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再表2017-179292情報提供装置、受信装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年10月19日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】情報提供装置、受信装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/482 20110101AFI20181130BHJP
   H04N 21/466 20110101ALI20181130BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   H04N21/482
   H04N21/466
   G06F17/30 340A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】40
【出願番号】特願2018-511902(P2018-511902)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年2月16日
(31)【優先権主張番号】特願2016-79906(P2016-79906)
(32)【優先日】2016年4月12日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【弁理士】
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】長井 義典
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA06
5C164UB10S
5C164UB41S
5C164UC01P
5C164UD53P
5C164YA10
(57)【要約】
決定部は受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定め、作成部は前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成部と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定部と、
前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、
前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成部と、
を備える情報提供装置。
【請求項2】
前記作成部は、前記候補から単位時間ごとに所定数の推薦コンテンツを選択する
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記決定部は、前記候補として前記受信コンテンツと共通の属性を有するコンテンツを選択し、前記属性の度合いに応じて前記候補のスコアを定め、
前記作成部は、前記候補から前記スコアに基づいて前記推薦コンテンツを単位時間ごとに所定数選択する
請求項1または請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記受信コンテンツの時間帯ごとの受信量を前記視聴履歴に基づいて分析する分析部を備え、
前記作成部は、前記受信量に基づいて前記推薦コンテンツの個数を定める
請求項3に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記作成部は、前記サービス種別が放送である推薦コンテンツについて、前記受信量の時間変化が所定の時間変化よりも大きい時間帯における前記推薦コンテンツの個数を、他の時間帯における前記推薦コンテンツの個数よりも多くする
請求項4に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記作成部は、前記サービス種別がビデオ・オン・デマンドである推薦コンテンツについて、サービス種別が放送以外の前記受信コンテンツの受信量が大きい時間帯ほど当該時間帯における前記推薦コンテンツの個数を多くする
請求項4または請求項5に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記作成部は、前記決定部が前記候補の選択に用いた属性を有するコンテンツの受信量が多いほど前記推薦コンテンツの個数を多くする
請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項8】
コンテンツを受信する機能部と、
推薦コンテンツの有効期間を含む推薦コンテンツ情報を取得する取得部と、
現時刻が前記有効期間内か否かに応じて前記推薦コンテンツを示す画像の出力の要否を制御し、前記画像への指示に応じて前記機能部に前記推薦コンテンツを受信させる制御部と、
を備える受信装置。
【請求項9】
情報提供装置と受信装置とを備える情報提供システムであって、
前記情報提供装置は、
前記受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定部と、
前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、
前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成部と、
を備え、
前記受信装置は、
コンテンツを受信する機能部と、
前記推薦コンテンツ情報を取得する取得部と、
現時刻が前記有効期間内か否かに応じて前記推薦コンテンツを示す画像の出力の要否を制御し、前記画像への指示に応じて前記機能部に前記推薦コンテンツを受信させる制御部と、
を備える情報提供システム。
【請求項10】
情報提供装置における情報提供方法において、
受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定ステップと、
前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、
前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成ステップと、
を有する情報提供方法。
【請求項11】
情報提供装置のコンピュータに、
受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定手順、
前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、
前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成手順、
を実行させるための情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明のいくつかの態様は、情報提供装置、受信装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムに関する。
本願は、2016年4月12日に、日本に出願された特願2016−079906号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
従来から、受信装置の利用履歴を分析してユーザの嗜好に応じたコンテンツの情報を提供する情報提供システムが提案されてきた。情報提供システムには、無効なコンテンツに関する情報提供を制限するものがある。
例えば、特許文献1には、サーバが端末、端末の機能ごと、コンテンツごとの有効期限を管理し、端末はサーバから有効期限の更新命令を受信し、更新された各機能の有効期限を記憶し、端末、端末の各機能、コンテンツへのアクセスのうち、現在日時が有効期限内の場合にこれらを起動可能とする有効期間管理システムについて記載されている。
また、特許文献2には、ユーザが記録しているコンテンツ一覧を表示する画面を開いたときに、未視聴のコンテンツについて視聴期限までの残り時間を算出し、所定の時間内に視聴期限が切れるコンテンツがある場合に、コンテンツ一覧表示の中でユーザの目に留まりやすい場所に優先して表示する記録再生装置について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第02/13028号
【特許文献2】特開2009−260670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
他方、推薦するコンテンツを示すカード型の画像を表示し、当該画像の表示領域への操作に応じて選択されたコンテンツを受信する機能を起動するカード操作型受信装置が提案されている。しかしながら、カード操作型受信装置は、有効期間が過ぎたコンテンツを示す画像や、有効期間が未到来のコンテンツに係る画像を非表示にする制御を行っていなかった。画像に表示されているコンテンツの有効期間が未到来であるときや、有効期間を過ぎていても、その画像への操作が行われる可能性がある。そのため、カード操作受信装置は、操作に応じて選択されたコンテンツを受信することができない。ひいては、ユーザが意図しない動作が生じることや、動作に矛盾が生じるおそれがある。
【0005】
本発明のいくつかの態様は上記の点に鑑みてなされたものであり、表示される画像が示すコンテンツを確実に受信することができる情報提供装置、受信装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のいくつかの態様は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定部と、前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、前記有効期間を含む推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成部と、を備える情報提供装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明のいくつかの態様によれば、表示される画像が示すコンテンツを確実に受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る情報提供システムの一例を示す概略ブロック図である。
図2】選局情報の一例を示す図である。
図3】チャンネル対応情報の一例を示す図である。
図4】番組情報の一例を示す図である。
図5】ジャンルごとの番組の個数の設定例を示す図である。
図6】レコメンドコンテンツの選択例を示す図である。
図7】レコメンドコンテンツの順位の設定例を示す図である。
図8】カード取得単位時間ごとのカード情報の集約例を示す。
図9】カード情報の一例を示す図である。
図10】コンテンツの情報を表す画像の表示例を示す図である。
図11】表示順位の一例を示す図である。
図12】第1の実施形態に係る情報提供処理の一例を示すシーケンス図である。
図13】第2の実施形態に係る情報提供システムの一例を示す概略ブロック図である。
図14】レコメンド種別ごとの番組の選択数の一例を示す図である。
図15】生活時間帯情報とコンテンツ追加時間帯の一例を示す図である。
図16】レコメンドコンテンツの選択例を示す図である。
図17】第2の実施形態に係る情報提供処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報提供システム1の一例を示す概略ブロック図である。情報提供システム1は、情報提供装置10と、受信装置20と、外部サーバ30とを含んで構成される。情報提供装置10、受信装置20および外部サーバ30は、それぞれネットワークNWに接続され、相互に各種のデータを無線または有線で送受信できる。ネットワークNWは、例えば、インターネット、公衆無線通信網などの広域通信網(WAN:Wide Area Network)、構内通信網(LAN:Local Area Network)、仮想私設通信網(VPN:Virtual Private Network)などのいずれか、またはこれらの組み合わせを含んで構成される双方向に通信可能な情報通信網である。
【0010】
情報提供装置10は、送信予定のコンテンツに関するコンテンツ情報を外部サーバ30から受信する。情報提供装置10は、受信装置20が受信した受信コンテンツと属性が共通する送信予定のコンテンツから、その属性の程度もしくは受信量に基づいて選択したコンテンツを推薦コンテンツとして定める。ここで、理想的には、情報提供装置10は、受信装置20が受信した情報だけではなく実際にユーザが視聴したコンテンツおよびその実際の視聴量を、受信コンテンツおよび受信量の代わりに用いてもよい。しかし、受信装置20が受信中の番組をユーザが実際に視聴しているか否かを判定するのは、一般には容易ではない。以下の説明では、視聴とは、受信を意味することがある。即ち、視聴されたコンテンツが、受信コンテンツであり、視聴量が受信量であると仮定されている。なお、受信装置20は、例えば、人感センサと撮影したユーザの画像から視線を検出する視線検出部(図示せず)を備えてもよい。受信装置20は、検出した視線の方向が受信コンテンツを表示している表示部222(後述)を向いているとき、その受信コンテンツを実際の視聴コンテンツとして判定し、その方向に視線が向けられた期間に基づいて視聴量を検出してもよい。情報提供装置10は、その視聴コンテンツと視聴量を示す視聴履歴を用いてもよい。コンテンツは、映像、音声、テキストなどのいずれか、またはそれらの組み合わせである。コンテンツは、例えば、テレビジョン放送番組、ビデオ・オン・デマンド(VOD:Video−on−Demand)コンテンツ、広告映像、楽曲、などがある。以下の説明では、コンテンツが、主にテレビジョン放送番組ならびにVODコンテンツである場合を主とする。また、テレビジョン放送番組を番組と呼ぶ。提供形態である、テレビジョン放送、VODサービスを、それぞれ放送、VODと呼ぶ。VODサービスは、通信を介してユーザの要求に応じてコンテンツを取得するサービスである。推薦コンテンツとは、各受信装置20のユーザへの推薦対象のコンテンツを意味する。以下の説明では、推薦コンテンツをレコメンドコンテンツと呼ぶことがある。推薦対象の提供先となるユーザは、不特定多数のユーザであってもよいし、所定の契約を締結した特定のユーザでもよい。
サービスまたは取引に係る対価は、有償、無償を問わない。
【0011】
情報提供装置10は、レコメンドコンテンツについて受信装置20の機能として、そのレコメンドコンテンツの受信サービスを提供可能な期間を有効期間として定める。以下の説明では、レコメンドコンテンツの受信サービスが放送、予約、VODの3種類である場合を例にする。有効期間は、サービス種別に応じて異なる。情報提供装置10は、レコメンドコンテンツの受信に用いる受信情報と有効期間とを含む推薦コンテンツ情報の一例としてカード情報を所定期間ごとに作成する。そして、情報提供装置10は、作成したカード情報を受信装置20に通信で送信する。情報提供装置10は、例えば、情報提供業者、放送事業者、コンテンツ配信業者、コンテンツ制作業者または、これらの依頼を受けた情報提供業者が利用するサーバ装置である。
【0012】
受信装置20は、レコメンドコンテンツの受信サービスに係る処理を実行する。受信サービスに係る処理には、推薦コンテンツが番組であるとき、その番組が放送されるチャネルの放送波を受信すること、もしくは、ユーザが指定した予約時間に、レコメンドコンテンツを受信および記録することが含まれる。受信装置20は、受信に係る受信情報と当該レコメンドコンテンツの有効期間を含むカード情報を取得する。レコメンドコンテンツの受信に係る受信情報には、例えば、レコメンドコンテンツが番組であるとき、データを搬送する放送波のチャネルと受信時間が含まれる。レコメンドコンテンツがVODコンテンツである場合には、受信に係る受信情報には、例えば、レコメンドコンテンツのデータが記憶されているサーバ装置のアドレス、ファイル名などが含まれる。そして、受信装置20は、有効期間内であるか否かに応じてレコメンドコンテンツを示す画像の出力の要否を制御する。受信装置20は、レコメンドコンテンツを示す画像への操作による指示に応じてレコメンドコンテンツの受信に係る機能を実行する。例えば、受信装置20は、受信情報に基づいて放送波を受信し、受信した放送波で搬送された番組データを取得し、取得した番組データに含まれる映像データを表示部に出力する。受信装置20は、例えば、セットトップボックスなどの端末装置である。図1に示す受信装置20の数は1個であるが、一般には受信装置20の数は複数である。
【0013】
外部サーバ30は、各種の情報を情報提供装置10に送信するサーバ装置である。外部サーバ30は、情報提供装置10とは別個のサーバ装置の総称である。外部サーバ30の個数は、複数でありうる。外部サーバ30には、例えば、番組集積サーバ、VODコンテンツ集積サーバ、ランキングサーバ、VODコンテンツサーバなどがある。
【0014】
番組集積サーバは、各チャンネルで放送予定および放送済みの番組ごとの番組情報を放送事業者のサーバ装置から取得し、取得した番組情報を集積するサーバ装置である。番組集積サーバは、電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)提供事業者のサーバ装置である。番組集積サーバは、新たに取得した放送予定の番組に係る番組情報を所定時間(例えば、1日)ごとに情報提供装置10に送信する。また、番組集積サーバは、放送済みの番組に係る番組情報を情報提供装置10に送信する。
【0015】
VODコンテンツ集積サーバは、送信可能なVODコンテンツおよび送信されたVODコンテンツに係るVODコンテンツ情報をコンテンツ提供業者のサーバ装置から逐次に取得したVODコンテンツ情報を集積するサーバ装置である。VODコンテンツ集積サーバは、新たに取得したVODコンテンツ情報を所定時間(例えば、1日)ごとに情報提供装置10に送信する。また、VODコンテンツ集積サーバは、いずれかの受信装置20への送信済みのVODコンテンツに係るVODコンテンツ情報を情報提供装置10に送信する。なお、以下の説明では、番組情報、VODコンテンツ情報などのコンテンツのメタ情報をコンテンツ情報と総称する。番組集積サーバ、VODコンテンツ集積サーバなどのコンテンツ情報を提供するサーバ装置を、コンテンツ情報サーバと総称する。コンテンツ情報サーバは、情報提供装置10からの送信要求に応じて送信済みのコンテンツに係るコンテンツ情報を送信してもよいし、当該コンテンツ情報を随時送信してもよい。
【0016】
ランキングサーバは、各受信装置20から選局情報を取得し、取得した選局情報を集積するサーバ装置である。選局情報は、受信装置20が選局により受信した番組と受信時間を含む情報である。ランキングサーバは、番組について所定の単位時間ごとに各チャンネルで放送された番組ごとの視聴率を算出する。ランキングサーバは、単位時間内の各番組について算出した視聴率の降順に順位づけてなるランキングを示すランキング情報を作成する。視聴率は、サービス対象の全受信装置のうち注目する番組を受信する受信装置の個数の割合である。
【0017】
ランキングサーバは、各受信装置20からVOD選択情報を取得し、取得したVOD選択情報を集積するサーバ装置である。VOD選択情報は、受信装置20が選択したVODコンテンツと視聴時間を含む情報である。ここで、視聴時間とは、その映像を表示させた時間を意味する。ランキングサーバは、VODコンテンツについて、VODコンテンツごとの受信件数を計数し、係数した受信件数の降順に順位づけてなるランキングを示すランキング情報を作成する。受信係数を計数する期間は、VODコンテンツごとに送信可能となった時点からその時点までの期間でもよいし、送信可能なコンテンツに共通の所定の長さの期間(例えば、その時点までの1か月)であってもよい。ランキングサーバは、作成したランキング情報を情報提供装置10に送信する。
【0018】
VODコンテンツサーバは、各種のVODコンテンツのコンテンツデータを記憶するサーバ装置である。VODコンテンツサーバは、受信装置20から受信したVODコンテンツ要求が示すVODコンテンツのコンテンツデータを読み取る。コンテンツデータは、VODコンテンツを構成する映像データを含んで構成されるデータである。VODコンテンツサーバは、読み取ったコンテンツデータを、VODコンテンツ要求に対する応答として送信元の受信装置20に送信する。
【0019】
(情報提供装置の構成)
次に、本実施形態に係る情報提供装置10の構成について説明する。
情報提供装置10は、履歴コンテンツ情報蓄積部101、視聴履歴蓄積部102、レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103、ランキング情報取得部104、ユーザ嗜好情報作成部111、ユーザ嗜好情報蓄積部112、レコメンドコンテンツ決定部113、カード作成・編成部121、カード蓄積部122および通信部131を含んで構成される。
【0020】
履歴コンテンツ情報蓄積部101は、外部サーバ30から通信部131を介してコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報を蓄積する。履歴コンテンツ情報蓄積部101が取得するコンテンツ情報は、受信装置20が過去に受信したコンテンツに関するコンテンツ情報である。履歴コンテンツ情報蓄積部101は、例えば、番組集積サーバからのコンテンツ情報として番組情報を取得する。番組情報は、例えば、図4に示すように、番組ごとの番組ID(Identifier)、放送開始時刻、放送終了時刻、放送局名、番組名、ジャンル(分野)およびキャスト(出演者)を含む情報を示すメタデータとして構成される。放送開始時刻および放送終了時刻は、放送時間を示す情報である。また、履歴コンテンツ情報蓄積部101は、例えば、VODコンテンツ集積サーバからのコンテンツ情報としてVODコンテンツ情報を取得する。VODコンテンツ情報は、例えば、VODコンテンツごとのコンテンツID、取得先情報、再生時間、掲載開始時刻、掲載終了時刻、制作者名、提供者名、表題、ジャンルおよびキャストを含む情報を示すメタデータとして構成される。取得先情報は、例えば、そのVODコンテンツが送信可能なVODコンテンツサーバ装置のURL(Uniform Resource Locator)などである。URLには、そのVODコンテンツのVODコンテンツデータの格納先のディレクトリの情報も含まれる。掲載開始時刻、掲載終了時刻は、そのサーバ装置においてそのVODコンテンツが送信可能な状態が開始する時刻、送信可能な状態が終了する時刻である。履歴コンテンツ情報蓄積部101は、RAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含んで構成される。
【0021】
視聴履歴蓄積部102は、受信装置20から通信部131を介して選局情報を取得し、取得した選局情報を順次蓄積して受信装置20ごとに番組視聴履歴を形成する。選局情報は、例えば、図2に示すように、ユーザID、地域、チャンネル番号、視聴開始時刻および視聴終了時刻を含む情報である。ユーザIDは、受信装置20のユーザを特定する情報である。ユーザIDに代えて、受信装置20の機器IDが用いられてもよい。地域は、当該番組が放送される地域である。チャンネル番号は、当該番号が放送されるチャンネルの番号である。視聴開始時刻および視聴終了時刻は、その番組を受信した受信時間を示す。
視聴開始時刻または視聴終了時刻は、その番組の放送時間内の時刻である場合がある。そのような場合には、ユーザが放送中に他の番組への切り替えを指示する場合、1つの番組において他の番組が挿入される場合、などがある。そのため、ある番組の放送時間が、受信時間と1対1に対応付けられているとは限らない。
【0022】
視聴履歴蓄積部102は、自部に予め記憶させておいたチャンネル対応情報を参照して、選局情報が示す地域およびチャンネル番号に対応する放送局名を、当該番組を放送する放送局として特定する。チャンネル対応情報は、図3に示すように、地域、チャンネル番号および放送局名を対応付けて構成される情報である。
そして、視聴履歴蓄積部102は、特定した放送局名が一致し受信時間が放送時間に含まれる番組名を、当該受信時間内に受信された番組の番組名として特定することができる。
なお、視聴履歴蓄積部102は、受信装置20から取得したVOD選択情報を順次蓄積して受信装置20ごとにVOD視聴履歴を形成する。VOD選択情報は、ユーザID、コンテンツID、視聴開始時刻および視聴終了時刻を含む情報である。コンテンツIDは、各VODコンテンツを特定する情報である。
【0023】
レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103は、外部サーバ30から通信部131を介してレコメンド対象となる可能性のあるコンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報として番組情報とVODコンテンツ情報を蓄積する。ここで、レコメンド対象となる可能性のあるコンテンツは、番組を例にすると、翌朝午前5時から翌々日午前5時までの2日間等、その時点よりも未来の一定期間に放送予定の番組であればよい。この期間に放送予定の番組から、レコメンドコンテンツが選択されることになる。番組情報がレコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103にチャンネルおよび放送時間に応じて順次蓄積されることで、レコメンド対象コンテンツ情報の一部としてEPG情報が形成される。レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103が取得する番組情報は、未来に放送される予定の番組に関する番組情報である点で、視聴済みの番組に関する番組情報を取得する履歴コンテンツ情報蓄積部101とは異なる。レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103は、番組の放送終了後に、その番組の番組情報を複製(コピー)して履歴コンテンツ情報蓄積部101に記憶し、自部に記憶した番組情報を消去する。その場合には、外部サーバ30である番組集積サーバは放送済みの番組に係る番組情報の情報提供装置10への送信を省略してもよい。
【0024】
レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103が取得するVODコンテンツ情報は、未来において送信可能なVODコンテンツに関するVODコンテンツ情報である点で、視聴済みのVODに関するVODコンテンツ情報を取得する履歴コンテンツ情報蓄積部101とは異なる。レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103は、いずれかの受信装置20において受信したVODコンテンツに関するVODコンテンツ情報を複製して履歴コンテンツ情報蓄積部101に記憶してもよい。レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103は、視聴履歴蓄積部102に記憶されたVOD視聴履歴を参照して、受信した受信装置20と受信されたVODコンテンツとを特定することができる。その場合、VODコンテンツ集積サーバは送信済みのVODコンテンツに係るVODコンテンツ情報の情報提供装置10への送信を省略してもよい。現時点がそのVODコンテンツに所定の送信期間を超えるとき、レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103は、自部に記憶したVODコンテンツ情報を消去する。所定の送信期間の情報は、VODコンテンツ情報に含まれてもよい。あるいは、掲載開始時刻、掲載終了時刻がそのまま送信期間の情報として用いられてもよい。
【0025】
ランキング情報取得部104は、外部サーバ30から通信部131を介してランキング情報を取得する。取得したランキング情報が示す順位が高いコンテンツは人気が高いコンテンツであることを示す。番組に係るランキング情報について、ランキング情報取得部104は、ランキング情報が示す順位が所定の順位(例えば、3番目)よりも高い番組のうち、将来放送予定があるいわゆるシリーズ番組を選択する。シリーズ番組は、少なくとも共通の番組名を有し、定期的に共通の放送事業者が放送する一群の番組である。ランキング情報取得部104は、レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103に蓄積された番組情報を参照して、番組名と放送局名が共通の番組をシリーズ番組として特定する。シリーズ番組間で、放送時間帯、曜日、出演者の少なくともいずれか、または組み合わせが共通することがある。シリーズ番組であるか否かも番組の一つの属性である。
【0026】
VODコンテンツに係るランキング情報についても、ランキング情報取得部104は、現時点が所定の送信期間内であるそのVODコンテンツのうち、ランキング情報が示す順位が所定の順位(例えば、6番目)よりも高いVODコンテンツに係るランキング情報を選択する。
【0027】
ランキング情報取得部104は、選択したランキング情報をレコメンドコンテンツ決定部113に出力する。
なお、ランキング情報取得部104は、VODコンテンツについて、ランキング情報とともに、もしくはランキング情報に代えて外部サーバ30から事業者レコメンドコンテンツ情報を受信してもよい。事業者レコメンドコンテンツ情報は、コンテンツ提供事業者または制作者が受信を推薦するVODコンテンツに係るコンテンツ情報である。
【0028】
ユーザ嗜好情報作成部111は、視聴履歴蓄積部102から受信装置20ごとの番組視聴履歴を読み出し、読み取った番組視聴履歴が示す番組ごとの番組情報を履歴コンテンツ情報蓄積部101から読み取る。ユーザ嗜好情報作成部111は、履歴コンテンツ情報蓄積部101から読み取った番組情報を参照し、ユーザの嗜好に関する属性ごとにその属性を有する番組の視聴量を分析する。嗜好に関する属性として、キャスト、ジャンル、番組名などがある。ユーザ嗜好情報作成部111は、例えば、キャストごとに受信した番組の受信時間を所定の累積期間(例えば、1か月)内で累積し、累積して得られる視聴量を算出する。ユーザ嗜好情報作成部111は、ジャンルおよび番組名についてもキャストと同様な手法で、それぞれジャンル、番組名ごとの視聴量を算出する。ユーザ嗜好情報作成部111は、属性の種別ごとに項目(つまり、キャスト、ジャンル、番組名)ごとの視聴量を降順に整列させる。ユーザ嗜好情報作成部111は、整列された視聴量から、属性の種別ごとに所定の項目数(例えば、第1位〜第5位までの5個)の各項目の視聴量を選択し、それ以外の項目の視聴量を棄却してもよい。これにより、受信装置20のユーザがいかなる属性を有する番組を嗜好するかが分析される。ユーザ嗜好情報作成部111は、選択した属性の種別ごとの項目を示すユーザ嗜好情報を受信装置20ごとに作成し、作成したユーザ嗜好情報をユーザ嗜好情報蓄積部112に記憶する。
【0029】
なお、ユーザ嗜好情報作成部111は、VODコンテンツについても番組と同様な手法でユーザ嗜好情報を受信装置20ごとに作成し、作成したユーザ嗜好情報をユーザ嗜好情報蓄積部112に記憶する。その際、ユーザ嗜好情報作成部111は、番組視聴履歴および番組情報に代えて、VOD視聴履歴およびVODコンテンツ情報を用いる。
【0030】
ユーザ嗜好情報蓄積部112は、ユーザ嗜好情報作成部111が作成したユーザ嗜好情報を記憶する。ユーザ嗜好情報蓄積部112は、必ずしもユーザ嗜好情報を永続的に記憶せずに一時的に記憶してもよい。ユーザ嗜好情報は、レコメンドコンテンツ決定部113(後述)において、レコメンドコンテンツの決定に用いられた後、消去されてもよい。
【0031】
レコメンドコンテンツ決定部113は、ユーザ嗜好情報蓄積部112から受信装置20ごとのユーザ嗜好情報を読み取り、ランキング情報取得部104からランキング情報が入力される。レコメンドコンテンツ決定部113は、ユーザ嗜好情報を用いてレコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103に蓄積されたコンテンツ情報に係るコンテンツからレコメンドコンテンツの候補を定める。レコメンドコンテンツとは、受信装置20のユーザに視聴を推薦するコンテンツである。以下、レコメンドコンテンツの候補を候補コンテンツと呼ぶ。レコメンドコンテンツ決定部113は、ランキングベース時間帯について、さらにランキング情報取得部104から入力されるランキング情報を用いて候補コンテンツを選択する。以下の説明では、ユーザ嗜好情報を用いて候補コンテンツを定めることを視聴傾向ベースと呼び、ランキング情報を用いて候補コンテンツを定めることをランキングベースと呼ぶことがある。
【0032】
視聴傾向ベースでは、レコメンドコンテンツ決定部113は、所定のレコメンド種別をキーとして、そのレコメンド種別に係る項目と一致する要素を番組情報に含む番組を選択する。また、レコメンドコンテンツ決定部113は、その一致する要素を多く有する番組ほど高いスコアを与える。レコメンド種別とは、候補コンテンツの選択に用いられるユーザ嗜好情報が示す属性の種別またはそれらの組み合わせである。つまり、レコメンド種別も、コンテンツの属性の一種である。レコメンド種別には、例えば、ジャンル、キャストおよび常連がある。
【0033】
ジャンルについて、レコメンドコンテンツ決定部113は、ユーザ嗜好情報が示すジャンルと一致するジャンルに属する番組を候補コンテンツとして選択する。1つの番組でも複数のジャンルに区分されることがあるが、レコメンドコンテンツ決定部113は、ユーザ嗜好情報が示すジャンルに、より多く区分されている番組ほど、その番組に高いスコアを与える。
キャストについて、レコメンドコンテンツ決定部113は、ユーザ嗜好情報が示すキャストと一致するキャストが多く出演している番組ほど、その番組に高いスコアを与える。
そして、レコメンドコンテンツ決定部113は、スコアが所定のスコアよりも高い番組を候補コンテンツとして選択する。
【0034】
常連について、レコメンドコンテンツ決定部113は、ユーザ嗜好情報が示すジャンルとキャストとが一致するシリーズ番組を候補コンテンツとして選択する。レコメンドコンテンツ決定部113は、番組名と放送局名とが共通し、放送時間が定期的である番組をシリーズ番組として識別することができる。定期的とは、例えば、所定の日数ごとの同一の時間帯を意味する。所定の日数ごととは、例えば、毎日、毎週の特定の曜日などを意味する。つまり、常連とは、ジャンルとキャストが共通し、少なくとも放送時間が定期的である属性を意味する。常連については、レコメンドコンテンツ決定部113は、視聴時間が多い番組ほど、その番組に高いスコアを与える。従って、受信装置20のユーザの嗜好に合う度合いが高い番組ほど、より高いスコアが与えられる。
【0035】
なお、レコメンドコンテンツ決定部113は、VODコンテンツについても番組と同様な手法を用いて、候補コンテンツを選択することができる。但し、VODコンテンツについては、レコメンドコンテンツ決定部113は、レコメンド種別として常連を用いて候補コンテンツを選択する処理を行わなくてもよい。
【0036】
ランキングベースでは、レコメンドコンテンツ決定部113は、ランキング情報取得部104から入力されたランキング情報が示すコンテンツとして番組およびVODコンテンツを候補コンテンツとして選択し、ランキング情報が示す順位が高いコンテンツほど高いスコアを定める。
レコメンドコンテンツ決定部113がコンテンツごとに定めるスコアは、例えば、所定の値域(例えば、0〜100)内に正規化された値である。所定の値域は、視聴傾向ベースかランキングベースかに関わらず共通であってもよいし、レコメンド種別に関わらず共通であってもよい。
【0037】
なお、レコメンドコンテンツ決定部113は、VODコンテンツについて、ランキング情報とともに、もしくはランキング情報に代えて外部サーバ30から事業者レコメンドコンテンツ情報を受信してもよい。事業者レコメンドコンテンツ情報は、コンテンツ提供事業者または制作者が受信を推薦するVODコンテンツである事業者レコメンドコンテンツに係るコンテンツ情報である。レコメンドコンテンツ決定部113は、事業者レコメンドコンテンツを他のVODコンテンツよりも優先して候補コンテンツとして選択してもよい。その場合、レコメンドコンテンツ決定部113は、他の候補コンテンツであるVODコンテンツよりも高いスコアを与えてもよい。
【0038】
レコメンドコンテンツ決定部113は、視聴傾向ベースで定めた候補コンテンツ、ランキングベースで定めた候補コンテンツそれぞれについて、候補コンテンツごとのスコアを示すレコメンドコンテンツの情報を作成し、作成したレコメンドコンテンツの情報をカード作成・編成部121に出力する。視聴傾向ベースで定めた候補コンテンツについては、レコメンドコンテンツ決定部113は、その候補コンテンツの選択に用いられたレコメンド種別の情報をレコメンドコンテンツの情報に付加する。また、レコメンドコンテンツ決定部113は、候補コンテンツそれぞれのコンテンツ情報をカード作成・編成部121に出力する。
【0039】
カード作成・編成部121は、レコメンドコンテンツ決定部113から入力されたレコメンドコンテンツの情報が示す候補コンテンツから所定の単位時間(例えば、30分)ごとに受信装置20が1台当たりに受信および提示可能な所定のカード情報の個数と等しい個数のコンテンツをレコメンドコンテンツとして選択する。この時間帯は、受信装置20においてレコメンドコンテンツを受信する受信時間を本位とする。以下の説明では、この時間帯をスロットと呼ぶ。レコメンドコンテンツは、受信装置20のユーザに推薦するコンテンツである。カード作成・編集部121は、レコメンドコンテンツのサービス種別のそれぞれについてスコアが高いレコメンドコンテンツほど優先して選択する。サービス種別とは、受信装置20のユーザに対するサービス形態の種別を意味する。サービス種別には、例えば、放送、予約、VODがある。放送とは、その時点で放送される番組の番組データを受信し、受信した番組データに係る映像、音声などのコンテンツをその時点で提示することを意味する。予約とは、放送予定の番組の番組データの受信および記録を指示された時間に行うことを意味する。VODとは、その時点で送信可能なVODコンテンツを要求し、要求したVODコンテンツのVODコンテンツデータを受信し、受信したVODコンテンツデータに係るコンテンツをその時点で提示することを意味する。レコメンドコンテンツの選択例については、後述する。
【0040】
カード作成・編集部121は、スロットごとに選択したレコメンドコンテンツごとに、レコメンドコンテンツ決定部113から入力される当該レコメンドコンテンツのコンテンツ情報を参照してカード情報を作成する。カード情報は、少なくともレコメンドコンテンツの受信に用いられる情報および有効期限を含む情報である。カードまたはカード情報との名称は、レコメンドコンテンツの情報が受信装置20において、一例としてカード型の画像として表示され、その画像に対する操作に応じて受信されることによる。カード情報には、各スロットについてのサービス種別ごとの順位が含まれてもよい。カード作成・編集部121は、レコメンドコンテンツごとのスコアの降順にサービス種別ごとに順位を定める。カード情報については、後述する。
【0041】
カード作成・編集部121は、コンテンツごとに作成したカード情報を定めた順位に従って配列し、受信装置20およびカード取得単位時間(例えば、3時間)ごとに集約する。カード作成・編集部121は、集約したカード情報をカード蓄積部122に蓄積する。
カード取得単位時間とは、受信装置20によるカード情報の取得周期である。カード取得単位時間は、スロットの長さと等しいか、スロットよりも長ければよい。カード取得単位時間がスロットの長さと等しい場合には、カード取得単位時間毎にカード情報を集約する処理が省略されてもよい。
【0042】
カード蓄積部122には、コンテンツごとに作成されたカード情報が、受信装置20およびカード取得単位時間ごとに集約して記憶される。コンテンツごとのカード情報は、各スロットについてサービス種別ごとに定められた順位に応じて配列されている。カード蓄積部122は、カード取得単位時間ごとに受信装置20から通信部131を介してカード情報要求を受信する。カード蓄積部122は、カード情報要求の応答として、その受信装置20にその時点のカード取得単位時間について集約されたカード情報を、通信部131を介して送信する。
【0043】
(レコメンドコンテンツの選択)
次に、カード作成・編成部121がレコメンドコンテンツを選択する手法について、主に番組を例にして説明する。
番組については、サービス種別として放送、予約のそれぞれについてレコメンドコンテンツを定める。図5に示すように、レコメンド種別およびスロットごとに選択される番組の個数の上限が定められてもよい。スロットとは、選択に係る所定の単位時間である。図5に示す例では、スロットは、毎正時または毎30分から開始される30分ごとの時間帯である。図5に示す数値は、コンテンツの個数の上限である。例えば、図5の左から第2列の「3」、「3」、「4」は、午前5時から5時30までのスロットにおいてレコメンド種別としてキャストを用いて選択した番組、ジャンルを用いて選択した番組、常連を用いて選択した番組、それぞれの個数の上限が3、3、4であることを示す。
【0044】
カード作成・編成部121は、スロット内に放送時間の全部または一部が含まれる番組が当該スロットの放送に係るレコメンドコンテンツの候補となり、当該スロットよりも後の時間のスロット内に放送時間が含まれる番組を当該スロットの予約に係るレコメンドコンテンツの候補となる。また、放送時間が複数のスロットを跨いでいる番組については、カード作成・編集部121は、それぞれのスロットについて個々に番組の選択の要否ならびに順位づけを行う。例えば、放送時間が19時から20時54分までの番組については、カード作成・編集部121は、19時から19時30分まで、19時30分から20時まで、20時から20時30分まで、20時30分から21時まで、それぞれのスロット内に放送時間が含まれる番組として特定する。但し、カード作成・編成部121は、当該スロット内に放送時間が含まれ、その後のスロットまで放送時間が継続される番組については、予約に係るレコメンドコンテンツの候補とせず、当該スロットの放送に係るレコメンドコンテンツとして特定する。
【0045】
なお、カード作成・編集部121は、視聴履歴に基づいて受信された番組の選択に係るレコメンド種別について、その選択頻度または受信頻度が高いレコメンド種別ほど個数の上限を多くしてもよい。キャストを用いて選択した番組が、ジャンル、常連を用いて選択した番組よりも頻繁に受信される場合を例にすると、カード作成・編成部121は、キャスト、ジャンル、常連の個数の上限を、6、2、2と定めてもよい。そして、カード作成・編集部121は、レコメンドコンテンツの情報が示すスコアが高い番組ほど優先して、レコメンド種別および放送時間を含むスロットごとに設定された個数の番組を選択する。
【0046】
カード作成・編集部121は、番組を選択する際、スコアが高いほど出現確率が高くなるように放送時間が含まれるスロットに、そのスロットについて設定された個数分の番組を割り当ててもよい。出現確率は、スコアの比であってもよい。図6に示す例では、キャストを用いて8つの番組1〜8が候補コンテンツとして選択され、それぞれ当日5時から翌日5時まで放送される場合を例にする。ここで、番組1、2、3、4、5、6、7、8のスコアが、それぞれ3、3、3、2、2、1、1、1である場合を仮定する。図6は、当日5時から翌日5時までの各スロットにおいて、番組1、2、3、4、5、6、7、8が、それぞれ出現確率の比が3、3、3、2、2、1、1、1となるように割り当てられていることを示す。○印は、その番組が割り当てられていることを示す。
【0047】
カード作成・編集部121は、割り当てた番組をそのスコアの降順にスロットごとに順位を定める。図7は、図6に示す割り当てた番組のそれぞれについて定めた順位の例を示す。カード作成・編集部121は、スコアの値が等しい複数の番組同士では、それらの番組間で任意に順位を定めてもよい。カード作成・編集部121は、例えば、番組情報が処理された時期が早いほど順位を高くしてもよい。また、カード作成・編集部121は、スロット間で選択される番組が共通である場合、スロット間でランダムに順位を変更してもよい。これにより、同一の番組が同一の順位に固定されることが避けられる。カード作成・編集部121は、他のレコメンド種別についても同様にしてスロットごとに設定された個数の番組をレコメンドコンテンツとして選択する。そして、カード作成・編集部121は、スロットごとに選択した番組をレコメンド種別間で集約し、集約した番組ごとにカード情報を作成する。カード作成・編集部121は、レコメンド種別間で共通する順位のレコメンドコンテンツを、それぞれ同一の順位のレコメンドコンテンツとして扱う。但し、受信装置20において個々のレコメンドコンテンツを示す画像を表示する場合など、同一の順位として扱うレコメンドコンテンツ間で順位づけを要する場合がありうる。そのような場合には、カード作成・編集部121は、同一の順位として扱うレコメンドコンテンツ間で、それぞれのレコメンドコンテンツの順位を任意に定めてもよい。例えば、それぞれのレコメンドコンテンツの順位として予め定めたレコメンド種別間の順位が用いられてもよい。
【0048】
カード作成・編集部121は、番組ごとに作成したカード情報を、カード取得単位時間ごとに集約し、集約したカード情報をカード蓄積部122に蓄積する。図8(A)に示す例では、当日午前5時から翌日午前5時までの24時間内の48スロットのそれぞれについて作成されたカード情報が、時間的に互いに隣接するカード取得単位時間ごとに集約される。図8において、四角形は個々のカード情報を示す。図8(B)に示す例では、カード取得単位時間は3時間である。カード取得単位時間ごとのカード情報の個数の上限は、各サービス種別について設定されていてもよい。図8に示す例では、カード取得単位時間ごとの放送に係るカード情報の個数の上限は、30個であり、スロットごとのレコメンドコンテンツの個数の上限は5個である。カード情報をスロットよりも大きいカード取得単位時間ごとに集約するのは、受信装置20との送受信に係る処理量を低減するためである。各スロット内のカード情報の順位の情報は、カード情報が集約されても維持される。
【0049】
VODコンテンツについても、カード作成・編集部121は、番組と同様の手法を用いてレコメンドコンテンツとなるVODコンテンツを選択し、選択したVODコンテンツの選択に係る単位時間は、番組で用いられるスロットよりも長くてもよい。この単位時間は、例えば、1日であってもよい。但し、VODコンテンツのサービス種別は、VODの1種類である。カード作成・編集部121は、単位時間ごとにVODコンテンツに係るカード情報を作成およびスコアに基づく順位付けを行ってもよい。この単位時間が番組で用いられるスロットよりも長い場合には、カード作成・編集部121は、単位時間ごとに作成したカード情報と順位を、当該単位時間内のスロット間で共通に適用する。
【0050】
なお、カード作成・編成部121には、ランキングベースで選択された候補コンテンツからレコメンドコンテンツを選択するための所定の時間帯が設定されてもよい。この時間帯をランキングベース時間帯と呼ぶことがある。ランキングベース時間帯の期間外では、ランキングベースで選択された候補コンテンツからのレコメンドコンテンツの選択が行われなくてもよい。
【0051】
(カード情報)
次に、カード作成・編集部121が作成するカード情報の例について説明する。
カード作成・編集部121は、定めたレコメンドコンテンツごとに当該レコメンドコンテンツのコンテンツ情報に基づいてカード情報を作成する。カード作成・編集部121は、レコメンドコンテンツごとにカード情報の1つの要素として、受信装置20において当該レコメンドコンテンツの受信サービスを提供可能な期間を有効期間として定める。有効期間は、少なくともレコメンドコンテンツが送信される期間内または送信可能な期間内であることを要する。有効期間を定める手法は、サービス種別に応じて異なる。
【0052】
サービス種別が放送である番組について、カード作成・編集部121は、有効開始時刻、有効終了時刻をそれぞれ番組の放送開始時刻、放送開始時刻から放送時間の所定の経過率(例えば、2/3)を経過した時刻と定める。有効開始時刻、有効終了時刻は、それぞれ有効期間の開始時刻、終了時刻である。経過率は、0よりも大きく1以下であればよいが、典型的には、1/2以上である。有効開始時間を放送開始時刻と定めるのは、放送開始前にその番組よりも前に放送される番組の選局を回避するためである。有効終了時間を放送終了時刻以前に定めるのは、放送終了後にその番組よりも後に放送される番組の選局を回避することと、番組の終了間際に表示されることにより、より早い時間に視聴できなかったことに対してユーザに不満をもたらさないためである。
【0053】
サービス種別が予約である番組について、カード作成・編集部121は、有効開始時刻を特に設けず、有効終了時刻を番組の放送開始時刻の所定時間(例えば、1時間)前と定める。有効終了時刻を番組の放送開始時刻の前に定めるのは、番組の開始後に受信装置20において予約の操作がなされることを回避するためである。また、放送開始時刻の直前においては、通例、ユーザにとって、その時点で放送される番組を視聴する方が予約よりも高い満足感が得られるためである。
サービス種別がVODであるVODコンテンツについて、カード作成・編集部121は、有効開始時刻、有効終了時刻を、それぞれ掲載開始時刻、掲載終了時刻に定める。有効期間を掲載開始時刻から掲載終了時刻までの間に定めるのは、掲載前または掲載の終了後に、受信装置20においてユーザによる受信のための操作を回避するためである。掲載とは、ネットワークNWを介して送信可能にすることを意味する。
あるいは、カード作成・編集部121は、有効期間をそのVODコンテンツのVODコンテンツ情報の他の要素を用いて定めてもよい。定められる有効期間としては、例えば、ユーザにとってそのコンテンツを視聴するのに好都合な期間または時間帯が設定される。
より具体的には、ユーザが通常視聴しようと考える映画の視聴時間帯として、午前中よりも夕方から晩の時間帯を設定することが考えられる。その場合には、カード作成・編集部121に、予めジャンルと有効期間との対応テーブルを設定しておく。有効期間として、その映画のジャンルに対応する視聴時間帯を予め定めておく。カード作成・編集部121は、対応テーブルを参照して、VODコンテンツ情報に含まれるジャンルに対応する有効期間を特定する。後述するように、ユーザが視聴するのにより好都合と考える時間帯にそのVODコンテンツが案内されるので、ユーザは、その時間帯に視聴するように誘導される。但し、この有効期間は、そのVODコンテンツの掲載開始時刻と掲載終了時刻との間に含まれる必要がある。そこで、カード作成・編集部121は、対応テーブルに基づいて得られた有効期間から、掲載開始時刻と掲載終了時刻との間に含まれない部分を除外した有効期間を、そのVODコンテンツの有効期間として定めてもよい。
【0054】
カード作成・編集部121は、少なくとも、レコメンドコンテンツを個々に特定する情報、有効期間および受信に用いられる情報を含めてカード情報を作成する。受信に用いられる情報とは、番組については、その番組が放送されるチャンネルであり、VODコンテンツについては、そのVODコンテンツが送信可能なサーバ装置のURLなどの取得先情報である。
なお、カード作成・編集部121は、カード蓄積部122に記憶したカード情報のうち、そのスロットが有効期間外であるレコメンドコンテンツに係るカード情報を作成した場合には、そのカード情報を消去する。
【0055】
図9は、カード情報の一例を示す図である。図9に示すカード情報は、ユーザID、タイトルID、サービス種別、サービスID、表示優先度、有効開始時刻、有効終了時刻、カード表示時間帯、レコメンド種別および放送種区分を含んで構成される。ユーザIDは、送信先である受信装置20のユーザの識別情報である。タイトルIDは、番組の識別情報である。タイトルIDは、番組IDもしくはコンテンツIDに相当する情報である。サービス種別の“broadcast”とは、サービス種別が「放送」であることを示す。
サービスIDは、番組が放送されるチャンネルの番号である。表示優先度とは、スロットごとに設けられた順位を示す数値である。数値が小さいほど順位が高いことを示す。カード表示時間帯の「20」は、カード取得単位時間の開始時刻として20時を示す値である。放送種区分の「01」とは、放送局の種別、つまり、地上波局、BS(Broadcasting Satellite)局、CS(Communication Satellite)局、その他のうち、地上波局を意味する。なお、カード情報には、カード表示時間帯に代え、またはカード表示時間帯とともにスロットの識別情報が含まれてもよい。
また、カード情報には、コンテンツのタイトル、その他のメッセージが含まれてもよい。
【0056】
(受信装置の構成)
図1に戻り、本実施形態に係る受信装置20の構成について説明する。
受信装置20は、カード取得部201、カード表示機能・起動部202、選局機能部211、予約機能部212、VOD機能部213、人物検出部221、表示部222、入力部223、通信部231および放送受信部232を含んで構成される。
【0057】
カード取得部201は、カード取得単位時間ごとにカード情報要求を情報提供装置10に通信部231を介して送信する。カード取得部201は、カード情報要求に対する応答として、そのカード取得単位時間のカード情報を情報提供装置10から受信し、受信したカード情報を記憶する。
【0058】
カード表示機能・起動部202は、カード情報に係るレコメンドコンテンツを表すカードの画像の表示部222への表示および表示されたカードへの指示に応じたレコメンドコンテンツの受信サービスに係る処理を制御する。カード表示機能・起動部202は、起動が指示されるとき、その処理を開始する。起動が指示されるとは、人物検出部221から検出信号が入力されること、または、入力部223から起動を示す操作信号が入力されることを意味する。
【0059】
カード表示機能・起動部202は、カード表示制御部203と、機能制御部204とを含んで構成される。
カード表示制御部203は、その時点(現在)の時刻が属する時間帯であるスロットのカード情報をカード取得部201から読み取る。時間経過に応じて現在時刻が属するスロットが更新されるとき、カード表示制御部203は、更新前のスロットのカード情報を消去する。
【0060】
カード表示制御部203は、現在時刻がカード情報に含まれる有効期間内であるか否かを判定する。有効期間内であると判定したレコメンドコンテンツについて、カード表示制御部203は、読み取ったカード情報に係るレコメンドコンテンツの情報を表す画像データを作成する。作成される画像データは、一例としてカードの形状を有する画像を含む。
レコメンドコンテンツの情報として、例えば、タイトル、放送時間もしくは再生時間、放送局名もしくはコンテンツ提供者名など、ユーザが目視により個々のレコメンドコンテンツを識別することができる情報が含まれる。カード表示制御部203は、作成した画像データをレコメンドコンテンツのサービス種別ごとに所定の個数ずつ表示部222に出力する。表示部222は、サービス種別ごとに所定の個数のレコメンドコンテンツの情報を表す画像を表示する。カード表示制御部203は、入力部223からの切替を示す操作信号が入力されるごとに、出力対象のレコメンドコンテンツの情報を表す画像データを当該レコメンドコンテンツの順位に従って切り替える。
【0061】
有効期間外であると判定したレコメンドコンテンツについて、カード表示制御部203は、画像データの出力を行わない。カード表示制御部203は、そのレコメンドコンテンツについて、既に画像データを表示部222に出力している場合には、その出力を停止する。これにより、表示部222に表示された、そのレコメンドコンテンツの情報を表す画像が消去される。カード表示制御部203は、そのレコメンドコンテンツの次の順位のレコメンドコンテンツの情報を表す画像データを表示部222に出力してもよい。
【0062】
機能制御部204は、押下された画像に係るレコメンドコンテンツのサービス種別に係る機能を奏するための処理を、そのサービス種別に対応する機能部に実行させる。押下とは、現実に押下されることの他、入力部223から入力されるその画像または当該画像の表示領域内の位置が操作信号で指示されることを意味する。
【0063】
機能制御部204は、例えば、サービス種別として放送について、押下された画像に係る番組のカード情報と起動指示を選局機能部211に出力する。カード情報には、その番組の受信に用いる受信情報としてチャンネルの情報が含まれる。これにより、選局機能部211は、選局処理(後述)の実行を開始する。
機能制御部204は、サービス種別として予約について、押下された画像に係る番組のカード情報と起動指示を予約機能部212に出力する。カード情報には、その番組の受信に用いる受信情報としてチャンネルならびに放送時間の情報が含まれる。これにより、予約機能部212は、予約処理(後述)の実行を開始する。
機能制御部204は、サービス種別としてVODについて、押下された画像に係るVODコンテンツのカード情報と起動指示をVOD機能部213に出力する。カード情報には、そのVODコンテンツの受信に用いる受信情報としてURLなどの取得先情報が含まれる。VOD機能部213は、機能制御部204から起動指示が入力されるときVOD受信処理(後述)の実行を開始する。
【0064】
選局機能部211は、機能制御部204から起動指示が入力されるとき、選局処理を実行する。より具体的には、選局機能部211は、機能制御部204から入力されるカード情報からチャンネルを特定する。選局機能部211は、放送受信部232に対して特定したチャンネルに対応する周波数帯域の放送信号を受信させる。選局機能部211は、放送受信部232が受信した放送信号から映像データを分離し、分離した映像データを表示部222に出力する。
【0065】
予約機能部212は、機能制御部204から起動指示が入力されるとき、予約処理を実行する。より具体的には、予約機能部212は、機能制御部204から入力されるカード情報からチャンネル、放送開始時刻および放送終了時刻を特定する。予約機能部212は、現時刻が放送開始時刻に達したとき、放送受信部232に対して特定したチャンネルに対応する周波数帯域の放送信号の受信を開始させる。予約機能部212は、放送受信部232が受信した放送信号から映像データを分離し、分離した映像データを記憶する。予約機能部212は、現時刻が放送終了時刻に達したとき、放送受信部232に対して放送信号の受信を終了させる。受信終了に伴い、予約機能部212は、映像データの記憶を停止する。予約機能部212は、入力部223から再生を指示する操作信号が入力されるとき、記憶した映像データを表示部222に出力する。これにより、記憶された番組の映像が表示される。
【0066】
なお、選局機能部211、予約機能部212は、それぞれ受信開始時刻、受信終了時刻を視聴開始時刻、視聴終了時刻として含む選局情報を作成する。選局機能部211、予約機能部212は、さらに、自装置に設定されたユーザID、設置されている地域、受信に係るチャンネルのチャンネル番号を選局情報の一部として含める。選局機能部211、予約機能部212は、作成した選局情報を情報提供装置10および外部サーバ30に通信部231を介して送信する。
【0067】
VOD機能部213は、機能制御部204から起動指示が入力されるとき、VOD受信処理を実行する。より具体的には、VOD機能部213は、機能制御部204から入力されるカード情報から取得先情報を特定する。VOD機能部213は、特定した取得先情報で指示される外部サーバ30に通信部231を介してVODコンテンツ要求を送信する。
VOD機能部213は、VODコンテンツ要求に対する応答として、外部サーバ30から取得先情報で指定されるVODコンテンツデータを受信する。VOD機能部213は、受信したVODコンテンツデータに含まれる映像データを表示部222に出力する。
【0068】
なお、VOD機能部213は、受信開始時刻、受信終了時刻を視聴開始時刻、視聴終了時刻として含むVOD選択情報を作成する。VOD機能部213は、さらに、自装置に設定されたユーザID、VODコンテンツデータに付随して受信したコンテンツIDをVOD選択情報の一部として含める。VOD機能部213は、作成したVOD選択情報を情報提供装置10および外部サーバ30に通信部231を介して送信する。
【0069】
人物検出部221は、受信装置20の筐体表面に設置され、自部から所定範囲内(例えば、1m)に所在する人物を検出する。人物検出部221は、例えば、人感センサを含んで構成される。人物検出部221は、人物を検出するとき、その検出を示す検出信号を作成する。人物検出部221は、作成した検出信号をカード表示機能・起動部202に出力する。
【0070】
表示部222は、カード表示制御部203から入力される画像データに基づく画像を表示する。また、表示部222は、選局機能部211、VOD機能部213からそれぞれ入力される映像データに基づく映像を表示する。表示部222は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ、などを含んで構成される。
【0071】
入力部223は、ユーザの操作に応じて作成された操作信号を取得し、取得した操作信号をカード表示機能・起動部202に出力する。入力部223は、例えば、制御装置(リモートコントローラ、以下、リモコンと呼ぶ)から操作信号を受信する赤外線インタフェースを含んでもよいし、ユーザの操作に応じて操作信号を作成するボタン等の専用の部材、タッチセンサ等の汎用の部材を含んでもよい。操作されるボタンや指示される位置に応じて、操作による指示内容が区別される。
【0072】
通信部231は、ネットワークNWに接続される機器との間で、各種のデータを送受信する。通信部231は、例えば、通信インタフェースである。
放送受信部232は、放送事業者の放送設備から送信される放送信号を選局機能部211または予約機能部212から指示されるチャンネルに応じた周波数帯域で受信する。放送受信部232は、例えば、チューナである。
【0073】
(表示例)
次に、レコメンドコンテンツの情報を表す画像の表示例について説明する。
図10は、レコメンドコンテンツの情報を表す画像の表示例を示す図である。
表示部222の表示領域には、レコメンドコンテンツの情報を表す画像として4個のカード型の画像Cd01−Cd04と3個のボタンBt01−Bt03が表示されている。
画像Cd01−Cd04は、表示領域の中段において、左方から右方に配列されている。
【0074】
画像Cd01、Cd02は、それぞれVODコンテンツの情報を表す画像である。画像Cd01、Cd02には、それぞれ上方から下方に向けて、メッセージ、タイトル、スクリーンショット、表示時間、提供業者名が表されている。スクリーンショットとは、その映像に含まれる1つのシーンを表す画像である。Cd03、Cd04は、それぞれ番組の情報を表す画像である。画像Cd01またはCd02が押下されるとき、機能制御部204は、押下された画像に係るVODコンテンツについてVOD機能部213にVOD受信処理を実行させる。
【0075】
画像Cd03、Cd04には、それぞれ上方から下方に向けて、メッセージ、タイトル、スクリーンショット、サービス提供状況、放送局名が表されている。画像Cd03に係る番組のサービス種別は、放送である。画像Cd03に含まれる「現在放送中」との文字列は、その時点において放送していることを示す。画像Cd03が指示されるとき、機能制御部204は、指示された画像に係る番組について選局機能部211に選局処理を実行させる。画像Cd04に係る番組のサービス種別は、予約である。画像Cd04に含まれる「本日20:00−20:54」との文字列は、予定される放送時間が当日の20時から20時54分までであることを示す。画像Cd04が指示されるとき、機能制御部204は、指示された画像に係る番組について予約機能部212に予約処理を実行させる。
【0076】
表示部222の表示領域の左下端から所定範囲内には左方から右方に向けてボタンBt01、Bt02、Bt03がその順序で配列されている。ボタンBt01は、指示されるごとに受信装置20の機能の停止と起動とを指示するためのボタンである。ボタンBt02は、指示されることにより次の表示順位のコンテンツの情報を表す画像の表示を指示するためのボタンである。カード表示制御部203には、ボタンBt02への指示に応じて切替を示す操作信号が入力される。ボタンBt03は、指示されることによりメニュー画面を表示するためのボタンである。メニュー画面には、例えば、各種の設定画面、使用方法の案内画面などが含まれる。
【0077】
押下の検知は、表示部222の表示領域の表面または裏面に装着されたタッチセンサ(図示せず)からの操作信号によりなされてもよいし、リモコン(図示せず)からの操作信号によりなされてもよい。一例としてカーソル移動ボタン群と選択ボタンとを有するリモコンが用いられてもよい。カーソル移動ボタン群には、押下により上下左右の各方向へのカーソル移動を指示する操作信号を作成するための4個のボタンが含まれる。機能制御部204は、その時点において指示されている表示領域上の位置を示すカーソルを表示部222に表示させ、リモコンから入力部223を介して入力される操作信号が指示する方向にカーソルを移動させる。選択ボタンは、押下によりカーソルが表されている位置を指示する操作信号を作成するためのボタンである。機能制御部204は、入力される操作信号が指示される位置に表示されている画像に係る処理を行う。なお、リモコンは、画像Cd01−Cd04のそれぞれに対応した各1個のボタンを備えてもよい。ボタンの色は、対応する画像の背景色と同じであってもよい。リモコンは、ボタンの押下に応じて対応する画像を示す操作信号を生成する。これにより、ユーザは、背景色と同じ色のボタンを押下することで、その画像に示されるレコメンドコンテンツを、受信サービスを受けようとするコンテンツとして容易に選択することができる。
【0078】
(表示順位)
カード表示制御部203は、切替を示す操作信号が入力部223から入力されるごとに、出力対象のレコメンドコンテンツとして、その時点で表示されているレコメンドコンテンツの次の表示順位のレコメンドコンテンツの情報を表す画像データを表示部222に出力する。
図11は、表示順位の一例を示す図である。図11に示す例では、VODコンテンツの情報を表す画像、サービス種別が放送である番組を表す画像、サービス種別が予約である番組を表す画像がそれぞれ2、1、1個である。VOD1、VOD2、放送1、予約1は、それぞれの画像を識別する符号であり、図10に示す画像Cd01、Cd02、Cd03、Cd04に相当する。各行は、表示順位を示す。上方の行ほど表示順位が高く、下方の行ほど表示順位が低い。
【0079】
カード表示制御部203は、与えられた順位が1番目から2番おきのVODコンテンツをVOD1として情報を表示するレコメンドコンテンツとして定め、それらの表示順位をその与えられた順位が高い順に定める。カード表示制御部203は、与えられた順位が2番目から2番おきのVODコンテンツをVOD2として情報を表示するレコメンドコンテンツと定め、それらの表示順位をその与えられた順位が高い順に定める。例えば、与えられた順位が2番目、4番目、6番目のVODコンテンツは、それぞれVOD2として1番目(最初)、2番目(次)、3番目(次の次)にカードとして情報を表示するレコメンドコンテンツとして定められる。サービス種別が放送、予約である番組については、それぞれ放送1、予約1として情報を表示するレコメントコンテンツとして定め、それぞれ与えられた順位を、そのまま表示順位として定める。
なお、その時点で表示されているレコメンドコンテンツの表示順位が最下位である場合には、カード表示制御部203は、切り替えを示す操作信号が入力されるとき、表示順位が最上位のコンテンツの情報を表す画像データを表示部222に出力する。
【0080】
時間の経過により、現時刻が有効期間外となるレコメンドコンテンツが生じる場合がありうる。その場合、カード表示制御部203は、有効期間外となるレコメンドコンテンツをその画像データの出力対象のレコメンドコンテンツから除外する。カード表示制御部203は、現時刻のスロットに係るレコメンドコンテンツのうち、除外されたレコメンドコンテンツに係るサービス種別と同一のサービス種別の残りのレコメンドコンテンツについて表示順位を定める。
【0081】
(情報提供処理)
次に、本実施形態に係る情報提供処理について説明する。図12は、本実施形態に係る情報提供処理の一例を示すシーケンス図である。図12に示す処理は、ステップS101−S123の処理を有する。ステップS101、S102の処理は、ステップS121−S123の処理の実行に応じて随時行われる。
【0082】
(ステップS101)受信装置20の選局機能部211または予約機能部212は、番組の受信に応じて、その視聴時間を示す選局情報を作成し、作成した選局情報を情報提供装置10に送信する。
(ステップS102)受信装置20のVOD機能部213は、VODコンテンツの受信に応じて、その視聴時間を示すVOD選択情報を作成し、作成したVOD選択情報を情報提供装置10に送信する。情報提供装置10の視聴履歴蓄積部102は、各受信装置20から受信した選局情報、VOD選択情報をそれぞれ受信装置20ごとに一定期間蓄積して番組視聴履歴、VOD視聴履歴として形成する。
【0083】
(ステップS103)外部サーバ30は、放送済みの番組に係る番組情報および送信済みのVODコンテンツに係るVODコンテンツ情報をコンテンツ情報として情報提供装置10に送信する。情報提供装置10の履歴コンテンツ情報蓄積部101は、外部サーバ30から受信したコンテンツ情報を蓄積する。その後、ステップS104の処理に進む。
(ステップS104)ユーザ嗜好情報作成部111は、視聴履歴蓄積部102に形成された番組視聴履歴を取得する。その後、ステップS105の処理に進む。
(ステップS105)ユーザ嗜好情報作成部111は、視聴履歴蓄積部102に形成されたVOD視聴履歴を取得する。その後、ステップS106の処理に進む。
(ステップS106)ユーザ嗜好情報作成部111は、履歴コンテンツ情報蓄積部101からコンテンツ情報として番組視聴履歴が示す番組ごとの番組情報とVOD視聴履歴が示すVODコンテンツごとのVODコンテンツ情報を取得する。その後、ステップS107の処理に進む。
【0084】
(ステップS107)ユーザ嗜好情報作成部111は、取得した番組情報とVODコンテンツ情報を参照し、ユーザの嗜好に関する属性を示すユーザ嗜好情報を作成する。その後、ステップS108の処理に進む。
(ステップS108)ユーザ嗜好情報作成部111は、受信装置20ごとに作成したユーザ嗜好情報をユーザ嗜好情報蓄積部112に記憶する。その後、ステップS109の処理に進む。
【0085】
(ステップS109)レコメンドコンテンツ決定部113は、ユーザ嗜好情報蓄積部112から受信装置ごとのユーザ嗜好情報を読み取る。その後、ステップS110の処理に進む。
(ステップS110)外部サーバ30は、放送予定の番組に係る番組情報および送信可能なVODコンテンツに係るVODコンテンツ情報をコンテンツ情報として情報提供装置10に送信する。情報提供装置10のレコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103は、外部サーバ30から受信したコンテンツ情報を蓄積する。その後、ステップS111の処理に進む。
【0086】
(ステップS111)レコメンドコンテンツ決定部113は、レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103からコンテンツ情報として番組情報とVODコンテンツ情報を読み取る。その後、ステップS112の処理に進む。
(ステップS112)外部サーバ30は、単位時間ごとに作成したランキング情報を情報提供装置10に送信する。情報提供装置10のランキング情報取得部104は、外部サーバ30からランキング情報を取得する。その後、ステップS113の処理に進む。
(ステップS113)ランキング情報取得部104は、取得したランキング情報をレコメンドコンテンツ決定部113に出力する。その後、ステップS114の処理に進む。
【0087】
(ステップS114)レコメンドコンテンツ決定部113は、取得したコンテンツ情報に係るコンテンツから、ユーザ嗜好情報に基づくレコメンド種別ごとに嗜好の要素を有する番組、VODコンテンツを候補コンテンツとして定める(視聴傾向ベース)。レコメンドコンテンツ決定部113は、その要素を多く有するコンテンツほど高いスコアを与える。
レコメンドコンテンツ決定部113は、取得したコンテンツ情報に係るコンテンツから、ランキング情報に係る番組、VODコンテンツを候補コンテンツとして定める(ランキングベース)。レコメンドコンテンツ決定部113は、ランキング情報が示す順位が高いコンテンツほど高いスコアを与える。その後、ステップS115の処理に進む。
(ステップS115)レコメンドコンテンツ決定部113は、視聴傾向ベースで定めた候補コンテンツ、ランキングベースで定めた候補コンテンツそれぞれについて、候補コンテンツごとのスコアを示すレコメンドコンテンツの情報をカード作成・編成部121に出力する。その後、ステップS116の処理に進む。
【0088】
(ステップS116)カード作成・編成部121は、レコメンドコンテンツ決定部113から入力されたレコメンドコンテンツの情報が示す候補コンテンツから、スロットごとに各サービス種別についてスコアが高いほど高い順位を定め、順位が高いほど優先して所定の個数のレコメンドコンテンツを選択する。カード作成・編成部121は、レコメンドコンテンツごとのコンテンツ情報が示す送信または送信可能な期間に基づいて有効期限を定める。ここで、カード作成・編成部121は、そのレコメンドコンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定める。カード作成・編成部121は、サービス種別ごとの順位と受信に用いられる受信情報および有効期限を含むカード情報をレコメンドコンテンツごとに作成する。カード作成・編成部121は、各受信装置20についてレコメンドコンテンツごとに作成したカード情報を1個または複数のスロットからなるカード取得単位時間ごとに集約してカード蓄積部122に記憶する。その後、ステップS117の処理に進む。
【0089】
(ステップS117)カード蓄積部122は、カード取得単位時間ごとに受信装置20からのカード情報要求の受信に応じて、その受信装置20について集約したカード情報を送信する。その後、ステップS118の処理に進む。
【0090】
(ステップS118)受信装置20のカード取得部201は、カード取得単位時間ごとに情報提供装置10へのカード情報要求の送信に応じてカード情報を受信し、受信したカード情報を記憶する。その後、ステップS119の処理に進む。
(ステップS119)カード表示機能・起動部202は、人物の検出または起動指示に応じて起動し、本ステップからステップS123までの処理を随時実行する。カード表示機能・起動部202は、現時刻が属するスロットのカード情報をカード取得部201から読み取る。
(ステップS120)カード表示機能・起動部202は、現時刻がカード情報に含まれる有効期間内であるか否かを判定する。有効期間内であると判定したレコメンドコンテンツについて、カード表示機能・起動部202は、読み取ったカード情報に係るレコメンドコンテンツの情報を表す画像データをレコメンドコンテンツごとに作成する。カード表示機能・起動部202は、サービス種別ごとに与えられた順位が高いほど高い表示順位を定め、表示順位が高いレコメンドコンテンツの情報を表す画像データを表示部222に出力する。カード表示機能・起動部202は、切替が指示されるごとに次に高い表示順位のレコメンドコンテンツの情報を表す画像データを表示部222に出力する。有効期間外であると判定したレコメンドコンテンツについて、カード表示機能・起動部202は、レコメンドコンテンツの情報を表す画像データを表示部222に出力しない。既に当該画像データを出力したレコメンドコンテンツのうち有効期間外であると判定したレコメンドコンテンツについて、カード表示機能・起動部202は、その画像データの出力を停止する。カード表示機能・起動部202は、そのレコメンドコンテンツのサービス種別について、そのレコメンドコンテンツを除外して残りのレコメンドコンテンツについて表示順序を再設定する。
【0091】
(ステップS121)操作に応じて指示される画像に係るコンテンツが番組であって、サービス種別が放送であるとき、カード表示機能・起動部202は、その番組のカード情報と起動指示を選局機能部211に出力する。選局機能部211は、選局処理を実行する。
(ステップS122)操作に応じて指示される画像に係るコンテンツが番組であって、サービス種別が予約であるとき、カード表示機能・起動部202は、その番組のカード情報と起動指示を予約機能部212に出力する。予約機能部212は、予約処理を実行する。
(ステップS123)操作に応じて指示される画像に係るコンテンツがVODコンテンツであるとき(サービス種別はVOD)、カード表示機能・起動部202は、そのVODコンテンツのカード情報と起動指示をVOD機能部213に出力する。VOD機能部213は、VOD受信処理を実行する。
【0092】
以上に説明したように、本実施形態に係る情報提供装置10は、受信装置20が受信したコンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツからレコメンドコンテンツの候補である候補コンテンツを定める決定部としてレコメンドコンテンツ決定部113を備える。また、情報提供装置10は、推薦コンテンツ情報の一例としてカード情報を受信装置20に送信する作成部としてカード作成・編成部121を備える。カード作成・編成部121は、候補コンテンツから所定数のレコメンドコンテンツを選択し、レコメンドコンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、有効期間を含めて作成したカード情報を受信装置20に送信する。
また、本実施形態に係る受信装置20は、コンテンツを受信する機能部として選局機能部211、予約機能部212ならびにVOD機能部213を備え、レコメンドコンテンツの有効期間を含むカード情報を取得するカード取得部201とを備える。また、受信装置20は、現時刻が有効期間内か否かに応じてレコメンドコンテンツを示す画像の出力の要否を制御し、その画像への指示に応じて、前述の機能部にレコメンドコンテンツを受信させる制御部としてカード表示機能・起動部202を備える。
【0093】
この構成により、視聴されたコンテンツの視聴履歴に基づいてユーザの視聴傾向に沿ったレコメンドコンテンツが選択され、その受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を含むカード情報が受信装置20に通知される。受信装置20において、現時刻が有効期間内であるとき選択されたレコメンドコンテンツを示す画像が表示され、その画像への指示に応じてレコメンドコンテンツの受信サービスが提供される。現時刻が有効期間外であるとき選択されたレコメンドコンテンツを示す画像が表示されないので、その画像への指示に応じたレコメンドコンテンツの受信を回避することができる。従って、そのレコメンドコンテンツを確実に受信することができる。また、その画像が表示されないことにより、そのレコメンドコンテンツに対してユーザへの無用な期待を回避することができる。
【0094】
レコメンドコンテンツ決定部113は、候補コンテンツとして受信装置20で受信されたコンテンツと共通の属性を有するコンテンツを選択し、その属性を有する受信コンテンツの受信量に応じて候補コンテンツのスコアを定める。また、カード作成・編成部121は、前候補コンテンツから定めたスコアに基づいてレコメンドコンテンツを単位時間ごとに所定数選択する。
この構成により、視聴されたコンテンツと共通の属性を有する候補コンテンツから、その属性の度合いに応じてレコメンドコンテンツが単位時間ごとに所定数選択される。そのため、ユーザは現時刻において受信でき、ユーザの嗜好に沿ったレコメンドコンテンツの情報に接することができる。
【0095】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を援用し、主に第1の実施形態との差異点について説明する。
図13は、本実施形態に係る情報提供システム1Aの一例を示す概略ブロック図である。情報提供システム1Aは、情報提供装置10Aと、受信装置20と、外部サーバ30とを含んで構成される。
情報提供装置10Aは、履歴コンテンツ情報蓄積部101、視聴履歴蓄積部102、レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部103、ランキング情報取得部104、ユーザ嗜好情報作成部111、ユーザ嗜好情報蓄積部112、レコメンドコンテンツ決定部113、カード作成・編成部121、カード蓄積部122、通信部131、選択履歴蓄積部141、生活時間帯・選択傾向抽出部142および生活時間帯・選択傾向蓄積部143を含んで構成される。
【0096】
本実施形態に係る情報提供装置10Aにおいてカード作成・編成部121は、上述したようにレコメンドコンテンツの選択に用いられたレコメンド種別の情報をさらに含めてカード情報を作成する。受信装置20の機能制御部204は、表示部222に表示された画像への指示に応じて選択されたコンテンツのカード情報からレコメンド種別の情報を抽出する。機能制御部204は、当該コンテンツを選択した時刻、抽出したレコメンド種別の情報およびそのレコメンドコンテンツの識別情報を含むカード選択情報を作成する。機能制御部204は、作成したカード選択情報を情報提供装置10Aに通信部231を介して送信する。
【0097】
受信装置20の選局機能部211、予約機能部212は、選択された番組のカード情報から抽出した放送種区分をさらにその一部として含む選局情報を作成し、作成した選局情報を情報提供装置10に送信する。
また、受信装置20は、VODコンテンツ以外に、再生を指示する操作信号が入力されるとき他の種別のコンテンツデータを入力し、そのコンテンツの映像を表す映像データを表示部222に出力する入力コンテンツ機能部(図示せず)を備えてもよい。他の種別のコンテンツデータとして、例えば、外部入力端子から入力されたコンテンツデータ、装着されたUSBメモリなどの記憶媒体に記憶されたコンテンツデータなどがある。入力コンテンツ機能部は、ユーザID、再生が指示されたコンテンツを特定するコンテンツID、視聴開始時刻および視聴終了時刻を含む入力コンテンツ選択情報を作成する。入力コンテンツ機能部は、作成した入力コンテンツ機能部を情報提供装置10Aに通信部231を介して送信する。情報提供装置10Aの視聴履歴蓄積部102は、受信装置20から通信部131を介して受信した入力コンテンツ選択情報を順次蓄積して入力コンテンツ視聴履歴を形成してもよい。
【0098】
情報提供装置10の選択履歴蓄積部141は、通信部131を介して受信したカード選択情報を受信装置20ごとに蓄積して選択履歴を形成する。
生活時間帯・選択傾向抽出部142は、選択履歴蓄積部141から受信装置20ごとの所定の期間(例えば、その時点までの90日間)内の選択履歴を読み取り、読み取った選択履歴に基づいて各時間帯についてレコメンド種別ごとの受信量を分析して選択傾向情報を作成する。より具体的には、生活時間帯・選択傾向抽出部142は、読み取った選択履歴を参照して、各曜日の各スロットについて、レコメンド種別ごとにレコメンドコンテンツが選択された件数(つまり、受信装置20においてカード型の画像が指示された件数)を選択数として計数する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、選択数の計数を、曜日、スロットおよびサービス種別の組ごとに行ってもよい。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、計数した選択数を示す選択傾向情報を作成し、作成した選択傾向情報を生活時間帯・選択傾向蓄積部143に記憶する。
【0099】
また、生活時間帯・選択傾向抽出部142は、視聴履歴蓄積部102から受信装置20ごとの所定の期間(例えば、その時点までの90日間)内の視聴履歴として番組視聴履歴およびVOD視聴履歴を読み取る。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、読み取った視聴履歴に基づいて時間帯ごとの受信量を分析して生活時間帯情報を作成する。より具体的には、生活時間帯・選択傾向抽出部142は、番組視聴履歴を参照して、各曜日のスロットごとに番組の視聴時間の割合が所定の割合(例えば、0.5、スロットの長さが30分である場合には15分)よりも大きい視聴時間帯であるか否かを判定する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、視聴時間帯であるか否かの判定を放送種区分ごとに行ってもよい。ここで、生活時間帯・選択傾向抽出部142は、視聴履歴を構成する個々の番組の選局情報から放送種区分を抽出する。
【0100】
生活時間帯・選択傾向抽出部142は、VOD視聴履歴を参照して、各曜日のスロットごとにVODコンテンツの視聴時間の割合が所定の割合よりも大きい視聴時間帯であるか否かを判定する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、さらに受信装置20ごとに読み取った所定の期間内の入力視聴履歴を参照して、各曜日のスロットごとの入力コンテンツの視聴時間をVODコンテンツの視聴時間に合算して、放送以外のサービス種別のコンテンツの視聴時間として算出してもよい。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、放送以外のコンテンツの視聴時間の割合が所定の割合よりも大きい視聴時間帯であるか否かを判定する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、サービス種別ごとに視聴時間帯であるか否かを示すフラグ情報を含む生活時間帯情報を作成し、作成した生活時間帯情報を生活時間帯・選択傾向蓄積部143に記憶する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、放送種区分もサービス種別の一環として扱ってもよい。
生活時間帯・選択傾向蓄積部143は、生活時間帯・選択傾向抽出部142が作成した生活時間帯情報と選択傾向情報を受信装置20ごとに記憶する。
【0101】
本実施形態において、カード作成・編成部121は、受信装置20ごとに作成された生活時間帯情報と選択傾向情報の一方または両方に基づいて各曜日のスロットごとのカード情報の個数の上限を定める。より具体的には、カード作成・編成部121は、生活時間帯情報を参照して、放送について時間的に隣接するスロットと視聴時間帯であるか否かの判定が異なるスロット(放送おすすめプラススロット)について、サービス種別として放送に係るカード情報の個数の上限、つまりレコメンドコンテンツの数を他のスロットよりも多い個数に定める。カード作成・編成部121は、そのスロットの候補コンテンツのうちサービス種別が放送である番組から、スコアの降順に定めた個数(つまり、上述の個数の上限)の番組をレコメンドコンテンツとして選択する。時間的に隣接するスロットと視聴時間帯であるか否かの判定が異なるスロットは、受信量の時間変化が所定の時間変化のよりも大きいスロットである。言い換えれば、そのようなスロットは、ユーザの生活において視聴を行うか否かの判断がなされる視聴開始時刻もしくは視聴終了時刻を含みうる時間帯である。その時間帯において多くの番組が推薦されることで、ユーザの嗜好に合う番組が漏れなく視聴される可能性を高くすることができる。
【0102】
カード作成・編成部121は、放送以外のコンテンツの視聴時間帯と判定されたスロット(VODおすすめスロット)について、サービス種別としてVODに係るカード情報の個数の上限を他のスロットよりも多い個数に定める。カード作成・編成部121は、そのスロットの候補コンテンツであるVODコンテンツ(サービス種別がVOD)から、スコアの降順に定めた個数(つまり、上述の上限)のVODコンテンツをレコメンドコンテンツとして選択する。そのようなスロットは、ユーザの生活においてVODコンテンツを含む番組以外のコンテンツが視聴される時間帯である。その時間帯において多くのVODコンテンツが推薦されることで、ユーザの嗜好に合うVODコンテンツが漏れなく視聴される可能性を高くすることができる。また、VODコンテンツ以外のコンテンツが視聴されているユーザに対して、VODコンテンツの視聴を促進することができる。
【0103】
カード作成・編成部121は、選択傾向情報を参照して、各曜日のスロットごとに選択数が多いレコメンド種別ほど、多くなるようにカード情報の個数の上限、つまりレコメンドコンテンツの数を定める。これにより、受信装置20において頻繁に受信されたコンテンツの選択に用いられたレコメンド種別で選択された候補コンテンツがレコメンドコンテンツとして多く選択される。カード作成・編集部121は、一例として、スロットごとのカード情報の個数の上限を選択数に所定の0より大きい最小値を加えて得られる補正値の比で按分して、レコメンド種別ごとのカード情報の個数の上限を定める。図14は、サービス種別が放送である番組について、ある曜日におけるスロットごとの選択数の例を示す。例えば、9時から9時30分までのジャンル、キャスト、常連それぞれの選択数は、9、0、5である。カード作成・編成部121は、それぞれの選択値に補正値の一例として2を加えて補正値を11、2、7と算出する。そして、カード作成・編成部121は、このスロットについて定められた個数の上限を、ジャンル、キャスト、常連のそれぞれに11:2:7の比率で按分して、各レコメンド種別のカード情報の上限を定める。
【0104】
按分により得られる値が整数値にならない場合がある。その場合には、カード作成・編成部121は、図6を用いて説明したように、補正値の比が出現確率の比となるように、そのスロットに所定の個数のレコメンドコンテンツをレコメンド種別間でランダムに割り当ててもよい。なお、カード作成・編成部121は、各曜日の全時間帯について選択数が多いレコメンド種別ほど多くなるように時間帯共通のカード情報の個数の上限を定めてもよい。
【0105】
(コンテンツ追加時間帯)
次に、生活時間帯情報に基づいて定めたコンテンツ追加時間帯の例について説明する。
コンテンツ追加時間帯とは、カード作成・編成部121がコンテンツの個数の上限を他のスロットよりも多い個数に定めたスロットである。図15は、生活時間帯情報とコンテンツ追加時間帯の一例を示す図である。図15の第2行から第5行までの各行は、サービス種別を示し、第6行と第7行は、コンテンツ追加時間帯を示す。サービス種別には、放送、放送以外、地上波放送およびBS放送がある。地上波放送とBS放送は、それぞれ放送の一種である。○印は、視聴時間帯を示す。放送に係る視聴時間帯は、6時から8時30分、12時から14時30分および17時から21時である。+印、v印は、それぞれコンテンツ追加時間帯を示す。例えば、+印が表されている5時30分から6時までのスロットは、視聴時間帯ではないスロットではなく、6時から6時30分までのスロットは視聴時間帯であるスロットである点で、隣接スロット同士で視聴時間帯に該当するか否かの判定が異なる。v印が表されている8時から9時30分までのスロットは、サービス種別が放送以外であるコンテンツについて視聴時間帯と判定されたスロットである。
【0106】
次に、カード作成・編成部121におけるレコメンドコンテンツの選択例について説明する。図16は、レコメンドコンテンツの選択例を示す図である。図16に示す例では、各スロットの長さが3時間である。また、サービス種別として放送、予約、VODのそれぞれについてカード情報の個数の上限は、通常のスロットにおいて、それぞれ1、3、3である。また、14時から17時までのスロット、23時から翌日2時までのスロットがランキングベース時間帯として設定され、17時から20時までのスロット、23時から翌日2時までのスロットがコンテンツ追加時間帯として設定されている。コンテンツ追加時間帯では、サービス種別として予約、VODのそれぞれについてカード情報の個数の上限が6である。
【0107】
図16(A)は、候補コンテンツとして各スロットについて選択された番組とスコアを示す。5−8、8−11、等は、各スロットの開始時刻と終了時刻を示す。A、B、等は、各コンテンツを識別する符号である。○印、◎印は、それぞれ視聴傾向ベースで選択された番組、ランキングベースで選択された番組を示す。
【0108】
図16(B)は、レコメンドコンテンツとして各スロットについて選択されたコンテンツを示す。図16(B)の各行は、サービス種別を示す。図16(B)は、サービス種別が放送であるレコメンドコンテンツとして、そのスロットにおいて放送される番組が選択されることを表す。例えば、5時から8時までのスロットの候補コンテンツである番組Aは、レコメンドコンテンツとして選択される。また、放送時間が14時から17時までのスロットと17時から20時のスロットにまたがる番組Dは、それぞれのスロットにおけるレコメンドコンテンツとして選択される。
【0109】
サービス種別が予約であるレコメンドコンテンツとして、そのスロットの開始時刻よりも未来に放送が開始される番組のうち、スコアが高い番組ほど優先されて選択されることを示す。例えば、5時から8時までのスロットのうち、5時よりも後に放送が開始される番組のうちスコアが120と最も高い番組C、スコアが100と2番目に高い番組F、スコアが3番目に高い番組Eが、そのスロットにおけるレコメンドコンテンツとして選択される。ランキングベース時間帯として設定されている14時から17時までのスロットについて、より未来に放送されるランキングベースで選択された番組L、Mがレコメンドコンテンツとして選択される。未来に放送される番組Nが選択されていないのは、そのスロットにおいて番組Nが有効期間外であるためである。
【0110】
コンテンツ追加時間帯である17時から20時までのスロットでは、より未来に放送される4個の番組F、E、G、Hがレコメンドコンテンツとして選択されている。この時点では、候補コンテンツとして未来に放送される番組が4個であるため、設定されている上限である6個に満たない。これに対して、このスロットでは、6個のVODコンテンツU、V、W、X、Y、Zがレコメンドコンテンツとして選択されている。
【0111】
(情報提供処理)
次に、本実施形態に係る情報提供処理について説明する。図17は、本実施形態に係る情報提供処理を示すシーケンス図である。図17に示す処理は、ステップS101−S123の処理の他、ステップS131−S137の処理を有する。ステップS131の処理は、ステップS121−S123の処理の実行に応じて随時行われる。
【0112】
(ステップS131)受信装置20のカード表示機能・起動部202は、コンテンツを選択した時刻、カード情報から抽出したレコメンド種別の情報およびそのレコメンドコンテンツの識別情報を含むカード選択情報を情報提供装置10Aに送信する。
情報提供装置10Aの選択履歴蓄積部141は、受信したカード選択情報を受信装置20ごとに一定期間蓄積して選択履歴を形成する。
(ステップS132)生活時間帯・選択傾向抽出部142は、選択履歴蓄積部141から受信装置20ごとの所定の期間内の選択履歴を読み取る。その後、ステップS133の処理に進む。
【0113】
(ステップS133)生活時間帯・選択傾向抽出部142は、視聴履歴蓄積部102から受信装置20ごとの所定の期間内の視聴履歴として番組視聴履歴を読み取る。その後、ステップS134の処理に進む。
(ステップS134)生活時間帯・選択傾向抽出部142は、視聴履歴蓄積部102から受信装置20ごとの所定の期間内の視聴履歴としてVOD視聴履歴を読み取る。その後、ステップS135の処理に進む。
【0114】
(ステップS135)生活時間帯・選択傾向抽出部142は、視聴履歴に基づいて各サービス種別について各曜日のスロットごとにコンテンツの視聴時間の割合が所定の割合よりも大きい視聴時間帯であるか否かを判定する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、サービス種別ごとに視聴時間帯であるか否かを示すフラグ情報を含む生活時間帯情報を作成する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、選択履歴を参照して、各曜日のスロットごとにレコメンド種別ごとにコンテンツが選択された件数を選択数として計数する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、計数した選択数を示す選択傾向情報を作成する。その後、ステップS136の処理に進む。
(ステップS136)生活時間帯・選択傾向抽出部142は、作成した生活時間帯情報と選択傾向情報を生活時間帯・選択傾向蓄積部143に記憶する。その後、ステップS137の処理に進む。
【0115】
(ステップS137)カード作成・編成部121は、生活時間帯・選択傾向蓄積部143から受信装置20ごとに生活時間帯情報を読み取る。カード作成・編成部121は、読み取った生活時間帯情報を参照して、放送について時間的に隣接するスロットと視聴時間帯であるか否かの判定が異なるスロットについて、サービス種別として放送に係るカード情報の個数の上限を他のスロットよりも多い個数に定める。カード作成・編成部121は、読み取った生活時間帯情報を参照して、放送以外のコンテンツの視聴時間帯と判定されたスロットについて、サービス種別としてVODに係るカード情報の個数の上限を他のスロットよりも多い個数に定める。
カード作成・編成部121は、生活時間帯・選択傾向蓄積部143から受信装置20ごとに選択傾向情報を読み取る。カード作成・編成部121は、選択傾向情報を参照して、各曜日のスロットごとに選択数が多いレコメンド種別ほど、多くなるようにカード情報の個数の上限、つまりレコメンドコンテンツの数を定める。その後、ステップS116の処理に進む。
【0116】
以上に説明したように、本実施形態に係る情報提供装置10Aは、受信されたコンテンツの時間帯ごとの受信量を視聴履歴に基づいて分析する分析部として生活時間帯・選択傾向抽出部142を備える。カード作成・編成部121は、分析された受信量に基づいてレコメンドコンテンツの個数を定める。
この構成により、ユーザの時間帯ごとの視聴量に応じて受信可能なレコメンドコンテンツの数が定められる。例えば、視聴量が多い時間帯ほどレコメンドコンテンツの数を多くすることで、ユーザは多様なコンテンツに接することができる。そのため、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0117】
また、カード作成・編成部121は、サービス種別が放送であるレコメンドコンテンツについて、受信量の時間変化が所定の時間変化よりも大きい時間帯におけるレコメンドコンテンツの個数を、他の時間帯におけるレコメンドコンテンツの個数よりも多くする。
この構成により、受信量の時間変化が大きい時間帯において多くのレコメンドコンテンツが選択される。かかる時間帯において、ユーザが視聴の開始または継続を判断する視聴開始時刻または視聴終了時刻を含む可能性が高い。そのため、かかる時間帯においてユーザは多様なコンテンツに接することができるので、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0118】
また、カード作成・編成部121は、サービス種別がVODであるレコメンドコンテンツについて、サービス種別が放送以外の受信コンテンツの受信量が大きい時間帯ほどその時間帯におけるレコメンドコンテンツの個数を多くする。
この構成により、サービス種別が放送以外の受信コンテンツの受信量が大きい時間帯ほど、多くの所定のサービス種別のレコメンドコンテンツが選択される。かかる時間帯において、ユーザは、そのサービス種別の多様なコンテンツに接することができる。そのため、ユーザの満足度が向上するとともに、そのサービス種別のレコメンドコンテンツの視聴が促進される。
【0119】
また、カード作成・編成部121は、レコメンドコンテンツ決定部113が候補コンテンツの選択に用いた属性を有するコンテンツの受信量が多いほど、その属性を用いて選択されたレコメンドコンテンツの個数を多くする。
この構成により、頻繁に視聴されるコンテンツと属性が共通するレコメンドコンテンツが多く選択される。ユーザは嗜好に沿うレコメンドコンテンツに多く接することができるので、ユーザの満足度が向上する。
【0120】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。例えば、上述の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0121】
上述の実施形態では、処理対象のコンテンツが主に番組およびVODコンテンツである場合を例にしたが、これには限られない。その他の種別のコンテンツが処理対象になってもよい。例えば、ネットワークNWを介して送受信可能な電子広告、その他の各種の案内情報が処理対象になってもよい。これらのコンテンツについても、有効期間外においてその情報の画像が表示部222に表示されず、有効期間内に表示されるので、表示されない画像に係るコンテンツに対する無用なアクセスを回避することができる。
【0122】
また、受信装置20の人物検出部221と表示部222の一方または両方は、受信装置20のその他の部分との間で各種のデータが送受信可能であれば、別体であってもよい。
表示部222に表示される画像の形状は、カード型に限られない。その形状は、例えば、ボタン型、サムネイル型などであってもよい。また、それらの画像の数やサービス種別による内訳は、任意に設定可能である。
【0123】
また、上述の実施形態において、ユーザIDに代えて個々の受信装置20を識別する機器IDが用いられてもよい。また、上述の実施形態では、情報提供装置10、10Aおよび受信装置20を構成する各部の処理が各受信装置20について行われることを例にしたが、これには限られない。各部の処理は、各受信装置20のユーザごとに行われてもよい。その場合、受信装置20の人物検出部221は、個々のユーザを識別する。人物検出部221は、例えば、周囲の画像を撮影する撮影部と、撮影部が撮影した画像について公知の画像認識処理を行って画像に表されたユーザを識別する画像処理部を備える。
【0124】
また、上述した外部サーバ30が備える各構成は、任意の個数のコンピュータ装置に分散または集約して配置されてもよい。例えば、番組集積サーバ、VODコンテンツ集積サーバ、ランキングサーバ、およびVODコンテンツサーバは、ネットワーク環境、ユーザ数の規模、情報提供システム1を構成するために用意されたハードウェアの数やスペック等に応じて、任意のコンピュータ装置に分散または集約して配置されてもよい。番組集積サーバ、VODコンテンツ集積サーバ、ランキングサーバ、およびVODコンテンツサーバの一部の組または全部が一体化された独立したサーバ装置として構成されてもよいし、情報提供装置10の一部として一体化されてもよい。
【0125】
なお、上述した本発明のいくつかの態様は、次の態様でも実施することができる。
(1)受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定部と、前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成部と、を備える情報提供装置。
【0126】
(2)前記作成部は、前記候補から単位時間ごとに所定数の推薦コンテンツを選択する(1)の情報提供装置。
【0127】
(3)前記決定部は、前記候補として前記受信コンテンツと共通の属性を有するコンテンツを選択し、前記属性の度合いに応じて前記候補のスコアを定め、前記作成部は、前記候補から前記スコアに基づいて前記推薦コンテンツを単位時間ごとに所定数選択する(1)または(2)の情報提供装置。
【0128】
(4)前記受信コンテンツの時間帯ごとの受信量を前記視聴履歴に基づいて分析する分析部を備え、前記作成部は、前記受信量に基づいて前記推薦コンテンツの個数を定める(3)の情報提供装置。
【0129】
(5)前記作成部は、前記サービス種別が放送である推薦コンテンツについて、前記受信量の時間変化が所定の時間変化よりも大きい時間帯における前記推薦コンテンツの個数を、他の時間帯における前記推薦コンテンツの個数よりも多くする(4)の情報提供装置。
【0130】
(6)前記作成部は、前記サービス種別がビデオ・オン・デマンドである推薦コンテンツについて、サービス種別が放送以外の前記受信コンテンツの受信量が大きい時間帯ほど当該時間帯における前記推薦コンテンツの個数を多くする(4)または(5)に記載の情報提供装置。
【0131】
(7)前記作成部は、前記決定部が前記候補の選択に用いた属性を有するコンテンツの受信量が多いほど前記推薦コンテンツの個数を多くする(2)から(6)のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【0132】
(8)コンテンツを受信する機能部と、推薦コンテンツの有効期間を含む推薦コンテンツ情報を取得する取得部と、現時刻が前記有効期間内か否かに応じて前記推薦コンテンツを示す画像の出力の要否を制御し、前記画像への指示に応じて前記機能部に前記推薦コンテンツを受信させる制御部と、を備える受信装置。
【0133】
(9)情報提供装置と受信装置とを備える情報提供システムであって、前記情報提供装置は、前記受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定部と、前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成部と、を備え、前記受信装置は、コンテンツを受信する機能部と、前記推薦コンテンツ情報を取得する取得部と、現時刻が前記有効期間内か否かに応じて前記推薦コンテンツを示す画像の出力の要否を制御し、前記画像への指示に応じて前記機能部に前記推薦コンテンツを受信させる制御部と、を備える情報提供システム。
【0134】
(10)情報提供装置における情報提供方法において、受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定ステップと、前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成ステップと、を有する情報提供方法。
【0135】
(11)情報提供装置のコンピュータに、受信装置が受信した受信コンテンツの視聴履歴に基づいて送信予定のコンテンツから推薦コンテンツの候補を定める決定手順、前記推薦コンテンツの受信サービスのサービス種別に応じた有効期間を定め、前記有効期間を含めて作成した推薦コンテンツ情報を前記受信装置に送信する作成手順、を実行させるための情報提供プログラム。
【0136】
なお、上述した実施形態における情報提供装置10、10Aまたは受信装置20の少なくとも一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、情報提供装置10、10Aまたは受信装置20に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0137】
また、上述した実施形態における情報提供装置10、10Aまたは受信装置20の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。また、情報提供装置10、10Aまたは受信装置20の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明のいくつかの態様は、表示される画像が示すコンテンツを確実に受信することが必要な情報提供装置、受信装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムなどに適用することができる。
【符号の説明】
【0139】
1、1A…情報提供システム、10、10A…情報提供装置、20…受信装置、30…外部サーバ、101…履歴コンテンツ情報蓄積部、102…視聴履歴蓄積部、103…レコメンド対象コンテンツ情報蓄積部、104…ランキング情報取得部、111…ユーザ嗜好情報作成部、112…ユーザ嗜好情報蓄積部、113…レコメンドコンテンツ決定部、121…カード作成・編成部、122…カード蓄積部、131…通信部、141…選択履歴蓄積部、142…生活時間帯・選択傾向抽出部、143…生活時間帯・選択傾向蓄積部、201…カード取得部、202…カード表示機能・起動部、203…カード表示制御部、204…機能制御部、211…選局機能部、212…予約機能部、213…VOD機能部、221…人物検出部、222…表示部、223…入力部、231…通信部、232…放送受信部、NW…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17

【手続補正書】
【提出日】2018年8月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0097】
受信装置20の選局機能部211、予約機能部212は、選択された番組のカード情報から抽出した放送種区分をさらにその一部として含む選局情報を作成し、作成した選局情報を情報提供装置10に送信する。
また、受信装置20は、VODコンテンツ以外に、再生を指示する操作信号が入力されるとき他の種別のコンテンツデータを入力し、そのコンテンツの映像を表す映像データを表示部222に出力する入力コンテンツ機能部(図示せず)を備えてもよい。他の種別のコンテンツデータとして、例えば、外部入力端子から入力されたコンテンツデータ、装着されたUSBメモリなどの記憶媒体に記憶されたコンテンツデータなどがある。入力コンテンツ機能部は、ユーザID、再生が指示されたコンテンツを特定するコンテンツID、視聴開始時刻および視聴終了時刻を含む入力コンテンツ選択情報を作成する。入力コンテンツ機能部は、作成した入力コンテンツ選択情報を情報提供装置10Aに通信部231を介して送信する。情報提供装置10Aの視聴履歴蓄積部102は、受信装置20から通信部131を介して受信した入力コンテンツ選択情報を順次蓄積して入力コンテンツ視聴履歴を形成してもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0098】
情報提供装置10の選択履歴蓄積部141は、通信部131を介して受信したカード選択情報を受信装置20ごとに蓄積して選択履歴を形成する。
生活時間帯・選択傾向抽出部142は、選択履歴蓄積部141から受信装置20ごとの所定の期間(例えば、その時点までの90日間)内の選択履歴を読み取り、読み取った選択履歴に基づいて各時間帯についてレコメンド種別ごとの受信量を分析して選択傾向情報を作成する。より具体的には、生活時間帯・選択傾向抽出部142は、読み取った選択履歴を参照して、各曜日の各スロットについて、レコメンド種別ごとにレコメンドコンテンツが選択された件数(つまり、受信装置20においてカード型の画像が指示された件数)を選択数として計数する。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、選択数の計数を、曜日、スロットおよびサービス種別の組ごとに行ってもよい。生活時間帯・選択傾向抽出部142は、計数した選択数を示す選択傾向情報を作成し、作成した選択傾向情報を生活時間帯・選択傾向蓄積部143に記憶する。
【国際調査報告】