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再表2016-142975ウェアラブルディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ用筐体及びウェアラブルディスプレイの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年9月15日
【発行日】2017年12月21日
(54)【発明の名称】ウェアラブルディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ用筐体及びウェアラブルディスプレイの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20171124BHJP
   G02B 27/02 20060101ALI20171124BHJP
【FI】
   H04N5/64 511A
   G02B27/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】35
【出願番号】特願2017-504303(P2017-504303)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年12月9日
(31)【優先権主張番号】特願2015-45414(P2015-45414)
(32)【優先日】2015年3月9日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】吉田 高明
【テーマコード(参考)】
2H199
【Fターム(参考)】
2H199CA42
2H199CA50
2H199CA54
2H199CA55
2H199CA68
2H199CA71
(57)【要約】
組み立て時における光学部品間の位置精度を高めることが可能なウェアラブルディスプレイ、及びその製造方法、並びにウェアラブルディスプレイ用筐体を提供する。
上記ウェアラブルディスプレイは、第1の光学部と、本体と、冶具受け部とを具備する。上記第1の光学部は、光を出射することが可能に構成される。上記本体は、上記第1の光学部と接続され上記光を画像光として外方へ出射することが可能な第2の光学部と、上記第2の光学部を支持する筐体とを有する。上記冶具受け部は、冶具の第1の突起を支持する第1のガイド部と、冶具の第2の突起を支持する第2のガイド部と、冶具の第3の突起を支持する第3のガイド部とを有する。冶具受け部は、上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第1の軸方向に離間し、かつ上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第3の軸方向に離間するように、上記筐体に配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射することが可能な第1の光学部と、
前記第1の光学部と接続され前記光を画像光として外方へ出射することが可能な第2の光学部と、前記第2の光学部を支持する筐体とを有する本体と、
第1の軸方向に交差した第1の面、前記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び前記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能な第1のガイド部と、
前記第2の軸方向に交差した第4の面、及び前記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら前記冶具の第2の突起を支持することが可能な第2のガイド部と、
前記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら前記冶具の第3の突起を支持することが可能な第3のガイド部と、
を有し、前記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に前記第1の軸方向に離間し、かつ前記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に前記第3の軸方向に離間するように、前記筐体に配置された冶具受け部と
を具備するウェアラブルディスプレイ。
【請求項2】
請求項1に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記筐体は、
中央部と、
前記中央部と前記第1及び第3の軸方向に離間した第1の端部と、
前記第1の端部と、前記中央部を通る前記第1の軸方向に直交する平面に関して対称な位置に配置された第2の端部と
を有し、
前記第1のガイド部、前記第2のガイド部及び前記第3のガイド部は、それぞれ、前記中央部、前記第1の端部及び前記第2の端部のいずれかと1対1に対応して配置される
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項3】
請求項2に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記第1のガイド部は、前記中央部に配置され、
前記第2のガイド部及び前記第3のガイド部は、それぞれ、前記第1の端部及び前記第2の端部のいずれかと1対1に対応して配置される
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項4】
請求項2に記載のウェアラブルディスプレイであって、
ユーザの左眼に対応して配置された第1の透光板と、
ユーザの右眼に対応して配置された第2の透光板と
をさらに具備し、
前記第2の光学部は、前記第1の透光板及び前記第2の透光板のうちの少なくとも一方を含み、
前記筐体は、
前記第1の透光板を支持し前記中央部と前記第1の端部との間に配置された第1の支持部と、
前記第2の透光板を支持し前記中央部と前記第2の端部との間に配置された第2の支持部とを有する
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項5】
請求項1に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記筐体は、
装着時にユーザの頭頂部側に向けて配置されることが可能な上面と、
前記上面と前記第2の軸方向に対向し、装着時にユーザの足側に向けて配置されることが可能な底面とを有し、
前記冶具受け部は、前記底面に配置される
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項6】
請求項5に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記第1のガイド部は、
前記第1の面と前記第3の面とを含む内周面を有する孔部をさらに有し、
前記第2の面は、前記孔部と連接する平面として構成される
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項7】
請求項6に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記第2の面は、前記底面に形成され、
前記孔部は、前記第2の面から前記上面に向かって形成された貫通孔として構成される
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項8】
請求項5に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記第2のガイド部は、
前記第4の面を含む第1の陥没面と、前記第5の面を含み前記第4の面と連接する側面とを含み、前記底面から前記上面に向かって形成された第1の凹部をさらに有する
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項9】
請求項5に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記第3のガイド部は、
前記第6の面を含む第2の陥没面を含み、前記底面から前記上面に向かって形成された第2の凹部をさらに有する
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項10】
請求項1に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記第2の光学部は、
左眼用の画像光を外方へ出射することが可能な第1の導光板と、
右眼用の画像光を外方へ出射することが可能な第2の導光板と
を有する
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項11】
請求項1に記載のウェアラブルディスプレイであって、
前記第2の光学部は、
左眼用及び右眼用のうちの少なくとも一方の画像光を外方へ出射することが可能な導光板を有する
ウェアラブルディスプレイ。
【請求項12】
画像光を外方へ出射することが可能な光学部を支持することが可能なウェアラブルディスプレイ用筐体であって、
第1の軸方向に交差した第1の面、前記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び前記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能な第1のガイド部と、
前記第2の軸方向に交差した第4の面、前記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら前記冶具の第2の突起を支持することが可能な第2のガイド部と、
前記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら前記冶具の第3の突起を支持することが可能な第3のガイド部と、
を有し、前記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に前記第1の軸方向に離間し、かつ前記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に前記第3の軸方向に離間するように、前記筐体に配置された冶具受け部
を具備するウェアラブルディスプレイ用筐体。
【請求項13】
光を出射することが可能な第1の光学部と、
前記第1の光学部と接続され前記光を画像光として外方へ出射することが可能な第2の光学部と、前記第2の光学部を支持する筐体とを有する本体と、
第1の軸方向に交差した第1の面、前記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び前記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら第1のガイド部と、
前記第2の軸方向に交差した第4の面、及び前記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら前記冶具の第2の突起を支持することが可能な第2のガイド部と、
前記第2の軸方向に交差した第6の面の各々の方向の位置を決めながら前記冶具の第3の突起を支持することが可能な第3のガイド部と、
を有し、前記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に前記第1の軸方向に離間し、かつ前記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に前記第3の軸方向に離間するように、前記筐体に配置された冶具受け部と
を備えたウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
前記本体を形成し、
前記第1のガイド部の前記第1、第2及び第3の面各々により前記第1の突起を支持させ、前記第2のガイド部の前記第4及び第5の面各々により前記第2の突起を支持させ、前記第3のガイド部の前記第6の面により前記第3の突起を支持させることで、前記本体を前記冶具に設置し、前記第1の光学部を前記第2の光学部に接続する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
前記本体を形成する工程は、
前記冶具受け部が形成された筐体を形成し、
前記第2の光学部を前記筐体に取り付ける
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
【請求項15】
請求項14に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
前記冶具受け部が形成された筐体を形成する工程は、
前記冶具受け部と、前記第2の光学部を支持することが可能な支持部とを前記筐体に形成し、
前記支持部に支持されることが可能な仮光学部を前記筐体に着脱可能に取り付け、
前記仮光学部が取り付けられた前記筐体を前記冶具に設置して前記仮光学部の姿勢を測定し、測定結果に基づいて前記冶具受け部の形状を調整する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
【請求項16】
請求項14に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
前記冶具受け部が形成された筐体を形成する工程は、
前記筐体を成形し、
前記成形された筐体に、前記冶具受け部を機械加工により形成する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
【請求項17】
請求項16に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
前記冶具受け部を機械加工により形成する工程は、前記第1のガイド部と前記第2のガイド部と前記第3のガイド部とを、コンピュータ数値制御が可能な同一の工作機械を用いて形成する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
【請求項18】
画像光を出射する第1の光学部と、
前記第1の光学部と接続され前記画像光を外方へ出射する第2の光学部と、
前記第2の光学部を支持する筐体とを有し、
前記筐体は、
中央部に配置された、丸穴形状の第1のガイド部と、
第1の端部に配置された、円以外の平面形状の凹部からなる第2のガイド部と、
前記中央部に対して前記第1の端部と略対称の位置にある第2の端部に配置された、凹部からなる第3のガイド部とを有する
を具備するウェアラブルディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、主にユーザの頭部に装着されることが可能なウェアラブルディスプレイ及びその製造方法、並びにウェアラブルディスプレイ用筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、頭部装着型のディスプレイ(以下、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mount Display:HMD)と称する)が知られている。HMD用に用いられる画像表示装置としては、ユーザの眼前に画像を表示することが可能な、以下のような構成が開示されている。
例えば特許文献1には、画像形成装置によって形成された2次元画像を虚像光学系により拡大画像として観察者に観察させるための虚像表示装置(画像表示装置)が記載されている。
また例えば特許文献2には、画像形成装置によって形成された2次元画像を虚像光学系により拡大画像として観察者に観察させるために、ホログラム回折格子を用いた虚像表示装置(画像表示装置)が記載されている。
【0003】
ところで、HMDとしてユーザの頭部等に装着される場合は、画像表示装置が眼鏡型のフレームに取り付けられ得る(特許文献3 図30等参照)。特許文献3には、HMDにおいて、装着時のフレームの形状変化等により、画像表示装置の導光手段から出射される光によって生成される画像の空間的な位置に変化が生じた場合、観察者に疲労が生じる旨、記載されている。
さらに同文献には、この課題の解決手段として、左右2つの画像表示装置を、眼鏡型のフレームとは別体の結合部材によって結合されたHMDが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−162767号公報
【特許文献2】特開2007−94175号公報
【特許文献3】特開2010−145859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、HMDの製造工程においては、冶具にフレーム(筐体)を設置し、当該フレームに光学部品を取り付ける。冶具に対してフレームが所期の姿勢でない場合は、光学部品の配置にもズレが生じ、生成される画像の空間的な位置に変化が生じる可能性があった。
しかしながら、特許文献1〜3では、組み立て時における光学部品間の位置精度については考慮されていなかった。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、組み立て時における光学部品間の位置精度を高めることが可能なウェアラブルディスプレイ、及びその製造方法、並びにウェアラブルディスプレイ用筐体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するため、本技術の一形態に係るウェアラブルディスプレイは、第1の光学部と、本体と、冶具受け部とを具備する。
上記第1の光学部は、光を出射することが可能に構成される。
上記本体は、上記第1の光学部と接続され上記光を画像光として外方へ出射することが可能な第2の光学部と、上記第2の光学部を支持する筐体とを有する。
上記冶具受け部は、第1のガイド部と、第2のガイド部と、第3のガイド部とを有する。
上記第1のガイド部は、第1の軸方向に交差した第1の面、上記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び上記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能に構成される。
上記第2のガイド部は、上記第2の軸方向に交差した第4の面、及び上記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら上記冶具の第2の突起を支持することが可能に構成される。
上記第3のガイド部は、上記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら上記冶具の第3の突起を支持することが可能に構成される。
上記冶具受け部は、上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第1の軸方向に離間し、かつ上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第3の軸方向に離間するように、上記筐体に配置される。
【0008】
上記第1のガイド部は、第1、第2及び第3の面により、冶具の第1の突起に対する第1、第2及び第3の軸方向の変位を規制することができる。
上記第2のガイド部は、第5の面により、冶具の第2の突起に対する第3の軸方向の変位を規制することができる。加えて、第2のガイド部は、少なくとも第1及び第3のガイド部の一方と第1の軸方向に離間している。これにより、第2のガイド部は、冶具に対し、離間している第1のガイド部又は第3のガイド部を中心とした第2の軸まわりの回転を規制することができる。
また、上記第2のガイド部は、第4の面により、冶具の第2の突起に対する第2の軸方向の変位を規制することができ、上記第3のガイド部は、第6の面により、冶具の第3の突起に対する第2の軸方向の変位を規制することができる。加えて、第2のガイド部は、他の少なくとも1つのガイド部と第1及び第3の軸方向にそれぞれ離間しており、第3のガイド部も同様に、他の少なくとも1つのガイド部と第1及び第3の軸方向にそれぞれ離間している。これらにより、第2及び第3のガイド部は、冶具に対し、離間しているガイド部を中心とした第1の軸及び第3の軸まわりの回転を規制することができる。
このように、冶具受け部は、筐体の冶具に対する、3軸方向の変位と、3軸まわりの回転とをそれぞれ規制することができ、冶具に対する本体の位置を高精度に規定することができる。したがって、冶具に筐体を設置し、筐体に取り付けられた第2の光学部と第1の光学部とを接続する際、これらの位置精度を高めることができる。
【0009】
また、上記筐体は、
中央部と、
上記中央部と上記第1及び第3の軸方向に離間した第1の端部と、
上記第1の端部と、上記中央部を通る上記第1の軸方向に直交する平面に関して対称な位置に配置された第2の端部と
を有し、
上記第1のガイド部、上記第2のガイド部及び上記第3のガイド部は、それぞれ、上記中央部、上記第1の端部及び上記第2の端部のいずれかと1対1に対応して配置されてもよい。
【0010】
これにより、第2及び第3のガイド部と他のガイド部との第1及び第3の軸方向に離間する距離を可能な限り長く確保することができる。これにより、第2及び第3のガイド部の冶具に対する第2の軸方向の変位に基づく、筐体の第1及び第3の軸まわりの回転角を小さく抑えることができる。したがって、筐体の第1及び第3の軸まわりの回転をより効果的に規制することができる。
【0011】
この場合、上記第1のガイド部は、上記中央部に配置され、
上記第2のガイド部及び上記第3のガイド部は、それぞれ、上記第1の端部及び上記第2の端部のいずれかと1対1に対応して配置されてもよい。
【0012】
また、上記ウェアラブルディスプレイは、
ユーザの左眼に対応して配置された第1の透光板と、
ユーザの右眼に対応して配置された第2の透光板と
をさらに具備し、
上記第2の光学部は、上記第1の透光板及び上記第2の透光板のうちの少なくとも一方を含み、
上記筐体は、
上記第1の透光板を支持し上記中央部と上記第1の端部との間に配置された第1の支持部と、
上記第2の透光板を支持し上記中央部と上記第2の端部との間に配置された第2の支持部とを有していてもよい。
【0013】
これにより、筐体を眼鏡のフレーム状に構成することができる。
【0014】
また、上記筐体は、
装着時にユーザの頭頂部側に向けて配置されることが可能な上面と、
上記上面と上記第2の軸方向に対向し、装着時にユーザの足側に向けて配置されることが可能な底面とを有し、
上記冶具受け部は、上記底面に配置されてもよい。
【0015】
これにより、組み立て時に、底面側に冶具を配置することができ、筐体を装着時と同様の姿勢に維持させることができる。また、冶具受け部を視認されにくい底面に配置することで、意匠上の美観を高めることができる。
【0016】
上記第1のガイド部は、
上記第1の面と上記第3の面とを含む内周面を有する孔部をさらに有し、
上記第2の面は、上記孔部と連接する平面として構成されてもよい。
【0017】
これにより、軸状の第1の突起を孔部に挿入させ、かつ第1の突起の段部や端面等を第2の面に当接させることで、第1の突起に対する第1のガイド部の位置を規定することができる。
【0018】
より具体的には、上記第2の面は、上記底面に形成され、
上記孔部は、上記第2の面から上記上面に向かって形成された貫通孔として構成されてもよい。
【0019】
これにより、第1のガイド部を省スペースに構成することができ、第1のガイド部以外の構成の自由度を高めることができる。
【0020】
一方、上記第2のガイド部は、具体的には、
上記第4の面を含む第1の陥没面と、上記第5の面を含み上記第4の面と連接する側面とを含み、上記底面から上記上面に向かって形成された第1の凹部をさらに有してもよい。
【0021】
これにより、軸状の第2の突起の端面を第1の陥没面に当接させ、周面を側面に当接させること等により、第2の突起に対する第2のガイド部の位置を規定することができる。
【0022】
一方、上記第3のガイド部は、
上記第6の面を含む第2の陥没面を含み、上記底面から上記上面に向かって形成された第2の凹部をさらに有してもよい。
【0023】
これにより、軸状の第3の突起の端面を第2の陥没面に当接させること等により、第3の突起に対する第3のガイド部の位置を規定することができる。
【0024】
さらに、上記第2の光学部は、
左眼用の画像光を外方へ出射することが可能な第1の導光板と、
右眼用の画像光を外方へ出射することが可能な第2の導光板と
を有していてもよい。
【0025】
これにより、左眼用の画像と右眼用の画像をユーザに同時に提示することができ、例えば立体感のある画像を生成することができる。
【0026】
あるいは、上記第2の光学部は、
左眼用及び右眼用のうちの少なくとも一方の画像光を外方へ出射することが可能な導光板を有してもよい。
【0027】
これにより、第2の光学部の構成を簡素化することができる。
【0028】
本技術の他の形態に係るウェアラブルディスプレイ用筐体は、画像光を外方へ出射することが可能であって、冶具受け部を具備する。
上記冶具受け部は、第1のガイド部と、第2のガイド部と、第3のガイド部とを有する。
上記第1のガイド部は、第1の軸方向に交差した第1の面、上記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び上記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能に構成される。
上記第2のガイド部は、上記第2の軸方向に交差した第4の面、及び上記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら上記冶具の第2の突起を支持することが可能に構成される。
上記第3のガイド部は、上記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら上記冶具の第3の突起を支持することが可能に構成される。
上記冶具受け部は、上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第1の軸方向に離間し、かつ上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第3の軸方向に離間するように、上記筐体に配置される。
【0029】
本技術のさらに他の形態に係るウェアラブルディスプレイの製造方法は、第1の光学部と、本体と、冶具受け部とを備えたウェアラブルディスプレイの製造方法である。
上記第1の光学部は、光を出射することが可能に構成される。
上記本体は、上記第1の光学部と接続され上記光を画像光として外方へ出射することが可能な第2の光学部と、上記第2の光学部を支持する筐体とを有する。
上記冶具受け部は、第1のガイド部と、第2のガイド部と、第3のガイド部とを有する。
上記第1のガイド部は、第1の軸方向に交差した第1の面、上記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び上記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能に構成される。
上記第2のガイド部は、上記第2の軸方向に交差した第4の面、及び上記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら上記冶具の第2の突起を支持することが可能に構成される。
上記第3のガイド部は、上記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら上記冶具の第3の突起を支持することが可能に構成される。
上記冶具受け部は、上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第1の軸方向に離間し、かつ上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第3の軸方向に離間するように、上記筐体に配置される。
上記ウェアラブルディスプレイの製造方法は、上記本体を形成する工程を含む。
上記第1のガイド部の上記第1、第2及び第3の面各々により上記第1の突起を支持させ、上記第2のガイド部の上記第4及び第5の面各々により上記第2の突起を支持させ、上記第3のガイド部の上記第6の面により上記第3の突起を支持させることで、上記本体が上記冶具に設置され、上記第1の光学部が上記第2の光学部に接続される。
【0030】
上述のように、上記冶具受け部は、筐体の冶具に対する、3軸方向の変位と、3軸まわりの回転とをそれぞれ規制することができ、冶具に対する本体の姿勢を高精度に規定することができる。したがって、冶具に筐体を設置し、筐体に取り付けられた第2の光学部と第1の光学部とを接続する工程において、これらの位置精度を高めることができる。
【0031】
上記本体を形成する工程は、
上記冶具受け部が形成された筐体を形成し、
上記第2の光学部を上記筐体に取り付けてもよい。
【0032】
これにより、第2の光学部の取り付け前に冶具受け部を形成することができる。
【0033】
上記冶具受け部が形成された筐体を形成する工程は、
上記冶具受け部と、上記第2の光学部を支持することが可能な支持部とを上記筐体に形成し、
上記支持部に支持されることが可能な仮光学部を上記筐体に着脱可能に取り付け、
上記仮光学部が取り付けられた上記筐体を上記冶具に設置して上記仮光学部の姿勢を測定し、測定結果に基づいて上記冶具受け部の形状を調整してもよい。
【0034】
これにより、後の第1の光学部と第2の光学部とを接続する工程において、第1の光学部と第2の光学部との位置精度をより高めることができる。
【0035】
また、上記冶具受け部が形成された筐体を形成する工程は、
上記筐体を成形し、
上記成形された筐体に、上記冶具受け部を機械加工により形成してもよい。
【0036】
これにより、冶具受け部を精度よく形成することができる。
【0037】
この場合に、上記冶具受け部を機械加工により形成する工程は、上記第1のガイド部と上記第2のガイド部と上記第3のガイド部とを、コンピュータ数値制御が可能な同一の工作機械を用いて形成してもよい。
【0038】
これにより、冶具受け部をより精度よく形成することができる。
【0039】
本技術のさらに他の形態に係るウェアラブルディスプレイは、第1の光学部と、第2の光学部と、筐体とを有する。
上記第1の光学部は、画像光を出射する。
上記第2の光学部は、上記第1の光学部と接続され上記画像光を外方へ出射する。
上記筐体は、
中央部に配置された、丸穴形状の第1のガイド部と、
第1の端部に配置された、円以外の平面形状の凹部からなる第2のガイド部と、
上記中央部に対して上記第1の端部と略対称の位置にある第2の端部に配置された、凹部からなる第3のガイド部とを有する。
【発明の効果】
【0040】
以上のように、本技術によれば、組み立て時における光学部品間の位置精度を高めることが可能なウェアラブルディスプレイ、及びその製造方法、並びにウェアラブルディスプレイ用筐体を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本技術の一実施形態に係るウェアラブルディスプレイを示す全体斜視図である。
図2】上記ウェアラブルディスプレイの第1の光学部及び第2の光学部の構成を模式的に示す断面図である。
図3】上記ウェアラブルディスプレイの筐体の構成を示す背面図である。
図4】上記ウェアラブルディスプレイの筐体の構成を示す底面図である。
図5】上記ウェアラブルディスプレイの冶具受け部の第1のガイド部の構成を示す拡大斜視図である。
図6】上記ウェアラブルディスプレイの冶具受け部の第2のガイド部の構成を示す拡大斜視図である。
図7】上記ウェアラブルディスプレイの冶具受け部の第3のガイド部の構成を示す拡大斜視図である。
図8】上記ウェアラブルディスプレイの製造方法を示すフローチャートである。
図9図8のST114について説明する斜視図である。
図10図8のST300について説明する斜視図である。
図11】上記第1のガイド部の構成を示す概略断面図である。
図12】上記第2のガイド部の構成を示す概略断面図である。
図13】上記第3のガイド部の構成を示す概略断面図である。
図14】本実施形態の変形例1に係る上記第1のガイド部の構成を示す概略断面図である。
図15】本実施形態の変形例2に係る上記第2のガイド部の構成を示す筐体の底面図である。
図16】上記第2のガイド部の構成を示す概略断面図である。
図17】本実施形態の変形例3に係る上記冶具受け部の構成を示す筐体の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0043】
[ウェアラブルディスプレイの構成]
図1は本技術の一実施形態に係るウェアラブルディスプレイを示す全体斜視図である。同図に示すように、ウェアラブルディスプレイ100は、眼鏡型に構成された透過型のHMDとして構成される。
各図においてX、YおよびZ軸は相互に直交する3軸方向であって、X軸は左右方向を、Y軸は高さ(上下)方向を、そしてZ軸は前後(正面−背面)方向をそれぞれ示している。
【0044】
同図に示すように、ウェアラブルディスプレイ100は、第1の光学部10と、本体70と、冶具受け部40と、装着部50を備える。
第1の光学部10は、光を出射することが可能に構成される。
本体70は、第2の光学部(光学部)20と、筐体30とを有する。
第2の光学部20は、第1の光学部10に接続され、入射した光を画像光として外方へ出射することが可能に構成される。
筐体30は、第2の光学部10を支持する。
冶具受け部40は、筐体30に配置される。冶具受け部40は、後述するようにウェアラブルディスプレイ100の製造工程において使用される冶具に対する冶具受けとして使用され得る。なお、冶具受け部40は、図1において図示していない。
装着部50は、筐体30に接続され、ユーザに装着されることが可能に構成される。
以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0045】
(第1の光学部)
図2は、第1の光学部10及び第2の光学部20の構成を模式的に示す断面図であり、図2Aは左眼用の画像光を出射する構成、図2Bは右眼用の画像光を出射する構成を示す。
図2Aに示すように、第1の光学部10は、左眼用の画像光を生成する、第1の照明ユニット11aと、第1の光変調ユニット12aとを有する。
第1の照明ユニット11aは、光源、光源から発せられた光を導光するライトパイプ、偏向板、拡散板等を含む(図示せず)。第1の照明ユニット11aから出射された光は、第1の光変調ユニット12aへ入射する。
第1の光変調ユニット12aは、光変調素子と、偏向素子とを含む(図示せず)。光変調素子は、例えば光反射型の液晶表示素子等により構成される。偏向素子は、例えば偏光ビームスプリッタ等により構成され、第1の照明ユニット11aから入射した光のうち特定の偏向成分を有する光を光変調素子へ入射させるとともに、光変調素子から反射された光を第2の光学部20へ向けて出射する。
第1の照明ユニット11aと、第1の光変調ユニット12aとは、図示しない保持具により保持され、所定の位置に配置され得る。
【0046】
なお、図2Bに示すように、第1の光学部10は、右眼用の画像光を生成する、第2の照明ユニット11bと、第2の光変調ユニット12bとをさらに有する。これらの構成については、左眼用の第1の照明ユニット11aと、第1の光変調ユニット12aと同様であるため、説明を省略する。
【0047】
(第2の光学部)
第2の光学部20は、本実施形態において、第1の光学部10において生成された画像光を導光し、装着者(ユーザ)に虚像を観察させることが可能な虚像光学系として構成される。
【0048】
図2Aに示すように、第2の光学部20は、左眼用の画像光を出射する構成として、第1のコリメート光学素子21aと、第1の導光板22aと、第1の入射側ホログラムグレーティング23aと、第1の出射側ホログラムグレーティング24aとを有する。
第1のコリメート光学素子21aは、例えば、第1の光学部10から入射した画像光から画角が互いに異なる複数の平行光束を生成し、これらの平行光束を第1の導光板22aへ出射する。第1のコリメート光学素子21aの構成は、三角柱あるいは変形四角柱といった特殊な形状を有してもよいし、複数のレンズの組み合わせにより構成されてユニット化された素子であってもよい。
第1の導光板22aは、左眼用の画像光を外方へ出射することが可能に構成される。外方へ出射」とは、第2の光学部20(ウェアラブルディスプレイ100)の外部へ向けて出射されることを言うものとする。第1の導光板22aは、薄型の略平行平板状であり、ユーザの左眼に対応して配置された第1の透光板として構成され、装着時にユーザの左眼と対向することが可能に配置される。第1の導光板22aは、第1のコリメート光学素子21aから画像光を入射させ、内部で画像光を導光し、ユーザの左眼に向かって画像光を出射させる。
第1の入射側ホログラムグレーティング23a及び第1の出射側ホログラムグレーティング24aは、いずれも、第1の導光板22aの内部に配置され、例えば反射型体積ホログラムグレーティングとして構成され得る。
第1の入射側ホログラムグレーティング23aは、第1のコリメート光学素子21aから入射した光束の平行性を維持しつつ、第1の導光板22aにおける内部全反射条件を満たす角度で回折反射させる。
第1の出射側ホログラムグレーティング24aは、第1の導光板22a内を進行した光束をユーザの左眼に向けて回折反射させる。
【0049】
一方、図2Bに示すように、第2の光学部20は、右眼用の画像光を出射する構成として、第2のコリメート光学素子21bと、第2の導光板22bと、第2の入射側ホログラムグレーティング23bと、第2の出射側ホログラムグレーティング24bとを有する。
第2の導光板22bは、右眼用の画像光を外方へ出射することが可能に構成され、ユーザの右眼に対応して配置された第2の透光板として構成される。また第2の導光板22bは、具体的には装着時にユーザの右眼と対向することが可能に配置される。
これらの構成については、左眼用の画像を表示する第1のコリメート光学素子21aと、第1の導光板22aと、第1の入射側ホログラムグレーティング23aと、第1の出射側ホログラムグレーティング24aと同様であるため、説明を省略する。
【0050】
第2の光学部20は、仮に第1の光学部10に対する相対的な位置関係が変化した場合、第1の光学部10から入射する光の導光経路が変化し、ユーザに対して所望の虚像を提供することができなくなる。すなわち、ウェアラブルディスプレイ100がユーザに良好な画像を提供するためには、第2の光学部20と第1の光学部10との相対的な位置関係が非常に重要となる。
【0051】
(筐体)
図3は、筐体30の構成を示す背面図であり、図4は筐体30の構成を示す底面図である。
これらの図に示すように、筐体30は、全体として眼鏡のフレーム形状に構成される。筐体30は、約0.5〜2.0mm程度の厚みを有してもよい。ここでいう厚みは、Z軸方向前方に向く面と、Z軸方向後方に向く面との間の厚みをいうものとする。
筐体30は、中央部32と、中央部32とX軸及びZ軸方向に離間した第1の端部33aと、第1の端部33aと中央部32を通るX軸方向に直交する平面(YZ面)Pに関して対称な位置に配置された第2の端部33bとを有する。
さらに、筐体30は、第1の導光板22aを支持し中央部32と第1の端部33aとの間に配置された第1の支持部31aと、第2の導光板22bを支持し中央部32と第2の端部33bとの間に配置された第2の支持部31bとを有する。
【0052】
第1の支持部31aは、第1の導光板22aが配置され得る開口部34aの周縁に形成され、第1の導光板22aを筐体30に対して精度よく位置決めできるように構成される。第1の支持部31aは、例えば、第1の導光板22aの一主面の周縁及び側面と当接可能に構成され、第1の導光板22aのズレ等を防止するための突起等の構造を有してもよい。
なお、第2の支持部31bも、第2の導光板22bが配置され得る開口部34bの周縁に形成され、第1の支持部31bと同様に構成される。
また、第1の支持部31a及び第2の支持部31bは、支持部31を構成する。
中央部32は、筐体30の中央に位置し、後述する装着部50と接続されていてもよい。
第1の端部33aは、筐体30の左側の端部を構成する。
第2の端部33bは、筐体30の右側の端部を構成する。
なお、筐体30の右側の端部が第1の端部33bで、筐体30の左側の端部が第2の端部33aであってもよい。
【0053】
筐体30は、さらに、装着時にユーザの頭頂部側に向けて配置されることが可能な上面35と、上面35とY軸方向に対向し、装着時にユーザの足側に向けて配置されることが可能な底面36とを有する。
上面35及び底面36は、中央部32を通る仮想的なYZ平面に関して面対称に構成され、筐体30全体としても上記YZ平面に関して面対称に構成される。
また上面35及び底面36は、中央部32から第1及び第2の端部33a,33bへ向かってZ軸方向後方に傾斜する。これにより、第1及び第2の支持部31a,31bもZ軸方向後方に傾斜して設けられるため、第1及び第2の導光板22a,22bも同様にZ軸方向後方に傾斜した状態で配置される。
【0054】
(装着部)
図1に示すように、装着部50は、装着時にユーザの左側に装着され得る第1のテンプル部51aと、装着時にユーザの右側に装着され得る第2のテンプル部51bと、第1及び第2のテンプル部51a,51bを接続するフロント部52と、ノーズパット53とを有する。
フロント部52は、筐体30の上面35に沿って配置され、例えば中央部32において筐体30と接続される。フロント部52は、例えば、中央部32に形成された孔等に、ビス等によって接続されてもよい。このとき、ビスと孔との間にバネ等を挿入することで、ビスの締め付け状態によって装着部50の取り付け状態を調整することができる。
第1及び第2のテンプル部51a,51bが筐体30ではなくフロント部52に接続されていることで、第1及び第2のテンプル部51a,51bが変形しても筐体30は変形しない。これにより、装着時においても、筐体30に取り付けられた第2の光学部20の形状が変化することなく、ユーザに良好な画像を提供することができる。
ノーズパット53は、中央部32に取り付けられる。
なお、中央部32には、図示しない視力矯正用レンズの取り付け機構が設けられてもよい。当該機構は、ノーズパット53を外すことにより露出され、例えば視力矯正用レンズや矯正用眼鏡を保持するように構成され得る。
【0055】
(冶具受け部)
図3及び図4に示すように、冶具受け部40は、第1のガイド部41と、第2のガイド部42と、第3のガイド部43とを有する。冶具受け部40は、第1、第2及び第3のガイド部41,42,43のうちの少なくとも2つが相互にX軸方向に離間し、かつ第1、第2及び第3のガイド部41,42,43のうちの少なくとも2つが相互にZ軸方向に離間するように筐体30に配置され、本実施形態において、筐体30の底面36に配置される。冶具受け部40は、後述するように、第1、第2及び第3の突起61,62,63とを有する冶具60に、筐体30を設置するために用いられる。
第1のガイド部41は、第1の突起61を支持することが可能に構成され、例えば中央部32に配置される。
第2のガイド部42は、第2の突起62を支持することが可能に構成され、例えば第2の端部(第1の端部)33bに配置される。
第3のガイド部43は、第3の突起63を支持することが可能に構成され、例えば第1の端部(第2の端部)33aに配置される。
【0056】
図5は、第1のガイド部41の構成を示す拡大斜視図である。
同図に示すように、第1のガイド部41は、X軸方向に交差した第1の面411と、Y軸方向に交差した第2の面412と、Z軸方向に交差した第3の面413とを含み、全体として丸穴形状を有する。
第1の面411は、本実施形態においてX軸方向に略直交する領域を有する曲面として構成される。
同様に、第3の面413は、Z軸方向に略直交する領域を有する曲面として構成される。
また第2の面412は、Y軸方向に略直交する平面として構成される。
第1のガイド部41は、本実施形態において、第1の面411と第3の面412とを含む内周面414を有する孔部415をさらに有する。内周面414は、第1の突起61(図3図11等参照)を挿入させ、かつ第1の突起61の孔部415内におけるX軸方向及びZ軸方向の移動を規制することが可能に形状が決定され、例えば円筒内面状に構成される。
内周面414のうち、第1の面411は、X軸方向と略直交する領域として構成され、第3の面413は、Z軸方向と略直交する領域として構成される。
また、本実施形態において、第2の面412は、孔部415と連接する平面として構成され、孔部415は、第2の面412から上面35に向かって形成された貫通孔として構成される。当該貫通孔は、本実施形態においてY軸方向に沿って形成される。
【0057】
図6は、第2のガイド部42の構成を示す拡大斜視図である。
同図に示すように、第2のガイド部42は、Y軸方向に交差した第4の面421と、Z軸方向に交差した第5の面422とを含み、全体として円以外の平面形状(Y軸方向から見た形状)の凹部からなる。第4の面421は、本実施形態においてY軸方向に略直交し、第5の面422は、Z軸方向に略直交する。
第2のガイド部42は、本実施形態において、底面36から上面35に向かって形成された第1の凹部423を有する。
第1の凹部423は、より具体的には、第4の面421を含む第1の陥没面424と、第5の面422を含み第4の面421と連接する側面425とを含む。
第1の陥没面424は、例えば全体が平坦な第4の面421で構成される。
第5の面422は、側面425のうち、例えばZ軸方向前方のY軸方向と直交する領域として構成される。
【0058】
図7は、第3のガイド部43の構成を示す拡大斜視図である。
同図に示すように、第3のガイド部43は、Y軸方向に交差した第6の面431を含み、全体として円以外の平面形状の凹部からなる。第6の面431は、本実施形態においてY軸方向に略直交する。
第3のガイド部43は、第6の面431を含む第2の陥没面433を含み、底面36から上面35に向かって形成された第2の凹部432をさらに有する。第2の陥没面433は、全体が平坦な第6の面431で構成される。なお、第2の凹部432は、第2の陥没面433に連接する側面434を有していてもよい。
【0059】
[ウェアラブルディスプレイの製造方法]
図8は、ウェアラブルディスプレイ100の製造方法を示すフローチャートである。
同図に示すように、本実施形態の製造方法は、
冶具受け部40が形成された筐体30と、画像光を出射することが可能な第2の光学部20とを有する本体70を形成する工程(ST100)と、
第1の光学部10を形成する工程(ST200)と、
本体70を冶具60に設置し、画像光を出射する第1の光学部10を第2の光学部20に接続する工程(ST300)と、
仕上げ工程(ST400)と、を有する。以下、各工程を説明する。
【0060】
(本体の形成工程(ST100))
本実施形態の本体70の形成工程(ST100)は、
冶具受け部40が形成された筐体30を形成する工程(ST110)と、
第2の光学部20を形成する工程(ST120)と、
第2の光学部20を筐体30に取り付ける工程(ST130)と、を有する。
【0061】
(冶具受け部が形成された筐体の形成工程(ST110))
本工程では、まず、筐体30を成形する(ST111)。これにより、冶具受け部40が形成されていない筐体30を形成することができる。筐体30の材料としては、強度が高く、軽量な材料が用いられ、例えばMg、Al等の金属材料や繊維強化プラスチック等の樹脂材料等が用いられる。ここでは、筐体30の材料としてMgを用いるものとする。成形方法としては、例えば射出成形を適用することができる。なお、この時点では、第1の支持部31a及び第2の支持部31b(支持部31)も形成されていなくてもよい。
【0062】
続いて、冶具受け部40と、第2の光学部20を支持することが可能な支持部31とを筐体30に形成する(ST112)。冶具受け部40は、成形された筐体30に例えば切削加工等の機械加工により形成することができる。機械加工には、例えばコンピュータ数値制御が可能な工作機械が用いられる。これにより、第1のガイド部41、第2のガイド部42及び第3のガイド部43を、コンピュータ数値制御が可能な同一の工作機械を用いて形成することができる。
また、支持部31も、冶具受け部40と同様に機械加工によって形成されてもよく、さらに冶具受け部40と同一の工作機械を用いて同時に機械加工により形成されてもよい。
【0063】
続いて、支持部31に支持されることが可能な仮光学部を筐体30に着脱可能に取り付ける(ST113)。仮光学部は、第1の支持部31aに支持され第1の導光板22aと同一の形状を有する第1の仮導光板と、第2の支持部32aに支持され第2の導光板22bと同一の形状を有する第2の仮導光板を含んでいてもよい。第1及び第2の仮導光板は、いずれも、例えばガラス板やアクリル板等の透光性の平板であって、必要に応じて表面に反射膜等が形成された構成を有する。第1及び第2の仮導光板の取り付け方法は、着脱可能であれば特に限定されない。
【0064】
続いて、仮光学部が取り付けられた筐体30を冶具60に設置して仮光学部の姿勢を測定し、測定結果に基づいて冶具受け部40の形状を調整する(ST114)。
図9は、本工程について説明する斜視図である。なお、同図において、仮光学部の図示は省略している。
同図に示すように、冶具60は、支持台64と、第1の突起61と、第2の突起62と、第3の突起63とを有する。第1、第2及び第3の突起61,62,63は、いずれも支持台64から、例えばY軸方向に突出する。
本工程では、まず、第1のガイド部41の第1、第2及び第3の面411,412,413各々により第1の突起61を支持させ、第2のガイド部42の第4及び第5の面421,422各々により第2の突起62を支持させ、第3のガイド部43の第6の面431により第3の突起63を支持させることで、冶具60に筐体30を設置する。詳細については、後述する。
冶具60に筐体30が設置された状態で、仮導光板の表面の角度等をレーザオートコリメータ等の光学測定装置によって測定することにより、仮光学部の姿勢を測定する。
測定結果に基づいて、仮光学部の姿勢が所期のものになるように、冶具受け部40の形状を調整する。所期の姿勢は、例えば、光学測定装置によって測定され得る数値により規定される。冶具受け部40の形状を調整する際は、冶具受け部40をコンピュータ数値制御が可能な工作機械を用いて追加加工することで、当該調整を容易に行うことができる。
なお、本工程の後、仮光学部は筐体から取り外される。
【0065】
(第2の光学部の形成工程(ST120))
本工程では、まず、透光性の第1の導光板22a内に第1のホログラムグレーティング23a,24aを形成する。また、第1のホログラムグレーティング23a,24aは、アルミニウム膜等の光反射膜や誘電体積層膜等により構成され得る。続いて、この第1の導光板22aと第1のコリメート光学素子21aとを接続する。この接続は、光硬化性樹脂等の接着剤を用いて行われるが、他の接着剤を用いてもよいし、ネジ止め等により行われてもよい。
また、同様に、第2の導光板22b内に第2のホログラムグレーティング23b,24bを形成し、この第2の導光板22bと第2のコリメート光学素子21bとを接続する。
第1及び第2のコリメート光学素子21a,21b、第1及び第2の導光板22a,22bの材料としては、透明樹脂、ガラス、セラミックス等の透過性材料が用いられる。透明樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、PET(ポリエチレンテレフタレート)等が用いられる。
【0066】
(第2の光学部の取り付け工程(ST130))
本工程では、筐体30の第1の支持部31a及び第2の支持部31b各々に、第2の光学部20の形成工程(ST120)を経た第1の導光板22a及び第2の導光板22bを取り付ける。この際、光硬化性樹脂等の接着材を用いて両者を接着固定することができる。
【0067】
なお、ST114と同様に、第2の光学部20が取り付けられた筐体30を冶具60に設置して第2の光学部20の姿勢を測定し、測定結果に基づいて冶具受け部40の形状を調整してもよい。
【0068】
(第1の光学部の形成工程(ST200))
本工程では、例えば、左眼用の第1の照明ユニット11aの各部品と第1の光変調ユニット12aの各部品とを、図示しないホルダ等を用いて所定の位置に配置する。同様に、右眼用の第2の照明ユニット11bの各部品と第2の光変調ユニット12bの各部品とを、図示しないホルダ等を用いて所定の位置に配置する。これにより、第1の光学部10を形成することができる。
【0069】
(第1の光学部と第2の光学部との接続工程(ST300))
図10は、冶具60に筐体30が設置された状態で、第1の光学部10を第2の光学部20に接続した態様を示す斜視図であり、図10A図10Bとは、異なる方向から見た態様を示す。本工程の冶具60は、ST114と同一の冶具、または同一形状の冶具とすることができる。
同図も参照し、本工程でもST114と同様に、調整後の第1のガイド部41の第1、第2及び第3の面411,412,413各々により第1の突起61を支持させ、第2のガイド部42の第4及び第5の面421,422各々により第2の突起62を支持させ、第3のガイド部43の第6の面431により第3の突起63を支持させることで、筐体30を冶具60に設置する。詳細については、後述する。
冶具60に筐体30が設置された状態で、第1の光学部10を第2の光学部20に接続する。この接続は、光硬化性樹脂等の接着剤を用いて行われるが、他の接着剤を用いてもよいし、ネジ止め等により行われてもよい。
【0070】
(仕上げ工程(ST400))
本工程では、筐体30に装着部50を接続する。具体的には、図1に示す第1のテンプル部51a、第2のテンプル部51b、及びフロント部52を含む部材を形成し、フロント部52を筐体30に接続する。接続方法としては、例えば筐体30に形成された孔にビス等を用いてフロント部52を螺合させることができる。また、視力矯正用レンズの取り付け機構やノーズパット53が、中央部32に取り付けられる。
また本工程では、冶具受け部40が被覆されてもよい。例えば、第2のガイド部42及び第3のガイド部43は、キャップ等により被覆され得る。また第1のガイド部41は、ノーズパット53により被覆され得る。これにより、製造後、冶具受け部40の構成を視認させないようにすることができ、意匠上の美観を高めることができる。
また本工程では、第1の光学部10に電力を供給し、ウェアラブルディスプレイ100を冶具60に設置して光学特性の最終検査を実施することもできる。
さらに、第1の光学部10が、図示しない入力装置や通信装置、バッテリ等と有線又は無線により接続される。
以上により、ウェアラブルディスプレイ100が製造される。
【0071】
以上、本実施形態の製造方法によれば、筐体30が冶具受け部40を介して冶具60に支持された状態で、筐体30に取り付けられた第2の光学部20の姿勢を測定し、測定結果に基づいて冶具受け部40の形状を調整することができる。これにより、同一又は同一形状の冶具60に筐体30を配置することで第2の光学部20を所期の姿勢に維持することができ、当該姿勢の第2の光学部20に第1の光学部10を接続することができる。したがって、画像光の導光経路、及びこの画像光によって生成される画像(虚像)の空間的な位置を所期のものとすることができ、ユーザに良好な画像を提供することができる。
以下、冶具60を支持する冶具受け部40の作用について説明する。
【0072】
[冶具受け部の作用]
図11は、第1の突起61を支持する第1のガイド部41の構成を示す、Z軸方向から見た概略断面図である。
同図に示すように、第1の突起61は、先端部611と、先端部611に連接しY軸方向に直交する平面を有する段部612とを含む。先端部611は、Y軸方向に軸方向を有する円柱状に構成される。
同図及び図5を参照し、第1のガイド部41は、第1、第2及び第3の面411,412,413の各々の方向の位置を決めながら第1の突起61を支持する。具体的に、第1のガイド部41は、先端部611を孔部415に挿入させ、かつ、段部612を第2の面412に当接させる。
孔部415は、先端部611の脱着が可能であり、かつ先端部611の孔部415内のXZ平面内の移動を規制することができる大きさの径を有し、例えば先端部611の径よりも0.005〜0.1mm程度わずかに大きな径を有する。これにより、第1の面411及び第2の面412を含む孔部415は、先端部611の脱着を容易に行うことができるとともに、第1の突起61に対するX軸方向及びZ軸方向の変位を十分に抑えることができる。
また、第2の面412が段部612に当接することで、第2の面412は、第1の突起61に対するY軸方向の変位を規制することができる。
【0073】
図12は、第2の突起62を支持する第2のガイド部42の構成を示す、X軸方向から見た概略断面図である。
同図に示すように、第2の突起62は、端面621と軸部622とを有し、全体としてY軸方向に突出する。軸部622は、Y軸方向に延在する円柱状に構成される。
同図及び図6を参照し、第2のガイド部42は、第4及び第5の面421,422の各々の方向の位置を決めながら第2の突起62を支持する。具体的には、第2のガイド部42は、第2の突起62を第1の凹部423に係合させる。
より具体的には、まず第2のガイド部42は、第2の突起62の端面621を第1の陥没面424に当接させることで、第2の突起62に対するY軸方向の変位を規制することができる。
ここで、図4の矢印に示すように、第2のガイド部42は、第1のガイド部41及び第3のガイド部43とX軸方向に離間している。このことと、第2の突起62に対するY軸方向の変位が規制されていることにより、第2のガイド部42における、第1のガイド部41又は第3のガイド部43を中心としたZ軸まわりの回転が規制される。
同様に、第2のガイド部42は、第1のガイド部41とZ軸方向にも離間している。このことと、第2の突起62に対するY軸方向の変位が規制されていることにより、第2のガイド部42における、第1のガイド部41を中心としたX軸まわりの回転が規制される。
さらに、第2のガイド部42は、軸部622の外周面を側面425の第5の面422にZ軸方向に向かって当接させることにより、第2の突起62に対するZ軸方向の変位を規制することができる。これにより、第2のガイド部42の、第1のガイド部41を中心としたY軸まわりの回転が規制される。
【0074】
図13は、第3の突起63を支持する第3のガイド部43の構成を示す、X軸方向から見た概略断面図である。
同図に示すように、第3の突起63は、第2の突起62と同様に、端面631と軸部632とを有し、全体としてY軸方向に突出する。軸部632は、Y軸方向に延在する円柱状に構成される。
第3のガイド部43は、第3のガイド部43は、第6の面431の方向の位置を決めながら第3の突起63を支持する。具体的には、第3の突起63を第2の凹部432に係合させる。
より具体的には、第3のガイド部43は、第3の突起63の端面631を第2の陥没面433に当接させることで、第3の突起63に対するY軸方向の変位を規制することができる。
ここで、図4に示すように、第3のガイド部43は、第1のガイド部41及び第2のガイド部43とX軸方向に離間している。これにより、第2のガイド部42と同様に、第3のガイド部43の、第1のガイド部41又は第2のガイド部42を中心としたZ軸まわりの回転が規制される。
同様に、第3のガイド部43は、第1のガイド部41とZ軸方向にも離間している。このことと、第3の突起63に対するY軸方向の変位が規制されていることにより、第3のガイド部43の、第1のガイド部41を中心としたX軸まわりの回転が規制される。
なお、第3のガイド部43の側面434は、軸部632の外周面と離間していてもよい。これにより、第2のガイド部42のY軸まわりの回転を規制する効果を十分発揮させることができる。
【0075】
以上のように、冶具受け部40は、筐体30の、X軸、Y軸及びZ軸方向の3軸方向の冶具60に対する変位と、X軸、Y軸及びZ軸まわりの3軸まわりの冶具60に対する回転とを、それぞれ規制することができる。
すなわち、第1のガイド部41が、筐体30の、X軸、Y軸及びZ軸方向の冶具60に対する変位を規制することができる。
また、第2のガイド部42が、筐体30の、Y軸まわりの冶具60に対する回転を規制することができる。
さらに、第2のガイド部42及び第3のガイド部43が、第1のガイド部42を中心とした回転を規制することにより、筐体30の、X軸及びZ軸まわりの回転を規制することができる。
【0076】
ここで、実施例に係るウェアラブルディスプレイ100を製造し、冶具60に対する位置精度について調べた。
当該実施例の冶具受け部40は、以下のような寸法を有していた。すなわち、第1のガイド部41の孔部415は、第1の突起61の先端部51の径よりも0.02mm大きい径を有していた。第2のガイド部42は、X軸方向に関して第3のガイド部43と約124mm離間し、第1のガイド部41と約62mm離間していた。第2のガイド部42及び第3のガイド部43は、Z軸方向に関して第1のガイド部41とそれぞれ約23mm離間していた。
このような実施例に係るウェアラブルディスプレイ100を製造して冶具60に設置し、筐体30の冶具60に対する3軸方向の変位の値と、3軸まわりの回転の値とを測定した。なお、これらの変位及び回転の値は、部品公差によるものと、同一サンプルを繰り返し設置した場合の設置時のズレによるものとをそれぞれ導出した。
この結果、上記各軸方向及び各軸まわりの測定値各々は、部品公差によるもの及び設置時のズレによるものの双方において、光学的に十分許容できる範囲内の値であった。特に、X軸まわり、Y軸まわり及びZ軸まわりの回転は、許容範囲が約0.4°以下であるところ、部品公差によるものであっても、0.05°以下の非常にわずかなものであり、設置時のズレによるものについては検出されなかった。また、各軸方向の変位の許容範囲が約0.1mm以下であるところ、Y軸方向の変位は、部品公差によるものも設置時のズレによるものもいずれも検出できず、X軸方向及びZ軸方向の変位は、上記径の差に起因するものであり、許容範囲内であった。
以上の結果より、冶具受け部40は、実際に、冶具60に対する筐体30の変位や回転を効果的に防止することができることが確認された。
【0077】
[本実施形態の作用効果]
以上のように、本実施形態によれば、冶具60に筐体30を設置する場合、冶具60に対する筐体30の姿勢を高精度に規定することができる。これにより、冶具60に筐体30を設置し、筐体30に取り付けられた第2の光学部20と第1の光学部10とを接続する際、これらの部品間の位置精度を高めることが可能となる。
【0078】
また、第1のガイド部41が中央部32に配置され、第2のガイド部42及び第3のガイド部43が、それぞれ第2の端部33b及び第1の端部33aに配置されている。これにより、第2のガイド部42及び第3のガイド部43各々と第1のガイド部41との間の距離、並びに第2のガイド部42及び第3のガイド部43間の距離を、いずれも十分確保することができる。したがって、これらの距離が短い場合と比較して、第2のガイド部42及び第3のガイド部43の冶具60に対するY軸方向の変位による、筐体30のX軸及びZ軸まわりの回転角を小さく抑えることができる。これにより、筐体30のX軸及びZ軸まわりの回転をより効果的に規制することができる。
【0079】
また、冶具受け部40が底面36に配置されている。これにより、冶具60を用いて仮光学部や第2の光学部20の姿勢を測定する場合に、ユーザによる装着時と同様の姿勢を適用することができ、測定効率や測定精度の向上に寄与することができる。加えて、ユーザから視認され難い底面36に冶具受け部40を設けることで、意匠上の美観を高めることができる。
【0080】
また、第1のガイド部41の孔部415を、底面36に形成された第2の面412から上面35に向かって形成された貫通孔として構成することにより、第1のガイド部41を省スペースに構成することができる。これにより、冶具受け部40以外の構成の自由度を高めることができる。
【0081】
また、第2のガイド部42の側面425が第2の突起62と当接可能に構成されることで、第2の突起62に対する第2のガイド部42のZ軸方向の変位をより確実に規制し、位置精度を高めることができる。
【0082】
さらに、本実施形態に係る製造方法によれば、第2の光学部20が取り付けられた筐体30を冶具60に設置した状態で第2の光学部20の姿勢を測定し、冶具受け部40の形状を調整することができる。これにより、後の工程である、冶具60に本体70を設置して第1の光学部10と第2の光学部20とを接続する工程において、第1の光学部10と第2の光学部20との位置精度をより高めることができる。
また、筐体30の製造時においても、予め筐体30に取り付けられた仮光学部の姿勢に基づいて冶具受け部40の形状を調整することにより、後の工程である、第2の光学部20の姿勢に基づく冶具受け部40の形状の調整を容易に行うことができる。
【0083】
また、筐体30を成形した後、冶具受け部40を機械加工によって形成することで、冶具受け部40の形状精度を高めることができる。
さらに、第1のガイド部41と第2のガイド部42と第3のガイド部43とを、コンピュータ数値制御が可能な同一の工作機械を用いて形成することで、冶具受け部40の形状精度をより高めることができる。
【0084】
[変形例1]
第1のガイド部41の形状は、上記に限定されない。
図14は、変形例1に係る第1のガイド部41の構成を示す、Z軸方向から見た断面図である。
同図に示すように、孔部415は底面36から上面35に向かって形成された孔であり、第2の面412は、孔部415の底部を構成していてもよい。この場合、第1の突起61は、段部を有さず、第2の面412に当接可能な端面613と軸部614とを有していてもよい。
このような構成であっても、上述の第1のガイド部41と同様の作用を発揮することができる。
さらに、図示はしないが、孔部415の内周面は曲面に限定されず、第1の面411及び第3の面413を少なくとも含む複数の平面により構成されていてもよい。また、第1のガイド部41は、孔部415を有する構成に限定されず、少なくとも第1、第2及び第3の面411,412,413を有する構成であればよい。
【0085】
[変形例2]
第2のガイド部42の形状も、上記に限定されない。
図15は、変形例2に係る第2のガイド部42の構成を示す筐体30の底面図であり、図16は、変形例2に係る第2のガイド部42の構成を示す、X軸方向から見た断面図である。
これらの図に示すように、第2のガイド部42は、第4の面421を含む内周面を含み底面36から上面35に向かって形成された孔部426を有していてもよい。孔部426は、Y軸方向から見た場合、楕円又は角丸長方形等で構成され、例えば図15に示すようにX軸方向に延在していてもよいし、あるいは中央部32から第2の端部33bへ向かう筐体30の延在方向に沿って延在していてもよい。孔部426の大きさは、Y軸方向に第2の突起62の脱着が可能であり、かつ第2の突起62の孔部415内のZ軸方向の移動を規制することができればよい。第5の面422は、図16に示すように孔部426の底部を構成していてもよいし、第2の突起62が段部(図11参照)を有している場合には底面36に形成されていてもよい。
このような構成であっても、第2のガイド部42は、第2の突起62に対するZ軸方向の変位を十分に抑えることができる。
また、図示はしないが、第3のガイド部43の形状も上記に限定されず、図15に示した第2のガイド部42と同様の構成であってもよい。
【0086】
[変形例3]
第1、第2及び第3のガイド部41,42,43の位置は上記に限定されず、冶具受け部40は、第1、第2及び第3のガイド部41,42,43のうちの少なくとも2つが相互にX軸方向に離間し、かつ第1、第2及び第3のガイド部41,42,43のうちの少なくとも2つが相互にZ軸方向に離間するように筐体30に配置されていればよい。
例えば第1のガイド部41、第2のガイド部42及び第3のガイド部43は、それぞれ、中央部32、第1の端部33a及び第2の端部33bのいずれかと1対1に対応して配置されていればよい。
図17は、変形例3に係る冶具受け部40の構成を示す筐体30の底面図である。
同図に示すように、第1のガイド部41は第1の端部33aに配置されており、第2のガイド部42は中央部32に配置されており、第3のガイド部43は第2の端部33bに配置されている。このような構成であっても、第1、第2及び第3のガイド部41,42,43各々における冶具60に対するY軸方向の変位が規制されているため、筐体30の冶具60に対するX軸及びZ軸まわりの回転を規制することができる。また本変形例では、第2のガイド部42は、変形例2で説明したような孔部426を有していてもよい。
あるいは、第1のガイド部41は、中央部32に配置され、第2のガイド部42及び第3のガイド部43は、それぞれ、第1の端部33a及び第2の端部33bのいずれかと1対1に対応して配置されていてもよい。すなわち、第2のガイド部42が第1の端部33aに配置され、第3のガイド部43が第2の端部33bに配置されていてもよい。
【0087】
[変形例4]
また、冶具受け部40が底面36に配置されている構成に限定されない。冶具受け部40は上面35に配置されていてもよいし、筐体30の正面や背面に配置されていてもよい。
【0088】
[変形例5]
筐体30の構成は上記に限定されず、例えば、第1及び第2の支持部31a,31bがZ軸方向に傾斜せずに、X軸方向に沿った直線上に配置されていてもよい。この場合、第1及び第2の端部33a,33bは、Z軸方向後方へ向かって突出していてもよい。
また、装着部50が筐体30と別に構成される例に限定されず、筐体にテンプル等が一体に取り付けられていてもよい。
あるいは、ウェアラブルディスプレイ100は、眼鏡型にも限定されず、ゴーグル形状や帽子型等、装着可能な適宜の構成を採り得る。
また、ウェアラブルディスプレイ100は、透過型HMDの構成に限定されず、非透過型のHMDであってもよい。この場合であっても、本技術を適用することにより、ディスプレイ等を含み画像光を外方へ出射する第2の光学部と、照明等を含み光をディスプレイ等へ向かって出射する第1の光学部との、組み立て時の位置精度を高めることができる。
さらに、ウェアラブルディスプレイ100は、頭部に装着される態様にも限定されず、ユーザに画像を提示可能であれば、手首や腕等に装着可能であってもよい。
【0089】
[変形例6]
また、第1の光学部10と第2の光学部20は、左眼用の画像光と右眼用の画像光とをそれぞれ出射する構成に限定されず、左眼用の画像光と右眼用の画像光とのいずれか一方を出射する構成であってもよい。
この場合は、例えば、ウェアラブルディスプレイ100は、ユーザの左眼に対応して配置された第1の透光板と、第1の透光板とX軸方向に並んで配置され、ユーザの右眼に対応して配置された第2の透光板とを備え、第2の光学部20が第1の透光板及び第2の透光板のうちの少なくとも一方を含んでいてもよい。すなわち、第1の透光板及び第2の透光板のうちの少なくとも一方は、上述の導光板として機能し、第2の光学部20は、左眼用及び右眼用のうちの少なくとも一方の画像光を外方へ出射することが可能な導光板を有する。
これにより、第1の光学部10及び第2の光学部20の構成を簡易なものとし、小型化を実現することができる。
【0090】
[変形例7]
また、ウェアラブルディスプレイ100の製造方法も、上述の方法に限定されない。
例えば、冶具受け部40の加工精度によっては、ST114の冶具受け部の形状調整工程の一方、又は双方を有さなくてもよい。
また、冶具受け部40の形成方法も機械加工に限定されず、筐体30と同時に成形により形成されてもよい。
さらに、第1の光学部を形成する工程や、第2の光学部を形成する工程を有さず、それぞれ予め作成された光学部品を用いてもよい。
また、仕上げ工程も必要に応じて省略してもよい。
【0091】
[変形例8]
冶具60の第1、第2及び第3の突起61,62,63は、いずれも支持台64から突出すると説明したが、これに限定されない。
例えば、第1、第2及び第3の突起61,62,63は、支持台64と分離可能なジグピンとして構成されてもよい。この場合、筐体30は、以下のように冶具60に設置される。
まず、第1、第2及び第3の突起61,62,63が、それぞれ、第1、第2及び第3のガイド部41,42,43に支持される。一方、支持台64には、第1、第2及び第3の突起61,62,63とそれぞれ係合可能な第1、第2及び第3の凹部が形成されている。そして、第1、第2及び第3の突起61,62,63を支持した状態の筐体30が、第1、第2及び第3の突起61,62,63と第1、第2及び第3の凹部とをそれぞれ係合させることで、支持台64に設置される。
本変形例において、第1、第2及び第3のガイド部41,42,43は、第1、第2及び第3の突起61,62,63の脱着が可能であり、かつ各突起の挿入時に各突起のX軸、Y軸及びZ軸方向の移動を規制する第1、第2及び第3の孔部をそれぞれ有していてもよい。第1の孔部は、上述の第1〜第3の面を含み、第2の孔部は、上述の第4及び第5の面を含み、第3の孔部は、上述の第6の面を含む。これにより、第1、第2及び第3のガイド部41,42,43が、第1、第2及び第3の突起61,62,63に対する変位を規制でき、かつこれらの突起の抜けを防止することができる。
さらに、第1の凹部は、X軸、Y軸、及びZ軸方向にそれぞれ交差する3面を少なくとも含み、これらの3面各々の方向の位置を決めながら第1の突起61を支持することができる。
また、第2の凹部は、Y軸、及びZ軸方向にそれぞれ交差する2面を少なくとも含み、これらの2面各々の方向の位置を決めながら第2の突起62を支持することができる。
また、第3の凹部は、Y軸方向に交差する1面を少なくとも含み、この面の方向の位置を決めながら第3の突起63を支持することができる。
以上のような構成によっても、冶具60に対する筐体30の姿勢を高精度に規定することができる。さらに、本変形例によれば、予め第1、第2及び第3の突起61,62,63を冶具受け部40に係合させてからこれらの突起61,62,63と支持台64との位置合わせを行うので、支持台64から突出した突起によって筐体30等が傷つけられることを防止することができる。
【0092】
[変形例9]
さらに、ウェアラブルディスプレイ100は、透過型HMDの構成に限定されず、非透過型のHMDであってもよい。この場合であっても、本技術を適用することにより、ディスプレイ等を含み画像光を外方へ出射する第2の光学部と、照明等を含み光をディスプレイ等へ向かって出射する第1の光学部との、組み立て時の位置精度を高めることができる。
【0093】
さらに、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。また、上述の実施形態及び各変形例は、矛盾が生じない限り如何様にも組み合わされて実行され得る。
【0094】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)光を出射することが可能な第1の光学部と、
上記第1の光学部と接続され上記光を画像光として外方へ出射することが可能な第2の光学部と、上記第2の光学部を支持する筐体とを有する本体と、
第1の軸方向に交差した第1の面、上記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び上記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能な第1のガイド部と、
上記第2の軸方向に交差した第4の面、及び上記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら上記冶具の第2の突起を支持することが可能な第2のガイド部と、
上記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら上記冶具の第3の突起を支持することが可能な第3のガイド部と、
を有し、上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第1の軸方向に離間し、かつ上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第3の軸方向に離間するように、上記筐体に配置された冶具受け部と
を具備するウェアラブルディスプレイ。
(2)上記(1)に記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記筐体は、
中央部と、
上記中央部と上記第1及び第3の軸方向に離間した第1の端部と、
上記第1の端部と、上記中央部を通る上記第1の軸方向に直交する平面に関して対称な位置に配置された第2の端部と
を有し、
上記第1のガイド部、上記第2のガイド部及び上記第3のガイド部は、それぞれ、上記中央部、上記第1の端部及び上記第2の端部のいずれかと1対1に対応して配置される
ウェアラブルディスプレイ。
(3)上記(2)に記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記第1のガイド部は、上記中央部に配置され、
上記第2のガイド部及び上記第3のガイド部は、それぞれ、上記第1の端部及び上記第2の端部のいずれかと1対1に対応して配置される
ウェアラブルディスプレイ。
(4)上記(2)又は(3)に記載のウェアラブルディスプレイであって、
ユーザの左眼に対応して配置された第1の透光板と、
ユーザの右眼に対応して配置された第2の透光板と
をさらに具備し、
上記第2の光学部は、上記第1の透光板及び上記第2の透光板のうちの少なくとも一方を含み、
上記筐体は、
上記第1の透光板を支持し上記中央部と上記第1の端部との間に配置された第1の支持部と、
上記第2の透光板を支持し上記中央部と上記第2の端部との間に配置された第2の支持部とを有する
ウェアラブルディスプレイ。
(5)上記(1)から(4)のうちいずれか1つに記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記筐体は、
装着時にユーザの頭頂部側に向けて配置されることが可能な上面と、
上記上面と上記第2の軸方向に対向し、装着時にユーザの足側に向けて配置されることが可能な底面とを有し、
上記冶具受け部は、上記底面に配置される
ウェアラブルディスプレイ。
(6)上記(5)に記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記第1のガイド部は、
上記第1の面と上記第3の面とを含む内周面を有する孔部をさらに有し、
上記第2の面は、上記孔部と連接する平面として構成される
ウェアラブルディスプレイ。
(7)上記(6)に記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記第2の面は、上記底面に形成され、
上記孔部は、上記第2の面から上記上面に向かって形成された貫通孔として構成される
ウェアラブルディスプレイ。
(8)上記(5)から(7)のうちいずれか1つに記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記第2のガイド部は、
上記第4の面を含む第1の陥没面と、上記第5の面を含み上記第4の面と連接する側面とを含み、上記底面から上記上面に向かって形成された第1の凹部をさらに有する
ウェアラブルディスプレイ。
(9)上記(5)から(8)のうちいずれか1つに記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記第3のガイド部は、
上記第6の面を含む第2の陥没面を含み、上記底面から上記上面に向かって形成された第2の凹部をさらに有する
ウェアラブルディスプレイ。
(10)上記(1)から(9)のうちいずれか1つに記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記第2の光学部は、
左眼用の画像光を外方へ出射することが可能な第1の導光板と、
右眼用の画像光を外方へ出射することが可能な第2の導光板と
を有する
ウェアラブルディスプレイ。
(11)上記(1)から(10)のうちいずれか1つに記載のウェアラブルディスプレイであって、
上記第2の光学部は、
左眼用及び右眼用のうちの少なくとも一方の画像光を外方へ出射することが可能な導光板を有する
ウェアラブルディスプレイ。
(12)画像光を外方へ出射することが可能な光学部を支持することが可能なウェアラブルディスプレイ用筐体であって、
第1の軸方向に交差した第1の面、上記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び上記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能な第1のガイド部と、
上記第2の軸方向に交差した第4の面、及び上記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら上記冶具の第2の突起を支持することが可能な第2のガイド部と、
上記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら上記冶具の第3の突起を支持することが可能な第3のガイド部と、
を有し、上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第1の軸方向に離間し、かつ上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第3の軸方向に離間するように、上記筐体に配置された冶具受け部
を具備するウェアラブルディスプレイ用筐体。
(13)光を出射することが可能な第1の光学部と、
上記第1の光学部と接続され上記光を画像光として外方へ出射することが可能な第2の光学部と、上記第2の光学部を支持する筐体とを有する本体と、
第1の軸方向に交差した第1の面、上記第1の軸方向と直交する第2の軸方向に交差した第2の面、及び上記第1及び第2の軸方向各々と直交する第3の軸方向に交差した第3の面の各々の方向の位置を決めながら冶具の第1の突起を支持することが可能な第1のガイド部と、
上記第2の軸方向に交差した第4の面、及び上記第3の軸方向に交差した第5の面の各々の方向の位置を決めながら上記冶具の第2の突起を支持することが可能な第2のガイド部と、
上記第2の軸方向に交差した第6の面の方向の位置を決めながら上記冶具の第3の突起を支持することが可能な第3のガイド部と、
を有し、上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第1の軸方向に離間し、かつ上記第1、第2及び第3のガイド部のうちの少なくとも2つが相互に上記第3の軸方向に離間するように、上記筐体に配置された冶具受け部と
を備えたウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
上記本体を形成し、
上記第1のガイド部の上記第1、第2及び第3の面各々により上記第1の突起を支持させ、上記第2のガイド部の上記第4及び第5の面各々により上記第2の突起を支持させ、上記第3のガイド部の上記第6の面により上記第3の突起を支持させることで、上記本体を上記冶具に設置し、上記第1の光学部を上記第2の光学部に接続する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
(14)上記(13)に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
上記本体を形成する工程は、
上記冶具受け部が形成された筐体を形成し、
上記第2の光学部を上記筐体に取り付ける
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
(15)上記(14)に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
上記冶具受け部が形成された筐体を形成する工程は、
上記冶具受け部と、上記第2の光学部を支持することが可能な支持部とを上記筐体に形成し、
上記支持部に支持されることが可能な仮光学部を上記筐体に着脱可能に取り付け、
上記仮光学部が取り付けられた上記筐体を上記冶具に設置して上記仮光学部の姿勢を測定し、測定結果に基づいて上記冶具受け部の形状を調整する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
(16)上記(14)又は(15)に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
上記冶具受け部が形成された筐体を形成する工程は、
上記筐体を成形し、
上記成形された筐体に、上記冶具受け部を機械加工により形成する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
(17)上記(16)に記載のウェアラブルディスプレイの製造方法であって、
上記冶具受け部を機械加工により形成する工程は、上記第1のガイド部と上記第2のガイド部と上記第3のガイド部とを、コンピュータ数値制御が可能な同一の工作機械を用いて形成する
ウェアラブルディスプレイの製造方法。
(18)画像光を出射する第1の光学部と、
上記第1の光学部と接続され上記画像光を外方へ出射する第2の光学部と、
上記第2の光学部を支持する筐体とを有し、
上記筐体は、
中央部に配置された、丸穴形状の第1のガイド部と、
第1の端部に配置された、円以外の平面形状の凹部からなる第2のガイド部と、
上記中央部に対して上記第1の端部と略対称の位置にある第2の端部に配置された、凹部からなる第3のガイド部とを有する
を具備するウェアラブルディスプレイ。
【符号の説明】
【0095】
10…第1の光学部
20…第2の光学部
30…筐体
40…冶具受け部
41…第1のガイド部
411…第1の面
412…第2の面
413…第3の面
42…第2のガイド部
421…第4の面
422…第5の面
43…第3のガイド部
431…第6の面
60…冶具
61…第1の突起
62…第2の突起
63…第3の突起
70…本体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
【国際調査報告】