実数倍するための係数パラメータを前記無線端末に送信する送信部と、
前記DRXサイクルと前記係数パラメータとにより算出された拡張DRXサイクルに基づいて、ページングメッセージを通知するためのページングフレームを決定する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記拡張DRXサイクルに基づいて前記ページングフレームを決定できない場合、前記拡張DRXサイクルを補正することを特徴とする基地局。
【請求項25】
基地局からブロードキャストによって通知される第1のDRXサイクルと、前記基地局の上位ノードからユニキャストで通知される第2のDRXサイクルと、のうち短い方を使用してアイドルモードにおけるDRX動作を実行する無線端末であって、
前記第1のDRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを設定可能である拡張DRX設定情報により、前記第2のDRXサイクルが通知されていた場合、前記第2のDRXサイクルを優先的に使用する制御部を備えることを特徴とする無線端末。
【請求項26】
前記制御部は、前記基地局が前記第2のDRXサイクルに基づいてページングメッセージを前記無線端末へ通知できない場合、前記第1のDRXサイクルを使用することを特徴とする請求項25に記載の無線端末。
【請求項27】
前記制御部は、前記拡張DRX設定情報を前記基地局から受信した場合、前記基地局が前記第2のDRXサイクルに基づいて前記ページングメッセージを前記無線端末へ通知できると判断することを特徴とする請求項25に記載の無線端末。
【請求項28】
アイドルモードにおける第1のDRXサイクルが通知される無線端末を有する通信システムにおいて用いられるネットワーク装置であって、
前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルが前記無線端末に適用されているか否かを示す情報、又は、前記第2のDRXサイクルが前記無線端末に適用可能か否かを示す情報を、前記ネットワーク装置の下位ノードである基地局に通知する制御部を備えることを特徴とするネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信システムにおける無線端末、ネットワーク装置、及び基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線端末の消費電力を削減するための間欠受信技術として、非連続受信(DRX)が規定されている。DRX動作を実行している無線端末は、下りリンク制御チャネルを間欠的に監視する。下りリンク制御チャネルを監視する周期は「DRXサイクル」と称される。
【0003】
近年、移動通信システムにおいて人が介在することなく無線端末が通信を行うマシンタイプコミュニケーション(MTC)が注目されている。このような背景から、既存のDRXサイクルよりも長い拡張DRX(extended DRX)サイクルを新たに導入し、更なる消費電力の削減を図ることが検討されている(例えば、非特許文献1参照)。拡張DRXサイクルを使用するDRXは拡張DRXと称される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP寄書「RP−141994」
【発明の概要】
【0005】
一の実施形態に係る無線端末は、拡張DRXの設定を要求するために、ネットワークに対して拡張DRXに関するパラメータを通知する処理を実行する制御部を備える。前記拡張DRXに関するパラメータは、拡張DRXを設定された無線端末が基地局から送信されるページングを受信するタイミングを特定するために用いられる。
【0006】
一の実施形態に係るネットワーク装置は、拡張DRXの設定を要求するために無線端末が送信した拡張DRXに関するパラメータを受信する処理を実行する制御部を備える。前記拡張DRXに関するパラメータは、拡張DRXを設定された前記無線端末が基地局から送信されるページングを受信するタイミングを特定するために用いられる。前記制御部は、前記拡張DRXに関するパラメータを前記無線端末から受信すると、前記無線端末における前記拡張DRXの設定の可否を判断し、当該拡張DRXの設定が可能であると判断した場合、前記拡張DRXに関するパラメータを前記無線端末に通知する処理を実行する。
【0007】
一の実施形態に係るネットワーク装置は、アイドルモードにおける第1のDRXサイクルが通知される無線端末を有する通信システムにおいて用いられる。前記第1のDRXサイクルは、第1のDRX設定情報により前記無線端末に通知される。前記ネットワーク装置は、前記第1のDRX設定情報とは別の第2のDRX設定情報によりブロードキャスト又はユニキャストで前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを前記無線端末に通知する制御部を備える。
【0008】
一の実施形態に係る無線端末は、アイドルモードにおける第1のDRXサイクルを第1のDRX設定情報により受信する。前記第1のDRX設定情報とは別の第2のDRX設定情報により、前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルをネットワーク装置から受信する受信部と、前記アイドルモードにおいて、前記第2のDRXサイクルを使用したDRX動作を実行する制御部と、備える。
【0009】
一の実施形態に係る無線端末は、アイドルモードにおけるDRXサイクルとページング周期内のページング機会の数を示すnBパラメータとを受信する。前記無線端末は、前記DRXサイクルを実数倍するための係数パラメータを受信する受信部と、前記DRXサイクルと前記係数パラメータとにより算出された拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとに基づいて、前記ページングフレームを決定する制御部と、を備える。前記制御部は、前記拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとに応じて定まる条件が満たされない場合、前記拡張DRXサイクルを補正する。
【0010】
一の実施形態に係る基地局は、アイドルモードにおけるDRXサイクルを受信する無線端末を有する通信システムにおいて用いられる。前記基地局は、前記DRXサイクルを実数倍するための係数パラメータを前記無線端末に送信する送信部と、前記DRXサイクルと前記係数パラメータとにより算出された拡張DRXサイクルに基づいて、ページングメッセージを通知するためのページングフレームを決定する制御部と、を備える。前記制御部は、前記拡張DRXサイクルに基づいて前記ページングフレームを決定できない場合、前記拡張DRXサイクルを補正する。
【0011】
一の実施形態に係る無線端末は、基地局からブロードキャストによって通知される第1のDRXサイクルと、前記基地局の上位ノードからユニキャストで通知される第2のDRXサイクルと、のうち短い方を使用してアイドルモードにおけるDRX動作を実行する。前記無線端末は、前記第1のDRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを設定可能である拡張DRX設定情報により、前記第2のDRXサイクルが通知されていた場合、前記第2のDRXサイクルを優先的に使用する制御部を備える。
【0012】
一の実施形態に係るネットワーク装置は、アイドルモードにおける第1のDRXサイクルが通知される無線端末を有する通信システムにおいて用いられる。前記ネットワーク装置は、前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルが前記無線端末に適用されているか否かを示す情報、又は、前記第2のDRXサイクルが前記無線端末に適用可能か否かを示す情報を、前記ネットワーク装置の下位ノードである基地局に通知する制御部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、LTEシステムの構成図である。
図2図2は、UEのブロック図である。
図3図3は、eNBのブロック図である。
図4図4は、MMEのブロック図である。
図5図5は、プロトコルスタック図である。
図6図6は、無線フレームの構成図である。
図7図7は、実施形態に係る拡張DRXの設定を説明するための図である。
図8図8は、実施形態に係る拡張DRX動作を説明するための図である。
図9図9は、実施形態に係る動作例1を説明するためのシーケンス図である。
図10図10は、実施形態に係る動作例2を説明するためのシーケンス図である。
図11図11は、実施形態に係る動作例3を説明するためのシーケンス図である。
図12図12は、実施形態に係る動作例4を説明するためのシーケンス図である。
図13図13は、実施形態に係る動作例5を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態の概要]
しかしながら、現状の仕様では、DRXを制御する仕組みが規定されているだけであり、拡張DRXを適切に制御する仕組みが存在しない。
【0015】
一の実施形態に係る無線端末は、拡張DRXの設定を要求するために、ネットワークに対して拡張DRXに関するパラメータを通知する処理を実行する制御部を備える。前記拡張DRXに関するパラメータは、拡張DRXを設定された無線端末が基地局から送信されるページングを受信するタイミングを特定するために用いられる。
【0016】
一の実施形態に係るネットワーク装置は、拡張DRXの設定を要求するために無線端末が送信した拡張DRXに関するパラメータを受信する処理を実行する制御部を備える。前記拡張DRXに関するパラメータは、拡張DRXを設定された前記無線端末が基地局から送信されるページングを受信するタイミングを特定するために用いられる。前記制御部は、前記拡張DRXに関するパラメータを前記無線端末から受信すると、前記無線端末における前記拡張DRXの設定の可否を判断し、当該拡張DRXの設定が可能であると判断した場合、前記拡張DRXに関するパラメータを前記無線端末に通知する処理を実行することを特徴とする。
【0017】
一の実施形態に係るネットワーク装置は、アイドルモードにおける第1のDRXサイクルが通知される無線端末を有する通信システムにおいて用いられる。前記第1のDRXサイクルは、第1のDRX設定情報により前記無線端末に通知される。前記ネットワーク装置は、前記第1のDRX設定情報とは別の第2のDRX設定情報によりブロードキャスト又はユニキャストで前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルを前記無線端末に通知する制御部を備える。
【0018】
前記ネットワーク装置は、前記第2のDRXサイクルをブロードキャストで通知した場合に、前記第2のDRXサイクルを設定した旨の通知を前記無線端末から受信する受信部をさらに備えていてもよい。
【0019】
前記ネットワーク装置は、前記無線端末が希望する第2のDRXサイクルに関する要求情報を前記無線端末から受信する受信部をさらに備えていてもよい。
【0020】
前記制御部は、前記要求情報に基づいて決定した前記第2のDRXサイクルをユニキャストで前記無線端末に通知してもよい。
【0021】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルをブロードキャストで通知せずに、前記第2のDRXサイクルをユニキャストで前記無線端末に通知してもよい。
【0022】
前記ネットワーク装置は、基地局であってもよい。前記制御部は、前記無線端末とのRRC接続を解放する際に、前記第2のDRXサイクルをユニキャストで前記無線端末に通知してもよい。
【0023】
前記ネットワーク装置は、基地局の上位ノードであってもよい。前記制御部は、前記無線端末にユニキャストで通知した前記第2のDRXサイクルと前記無線端末の識別子とを、前記基地局に通知してもよい。
【0024】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルを示す複数の値を前記無線端末に通知してもよい。前記複数の値のいずれかが、前記第2のDRXサイクルとして前記無線端末により選択されてもよい。
【0025】
前記ネットワーク装置は、基地局であってもよい。前記第2のDRXサイクルが設定された無線端末の識別子が含まれるリストを、前記基地局の上位ノードから受信する受信部をさらに備えてもよい。前記受信部は、ページングを前記上位ノードから受信してもよい。前記制御部は、前記ページングの宛先が前記リストに含まれる場合、前記第2のDRXサイクルに基づいて、前記無線端末宛てのページングメッセージを前記無線端末に通知してもよい。
【0026】
前記ネットワーク装置は、基地局であってもよい。ページングを前記基地局の上位ノードから受信する受信部をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記ページングの宛先が前記第2のDRXサイクルが設定された無線端末であることを示す情報を受信した場合、前記第2のDRXサイクルに基づいて、前記無線端末宛てのページングメッセージを前記無線端末に通知してもよい。
【0027】
前記制御部は、暗黙的デタッチタイマよりも長い前記第2のDRXサイクルを前記無線端末に通知してもよい。前記暗黙的デタッチタイマは、前記無線端末がネットワークに接触する前に満了した場合に前記ネットワークが前記無線端末をデタッチするためのタイマであってもよい。前記制御部は、前記暗黙的デタッチタイマを停止するための動作を実行してもよい。
【0028】
前記制御部は、前記無線端末にユニキャストで通知した前記第2のDRXサイクルと、前記第2のDRXサイクルの開始タイミングに関する時間情報と、前記無線端末の識別子とを、前記ネットワーク装置の下位ノードである基地局に通知してもよい。
【0029】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルとして、ページングメッセージを受信するための監視を省略する期間を示すタイマ値を、前記ネットワーク装置の下位ノードである基地局に通知してもよい。
【0030】
一の実施形態に係る無線端末は、アイドルモードにおける第1のDRXサイクルを第1のDRX設定情報により受信する。前記第1のDRX設定情報とは別の第2のDRX設定情報により、前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルをネットワーク装置から受信する受信部と、前記アイドルモードにおいて、前記第2のDRXサイクルを使用したDRX動作を実行する制御部と、備える。
【0031】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルを設定した後、前記第2のDRXサイクルを設定した旨を前記ネットワーク装置に通知してもよい。
【0032】
前記制御部は、自無線端末が希望する第2のDRXサイクルに関する要求情報を前記ネットワーク装置に通知してもよい。
【0033】
前記制御部は、自無線端末に備えられ且つ時間を測定するための水晶発振器の性能に応じて、前記希望する第2のDRXサイクルを決定してもよい。
【0034】
前記制御部は、前記第2のDRXサイクルが所定期間よりも長い場合、前記DRX動作を実行中において、前記所定期間が経過する前に、自無線端末が在圏するセルからシステムフレーム番号を受信してもよい。
【0035】
前記所定期間は、自無線端末に備えられ且つ時間を測定するための水晶発振器の性能に応じた値であってもよい。
【0036】
一の実施形態に係る無線端末は、アイドルモードにおけるDRXサイクルとページング周期内のページング機会の数を示すnBパラメータとを受信する。前記無線端末は、前記DRXサイクルを実数倍するための係数パラメータを受信する受信部と、前記DRXサイクルと前記係数パラメータとにより算出された拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとに基づいて、前記ページングフレームを決定する制御部と、を備える。前記制御部は、前記拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとに応じて定まる条件が満たされない場合、前記拡張DRXサイクルを補正する。
【0037】
前記条件は、前記拡張DRXサイクルと前記nBパラメータとを掛けた値が整数であってもよい。
【0038】
前記制御部は、前記nBパラメータの分母に応じた値に基づいて、前記拡張DRXサイクルを補正してもよい。
【0039】
一の実施形態に係る基地局は、アイドルモードにおけるDRXサイクルを受信する無線端末を有する通信システムにおいて用いられる。前記基地局は、前記DRXサイクルを実数倍するための係数パラメータを前記無線端末に送信する送信部と、前記DRXサイクルと前記係数パラメータとにより算出された拡張DRXサイクルに基づいて、ページングメッセージを通知するためのページングフレームを決定する制御部と、を備える。前記制御部は、前記拡張DRXサイクルに基づいて前記ページングフレームを決定できない場合、前記拡張DRXサイクルを補正する。
【0040】
一の実施形態に係る無線端末は、基地局からブロードキャストによって通知される第1のDRXサイクルと、前記基地局の上位ノードからユニキャストで通知される第2のDRXサイクルと、のうち短い方を使用してアイドルモードにおけるDRX動作を実行する。前記無線端末は、前記第1のDRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを設定可能である拡張DRX設定情報により、前記第2のDRXサイクルが通知されていた場合、前記第2のDRXサイクルを優先的に使用する制御部を備える。
【0041】
前記制御部は、前記基地局が前記第2のDRXサイクルに基づいてページングメッセージを前記無線端末へ通知できない場合、前記第1のDRXサイクルを使用してもよい。
【0042】
前記制御部は、前記拡張DRX設定情報を前記基地局から受信した場合、前記基地局が前記第2のDRXサイクルに基づいて前記ページングメッセージを前記無線端末へ通知できてもよい。
【0043】
一の実施形態に係るネットワーク装置は、アイドルモードにおける第1のDRXサイクルが通知される無線端末を有する通信システムにおいて用いられる。前記ネットワーク装置は、前記第1のDRXサイクルよりも長い第2のDRXサイクルが前記無線端末に適用されているか否かを示す情報、又は、前記第2のDRXサイクルが前記無線端末に適用可能か否かを示す情報を、前記ネットワーク装置の下位ノードである基地局に通知する制御部を備える。
【0044】
[実施形態]
以下において、LTEシステムを例に挙げて実施形態を説明する。
【0045】
(システム構成)
図1は、LTEシステムの構成図である。図1に示すように、実施形態に係るLTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
【0046】
UE100は、無線端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置であり、接続先のセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100の構成については後述する。
【0047】
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の構成については後述する。
【0048】
eNB200は、1又は複数のセルを管理しており、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータのルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能などを有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
【0049】
EPC20は、コアネットワークに相当する。E−UTRAN10及びEPC20によりLTEシステムのネットワーク(LTEネットワーク)が構成される。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、OAM(Operation and Maintenance)400とを含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御などを行う。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行う。MME/S−GW300は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。
【0050】
OAM400は、オペレータによって管理されるサーバ装置であり、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。
【0051】
図2は、UE100のブロック図である。図2に示すように、UE100は、アンテナ101、無線送受信機110、ユーザインターフェイス120、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機130、バッテリ140、メモリ150、及びプロセッサ160を備える。メモリ150は記憶部に相当し、プロセッサ160は制御部に相当する。UE100は、GNSS受信機130を有していなくてもよい。また、メモリ150をプロセッサ160と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ160’としてもよい。
【0052】
アンテナ101及び無線送受信機110は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機110は、プロセッサ160が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナ101から送信する。また、無線送受信機110は、アンテナ101が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ160に出力する。
【0053】
ユーザインターフェイス120は、UE100を所持するユーザとのインターフェイスであり、例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカ、及び各種ボタンなどを含む。ユーザインターフェイス120は、ユーザからの操作を受け付けて、該操作の内容を示す信号をプロセッサ160に出力する。GNSS受信機130は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をプロセッサ160に出力する。バッテリ140は、UE100の各ブロックに供給すべき電力を蓄える。
【0054】
メモリ150は、プロセッサ160により実行されるプログラム、及びプロセッサ160による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ160は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ150に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサ160は、さらに、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサ160は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
【0055】
図3は、eNB200のブロック図である。図3に示すように、eNB200は、アンテナ201、無線送受信機210、ネットワークインターフェイス220、メモリ230、及びプロセッサ240を備える。なお、メモリ230をプロセッサ240と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ240’としてもよい。
【0056】
アンテナ201及び無線送受信機210は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機210は、プロセッサ240が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナ201から送信する。また、無線送受信機210は、アンテナ201が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ240に出力する。
【0057】
ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。
【0058】
メモリ230は、プロセッサ240により実行されるプログラム、及びプロセッサ240による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ240は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ230に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ240は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
【0059】
図4は、MME300のブロック図である。図4に示すように、MME300は、ネットワークインターフェイス320、メモリ330、及びプロセッサ340を備える。なお、メモリ330をプロセッサ340と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサとしてもよい。
【0060】
ネットワークインターフェイス320は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。ネットワークインターフェイス320は、S1インターフェイス上で行う通信に用いられる。
【0061】
メモリ330は、プロセッサ340により実行されるプログラム、及びプロセッサ340による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ340は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ330に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ340は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
【0062】
図5は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図5に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されており、第1層は物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
【0063】
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
【0064】
MAC層は、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式)、UE100への割当リソースブロックを決定(スケジューリング)するスケジューラを含む。
【0065】
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
【0066】
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
【0067】
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のための制御信号(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッドモード(コネクティッドモード)であり、そうでない場合、UE100はRRCアイドルモード(アイドルモード)である。
【0068】
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
【0069】
図6は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンク(DL)にはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンク(UL)にはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。
【0070】
図6に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルによりリソースエレメントが構成される。UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより構成され、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により構成される。
【0071】
(アイドルモードにおけるDRXの概要)
以下において、RRCアイドルモードにおけるDRX(DRX: Discontinuous Reception)について説明する。なお、以下において説明するアイドルモードにおけるDRXは、既存のDRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを使用した拡張DRXも含み得る。既存のDRX動作と異なる拡張DRXは、後述にて説明をする。
【0072】
UE100は、バッテリを節約するために、DRX動作を行うことが可能である。DRX動作を行うUE100は、PDCCHを間欠的に監視する。通常、サブフレーム中のPDCCHは、当該サブフレーム中のPDSCHのスケジューリング情報(無線リソース及びトランスポートフォーマットの情報)を運搬する。
【0073】
RRCアイドルモードであるUE100は、着信があることを通知するページングメッセージを受信するためにPDCCHを間欠的に監視するDRX動作を行う。UE100は、ページング用のグループ識別子(P−RNTI)を用いて、PDCCH(CCE)をデコードして、ページングチャネルの割り当て情報(PI)を取得する。UE100は、当該割当情報に基づいて、ページングメッセージを取得する。UE100におけるPDCCH監視タイミングは、UE100の識別子(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)に基づいて定められる。PDCCH監視タイミングの算出について具体的に説明する。
【0074】
RRCアイドルモードのDRX動作におけるPDCCH監視タイミング(PDCCH監視サブフレーム)は、Paging Occasion(PO)と称される。
【0075】
UE100(及びeNB200)は、Paging Occasion(PO)、及び、Paging Occasionを含みうる無線フレームであるPaging Frame(PF)を下記のように計算する。
【0076】
PFのシステムフレーム番号(SFN)は、下記の式(1)から求められる。
【0077】
SFN mod T= (T div N) * (UE_ID mod N) …(1)
【0078】
ここで、Tは、ページングメッセージを受信するためのUE100のDRXサイクルであり、無線フレームの数で表される。Nは、TとnBのうち最小値である。nBは、4T,2T, T, T/2, T/4, T/8, T/16, T/32から選択される値である。UE_IDは、「IMSI mod1024」により求められる値である。
【0079】
このようにして求められたPFのうち、POのサブフレーム番号は、下記のように求められる。まず、下記の式(2)により、インデックスi_sを求める。
【0080】
i_s = floor(UE_ID/N) mod Ns …(2)
【0081】
ここで、Nsは、1とnB/Tのうち最大値である。
【0082】
次に、表1または表2からNs及びインデックスi_sに対応するPOを求める。表1はLTE FDDシステムに適用され、表2はLTE TDDシステムに適用される。表1および表2において、N/Aは非適用を表す。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
このように、UE100は、SFNとDRXサイクルとに基づいてページングフレームを決定する。なお、eNB200も同様にページングフレームを決定し、決定されたページングフレームにおいて、ページングメッセージを通知するためのPDCCHを送信する。
【0086】
(ネットワーク側の拡張DRXに関する動作)
次に、ネットワーク側の拡張DRXに関する動作について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、実施形態に係る拡張DRXの設定を説明するための図である。図8は、実施形態に係る拡張DRX動作を説明するための図である。
【0087】
拡張DRXは、少なくとも以下の3パターンの設定情報のいずれかによって、UE100に設定(適用)される。拡張DRXが設定されるUE100は、MTCのUEであってもよい。或いは、低モビリティ性を有するUE100に、拡張DRXが設定されてもよい。例えば、位置が固定されたUE100、又は、局所移動しかできない(セル内を局所的に移動する)UE100に拡張DRXが設定される。
【0088】
第1のパターンでは、既存のDRX設定情報(PCCH−Config.)によってUE100に拡張DRXが設定される。eNB200は、図7(A)に示すように、既存のPCCH設定情報によりブロードキャストで、拡張DRXサイクルをUE100に通知する。具体的には、eNB200は、SIB2によってブロードキャストでPCCH設定情報をUE100に通知する。既存のPCCH設定情報とは、ページング周期(defaultPagingCycle)の値域が異なる。PCCH設定情報内のページング周期の値域が拡張されている。すなわち、ページング周期の値として、既存のページング周期よりも長いページング周期の値を設定できる。UE100は、値域が拡張されたページング周期の値を拡張DRXサイクルの値として認識する。具体的には、図7(A)に示すように、拡張DRXサイクル(ページング周期)として、「rf512、rf1024、・・・」という値域が設定可能であってもよい。なお、ここでの拡張DRXサイクルは、DRXサイクル(ページング周期)に「n」を掛けた値である。
【0089】
第2のパターンでは、既存のPCCH設定情報とは異なる別の情報要素(例えば、「Idle−eDRX−Config」)によって、UE100に拡張DRXが設定される。例えば、図7(B)に示すように、eNB200は、既存のPCCH設定情報とは異なる別の情報要素として、アイドルモードにおける拡張DRXの設定情報である拡張DRX設定情報(Idle−eDRX−Config)をUE100に通知する。eNB200は、拡張DRX設定情報によりブロードキャスト又はユニキャストで拡張DRXサイクルをUE100に通知する。eNB200は、ブロードキャストで拡張DRX設定情報をUE100に通知する場合、拡張DRX設定情報を含むePCCH設定情報をブロードキャストでUE100に通知してもよい。ePCCH設定情報は、拡張DRXサイクルを含む設定情報である。
【0090】
eNB200は、ユニキャストで拡張DRX設定情報をUE100に通知する場合、RRCメッセージによって拡張DRX設定情報をUE100に通知できる。具体的には、eNB200は、RRC接続再設定メッセージによって、拡張DRX設定情報(拡張DRXサイクル)をUE100に通知できる。或いは、eNB200は、UE100とのRRC接続を解放する際に、拡張DRX設定情報(拡張DRXサイクル)をUE100に通知できる。具体的には、eNB200は、RRC接続を解放するためのRRC接続解放メッセージ(RRCConnectionRelease)によって、拡張DRX設定情報をUE100に通知できる。
【0091】
eNB200は、拡張DRXサイクルをブロードキャストで通知せずに、ユニキャストでUE100に通知してもよい。すなわち、eNB200は、拡張DRXサイクルをブロードキャストで送信しないという条件下で、ユニキャストでのみ拡張DRXサイクルをUE100に通知することが可能であってもよい。この場合、eNB200は、UE100が使用する拡張DRXサイクルが分かるため、適切なページングタイミングで当該UE100宛てのページングメッセージを当該UE100に送信することができる。その結果、ページングリソースを有効に活用できる。
【0092】
また、拡張DRX設定は、MME300によって、UE100に設定されてもよい。MME300は、NASメッセージによってユニキャストで拡張DRXサイクルをUE100に通知できる。MME300は、NASメッセージによって設定した拡張DRXサイクルを配下の各eNB200に通知してもよい。これにより、eNB200は、UE100が使用する拡張DRXサイクルが分かるため、ページングリソースを有効に活用できる。
【0093】
拡張DRX設定情報には、拡張DRXサイクルを示す情報が含まれる。図7(B)に示すように、拡張DRXサイクルは、例えば、「rf8、rf16、・・・、rf512、rf1024、・・・rf8192、・・・」という値であってもよい。なお、拡張DRXサイクルは、既存のDRXサイクルよりも長い値だけでなく、既存のDRXサイクルよりも短い値を設定できてもよい。この場合、ページング周期を短くすることができるため、アイドルモードにおけるUE100が、高速でページングに対して応答可能である。
【0094】
また、拡張DRX設定情報には、拡張DRXサイクルを示す情報が複数の値が含まれていてもよい。UE100は、複数の値のうち1つの値を拡張DRXサイクルとして選択する。例えば、UE100は、ユーザの好みに応じて、拡張DRXサイクルを選択する。これにより、ユーザの好みに応じた拡張DRX動作が実行され得る。
【0095】
UE100は、選択された拡張DRXサイクルをeNB200又はMME300に通知してもよい。また、eNB200は、選択された拡張DRXサイクルをUE100から受信した場合、UE100から受信した拡張DRXサイクルをMME300に通知してもよい。また、MME300もUE100から受信した拡張DRXサイクルをeNB200に通知してもよい。
【0096】
また、拡張DRXサイクルは、DRXサイクル(ページング周期)に「n」を掛けた値であってもよい。図8に示す例では、既存のDRXサイクルに「3」を掛けた値が拡張DRXサイクルである。例えば、拡張DRXが設定されたUE100が、MTCのUEである場合、既存のページング周期に関わらず、拡張DRX設定情報に基づくページングタイミング(「Idle−eDRX−Config」で指定されたタイミング)以外では、PDCCHを監視しなくてもよい。図8の例であれば、当該UE100は、1回目のPDCCHを監視した場合、2回目と3回目のページングタイミングでは、PDCCHを監視しなくてもよい。或いは、当該UE100は、設定されているQoSを満たす場合には、拡張DRX設定情報に基づくページングタイミング以外では、PDCCHを監視しなくてもよい。また、eNB200は、既存のPCCH設定情報に基づくページングタイミングでページングメッセージを送信してもよい。或いは、eNB200は、当該UE100宛てのページングメッセージを拡張DRX設定情報に基づくページングタイミングで送信してもよい。
【0097】
また、拡張DRXサイクルは、eNB200又はMME300によって直値で指定されてもよい。すなわち、eNB200又はMME300は、ページングフレーム(PF)のシステムフレーム番号(SFN)を直値で指定してもよい。
【0098】
また、拡張DRXサイクルは、時間の経過につれてDRXサイクルの周期が変更する周期的な関数を示されてもよい。例えば、拡張DRXサイクルは、「最初の10周期の間隔は、1分であり、次の10周期の間隔は、5分であり、次の10周期の間隔は、1分であり、・・・」を示す周期的な関数であってもよい。
【0099】
第3のパターンでは、既存のDRXサイクルを実数倍にするための係数パラメータ(「pagingCycleFactor」)によって、UE100に拡張DRXが設定される。例えば、図7(C)に示すように、eNB200は、係数パラメータ(pagingCycleFactor)を含むePCCH設定情報(ePCCH−Config)をUE100に通知する。eNB200は、ePCCH設定情報によりブロードキャスト又はユニキャストで係数パラメータをUE100に通知する。MME300が、NASメッセージにより係数パラメータをUE100に通知してもよい。
【0100】
係数パラメータは、既存のDRXサイクルを実数倍にするパラメータである。UE100は、既存のPCCH設定情報により受信したページング周期(DRXサイクル)と係数パラメータとに基づいて、拡張DRXサイクルを算出する。
【0101】
また、UE100は、算出された拡張DRXサイクルと、既存のPCCH設定情報により受信したnBとに基づいて、ページングフレーム(PF)を決定する。nBは、ページング周期内のページング機会の数を示すパラメータである。すなわち、nBは、eNB200のページング周期内でのページング回数に依存する。ここで、上述したように、nBは、「4T, 2T, T, T/2, T/4, T/8, T/16, T/32」から選択される値である。PFを決定するために用いられる式(1)では、TをnBで割ることがあり得るため、nBがT/32である場合、Tは32倍でなければ、PFが小数となる。従って、既存のDRXサイクルと係数パラメータとにより拡張DRXサイクルを算出した場合、適切なPFのSFNを決定できない虞がある。
【0102】
そこで、拡張DRXサイクルとnBとに応じて定まる条件が満たされない場合、拡張DRXサイクルが補正される。ここで、拡張DRXサイクルとnBとに応じて定まる条件は、拡張DRXサイクルとnBとを掛けた値が整数であることである。従って、UE100は、nBの分母に応じた値に基づいて、拡張DRXサイクルを補正する。すなわち、UE100は、nB=T/mである場合、mに応じて拡張DRXサイクルを補正する。具体的には、UE100は、拡張DRXサイクルにmを掛ける。これにより、拡張DRXサイクルとnBとを掛けた値が整数になる。UE100は、拡張DRXサイクルにmを掛けた値に所定値を加えてもよい。所定値は、mの値に基づく範囲の値であってもよい。これにより、柔軟な拡張DRXサイクルが設定される。所定値は、ePCCH設定情報に含まれていてもよい。或いは、UE100は、所定値をeNB200又はMME300に通知してもよい。
【0103】
或いは、算出された拡張DRXサイクルが、拡張DRXサイクルに最も近いmの倍数に補正されてもよい。例えば、nB=T/4であり、拡張DRX=69である場合、「1/nB* (FLOOR(nB*69)」により、拡張DRXを68に補正してもよい。
【0104】
一方、eNB200も、同様にして、拡張DRXサイクルを算出及び補正し、適切なPF(のSFN)を決定する。eNB200は、決定したPFによりPDCCHを送信できる。
【0105】
以上の通り、拡張DRXは、上述の3パターンの設定情報のいずれかによって、UE100に設定可能である。
【0106】
また、eNB200又はMME300は、UE100に拡張DRXを設定するか否かを以下の方法により判断することができる。
【0107】
第1の方法では、eNB200は、「UEInformationResponse」に基づいて決定する。eNB200は、UE100に対して、UE情報を要求するメッセージ(UEInformationRequest)を送信する。UE100は、当該メッセージに対する応答メッセージ(UEInformationResponse)をeNB200に送信する。eNB200は、応答メッセージにモビリティ履歴報告(mobilityHistoryReport)が含まれる場合、モビリティ履歴報告に基づいて、UE100に拡張DRXを設定するか否かを判断する。モビリティ履歴報告は、直近に滞在したセル又は離れたセルの滞在時間を示す情報である。eNB200は、UE100が在圏する(滞在する)セルの滞在時間が閾値を越えている場合、UE100に拡張DRXを設定すると判断する。そうでない場合、eN200は、UE100に拡張DRXを設定しないと判断する。
【0108】
第2の方法では、eNB200は、「Expected UE Behaviour」に基づいて、UE100に拡張DRXを設定するか否かを判断する。eNB200は、MME300から受信した「INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST」メッセージがUE100の挙動に関する「Expected UE Behaviour」を含む場合、「Expected UE Behaviour」に基づいて、UE100に拡張DRXを設定するか否かを判断する。「Expected UE Behaviour」は、予測されるUEのアクティブ挙動及び/又は移動性挙動(mobility behaviour)を示す情報である。例えば、「Expected UE Behaviour」は、UE100のアクティブ時間及び/又はアイドル時間を示す情報である。「Expected UE Behaviour」は、基地局間ハンドオーバ(inter−eNB handovers)の予測される時間間隔を示す情報である。「Expected UE Behaviour」に「長時間(long-time)」が含まれる場合、基地局間ハンドオーバの間隔は、180秒より長いことが予測される。なお、MME300が、加入者情報、統計情報などに基づいて、「Expected UE Behaviour」を決定できる。eNB200は、「Expected UE Behaviour」によって示される時間(例えば、基地局間ハンドオーバの予測される時間間隔)が閾値を越えている場合、UE100に拡張DRXを設定すると判断する。そうでない場合、eN200は、UE100に拡張DRXを設定しないと判断する。
【0109】
なお、eNB200は、ソースeNB200から受信した「HANDOVER REQUEST」メッセージが「Expected UE Behaviour」を含む場合、「Expected UE Behaviour」に基づいて、UE100に拡張DRXを設定するか否かを判断してもよい。
【0110】
第3の方法では、eNB200は、UE100から受信した「UEAssistanceInformation」メッセージが「powerPreIndication」を含む場合、「powerPreIndication」に基づいて、UE100に拡張DRXを設定するか否かを判断する。「powerPreIndication」は、電力セーブのために最適化された(UEが好む)設定を示す。或いは、「powerPreIndication」は、通常の設定を示す。eNB200は、「powerPreIndication」が、低電力消費を示す「LowPowerConsumption」を示す情報を含む場合、UE100に拡張DRXを設定すると判断してもよい。
【0111】
第4の方法では、eNB200は、「extendedLowPowerConsumption」に基づいて、UE100に拡張DRXを設定するか否かを判断する。eNB200は、UE100から「extendedLowPowerConsumption」を含むメッセージを受信した場合、UE100に拡張DRXを設定すると判断する。「extendedLowPowerConsumption」は、UE100が低電力消費を好むことを示す「LowPowerConsumption」よりもUE100がさらに低電力消費を好むことを示す情報である。UE100は、「extendedLowPowerConsumption」を「powerPreIndication」に含めて、「UEAssistanceInformation」メッセージによりeNB200に送信してもよい。或いは、UE100は、「extendedLowPowerConsumption」を「powerPrefIndication」とは異なるフィールドに含めて、「UEAssistanceInformation」メッセージによりeNB200に送信してもよい。或いは、Ue100は、「extendedLowPowerConsumption」をUEAssistanceInformation」とは異なるメッセージにより、eNB200に送信してもよい。「extendedLowPowerConsumption」は、低モビリティ性を有するUE及び/又はMTCであるUEのみがeNB200に送信できてもよい。
【0112】
以上のいずれかの方法により、eNB200は、UE100に拡張DRXを設定すると判断した場合、ユニキャストで当該UE100にDRXサイクルを通知する。なお、MME300も、eNB200と同様に、UE100に拡張DRXを設定するか否かを判断できる。
【0113】
ここで、eNB200は、暗黙的デタッチタイマ(implicit detach timer)よりも長い拡張DRXサイクルをUE100に通知した場合、eNB200は、暗黙的デタッチタイマを停止するための動作を実行することができる。
【0114】
暗黙的デタッチタイマは、UE100がネットワークに接触する前に満了した場合にネットワークがUE100をデタッチするためのタイマである。暗黙的デタッチタイマよりも長い拡張DRXサイクルが設定されているUE100が、拡張DRX動作を実行している場合に、暗黙的デタッチタイマが満了するためである。その結果、ネットワークがUE100をデタッチするため、UE100が拡張DRX動作を適切に実行できない虞がある。
【0115】
そこで、eNB200は、暗黙的デタッチタイマを停止するための動作を実行することができる。具体的には、eNB200は、暗黙的デタッチタイマを管理するネットワークノード(例えば、MME300)にUE100に設定した(又は設定する予定の)拡張DRXサイクルを通知する。ネットワークノードは、拡張DRXサイクルが暗黙的デタッチタイマよりも長い場合、当該UE100の暗黙的デタッチタイマを停止(OFF)することができる。或いは、eNB200は、自局にて暗黙的デタッチタイマを管理していた場合、拡張DRXサイクルが暗黙的デタッチタイマよりも長い場合、当該UE100の暗黙的デタッチタイマを停止(OFF)することができる。
【0116】
なお、MME300は、拡張DRXサイクルをUE100に設定したケースにおいても、MME300は、自局にて暗黙的デタッチタイマを管理していた場合、拡張DRXサイクルが暗黙的デタッチタイマよりも長い場合、当該UE100の暗黙的デタッチタイマを停止(OFF)することができる。或いは、MME300は、暗黙的デタッチタイマを管理するネットワークノードに暗黙的デタッチタイマを停止するためのメッセージを通知してもよい。なお、eNB200も、当該メッセージを暗黙的デタッチタイマを管理するネットワークノードに通知できる。
【0117】
(UE側の拡張DRXに関する動作)
次に、UE側の拡張DRXに関する動作について説明する。まず、拡張DRXの設定(適用)について説明する。
【0118】
UE100は、ネットワーク(eNB200又はMME300)から拡張DRXの設定情報を受信した場合、拡張DRX(拡張DRXサイクル)を設定する。
【0119】
ここで、UE100が、eNB200からブロードキャストで第1の拡張DRXサイクルを通知され、MME300からユニキャストで第2の拡張DRXサイクルを通知されたケースを想定する。既存のDRXサイクルであれば、UE100は、eNB200から通知されるDRXサイクルとMME300から通知される第2の拡張DRXサイクルと、のうち短い方を使用してアイドルモードにおけるDRX動作を実行する。拡張DRXサイクルが、既存のページング周期の制限(32無線フレームの倍数)を受けずに設定可能であることを想定した場合、UE100が第1の拡張DRXサイクルに基づくタイミングでPDCCHを監視すると共に、第2の拡張DRXサイクルに基づくタイミングでPDCCHを監視することが考えられる。しかしながら、UE100の監視するタイミングが増えるため、拡張DRX動作を実行しているにもかかわらず、電力消費を削減できない虞がある。また、eNB200は、第1の拡張DRXサイクルに基づくタイミングで、ページングメッセージを送信し、且つ、第2の拡張DRXサイクルに基づくタイミングで、ページングメッセージを送信しなければならず、非効率である。
【0120】
従って、UE100は、MME300から受信した第2の拡張DRXサイクルを優先的に設定(適用)することが好ましい。MME300は、UE100毎に拡張DRXサイクルを決定するため、MMEがユニキャストで通知する拡張DRXサイクルは、eNB200がブロードキャストで通知する拡張DRXサイクルよりもUE100に適している可能性が高いからである。従って、UE100は、第2の拡張DRXサイクルを優先的に使用する。UE100は、設定(適用)された第2の拡張DRXサイクルをeNB200に通知してもよい。或いは、MME300は、第2の拡張DRXサイクルをUE100に通知した後、第2の拡張DRXサイクルをeNB200に通知してもよい。
【0121】
一方、全てのeNB200が、拡張DRXに対応しているとは限らない。拡張DRXに対応していないeNB200は、拡張DRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを通知できない。このため、UE100が、拡張DRXサイクルを優先的に使用した場合、ページングメッセージを受信できない虞がある。
【0122】
そこで、UE100は、在圏するセルを管理するeNB200が拡張DRXサイクルに基づいてページングメッセージを通知できない場合、eNB200が通知するDRXサイクルを設定(適用)し、当該DRXサイクルを使用する。これにより、UE100が、拡張DRXを適用することによってページングメッセージを受信できないという問題が発生しない。
【0123】
UE100は、在圏するセルを管理するeNB200が、拡張DRXに対応しているか否かを、拡張DRXの設定情報に基づいて判断することができる。UE100は、在圏するセルを管理するeNB200から拡張DRXの設定情報を受信できた場合、eNB200が拡張DRXに対応していると判断する。UE100は、eNB200から拡張DRXの設定情報を受信できない場合、eNB200が拡張DRXに対応していないと判断する。例えば、UE100は、拡張DRXサイクルを通知するSIBをeNB200から受信できた場合、eNB200が拡張DRXに対応していると判断する。
【0124】
次に、拡張DRXを実行しているUE100の動作について説明する。
【0125】
拡張DRX(拡張DRXサイクル)を設定したUE100は、アイドルモードへ移行した後、設定された拡張DRXに基づいて、拡張DRXサイクルを使用して拡張DRX動作を実行する。UE100は、拡張DRXサイクルに基づくタイミングで、PDCCHを監視する。
【0126】
ここで、UE100は、同期ズレが発生する前に、自身が在圏するセル(eNB200)のシステムフレーム番号(SFN)を確認することができる。具体的には、UE100は、拡張DRXサイクルが所定期間よりも長い場合、DRX動作を実行中において、所定期間が経過する前に、在圏セル(eNB200)からシステムフレーム番号を受信する。
UE100は、受信したシステムフレーム番号に基づいて、同期する。なお、セル(eNB200)は、マスタ情報ブロック(MIB)又はシステム情報ブロック(SIB)によってブロードキャストで自身が管理するシステムフレーム番号を送信している。
【0127】
ここで、所定期間は、自UE100に備えられ且つ時間を測定するための水晶発振器の性能に応じた値である。水晶発振器の性能に応じた値とは、UE100とeNB200との同期ズレが発生する時間よりも短い値である。
【0128】
UE100は、水晶発振器の性能に応じた値をメモリ150に記憶している。UE100は、水晶発振器の性能に応じた値を予め記憶していてもよい。或いは、UE100は、eNB200との間の同期ズレに基づいて、水晶発振器の性能に応じた値を算出してもよい。
【0129】
例えば、拡張DRXサイクルが24時間であり、且つ、水晶発振器の性能に応じた値が12時間であるケースを想定する。UE100は、PDCCHを監視した後、24時間後に再びPDCCHを監視する場合に、同期ズレが発生し、PDCCHを監視できない虞がある。そこで、UE100は、12時間(所定期間)が経過する前に、セル(eNB200)からシステムフレーム番号を受信する。これにより、UE100は、既存のDRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを使用しても、同期ズレが発生する前に同期することができる。
【0130】
(実施形態に係る動作例)
次に、実施形態に係る動作例について説明する。各動作例について同様の部分は、説明を適宜省略する。
【0131】
(1)動作例1
動作例1について、図9を用いて説明する。図9は、実施形態に係る動作例1を説明するためのシーケンス図である。
【0132】
図9において、UE100は、eNB200との間でRRC接続を確立しており、コネクティッドモードである。
【0133】
ステップS110に示すように、eNB200は、RRC接続再設定メッセージ又はRRC接続解放メッセージによって、拡張DRX設定情報(拡張DRXサイクル)をUE100に通知する。eNB200は、拡張DRX設定情報をブロードキャストで送信せずに、ユニキャストでのみ送信してもよい。
【0134】
ステップS120において、UE100は、拡張DRX設定情報に基づいて設定を行う。
【0135】
ステップS130において、UE100は、アイドルモードへと移行する。その後、UE100は、拡張DRXサイクルを使用する拡張DRX動作を開始する。
【0136】
ステップS140において、eNB200は、拡張DRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信する。すなわち、eNB200は、拡張DRXサイクルに基づいて、UE100がPDCCHを監視するタイミングで、ページングメッセージを送信する。一方、UE100は、拡張DRXサイクルに基づくタイミングでPDCCHを監視する。これにより、UE100は、PDCCHを監視することにより、自局宛のページングメッセージが届いているか確認できる。
【0137】
(2)動作例2
次に、動作例2について、図10を用いて説明する。図10は、実施形態に係る動作例2を説明するためのシーケンス図である。
【0138】
動作例2では、eNB200は、ブロードキャストで拡張DRX設定情報をUE100に通知する。
【0139】
ステップS210において、eNB200は、SIBによりブロードキャストで拡張DRX設定情報(拡張DRXサイクル)をUE100に通知する。UE100は、受信した拡張DRX設定情報に基づいて設定を行う。すなわち、UE100は、拡張DRXサイクルを設定する。
【0140】
ステップS220において、UE100は、ブロードキャストで受信した拡張DRXサイクルを設定した場合、拡張DRXサイクルを設定した旨の通知(eDRX config. complete)をeNB200に送信する。UE100は、アイドルモードである場合、コネクティッドモードへと移行してから、当該通知をeNB200に送信する。なお、UE100が、当該通知をeNB200に送信するに当たって、スケジューリングリクエスト等により、eNB200から当該通知用の専用リソースが割り当てられてもよい。当該専用のリソースは、PUSCH用であってもよいし、PUCCH用であってもよい。なお、UE100が、PUCCHにより当該通知を送信する際に、専用のメッセージ(eDRX Configured Message等)により送信してもよい。
【0141】
これにより、eNB200は、UE100が拡張DRXサイクルを使用することが分かる。従って、eNB200は、既存のDRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信せずに、拡張DRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信できる。その結果、ページングリソースを有効に活用できる。
【0142】
(3)動作例3
次に、動作例3について、図11を用いて説明する。図11は、実施形態に係る動作例3を説明するためのシーケンス図である。
【0143】
動作例3では、MME300が拡張DRX設定情報をUE100に通知する。
【0144】
ステップS310において、MME300は、NASメッセージにより拡張DRX設定情報(拡張DRXサイクル)をUE100に通知する。UE100は、受信した拡張DRX設定情報に基づいて設定を行う。
【0145】
ステップS320において、MME300は、UE100へ通知した拡張DRX設定情報と当該UE100の識別子(例えば、IMSI)とをeNB200に通知する。これにより、eNB200は、UE100が使用する拡張DRXサイクルが分かる。eNB200は、拡張DRX設定情報を設定したUE100の識別子のリストをeNB200に通知してもよい。リストは、UE100の識別子と拡張DRXサイクルとが関連付けられた情報である。
【0146】
ステップS330において、MME300は、eNB200へUE100宛てのページングを通知する。eNB200は、MME300から受信したページングの宛先がMME300から受信したUE100の識別子と一致するか否かを判断する。或いは、eNB200は、MME300から受信したページングの宛先がリストに含まれるか否かを判断する。
【0147】
ステップS340において、eNB200は、ページングの宛先とUE100の識別子とが一致する場合、UE100の識別子に対応する拡張DRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信する。そうでない場合、eNB200は、既存のDRXサイクルに基づくタイミングで、ページングメッセージを送信する。
【0148】
或いは、eNB200は、MME300から受信したページングの宛先がリストに含まれる場合、リストに含まれるUE100の識別子に対応する拡張DRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信する。そうでない場合、eNB200は、既存のDRXサイクルに基づくタイミングで、ページングメッセージを送信する。
【0149】
これにより、eNB200は、ページングメッセージを送信するタイミングを適切に決定することができるため、ページングリソースを有効に活用できる。
【0150】
なお、eNB200は、UE100に設定される拡張DRXサイクルが分かる場合には、MME300から拡張DRXサイクルが設定されたUE100の識別子(リスト)だけを受信してもよい。なお、eNB200とMME300とが同様の規則により、UE100に拡張DRXサイクルを設定する場合、eNB200は、UE100に設定される拡張DRXサイクルが分かる。
【0151】
(4)動作例4
次に、動作例4について、図12を用いて説明する。図12は、実施形態に係る動作例4を説明するためのシーケンス図である。
【0152】
動作例4では、MME300は、ページングの宛先が拡張DRXサイクルが設定されたUE100であることを示す識別情報を含むページングeNB200に通知する。
【0153】
ステップS410は、ステップS310に対応する。
【0154】
ステップS420において、MME300は、eNB200へUE100宛てのページングを通知する。ここで、ページングは、ページングの宛先が拡張DRXサイクルが設定されたUE100であることを示す識別情報(indication)を含む。eNB200は、受信したページングが、拡張DRXサイクルが設定されたUE100宛てであることが分かる。ページングは、UE100に設定された拡張DRXサイクルを示す情報を含んでもよい。
【0155】
ステップS430において、eNB200は、拡張DRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信する。なお、eNB200は、ページングが識別情報を含まない場合、既存のDRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信する。
【0156】
これにより、eNB200は、ページングメッセージを送信するタイミングを適切に決定することができるため、ページングリソースを有効に活用できる。
【0157】
(5)動作例5
次に、動作例5について、図13は、実施形態に係る動作例5を説明するためのシーケンス図である。
【0158】
動作例5では、UE100が、希望する拡張DRXサイクルをeNB200に通知する。
【0159】
図13に示すように、ステップS510において、UE100は、希望する拡張DRXサイクルに関する要求情報(ePCCHConfigRequirement)をeNB200に通知する。
【0160】
UE100は、使用するアプリケーションに応じて希望する拡張DRXサイクルを決定する。UE100は、拡張DRXサイクルを直値で示してもよい。すなわち、UE100は、ページングフレーム(PF)のシステムフレーム番号(SFN)を直値で指定してもよい。UE100は、直値で示される拡張DRXサイクルを要求情報に含める。或いは、UE100は、時間の経過につれてDRXサイクルの周期が変更する周期的な関数を示される拡張DRXサイクルを要求情報に含めてもよい。
【0161】
或いは、UE100は、自UE100に備えられ且つ時間を測定するための水晶発振器の性能に応じて、希望する拡張DRXサイクルを決定してもよい。具体的には、UE100は、UE100とeNB200との同期ズレが発生する時間よりも短い値を希望する拡張DRXサイクルに決定する。これにより、UE100は、既存のDRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを使用しても、同期ズレが発生する前にPDCCHを監視できる。
【0162】
また、UE100は、希望する拡張DRXサイクルのリストを要求情報に含めてもよい。リストは、順位付けされた複数の拡張DRXサイクルの情報を含むことができる。例えば、リストは、第1〜第3希望の拡張DRXサイクルの情報を含む。
【0163】
eNB200は、要求情報に含まれる希望する拡張DRXサイクルに基づいて、UE100に設定する拡張DRXサイクルを決定する。eNB200は、希望する拡張DRXサイクルが許容できる場合、当該拡張DRXサイクルを設定情報に含める。一方、eNB200は、希望する拡張DRXサイクルが許容できない場合、希望する拡張DRXサイクルとは別の拡張DRXサイクルを設定情報に含める。
【0164】
ステップS520において、eNB200は、RRCメッセージ(RRCconnectionreconfiguration)により、拡張DRXサイクルを含む設定情報をユニキャストでUE100に通知する。UE100は、設定情報に基づいて設定を行う。
【0165】
以上のように、UE100が希望する拡張DRXサイクルをeNB200に通知できる。UE100は、ネットワークノードが知り得ない情報に基づいて拡張DRXサイクルを決定できる。ネットワークノードが知り得ない情報とは、例えば、UE100が使用するアプリケーションが許容する遅延耐性、UE100が備える水晶発振器の性能などである。その結果、UE100に効率的な拡張DRXサイクルを使用して拡張DRX動作を実行できる。
【0166】
なお、UE100がセル再選択処理により、他のeNB200が管理するセルを選択した場合、他のeNB200は、UE100の希望する拡張DRXサイクルを知らないため、設定されたDRXサイクルが無駄になる。このため、UE100は、低モビリティ性を有することが望ましい。
【0167】
なお、UE100は、eNB200の代わりに、MME300に要求情報を通知してもよい。この場合、MME300は、要求情報に基づいて決定した拡張DRXサイクルをNASメッセージによりUE100に通知する。
【0168】
[その他の実施形態]
上述した実施形態において、拡張DRX設定情報には、拡張DRXサイクルに加えて、拡張DRXサイクルの開始タイミングに関する時間情報を含んでもよい。UE100は、時間情報によって示される開始タイミングから、拡張DRX動作を開始する。従って、時間情報によって示される開始タイミングから拡張DRXサイクルが開始する。なお、この場合、拡張DRXサイクルは、既存のPF及びSFNに依存しないサイクルであってもよい。また、時間情報は、UTC(Coordinated Universal Time)によって示されてもよい。
【0169】
また、時間情報は、開始タイミングから下りリンク制御チャネルを監視するタイミングまでの期間を示す情報(オフセット値)を含んでもよい。なお、時間情報がオフセット値を含まない場合には、UE100は、開始タイミングからPDCCHを監視した後、1つの拡張DRXサイクルが終了するまでPDCCHの監視を省略してもよい。
【0170】
従って、上述した実施形態において、eNB200及びMME300は、時間情報を含む拡張DRX設定情報をUE100に通知できる。また、MME300は、UE100に拡張DRX設定情報を通知した場合、拡張DRXサイクルと時間情報とUE100の識別子とを、eNB200に通知できる。
【0171】
或いは、拡張DRX設定情報は、拡張DRXサイクルとして、ページングメッセージを受信するためのPDCCHの監視を省略する期間を示すタイマを含んでもよい。すなわち、タイマの満了値が拡張DRXサイクルの長さを示す。UE100は、当該タイマが起動している間、既存のDRX動作におけるPDCCH監視タイミングであっても、PDCCHの監視を省略する。すなわち、UE100は、当該タイマが起動している間、PDCCHの監視が要求されず、PDCCHの監視を行わなくてもよい。UE100は、タイマが満了した場合に、既存のDRX動作を再開する。なお、UE100は、時間情報に基づいて、タイマを開始できる。
【0172】
従って、上述した実施形態において、eNB200及びMME300は、拡張DRXサイクルとして当該タイマを含む拡張DRX設定情報をUE100に通知できる。また、MME300は、UE100に拡張DRX設定情報を通知した場合、当該タイマと時間情報とUE100の識別子とを、eNB200に通知できる。
【0173】
上述した実施形態において、MME300は、拡張DRXをUE100に通知した場合、拡張DRX設定情報と当該UE100の識別子とをeNB200に通知していた。しかしながら、MME300は、既存のDRX設定情報をUE100に通知した場合に、DRX設定情報と当該UE100の識別子とをeNB200に通知してもよい。或いは、MME300は、拡張DRXをUE100に通知した場合にのみ、拡張DRX設定情報と当該UE100の識別子とをeNB200に通知してもよい。eNB200は、UE100の識別子によって示されるUE100に対して、UE100の識別子に対応する拡張DRXサイクルに基づくタイミングでページングメッセージを送信する。
【0174】
上述した実施形態では、MME300が、UE100に拡張DRX設定情報を通知した場合、拡張DRX設定情報と当該UE100の識別子とをeNB200に通知していた。しかしながら、MME300は、拡張DRXサイクルがUE100に設定(適用)されているか否かを示す情報をeNB200に通知してもよい。
【0175】
従来、eNB200は、UE100がRRCアイドルモードに移行した場合、当該UE100に関する情報(UE Context)を破棄する。一方、eNB200は、拡張DRXサイクルがUE100に設定されていることを示す情報を受信した場合、UE100がRRCアイドルモードに移行しても、当該UE100の「UE Context」を破棄せずに保持する。当該UE100の「UE Context」を破棄していたeNB200は、拡張DRXサイクルがUE100に設定されている場合、拡張DRXサイクルがUE100に設定されていることを示す情報と共に受信したUE100の識別子を記憶する。これにより、eNB200は、拡張DRXサイクルが設定されているUE100を把握することができる。eNB200は、拡張DRXサイクルが設定されているUE100宛てのページングを受信した場合、MME300から通知された拡張DRXサイクル(又は予め規定された拡張DRXサイクル)に基づくタイミングで、ページングメッセージを送信できる。
【0176】
なお、eNB200は、拡張DRXサイクルをUE100に設定されていないことを示す情報(例えば、既存のDRXサイクルがUE100に適用されていることを示す情報)を受信した場合、UE100がRRCアイドルモードに移行すると、当該UE100の「UE Context」を破棄する。また、eNB200は、「UE Context」を破棄せずに保持する場合、UE100がRRCアイドルモードに移行した場合に、タイマを起動してもよい。eNB200は、タイマが満了した場合に、「UE Context」を破棄してもよい。
【0177】
また、MME300は、拡張DRXサイクルをUE100に適用可能か否かを示すUE100の能力情報をeNB200に通知してもよい。なお、UE100は、拡張DRXサイクルをUE100に適用可能か否かを示す能力情報をNASメッセージによりMME300に通知できる。
【0178】
eNB200は、MME300から受信したUE100の能力情報に基づいて、UE100に拡張DRXサイクルを適用可能か否かを判断できる。eNB200は、UE100に拡張DRXサイクルを適用可能である場合、UE100がRRCアイドルモードに移行しても、当該UE100の「UE Context」を破棄せずに保持する。当該UE100の「UE Context」を破棄していたeNB200は、UE100に拡張DRXサイクルを適用可能である場合、UE100の能力情報と共に受信したUE100の識別子を記憶する。これにより、eNB200は、拡張DRXサイクルが適用可能なUE100を把握することができる。eNB200は、拡張DRXサイクルが適用されているUE100宛てのページングを受信した場合、MME300から通知された拡張DRXサイクル(又は予め規定された拡張DRXサイクル)に基づくタイミングで、ページングメッセージを送信できる。
【0179】
なお、eNB200は、UE100が拡張DRXサイクルを適用不能であることを示す能力情報を受信した場合、UE100がRRCアイドルモードに移行すると、当該UE100の「UE Context」を破棄する。また、eNB200は、上述したように、「UE Context」を破棄せずに保持する場合、UE100がRRCアイドルモードに移行した場合に、「UE Context」を破棄するためのタイマを起動してもよい。
【0180】
上述した実施形態では、アイドルモードにおける拡張DRXについて説明したがこれに限られない。解決不能な問題が発生しない限り、上述した実施形態の動作は、コネクティッドモードにおける拡張DRXに適用可能である。以下において、コネクティッドモードにおけるDRXについて説明する。
【0181】
コネクティッドモードにおいてDRX状態にあるUE100は、PDCCHを間欠的に監視する。PDCCHを監視する周期は「DRXサイクル(DRX Cycle)」と称される。また、DRXサイクルごとに発生する監視期間は「オン期間(On duration)」と称される。「On duration」は、「ウェイクアップ期間」と称されることもある。PDCCHを監視しなくてもよい期間は、「スリープ期間」(又は「Opportunity for DRX」)と称されることもある。
【0182】
下りリンクデータはPDSCHを介して伝送され、PDSCHのスケジューリング情報がPDCCHに含まれている。UE100は、「On duration」においてPDCCHを介してスケジューリング情報を検出した場合、スケジューリング情報により指定されたデータを受信することができる。
【0183】
既存のDRXサイクルには、ショートDRXサイクル及びロングDRXサイクルがある。ショートDRXサイクル及びロングDRXサイクルは、「On duration」は同じで、スリープ期間の長さが異なる。例えば、「On duration」は、1msから200msまでの間で「On duration timer」により設定が可能である。ロングDRXサイクル(及びオフセット時間)は「longDRX−CycleStartOffset」により設定され、ショートDRXサイクルは「shortDRX−Cycle」により設定される。なお、3GPPの仕様において、DRXが設定される場合、ロングDRXが必須機能であり、ショートDRXはオプション機能である。よって、ロングDRXサイクルが設定されても、ショートDRXサイクルはUE100に設定されないことがある。
【0184】
DRXは、下記のような複数のタイマに基づいて制御される。
【0185】
「drx−InactivityTimer」:上りリンク(UL)或いは下りリンク(DL)のユーザデータのスケジューリングを示すPDCCHを正しく復号した後の連続するサブフレーム(PDCCHサブフレーム)の数(を指定するタイマ)
【0186】
「HARQ RTT Timer」:DLのHARQ再送が行われるまでの最小サブフレーム数(を指定するタイマ)
【0187】
「drx−RetransmissionTimer」:再送に使用される期間(を指定するタイマ)
【0188】
UE100は、「On duration」中に新規DLデータを受信すると「drx−InactivityTimer」を起動する。同時に、「HARQ RTT Timer」を起動する。DLデータを正しく復号できなかった場合、「HARQ RTT Timer」が満了すると同時に「drx−RetransmissionTimer」を起動する。UE100は、DLデータの再送を受け、正しく復号できた場合、「drx−RetransmissionTimer」を停止する。そして、「drx−InactivityTimer」が満了すると同時にスリープ期間に移る。
【0189】
なお、「On duration timer」、「drx−InactivityTimer」、「drx−RetransmissionTimer」が動作中の状態は、「Active状態」と称される。UE100は、「Active状態」においてPDCCHを監視する。「Active状態」ではないDRX状態は「Inactive状態」と称される。
【0190】
次に、ショートDRX状態とロングDRX状態との間の状態遷移について説明する。基本的に、UE100は、ショートDRXからスタートし、「drxShortCycleTimer」により設定された期間が経過するとロングDRX状態に遷移する。
【0191】
UE100は、DLデータを正しく復号できた時点で、「drxShortCycleTimer」を起動する。UE100は、「drxShortCycleTimer」の動作中に新規データ受信を行った場合、当該データが正しく復号できた時点で再び「drxShortCycleTimer」を再開させる。一方、「drxShortCycleTimer」が満了するまでに新規データ受信を行わなかった場合、ショートDRXからロングDRXへと状態遷移する。そして、ロングDRXに遷移した後に新規データを受信した場合、再びロングDRXからショートDRXへと状態遷移する。
【0192】
上述したDRXの各パラメータを含む設定情報(「On duration」、各種タイマ、ロングDRXサイクル、ショートDRXサイクル等)は、個別RRCメッセージ中の情報要素である「DRX−Config」によりUE100に設定される。
【0193】
上述した実施形態では、UE100は、アイドルモードにおいて希望する拡張DRXサイクルを要求していたが、これに限られない。UE100は、コネクティッドモードにおける希望する(拡張)DRXに関する要求をeNB200又はMME300に通知してもよい。
【0194】
例えば、UE100は、「On duration」(PDCCHの監視サブフレーム)を短くすることを要求してもよい。また、UE100は、「(drx−)InactivityTimer」を短くすることを要求してもよい。また、UE100は、「(drx−)RetransmissionTimer」を短くすることを要求してもよい。また、UE100は、ショートDRXの設定を解除することを要求してもよい。また、UE100は、「shortDRX−Cycle」を長くすることを要求してもよい。また、UE100は、ショートDRXを実行している期間を計測するための「Short DRX Cycle Timer」を短くすることを要求してもよい。これらの要求により、消費電力削減の効果をさらに得ることができる。
【0195】
上述した実施形態では、セルラ通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではない。LTEシステム以外のシステムにおいて上述の動作が実行されてもよい。
【0196】
なお、日本国特許出願第2015−041867号(2015年3月3日出願)及び米国仮出願第62/165315号(2015年5月22日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
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図13

【手続補正書】
【提出日】2017年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
基地局が、Discontinuous Reception(DRX)サイクルを無線端末に通知するステップと、
Mobility Management Entity(MME)が、前記DRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルを前記無線端末に通知するステップと、
前記無線端末が、前記基地局が前記拡張DRXに対応しているか否かを判断するステップと、
前記無線端末が、前記基地局が前記拡張DRXに対応していると判断したことに応じて、アイドルモードにおいて拡張DRX動作を実行するために前記拡張DRXサイクルを使用するステップと、
前記無線端末が、前記基地局が前記拡張DRXに対応していないと判断したことに応じて、前記アイドルモードにおいてDRX動作を実行するために、前記拡張DRXサイクルを使用せずに、前記DRXサイクルを使用するステップと、を備える通信方法。
【請求項2】
無線端末であって、
制御部を備え、
前記制御部は、
Discontinuous Reception(DRX)サイクルを基地局から受信し、
前記DRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルをMobility Management Entity(MME)から受信し、
前記基地局が前記拡張DRXに対応しているか否かを判断し、
前記基地局が前記拡張DRXに対応していると判断したことに応じて、アイドルモードにおいて拡張DRX動作を実行するために前記拡張DRXサイクルを使用し、
前記基地局が前記拡張DRXに対応していないと判断したことに応じて、前記アイドルモードにおいてDRX動作を実行するために、前記拡張DRXサイクルの使用せずに、前記DRXサイクルを使用するよう構成される無線端末。
【請求項3】
無線端末を制御するプロセッサであって、
Discontinuous Reception(DRX)サイクルを基地局から受信する処理と、
前記DRXサイクルよりも長い拡張DRXサイクルをMobility Management Entity(MME)から受信する処理と、
前記基地局が前記拡張DRXに対応しているか否かを判断する処理と、
前記基地局が前記拡張DRXに対応していると判断したことに応じて、アイドルモードにおいて拡張DRX動作を実行するために前記拡張DRXサイクルを使用する処理と、
前記基地局が前記拡張DRXに対応していないと判断したことに応じて、前記アイドルモードにおいてDRX動作を実行するために、前記拡張DRXサイクルの使用せずに、前記DRXサイクルを使用する処理と、を実行するプロセッサ。
【国際調査報告】