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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年9月8日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】走査型内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20181130BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   A61B1/00 524
   A61B1/00 715
   G02B23/24 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
【出願番号】特願2018-502528(P2018-502528)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年11月24日
(31)【優先権主張番号】特願2016-37581(P2016-37581)
(32)【優先日】2016年2月29日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】田邉 和彦
(72)【発明者】
【氏名】葛西 靖明
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040BA00
2H040CA06
2H040CA07
2H040CA11
2H040CA12
2H040DA12
2H040DA17
2H040DA21
2H040DA43
4C161BB08
4C161CC07
4C161DD04
4C161FF30
4C161FF35
4C161FF40
4C161FF46
4C161MM10
4C161NN01
4C161QQ09
4C161RR01
4C161RR19
(57)【要約】
先端部8を構成する硬質の円筒部材10の内部に配置された光ファイバ13は、上下等の外面に圧電素子17a、17b等が取り付けられたフェルール19の中心の孔に挿通されて保持され、フェルール13の基端と共に光ファイバ13を保持する硬質の保持部材11における基端付近の第1領域R1において、コア13b及びクラッド13cからなる光学構造13aを、可撓性を有し、光ファイバ13における過度の屈曲を抑制する被覆チューブ14aで被覆している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射側に入射された入射光を導光し、照射側から被写体に照射光を照射する光ファイバと、
前記光ファイバを取り囲むように設けられたフェルールと、
前記光ファイバを取り囲んで保持する保持部と、
前記保持部よりも前記照射側における前記フェルールに配置され、前記光ファイバを振動させる駆動素子と、を有し、
前記光ファイバは、前記入射光を導光する光学構造と、
前記保持部における前記入射側の第1端面の周辺の第1領域において前記光学構造を被覆する被覆構造と、
を有することを特徴とする走査型内視鏡。
【請求項2】
前記被覆構造は、前記保持部における前記照射側の第2端面の周辺の第2領域において、前記光学構造を被覆しない構造であり、
前記フェルールは、前記第2領域において前記光ファイバを取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項3】
前記被覆構造は、前記保持部における前記照射側の第2端面の周辺の第2領域において、前記光学構造を被覆し、
前記被覆構造は、前記駆動素子が配置された第3領域において、前記光学構造を被覆することを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項4】
前記被覆構造はポリイミドを含み、
前記光ファイバの外径は、100μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の走査型内視鏡。
【請求項5】
前記被覆構造は、前記第3領域よりも前記出射側の少なくとも一部において、前記光学構造を被覆していないことを特徴とする請求項3に記載の走査型内視鏡。
【請求項6】
前記フェルールは、前記第2領域において、前記光ファイバを取り囲むことを特徴とする請求項3に記載の走査型内視鏡。
【請求項7】
前記フェルールは、前記第1領域において、前記光ファイバを取り囲むことを特徴とする請求項3に記載の走査型内視鏡。
【請求項8】
前記フェルールは、軸と垂直方向の断面が正方形となるように形成され、
前記駆動素子は、前記正方形の辺に沿うように配置された平板電極を含むことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項9】
更に、中心軸に沿った孔を貫通させるようにして前記光ファイバの先端側部分の外周面に設けた四角柱形状に形成された前記フェルールと、前記駆動素子とを収納し、前記保持部の外周面が固定される、挿入部の先端側に設けられた硬質部を構成する硬質の円筒部材と、
前記円筒部材の基端付近に、先端が接続され、前記先端からその基端までが前記挿入部の可撓管部を構成する可撓性のチューブと、
を有し、
前記光ファイバは、前記光学構造として円柱形状のコアと、前記コアの外周に一体的に設けられ、前記コアの屈折率より小さい屈折率を有する円筒形状のクラッドとを有し、
前記被覆構造は、前記第1の領域を形成する前記硬質部と前記可撓管部との境界領域において前記クラッドの外周面を被覆する可撓性の被覆チューブにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項10】
前記円筒部材は、硬質の部材で形成される前記保持部の先端側の外周面に固定され、前記円筒部材の基端よりも前記挿入部の基端側に延出する前記保持部の基端が前記硬質部の基端を形成することを特徴とする請求項9に記載の走査型内視鏡。
【請求項11】
前記被覆チューブは、前記光学構造のみからなる前記光ファイバにおける許容される最大の屈曲量以上に屈曲されることを抑制する特性の硬度又は可撓性に設定されることを特徴とする請求項9に記載の走査型内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体に照射される照射光を走査する走査型内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野等において撮像素子を用いた内視鏡が広く普及しているが、近年、光ファイバにより導光した光を走査する走査型内視鏡が種々提案されている。走査型内視鏡においては、光ファイバを用いることにより、挿入部を細径化でき、細径の管状部位に挿通して観察、検査することができるメリットを有する。
例えば、従来例としての日本国特許5452781号公報は、生体に照明する光を導光する光ファイバと、 前記光ファイバが挿通される挿通孔を介して前記光ファイバを保持し、前記光ファイバが所定の長さで先端面から延設され、前記先端面から前記挿通孔に対して連通する凹部が形成された(光ファイバ)保持部材と、前記保持部材に設けられ、前記保持部材の前記先端面から延出する前記光ファイバの自由端を走査させる駆動部と、前記凹部に塗布または充填されて前記光ファイバと前記保持部材とを固着し、前記保持部材の前記先端面と一致する平面が形成された接着部と、を具備する走査型内視鏡を開示している。
【0003】
上記従来例は、光ファイバを保持する光ファイバ保持部材としてのフェルールを光ファイバと共に保持する保持部(ホルダ)を開示しているが、保持部の基端付近の部分(領域)において細径の光ファイバが折損し易くなることを防止する内容を開示していない。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、光ファイバを保持する保持部の基端付近において光ファイバの折損を低減できる走査型内視鏡を提供することを目的とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様の走査型内視鏡は、入射側に入射された入射光を導光し、照射側から被写体に照射光を照射する光ファイバと、前記光ファイバを取り囲むように設けられたフェルールと、前記ファイバを取り囲んで保持する保持部と、前記保持部よりも前記照射側における前記フェルールに配置され、前記光ファイバを振動させる駆動素子と、を有し、前記光ファイバは、前記入射光を導光する光学構造と、前記保持部における前記入射側の第1端面の周辺の第1領域において前記光学構造を被覆する被覆構造と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は本発明の第1の実施形態を備えた走査型内視鏡装置の全体構成を示す図。
図2図2は第1の実施形態の走査型内視鏡における挿入部の先端側の構造を示す縦断面図。
図3A図3A図2におけるA−A線の拡大横断面図。
図3B図3B図2におけるB−B線の拡大横断面図。
図3C図3C図2におけるC−C線の拡大横断面図。
図4A図4Aは屈曲した管腔臓器内に挿入部が挿入された状態における挿入部の先端側を示す説明図。
図4B図4Bは、図4Aにおいて先端側を押し込む操作により挿入部6の先端部の基端付近がより屈曲した状態の作用を示す概略の説明図。
図5図5は第1の実施形態の第1変形例の走査型内視鏡における挿入部の先端側の構造を示す縦断面図。
図6図6図5におけるD−D線の拡大横断面図。
図7図7は第1の実施形態の第2変形例の走査型内視鏡における挿入部の先端側の構造を示す縦断面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように走査型内視鏡装置1は、本発明の第1の実施形態の走査型内視鏡2と、走査型内視鏡2が着脱自在に接続される本体装置(又は走査型内視鏡制御装置)3と、本体装置3に接続される表示装置としてのモニタ4と、を有する。
走査型内視鏡2は、被検体5の体内又は体腔内に挿入可能な細長の形状で、可撓性を備える挿入部6を有し、挿入部6の基端(後端)には、走査型内視鏡2を本体装置3に着脱自在に接続するためのコネクタ7が設けられている。
また、挿入部6は、硬質の先端部8と、先端部8の後端からコネクタ7に延びる、可撓性を有する可撓管部9と、を有する。なお、先端部8と可撓管部9との間に、湾曲自在の湾曲部を設け、可撓管部9とコネクタ7との間に湾曲部を湾曲する操作ノブ等を設けた操作部を設けるようにしても良い。
先端部8は、硬質の筒状部材としての円筒部材10を有し、この円筒部材10の後端を保持する硬質の保持部材11に、可撓性の円筒チューブ12の先端が連結され、この円筒チューブ12の後端は、コネクタ7に固定されている。
【0007】
挿入部6内には、入射光を導光する導光部材を形成する光ファイバ13が挿通されている。
本実施形態においては、走査型内視鏡2に設けられた光ファイバ13は、後述するように入射光を導光する機能を持つ光学構造(又は光学構造体)13aと、少なくとも保持部材11における基端の周辺の領域としての第1領域R1において前記光学構造13aを覆う被覆構造(又は被覆構造体)を形成する被覆チューブ14aと、を有する。
上記光ファイバ13の基端(後端)は、コネクタ7における光接続部15aにおいて本体装置3内部の光ファイバ15bと接続される。
そして、本体装置3内部の光源ユニット31で発生した光が光ファイバ15bを経て光ファイバ13の基端に入射光として入射される。光ファイバ13により導光された入射光は、光ファイバ13の先端面から照射光(又は照明光)として出射され、該先端面に対向して円筒部材10の先端付近に取り付けられた集光する集光レンズ16を経て、被検体5内の検査部位等の被写体に光スポットを形成するように照射される。
【0008】
図2は、図1における挿入部6の先端部8を含む先端側の構造を示す。なお、図2図3A図3B図3C)においては、図1の外装チューブ23を省略している。
図1においては円筒部材10を簡略的に示しており、図2においては、円筒部材10は、円筒部材本体10aと、この円筒部材本体10aの先端付近に配置される第1レンズ16aを保持した第1レンズ枠10bと、第1レンズ枠10bの基端側が嵌合し、かつ円筒部材本体10aの先端側が嵌合し、第2レンズ16bを保持した第2レンズ枠10cとを有する。
なお、集光レンズ16は、第1レンズ16aと第2レンズ16bを有する。また、図2においては、第1レンズ16aの前面に保護ガラス16cを配置している例を示している。なお、保護ガラス16cを省略した構成にしても良い。
図2に示すレンズ枠10b、10cを用いないで、図1に示すように、第1レンズ16aと第2レンズ16bとを円筒部材10の先端に取り付ける構造にしても良い。
図2にも示すように先端部8を構成する円筒部材10(円筒部材本体10a)の内側には、光ファイバ13の先端側が、円筒部材10の略中心軸に沿って配置されている。
【0009】
基端側(入射側)の端面に入射された入射光を導光して、先端側(照射側)の端面から照射光を照射する光ファイバ13は、図2における拡大図に示すように断面が円形となる円柱形状のコア13bと、このコア13bの外周面に一体的に設けられ、コア13bの屈折率よりも小さい屈折率を有するクラッド13cとを有し、コア13bとクラッド13cとにより光学構造13aを形成する。
また、圧電素子17a〜17dが設けられた位置での横断面を示す図3Aにおいてもコア13bとクラッド13cとにより光学構造13aが形成されることを示している。なお、図3B図3Cでは、コア13bとクラッド13cとを明示しないで、簡略的に光学構造13aを示している。
図2に示すように、円筒部材10の内側に配置された光学構造13aを有する光ファイバ13には、円筒部材10(又は先端部8)の基端寄りの位置において該光ファイバ13の長手方向と直交する方向に振動させる駆動部(又は走査部)を形成するアクチュエータ17(図1参照)を構成する圧電素子17a〜17dが配置されている。このアクチュエータ17の圧電素子17a〜17dは、挿入部6内を挿通された駆動線18を介して本体装置3内部の駆動ユニット32から駆動信号が印加されることにより、長手方向(図1図2におけるZ軸方向)に伸縮する。
【0010】
このアクチュエータ17は、光ファイバ13を取り囲むように設けたフェルール19の外面に配置され、光ファイバ13を振動させる駆動素子となる圧電素子17a〜17dを有する。なお、フェルール19は、図2又は図3A等から分かるように、フェルール19の長手方向(又は軸方向)と垂直方向となる横断面が正方形となるように形成され、その中心軸に沿って設けた孔に光ファイバ13を通して、光ファイバ13を取り囲むように設けている。
また、フェルール19の上下、左右の各面にはアクチュエータ17を構成する薄板形状の圧電素子17a〜17dの一方の面がそれぞれ貼り付けるようにして取り付けられている。
また、図3Aに示すように、圧電素子17a〜17dにおける各両面には、平板形状の電極20が設けてあり、上記駆動ユニット32からの駆動信号が駆動線18を介して圧電素子17a〜17dの両面の電極20にそれぞれ印加される。
図2に示すように圧電素子17a〜17dの基端付近の電極20部分に、駆動線18の先端が半田付け等して電気的に接続されている。そして、駆動ユニット32から、例えば圧電素子17a,17cの電極20に、駆動信号を印加した場合には、光ファイバ13の先端は図1において点線で示すように紙面内で上下方向に振動する。
【0011】
このように、圧電素子17a〜17dは、光ファイバ13の外周面に設けられないで、光ファイバ13の外周面に設けられた接合部材としてのフェルール19における直交する側面に配置されている。そして、このフェルール19は、アクチュエータ17の伸縮に応じた力を、フェルール19の中心に沿って配置された光ファイバ13に伝達する。フェルール19は、例えば、ジルコニア(セラミック)またはニッケル等の硬質の部材により形成されている。
フェルール19は、上記のように横断面が正方形となる四角柱の形状を有するように形成されており、中心軸に沿った孔内に配置された光ファイバ13が固定され、(図1図2の紙面の上下方向)の両側面と、X軸方向(紙面に垂直な左右方向)の両側面とにアクチュエータ17を形成する圧電素子17a、17bと17c、17d(図3A参照)が取り付けられている。なお、フェルール19は、例えば1辺が150μmの角柱形状であり、その中心軸の孔内に挿通された80μmのコア13b及びクラッド13cからなる光学構造13aを保持している。
各圧電素子17i(i=a,b,c,d)は、駆動信号の印加により、長手方向に伸縮する。また、図2に示すように圧電素子17a〜17dの基端付近は、フェルール19の基端付近を保持すると共に、光ファイバ13を保持する保持部を形成する硬質の保持部材11により保持される。
【0012】
従って、基端が保持部材11により保持又は固定された状態で、例えば圧電素子17a,17bに対して(一方を伸張、他方を収縮させる)逆位相の駆動信号を印加することにより、図1において点線で示すように光ファイバ13の先端側を上下方向に振動又は揺動させることができる。
また、フェルール19の基端(後端)側は、このフェルール19の基端側を保持(固定)する円柱形状の保持部材11により保持される。
本実施形態においては、図2に示すように保持部材11は、光ファイバ13における光学構造13a部分を貫通して保持する孔を有すると共に、フェルール19の基端側を保持(又は固定)する第1凹部11aと、光ファイバ13における被覆構造を形成する被覆チューブ14aの先端を保持(又は固定)する第2凹部11bとを備える。
また、図2に示すように円柱形状の保持部材11の外周面は、その長手方向の両端が段差状に切り欠いた細径部が形成され、それぞれ円筒部材10の基端と、円筒チューブ12の先端が各細径部に固定されている。
【0013】
従って、挿入部6における先端部8における硬質部長は、図2における第1レンズ枠10bの先端から円筒部材10(又は円筒部材本体10a)の基端よりも後方側に延びる保持部材11の基端までの長さLとなる。
なお、保持部材11の外周面に段差を設けること無く、保持部材11の外周面に円筒部材本体10aの基端と円筒チューブ12の先端とを固定しても良い。
図2図3A図3Cに示すように円筒部材10及び円筒チューブ12の外周面に沿って、被写体により反射された照明光を受光するための受光用光ファイバ21がリング状に複数本、配置され、受光用光ファイバ21により受光された(被写体からの戻り光又は反射)光は、コネクタ7の光接続部22aを経て本体装置3内部の受光用光ファイバ22bに導光される。この受光用光ファイバ22bに導光された光は、検出ユニット33に入射され、電気信号に変換される。
リング状に配置された受光用光ファイバ21は、図1に示す可撓性を有する外装チューブ23により覆われ、保護されている。
【0014】
また、各走査型内視鏡2には、アクチュエータ17により、光ファイバ15の先端を所定の走査パターンに沿って駆動させるための駆動データ及び駆動した場合の照射位置に対応する座標位置データ等の情報を格納したメモリ26を有する。このメモリ26に格納された情報は、コネクタ7の接点、信号線を経て本体装置3内部のコントローラ34に入力される。
図1に示すように本体装置3は、光源ユニット31と、駆動ユニット32と、検出ユニット33と、本体装置3の各ユニットを制御するコントローラ34と、コントローラ34と接続され、各種の情報を格納するメモリ35と、コントローラ34等に直流の電源を供給する電源(回路)36とを有する。
光源ユニット31は、赤色の波長帯域の光(R光とも言う)を発生するR光源31aと、緑色の波長帯域の光(G光とも言う)を発生するG光源31bと、青色の波長帯域の光(B光とも言う)を発生するB光源31cと、R光、G光及びB光を合波(混合)する合波器31dと、を有する。
【0015】
R光源31a、G光源31b及びB光源31cは、例えばレーザ光源等を用いて構成され、コントローラ34の制御によりオンされた際に、それぞれR光、G光、B光を合波器31dへ出射する。コントローラ34は、R光源31a、G光源31b及びB光源31cの離散的な発光を制御する中央演算装置(CPUと略記)などから構成される光源制御部34aを有する。
コントローラ34の光源制御部34aは、R光源31a、G光源31b及びB光源31cに対して同時にパルス的に発光させる制御信号を送り、R光源31a、G光源31b及びB光源31cは同時にR光、G光、B光を発生し、合波器31dへ出射する。
合波器31dは、R光源31aからのR光と、光源31bからのG光と、光源31cからのB光と、を合波して光ファイバ15bの光入射面に供給し、光ファイバ15bは、合波されたR光、G光、B光を光ファイバ13の基端に入射する。光ファイバ13は、基端に入射された入射光を導光し、導光した光を先端面から照射光として出射する。
【0016】
駆動ユニット32は、信号発生器32aと、D/A変換器32b及び32cと、アンプ32d及び32eと、を有する。
信号発生器32aは、コントローラ34の走査制御部34bの制御に基づき、光ファイバ13の先端を振動(又は揺動)させるための駆動信号を生成してD/A変換器32b及び32cに出力する。D/A変換器32b及び32cは、信号発生器32aから出力されたデジタルの駆動信号をアナログの駆動信号に変換してそれぞれアンプ32d及び32eへ出力する。
アンプ32d及び32eは、D/A変換器32b及び32cから出力された駆動信号をそれぞれ増幅して生成した駆動信号を駆動線18を介してアクチュエータ17を形成する駆動素子としての圧電素子17a〜17dに出力する。
そして、光ファイバ13の先端は、渦巻き形状の走査軌跡を形成するように揺動される。
検出ユニット33は、分波器33aと、検出器33b、33c及び33dと、A/D変換器33e、33f及び33gと、を有する。
【0017】
分波器33aは、ダイクロイックミラー等を有し、受光用光ファイバ22bの基端の光出射端面から出射された戻り光をR(赤)、G(緑)及びB(青)の色成分毎の光に分離して検出器33b、33c及び33dへ出射する。
検出器33b、33c及び33dは、フォトダイオード等の光検出器により構成され、分波器33aから出力されるR光の強度、G光の強度、及びB光の強度をそれぞれ検出し、当該検出したR光、G光及びB光の強度にそれぞれ応じたアナログのR,G,B検出信号を生成し、A/D変換器33e、33f、及び33gへ出力する。
A/D変換器33e、33f、及び33gは、検出器33b、33c及び33dからそれぞれ出力されたアナログのR、G及びB検出信号を、それぞれデジタルのR、G及びB検出信号に変換してコントローラ34内に設けられ、画像(信号)を生成する画像生成部34cへ出力する。画像生成部34cにより生成された画像は、モニタ4によって表示される。
メモリ35は、本体装置3の制御を行うための制御プログラム等を予め格納している。また、メモリ35は、本体装置3のコントローラ34により、メモリ26から読み込まれた座標位置の情報が格納される。
【0018】
コントローラ34は、CPU、又はFPGA等を用いて構成され、メモリ35に格納された制御プログラムを読み出し、当該読み出した制御プログラムに基づいて光源ユニット31及び駆動ユニット32の制御を行う。
本実施形態においては、図2に示すように硬質部の基端側を形成する保持部材11における基端周辺の領域としての第1領域R1において、コア13b及びクラッド13cからなる光学構造13aを被覆する被覆構造を形成し、光学構造13aのみからなる光ファイバ13の屈曲特性を抑制する特性を持つ、ポリイミドの樹脂等により形成された可撓性の被覆チューブ14aを設けている。
なお、上記の記載において、第1領域R1を特定するために、保持部材11における基端の周辺の領域の語句(用語)を用いているが、光ファイバ13がその基端側からの入射光を、照射側の先端面に導光する機能に沿った用語を用いても良い。例えば、第1領域R1を、保持部材11における入射側の端面(としての第1端面)の周辺の領域と表現することができる。このような表現を用いた場合には、例えば保持部材11における先端側の語句は、出射側の語句を用いて表現することができる。
【0019】
上記のようにこの被覆チューブ14aは、その先端が保持部材11の第2凹部11bに固定されている。また、図1に示すように、この被覆チューブ14aは、コネクタ7の基端付近まで延びており、被覆チューブ14aは、その内側のコア13bとクラッド13cからなる光学構造13aの光ファイバ13が過度に屈曲された場合においての折損を防止する。
入射光を導光するコア13bとクラッド13cのみ、つまり光学構造13aのみからなる光ファイバ13は、細径であり、過度に屈曲されると簡単に折損する。このため、本実施形態においては、少なくとも硬質部の基端と可撓管部9との境界付近の第1領域R1においては、可撓性を有する部材で形成した被覆チューブ14aで光学構造13aを覆う構造を備え、更に第1領域R1よりも後方側の可撓管部9においても被覆チューブ14aで光学構造13aを覆うことにより、硬質部と可撓管部9との境界付近の第1領域R1とこの第1領域R1の後方側に延びる可撓管部9とにおける過度の屈曲に対する光ファイバ13の折損を防止する構造にしている。80μm程度の光学構造13aを覆う被覆チューブ14aの外径は、例えば250μm程度に設定される。
【0020】
上記被覆チューブ14aは、光学構造13aのみからなる光ファイバ13における可撓性(屈曲特性)よりは、屈曲し難い屈曲特性を持つように設定されている。そして、挿入部6が光学構造13aのみからなる光ファイバ13における許容される屈曲量よりも若干小さい屈曲量付近から許容される屈曲量以上に屈曲されようとした場合、被覆チューブ14aの屈曲し難い屈曲特性により、許容される屈曲量以上に屈曲されることを防止(して折損を防止)する機能を発生するようにしている。
また、本実施形態においては、図2に示すように第1領域R1よりも先端側の領域においては、光ファイバ13の光学構造13aを被覆しない構造にしている。光学構造13aのみからなる光ファイバ13は、許容される範囲(又は最大の屈曲量)内の屈曲に対しては、折損しない特性を有する。
硬質部を形成する先端部8の内部においては、光ファイバ13は、アクチュエータ17により振動されるが、その振動の最大振幅の場合の屈曲量は、光ファイバ13における許容される範囲内に設定されている。そして、先端部8内部での光ファイバ13には、挿入部6が屈曲された場合の影響が殆ど及ばないために、本実施形態においては上記のように第1領域R1よりも先端側の領域においては、光ファイバ13の光学構造13aを被覆しない構造にしている。
上記被覆チューブ14aと、可撓性のチューブとしての上記円筒チューブ12を、少なくとも第1領域R1を含む長手方向の領域において、光学構造13aのみからなる光ファイバ13における許容される最大の屈曲量以上に屈曲されることを抑制する特性の硬度又は可撓性を持つように設定しても良い。
【0021】
本実施形態の走査型内視鏡2は、入射側に入射された入射光を導光し、照射側から被写体に照射光を照射する光ファイバ13と、前記光ファイバ13を取り囲むように設けられたフェルール19と、前記光ファイバ13を取り囲んで保持する保持部を形成する硬質の保持部材11と、前記保持部よりも前記照射側における前記フェルール19に配置され、前記光ファイバ13を振動させる駆動素子を形成する圧電素子17a〜17dと、を有し、前記光ファイバ13は、前記入射光を導光する光学構造(又は光学構造体)13aを形成するコア13b及びクラッド13cと、前記保持部における前記入射側の第1端面の周辺の第1領域R1において前記光学構造13aを被覆する被覆構造を形成する被覆チューブ14aと、を有することを特徴とする。
次に本実施形態の動作を説明する。
図1に示すように本実施形態の走査型内視鏡2を本体装置3に接続して術者は、走査型内視鏡2の挿入部6を被検体5の例えば管腔臓器の内部に挿入する。
【0022】
挿入部6が挿入される挿入対象の管腔臓器が屈曲している状態の概要は、術者により把握されている場合が多いので、適正な操作のもとでは光ファイバ13におけるコア13b及びクラッド13cが持つ、(許容される)最大の屈曲量以上の屈曲量で挿入部6が屈曲されることは少ない。
しかし、術者が、挿入部6の先端側の一部を管腔臓器の内壁面に当てる等して、この最大の屈曲量付近まで屈曲させてしまう操作を行う場合も起こりえる。図4Aは、このような状態に近い例を示す。
適正な操作を行った場合には、点線で示すように挿入部6の先端側を、屈曲した管腔臓器41の深部側に円滑に挿入することができる。しかし、実線で示すように先端部8の側面を、かなり屈曲した内面41aに当ててしまった状態においては、この状態のまま挿入部6の基端側において、矢印Eで示す方向に押し込む操作を行った場合には、先端部8を矢印Fで示す(管腔臓器の)深部側の方向に挿入できない場合が発生する。
具体的には、当てた部分における内面41aと先端部8の側面との間の摩擦力が小さい場合には、押し込む操作により、先端部8を矢印Fで示すように、深部側に移動できる。
【0023】
しかし、内面41aの襞等のために両者の摩擦力が大きくなり、押し込む操作を行った場合、先端部8を矢印Fの方向に移動させる力と共に、先端部8の基端付近を矢印Gで示す(矢印Fとほぼ直交する)方向に移動させ、より屈曲量を大きくするように作用する場合があり得る。先端部8は、屈曲しない硬質の部材で形成されているために、先端部8の基端と、屈曲可能となる可撓管部9の先端との境界近傍の領域において、(長手方向と直交する方向に最も大きく)屈曲させる力が作用する場合が多い。
本実施形態においては、上述したように、先端部8の基端(保持部材11の基端)を含む第1領域R1からその後方側の可撓管部9における光ファイバ13を、その屈曲特性を抑制する特性を持つ被覆チューブ14aにより被覆し、屈曲を抑制する構造にして、(光ファイバ13における)許容される最大の屈曲量以上に屈曲することを防止している。
例えば、図4Aにおいて先端部8の基端付近が矢印Gの方向に移動して、この基端付近での屈曲量がより大きくなっても、図4Bの説明図のように可撓管部9(外装チューブ23)の屈曲量よりも光ファイバ13の屈曲量を低減又は抑制できる。なお、図4Bは、図4Aにおいて矢印G方向に屈曲した状態の挿入部6の先端側部分(となる先端部8及び可撓管部9)のみを拡大した概略の説明図を示す。
【0024】
手元側での押し込む操作により、図4Bに示すように先端部8の基端付近の可撓管部9が(図4Aの場合よりも)屈曲しても、可撓管部9の内部に配置された光ファイバ13は、先端部8(保持部材11)の基端において、その中心軸に沿うように保持されており、屈曲を抑制する被覆チューブ14aにより被覆されている。
可撓管部9が屈曲された際に、被覆チューブ14aにより被覆されていない構造の光ファイバであると、中心線Oで示すように光ファイバが、その中心軸に沿うように屈曲され易く、その場合の屈曲量が大きくなる。
これに対して、本実施形態の光ファイバ13では、光学構造13aを被覆チューブ14aにより被覆した構造であるために、上記の場合(光学構造のみの場合)よりも被覆チューブ14aにより屈曲が抑制され、図4Bにおいて点線で示すようにその屈曲量が低減される。つまり被覆チューブ14aによる屈曲を抑制する特性により、光ファイバ13は、中心線Oから外れて屈曲量が抑制される。従って、本実施形態によれば、光ファイバ13に対しての過度の屈曲を抑制でき、光ファイバ13の折損を防止できる。
なお、上記の動作(作用)の説明から明らかなように円筒チューブ12における先端付近、又は第1領域R1付近の屈曲に対する硬度を大きくしても良い。また、外装チューブ23における第1領域R1付近における屈曲に対する硬度を大きくしても良い。
本実施形態における代表的な動作を説明したが、先端部8における第1領域R1よりも後方側の領域においても、図4A図4Bのように光ファイバ13の屈曲量を低減(緩和)して、その折損を低減できる。
このため、本実施形態によれば、挿入部6における硬質部又は先端部8を構成する保持部の基端付近においての光ファイバの折損を低減できる。
また、挿入部6が光ファイバ13における(許容される)最大の屈曲量以上となる過度の屈曲に対して、光ファイバ13が折損することを有効に防止できる。
【0025】
次に第1の実施形態の第1変形例を説明する。
図5は、第1の実施形態の第1変形例における挿入部6の先端側の構成を示す。また、図6は、図5におけるD−D線の拡大横断面を示す。第1の実施形態の挿入部6においては、光ファイバ13は、コア13b及びクラッド13cの光学構造(光学構造体)13aと、この光学構造13aを先端部8の基端付近からその後方側を可撓管部9の基端付近までを覆う被覆チューブ14aとを備えた構造にしていた。これに対して、本変形例では、上記コア13b及びクラッド13cの光学構造と、該光学構造13aのほぼ全長を覆う、薄い被覆チューブ14bとを備えた構造にしている。この被覆チューブ14bは、例えばポリイミドの樹脂により形成され、その外径は、100μm程度に設定されている。
図5に示す具体例においては、光ファイバ13は、第1の実施形態と同様に可撓管部9内においてコア13b及びクラッド13cの光学構造13aを覆う薄い被覆チューブ14bを有し、この被覆チューブ14bは、先端部8内においても、コア13b及びクラッド13cの光学構造13aを覆う構造となっている。
【0026】
従って、本変形例では、被覆チューブ14bは、保持部材11の基端の周辺の第1領域R1において、コア13b及びクラッド13cの光学構造13aを覆うし、保持部材11の先端(側端部)の周辺の第2領域R2の光学構造13aと、駆動素子としての圧電素子17a〜17dが配置された第3領域R3の光学構造13aとを、それぞれ覆う被覆構造を有する。
光学構造13aを覆う被覆チューブ14bは、光ファイバ13における光学構造13aの先端を覆うように設けても良いが、本変形例において図5に示すように第3領域R3よりも先端側となる先端近傍においては、被覆チューブ14bを設けない構造にしても良い。つまり、先端近傍においては、光学構造13aが露呈する構造であっても良い。なお、先端近傍以外における第3領域R3よりも先端側となる領域において被覆チューブ14bを設けない構造にしても良い。
また、本変形例においては、図5及び図6に示すように、その先端側の外面に圧電素子17a〜17dを設けたフェルール19が、被覆チューブ14bの外周面を取り囲むように設けている。
フェルール19は、第3領域R3においては1辺が150μm程度であり、その中心軸に沿って設けた孔内に挿通された上記のように100μm程度の光ファイバ13を保持する。
【0027】
第1の実施形態においては、フェルール19の基端は、保持部材11の基端の位置よりも先端側の位置となるように設けていた。
これに対して、本変形例においては、フェルール19の基端は、保持部材11の基端よりも、後方側の位置となっている。より具体的には、図5の実線で示すようにフェルール19の基端は、保持部材11の基端付近の第1領域R1の基端側の境界に至る途中の位置となっている。
このように、硬質部の基端を形成する保持部材11の基端よりも、若干後方側となり、第1領域R1の基端側の境界に至る途中までフェルール19の基端を延出することにより、第1領域R1に過度の屈曲が作用した場合に、フェルール19の基端部分により過度の屈曲を抑制することができる。
なお、図5において点線で示すようにフェルール19の基端を第1領域R1よりも後方側まで延出した位置とし、第1領域R1における光ファイバ13の光学構造13aを覆うように設けても良い。また、フェルール19は、少なくとも第3領域R3においては圧電素子17a〜17dを直交する方向に取り付け易いように角柱形状にしているが、保持部材11の基端より後方側に延出する部分においては、光ファイバ13の被覆チューブ14bと同様に円筒形状にしても良い。
【0028】
また、フェルール19における保持部材11の基端より後方側に延出し、被覆チューブ14bを覆う部分における円筒の肉厚を調整し、第1領域R1付近における光ファイバ13の屈曲を抑制して、その折損をより低減するようにしても良い。
本変形例においては、フェルール19は、第2領域R2及び第3領域R3における光ファイバ13の光学構造13aを覆う。
また、本変形例においては、保持部材11には、フェルール19を貫通して保持する貫通孔11a′を有する。
本変形例によれば、第1の実施形態と同様に保持部材11の基端の周辺においての光ファイバ13の折損を防止することができる。また、挿入部6が光ファイバ13における許容される最大の屈曲量以上となる過度の屈曲に対して、光ファイバ13が折損することを防止できる。
なお、アクチュエータ17の基端部分(根元部分)は、応力が集中するので、保持部材11の先端側端部において、光ファイバ13は、フェルール19に覆われて保持されている方が望ましい。しかし、使い捨てで使用されるディスポザブルの走査型内視鏡においては、耐久性の要求が低い。
【0029】
このように、耐久性が低い用途や、他の構成においてアクチュエータ17の基端部分での強度が保障される状況においては、図7に示す第2変形例の構造にしても良い。図7は、第2変形例の走査型内視鏡における挿入部6の先端側の構造を示す。
図7に示すように本変形例の走査型内視鏡の挿入部6においては、光ファイバ13の被覆チューブ14aが保持部材11の先端側の端部よりも先端側の被覆構造を覆うように設けている。
第1の実施形態の挿入部6においては、光ファイバ13の被覆チューブ14aの先端は、保持部材11の基端付近に固定されていたが、本変形例においては、更に先端側にまで延出され、保持部材11の貫通孔11b′を貫通して、保持部材11の先端側の端部よりも先端側の位置にまで延出されている。
また、光ファイバ13は、この被覆チューブ14aの先端の位置より先端側は、koa13b及びクラッド13cからなる光学構造13aとなり、この光学構造13aの基端側は、フェルール19の貫通孔を挿通されるようにして取り囲むように保持され、フェルール19の上下、左右の外面にアクチュエータ17の圧電素子17a〜17dが設けられる。
【0030】
本変形例においては、被覆チューブ14aは、第1領域R1と、第2領域R2において、光学構造13aを覆い、第3領域R3においては光学構造13aを覆わない構造にしている。
また、フェルール19は、第3領域R3において光学構造13aを取り囲むように光ファイバ13を保持するように配置されている。
本変形例においても、挿入部6が屈曲した管腔臓器内等に挿入された場合において、先端部8の基端の周辺の第1領域R1に過度の屈曲が作用した場合には、第1の実施形態において説明したように光ファイバ13の折損を有効に防止することができる。
なお、上述した実施形態又は変形例を部分的に組み合わせて異なる実施形態を構成しても良い。
【0031】
本出願は、2016年2月29日に日本国に出願された特願2016−37581号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7

【手続補正書】
【提出日】2018年7月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
本発明の一態様の走査型内視鏡は、入射側に入射された入射光を導光し、照射側から被写体に照射光を照射する光ファイバと、前記光ファイバを取り囲むように設けられたフェルールと、前記光ファイバを取り囲んで保持する保持部と、前記保持部よりも前記照射側における前記フェルールに配置され、前記光ファイバを振動させる駆動素子と、を有し、前記光ファイバは、前記入射光を導光する光学構造と、前記保持部における前記入射側の第1端面の周辺の第1領域において前記光学構造を被覆する被覆構造と、を有し、前記被覆構造は、前記保持部における前記照射側の第2端面の周辺の第2領域において、前記光学構造を被覆し、前記被覆構造は、前記駆動素子が配置された第3領域において、前記光学構造を被覆する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射側に入射された入射光を導光し、照射側から被写体に照射光を照射する光ファイバと、
前記光ファイバを取り囲むように設けられたフェルールと、
前記光ファイバを取り囲んで保持する保持部と、
前記保持部よりも前記照射側における前記フェルールに配置され、前記光ファイバを振動させる駆動素子と、を有し、
前記光ファイバは、前記入射光を導光する光学構造と、
前記保持部における前記入射側の第1端面の周辺の第1領域において前記光学構造を被覆する被覆構造と、を有し、
前記被覆構造は、前記保持部における前記照射側の第2端面の周辺の第2領域において、前記光学構造を被覆し、
前記被覆構造は、前記駆動素子が配置された第3領域において、前記光学構造を被覆する
ことを特徴とする走査型内視鏡。
【請求項2】
前記被覆構造はポリイミドを含み、
前記光ファイバの外径は、100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項3】
前記被覆構造は、前記第3領域よりも出射側の少なくとも一部において、前記光学構造を被覆していないことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項4】
前記フェルールは、前記第2領域において、前記光ファイバを取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項5】
前記フェルールは、前記第1領域において、前記光ファイバを取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項6】
前記フェルールは、軸と垂直方向の断面が正方形となるように形成され、
前記駆動素子は、前記正方形の辺に沿うように配置された平板電極を含むことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項7】
更に、中心軸に沿った孔を貫通させるようにして前記光ファイバの先端側部分の外周面に設けた四角柱形状に形成された前記フェルールと、前記駆動素子とを収納し、前記保持部の外周面が固定される、挿入部の先端側に設けられた硬質部を構成する硬質の円筒部材と、
前記円筒部材の基端付近に、先端が接続され、前記先端からその基端までが前記挿入部の可撓管部を構成する可撓性のチューブと、
を有し、
前記光ファイバは、前記光学構造として円柱形状のコアと、前記コアの外周に一体的に設けられ、前記コアの屈折率より小さい屈折率を有する円筒形状のクラッドとを有し、
前記被覆構造は、前記第1領域を形成する前記硬質部と前記可撓管部との境界領域において前記クラッドの外周面を被覆する可撓性の被覆チューブにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡。
【請求項8】
前記円筒部材は、硬質の部材で形成される前記保持部の先端側の外周面に固定され、前記円筒部材の基端よりも前記挿入部の基端側に延出する前記保持部の基端が前記硬質部の基端を形成することを特徴とする請求項7に記載の走査型内視鏡。
【請求項9】
前記被覆チューブは、前記光学構造のみからなる前記光ファイバにおける許容される最大の屈曲量以上に屈曲されることを抑制する特性の硬度又は可撓性に設定されることを特徴とする請求項7に記載の走査型内視鏡。
【国際調査報告】