(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2016年12月29日
【発行日】2017年12月7日
(54)【発明の名称】自動販売機
(51)【国際特許分類】
G07F 9/02 20060101AFI20171110BHJP
【FI】
G07F9/02 Z
G07F9/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
【出願番号】特願2017-524653(P2017-524653)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年2月4日
(31)【優先権主張番号】特願2015-127449(P2015-127449)
(32)【優先日】2015年6月25日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】葛山 悟
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044BA01
3E044BA02
3E044CA02
3E044EA12
3E044EB02
3E044FB03
(57)【要約】
外扉(2)に開口した窓に表示装置(4)を回転可能に軸支するとともに表示装置(4)と窓(20)の窓枠を形成する左フレーム(23),(24)とのそれぞれ対峙する部位に互いに磁気により吸引し合う磁気吸着片(45)、磁石(25),(26)を設け、前記表示装置(4)が外扉(2)の正面側を向く通常位置では磁気吸着片(45)を磁石(25)に吸着させて係止する一方、表示装置(4)が外扉(2)の背面側を向くように反転した反転位置では磁気吸着片(45)を磁石(26)に吸着させて係止することにより、表示装置(4)を反転させた際にも表示装置(4)の不測の回転を防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機本体の前面に開閉自在に配設された外扉と、
前記外扉の接客面に設けられた矩形状の窓に装着され、少なくとも販売する商品の画像を表示するとともにタッチパネル式のスイッチ機能を有する矩形状の表示装置と
を備えてなる自動販売機において、
前記表示装置の上部および下部にそれぞれ上下方向に延在するとともに表示装置の略重心線上に位置する回転軸が設けられ、前記表示装置の回転軸から離隔した部位であって表示装置と窓の窓枠とのそれぞれ対峙する部位に互いに磁気により吸引し合う磁気吸着部が設けられ、前記表示装置の回転軸を窓の窓枠に軸支するとともに前記表示装置および窓枠に設けられた磁気吸着部により表示装置が外扉の正面側若しくは背面側に反転した通常位置若しくは反転位置にそれぞれ係止されることを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
前記窓の窓枠のうちの下方の窓枠における左右両端にその一部が露出する態様で軸線が外扉の左右方向に延在するローラーを有することを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記磁気吸着部は、一方が磁石であり、他方が鉄製の磁気吸着片からなることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記磁気吸着片は表示装置の左右端部のいずれか一方の端部に該表示装置から側方に突出して配設され、磁石は窓の左右窓枠における前記磁気吸着片と対峙する部位に配設されてなることを特徴とする請求項3に記載の自動販売機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動販売機本体の前面を開閉する外扉の接客面に販売する商品の画像などを表示する表示装置を備えた自動販売機に関し、特に表示装置の表示面を外扉の正面側および背面側に向けて回転可能とした自動販売機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、缶入り飲料やペットボトル入り飲料などの商品(清涼飲料等の商品)を販売する自動販売機は、一般的に、断熱筐体としてなる自動販売機本体の商品収納庫内に前記商品をコールド状態、ホット状態に区分して保存するとともに外扉の接客面の上部領域に大きく開口した窓を透明板で閉塞してなるディスプレイ室内に複数の商品見本を左右に並べて展示し、前記商品見本に対応して設けられた商品選択ボタンの操作に基いて選択された商品を販売するように構成されている。
【0003】
この自動販売機においては、商品見本が商品を模したプラスチック製になり、商品の入れ替えに伴う商品見本の交換、或いは展示位置の変更の際、外扉を開放してディスプレイ室に展示された商品見本の交換や着脱を行わねばならないので手間がかかるものであった。
【0004】
このため、販売する商品の画像を表示する液晶ディスプレイを外扉の接客面に配設し、必要に応じて商品の種類や表示位置を設定、変更するようにしたものが出現している。液晶ディスプレイの薄型化や大型化は著しく、従前のプラスチック製の商品見本を展示するディスプレイ室の大きさに相当する液晶ディスプレイを採用し、外扉の接客面に大きく開口した窓に配設する一方、液晶ディスプレイの表示面にタッチした位置の座標から選択された商品を検出するタッチパネル式のスイッチ機能によって液晶ディスプレイの表示面にタッチすることにより商品の選択を行うとともに選択された商品を大きく拡大して表示したり、点滅させたりするものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところで、外扉の接客面に配設される液晶ディスプレイは外扉に固定して取付けられるのが一般的である一方、液晶ディスプレイを回転可能に配設し、液晶ディスプレイの表示面を外扉の正面側および背面側に向けて反転可能とした自動販売機も知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に開示された発明によれば、外扉を開放して自動販売機の各種設定、メンテナンスを行う際に液晶ディスプレイを反転させてモニターとして活用できることが可能になる点で優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5621247号公報
【特許文献2】特開2002−150384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記特許文献2に開示された発明にあっては、液晶ディスプレイを回転可能に配設するため、液晶ディスプレイの左右一端側に上下方向に延在する回転軸を設けてヒンジ式に支持する一方、通常時(販売時)に液晶ディスプレイの回転を阻止するために回転軸とは反対側にロック機構が設けられ、液晶ディスプレイを回転(反転)させる際には作業員がロック機構を外すように構成されている。このため、液晶ディスプレイを回転(反転)させる際に作業員がロック機構を解除せねばならず手間がかかるものである。
【0008】
また、液晶ディスプレイを表示面が背面側に向くように反転させた状態では液晶ディスプレイが自由に動き得るフリーな状態にあるので、液晶ディスプレイが不測に回転して表示面が見辛くなるおそれがあるという課題を有する。
【0009】
特に、特許文献1に開示された発明のように大型の液晶ディスプレイの場合には液晶ディスプレイの不測の回転により作業員の思わぬ怪我、或いは液晶ディスプレイの表示面に物が衝突、若しくは液晶ディスプレイの回転を阻止しようとして液晶ディスプレイの表示面に強い衝撃を与えた際には液晶ディスプレイの表示面が破損するおそれがある。
【0010】
本発明はの点に鑑みてなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、外扉の接客面に設けられた窓に装着される表示装置の表示面を外扉の正面側および背面側に向けて反転するように回転可能に配置するとともに当該表示装置をその表示面が外扉の正面側若しくは背面側を向く通常位置および反転位置にそれぞれ係止することが可能な自動販売機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
目的を達成するために、本発明に係る自動販売機は、自動販売機本体の前面に開閉自在に配設された外扉と、前記外扉の接客面に設けられた矩形状の窓に装着され、少なくとも販売する商品の画像を表示するとともにタッチパネル式のスイッチ機能を有する矩形状の表示装置とを備えてなる自動販売機において、前記表示装置の上部および下部にそれぞれ上下方向に延在するとともに表示装置の略重心線上に位置する回転軸が設けられ、前記表示装置の回転軸から離隔した部位であって表示装置と窓の窓枠とのそれぞれ対峙する部位に互いに磁気により吸引し合う磁気吸着部が設けられ、前記表示装置の回転軸を窓の窓枠に軸支するとともに前記表示装置および窓枠に設けられた磁気吸着部により表示装置が外扉の正面側若しくは背面側に反転した通常位置若しくは反転位置にそれぞれ係止されることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、自動販売機において、前記窓の窓枠のうちの下方の窓枠における左右両端にその一部が露出する態様で軸線が外扉の左右方向に延在するローラーを有することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、自動販売機において、前記磁気吸着部は、一方が磁石であり、他方が鉄製の磁気吸着片からなることを特徴とする。
【0014】
また本発明は、自動販売機において、前記磁気吸着片は表示装置の左右端部のいずれか一方の端部に該表示装置から側方に突出して配設され、磁石は窓の左右窓枠における前記磁気吸着片と対峙する部位に配設されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る自動販売機によれば、自動販売機本体の前面に開閉自在に配設された外扉と、前記外扉の接客面に設けられた矩形状の窓に装着され、少なくとも販売する商品の画像を表示するとともにタッチパネル式のスイッチ機能を有する矩形状の表示装置とを備えてなる自動販売機において、前記表示装置の上部および下部にそれぞれ上下方向に延在するとともに表示装置の略重心線上に位置する回転軸が設けられ、前記表示装置の回転軸から離隔した部位であって表示装置と窓の窓枠とのそれぞれ対峙する部位に互いに磁気により吸引し合う磁気吸着部が設けられ、前記表示装置の回転軸を窓の窓枠に軸支するとともに前記表示装置および窓枠に設けた磁気吸着部により表示装置が外扉の正面側若しくは背面側に反転した通常位置若しくは反転位置にそれぞれ係止されることにより、通常時においては表示装置および窓枠に設けたそれぞれの磁気吸着部によって表示装置が外扉の正面側を向く通常位置にロック(係止)することができる一方、外扉を開放して表示装置を反転させる際、作業員は表示装置および窓枠に設けたそれぞれの磁気吸着部の吸引力に打ち勝つ回転力を表示装置に加えるのみで表示装置を反転させることができ、かつ、反転した表示装置はそれぞれの磁気吸着部によって背面側を向いた反転位置にロック(係止)されるので不測に回転することを防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1にかかる自動販売機の正面図である。
【図2】図2は、図1の外扉の背面側から見た要部斜視図である。
【図3】図3は、図2の外扉から表示装置を分解した分解斜視図である。
【図4】図4は、図2の外扉の窓部を示す背面斜視図である。
【図5】図5は、図4のローラーの斜視図である。
【図6】図6は、図4のローラーによる表示装置の支持状態を示す要部拡大図である。
【図7】図7は、表示装置を反転させた状態を示す外扉背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態にかかる自動販売機を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態1にかかる自動販売機の全体構成を示す斜視図であり、図1において、1は缶入り飲料やペットボトル入り飲料などの商品をコールド状態、ホット状態に区分して保存する断熱筐体としてなる自動販売機本体、2は自動販売機本体1の前面にヒンジにより開閉可能に支持された片開き式の外扉、3は外扉2の前面を覆う態様で配設された装飾パネルである。
【0019】
前記装飾パネル3はプラスチック製になり、周縁に設けられた上下左右の化粧枠31〜34を介して外扉2に取付けられ、上下縁部を湾曲させることにより自動販売機を丸みを帯びた外観とすることにより角ばった外観の自動販売機と差別化するものである。
【0020】
なお、装飾パネル3には、当該装飾パネル3に覆われた領域の外扉2の前面に設けられる部品が表面に露出するように開口が形成されているものであるが、以下ではその開口の説明(記載)は割愛する。
【0021】
前記外扉2の前面の上部域には大きく開口した窓20が設けられ、この窓20に販売する商品の画像などを表示する表示装置4が回転可能に装着されている。
【0022】
また、外扉2の前面には硬貨投入口2a、紙幣挿入口2b、硬貨返却口2c、返却レバー2d、商品取出口2e、電子マネーリーダライタのアンテナ部2f、磁気記録式のカードのリーダライタ2g、人体を感知する近接センサなどの人体感知センサと購入者を撮影するCCDカメラなどのカメラユニット2h、ハンドルロックまたはシリンダー錠2jなどが設けられている。
【0023】
なお、外扉2の背面に硬貨投入口2aに連通して投入硬貨の金種および真偽を判定して偽貨として判定された硬貨を硬貨返却口2cに返却する一方、正貨として判定された硬貨を金種別の釣銭筒若しくは金庫に収納し、釣銭払出指令に基づいて金種別の釣銭筒から硬貨を払い出すコインメカニズム、紙幣挿入口2bに連通して挿入された紙幣の金種および真偽を判定したうえで一時保留し、偽貨として判定された際に一時保留した紙幣を紙幣挿入口2bに返却する一方、正貨として判定された際に一時保留した紙幣を金庫に取り込むビルバリデータ、自動販売機全体の制御を司る自動販売機制御部、表示装置4の表示を制御する表示制御部を内蔵する制御ボックスなどが配設されているのは周知のとおりである。
【0024】
外扉2の窓20に回転可能に装着される表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイからなり、表示面となる液晶パネル4aが外扉2の正面側を向く態様で外扉2の窓20に装着されている。
【0025】
この表示装置4は、外扉2の窓20から取り外した状態の分解斜視図である図3に示すように、薄い箱型の筺体41と筺体41の開口部を閉塞するカバー42とからなるケース40を備え、筺体41の前面は開口されるとともに周縁を形成するフランジには複数の通気用スリットが形成されている。
【0026】
ケース40の内部には、液晶パネル4aを背後から支持するアルミニウム製のフレームシャーシ、液晶パネル4aの発光駆動とその制御を行う回路基板が内蔵されている。筺体41の上下フランジには上下方向に延在する回転軸43,44が設けられている。
【0027】
これらの回転軸43,44は、表示装置4の重心線上に位置している。また、筺体41の正面視左側のフランジの上下方向の略中央部には鉄製の磁気吸着片45が固着されている。この磁気吸着片45は横断面L字状に形成され、L字状の短い片がカバー42の背面と面一であって外方(左側方)に突出する態様でL字状の長い片を筺体41の左側フランジに固着して設けられている。この磁気吸着片45が表示装置4の磁気吸着部を構成する。
【0028】
そして、カバー42には複数の通気用スリットが形成されるとともに背面側に向けて突出するゴム製の突起46が4個設けられている。このゴム製の突起46の突起高さは、カバー42と、その後方に配設されている断熱扉(不図示)の離間距離と同じ高さで形成され、ゴム製の突起46が断熱扉に当接することにより、外扉2の閉時に通常位置の状態である表示装置4の不測の回転を防止する。
【0029】
なお、回転軸43,44のうち、下方側に設けられた回転軸44は表示装置4の下部(筐体41の下フランジ)が窓20の周縁に当接(摺接)するのを防止するために段付きねじの形態に形成されている。
【0030】
外扉2の窓20は前記表示装置4を収容可能な大きさに形成され、窓20の周縁に沿ってフレーム21〜24(図3および図4参照)が設けられている。
【0031】
これらフレーム21〜24は、窓20の上下左右の窓枠として形成され、以下では窓20の上側の窓枠を形成するフレーム21を上フレーム、窓20の下側の窓枠を形成するフレーム22を下フレーム、窓20の正面視左側の窓枠を形成するフレーム23を左フレーム、窓20の正面視右側の窓枠を形成するフレーム24を右フレームと称することとする。
【0032】
なお、上フレーム21と下フレーム22、左フレーム23と右フレーム24とはそれぞれ同一の部材からなり、一方(上フレーム21、左フレーム23)に対し、他方(下フレーム22、右フレーム24)を回転させて取付けるように構成されている。
【0033】
図4に示すように上フレーム21は横断面コ字状に形成された金属製になり、コ字状の開放面が上方を向く態様で左右両端を扉2の扉枠2Aにねじ止めされて外扉2に一体的に固着されている。
【0034】
上フレーム21の左右方向の中央部には背面側に向けて開放した軸受凹所211が形成されている。下フレーム22は、上フレーム21を図4において左右方向に180度回転させたうえで外扉2の扉枠2Aに固着したものであり、下フレーム22を参照すると理解できるように軸受凹所221(軸受凹所211)は漏斗状に形成されて朝顔の花のように開く部分が背面側を向き、細くとがった部分が表示装置4の回転軸43,44の軸受となるように構成されている。
【0035】
ここで、表示装置4の下方側の回転軸44は段付きねじの形態に形成されており、その先端側の細い軸部の径が軸受凹所221(軸受凹所211)を構成する漏斗状の細くとがった部分の寸法よりも小さく、基部側の太い軸部の径が軸受凹所221(軸受凹所211)を構成する漏斗状の細くとがった部分の寸法よりも大きく定められているものである。
【0036】
前記軸受凹所211,221には、それぞれ閉塞部材27,28が取付けられる。この閉塞部材27,28は、漏斗状の軸受凹所211,221の細くとがった部分を残して背面側に開く部分を閉鎖するものであり、横断面コ字状に形成されて上フレーム21,下フレーム22にねじ止めして固着される。
【0037】
なお、上フレーム21,下フレーム22は強度が保障される範囲でコ字状の一方(背面側)の脚片からコ字状基端部まで切り欠いた切欠212,222を形成して表示装置4からの通気性を確保し、切欠212,222以外の箇所には複数の通気用スリットを形成している。
【0038】
左フレーム23、右フレーム24は横断面L字状に形成され、L字状の短い片を窓20の左右の縁に沿わせる態様でL字状の長い片の上下両端を上フレーム21と下フレーム22にねじ止めしてそれぞれ外扉2に一体的に固着されている。
【0039】
この場合、右フレーム24は、左フレーム23を図4において左右方向に180度回転させたうえでその上下両端を上フレーム21と下フレーム22にねじ止めして外扉2に固着したものである。そして、左フレーム23、右フレーム24の上フレーム21と下フレーム22にねじ止めされたL字状の長い片における上下方向の略中央部には磁石25,26が埋設されている。
【0040】
この磁石25,26は表示装置4の磁気吸着片45に対峙する態様で左右対象に配設されるように構成されている。この磁石25,26が窓20の窓枠(左右フレーム23,24)の磁気吸着部を構成する。
【0041】
また、下フレーム22の左右両端にはローラー5,5が、その外周の一部が下フレーム22の上方に露出する態様で、支持部材50,50を介して取付けられている。このローラー5,5および支持部材50,50は同一の部品からなり、その斜視図を図5に示す。
【0042】
図5に示すように、ローラー5は回転軸5Aに回動自在に軸支され、回転軸5Aが支持部材50の両翼片51,51に保持されてなるものである。支持部材50は、展開図が羽子板状をなして持ち手となる部位を曲げ起こして固定片52とし、羽子板状の左右両翼を曲げ起こして両翼片51,51としたものであり、固定片52にねじ挿通孔521が形成され、両翼片51,51に回転軸5Aの保持孔(不図示)が形成されるとともに固定片52と反対側の端部に係止爪511,511が形成されている。
【0043】
なお、両翼片51,51の高さは、両翼片51,51に回転軸5Aを介して組み付けられたローラー5の外周の一部が上方に突出する高さに定められ、また、コ字状の下フレーム22の基端部にはローラー5の外周の一部を挿通する開口223(図6参照)が形成されているものである。
【0044】
ローラー5が組付けられた支持部材50は次のようにして下フレーム22に取付けられる。すなわち、支持部材50の両翼片51,51の係止爪511,511をコ字状の下フレーム22の他方(正面側)の脚片の先端から背面側に折り曲げられたフランジ(不図示)に係止したうえでローラー5を下フレーム22の基端部に形成した開口223に臨ませつつ固定片52をコ字状の下フレーム22の一方(背面側)の脚片にねじ挿通孔521を介してねじ止めして固着する。
【0045】
これにより、ローラー5が、その外周の一部が下フレーム22から上方に突出するとともに回転軸5Aが外扉2の左右方向に延在する態様で下フレーム22に配設される。
【0046】
なお、図4において、6は上下左右フレーム21〜24に一体的に取付けられて窓20内に向けて突出するように配設されたガスケットであり、図4では下フレーム22、左フレーム23に配設されたガスケット6が見えている。また、図2および図3において、7は表示装置4の配線を覆う配線カバー、8は外扉2の上部領域に配設される照明灯光源(不図示)を保護するカバーである。
【0047】
前述したように、外扉2の窓20の周縁に沿って窓枠(上下フレーム21,22および左右フレーム23,24)を取付けることにより窓20に表示装置4を装着する準備が完了する。この状態から上下フレーム21,22の軸受凹所211,221に対峙して取付けられる閉塞部材27,28を取り外したうえで表示装置4を外扉2の背面側から表示面となる液晶パネル4aが外扉2の正面側を向く態様で外扉2の窓20に次のように装着する。
【0048】
すなわち、表示装置4の磁気吸着片45が固着された一方側の端部(正面視左端側)とは反対側の他方側の端部(正面視右端側)を窓20を貫通させつつ表示装置4の回転軸43,44を上下フレーム21,22の軸受凹所211,221に挿入させる。
【0049】
このように、表示装置4の上下の回転軸43,44を上下フレーム21,22の軸受凹所211,221に挿入させるに当たり、表示装置4を窓20と交差する態様に傾けた状態で装着すると、表示装置4(液晶パネル4a)を窓20の面に平行な状態で装着する場合に比して表示装置4を手で保持することが容易となる。
【0050】
前述したように、表示装置4の回転軸43,44を上下フレーム21,22の軸受凹所211,221に挿入させた後、軸受凹所211,221に対峙する閉塞部材27,28を上下フレーム21,22にねじ止めする。
【0051】
これにより、表示装置4の回転軸43,44が軸受凹所211,221から脱落するのが防止される。ここで、表示装置4の下方側の回転軸44が段付きねじの形態に形成されて太径の軸部が下フレーム22の面に当接するように構成されているので、表示装置4の下部(筐体41の下フランジ)が下フレーム22および窓20の下縁に当接することなく浮き上がっており、表示装置4を容易に回転させることができる。
【0052】
この後、窓20に対して傾いた状態にある表示装置4を窓20の面と面一となるように回転させると、表示装置4の一方側の端部に設けた磁気吸着片45が左フレーム23に設けた磁石25に吸着されて表示装置4を通常位置にロック(係止)する。
【0053】
このように、窓20に装着された表示装置4が磁石25と磁気吸着片45とにより通常位置にロックされた状態では、表示装置4の下部(筐体41の下フランジ)が下フレーム22の左右両端に配設したローラー5,5に乗り上げているので、回転軸44に掛かる負荷を軽減することができる。
【0054】
さて、表示装置4の表示面(液晶パネル4a)が外扉2の正面側を向く通常位置に保持された表示装置4を反転させる際には外扉2を開放させる。外扉2を開放すると外扉2の背面側が露出(図2参照)するので、表示装置4の磁気吸着片45と左フレーム23に設けた磁石25による表示装置4の通常位置へのロックを解除したうえで表示装置4を反転させる。
【0055】
つまり、表示装置4の磁気吸着片45が固着された一方側の端部(正面視左端側)とは反対側の他方側の端部他方側の端部(正面視右端側であり、図2においては左方の端部)を、左フレーム23に設けた磁石25(図3参照)の吸引力に打ち勝つ力で前方に押圧すると表示装置4の磁気吸着片45が磁石25から離れるので、表示装置4を回転軸43,44を中心に回転させる。
【0056】
そして、表示装置4が略180度回転した状態(図7参照)では、表示装置4の磁気吸着片45が右フレーム24に設けた磁石26(図3参照)に吸着して表示装置4の表示面(液晶パネル4a)が外扉2の背面側を向く反転位置にロック(係止)される。
【0057】
このように、表示装置4を表示面(液晶パネル4a)が外扉2の背面側を向く状態に反転させた際、表示装置4は磁気吸着片45と磁石26によりロック(係止)されるので、表示装置4が反転位置から不測に回転するのが防止される。反転位置にロック(係止)された表示装置4を通常位置に戻すには、表示装置4を反転させる際の手順と逆の手順により行えばよい。
【0058】
前述したように、この実施の形態にかかる自動販売機においては、自動販売機本体1の前面に開閉自在に配設された外扉2と、前記外扉2の接客面に大きく開口された矩形状の窓20に装着され、少なくとも販売する商品の画像を表示するとともにタッチパネル式のスイッチ機能を有する矩形状の表示装置4とを備えてなる自動販売機において、前記表示装置4の上部および下部にそれぞれ上下方向に延在するとともに表示装置4の略重心線上に位置する回転軸43,44を設け、前記表示装置4の回転軸43,44から離隔した部位であって表示装置4と窓20の窓枠(左右フレーム23,24)とのそれぞれ対峙する部位に互いに磁気により吸引し合う磁気吸着部(磁気吸着片45、磁石25,26)を設け、前記表示装置4の回転軸43,44を窓20の窓枠に軸支するとともに前記表示装置4および窓枠(左右フレーム23,24)に設けた磁気吸着部(磁気吸着片45、磁石25,26)により表示装置4が外扉2の正面側若しくは背面側に反転した通常位置若しくは反転位置にそれぞれ係止することにより、通常時においては表示装置4および窓枠(左右フレーム23,24)に設けたそれぞれの磁気吸着部(磁気吸着片45、磁石25,26)によって表示装置4が外扉2の正面側を向く通常位置にロック(係止)することができる一方、外扉2を開放して表示装置4を反転させる際、作業員は表示装置4および窓枠(左フレーム23)に設けたそれぞれの磁気吸着部(磁気吸着片45、磁石25)の吸引力に打ち勝つ回転力を表示装置4に加えるのみで表示装置4を反転させることができ、かつ、反転した表示装置4はそれぞれの磁気吸着部(磁気吸着片45、磁石26)によって背面側を向いた反転位置にロック(係止)されるので不測に回転することを防止できるものである。
【0059】
なお、前述した実施の形態では、磁気吸着部として表示装置4に設けた磁気吸着片45と左右フレーム23,24に設けた磁石25,26からなり、磁気吸着片45が表示装置4の外方(左側方)に突出する態様のものについて説明したが、表示装置4が通常位置にロック(係止)された状態、つまり、上下左右のフレーム21〜24で囲まれた空間の収容された状態で表示装置4と上下左右のフレーム21〜24との対峙面にそれぞれ磁気吸着部を設けることもできるものである。
【0060】
また、表示装置4は販売する商品の画像を表示するとともにタッチパネル式のスイッチ機能を有するものに加えて無線でネットワークと接続する通信手段を設けることにより電子看板として利用したり、遠方からメンテナンス情報の提供やメンテナンス方法の支持を行うようにすることができるものである。したがって、本発明は実施の形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0061】
1 自動販売機本体
2 外扉
4 表示装置
5 ローラー
20 窓
21 上フレーム
22 下フレーム
23 左フレーム
24 右フレーム
25 磁石
26 磁石
43 回転軸
44 回転軸
45 磁気吸着片
211 軸受凹所
221 軸受凹所
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【国際調査報告】