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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年9月8日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/04 20060101AFI20181130BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20181130BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20181130BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   H05B33/04
   H05B33/14 A
   H05B33/22 Z
   H05B33/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
【出願番号】特願2018-502522(P2018-502522)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年11月14日
(31)【優先権主張番号】特願2016-39954(P2016-39954)
(32)【優先日】2016年3月2日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷尻 靖
(72)【発明者】
【氏名】米山 正利
(72)【発明者】
【氏名】若原 淳弥
(72)【発明者】
【氏名】内藤 充良
(72)【発明者】
【氏名】木村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】平岩 賢嗣
【テーマコード(参考)】
3K107
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB02
3K107BB06
3K107CC23
3K107DD39
3K107DD93
3K107EE45
3K107EE46
3K107EE55
3K107EE57
3K107FF15
(57)【要約】
発光装置は、面状発光部を封止する封止領域を形成する封止部材(20)と、面状発光部と電気的に接続される導電部(61)を有し、封止領域から外部に延出する配線部材(51)とを備える。封止部材(20)は、その周縁において開口し、配線部材(51)を外部に引き出す引き出し口を有する。配線部材(51)は、導電部(61)が封止領域に配置される内部配線部位(71)と、導電部(61)が外部に配置される外部配線部位(72)と、導電部(61)が引き出し口に配置され、内部配線部位(71)および外部配線部位(72)の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みを有する境界配線部位(73)とを含む。このような構成により、面状発光部の封止構造を備える発光装置において、配線部材の設置に起因して封止性能が劣化することを抑制する発光装置を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光面と、前記発光面の裏側に配置される裏面とを有する面状発光部と、
前記面状発光部を前記発光面および前記裏面の両側から覆うように設けられ、前記面状発光部を封止する封止領域を形成する封止部材と、
前記面状発光部と電気的に接続される導電部を有し、前記封止領域から外部に延出する配線部材とを備え、
前記封止部材は、前記発光面および前記裏面を平面視した場合の前記封止部材の周縁において開口し、前記配線部材を外部に引き出す引き出し口を有し、
前記配線部材は、前記導電部が前記封止領域に配置される内部配線部位と、前記導電部が外部に配置される外部配線部位と、前記導電部が前記引き出し口に配置され、前記面状発光部の厚み方向において、前記内部配線部位および前記外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みを有する境界配線部位とを含む、発光装置。
【請求項2】
前記配線部材は、基材と、前記基材の両面に設けられる前記導電部とを有するフレキシブル配線板であり、
前記導電部は、前記境界配線部位において前記基材の片面のみに設けられる、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記配線部材は、前記導電部を覆うように設けられるカバー部をさらに有し、
前記カバー部は、前記境界配線部位において、前記導電部が設けられた前記基材の片面のみに設けられる、請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記配線部材は、基材と、前記基材の表面に設けられる前記導電部と、前記導電部を覆うように設けられるカバー部とを有するフレキシブル配線板であり、
前記カバー部には、前記境界配線部位において切り欠き部が形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項5】
前記配線部材は、基材と、前記基材の表面に設けられる前記導電部とを有するフレキシブル配線板であり、
前記基材には、前記境界配線部位において切り欠き部が形成される、請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記配線部材は、基材と、前記基材の両面に設けられる前記導電部とを有するフレキシブル配線板であり、
前記導電部として、前記基材の一方の面に設けられる第1導電部と、前記基材の他方の面に設けられる第2導電部とが設けられ、
前記第1導電部は、前記第2導電部よりも小さい厚みを有し、
前記境界配線部位には、前記第1導電部および前記第2導電部のうちの前記第1導電部のみが設けられる、請求項1から5のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記配線部材は、前記面状発光部の厚み方向に積層された複数層の前記導電部を有し、
前記境界配線部位における前記導電部の層数は、前記内部配線部位および前記外部配線部位の少なくともいずれか一方における前記導電部の層数よりも少ない、請求項1から6のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項8】
前記封止部材は、前記発光面側に配置される第1封止シートと、前記裏面側に配置される第2封止シートとを含み、さらに、
前記第1封止シートおよび前記第2封止シートの周縁同士を接着する接着層を備え、
前記接着層は、前記引き出し口に生じた前記封止部材および前記配線部材の間の隙間を充填するように設けられる、請求項1から7のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項9】
前記面状発光部は、基板と、前記基板上に設けられる発光素子と、前記基板上に設けられ、前記発光素子を封止する封止層とを有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項10】
発光面と、前記発光面の裏側に配置される裏面とを有する面状発光部と、
前記面状発光部を前記発光面および前記裏面の両側から覆うように設けられ、前記面状発光部を封止する封止領域を形成する封止部材と、
基材と、前記基材の表面に設けられ、前記面状発光部と電気的に接続される導電部と、前記導電部を覆うように設けられるカバー部とを有し、前記封止領域から外部に延出するフレキシブル配線板とを備え、
前記封止部材は、前記発光面および前記裏面を平面視した場合の前記封止部材の周縁において開口し、前記フレキシブル配線板を外部に引き出す引き出し口を有し、
前記カバー部および前記基材のいずれか一方には、前記引き出し口を含む断面において、前記面状発光部の厚み方向に直交する方向における前記カバー部および前記基材のいずれか一方の幅が、前記面状発光部の厚み方向に直交する方向における前記カバー部および前記基材のいずれか他方の幅よりも小さくなるように切り欠き部が形成される、発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、発光装置に関し、より特定的には、面状発光部の封止構造を備える発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の発光装置に関して、たとえば、特開2010−244698号公報には、機械的強度が強く、封止性に優れることを目的とした、有機EL装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された有機EL装置は、有機ELパネルと、配線基板と、有機ELパネルおよび配線基板を挟み込む一対のフィルムシートとを備える。一対のフィルムシートが有機EL素子の周縁部で接着されることによって、有機ELパネルが一対のフィルムシートの内部に密封されている。フィルムシートおよび有機ELパネルの間の隙間と、配線基板の端面に形成されたフィルムシートおよび配線基板の隙間とが、第1封止樹脂層によって封止されている。
【0003】
また、特開2008−103254号公報には、気密封止するための構造を簡略化し、全体的に略均一な圧力をかけて形成することを目的とした、有機ELデバイスが開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示された有機ELデバイスは、有機EL素子と、有機EL素子を挟持するように設けられ、有機EL素子の周囲において互いに接着される延設部を有する第1フィルム状基材および第2フィルム状基材と、接着された第1フィルム状基材および第2フィルム状基材の延設部の少なくとも端面を被覆するように設けられるガスバリア性フィルムとを備える。
【0004】
また、特開2011−27815号公報には、十分な耐久性能を確保することを目的とした、電気光学装置が開示されている(特許文献3)。特許文献3に開示された電気光学装置は、有機EL層を含む表示パネルと、表示パネルをその表裏面からラミネートする2枚の樹脂フィルムとを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−244698号公報
【特許文献2】特開2008−103254号公報
【特許文献3】特開2011−27815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の特許文献1〜3に開示されるように、有機ELパネル等の発光デバイスを利用した面状の発光装置(照明装置)が提案されており、屋内での照明用途だけでなく、屋外での看板や標識用内照照明、イルミネーション用素材としての利用が考えられている。
【0007】
このような発光装置においては、発光デバイスを風雨やほこり、空気などから保護するために、フィルム等の封止部材による封止構造を設ける必要がある。特に、有機ELパネルは水分や酸素等に対する耐性が低いため、発光デバイスとして有機ELパネルを利用した発光装置では、このような封止構造を設ける必要性が大きくなる。
【0008】
一方、上記のような封止構造を備えた発光装置では、発光デバイスに対する外部からの電気的な接続が問題となる。フィルム等の封止部材により封止された発光デバイスから電気配線を外部に取り出す際、わずかな隙間が生じてもその隙間から酸素や水分等が侵入したり、封止部材同士の接合面を通じて酸素や水分等が浸透したり、発光デバイスの基板の面方向から酸素や水分等が浸透するなどの懸念がある。たとえば、フレキシブル配線板を用いて電気配線を取り出す場合、フレキシブル配線板の厚みのために、フレキシブル配線板端部の封止部材に隙間が生じ、酸素や水分等の侵入を許してしまう。この場合、発光デバイスを酸素や水分等から適切に保護することができない。
【0009】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、面状発光部の封止構造を備える発光装置において、配線部材の設置に起因して封止性能が劣化することを抑制する発光装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の1つの局面に従った発光装置は、発光面と、発光面の裏側に配置される裏面とを有する面状発光部と、面状発光部を発光面および裏面の両側から覆うように設けられ、面状発光部を封止する封止領域を形成する封止部材と、面状発光部と電気的に接続される導電部を有し、封止領域から外部に延出する配線部材とを備える。封止部材は、発光面および裏面を平面視した場合の封止部材の周縁において開口し、配線部材を外部に引き出す引き出し口を有する。配線部材は、導電部が封止領域に配置される内部配線部位と、導電部が外部に配置される外部配線部位と、導電部が引き出し口に配置され、面状発光部の厚み方向において、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みを有する境界配線部位とを含む。
【0011】
この発明の別の局面に従った発光装置は、発光面と、発光面の裏側に配置される裏面とを有する面状発光部と、面状発光部を発光面および裏面の両側から覆うように設けられ、面状発光部を封止する封止領域を形成する封止部材と、基材と、基材の表面に設けられ、面状発光部と電気的に接続される導電部と、導電部を覆うように設けられるカバー部とを有し、封止領域から外部に延出するフレキシブル配線板とを備える。封止部材は、発光面および裏面を平面視した場合の封止部材の周縁において開口し、フレキシブル配線板を外部に引き出す引き出し口を有する。カバー部および基材のいずれか一方には、引き出し口を含む断面において、面状発光部の厚み方向に直交する方向におけるカバー部および基材のいずれか一方の幅が、面状発光部の厚み方向に直交する方向におけるカバー部および基材のいずれか他方の幅よりも小さくなるように切り欠き部が形成される。
【0012】
なお、本発明における「外部」とは、封止領域の外側の領域であって、封止部材の周囲の空間に解放された領域を意味する。
【発明の効果】
【0013】
この発明に従えば、面状発光部の封止構造を備える発光装置において、配線部材の設置に起因して封止性能が劣化することを抑制する発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】この発明の実施の形態1における発光装置を示す平面図である。
図2図1中の発光装置を示す分解組み立て図である。
図3図1中の面状発光部を示す断面図である。
図4図1中の配線部材を示す平面図である。
図5図1中の配線部材を示す底面図である。
図6図4中のVI−VI線上に沿った配線部材を示す断面図である。
図7図6中のVII−VII線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。
図8図7中の2点鎖線VIIIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。
図9】この発明の実施の形態2における発光装置が備える配線部材を示す平面図である。
図10図9中のX−X線上に沿った配線部材を示す断面図である。
図11図10中のXI−XI線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。
図12】この発明の実施の形態3における発光装置が備える配線部材を示す平面図である。
図13図12中のXIII−XIII線上に沿った配線部材を示す断面図である。
図14図13中のXIV−XIV線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。
図15】この発明の実施の形態4における発光装置が備える配線部材を示す断面図である。
図16】この発明の実施の形態5における発光装置が備える配線部材を示す平面図である。
図17図16中のXVII−XVII線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における発光装置を示す平面図である。図2は、図1中の発光装置を示す分解組み立て図である。
【0017】
図1および図2を参照して、本実施の形態における発光装置10は、薄板形状を有し、照明、装飾またはバックライト等の様々な用途で用いられる。
【0018】
発光装置10は、面状発光部31を有する。面状発光部31は、面状に延在する発光手段(発光デバイス)として設けられている。本実施の形態では、面状発光部31が、有機ELパネルから構成されている。面状発光部31は、可撓性を有しており、全体として曲げ可能である。発光装置10は、複数の面状発光部31を有してもよい。
【0019】
図3は、図1中の面状発光部を示す断面図である。図3を参照して、面状発光部31は、発光面31sおよび裏面31tを有する。面状発光部31は、発光面31sから発光する。裏面31tは、発光面31sの裏側に配置されている。
【0020】
面状発光部31は、発光面31sおよび裏面31tを正面から見る平面視において、矩形形状を有する。面状発光部31の厚みは、たとえば、50μm〜200μmである。
【0021】
面状発光部31は、基板としての透明基板41と、バリア層32と、陽極(アノード)33と、発光素子としての有機層34と、陰極(カソード)35と、封止層36と、絶縁層37とを有する。
【0022】
透明基板41は、面状発光部31の発光面31s側に配置されている。バリア層32は、発光面31sとは反対側の透明基板41の表面を覆うように設けられている。陽極33、有機層34および陰極35は、バリア層32上に順次積層されている。封止層36は、陽極33、有機層34および陰極35からなる積層体を覆うように設けられている。
【0023】
透明基板41は、透明性を有する。透明基板41を構成する部材としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリカーボネイト(PC)等の光透過性のフィルム基板が用いられる。
【0024】
光透過性のフィルム基板としては、他にポリイミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、ポリエーテルサルフォン(PES)またはポリプロピレン(PP)等が用いられる。
【0025】
バリア層32は、透明性を有する。バリア層32は、たとえば、珪素酸化物や珪素窒化物等の珪素化合物、金属酸化物や金属窒化物等の金属化合物、またはこれらの混合物から構成されている。バリア層32は、有機層34を、大気中や基板中の水分および酸素等から保護するために設けられている。
【0026】
陽極33は、透明性を有する導電膜である。陽極33を形成するためには、スパッタリング法等によって、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)等が透明基板41上に成膜される。陽極33に用いられる他の材料としては、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)が用いられる。
【0027】
有機層34は、電力が供給されることによって光(可視光)を生成することが可能である。有機層34は、単層の発光層から構成されてもよく、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層および電子輸送層などが順次積層されることによって構成されてもよい。
【0028】
陰極35は、たとえば、アルミニウム(Al)である。陰極35は、真空蒸着法等によって有機層34を覆うように形成されている。陰極35を所定の形状にパターニングするために、真空蒸着の際にはマスクが用いられるとよい。陰極35の他の材料としては、フッ化リチウム(LiF)、AlとCaとの積層、AlとLiFとの積層、または、AlとBaとの積層等が用いられる。
【0029】
陰極35と陽極33とが短絡しないように、陰極35と陽極33との間には絶縁層37が設けられている。絶縁層37は、たとえば、スパッタリング法を用いてSiOなどが成膜された後、フォトリソグラフィ法等を用いて陰極35と陽極33とを互いに絶縁する箇所を覆うように所望のパターンに形成される。
【0030】
封止層36は、面状発光部31の裏面31t側に配置されている。封止層36は、絶縁性を有する樹脂から形成されている。封止層36は、有機層34を、大気中の水分や酸素等から保護するために設けられている。封止層36は、陽極33、有機層34および陰極35を透明基板41上に封止する。なお、陽極33の一部は、電気的な接続のために封止層36から露出している。
【0031】
封止層36には、PET、PEN、PS、PES、ポリイミド等のフィルムに、SiO、Al、SiNx等の無機薄膜と、柔軟性のあるアクリル樹脂薄膜などとを層状に複数層重ね合わせることでガスバリア性を備えたものが用いられてもよい。
【0032】
封止層36から露出している陽極33の部分(図3中の左側の部分)は、給電部(陽極用)38を構成する。給電部38と陽極33とは互いに同じ材料で構成される。封止層36から露出している陰極35の部分(図3中の右側の部分)は、給電部(陰極用)39を構成する。給電部39と陰極35とは互いに同じ材料で構成される。
【0033】
以上のように構成される面状発光部31においては、後述する配線部材51、給電部38,39、陽極33および陰極35を通じて、有機層34に給電される。電力供給により有機層34で生成された光は、陽極33、バリア層32および透明基板41を通じて、発光面31sから外部に出射される。
【0034】
なお、本実施の形態では、裏面31tが非発光面となる面状発光部31について説明したが、このような構成に限られず、本発明における面状発光部は、裏面も発光面となる両面発光型であってもよい。また、本実施の形態では、面状発光部31が可撓性を有する場合について説明したが、面状発光部31は、曲げ変形不可なリジットな構成であってもよい。
【0035】
図1から図3を参照して、発光装置10は、封止部材20をさらに有する。封止部材20は、面状発光部31を、発光面31sおよび裏面31tの両側から覆うように設けられている。封止部材20は、面状発光部31を封止する封止領域110を形成している。
【0036】
本実施の形態では、封止部材20として、第1封止シートとしての封止シート21と、第2封止シートとしての封止シート26とが設けられている。
【0037】
封止シート21および封止シート26は、それぞれ、面状発光部31の発光面31sおよび裏面31t側に配置されている。面状発光部31の厚み方向において、封止シート21および後述する配線部材51の間には、面状発光部31が設けられている。面状発光部31の厚み方向において、面状発光部31および封止シート26の間には、後述する配線部材51が設けられている。
【0038】
封止シート21および封止シート26は、シート状であり、その平面視において略同一の形状を有する。封止シート21および封止シート26は、略矩形の平面視を有する。封止シート21および封止シート26の周縁が全周に渡って接合されることにより、面状発光部31が封止領域110に封止されている。面状発光部31は、封止シート21および封止シート26により真空ラミネートされている。すなわち、封止シート21および封止シート26は、封止領域110に実質的に空気が存在しない状態で面状発光部31を封止している。
【0039】
封止シート21,26としては、たとえば、シート状の樹脂部材が用いられる。封止シート21,26は、可撓性を有する。封止シート21,26は、面状発光部31と同程度の厚みを有する。
【0040】
封止シート21,26の具体的な材質は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル、ポリイミドまたはポリサルフォン等である。封止シート21,26としては、これらの素材に加えて、バリア性を向上させるために各種の成膜を施したものを用いてもよい。封止シート21,26の色は特に制約がないが、封止シート21,26のうちの少なくとも封止シート21は、面状発光部31の発光面31sから出射された光を透過させるため高い透明性を有する。封止シート21および封止シート26の両方が、透明性を有してもよい。封止シート21,26の片面または両面に、面方向からの封止性能を強化するためのバリアコート剤が設けられてもよい。
【0041】
封止シート21,26を接合するために、封止シート21,26の内側表面には接着層(不図示)が設けられる。接着層を形成するための接着剤としては、たとえば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または紫外線硬化樹脂等の種々の材料が用いられる。接着層の厚みは、たとえば、20μm〜100μmである。
【0042】
発光装置10は、配線部材51をさらに有する。配線部材51は、シート状であり、面状発光部31の厚み方向において面状発光部31と重ね合わされている。配線部材51は、面状発光部31と同程度の厚みを有する。配線部材51は、全体として、曲げ可能である。配線部材51は、封止領域110から、封止領域110の外側の外部領域120に向けて延出するように設けられている。外部領域120は、封止部材20の周囲の空間に解放されている。
【0043】
より具体的には、封止領域110において、配線部材51の一部が、面状発光部31の厚み方向に面状発光部31と重ね合わされている。配線部材51は、面状発光部31の裏面31t側と面合わせとなるように配置されている。封止領域110において、配線部材51は、面状発光部31と電気的に接続されている。外部領域120において、配線部材51には、外部電力が供給される外部配線が接続される。外部領域120において、配線部材51には、コンデンサ、抵抗、IC(Integrated Circuit)等の電子部品が接続されてもよい。
【0044】
図4は、図1中の配線部材を示す平面図である。図5は、図1中の配線部材を示す底面図である。図4中には、面状発光部31と面合わせとなる側から見た配線部材51が示され、図5中には、面状発光部31と面合わせとなる側とは反対の側から見た配線部材51が示されている。図4および図5中では、後述するカバー部82およびカバー部83の図示が省略されている。
【0045】
図1から図5を参照して、配線部材51は、フレキシブル配線板であり、基材52と、導電部61とを有する。
【0046】
基材52は、可撓性を有する。基材52は、たとえば、ポリイミドなどの可撓性ベース基板である。
【0047】
基材52は、その構成部位として、延出部53と、分岐部54および分岐部55と、対向部56および対向部57とを有する。延出部53は、封止領域110および外部領域120の間で延びている。延出部53は、直線状に延びている。分岐部54および分岐部55と、対向部56および対向部57とは、封止領域110に配置されている。分岐部54および分岐部55は、延出部53の端部から二方向に分岐し、面状発光部31の一辺に沿って延びている。
【0048】
対向部56および対向部57は、それぞれ、分岐部54および分岐部55から折れ曲がり、面状発光部31の互いに対向する二辺に沿って延びている。対向部56および対向部57は、互いに平行に延びている。対向部56は、面状発光部31の厚み方向において、面状発光部31の給電部(陽極用)38と重なり合う位置に配置されている。対向部57は、面状発光部31の厚み方向において、面状発光部31の給電部(陰極用)39と重なり合う位置に配置されている。
【0049】
なお、上記の基材52の形状は、一例であり、基材52の形状は、面状発光部31の配置や、給電部(陽極用)38および給電部(陰極用)39の位置、配線部材51を外部領域120に引き出す位置などを考慮して、適宜変更される。
【0050】
導電部61は、印刷、蒸着、メッキまたはスパッタなどの成膜技術によって、基材52の表面に形成されている。導電部61の厚みは、たとえば0.1μm〜10μmである。導電部61の材質は、たとえば、銅もしくはニッケル、またはこれらの積層体である。銅もしくはニッケル、またはこれらの積層体に加えて、これらの表面に金がメッキされてもよい。成膜に限られず、導電部61は、いわゆる銅箔テープなど、金属製の薄箔が、導電性接着剤(ACF:異方性導電膜など)を用いて基材52の表面に貼り付けられたものであってもよい。
【0051】
特に本実施の形態では、配線部材51が、導電部61が基材52の両面に設けられる両面フレキシブル配線板である。
【0052】
より具体的には、基材52は、第1面52aおよび第2面52bを有する。第1面52aは、面状発光部31と面合わせとなる側に配置されている。第2面52bは、面状発光部31と面合わせとなる側とは反対の側であって、第1面52aの裏側に配置されている。導電部61として、基材52の第1面52aに設けられる第1導電部62と、基材52の第2面52bに設けられる第2導電部63(63p,63q)とが設けられている。
【0053】
図4中に示すように、第1導電部62は、封止領域110および外部領域120の間に渡って設けられている。第1導電部62は、基材52の第1面52a上において、延出部53から分岐部54を通り、対向部56に沿って設けられ、また、延出部53から分岐部55を通り、対向部57に沿って設けられている。2本の第1導電部62は、それぞれ、対向部56および対向部57において、面状発光部31の給電部(陽極用)38および給電部(陰極用)39に接続されている。第1導電部62と、給電部(陽極用)38および給電部(陰極用)39とは、ACFを用いて接着されてもよいし、圧接により接続されてもよい。
【0054】
図5中に示すように、第2導電部63pは、封止領域110に設けられている。第2導電部63pは、封止領域110において、分岐部54および分岐部55に沿って設けられている。第2導電部63pは、分岐部54および分岐部55において、基材52の第1面52a上に設けられた第1導電部62と表裏に重なるように配置されている。第2導電部63pおよび第1導電部62は、基材52を貫通するスルーホール(不図示)を介して互いに電気的に接続されている。
【0055】
第2導電部63qは、外部領域120に設けられている。第2導電部63qは、外部領域120において、延出部53に沿って設けられている。第2導電部63qは、延出部53において、基材52の第1面52a上に設けられた第1導電部62と、部分的に表裏に重なるように配置されている。第2導電部63qおよび第1導電部62は、基材52を貫通するスルーホール(不図示)を介して互いに電気的に接続されている。第2導電部63qには、外部電力が供給される外部配線が接続される。
【0056】
配線部材51として両面フレキシブル配線板を用いることによって、複雑な配線を構成することができる。たとえば、本実施の形態のように、封止領域110および外部領域120において導電部61を基材52の両面に配することにより、封止領域110における導電部61および面状発光部31間の接続と、外部領域120における導電部61および外部配線間の接続とを、基材52の互いに反対側の面で行なうことができる。また、導通チェックランドを設置する基材52の面の自由度を高めたり、温度センサや圧力センサ、湿度センサ、酸素センサ等の各種センサの信号線を追加したり、正極および負極の導電部61を交差させるなど、配線の自由度を高めることができる。
【0057】
また、本実施の形態では、封止領域110において導電部61を基材52の両面に配することにより、導電部61の配線パターンを細くすることができる(図4および図5中において、分岐部54および分岐部55における導電部61の幅b1<対向部56および対向部57ならびに延出部53における導電部61の幅B1)。このような構成によれば、面状発光部31の発光範囲の周囲に存在する非発光部の幅を小さくすることができる。
【0058】
図6は、図4中のVI−VI線上に沿った配線部材を示す断面図である。図7は、図6中のVII−VII線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。
【0059】
図4から図7を参照して、配線部材51は、カバー部(カバーレイ)82およびカバー部83をさらに有する。カバー部82およびカバー部83は、導電部61を覆うように基材52の表面上に設けられている。
【0060】
より具体的には、カバー部82は、第1導電部62を覆うように、基材52の第1面52a上に設けられている。カバー部82には、面状発光部31の給電部(陽極用)38および給電部(陰極用)39と対向する位置において、第1導電部62を露出させるための開口部または切り欠き部(不図示)が形成されている。
【0061】
カバー部83(83p,83q)は、第2導電部63を覆うように、基材52の第2面52b上に設けられている。カバー部83pは、封止領域110に設けられている。カバー部83pは、封止領域110において、第2導電部63pを覆うように設けられている。カバー部83qは、外部領域120に設けられている。カバー部83qは、外部領域120において、第2導電部63qを覆うように設けられている。
【0062】
封止部材20は、引き出し口22を有する。引き出し口22は、封止部材20の周縁において開口する。配線部材51は、封止領域110から引き出し口22を通じて外部領域120に引き出されている。引き出し口22は、配線部材51の断面形状に対応する開口形状を有する。引き出し口22は、面状発光部31の面方向において、面状発光部31から遠ざかる方向を向いて開口している。
【0063】
配線部材51は、その構成部位として、内部配線部位71、外部配線部位72および境界配線部位73を有する。
【0064】
内部配線部位71は、配線部材51のうちの、導電部61が封止領域110に配置される部位である。外部配線部位72は、配線部材51のうちの、導電部61が外部領域120に配置される部位である。境界配線部位73は、配線部材51のうちの、導電部61が引き出し口22に配置される部位である。境界配線部位73は、配線部材51のうちの、内部配線部位71および外部配線部位72の境界に配置される部位である。
【0065】
境界配線部位73は、面状発光部31の厚み方向において、内部配線部位71および外部配線部位72の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みを有する。各配線部位の厚みは、導電部61が存在する部分の厚みである。外部領域120において、配線部材51に各種の電子部品が接続される場合、外部配線部位72の厚みは、電子部品を含まない外部配線部位72の厚みである。
【0066】
より具体的には、両面フレキシブル配線板である配線部材51において、境界配線部位73では、基材52の第1面52aおよび第2面52bのうちの第1面52aにのみ導電部61(第1導電部62)が設けられている。また、基材52の第2面52b上において導電部61(第2導電部63)を覆うカバー部83は、境界配線部位73に設けられていない。このような構成により、境界配線部位73は、内部配線部位71よりも小さい厚みを有し、外部配線部位72よりも小さい厚みを有する(図6および図7中において、T3<T1,T2)。
【0067】
配線部材51の厚みが大きい場合、配線部材51の段差によって封止部材20および配線部材51の間に隙間が生じ、この隙間が酸素や水分のリーク経路となり得る。また、封止シート21および封止シート26間の接着層の密度が低くなったり、気泡の発生により酸素や水分が透過し易くなったりする。
【0068】
これに対して、本実施の形態では、境界配線部位73の厚みを、内部配線部位71および外部配線部位72の厚みよりも小さくすることによって、引き出し口22において、封止部材20および配線部材51の間に隙間が生じることを抑制できる。これにより、封止部材20による面状発光部31の封止性能を高めることができる。
【0069】
図8は、図7中の2点鎖線VIIIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。図8を参照して、本実施の形態では、封止シート21および封止シート26を接合するための接着層76が、引き出し口22における封止部材20および配線部材51間の隙間を充填するように設けられている。
【0070】
このような構成によれば、引き出し口22において、封止部材20および配線部材51の間に隙間が生じることをより効果的に抑制できる。これにより、気泡の発生や接着層76の密度の低下を抑制し、わずかな水分や酸素の透過をも防ぐことができる。
【0071】
なお、封止シート21および封止シート26の接合工程時、接着層76を形成するための接着剤の厚みを、配線部材51の厚みよりも大きく設定することが好ましい。この場合、接着剤を封止部材20および配線部材51間の隙間を埋めるように設け易くなる。
【0072】
以上に説明した、この発明の実施の形態1における発光装置10の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における発光装置10は、発光面31sと、発光面31sの裏側に配置される裏面31tとを有する面状発光部31と、面状発光部31を発光面31sおよび裏面31tの両側から覆うように設けられ、面状発光部31を封止する封止領域110を形成する封止部材20と、面状発光部31と電気的に接続される導電部61を有し、封止領域110から外部に延出する配線部材51とを備える。封止部材20は、発光面31sおよび裏面31tを平面視した場合の封止部材20の周縁において開口し、配線部材51を外部に引き出す引き出し口22を有する。配線部材51は、導電部61が封止領域110に配置される内部配線部位71と、導電部61が外部に配置される外部配線部位72と、導電部61が引き出し口22に配置され、面状発光部31の厚み方向において、内部配線部位71および外部配線部位72の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みを有する境界配線部位73とを含む。
【0073】
このように構成された、この発明の実施の形態1における発光装置10によれば、配線部材51の設置に起因して面状発光部31の封止性能が劣化することを抑制できる。これにより、面状発光部31を酸素や水分などから適切に保護して、発光装置10の長寿命化を図ることができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、配線部材51がフレキシブル配線板である場合について説明したが、本発明は、このような構成に限られない。たとえば、配線部材として、導電部を絶縁材を介して複数層に積層した多層基板を用いてもよい。この場合、境界配線部位73における導電部の層数を、内部配線部位71および外部配線部位72の少なくともいずれか一方における導電部の層数よりも少なく設定すればよい。
【0075】
(実施の形態2)
図9は、この発明の実施の形態2における発光装置が備える配線部材を示す平面図である。図10は、図9中のX−X線上に沿った配線部材を示す断面図である。図11は、図10中のXI−XI線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。図9図10および図11は、それぞれ、実施の形態1における図4図6および図7に対応する図である。
【0076】
本実施の形態における発光装置は、実施の形態1における発光装置10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
【0077】
図9から図11を参照して、本実施の形態では、配線部材51が、導電部61が基材52の片面のみに設けられる片面フレキシブル配線板であり、導電部61として、第1導電部62が基材52の第1面52a上に設けられている。配線部材51は、カバー部82を有する。カバー部82は、第1導電部62を覆うように基材52の第1面52a上に設けられている。
【0078】
カバー部82には、境界配線部位73において切り欠き部86が形成されている。切り欠き部86は、カバー部82を封止領域110および外部領域120の間で分断するように形成されている。導電部61(第1導電部62)は、境界配線部位73においてカバー部82から露出している。導電部61(第1導電部62)は、境界配線部位73において、封止部材20によって直接覆われている。
【0079】
このような構成により、境界配線部位73が、内部配線部位71よりも小さい厚みを有し、外部配線部位72よりも小さい厚みを有する構成が実現されている(図10および図11中において、T3<T1,T2)。
【0080】
このように構成された、この発明の実施の形態2における発光装置によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
【0081】
(実施の形態3)
図12は、この発明の実施の形態3における発光装置が備える配線部材を示す平面図である。図13は、図12中のXIII−XIII線上に沿った配線部材を示す断面図である。図14は、図13中のXIV−XIV線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。図12図13および図14は、それぞれ、実施の形態1における図4図6および図7に対応する図である。
【0082】
本実施の形態における発光装置は、実施の形態1における発光装置10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
【0083】
図12から図14を参照して、本実施の形態では、配線部材51が、導電部61が基材52の片面のみに設けられる片面フレキシブル配線板であり、導電部61として、第1導電部62が基材52の第1面52a上に設けられている。配線部材51は、カバー部82を有する。カバー部82は、第1導電部62を覆うように基材52の第1面52a上に設けられている。
【0084】
カバー部82には、境界配線部位73において切り欠き部87が形成されている。切り欠き部87は、カバー部82を封止領域110および外部領域120の間で分断するように形成されている。導電部61(第1導電部62)は、境界配線部位73においてカバー部82から露出している。基材52には、境界配線部位73において切り欠き部88が形成されている。切り欠き部88は、基材52を封止領域110および外部領域120の間で分断するように形成されている。切り欠き部87および切り欠き部88は、面状発光部31の厚み方向において重なって設けられている。導電部61(第1導電部62)は、境界配線部位73において、封止部材20によって直接覆われている。
【0085】
このような構成により、境界配線部位73が、内部配線部位71よりも小さい厚みを有し、外部配線部位72よりも小さい厚みを有する構成が実現されている(図13および図14中において、T3<T1,T2)。
【0086】
このように構成された、この発明の実施の形態3における発光装置によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
【0087】
なお、本実施の形態における発光装置において、カバー部82および基材52のうちの基材52にのみ切り欠き部88を設ける構成としてもよい。
【0088】
(実施の形態4)
図15は、この発明の実施の形態4における発光装置が備える配線部材を示す断面図である。図15は、実施の形態1における図6に対応する図である。
【0089】
本実施の形態における発光装置は、実施の形態1における発光装置10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
【0090】
図15を参照して、配線部材51は、導電部61が基材52の両面に設けられる両面フレキシブル配線板であり、導電部61として、第1導電部62が基材52の第1面52a上に設けられ、第2導電部63が基材52の第2面52b上に設けられている。
【0091】
本実施の形態では、第2導電部63が、外部領域120に設けられている。第2導電部63は、外部領域120において、延出部53に沿って設けられている。第2導電部63は、延出部53において、基材52の第1面52a上に設けられた第1導電部62と、部分的に表裏に重なるように配置されている。第1導電部62および第2導電部63は、基材52を貫通するスルーホール(不図示)を介して互いに電気的に接続されている。
【0092】
配線部材51は、カバー部82およびカバー部83を有する。カバー部82は、第1導電部62を覆うように基材52の第1面52a上に設けられている。カバー部83は、第2導電部63を覆うように基材52の第2面52b上に設けられている。
【0093】
第1導電部62は、第2導電部63よりも小さい厚みを有する。境界配線部位73には、第1導電部62および第2導電部63のうちの第1導電部62のみが設けられている。基材52の第2面52b上において第2導電部63を覆うカバー部83は、境界配線部位73に設けられていない。
【0094】
このような構成により、境界配線部位73が、外部配線部位72よりも小さい厚みを有する構成が実現されている(図15中において、T1<T2)。
【0095】
このように構成された、この発明の実施の形態4における発光装置によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。加えて、外部領域120に相対的に大きい厚みを有する第2導電部63を配することにより、外部配線部位72の強度を向上させたり、外部配線部位72における電気抵抗を小さくしたりできる。
【0096】
(実施の形態5)
図16は、この発明の実施の形態5における発光装置が備える配線部材を示す平面図である。図17は、図16中のXVII−XVII線上に沿った配線部材および封止部材を示す断面図である。図16および図17は、それぞれ、実施の形態1における図4および図7に対応する図である。
【0097】
本実施の形態における発光装置は、実施の形態1における発光装置10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
【0098】
図16および図17を参照して、本実施の形態では、配線部材51が、導電部61が基材52の片面のみに設けられる片面フレキシブル配線板であり、導電部61として、第1導電部62が基材52の第1面52a上に設けられている。配線部材51は、カバー部82を有する。カバー部82は、第1導電部62を覆うように基材52の第1面52a上に設けられている。
【0099】
カバー部82には、境界配線部位73において切り欠き部89が形成されている。切り欠き部89は、引き出し口22を含む断面において、面状発光部31の厚み方向に直交する方向におけるカバー部82の幅が、同方向における基材52の幅よりも小さくなるように形成されている(図17中において、L2<L1)。切り欠き部89は、引き出し口22を含む断面において、面状発光部31の厚み方向に直交する方向における基材52の第1面52aの端部をカバー部82から露出させるように形成されている。そのカバー部82から露出する基材52の第1面52aの端部は、封止部材20によって覆われている。
【0100】
このように構成された、この発明の実施の形態5における発光装置によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に奏することができる。
【0101】
なお、本実施の形態における発光装置において、カバー部82に切り欠き部89を形成せずに、基材52に切り欠き部89と同じ形態で切り欠き部を形成してもよい。この場合、切り欠き部は、引き出し口22を含む断面において、面状発光部31の厚み方向に直交する方向における基材52の幅が、同方向におけるカバー部82の幅よりも小さくなるように形成される。
【0102】
この発明の1つの局面に従った発光装置は、発光面と、発光面の裏側に配置される裏面とを有する面状発光部と、面状発光部を発光面および裏面の両側から覆うように設けられ、面状発光部を封止する封止領域を形成する封止部材と、面状発光部と電気的に接続される導電部を有し、封止領域から外部に延出する配線部材とを備える。封止部材は、発光面および裏面を平面視した場合の封止部材の周縁において開口し、配線部材を外部に引き出す引き出し口を有する。配線部材は、導電部が封止領域に配置される内部配線部位と、導電部が外部に配置される外部配線部位と、導電部が引き出し口に配置され、面状発光部の厚み方向において、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みを有する境界配線部位とを含む。
【0103】
なお、本発明における「外部」とは、封止領域の外側の領域であって、封止部材の周囲の空間に解放された領域を意味する。
【0104】
このように構成された発光装置によれば、境界配線部位を、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みとすることによって、引き出し口において、配線部材および封止部材の間に隙間が生じることを抑制できる。これにより、封止部材による面状発光部の封止性能の劣化を抑制することができる。
【0105】
また好ましくは、配線部材は、基材と、基材の両面に設けられる導電部とを有するフレキシブル配線板である。導電部は、境界配線部位において基材の片面のみに設けられる。
【0106】
このように構成された発光装置によれば、導電部を、境界配線部位において基材の片面のみに設けることによって、境界配線部位を、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みとすることができる。
【0107】
また好ましくは、配線部材は、導電部を覆うように設けられるカバー部をさらに有する。カバー部は、境界配線部位において、導電部が設けられた基材の片面のみに設けられる。
【0108】
このように構成された発光装置によれば、カバー部を、境界配線部位において、導電部が設けられた基材の片面のみに設けることによって、境界配線部位を、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方と比較して、さらに小さい厚みとすることができる。
【0109】
また好ましくは、配線部材は、基材と、基材の表面に設けられる導電部と、導電部を覆うように設けられるカバー部とを有するフレキシブル配線板である。カバー部には、境界配線部位において切り欠き部が形成される。
【0110】
このように構成された発光装置によれば、境界配線部位において、カバー部に切り欠き部を形成することによって、境界配線部位を、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みとすることができる。
【0111】
また好ましくは、配線部材は、基材と、基材の表面に設けられる導電部とを有するフレキシブル配線板である。基材には、境界配線部位において切り欠き部が形成される。
【0112】
このように構成された発光装置によれば、境界配線部位において、基材に切り欠き部を形成することによって、境界配線部位を、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みとすることができる。
【0113】
また好ましくは、配線部材は、基材と、基材の両面に設けられる導電部とを有するフレキシブル配線板である。導電部として、基材の一方の面に設けられる第1導電部と、基材の他方の面に設けられる第2導電部とが設けられる。第1導電部は、第2導電部よりも小さい厚みを有する。境界配線部位には、第1導電部および第2導電部のうちの第1導電部のみが設けられる。
【0114】
このように構成された発光装置によれば、境界配線部位に、相対的に小さい厚みを有する第1導電部のみを設けることによって、境界配線部位を、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みとすることができる。
【0115】
また好ましくは、配線部材は、面状発光部の厚み方向に積層された複数層の導電部を有する。境界配線部位における導電部の層数は、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方における導電部の層数よりも少ない。
【0116】
このように構成された発光装置によれば、境界配線部位における導電部の総数を相対的に少なくすることによって、境界配線部位を、内部配線部位および外部配線部位の少なくともいずれか一方よりも小さい厚みとすることができる。
【0117】
また好ましくは、封止部材は、発光面側に配置される第1封止シートと、裏面側に配置される第2封止シートとを含む。発光装置は、第1封止シートおよび第2封止シートの周縁同士を接着する接着層を備える。接着層は、引き出し口に生じた封止部材および配線部材の間の隙間を充填するように設けられる。
【0118】
このように構成された発光装置によれば、引き出し口において、配線部材および封止部材の間に隙間が生じることをより効果的に抑制できる。
【0119】
また好ましくは、面状発光部は、基板と、基板上に設けられる発光素子と、基板上に設けられ、発光素子を封止する封止層とを有する。
【0120】
このように構成された発光装置によれば、面状発光部を封止する封止部材と、発光素子を封止する封止層とによる2重の封止構造によって、発光素子の封止性能を高めることができる。
【0121】
この発明の別の局面に従った発光装置は、発光面と、発光面の裏側に配置される裏面とを有する面状発光部と、面状発光部を発光面および裏面の両側から覆うように設けられ、面状発光部を封止する封止領域を形成する封止部材と、基材と、基材の表面に設けられ、面状発光部と電気的に接続される導電部と、導電部を覆うように設けられるカバー部とを有し、封止領域から外部に延出するフレキシブル配線板とを備える。封止部材は、発光面および裏面を平面視した場合の封止部材の周縁において開口し、フレキシブル配線板を外部に引き出す引き出し口を有する。カバー部および基材のいずれか一方には、引き出し口を含む断面において、面状発光部の厚み方向に直交する方向におけるカバー部および基材のいずれか一方の幅が、面状発光部の厚み方向に直交する方向におけるカバー部および基材のいずれか他方の幅よりも小さくなるように切り欠き部が形成される。
【0122】
なお、本発明における「外部」とは、封止領域の外側の領域であって、封止部材の周囲の空間に解放された領域を意味する。
【0123】
このように構成された発光装置によれば、カバー部および基材のいずれか一方に、引き出し口を含む断面においてカバー部および基材のいずれか他方よりも幅狭となるように切り欠き部を形成することによって、引き出し口において、フレキシブル配線板および封止部材の間に隙間が生じることを抑制できる。これにより、封止部材による面状発光部の封止性能の低下を抑制することができる。
【0124】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0125】
この発明は、たとえば、有機ELパネルを用いた発光装置に適用される。
【符号の説明】
【0126】
10 発光装置、20 封止部材、21,26 封止シート、22 引き出し口、31 面状発光部、31s 発光面、31t 裏面、32 バリア層、33 陽極、34 有機層、35 陰極、36 封止層、37 絶縁層、38,39 給電部、41 透明基板、51 配線部材、52 基材、52a 第1面、52b 第2面、53 延出部、54,55 分岐部、56,57 対向部、61 導電部、62 第1導電部、63,63p,63q 第2導電部、71 内部配線部位、72 外部配線部位、73 境界配線部位、76 接着層、82,83,83p,83q カバー部、86,87,88,89 切り欠き部、110 封止領域、120 外部領域。
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【国際調査報告】