特表-16199203IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機株式会社の特許一覧
<>
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000003
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000004
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000005
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000006
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000007
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000008
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000009
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000010
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000011
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000012
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000013
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000014
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000015
  • 再表WO2016199203-モータ及び圧縮機 図000016
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年12月15日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】モータ及び圧縮機
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/34 20060101AFI20171201BHJP
【FI】
   H02K3/34 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】23
【出願番号】特願2017-522774(P2017-522774)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年6月8日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】足達 計憲
【テーマコード(参考)】
5H604
【Fターム(参考)】
5H604AA05
5H604BB01
5H604BB08
5H604BB14
5H604CC01
5H604CC05
5H604CC16
5H604DA14
5H604DB01
5H604PB03
(57)【要約】
モータの効率低下を招かずにインシュレータと鉄心コアとを固定するモータを得ることを目的とする。鉄心コア(5)と、鉄心コア(5)の軸線方向の端面に配置されるインシュレータ(6)と、を備え、鉄心コア(5)は、外周部に少なくとも1つの溝部(22)、(23)を有し、当該溝部(22)、(23)は端面から外周部の軸線方向に設けられ、インシュレータ(6)は、鉄心コア(5)との接触面から軸線方向の下方に突出する少なくとも1つの爪(16)、(17)を有し、爪(16)、(17)は、溝部(22)、(23)と嵌合するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄心コアと、
前記鉄心コアの軸線方向の端面に配置されるインシュレータと、を備え、
前記鉄心コアは、外周部に少なくとも1つの溝部を有し、
当該溝部は、前記鉄心コアの前記端面から外周部の軸線方向に設けられ、
前記インシュレータは、前記鉄心コアとの接触面から軸線方向の下方に突出する少なくとも1つの第一の突起部を有し、
前記第一の突起部は、前記溝部と嵌合する
モータ。
【請求項2】
前記鉄心コアは、周方向に延在するコアバック部、該コアバック部の中央部から中心方向に突出したティース部、及び該ティース部の先端に位置するティース先端部とから構成され、
前記インシュレータは、前記鉄心コアとの接触面から軸線方向の下方に突出する少なくとも1つの第二の突起部を有し、
前記第二の突起部は、前記ティース先端部の内周面と当接し、前記インシュレータが前記鉄心コアを挟持する
請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記第二の突起部は、前記ティース先端部のうち、前記ティース部の前記ティース先端部への投影面と重複しない前記ティース先端部の内周面と当接する
請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記鉄心コアの内周側に回転自在に配置されたローターを備え、
前記第二の突起部は、前記ローターと接触しない位置に設けられている
請求項2又は3に記載のモータ。
【請求項5】
前記第一の突起部及び前記溝部は、横断面において台形である
請求項1に記載のモータ。
【請求項6】
前記鉄心コアは、周方向に延在するコアバック部、該コアバック部の中央部から中心方向に突出したティース部、及び該ティース部の先端に位置するティース先端部とから構成され、
前記溝部は、前記コアバック部の外周部のうち、前記ティース部の前記コアバック部への投影面と重複しない部位に設けられている
請求項1又は5に記載のモータ。
【請求項7】
前記第一の突起部は、前記鉄心コアの外周面から突出しないように前記溝部に収まる
請求項1〜6のいずれかに記載のモータ。
【請求項8】
前記第一の突起部は、前記溝部に対して、しまりばめ、又は、中間ばめにより固定される
請求項1〜7のいずれかに記載のモータ。
【請求項9】
前記インシュレータは、前記鉄心コアの軸線方向の両端面にそれぞれ設けられている
請求項1〜8のいずれかに記載のモータ。
【請求項10】
鉄心コアと、
前記鉄心コアの軸線方向の端面に配置されるインシュレータと、備え、
前記鉄心コアは、上端面又は下端面の少なくとも一方に軸線方向に突出する凸部を設け、
前記インシュレータは、下端面に穴を設け、
前記凸部は、前記穴と嵌合する
モータ。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載のモータを備えた
圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータを構成する鉄心コアとインシュレータとを備えたモータと、当該モータを備えた圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、モータのステータとして、複数の鉄心コアが環状に配置されているステータコアと、各鉄心コアに巻回される巻線コイルと、鉄心コアと巻線コイルを絶縁するインシュレータを備えるものが知られている。このようなステータコアにおいては、一般的には、図10に示されるように、インシュレータの下端面にインシュレータ突起部14aが設けられ、鉄心コア5aの上端面にインシュレータ連結穴15aが設けられている。そして、このインシュレータ突起部14aとインシュレータ連結穴15aとを嵌合させることにより、図11に示されるような、インシュレータ6aを鉄心コア5aに装着するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、モータのステータを構成する鉄心コアとインシュレータとを固定する方法として、インシュレータに鉄心コアの軸線方向に延びる取付部を形成する。そして、当該取付部で鉄心コアの軸線方向の両端部を周方向に挟みこんで、インシュレータと鉄心コアを固定するものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5122002号公報
【特許文献2】特開2012−75215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたモータのステータにおいては、インシュレータの鉄心コアの上端面に対面する面に突起部を設け、鉄心コアの上端面にインシュレータを差し込む穴を設けている。ここで、インシュレータの突起を鉄心コアの穴に差し込んで固定する方法では、鉄心コアに穴をあける必要があるため、当該穴が磁力の流れを妨げ、モータの効率の低下を引き起こす問題点があった。
【0006】
また、特許文献2に開示されたモータのステータにおいては、インシュレータに設けられた取付け部が鉄心コアの両端分を周方向に挟みこむことで、鉄心コアの巻線スペースが減少してしまい、モータの効率の低下を引き起こす問題点があった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、磁力の流れを妨げずに巻線スペースを減少させないようにしたモータ及び圧縮機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るモータは、鉄心コアと、前記鉄心コアの軸線方向の端面に配置されるインシュレータと、を備え、前記鉄心コアは、外周部に少なくとも1つの溝部を有し、当該溝部は、前記鉄心コアの前記端面から外周部の軸線方向に設けられ、前記インシュレータは、前記鉄心コアとの接触面から軸線方向の下方に突出する少なくとも1つの第一の突起部を有し、前記第一の突起部は、前記溝部と嵌合するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、鉄心コアは、端面から外径側面の軸線方向に少なくとも1つの溝部を設け、インシュレータは、鉄心コアとの接触面から軸線方向の下方に突出する少なくとも1つの第一の突起部を設け、第一の突起部は、溝部と嵌合するように構成する。このようにすることで、磁力の流れを妨げずに巻線スペースを減少させないようにしたモータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態1に係るモータを搭載する圧縮機の概略図である。
図2A】本発明の実施の形態1に係るモータのステータの上面概略図である。
図2B】本発明の実施の形態1に係るモータのステータの側面概略図である。
図3A】本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コア単体の下面概略図である。
図3B】本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コア単体の側面概略図である。
図3C】本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コア単体の上面概略図である。
図4】本発明の実施の形態1に係るモータのインシュレータの拡大斜視図である。
図5】本発明の実施の形態1に係るモータのインシュレータと鉄心コアとの取り付け方法を示す拡大斜視図である。
図6】本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コアにインシュレータを取り付けた状態を示す拡大斜視図である。
図7】本発明の実施の形態2に係るモータのインシュレータと鉄心コアとの取り付け方法を示す拡大斜視図である。
図8】本発明の実施の形態3に係るモータのインシュレータの拡大斜視図である。
図9】本発明の実施の形態3に係るモータのインシュレータと鉄心コアとの取り付け方法を示す拡大斜視図である。
図10】従来のモータのインシュレータと鉄心コアとの取り付け方法を示す拡大斜視図である。
図11】従来のモータの鉄心コアにインシュレータを取り付けた状態を示す拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のモータの実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面の形態は一例であり、本発明を限定するものではない。また、各図において同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。さらに、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0012】
実施の形態1.
[圧縮機の構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係るモータを搭載する圧縮機の概略図である。図2Aは、本発明の実施の形態1に係るモータのステータの上面概略図である。図2Bは、本発明の実施の形態1に係るモータのステータの側面概略図である。図1図2Bに示されるように、圧縮機100は、密閉容器1と、密閉容器1内に冷媒を供給するための吸入パイプ1gと、吸入パイプ1gに接続される液だめ容器1hと、吸入パイプ1gに接続され、冷媒を圧縮する圧縮機構1dと、回転するシャフト1cと、シャフト1cに接続されるローター3と、ローター3を回転させるステータ2と、密閉容器1から圧縮された冷媒を吐出する吐出パイプ1fとを有している。なお、シャフト1cと、ステータ2と、ローター3とでモータ1bが構成される。
【0013】
(密閉容器1)
密閉容器1は、圧縮機100の外郭を構成するものである。密閉容器1内には、圧縮機構1d及びモータ1bなどが少なくとも設けられている。密閉容器1は、上シェル1a1と、圧縮機100の胴体部及び下部の外郭を構成する下シェル1a2とから構成されている。
【0014】
上シェル1a1は、密閉容器1の上部を構成する端部側シェルであり、たとえば絞り加工などが施され、半球に近い形状をしているものである。上シェル1a1は、密閉容器1の内外とを連通して設けられる吐出パイプ1fが接続されている。
【0015】
下シェル1a2は、密閉容器1の中間部分及び下部を構成するものであり、たとえば、下側が閉塞されている有底筒状をしているものである。すなわち、下シェル1a2には、上側に開口部が形成されて上シェル1a1が圧入されるとともに、下側が閉塞されて圧縮機構1dの摺動摩擦を軽減するのに利用される冷凍機油が貯留されるようになっている。下シェル1a2は、密閉容器1内に冷媒を供給するための吸入パイプ1gが接続されている。また、下シェル1a2の内周面には、モータ1bのステータ2が取り付けられ、下シェル1a2の内周面であってステータ2の取り付けられる面の下側には、圧縮機構1dが取り付けられている。
【0016】
(吸入パイプ1g及び液だめ容器1h)
吸入パイプ1gの一方は、圧縮機構1dのシリンダと連通するように、密閉容器1の下シェル1a2に接続されているものである。吸入パイプ1gの他方は、液だめ容器1hに接続されている。液だめ容器1hは、圧縮機100に流入する冷媒音などを低減するマフラーとしての機能を有するものである。また、液だめ容器1hは、液冷媒を貯留することができるアキュムレータとしての機能も有している。この液だめ容器1hは、一方が吸入パイプ1gに接続されている。
【0017】
(圧縮機構1d)
圧縮機構1dは、液だめ容器1h及び吸入パイプ1gを介して供給される冷媒を圧縮し、密閉容器1の内部に放出するものである。圧縮機構1dは、下シェル1a2の内側面に取り付けられている。圧縮機構1dには、吸入パイプ1gから供給される冷媒を圧縮するシリンダ、及び当該シリンダを摺動自在に回転するピストンなどが設けられている。このピストンは、シャフト1cに接続され、シリンダ内を偏心運動する。圧縮機構1dには、上端面側及び下端面側にシャフト1cを回転自在に支持する軸受1eが設けられている。
【0018】
(モータ1b)
モータ1bは、下端側が圧縮機構1dの軸受1eに接続されるシャフト1cと、シャフト1cが固定され自身の回転をシャフト1cに伝達するローター3と、複数層の巻線コイル11(図2B参照)が巻き付けられているステータ2とを有している。シャフト1cは、圧縮機構1dの接続位置の上側にローター3が固定され、ローター3の回転とともに自身が回転し、圧縮機構1dのピストンを回転させるものである。ローター3は、永久磁石(図示省略)が設けられ、シャフト1cによって回転自在に支持されているものである。ローター3は、ステータ2の内側に対して、予め設定された間隔を空けて支持されている。ステータ2は、ローター3を回転させるものであり、外周面が下シェル1a2の内周面に固定されて設けられている。
【0019】
図2A及び図2Bに示されるように、ステータ2は、複数の電磁鋼板などで構成した鉄心コア5と、鉄心コア5に装着されるインシュレータ6と、インシュレータ6を介して鉄心コア5に複数層巻き付けられる巻線コイル11とを有しているものである。鉄心コア5は、複数の電磁鋼板を積層して得られたものであり、円環状に複数配置されるものである。鉄心コア5には、巻線コイル11と鉄心コア5との絶縁に利用されるインシュレータ6が装着されている。
【0020】
インシュレータ6は、巻線コイル11と鉄心コア5との絶縁がなされるように、たとえば樹脂などで構成されるものである。ここで、インシュレータ6のうちの圧縮機構1d側のインシュレータ6をインシュレータL側6Bとし、インシュレータ6のうち上シェル1a1側のインシュレータ6をインシュレータU側6Aとする。すなわち、インシュレータ6のうち鉄心コア5から下端面の下側に位置する部分をインシュレータL側6Bとし、インシュレータ6のうち鉄心コア5から上端面の上側に位置する部分をインシュレータU側6Aとする。
【0021】
図2A及び図2Bに示されるように、インシュレータL側6Bは、ステータ2の外周側からステータ2を見ると、インシュレータL側6Bに巻き付けられた巻線コイル11の一部が見えていることが分かる。インシュレータU側6Aには、キャビティー部(図示省略)が形成されており、U相、V相及びW相に電気を供給するのに利用されるリード線9が接続されたマグメイト8が埋め込まれている。また、U相、V相及びW相は、お互いがジャンパー線10を介して電気的に接続されている。巻線コイル11は、インシュレータU側6A及びインシュレータL側6Bを介して鉄心コア5に複数層巻き付けられるものである。巻線コイル11に電流が供給されることによりステータ2が電磁石として機能し、ローター3に設けられた永久磁石と相互作用してローター3の回転力が生じるようになっている。
【0022】
(吐出パイプ1f)
吐出パイプ1fは、圧縮機構1dで圧縮された密閉容器1内の高温高圧冷媒を外に吐出する配管である。この吐出パイプ1fは、一方が流路の切り替えなどを行うのに利用される図示省略の四方弁などに接続され、他方が密閉容器1の内外を連通するように上シェル1a1に接続されている。
【0023】
図3Aは、本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コア単体の下面概略図である。図3Bは、本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コア単体の側面概略図である。図3Cは、本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コア単体の上面概略図である。図3A図3Cに示されるように、鉄心コア5には、鉄心コア5の下方においてコイルを巻き付ける短辺L側巻付部12aと、鉄心コア5の側面においてコイルを巻き付ける長辺側面巻付部12bと、鉄心コア5の上方においてコイルを巻き付ける短辺U側巻付部12cを備えている。
【0024】
短辺L側巻付部12aには巻線コイル11が、短辺L側巻付部12aに対して平行に巻かれ、長辺側面巻付部12bには巻線コイル11が、長辺側面巻付部12bに対して平行に巻かれている。一方で、短辺U側巻付部12cには、巻線コイル11が巻線を1ピッチずつずらすように傾斜を設けて巻かれている。このようにして巻線コイル11は鉄心コア5に複数層巻き付けられている。
【0025】
図4は、本発明の実施の形態1に係るモータのインシュレータの拡大斜視図である。図4に示されるように、インシュレータU側6Aが、鉄心コア5と接触する下面をインシュレータ側鉄心コア接触面20とする。インシュレータ側鉄心コア接触面20の外縁(鉄心コア5の外周側)の両端側にはそれぞれ、平板状の爪16及び爪17が軸線方向の下方に突出している。同様に、インシュレータ側鉄心コア接触面20の内縁(鉄心コア5の内径側)の両端側にはそれぞれ、爪18及び爪19が軸線方向の下方に突出している。なお、インシュレータL側6Bの下面側は、上記のインシュレータU側6Aと同様の構成となっている。すなわち、インシュレータL側6Bが、鉄心コア5と接触する下面をインシュレータ側鉄心コア接触面20とする。インシュレータ側鉄心コア接触面20の外縁(鉄心コア5の側)の両端側にはそれぞれ、平板状の爪16及び爪17が軸線方向に下方に突出している。同様に、インシュレータ側鉄心コア接触面20の内縁(鉄心コア5の内径側)の両端側にはそれぞれ、爪18及び爪19が軸線方向に下方に突出している。
なお、爪16及び爪17は本発明における「第一の突起部」に相当する。また、爪17及び爪18は本発明における「第二の突起部」に相当する。
【0026】
図5は、本発明の実施の形態1に係るモータのインシュレータと鉄心コアとの取り付け方法を示す拡大斜視図である。図5に示されるように、鉄心コア5は、周方向に延在するコアバック部40と、コアバック部40の中央部から中心方向に突出したティース部41と、ティース部41の先端に位置するティース先端部42とから構成される。鉄心コア5が、インシュレータと接触する軸線方向の端面を鉄心コア側インシュレータ接触面21とする。コアバック部40は、外周部に溝部22及び溝部23を設け、当該溝部22、23は、鉄心コア側インシュレータ接触面21から外周部の軸線方向に設けられている。溝部22及び溝部23は、コアバック部40の外周部のうちティース部41のコアバック部40への投影面と重複しない部位に設けられている。
【0027】
インシュレータU側6A及びインシュレータL側6Bは、矢印30の向きに示されるように鉄心コア5の上方から、鉄心コア5に装着される。この際、インシュレータ側鉄心コア接触面20と鉄心コア側インシュレータ接触面21とは接着する。
【0028】
図6は、本発明の実施の形態1に係るモータの鉄心コアにインシュレータを取り付けた状態を示す拡大斜視図である。図6に示されるように、爪16は溝部22に嵌合し、爪17は溝部23に嵌合して、しまりばめ又は中間ばめにより装着される。この際、インシュレータU側6Aの爪18及び爪19は、ティース先端部42の内周面と当接する。このようにインシュレータU側6Aは、爪16、17、18、19が鉄心コア5を挟み込むようにして鉄心コア5に装着される。なお、インシュレータL側6BもインシュレータU側6Aと同様の方法で、鉄心コア5に装着される。つまり、鉄心コア5の一方の端面にはインシュレータU側6Aが設けられ、他の端面にはインシュレータL側6Bが設けられることとなる。
【0029】
なお、爪18及び爪19は、ティース先端部42のうちティース部41のティース先端部42への投影面と重複しないティース先端部42の内周面に当接する。また、モータ1bは、環状に配置された鉄心コア5の内周側にローター3を備えるが、爪18及び爪19は、ローター3と接触しない位置に設けられている。また、爪16は鉄心コア5の外周面から突出しないように溝部22に収まる。同様に、爪17は鉄心コア5の外周面から突出しないように溝部23に収まる。
【0030】
なお、本実施の形態1において、爪16及び爪17の形状を平板状としたが、本発明はこれに限定されず、円弧状又は棒状に形成してもよい。また、本実施の形態1において、インシュレータ6が爪を鉄心コア5の内径側及び外径側にそれぞれ2つずつ設けている例を示した。しかし、本発明はこれに限定されず、爪の長さが長く、爪の幅が広い場合は、インシュレータ6が鉄心コア5に安定して装着できるため、インシュレータ6に爪を鉄心コア5の内径側及び外径側に1つずつ設けてもよい。一方、爪の長さが短く、爪の幅が狭い場合は、インシュレータ6にインシュレータ6の爪を鉄心コア5の内径側及び外径側に3つ以上設けてもよい。
【0031】
[実施の形態1の効果]
以上のことから、本実施の形態1によれば、モータ1bが、鉄心コア5と、鉄心コア5の軸線方向の端面に配置されるインシュレータ6と、を備え、鉄心コア5は、外周部に少なくとも1つの溝部22、23を設け、当該溝部22、23は、端面から外周面の軸線方向に設けられ、インシュレータ6は、鉄心コア5との接触面から軸線方向の下方に突出する少なくとも1つの爪16、17を設け、爪16、17は、溝部22、23と嵌合するようにする。このようにすることで、鉄心コアの軸線方向の端面にインシュレータ取付用の穴を設ける必要がなくなるため、磁力の流れを妨げずに巻線スペースを減少させないようにしたモータを得ることができる。
【0032】
また、鉄心コア5は、周方向に延在するコアバック部40、コアバックの中央部から中心方向に突出したティース部41、及びティース部41の先端に位置するティース先端部42とから構成され、インシュレータ6は、鉄心コア5との接触面から軸線方向の下方に突出する少なくとも1つの爪18、19を備え、爪18、19は、ティース先端部42の内周面と当接し、インシュレータ6が鉄心コア5を挟持する。このようにすることで、インシュレータが鉄心コア5に対して安定して設置されるという効果を得ることができる。
【0033】
また、爪18及び爪19は、ティース先端部42のうち、ティース部41のティース先端部42への投影面と重複しないティース先端部42の内周面と当接する。このようにすることで、鉄心コア5に発生する磁力の流れを妨げないという効果を得ることができる。
【0034】
また、鉄心コア5は、周方向に延在するコアバック部40、コアバックの中央部から中心方向に突出したティース部41、及びティース部41の先端に位置するティース先端部42とから構成され、溝部22、23は、コアバック部40の外周部のうち、ティース部41のコアバック部40への投影面と重複しない部位に設けられている。このようにすることで、鉄心コア5に発生する磁力の流れを妨げないという効果を得ることができる。
【0035】
また、鉄心コア5の内周側に回転自在に配置されたローター3を備え、爪18及び爪19は、ローター3と接触しない位置に設けられるようにする。このようにすることで、爪18及び爪19がローター3に干渉することがなくなるため、ローター3が効率よく回転できるという効果を得ることができる。
【0036】
実施の形態2.
本実施の形態2におけるモータ1bの基本的な構成は実施の形態1におけるモータ1bと同様であるため、以下、実施の形態1との相違点を中心に本実施の形態2を説明する。実施の形態1と本実施の形態2との相違点は、インシュレータに設けられた2つの爪でインシュレータを鉄心コアに固定する点である。
【0037】
図7は、本発明の実施の形態2に係るモータのインシュレータと鉄心コアとの取り付け方法を示す拡大斜視図である。図7に示されるように、インシュレータU側6Aの下面の外縁(鉄心コア5の外周側)の両端側にはそれぞれ、爪24及び爪25が軸線方向に下方に突出している。爪24及び爪25は、横断面において台形の形状をなしている。なお、インシュレータL側6Bは、上記のインシュレータU側6Aと同様の構成となっている。
【0038】
鉄心コア5のコアバック部40は、外周部に溝部26及び溝部27を設け、当該溝部26、27は、鉄心コア側インシュレータ接触面21から外周部の軸方向に設けられている。溝部26及び溝部27は、横断面において台形の形状をなしている。溝部26及び溝部27は、コアバック部40の外周部のうちティース部(図示省略)のコアバック部40への投影面と重複しない部位に設けられている。
【0039】
インシュレータU側6Aの台形形状の爪24が台形形状の溝部26に嵌合し、台形形状の爪25が台形形状の溝部27に嵌合することで、インシュレータU側6Aの鉄心コア5における周方向及び径方向の位置が決められる。インシュレータU側6Aの鉄心コア5に対する軸線方向の固定は、しまりばめ又は中間ばめにより固定される。なお、インシュレータL側6BもインシュレータU側6Aと同様の方法で、鉄心コア5に装着される。つまり、鉄心コア5の一方の端面にはインシュレータU側6Aが設けられ、他の端面にはインシュレータL側6Bが設けられることとなる。なお、爪24は溝部26に対して、外径方向にはみ出すことない。同様に、爪25は溝部27に対して、外径方向にはみ出すことない。
【0040】
[実施の形態2の効果]
以上のことから、本実施の形態2によれば、爪24、25及び溝部26、27は、横断面において台形の構成とする。このようにすることで、実施の形態1の効果に加えて、インシュレータを鉄心コアに安定して固定することができる。また、インシュレータの内縁側に爪を設ける必要がなくなるため、部品数の削減という効果を得ることもできる。
【0041】
実施の形態3.
本実施の形態3におけるモータ1bの基本的な構成は実施の形態1におけるモータ1bと同様であるため、以下、実施の形態1との相違点を中心に本実施の形態2を説明する。実施の形態1と本実施の形態2との相違点は、インシュレータに穴部を設け、鉄心コアに突起部を設ける点である。
【0042】
図8は、本発明の実施の形態3に係るモータのインシュレータの拡大斜視図である。図8に示されるように、インシュレータU側6Aのインシュレータ側鉄心コア接触面20には、突起部差し込み穴28が設けられている。インシュレータL側6Bも同様に、インシュレータ側鉄心コア接触面20には、突起部差し込み穴28が設けられている。
【0043】
図9は、本発明の実施の形態3に係るモータのインシュレータと鉄心コアとの取り付け方法を示す拡大斜視図である。図9に示されるように、鉄心コア5の鉄心コア側インシュレータ接触面21には、軸線方向に突出する凸部29が設けられている。突起部差し込み穴28と凸部29が嵌合することで、インシュレータU側6Aは鉄心コア5に固定される。同様に、インシュレータL側6Bも鉄心コア5に固定される。
【0044】
[実施の形態3の効果]
以上のことから、本実施の形態1によれば、モータ1bが、鉄心コア5と、鉄心コア5の軸線方向の端面に配置されるインシュレータ6と、備え、鉄心コア5は、上端面又は下端面の少なくとも一方に軸線方向に突出する凸部29を設け、インシュレータ6は、下端面に突起部差し込み穴28を設け、凸部29は、突起部差し込み穴28と嵌合する構成とする。このようにすることで、鉄心コアの軸線方向の端面にインシュレータ取付用の穴を設ける必要がなくなるため、磁力の流れを妨げずにモータの効率低下を引き起こさないモータを得ることができる。
【0045】
以上、実施の形態1〜3について説明したが、本発明は各実施の形態の説明に限定されない。例えば、各実施の形態の全て又は一部を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 密閉容器、1a1 上シェル、1a2 下シェル、1b モータ、1c シャフト、1d 圧縮機構、1e 軸受、1f 吐出パイプ、1g 吸引パイプ、1h 容器、2
ステータ、3 ローター、5 鉄心コア、5a 鉄心コア、6 インシュレータ、6A
インシュレータU側、6B インシュレータL側、8 マグメイト、9 リード線、10 ジャンパー線、11 巻線コイル、12a 短辺L側巻付部、12b 長辺側面巻付部、12c 短辺U側巻付部、14a インシュレータ突起部、15a インシュレータ連結穴、16 爪、17 爪、18 爪、19 爪、20 インシュレータ側鉄心コア接触面、21 鉄心コア側インシュレータ接触面、22 溝部、23 溝部、24 爪、25 爪、26 溝部、27 溝部、28 突起部差し込み穴、29 凸部、30 矢印、40 コアバック部、41 ティース部、42 ティース先端部、100 圧縮機。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11

【手続補正書】
【提出日】2017年8月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明に係るモータは、鉄心コアと、前記鉄心コアの軸線方向の端面に配置されているインシュレータと、を備えており、前記鉄心コアは、外周部に少なくとも1つの溝部が設けられており、当該溝部は、前記鉄心コアの前記端面から外周部の軸線方向に設けられており前記鉄心コアは、周方向に延在するコアバック部、該コアバック部の中央部から中心方向に突出したティース部、及び該ティース部の先端に位置しているティース先端部から構成されており、前記インシュレータは、前記鉄心コアとの接触面から軸線方向に突出した少なくとも1つの第一の突起部が設けられており、前記第一の突起部は、前記溝部に収められており、前記インシュレータには、前記鉄心コアとの接触面から軸線方向に突出した少なくとも1つの第二の突起部が設けられており、前記第二の突起部は、前記ティース先端部の内周面と当接しており、前記インシュレータによって前記鉄心コアが挟持されているものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
図4は、本発明の実施の形態1に係るモータのインシュレータの拡大斜視図である。図4に示されるように、インシュレータU側6Aが、鉄心コア5と接触する下面をインシュレータ側鉄心コア接触面20とする。インシュレータ側鉄心コア接触面20の外縁(鉄心コア5の外周側)の両端側にはそれぞれ、平板状の爪16及び爪17が軸線方向の下方に突出している。同様に、インシュレータ側鉄心コア接触面20の内縁(鉄心コア5の内径側)の両端側にはそれぞれ、爪18及び爪19が軸線方向の下方に突出している。なお、インシュレータL側6Bの下面側は、上記のインシュレータU側6Aと同様の構成となっている。すなわち、インシュレータL側6Bが、鉄心コア5と接触する下面をインシュレータ側鉄心コア接触面20とする。インシュレータ側鉄心コア接触面20の外縁(鉄心コア5の側)の両端側にはそれぞれ、平板状の爪16及び爪17が軸線方向に下方に突出している。同様に、インシュレータ側鉄心コア接触面20の内縁(鉄心コア5の内径側)の両端側にはそれぞれ、爪18及び爪19が軸線方向に下方に突出している。
なお、爪16及び爪17は本発明における「第一の突起部」に相当する。また、爪18及び爪19は本発明における「第二の突起部」に相当する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄心コアと、
前記鉄心コアの軸線方向の端面に配置されているインシュレータと、を備えており
前記鉄心コアは、外周部に少なくとも1つの溝部が設けられており
当該溝部は、前記鉄心コアの前記端面から外周部の軸線方向に設けられており
前記鉄心コアは、周方向に延在するコアバック部、該コアバック部の中央部から中心方向に突出したティース部、及び該ティース部の先端に位置しているティース先端部から構成されており、
前記インシュレータは、前記鉄心コアとの接触面から軸線方向突出した少なくとも1つの第一の突起部が設けられており
前記第一の突起部は、前記溝部に収められており、
前記インシュレータには、前記鉄心コアとの接触面から軸線方向に突出した少なくとも1つの第二の突起部が設けられており、前記第二の突起部は、前記ティース先端部の内周面と当接しており、前記インシュレータによって前記鉄心コアが挟持されている
モータ。
【請求項2】
前記第二の突起部は、前記ティース先端部のうち、前記ティース部の前記ティース先端部への投影面と重複しない前記ティース先端部の内周面と当接している
請求項に記載のモータ。
【請求項3】
前記鉄心コアの内周側に回転自在に配置されたローターが設けられており
前記第二の突起部は、前記ローターと接触しない位置に設けられている
請求項又はに記載のモータ。
【請求項4】
前記第一の突起部及び前記溝部は、横断面において台形である
請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項5】
記溝部は、前記コアバック部の外周部のうち、前記ティース部の前記コアバック部への投影面と重複しない部位に設けられている
請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項6】
前記第一の突起部は、前記鉄心コアの外周面から突出しないように前記溝部に収められている
請求項1〜のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項7】
前記第一の突起部は、前記溝部に対して、しまりばめ、又は、中間ばめにより固定されてい
請求項1〜のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項8】
前記インシュレータは、前記鉄心コアの軸線方向の両端面にそれぞれ設けられている
請求項1〜のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか一項に記載のモータを備えた
圧縮機。
【国際調査報告】