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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年3月2日
【発行日】2017年12月28日
(54)【発明の名称】ヒータ装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/00 20060101AFI20171201BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20171201BHJP
【FI】
   H05B3/00 310C
   B60H1/22 611A
   B60H1/22 611B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
【出願番号】特願2017-536704(P2017-536704)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年7月28日
(31)【優先権主張番号】特願2015-168147(P2015-168147)
(32)【優先日】2015年8月27日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】特許業務法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂根 裕之
【テーマコード(参考)】
3K058
3L211
【Fターム(参考)】
3K058AA61
3K058BA01
3K058CA21
3K058CA37
3K058CB02
3K058CE12
3K058CE19
3L211BA02
3L211BA08
3L211DA50
3L211EA90
3L211GA49
3L211GA82
(57)【要約】
ヒータ装置は、通電により発熱する発熱部(13)の熱によって輻射熱を放射するヒータ部(10)を備える。ヒータ装置は、ヒータ部と重なるように設けられるとともに物体の接触を検知する接触検知領域(ST)を有し、接触検知領域への物体の接触を検知する接触検知部(20)を備える。ヒータ装置は、接触検知部により接触検知領域への物体の接触が検知された場合、接触検知領域への物体の接触が予め定められた切替操作のための接触であるかを判定する判定部(42)を備える。ヒータ装置は、制御部(43)を備える。判定部により接触検知領域への物体の接触が予め定められた切替操作のための接触でないと判定された場合、制御部は、発熱部への通電を停止する。判定部により接触検知領域への物体の接触が切替操作のための接触であると判定された場合、制御部は、発熱部への通電開始および通電停止を切り替える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通電により発熱する発熱部(13)を有し、前記発熱部の熱によって輻射熱を放射するヒータ部(10)と、
前記ヒータ部と重なるように設けられるとともに物体の接触を検知する接触検知領域(ST)を有し、前記接触検知領域への前記物体の接触を検知する接触検知部(20)と、
前記接触検知部により前記接触検知領域への物体の接触が検知された場合、前記接触検知領域への物体の接触が予め定められた切替操作のための接触であるかを判定する判定部(42)と、
前記判定部により前記接触検知領域への物体の接触が予め定められた切替操作のための接触でないと判定された場合、前記発熱部への通電を停止し、前記判定部により前記接触検知領域への物体の接触が前記切替操作のための接触であると判定された場合、前記発熱部への通電開始および通電停止を切り替える制御部(43)と、を備えたヒータ装置。
【請求項2】
前記発熱部への通電時に通電状態であることを表す表示部(30、31a、31b)を備えた請求項1に記載のヒータ装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記接触検知領域を表すように配置されている請求項2に記載のヒータ装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記判定部により前記接触検知領域への物体の接触が予め定められた切替操作のための接触でないと判定された場合、異常を表すよう前記表示部の表示を行う請求項2または3に記載のヒータ装置。
【請求項5】
前記接触検知領域は、面状に広がるように構成されている請求項3または4に記載のヒータ装置。
【請求項6】
前記接触検知領域は、指先以外の接触でも検知可能な所定面積を有している請求項5に記載のヒータ装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記接触検知領域への前記物体の接触期間が所定期間未満の場合、前記接触検知領域への物体の接触が予め定められた切替操作のための接触であると判定する請求項1ないし5のいずれか1つに記載のヒータ装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記判定部により前記ヒータ部に対する物体の接触が所定のヒータ操作のための接触であると判定される毎に、前記発熱部への通電開始および通電停止を切り替える請求項1ないし6のいずれか1つに記載のヒータ装置。
【請求項9】
前記ヒータ部と重なる領域のうち乗員側に位置する第1領域に前記接触検知領域が設けられ、前記第1領域よりも車両前方側に位置する領域には前記接触検知領域が設けられていない請求項1ないし8のいずれか1つに記載のヒータ装置。
【請求項10】
前記接触検知部は、前記接触検知領域への物体の接触を検知する複数のスイッチを有し、
前記複数のスイッチは異なる間隔毎に配置される請求項1ないし9のいずれか1つに記載のヒータ装置。
【請求項11】
前記複数のスイッチは、粗の領域と密の領域に配置され、前記複数のスイッチのうち前記粗の領域に配置されているスイッチは、前記複数のスイッチのうち前記密の領域に配置されているスイッチよりも大きい請求項10に記載のヒータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヒータ装置に関するものである。
【関連出願への相互参照】
【0002】
本出願は、2015年8月27日に出願された日本特許出願番号2015−168147号に基づくもので、ここにその記載内容が参照により組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
従来、発熱部からの熱によって輻射熱を放射する基板部と、発熱部の出力を制御する出力制御手段と、を備えた輻射ヒータ装置がある(例えば、特許文献1参照)。このヒータ装置は、ヒータ装置のオンオフや出力レベルの調整を行うための専用の操作スイッチを有しており、乗員は専用の操作スイッチを操作してヒータ装置をオンオフするようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−208515号公報
【発明の概要】
【0005】
上記特許文献1に記載されたヒータ装置を、例えば、車両のインストルメントパネルの下部、車両のドアトリム、天井等、車両の様々な場所に取り付けることが考えられる。また、上記特許文献1に記載されたヒータ装置を、運転席の乗員、助手席の乗員、後部座席の乗員等、車両の各座席の乗員に向けて個別に取り付けることも考えられる。
【0006】
このように、車両の様々な場所にヒータ装置を取り付ける場合、ヒータ装置の取り付け位置によってヒータ装置と乗員との距離も変わってくるため、各ヒータ装置のオンオフを個別に設定できるようにするのが好ましい。また、車両の各座席の乗員に向けて個別にヒータ装置を取り付ける場合、乗員の好みに応じてヒータ装置のオンオフを個別に設定できるようにするのが好ましい。
【0007】
しかし、車両の様々な場所にヒータ装置を取り付ける場合、車室内の各部に専用の操作スイッチを搭載するスペースを確保する必要が生じる。このため、ヒータ装置の車両レイアウトの自由度が低下してしまう。
【0008】
本開示は、ヒータ装置の車両レイアウトの自由度を確保し、かつ、ヒータ操作に応じたヒータ制御を実施できるようにする。
【0009】
本開示の1つの観点によれば、ヒータ装置は、通電により発熱する発熱部を有し、発熱部の熱によって輻射熱を放射するヒータ部と、ヒータ部と重なるように設けられるとともに物体の接触を検知する接触検知領域を有し、接触検知領域への物体の接触を検知する接触検知部と、接触検知部により接触検知領域への物体の接触が検知された場合、接触検知領域への物体の接触が予め定められた切替操作のための接触であるかを判定する判定部と、を備えている。さらに、判定部により接触検知領域への物体の接触が切替操作のための接触でないと判定された場合、発熱部への通電を停止し、判定部により接触検知領域への物体の接触が切替操作のための接触であると判定された場合、発熱部への通電開始および通電停止を切り替える制御部と、を備えている。
【0010】
このような構成によれば、制御部は、判定部により接触検知領域への物体の接触が切替操作のための接触でないと判定された場合、発熱部への通電を停止し、判定部により接触検知領域への物体の接触が切替操作のための接触であると判定された場合、発熱部への通電開始および通電停止を切り替える。したがって、専用の操作スイッチを搭載するスペースを確保する必要がない。したがって、ヒータ装置の車両レイアウトの自由度を確保し、かつ、ヒータ操作に応じたヒータ制御を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の第1実施形態に係るヒータ装置を示す図である。
図2】ヒータ装置の概観図である。
図3図2中のIII−III線に沿った概略断面図である。
図4】ヒータ装置の概略ブロック図である。
図5】ヒータ装置のブロック図である。
図6】第2実施形態に係るヒータ装置の概観図である。
図7】第3実施形態に係るヒータ装置の概観図である。
図8】第4実施形態に係るヒータ装置の概観図である。
図9】第4実施形態に係るヒータ装置を示す図である。
図10】第4実施形態のヒータ装置における接触操作とヒータ出力と通電表示灯の制御を表すタイミングチャートである。
図11】接触検知領域への接触操作を表した図である。
図12】第4実施形態のヒータ装置における接触検知とヒータ出力と通電表示灯の制御を表すタイミングチャートである。
図13】接触検知領域への接触を表した図である。
図14】第5実施形態のヒータ装置における接触操作とヒータ出力と通電表示灯の制御を表すタイミングチャートである。
図15】第5実施形態のヒータ装置における接触検知とヒータ出力と通電表示灯の制御を表すタイミングチャートである。
図16】異なる大きさのスイッチを接触検知部に配置した変形例を示した図である。
図17】ヒータ装置の搭載位置を表した図である。
図18】接触検知を行うと共にスイッチとして機能する接触検知領域と、スイッチとして機能せず接触検知として機能する領域を配置した変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
【0013】
(第1実施形態)
第1実施形態に係るヒータ装置1は、図1に示すように、道路走行車両に設置される。ヒータ装置1は、車両に搭載された電池、発電機などの電源から給電されて発熱する電気的なヒータである。例えば、道路走行車両は、ステアリング63を支持するためのステアリングコラム62を有している。ヒータ装置1は、ステアリングコラム62の下側に、乗員61に対向するように設置されている。ヒータ装置1は、電力が供給されると発熱する。ヒータ装置1は、その表面と垂直な方向に位置付けられた対象物を暖めるために、主としてその表面と垂直な方向へ向けて輻射熱Rを放射する。
【0014】
図2に示すように、ヒータ装置1は、ほぼ四角形の薄い板状に形成されている。また、ヒータ装置1は、図3に示すように、薄い板状のヒータ部10と接触検知部20を有している。なお、図2において、接触検知部20は省略してある。
【0015】
ヒータ部10は、基板部11と、複数の発熱部13と、導電部である一対の端子12とを有する。基板部11は、優れた電気絶縁性を提供し、かつ高温に耐える樹脂材料によって作られている。基板部11は、多層基板である。基板部11は、表面層111と、裏面層112と、中間層113とを有する。表面層111は、接触検知部20を介して接触検知部20よりも輻射熱Rの放射方向側(すなわち図3の上側)に面している。裏面層112は、ヒータ装置1の背面をなす。中間層113は、発熱部13と端子12とを支持する。基板部11は、それぞれ線状である複数の発熱部13を支持するための部材である。表面層111、裏面層112、中間層113は、発熱部13、端子12よりも熱伝導率が低い素材からなる絶縁部である。例えば、表面層111、裏面層112、中間層113は、ポリイミド樹脂によって作られている。
【0016】
複数の発熱部13のそれぞれは、通電によって発熱する材料によって作られている。発熱部13は、金属材料によって作ることができる。例えば、発熱部13は、銅、銀、錫、ステンレス、ニッケル、ニクロム等から構成することができる。複数の発熱部13は、それぞれ、基板部11の面に対して平行な線状または板状を呈し、基板部11の表面に対して分散して配置されている。
【0017】
各発熱部13は、所定の間隔を設けて配置される一対の端子12に接続されている。発熱部13の各々は、一対の端子12の間で、隣り合う発熱部13と間隔を設けて配置されている。複数の発熱部13は、一対の端子12間の一方から他方に伸び、一対の端子12に対して並列に接続され、基板部11表面のほぼ全体にわたって設けられている。複数の発熱部13は、中間層113とともに、表面層111と裏面層112の間に挟まれるように設けられている。複数の発熱部13は、基板部11によって外部から保護されている。
【0018】
なお、本実施形態のヒータ部10は、例えば、特開2014−208515号公報に記載された公知技術と同様の構成となっている。
【0019】
発熱部13の出力、温度、発熱量は、後述するヒータECU40の制御部43により制御される。制御部43は、発熱部13に印加する電圧値、電流値を制御することにより、発熱部13の出力、温度、発熱量等を制御できる。したがって、制御部43は、乗員61に対して与える輻射熱量を変化可能に制御する。制御部43によりヒータ装置1への通電が開始されると、ヒータ装置1の表面温度は、制御する所定放射温度まで急速に上昇する。このため、冬期などにおいても、乗員61に迅速に暖かさを与えることができる。
【0020】
本実施形態のヒータ部10は、通電状態表示灯30を有している。通電状態表示灯30は、発熱部13への通電時に発熱部13に通電していることを表す表示部である。本実施形態の通電状態表示灯30は、小型のLEDチップにより構成されている。また、通電状態表示灯30の発光色は、青色となっている。
【0021】
通電状態表示灯30は、一対の端子12の間に各発熱部13と並列に接続されている。ヒータ部10に電力が供給され、一対の端子12の間に所定の電圧が印加されると通電状態表示灯30は点灯する。また、ヒータ部10に電力が供給されなくなり、一対の端子12の間の電位差がなくなると通電状態表示灯30は消灯する。また、断線により一対の端子12の間に所定の電圧が印加されなくなると、通電状態表示灯30は点灯しなくなる。
【0022】
本実施形態のヒータ装置1は、接触検知部20を有している。接触検知部20は、接点21、プラス電極22p、マイナス電極22m、スペーサ23およびカバー24を有している。接点21、プラス電極22pおよびマイナス電極22mは、それぞれ導電性樹脂または導電性金属により構成されている。
【0023】
接触検知部20は、一定間隔毎に配列された多数のスイッチを有している。1つのスイッチは、1つの接点21と、1つのプラス電極22pと、1つのマイナス電極22mにより構成されている。これらのスイッチは、ヒータ部10のほぼ全体にわたって設けられている。接触検知部20は、ヒータ部10と重なるように設けられるとともに物体の接触を検知する接触検知領域STを有し、接触検知領域STへの物体の接触を検知する。接触検知領域STは、ヒータ部10のほぼ全体にわたってヒータ部10に対する物体の接触を検知するよう設けられている。接触検知領域STは、面状に広がるように構成されている。
【0024】
各プラス電極22pおよび各マイナス電極22mは、ヒータ部10の表面層111に設けられている。また、各接点21は、カバー24におけるヒータ部10側の面に設けられている。スペーサ23は、絶縁性樹脂により構成されている。
【0025】
接点21とプラス電極22pの間と、接点21とマイナス電極22mの間には、それぞれスペーサ23によって空間が形成され互いに非接触となっている。すなわち、接点21とプラス電極22pの間と、接点21とマイナス電極22mの間はそれぞれスペーサ23によって絶縁されている。
【0026】
乗員の指によりカバー24の表面側から接点21の方向へカバー24が押圧されると、カバー24が変形するとともに接点21が変位して、接点21がプラス電極22pおよびマイナス電極22mと接触する。このように、接点21がプラス電極22pおよびマイナス電極22mと接触すると、接点21を介してプラス電極22pとマイナス電極22mは導通する。
【0027】
また、カバー24の表面側から接点21方向への押圧力がなくなると、スペーサ23によってカバー24は変形する前の形状に戻り、接点21とプラス電極22pの間と、接点21とマイナス電極22mの間はそれぞれ非接触となる。このように、接点21とプラス電極22pの間と、接点21とマイナス電極22mの間が非接触となると、プラス電極22pとマイナス電極22mは非導通となる。
【0028】
次に、ヒータ装置1のブロック構成について説明する。ヒータ装置1は、図4図5に示すように、ヒータ部10、接触検知部20に加え、ヒータECU40を有している。また、ヒータECU40は、接触検知回路41、判定部42および制御部43を有している。
【0029】
接触検知部20は、接点21、プラス電極22pおよびマイナス電極22mから成るスイッチを多数有している。また、各プラス電極22pは、接触検知回路41内に設けられた不図示の抵抗を介してプルアップされており、マイナス電極22mは接地端子23bを介して接地されている。
【0030】
接触検知部20の全てのスイッチの接点21がプラス電極22pおよびマイナス電極22mと非接触となっている場合、接触検知部20の接続端子23aの電圧はハイレベルとなる。また、接触検知部20の少なくとも1つのスイッチの接点21がプラス電極22pおよびマイナス電極22mと接触すると、接触検知部20の接続端子23aの電圧はローレベルとなる。
【0031】
接触検知回路41は、接触検知部20の接続端子23aの電圧レベルに基づいてヒータ部10に対する物体の接触が検知されているか否かを示す検知信号を判定部42へ出力する。
【0032】
判定部42は、接触検知回路41より出力される検知信号に基づいてヒータ部10に対する物体の接触が継続的な接触であるか発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であるかを判定し、判定結果を制御部43へ通知する。
【0033】
具体的には、判定部42は、接触検知回路41より出力される検知信号を所定周期毎に収集する。そして判定部42は、接触検知領域STに物体が接触している期間が所定期間以上の場合、接触検知領域STに対する物体の接触が継続的な接触、すなわち、乗員による無意識的な接触であると判定する。
【0034】
制御部43は、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が継続的な接触であると判定された場合、発熱部13への通電を停止する。
【0035】
また、判定部42は、接触検知領域STに物体が接触している期間が所定期間未満の場合、ヒータ部10に対する物体の接触が、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると判定する。
【0036】
制御部43は、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると判定された場合、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。
【0037】
具体的には、制御部43は、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると判定される毎に、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。すなわち、制御部43は、発熱部13への通電を実施している場合には発熱部13への通電を停止し、発熱部13への通電を停止している場合には、発熱部13への通電を開始する。このように、制御部43は、発熱部13への通電開始および通電停止をトグル動作させるよう切り替える。
【0038】
上記した構成によれば、制御部43は、判定部42により接触検知領域STへの物体の接触が切替操作のための接触でないと判定された場合、発熱部13に通電されている場合もされていない場合も、発熱部13への通電を停止する。また、制御部43は、判定部42により接触検知領域STへの物体の接触が切替操作のための接触であると判定された場合、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。したがって、専用の操作スイッチを搭載するスペースを確保することなく、ヒータ操作に応じたヒータ制御を実施することができる。したがって、ヒータ装置の車両レイアウトの自由度を確保することもできる。
【0039】
ところで、車両用空調装置は、車両に設けられた各吹出口から吹き出される送風空気により作動中であるか作動を停止しているのか認識できるのに対し、ヒータ装置1は作動中であるか作動を停止しているのか認識しにくい。
【0040】
しかし、ヒータ装置1は、発熱部13への通電時に通電状態であることを表す表示部として通電状態表示灯30を備える。したがって、ヒータ装置1は、乗員にヒータ装置1が作動中であるか作動を停止しているのか容易に認識させることができる。
【0041】
また、乗員が接触検知部20を触れる毎に、ヒータ装置1の通電開始および通電停止が切り替わるとともに、ヒータ装置1の通電状態に合わせて通電状態表示灯30が点灯または消灯する。したがって、不慣れな乗員でも容易にヒータ操作を行うことが可能である。
【0042】
また、接触検知部20は、面状に広がる接触検知領域を有しているので、接触検知部20を直視しなくても操作を行うことができる。なお、手のひら、膝、肘など、指先以外でも操作できて当該操作を接触検知部20が検知可能にするためには、10ミリメートル×10ミリメートル=100平方ミリメートル以上の所定面積を有しているのが好ましい。
【0043】
なお、人の体が接触検知部20に触ったとしても、触った瞬間は人が熱いと強く感じることはない。このような特徴を有するヒータ装置1だからこそ、接触検知部20を操作スイッチとして利用することができる。
【0044】
なお、人が接触検知部20に触った瞬間に熱いと強く感じることがないのは、複数のスイッチの各々の熱容量が小さいからである。各スイッチの熱容量が小さいのは、各スイッチが他のスイッチからスペーサ23を介して分離されているからである。この結果、各スイッチのサイズは小さくなるので、各スイッチの熱容量が小さくなる。
【0045】
スイッチの熱容量を小さくすることによって、物体の接触による接触検知部20の温度低下を促進することができる。したがって接触した物体に熱量が大きく移動することを抑制することができる。その結果、人の体が接触検知部20に触ったとしても、接触検知部20から人へ瞬間的に移動する熱量が少ないので、触った瞬間に人が熱いと強く感じることがなくなる。
【0046】
ただし、人が接触検知部20に振れ続けていれば、接触検知部20から人へ熱が継続的に移動するので、人が感じる熱さが徐々に強くなっていく。しかし、一般的なスイッチ操作では、人の体は当該スイッチに触れた後にすぐ離れる。
【0047】
また、カバー24の熱伝導率をスイッチの熱伝導率よりも低くすれば、人と直接接触する部分であるカバー24の温度を更に低下させることが可能となる。
【0048】
(第2実施形態)
第2実施形態に係るヒータ装置1について図6を参照して説明する。上記第1実施形態のヒータ装置1は、小型のLEDチップを用いて構成された通電状態表示灯30を有している。本実施形態のヒータ装置1は、さらに、長尺状のLEDを用いて構成された通電状態表示灯31a、31bを有している点が、第1実施形態と異なる。
【0049】
通電状態表示灯31a、31bは、接触検知領域STを表すように配置されている。具体的には、通電状態表示灯31a、31bは、接触検知領域STを両側から挟むように配置されている。
【0050】
このように、接触検知領域STを表すように通電状態表示灯31a、31bを配置することで、乗員に接触検知領域STの位置を容易に視認させることができる。
【0051】
本実施形態では、接触検知領域STを表すように通電状態表示灯31a、31bを配置するようにしたが、ヒータ部10の外枠部を表すように通電状態表示灯31a、31bを配置するようにしもよい。これにより、乗員にヒータ部10の位置を認識させるとともに、ヒータ装置1が作動中であるか作動を停止しているのか容易に認識させることができる。
【0052】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0053】
(第3実施形態)
第3実施形態に係るヒータ装置について図7を参照して説明する。上記第1、第2実施形態のヒータ装置は、ヒータ部10および接触検知部20が湾曲しないよう構成されている。これに対し、本実施形態のヒータ装置1は、ヒータ部10および接触検知部20が湾曲するよう構成されている。また、上記第1、第2実施形態のヒータ装置1は、発光色が青色の通電状態表示灯31a、31bを有しているが、本実施形態のヒータ装置1は、暖色系の発光色の通電状態表示灯31a、31bを有している。具体的には、通電状態表示灯31a、31bの発光色は赤色、橙色および黄色のいずれかとなっている。
【0054】
通電状態表示灯31a、31bは、ヒータ部10の接触検知領域STを表すように配置されている。具体的には、通電状態表示灯31a、31bは、接触検知領域STを両側から挟むように配置されている。
【0055】
このように、ヒータ部10および接触検知部20が湾曲するよう構成することで、ヒータ装置1の取り付け部分の形状が平面でなくてもヒータ装置1をヒータ装置1の取り付け部分に密着させるように取り付けることが可能である。
【0056】
なお、通電状態表示灯31a、31bが配置されている領域は、ヒータ部10および接触検知部20が湾曲しないよう不図示の支持部材が設けられている。
【0057】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0058】
本実施形態では、ヒータ部10および接触検知部20が湾曲するよう構成されている。しかし、ヒータ部10および接触検知部20が屈曲するよう構成してもよい。
【0059】
(第4実施形態)
第4実施形態に係るヒータ装置について図8図9図10図11図12図13を参照して説明する。上記第1実施形態のヒータ装置1は、接触検知部20の接触検知領域STがヒータ部10のほぼ全体にわたって設けられているが、本実施形態のヒータ装置1は、図8に示すように、接触検知部20の接触検知領域STがヒータ部10の一部を覆うように設けられている。具体的には、図9に示すように、ヒータ部10のうち、乗員の手の届き易い領域、すなわち、乗員側に位置する第1領域に、接触検知領域STが設けられる。そして、乗員の手の届き難い領域、すなわち、領域STより車両前方側に位置する第2領域には、接触検知領域STは設けられていない。
【0060】
次に、図10図11を参照して、切替操作のための接触が接触検知部20により検出されたときの制御部43によるヒータ出力および通電状態表示灯30の制御について説明する。この切替操作は、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作である。
【0061】
ここでは、発熱部13への通電が実施されてヒータ出力がオンとなっており、通電状態表示灯30は点灯しているものとする。この状態で、図11に示すように、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検出されると、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると判定される。そして、制御部43は、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。具体的には、ヒータ出力をオフにするよう発熱部13への通電を停止し、通電状態表示灯30を消灯させる。
【0062】
再度、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検出されると、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると判定される。そして、制御部43は、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。具体的には、ヒータ出力をオンにするよう発熱部13への通電を再開し、通電状態表示灯30を点灯させる。
【0063】
このように、接触検知部20により物体の接触が検出される毎に、制御部43は、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替え、さらに、発熱部13への通電状態に合わせて通電状態表示灯30の点灯および消灯を切り替える。
【0064】
次に、図12図13を参照して、接触検知部20によりヒータ部10に対する物体の接触が検出されたときのヒータECU40の制御部43によるヒータ出力および通電状態表示灯30の制御について説明する。
【0065】
ここでは、発熱部13への通電を実施し、ヒータ出力がオンとなっており、通電状態表示灯30は点灯しているものとする。この状態で、図13に示すように、乗員の体が接触検知領域STに接触して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検出されると、図12に示すように、制御部43は、ヒータ出力をオフするよう発熱部13への通電を停止し、通電状態表示灯30を消灯させる。
【0066】
次に、図13に示すように、乗員の体が接触検知部20に継続的に接触して、接触検知部20により物体の接触が検知され、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が物体の継続的な接触であると判定されると、制御部43は、ヒータ出力をオフにするよう発熱部13への通電を停止し、通電状態表示灯30を点滅させる。
【0067】
このように、接触検知部20により接触検知領域への物体の継続的な接触が検知された場合、制御部43は、ヒータ出力をオフにするよう発熱部13への通電を強制的に遮断するとともに、異常を表すよう通電状態表示灯30を点滅させる。
【0068】
なお、図11には示してないが、接触検知部20により接触検知領域への物体の継続的な接触が検知されなくなった後、再度、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検出されたとする。この場合、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると判定され、制御部43は、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。具体的には、発熱部13への通電を再開し、通電状態表示灯30を点灯させる。
【0069】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0070】
また、上記したように、接触検知部20の接触検知領域STが、乗員の手の届き易い領域に設けられているので、乗員は容易にヒータ出力をオンオフすることができる。また、接触検知部20の接触検知領域STが、乗員の手の届き難い領域には設けられていないので、ヒータ装置1に人体や衣類等が不用意に触れたときにヒータ出力をオンオフさせないようにすることができる。
【0071】
(第5実施形態)
第5実施形態のヒータ装置1について説明する。本実施形態のヒータ装置1の構成は、上記第4実施形態のヒータ装置と同じである。また、上記第4実施形態のヒータ装置1は、ヒータECU40が接触検知部20に対する物体の接触に応じて発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。本実施形態のヒータ装置1は、ヒータECU40が接触検知部20に対する物体の接触に応じて発熱部13への通電開始および通電停止を切り替えるだけでなく、さらに、ヒータ出力を低レベル、中レベル、高レベルの3段階で切り替える点が、第1実施形態と異なる。
【0072】
次に、図14を参照して、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触が接触検知部20により検出されたときの、制御部43によるヒータ出力および通電状態表示灯30の制御について説明する。
【0073】
ここでは、発熱部13への通電が停止してヒータ出力がオフとなっており、通電状態表示灯30は消灯しているものとする。この状態で、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検知される。すると、判定部42によりヒータ部10に対する物体の接触が発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると判定される。そして、制御部43は、ヒータ出力が低レベルとなるよう、発熱部13への通電を開始し、通電状態表示灯30を低輝度レベルで点灯させる。なお、図中では、低レベルをLと記す。
【0074】
次に、再度、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検知される。すると、ヒータ部10に対する物体の接触が、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると、判定部42により判定される。そして、制御部43は、ヒータ出力が中レベルとなるよう、発熱部13への通電を開始し、通電状態表示灯30を中輝度レベルで点灯させる。なお、中輝度レベルは低輝度レベルよりも高輝度となっている。図中では、中レベルをMと記す。
【0075】
次に、再度、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検知される。すると、ヒータ部10に対する物体の接触が、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると、判定部42により判定される。そして、制御部43は、ヒータ出力が高レベルとなるよう、発熱部13への通電を開始し、通電状態表示灯30を高輝度レベルで点灯させる。なお、高輝度レベルは中輝度レベルよりも輝度が高くなっている。図中では、高レベルをHと記す。
【0076】
次に、再度、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検知される。すると、ヒータ部10に対する物体の接触が、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると、判定部42により判定される。そして、制御部43は、ヒータ出力をオフにするよう、発熱部13への通電を停止し、通電状態表示灯30を消灯させる。
【0077】
上記したように、ヒータ装置1は、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検知される毎に、出力レベルがオフ、低レベル、中レベル、高レベル、オフをこの順に繰り返すよう切り替わる。また、出力レベルに合わせて、通電状態表示灯30が消灯、低輝度レベル、中輝度レベル、高輝度レベル、消灯をこの順に繰り返すよう切り替わる。
【0078】
次に、図15を参照して、ヒータ部10に対する物体の接触が接触検知部20により検出されたときの、制御部43によるヒータ出力および通電状態表示灯30の制御について説明する。
【0079】
ここでは、発熱部13への通電が停止してヒータ出力がオフとなっており、通電状態表示灯30は消灯しているものとする。この状態で、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検知される。すると、ヒータ部10に対する物体の接触が、発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える切替操作のための接触であると、判定部42により判定される。そして、制御部43は、ヒータ出力が低レベルとなるよう、発熱部13への通電を開始し、通電状態表示灯30を低輝度レベルで点灯させる。図中では、低レベルをLと記す。
【0080】
このように、乗員が接触検知部20をタッチ操作して、接触検知部20により物体の所定期間未満の接触が検知される毎に、出力レベルが低レベル、中レベル、高レベル、オフの順で切り替わる。また、出力レベルに合わせて、通電状態表示灯30が低輝度レベル、中輝度レベル、高輝度レベル、消灯となるよう切り替わる。
【0081】
ここで、例えば、乗員の体が無意識的に接触検知領域STに接触して接触検知部20により物体の所定期間以上の接触が検知されたとする。すると、ヒータ部10に対する物体の接触が、物体の継続的な接触であると、判定部42により判定される。そして制御部43は、ヒータ出力を徐々に大きくしてヒータ出力を100%にするとともに、通電状態表示灯30の輝度を徐々に高くして通電状態表示灯30の輝度を100%にする。
【0082】
このように、ヒータ出力を徐々に大きくしてヒータ出力を100%にすることで、ヒータ部10に対する物体の継続的な接触があることを熱的に乗員に知らせることができる。また、通電状態表示灯30の輝度を徐々に高くすることで、ヒータ部10に対する物体の継続的な接触があることを視覚的に乗員に知らせることができる。
【0083】
次に、制御部43は、ヒータ出力を100%にしてから所定期間Hが経過すると、ヒータ出力を強制的に遮断するとともに、異常を表すよう通電状態表示灯30を点滅させる。
【0084】
このように、ヒータ出力を強制的に遮断することで、乗員に熱的不快感を与えないようにすることができる。また、異常を表すよう通電状態表示灯30を点滅させることで、ヒータ出力を強制的に遮断したことを乗員に知らせることができる。
【0085】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0086】
(第6実施形態)
第6実施形態のヒータ装置1について図16を参照して説明する。上記各実施形態の接触検知部20は、同じ大きさのスイッチを一定間隔毎に配置するよう構成されている。これに対し、本実施形態の接触検知部20は、異なる大きさのスイッチが異なる間隔毎に配置するよう構成されている。
【0087】
具体的には、接触検知部20は、図16に示すように、隣り合うスペーサ23の間隔がtとなっている密の領域と隣り合うスペーサ23の間隔がtとなっている粗の領域に、各スイッチが配置されている。粗の領域に配置されているスイッチは、密の領域に配置されているスイッチよりも大きなスイッチが配置されている。間隔tは間隔tよりも短い。
【0088】
指先で操作される部位には、比較的小さなスイッチを短い間隔で配置することで、指先による操作を精度良く検出することが可能である。
【0089】
また、手のひらや膝で操作される部位には、比較的大きなスイッチを配置することで、物体の接触操作を確実に検知することが可能である。
【0090】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0091】
(第7実施形態)
第7実施形態のヒータ装置1について図17を参照して説明する。上記各実施形態では、ヒータ装置1が、車両に設けられたステアリングコラム62の下側に、運転席の乗員61に対向するように、設置される。しかし、ヒータ装置1を配置する位置はこのような位置に限定されるものではない。
【0092】
例えば、図17の(a)に示すように、助手席(図中では、P席と記す)の乗員の足の上方、左側方および右側方に位置する車室内の壁面の少なくとも1箇所にヒータ装置1を配置することもできる。
【0093】
また、図17の(b)に示すように、運転席(図中では、D席と記す)の乗員の足の上方、左側方および右側方に位置する車室内の壁面の少なくとも1箇所にヒータ装置1を配置することもできる。
【0094】
また、図17の(c)に示すように、運転席用の乗降ドアおよび助手席用の乗降ドアのドアトリムの少なくとも一方にヒータ装置1を配置することもできる。
【0095】
また、図17の(d)に示すように、左側後席の乗員へ向けて輻射熱を放射するよう助手席の乗員が着座するシートの背面にヒータ装置1を配置することもできる。また、図17の(e)に示すように、右側後席の乗員へ向けて輻射熱を放射するよう運転席の乗員が着座するシートの背面にヒータ装置1を配置することもできる。
【0096】
また、図17の(f)に示すように、左側後席用の乗降ドアおよび右側後席用の乗降ドアのドアトリムの少なくとも一方にヒータ装置1を配置することもできる。
【0097】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0098】
(第8実施形態)
第8実施形態に係るヒータ装置を図18に示す。上記第1実施形態のヒータ装置1は、接触検知を行うと共にスイッチとして機能する接触検知領域STと、スイッチとして機能せず接触検知として機能する領域Sを有している。
【0099】
本実施形態における接触検知領域STは、上記各実施形態における接触検知領域STと同じである。
【0100】
しかし、スイッチとして機能せず接触検知として機能する領域Sに物体が接触した場合、制御部43は、この領域Sへの物体の接触期間と関係なく、発熱部への通電を停止する。すなわち、乗員が領域Sに対するタッチ操作を実施しても、制御部43はヒータ出力のオンおよびオフの切替を実施することなく、発熱部への通電を停止する。
【0101】
このように、接触検知領域を、接触検知を行うと共にスイッチとして機能する接触検知領域STと、スイッチとして機能せず接触検知として機能する領域Sに分けるように設けることができる。
【0102】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0103】
(他の実施形態)
(1)上記実施形態において、ヒータECU40は、接触検知部20により検知された物体の接触に基づいて発熱部13への通電開始および通電停止を切り替える。しかし、例えば、車両用空調装置のエアコンECUとヒータECU40を接続するよう構成してもよい。この場合、ヒータECU40は、エアコンECUに接続されたエアコンパネルに対する操作信号をエアコンECUから取得し、この操作信号に応じて発熱部13への通電開始および通電停止を切り替えるようにしてもよい。
【0104】
(2)上記各実施形態では、ヒータ装置1が通電状態表示灯30等を備える。しかし、例えば、車両のメータや車両のインストルメントパネル等に通電状態表示灯30が配置されてもよい。車両のメータや車両のインストルメントパネル等に通電状態表示灯30を配置することで、乗員は車両前方から視線を大きく逸らすことなく、ヒータ装置1の作動状態を確認することが可能である。
【0105】
(3)上記各実施形態では、LEDを用いて作動表示灯30、31a、31bを構成したが、例えば、特許第4990952号に記載されたような導光板を用いて作動表示灯30、31a、31bを構成してもよい。このように導光板を用いて作動表示灯30、31a、31bを構成することで、照明としての機能を果たすことも可能である。
【0106】
(4)上記各実施形態の車両は、車両が左側通行するような交通規制を有する地域で走行する車両にヒータ装置1を搭載する例を示した。しかし、車両が右側通行するような交通規制を有する地域で走行する車両では、左右を反対とする。
【0107】
(5)上記各実施形態では、接点21を有するスイッチが多数配置されることで接触検知部20を構成したが、このような接点式以外の方式で物体の接触を検知することができる。例えば、静電容量式のセンサをヒータ部10に積層するように配置して物体の接触または近接を検出するよう構成することができる。また、光学式センサあるいはソナー式センサをヒータ装置1の枠に配置して物体の接触または近接を検出するよう構成することもできる。
【0108】
(6)上記第5、第6実施形態では、ヒータ出力を低レベル、中レベル、高レベルの3段階で切り替えるよう構成した。しかし、ヒータ出力を高レベルの2段階で切り替えるよう構成することもできる。また、ヒータ出力を4段階以上で切り替えるよう構成することもできる。
【0109】
(7)上記第2、第3実施形態では、ヒータ部10の接触検知領域STを表すように通電状態表示灯31a、31bが配置される。しかし、ヒータ部10の外形を表すよう通電状態表示灯31a、31bが配置されてもよい。
【0110】
(8)上記各実施形態では、ヒータ装置1を、道路走行車両に搭載する例を示した。しかし、ヒータ装置の適用対象は道路走行車両に限定されるものではない。例えば、船舶、航空機等の移動体の室内、土地に固定された建物の室内等にヒータ装置を設置することもできる。
【0111】
なお、本開示は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】