再表2017-150617IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年9月8日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】半導体−絶縁体可逆変化薄膜及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/8239 20060101AFI20181130BHJP
   H01L 27/105 20060101ALI20181130BHJP
   H01L 45/00 20060101ALI20181130BHJP
   H01L 49/00 20060101ALI20181130BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20181130BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   H01L27/105 448
   H01L45/00 Z
   H01L49/00 Z
   H01L29/78 618B
   H01L29/78 618A
   H01L29/78 622
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
【出願番号】特願2018-503373(P2018-503373)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年3月1日
(31)【優先権主張番号】特願2016-40508(P2016-40508)
(32)【優先日】2016年3月2日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(72)【発明者】
【氏名】福田 伸子
(72)【発明者】
【氏名】陳 東京
(72)【発明者】
【氏名】森本 貴明
【テーマコード(参考)】
5F083
5F110
【Fターム(参考)】
5F083FZ10
5F083JA36
5F083JA60
5F083PR23
5F110BB05
5F110BB13
5F110CC07
5F110DD05
5F110EE08
5F110FF02
5F110GG01
5F110GG15
5F110GG42
5F110HK03
5F110HK32
(57)【要約】
In−Ga−Zn−O系酸化物における半導体特性の可逆変化薄膜及びその製造方法の提供。
In−Ga−Zn−O系酸化物からなる半導体−絶縁体可逆変化薄膜は、In,Ga,Znの元素比を[In]>[Zn]>[Ga]とするアモルファス薄膜であり、可視光よりも短波長の光照射によってn型半導体から絶縁体に変化し、少なくとも室温以上に加熱してn型半導体に戻ることを特徴とする。その製造方法は、In−Ga−Zn−O系酸化物からなる半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法であって、In,Ga,Znの金属塩を溶媒に加えて基板に塗布し加熱処理して得られることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
In−Ga−Zn−O系酸化物からなる半導体−絶縁体可逆変化薄膜であって、
In,Ga,Znの元素比を[In]>[Zn]>[Ga]とするアモルファス薄膜であり、可視光よりも短波長の光照射によってn型半導体から絶縁体に変化し、少なくとも室温以上に加熱してn型半導体に戻ることを特徴とする半導体−絶縁体可逆変化薄膜。
【請求項2】
5>[In]/[Zn]>1、且つ、5>[Zn]/[Ga]>1
であることを特徴とする請求項1記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜。
【請求項3】
前記光照射は紫外線照射によることを特徴とする請求項2記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜。
【請求項4】
[In]:[Zn]:[Ga]を6:3:1とすることを特徴とする請求項3記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜。
【請求項5】
In−Ga−Zn−O系酸化物からなる半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法であって、
前記半導体−絶縁体可逆変化薄膜は、可視光よりも短波長の光照射によってn型半導体から絶縁体に変化し、少なくとも室温以上に加熱してn型半導体に戻る、In,Ga,Znの元素比を[In]>[Zn]>[Ga]とするアモルファス薄膜であり、
In,Ga,Znの金属塩を溶媒に加えて基板に塗布し加熱処理して得られることを特徴とする半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法。
【請求項6】
前記金属塩は硝酸塩であることを特徴とする請求項5記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法。
【請求項7】
前記溶媒は、アルコール系混合溶媒であることを特徴とする請求項5記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法。
【請求項8】
5>[In]/[Zn]>1、且つ、5>[Zn]/[Ga]>1
であることを特徴とする請求項5記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法。
【請求項9】
前記光照射は紫外線照射によることを特徴とする請求項8記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法。
【請求項10】
[In]:[Zn]:[Ga]を6:3:1とすることを特徴とする請求項9記載の半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体−絶縁体間の可逆的変化を与える無機酸化物からなる薄膜及びその製造方法に関し、特に、半導体−絶縁体間の可逆的変化を与えるIn−Ga−Zn−O系酸化物からなるアモルファス薄膜及びその製造方法
【背景技術】
【0002】
金属酸化物半導体としてのIn−Ga−Zn−O酸化物半導体を活性層に用いた薄膜トランジスタが知られている。この活性層には、In−Ga−Zn−O酸化物を単結晶、多結晶、又はアモルファスの各相からなる薄膜として用いることが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、アモルファス相の酸化物半導体膜からなる活性層を備えた薄膜トランジスタ及びその気相法による製造方法が開示されている。ここでは、酸素ガスを導入した雰囲気中でスパッタリング法によりIn−Ga−Zn−O酸化物を成膜するとキャリア濃度が酸素分圧に依存し変化することを述べている。また、In及びZnの原子組成比率として、In/(In+Zn)が30原子%以上45原子%以下となるアモルファス酸化物を用いることで、チャネル層を有したTFTに対して、特に、移動度が大きくDCストレスに対する影響の小さなTFTを実現することができるとしている。
【0004】
また、特許文献2では、アモルファス相の酸化物半導体膜からなる活性層を備えた薄膜トランジスタ及びその液相法による製造方法が開示されている。ここでは、半導体膜を形成するための金属元素を含む金属アルコキシドや有機酸塩などの金属有機化合物と溶媒とを含む原料溶液をスピンコート法などの液相法により基板上に塗布して酸化物前駆体を成膜し、例えば400℃以上などの金属有機化合物の熱分解温度以上、かつ、金属元素の拡散の少ない600℃以下で加熱し、In−Ga−Zn−O酸化物を成膜している。
【0005】
特許文献3では、多結晶相の酸化物半導体からなる無機結晶性配向膜及びその液相法による製造方法が開示されている。ここでは、酸化物層状結晶構造を有する無機結晶粒子及び有機溶媒を含む原料液によりInGaZnO4等の非単結晶膜を成膜し、これを加熱して結晶化させている。無機結晶粒子が層状結晶構造を有することで結晶相の積層される積層面の面方位に配向しやすく、フレキシブル基板やガラス基板等のアモルファス基板上であっても配向性を付与できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−53356号公報
【特許文献2】特開2014−3244号公報
【特許文献3】特開2009−167087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したように、In−Ga−Zn−O系酸化物は半導体素子として広範に利用されているが、半導体−絶縁体間の可逆的変化を与えるIn−Ga−Zn−O系酸化物によれば半導体素子だけでなく記憶装置など、より広範な応用用途が期待される。
【0008】
本発明は、したような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、In−Ga−Zn−O系酸化物における半導体特性の可逆変化薄膜及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による半導体−絶縁体可逆変化薄膜は、In−Ga−Zn−O系酸化物からなる半導体−絶縁体可逆変化薄膜であって、In,Ga,Znの元素比を[In]>[Zn]>[Ga]とするアモルファス薄膜であり、可視光よりも短波長の光照射によってn型半導体から絶縁体に変化し、少なくとも室温以上に加熱してn型半導体に戻ることを特徴とする。
【0010】
かかる発明によれば、半導体特性が可逆的に変化するIn−Ga−Zn−O系酸化物薄膜を得られる。
【0011】
した発明において、5>[In]/[Zn]>1、且つ、5>[Zn]/[Ga]>1であることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、比較的安定して半導体特性が可逆的に変化するIn−Ga−Zn−O系酸化物薄膜を得られる。
【0012】
また、本発明による半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法は、In−Ga−Zn−O系酸化物からなる半導体−絶縁体可逆変化薄膜の製造方法であって、前記導体−絶縁体可逆変化薄膜は、可視光よりも短波長の光照射によってn型半導体から絶縁体に変化し、少なくとも室温以上に加熱してn型半導体に戻る、In,Ga,Znの元素比を[In]>[Zn]>[Ga]とするアモルファス薄膜であり、In,Ga,Znの金属塩を溶媒に加えて基板に塗布し加熱処理して得られることを特徴とする。
【0013】
かかる発明によれば、光照射及び加熱によって半導体特性が可逆的に変化するIn−Ga−Zn−O系酸化物薄膜を得られる。
【0014】
した発明において、前記金属塩は硝酸塩であることを特徴としてもよい。また、した発明において、前記溶媒は、アルコール系混合溶媒であることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、比較的安定して半導体特性が可逆的に変化するIn−Ga−Zn−O系酸化物薄膜を得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による薄膜を用いた薄膜トランジスタの回路図である。
【図2】伝達特性の測定結果を示す図である。
【図3】伝達特性の測定結果を示す図である。
【図4】吸収スペクトルの測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明者は、In,Ga,Znの元素比を[In]>[Zn]>[Ga]とするIn−Ga−Zn−O系酸化物からなるアモルファス薄膜において、可視光よりも短波長の光照射によりn型半導体から絶縁体に変化し、室温以上の加熱によってn型半導体に戻ることを発見した。
【0017】
かかるIn−Ga−Zn−O系酸化物からなるアモルファス薄膜は、In,Ga,Znの金属塩を溶媒に加えて基板に塗布し加熱処理して得られる。
【0018】
[実施例1]
以下、したアモルファス薄膜を用いた薄膜トランジスタを製作したので、その製造方法について図1を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
まず、In,Ga,Znの金属塩を溶媒に加える。詳細には、硝酸インジウム、硝酸ガリウム及び硝酸亜鉛を、金属イオン濃度を0.1Mとするように溶媒に溶解させて十分に攪拌し前駆体塗布液を得る。ここで、In,Ga,Znの各イオンのモル比は6:1:3とした。溶媒としては、例えば、2−メトキシエタノールと2,2,2−トリフルオロメタノールを8:2で混合させたアルコール系混合溶媒を用い得る。
【0020】
なお、したようにアモルファス薄膜は、In,Ga,Znの元素比を[In]>[Zn]>[Ga]とするが、5>[In]/[Zn]>1、且つ、5>[Zn]/[Ga]>1とすることが好ましい。また、[In]+[Ga]+[Zn]=1.0とすると、[In]+[Ga]=0.7(70%)、且つ、0.7>[In]≧0.6の場合に、半導体特性を可逆的に変化させ得るアモルファス薄膜3を比較的安定して得られる。本実施例においては、したように[In]:[Zn]:[Ga]を6:3:1としている。
【0021】
続いて、かかる前駆体塗布液を基板に塗布する。基板としては、図1に示すように、Si層1の上に酸化膜2を有するシリコンウエハを用いた。塗布方法はスピンコート法を用い得るが、その他の液相法であってもよい。
【0022】
次いで、これをホットプレートで250℃に加熱し60分間保持した。これにより、半導体−絶縁体の間で半導体特性が可逆的に変化するIn−Ga−Zn−O系酸化物からなるアモルファス薄膜3を得られる。
【0023】
さらに、基板上に成膜されたアモルファス薄膜3の上に、2つのAl電極を蒸着によって作製し、それぞれソース電極4及びドレイン電極5とした。さらに、基板のSi層1をゲートとし、図1に示す回路を形成させて、これに接続された薄膜トランジスタ10とした。
【0024】
このようにして得られた薄膜トランジスタ10を用い、アモルファス薄膜3の半導体特性の変化についての確認試験を行った。かかる確認試験について、図1乃至図3を用いて説明する。
【0025】
図1に示す薄膜トランジスタ10において、ドレイン電圧を40Vとし、ゲート電圧を−40〜80Vまで変化させてドレイン電流Idを電流計で計測して、伝達特性(Id−Vg特性)の測定を行う。なお、ソース電圧はアースされており0Vである。
【0026】
ここで、図2に示すように、アモルファス薄膜3に下記のa〜eの5つの条件で紫外線の照射と加熱とを行った上で伝達特性を測定し、その変化を調べた。紫外線は、波長172nmの紫外線を照射できるエキシマランプを用いて強度12mW/cm2にて照射した。紫外線の照射はそれぞれ、a:照射なし、b:1分間、c:5分間、d:10分間、e:10分間とし、eについてはさらに250℃で30分間加熱した。
【0027】
その結果、紫外線を照射しなかった「a」ではn型半導体としての半導体特性を有しているが、紫外線の照射時間の増加につれてゲート電流は小さくなり、10分間紫外線を照射した「d」においてn型半導体としての半導体特性を完全に消失し、絶縁体としての特性が現れた。さらに、10分間紫外線を照射した後に加熱を行った「e」では、「a」とほぼ同等のn型半導体としての半導体特性が現れた。すなわち、アモルファス薄膜3は、紫外線の照射によりn型半導体としての半導体特性を失って絶縁体となり、加熱によってn型半導体としての半導体特性を再び得るのである。つまり、半導体−絶縁体の間で半導体特性が可逆的に変化することが示された。
【0028】
図3に示すように、アモルファス薄膜3に下記のe’〜gの3つの条件で紫外線の照射と加熱とを行った上で伝達特性の変化を調べた。紫外線の照射は10分間、加熱は250℃で30分とし、それぞれ、e’:紫外線照射→加熱、f:紫外線照射→加熱→紫外線照射、g:紫外線照射→加熱→紫外線照射→加熱、とした。その他はと同様である。
【0029】
その結果、した「e」と同様に紫外線の照射と加熱とを行った「e’」では、n型半導体としての半導体特性を得ており、これに対してさらに紫外線照射を行った「f」ではn型半導体としての半導体特性を失って絶縁体となり、これに対してさらに加熱を行った「g」ではn型半導体としての半導体特性を再び得ている。つまり、紫外線の照射と加熱とを繰り返すことで、半導体−絶縁体の間での半導体特性の可逆的な変化を繰り返し与え得ることが示された。
【0030】
なお、したアモルファス薄膜3のX線回折(XRD)を測定したところ、どの角度においてもピークは得られなかった。つまりアモルファス薄膜3は非晶質な構造であることが判る。なお、本実施例においては250℃の加熱によって成膜しているが、これより高い温度で成膜した場合には結晶相が観察され得る。
【0031】
また、紫外線照射を行って絶縁体となったアモルファス薄膜3においてもX線回折の測定においてピークは得られず、さらに加熱を行ってn型半導体としての半導体特性を再び得てもX線回折の測定においてピークは得られなかった。つまり、アモルファス薄膜3は、紫外線の照射及び加熱のいずれによっても非晶質な構造を維持していることが判る。
【0032】
[実施例2]
ここでは、した実施例1と同様の製造方法にて、合成石英基板の表面にアモルファス薄膜3を成膜した。かかるアモルファス薄膜3について、紫外光と可視光の吸収スペクトルを測定した。その結果、3eV付近を吸収端として紫外光領域に吸収を有することが判った。つまり、可視光領域においてアモルファス薄膜3は透明である。
【0033】
次に、図4に示すように、このアモルファス薄膜3に、下記のh、i、j、k、mの5つの条件で紫外線の照射と加熱とを行った上で、紫外光と可視光の吸収スペクトルを測定した。紫外線の照射は、h:照射なし、i:1分間、j:5分間、k:10分間、m:10分間とし、mはさらに250℃で30分間加熱した。その他はと同様である。
【0034】
その結果、1分間以上の紫外線の照射をした「i」「j」「k」においては、紫外線を照射しなかった「h」に比べて3eV以上の紫外光領域での吸収が減少し、さらに加熱を行った「m」においては、ほぼ「h」と同等の状態に戻った。
【0035】
以上のように、In−Ga−Zn−O系酸化物からなるアモルファス薄膜3は、可視光よりも短波長の光照射と室温以上250℃以下の加熱とにより、半導体−絶縁体の間で半導体特性を可逆的に変化させる。
【0036】
このようなアモルファス薄膜3であれば、高分子材料などの融点より低い温度において、成膜と半導体特性の変化のための加熱とを行うことができるので、このような高分子材料からなる可撓性を有する基板上に成膜して使用することができる。
【0037】
また、したアモルファス薄膜を成膜した上で、例えばマスクを使用するなどして絶縁体としたい部位にだけ紫外線の照射を行うだけで、基板上に成膜した半導体から必要な形状の半導体をパターニングできる。つまり、従来のような成膜した半導体の一部を取り除くための工程を不要とするのである。また、製造工程において従来のような真空中での工程も含まない。
【0038】
さらに、したアモルファス薄膜の素子をアレイ状に配置し配線することで、紫外線の照射された素子のみを特定できるので、紫外線による画像の記録装置やその他の記録装置としても使用し得る。なお、図2に示したように、紫外線の1分間の照射によってゲート電流は照射前に比べて1/1000程度に低下しており、短い露光時間による紫外線の照射を大きな電流差として検出し得る。
【0039】
以上、本発明による実施例及びこれに基づく変形例を説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
【符号の説明】
【0040】
1 Si層
2 酸化膜
3 アモルファス薄膜
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【国際調査報告】

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