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再表2017-168627斜め膨脹型バルーンカテーテル及びバルーン用土台
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年10月5日
【発行日】2018年4月5日
(54)【発明の名称】斜め膨脹型バルーンカテーテル及びバルーン用土台
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/10 20130101AFI20180309BHJP
【FI】
   A61M25/10 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
【出願番号】特願2017-513822(P2017-513822)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年3月30日
(11)【特許番号】特許第6220102号(P6220102)
(45)【特許公報発行日】2017年10月25日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】504150450
【氏名又は名称】国立大学法人神戸大学
【住所又は居所】兵庫県神戸市灘区六甲台町1−1
(71)【出願人】
【識別番号】508303324
【氏名又は名称】富士システムズ株式会社
【住所又は居所】東京都文京区本郷三丁目23番14号
(74)【代理人】
【識別番号】100080115
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 和壽
(72)【発明者】
【氏名】具 英成
【住所又は居所】兵庫県神戸市灘区六甲台町1−1 国立大学法人神戸大学内
(72)【発明者】
【氏名】福本 巧
【住所又は居所】兵庫県神戸市灘区六甲台町1−1 国立大学法人神戸大学内
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 文和
【住所又は居所】神奈川県横浜市戸塚区秋葉町472 富士システムズ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】浅井 秋広
【住所又は居所】神奈川県横浜市戸塚区秋葉町472 富士システムズ株式会社内
【テーマコード(参考)】
4C167
【Fターム(参考)】
4C167AA08
4C167AA09
4C167BB02
4C167BB09
4C167BB26
4C167BB30
4C167BB40
4C167CC08
4C167EE07
(57)【要約】
この発明は、湾曲した血管でもその中心軸線とカテーテル本体の中心軸線がずれることがなく、バルーンが本体チューブに対して傾くように斜めに膨張でき、しかも該血管に対する接触面積が低下したり、収縮状態でバルーンにシワが寄ることがなく、スリップがし難く、更には血管壁とバルーンの密着度を高め血液の漏出を防止できる斜め膨脹型バルーンカテーテル及びバルーン用土台を提供することを目的とする。
この発明のバルーンカテーテルは、所定長さのチューブ状カテーテル本体(2)の前端部にバルーン用土台(5)が設けられている。バルーン用土台(5)は、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台(15)を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔(6)が両端を開口して全長にわたり形成されている。内腔の中心軸線がカテーテル本体の中心軸線と同心となる土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、外周面が土台の中心軸線と平行に形成されている。この平行になった土台の外周面にバルーン(3)が設けられ、膨張時にカテーテル本体(2)の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられたバルーンカテーテルであって、
前記カテーテル本体の前端部にカテーテル本体の外径より大径のバルーン用土台が円筒状に一体に設けられ、このバルーン用土台は、軸線方向の外周面がカテーテル本体の中心軸線に対して所定角度で傾斜して形成され、この外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項2】
所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられたバルーンカテーテルであって、
前記カテーテル本体の前端部にバルーン用土台が設けられ、このバルーン用土台は、バルーンと土台から構成されており、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線がカテーテル本体の中心軸線と同心となる土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されており、この平行になった土台の外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする。
【請求項3】
カテーテル本体の内腔が血管から血液を脱血するための脱血用ルーメンと、血管に血液を送るための送血用ルーメンとに仕切られ、脱血用ルーメンの開口面積が送血用ルーメンの開口面積よりも大きくなっている請求項1又は2に記載の斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項4】
バルーンより所定長さ後方のカテーテル本体に第2のバルーンが設けられ、この第2のバルーンと前記バルーンの間のカテーテル本体に血液を脱血用ルーメンに取り込むための側孔が設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項5】
所定角度は、3°〜10°である請求項1ないし4のいずれかに記載の斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の斜め膨張型バルーンカテーテルの、カテーテル本体の前端部に設けられるバルーン用土台であって、
前記土台は、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線が土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されていることを特徴とするバルーン用土台。
【請求項7】
所定角度は、3°〜10°である請求項6に記載のバルーン用土台。
【請求項8】
外周面は、土台の中心軸線に対して平行なバルーン取り付け用中央部の外周面と、該部から徐々に小径となるように湾曲した両端部の外周面とからなっている請求項6又は7に記載のバルーン用土台。
【請求項9】
バルーン用土台には、カテーテル本体の周壁に設けたバルーン用ルーメンとバルーン内とを連通する連通路が形成されている請求項6ないし8のいずれかに記載のバルーン用土台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、斜め膨脹型バルーンカテーテル及びバルーン用土台に関し、さらに詳しくは主に血管内に留置するバルーンカテーテルにおいて、湾曲した血管でもカテーテル本体の先端部に設けたバルーンが斜めに膨張できるようにして送血流が血管壁に対して直接当たることがないようにすることが可能であるとともに、バルーン収縮状態でシワの発生を抑止することが可能なバルーンカテーテルと、該バルーンを取り付けるためのバルーン用土台に係るものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にバルーンカテーテルに設けたバルーンは、カテーテル本体に対し同心円状に膨張するようになっている。そのため、直線状の血管であれば、バルーンが血管と直角に位置するため、留置固定性が良く、血管に対しカテーテル内腔が血管の中心を向くのでスムーズな送血又は、送液が可能となる。
【0003】
例えば、前記のようなバルーンカテーテルは、経皮的肝灌流化学療法(PIHP:Percutaneous Isolated Hepatic Perfusion)として知られている肝臓癌患者に対する抗癌剤の大量投与システムに用いられる。このシステムは肝動脈内に大量に投与された抗癌剤を血液ごと肝静脈より選択的に脱血し、活性炭カラムなどで吸着除去した後に再び患者へ送血するものである。そのため、前記のシステムでは図12に示すように抗癌剤投与装置のカテーテル105を用いて抗癌剤を肝動脈内に継続的に投与する一方、患者の血管内へ別途挿入したバルーンカテーテル101の2つのバルーン103,104で肝静脈分岐付近の上下を閉塞し、肝動脈から大量投与された抗癌剤を両バルーンで閉塞された部位に設けた側孔から矢印で示すように肝静脈血ごと取り込み、その後、脱血ルーメン(図示せず)より脱血し、体外にあるポンプP及び血液浄化器Fを通して浄化し、送血ルーメン(図示せず)へ戻す。そして、浄化されて再び戻された血液は、バルーン103,104で閉塞された部位をバイパスして、バルーンカテーテル101の先端開口から心臓に送るようになっている。
【0004】
ところで、PIHP療法においては、前記のようなバルーンカテーテル101を用い、心臓の右心房に続く下大静脈において、心臓と3つの肝静脈孔(右肝静脈開口部、中肝静脈開口部、左肝静脈開口部)との間の短い湾曲した血管部分に先端部バルーンを留置し血流を完全に遮断する必要がある。湾曲した血管内にバルーンカテーテルを挿入し留置すると 、図13に示すように、バルーンカテーテル自体が持つ剛性などの影響で湾曲した血管の管腔の中心軸線とバルーンカテーテル101の中心軸線がずれてしまい、図示のように血管壁に対して送血流が直接当たって血管壁の損傷を起こすという危険性があった。また、血管壁の形状よっては、バルーンの接触面積が減少して送血時の圧力によりバルーンがスリップしやすくなるという問題があった。更に、血管の形状・湾曲程度・肝静脈孔の位置等の解剖学的な個人差によって血管壁にバルーンが密着できず隙間が生まれ、大量投与された抗癌剤が循環血中に入り全身に運ばれてしまう問題もあった。このように、湾曲した血管内にバルーンカテーテルを挿入留置してバルーンにて血行を遮断する場合には、送血流による血管壁損傷の問題、バルーン接触面積減少によるバルーンのスリップの問題、血管の不完全閉塞(血流の不完全遮断)の問題があった。
【0005】
このような問題に対する課題解決のための先行技術文献は、出願人による調査によれば存在しないが、気管ルーメンに挿入される気管切開チューブに用いられるバルーンとして、特許第5679813号公報(特許文献1)に開示されているものがある。
【0006】
この特許文献1は、気管切開チューブデバイスに関するもので、その請求項1と図4等の記載によれば、次のようなバルーンをもった発明である。すなわち、ここに開示されているバルーン175は、中空のチューブ155の一部を取り囲む膨張可能バルーンであって、前記チューブの遠位端部165が実質的に該バルーンの中心に位置するようにして前記チューブの前記遠位端部に取り付けられるバルーン遠位端部180、及び前記デバイスの近位面Pよりも患者の頭部から離れる下方に位置し、前記チューブの屈曲領域170の中心が実質的に該バルーンの中心から患者の前側に8mm乃至10mm外れるようにして前記屈曲領域に取り付けられるバルーン近位端部185を有し、膨張時に、前記デバイスの前記近位面よりも前記下方に位置する前記チューブの近位端部160及び前記チューブの前記遠位端部の周囲で膨張して、気管瘻孔を塞ぐことなく気管瘻孔よりも前記下方の気管を塞ぐようになっている(参考に図面符号を付した)。
【0007】
しかし、このバルーン175は、カテーテル本体に対して前記のような構成に予め付形して形成したバルーンであるために収縮した状態でバルーンにシワが寄ってしまい、カテーテル本体の表面にバルーンによる凹凸が生じて該表面に密着することができなかった。そのため、前記のような表面にシワで凹凸が形成されたバルーンのあるカテーテルを仮に前記大量投与システム用として血管に挿入しようとすると、バルーンのシワによる凹凸で血管内壁を損傷させる恐れがあった。そのうえ、前記した従来公知のバルーンと同様、スリップし易いという点についてはその問題が解決できていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第5679813号公報(請求項1、図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、この発明は、前記のような従来の問題点を解決して、湾曲した血管でもその中心軸線とカテーテル本体の中心軸線がずれることがなく、バルーンが本体チューブに対して傾くように斜めに膨張でき、しかも該血管に対する接触面積が低下したり、収縮状態でバルーンにシワが寄ることがなく、スリップがし難い、斜め膨脹型バルーンカテーテル及びバルーン用土台を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられたバルーンカテーテルであって、前記カテーテル本体の前端部にカテーテル本体の外径より大径のバルーン用土台が円筒状に一体に設けられ、このバルーン用土台は、軸線方向の外周面がカテーテル本体の中心軸線に対して所定角度で傾斜して形成され、この外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられたバルーンカテーテルであって、前記カテーテル本体の前端部にバルーン用土台が設けられ、このバルーン用土台は、バルーンと土台から構成されており、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線がカテーテル本体の中心軸線と同心となる土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されており、この平行になった土台の外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、カテーテル本体の内腔が血管から血液を脱血するための脱血用ルーメンと、血管に血液を送るための送血用ルーメンとに仕切られ、脱血用ルーメンの開口面積が送血用ルーメンの開口面積よりも大きくなっている。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、バルーンより所定長さ後方のカテーテル本体に第2のバルーンが設けられ、この第2のバルーンと前記バルーンの間のカテーテル本体に血液を脱血用ルーメンに取り込むための側孔が設けられている。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかにおいて、所定角度は、3°〜10°である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の斜め膨張型バルーンカテーテルの、カテーテル本体の前端部に設けられるバルーン用土台であって、前記土台は、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線が土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6において、所定角度は、3°〜10°である。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7において、外周面は、土台の中心軸線に対して平行なバルーン取り付け用中央部の外周面と、該部から徐々に小径となるように湾曲した両端部の外周面とからなっている。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項6ないし8のいずれかにおいて、バルーン用土台には、カテーテル本体の周壁に設けたバルーン用ルーメンとバルーン内とを連通する連通路が形成されている。
【発明の効果】
【0019】
この発明は、前記のようであって、請求項1に記載の発明によれば、前記カテーテル本体の前端部にカテーテル本体の外径より大径のバルーン用土台が円筒状に一体に設けられ、このバルーン用土台は、軸線方向の外周面がカテーテル本体の中心軸線に対して所定角度で傾斜して形成され、この外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっており、また請求項2に記載の発明によれば、前記カテーテル本体の前端部にバルーン用土台が設けられ、このバルーン用土台は、カテーテル本体の外径より大径で略チューブ状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線がカテーテル本体の中心軸線と同心となる土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、外周面が土台の中心軸線と平行に形成されており、この平行になった土台の外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっているので、いずれの場合でも、バルーンがカテーテル本体に対して傾くように膨脹できる。そのため、湾曲した血管でもその中心軸線とカテーテル本体の中心軸線がずれることがないため、従来のようにカテーテル自体が持つ剛性などの影響で、湾曲した血管の管腔の中心軸線とカテーテルの中心軸線がずれてしまい血管壁に対して送血流が直接当たり血管壁の損傷を起こすことがない。また、同時に血管に対するバルーンの接触面積も低下することがないとともに、付形させたバルーンではないためにバルーン収縮状態でもシワが寄ることがなくて土台の外周面に密着するので、送血時の圧力によりバルーンがスリップすることもなく、しっかりと留置固定することができるといいう効果がある。更に、使用に際して、心臓と肝臓の間の短い血管内腔における、その湾曲形状や肝静脈口の位置等の解剖学的な個人差に応じてカテーテル中心軸を回転操作し、バルーンの斜め膨張方向を調整することができ、先端側のバルーンの適切な留置固定を実現できる効果がある。一方、斜め方向に膨張できない従来のバルーンにおいては、カテーテルの中心軸を回転させてもバルーンと血管内腔の接触位置を変更することはできない。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、カテーテル本体の内腔が血管から血液を脱血するための脱血用ルーメンと、血管に血液を送るための送血用ルーメンとに仕切られ、脱血用ルーメンの開口面積が送血用ルーメンの開口面積よりも大きくなっているので、脱血をより迅速、確実かつ効率的に行うことができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、バルーンより所定長さ後方のカテーテル本体に第2のバルーンが設けられ、この第2のバルーンと前記バルーンの間のカテーテル本体に血液を脱血用ルーメンに取り込むための側孔が設けられているので、該側孔から両バルーン間の血液を脱血用ルーメンへ効果的に抜くことができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、所定角度は、3°〜10°であるので、多少個人差のある患者の湾曲した血管にも効果的に対応することができる。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、土台が、カテーテル本体の外径より大径で円柱状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線が土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、外周面が土台の中心軸線と平行に形成されているので、土台を介在させてその外周面に取り付けられるバルーンをカテーテル本体に対して傾くように膨脹させることができる。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、所定角度は、3°〜10°であるので、多少個人差のある患者の湾曲した血管にも効果的に対応することができる。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、外周面は、土台の中心軸線に対して平行なバルーン取り付け用中央部の外周面と、該部から徐々に小径となるように湾曲した両端部の外周面とからなっているので、中央部外周面へのバルーンの取り付けがスムーズに行えるとともに、湾曲した両端部外周面により血管壁の損傷を防止することができる。
【0026】
請求項9に記載の発明によれば、バルーン用土台には、カテーテル本体の周壁に設けたバルーン用ルーメンとバルーン内とを連通する連通路が形成されているので、バルーンを土台を介在させて取り付けても該連通路を介してバルーンの膨張と収縮作用を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】この発明の一実施の形態に係る斜め膨脹型バルーンカテーテルの、カテーテル本体の長さの一部を省略した正面図である。
図2】同上のバルーン部の拡大断面図である。
図3図2の線III−IIIに沿う拡大断面図である。
図4】バルーン用土台を示し、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は左側面図、(D)は右側面図である。
図5】同上のバルーン用土台の拡大断面図である。
図6】同上のバルーンカテーテルの製造過程のうち、バルーン用土台にバルーンを接着し、バルーンと土台との段差をなだらかにした状態を示す図面である。
図7】同上のバルーンカテーテルの製造過程のうち、バルーンを接着したバルーン用土台を本体チューブに装着し接着する状態を示す図面である。
図8】同上のバルーンカテーテルの完成状態(バルーン収縮)を示す図面である。
図9】同上のバルーンカテーテルの完成状態(バルーン膨張)を示す図面である。
図10】同上のバルーンカテーテルを湾曲した血管へ挿入した状態を示す作用説明図である。
図11】変形例を示す、図2と対応するバルーン部の拡大断面図である。
図12】従来から知られている抗癌剤の大量投与システムの一例を示す概略説明図である。
図13】従来のバルーンカテーテルを湾曲した血管へ挿入した状態を示す作用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら、この発明の一実施の形態に係る斜め膨脹型バルーンカテーテルについて説明する。
【0029】
<実施例>
図1〜3において、1はシリコーンゴムなど生体に適する材料からなるバルーンカテーテルで、このバルーンカテーテル1は、主にチューブ状のカテーテル本体2と、バルーン3,4と、バルーン用土台5とで構成されている。
【0030】
カテーテル本体2には断面が略円形の内腔6がその前端から後端にわたり軸線方向に設けられている。カテーテル本体2の前端は斜めに切欠されている。内腔6は、軸方向に延びて一体形成の隔壁7によって脱血用ルーメン10と送血用ルーメン11に仕切られている。脱血用ルーメン10は体内の血管から血液を抜くためのものであり、送血用ルーメン11は逆に血管へ血液を送るためのものである。この例では脱血用ルーメン10の軸方向と直交する面での開口面積が送血用ルーメン11のそれよりも若干大きくなっている。その理由は脱血をより迅速、確実かつ効率的に行うためである。脱血用ルーメン10と送血用ルーメン11の開口面積の比は特に問わないが、比率的には6:4位が好ましい。なお、この例では脱血用ルーメン10と送血用ルーメン11を隔壁7で仕切って形成したが、ほかに隔壁7で仕切ることなく内腔6に径小の管を同心状に配して該管の内外を脱血用ルーメン10と送血用ルーメン11のいずれかとして使用する構成としてもよい。
【0031】
図3に示すように、隔壁7の両基端近くのカテーテル本体2の壁には前方にあるバルーン3用のルーメン12と後方にあるバルーン4用のルーメン13が軸線方向に沿って形成され、それぞれのバルーン3,4とバルーン用土台5に設けた後述する連通路を介して連通している。各ルーメン12,13には図示しないシリンジなどから生理食塩水などが注水されてそれぞれ連通路を介して連通したバルーン3,4の膨張又は収縮可能としている。図2において14は詰め物としてのロッド状の目止めで、脱血用ルーメン10の前端開口部に充填され、ここを閉塞している。
【0032】
バルーン用土台5は、カテーテル本体2とは別に独自に製造された部品からなり、カテーテル本体2の前端部に設けられている。このバルーン用土台5は、偏心型シングルルーメンチューブ形式となっている。すなわち、バルーン用土台5は、図4(A)〜(D)及び図5に詳示しているようにカテーテル本体2の外径より大径で略チューブ状に形成された所定長さの土台15を有し、該土台にはカテーテル本体2の外径とほぼ同径の内腔16がその前後端を開口して形成されている。
【0033】
土台15の内腔16は、該土台をカテーテル本体2の前端部に設けたとき、その中心軸線Xがカテーテル本体2の中心軸線と同心となる土台15の中心軸線Yに対して所定角度θ°の傾きをもって設けられている。この傾きの角度は、3°〜10°の範囲が好ましく、特に好ましい角度として4°〜6°更に特に好ましい角度としてこの例では5°としている。なお、傾きの角度としては、必ずしも3°〜10°の範囲の角度に限られるものではなく、患者によって血管の屈曲度には個人差があるので、必要によりその前後、特に大きい角度については16°〜25°位の角度の範囲で任意の角度にすることが可能である。内腔16が前記のように傾斜していることによりその前端開口は土台15の上側寄りに位置し、後端開口は土台15の下側寄りに位置することとなる。
【0034】
土台15の中央部にはカテーテル本体2の周壁に設けたバルーン用ルーメン12とバルーン3内とを連通する連通路としての通水孔17が2個設けられている。
【0035】
土台15は、前記のようにカテーテル本体2の中心軸線と同心となる土台15の中心軸線Yに対して平行な外周面となった中央部18と、該部から徐々に小径となるように先窄まり状に湾曲した外周面となった両端部19,20からなっている。そして、この平行となった中央部18の外周面にバルーン3が設けられる。両端部19,20は、肉厚の側が湾曲度大で、肉薄の側が湾曲度小となっている。バルーン用土台5は、図5からも明らかなように、その中心点Pを中心とする点対称の形状に形成されていて、右半部と左半部が180°反対の位置でそれぞれ左右対称となっている。
【0036】
前記のような形状からなるので、バルーン用土台5を左側からは、図4(C)に示すように内腔16の前端開口が上向きとなって内腔内を臨む形に見え、右側からは、図4(D)に示すように内腔16の後端開口が下向きとなって内腔内を臨む形に見える。
【0037】
バルーン用土台5の構成各部の寸法を参考に記すと、全長が30mm、外径が11.7mm、内腔16の径が8mm、中央部18の長さが17mm、両端部19の長さが8.6mm、両端部20の長さが5.0mm、である。
【0038】
前記のようにバルーン3が設けられたバルーン用土台5をカテーテル本体2の前端部に設けたバルーン3とバルーン4の間のカテーテル本体2には、図2に示すように軸方向に複数個(この例では3個)の側孔22が脱血用ルーメン10と連通して設けられ、両バルーン3,4間の血液を脱血用ルーメン10へ抜くことが可能になっている。側孔22が設けられるバルーン3とバルーン4の間の間隔は、例えば40mm〜60mmに設定される。バルーン3は、収縮した状態でバルーン用土台5の中央部18の外周面に凹凸を形成することなく平たく密着可能な、いわゆるフラットバルーンとなっている。そのため、従来のようなシワが寄ったりすることがない。
【0039】
前記の土台5の構成により、図1,2から明らかなようにバルーン3が取り付けられる土台15の軸方向の外周面は前記内腔16の傾き角度と同じ角度で傾斜した形になるので、バルーン用土台5を介してカテーテル本体2の前端部に取り付けられたバルーン3は、膨張した状態ではその中心軸線と直交する線がカテーテル本体2の中心軸線に対して所定の角度θで傾き、斜めに膨張する。カテーテル本体2に取り付けられたもう一方のバルーン4は、膨張した状態ではその中心軸線と直交する線がカテーテル本体2の中心軸線に対して直交したままで傾くことがないので、斜めに膨張するようなことがない。
【0040】
図1において、23,24は本体チューブ2の後端部に分岐して設けられたコネクタで、コネクタ23は脱血用ルーメン10と連通し、コネクタ24は送血用ルーメン11と連通している。コネクタ23とコネクタ24には前述したような閉回路としての抗癌剤の大量投与システムを構成するポンプPと血液浄化器Fを有する循環用チューブが接続され、脱血用ルーメン10からコネクタ23を経て送られてくる血液を血液浄化器Fで浄化し、浄化した血液をさらにコネクタ24を経て送血用ルーメン11へ循環して送れるようになっている。また、25,26は同じく本体チューブ2の後端部に設けられた接続コネクタで、これら接続コネクタ25,26には図示しないシリンジが接続され、シリンジからバルーン用ルーメン12,13を経てバルーン3,4へ生理食塩水を送れるようになっている。
【0041】
図6図9は本カテーテルの製造方法を説明するための図面である。これを順次説明すると、以下の通りである。すなわち、まず個別に製造したバルーン用土台5にバルーン3を接着させる(図6)。この接着作業はバルーン用土台5の平坦な円筒面である中央部18の外周面に行うため、難しいことはなく、作業はスムーズに行える。その後、バルーン3を取り付けたバルーン用土台5をカテーテル本体2の前端から挿入させてやり(図7)、所定の取り付け位置になったとき、バルーン用土台5をカテーテル本体2に接着して固定する(図8)。図7の点線が土台5の取り付け想定位置を示している。このカテーテル本体2に対するバルーン用土台5の挿入ではバルーン用土台5の内腔16がカテーテル本体2の外径とほぼ同じであるので、カテーテル本体2の挿入される先端部がバルーン用土台5の内腔16になじむようにして曲げられフィットする。そのため、バルーン用土台5は、完成状態ではカテーテル本体2に対しバルーン用土台5の偏心分だけ傾いて設けられることになる(図8)。つまり、バルーン3を膨張させると見かけ上バルーン3が斜めに膨張することとなる(図9)。なお、バルーン3の傾きは、バルーン用土台5の偏心角度を変化させることで調整可能である。
【0042】
このバルーンカテーテル1の使用方法を説明する。基本的には従来の図12に示した肝臓癌の患者に対して大量の抗癌剤を投与するシステムで説明した内容と同様であり、バルーンカテーテル1をその前端側から患者の血管内へ入れ、心臓近くにある上大静脈と下大静脈を結ぶ湾曲した血管内に挿入し、バルーン3が湾曲した血管に位置するようにする。そして、生理食塩水をバルーン用ルーメン12,13を経て送り、バルーン3,4を膨張すると、バルーン3,4が該血管の内壁に当たってバルーンカテーテル1は留置固定された状態になる(図10)。このときバルーン3は前記のような取り付け状態になっているので、カテーテル本体2に対して傾くように斜めに膨脹する。一方、体外において、バルーンカテーテル1のコネクタ23と前記循環用チューブの一端部、コネクタ24と前記循環用チューブの他端部を接続すると、肝臓癌に対する抗癌剤の大量投与システムが閉回路に構築され、図12に示したように抗癌剤投与装置のカテーテル105から肝動脈内に抗癌剤が継続的に投与された状態で、前記システムでは血液の浄化作用をするようになる。浄化作用に際して、抗癌剤投与装置のカテーテル105から大量に投与された抗癌剤は2つのバルーン3,4間で閉塞された部位に設けられた側孔22から肝静脈血ごと脱血用ルーメン10へ取り込まれる。その後、脱血用ルーメン10から脱血され、血液浄化器Fを通り浄化され、送血用ルーメン11へ戻される。浄化され再び戻された血液は、バルーン3,4で閉塞された部位をバイパスしてバルーンカテーテル1の先端開口から心臓に送られる。
【0043】
前記システムの作用においてバルーンカテーテル1のバルーン3はカテーテル本体2に対して傾くように斜めに膨脹するようになっているので、図10に示すように湾曲した血管でもその中心軸線とカテーテル本体2の中心軸線がずれることがない。そのため、送血流は図示のように血管の中心軸線に沿ったものとなり、血管壁に直接当たることはない。つまり、従来のようにカテーテル自体が持つ剛性などの影響で、湾曲した血管の管腔の中心軸線とカテーテルの中心軸線がずれてしまい血管壁に対して送血流が直接当たり、血管壁の損傷を起こすことがない。また、湾曲した血管であっても留置固定が確実に行えるとともに、血管に対するバルーン3の接触面積も低下することがないため、バルーン3の収縮状態においてもバルーン用土台5の外周面に密着することができ、送血時の圧力によりバルーン3がスリップすることもない。
【0044】
また、先行技術として挙げた付形したバルーン175は、収縮状態ではバルーンにシワが寄ってしまい、カテーテル表面にバルーンの凹凸が生まれてしまうため、該付形バルーンのカテーテルを血管に挿入しようとすると、バルーンのシワで血管内壁を損傷させる恐れがあった。しかし、このバルーンカテーテル1のバルーン3は収縮状態で土台5の外周面に密着することが可能なフラットバルーンであり、凹凸を生ずることもないので、管腔にカテーテルを挿入する際にも血管の内壁損傷を起こしたりすることがない。
【0045】
この実施例にあっては、カテーテル本体2、バルーン用土台5、バルーン3,4をシリコーンゴム等の生体に適する材料から形成しているが、この材料の中にはPP、PE、PU、ナイロン等の熱可塑性樹脂も含まれ、医療用具で使用されている材料なら使用可能である。
【0046】
<変形例>
図11は、変形例を示し、バルーン用土台5aがカテーテル本体2aと一体に構成されている点で前記実施例と基本的に相違し、それ以外の点では同じか類似する構成となっている。そのため、実施例と同じか類似する構成には実施例に付した符号と同じ符号にアルファベットのaを付して説明を簡略することとする。
【0047】
すなわち、バルーン用土台5aは、カテーテル本体2aの前端部にカテーテル本体の外径より大径の円筒状に一体に設けられている。バルーン用土台5aは、同図から明らかなように軸線方向の外周面が、換言するとその外周面により構成される中心軸線がカテーテル本体2aの中心軸線に対して所定角度θ°で傾斜して形成され、この外周面にバルーン3aが設けられている。バルーン3aは、前述したフラットバルーンであり、膨張した状態ではカテーテル本体2aの中心軸線に対して斜めに膨張する。所定角度θ°としては、これも前述した通りで、3°〜10°の範囲が好ましい。図中、Zはバルーン用土台5aの外周面に沿って延びてカテーテル本体2aの中心軸線Yと交叉する軸線を示し、ZとYとで所定角度θ°を形成する。
【0048】
なお、前記実施の形態は、あくまでも好ましい一例であり、この発明は特許請求の範囲に記載した範囲内であれば細部の設計等は任意に変更、修正が可能であることは言うまでもない。例えばバルーン用土台5の内腔16の傾斜角度や土台15の両端部19,20の外周面の形状などは実施に際して適宜に設計することが可能である。また、バルーン用土台5は実施の形態の実施例で示すように別体ではなく、変形例で示すようにカテーテル本体2aと一体に形成したものでもよい。また、実施の形態では、肝臓癌患者に対する抗癌剤の大量投与システムにバルーンカテーテル1を用いた例を示したが、他の用途にも用いることができることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0049】
1 バルーンカテーテル
2,2a カテーテル本体
3,3a バルーン
4 バルーン(第2のバルーン)
5,5a バルーン用土台
6 内腔
7 隔壁
10,10a 脱血用ルーメン
11,11a 送血用ルーメン
12,13 バルーン用ルーメン
15,15a 土台
16 内腔
17 通水孔(連通路)
18 中央部
19,20 両端部
22,22a 側孔
23,24 コネクタ
25,26 接続コネクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13

【手続補正書】
【提出日】2017年7月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられた湾曲した血管内に固定されるバルーンカテーテルであって、
前記カテーテル本体の前端部にカテーテル本体の外径より大径のバルーン用土台が円筒状に一体に設けられ、このバルーン用土台は、軸線方向の外周面がカテーテル本体の中心軸線に対して所定角度で傾斜して形成され、この外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項2】
所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられた湾曲した血管内に固定されるバルーンカテーテルであって、
前記カテーテル本体の前端部にバルーン用土台が設けられ、このバルーン用土台は、バルーンと土台から構成されており、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線がカテーテル本体の中心軸線と同心となる土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されており、この平行になった土台の外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項3】
カテーテル本体の内腔が血管から血液を脱血するための脱血用ルーメンと、血管に血液を送るための送血用ルーメンとに仕切られ、脱血用ルーメンの開口面積が送血用ルーメンの開口面積よりも大きくなっている請求項1又は2に記載の斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項4】
バルーンより所定長さ後方のカテーテル本体に第2のバルーンが設けられ、この第2のバルーンと前記バルーンの間のカテーテル本体に血液を脱血用ルーメンに取り込むための側孔が設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項5】
所定角度は、3°〜10°である請求項1ないし4のいずれかに記載の斜め膨張型バルーンカテーテル。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の斜め膨張型バルーンカテーテルの、カテーテル本体の前端部に設けられるバルーン用土台であって、
前記土台は、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線が土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されていることを特徴とするバルーン用土台。
【請求項7】
所定角度は、3°〜10°である請求項6に記載のバルーン用土台。
【請求項8】
外周面は、土台の中心軸線に対して平行なバルーン取り付け用中央部の外周面と、該部から徐々に小径となるように湾曲した両端部の外周面とからなっている請求項6又は7に記載のバルーン用土台。
【請求項9】
バルーン用土台には、カテーテル本体の周壁に設けたバルーン用ルーメンとバルーン内とを連通する連通路が形成されている請求項6ないし8のいずれかに記載のバルーン用土台。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられた湾曲した血管内に固定されるバルーンカテーテルであって、前記カテーテル本体の前端部にカテーテル本体の外径より大径のバルーン用土台が円筒状に一体に設けられ、このバルーン用土台は、軸線方向の外周面がカテーテル本体の中心軸線に対して所定角度で傾斜して形成され、この外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項2に記載の発明は、所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられた湾曲した血管内に固定されるバルーンカテーテルであって、前記カテーテル本体の前端部にバルーン用土台が設けられ、このバルーン用土台は、バルーンと土台から構成されており、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線がカテーテル本体の中心軸線と同心となる土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されており、この平行になった土台の外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
この発明は、前記のようであって、請求項1に記載の発明によれば、所定長さのチューブ状カテーテル本体の前端部にバルーンが設けられた湾曲した血管内に固定されるバルーンカテーテルであって、前記カテーテル本体の前端部にカテーテル本体の外径より大径のバルーン用土台が円筒状に一体に設けられ、このバルーン用土台は、軸線方向の外周面がカテーテル本体の中心軸線に対して所定角度で傾斜して形成され、この外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっており、また請求項2に記載の発明によれば、前記カテーテル本体の前端部にバルーン用土台が設けられ、このバルーン用土台は、バルーンと土台から構成されており、カテーテル本体の外径より大径で円筒状の土台を有し、この土台にはカテーテル本体の外径とほぼ同径の内腔が両端を開口して全長にわたり形成され、この内腔の中心軸線がカテーテル本体の中心軸線と同心となる土台の中心軸線に対して所定角度で傾斜しているとともに、軸線方向の外周面が土台の中心軸線と平行に形成されており、この平行になった土台の外周面に前記バルーンが設けられ、膨張時にカテーテル本体の中心軸線に対して斜めに膨張するようになっているので、いずれの場合でも、バルーンがカテーテル本体に対して傾くように膨脹できる。そのため、湾曲した血管でもその中心軸線とカテーテル本体の中心軸線がずれることがないため、従来のようにカテーテル自体が持つ剛性などの影響で、湾曲した血管の管腔の中心軸線とカテーテルの中心軸線がずれてしまい血管壁に対して送血流が直接当たり血管壁の損傷を起こすことがない。また、同時に血管に対するバルーンの接触面積も低下することがないとともに、付形させたバルーンではないためにバルーン収縮状態でもシワが寄ることがなくて土台の外周面に密着するので、送血時の圧力によりバルーンがスリップすることもなく、しっかりと留置固定することができるという効果がある。更に、使用に際して、心臓と肝臓の間の短い血管内腔における、その湾曲形状や肝静脈口の位置等の解剖学的な個人差に応じてカテーテル中心軸を回転操作し、バルーンの斜め膨張方向を調整することができ、先端側のバルーンの適切な留置固定を実現できる効果がある。一方、斜め方向に膨張できない従来のバルーンにおいては、カテーテルの中心軸を回転させてもバルーンと血管内腔の接触位置を変更することはできない。
【国際調査報告】