特表-16203600IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年12月22日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】防水型電子制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20171201BHJP
   H05K 5/06 20060101ALI20171201BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20171201BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   H05K5/02 L
   H05K5/06 A
   B60R16/02 610B
   H01R13/52 301H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
【出願番号】特願2017-524225(P2017-524225)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年6月18日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100073759
【弁理士】
【氏名又は名称】大岩 増雄
(74)【代理人】
【識別番号】100088199
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 岑生
(74)【代理人】
【識別番号】100094916
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 啓吾
(74)【代理人】
【識別番号】100127672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 憲治
(72)【発明者】
【氏名】金子 彰
(72)【発明者】
【氏名】藤本 忠行
(72)【発明者】
【氏名】▲崎▼ 亮二
(72)【発明者】
【氏名】竹内 謙介
【テーマコード(参考)】
4E360
5E087
【Fターム(参考)】
4E360AB12
4E360AB33
4E360BA02
4E360BD03
4E360CA02
4E360EA03
4E360EA18
4E360EA24
4E360ED02
4E360GA29
4E360GB92
5E087EE02
5E087EE14
5E087FF02
5E087GG02
5E087HH01
5E087JJ01
5E087LL04
5E087LL14
5E087MM04
5E087MM08
5E087QQ04
5E087RR12
5E087RR25
(57)【要約】
ケースとコネクタ部の防水性を確保しつつ、コネクタ部のケース挿入を改
良した装置を提供する。
ケース(1),(1a)の少なくとも一つの壁面にコネクタ部(2),(2a)を挿入し、ケースとコネクタ部とで形成される収納室(6)に制御基板(4)を内蔵し、開口部とコネクタ部の上面をカバー(3)で覆うと共にケース、コネクタ部、カバーのそれぞれの当接面に防水部材を配置してなる防水型電子制御装置に関する。ケース(1),(1a)の一部の側壁に第1の斜面部(12)を設けるとともに、その斜面に対向する方向に規制壁(14)を設け、第1の斜面部(12)と対面する位置にコネクタ部の第2の斜面部(21)を設けるとともに、前記ケースへの挿入時に前記規制壁の内面に当接すると共に、その最終挿入段階で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接する構造とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの第1の側壁とこれより高い第2の側壁とにより囲まれ上部に開口部を有する有底のケースと、前記ケースの第1の側壁側に取り付けられ前記ケース内部との電気的接続を行うコネクタ部と、前記ケースの開口部と前記コネクタ部の上部を覆うカバーとからなり、前記ケース、コネクタ部及びカバーのそれぞれの当接面に防水部材を配置した防水型電子制御装置において、前記ケースのコネクタ部取り付け側には、前記第2の側壁から前記第1の側壁へ連続的に傾斜する第1の斜面部と、この第1の斜面部に対向する方向に配置された規制壁を有する第1の接合部とを形成し、前記コネクタ部には、前記ケースへの挿入時に前記第1の斜面部と対面する第2の斜面部と、前記ケースへの挿入時に前記規制壁の内面に当接すると共にその最終挿入段階で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接するようにした第2の接合部とを形成したことを特徴とする防水型電子制御装置。
【請求項2】
前記第1の接合部は、前記第1の斜面部の外側に張り出してその内側に溝を形成し、前記規制壁がこの溝の内壁を構成するようにされると共に、前記第2の接合部は、前記溝に挿入される際前記ケースの規制壁の内面に当接する衝立部を形成し、前記衝立部の上部には前記ケースへの最終挿入時点で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接せしめる突起部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の防水型電子制御装置。
【請求項3】
前記第1の接合部は、前記第1の側壁の前記第1の斜面部と離れた位置に規制ガイドを形成し、前記第2の接合部は前記規制ガイドに対応した位置に前記規制ガイドをはめ込む凹部を形成し、前記凹部の上部には前記ケースへの最終挿入段階で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接せしめる突起部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の防水型電子制御装置。
【請求項4】
前記コネクタ部の第2の斜面部が前記ケースの第1の斜面部に当接することにより、コネクタ部は前記開口部方向に傾くようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防水型電子制御装置。
【請求項5】
前記ケースの側壁の上面、前記コネクタ部の上面には防水用シ−ル剤を塗布したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防水型電子制御装置。
【請求項6】
前記ケースの外壁に突出部を設け、前記コネクタ部の前記突出部に対向する位置に座面を設け、前記突出部と座面の当接方向は前記コネクタ部を前記ケースに挿入する方向と同一であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防水型電子制御装置。
【請求項7】
前記突出部と座面はコネクタ部の中央付近又はコネクタ部の両端付近に配置したことを特徴とする請求項6に記載の防水型電子制御装置。
【請求項8】
前記防水部材が配置される前記ケース、コネクタ部及びカバーのそれぞれの当接面は、一部が突起状又は凹状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の防水型電子制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、防水性を要求される例えば電動パワーステアリング装置などの車両用の電子制御装置において、特にケース、カバーとコネクタ周辺における防水性を改善する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の防水型電子制御装置において、特にコネクタ周辺の防水構造では、コネクタ外周と当接するケースに溝又は凹部を設け、その中に防水用部材であるOリングを装着したり、シール剤を塗布したりして、その防水用部材を介してコネクタ外周とケースとを密着させることにより気密性を確保するようにしていた(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−63325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたコネクタ周辺の気密性構造にあっては、防水用部材の介在により防水性を確保できる構造ではあるが、組付け時に防水用部材、特に流動性の少ないシール材料を使用している場合には、コネクタをケースに挿入する際、コネクタ外周の縁部がそのシール剤を押し出すことになり、押し出された箇所ではシール剤が不足したり、一方、押し出されたシール剤が不要な箇所に溜まり、カバー(蓋)をケース、コネクタに覆う際の邪魔となることがあった。従ってこのような場合、防水用部材の設計通りの配置ができず、引いては要求された防水性を確保できないこととなり、再度上塗り等の作業を必要としていた。
【0005】
この発明は以上のような従来装置の問題点を解決するためになされたもので、特にコネクタ周辺とケース、カバーとの防水性を簡単且つ確実に確保できる防水型電子制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明になる防水型電子制御装置は、少なくとも一つの第1の側壁とこれより高い第2の側壁とにより囲まれ上部に開口部を有する有底のケースと、前記ケースの第1の側壁側に取り付けられ前記ケース内部との電気的接続を行うコネクタ部と、前記ケースの開口部と前記コネクタ部の上部を覆うカバーとからなり、前記ケース、コネクタ部及びカバーのそれぞれの当接面に防水部材を配置した防水型電子制御装置において、前記ケースのコネクタ部取り付け側には、前記第2の側壁から前記第1の側壁へ連続的に傾斜する第1の斜面部と、この第1の斜面部に対向する方向に配置された規制壁を有する第1の接合部を形成し、前記コネクタ部には、前記ケースへの挿入時に前記第1の斜面部と対面する第2の斜面部と、前記ケースへの挿入時に前記規制壁の内面に当接すると共に、その最終挿入段階で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接するようにした第2の接合部を形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、コネクタ部のケースへの挿入操作の最終段階で、前記ケースに設けた第1の斜面部と前記コネクタ部に設けた第2の斜面部を当接させるようにしたことにより、塗布したシール剤を無駄にすることなく希望した防水性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1におけるケースの斜視図である。
図2】実施の形態1におけるコネクタ部の斜視図である。
図3】実施の形態1における各部品の要部断面図である。
図4】実施の形態2におけるケースの斜視図である。
図5】実施の形態2におけるコネクタ部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は、電子制御装置のケース1の斜視図であり、図2は2個のコネクタ本体24、25が結合板26で一体化されたコネクタ部2の斜視図を示している。図3(a)(b)(c)はそれぞれカバー3、コネクタ部2、ケース1の組み立て直前の配置構成を示した断面図である。図1のケース1は、有底で比較的高い側壁11が3面と、それより低い側壁15により周囲を囲んで構成されており、上方向が開口している。低い側壁15に図2で示したコネクタ部2が取り付けられる。コネクタ部2とケース1を固定するための座面16が側壁15の外側に設けられている。これらの側壁に囲まれた収納室6に制御基板4、電子部品5等(図3)が配置される。また、制御基板4を取り付けるための座18が上記側壁11、15の収納室6内の有底部付近に複数個配置されている。
【0010】
側壁11、15の上面にはレール状の突起10が連続して配置され、カバー3との結合のためのネジ穴17が4カ所設けられている。このケース1は絶縁性樹脂又はアルミニュムで形成されて水の浸入を防いている。前記ケース1のコネクタ部取り付け側には、前記第2の側壁11から前記第1の側壁15へ連続的に傾斜する第1の斜面部12が2箇所と、上記コネクタ部2を挿入するために接合部30が形成されている。この接合部30は、上記第1の斜面部12の外側に張り出して、その内側に後で説明するコネクタ部2の衝立部22が挿入される溝13を形成すると共に、この溝13の内壁の一部をなし、且つ上記第1の斜面部12に対向する方向に、すなわち側壁15の延在方向に延びる規制壁14を設けている。
【0011】
一方、図2のコネクタ部2は2種類のコネクタ本体24、25を一体化したコネクタASSYを形成しているが、上記コネクタ本体は1種類であっても、3個以上の集合体であってもかまわない。コネクタ本体24、25の周囲にはこれらを結合するために結合板26が設けられている。コネクタピンであるターミナル24a、25aは、結合板26を貫通してケース1の内方向に延長されている。
【0012】
結合板26の両端部には、前記ケース1への挿入時に前記第1の斜面部12と対面する第2の斜面部21と、上記ケース1の溝13に挿入される衝立部22と、上記第2の斜面21の反対側に上記衝立部22と共に形成された溝27とからなる第2の接合部31が設けられている。また、コネクタ部2の中央部に突出部29が設けられ、図1の座面16がこれに対向し、ネジ等によりコネクタ部2を挿入後ケース1に固定している。なおコネクタ部2の上面にはケース1の突起10と同様に突起10aが配置されており、ケース1の高い側壁11上の突起10と同一水平面に位置して、カバー3との間のシールが効果的になされるようになっている。
【0013】
これらのケース1とコネクタ部2、及びカバー3の組立てについて図3を用いて説明する。図3(a)(b)(c)はコネクタ部2の周辺のみを示したそれぞれカバー3、コネクタ部2、ケース1の断面図である。まず電子部品5等を装着した制御基板4と、コネクタ部2のターミナル24a、25aを接続して一体化する。その後ケース1の斜面部12、溝13に沿ってコネクタ部2の斜面部21、衝立部22を上部からはめ込むように挿入し、制御基板4を座18に固定する。その後、コネクタ部2の突出部29とケース1の座面16をネジ締めするとともに、ケースの側壁11とコネクタ部2の上面をカバー3で覆って固定する。以上の工程順で組立が完了する。
【0014】
非防水構造であるならば、上記の各部位を上記のように組立てることで完成するが、防水性を確保するためには、各部位の間に防水処理をしなければならない。例えばシール剤を塗布する方法の場合、ケース1の側壁11、15、斜面部12にシール剤を塗布した後にコネクタ部2をはめ込むことで防水構造をなす。ケース1の高い側壁11の上部とカバー3との防水性は、カバー3が当接されることにより、側壁11の上面に塗布されたシール剤のうち、突起部10上のシール剤が押し出されて両側の面に溜まるようになり、この突起部10の両側のシール剤によりカバー3と側壁11の上面の防水性が確保される。
【0015】
しかしながら、上記の組立工程でも希望どおりの防水性が確保できない場合が散見される。側壁11の上面とカバー3のように、広い面積で、且つその面積全体を一斉に合わせる構造の場合は、想定していた以外のシール剤の移動がないので、防水性は確保できる。しかし、はめ込み構造によっては、シール剤の移動が発生する場合がある。つまり、2つの部位をはめ込む際に、シール剤を押し出して一部にシール剤の不足が発生したり、またその押し出されたシール剤が多量に積み上げられ、溜まり部が存在することによって両部位のはめ込み位置がずれたりして、余分なシール剤をふき取る必要が発生する。更にもし、両部位の間隙を広くとれば多量にシール剤を塗布するために、多少のシール剤の移動に対応できるが、このように間隙を広く取ることは、シール剤を多量に塗布しなければならないのみならず、多量にシール剤を塗布したとしても希望の防水性を得ることが困難な場合もある。使用するシール剤に対して適量の塗布量が最も防水性を確保できるからである。
【0016】
そのためケース1の斜面部12とコネクタ部2の斜面部21は、両部位をはめ込む際には相互間に空隙を保持しておく必要があり、所定の位置に両部位が配置されて最後に両斜面部が当接するようにすることでシール剤の押し出しを防止することができる。そのためケースの溝13にコネクタ部2の衝立部22が遊嵌状に挿入できるように規制壁14の幅、高さを規定する。また衝立部22の先端22aを挿入しやすいように幅が細くなっている。衝立部22が溝13に半分の位置に挿入されたとしても、両斜面部12、21には空隙を有しているので、塗布されたシール剤が押し出される心配がない。
【0017】
この状態で衝立部22が溝13に完全に挿入された場合に両斜面部12、21が当接することが期待されるが、上記衝立部22と溝13とは遊嵌状であるため、両斜面部12、21がシール剤を多量に塗布しない限り確実な当接はあり得ない。この実施例では、衝立部22の上部に斜面部23aを有する突起部23を設けるものである(図3(b)参照)。衝立部22がケース1の溝13に挿入されると、この突起部23が溝13の隣の規制壁14の内面と接触し、衝立部22が溝13に完全に挿入される位置で上記突起部23のため、コネクタ部2の一方、すなわちコネクタピン24a、25a側が僅かに持ち上がるように移動し、この突起部23と溝13の規制壁14との寸法関係で両斜面部12、21が挿入最終段階で当接するようになる。
【0018】
以上のように斜面部12、21により両部位の接触面積を大きくするのみではなく、衝立部22に設けた突起部23と溝13の規制壁14との寸法関係により、最終挿入段階で初めて両斜面部12、21が当接することになるので、塗布されたシール剤を有効に利用することができ、希望の防水性を確保することができる。
【0019】
なお、突起部23周辺以外の衝立部22と溝13にはその他の箇所と比較して、間隙が大きく設定されている。この間隙にもシール剤を塗布して埋めることは可能であるが、その位置のシール塗布量は考慮する必要性は少ない。その理由は、コネクタ部2とケース1の防水性は、衝立部22、溝13よりも内側の突起10で確保されているためである。
また、コネクタ部2は最終挿入位置ではこの突起部23により若干水平より上向きに配置されることになる。そのためコネクタ本体24、25、ターミナル24a、25aは、この上向き角度を考慮して若干下方向に曲げて形成することで、水平性を確保することが可能である。
【0020】
実施の形態2.
次に実施の形態2について図4、5に基づき説明する。実施の形態1と同等部位には同一符号を付している。実施の形態1と異なる部分は、主として接合部30、31の構成である。実施の形態1では結合板26の両端部、すなわちケース1の隣り合う2つの隅に接合部30、31を設け、この接合部31に斜面部21、衝立部22、溝27を設けたが、本実施例ではケース1aのコネクタ部2aが挿入される場所、すなわち側壁15の略中央部にコネクタ用の規制ガイド19が突設され、また斜面部12の周辺に設置していた衝立部22、溝27を省いている。また、座面16が中央部に一個から両側部に2個へと変更配置されている。さらに制御基板4(図3)の取付け用座18の高さが実施の形態1より高くなっている。
【0021】
一方、コネクタ部2aは、コネクタ本体24、25の中間部に凹部28が設けられ、さらにこの凹部28の上部に複数の突起部23aが設置されている。上記凹部28は上記コネクタ用の規制ガイド19と噛み合うようになっているが、規制ガイド19はその高さ方向の一部が第1の側壁15の上表面より突出しており、その裏面19aの一部が後で説明するコネクタ部2aの突起部23aと接触するようになっている。また第2の斜面21の反対側には溝27aが形成されている。ケース1aの斜面部12とコネクタ部2aの斜面部21は、両部位をはめ込む際には相互間に空隙を保持しておく必要があり、所定の位置に両部位が配置されて最後に両斜面部が当接するように配慮することは実施の形態1と同一である。そのためケース1aの規制壁14とこれと接合するコネクタ部2aの溝27aの幅、高さを規定する。更にコネクタピン24b、25bは上方向に屈曲されている他、突出部29がコネクタ部2の左右端に設けられている点が実施の形態1と異なる。
【0022】
このような形状のケース1aとコネクタ部2aとの接合を説明する。シール剤を突起部10に塗布すること、及びケース斜面部12とコネクタ部斜面部21の関係は実施の形態1と同等である。コネクタ部2aは、凹部28を上記ケース1の規制ガイド19に嵌めあうように、かつケース斜面部12に対向する方向に延長された規制壁14の内面が溝27aの面を沿わせながら挿入される。挿入の最終段階で、突起部23aと規制ガイド19の内面19aが初めて当接し、その結果コネクタ部2aが押されて両斜面12、21が当接するようになる。これにより実施の形態1と同様に斜面部12に塗布されたシール剤を押し出すことなく、両面が当接することになるので、防水性が簡単且つ確実に確保できる。またコネクタ部2aをケース1aに固定するために、さらにシール剤の固着のために突出部29と座面16をネジ止めする。
【0023】
その後電子部品他を装着した制御基板4(図3(b)参照)を挿入、コネクタピン24b、24bを制御基板4の穴に挿入して、例えばハンダ付けする。制御基板4は座18を利用して固定する。最後にシール剤をケース1aの高い側壁11上面と、コネクタ部2の上面10aに塗布し、カバー3(図3(a)参照)で覆い、ネジ止めする。これにより全部位の組立が完了する。
【0024】
以上のようにこの発明の実施の形態2によると、ケース1aの斜面部12とコネクタ部2aの斜面部21を最終的にはシール剤を介在して当接する構造において、コネクタ部2aをケース1aに挿入する際、両斜面部12,21に空隙を有して挿入できるように、ケース1aの規制ガイド19とコネクタ部2aの凹部28とをはめ込むように挿入し、挿入の最終段階において、コネクタ部2a側の上記凹部28の上部に設けた突起部23aとケース1aの規制ガイド内面19aが当接することにより、コネクタ部2aが押される結果、両斜面部12,21が当接するように構成したものである。これによりシール剤の押し出しによるシール剤不足、無駄な押し出しによる多量のシール剤の溜まりを生じさせないので、所望の防水能力を確保することができる。また斜面部を利用することにより、両者の接地面積を広く取ることが可能である。
【0025】
シール剤を塗布する部位に突起部10、10aを設けたが、突起ではなく凹部であってもよい。この突起部又は凹部は、ケースの上面、及びコネクタ部の上面に設けられており、シールの塗布方向が同一であり塗布工程も簡略化できる。また、コネクタ部の突出部29をコネクタ本体の周辺に設け、かつケースにも座面16を上方向に向かって配置し、これを例えばネジ止めにより固定したので、コネクタ部のケースへの挿入方向と同一であり、両者の結合を強固にすることができる。さらにこのネジ止め方向と、カバー3とケース1とのネジ止め方向も一致させたので、ネジを同一方向から挿入し止めることもでき、工作性の向上が図ることもできる。
【0026】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜、変更、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0027】
1、1a ケース、2、2a コネクタ部、3 カバー、4 制御基板、5 電子部品、6 収納室、10、10a 突起部、11、15 側壁、12 第1の斜面部、21 第2の斜面部、13、27、27a 溝、18 座、14、規制壁、16 座面、19
規制ガイド、19a 規制ガイド内面、22 衝立部、23、23a 突起部、24、25 コネクタ本体、24a、24b、25a、25b コネクタピン、26 結合板、28 凹部、29 突出部、30 第1の接合部、31 第2の接合部。
図1
図2
図3
図4
図5

【手続補正書】
【提出日】2017年9月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの第1の側壁とこれより高い第2の側壁とにより囲まれ上部に開口部を有する有底のケースと、前記ケースの第1の側壁側に取り付けられ前記ケース内部との電気的接続を行うコネクタ部と、前記ケースの開口部と前記コネクタ部の上部を覆うカバーとからなり、前記ケース、コネクタ部及びカバーのそれぞれの当接面に防水部材を配置した防水型電子制御装置において、前記ケースのコネクタ部取り付け側には、前記第2の側壁から前記第1の側壁へ連続的に傾斜する第1の斜面部と、この第1の斜面部に対向する方向に配置された規制壁を有する第1の接合部とを形成し、前記コネクタ部には、前記ケースへの挿入時に前記第1の斜面部と対面する第2の斜面部と、前記ケースへの挿入時に前記規制壁の内面に当接すると共にその最終挿入段階で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接するようにした第2の接合部とを形成したことを特徴とする防水型電子制御装置。
【請求項2】
前記第1の接合部は、前記第1の斜面部の外側に張り出してその内側に溝を形成し、前記規制壁がこの溝の内壁を構成するようにされると共に、前記第2の接合部は、前記溝に挿入される際前記ケースの規制壁の内面に当接する衝立部を形成し、前記衝立部の上部には前記ケースへの最終挿入時点で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接せしめる突起部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の防水型電子制御装置。
【請求項3】
前記第1の接合部は、前記第1の側壁の前記第1の斜面部と離れた位置に規制ガイドを形成し、前記第2の接合部は前記規制ガイドに対応した位置に前記規制ガイドをはめ込む凹部を形成し、前記凹部の上部には前記ケースへの最終挿入段階で前記第1の斜面部と前記第2の斜面部を当接せしめる突起部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の防水型電子制御装置。
【請求項4】
前記コネクタ部の第2の斜面部が前記ケースの第1の斜面部に当接することにより、コネクタ部は前記開口部方向に傾くようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防水型電子制御装置。
【請求項5】
前記ケースの側壁の上面、前記コネクタ部の上面には防水用シ−ル剤を塗布したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防水型電子制御装置。
【請求項6】
前記ケースの外壁に座面を設け、前記コネクタ部の前記座面に対向する位置に突出部を設け、前記突出部と座面の当接方向は前記コネクタ部を前記ケースに挿入する方向と同一であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防水型電子制御装置。
【請求項7】
前記突出部と座面はコネクタ部の中央付近又はコネクタ部の両端付近に配置したことを特徴とする請求項6に記載の防水型電子制御装置。
【請求項8】
前記防水部材が配置される前記ケース、コネクタ部及びカバーのそれぞれの当接面は、一部が突起状又は凹状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の防水型電子制御装置。
【国際調査報告】