特表-16157531IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立建機株式会社の特許一覧
<>
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000003
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000004
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000005
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000006
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000007
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000008
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000009
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000010
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000011
  • 再表WO2016157531-作業機械の油圧制御装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年10月6日
【発行日】2017年12月7日
(54)【発明の名称】作業機械の油圧制御装置
(51)【国際特許分類】
   F15B 11/17 20060101AFI20171110BHJP
   E02F 9/22 20060101ALI20171110BHJP
【FI】
   F15B11/17
   E02F9/22 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
【出願番号】特願2017-509131(P2017-509131)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年4月3日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇田川 勉
(72)【発明者】
【氏名】田中 宏明
(72)【発明者】
【氏名】釣賀 靖貴
(72)【発明者】
【氏名】中村 和則
【テーマコード(参考)】
2D003
3H089
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB02
2D003AB03
2D003AB04
2D003BA01
2D003BA05
2D003BB02
2D003BB03
2D003CA02
2D003CA10
2D003DA04
2D003DB05
2D003FA02
3H089AA73
3H089AA74
3H089BB01
3H089BB15
3H089BB30
3H089CC01
3H089CC08
3H089CC12
3H089DA03
3H089DA07
3H089DA13
3H089DB02
3H089DB17
3H089DB43
3H089EE36
3H089GG02
3H089JJ02
(57)【要約】
省エネルギ性が高く、特殊作業にも対応可能な、より汎用性の高い作業機械の油圧制御装置の提供。
本発明に係る作業機械の油圧制御装置は、複数の油圧ポンプ(11,12,13)のそれぞれに並列に複数接続され、油圧ポンプからの圧油をそれぞれ対応するアクチュエータ(4,5,6,50)へ供給する複数の方向制御弁(31,32,・・・)と、オペレータが操作量を入力する操作装置(110,120,130,140)と、複数の油圧ポンプと複数の方向制御弁の接続に関する優先順位を記憶する接続マップ(182)と、この接続マップと操作信号に基づきポンプとアクチュエータとの接続状態を制御するコントローラ(100)を備えたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原動機と、
前記原動機により駆動される複数の油圧ポンプと、
前記複数の油圧ポンプのそれぞれに複数並列に接続され、前記油圧ポンプから吐出された圧油を前記複数のアクチュエータのうち所定のアクチュエータへと導く複数の方向制御弁と、
前記複数の油圧ポンプから吐出され、前記複数の方向制御弁によって導かれる圧油によって駆動する複数のアクチュエータと、
前記複数のアクチュエータによってそれぞれ動作する複数の作業部材と、
前記複数のアクチュエータを駆動するためにオペレータが操作し、この操作量に応じた操作信号を出力する複数の操作装置と、
前記複数の操作装置からの操作信号を入力し、この複数の操作信号に基づき前記複数の油圧ポンプに対するポンプ制御信号と前記複数の方向制御弁に対する弁駆動信号を算出し、前記ポンプ制御信号を前記複数の油圧ポンプに対し出力するとともに、前記弁駆動信号を前記複数の方向制御弁に対し出力する制御装置とを備えた作業機械の油圧制御装置において、
前記制御装置が、
前記複数の油圧ポンプが吐出した圧油を前記複数のアクチュエータへ供給することに関する優先順位をマップとして格納した記憶部を有し、前記複数の操作装置から入力した操作信号と前記記憶部に格納したマップとを対応させて、前記複数の油圧ポンプそれぞれが吐出した圧油を前記複数のアクチュエータのうちどのアクチュエータに対し供給するかを決定することを特徴とする作業機械の油圧制御装置。
【請求項2】
請求項1記載の作業機械の油圧制御装置において、
前記優先順位が、
前記複数の油圧ポンプのそれぞれが前記複数のアクチュエータに対しいずれのアクチュエータへ吐出した圧油を優先的に供給すべきかを順位付けした第1優先順位と、
前記アクチュエータに対する第1優先順位が等しいときに当該アクチュエータがいずれの油圧ポンプから優先的に圧油の供給を受けるかを順位付けした第2優先順位の2種類であることを特徴とする作業機械の油圧制御装置。
【請求項3】
請求項2記載の作業機械の油圧制御装置において、
前記作業機械が少なくともブーム、アーム、アタッチメントからなるフロント部材と、旋回体とを備えた油圧ショベルであり、
前記アタッチメント及び旋回体を駆動するアクチュエータには特定の1つの前記油圧ポンプからのみ優先的に圧油の供給が行われるように当該特定の油圧ポンプの前記第1優先順位が1番に設定され、
前記ブーム及びアームを駆動するアクチュエータには、前記特定の油圧ポンプに対する前記第1優先順位が前記アタッチメント及び前記旋回体よりも下位に設定され、かつ、前記第2優先順位が設定されることを特徴とする作業機械の油圧制御装置。
【請求項4】
請求項1記載の作業機械の油圧制御装置において、
複数の作業内容又は使用するアタッチメントの種類を前記制御装置へ入力するモード切替装置を設け、
前記作業内容又は使用するアタッチメントに対応するように前記複数の油圧ポンプと前記複数のアクチュエータ間の優先順位に関する複数のマップを前記記憶部に格納し、
前記制御装置が前記モード切替装置からの信号に基づき、前記複数のマップの中から対応するマップを選択することを特徴とする作業機械の油圧制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のアクチュエータを備え、前記複数のアクチュエータの複合操作が可能な油圧ショベル等の作業機械の油圧制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等に代表される建設機械等の作業機械の油圧制御装置として、複数の油圧ポンプと複数のアクチュエータとを複数の方向制御弁(一般にコントロールバルブと呼ばれ、圧油の流れる方向を切り替える機能と、流路を絞る機能を有する弁)を介して接続する構成を有する油圧制御装置が知られている。そのような油圧制御装置にあっては、オペレータの操作性を向上すべく様々な技術が開発されており、この種の従来技術として、例えば特許文献1に示されるものが挙げられる。この特許文献1には、複数のポンプと複数のアクチュエータが、パラレル接続された複数の方向制御弁を介して接続されている。この特許文献1に記載の技術によれば、掘削作業等に代表される油圧ショベルの通常の作業において、特に操作性を確保しつつ低燃費を実現できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−241803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載の技術によれば、特に、掘削作業に代表されるような通常の作業において油圧ショベルの操作性及び省エネ等の性能を向上させることが可能ではあるが、特許文献1に記載の発明は油圧回路の構成そのものや油圧機器等のハードウェアに依存しており、例えば動作させるアクチュエータの組合せ、すなわち種々の複合動作に対して性能を満足させることが難しく、また、更なる性能向上を指向した改良はハードウェアの変更を伴うため時間的にもコスト的にも容易に行うことができない。さらに、例えば掘削作業、均し作業といった異なる作業に対する性能の維持あるいは向上、特殊な用途に用いられるアタッチメント(例えば、グラップルなど)への対応等にあたってもハードの変更が必要となる。
【0005】
本発明は、上述した従来技術における実情からなされたもので、その目的は、種々の複合動作に対しても操作性や省エネルギ性等の性能要件を満たすことができ、また、性能向上のための改良、あるいは、種々の異なる作業、特殊なアタッチメントの使用に際してもハードウェアの変更を要することなく容易に対応可能な汎用性の高い作業機械の油圧制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明は、原動機と、前記原動機により駆動される複数の油圧ポンプと、前記複数の油圧ポンプのそれぞれに複数並列に接続され、前記油圧ポンプから吐出された圧油を前記複数のアクチュエータのうち所定のアクチュエータへと導く複数の方向制御弁と、前記複数の油圧ポンプから吐出され、前記複数の方向制御弁によって導かれる圧油によって駆動する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータによってそれぞれ動作する複数の作業部材と、前記複数のアクチュエータを駆動するためにオペレータが操作し、この操作量に応じた操作信号を出力する複数の操作装置と、前記複数の操作装置からの操作信号を入力し、この複数の操作信号に基づき前記複数の油圧ポンプに対するポンプ制御信号と前記複数の方向制御弁に対する弁駆動信号を算出し、前記ポンプ制御信号を前記複数の油圧ポンプに対し出力するとともに、前記弁駆動信号を前記複数の方向制御弁に対し出力する制御装置とを備えた作業機械の油圧制御装置において、前記制御装置が、前記複数の油圧ポンプが吐出した圧油を前記複数のアクチュエータへ供給することに関する優先順位をマップとして格納した記憶部を有し、前記複数の操作装置から入力した操作信号と前記記憶部に格納したマップとを対応させて、前記複数の油圧ポンプそれぞれが吐出した圧油を前記複数のアクチュエータのうちどのアクチュエータに対し供給するかを決定することを特徴とする。
【0007】
このように構成した本発明では、操作装置から入力した操作信号と制御装置の記憶部に格納したマップとを対応させて、圧油を供給する油圧ポンプとこの圧油によって駆動するアクチュエータとの組合せが決定され、この組合せに基づき各油圧ポンプのポンプ制御信号、および、各方向制御弁に対する弁駆動信号が算出され、これらの制御信号により各油圧ポンプ及び各方向制御弁が駆動し、対応するアクチュエータが動作する。
【0008】
ここで、マップには、使用する各油圧ポンプの最大吐出量、最大吐出圧や、各アクチュエータの形状、最大動作速度等に基づく必要流量等を考慮し、各油圧ポンプが圧油を供給すべきアクチュエータの優先順位を任意に設定することができる。
【0009】
マップから選択される油圧ポンプとアクチュエータとの組合せは操作信号に対応して選択されるため、1つのアクチュエータの動作又は複数のアクチュエータによる複合動作に関わらず操作性や省エネ等の性能を確保することができる。また、油圧ポンプや方向制御弁、アクチュエータ等の油圧機器の仕様が変更された場合、あるいは、作業機械を形成するブーム、アーム等のフロント作業部材、旋回体、走行体等が設計変更された場合、主となる作業内容が変更となった場合、特殊なアタッチメントを使用する場合であっても、マップの設定を修正するだけで性能を維持、あるいは、向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る作業機械の油圧制御装置は、種々の複合動作に対しても操作性や省エネルギ性等についての性能を満たすことができ、また、性能向上のための改良、あるいは、種々の異なる作業、特殊なアタッチメントの使用に際してもハードウェアの変更を要することなく容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る油圧制御装置の第1実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルの側面図である。
図2】本発明の第1実施形態を示す電気・油圧回路図である。
図3】第1実施形態に係る油圧制御装置の動作に関する、コントローラにおける処理手順を示すフローチャートである。
図4】第1実施形態に係る油圧制御装置が有する記憶部が記憶する接続マップの一例を示す図である。
図5】ブーム、旋回複合操作、ブーム、アーム複合操作、ブーム、アーム、バケット複合操作、又は、ブーム、アーム、バケット、旋回複合動作における、第1実施形態に係る油圧制御装置が有する記憶部が記憶する接続マップを示す図である。
図6】本発明の第2実施形態に係る油圧制御装置の動作に関する、コントローラにおける処理手順を示す図である。
図7】本発明の第3実施形態に係る、油圧制御装置の動作に関する、コントローラにおける処理手順の一例を示す図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る、油圧制御装置の動作に関する、コントローラにおける処理手順の一例を示す図である。
図9】本発明の第4実施形態に係る、油圧制御装置の動作に関する、コントローラにおける処理手順を示す図である。
図10】本発明の第5実施形態に係る、油圧制御装置の動作に関する、コントローラにおける処理手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る作業機械の油圧制御装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0013】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る油圧制御装置が備えられる作業機械は、例えば油圧ショベルである。図1は本発明に係る油圧制御装置が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。図1に示す油圧ショベルは、走行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2と、この旋回体2に取り付けられるフロント作業機、すなわち作業装置3とを備えている。作業装置3は旋回体2に上下方向に回動可能に取り付けられるブーム4と、このブーム4に上下方向に回動可能に取り付けられるアーム5と、このアーム5に上下方向に回動可能に取り付けられるバケット6とを有する。また、この作業装置3は、ブーム4を作動させるブームシリンダ7、アーム5を作動させるアームシリンダ8、及びバケット6を作動させるバケットシリンダ9を有する。また、旋回体2は図2に示す旋回モータ50により走行体1に対し旋回動作を行うようになっている。さらに、旋回体2上の前側には、運転室10が設けられている。
【0014】
図1に示す油圧ショベルに備えられる第1実施形態に係る油圧制御装置は、図2に示すように、原動機、例えばエンジン14によって駆動される第1油圧ポンプ11、第2油圧ポンプ12、及び第3油圧ポンプ13と、第1油圧ポンプ11の傾転角(吐出容量)を制御する第1油圧ポンプ用レギュレータ11a、第2油圧ポンプ12の傾転角を制御する第2油圧ポンプ用レギュレータ12a、及び第3油圧ポンプ13の傾転角を制御する第3油圧ポンプ用レギュレータ13aと、第1油圧ポンプ用レギュレータ11aに対し目標傾転角となるように制御圧を出力する第1油圧ポンプ用制御弁11b、第2油圧ポンプ油圧用レギュレータ12aに対し制御圧を出力する第2油圧ポンプ用制御弁12b、及び第3油圧ポンプ用レギュレータ13aに対し制御圧を出力する第3油圧ポンプ用制御弁13bとを有している。
【0015】
また、この第1実施形態は、第1油圧ポンプ11に対し第1ブーム用方向制御弁21、第2アーム用方向制御弁32、バケット用方向制御弁41が管路16を介してそれぞれ並列に接続され、それぞれの方向制御弁の上流側には第1ブーム用圧力制御弁26、第2アーム用圧力制御弁36、バケット用圧力制御弁46が接続されている。
【0016】
また、第2油圧ポンプ12に対し、第2ブーム用方向制御弁22、第1アーム用方向制御弁31、予備方向制御弁61が管路17を介してそれぞれ並列に接続され、それぞれの方向制御弁の上流側には、第2ブーム用圧力制御弁27、第1アーム用圧力制御弁37、予備圧力制御弁66が接続されている。
【0017】
また、第3油圧ポンプ13に対し、第3ブーム用方向制御弁23、第3アーム用方向制御弁33、旋回モータ用方向制御弁51が管路18を介してそれぞれ並列に接続され、それぞれの方向制御弁の上流側には、第3ブーム用圧力制御弁28、第3アーム用圧力制御弁38、旋回モータ用圧力制御弁56が接続されている。
【0018】
また、第1実施形態は、ブームシリンダ7を操作するブーム操作装置110と、アームシリンダ8を操作するアーム操作装置120と、バケットシリンダ9を操作するバケット操作装置130と、旋回モータ50を操作する旋回操作装置140と、それぞれの操作装置信号が入力されるコントローラ100を備えている。
【0019】
また、第1ブーム用方向制御弁21、第2ブーム用方向制御弁22、第3ブーム用方向制御弁23は、管路24及び25を介してブーム用シリンダ7に接続され、第1アーム用方向制御弁31、第2アーム用方向制御弁32、第3アーム用方向制御弁33は、管路34及び35を介してアームシリンダ8に接続され、旋回用方向制御弁51は、管路54及び55を介して旋回モータ50に接続され、バケット用方向制御弁41は管路44及び45を介してバケット用シリンダ9に接続される。
【0020】
図3に示すようにコントローラ100は、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回モータ50の各アクチュエータとこれらのアクチュエータへ圧油を供給する第1油圧ポンプ11、第2油圧ポンプ12、第3油圧ポンプ13との接続関係についての優先順位を設定した接続マップ102と、オペレータが操作するブーム用操作装置110、アーム用操作装置120、バケット用操作装置130、旋回用操作装置140からの指示信号Piに基づくブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回モータ50の必要流量Qを算出するブーム必要流量算出器111、アーム必要流量算出器121、バケット必要流量算出器131、旋回必要流量算出器141とを有する。また、接続マップ102に基づく各アクチュエータ7,8,9,50と各油圧ポンプ11,12,13との接続関係、および、各必要流量算出器111,121,131,141からの各アクチュエータへの必要流量Qを入力し、それぞれの油圧ポンプ11,12,13が各アクチュエータ7,8,9,50に対し供給すべき目標流量QBm1,QBm2,QBm3,QAm1,QAm2,QAm3,QBk,QSwを算出するブーム目標流量算出器112、アーム目標流量算出器122、バケット目標流量算出器132、旋回目標流量算出器142を有する。さらに、各目標流量算出器112,122,132,142からの各目標流量QBm1,QBm2,QBm3,QAm1,QAm2,QAm3,QBk,QSw及び各シリンダ7,8,9の動作速度、および旋回モータ50の旋回速度を入力し、各アクチュエータ7,8,9,50に供給される圧油の目標駆動圧力を算出し目標駆動圧信号PBm1,PBm2,PBm3,PAm1,PAm2,PAm3,PBk,PSwを出力するブーム目標圧算出器113、アーム目標圧算出器123、バケット目標圧算出器133、旋回目標圧算出器143を有する。なお、各目標駆動圧力信号PBm1,PBm2,PBm3,PAm1,PAm2,PAm3,PBk,PSwは各方向制御弁21,22,23,31,32,33,46,56の上流に設けた各圧力制御弁26,27,28,36,37,38,46,56に出力され、各アクチュエータ7,8,9,50への駆動圧が制御される。また、各目標流量算出器112,122,132,142からの目標流量QBm1,QBm2,QBm3,QAm1,QAm2,QAm3,QBk,QSwを入力し、各方向制御弁の21,22,23,31,32,33,46,56の開口面積を算出し、この算出結果に基づくスプール駆動信号を出力するブーム用方向制御弁制御量算出器(スプール制御)114、アーム用方向制御弁制御量算出器124、バケット用方向制御弁制御量算出器134、旋回用方向制御弁制御量算出器144を有する。また、各目標駆動圧力PBm1,PBm2,PBm3,PAm1,PAm2,PAm3,PBk,PSwを入力し、各油圧ポンプ11,12,13からの目標吐出圧力P1,P2,P3を算出する第1ポンプ目標圧算出器151、第2ポンプ目標圧算出器152、第3ポンプ目標篤算出器153を備え、これら各目標圧となる各ポンプレギュレータ11a、12a、13aに対応するポンプ指令信号qref1、qref2、qref3を出力する。
【0021】
上述した接続マップ102は、油圧ショベルの使用方法や動作頻度等予め入手した情報に基づき各アクチュエータ7,8,9,50と各油圧ポンプ11,12,13との接続についての優先順位が設定される。図4に、油圧ポンプ及びアクチュエータの接続マップの一例を示す。第1列目はアクチュエータの種類を表し、第1行目は油圧ポンプの種類を表す。図4に示す接続マップの一例は、第1油圧ポンプ11、第2油圧ポンプ12、第3油圧ポンプ13が吐出したそれぞれの圧油をブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回モータ50のいずれに供給するかを表したマップであり、表内に記載されたP1〜P3は油圧ポンプに対するアクチュエータの優先順位を示す。ここで、P1〜P3の数字が小さいほど、優先順位が高いことを示す。例えば、図4に示す接続マップ102において、第3油圧ポンプ13から吐出される圧油が供給されるアクチュエータの優先順位は、旋回モータ50、アームシリンダ8、ブームシリンダ7の順となる。
【0022】
さらに、表内に記載された(1)〜(3)は、P1〜P3で記載される優先順位が同一だったときの優先順位、すなわち特定のアクチュエータに対する油圧ポンプの優先順位(以下、「第2優先順位」と呼ぶ)を示す。例えば、図4において、アームシリンダ8に対しては第1〜3油圧ポンプ11〜13のいずれの優先順位も2番目、すなわちP2であるが、実際のアームシリンダ8の駆動に際しては、P2(1)と記載された第3油圧ポンプ13、P2(2)と記載された第1油圧ポンプ11、P2(3)と記載された第2油圧ポンプ12の順に第2優先順位が割り当てられる。したがって、アームシリンダ8を駆動させる場合、第3油圧ポンプ13、第1油圧ポンプ11、第2油圧ポンプ12の順にアームシリンダ8に割り当てられる。
【0023】
このように構成した第1実施形態による演算処理と各機器の動作について、以下説明する。
【0024】
〔ブーム、旋回複合操作〕
最初にブームと旋回との複合操作を例に説明する。
オペレータが図3に示すブーム用操作装置110と旋回用操作装置140を操作すると、コントローラ100では、入力された操作量信号Piに基づきブーム必要流量算出器111及び旋回必要流量算出器141がブームシリンダ7及び旋回モータ50の動作に必要な必要流量Qを算出する。
【0025】
また、ブーム、旋回複合操作においては、図5に記載された接続マップ(a)に[ ]で示したように、ブームシリンダ7に対しては第2油圧ポンプ12が選択され、旋回モータ50に対しては第3油圧ポンプ13が選択される。なお、図5(a)において、ブームシリンダ7に対し第1ポンプ11がP3(1)と記載され、第3油圧ポンプ13がP3(2)と記載されているが、これはブームシリンダ7に対して第2油圧ポンプ12からの供給流量が不足する場合、第2油圧ポンプ12に加え第1油圧ポンプ11、第3油圧ポンプ13の順に選択されることを示している。但し、本例では説明を簡単にするために、ブームシリンダ7へ供給すべき流量が第2ポンプ12からの流量で充分な状況を前提に説明する。これらの接続情報及び操作信号Piに基づき、図3に示すブーム目標流量算出器112及び旋回目標流量算出器142により、第2油圧ポンプ12からブームシリンダ7へ供給すべき目標流量QBm2、および、第3油圧ポンプ13から旋回モータ50へ供給すべき目標流量QSwが算出される。
【0026】
そして、ブームシリンダ7に対する目標流量QBm2及び図示しない速度センサによって検出されるブームシリンダ7の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すブーム目標圧算出器113によりブームシリンダ7の目標駆動圧PBm2が算出され、該目標駆動圧PBm2に基づき第2ポンプ目標圧算出器152により第2油圧ポンプ12の目標吐出圧P2が算出され、この目標吐出圧P2となるように、第2油圧ポンプ12用のポンプレギュレータ12aに対しポンプ指令信号qref2が出力され、この指令信号qref2に応じて第2油圧ポンプ12の傾転角すなわち吐出流量が制御される。
【0027】
また、旋回モータ50に対する目標流量QSw及び図示しない速度センサによって旋回モータ50の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示す旋回目標圧算出器143により旋回モータ50の目標駆動圧PSwが算出され、該目標駆動圧PSwに基づき第3ポンプ目標圧算出器153により第3油圧ポンプ13の目標吐出圧P3が算出され、この目標吐出圧P3となるように第3油圧ポンプ13用のレギュレータ13aに対しポンプ指令信号qref3が出力され、この指令信号qref3に応じて第3油圧ポンプ13の傾転角すなわち吐出量が制御される。
【0028】
一方で、ブーム目標圧算出器113及び旋回目標圧算出器143により算出された目標駆動圧PBm2,PSwに基づき第2ブーム用圧力制御弁27及び旋回モータ用圧力制御弁56が制御される。また、ブーム目標流量算出器112及び旋回目標流量算出器142により算出された目標流量QBm2,QSwに基づき、第2ブーム用方向制御弁22及び旋回用方向制御弁51の開口面積が、ブーム用方向制御弁制御量算出器114及び旋回用方向制御弁制御量算出器144により算出され、これに応じたスプール駆動信号が第2ブーム用方向制御弁22及び旋回用方向制御弁51に出力されて各スプールが動作し目標となる開口面積となるように制御される。
【0029】
このように、ブーム、旋回複合操作においては、ブームシリンダ7の駆動には第2油圧ポンプ12が使用され、旋回モータ50の駆動には第3油圧ポンプ13が使用され、第2ブーム用方向制御弁22がスプール駆動制御部114からの駆動信号に応じて作動しブームシリンダ7へ圧油を供給し、また、旋回用方向制御弁51がスプール駆動制御部144からの駆動信号に応じて作動し、旋回モータ50へ圧油が供給される。なお、その他の方向制御弁はスプール中立位置を保持する。
【0030】
以上説明したように、旋回及びブーム上げの複合動作時においては、ブーム用操作装置110及び旋回用旋回装置140からの操作信号Piに応じた量の圧油が第2油圧ポンプ12及び第3油圧ポンプ13から吐出され、この吐出された圧油が第2油圧ポンプ12及び第3油圧ポンプ13からブームシリンダ7及び旋回モータ50に供給される間に、流量制御のためアクチュエータに実質的に供給されずにタンクに戻る、いわゆる余剰油による損失(ブリードオフ損失)や、1つの油圧ポンプから複数のアクチュエータに圧油を供給する際に分流弁等において生ずる圧損等に起因する損失(メータイン損失)がなく、エネルギ伝達効率の高い油圧ショベルの駆動が可能となる。
【0031】
〔ブーム、アーム複合操作〕
次に、ブームとアームの複合操作について説明する。
オペレータが図3に示すブーム用操作装置110とアーム用操作装置120を操作すると、コントローラ100にブーム及びアームの動作指令としての操作信号Piが入力される。コントローラ100では、入力された操作信号Pi及び接続マップ102に記憶された情報に応じて、ブーム必要流量算出器111及びアーム必要流量算出器121が、それぞれブームシリンダ7及びアームシリンダ8への必要流量を算出する。
【0032】
ブーム、アーム複合操作においては、図5に記載された接続マップ(b)に示されるように、ブーム7の動作には第2油圧ポンプ12が使用され、アーム8の動作には第1油圧ポンプ11及び第3油圧ポンプ13が使用される。なお、操作信号Piの大きさによってはブームシリンダ7への圧油が第1油圧ポンプ11及び第3油圧ポンプ13からも供給しなければならない状況やアームシリンダ8への圧油が第2油圧ポンプ12からも供給しなければならない状況も起こり得るが、説明を簡単にするためにブームシリンダ7に対しては1個の油圧ポンプから、アームシリンダ8に対しては2個の油圧ポンプから供給される状況を前提に説明する。
【0033】
コントローラ100は、接続情報及び必要流量Qに基づき、図3に示すブーム目標流量算出器112及びアーム目標流量算出器122により、第2油圧ポンプ12からブームシリンダ7へ供給すべき目標流量QBm2と、第1油圧ポンプ11からアームシリンダ8へ供給すべき目標流量QAm1及び第3油圧ポンプ13からアームシリンダ8へ供給すべき目標流量QAm3が算出される。
【0034】
そして、ブームシリンダ7への目標流量QBm2及び図示しない速度センサによって検出されるブームシリンダ7の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すブーム目標圧算出器113によりブームシリンダ7の目標駆動圧PBm2が算出され、該目標駆動圧PBm2に基づき第2ポンプ目標吐出圧算出器152により第2油圧ポンプ12の目標吐出圧P2が算出され、この目標吐出圧P2となるように第2油圧ポンプ12用のレギュレータ12aに対しポンプ指令信号qref2が出力され、第2油圧ポンプ12の傾転角が制御される。
【0035】
また、アームシリンダ8の目標流量QAm1,QAm3及び図示しない速度センサによって検出されるアームシリンダ8の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すアーム目標圧算出器123によりアームシリンダ8の目標駆動圧PAm1,PAm3が算出され、該目標駆動圧PAm1,PAm3に基づき第1ポンプ目標圧算出器151及び第3ポンプ目標圧算出器153により第1油圧ポンプ11及び第3油圧ポンプ13の目標吐出圧P1,P3が算出され、この目標吐出圧P1,P3となるように第1油圧ポンプ11及び第3油圧ポンプ13用の各レギュレータ11a,13aに対しポンプ指令信号qref1,qref3が出力され、第1油圧ポンプ11及び第3油圧ポンプ13の傾転角が制御される。
【0036】
一方で、ブーム目標圧算出器113及びアーム目標圧算出器123により算出された目標駆動圧PBm2,PAm1,PAm3に基づき第2ブーム用圧力制御弁27、第2アーム用圧力制御弁36、第3アーム用圧力制御弁38が制御される。また、ブーム目標流量算出器112及びアーム目標流量算出器122により算出された目標流量QBm2,QAm1,QAm3に基づき、第2ブーム用方向制御弁22、第1アーム用方向制御弁31及び第3アーム用方向制御弁33の目標となる開口面積が各方向制御弁制御量算出器114,124によって算出され、これに応じたスプール駆動信号が出力される。
【0037】
これにより、ブーム及びアームの複合動作時においても、ブーム用操作装置110、アーム用操作装置120からの操作信号Piに応じた量の圧油が第1油圧ポンプ11、第2油圧ポンプ12、第3油圧ポンプ13からブームシリンダ7及びアームシリンダ8に供給される間に、流量制御のためアクチュエータに実質的に供給されずにタンクに戻る、いわゆる余剰油による損失(ブリードオフ損失)や、1つのポンプから複数のアクチュエータに圧油を供給する際に起こる圧油の分流による損失(メータイン損失)がなく、エネルギ伝達効率の高い油圧ショベルの駆動が可能となる。
【0038】
〔ブーム、アーム、バケット複合操作〕
次に、ブーム、アーム、バケットの複合操作について説明する。
オペレータが図3に示すブーム用操作装置110とアーム用操作装置120とバケット用操作装置130とを操作すると、コントローラ100にブーム動作、アーム動作及びバケット動作としての操作信号Piが入力され、コントローラ100では、入力された操作量信号Pi及び接続マップ102に記憶された情報に応じて、ブーム必要流量算出器111、アーム必要流量算出器121及びバケット必要流量算出器131がブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9への必要流量Qを算出する。
【0039】
ブーム、アーム、バケット複合操作においては、図5に記載された接続マップ(c)に示されるように、ブームシリンダ7の駆動には第2油圧ポンプ12が使用され、バケットシリンダ9の駆動には第1油圧ポンプ11が使用され、アームシリンダ8の駆動には第3油圧ポンプ13が優先的に使用され、流量が不足する場合には第1油圧ポンプ11がバケットシリンダ9の駆動と併用して用いられるが、本説明では第3油圧ポンプ13単独での使用を対象に説明する。コントローラ100は、接続情報及び必要流量Qに基づき、ブーム目標流量算出器112及びアーム目標流量算出器122、バケット目標流量算出器132により、第2油圧ポンプ12からブームシリンダ7へ供給すべき目標流量QBm2、第3油圧ポンプ13からアームシリンダ8へ供給すべき目標流量QAm3、第1油圧ポンプ11からバケットシリンダ9へ供給すべき目標流量QBkが算出される。
【0040】
そして、ブームシリンダ7への目標流量QBm2及び図示しない速度センサによって検出されるブームシリンダ7の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すブーム目標圧算出器113によりブームシリンダ7の目標駆動圧PBm2が算出され、該目標駆動圧PBm2に基づき第2ポンプ目標圧算出器152により第2油圧ポンプ12の目標吐出圧P2が算出され、この目標吐出圧P2となるように第2油圧ポンプ12用のレギュレータ12aに対しポンプ指令信号qref2出力され、第2油圧ポンプ12の傾転角が制御される。
【0041】
また、アームシリンダ8への目標流量QAm3及び図示しない速度センサによって検出されるアームシリンダ8の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すアーム目標圧算出器123によりアームシリンダ8の目標駆動圧PAm3が算出され、該目標駆動圧PAm3に基づき第3ポンプ目標圧算出器153により第3油圧ポンプ13の目標吐出圧P3が算出され、この目標吐出圧P3となるように第3油圧ポンプ13用のレギュレータ13aに対しポンプ指令信号qref3が出力され、第3油圧ポンプ13の傾転角が制御される。
【0042】
また、バケットシリンダ9への目標流量QBk及び図示しない速度センサによって検出されるバケットシリンダ9の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すバケット目標圧算出器133によりバケットシリンダ9の目標駆動圧PBkが算出され、該目標駆動圧PBkに基づき第1ポンプ目標圧算出器151により第1油圧ポンプ11の目標吐出圧P1が算出され、この目標吐出圧P1となるように第1油圧ポンプ11用のレギュレータ11aに対しポンプ指令信号qref1が出力され、第1油圧ポンプ11の傾転角が制御される。
【0043】
一方で、ブーム目標圧算出器113、アーム目標圧算出器123、バケット目標圧算出器133により算出された目標駆動圧PBm2,PAm3,PBkに基づき、第2ブーム用圧力制御弁27、第3アーム用圧力制御弁38、バケット用圧力制御弁46が制御される。また、ブーム目標流量算出器112、アーム目標流量算出器122及びバケット目標流量算出器132より算出された目標流量QBm2,QAm3,QBkに基づき、第2ブーム用方向制御弁22、第3アーム用方向制御弁33及びバケット用方向制御弁41の目標となる開口面積が、ブーム用方向制御弁制御量算出器114、アーム用方向制御弁制御量算出器124及びバケット用方向制御弁制御量算出器134により算出され、第2ブーム用方向制御弁22、第3アーム用方向制御弁33及びバケット用方向制御弁41に対してスプール駆動信号が出力されて目標となる開口面積となるように制御される。
【0044】
以上説明したように、ブーム、アーム及びバケットの複合動作時においても、各操作装置110,120,130からの操作信号Piに応じた圧油が第1油圧ポンプ11、第2油圧ポンプ12、第3油圧ポンプ13から吐出され、この吐出された圧油がそれぞれバケットシリンダ9、ブームシリンダ7、アームシリンダ8に供給される間に、流量制御のためアクチュエータに実質的に供給されずにタンクに戻る、いわゆる余剰油による損失(ブリードオフ損失)や、1つのポンプから複数のアクチュエータに圧油を供給する際に起こる圧油の分流による損失(メータイン損失)がなく、エネルギ伝達効率の高い油圧ショベルの駆動が可能となる。
【0045】
〔ブーム、アーム、バケット、旋回複合操作〕
次に、ブーム、アーム、バケット、旋回複合操作について説明する。
オペレータがブーム用操作装置110、アーム用操作装置120、バケット用操作装置130及び旋回用操作装置140を操作すると、コントローラ100にはブーム、アーム、バケット及び旋回の動作指令としての操作信号Piが入力される。
【0046】
コントローラ100では、入力された操作量信号Pi及び接続マップ102に記憶された情報に応じて、ブーム必要流量算出器111、アーム必要流量算出器121、バケット必要流量算出器131及び旋回必要流量算出器141がブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回モータ50への必要流量Qを算出する。
【0047】
ブーム、アーム、バケット、旋回複合操作においては、図5に記載された接続マップ(d)に示されるように、ブームの駆動には第2油圧ポンプ12が使用され、アームの駆動には第3油圧ポンプ13が使用され、バケットの駆動には第1油圧ポンプ11が使用され、旋回の駆動には第3油圧ポンプ13が使用される。なお、ブームシリンダ7の駆動に対し、第2油圧ポンプ12から吐出される流量で不足する場合には、第2油圧ポンプ12に加え第1油圧ポンプ11が選択され、さらに、不足する場合には第3油圧ポンプ13も選択される。また、アームシリンダ8の駆動に関しても第3油圧ポンプ13からの流量が不足する場合には、第3油圧ポンプ13に加え、第1油圧ポンプ11、第2油圧ポンプ12の順に選択される。但し、本説明では、ブームシリンダ7の駆動については第2油圧ポンプ12のみ、アームシリンダ8の駆動については第3油圧ポンプ13のみで流量が満足できるケースについて説明する。
【0048】
コントローラ100は、接続情報及び必要流量Qに基づき、ブーム目標流量算出器112、アーム流量目標算出器122、バケット目標流量算出器132、旋回目標流量算出器142により、第2油圧ポンプ12からブームシリンダ7へ供給すべき流量QBm2、第3油圧ポンプ13からアームシリンダ8へ供給すべき流量QAm3、第1油圧ポンプ11からバケットシリンダ9へ供給すべき流量QBk、第3油圧ポンプ13から旋回モータ50へ供給すべき流量QSwを算出する。
【0049】
そして、ブームシリンダ7への目標流量QBm2及び図示しない速度センサによって検出されるブームシリンダ7の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すブーム目標圧算出器113によりブームシリンダ7の目標駆動圧PBm2が算出され、該目標駆動圧PBm2に基づき第2ポンプ目標圧算出器152により第2油圧ポンプ12の目標吐出圧P2が算出され、この目標吐出圧P2となるように第2油圧ポンプ12用のレギュレータ12aに対しポンプ指令信号qref2が出力され、第2油圧ポンプ12の傾転角が制御される。
【0050】
また、アームシリンダ8及び旋回モータ50へのそれぞれの目標流量QAm3,QSw及び図示しない速度センサによって検出されるアームシリンダ8及び旋回モータ50の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すアーム目標圧算出器123及び旋回目標圧算出器143によりアームシリンダ8及び旋回モータ50のそれぞれの目標駆動圧PAm3,PSwが算出され、該目標駆動圧PAm3,PSwに基づき第3ポンプ目標圧算出器153により第3油圧ポンプ13の目標吐出圧P3が算出され、この目標吐出圧P3となるように第3油圧ポンプ13用のレギュレータ13aに対しポンプ指令信号qref3出力され、第3油圧ポンプ13の傾転角が制御される。
【0051】
さらに、バケットシリンダ9への目標流量QBk及び図示しない速度センサによって検出されるバケットシリンダ9の実際の速度、すなわち実速度から、図3に示すバケット目標圧算出器133によりバケットシリンダ9の目標駆動圧PBkが算出され、該目標駆動圧PBkに基づき第1ポンプ目標圧算出器151により第1油圧ポンプ11の目標吐出圧P1が算出され、この目標吐出圧P1となるように第1油圧ポンプ11用のレギュレータ11aに対しポンプ指令信号qref1出力され、第1油圧ポンプ11の傾転角が制御される。
【0052】
一方で、ブーム目標圧算出器113、アーム目標圧算出器123、バケット目標圧算出器133及び旋回目標圧算出器143により算出された目標駆動圧PBm2,PAm3,PBk,PSwに基づき第2ブーム用圧力制御弁27、第3アーム用圧力制御弁38、バケット用圧力制御弁46、旋回モータ用圧力制御弁56が制御される。
【0053】
また、ブーム目標流量算出器112、アーム目標流量算出器122、バケット目標流量算出器132及び旋回目標流量算出器142により算出された目標流量QBm2,QAm3,QBk,QSwに基づき、第2ブーム用方向制御弁22、第3アーム用方向制御弁33、バケット用方向制御弁41及び旋回用方向制御弁51の目標となる開口面積が、ブーム用方向制御弁制御量算出器114、アーム用方向制御弁制御量算出器124、バケット用方向制御弁制御量算出器134及び旋回用方向制御弁制御量算出器144により算出され、第2ブーム用方向制御弁22、第3アーム用方向制御弁33、バケット用方向制御弁41及び旋回用方向制御弁51に対しスプール駆動信号が出力されて、目標となる開口面積となるように制御される。
【0054】
ここで、ブーム、アーム、バケット、旋回複合操作においては、第3油圧ポンプ13は、旋回の駆動及びアームの駆動に使用されているため、アームシリンダ8及び旋回モータ50のそれぞれに対する第3油圧ポンプ13からの目標流量QAm3,QSwは、アーム用操作装置120及び旋回用操作装置140の操作量に基づき第3油圧ポンプ13の目標流量を按分して算出される。また、第3油圧ポンプ13の目標吐出圧P3を第3ポンプ目標圧算出器153で算出する場合、アーム目標圧算出器123により差出された目標駆動圧PAm3と、旋回目標圧算出器143により算出された目標駆動圧PSwのうちの大きい方を選択し、目標吐出圧P3として決定される。
【0055】
以上説明したように、ブーム、アーム、バケット及び旋回の複合動作を行う場合、すなわちポンプ数よりも多い数のアクチュエータを駆動する場合においては、それぞれの油圧ポンプの吐出流量及び各アクチュエータに対する必要な供給流量を勘案し、特定のアクチュエータについては1つのポンプからの圧油を集中して供給するようにし、また他の複数のアクチュエータについては1つのポンプから必要流量を提供するようにポンプとアクチュエータとの接続関係を設定したため、必要な油量だけの圧油をポンプから吐出し、各アクチュエータに供給される間に、流量制御のためアクチュエータに実質的に供給されずにタンクに戻る、いわゆる余剰油による損失(ブリードオフ損失)や、1つのポンプから複数のアクチュエータに圧油を供給する際に起こる圧油の分流による損失(メータイン損失)がなく、エネルギ伝達効率の高い油圧ショベルの駆動が可能となる。
【0056】
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態に係る油圧制御装置の動作に関する、コントローラ100Aにおける処理手順を示す図である。図6において、目標流量演算部180は、図3のブーム目標流量算出器112、アーム目標流量算出器122、バケット目標流量算出器132、旋回目標流量算出器142に対応する。ポンプ制御部は、図3に示す目標圧算出器113,123,133,143とポンプ目標圧算出器151,152,153をまとめたもの、方向制御弁制御部191は図3に示す方向制御弁制御量算出器(スプール制御)114,124,134,144をまとめたもの、圧力制御弁制御部192は図3に示す目標圧算出器113,123,133,143に相当するものである。本発明による第2実施形態を構成するコントローラ100Aには、ブーム用操作装置110、アーム用操作装置120、バケット用操作装置130、旋回用操作装置140の信号と、各ポンプとアクチュエータとの接続関係を切り替えるモード切替スイッチ190からのモード切替信号が入力される。
【0057】
コントローラ100Aでは、各アクチュエータの駆動において、優先的に使用されるポンプの情報が接続マップ182として記憶されており、入力された操作装置からの操作信号Pi及び接続マップ182に記憶された接続が目標流量算出部180に入力され、目標流量算出部180は各油圧ポンプのポンプ目標流量を出力する。このポンプ目標流量に基づき、前述した第1の実施形態で説明した処理がポンプ制御部190、方向制御弁制御部191、圧力制御弁制御部192で行われ、各油圧ポンプ11,12,13の傾転角、対応する各方向制御弁の開口面積、及び、各圧力制御弁がそれぞれ制御される、
【0058】
この第2の実施形態では、コントローラ100Aがモード切替スイッチ190からのモード切替信号を入力し、各油圧ポンプと各アクチュエータとの接続関係を接続マップ182に示すAからBのいずれか選択する。その他の構成は、実施形態1におけるものと同様である。
【0059】
油圧ショベルは様々な作業で使用され、作業によってアクチュエータに必要とされる圧油の流量、圧力が異なる。また、作業ごとにアタッチメントを変更することも行われ、このような場合、アタッチメントごとの重量、動作の違いなどから必要な油の流量、圧力が異なる。本発明の第2実施形態では、接続マップ182のA、Bに示すように、作業内容や使用するアタッチメントの種類に応じた接続関係のマップを作成し、油圧ショベルの行う作業に応じて選択的に複数の接続マップを切り替えることができ、第1実施形態と同様の効果に加え、各アクチュエータに対し目標流量を確実に供給することができ、操作性に優れた作業機械の油圧制御装置を提供することができる。
【0060】
例えば、バケットシリンダ9に接続されるバケット6に変えて、一般にグラップルと呼ばれるアタッチメントを使用する場合、グラップルはバケット6と違い、掴み動作、回転動作が行える構造になっているため、本発明の第1実施形態と比較してアクチュエータが1つ増加することになる。このとき、モード切替スイッチ190を操作しポンプとアクチュエータとの接続関係を接続マップ182のAから、アクチュエータを1つ増加させた接続マップ182のBに切り替えることで、アタッチメントをグラップルに変更した場合においても、操作信号Piに応じた目標流量が各油圧ポンプ11,12,13から吐出され、前述したブリードオフ損失やメータイン損失を抑制できる。
【0061】
なお、第2実施の形態では、作業内容やアタッチメントの種類を入力するためにモード切替スイッチ190を設けたが、例えば操作パネル上に作業内容やアタッチメントの種類を表示し、所謂タッチパネルによって選択してコントローラ100Aに入力するようにしても良い。
【0062】
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態に係る油圧制御装置の動作に関するコントローラ100Bにおける処理手順を示す図である。図7において、目標流量演算部180Bは、図3のブーム目標流量算出器112、アーム目標流量算出器122、バケット目標流量算出器132、旋回目標流量算出器142に対応する。
【0063】
本発明の第3実施形態を構成するコントローラ100Bには、ブーム用操作装置110、アーム用操作装置120、バケット用操作装置130、旋回用操作装置140、走行用操作装置150等の操作装置の中でどの操作装置が操作されたか、すなわち操作の組合せに応じたポンプとアクチュエータとの接続関係が接続マップ183に複数記憶されており、入力された操作装置の信号の種類と信号量Pi及び接続マップ183の情報をもとに、ポンプとアクチュエータとの接続関係が選択される。それ以外は前述した第2の実施形態と同一となっている。
【0064】
この第3の実施形態では、例えば、油圧ショベルにおいて、走行用操作装置150が入力され、不図示の走行モータによって走行動作する場合、ブーム、アーム、バケット等のフロント作業機を同時に動かすことは少ない。そのため、走行用操作装置150からの操作信号Piが入力された場合、接続パップ183のDに示すようにブーム、アームバケットに優先して走行モータ(TR−R,TR−L)に第1油圧ポンプ11が選択されるようになっている。
【0065】
上述したように走行とフロント作業機との複合操作が行われることは少ないが、例えば、走行とバケットとの複合操作が指示され、接続マップ183のDにしたがって第1油圧ポンプ11から走行モータ及びバケットシリンダ9へ圧油が供給される場合であっても、バケットシリンダ9は他のブームシリンダ7やアームシリンダ8に比べ最大必要流量は小さいため、第1油圧ポンプ11の吐出流量が不足しても極端に減速することはない。また、走行とブーム又はアームとの複合動作が指示された場合には、走行は第1油圧ポンプ11から、ブームは第2油圧ポンプ12から、アームは第3油圧ポンプ13が選択されるため、操作信号Piに応じたポンプ吐出流量を確実に確保することができる。したがって、前述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、図7の走行用操作装置150の信号に代えて、図8に示すように、走行モータの圧力を検出し、検出された走行モータ圧力をコントローラ100Cに入力し、走行モータに入る油の圧力が閾値を超えると走行モータが動作したと判断し、接続マップ183を例えばCからDに変更するようにしても良い。
【0066】
[第4実施形態]
図9は、本発明の第4実施形態に係る油圧制御装置の動作に関するコントローラ100Dにおける処理を示す図である。本発明の第4実施形態を構成するコントローラ100Dには、ブーム用操作装置110、アーム用操作装置120、バケット用操作装置130、旋回用操作装置140の信号と、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回モータ50の負荷圧力信号が入力されるようになっている。
【0067】
そして、一つの油圧ポンプで複数のアクチュエータを駆動する必要が生じた場合、すなわち油圧ポンプの油を分流する必要が生じた場合は、各アクチュエータの負荷圧力を比較し、圧力の値が近いアクチュエータに対して1つの油圧ポンプからの吐出油を分流して供給するよう、使用する接続マップ185を変更する。その他の構成は、第1、第2、第3の実施形態と同一である。
【0068】
この第4の実施形態では、例えば図9に示すように、アーム、ブーム、バケット複合操作からアーム、ブーム、バケット、旋回複合操作に移行した場合、接続マップ185より、バケットシリンダ9と第1油圧ポンプ11との接続、旋回モータ50と第3油圧ポンプ13との接続は一義的に決まる。また、第2油圧ポンプ12に対してはブームシリンダ7の優先順位が一番であり第2油圧ポンプ12とブームシリンダ7との接続関係も決定される。一方、アームシリンダ8については、各アクチュエータの負荷圧力の中から最も圧力の近いアクチュエータと組合せる。
【0069】
例えば、アームシリンダ8と旋回モータ50の圧力が最も近ければ、アームシリンダ8に対しては第3油圧ポンプ13が選択されるが、ブームシリンダ7とアームシリンダ8の圧力が最も近ければ、図9に示すように第2油圧ポンプ12が選択される。このようにすることで、圧力の最も近いアクチュエータ同士が同じ油圧ポンプから吐出された圧油によって駆動するので、ポンプ吐出圧とアクチュエータ圧との圧力差に起因する方向制御弁又は圧力制御弁での圧力損失や、方向制御弁スプール動作時のショックを抑えることができる。
【0070】
なお、アクチュエータの圧力は、アクチュエータに圧油を供給する油路にそれぞれ設けた図示しない圧力計で計測した実際の負荷圧力であっても良いし、コントローラ100Dで算出された目標駆動圧であっても良い。
【0071】
[第5実施形態]
図10は、本発明の第5実施形態に係る油圧制御装置の動作に関するコントローラ100Eにおける処理を示す図である。図10に示すように、コントローラ100Eには、ブーム用操作装置110、アーム用操作装置120、バケット用操作装置130、旋回用操作装置140の信号と、各アクチュエータの負荷圧力及び各アクチュエータへの供給流量に関する情報が入力されるようになっている。
【0072】
そして、一つの油圧ポンプで複数のアクチュエータを駆動する、すなわち油圧ポンプの吐出油を分流する必要が生じた場合は、各アクチュエータに供給されている流量を比較し、単一ポンプが出し得る流量を超えないアクチュエータの組合せを決定する。そのアクチュエータの組合せの中で、アクチュエータの負荷圧力を比較し、最も負荷圧力が近い2つのアクチュエータに対し同一の油圧ポンプからの吐出油を供給するように接続マップ186にて決定する。なお、接続関係が変更された場合、目標流量算出部180Eでは当該変更された接続関係に基づき、ポンプの目標流量を算出する。
【0073】
この第5の実施形態では、例えばアーム、ブーム、バケット複合操作からアーム、ブーム、バケット、旋回複合操作に移行した場合、接続マップ186の情報により、第4の実施形態同様にバケットシリンダ9と第1油圧ポンプ11、旋回モータ50と第3油圧ポンプ13、ブームシリンダ7と第2油圧ポンプ12の組合せが決まる。
【0074】
アームシリンダ8については、各アクチュエータへの供給流量の中から、単一ポンプが出し得る流量を超えないアクチュエータの組合せを決める。そして、そのアクチュエータの組み合わせの中から、各アクチュエータの負荷圧力を比較し、最も負荷圧力の近い2つのアクチュエータの組合せを選び、その組合せでアームシリンダ8と接続する油圧ポンプを決定する。例えば、アームシリンダ8と旋回モータ50の合計流量が第3油圧ポンプ13が出し得る流量を超えず、負荷圧力が最も近ければ、アームシリンダ8に対しては接続マップ186のEに示すように第3油圧ポンプ13が選択される。
【0075】
一方、アームシリンダ8と旋回モータ50の合計流量が第3油圧ポンプ13が出し得る流量を超えてしまう場合、他のアクチュエータが選択される。アームシリンダ8とバケットシリンダ9の合計流量が第1油圧ポンプ11が出し得る流量を超えず、両者の負荷圧力が最も近ければ、図10の接続マップ186のFに示すように、アームシリンダ8に対しては第1油圧ポンプ11が選択される。
【0076】
以上説明したようにこの第5の実施形態によれば、油圧ポンプの出し得る流量内で各アクチュエータに対し必要流量を供給することができ、また、1つの油圧ポンプからは負荷圧力の最も近い2つのアクチュエータに対し圧油を供給することで、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、アクチュエータの流量は、図示しないアクチュエータに油を供給する油路にそれぞれ設けた流量計で計測した実際の流量や、アクチュエータ速度または変位から算出した推定の流量、又は、コントローラ100E内の目標流量算出部の算出した目標流量の値のいずれかで構成される。
【0077】
以上詳述したように本発明による作業機械の油圧制御装置では、フロント作業機、旋回、走行等の駆動に際し、操作信号に応じた流量の圧油が各油圧ポンプから吐出され、この圧油が各アクチュエータに供給される油圧回路上において、アクチュエータに供給されることなくタンクに戻される、所謂ブリードオフ損失や、1つの油圧ポンプから複数のアクチュエータに圧油を分流して供給する際に生ずるメータイン損失がなく、エネルギ伝達効率の高い油圧作業機械の駆動が可能となる。また、動作させるアクチュエータの種類や組合せ、作業内容、さらに使用するアタッチメントが変更されても、操作性を確保しつつ低燃費を実現することができる。
【符号の説明】
【0078】
11 第1ポンプ(油圧ポンプ)、12 第2ポンプ(油圧ポンプ)、13 第3ポンプ(油圧ポンプ)、21 第1ブーム用方向制御弁、22 第2ブーム用方向制御弁、23 第3ブーム用方向制御弁、26 第1ブーム用圧力制御弁、27 第2ブーム用圧力制御弁、28 第3ブーム用圧力制御弁、31 第1アーム用方向制御弁、32 第2アーム用方向制御弁、33 第3アーム用方向制御弁、36 第2アーム用圧力制御弁、37 第1アーム用圧力制御弁、38 第3アーム用圧力制御弁、41 バケット用方向制御弁、46 バケット用圧力制御弁、51 旋回モータ用方向制御弁、56 旋回モータ用圧力制御弁、100 コントローラ、110 ブーム用操作装置、111 ブーム必要流量算出器、112 ブーム目標流量算出器、113 ブーム目標圧算出器、114 ブーム用方向制御弁制御量算出器、120 アーム用操作装置、121 アーム必要流量算出器、122 アーム目標流量算出器、123 アーム目標圧算出器、124 アーム用方向制御弁制御量算出器、130 バケット用操作装置、131 バケット必要流量算出器、132 バケット目標流量算出器、133 バケット目標圧算出器、134 バケット用方向制御弁制御量算出器、140 旋回用操作装置、141 旋回必要流量算出器、142 旋回目標流量算出器、143 旋回目標圧算出器、144 旋回用方向制御弁制御量算出器、150 走行用操作装置、151 第1ポンプ目標圧算出器、152 第2ポンプ目標圧算出器、153 第3ポンプ目標圧算出器、180 目標流量算出部、190 モード切替スイッチ、182,183,185,186 接続マップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】