特表-17170143IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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再表2017-170143通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年10月5日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20181130BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20181130BHJP
   G08G 1/137 20060101ALI20181130BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   G01C21/34
   G08G1/0968 B
   G08G1/137
   G09B29/10 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
【出願番号】特願2018-509190(P2018-509190)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年3月23日
(31)【優先権主張番号】特願2016-64275(P2016-64275)
(32)【優先日】2016年3月28日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000100768
【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】小川 耕司
(72)【発明者】
【氏名】谷▲崎▼ 大介
(72)【発明者】
【氏名】岩月 晃一
(72)【発明者】
【氏名】日与川 豊治
(72)【発明者】
【氏名】中村 元裕
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 和紀
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2C032HB05
2C032HB22
2C032HC08
2C032HC14
2C032HC16
2C032HD07
2C032HD16
2C032HD30
2F129AA02
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB20
2F129BB22
2F129CC07
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD03
2F129DD20
2F129DD21
2F129DD22
2F129DD24
2F129DD27
2F129DD29
2F129DD70
2F129EE02
2F129EE43
2F129EE52
2F129EE58
2F129EE59
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2F129EE81
2F129EE96
2F129FF02
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF42
2F129FF43
2F129FF53
2F129FF59
2F129FF65
2F129GG06
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH14
2F129HH15
2F129HH18
2F129HH19
2F129HH20
2F129HH22
2F129HH25
2F129HH33
2F129HH35
5H181AA01
5H181AA05
5H181AA21
5H181BB04
5H181BB12
5H181FF05
5H181FF12
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF22
5H181FF25
5H181FF33
(57)【要約】
移動体の現在位置からの案内経路を適切に設定することを可能にした通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムを提供する。具体的には、経路探索の開始条件を満たした場合に、通信端末5は、サーバ装置3から車両の位置を地図上で特定する為の移動案内情報26を受信するとともに、受信した移動案内情報26に基づいて車両の現在位置を特定し、特定された車両の現在位置を出発地とした経路探索要求をサーバ装置3に送信する。一方、サーバ装置3は、通信端末5から経路探索要求を受信した場合に、サーバ装置3の有する装置側地図情報25を用いて出発地から目的地までの経路を探索し、探索された経路を通信端末5へと送信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と双方向通信可能に接続され、前記サーバ装置へと出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を送信するとともに、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索及び配信された経路を取得する通信端末において、
前記サーバ装置から移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を受信するとともに、受信した前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体の位置を特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段により特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を、前記サーバ装置に送信する探索要求送信手段と、
前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索された経路を、前記サーバ装置から受信する経路受信手段と、を有する通信端末。
【請求項2】
前記位置特定手段は、前記移動体が前記通信端末において設定されている案内経路から離脱した場合に、前記ロケーション用道路情報に基づいて離脱後の前記移動体の位置を特定する請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記ロケーション用道路情報は、前記移動体の移動案内を行う為の情報を含み、
前記通信端末は、前記サーバ装置に前記経路探索要求を送信してから経路を受信するまでの間において、前記ロケーション用道路情報を用いて前記移動体の移動案内を行う移動案内手段を有する請求項1又は請求項2に記載の通信端末。
【請求項4】
前記位置特定手段は、前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体が位置する道路である現在位置道路を特定し、
前記サーバ装置に前記経路探索要求を行う際に、前記現在位置道路が前記通信端末の有する端末側経路探索用道路情報に含まれる道路であるか否か判定する道路判定手段を有し、
前記探索要求送信手段は、
前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報に含まれる道路であると判定された場合には、前記端末側経路探索用道路情報を用いて前記移動体の位置を出発地として目的地までの経路を探索するとともに、探索された経路である端末推奨経路を特定する経路情報を前記経路探索要求とともに、前記サーバ装置に送信する一方で、
前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報に含まれる道路でないと判定された場合には、前記経路探索要求を前記サーバ装置に送信する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信端末。
【請求項5】
前記道路判定手段は、前記移動体が前記通信端末において設定されている案内経路から離脱した場合に、離脱後の前記移動体が位置する前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報に含まれる道路であるか否か判定する請求項4に記載の通信端末。
【請求項6】
前記探索要求送信手段は、前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報に含まれる道路であると判定された場合には、前記端末推奨経路の内、出発地から所定距離以内の経路を特定する前記経路情報を送信する請求項4又は請求項5に記載の通信端末。
【請求項7】
前記経路受信手段は、
前記サーバ装置に前記経路探索要求とともに前記経路情報を送信した場合には、前記サーバ装置の有する装置側経路探索用道路情報を用いて探索された経路であって、前記経路情報によって特定される前記端末推奨経路の少なくとも一部を含む出発地から目的地までの経路を前記サーバ装置から受信し、
前記サーバ装置に前記経路情報を送信せずに前記経路探索要求を送信した場合には、前記装置側経路探索用道路情報を用いて探索された出発地から目的地までの経路を前記サーバ装置から受信する請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の通信端末。
【請求項8】
サーバ装置と双方向通信可能に接続され、前記サーバ装置へと出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を送信するとともに、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索及び配信された経路を取得する通信端末を、
前記サーバ装置から移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を受信するとともに、受信した前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体の位置を特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段により特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を、前記サーバ装置に送信する探索要求送信手段と、
前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索された経路を、前記サーバ装置から受信する経路受信手段と、して機能させる為のコンピュータプログラム。
【請求項9】
通信端末と双方向通信可能に接続され、前記通信端末から出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を受信するとともに、受信した前記経路探索要求に応じて探索した経路を前記通信端末へと配信するサーバ装置において、
移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を前記通信端末に送信するロケーション用道路情報送信手段と、
前記通信端末から前記経路探索要求を受信する場合において、前記ロケーション用道路情報に基づいて前記通信端末において特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を受信する探索要求受信手段と、
前記サーバ装置の有する装置側経路探索用道路情報を用いて前記出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索された経路を前記通信端末へと配信する経路配信手段と、を有するサーバ装置。
【請求項10】
サーバ装置と、前記サーバ装置と双方向通信可能に接続され、前記サーバ装置へと出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を送信するとともに、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索及び配信された経路を取得する通信端末とを有する経路探索システムにおいて、
前記通信端末は、
前記サーバ装置から移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を受信するとともに、受信した前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体の位置を特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段により特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を、前記サーバ装置に送信する探索要求送信手段と、
前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索された経路を、前記サーバ装置から受信する経路受信手段と、を有し、
前記サーバ装置は、
移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を前記通信端末に送信するロケーション用道路情報送信手段と、
前記経路探索要求を受信した場合に、前記サーバ装置の有する装置側経路探索用道路情報を用いて前記出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索された経路を前記通信端末へと配信する経路配信手段と、を有する経路探索システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の移動案内を行う為の案内経路を探索する通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の走行案内を行い、運転者が所望の目的地に容易に到着できるようにしたナビゲーション装置が車両に搭載されていることが多い。ここで、ナビゲーション装置とは、GPS受信機などにより自車の現在位置を検出し、その現在位置に対応する地図情報をDVD−ROMやHDDなどの記録媒体またはネットワークを通じて取得して液晶モニタに表示することが可能な装置である。また、上記ナビゲーション装置では、所望する目的地を設定すると、出発地(例えば自車の現在位置)から設定された目的地までの最適経路を探索する経路探索機能を備えており、更に、探索された経路(案内経路)に従って走行の案内を行う走行案内機能についても備えている。また、近年は携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等においても上記ナビゲーション装置と同様の機能を有するものがある(以下、ナビゲーション装置を含めて通信端末という)。
【0003】
ここで、日本全国においては毎年新しい道路(新設道路)が建設されている。また、これに伴って、既存の道路がなくなったり、交差点が追加されたり、既存の道路や交差点の形状が変更されたりする。その際、通信端末が有する地図情報が作成された後に新しく作られた新設道路等に関する情報は、地図情報に登録されていないという問題がある。即ち、新設道路等を含まない地図情報を持つ通信端末では、新設道路等が経路探索や案内の対象とならないため、新設道路等を通過しない遠回りの案内経路を探索したり、実在する道路や交差点が地図画像上では案内されない等の適切な走行案内が行われない場合がある。
【0004】
そこで、近年では経路探索を通信端末側では行わずに最新の地図情報を有する外部のサーバ装置に実行させ、サーバ装置から案内経路を取得する構成(以下、センタールート探索という)について提案されている。しかしながら、センタールート探索を行った場合には、最新の地図情報に基づいて経路が探索できる一方で、案内経路を設定するまでに通信端末とサーバ装置との間で所定回数の通信を行う必要があることから、通信端末で経路探索を行う場合と比較して案内経路を設定するまでにより長い時間が必要となっていた。その結果、経路探索要求を行ってからしばらくの間において案内経路に基づく走行案内を行うことができない問題が生じていた。
【0005】
そこで、特開2009−19924号公報には、センタールート探索を行う際において、サーバ装置に加えてナビゲーション装置側でも経路探索を行い、現在位置から所定距離範囲内についてはナビゲーション装置側で探索された経路を用いた案内経路を設定する技術について提案されている。上記技術によれば、仮にサーバ装置で探索された経路をサーバ装置から取得するのに時間がかかったとしても、その間についてはナビゲーション装置側で探索された案内経路に基づいて走行案内を行うことができるので、少なくとも案内経路に基づく走行案内が行われないことについては防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−19924号公報(第7−8頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、上記特許文献1の技術では現在位置から所定距離内の区間についてはナビゲーション装置が有する地図情報に基づいて探索された経路(以下、ローカルルートという)を用い、それ以外の区間についてはサーバ装置が有する地図情報に基づいて探索された経路(以下、センタールートという)を用いる。しかしながら、ナビゲーション装置の有する地図情報がサーバ装置の有する地図情報と比べて古いバージョンの地図情報である場合には、車両の現在位置する道路がサーバ装置の有する最新バージョンの地図情報には含まれるが、ナビゲーション装置の有する古いバージョンの地図情報には含まれない状況が生じる。そのような状況で、ユーザの現在位置から目的地までのセンタールートをサーバ装置へと要求する場合には、経路探索の要求を行うナビゲーション装置側において車両の正しい現在位置が地図情報から特定できないので、車両の現在位置から目的地までの適切なセンタールートの取得ができない問題があった。
【0008】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、移動体が通信端末の有する地図情報に含まれない新規の道路を走行する場合においても、サーバ装置から送信されたロケーション用道路情報を用いることによって、移動体の現在位置からの適切な経路をサーバ装置から取得することを可能にした通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため本発明に係る通信端末は、サーバ装置と双方向通信可能に接続され、前記サーバ装置へと出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を送信するとともに、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索及び配信された経路を取得する通信端末である。具体的には、前記サーバ装置から移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を受信するとともに、受信した前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体の位置を特定する位置特定手段と、前記位置特定手段により特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を、前記サーバ装置に送信する探索要求送信手段と、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索された経路を、前記サーバ装置から受信する経路受信手段と、を有する。
尚、「移動体」としては、車両以外に、歩行者や二輪車も含む。
【0010】
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、双方向通信可能に接続されたサーバ装置へと出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を送信するとともに、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索及び配信された経路を取得するコンピュータプログラムである。具体的には、通信端末を、前記サーバ装置から移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を受信するとともに、受信した前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体の位置を特定する位置特定手段と、前記位置特定手段により特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を、前記サーバ装置に送信する探索要求送信手段と、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索された経路を、前記サーバ装置から受信する経路受信手段と、して機能させる。
【0011】
また、本発明に係るサーバ装置は、通信端末と双方向通信可能に接続され、前記通信端末から出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を受信するとともに、受信した前記経路探索要求に応じて探索した経路を前記通信端末へと配信するサーバ装置である。具体的には、移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を前記通信端末に送信するロケーション用道路情報送信手段と、前記通信端末から前記経路探索要求を受信する場合において、前記ロケーション用道路情報に基づいて前記通信端末において特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を受信する探索要求受信手段と、前記サーバ装置の有する装置側経路探索用道路情報を用いて前記出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段により探索された経路を前記通信端末へと配信する経路配信手段と、を有する。
尚、「出発地から目的地までの経路を探索」とは、コスト値を用いて複数の経路候補の中から最適な経路を選択することに加えて、複数の経路を接続して出発地から目的地までの経路を形成すること等についても含む。
【0012】
また、本発明に係る経路探索システムは、サーバ装置と、前記サーバ装置と双方向通信可能に接続され、前記サーバ装置へと出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を送信するとともに、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索及び配信された経路を取得する通信端末とを有する。そして、前記通信端末は、前記通信端末は、前記サーバ装置から移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を受信するとともに、受信した前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体の位置を特定する位置特定手段と、前記位置特定手段により特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を、前記サーバ装置に送信する探索要求送信手段と、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索された経路を、前記サーバ装置から受信する経路受信手段と、を有する。また、前記サーバ装置は、移動体の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報を前記通信端末に送信するロケーション用道路情報送信手段と、前記経路探索要求を受信した場合に、前記サーバ装置の有する装置側経路探索用道路情報を用いて前記出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段により探索された経路を前記通信端末へと配信する経路配信手段と、を有する。
【発明の効果】
【0013】
前記構成を有する本発明に係る通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムによれば、センタールート探索を行う際において、通信端末から経路探索要求が行われた後に案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることをできる限り防止することができる。また、移動体が通信端末の有する地図情報に含まれない新規の道路を走行する場合においても、サーバ装置から送信されたロケーション用道路情報を用いることによって、移動体の現在位置からの適切な経路をサーバ装置から取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る経路探索システムを示した概略構成図である。
図2】本実施形態に係る経路探索システムの構成を示したブロック図である。
図3】本実施形態に係る通信端末の制御系を模式的に示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る経路探索処理プログラムのフローチャートである。
図5】通信端末において探索された端末推奨経路について示した図である。
図6】サーバ側の経路探索処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
図7】基準道路列を示した図である。
図8】サーバ装置において探索されたサーバ推奨経路について示した図である。
図9】車両が通信端末の有する地図情報にもサーバ装置の有する地図情報にも含まれる道路上に位置する場合における経路探索の例を示した図である。
図10】車両が通信端末の有する地図情報に含まれない新設道路上に位置する場合における経路探索の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムを具体化した実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る経路探索システム1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る経路探索システム1を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る経路探索システム1の構成を示したブロック図である。
【0016】
図1に示すように、本実施形態に係る経路探索システム1は、地図情報センタ2が備えるサーバ装置3と、ユーザ4が所持する通信端末5と、を基本的に有する。また、サーバ装置3と通信端末5は通信ネットワーク網6を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。尚、通信端末5としては例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、ナビゲーション装置等がある。また、ユーザ4は車両に乗車している状態であっても良いし、車両に乗車していない状態であっても良い。
【0017】
ここで、サーバ装置3は、通信端末5の要求に応じて経路探索の実行を行う。具体的には、通信端末5において目的地が設定された場合や経路の再探索(リルート)を行う場合に、通信端末5からサーバ装置3へと出発地や目的地等の経路探索に必要な情報が経路探索要求とともに送信される(但し、再探索の場合には目的地に関する情報は必ずしも送信する必要は無い)。そして経路探索要求を受信したサーバ装置3は、サーバ装置3の有する地図情報を用いて経路探索を行い、出発地から目的地までの推奨経路を特定する。その後、特定された推奨経路を要求元の通信端末5へと送信する。そして、通信端末5は受信した推奨経路を案内経路に設定し、案内経路に従って移動案内を行う。それによって、経路探索時点において通信端末5が有する地図情報が古いバージョンの地図情報であったとしても、サーバ装置3が有する最新バージョンの地図情報に基づいて適切な案内経路を設定することが可能となる。また、特に本実施形態では、所定条件を満たす場合においてはサーバ装置3だけではなく通信端末5においても通信端末5が有する地図情報を用いて経路探索を行い、通信端末5で探索された推奨経路(以下、端末推奨経路という)を経路探索要求とともにサーバ装置3へと送信する。そして、サーバ装置3は後述のように端末推奨経路を用いて経路探索を行う。
【0018】
一方、通信端末5は、ユーザ4が所持し、ナビ機能を備えた情報端末が用いられ、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、ナビゲーション装置等が該当する。
【0019】
ここで、ナビ機能は、ユーザが指定した条件に該当する経路を探索したり、ユーザ4の現在位置周辺の地図画像を表示したり、表示された地図画像中においてユーザ4の現在位置を表示したり、設定された案内経路に沿った移動案内を行う機能が該当する。尚、上記ナビ機能の全てを通信端末5が備えている必要はなく、少なくとも経路の探索を行う機能と設定された案内経路に沿った移動案内を行う機能とを有していれば本願発明を構成することが可能である。
【0020】
また、通信ネットワーク網6は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。ここで、基地局は通信端末5との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網6の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にある通信端末5の通信をサーバ装置3との間で中継する役割を持つ。
【0021】
続いて、経路探索システム1におけるサーバ装置3の構成について図2を用いてより詳細に説明する。サーバ装置3は、図2に示すようにサーバ制御ECU11と、サーバ制御ECU11に接続された情報記録手段としての装置側地図DB12と、サーバ側通信装置13とを備える。
【0022】
サーバ制御ECU11(エレクトロニック・コントロール・ユニット)は、サーバ装置3の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述の経路探索処理プログラム(図4参照)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ制御ECU11は、後述の通信端末5のECUとともに処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、ロケーション用道路情報送信手段は、移動体(例えばユーザ自身や車両)の位置を地図上で特定する為の移動案内情報26を通信端末5に送信する。探索要求受信手段は、通信端末5から経路探索要求を受信する場合において、移動案内情報26に基づいて通信端末5において特定された移動体の位置を出発地とした経路探索要求を受信する。経路探索手段は、サーバ装置3の有する地図情報を用いて出発地から目的地までの経路を探索する。経路配信手段は、経路探索手段により探索された経路を通信端末5へと配信する。
【0023】
また、装置側地図DB12は、外部からの入力データや入力操作に基づいて登録された最新のバージョンの地図情報である装置側地図情報(装置側経路探索用道路情報)25が、エリア毎(例えば20km四方のレベル10のメッシュ毎)に区分されて記憶される記憶手段である。ここで、バージョンとは地図情報が作成された時期を特定する為の作成時期情報であり、バージョンを参照することによって地図情報が作成された時期を特定することが可能となっている。
【0024】
ここで、上記装置側地図情報25は、通信端末5に格納されている地図情報と基本的に同一の構成を有しており、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
【0025】
探索データとしては、後述のように出発地(例えば車両の現在位置)から設定された目的地までの経路を探索する経路探索処理に使用される各種データについて記録されている。例えば、交差点に対する経路として適正の程度を数値化したコスト(以下、交差点コストという)や道路を構成するリンクに対する経路として適正の程度を数値化したコスト(以下、リンクコストという)等の探索コストを算出する為に使用するコスト算出データが記憶されている。
【0026】
また、装置側地図DB12には、上記装置側地図情報25とは別に最新バージョンの地図情報に対応して通信端末5において現在位置の特定や案内経路に沿った簡易走行案内を行う為の情報である移動案内情報(ロケーション用道路情報)26についてもエリア毎(例えば2.5km四方のレベル13のメッシュ毎)に区分されて記憶されている。
【0027】
ここで、移動案内情報26は、ユーザの現在位置のマップマッチングを行うのに必要となるマッチングデータと、案内交差点での右左折案内等の案内経路に沿ってユーザに移動を行わせる為の案内に必要となる案内データと、地図画像や案内画面を表示する為の表示データとを含む。尚、マッチングデータは例えば道路形状を特定する為のデータからなる。また、案内データは例えば交差点の形状や交差点と道路の接続関係を特定する為のデータからなる。また、表示データは、通信端末5のディスプレイに道路網を含む地図画像や移動案内を行う為の案内画面を表示する為のデータからなる。
【0028】
そして、サーバ制御ECU11は、後述のように通信端末5から経路探索要求を受信した場合には、装置側地図情報25を用いて出発地から目的地までの経路探索を行う。そして、探索された経路を要求のあった通信端末5へと配信する。また、サーバ制御ECU11は、移動案内情報26についても必要に応じて通信端末5に対して配信を行う。具体的には、通信端末5が今後に移動する可能性のあるエリア(例えば、通信端末5の現在位置周辺、通信端末5で設定された案内経路の周辺)であって、通信端末5が有する地図情報のバージョンが装置側地図情報25よりも古いエリアを対象として、対象エリアの移動案内情報26を通信端末5に対して配信するように構成する。
【0029】
一方、サーバ側通信装置13は通信端末5と通信ネットワーク網6を介して通信を行う為の通信装置である。また、通信端末5以外にインターネット網や、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報の受信についても可能である。
【0030】
次に、通信端末5の概略構成について図3を用いて説明する。尚、以下の説明では通信端末5として車両に設置されたナビゲーション装置を用い、移動体として特に車両の走行案内を行う場合を例に挙げて説明する。但し、ナビゲーション装置の代わりに、携帯電話機、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ等を用いても良い。また、携帯電話機、タブレット型端末を用いる場合には、車両以外の移動体(例えば、歩行者、自転車等)の移動案内を行うことも可能である。図3は本実施形態に係る通信端末5であるナビゲーション装置の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0031】
図3に示すように本実施形態に係る通信端末5は、通信端末5であるナビゲーション装置が搭載された車両(移動体)の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して地図や目的地までの案内経路を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37と、サーバ装置3やVICSセンタ等との間で通信を行う通信モジュール38と、を有する。
【0032】
以下に、通信端末5を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサを通信端末5が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみを通信端末5が備える構成としても良い。
【0033】
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された端末側地図DB45、バージョン管理DB46、キャッシュ47及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部32をハードディスクの代わりにメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。
【0034】
ここで、端末側地図DB45は、通信端末5における経路探索や走行案内に用いられる端末側地図情報(端末側経路探索用道路情報)48が記憶される記憶手段である。
【0035】
ここで、端末側地図DB45に記憶される端末側地図情報48は、前記した装置側地図情報25と同様に道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
【0036】
また、端末側地図DB45に記憶される端末側地図情報48は、不図示の地図配信サーバから配信された地図更新情報や記録メディアから取得した地図更新情報に基づいて、該当箇所のデータを新たなデータに書き換えることによって区画単位(例えばメッシュ単位)で新たなバージョンの地図情報に更新される。また、端末側地図DB45には、地図情報に対応して通信端末5において現在位置の特定、案内経路に沿った走行案内、画像の表示を行う為の移動案内情報26についてもエリア毎(例えば2.5km四方のレベル13のメッシュ毎)に区分されて記憶されている。
【0037】
また、バージョン管理DB46は、現在、端末側地図DB45に記憶されている端末側地図情報48のバージョンを特定する情報(例えばバージョン番号、最終更新日時等)を、地図情報の区画単位(例えばメッシュ単位)毎に記録する記憶手段である。尚、バージョン管理DB46は、端末側地図情報48が新たなバージョンの地図情報に更新されるのに伴って、その内容が更新される。
【0038】
また、キャッシュ47は、サーバ装置3から配信された移動案内情報26が一時的に保管される記憶手段である。本実施形態に係る経路探索システム1では、前述したように車両が今後に走行する可能性のあるエリア(例えば、車両の現在位置周辺、通信端末5で設定された案内経路の周辺)であって、通信端末5が有する端末側地図情報48のバージョンが装置側地図情報25よりも古いエリアを対象として、移動案内情報26がサーバ装置3から配信され、キャッシュ47に記憶される。ここで、移動案内情報26は前述したように最新の地図情報に対応して通信端末5において現在位置の特定、案内経路に沿った簡易走行案内、画像の表示を行う為の情報である。
【0039】
そして、ナビゲーションECU33は、通信端末5が有する端末側地図情報48のバージョンが装置側地図情報25よりも古いエリアに関しては、端末側地図DB45に格納する古いバージョンの地図情報や移動案内情報ではなく、キャッシュ47に格納された新しいバージョンの移動案内情報26を用いて車両の現在位置の特定、案内経路に沿った走行案内、画像の表示等を行う。尚、キャッシュ47の記憶領域が不足した場合には、キャッシュ47に格納された移動案内情報26の内、優先度の低いものから順に削除される。
【0040】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、通信端末5の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、後述の経路探索処理プログラム(図4参照)等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU33は、サーバ装置3のECUとともに処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、位置特定手段は、サーバ装置3から移動体(車両)の位置を地図上で特定する為の移動案内情報26を受信するとともに、受信した移動案内情報26に基づいて移動体の位置を特定する。探索要求送信手段は、位置特定手段により特定された移動体の位置を出発地とした経路探索要求を、サーバ装置3に送信する。経路受信手段は、経路探索要求に応じてサーバ装置3において探索された経路を、サーバ装置から受信する。
【0041】
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)を有する。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部34は液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルを有しても良い。また、マイクと音声認識装置を有しても良い。
【0042】
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。尚、液晶ディスプレイ35の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
【0043】
また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
【0044】
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、端末側地図DB45の更新等が行われる。尚、DVDドライブ37に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
【0045】
また、通信モジュール38は、例えば、サーバ装置3やVICS(登録商標)センタやプローブセンタ等から送信された地図更新情報、経路情報、移動案内情報、交通情報等の各情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0046】
続いて、前記構成を有する経路探索システム1において、サーバ装置3及び通信端末5が実行する経路探索処理プログラムについて図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係る経路探索処理プログラムのフローチャートである。ここで、経路探索処理プログラムは、通信端末5において経路探索を開始する条件を満たした場合(例えば目的地の設定操作を受け付けた場合、車両が通信端末5において設定されている案内経路を離脱した場合等)に実行され、センタールート探索を用いて出発地から目的地までの経路を探索するプログラムである。尚、以下の図4及び図6にフローチャートで示されるプログラムは、サーバ装置3や通信端末5が備えているRAMやROMに記憶されており、CPU21或いはCPU51により実行される。
【0047】
先ず、図4に基づいて通信端末5のCPU51が実行する経路探索処理プログラムについて説明する。ステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU51は、経路探索の開始条件を満たしたか否か判定する。尚、経路探索の開始条件を満たした場合としては、通信端末5において新たな目的地の設定操作を受け付けた場合、車両が通信端末5において設定されている案内経路を離脱した場合(リルート時)等が該当する。
【0048】
そして、経路探索の開始条件を満たしたと判定された場合(S1:YES)には、S2へと移行する。それに対して、経路探索の開始条件を満たしていないと判定された場合(S1:NO)には、当該経路探索処理プログラムを終了する。
【0049】
S2においてCPU51は、車両の現在位置及び車両が現在位置する道路(以下、現在位置道路という)を現在位置検出部31の検出結果や地図情報に基づいて特定する。車両が通信端末5において設定されている案内経路を離脱した場合においては、特に離脱後の車両の現在位置及び現在位置道路が特定される。尚、車両の現在位置及び現在位置道路を特定する際には、車両の現在位置を地図情報にマッチングさせるマップマッチング処理について行う。また、車両の現在位置及び現在位置道路の特定は基本的に端末側地図DB45に格納された端末側地図情報48や移動案内情報26に基づいて行われるが、車両の現在位置するエリアの端末側地図情報48のバージョンが装置側地図情報25よりも古い場合には、端末側地図DB45に格納する古いバージョンの地図情報や移動案内情報ではなく、キャッシュ47に格納された移動案内情報26を用いて特定する。従って、端末側地図情報48に含まれない道路が現在位置道路として特定される場合もある。尚、キャッシュ47に格納される移動案内情報26は、サーバ装置3が有する新しいバージョンの地図情報に対応した移動案内情報26であり、通信端末5の起動時、通信端末5における案内経路の設定時、車両がメッシュを跨いだ時等に、サーバ装置3から車両の現在位置周辺、通信端末5で設定された案内経路の周辺を対象として送信される。
【0050】
次に、S3においてCPU51は、前記S2で特定された現在位置道路が通信端末5の有する端末側地図情報48に含まれる道路であるか否かを判定する。
【0051】
そして、現在位置道路が通信端末5の有する端末側地図情報48に含まれると判定された場合(S3:YES)には、S4へと移行する。それに対して、現在位置道路が通信端末5の有する端末側地図情報48に含まれないと判定された場合(S3:NO)、即ち、現在位置道路が最新のバージョンの地図情報のみに含まれる新設された道路である場合には、S7へと移行する。
【0052】
S4においてCPU51は、通信端末5が有する端末側地図情報48を用いて出発地から目的地までの経路探索処理を行い、出発地から目的地までの推奨経路(以下、端末推奨経路という)を特定する。具体的には、端末側地図情報48に含まれるリンクデータ、ノードデータ、探索データ等に基づいて、リンク(道路)に対する経路として適正の程度を数値化したリンクコストや、交差点(ノード)に対する経路として適正の程度を数値化した交差点コストや、走行に必要な費用の程度を数値化した料金コスト等を算出し、算出された各探索コストを用いて端末推奨経路の探索を行う。例えば公知のダイクストラ法を用い、コスト値の合計が最小となる経路を端末推奨経路とする。尚、ダイクストラ法を用いた経路探索処理は既に公知であるので詳細は省略する。また、出発地は基本的に車両の現在位置とし、前記S2で特定された(現在位置道路上にある)地点となる。
【0053】
次に、S5においてCPU51は、前記S4の経路探索処理によって探索された端末推奨経路を、通信端末5において車両の走行案内を行う対象となる案内経路として仮設定する。その後、前記S5で仮設定された案内経路に基づいて車両の走行案内が開始される。例えば、自車位置周辺の道路網を含む地図画像を表示したり、右左折の対象となる案内分岐点が車両の所定距離手前に接近した場合には、案内分岐点の拡大図を表示したり、案内分岐点での車両の進行方向を案内する。また、CPU51は、基本的に端末側地図DB45に格納された端末側地図情報48や移動案内情報26に基づいて上記走行案内を行う。但し、端末側地図DB45に格納された端末側地図情報48や移動案内情報26が、車両の現在位置周辺エリアにおいて最新のバージョンでない場合については、移動案内情報26をサーバ装置3から取得し、取得した移動案内情報26も用いて上記走行案内を行う。尚、移動案内情報26は、車両のマップマッチングを行うのに必要となるマッチングデータと、案内交差点での右左折案内等の案内経路に沿って車両に走行を行わせる為の案内に必要となる案内データと、地図画像や案内画面を表示する為の表示データとを含むので、端末側地図DB45に格納された端末側地図情報48や移動案内情報26が案内経路と対応していなかったとしても、少なくとも車両の現在位置は正しい位置に特定し案内することができ、案内交差点では正しい車両の進行方向を案内することが可能となる。
【0054】
続いて、S6においてCPU51は、出発地から目的地への経路の探索を要求する為の経路探索要求に、前記S4で探索された端末推奨経路を特定する経路情報を付加する。端末推奨経路を特定する経路情報としては、端末推奨経路の全体を特定する情報を付加しても良いが、本実施形態では出発地から所定距離L以内における出発地から先の連続する道路列を特定する情報を付加する。尚、道路列は本実施形態ではリンク列とし、一部が所定距離L以内に含まれるリンクについても付加対象に含める。但し、一部のみ所定距離L以内に含まれるリンクについては付加対象から除外しても良い。
【0055】
例えば前記S4において図5に示す端末推奨経路71が探索された場合には、端末推奨経路71を構成する各リンクの内、出発地から所定距離L以内であって出発地から先の連続するリンクa〜dを特定する情報(例えばリンクID)が経路情報として経路探索要求に付加される。尚、所定距離Lは固定値(例えば1km)としても良いし、車速、通信環境、サーバ装置3の処理速度等に基づいて設定しても良い。所定距離Lを設定する場合には、通信端末5がサーバ装置3において探索された経路を取得して案内経路として設定するまで(S9の処理が実行されるまで)に車両が走行すると予想される距離よりも長く所定距離Lを設定するのが望ましい。例えば、『現在の車両の車速×15sec』とする。
【0056】
次に、S7においてCPU51は、出発地から目的地への経路の探索を要求する為の経路探索要求をサーバ装置3へと送信する。ここで、経路探索要求には、経路探索要求の送信元の通信端末5を特定する端末IDと、経路探索の探索条件である出発地(前記S2で特定された車両の現在位置)と目的地とを特定する情報とが含まれている。但し、車両が案内経路を外れたことに伴うリルート時においては、前回の探索時と目的地が基本的に同一となるので、目的地を特定する情報については送信しなくても良い。また、現在位置道路が通信端末5の有する端末側地図情報48に含まれると判定された場合に関しては、前記S2で探索された端末推奨経路を特定する経路情報についても経路探索要求とともに送信される。
【0057】
その後、S8においてCPU51は、経路探索要求に応じてサーバ装置3から送信された探索経路情報を受信する。ここで、前記S8で受信する探索経路情報は、前記S7で送信した経路探索要求に基づいてサーバ装置3が最新のバージョンの地図情報である装置側地図情報25を用いて探索した出発地から目的地までの推奨経路(以下、サーバ推奨経路という)に関する情報である。尚、サーバ推奨経路の詳細については後述する。
【0058】
続いて、S9においてCPU51は、前記S8で受信した探索経路情報に基づいて、サーバ装置3で探索されたサーバ推奨経路を案内経路に設定する。また、前記S3で案内経路が仮設定されている場合については、サーバ装置3で探索されたサーバ推奨経路へと差し替える。但し、端末推奨経路とサーバ推奨経路が同一経路である場合については差し替えを行う必要は無い。その後は、前記S9で設定された案内経路に基づいて車両の走行案内が実施される。
【0059】
尚、前記S5で案内経路が仮設定されていない場合には、サーバ装置3からサーバ推奨経路を受信するまでの間において案内経路に基づく走行案内はできない状態となるが、その間においても移動案内情報26に基づいて走行案内(例えば自車位置周辺の地図表示等)を継続して行うことは可能である。尚、特にサーバ装置3から取得した移動案内情報26は最新バージョンの地図情報に基づいて作成されているので、車両が通信端末5の有する端末側地図情報48に無い新設道路上に位置する場合であっても適切に案内を行うことが可能となる。
【0060】
次に、サーバ装置3のCPU21が実行する経路探索処理プログラムについて説明する。
【0061】
先ず、S11においてCPU21は、経路探索の開始条件を満たした通信端末5から送信される経路探索要求を受信する。尚、経路探索要求には、経路探索要求の送信元の通信端末5を特定する端末IDと、経路探索の探索条件である出発地(前記S2で特定された車両の現在位置)と目的地とを特定する情報と、必要に応じて前記S4で探索された端末推奨経路を特定する経路情報が含まれている。
【0062】
次に、S12においてCPU21は、後述のサーバ側の経路探索処理(図6)を行う。サーバ側の経路探索処理では、後述のように前記S11で受信した経路探索要求と、サーバ装置3が有する装置側地図情報25とを用いて、出発地から目的地までの経路探索処理を行い、出発地から目的地までの推奨経路(サーバ推奨経路)を特定する。尚、通信端末5で探索された端末推奨経路を特定する経路情報を経路探索要求とともに受信した場合には、サーバ推奨経路は端末推奨経路の少なくとも一部を含む経路となる。
【0063】
続いて、S13においてCPU21は、前記S12で特定したサーバ推奨経路を特定する探索経路情報を、経路探索要求の送信元の通信端末5に対して送信する。その結果、サーバ推奨経路が通信端末5において案内経路に設定されることとなる(S9)。
【0064】
次に、前記S12において実行されるサーバ側の経路探索処理のサブ処理について図6に基づき説明する。図6はサーバ側の経路探索処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0065】
先ず、S21においてCPU21は、前記S11で経路探索要求とともに端末推奨経路を特定する経路情報を受信したか否か判定する。尚、端末推奨経路を特定する経路情報は、現在位置道路が通信端末5の有する端末側地図情報48に含まれると判定された場合に通信端末5から送信される。
【0066】
そして、経路探索要求とともに端末推奨経路を特定する経路情報を受信したと判定された場合(S21:YES)には、S22へと移行する。それに対して、端末推奨経路を特定する経路情報については受信せずに経路探索要求を受信したと判定された場合(S21:NO)には、S27へと移行する。
【0067】
以下のS22及びS23の処理は、前記S11で経路探索要求とともに受信した経路情報によって特定されるリンク列を構成する各リンクを対象として、出発地から近い順に行う。また、経路情報は、前述したように端末推奨経路の内、出発地から所定距離L以内における出発地から先の連続するリンク列(例えば図5に示す例ではリンクa〜d)を特定する情報である。
【0068】
先ず、S22においてCPU21は、処理対象のリンクがサーバ装置3の有する装置側地図情報25に含まれるリンクであるか否か、即ち処理対象のリンクが最新バージョンの地図情報において存在するリンクであるか否かを判定する。
【0069】
そして、処理対象のリンクがサーバ装置3の有する装置側地図情報25に含まれるリンクであると判定された場合(S22:YES)、即ち処理対象のリンクが最新バージョンの地図情報において存在するリンクである場合には、S23へと移行する。S23においてCPU21は、処理対象のリンクを特定する情報(例えばリンクID)をフラッシュメモリ24等に保存する。その後、処理対象のリンクを目的地側に隣接するリンクへと変更した後に、S22以降の処理を再度実行する。
【0070】
一方、処理対象のリンクがサーバ装置3の有する装置側地図情報25に含まれるリンクでないと判定された場合(S22:NO)、即ち処理対象のリンクが最新バージョンの地図情報において存在しないリンク(廃止された道路等)である場合には、S24へと移行する。
【0071】
S24においてCPU21は、現時点(前記S22でNOと判定される時点)までに装置側地図情報25に含まれると判定されて前記S23で保存されたリンク列をフラッシュメモリ24等から読み出す。尚、読み出されるリンク列は、前記S11で経路探索要求とともに受信した経路情報によって特定されるリンク列の内、サーバ装置3が有する装置側地図情報25に含まれ、且つ出発地を含むリンク列部分である。尚、前記S24で読み出されたリンク列を、以下では基準道路列と称する。
【0072】
例えば、前記S4において図7に示す端末推奨経路71が探索された場合であって、出発地から所定距離L以内にあるリンクa〜dの内、リンクaとリンクbとリンクdは装置側地図情報25に含まれるが、リンクcが装置側地図情報25に含まれない場合には、リンクcよりも出発地側にあるリンクa及びリンクbが基準道路列となる。尚、出発地に接続するリンクであるリンクaが装置側地図情報25に含まれない場合については、基準道路列が無いと判断される。
【0073】
その後、S25においてCPU21は、サーバ装置3が有する装置側地図情報25を用いて基準道路列の終点から目的地までの経路探索処理を行い、基準道路列の終点から目的地までの推奨経路(以下、継続推奨経路という)を特定する。具体的には、装置側地図情報25に含まれる最新バージョンのリンクデータ、ノードデータ、探索データ等に基づいて、リンク(道路)に対する経路として適正の程度を数値化したリンクコストや、交差点(ノード)に対する経路として適正の程度を数値化した交差点コストや、走行に必要な費用の程度を数値化した料金コスト等を算出し、算出された各探索コストを用いて継続推奨経路の探索を行う。例えば公知のダイクストラ法を用い、コスト値の合計が最小となる経路を継続推奨経路とする。尚、ダイクストラ法を用いた経路探索処理は既に公知であるので詳細は省略する。
【0074】
次に、S26においてCPU21は、基準道路列と前記S25で探索された継続推奨経路を接続し、接続された出発地から目的地までの経路を最終的なサーバ推奨経路として特定する。その後、S13へと移行し、特定したサーバ推奨経路を特定する探索経路情報を、経路探索要求の送信元の通信端末5に対して送信する。
【0075】
例えば、前記S4において図8に示す端末推奨経路71が探索された場合であって、リンクa及びリンクbが基準道路列である場合には、前記S24においてリンクbの終点Xから目的地までの推奨経路である継続推奨経路72が探索される。そして、リンクa及びリンクbのリンク列と継続推奨経路72とを接続した経路がサーバ推奨経路となる。尚、基準道路列が無い場合(例えば出発地に接続するリンクであるリンクaが装置側地図情報25に含まれない場合)については、出発地から目的地までの通常の経路探索により探索された経路をサーバ推奨経路とする。
【0076】
また、前記S26でCPU21は、必ずしもサーバ推奨経路の全経路を特定する情報を送信する必要は無く、基準道路列を除いた部分(即ち継続推奨経路)を特定する情報のみを送信しても良い。その場合には、通信端末5において前記S4で探索された端末推奨経路にサーバ装置3から送信された継続推奨経路を接続することによって目的地までの経路を特定することが可能となる。
【0077】
一方、S27においてCPU21は、サーバ装置3が有する装置側地図情報25を用いて出発地から目的地までの通常の経路探索処理を行い、出発地から目的地までの推奨経路をサーバ推奨経路とする。
【0078】
その結果、図9に示すように車両75が通信端末5の有する端末側地図情報48にもサーバ装置3の有する装置側地図情報25にも含まれる道路上に位置する場合であって、車両75の現在位置から目的地までの経路を探索する場合には、通信端末5で探索された経路であるローカルルートと、サーバ装置3で探索された経路であるセンタールートとが接続された経路がサーバ推奨経路76として特定される。その結果、通信端末5から経路探索要求が行われた後で、サーバ装置3で探索された経路を取得する前においても、通信端末5ではローカルルートに基づく案内が可能となるので、案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることをできる限り防止することができる。
【0079】
一方で、図10に示すように車両75が通信端末5の有する端末側地図情報48に無い新設道路上に位置する場合であって、車両75の現在位置から目的地までの経路を探索する場合には、通信端末5で探索された経路であるローカルルートは用いず、サーバ装置3で最新バージョンの地図情報に基づいて探索された経路であるセンタールートをサーバ推奨経路76として特定する。その結果、車両の現在位置からの案内経路を適切に設定することができ、案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることをできる限り防止することができる。尚、通信端末5における車両の現在位置の特定、走行案内、画像表示等には、前述したように端末側地図DB45に格納された端末側地図情報48や移動案内情報26だけではなく、最新バージョンの地図情報に基づいて作成された移動案内情報26をサーバ装置3から取得して用いることが可能であるので、車両が通信端末5の有する端末側地図情報48に無い新設道路上に位置する場合であっても適切に案内を行うことが可能となる。
【0080】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る経路探索システム1、サーバ装置3、通信端末5及びサーバ装置3や通信端末5で実行されるコンピュータプログラムでは、経路探索の開始条件を満たした場合に、通信端末5は、サーバ装置3から車両の位置を地図上で特定する為の移動案内情報26を受信するとともに、受信した移動案内情報26に基づいて車両の現在位置を特定し、特定された車両の現在位置を出発地とした経路探索要求をサーバ装置3に送信する(S7)。一方、サーバ装置3は、通信端末5から経路探索要求を受信した場合に、サーバ装置3の有する装置側地図情報25を用いて、出発地から目的地までの経路を探索し(S25、S26、S27)、探索された経路を通信端末5へと送信する(S13)ので、センタールート探索を行う際において、通信端末5から経路探索要求が行われた後に案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることをできる限り防止することができる。また、通信端末5の有する地図情報がサーバ装置3の有する地図情報と比べて古いバージョンの地図情報であり、車両が通信端末5の有する地図情報に含まれない新規の道路を走行する場合においても、サーバ装置3から送信された移動案内情報26を用いることによって、車両の現在位置からの適切なセンタールートをサーバ装置3から取得することが可能となる。
また、本実施形態では地図情報(ロケーション用道路情報に加えて、施設データや経路探索に使用するデータ等も含む)ではなく、車両の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報である移動案内情報26を予めサーバ装置3から取得して車両の現在位置を特定する(S2)。ここで、地図情報に比べて移動案内情報26はデータ量が少なくなるので、車両の現在位置を特定する為に予め新しいバージョンの地図情報を取得する場合(或いは新しいバージョンへと地図情報を更新する為の更新情報を取得する場合)と比較して情報の配信量を削減することが可能となる。
【0081】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、前記S22〜S24の基準道路列の特定に係る処理をサーバ装置3が行う構成としているが通信端末5が行う構成としても良い。その場合には、端末側地図情報48にあって装置側地図情報25には無いリンクを特定する情報を、通信端末5が有する或いはサーバ装置3から取得する必要がある。
【0082】
また、本実施形態では、移動案内情報26は、ユーザの現在位置のマップマッチングを行うのに必要となるマッチングデータと、案内交差点での右左折案内等の案内経路に沿ってユーザに移動を行わせる為の案内に必要となる案内データと、地図画像や案内画面を表示する為の表示データとを含むが、移動案内情報26としては少なくともユーザの現在位置のマップマッチングを行うのに必要となるマッチングデータを有していれば実施することが可能である。
【0083】
また、本実施形態では、基準道路列の終点から目的地までの推奨経路である継続推奨経路を探索し(S25)、基準道路列と継続推奨経路を接続することによってサーバ推奨経路としているが、基準道路列の終点以外の点(例えば終点よりも出発地側のノード)から目的地までの推奨経路を継続推奨経路として探索しても良い。
【0084】
また、本実施形態では、基準道路列をリンク単位で特定しているが、地図情報において道路を区画する単位であればリンク単位以外の単位で特定しても良い。
【0085】
また、本実施形態では、通信端末5がサーバ装置3からサーバ推奨経路を受信するまでの間において、端末推奨経路を案内経路に仮設定している(S5)が、端末推奨経路の案内経路への仮設定は行わないようにしても良い。
【0086】
また、本発明に係る通信端末、サーバ装置、経路探索システム及びコンピュータプログラムを具体化した実施例について上記に説明したが、通信端末は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
【0087】
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
サーバ装置(3)と双方向通信可能に接続され、前記サーバ装置へと出発地、目的地、及び出発地から目的地への経路探索要求を送信するとともに、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索及び配信された経路を取得する通信端末(5)において、前記サーバ装置から移動体(75)の位置を地図上で特定する為のロケーション用道路情報(26)を受信するとともに、受信した前記ロケーション用道路情報に基づいて前記移動体の位置を特定する位置特定手段(33)と、前記位置特定手段により特定された前記移動体の位置を出発地とした前記経路探索要求を、前記サーバ装置に送信する探索要求送信手段(33)と、前記経路探索要求に応じて前記サーバ装置において探索された経路を、前記サーバ装置から受信する経路受信手段(33)と、を有する。
上記構成を有する通信端末によれば、センタールート探索を行う際において、通信端末から経路探索要求が行われた後に案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることをできる限り防止することができる。また、移動体が通信端末の有する地図情報に含まれない新規の道路を走行する場合においても、サーバ装置から送信されたロケーション用道路情報を用いることによって、移動体の現在位置からの適切な経路をサーバ装置から取得することが可能となる。
【0088】
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記位置特定手段(33)は、前記移動体(75)が前記通信端末(5)において設定されている案内経路から離脱した場合に、前記ロケーション用道路情報(26)に基づいて離脱後の前記移動体の位置を特定する。
上記構成を有する通信端末によれば、特に移動体が案内経路から離脱した場合において、離脱後の移動体の位置する道路が通信端末の有する地図情報に含まれない道路であったとしても、移動体の現在位置からの適切な経路をサーバ装置から取得することが可能となる。
【0089】
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記ロケーション用道路情報は、前記移動体の移動案内を行う為の情報を含み、前記通信端末(5)は、前記サーバ装置(3)に前記経路探索要求を送信してから経路を受信するまでの間において、前記ロケーション用道路情報(26)を用いて前記移動体(75)の移動案内を行う移動案内手段(33)を有する。
上記構成を有する通信端末によれば、サーバ装置から経路を取得するまでの間において、ロケーション用道路情報を用いることによって適切な移動案内を継続して行うことが可能となる。
【0090】
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記位置特定手段(33)は、前記ロケーション用道路情報(26)に基づいて前記移動体が位置する道路である現在位置道路を特定し、前記サーバ装置に前記経路探索要求を行う際に、前記現在位置道路が前記通信端末の有する端末側経路探索用道路情報(48)に含まれる道路であるか否か判定する道路判定手段(33)を有し、前記探索要求送信手段(33)は、前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報に含まれる道路であると判定された場合には、前記端末側経路探索用道路情報を用いて前記移動体の位置を出発地として目的地までの経路を探索するとともに、探索された経路である端末推奨経路を特定する経路情報を前記経路探索要求とともに、前記サーバ装置に送信する一方で、前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報に含まれる道路でないと判定された場合には、前記経路探索要求を前記サーバ装置に送信する。
上記構成を有する通信端末によれば、センタールート探索を行う際において、通信端末から経路探索要求が行われた後に案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることをできる限り防止することができる。また、通信端末の有する地図情報がサーバ装置の有する地図情報と比べて古いバージョンの地図情報であったとしても、移動体の現在位置からの案内経路を適切に設定することが可能となる。
【0091】
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記道路判定手段(33)は、前記移動体(75)が前記通信端末(5)において設定されている案内経路から離脱した場合に、離脱後の前記移動体が位置する前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報(48)に含まれる道路であるか否か判定する。
上記構成を有する通信端末によれば、特に移動体が案内経路から離脱した場合において、離脱後の移動体の位置する道路が通信端末の有する地図情報に含まれない道路であったとしても、移動体の現在位置からの案内経路を適切に設定することが可能となる。その結果、離脱後に長時間にわたって案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることを防止することができる。
【0092】
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記探索要求送信手段(33)は、前記現在位置道路が前記端末側経路探索用道路情報(48)に含まれる道路であると判定された場合には、前記端末推奨経路(71)の内、出発地から所定距離以内の経路を特定する前記経路情報を送信する。
上記構成を有する通信端末によれば、サーバ装置との間の通信量をできる限り削減することが可能となる。その結果、より迅速にサーバ装置で探索された経路を通信端末へと提供することが可能となる。
【0093】
また、第7の構成は以下のとおりである。
前記経路受信手段(33)は、前記サーバ装置(3)に前記経路探索要求とともに前記経路情報を送信した場合には、前記サーバ装置の有する装置側経路探索用道路情報(25)を用いて探索された経路であって、前記経路情報によって特定される前記端末推奨経路(71)の少なくとも一部を含む出発地から目的地までの経路を前記サーバ装置から受信し、前記サーバ装置に前記経路情報を送信せずに前記経路探索要求を送信した場合には、前記装置側経路探索用道路情報を用いて探索された出発地から目的地までの経路を前記サーバ装置から受信する。
上記構成を有する通信端末によれば、移動体が通信端末の有する地図情報に含まれる道路上に位置する場合には、通信端末で探索された経路であるローカルルートを含む経路を案内経路とするので、通信端末から経路探索要求が行われた後で、サーバ装置で探索された経路を取得する前においても、ローカルルートに基づく移動案内が可能となる。従って、案内経路に基づく移動案内が行われない事象が生じることをできる限り防止することができる。一方で、移動体が通信端末の有する地図情報に含まれない新設道路上に位置する場合には、通信端末で探索されたローカルルートは用いずにサーバ装置で探索された経路であるセンタールートを案内経路とするので、移動体の現在位置からの案内経路を適切に設定することができる。
【符号の説明】
【0094】
1 経路探索システム
2 地図情報センタ
3 サーバ装置
4 ユーザ
5 通信端末
11 サーバ制御ECU
12 装置側地図DB
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 フラッシュメモリ
25 装置側地図情報
26 移動案内情報
33 ナビゲーションECU
45 端末側地図DB
48 端末側地図情報
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 フラッシュメモリ
71 端末推奨経路
72 継続推奨経路
75 車両
76 サーバ推奨経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】