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再表2016-148036導電性パターン、導電性パターンの製造方法、タッチパネル及び液晶表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年9月22日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】導電性パターン、導電性パターンの製造方法、タッチパネル及び液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20171201BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   G06F3/041 400
   G06F3/041 660
   G06F3/041 422
   G02F1/1343
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
【出願番号】特願2017-506508(P2017-506508)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年3月10日
(31)【優先権主張番号】特願2015-51518(P2015-51518)
(32)【優先日】2015年3月14日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101340
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英一
(72)【発明者】
【氏名】小俣 猛憲
(72)【発明者】
【氏名】新妻 直人
(72)【発明者】
【氏名】大屋 秀信
(72)【発明者】
【氏名】山内 正好
【テーマコード(参考)】
2H092
【Fターム(参考)】
2H092GA26
2H092JB56
2H092MA10
2H092NA02
(57)【要約】
本発明は、導電部に隣接して設けられる絶縁部の視認(骨見え)を容易に抑制できる導電性パターン、導電性パターンの製造方法、タッチパネル及び液晶表示装置の提供を課題とし、その課題は、基材1上に設けられた導電部3と該導電部3に接する絶縁部4とを有する導電性パターン2であり、該導電部3は、導電性を有する2本1組の細線31a、31bからなる複数組の平行線32により構成され、前記複数組の平行線32を構成する2本1組の細線31a、31bのうち前記絶縁部4と接する側の該細線31a、31bの端部同士は、円弧状に形成される接続部33により接続されることで解決される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に設けられた導電部と該導電部に接する絶縁部とを有する導電性パターンであり、
該導電部は、導電性を有する2本1組の細線からなる複数組の平行線により構成され、
前記複数組の平行線を構成する2本1組の細線のうち前記絶縁部と接する側の該細線の端部同士は、円弧状に形成される接続部により接続される導電性パターン。
【請求項2】
前記複数の接続部の円弧状の形状は、互いの径をランダムに異ならせている請求項1記載の導電性パターン。
【請求項3】
前記絶縁部に、色相及び屈折率の何れか又は両方が前記導電部と略同一であるダミーパターンが形成されている請求項1又は2記載の導電性パターン。
【請求項4】
前記絶縁部に、前記導電部と電気的に接続されていない中空楕円状のダミー導電性パターンを有する請求項1〜3の何れかに記載の導電性パターン。
【請求項5】
前記絶縁部は、非直線形状である請求項1〜4の何れかに記載の導電性パターン。
【請求項6】
前記絶縁部の非直線形状は、所定の蛇行パターンを周期的に繰り返した形状である請求項5記載の導電性パターン。
【請求項7】
基材上に設けられた導電部と該導電部に接する絶縁部とを有する導電性パターンであり、
前記導電部は、導電性を有する2本1組の細線からなる複数組の平行線により構成され、
前記複数組の平行線を構成する2本1組の細線のうち前記絶縁部と接する側の該細線の端部同士は、円弧状に形成される接続部により接続される導電性パターンの製造方法であって、
インクジェット法により前記基材上に付与された導電性材料を含む複数の液滴を合一させてライン状液体を形成し、
該ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させることによって、導電性を有する2本1組の細線からなる前記平行線と、該平行線を構成する前記2本1組の細線の端部同士を円弧状に接続する前記接続部とを形成する導電性パターンの製造方法。
【請求項8】
前記ライン状液体を形成する際に、該ライン状液体の端部を形成するために付与される液滴量を、該ライン状液体の中央部を形成するために付与される液滴量よりも多くする請求項7記載の導電性パターンの製造方法。
【請求項9】
色相及び屈折率の何れか又は両方が前記導電部と略同一であるパターンを形成し得るダミーインクをインクジェット法により前記基材上に付与して、前記絶縁部にダミーパターンを形成する請求項7又は8記載の導電性パターンの製造方法。
【請求項10】
前記導電部の一部を含む基材上に、インクジェット法により更なる絶縁部をパターニングし、
次いで、前記更なる絶縁部により被覆されていない前記導電部にメッキ処理を施す請求項7〜9の何れかに記載の導電性パターンの製造方法。
【請求項11】
請求項1〜6の何れかに記載の導電性パターンを備えたタッチパネル。
【請求項12】
請求項1〜6の何れかに記載の導電性パターンを備えた液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性パターン、導電性パターンの製造方法、タッチパネル及び液晶表示装置に関し、詳しくは、導電部に隣接して設けられる絶縁部の視認(骨見え)を抑制できる導電性パターン、導電性パターンの製造方法、タッチパネル及び液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透明導電膜をタッチパネルに利用する際には、配線を敷くための絶縁部(非導電部)が必要になる。
【0003】
タッチパネルを目視した際に、パターニングされた導電部(透明導電膜)が視認されてしまう所謂「骨見え」を抑制する技術として、特許文献1、2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−202552号公報
【特許文献2】特開2013−65305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2の技術は、フォトリソグラフィーによりパターニングされたITO(Indium Tin Oxide)からなる透明導電膜の骨見えを防止するために、該透明導電膜に対して積層される絶縁膜等の屈折率を調整するものであるため、絶縁層の組成が制約を受け、例えば汎用性などの観点で改善の余地がある。
【0006】
これに対して、本発明者は、導電部を、導電性を有する2本1組の細線からなる複数組の平行線により構成すると共に、該導電部が絶縁部と接する端部に特定の形状を付与することにより、骨見えを容易に抑制できることを見出した。
【0007】
そこで本発明の課題は、導電部に隣接して設けられる絶縁部の視認(骨見え)を容易に抑制できる導電性パターン、導電性パターンの製造方法、タッチパネル及び液晶表示装置を提供することにある。
【0008】
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0010】
1.
基材上に設けられた導電部と該導電部に接する絶縁部とを有する導電性パターンであり、
該導電部は、導電性を有する2本1組の細線からなる複数組の平行線により構成され、
前記複数組の平行線を構成する2本1組の細線のうち前記絶縁部と接する側の該細線の端部同士は、円弧状に形成される接続部により接続される導電性パターン。
2.
前記複数の接続部の円弧状の形状は、互いの径をランダムに異ならせている前記1記載の導電性パターン。
3.
前記絶縁部に、色相及び屈折率の何れか又は両方が前記導電部と略同一であるダミーパターンが形成されている前記1又は2記載の導電性パターン。
4.
前記絶縁部に、前記導電部と電気的に接続されていない中空楕円状のダミー導電性パターンを有する前記1〜3の何れかに記載の導電性パターン。
5.
前記絶縁部は、非直線形状である前記1〜4の何れかに記載の導電性パターン。
6.
前記絶縁部の非直線形状は、所定の蛇行パターンを周期的に繰り返した形状である前記5記載の導電性パターン。
7.
基材上に設けられた導電部と該導電部に接する絶縁部とを有する導電性パターンであり、
前記導電部は、導電性を有する2本1組の細線からなる複数組の平行線により構成され、
前記複数組の平行線を構成する2本1組の細線のうち前記絶縁部と接する側の該細線の端部同士は、円弧状に形成される接続部により接続される導電性パターンの製造方法であって、
インクジェット法により前記基材上に付与された導電性材料を含む複数の液滴を合一させてライン状液体を形成し、
該ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させることによって、導電性を有する2本1組の細線からなる前記平行線と、該平行線を構成する前記2本1組の細線の端部同士を円弧状に接続する前記接続部とを形成する導電性パターンの製造方法。
8.
前記ライン状液体を形成する際に、該ライン状液体の端部を形成するために付与される液滴量を、該ライン状液体の中央部を形成するために付与される液滴量よりも多くする前記7記載の導電性パターンの製造方法。
9.
色相及び屈折率の何れか又は両方が前記導電部と略同一であるパターンを形成し得るダミーインクをインクジェット法により前記基材上に付与して、前記絶縁部にダミーパターンを形成する前記7又は8記載の導電性パターンの製造方法。
10.
前記導電部の一部を含む基材上に、インクジェット法により更なる絶縁部をパターニングし、次いで、前記更なる絶縁部により被覆されていない前記導電部にメッキ処理を施す前記7〜9の何れかに記載の導電性パターンの製造方法。
11.
前記1〜6の何れかに記載の導電性パターンを備えたタッチパネル。
12.
前記1〜6の何れかに記載の導電性パターンを備えた液晶表示装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、導電部に隣接して設けられる絶縁部の視認(骨見え)を容易に抑制できる導電性パターン、導電性パターンの製造方法、タッチパネル及び液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】導電性パターンの一例を概念的に説明する斜視図
図2】本発明の導電性パターンの第1の実施態様を概念的に説明する平面図
図3】本発明の導電性パターンの第2の実施態様を概念的に説明する平面図
図4】本発明の導電性パターンの第3の実施態様を概念的に説明する平面図
図5】本発明の導電性パターンの第4の実施態様を概念的に説明する平面図
図6】本発明の導電性パターンの第5の実施態様を概念的に説明する平面図
図7】本発明の導電性パターンの第6の実施態様を概念的に説明する平面図
図8】本発明の導電性パターンの第7の実施態様を概念的に説明する平面図
図9】基材上に形成されたライン状液体から導電性を有する2本1組の細線からなる平行線が形成される様子を概念的に説明する図
図10】本発明の導電性パターンの第8の実施態様を概念的に説明する平面図
図11】基材上に形成された平行線の一例を示す一部切り欠き斜視図
図12】導電部の構成例を概念的に説明する平面図
図13】本発明の導電性パターンの第9の実施態様を概念的に説明する平面図
図14】実施例1で得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真
図15】実施例4で得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真
図16】実施例5で得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真
図17】実施例6で得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真
図18】実施例7で得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真
図19】実施例8で得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。
【0014】
本発明の導電性パターンは、基材上に設けられた導電部と該導電部に接する絶縁部により構成することができる。ここで、導電部は、導電性を有する2本1組の細線からなる複数組の平行線により構成することができる。
【0015】
本発明の導電性パターンは、前記複数組の平行線を構成する2本1組の細線のうち前記絶縁部と接する側の該細線の端部同士は、円弧状に形成される接続部により接続されることを一つの特徴とする。
【0016】
これにより、導電部に接して(隣接して)設けられる絶縁部の視認(骨見え)を容易に抑制できる効果が得られる。かかる効果が奏される理由は必ずしも明らかではないが、円弧状に形成された接続部によって、導電部を構成する平行線が、見た目上、絶縁部側にも延設されているように見える視覚効果が奏され、導電部に隣接して設けられる絶縁部の骨見えが抑制されていることなどが推定される。接続部を有しない場合は、導電部から絶縁部に急激に切り替わることになるため、骨見えの抑制効果が得られなくなる。
【0017】
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について更に詳しく説明する。
【0018】
図1は、タッチパネル等に用いられる導電性パターンの一例を概念的に説明する斜視図である。図1において、1は基材であり、2は基材1上に設けられた導電性パターンである。
【0019】
本発明では、導電部に隣接して設けられる絶縁部の視認(骨見え)を容易に抑制できる導電性パターンが実現できればよいので、図1のように基材1上に複数の導電部3の間に帯状の絶縁部4が画定できる態様に限定されず、画定できない態様でもよく、また基材1として絶縁体を用いることにより導電部3が設けられていない領域を絶縁部4とする態様など様々な態様を含む。
【0020】
具体的には図1の破線で囲まれた領域の拡大した実施態様に関して、図2〜6に基づいて説明する。
【0021】
また本発明の導電性パターンは、図1の破線で囲まれた領域の拡大した実施態様ではなく、且つ導電部3と絶縁部4が明確に画定できない態様も含むことから、かかる実施態様を図7図8に基づいて説明する。
【0022】
以下、図2に基づき本発明の導電性パターンの第1の実施態様を説明する。
【0023】
図2に示すように、導電部3は、導電性を有する2本1組の互いに平行な細線(以下、線分ともいう)31a、31bからなる複数組の平行線32により構成されている。即ち、導電部3は、基材1上に設けられた導電性を有する細線31a、31bの集合体によって構成されている。ここでは、導電部3は、平行線32を複数組並設することによって、ストライプ状に配置された細線31a、31bによって構成されている例を示す。
【0024】
このように、導電部3を細線31a、31bの集合体により構成することで、導電性材料自体が透明性を有しない場合であっても、該導電部3を通して背後の画像を透視できるようになり、導電部3に実質的な透明性を付与することができる。従って、導電部3は、透明導電膜あるいは透明電極膜等としても機能する。また、導電部3を細線31a、31bの集合体により構成することで、導電部3をベタ膜により構成する場合と比較して、材料コストを削減できる。
【0025】
本発明において、透明性を更に向上する観点から、細線31a、31bの各々の線幅は50μm以下であることが好ましく、20μm以下であることが更に好ましく、10μm以下であることが最も好ましい。
【0026】
絶縁部4は、帯状に形成することができる。図示の例では、絶縁部4は、2つの導電部3の間に帯状に形成されている。絶縁部4の帯幅Bは、格別限定されないが、例えば、1μm〜50μmの範囲であることが好ましい。絶縁部4の帯幅Bというのは、帯状に形成された絶縁部4の長さ方向に対して直交する方向における当該絶縁部4の幅である。
【0027】
絶縁部4は、導電部3を構成する平行線32の形成方向と交差する方向に延びる部分を少なくとも有することができる。図示の例では、帯状に形成された絶縁部4が、平行線32の形成方向と交差する1方向に延びることにより、絶縁部4が全体として直線形状を呈している。
【0028】
導電部3が絶縁部4と接する側には、導電部3の平行線32を構成する2本1組の細線31a、31bの端部が配置されている。そして、導電部3が絶縁部4と接する端部には、各々の平行線32を構成する2本1組の細線31a、31bの端部同士を円弧状に接続する接続部33が設けられている。
【0029】
円弧状というのは、円や楕円の周の一部に相当する形状ということができる。接続部33は、円弧状に構成された部分を含んで構成することができる。円弧状に構成された部分は、図示の例のように、絶縁部4側に向けて膨らむように形成することができる。細線31a、31bの端部同士は、接続部33により、絶縁部4側に向けて膨らむ曲線を描くように互いに接続されている。
【0030】
導電部3が絶縁部4と接する端部に沿って、複数の円弧状の接続部33が配置されている。
【0031】
以上の構成を備える導電性パターン2は、導電部3に隣接して設けられる絶縁部4の骨見えを容易に抑制できる効果が得られる。
【0032】
接続部33は、平行線32を構成する細線31a、31bと同じ材質により構成されていることが好ましい。
【0033】
以上の説明では、互いに径が同じである複数の円弧状の接続部33を、導電部3が絶縁部4と接する端部に沿って配置する場合について示したが、これに限定されるものではない。
【0034】
例えば、互いに径の異なる複数の円弧状の接続部33を、導電部3が絶縁部4と接する端部に沿って配置することも本発明の好ましい実施態様である。以下、かかる実施態様を第2の実施態様として図3に基づき説明する。
【0035】
図示の例では、径がαである円弧状の接続部33αと、径がβである円弧状の接続部33βとを、導電部3が絶縁部4と接する端部に沿って配置している。
【0036】
ここで、円弧状の接続部の径とは、当該接続部が付与される平行線の形成方向と直交する方向における当該接続部の最大幅である。図示の例では、平行線を構成する細線間の距離と、当該平行線に付与される円弧状の接続部の径とが等しい場合を示しているが、これらは異なってもよい。
【0037】
径がαである円弧状の接続部33αと、径がβである円弧状の接続部33βの配置の態様は格別限定されない。例えば、導電部3が絶縁部4と接する端部に沿って、接続部33αと接続部33βとが、1又は複数から選ばれる所定数ごとに交互に配置されるようにしてもよいが、特に好ましいのは、図示の例のように、導電部3が絶縁部4と接する端部に沿って、接続部33αと接続部33βとが、ランダムに配置されることである。ランダムというのは、規則性を有しないことということができる。
【0038】
このように、互いに径の異なる複数の円弧状の接続部33α、33βを、導電部3が絶縁部4と接する端部に沿ってランダムに配置することにより、絶縁部4の骨見えを更に抑制できる効果が得られる。
【0039】
次に、本発明において、絶縁部には、導電部と色相及び又は屈折率が近似するダミーパターンが形成されていることも好ましいことである。以下、かかるダミーパターンを設ける態様を本発明の導電性パターンの第3の実施態様として、図4に基づき説明する。
【0040】
図4に示す例において、絶縁部4には、ダミーパターン41が形成されている。ダミーパターン41は、色相及び屈折率の何れか又は両方が、導電部3と略同一であることが好ましい。ダミーパターン41は、色相及び屈折率の両方が、導電部3と略同一であることが特に好ましい。
【0041】
ダミーパターン41と導電部3の色相が略同一というのは、両者の色相の差(ΔEab)が10以下であることである。また、ダミーパターン41と導電部3の屈折率が略同一というのは、両者の屈折率の差が0.5以下であることである。導電部3の色相、屈折率は、導電部3を構成する細線31a、31bの色相、屈折率をいう。色相は、X−rite社製「SP−60」で測定した値である。屈折率は、島津社製「KPR−30」で測定した値である。
【0042】
また、ダミーパターン41は、色相及び屈折率の何れか又は両方が、導電部3と近似するものであることも好ましい。ダミーパターン41の色相が導電部3と近似するというのは、ダミーパターン41が設けられていない絶縁部4の色相と比較して、ダミーパターン41の色相の方が導電部3と近似していることである。また、ダミーパターン41の屈折率が導電部3と近似するというのは、ダミーパターン41が設けられていない絶縁部4の屈折率と比較して、ダミーパターン41の屈折率の方が導電部3と近似していることである。なお、ダミーパターン41が設けられていない絶縁部4の色相、屈折率というのは、絶縁部4の表面を構成している材料の色相、屈折率をいう。
【0043】
ダミーパターン41は、絶縁部4における何れの位置に設けられてもよいが、導電部3を構成する平行線32の延長線上に設けられることが好ましい。特に、図示の例のように、2つの導電部3の間に帯状の絶縁部4が形成されており、各々のダミーパターン41は、一方の導電部3を構成する平行線32の延長線上であり、且つ、他方の導電部3を構成する平行線32の延長線上に設けられている。
【0044】
ダミーパターン41の形状は格別限定されないが、例えば、円形、楕円形等のように輪郭が曲線を含む形状であることが好ましい。
【0045】
ダミーパターン41の形成方法は、格別限定されないが、色相及び屈折率の何れか又は両方が導電部3と略同一あるいは近似するパターンを形成し得るダミーインクを、インクジェット法により基材1上に付与して形成することが好ましい。インクの乾燥時にコーヒーステイン現象を生起させることによって、ダミーパターン41に中空形状を付与することも好ましいことである。
【0046】
次に、ダミーパターン41は、絶縁性であっても、導電性であってもよいが、導電性を有する場合は、導電部と電気的に接続されていないことが求められる。以下、第4の実施態様である導電性を有するダミーパターン(ダミー導電性パターンともいう)について、図5に基づいて、以下に詳しく説明する。
【0047】
図5に示す例において、絶縁部4には、ダミー導電性パターン42が形成されている。ダミー導電性パターン42は、導電部3と接触しないように設けられている。即ち、ダミー導電性パターン42は、導電部と電気的に接続されないように設けられている。
【0048】
ダミー導電性パターン42は、絶縁部4における何れの位置に設けられてもよいが、導電部3を構成する平行線32の延長線上に設けられることが好ましい。特に、図示の例のように、2つの導電部3の間に帯状の絶縁部4が形成されており、各々のダミー導電性パターン42は、一方の導電部3を構成する平行線32の延長線上であり、且つ、他方の導電部3を構成する平行線32の延長線上に設けられている。
【0049】
ダミー導電性パターン42の形状は格別限定されないが、例えば、円形、楕円形等のように輪郭が曲線を含む形状であることが好ましい。更に、ダミー導電性パターン42は、その輪郭部に対して中央部側の導電性材料の単位面積当たりの付与量が比較的小さくなる中空状であることが特に好ましい。最も好ましいのは、図示の例のように、ダミー導電性パターン42が中空楕円状に形成されていることである。
【0050】
ダミー導電性パターン42として、色相及び屈折率の何れか又は両方が、導電部3と近似するものを設けることは好ましいことである。ダミー導電性パターン42は、色相及び屈折率の両方が、導電部3と近似するように設けられることが特に好ましい。最も好ましいのは、ダミー導電性パターン42の色相及び屈折率の何れか又は両方が、導電部3と同等となるように設けられることである。
【0051】
ダミー導電性パターン42の形成方法は、格別限定されないが、例えば、導電部3を形成する方法と同様の方法を用いて形成することが好ましい。導電部3を、導電性材料を含むインクを用いたインクジェット法により形成する場合は、同様のインクを用いてダミー導電性パターン42を形成することも好ましいことである。例えば、インクジェット法により、導電部3とダミー導電性パターン42とを同一のインクを用いて形成することは、特に好ましいことである。インクの乾燥時にコーヒーステイン現象を生起させることによって、ダミー導電性パターン42に、中空楕円状のような中空形状を容易に付与することができる。
【0052】
以上の図2図5に基づく説明では、導電部3を構成する複数の平行線32同士が互いに平行に、ストライプ状に配置される場合について示したが、これに限定されるものではない。導電部3は、例えば、互いに形成方向の異なる複数の平行線32により構成されてもよい。以下に、導電部3を互いに形成方向の異なる複数の平行線32により構成する態様について、本発明の導電性パターンの第5の実施態様として、図6に基づいて説明する。
【0053】
図6に基づく第5の実施態様において、導電部3は、第1の方向に沿って形成された複数の第1の平行線32と、第1の方向と交差する第2の方向に沿って形成された複数の第2の平行線32とにより構成されている。これら複数の平行線32が互いに交差することで、メッシュ状(格子状ともいう)になっている。
【0054】
このような場合、図示するように、第1の平行線32及び第2の平行線32共に、これら平行線32を構成する2本1組の細線31a、31bは、絶縁部4と接する側の端部同士が、接続部33によって円弧状に接続されることが好ましい。
【0055】
図示の例において、第1の平行線32と第2の平行線32との交差角度は90°であるが、これに限定されず、任意の交差角度を設定することができる。
【0056】
以上の図2図6に基づく説明では、絶縁部が直線形状である場合について示したが、これに限定されるものではない。例えば、絶縁部に非直線形状を付与することも好ましいことである。以下、絶縁部に非直線形状を付与する態様について、本発明の導電性パターンの第6の実施態様として、図7に基づいて説明する。
【0057】
図7に基づく第6の実施態様は、図1の破線で囲まれた領域の拡大した実施態様ではなく、且つ導電部3と絶縁部4が明確に画定できない態様に属し、前述のように、絶縁部に非直線形状を付与する態様に含まれる。
【0058】
図7に示すように、絶縁部4は非直線形状に設けられている。非接触状態で互いに噛み合うように配置された2つの導電部3の間に、非直線形状の絶縁部4が形成されている。
【0059】
各々の導電部3は、絶縁部4に接する端部側において、該導電部3を構成する平行線32のうちの一部の平行線32が絶縁部4側に突出するように設けられている。
【0060】
図示の例では、1つの平行線32おきに、絶縁部4側に突出する1つの平行線32が絶縁部4側に突出するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、1又は複数の平行線32おきに、絶縁部4側に突出する1又は複数の平行線32が絶縁部4側に突出するようにすることができる。各々の導電部3の絶縁部4側に突出する平行線32同士を非接触状態で互いに噛み合うように配置することで、これら2つの導電部3の間に、非直線形状の絶縁部4を形成することができる。
【0061】
絶縁部4を非直線形状に設ける場合、その形状は、ランダムな形状であってもよいが、周期的な規則性を有する形状であることが好ましい。
【0062】
図示の例では、2つの導電部3の間に帯状に形成された絶縁部4は、蛇行するように設けられている。より具体的には、絶縁部4は、所定の蛇行パターンを周期的に繰り返した形状を有している。
【0063】
絶縁部4が所定の蛇行パターンを周期的に繰り返した形状を有する場合において、絶縁部4の蛇行の振幅(図中A)は、格別限定されないが、例えば、300μm〜2000μmの範囲であることが好ましい。絶縁部4の蛇行の振幅というのは、絶縁部4の全体としての形成方向(図中、左右方向)に対して直交する方向(図中、上下方向)における蛇行経路の内側の幅である。
【0064】
蛇行パターンの繰り返し単位の長さ(1周期長さともいう)は、例えば、平行線の配列ピッチの整数倍とすることができる。ここで、蛇行パターンの繰り返し単位の長さは、蛇行パターンの繰り返し方向に沿う長さである。また、ここで、平行線の配列ピッチというのは、蛇行パターンの繰り返し方向に沿う配列ピッチである。図示の例では、蛇行パターンの繰り返し単位の長さを、平行線の配列ピッチの2倍に設定している。
【0065】
以上の説明では、絶縁部を非直線形状に設ける一例として、絶縁部に所定の蛇行パターンを周期的に繰り返した形状を付与する場合について示したが、これに限定されるものではない。例えば、周期性を有しない蛇行形状とすることも好ましいことである。
【0066】
以下、周期性を有しない蛇行形状とする態様に関して、図8に基づき、本発明の導電性パターンの第7の実施態様として説明する。
【0067】
図8に示すように、絶縁部4は非直線形状に設けられている。即ち、2つの導電部3の間に帯状に形成された絶縁部4は、蛇行するように設けられている。ここで、絶縁部4は、周期性を有しない蛇行形状を有している。
【0068】
絶縁部4が周期性を有しない蛇行形状を有する場合において、絶縁部4の蛇行の振幅(図中A)は、格別限定されないが、例えば、500μm〜5000μmの範囲であることが好ましい。
【0069】
以下に、導電性パターンの製造方法を説明すると共に、導電性パターンについて更に詳しく説明する。
【0070】
基材上に、導電性パターンを形成する方法は、格別限定されず、例えば、印刷法や、フォトリソグラフィー法などを例示できるが、以下に説明する方法を特に好ましく用いることができる。
【0071】
まず、インクジェット法により基材上に導電性材料を含む複数の液滴を付与し、これら複数の液滴同士を基材上で合一させて、ライン状液体を形成する。ライン状液体は、長さ方向に複数の液滴を合一させたものということができる。また、ライン状液体は、長さ方向に複数の液滴を合一させると共に、幅方向にも複数の液滴を合一させて、その形成幅を大としたものであってもよい。
【0072】
次いで、該ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させることによって、導電性を有する2本1組の細線からなる平行線を形成することができる。
【0073】
ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させるために、コーヒーステイン現象を好適に利用することができる。
【0074】
図9は、基材上に形成されたライン状液体から導電性を有する2本1組の細線からなる平行線が形成される様子を概念的に説明する図である。
【0075】
図9(a)に示すように、基材1上に、導電性材料を含むライン状液体5を付与する。
【0076】
基材1上へのライン状液体5の付与は、上述したようにインクジェット法を用いて行うことが好ましい。具体的には、不図示のインクジェット装置が備えるインクジェットヘッド(液滴吐出装置ともいう)を基材1に対して相対移動させながら、液滴吐出装置から導電性材料を含む液滴を複数吐出し、吐出された液滴が基材1上で合一することで、導電性材料を含むライン状液体4を形成することができる。51aはライン状液体5の長さ方向に沿う一方の縁であり、51bは他方の縁である。
【0077】
かかるライン状液体4を蒸発させ、乾燥させる際に、コーヒーステイン現象を生起させて、ライン状液体5の縁51a、51bに導電性材料を選択的に堆積させることができる。
【0078】
即ち、基材1上において、ライン状液体5の乾燥は、該ライン状液体5の幅方向の中心部51cと比べ縁51a、51bにおいて速いため、乾燥の進行により、まず、ライン状液体5の縁51a、51bに導電性材料の局所的な堆積が起こる。この堆積した導電性材料によりライン状液体5の縁51a、51bが固定化された状態となり、それ以降の乾燥に伴うライン状液体5の幅方向の収縮が抑制される。ライン状液体5中の液体は、縁51a、51bで蒸発により失った分の液体を補う様に中心部51cから縁51a、51bに向かう流動を形成する。この流動により、更なる導電性材料が縁51a、51bに運ばれ、該縁51a、51bに堆積する。この流動は、乾燥に伴うライン状液体5の接触線(縁51a、51b)の固定化と、ライン状液体5の中心部51cと縁51a、51bの蒸発量の差に起因するため、ライン状液体5中の導電性材料濃度、ライン状液体5と基材1の接触角、ライン状液体5の量、基材1の加熱温度、ライン状液体5の配置密度、または温度、湿度、気圧などの環境因子等の条件に影響され得る。そのため、これらの1又は2以上の条件を、ライン状液体5の縁51a、51bに導電性材料を選択的に堆積させる流動状態が好適に形成されるように調整することも好ましいことである。
【0079】
その結果、図9(b)に示すように、基材1上に、導電性を有する2本1組の細線31a、31bからなる平行線32が形成される。平行線32を構成する細線31a、31bは、ライン状液体5の縁51a、51bに対応する位置に形成される。このような平行線を複数組配置することによって、導電部を構成することができる。
【0080】
更に、上記のような方法を用いれば、平行線32の形成と共に、該平行線32を構成する細線31a、31bの端部同士を円弧状に接続する接続部33も好適に形成することができる。コーヒーステイン現象による導電性材料の選択的な堆積は、ライン状液体5の長さ方向に沿う縁51a、51bだけでなく、ライン状液体5の端部の縁51dにおいても生じるため、端部の縁51dに対応する位置に、導電性材料を含む接続部33を容易に形成することができる。
【0081】
上述したコーヒーステイン現象を利用して図6に示したような互いに交差する平行線を形成する場合は、まず、第1の方向に沿って第1のライン状液体を形成し、これを乾燥させて第1の方向に沿う第1の平行線を形成し、次いで、第1の平行線を跨ぐように、第1の方向に対して交差する第2の方向に沿って第2のライン状液体を形成し、これを乾燥させて第2の方向に沿う第2の平行線を形成することが好ましい。
【0082】
ライン状液体5を形成する際には、該ライン状液体5の端部を形成するために付与される液滴量を、該ライン状液体5の中央部を形成するために付与される液滴量よりも多くすることも好ましいことである。
【0083】
通常、ライン状液体5の長さ方向に沿う縁51a、51bと比較して、ライン状液体5の端部の縁51dは、導電性材料の堆積量が比較的少なくなり易い。その結果、ライン状液体5の長さ方向に沿う縁51a、51bと、ライン状液体5の端部の縁51dとで、導電性材料の付与量に差が生じやすい。これに対して、上記のようにライン状液体5の端部に付与される液滴量を相対的に多くすることで、ライン状液体5の長さ方向に沿う縁51a、51bと、ライン状液体5の端部の縁51dとで、導電性材料の付与量の差を減じることができ、より好ましくは差を無くすことができる。これにより、平行線32の中央部側と端部側(接続部33側)とが均等に視認される効果が得られ、骨見えを更に抑制することができる。
【0084】
ライン状液体5の端部を形成するために付与される液滴量を、該ライン状液体5の中央部を形成するために付与される液滴量よりも多くする場合、該端部を形成するために付与される液滴量の、該中央部を形成するために付与される液滴量に対する倍率は、骨見えの抑制効果が大となるように調整されることが好ましく、例えば、1.2倍〜3倍の範囲に調整されることが好ましい。
【0085】
次に、本発明の導電性パターンの他の態様を図10に基づいて説明する。図10は、本発明の導電性パターンの第8の実施態様を概念的に説明する平面図である。
【0086】
図示の例では、平行線32を構成する細線31a、31b間の距離よりも、当該平行線32に付与される円弧状の接続部33の径を大きく設けている。
【0087】
ライン状液体の端部を形成するために付与される液滴量を該ライン状液体の中央部を形成するために付与される液滴量よりも多くすることが好ましいことは上述したが、これにより、形成される円弧状の接続部33の径が大きくなっている。かかるパターンは、ライン状液体の端部を形成するために付与される液滴量を該ライン状液体の中央部を形成するために付与される液滴量よりも多くしていることにより、平行線32の中央部側と端部側(接続部33側)とが均等に視認される効果が得られ、骨見えを更に抑制することができる。
【0088】
ライン状液体に含有される導電性材料としては、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等を好ましく例示できる。
【0089】
導電性微粒子としては、格別限定されないが、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の微粒子を好ましく例示でき、中でも、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、かつ腐食に強い回路パターンを形成することができるので、より好ましい。コスト及び安定性の観点から、Agを含む金属微粒子が最も好ましい。これらの金属微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲、より好ましくは3〜50nmの範囲とされる。
【0090】
また、導電性微粒子として、カーボン微粒子を用いることも好ましい。カーボン微粒子としては、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を好ましく例示できる。
【0091】
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。
【0092】
π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類等の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、高い導電性が得られる点で、ポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
【0093】
導電性ポリマーは、より好ましくは、上述したπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成ることである。こうした導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と、ポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
【0094】
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
【0095】
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
【0096】
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
【0097】
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
【0098】
また、化合物内にF(フッ素原子)を有するポリアニオンであってもよい。具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)等を挙げることができる。
【0099】
これらのうち、スルホン酸を有する化合物であると、インクジェット印刷方式を用いた際にインク射出安定性が特に良好であり、かつ高い導電性が得られることから、より好ましい。
【0100】
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリアニオンは、導電性に優れるという効果を奏する。
【0101】
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
【0102】
導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT/PSSと略す)が、H.C.Starck社からCLEVIOSシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PSS483095、560598として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。
【0103】
ライン状液体を形成する際に用いる、導電性材料を含有させる液体としては、水や、有機溶剤等の1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0104】
有機溶剤は、格別限定されないが、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールなどのアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類等を例示できる。
【0105】
また、導電性材料を含有させる液体には、界面活性剤など種々の添加剤を含有させてもよい。
【0106】
界面活性剤を用いることで、例えば、インクジェット法などの液滴吐出法を用いてライン状液体を形成するような場合などに、表面張力等を調整して吐出の安定化を図ること等が可能になる。界面活性剤としては、格別限定されないが、シリコン系界面活性剤等を用いることができる。シリコン系界面活性剤とはジメチルポリシロキサンの側鎖または末端をポリエーテル変性したものであり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642やビッグケミー製のBYK347、BYK348などが市販されている。界面活性剤の添加量は、ライン状液体2を形成する液体の全量に対して、1重量%以下であることが好ましい。
【0107】
液滴吐出装置から基材に吐出される液体における導電性材料の濃度範囲は、例えば、0.01[wt%]以上0.5[wt%]以下の範囲に調整されることが好ましい。
【0108】
導電性パターンが形成される基材は、格別限定されず、透明なものを好ましく用いることができ、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート等)などを挙げることができ、これらは単独で用いてもよいし、貼り合せた状態で用いてもよい。中でも、プラスチックが好ましく、ポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンや、ポリカーボネートなどが好適である。
【0109】
次に、基材上に形成された平行線の例を図11に基づいて説明する。図11は、基材上に形成された平行線の一例を示す一部切り欠き斜視図であり、断面は、平行線の形成方向に対して直交する方向で切断した縦断面に対応する。
【0110】
1本のライン状液体から生成される平行線32の1組2本の細線(線分)31a、31bは、必ずしも互いに完全に独立した島状である必要はない。図示したように、2本の線分31a、31bは、該線分31a、31b間に亘って、該線分31a、31bの高さよりも低い高さで形成された薄膜部31cによって接続された連続体として形成されることも好ましいことである。
【0111】
平行線32の線分31a、31bの線幅W1、W2は、各々10μm以下であることが好ましい。10μm以下であれば、通常視認できないレベルとなるので、透明性を向上する観点からより好ましい。各線分31a、31bの安定性も考慮すると、各線分31a、31bの線幅W1、W2は、各々2μm以上10μm以下の範囲であることが好ましい。
【0112】
なお、線分31a、31bの幅W1、W2とは、該線分31a、31b間において導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとし、更に該Zからの線分31a、31bの突出高さをY1、Y2としたときに、Y1、Y2の半分の高さにおける線分31a、31bの幅とすることができる。例えば、パターン3が上述した薄膜部31cを有する場合は、該薄膜部31cにおける最薄部分の高さをZとすることができる。なお、各線分31a、31b間における導電性材料の最薄部分の高さが0であるときは、線分31a、31bの線幅W1、W2は、基材11表面からの線分31a、31bの高さH1、H2の半分の高さにおける線分31a、31bの幅とすることができる。
【0113】
平行線32を構成する線分31a、31bの線幅W1、W2は、上述した通り極めて細いものとすることができるため、断面積を確保して低抵抗化を図る観点で、基材11表面からの線分31a、31bの高さH1、H2は高い方が望ましい。具体的には、線分31a、31bの高さH1、H2は、50nm以上5μm以下の範囲であることが好ましい。
【0114】
更に、平行線32の安定性を向上する観点から、H1/W1比、H2/W2比は、各々0.01以上1以下の範囲であることが好ましい。
【0115】
また、平行線32の細線化を更に向上する観点から、線分31a、31b間において導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さZ、具体的には薄膜部31cの最薄部分の高さZが10nm以下の範囲であることが好ましい。最も好ましいのは、透明性と安定性のバランスの両立を図るために、0<Z≦10nmの範囲で、薄膜部31cを備えることである。
【0116】
更に、平行線32の更なる細線化向上のために、H1/Z比、H2/Z比は、各々5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることが特に好ましい。
【0117】
線分31a、31bの配置間隔Iの範囲は、格別限定されず、ライン状液体の形成幅の設定により適宜設定することができる。例えば、配置間隔Iを、例えば、50μm以上、100μm以上、200μm以上、300μm以上、400μm以上、更には500μm以上という大きい値に設定することも好ましい。透明導電膜等を形成する場合などにおいては、配置間隔Iは、例えば、100μm以上〜1000μm以下の範囲とすることが好ましく、100μm以上〜500μm以下の範囲とすることが更に好ましい。
【0118】
なお、線分31a、31bの配置間隔Iとは、線分31a、31bの各最大突出部間の距離とすることができる。
【0119】
更にまた、線分31aと線分31bとに同様の形状(同程度の断面積)を付与することが好ましく、具体的には、線分31aと線分31bの高さH1とH2とを実質的に等しい値とすることが好ましい。これと同様に、線分31aと線分31bの線幅W1とW2とについても実質的に等しい値とすることが好ましい。
【0120】
線分31a、31bは、必ずしも平行である必要性はなく、少なくとも線分方向のある長さJに亘って、線分31a、31bが結合していなければ良い。好ましくは、少なくとも線分方向のある長さJに亘って、線分31a、31bが実質的に平行であることである。
【0121】
線分31a、31bの線分方向の長さJは、線分31a、31bの配置間隔Iの5倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。長さJ及び配置間隔Iは、パターン(ライン状液体)2の形成長さ及び形成幅に対応して設定することができる。
【0122】
また、線分31a、31bは、その線幅W1、W2がほぼ等しく、且つ、線幅W1、W2が2本線間距離(配置間隔I)に比して、十分に細いものであることが好ましい。
【0123】
更に、1本のライン状液体から生成されるパターン3を構成する線分31aと線分31bとは、同時に形成されたものであることが好ましい。
【0124】
平行線32は、各線分31a、31bが、下記(ア)〜(ウ)の条件を全て満たすことが特に好ましい。これにより、パターンが視認されにくくなり、透明性を向上できると共に、線分が安定化され、パターンの抵抗値を低下できる効果に優れる。
【0125】
(ア)各線分31a、31bの高さをH1、H2とし、該各線分間における最薄部分の高さをZとしたときに、5≦H1/Z、且つ5≦H2/Zであること。
(イ)各線分31a、31bの幅をW1、W2としたときに、W1≦10μm、且つW2≦10μmであること。
(ウ)各線分31a、31bの高さをH1、H2としたときに、50nm<H1<5μm、且つ50nm<H2<5μmであること。
【0126】
例えば上述したコーヒーステイン現象等を利用することにより、上述したような条件を満たす平行線を好適に形成することができる。
【0127】
線分31a、31bの一端側又は両端側の端部では、上述したように線分31a、31bが接続部(図11中、不図示)によって接続される。かかる接続部は、線分31a、31bを曲線的に延長させてなる部位ということもできる。
【0128】
以上の説明では、導電部3を構成する平行線32が、絶縁部4の長手方向に対して傾斜する方向に設けられる場合について示したが、これに限定されるものではない。例えば、導電部3を構成する平行線32は、絶縁部4の長手方向に対して直交する方向に設けられることも好ましいことである。以下に、導電部の構成例を図12に基づいて説明する。図12は、導電部の構成例を概念的に説明する平面図である。
【0129】
導電部の構成例としては、図12(a)に示すように、複数組の平行線パターン32を、絶縁部の長手方向に対して直交するストライプ状に配置して、導電部3を構成した例、図12(b)に示すように、複数組の平行線パターン32を、絶縁部の長手方向に対して直交する格子状に配置して、導電部3を構成した例がある。
【0130】
上記した何れの例においても、導電部3が絶縁部4と接する端部に、平行線32を構成する2本1組の細線の端部同士を円弧状に接続する接続部を有することにより、導電部3に隣接して設けられる絶縁部4の骨見えを容易に抑制できる効果が得られる。
【0131】
複数の平行線によるストライプ状のパターンにより導電部を形成する場合、該導電部を一つの電極として機能する観点では、例えば、1組2本の細線により構成された複数組の平行線を互いに電気的に接続するように、基材上に更なる導電性細線等の導電体を設けることも好ましいことである。一方、平行線による格子状のパターンにより導電部を形成する場合は、1方向に複数並列してなる平行線に対して交差するように設けられた平行線によって、1組2本の細線により構成された複数組の平行線を互いに電気的に接続することができる。
【0132】
導電性パターンには、必要に応じて焼成やメッキ等の後処理が施されることも好ましいことである。後処理は、導電部の平行線を構成する細線の導電性を向上する処理であることが好ましい。
【0133】
導電部にメッキを施す場合、電解メッキ、無電解メッキ等を好ましく用いることができ、特に電解メッキが好適である。
【0134】
次に本発明の導電性パターンの第9の実施態様を図13に基づいて説明する。
【0135】
図13に示すように、導電部3の一部を含む基材1上には、更なる絶縁部6がパターニングされている。ここで、更なる絶縁部6は、透明であることが好ましい。更なる絶縁部6を介して、該更なる絶縁部6の下に配置された導電部3が視認されることによって、更なる絶縁部6の骨見えを抑制することができる。図示するように、平行線32に付与された接続部33を被覆するように更なる絶縁部6を設けることも好ましいことである。
【0136】
また、図示するように、更なる絶縁部6を、絶縁部4の一部又は全部(図示の例では全部)と重なるように設けることも好ましい。これにより、絶縁部の範囲を拡張することができ、当該絶縁部に配線を敷く際などに有利になる。他の態様において、更なる絶縁部6は、絶縁部4とは異なる位置に設けてもよい。
【0137】
更なる絶縁部6は、例えば、導電部3の一部を含む基材1上に、インクジェット法により更なる絶縁部6をパターニングすることにより形成することができる。
【0138】
また、更なる絶縁部6によって被覆されていない導電部3にメッキ処理を施すことも好ましいことである。更なる絶縁部6が、メッキ処理により厚みを増す前の導電部3上に形成されていることにより、該更なる絶縁部6の導電部3に対する密着を安定化できる。
【0139】
以上に説明した導電性パターンの用途は格別限定されないが、タッチパネルや液晶表示装置等に特に好適に用いることができる。導電性パターンを構成する各々の導電部によって、例えば、タッチパネルや液晶表示装置等を構成するマトリックス電極等におけるX電極又はY電極などの電極を好適に構成することができる。
【0140】
以上の説明において、一つの態様について説明された構成は、他の態様に適宜適用することができる。
【実施例】
【0141】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
【0142】
(実施例1)
<インクの調製>
インク(機能性材料を含む液体)として、以下の組成のものを調製した。
・銀ナノ粒子(平均粒子径:20nm):0.054wt%
・界面活性剤(ビッグケミー社製「BYK348」):0.05wt%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(略称:DEGBE)(分散媒):20wt%
・水(分散媒):残量
【0143】
<パターン形成>
クリアハードコート層付きのPET(ポリエチレンテレフタレート)基材を50℃に保持し、クリアハードコート層表面に対してインクジェットヘッド(コニカミノルタ社製「KM512L」;標準液滴量42pl)を走査させて上記インクを吐出し、クリアハードコート層上に複数のライン状液体を形成した。絶縁部に対応する領域には、ライン状液体を形成しないようにした。
複数のライン状液体の各々(1本)は、乾燥する過程で1組の平行線(銀細線)になった。これら銀細線の端部同士は、平行線の生成と同時に生成された銀細線からなる接続部により円弧状に接続された。
このようにして、図2に示したような導電性パターンを形成した。この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ(距離):170μm
・絶縁部の帯幅B:29μm
・色相・・・導電部:L値84.76、a値0.17、b値−3.15
絶縁部:L値88.51、a値0.53、b値−4.24
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):7.69
・屈折率・・・導電部:1.58、絶縁部:1.61
色相はX−rite社製「SP−60」で測定した値であり、屈折率は島津社製「KPR−30」で測定した値である。
【0144】
得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真を図14に示した。
【0145】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、7人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0146】
(実施例2)
実施例1で形成された導電性パターンに対して更にインクジェットヘッド(コニカミノルタ社製「KM512L」;標準液滴量42pl)を走査させて、前記導電性パターンの導電部を構成する複数の平行線と90°で交差するように、複数のライン状液体を描画した。これらのライン状液体の各々は、乾燥させることにより、縁に銀ナノ粒子が堆積され、平行線になった。即ち、実施例1で形成された複数の平行線上に、これらと交差する更なる平行線を形成し、全体として格子状パターンを呈する導電性パターンを形成した。
このようにして、図6に示したような導電性パターンを形成した。
この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ:170μm
・絶縁部の帯幅B:29μm
・色相・・・導電部:L値84.76、a値0.17、b値−3.15
絶縁部:L値88.51、a値0.53、b値−4.24
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):7.69
・屈折率・・・導電部:1.58、絶縁部:1.61
【0147】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、7人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0148】
(実施例3)
実施例1において、ライン状液体を形成する際のインクの付与量を調整して、細線間のピッチが160μmである平行線と、細線間のピッチが170μmである平行線とがランダムに並設された導電部を形成した。
このようにして、図3に示したような導電性パターンを形成した。即ち、径が160μmである円弧状の接続部と、径が170μmである円弧状の接続部とが、導電部3が絶縁部4と接する端部に沿ってランダムに配置された導電性パターンを形成した。
この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ:160μm、170μm
・絶縁部の帯幅B:29μm
・色相・・・導電部:L値85.10、a値0.23、b値−3.31
絶縁部:L値88.51、a値0.53、b値−4.24
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):6.29
・屈折率・・・導電部:1.59、絶縁部:1.61
【0149】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、8人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0150】
(実施例4)
実施例1において、インクジェットヘッドを帯幅600μmの絶縁部に対応する領域に対して走査させる際に、絶縁部の両側の導電部から50μm離間する領域に複数のライン状液体を断片的に形成した。断片的に形成されたライン状液体の各々は、乾燥する過程で中空楕円状のダミー導電性パターンになった。
このようにして、図4に示したような導電性パターンを形成した。即ち、絶縁部にダミー導電性パターンを有する導電性パターンを形成した。
この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ:170μm
・絶縁部の帯幅B:600μm
・色相・・・導電部:L値84.76、a値0.17、b値−3.15
絶縁部(ダミー導電性パターン含む):L値85.90、a値0.36、b値−3.60
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):0.77
・屈折率・・・導電部:1.58、絶縁部(ダミー導電性パターン含む):1.59
【0151】
得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真を図15に示した。
【0152】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、8人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0153】
(実施例5)
実施例1において、ライン状液体の形成長さを1本ごとに調整して、各々の導電部が、非接触状態で互いに噛み合うように配置されるようにした。具体的には、各々の導電部を構成する互いに並列された平行線が、1つの平行線おきに、絶縁部側に突出するようにし、各々の導電部の突出する平行線同士を非接触状態で互いに噛み合うように配置した。
このようにして、図7に示したような導電性パターンを形成した。即ち、非直線形状の絶縁部を有する導電性パターンを形成した。この絶縁部は、所定の蛇行パターンを周期的に繰り返した形状を有している。
この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ:170μm
・絶縁部の帯幅B:72μm
・絶縁部の蛇行の振幅A:1mm
・色相・・・導電部:L値84.76、a値0.17、b値−3.15
絶縁部:L値88.51、a値0.53、b値−4.24
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):7.69
・屈折率・・・導電部:1.58、絶縁部:1.61
【0154】
得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真を図16に示した。
【0155】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、9人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0156】
(実施例6)
実施例6において、ライン状液体の形成長さを調整し、図8に示したような導電性パターンを形成した。即ち、非直線形状の絶縁部を有する導電性パターンを形成した。この絶縁部は、周期性を有さない蛇行形状を有している。
この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ:170μm
・絶縁部の帯幅B:72μm
・絶縁部の蛇行の振幅A:500μm
・色相・・・導電部:L値84.76、a値0.17、b値−3.15
絶縁部:L値88.51、a値0.53、b値−4.24
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):7.69
・屈折率・・・導電部:1.58、絶縁部:1.61
【0157】
得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真を図17に示した。
【0158】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、10人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0159】
(実施例7)
実施例1において、ライン状液体の端部に付与する液滴量を、中央部(通常部)の1.5倍に設定した。
このようにして、図10に示したような導電性パターンを形成した。即ち、平行線を構成する細線間のピッチよりも、当該平行線に付与される円弧状の接続部の径を大きく設けた。
この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ:170μm
・絶縁部の帯幅B:60μm
・色相・・・導電部:L値84.76、a値0.17、b値−3.15
絶縁部:L値88.51、a値0.53、b値−4.24
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):7.69
・屈折率・・・導電部:1.58、絶縁部:1.61
【0160】
得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真を図18に示した。
【0161】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、7人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0162】
(実施例8)
実施例1において、絶縁部の帯幅を100μmに調整し、該絶縁部に対して、導電部と屈折率、色相が同等のパターンを形成可能なインク(薄い黒色染料含有インク)をダミーインクとして塗布した。
このようにして、図4に示したような導電性パターンを形成した。即ち、絶縁部4には、導電部と屈折率、色相が同等のダミーパターンが形成されている。ダミーパターンは、導電部を構成する平行線の延長線上に配置した。
この導電性パターンは、具体的には下記の条件で形成された。
・平行線を構成する細線間のピッチ:170μm
・絶縁部の帯幅B:100μm
・色相・・・導電部:L値84.76、a値0.17、b値−3.15
絶縁部(ダミー導電性パターン含む):L値85.81、a値0.21、b値−3.30
・導電部と絶縁部の色差(ΔEab):0.56
・屈折率・・・導電部:1.58、絶縁部(ダミー導電性パターン含む):1.59
【0163】
得られた導電性パターンの光学顕微鏡写真を図19に示した。
【0164】
<評価>
得られた導電性パターンを10人で目視観察したところ、7人が絶縁部を視認できないと評価した。
【0165】
なお、図14図19に示した光学顕微鏡写真において、黒で示される線は、絶縁部の位置を示すために便宜上付加された補助線であり、実際の導電性パターンに形成されたものではない。
【符号の説明】
【0166】
1:基材
2:導電性パターン
3:導電部
31a、31b:細線(線分)
32:平行線
33、33α、33β:接続部
4:絶縁部
41:ダミーパターン
42:ダミー導電性パターン
5:ライン状液体
51a、51b:長さ方向に沿う縁
51c:中央部
51d:端部の縁
6:更なる絶縁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】