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再表2016-140315紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物
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  • 再表WO2016140315-紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物 図000019
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年9月9日
【発行日】2017年12月7日
(54)【発明の名称】紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C09J 4/02 20060101AFI20171110BHJP
   C09J 11/04 20060101ALI20171110BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20171110BHJP
【FI】
   C09J4/02
   C09J11/04
   C09J11/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
【出願番号】特願2016-551865(P2016-551865)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年3月3日
(31)【優先権主張番号】特願2015-42570(P2015-42570)
(32)【優先日】2015年3月4日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080159
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 望稔
(74)【代理人】
【識別番号】100090217
【弁理士】
【氏名又は名称】三和 晴子
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100148080
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】影山 裕一
(72)【発明者】
【氏名】木村 和資
(72)【発明者】
【氏名】三田地 成幸
【テーマコード(参考)】
4J040
【Fターム(参考)】
4J040FA081
4J040HA076
4J040HB03
4J040HD32
4J040JB08
4J040KA13
4J040KA14
4J040KA28
4J040MA02
4J040MA04
4J040MA05
4J040MA10
4J040MA12
4J040NA17
(57)【要約】
本発明は、ガラスに対する接着性、耐湿熱性に優れる紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物の提供を目的とし、本発明は、芳香環と反応性ケイ素含有基とを有する化合物(A)と、芳香環と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する(メタ)アクリル化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する、紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香環と反応性ケイ素含有基とを有する化合物(A)と、芳香環と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する(メタ)アクリル化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する、紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
【請求項2】
前記化合物(A)が有する前記芳香環が、ビスフェノール環、ビフェニル環、ナフタレン環及びフルオレン環からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
【請求項3】
前記(メタ)アクリル化合物(B)が有する前記芳香環が、ビスフェノール環、ビフェニル環、ナフタレン環及びフルオレン環からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
【請求項4】
前記化合物(A)、前記(メタ)アクリル化合物(B)及び前記光重合開始剤(C)の含有量の合計に対する、前記化合物(A)の含有量の割合が10〜50質量%であり、前記(メタ)アクリル化合物(B)の含有量の割合が30〜90質量%であり、前記光重合開始剤(C)の含有量の割合が0.5〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
【請求項5】
更に、硬化触媒(G)を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
【請求項6】
前記硬化触媒(G)が、錫系触媒、ジルコニウム系触媒及びチタン系触媒からなる群より選択される少なくとも1種の硬化触媒である、請求項5に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及により、通信容量を増大させる技術の重要性が増しており、光ファイバネットワークが拡大されている。この光通信システムには光学材料、光学素子が使用され、上記光学材料等の材質としては例えば、プラスチック、ガラスが挙げられる。プラスチック、ガラス等を接着剤組成物で接着させることができる。
【0003】
プラスチックに使用できる接着剤組成物としては、例えば、特許文献1に、分子量が50,000〜140,000の(メタ)アクリル重合体(A)と、ウレタン(メタ)アクリレート(B)と、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能性単量体(C)と、1分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有し主鎖骨格が脂肪族炭化水素である2官能性単量体(D)と、光重合開始剤(E)とを含有する硬化性樹脂組成物が記載されている(請求項1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−255228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようななか、光学材料等としてのファイバアレイと光導波路とを接着させるために、上記特許文献1をもとに、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を含有する組成物を調製しこれを上記接着に使用したところ、このような組成物はガラスに対する接着性、耐湿熱性が低いという問題があることを本発明者らは明らかにした(比較例1〜3)。
そこで、本発明は、ガラスに対する接着性、耐湿熱性に優れる、紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、芳香環と反応性ケイ素含有基とを有する化合物(A)と、芳香環と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する(メタ)アクリル化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する組成物を用いることによって所定の効果が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。
【0007】
1. 芳香環と反応性ケイ素含有基とを有する化合物(A)と、芳香環と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する(メタ)アクリル化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する、紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
2. 前記化合物(A)が有する前記芳香環が、ビスフェノール環、ビフェニル環、ナフタレン環及びフルオレン環からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記1に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
3. 前記(メタ)アクリル化合物(B)が有する前記芳香環が、ビスフェノール環、ビフェニル環、ナフタレン環及びフルオレン環からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記1又は2に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
4. 前記化合物(A)、前記(メタ)アクリル化合物(B)及び前記光重合開始剤(C)の含有量の合計に対する、前記化合物(A)の含有量の割合が10〜50質量%であり、前記(メタ)アクリル化合物(B)の含有量の割合が30〜90質量%であり、前記光重合開始剤(C)の含有量の割合が0.5〜10質量%である、上記1〜3のいずれか1つに記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
5. 更に、硬化触媒(G)を含有する、上記1〜4のいずれか1つに記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
6. 前記硬化触媒(G)が、錫系触媒、ジルコニウム系触媒及びチタン系触媒からなる群より選択される少なくとも1種の硬化触媒である、上記5に記載の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物は、ガラスに対する接着性、耐湿熱性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の組成物の使用態様の一例を模式的に表す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明について以下詳細に説明する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを表し、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイルまたはメタクリロイルを表し、(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを表す。
また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、成分が2種以上の物質を含む場合、上記成分の含有量とは、2種以上の物質の含有量の合計を指す。
【0011】
本発明の紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物(本発明の組成物)は、
芳香環と反応性ケイ素含有基とを有する化合物(A)と、芳香環と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する(メタ)アクリル化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する、紫外線硬化型光学材料用接着剤組成物である。
【0012】
本発明の組成物はこのような構成をとるため、所望の効果が得られるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
本発明の組成物は(メタ)アクリル化合物(B)を含有するため、紫外線を本発明の組成物に照射することによって速やかに硬化することができる。
また、本発明の組成物は化合物(A)を含有することによって、加熱及び/又は湿気によって更に硬化することができる。また化合物(A)は反応性ケイ素含有基を有するため、ガラスとの接着性に優れる。
そして、本発明の組成物に含有される、化合物(A)及び(メタ)アクリル化合物(B)はそれぞれ芳香環を有する。化合物(A)が有する芳香環と(メタ)アクリル化合物(B)が有する芳香環とがπ−π相互作用(π−πスタッキング相互作用)することによって、得られる接着剤層のせん断力が高くなると考えられる。
【0013】
[本発明の組成物]
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
<芳香環と反応性ケイ素含有基とを有する化合物(A)>
本発明の組成物に含有される化合物(A)は、1分子中に、少なくとも1つの芳香環と少なくとも1つの反応性ケイ素含有基とを有する化合物であれば特に制限されない。
【0014】
上記芳香環としては特に制限されないが、炭素数6〜20の芳香環であることが好ましい。芳香環は例えば、塩素、臭素のようなハロゲン原子を有してもよい。
芳香環の具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ビスフェノール環、ターフェニル環(3個のベンゼン環は任意の連結様式で連結してもよい)などが挙げられる。なかでも、ビスフェノール環、ビフェニル環、ナフタレン環、フルオレン環が好ましく、ビスフェノール環がより好ましい。
【0015】
ビスフェノール環において、2個のベンゼン環は任意の連結基で連結してもよい。連結基としては、例えば、−C(CH32−、−CH2−、−SO2−、−C(CF32−が挙げられる。
【0016】
ビスフェノール環としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ハロゲン化ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールAF型が挙げられる。
なかでも、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型が好ましい。
【0017】
上記反応性ケイ素含有基は、ケイ素原子に結合した1〜3個の反応性基を有する。反応性ケイ素含有基は、例えば、湿気や架橋剤等の存在下、必要に応じて触媒等を使用することにより反応を起こして架橋することができる。反応性ケイ素含有基としては、例えば、ハロゲン化ケイ素含有基、水素化ケイ素含有基、加水分解性ケイ素含有基などが挙げられる。なかでも、加水分解性ケイ素含有基が好ましい。
【0018】
上記加水分解性ケイ素含有基は、ケイ素原子に結合した1〜3個のヒドロキシ基および/または加水分解性基を有する。加水分解性ケイ素含有基としては、例えば、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基のような加水分解性シリル基が挙げられる。具体的には、下記式で例示される、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基等が好適に用いられる。
【0019】
【化1】
【0020】
なかでも、取扱いが容易である点で、アルコキシシリル基が好ましい。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基は、特に限定されないが、原料の入手が容易なことからメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基が好適に挙げられる。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基は、特に限定されず、例えば、水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素原子数が20以下であるアルキル基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基が好適に挙げられる。
【0021】
1分子の化合物(A)が有する反応性ケイ素含有基の数は、1個又は複数であり、1個又は2個であることが好ましい。
【0022】
化合物(A)において、芳香環と反応性ケイ素含有基とは、炭化水素基に結合することができる。上記の炭化水素基はヘテロ原子を有することができる。
上記炭化水素基は特に制限されない。例えば、脂肪族炭化水素基(直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。)、芳香族炭化水素基、これらの組合せが挙げられる。炭化水素基は不飽和結合を有してもよい。
上記ヘテロ原子は特に制限されない。例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲンが挙げられる。ヘテロ原子同士、又はヘテロ原子と炭素原子及び/又は水素原子とが組み合わされて官能基を形成してもよい。官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、エポキシ基が挙げられる。
【0023】
化合物(A)は、1分子中に、芳香環と反応性ケイ素含有基とエポキシ基とを有する化合物を少なくとも含むことが好ましく、
芳香環と1つの反応性ケイ素含有基と1個又は複数のエポキシ基とを有する化合物と、芳香環と2つの反応性ケイ素含有基とを有する化合物とを含むことがより好ましい。
化合物(A)は、更に、1分子中に、ヒドロキシ基、−NH−を有することができる。
【0024】
(好適な態様)
上記化合物(A)は、エポキシ化合物(d)と、上記エポキシ化合物(d)が有するエポキシ基と反応する反応性基を有する化合物(e)とを反応させることで得られる化合物であることが好ましい。
エポキシ化合物(d)と化合物(e)とのうちの一方又は両方が芳香環を有していればよい。
エポキシ化合物(d)と化合物(e)とのうちの一方又は両方が反応性ケイ素含有基を有していればよい。
【0025】
エポキシ化合物(d)は、少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物であれば特に制限されない。エポキシ化合物(d)は、1分子中に2個以上10個以下のエポキシ基を有することが好ましい。
エポキシ化合物(d)においてエポキシ基は炭化水素基に結合することができる。炭化水素基は上記と同義である。
【0026】
エポキシ化合物(d)は、芳香環を有する芳香族エポキシ化合物またはエポキシシランであることが好ましい。
上記芳香族エポキシ化合物は、芳香環とエポキシ基とを有するエポキシ化合物であれば特に制限されない。芳香族エポキシ化合物は、エポキシ基を複数有する芳香族エポキシ樹脂であることが好ましい。
【0027】
芳香族エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヘキサヒドロビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールA、ピロカテコール、レゾルシノール、クレゾールノボラック、テトラブロモビスフェノールA、トリヒドロキシビフェニル、ビスレゾルシノール、ビスフェノールヘキサフルオロアセトン、テトラメチルビスフェノールF、ビキシレノール、ジヒドロキシナフタレン等の多価フェノールとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル型;グリセリン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の脂肪族多価アルコールとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジルエーテル型;p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテルエステル型;フタル酸、メチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、エンドメチレンテトラハイドロフタル酸、エンドメチレンヘキサハイドロフタル酸、トリメリット酸、重合脂肪酸等のポリカルボン酸から誘導されるポリグリシジルエステル型;アミノフェノール、アミノアルキルフェノール等から誘導されるグリシジルアミノグリシジルエーテル型;アミノ安息香酸から誘導されるグリシジルアミノグリシジルエステル型;アニリン、トルイジン、トリブロムアニリン、キシリレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン等から誘導されるグリシジルアミン型;さらにエポキシ化ポリオレフィン、グリシジルヒダントイン、グリシジルアルキルヒダントイン、トリグリシジルシアヌレート等が挙げられる。
【0028】
エポキシシランは、エポキシ基と反応性ケイ素含有基とを有するシランカップリング剤であれば特に制限されない。例えば、グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランのようなグリシジルオキシアルキルアルコキシシランが挙げられる。
エポキシ化合物(d)はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0029】
上記化合物(e)は、エポキシ基と反応する反応性基を有する化合物であれば特に制限されない。
エポキシ基と反応する反応性基の具体例としては、アミノ基(−NH2)、イミノ基(=NH、−NH−)、ウレイド基、メルカプト基、酸無水物基等が挙げられる。なかでも、アミノ基、イミノ基が好ましい。
化合物(e)としては例えば、エポキシ基と反応する反応性基と反応性ケイ素含有基とを有するシランカップリング剤、芳香環を有するアミン化合物が挙げられる。芳香環を有するアミン化合物はアミノ基及びイミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を複数有するポリアミン化合物であることが好ましい。
【0030】
シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、ビストリメトキシシリルプロピルアミン、ビストリエトキシシリルプロピルアミン、ビスメトキシジメトキシシリルプロピルアミン、ビスエトキシジエトキシシリルプロピルアミン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、3,3−ジメチル−4−アミノブチルトリメトキシシラン、3,3−ジメチル−4−アミノブチルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン化合物;(N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)トリメチルオキシシラン、下記式(1)で表される化合物および下記式(2)で表されるN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のイミノシラン化合物;
【0031】
【化2】
【0032】
γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン等のウレイドシラン化合物;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプトシラン化合物等が挙げられる。
【0033】
芳香環を有するポリアミン化合物は、芳香環、並びに、アミノ基及びイミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有し、上記アミノ基等の数がポリアミン化合物1分子あたり複数である化合物である。
芳香環は上記と同義である。
ポリアミン化合物としては、例えば、メチレンジアニリン、ジアミノベンゼンが挙げられる。
化合物(e)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0034】
エポキシ化合物(d)が有するエポキシ基に対する、化合物(e)が有する反応性基の当量(反応性基/エポキシ基)は、0.1〜1.0であることが好ましく、0.6〜0.8であることがより好ましい。
【0035】
エポキシ化合物(d)と化合物(e)との組合せとしては、例えば、芳香環とエポキシ基、アミノ基及びイミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基とを有する芳香環を有する化合物(芳香環と官能基とを有する化合物)と、上記官能基と反応可能な反応性基と反応性ケイ素含有基とを有するシランカップリング剤(シランカップリング剤)との組合せが挙げられる。具体的には例えば、芳香族エポキシ樹脂と、エポキシ基と反応可能な反応性基と反応性ケイ素含有基とを有するシランカップリング剤との組合せ(1);エポキシシランと、芳香環を有するポリアミン化合物との組合せ(2)が挙げられる。
【0036】
エポキシ化合物(d)と化合物(e)との組合せが上記(1)である場合、芳香族エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対する、上記シランカップリング剤が有する反応性基の当量(反応性基/エポキシ基)は、0.1〜1.0であることが好ましく、0.6〜0.8であることがより好ましい。
【0037】
エポキシ化合物(d)と化合物(e)との組合せが上記(2)である場合、芳香環を有するポリアミン化合物が有するアミノ基及び/又はイミノ基(反応性基)に対する、エポキシシランが有するエポキシ基の当量(エポキシ基/反応性基)は、0.1〜2.0であることが好ましく、0.6〜1.6であることがより好ましい。
【0038】
化合物(A)の製造方法としては、例えば、エポキシ化合物(d)と化合物(e)とを、窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下、100〜140℃で撹拌する方法が挙げられる。
化合物(A)はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0039】
<芳香環と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する(メタ)アクリル化合物(B)>
本発明の組成物に含有される(メタ)アクリル化合物(B)は、1分子中に、少なくとも1つの芳香環と少なくとも1つの(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する化合物であれば特に制限されない。
【0040】
上記芳香環としては特に制限されない。化合物(A)が有する芳香環と同義である。
【0041】
1分子の(メタ)アクリル化合物(B)が有する(メタ)アクリロイルオキシ基の数は、1個又は複数であり、1個又は2個であることが好ましい。
【0042】
(メタ)アクリル化合物(B)において、芳香環と(メタ)アクリロイルオキシ基とは、炭化水素基に結合することができる。上記の炭化水素基はヘテロ原子を有することができる。炭化水素基、ヘテロ原子は上記と同義である。
【0043】
(メタ)アクリル化合物(B)は、ビスフェノールアルキレンオキシ変性ポリ(メタ)アクリレートが好ましい。
ビスフェノールアルキレンオキシ変性ポリ(メタ)アクリレートが有するアルキレンオキシ基は、例えば、炭素数1〜10のアルキレンオキシ基が挙げられる。上記アルキレンオキシ基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。アルキレンオキシ基としては、例えば、メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基が挙げられる。
【0044】
ビスフェノールアルキレンオキシ変性ポリ(メタ)アクリレートは、ビスフェノールA型アルキレンオキシ変性ポリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールアルキレンオキシ変性ジ(メタ)アクリレートが好ましい。
【0045】
ビスフェノールアルキレンオキシ変性ポリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、[CH2=CHR1−COO−(R2O)nm−Xが挙げられる。
式中、R1は水素原子又はメチル基である。
2Oは、オキシアルキレン基である。オキシアルキレン基の炭素数は1〜10であることが好ましい。オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が挙げられる。
mは1〜3が好ましく、2が好ましい。
nは1〜5が好ましく、1又は2〜3が好ましい。
Xは芳香環である。芳香環は上記と同義である。
【0046】
(メタ)アクリル化合物(B)の製造方法は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
(メタ)アクリル化合物(B)はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0047】
<光重合開始剤(C)>
本発明の組成物に含有される光重合開始剤(C)は特に制限されない。
光重合開始剤(C)としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、硫黄化合物、アゾ化合物、パーオキサイド化合物、ホスフィンオキサイド系化合物等が挙げられる。
具体的には、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4′−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合物等が挙げられる。
【0048】
なかでも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが好ましい。
光重合開始剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0049】
(含有量)
上記化合物(A)の含有量の割合は、化合物(A)、(メタ)アクリル化合物(B)及び光重合開始剤(C)の含有量の合計に対して、10〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。
上記(メタ)アクリル化合物(B)の含有量の割合は、化合物(A)、(メタ)アクリル化合物(B)及び光重合開始剤(C)の含有量の合計に対して、30〜90質量%が好ましく、30〜89.5質量%がより好ましく、50〜80質量%がさらに好ましい。
上記光重合開始剤(C)の含有量の割合は、化合物(A)、(メタ)アクリル化合物(B)及び光重合開始剤(C)の含有量の合計に対して、0.5〜10質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましい。
【0050】
(硬化触媒(G))
本発明の組成物は、所定の効果により優れるという観点から、更に、硬化触媒(G)を含有することが好ましい。
上記硬化触媒(G)は、反応性ケイ素含有基の反応(例えば、加水分解性ケイ素含有基の加水分解又は縮合反応)を促進できるものとすることができる。
【0051】
硬化触媒(G)としては、例えば、錫、ジルコニウム及びチタンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の、酸化物、水酸化物、カルボン酸塩、錯体が挙げられる。
上記金属のカルボン酸塩を形成するカルボン酸は特に制限されない。例えば、酢酸、オクチル酸、オレイン酸、ラウリン酸が挙げられる。
上記金属の錯体を形成する配位子は特に制限されない。例えば、アセチルアセトネート;エチルアセトアセテートのようなアルキルアセトアセテートが挙げられる。
【0052】
硬化触媒(G)は、錫系触媒、ジルコニウム系触媒及びチタン系触媒からなる群より選択される少なくとも1種の硬化触媒であることが好ましく、錫系又はジルコニウム系触媒がより好ましく、錫又はジルコニウムの錯体、錫又はジルコニウムのカルボン酸塩であることが更に好ましい。
ジルコニウムの錯体としては、例えば、ジルコニウムアセチルアセトネートが挙げられる。ジルコニウムアセチルアセトネートとしては、例えば、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネートが挙げられる。
錫のカルボン酸塩としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレートのようなジアルキルスズジカルボン酸塩が挙げられる。
硬化触媒(G)はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0053】
硬化触媒(G)の含有量は、化合物(A)、(メタ)アクリル化合物(B)及び光重合開始剤(C)の含有量の合計に対して、0.05〜1.0質量%が好ましく、0.1〜0.7質量%がより好ましい。
【0054】
本発明の組成物は、目的の範囲内で必要に応じて、更に添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物、老化防止剤、酸化防止剤、接着付与剤、シランカップリング剤、可塑剤、分散剤、着色剤が挙げられる。添加剤の含有量は適宜選択することができる。
【0055】
本発明の組成物が更に芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物を含有する場合、芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物としては、例えば、脂肪族炭化水素基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する化合物が挙げられる。上記化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのような、(メタ)アクリロイルオキシ基を複数有する化合物が挙げられる。
【0056】
芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物の含有量の割合は、上記(メタ)アクリル化合物と芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物との合計量に対して、0〜30質量%が好ましい。
【0057】
本発明の組成物はその製造について特に制限されない。例えば、上記成分を混合することによって製造することができる。
【0058】
本発明の組成物は、紫外線を照射することによって硬化することができる。本発明の組成物を紫外線照射によって硬化させる場合、本発明の組成物を硬化させる際に使用する紫外線の照射量(積算光量)は、300〜1000mJ/cm2が好ましい。紫外線を照射するために使用する装置は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0059】
また、本発明の組成物は湿気及び/又は加熱によって硬化することができる。硬化させる際の温度は23〜100℃が好ましい。相対湿度は50〜98%RHであることが好ましい。
【0060】
本発明の組成物を硬化させることによって得られる接着剤層の厚さは、0.01〜0.05mmであることが好ましい。
【0061】
本発明の組成物を適用することができる被着体の材質は特に制限されない。例えば、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、セラミックなどが挙げられる。
本発明の組成物を被着体に塗布する方法は特に制限されない。
【0062】
本発明の組成物は、光学材料を接着させる接着剤として使用することができる。
光学材料としては、例えば、光ファイバ、ファイバアレイ、光導波路、レンズ、フィルタ、回折格子、光アクティブ素子を挙げることができる。
なかでも、ファイバアレイと光導波路とを接着させることが好ましい。
ファイバアレイは特に制限されない。
光導波路は特に制限されない。例えば、PLC(平面光導波路回路)が挙げられる。本発明の組成物で光導波路を接着させて、光導波路デバイスを作製することができる。
【0063】
[光導波路デバイス]
添付の図面を用いて本発明の組成物の使用態様の一例を説明する。本発明は添付の図面に制限されない。
図1は本発明の組成物の使用態様の一例を模式的に表す図面である。
図1において、光導波路デバイス10はファイバアレイ2と光導波路3とを有する。ファイバアレイ2は光ファイバ1を有する。ファイバアレイ2と光導波路3とは接着剤層4を介して接着され接続されている。
接着剤層4には本発明の組成物が使用される。
【実施例】
【0064】
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。
【0065】
<化合物(A)の合成>
下記第1表に示す各成分を、同表に示す組成(質量部)で混合し、不活性ガス雰囲気下、120℃で8時間撹拌を行って、芳香環と反応性ケイ素含有基とを有する化合物(A)である化合物A1、A2、A3、A4、A5およびA6を得た。
【0066】
【表1】
【0067】
第1表中の各成分の詳細は以下のとおりである。
・エポキシ化合物d1:エポトートYD−128(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、新日鉄住金化学社製)(以下構造)
【化3】
・エポキシ化合物d2:エポトートYDF−170(ビスフェノールFジグリシジルエーテル、新日鉄住金化学社製)(以下構造)
【化4】
・エポキシ化合物d3:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)(以下構造)
【化5】
・イミノシラン化合物e1:Alink−15(N−エチル−3−アミノイソブチルトリメトキシシラン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)(以下構造)
【化6】
・ポリアミン化合物e2:メチレンジアニリン(MDA、関東化学社製)(以下構造)
【化7】
【0068】
第1表中、「反応性基/エポキシ基」は、エポキシ化合物d1〜d3が有するエポキシ基に対する、イミノシラン化合物e1またはアミン化合物e2が有するアミノ基またはイミノ基のモル比[(アミノ基またはイミノ基)/エポキシ基]を表す。
【0069】
なお、1分子のエポキシ化合物d1と1分子のイミノシラン化合物e1が反応した場合、以下の化合物が得られる。
【0070】
【化8】
【0071】
また、1分子のエポキシ化合物d2と1分子のイミノシラン化合物e1が反応した場合、以下の化合物が得られる。
【0072】
【化9】
【0073】
また、2分子のエポキシ化合物d3と1分子のポリアミン化合物e2とが反応した場合、以下の化合物が得られる。
【0074】
【化10】
【0075】
<接着剤組成物の調製>
下記第2表に示す各成分を、同表に示す組成(質量部)で混合し、撹拌機を用いて撹拌し、実施例および比較例の接着剤組成物を調製した。
【0076】
<評価>
・試験体の作製
ガラス板(長さ30mm×幅25mm×厚さ5mm)を2枚用意し、1枚のガラス板に上記のとおり調製した接着剤組成物を塗布し、これにもう1枚のガラス板を重ね合わせて圧着させ、積層体を得た。
【0077】
・紫外線による硬化
紫外線照射装置(商品名CSOT−40A、GSユアサ社製)を用いて、上記のとおり得られた積層体に、23℃、60%RHの条件下で、700〜900mJ/cm2の紫外線を照射し、接着剤組成物を硬化させ、試験体を作製した。硬化後の接着剤層の厚さは0.03mmであった。
【0078】
・初期せん断強度
上記のとおり作製した試験体を用いて、JIS K6852−1994に準拠して、引張速度3mm/分、23℃の条件下で初期せん断強度を測定した。結果を第2表に示す。
【0079】
・湿熱劣化後のせん断強度
また、上記のとおり作製した試験体を、80℃、95%RH環境下に10日間置いて試験体を湿熱劣化させた。
上記湿熱劣化後の試験体を用いて、初期せん断強度と同様にして、湿熱劣化後のせん断強度を測定した。結果を第2表に示す。
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
第2表中の各成分の詳細は以下のとおりである。
・化合物A1:上述のとおり合成した化合物A1
・化合物A2:上述のとおり合成した化合物A2
・化合物A3:上述のとおり合成した化合物A3
・化合物A4:上述のとおり合成した化合物A4
・化合物A5:上述のとおり合成した化合物A5
・化合物A6:上述のとおり合成した化合物A6
【0083】
・(メタ)アクリル化合物B1:アロニックスM−211B(ビスフェノールAエチレンオキシ変性ジアクリレート、東亞合成社製)(以下構造)
【化11】
式中、m≒2、n≒2である。
【0084】
・(メタ)アクリル化合物B2:ライトアクリレートBP−4PA(ビスフェノールAプロピレンオキシ変性ジアクリレート、共栄社化学社製)(以下構造)
【化12】
式中、m+n≒4である。
【0085】
・光重合開始剤C1:イルガキュア184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、BASF社製)
【0086】
・(メタ)アクリル化合物F1:ビスコート♯300(大阪有機化学工業社製) (以下構造)
【化13】
【0087】
・硬化触媒G1:オルガチックスZC−150(ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、マツモトファインケミカル社製)
【0088】
・シランカップリング剤:A−187(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)(以下構造)
【化14】
【0089】
第2表に示す結果から、所定の化合物(A)を含有しない比較例1、2はガラスに対する接着性、耐湿熱性が低かった。
所定の(メタ)アクリル化合物(B)を含有せず代わりに芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物を含有する比較例3は、ガラスに対する接着性、耐湿熱性が低かった。
【0090】
これに対して、実施例1〜9はガラスに対する接着性、耐湿熱性に優れた。
反応性基/エポキシ基について実施例1と実施例4とを比較すると、実施例4は実施例1よりもガラスに対する接着性、耐湿熱性により優れた。
実施例2、5についても同様の結果であった。
このことから、化合物(A)が芳香族エポキシ樹脂と、エポキシ基と反応可能な反応性基と反応性ケイ素含有基とを有するシランカップリング剤との組合せによって得られる場合、反応性基/エポキシ基が大きいほうがガラスに対する接着性、耐湿熱性により優れることが明らかとなった。
【0091】
実施例3、6を比較すると、芳香環を有するポリアミン化合物が有するアミノ基及び/又はイミノ基(反応性基)に対する、エポキシシランが有するエポキシ基の当量(エポキシ基/反応性基。エポキシ基/反応性基は第1表に示す、反応性基/エポキシ基の逆数)が大きいほうがガラスに対する接着性、耐湿熱性により優れることが明らかとなった。
【0092】
実施例4と実施例7とを比較すると、硬化触媒(G)を更に含有する実施例7は実施例4よりも接着性により優れた。
【0093】
実施例4と実施例8とを比較すると、実施例4が実施例8よりも湿熱劣化後の接着性がより優れた。このことから芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物を更に含有する場合、芳香環を有さない(メタ)アクリル化合物の量が少ないほうが湿熱劣化後の接着性により優れることが明らかとなった。
【0094】
実施例4と実施例9とを比較すると、(メタ)アクリル化合物(B)が有するアルキレンオキシ基が、エチレンオキシ基であるほうがプロピレンオキシ基である場合よりも、接着性、耐湿熱性により優れることが明らかとなった。
【符号の説明】
【0095】
1 光ファイバ
2 ファイバアレイ
3 光導波路
4 接着剤層(接着剤組成物)
10 光導波路デバイス
図1
【国際調査報告】