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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年11月17日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 43/00 20060101AFI20171201BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   F25B43/00 V
   F25B1/00 396Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
【出願番号】特願2017-517571(P2017-517571)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年5月14日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁池 悟
(57)【要約】
本発明は、簡易な構成で冷媒に含まれるスラッジを捕捉することができ、且つ冷媒回路が詰まるおそれを抑制することができる冷媒配管を有する冷凍サイクル装置を得ることを目的としている。
本発明の冷凍サイクル装置(10)は、冷媒が循環する冷媒回路を備え、冷媒回路は、凝縮器(2)と、膨張装置(3)と、凝縮器(2)と膨張装置(3)とを接続する冷媒配管(100)と、を有し、冷媒配管(100)は、第1内底部(107)と第2内底部(103)とを含み、第2内底部(103)は、第1内底部(107)と膨張装置(3)との間に位置しており、第1内底部(107)および第2内底部(103)は、冷媒配管(100)の底部を構成するものであり、第1内底部(107)は、第2内底部(103)から窪んでいる、ものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が循環する冷媒回路を備え、
前記冷媒回路は、凝縮器と、膨張装置と、前記凝縮器と前記膨張装置とを接続する冷媒配管と、を有し、
前記冷媒配管は、第1内底部と第2内底部とを含み、前記第2内底部は、前記第1内底部と前記膨張装置との間に位置しており、前記第1内底部および前記第2内底部は、前記冷媒配管の底部を構成するものであり、
前記第1内底部は、前記第2内底部から窪んでいる、
冷凍サイクル装置。
【請求項2】
前記冷媒配管は、前記第1内底部を含む第1筒部と、前記第2内底部を含み前記第1筒部と前記膨張装置との間に接続された第2筒部と、前記第1筒部と前記凝縮器との間に接続された第3筒部と、を有し、
前記第1筒部の相当直径は、前記第2筒部および前記第3筒部の相当直径と比較して大きい、
請求項1記載の冷凍サイクル装置。
【請求項3】
前記第1筒部の内周面は、全周にわたって、前記第2筒部および前記第3筒部の内周面と比較して、径方向の外側に突出している、
請求項2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項4】
前記冷媒配管は、前記第1筒部と前記第2筒部と前記第3筒部とが直線状に接続された直線形状を有する、
請求項2または請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項5】
前記第1筒部の中心軸と前記第2筒部の中心軸と前記第3筒部の中心軸とが、実質的に一致している、
請求項4記載の冷凍サイクル装置。
【請求項6】
前記第2筒部の断面形状と前記第3筒部の断面形状とが同じである、
請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項7】
前記第1筒部と前記第2筒部と前記第3筒部とは、円形の断面形状を有する、
請求項2〜請求項6の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項8】
前記冷媒配管は、前記第2内底部から前記第1内底部の上方に突出し、前記第1内底部の上方の一部分を覆う第1覆い部を有する、
請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項9】
前記冷媒配管は、前記第1内底部と前記凝縮器との間に位置し、前記冷媒配管の底部を構成する第3内底部を含み、
前記第1内底部は、前記第2内底部および前記第3内底部から窪んでいる、
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項10】
前記冷媒配管は、前記第3内底部から前記第1内底部の上方に突出し、前記第1内底部の上方の一部分を覆う第2覆い部を有する、
請求項9記載の冷凍サイクル装置。
【請求項11】
前記冷媒配管は、前記第2内底部から前記第1内底部まで第1角度で下方に傾斜する第1傾斜部と、前記第3内底部から前記第1内底部まで前記第1角度よりも小さい角度の第2角度で下方に傾斜する第2傾斜部とを含む、
請求項9または請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項12】
前記冷媒配管は、前記第1筒部と前記第2筒部とが直線状に接続された直線形状部と、前記第1筒部と前記第3筒部とが曲げ形状を成して接続された曲げ形状部と、を有する、
請求項2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項13】
前記第1内底部から上方に突出した隔壁を有する、
請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項14】
二重結合を有する物質を含む冷媒が循環する、
請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スラッジを捕捉する冷媒配管を有する冷凍サイクル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冷凍装置を循環する冷媒に含まれるスラッジは、配管の摩耗、膨張装置の詰まり、圧縮機の故障等を引き起こすおそれがある。例えば、従来の冷凍装置では、冷媒が循環する冷媒循環経路に、繊維状フィルターを有するストレーナを設置して、固体重合物を捕捉している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−226729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の冷凍サイクル装置では、冷媒循環経路にストレーナを追加する構成であるため、コストが増加してしまう。さらに、特許文献1の構成では、スラッジを捕捉した繊維状フィルターが目詰まりして、冷媒の循環が妨げられるおそれがある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、簡易な構成で冷媒に含まれるスラッジを捕捉することができ、且つ冷媒回路が詰まるおそれを抑制することができる冷媒配管を有する冷凍サイクル装置を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る冷凍サイクル装置は、冷媒が循環する冷媒回路を備え、冷媒回路は、凝縮器と、膨張装置と、凝縮器と膨張装置とを接続する冷媒配管と、を有し、冷媒配管は、第1内底部と第2内底部とを含み、第2内底部は、第1内底部と膨張装置との間に位置しており、第1内底部および第2内底部は、冷媒配管の底部を構成するものであり、第1内底部は、第2内底部から窪んでいる、ものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明の冷凍サイクル装置によれば、簡易な構成で冷媒に含まれるスラッジを捕捉することができ、且つ冷媒回路が詰まるおそれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路の一例を模式的に記載した図である。
図2図1に記載の冷媒配管の縦断面の一例を模式的に記載した図である。
図3図2のA−A断面を模式的に記載した図である。
図4図3の変形例である実施の形態1の変形例1を模式的に記載した図である。
図5図3の変形例である実施の形態1の変形例2を模式的に記載した図である。
図6図2の変形例である実施の形態1の変形例3を模式的に記載した図である。
図7図6の変形例である実施の形態1の変形例4を模式的に記載した図である。
図8図2の変形例である実施の形態1の変形例5を模式的に記載した図である。
図9図2の変形例である実施の形態1の変形例6を模式的に記載した図である。
図10図2の変形例である実施の形態1の変形例7を模式的に記載した図である。
図11図10のB−B断面を模式的に記載した図である。
図12図10の変形例である実施の形態1の変形例8を模式的に記載した図である。
図13図12の変形例である実施の形態1の変形例9を模式的に記載した図である。
図14図2の変形例である実施の形態1の変形例10を模式的に記載した図である。
図15図14の変形例である実施の形態1の変形例11を模式的に記載した図である。
図16図10の変形例である実施の形態1の変形例12を模式的に記載した図である。
図17図16の変形例である実施の形態1の変形例13を模式的に記載した図である。
図18】この発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路の一例を模式的に記載した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略または簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさおよび配置等は、この発明の範囲内で適宜変更することができる。
【0010】
[冷凍サイクル装置]
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路の一例を模式的に記載した図である。図1において、太線の矢印は、冷媒の流れの向きを示している。図1に示すように、この実施の形態に係る冷凍サイクル装置10は、圧縮機1と、凝縮器として機能する第1熱交換器2と、膨張装置3と、蒸発器として機能する第2熱交換器4とが配管で環状に接続され、内部に冷媒が循環する冷媒回路を有するものである。この実施の形態で使用される冷媒は、例えば、HFO−1123、HFO−1234yfまたはHFO−1234ze等の分子中に二重結合を有する物質を少なくとも一成分として含むものであるが、二重結合を有する物質を含まないものであってもよい。凝縮器として機能する第1熱交換器2の冷媒流出側と膨張装置3とを接続する配管50の少なくとも一部分は、スラッジ捕捉部110を有する冷媒配管100で構成されている。なお、第1熱交換器2は、この発明の「凝縮器」に相当するものである。
【0011】
圧縮機1は、例えば、インバータで制御が行われるインバータ圧縮機であり、運転周波数を任意に変化させて、容量(単位時間あたりに冷媒を送り出す量)を変化させることができる。凝縮器として機能する第1熱交換器2は、例えば、第1熱交換器2を流れる冷媒を空気と熱交換させて、冷媒を凝縮させるものである。例えば、第1熱交換器2の近傍には、第1熱交換器2へ空気を導く送風機(図示を省略)が設置されている。膨張装置3は、膨張装置3を通過する冷媒を膨張させるものであり、例えば、開度を調整することができる膨張弁または毛細管等で構成されている。蒸発器として機能する第2熱交換器4は、例えば、第2熱交換器4を流れる冷媒を空気と熱交換させて、冷媒を蒸発させるものである。例えば、第2熱交換器4の近傍には、第2熱交換器4へ空気を導く送風機(図示を省略)が設置されている。
【0012】
[冷凍サイクル装置の動作]
次に、冷凍サイクル装置10の動作の一例について説明する。圧縮機1で圧縮された冷媒は、第1熱交換器2で熱交換されて凝縮する。第1熱交換器2で凝縮した冷媒は、膨張装置3で膨張される。膨張装置3で膨張された冷媒は、第2熱交換器4で熱交換されて蒸発する。第2熱交換器4で蒸発した冷媒は、圧縮機1に吸入され、再び圧縮される。
【0013】
[冷媒配管]
次に、この実施の形態の冷凍サイクル装置10に適用される冷媒配管100について説明する。この実施の形態に係る冷媒配管100は、第1熱交換器2の冷媒流出側と膨張装置3とを接続する配管50の少なくとも一部分を構成するものである。第1熱交換器2で凝縮された液相の冷媒は、冷媒配管100を通って、膨張装置3に流れる。冷媒配管100は、スラッジ捕捉部110を有しており、スラッジ捕捉部110は、第1熱交換器2で凝縮された液冷媒から、スラッジを分離して捕捉する。なお、スラッジは、冷媒に含まれる不純物、または二重結合を有する物質から生じる固体重合物等である。
【0014】
図2は、図1に記載の冷媒配管の縦断面の一例を模式的に記載した図であり、図3は、図2のA−A断面を模式的に記載した図である。なお、図2において、太線の矢印は、冷媒が流れる向きを示している。また、図3では、断面部分を実線で記載し、断面以外の部分を点線で記載してある。図2に示すように、冷媒配管100は、第1筒部106と第2筒部102と第3筒部104とを含んでいる。第1筒部106と第2筒部102と第3筒部104とは、直線状に接続されており、冷媒配管100は、略直線形状を有している。
【0015】
第1筒部106は、第2筒部102と第3筒部104との間に接続されている。第1筒部106の内周面は、第1内底部107を含んでいる。第1内底部107は、冷媒配管100が設置されたときに、第1筒部106の内周面のうちの、重力方向の下方に位置する部分である。第2筒部102は、第1筒部106と膨張装置3との間に接続されている。第2筒部102の内周面は、第2内底部103を含んでいる。第2内底部103は、冷媒配管100が設置されたときに、第2筒部102の内周面のうちの、重力方向の下方に位置する部分である。第3筒部104は、第1筒部106と第1熱交換器2との間に接続されている。第3筒部104の内周面は、第3内底部105を含んでいる。第3内底部105は、冷媒配管100が設置されたときに、第3筒部104の内周面のうちの、重力方向の下方に位置する部分である。
【0016】
冷媒配管100が設置されると、第1内底部107が、第2内底部103および第3内底部105と比較して、重力方向の下方に位置する。すなわち、第1内底部107は、第2内底部103および第3内底部105から窪んでおり、第2内底部103および第3内底部105から第1内底部107までの窪んだ空間が、スラッジ捕捉部110を構成する。
【0017】
図2および図3に示すように、第1筒部106は、第2筒部102および第3筒部104と比較して、大きい相当直径を有している。第2筒部102および第3筒部104は、実質的に同一の断面形状を有している。第2筒部102および第3筒部104の断面形状は、特に限定されるものではなく、矩形または楕円形等であってもよいが、第2筒部102および第3筒部104の断面形状が円形である場合には、第2筒部102および第3筒部104の耐圧性を向上させることができる。
【0018】
図3に示す例では、第1筒部106の上部は、半円形状を有しており、第2筒部102および第3筒部104の上部と実質的に同一の断面形状を有している。また、第1筒部106の下部は、第1筒部106の上部の半円形状部の両端から下方に延びる直線部と、直線部の下端同士を接続した底部と、を有する略箱形の断面形状を有している。この実施の形態の例のスラッジ捕捉部110は、第2筒部102および第3筒部104の内径と実質的に同じ幅を有している。なお、第1筒部106の下部の断面形状は、図3に記載の、2回曲げ形状を有する箱形に限定されるものではなく、例えば、U字等の断面形状を有するものであってもよい。例えば、冷媒配管100は、1本の筒形状の配管の下部に穴加工を施し、加工された穴を覆う箱形状の部材を、ろう付け固定または溶接固定することによって得られる。
【0019】
第1筒部106の外周面は、第1筒部106のスラッジ捕捉部110が形成された部分が、第2筒部102および第3筒部104の外周面よりも、径方向の外側に位置している。すなわち、この実施の形態の冷媒配管100は、第1筒部106のスラッジ捕捉部110が形成された部分が、第2筒部102および第3筒部104と比較して、径方向の外側に膨らんだ外観形状を有している。したがって、この実施の形態の例の冷媒配管100は、第1筒部106の膨らんだ部分を重力方向の下方に向けることによって、スラッジ捕捉部110が下方に向けられる。
【0020】
上記のように、この実施の形態では、凝縮器として機能する第1熱交換器2の冷媒流出側と膨張装置3とを接続する配管50の少なくとも一部分が、スラッジ捕捉部110を有する冷媒配管100で構成されている。スラッジ捕捉部110は、第2筒部102と第3筒部104との間に接続された第1筒部106の、第2筒部102および第3筒部104の内周面よりも、下方に広がるスペースである。すなわち、第1筒部106の第1内底部107は、第2筒部102の第2内底部103および第3筒部104の第3内底部105から窪んでいる。スラッジを含む冷媒が冷媒配管100を流れると、冷媒に含まれるスラッジは、冷媒配管100内を下方に沈みながら流れて、スラッジ捕捉部110に捕捉される。なぜなら、冷媒に含まれるスラッジは、冷媒と比較して密度が大きい。この実施の形態によれば、第1熱交換器2と膨張装置3との間に、冷媒配管100を接続するのみで、冷媒回路を循環する冷媒に含まれるスラッジを減少させることができる。その結果、この実施の形態では、簡易な構成で、膨張装置3が詰まるおそれ、圧縮機1の摺動部の摩耗のおそれ、および配管の摩耗のおそれ等、を抑制することができる。
【0021】
さらに、この実施の形態では、第1熱交換器2で凝縮された液冷媒が冷媒配管100に流れるように構成されている。冷凍サイクル装置10の冷媒回路において、液冷媒が流れる部分では、冷媒の流れが遅いため、冷媒からスラッジを分離しやすい。したがって、この実施の形態では、冷媒配管100のスラッジ捕捉部110が効率良くスラッジを捕捉することができる。
【0022】
さらに、この実施の形態では、第2筒部102および第3筒部104よりも相当直径が大きい第1筒部106に、スラッジ捕捉部110が設けられている。したがって、第1筒部106では、冷媒の流れが遅くなるため、冷媒からスラッジを分離しやすい。その結果、この実施の形態では、冷媒配管100の第1筒部106に形成されたスラッジ捕捉部110が効率良くスラッジを捕捉することができる。
【0023】
さらに、この実施の形態では、第1筒部106の下方に、スラッジ捕捉部110が設けられているため、スラッジ捕捉部110にスラッジが溜まった場合であっても、第1筒部106のスラッジ捕捉部110の上方に冷媒が流れるため、冷媒配管100が詰まるおそれが抑制されている。
【0024】
なお、冷凍サイクル装置10を循環する冷媒が、分子構造中に二重結合を有する物質を含むものである場合には、上記の効果がさらに顕著となる。すなわち、二重結合を有する物質は、固体重合物を生成する場合があり、固体重合物を含む冷媒が冷凍サイクル装置10を循環すると、配管の摩耗を促進するおそれ、膨張装置3の詰まりを引き起こすおそれ、および圧縮機1の摺動部の摩耗を促進するおそれ等がある。この実施の形態によれば、固体重合物が生成された場合であっても、スラッジ捕捉部110が固体重合物を捕捉するため、冷凍サイクル装置10の信頼性を向上させることができる。
【0025】
この実施の形態は、上記の例に限定されるものではなく、以下に説明するように、複数の変形例を有する。なお、以下の変形例の説明では、上述した説明と重複するものについては、説明を省略する。
【0026】
[変形例1]
図4は、図3の変形例である実施の形態1の変形例1を模式的に記載した図である。図3に記載の実施の形態1の例と比較して、図4に記載の変形例1の冷媒配管100Aは、第1筒部106Aのスラッジ捕捉部110Aが形成された部分の幅、すなわち第1内底部107Aの幅が、第2筒部102および第3筒部104と比較して細い形状を有している。そのため、変形例1では、冷媒配管100Aを配置する配置スペースの自由度が向上されている。
【0027】
[変形例2]
図5は、図3の変形例である実施の形態1の変形例2を模式的に記載した図である。図3に記載の実施の形態1の例と比較して、図5に記載の変形例2の冷媒配管100Bは、第1筒部106Bのスラッジ捕捉部110Bの幅、すなわち第1内底部107Bの幅が、第2筒部102および第3筒部104の内径と比較して、大きく形成されている。そのため、変形例2では、スラッジ捕捉部110Bがスラッジを収容する収容量が増大されている。さらに、変形例2では、第1筒部106Bの相当直径が大きくなっているため、第1筒部106Bに流れる冷媒の流れが遅くなり、冷媒からスラッジを分離しやすい。したがって、変形例3では、冷媒配管100Bの第1筒部106Bに形成されたスラッジ捕捉部110Bが効率良くスラッジを捕捉することができる。
【0028】
[変形例3]
図6は、図2の変形例である実施の形態1の変形例3を模式的に記載した図である。図2に記載の実施の形態1の例と比較して、図6に記載の変形例3の冷媒配管100Cは、スラッジ捕捉部110の第2筒部102側の上方を覆う第1覆い部112Aを備えている。第1覆い部112Aは、第2筒部102の第2内底部103から、第1筒部106の第1内底部107の上方に突出し、第1内底部107の上方を覆うものである。変形例3では、第1覆い部112Aが、スラッジ捕捉部110の第2筒部102側の上方を覆っているため、スラッジ捕捉部110に溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110から流出するおそれが抑制されている。さらに、第1覆い部112Aの近傍では、冷媒の流れの向きが変化するため、冷媒の流れに淀みが生じやすくなっている。したがって、変形例3では、スラッジ捕捉部110が、スラッジを効率良く捕捉することができる。さらに、第1覆い部112Aの近傍では、冷媒の流れに淀みが生じており、密度が大きく慣性力が大きいスラッジは、冷媒の流れる向きに沿って、スラッジ捕捉部110の奥側まで進入する。そのため、変形例3では、スラッジ捕捉部110に溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110から流出するおそれが抑制されている。
【0029】
第1覆い部112Aは、好適には、第2筒部102の、スラッジ捕捉部110の上方に突出した部分である。すなわち、第1覆い部112Aは、第2筒部102の第2内底部103を、第1内底部107の上方に突出させることによって形成される。第2筒部102をスラッジ捕捉部110の上方に突出させて第1覆い部112Aを形成することによって、第1筒部106の下部を構成する、箱形状の部材を容易に取り付けることができる。なお、第1覆い部112Aは、第1筒部106の部分であってもよく、または、第2筒部102もしくは第1筒部106に取り付けられた別部材で構成されていてもよい。
【0030】
[変形例4]
図7は、図6の変形例である実施の形態1の変形例4を模式的に記載した図である。図6に記載の変形例3と比較して、図7に記載の変形例4の冷媒配管100Dは、スラッジ捕捉部110の第3筒部104側の上方を覆う第2覆い部112Bをさらに備えている。すなわち、変形例4の冷媒配管100Dは、スラッジ捕捉部110の第2筒部102側の上方を覆う第1覆い部112Aと、スラッジ捕捉部110の第3筒部104側の上方を覆う第2覆い部112Bと、を備えている。第2覆い部112Bは、第3筒部104の第3内底部105から、第1筒部106の第1内底部107の上方に突出し、第1内底部107の上方を覆うものである。したがって、変形例4では、仮に、冷媒配管100Dが逆向きに取り付けられた場合であっても、スラッジ捕捉部110に溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110から流出するおそれが抑制される。
【0031】
第2覆い部112Bは、好適には、第3筒部104の、スラッジ捕捉部110の上方に突出した部分である。すなわち、第2覆い部112Bは、第3筒部104の第3内底部105の部分を、第1内底部107の上方に突出させることによって形成される。第3筒部104をスラッジ捕捉部110の上方に突出させて第2覆い部112Bを構成することによって、第1筒部106の下部を構成する、箱形状の部材を容易に取り付けることができる。なお、第2覆い部112Bは、第1筒部106の部分であってもよく、または、第3筒部104もしくは第1筒部106に取り付けられた別部材で構成されていてもよい。
【0032】
[変形例5]
図8は、図2の変形例である実施の形態1の変形例5を模式的に記載した図である。図2に記載の実施の形態1の例と比較して、図8に記載の変形例5の冷媒配管100Eでは、第1筒部106Aが、第1筒部106Aの内底部である第1内底部107Aから上方に突出した複数の隔壁114を備えている。変形例5では、スラッジ捕捉部110が、隔壁114によって、冷媒が流れる方向である第1筒部106Aの軸方向に沿って複数に分割されており、隔壁114の間に、スラッジが捕捉される。その結果、変形例5では、スラッジ捕捉部110に溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110から流出するおそれが低減されている。なお、隔壁114の高さは、適宜定められるものであるが、例えば、図8に示すように、隔壁114の高さが第2筒部102および第3筒部104の内周面よりも低く形成されている場合には、第1筒部106Aを流れる冷媒の流速を遅くすることができるため、スラッジを効率良く捕捉することができる。また、隔壁114の高さが、第2筒部102および第3筒部104の内周面よりも高く形成された場合には、スラッジ捕捉部110に溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110から流出するおそれを低減することができる。
【0033】
[変形例6]
図9は、図2の変形例である実施の形態1の変形例6を模式的に記載した図である。図2に記載の実施の形態1の例と比較して、図9の変形例6では、冷媒配管100Fは、第2筒部102と第1筒部106Bとが直線状に接続された直線形状部と、第1筒部106Bと第3筒部104Aとが曲げ形状を成して接続された曲げ形状部と、を有する。変形例6では、第1内底部107Bが、第2内底部103と比較して、重力方向の下方に位置しており、第2内底部103から第1内底部107までの窪んだ空間が、スラッジ捕捉部110を構成する。変形例3では、冷媒が第3筒部104Aから第1筒部106Bに流れるときに、冷媒の流れの向きが変わるため、冷媒の流速が遅くなる。したがって、変形例6では、第1筒部106Bのスラッジ捕捉部110が、スラッジを効率良く捕捉することができる。好適には、図9に示すように、第3筒部104Aが、第1筒部106Bの上方に接続され、第3筒部104Aを下降流で流れた冷媒が、第1筒部106Bで向きを変えて、略水平方向に流れる。このように構成することによって、重力を効率良く利用して、スラッジ捕捉部110にスラッジを捕捉させることができる。なぜなら、スラッジは、冷媒と比較して密度が大きく慣性力が大きいため、スラッジを含む冷媒の流れが、下向きから水平方向に向きを変えたときに、スラッジは、冷媒と比較して、重力方向の下方に進みやすい。
【0034】
[変形例7]
図10は、図2の変形例である実施の形態1の変形例7を模式的に記載した図であり、図11は、図10のB−B断面を模式的に記載した図である。なお、図11では、変形例7の理解を容易にするために、断面部分を実線で記載し、断面以外の部分を点線で記載してある。図2および図3に記載された実施の形態1の例と比較して、図10および図11に記載の変形例7では、冷媒配管100Gの周方向の全周において、第1筒部106Cの内周面が、第2筒部102および第3筒部104の内周面よりも、径方向の外側に位置している。また、冷媒配管100Gの周方向の全周において、第1筒部106Cの外周面は、第2筒部102および第3筒部104の外周面よりも、径方向の外側に位置している。つまり、変形例7の冷媒配管100Gは、冷媒配管100Gの周方向の全周において、第1筒部106Cが、第2筒部102および第3筒部104と比較して、径方向の外側に膨らんだ外観形状を有している。なお、第2筒部102、第3筒部104および第1筒部106Cの断面形状は、特に限定されるものではなく、矩形または楕円形等であってもよいが、図10および図11に示すように、第2筒部102、第3筒部104および第1筒部106Cの断面形状が円形である場合には、第2筒部102、第3筒部104および第1筒部106Cの耐圧性が向上する。また、第2筒部102および第3筒部104が、同じ断面形状を有している場合には、第2筒部102および第3筒部104を形成する部材を共通化することができる。
【0035】
例えば、変形例7の冷媒配管100Gは、第2筒部102と第3筒部104との間に、第2筒部102および第3筒部104と比較して大きい相当直径を有する第1筒部106Cを、ろう付け固定または溶接固定することによって得られる。変形例7の冷媒配管100Gでは、冷媒配管100Gの周方向に沿ったどの部分を下向きにしても、第1筒部106Cの第1内底部107Cが、第2筒部102の第2内底部103および第3筒部104の第3内底部105と比較して、重力方向の下方に位置することとなるため、冷媒配管100Gを取り付ける際の作業性が向上されている。さらに、変形例7の冷媒配管100Gでは、スラッジ捕捉部110Cの容積を大きくすることができるため、スラッジを効率良く捕捉することができる。なお、第2筒部102、第3筒部104、および第1筒部106Cの断面形状を円形とし、第2筒部102の中心軸と第3筒部104の中心軸と第1筒部106Cの中心軸とを、実質的に一致させることによって、冷媒配管100Gの周方向に沿ったどの部分を下向きにしても、冷媒配管100Gは同等の機能を発揮することができる。
【0036】
[変形例8]
図12は、図10の変形例である実施の形態1の変形例8を模式的に記載した図である。図10に記載の変形例7と比較して、図12に記載の変形例8の冷媒配管100Hは、スラッジ捕捉部110Cの第2筒部102側を覆う第1覆い部112Cを備えている。第1覆い部112Cは、少なくとも、第2筒部102の第2内底部103から、第1筒部106Cの第1内底部107Cの上方に突出し、第1内底部107Cの上方を覆う部分を含んでいる。変形例8では、第1覆い部112Cが、スラッジ捕捉部110Cの第2筒部102側を覆っているため、スラッジ捕捉部110Cに溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110Cから流出するおそれが抑制されている。さらに、第1覆い部112Cの近傍では、冷媒の流れの向きが変化するため、冷媒の流れに淀みが生じやすくなっている。したがって、変形例8では、スラッジ捕捉部110Cが、スラッジを効率良く捕捉することができる。さらに、第1覆い部112Cの近傍では、冷媒の流れに淀みが生じており、密度が大きく慣性力が大きいスラッジは、冷媒の流れる向きに沿って、スラッジ捕捉部110Cの奥側まで進入する。そのため、変形例8では、スラッジ捕捉部110Cに溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110Cから流出するおそれが抑制されている。
【0037】
第1覆い部112Cは、好適には、第2筒部102の、スラッジ捕捉部110C側に突出した部分である。第2筒部102を第1筒部106Cの内部に突出させて第1覆い部112を構成することによって、第1筒部106Cを第2筒部102に容易に取り付けることができる。なお、第1覆い部112Cは、第1筒部106Cの部分であってもよく、または、第2筒部102もしくは第1筒部106Cに取り付けられた別部材で構成されていてもよい。
【0038】
[変形例9]
図13は、図12の変形例である実施の形態1の変形例9を模式的に記載した図である。図12に記載の変形例8と比較して、図13に記載の変形例9の冷媒配管100Iは、スラッジ捕捉部110Cの第3筒部104側を覆う第2覆い部112Dをさらに備えている。すなわち、変形例9の冷媒配管100Iは、スラッジ捕捉部110Cの第2筒部102側を覆う第1覆い部112Cと、スラッジ捕捉部110Cの第3筒部104側を覆う第2覆い部112Dと、を備えている。第2覆い部112Dは、少なくとも、第3筒部104の第3内底部105から、第1筒部106Cの第1内底部107Cの上方に突出し、第1内底部107Cの上方を覆う部分を含んでいる。したがって、変形例9では、仮に、冷媒配管100Iが逆向きに取り付けられた場合であっても、スラッジ捕捉部110Cに溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110Cから流出するおそれを抑制することができる。
【0039】
第2覆い部112Dは、例えば、第3筒部104の、スラッジ捕捉部110C側に突出した部分である。第3筒部104を第1筒部106Cの内部に突出させて第2覆い部112Dを構成することによって、第3筒部104を第1筒部106Cに容易に取り付けることができる。なお、第2覆い部112Dは、第1筒部106Cの部分であってもよく、または、第3筒部104もしくは第1筒部106Cに取り付けられた別部材で構成されていてもよい。
【0040】
[変形例10]
図14は、図2の変形例である実施の形態1の変形例10を模式的に記載した図である。図2に記載の実施の形態1の例と比較して、図14に記載の変形例10の冷媒配管100Jでは、スラッジ捕捉部110Dは、第2筒部102側から第1角度θ1で下方に傾斜する第1傾斜部116Aと、第3筒部104側から第1角度θ1よりも小さい角度の第2角度θ2で下方に傾斜する第2傾斜部116Bとを含んでいる。第1傾斜部116Aは、第2筒部102の第2内底部103から第1筒部106Dの第1内底部107Dまで第1角度θ1で下方に傾斜している。第2傾斜部116Bは、第3筒部104の第3内底部105から第1筒部106Dの第1内底部107Dまで第1角度θ1よりも小さい角度の第2角度θ2で下方に傾斜している。変形例10では、第1筒部106Dに冷媒が流入する側の第2傾斜部116Bの傾斜が緩やかになっており、スラッジがスラッジ捕捉部110Dに滑らかに流入する。そして、第1筒部106Dから冷媒が流出する側の第1傾斜部116Aの傾斜が急になっており、冷媒の流れが淀みやすくなっている。したがって、変形例10では、スラッジ捕捉部110Dが、スラッジを効率良く捕捉することができる。
【0041】
[変形例11]
図15は、図14の変形例である実施の形態1の変形例11を模式的に記載した図である。図14に記載の変形例10と比較して、図15に記載の変形例11の冷媒配管100Kは、スラッジ捕捉部110Dの第2筒部102側の上方を覆う第1覆い部112Fを備えている。第1覆い部112Fは、第1傾斜部116Aの底部よりも、第3筒部104側に突出している。すなわち、第1覆い部112Fは、第2筒部102の第2内底部103から、第1筒部106Dの第1内底部107Dの上方に突出し、第1内底部107Dの上方を覆うものである。変形例11では、第1覆い部112Fが、スラッジ捕捉部110Dの第2筒部102側の上方を覆っているため、スラッジ捕捉部110Dに溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110Dから流出するおそれが抑制されている。さらに、第1覆い部112Fの近傍では、冷媒の流れの向きが変化するため、冷媒の流れに淀みが生じやすくなっている。したがって、変形例11では、スラッジ捕捉部110Dが、スラッジを効率良く捕捉することができる。さらに、第1覆い部112Fの近傍では、冷媒の流れに淀みが生じており、密度が大きく慣性力が大きいスラッジは、冷媒の流れる向きに沿って、スラッジ捕捉部110Dの奥側まで進入する。そのため、変形例3では、スラッジ捕捉部110Dに溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110Dから流出するおそれが抑制されている。
【0042】
第1覆い部112Fは、好適には、第2筒部102の、スラッジ捕捉部110Dの上方に突出した部分である。すなわち、第1覆い部112Fは、第2筒部102の第2内底部103を、第1内底部107Dの上方に突出させることによって形成される。第2筒部102をスラッジ捕捉部110Dの上方に突出させて第1覆い部112Fを構成することによって、第1筒部106Dの下部を構成する、箱形状の部材を容易に取り付けることができる。なお、第1覆い部112Fは、第1筒部106Dの部分であってもよく、または、第2筒部102もしくは第1筒部106Dに取り付けられた別部材で構成されていてもよい。
【0043】
[変形例12]
図16は、図10の変形例である実施の形態1の変形例12を模式的に記載した図である。図10に記載された変形例7と比較して、図16に記載の変形例12では、スラッジ捕捉部110Eは、第2筒部102側から第1角度θ1で内径方向に傾斜する第1傾斜部116Cと、第3筒部104側から第1角度θ1よりも小さい角度の第2角度θ2で内径方向に傾斜する第2傾斜部116Dとを含んでいる。変形例12では、第1筒部106Eに冷媒が流入する側の第2傾斜部116Dの傾斜が緩やかになっており、スラッジがスラッジ捕捉部110Eに滑らかに流入する。そして、第1筒部106Eから冷媒が流出する側の第1傾斜部116Cの傾斜が急になっており、冷媒の流れが淀みやすくなっている。したがって、変形例12では、スラッジ捕捉部110Eが、スラッジを効率良く捕捉することができる。
【0044】
例えば、変形例12の冷媒配管100Lは、第2筒部102と第3筒部104との間に、第2筒部102および第3筒部104と比較して大きい相当直径を有し両端に傾斜が形成された第1筒部106Eを、ろう付け固定または溶接固定することによって得られる。第1筒部106Eは、例えば、筒形状の部材の両側を細く加工する絞り加工を施すことによって得られるため、変形例12では製造性が向上している。
【0045】
[変形例13]
図17は、図16の変形例である実施の形態1の変形例13を模式的に記載した図である。図16に記載の変形例12と比較して、図17に記載の変形例13の冷媒配管100Mは、スラッジ捕捉部110Eの第2筒部102側を覆う第1覆い部112Gを備えている。第1覆い部112Gは、少なくとも、第2筒部102の第2内底部103から、第1筒部106Eの第1内底部107Eの上方に突出し、第1内底部107Eの上方を覆う部分を含んでいる。変形例13では、第1覆い部112Gが、スラッジ捕捉部110Eの第2筒部102側を覆っているため、スラッジ捕捉部110Eに溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110Eから流出するおそれが抑制されている。さらに、第1覆い部112Gの近傍では、冷媒の流れの向きが変化するため、冷媒の流れに淀みが生じやすくなっている。したがって、変形例13では、スラッジ捕捉部110Eが、スラッジを効率良く捕捉することができる。さらに、第1覆い部112Gの近傍では、冷媒の流れに淀みが生じており、密度が大きく慣性力が大きいスラッジは、冷媒の流れる向きに沿って、スラッジ捕捉部110Eの奥側まで進入する。そのため、変形例13では、スラッジ捕捉部110Eに溜まったスラッジが、冷媒の流れによって巻き上げられて、スラッジ捕捉部110Eから流出するおそれが抑制されている。第1覆い部112Gは、好適には、第2筒部102の、スラッジ捕捉部110Eの上方に突出した部分である。第2筒部102をスラッジ捕捉部110Eの上方に突出させて第1覆い部112Gを構成することによって、第2筒部102に第1筒部106Eを容易に取り付けることができる。なお、第1覆い部112Gは、第1筒部106Eの部分であってもよく、または、第2筒部102もしくは第1筒部106Eに取り付けられた別部材で構成されていてもよい。
【0046】
実施の形態2.
図18は、この発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路の一例を模式的に記載した図である。図1に記載の実施の形態1の冷凍サイクル装置10と比較して、図18に記載の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置10Aは、流路切替装置5を備えている。流路切替装置5は、冷凍サイクル装置10Aに流れる冷媒の向きを切り替えるものであり、例えば四方弁等で構成されている。流路切替装置5は、第1熱交換器2を蒸発器として機能させ且つ第2熱交換器4を凝縮器として機能させる第1運転モードと、第1熱交換器2を凝縮器として機能させ且つ第2熱交換器4を蒸発器として機能させる第2運転モードとを切り替えるものである。図18に示す例では、流路切替装置5は、圧縮機1の冷媒吸入側と第1熱交換器2とを接続し且つ圧縮機1の冷媒吐出側と第2熱交換器4とを接続する設定となっており、冷凍サイクル装置10Aは、第1熱交換器2を蒸発器として機能させ且つ第2熱交換器4を凝縮器として機能させる第1運転モードとなっている。なお、流路切替装置5が、圧縮機1の冷媒吐出側と第1熱交換器2とを接続し且つ圧縮機1の冷媒吸入側と第2熱交換器4とを接続する設定に切り替えられると、冷凍サイクル装置10Aは、第1熱交換器2を凝縮器として機能させ且つ第2熱交換器4を蒸発器として機能させる第2運転モードとなる。
【0047】
この実施の形態の冷凍サイクル装置10Aは、第2熱交換器4が凝縮器として機能する第1運転モードと、第1熱交換器2が凝縮器として機能する第2運転モードとを含んでいる。そのため、この実施の形態では、冷媒配管100が、第1熱交換器2と膨張装置3との間、および第2熱交換器4と膨張装置3との間、に接続されている。この実施の形態の冷凍サイクル装置10Aでは、膨張装置3の、第1熱交換器2側および第2熱交換器4側に配設された冷媒配管100が、スラッジを捕捉しており、冷媒に含まれるスラッジを減少させることができるため、冷凍サイクル装置10Aの信頼性を向上させることができる。
【0048】
実施の形態2の冷凍サイクル装置10Aに適用される冷媒配管は、実施の形態1および実施の形態1の変形例の冷媒配管100のうちの何れかが選択されればよいが、好適には、冷媒の流れの向きによらず同等の機能を発揮する、図2および図3に記載の実施の形態1の例の冷媒配管100、図4に記載の変形例1の冷媒配管100A、図5に記載の変形例2の冷媒配管100B、図7に記載の変形例4の冷媒配管100D、図8に記載の変形例5の冷媒配管100E、図10および図11に記載の変形例7の冷媒配管100G、および図13に記載の変形例9の冷媒配管100I、のうちの何れかが選択されるとよい。特に、第1覆い部と第2覆い部とを備える、図7に記載の変形例4の冷媒配管100D、または図13に記載の変形例9の冷媒配管100Iが選択された場合には、冷媒の流れの向きが変わったときであっても、第1覆い部および第2覆い部が、スラッジの流出を抑制するため、冷凍サイクル装置10Aの信頼性を向上させることができる。
【0049】
この発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々に改変することができる。すなわち、上記の実施の形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要件は、実施の形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
【0050】
例えば、凝縮器として機能する熱交換器の冷媒流出側と膨張装置との間に、スラッジ捕捉部を備える冷媒配管が、複数接続されていてもよい。複数の冷媒配管でスラッジを捕捉することによって、冷媒に含まれるスラッジを減少させることができるため、冷凍サイクル装置の信頼性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0051】
1 圧縮機、2 第1熱交換器、3 膨張装置、4 第2熱交換器、5 流路切替装置、10 冷凍サイクル装置、10A 冷凍サイクル装置、50 配管、100 冷媒配管、100A 冷媒配管、100B 冷媒配管、100C 冷媒配管、100D 冷媒配管、100E 冷媒配管、100F 冷媒配管、100G 冷媒配管、100H 冷媒配管、100I 冷媒配管、100J 冷媒配管、100K 冷媒配管、100L 冷媒配管、100M 冷媒配管、102 第2筒部、103 第2内底部、104 第3筒部、104A 第3筒部、105 第3内底部、106 第1筒部、106A 第1筒部、106B 第1筒部、106C 第1筒部、106D 第1筒部、106E 第1筒部、107 第1内底部、107A 第1内底部、107B 第1内底部、107C 第1内底部、107D 第1内底部、107E 第1内底部、110 スラッジ捕捉部、110A スラッジ捕捉部、110B スラッジ捕捉部、110C スラッジ捕捉部、110D スラッジ捕捉部、110E スラッジ捕捉部、112 第1覆い部、112A 第1覆い部、112B 第2覆い部、112C 第1覆い部、112D 第2覆い部、112F 第1覆い部、112G 第1覆い部、114 隔壁、116A 第1傾斜部、116B 第2傾斜部、116C 第1傾斜部、116D 第2傾斜部、θ1 第1角度、θ2 第2角度。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18

【手続補正書】
【提出日】2017年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
この発明に係る冷凍サイクル装置は、冷媒が循環する冷媒回路を備え、前記冷媒回路は、凝縮器と、膨張装置と、前記凝縮器と前記膨張装置とを接続する冷媒配管と、を有し、前記冷媒配管は、第1底部と第2底部と第3底部とを含み、前記第2底部は、前記第1底部と前記膨張装置との間に位置しており、前記第3底部は、前記第1底部と前記凝縮器との間に位置し、前記第1底前記第2底および前記第3底部は、前記冷媒配管の底部を構成するものであり、前記冷媒配管は、前記第2底部から前記第1底部まで第1角度で下方に傾斜する第1傾斜部と、前記第3底部から第1底部まで前記第1角度よりも小さい角度の第2角度で下方に傾斜する第2傾斜部とを含むものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が循環する冷媒回路を備え、
前記冷媒回路は、凝縮器と、膨張装置と、前記凝縮器と前記膨張装置とを接続する冷媒配管と、を有し、
前記冷媒配管は、第1底部と第2底部と第3底部とを含み、前記第2底部は、前記第1底部と前記膨張装置との間に位置しており、前記第3底部は、前記第1底部と前記凝縮器との間に位置し、前記第1底前記第2底および前記第3底部は、前記冷媒配管の底部を構成するものであり、
前記冷媒配管は、前記第2底部から前記第1底部まで第1角度で下方に傾斜する第1傾斜部と、前記第3底部から第1底部まで前記第1角度よりも小さい角度の第2角度で下方に傾斜する第2傾斜部とを含む
冷凍サイクル装置。
【請求項2】
前記冷媒配管は、前記第1底部を含む第1筒部と、前記第2底部を含み前記第1筒部と前記膨張装置との間に接続された第2筒部と、前記第1筒部と前記凝縮器との間に接続された第3筒部と、を有し、
前記第1筒部の相当直径は、前記第2筒部および前記第3筒部の相当直径と比較して大きい、
請求項1記載の冷凍サイクル装置。
【請求項3】
前記第1筒部の内周面は、全周にわたって、前記第2筒部および前記第3筒部の内周面と比較して、径方向の外側に突出している、
請求項2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項4】
前記冷媒配管は、前記第1筒部と前記第2筒部と前記第3筒部とが直線状に接続された直線形状を有する、
請求項2または請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項5】
前記第1筒部の中心軸と前記第2筒部の中心軸と前記第3筒部の中心軸とが、実質的に一致している、
請求項4記載の冷凍サイクル装置。
【請求項6】
前記第2筒部の断面形状と前記第3筒部の断面形状とが同じである、
請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項7】
前記第1筒部と前記第2筒部と前記第3筒部とは、円形の断面形状を有する、
請求項2〜請求項6の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項8】
前記冷媒配管は、前記第2底部から前記第1底部の上方に突出し、前記第1底部の上方の一部分を覆う第1覆い部を有する、
請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項9】
前記冷媒配管は、前記第3底部から前記第1底部の上方に突出し、前記第1底部の上方の一部分を覆う第2覆い部を有する、
請求項記載の冷凍サイクル装置。
【請求項10】
前記冷媒配管は、前記第1筒部と前記第2筒部とが直線状に接続された直線形状部と、前記第1筒部と前記第3筒部とが曲げ形状を成して接続された曲げ形状部と、を有する、
請求項2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項11】
前記第1底部から上方に突出した隔壁を有する、
請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項12】
二重結合を有する物質を含む冷媒が循環する、
請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の冷凍サイクル装置。
【国際調査報告】