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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年9月15日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】異常検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/04 20060101AFI20171201BHJP
   G01R 31/36 20060101ALI20171201BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20171201BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   G01R31/04
   G01R31/36 A
   H01M10/44 P
   H01M10/48 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
【出願番号】特願2017-504601(P2017-504601)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年2月25日
(31)【優先権主張番号】特願2015-48389(P2015-48389)
(32)【優先日】2015年3月11日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100170494
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 浩夫
(72)【発明者】
【氏名】橋本 大地
(72)【発明者】
【氏名】中澤 隆史
(72)【発明者】
【氏名】関野 晴彦
【テーマコード(参考)】
2G014
2G216
5H030
【Fターム(参考)】
2G014AA01
2G014AB24
2G014AB60
2G014AB61
2G014AC07
2G014AC15
2G014AC18
2G216AB01
2G216BB11
2G216CC02
2G216CD05
5H030AA04
5H030AS08
5H030BB21
5H030FF44
(57)【要約】
各々が複数のセルを直列に接続して成る複数の組電池を使用するシステムの異常を検出する異常検出装置は、隣接する2つの組電池の接続と切り離しを行う接続部品と、接続部品が外れたことを検出する脱離検出部とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が複数のセルを直列に接続して成る複数の組電池を使用するシステムの異常を検出する異常検出装置であって、
隣接する2つの前記組電池の接続と切り離しを行う接続部品と、
前記接続部品が外れたことを検出する脱離検出部と、
を備える異常検出装置。
【請求項2】
前記脱離検出部は、
前記2つの組電池の各セルの端子間電圧の検出と放電を行うセル電圧監視部と、
前記2つの組電池の前記各セルと前記セル電圧監視部とを接続するインターフェース部と、
前記2つの組電池を通して電流を流す電流発生部と、
前記接続部品の両端子とそれぞれ接続される前記インターフェース部の2つの節点間に設けられる電圧降下素子と、
前記接続部品の一方と他方とにそれぞれ隣接する2つのセルが接続される前記インターフェース部の複数の節点間の電圧に基づき、前記接続部品の着脱を判定する判定部と、
を備える請求項1に記載の異常検出装置。
【請求項3】
前記セル電圧監視部は、前記2つの組電池の複数のセルの電圧をそれぞれ検出するための複数の電圧検出端子、および、前記2つの組電池の複数のセルの放電をそれぞれ行うための複数の放電用端子を有する少なくとも1つの半導体集積回路を有し、
前記接続部品を介して接続される前記隣接する2つの組電池に跨って、前記1つの半導体集積回路が接続されている、
請求項2に記載の異常検出装置。
【請求項4】
前記電流発生部が流す電流は、前記セル電圧監視部の動作電流である、
請求項2又は請求項3に記載の異常検出装置。
【請求項5】
前記接続部品は、抜き差し可能なコネクタである、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の異常検出装置。
【請求項6】
前記電圧降下素子は、ダイオードである、
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の異常検出装置。
【請求項7】
前記インターフェース部は、前記組電池の前記複数のセルと、前記セル電圧監視部の複数の端子と、をそれぞれ接続する複数の抵抗を有し、
前記電圧降下素子の一端は、前記複数の抵抗のうち第1の抵抗の中間の節点に接続され、前記電圧降下素子の他端は、前記複数の抵抗のうち第2の抵抗の中間の節点に接続されている、
請求項2から請求項5のずれか1項に記載の異常検出装置。
【請求項8】
前記インターフェース部は、前記接続部品の一端と他端とがそれぞれ接続される複数の節点間に、逆向きに直列接続された2つの保護ダイオードを有する、
請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の異常検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の組電池を使用するシステムにおいて異常を検出する異常検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、組電池を構成する複数のセルの端子間電圧を監視し、端子間電圧の高いセルがあれば、当該セルに対応させた放電抵抗を介して放電を行うことで、全てのセルの端子間電圧を均一化するセル電圧監視装置が開発されている。例えば特許文献1に記載された電源装置もその一種である。この電源装置は、組電池を構成する複数のセルにそれぞれ対応する、複数のセル電圧検出回路と、複数の放電回路とを備えている。
【0003】
電気自動車では、高電圧を得るために複数の組電池を直接に接続して使用している。メンテナンス時など組電池を交換する際には、組電池同士の電気的な接続を一旦遮断するため、組電池間にコネクタ(“サービスプラグ”とも呼ばれる)などの接続部品が設けられることがある。接続部品を取り外すことで組電池同士の接続が遮断されるため、組電池の交換を行い易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO2014/045567
【発明の概要】
【0005】
本発明の異常検出装置は、各々が複数のセルを直列に接続して成る複数の組電池を使用するシステムの異常を検出する異常検出装置であって、隣接する2つの前記組電池の接続と切り離しを行う接続部品と、前記接続部品が外れたことを検出する脱離検出部と、を備える。
【0006】
本発明によれば、接続部品が外れたことを検出して、セル電圧監視装置を組電池ごとに個別に設ける必要性の解消に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の実施の形態1に係る異常検出装置の構成を示す図である。
図2図2は、実施の形態1に係る異常検出装置における監視ICと組電池との接続部分の一部の構成を示す図である。
図3図3は、本発明の実施の形態2に係る異常検出装置における監視ICと組電池との接続部分の一部の構成を示す図である。
図4図4は、本発明の実施の形態3に係る異常検出装置における監視ICと組電池との接続部分の一部の構成を示す図である。
図5図5は、本発明の実施の形態1〜3に係る異常検出装置に共通して使用するコネクタ部分の応用例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施の形態1に係る異常検出装置を得るに至った経緯を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施の形態の説明に先立ち、従来の装置における問題点を簡単に説明する。
【0009】
従来、隣接する2つの組電池を接続する接続部品について、その着脱を検出することは検討されていなかった。このため、接続部品が外された場合、セル電圧監視装置の何れかの端子間に異常電圧が生じないよう、複数の組電池の各々に個別にセル電圧監視装置を設け、複数のセル電圧監視装置の間を絶縁する必要があった。
【0010】
本発明は、隣接する2つの組電池が接続部品を介して接続されるシステムにおいて、セル電圧監視装置を組電池ごとに個別に設ける必要性の解消に寄与できる異常検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
まず、本発明の実施の形態を得るに至った経緯について説明する。
【0013】
図6図7は、本発明の実施の形態を得るに至った経緯を説明するための図である。図6は、2個の組電池1A、1Bに対して4個の監視IC(集積回路)3A〜3Dを設けている例を示している。
【0014】
まず図6は、直列接続された2個の組電池1A、1Bそれぞれの各セル2の端子間電圧を4個の監視IC3A〜3Dで監視する例を示す図である。監視IC3A、IC3Bは、組電池1Aの各セル2の端子間電圧を監視し、監視IC3C、IC3Dは、組電池1Bの各セル2の端子間電圧を監視する。各監視IC3A〜3Dは互いに通信を行って、自己が監視する各セル2の端子間電圧が組電池1A、1B全体で均一になるように制御する(この制御を“セルバランス”という)。具体的には、電圧の高いセル2があると、そのセル2を放電させて電圧を下げ、他のセル2と同じ電圧にする。
【0015】
組電池1Aと組電池1Bとの間にはコネクタ4が設けられる。コネクタ4は着脱自在となっており、組電池1A、1Bの少なくとも1つを交換するときなどで取り外される。なお、図示しないが、組電池1Aと監視IC3Aとの間、組電池1Aと監視IC3Bとの間、組電池1Bと監視IC3Cとの間、および、組電池1Bと監視IC3Dとの間のそれぞれに、放電抵抗およびフィルタ抵抗を含むインターフェース回路(図示略)が設けられる。
【0016】
コネクタ4が外れているときに、組電池1Aと組電池1Bとの負荷が作動しようとすると、組電池1Aと組電池1Bとの間に高電圧が生じる。このため、監視IC3A〜3Dは組電池1Aと組電池1Bとに跨らないように設けられ、組電池1Aに接続される監視IC3A、3Bと、組電池1Bに接続される監視IC3C、3Dとを絶縁する必要がある。
【0017】
監視IC3A〜3Cとして、コスト面から汎用の集積回路を用いた場合、監視IC3A〜3Cの全端子数は、組電池の全端子数に合わせることができない。よって、図6の構成では、監視IC3A〜3D側に端子の余りが多く生じてしまうという課題が生じる。
【0018】
以下、このような課題を解決できる異常検出装置について説明する。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る異常検出装置の構成を示す図である。なお、同図において、前述した図6と共通する部分には同一の符号を付けている。本実施の形態に係る異常検出装置100は、3個の監視IC3A、3F、3Cと、各監視IC3A、3F、3Cと組電池1A、1Bとを接続するインターフェース部10〜12と、マイクロコンピュータ200と、監視IC3A、3F、3Cの情報をマイクロコンピュータ200に送信するためのインターフェース回路13と、各監視IC3A、3F、3Cの動作電流を供給する電源部15〜17と、を備える。組電池1A、1Bの間にはコネクタ4が設けられる。異常検出装置のこれらの各構成は、典型的には1つの回路基板上に実装されているが、実装のされ方はこれに限られず、種々の変形が加えられてもよい。例えば複数の回路基板に実装されてもよい。
【0020】
これらのうち、監視IC3A、3F、3Cが、本発明に係るセル電圧監視部の半導体集積回路の一例に相当する。また、コネクタ4が、本発明に係る接続部品の一例に相当する。また、電源部16が、本発明に係る電流発生部の一例に相当する。また、マイクロコンピュータ200が、本発明に係る判定部の一例に相当する。監視IC3Fと、インターフェース部11と、電源部16と、マイクロコンピュータ200とが、本発明に係る脱離検出部の一例に相当する。
【0021】
監視IC3Aは、組電池1Aの全てのセル2のうちの一部の各セル2の端子間電圧を監視し、監視IC3Cは、組電池1Bの全てのセル2のうちの一部の各セル2の端子間電圧を監視する。監視IC3Fは、組電池1Aの全てのセル2のうちの残りの各セル2の端子間電圧と組電池1Bの全てのセル2のうちの残りの各セル2の端子間電圧を監視する。
【0022】
監視IC3Aは、他の監視IC3F、3Cと相互に通信を行い、自己が監視する各セル2の端子間電圧が組電池1A、1B全体で均一になるように制御する。具体的には、電圧の高いセル2があれば、そのセル2に対応するスイッチをオンし、そのセル2の両端子間をインターフェース部11にある放電抵抗20を介して通電させ、電圧を下げる。監視IC3Fも同様に、他の監視IC3A、3Cと相互に通信を行い、自己が監視する各セル2の端子間電圧が組電池1A、1B全体で均一になるように制御する。監視IC3Cも同様に、他の監視IC3A、3Fと相互に通信を行い、自己が監視する各セル2の端子間電圧が組電池1A、1B全体で均一になるように制御する。組電池の各セルの電圧を均一化することを“セルバランスをとる”という。
【0023】
インターフェース部10は、監視IC3Aの電圧検出用の複数の端子にそれぞれ接続される複数のフィルタ抵抗21と、監視IC3Aの放電用の複数の端子にそれぞれ接続される複数の放電抵抗20とを有する。加えて、インターフェース部10は、各セルの両端子間に接続される複数の保護ダイオード(例えばツェナーダイオード)22と、各セルの端子に接続されるヒューズ23とを有する。フィルタ抵抗21は、監視IC3Aの内部に設けられた容量成分と組み合わさって、ノイズ除去用のフィルタとして機能する。
【0024】
インターフェース部12は、インターフェース部10と同様に、監視IC3Cの電圧検出用の複数の端子にそれぞれ接続される複数のフィルタ抵抗21と、監視IC3Cの放電用の複数の端子にそれぞれ接続される複数の放電抵抗20とを有する。加えて、インターフェース部12は、各セルの両端子間に接続される複数の保護ダイオード22と、各セルの端子に接続されるヒューズ23とを有する。フィルタ抵抗21は、監視IC3Cの内部に設けられた容量成分と組み合わさって、ノイズ除去用のフィルタとして機能する。
【0025】
インターフェース部11は、監視IC3Fの電圧検出用の複数の端子にそれぞれ接続される複数のフィルタ抵抗21と、監視IC3Fの放電用の複数の端子にそれぞれ接続される複数の放電抵抗20とを有する。複数の放電抵抗20の中には、1個の放電抵抗を2つに分割した放電抵抗20A、20Bが2組ある。フィルタ抵抗21は、監視IC3Fの内部に設けられた容量成分と組み合わさって、ノイズ除去用のフィルタとして機能する。
【0026】
また、インターフェース部11は、各セル2の両端子に接続される隣接する端子間に保護ダイオード22を有する。加えて、インターフェース部11は、異常検知用のダイオード30と、保護ダイオード(例えばツェナーダイオード)31を有する。異常検知用のダイオード30は、本発明に係る電圧降下素子の一例に相当し、例えば、実施の形態ではツェナーダイオードを適用している。インターフェース部11における放電抵抗20、20A、20B、フィルタ抵抗21および保護ダイオード22、異常検知用のダイオード30、保護ダイオード31の接続の詳細は後述する。
【0027】
各インターフェース部10〜12の放電抵抗20は、組電池1Aの各セル2の放電と、組電池1Bの各セル2の放電に用いられる。放電抵抗20は、1つのセル2の正極側の端子と負極側の端子のそれぞれに対して設けられる。
【0028】
インターフェース部11において、コネクタ4の一方の端子に接続される放電抵抗20は、2個の放電抵抗20A、20Bで構成される。また、コネクタ4の他方の端子に接続される放電抵抗20は、2個の放電抵抗20A、20Bで構成される。コネクタ4の一端側に接続される2つの放電抵抗20A、20B(第1の抵抗)の中間と、コネクタ4の他方の端側に接続される2つの放電抵抗20A、20B(第2の抵抗)の中間との間に異常検知用のダイオード30が接続される。この場合、異常検知用のダイオード30は、コネクタ4を介さずに組電池1Bから組電池1Aへ電流を流す向きに接続される。
【0029】
インターフェース部11においては、コネクタ4の両端間に介挿される保護ダイオード22に対し、これと逆向きに保護ダイオード31が設けられる。すなわち、インターフェース部11には、コネクタ4の両端間に対して2個逆向きに直列接続された保護ダイオード22、31が介挿される。コネクタ4の両端間に2個逆向きに直列接続した保護ダイオード22、31を介挿する理由は例えば次のような理由が考えられる。まず1つ目の理由について説明する。コネクタ4には若干の接点抵抗があり、またコネクタ4を設けることによる配線抵抗がある。これらの抵抗は非常に小さな値であるが、組電池1A、1Bの充電時と放電時には大電流が流れるので、比較的大きな値の電圧が発生することになる。保護ダイオード22、31は、この電圧によって異常検知用のダイオード30側に電流が流れないように阻止する。コネクタ4を設けることにより発生する電圧は、充電時と放電時で逆になるので、2個の保護ダイオード22、31を逆向きに直列接続する。次に2つ目の理由について説明する。組電池1A、1Bによる充放電電流が数十A程度の大電流であるのに対して、保護ダイオード22等が実装されている一般的な回路基板の定格はたかだか数十mA程度である。仮に、保護ダイオード22のみで保護ダイオード31が無い場合、保護ダイオード22や回路基板に組電池1A、1Bの充放電電流が流れた際に、保護ダイオード22や回路基板が焼損する可能性があり、これを防ぐために2個の保護ダイオード22、31を逆向きに直列接続している。
【0030】
電源部15は、組電池1Aから電源を取得し、レギュレータで電圧を下げて監視IC3Aに供給する。電源部16は、組電池1Aと組電池1Bから電源を取得し、レギュレータで電圧を下げて監視IC3Fに供給する。電源部17は、組電池1Bから電源を取得し、レギュレータで電圧を下げて監視IC3Cに供給する。
【0031】
図2は、監視IC3Fと組電池1A、1Bとの接続部分の一部の構成を示す図である。同図において、監視IC3Fには、セルの電圧を検出するためのC(計測)端子と、セルの放電を行うためのCB端子をそれぞれ複数個有している。同図では、C(4)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続され、C(3)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続され、C(2)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続され、C(1)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続される。また、CB(4)端子に放電抵抗20の一端が接続され、CB(3)端子に放電抵抗20Bの一端が接続され、CB(2)端子にフィルタ20Bの一端が接続され、CB(1)端子にフィルタ20の一端が接続される。CB(2)端子とCB(3)端子は、コネクタ4に関わる電圧を検出するための端子である。
【0032】
組電池1Aのセル2の正極がフィルタ抵抗21を介してC(4)端子に接続されるとともに、放電抵抗20を介してCB(4)端子に接続される。また、コネクタ4の一端が組電池1Aのセル2の負極と接続され、その接続部分がフィルタ抵抗21を介してC(3)端子に接続されるとともに、直列接続された放電抵抗20Aと放電抵抗20Bを介してCB(3)端子に接続される。また、コネクタ4の他端が組電池1Bのセル250(組電池1Bは50個のセル2から構成されているものとして、セル250とした)の正極と接続され、その接続部分がフィルタ抵抗21を介してC(2)端子に接続されるとともに、直列接続された放電抵抗20Aと放電抵抗20Bを介してCB(2)端子に接続される。また、組電池1Bのセル250の負極がフィルタ抵抗21を介してC(1)端子に接続されるとともに、放電抵抗20を介してCB(1)端子に接続される。
【0033】
監視IC3Fおよびマイクロコンピュータ200は、例えば、電気自動車のイグニッションオン時などの所定のタイミング、或いは、任意のタイミングに、コネクタ4が外れていないか確認を行う。
【0034】
コネクタ4が外れていないか検出を行う際、監視IC3Fは、コネクタ4の一端側(図では上側)のCB(3)端子とCB(4)端子との間のCB端子電圧VCB3を計測し、またコネクタ4の他端(図では下側)のCB(1)端子とCB(2)端子との間のCB端子電圧VCB1を計測する。また、監視IC3Fは、コネクタ4の一端側のC(3)端子とC(4)端子との間の計測端子電圧VC3を計測し、またコネクタ4の他端側のC(1)端子とC(2)端子との間の計測端子電圧VC1を計測する。監視IC3Fは、計測したCB端子電圧VCB1、VCB3および計測端子電圧VC1、VC3を、監視IC3Cを介してマイクロコンピュータ200に通知する。マイクロコンピュータ200は、計測端子電圧VC1とCB端子電圧VCB1を比較するとともに、計測端子電圧VC3とCB端子電圧VCB3を比較し、抵抗による電圧降下(R×I)が生じているかどうかにより、コネクタ4の着脱状態を判定する。
【0035】
(1)コネクタ4が取り付けられているときのCB端子電圧と計測端子電圧は、以下に示す値となる。但し、組電池1Aのセル2の電圧を「E2」、組電池1Bのセル250の電圧を「E1」、放電抵抗20A、20Aの値を「R」とし、IC動作電流を「I」とする。なお、「Vf」は異常検知用のダイオード30の順方向電圧である。
【0036】
CB端子電圧:VCB3=E2
:VCB2=0
:VCB1=E1
計測端子電圧:VC3=E2
:VC2=0
:VC1=E1
(2)コネクタ4が外れたときのCB端子電圧と計測端子電圧は、以下に示す値となる。
【0037】
CB端子電圧:VCB3=E2−RI
:VCB2=−Vf
:VCB1=E1−RI
計測端子電圧:VC3=E2
:VC2=−Vf−2RI
:VC1=E1
コネクタ4が取り付けられているときは、CB端子電圧VCB1の値が「E1」となるが、コネクタ4が外れたときは、CB端子電圧VCB1の値が「E1−RI」となる。また、コネクタ4が取り付けられているときは、CB端子電圧VCB3の値が「E2」となるが、コネクタ4が外れたときは、CB端子電圧VCB3の値が「E2−RI」となる。図2に示すように、コネクタ4が取り付けられたときは、IC動作電流Iがコネクタ4を通過する経路L1で流れるが、コネクタ4が外れたときは、放電抵抗20A、20Aと異常検知用のダイオード30を通過する経路L2で流れるので、放電抵抗20Aで電圧降下した分、CB端子電圧VCB1が低くなり、また放電抵抗20Aで電圧降下した分、CB端子電圧VCB3が低くなる。このように、放電抵抗20A、20Aが起因して変化するのがCB端子電圧VCB1とCB端子電圧VCB3であり、いずれもコネクタ4が取り外されることで、抵抗値R×IC動作電流Iによる電圧分だけ低くなる。
【0038】
マイクロコンピュータ200は、コネクタ4が外れていることを判定すると、組電池1Aと組電池1Bとに接続された負荷が作動しないように制御する。これにより、組電池1Aと組電池1Bとの間に高電圧が生じて、監視IC3Fが破壊してしまうことが防止される。また、マイクロコンピュータ200は、コネクタ4が外れたことを判定すると、コネクタ4が外れたことを示す情報を表示装置へ送って警告表示を行わせても良いし、または、コネクタ4が外れたことを示す情報をオーディオ出力部へ送って警告音の出力を行わせてもよい。その他、マイクロコンピュータ200は、コネクタ4が外れたことを判定すると、監視IC3Fに判定結果を通知して、監視IC3Fが自身(監視IC3F)の故障を防止する対策を講ずるようにしてもよい。例えば、監視IC3Fが、監視IC3Fの各端子を、内部回路から切り離すように回路的に遮断するようにしてもよい。
【0039】
このように、本実施の形態1に係る異常検出装置100によれば、監視IC3Fは、CB(2)端子とCB(3)端子を、コネクタ4の外れ(離脱とも言う)を検出するために使用する。CB(3)端子にはコネクタ4の一端が放電抵抗20A、20Bを介して接続され、CB(2)端子にはコネクタ4の他端が放電抵抗20A、20Bを介して接続され、さらに放電抵抗20A、20Bの接続部分と放電抵抗20A、20Bの接続部分の間に異常検知用のダイオード30が介挿される。コネクタ4が外れたときは、コネクタ4の一端側にある組電池1Aのセル2の端子間電圧であるCB端子電圧VCB3と、コネクタ4の他端側にある組電池1Bのセル250の端子間電圧であるCB端子電圧VCB1が、それぞれ放電抵抗20A、20Aの抵抗値に応じた分だけ低下するので、監視IC3Fは、CB端子電圧VCB1の低下を検出することでコネクタ4の外れを検出することができる。
【0040】
また、3個の監視IC3A、3F、3Cで2個の組電池1A、1Bを監視するので、図6に示す例と比べて監視ICの個数を削減できる。また、当然ながら監視IC側の端子の余りが無くなるか、または少なくなる。
【0041】
さらに、本実施の形態1に係る異常検出装置100によれば、コネクタ4が外れている場合と、コネクタ4が付いている場合とで、計測する電圧に大きな差が生じる。よって、電圧の計測精度に誤差が生じても、精度よくコネクタ4の直脱状態を判定することができる。
【0042】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係る異常検出装置101の監視IC3Gと組電池1A、1Bとの接続部分の一部の構成を示す図である。同図において、本実施の形態に係る異常検出装置101は、セルバランス中に異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vfを検出することで、コネクタ4が外れたことを検出するものである。異常検出装置101におけるインターフェース部11Aは、前述した実施の形態1に係る異常検出装置100におけるインターフェース部11と多少異なり、コネクタ4の両端に接続される放電抵抗は2分割されたものではなく、放電抵抗20や放電抵抗20と同様に単体のものである。コネクタ4の一端側に放電抵抗20が接続され、他端側に放電抵抗20が接続される。
【0043】
また、実施の形態1に係る異常検出装置100では、2分割された放電抵抗20A、20Bと放電抵抗20A、20Bの間に異常検知用のダイオード30を介挿していたが、本実施の形態に係る異常検出装置101では、インターフェース部11Aのうち、コネクタ4の両端が接続される2つの節点間に、異常検知用のダイオード30を介挿している。
【0044】
監視IC3Gおよびマイクロコンピュータ200は、例えば、電気自動車のイグニッションオン時などの所定のタイミング、或いは、任意のタイミングに、コネクタ4が外れていないか確認を行う。
【0045】
コネクタ4が外れたか否かの検出を行う際、監視IC3Gは、コネクタ4の一端側の組電池1Aのセル2と他端側の組電池1Bのセル250に対してセルバランスを行う。すなわち、半導体スイッチ40と半導体スイッチ42を共にオンして、組電池1Bのセル250と組電池1Aのセル2を放電する。この際、組電池1Bのセル250は放電抵抗20、20を通して放電し、組電池1Aの2は放電抵抗20、20を通して放電する。
【0046】
監視IC3Gは、組電池1Aのセル2と組電池1Bのセル250に対するセルバランスを行った後、コネクタ4の外れを検出するためのCB(2)端子とCB(3)端子との間のCB端子電圧VCB2を計測するとともに、組電池1Aのセル2側の計測端子電圧VC3および組電池1Bのセル250側の計測端子電圧VC1を計測する。そして、計測結果をマイクロコンピュータ200に通知し、マイクロコンピュータ200でコネクタ4が外れたかどうか判定する。マイクロコンピュータ200では、計測端子電圧VC1と計測端子電圧VC3とから得られる理論値(0.5×(VC1+VC3))と、CB端子電圧VCB2を比較し、異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vfの差が生じているかどうかにより、コネクタ4の着脱状態を判定する。上記の理論値とは、コネクタ4が付いている場合のCB端子電圧として得られる理論値であり、例えば抵抗20〜抵抗20が同一の大きさである場合に、上記の値となる。
【0047】
(1)コネクタ4が取り付けられているときのCB端子電圧と計測端子電圧は、以下に示す値となる。但し、組電池1Aのセル2の電圧を「E2」、組電池1Bのセル250の電圧を「E1」、IC動作電流を「I」とする。なお、「Vf」は異常検知用のダイオード30の順方向電圧である。
【0048】
セルバランス未使用時のCB端子電圧および計測端子電圧
・CB端子:VCB2=0
・計測端子:VC3=E2
:VC1=E1
セルバランス使用時(半導体スイッチ40、42が共にオン)のCB端子電圧/計測端子電圧
・CB端子:VCB3=0(≒Vcesat)
:VCB2=0.5×(E1+E2)
:VCB1=0(≒Vcesat)
・計測端子:VC3=E2
:VC2=0
:VC1=E1
(2)コネクタ4が外れたときのCB端子電圧と計測端子電圧は、以下に示す値となる。
【0049】
セルバランス未使用時のCB端子電圧および計測端子電圧
・CB端子:VCB2=−Vf
・計測端子:VC3=E2
:VC1=E1
セルバランス使用時(半導体スイッチ40、42が共にオン)のCB端子電圧/計測端子電圧
・CB端子:VCB3=0(≒Vcesat)
:VCB2=0.5×(E1+E2)−Vf
:VCB1=0(≒Vcesat)
・計測端子:VC3=E2
:VC2=−Vf
:VC1=E1
ここで、Vcesatとは、オンされた半導体スイッチ40、42の入出力端子間の電圧を示す。
【0050】
コネクタ4が取り付けられた状態で、セルバランスが行われたときは、CB端子電圧VCB2の値が「0.5×(E1+E2)」となるが、コネクタ4が外れた状態でセルバランスが行われたときは、CB端子電圧VCB2の値が「0.5×(E1+E2)−Vf」となる。図3に示すように、コネクタ4が取り付けられているときは、IC動作電流Iがコネクタ4を通過する経路L1で流れ、コネクタ4が外れたときは、異常検知用のダイオード30を通過する経路L2で流れる。CB端子電圧VCB2は、異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vf分だけ低くなる。このように、セルバランス中に異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vfが起因して変化するのがCB端子電圧VCB2であり、コネクタ4が取り外されることで異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vf分低くなる。
【0051】
マイクロコンピュータ200は、コネクタ4が外れていることを判定すると、例えば、組電池1Aと組電池1Bとに接続された負荷が作動しないようにするなど、コネクタ4が外れたことに対処する制御を行う。
【0052】
このように、本実施の形態に係る異常検出装置101によれば、監視IC3Gは、コネクタ4のオープン状態を検出するために、CB(2)端子とCB(3)端子を使用する。CB(3)端子には、コネクタ4の一端が放電抵抗20を介して接続され、CB(2)端子には、コネクタ4の他端が放電抵抗20を介して接続され、さらに、コネクタ4の両端間に異常検知用のダイオード30が介挿される。コネクタ4が外れた状態でセルバランスを行う状態にすると、CB端子電圧VCB2が異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vf分だけ低下するので、監視IC3Gは、CB端子電圧VCB2の低下を検出することで、コネクタ4の外れを検出することができる。
【0053】
また、3個の監視IC3A、3G、3Cで2個の組電池1A、1Bを監視するので、図6に示す例と比べて監視ICの個数を削減できる。また、当然ながら監視IC側の端子の余りが無くなるか、または少なくなる。
【0054】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3に係る異常検出装置102の監視IC3Hと組電池1A、1Bとの接続部分の一部の構成を示す図である。同図において、本実施の形態に係る異常検出装置102は、前述した実施の形態1に係る異常検出装置100と同様に抵抗起因の電圧降下成分を検出することで、コネクタ4の外れを検出するものである。異常検出装置102は、実施の形態1に係る異常検出装置100のインターフェース部11と同一のインターフェース回路を有している。
【0055】
監視IC3Hおよびマイクロコンピュータ200は、例えば、電気自動車のイグニッションオン時などの所定のタイミング、或いは、任意のタイミングに、コネクタ4が外れていないか確認を行う。
【0056】
コネクタ4が外れたか否かの検出を行う際、監視IC3Hは、コネクタ4の一端側の組電池1Aのセル2とコネクタ4の他端側の組電池1Bのセル250に対してセルバランスを行う。すなわち、半導体スイッチ40と半導体スイッチ42を共にオンして、組電池1Bのセル250と組電池1Aのセル2を放電する。この場合、組電池1Bのセル250は放電抵抗20(抵抗20A3+抵抗20B3)、20を通して放電し、組電池1Aの2は放電抵抗20、20(抵抗20A+抵抗20B)を通して放電する。
【0057】
監視IC3Hは、組電池1Aのセル2と組電池1Bのセル250に対するセルバランスを行った後、コネクタ4の外れを検出するためのCB(2)端子とCB(3)端子間のCB端子電圧VCB2を計測するとともに、組電池1Aのセル2側の計測端子電圧VC3および組電池1Bのセル250側の計測端子電圧VC1を計測する。そして、計測結果をマイクロコンピュータ200に通知し、マイクロコンピュータ200でコネクタ4が外れたかどうか判定する。
【0058】
セルバランスを行った場合、且つ、コネクタ4が外れた場合、異常検知用のダイオード30にIC動作電流I1が流れ、抵抗20A、抵抗20B3、半導体スイッチ40、および抵抗20を均等化電流Iが流れ、抵抗20、半導体スイッチ42、抵抗20B2、および抵抗20A、を均等電流Iが流れる。
【0059】
マイクロコンピュータ200では、計測端子電圧VC1と計測端子電圧VC3とから得られる理論値(0.5×(VC1+VC3))と、CB端子電圧VCB2を比較し、IC動作電流I1が流れることで発生する電圧と異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vfと均等化電流Iが流れることで発生する電圧と均等電流Iが流れることで発生する電圧、を加算した値(Vf+抵抗20A×抵抗20B×I1/抵抗20+(I×抵抗20A+I×抵抗20A))の差が生じているかどうかにより、コネクタ4の着脱状態を判定する。上記の理論値とは、コネクタ4が付いている場合のCB端子電圧として得られる理論値であり、例えば抵抗20、(抵抗20A+抵抗20B)、(抵抗20A3+抵抗20B3)、抵抗20が、同一の大きさである場合、また、抵抗20A、抵抗20A3が同一の大きさである場合に、上記値となる。
【0060】
(1)コネクタ4が取り付けられているときのCB端子電圧と計測端子電圧は、以下に示す値となる。但し、組電池1Aのセル2の電圧を「E2」、組電池1Bのセル250の電圧を「E1」、IC動作電流を「I1」、コネクタ4の下位側の均等化電流を「I」、コネクタ4の上位側の均等化電流を「I」とする。なお、「Vf」は異常検知用のダイオード30の順方向電圧である。
【0061】
セルバランス未使用時のCB端子電圧および計測端子電圧
・CB端子:VCB2=0
・計測端子:VC3=E2
:VC1=E1
セルバランス使用時(半導体スイッチ40、42が共にオン)のCB端子電圧/計測端子電圧
・CB端子:VCB3=0(≒Vcesat)
:VCB2=0.5×(E1+E2)
:VCB1=0(≒Vcesat)
・計測端子:VC3=E2
:VC2=0
:VC1=E1
(2)コネクタ4が外れたときのCB端子電圧と計測端子電圧は、以下に示す値となる。
【0062】
セルバランス未使用時のCB端子電圧および計測端子電圧
・CB端子:VCB2=−Vf
・計測端子:VC3=E2
:VC1=E1
セルバランス使用時(半導体スイッチ40、42が共にオン)のCB端子電圧/計測端子電圧
・CB端子:VCB3=0(≒Vcesat)
:VCB2=0.5×(E1+E2)−Vf−抵抗20A×抵抗20B×I1/抵抗20―(I+I)×抵抗20A
:VCB1=0(≒Vcesat)
・計測端子:VC3=E2
:VC2=−抵抗20A×(2×I+I+I)−Vf
:VC1=E1
ここで、Vcesatとは、オンされた半導体スイッチ40、42の入出力端子間の電圧を示す。また、上述の通り、同じ大きさであるため、抵抗20Aは抵抗20Aに書き換え可能であり、抵抗20B、抵抗20も同様である。
【0063】
コネクタ4が取り付けられた状態でセルバランスが行われたときは、CB端子電圧VCB2の値が「0.5×(E1+E2)」となるが、コネクタ4が外れた状態でセルバランスが行われたときは、CB端子電圧VCB2の値が「0.5×(E1+E2)−Vf−抵抗20A×抵抗20B×I1/抵抗20―(I+I)×抵抗20A」となる。図4に示すように、コネクタ4が取り付けられているときは、IC動作電流Iがコネクタ4を通過する経路L1で流れるが、コネクタ4が外れたときは、放電抵抗20A、20Aと異常検知用のダイオード30を通過する経路L2で流れる。また、セルバランスが行われると均等化電流I、Iが流れる。よって、IC動作電流I1が流れることで発生する電圧と異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vf分と均等化電流Iが流れることで発生する電圧と均等電流Iが流れることで発生する電圧を加算した値だけCB端子電圧VCB2が低くなる。
【0064】
マイクロコンピュータ200は、コネクタ4が外れていることを判定すると、例えば、組電池1Aと組電池1Bとに接続された負荷が作動しないようにするなど、コネクタ4が外れたことに対処する制御を行う。
【0065】
このように、本実施の形態に係る異常検出装置102によれば、監視IC3Hは、コネクタ4のオープン状態を検出するためのCB(2)端子とCB(3)端子を有し、CB(3)端子にはコネクタ4の一端が放電抵抗20A、20Bを介して接続される。さらに、CB(2)端子にはコネクタ4の他端が放電抵抗20A、20Bを介して接続され、さらに放電抵抗20A、20Bの接続部分と放電抵抗20A、20Bの接続部分の間に異常検知用のダイオード30が介挿される。コネクタ4が外れた状態でセルバランスが行われると、CB端子電圧VCB2が、IC動作電流I1が流れることで発生する電圧と異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vf分と均等化電流Iが流れることで発生する電圧と均等電流Iが流れることで発生する電圧を加算した値だけ低下するので、監視IC3Hは、CB端子電圧VCB2の低下を検出することで、コネクタ4の外れを検出することができる。
【0066】
また、3個の監視IC3A、3H、3Cで2個の組電池1A、1Bを監視するので、図6に示す例と比べて監視ICの個数を削減できる。また、当然ながら監視IC側の端子の余りが無くなるか、または少なくなる。
【0067】
さらに、本実施の形態3に係る異常検出装置102によれば、コネクタ4が外れている場合と、コネクタ4が付いている場合とで、計測する電圧に大きな差が生じる。よって、電圧の計測精度に比較的に大きな誤差が生じても、精度よくコネクタ4の直脱状態を判定することができる。
【0068】
なお、コネクタ4は、単に組電池間に介挿されるのではなく、組電池の正極側に接続されるバスバーと負極側に接続されるバスバーの間に介挿される場合も有り得る。図5は、その一例を示す図である。同図において、組電池1Aの負極側にバスバー50が、組電池1Bの正極側にバスバー50がそれぞれ接続されており、これらの間にコネクタ4が介挿される。
【0069】
また、本開示を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本開示の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
【0070】
例えば、上記実施の形態では、コネクタ4が外れていないかを確認する所定のタイミングとして、電気自動車のイグニッションオン時などを例に示したが、所定期間ごとに確認を行うなど、タイミングはどのようにも設定できる。
【0071】
また、上記実施の形態では、本発明に係る電圧降下素子として、ダイオードを例に示したが、抵抗、抵抗のように動作させたトランジスタなど、電圧降下が得られる様々な素子を使用してもよい。
【0072】
また、上記実施の形態では、コネクタ4が外れたことの検出を行う際に、セルバランス使用時とセルバランス未使用時との切り替え、どの端子間の電圧の計測を行うかの切り換えを、幾つか特定して説明した。しかしながら、コネクタ4が外れた場合と付いている場合とで、所定の端子間の電圧が異なることを利用すれば、セルバランス使用時に計測を行うか、セルバランス未使用時に計測を行うかは、適宜変更可能である。また、電圧を計測する所定の端子間も、実施の形態で示したものに限られるものではない。
【0073】
また、上記実施の形態では、インターフェース部10、11、12において、フィルタ抵抗21が監視IC3A、3C、3Fの内部に設けられた容量成分と組み合わさって、ノイズ除去用のフィルタとして機能すると説明した。しかしながら、フィルタ抵抗21は、監視IC3A、3C、3Fの内部以外にある容量成分と組み合わってノイズ除去用のフィルタとして機能してもよい。例えば、監視IC、3C、3Fの外に別途コンデンサなどの容量成分を設けて、フィルタ抵抗21と組み合わさるようにしてもよい。
【0074】
また、上記実施の形態では、複数の組電池を通して電流を流す電流発生部として、監視ICの動作電流を生成する電源部を一例として説明した。しかしながら、本発明に係る電流発生部は、例えば、コネクタ4が外れたことを検出するために専用に設けられた電流発生部とするなど、2つの組電池を通して電流を流す構成であれは、様々な構成を適用できる。
【0075】
また、実施の形態3において、セルバランスを行った場合、且つ、コネクタ4が外れた場合、経路L2(放電抵抗20A、異常検知用のダイオード30、および20A)をIC動作電流I1が流れるものとして説明したが、IC動作電流I1として、組電池1Bのセル250の負極側から抵抗20、半導体スイッチ40、および抵抗20Bを経由する電流と、抵抗20B、半導体スイッチ42、および抵抗20、を経由して組電池1Aのセル2の正極側へ電流とが生じることがある。そのため、これらの電流も含めてIC動作電流I1とすることが好ましい。具体的には、異常検知用のダイオード30に流れる電流値をIC動作電流I1とすることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、例えば電気自動車で使用される複数の組電池の異常を検出する異常検出装置に適用できる。
【符号の説明】
【0077】
1A,1B 組電池
2,2,250 セル
3A,3C,3F,3G,3H 監視IC
4 コネクタ
5 トランス
10,11,11A,12 インターフェース部
13 インターフェース回路
15〜17 電源部
20,20A,20B 放電抵抗
21 フィルタ
22,31 保護ダイオード
23 ヒューズ
30 異常検知用のダイオード
40〜42 半導体スイッチ
50,50 バスバー
100,101,102 異常検出装置
200 マイクロコンピュータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6

【手続補正書】
【提出日】2017年7月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2014/045567号
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
図6は、本発明の実施の形態を得るに至った経緯を説明するための図である。図6は、2個の組電池1A、1Bに対して4個の監視IC(集積回路)3A〜3Dを設けている例を示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
図2は、監視IC3Fと組電池1A、1Bとの接続部分の一部の構成を示す図である。同図において、監視IC3Fには、セルの電圧を検出するためのC(計測)端子と、セルの放電を行うためのCB端子をそれぞれ複数個有している。同図では、C(4)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続され、C(3)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続され、C(2)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続され、C(1)端子にフィルタ抵抗21の一端が接続される。また、CB(4)端子に放電抵抗20の一端が接続され、CB(3)端子に放電抵抗20Bの一端が接続され、CB(2)端子に放電抵抗20Bの一端が接続され、CB(1)端子に放電抵抗20の一端が接続される。CB(2)端子とCB(3)端子は、コネクタ4に関わる電圧を検出するための端子である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
コネクタ4が外れたか否かの検出を行う際、監視IC3Gは、コネクタ4の一端側の組電池1Aのセル2と他端側の組電池1Bのセル250に対してセルバランスを行う。すなわち、半導体スイッチ40と半導体スイッチ42を共にオンして、組電池1Bのセル250と組電池1Aのセル2を放電する。この際、組電池1Bのセル250は放電抵抗20、20を通して放電し、組電池1Aのセル2放電抵抗20、20を通して放電する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
マイクロコンピュータ200では、計測端子電圧VC1と計測端子電圧VC3とから得られる理論値(0.5×(VC1+VC3))と、CB端子電圧VCB2を比較し、IC動作電流I1が流れることで発生する電圧と異常検知用のダイオード30の順方向電圧Vfと均等化電流Iが流れることで発生する電圧と均等電流Iが流れることで発生する電圧、を加算した値(Vf+抵抗20A×抵抗20B×I1/抵抗20+(I×抵抗20A+I×抵抗20A))の差が生じているかどうかにより、コネクタ4の着脱状態を判定する。上記の理論値とは、コネクタ4が付いている場合のCB端子電圧として得られる理論値であり、例えば抵抗20、(抵抗20A+抵抗20B)、(抵抗20A3+抵抗20B3)、抵抗20が、同一の大きさである場合、かつ、抵抗20A、抵抗20A3が同一の大きさである場合に、上記値となる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
なお、コネクタ4は、単に組電池間に介挿されるのではなく、組電池の正極側に接続されるバスバーともう1つの組電池の負極側に接続されるバスバーとの間に介挿される場合も有り得る。図5は、その一例を示す図である。同図において、組電池1Aの負極側にバスバー50が、組電池1Bの正極側にバスバー50がそれぞれ接続されており、これらの間にコネクタ4が介挿される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
また、上記実施の形態では、インターフェース部10、11、12において、フィルタ抵抗21が監視IC3A、3C、3Fの内部に設けられた容量成分と組み合わさって、ノイズ除去用のフィルタとして機能すると説明した。しかしながら、フィルタ抵抗21は、監視IC3A、3C、3Fの内部以外にある容量成分と組み合わってノイズ除去用のフィルタとして機能してもよい。例えば、監視IC3A、3C、3Fの外に別途コンデンサなどの容量成分を設けて、フィルタ抵抗21と組み合わさるようにしてもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
また、実施の形態3において、セルバランスを行った場合、且つ、コネクタ4が外れた場合、経路L2(放電抵抗20A、異常検知用のダイオード30、および放電抵抗20A)をIC動作電流I1が流れるものとして説明したが、IC動作電流I1として、組電池1Bのセル250の負極側から抵抗20、半導体スイッチ40、および抵抗20Bを経由する電流と、抵抗20B、半導体スイッチ42、および抵抗20、を経由して組電池1Aのセル2の正極側へ電流とが生じることがある。そのため、これらの電流も含めてIC動作電流I1とすることが好ましい。具体的には、異常検知用のダイオード30に流れる電流値をIC動作電流I1とすることが好ましい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が複数のセルを直列に接続して成る複数の組電池を使用するシステムの異常を検出する異常検出装置であって、
前記複数の組電池のうちの隣接する2つの接続と切り離しを行う接続部品と、
前記接続部品が外れたことを検出する脱離検出部と、
を備える異常検出装置。
【請求項2】
前記脱離検出部は、
前記2つの組電池の各セルの端子間電圧の検出と放電を行うセル電圧監視部と、
前記2つの組電池の前記各セルと前記セル電圧監視部とを接続するインターフェース部と、
前記2つの組電池を通して電流を流す電流発生部と、
前記接続部品の両端子とそれぞれ接続される前記インターフェース部の2つの節点間に設けられる電圧降下素子と、
前記接続部品の第一端と第二端とにそれぞれ隣接する2つのセルが接続される前記インターフェース部の複数の節点間の電圧に基づき、前記接続部品の着脱を判定する判定部と、
を備える請求項1に記載の異常検出装置。
【請求項3】
前記セル電圧監視部は、前記2つの組電池の複数のセルの電圧をそれぞれ検出するための複数の電圧検出端子、および、前記2つの組電池の複数のセルの放電をそれぞれ行うための複数の放電用端子を有する少なくとも1つの半導体集積回路を有し、
前記接続部品を介して接続される前記2つの組電池に跨って、前記1つの半導体集積回路が接続されている、
請求項2に記載の異常検出装置。
【請求項4】
前記電流発生部が流す電流は、前記セル電圧監視部の動作電流である、
請求項2又は請求項3に記載の異常検出装置。
【請求項5】
前記接続部品は、抜き差し可能なコネクタである、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の異常検出装置。
【請求項6】
前記電圧降下素子は、ダイオードである、
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の異常検出装置。
【請求項7】
前記インターフェース部は、前記組電池の前記複数のセルと、前記セル電圧監視部の複数の端子と、をそれぞれ接続する複数の抵抗を有し、
前記電圧降下素子の一端は、前記複数の抵抗のうち第1の抵抗の中間の節点に接続され、前記電圧降下素子の他端は、前記複数の抵抗のうち第2の抵抗の中間の節点に接続されている、
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の異常検出装置。
【請求項8】
前記インターフェース部は、前記接続部品の前記第一端と前記第二端とがそれぞれ接続される複数の節点間に、逆向きに直列接続された2つの保護ダイオードを有する、
請求項2から請求項5のずれか1項に記載の異常検出装置。
【国際調査報告】