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再表2017-42897鉱山機械のロギングシステム、車載端末装置、及び鉱山機械のロギング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年3月16日
【発行日】2017年12月7日
(54)【発明の名称】鉱山機械のロギングシステム、車載端末装置、及び鉱山機械のロギング方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20120101AFI20171110BHJP
【FI】
   G06Q50/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
【出願番号】特願2017-538766(P2017-538766)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年9月8日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川股 幸博
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼田 朋之
(72)【発明者】
【氏名】加藤 学
(72)【発明者】
【氏名】森實 裕人
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
車載端末装置(200)は、ログデータを一時的に記憶する揮発性記憶部(265)と、揮発性記憶部(265)に一時的に記憶されたログデータから抽出された直前ログデータを、データ消去の指示を受け付けるまで記憶し続ける不揮発性記憶部(267)と、目標軌道を示す地図データを記憶する地図データ記憶部(263)と、地図データ及び自機位置情報に基づいて、目標軌道からの自機位置の位置ずれ量を算出する誤差算出部(262)と、算出した位置ずれ量が許容ずれ量以上となった場合に自機が目標軌道から逸脱したと判定する逸脱判定部(264)と、逸脱判定部(264)が逸脱したと判定すると、揮発性記憶部265に記憶されたログデータのうち、逸脱した時点よりも前から逸脱した時点までに記憶されたログデータを抽出し、不揮発性記憶部(267)に退避記憶させると共に、逸脱した時点よりも後に出力されるログデータを不揮発性記憶部(267)に記憶させるデータ記憶先管理部(266)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標軌道に沿って走行する鉱山機械のロギングシステムであって、
自機位置を測位して自機位置情報を出力する位置算出装置と、
前記鉱山機械の走行状態を示すログデータを記憶する車載端末装置と、を備え、
前記車載端末装置は、
前記ログデータが生成されると、随時そのログデータを一時的に記憶する揮発性記憶部と、
前記揮発性記憶部に一時的に記憶されたログデータから抽出された直前ログデータを、データ消去の指示を受け付けるまで記憶し続ける不揮発性記憶部と、
前記目標軌道を示す地図データを記憶する地図データ記憶部と、
前記地図データ及び前記自機位置情報に基づいて、前記目標軌道に対する自機の位置ずれ量を算出する誤差算出部と、
前記算出した位置ずれ量が、前記目標軌道上を走行していると見做すための許容ずれ量以上となった場合に、自機が前記目標軌道から逸脱したと判定する逸脱判定部と、
前記逸脱判定部が逸脱したと判定すると、前記揮発性記憶部に一時的に記憶された前記ログデータのうち、前記逸脱した時点よりも前から逸脱した時点までに記憶された直前ログデータを抽出して前記不揮発性記憶部に退避記憶させると共に、前記逸脱した時点よりも後に出力されるログデータを前記不揮発性記憶部に記憶させるデータ記憶先管理部と、を備える、
ことを特徴とする鉱山機械のロギングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の鉱山機械のロギングシステムであって、
前記鉱山機械は、自機の周囲を撮影して映像データを出力する撮像装置を更に備え、
前記ログデータは、前記映像データを含む、
ことを特徴とする鉱山機械のロギングシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の鉱山機械のロギングシステムであって、
前記鉱山機械は、走行中の車体状態を示す車体制御データを取得する車体制御データ取得部を更に備え、
前記揮発性記憶部及び前記不揮発性記憶部は、前記ログデータとして前記映像データと前記車体制御データとを同期して記憶する、
ことを特徴とする鉱山機械のロギングシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の鉱山機械のロギングシステムにおいて、
同一の目標軌道を走行する複数の鉱山機械のそれぞれが、無線通信回線を介してログデータの収集管理を行うログ管理サーバに接続され、
各鉱山機械に備えられた前記車載端末装置は、前記ログ管理サーバに対して前記逸脱判定部が逸脱したと判定したことを示す逸脱情報及び前記逸脱した時点における自機位置情報を送信すると共に、前記ログ管理サーバから、自機のログデータの記憶先を前記揮発性記憶部から前記不揮発性記憶部に切り替える退避記憶指令情報を受信する端末通信部を更に備え、
前記ログ管理サーバは、各鉱山機械から前記自機位置情報及び前記逸脱情報を受信すると共に、前記逸脱情報を送信した鉱山機械の後方を走行する後方鉱山機械に対して前記退避記憶指令情報を送信するサーバ通信部と、
前記逸脱した時点における自機位置情報を基に逸脱地点を特定し、各鉱山機械から受信した自機位置情報を基に、前記逸脱地点から所定距離手前の地点に次に到達する前記後方鉱山機械を特定し、当該後方鉱山機械に対する前記退避記憶指令情報を生成するログ退避記憶指令部と、を備える、
ことを特徴とする鉱山機械のロギングシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の鉱山機械のロギングシステムにおいて、
前記ログ管理サーバは、前記許容ずれ量を設定する許容ずれ量設定部を更に備える、
ことを特徴とする鉱山機械のロギングシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の鉱山機械のロギングシステムにおいて、
前記鉱山機械は、他の鉱山機械との相対距離を測定する相対距離測定装置を更に備え、
前記車載端末装置は、前記相対距離が予め定められた距離閾値以下になったかを判定する相対距離判定部を更に備え、
前記相対距離判定部が、前記相対距離が予め定められた距離閾値以下になったと判定すると、前記データ記憶先管理部は、前記揮発性記憶部に一時的に記憶された前記ログデータのうち、前記相対距離が前記距離閾値以下となった時点よりも前から前記距離閾値以下となった時点までに一時的に記憶された直前ログデータを抽出して前記不揮発性記憶部に退避記憶させると共に、前記距離閾値以下となった時点よりも後に出力されるログデータを前記不揮発性記憶部に記憶させる、
ことを特徴とする鉱山機械のロギングシステム。
【請求項7】
目標軌道に沿って走行する鉱山機械に搭載され、前記鉱山機械の走行状態を示すログデータを記憶する車載端末装置であって、
前記車載端末装置は、
前記ログデータが生成されると、随時そのログデータを一時的に記憶する揮発性記憶部と、
前記揮発性記憶部に一時的に記憶されたログデータから抽出された直前ログデータを、データ消去の指示を受け付けるまで記憶し続ける不揮発性記憶部と、
前記目標軌道を示す地図データを記憶する地図データ記憶部と、
前記地図データ及び自機位置を測位して得られた自機位置情報に基づいて、前記目標軌道に対する自機の位置ずれ量を算出する誤差算出部と、
前記算出した位置ずれ量が、前記目標軌道上を通過していると見做すための許容ずれ量以上となった場合に、自機が前記目標軌道から逸脱したと判定する逸脱判定部と、
前記逸脱判定部が逸脱したと判定すると、前記揮発性記憶部に一時的に記憶された前記ログデータのうち、前記逸脱した時点よりも前から逸脱した時点までに記憶された直前ログデータを抽出して前記不揮発性記憶部に退避記憶させると共に、前記逸脱した時点よりも後に出力されるログデータを前記不揮発性記憶部に記憶させるデータ記憶先管理部と、
を備えることを特徴とする車載端末装置。
【請求項8】
鉱山機械の走行状態を示すログデータを、前記鉱山機械に備えられた揮発性記憶装置及び不揮発性記憶装置を用いて記憶する鉱山機械のロギング方法であって、
自機の周囲を撮像装置により撮像して生成した映像データ及び前記鉱山機械の走行中の車体状態を示す車体制御データを同期させたログデータを一時的に前記揮発性記憶装置に記憶するステップと、
自機位置を測位して得られた自機位置情報、及び自機に対して予め設定された目標軌道を示す地図データに基づいて、前記目標軌道に対する自機の位置ずれ量を算出するステップと、
前記算出した位置ずれ量が、前記目標軌道上を走行していると見做すための許容ずれ量以上となった場合に、自機が前記目標軌道から逸脱したと判定するステップと、
前記逸脱したと判定されると、前記揮発性記憶装置に一時的に記憶された前記ログデータのうち、前記逸脱した時点よりも前から逸脱した時点までに記憶された直前ログデータを抽出し、前記不揮発性記憶装置に退避記憶させると共に、前記逸脱した時点よりも後に出力されるログデータを前記不揮発性記憶装置に記憶させるステップと、
を含むことを特徴とする鉱山機械のロギング方法。
【請求項9】
請求項8記載の鉱山機械のロギング方法であって、
同一の目標軌道を前方鉱山機械及びその後方を走行する後方鉱山機械が走行し、各鉱山機械が無線通信回線を介してログデータの収集管理を行うログ管理サーバに接続され、
前記各鉱山機械が、前記目標軌道に沿って走行中に自機位置情報を前記ログ管理サーバに送信するステップと、
前記前方鉱山機械が、前記目標軌道から逸脱したと判定したことを示す逸脱情報、及び前記逸脱した時点における自機位置情報を前記ログ管理サーバに送信するステップと、
前記ログ管理サーバが、前記逸脱情報及び前記自機位置情報を受信するステップと、
前記ログ管理サーバが、受信した前記逸脱した時点における自機位置情報を基に逸脱地点を特定し、各鉱山機械から受信する各鉱山機械の自機位置情報を基に、前記逸脱地点から所定距離手前の地点に次に到達する前記後方鉱山機械を特定し、当該後方鉱山機械に対して、前記ログデータの記憶先を前記揮発性記憶装置から前記不揮発性記憶装置に切り替えさせる退避記憶指令情報を生成し、前記後方鉱山機械に対して前記退避記憶指令情報を送信するステップと、
前記後方鉱山機械が前記退避記憶指令情報を受信するステップと、
前記後方鉱山機械が、自機のログデータの記憶先を前記揮発性記憶装置から前記不揮発性記憶装置に切り替えるステップと、
を含むことを特徴とする鉱山機械のロギング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉱山機械のロギング技術に関する。
【背景技術】
【0002】
鉱山現場では、土砂や鉱物の積込を行う積込場と、それらを積み下ろす放土場、鉱物を選鉱する選鉱場、鉱山ダンプを駐車する駐機場があり、それらを鉱山用のダンプトラックが走行する搬送路で繋いでいる。鉱山現場では複数のダンプトラックが土砂や鉱物の運搬作業を行っており、積込場、放土場、選鉱場といった目的地を行き来する。
【0003】
搬送路では前方を走行するダンプトラックに追突しないように走行したり、ダンプトラック同士がすれ違ったりしながら走行する。このダンプトラックの安全管理のために、ダンプトラックのログデータを記憶する技術がある。
【0004】
例えば特許文献1には、鉱山機械に対して事故発生前後の映像と車体制御データとをロギングするシステムが示されている。ここでは建設機械に装着したカメラを用いて障害物を検知し、その検知結果と電子地図とを比較して、その比較結果から映像と車体制御データとをロギングする例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8473143号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鉱山内を予め定めた目標軌道に沿って自律走行する鉱山機械の安全走行のためには、走行速度や他の鉱山機械の存在の有無に関らず、目標軌道から逸脱した際のログデータを収集したいという要望がある。
【0007】
しかし、上記特許文献1のロギングシステムの場合、カメラなどの障害物センサによる衝突検知範囲に衝突の可能性のある対象がいない場合はログデータを取得することができないので、鉱山機械が自律走行中に単独で目標軌道を外れた場合のログデータを記憶することができず、上記要望に応えられないという課題が残る。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、鉱山機械が目標軌道からずれた原因を解析するためのログデータの収集を行うための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明は、目標軌道に沿って走行する鉱山機械のロギングシステムであって、自機位置を測位して自機位置情報を出力する位置算出装置と、前記鉱山機械の走行状態を示すログデータを記憶する車載端末装置と、を備え、前記車載端末装置は、前記ログデータが生成されると、随時そのログデータを一時的に記憶する揮発性記憶部と、前記揮発性記憶部に一時的に記憶されたログデータから抽出された直前ログデータを、データ消去の指示を受け付けるまで記憶し続ける不揮発性記憶部と、前記目標軌道を示す地図データを記憶する地図データ記憶部と、前記地図データ及び前記自機位置情報に基づいて、前記目標軌道に対する自機の位置ずれ量を算出する誤差算出部と、前記算出した位置ずれ量が、前記目標軌道上を走行していると見做すための許容ずれ量以上となった場合に、自機が前記目標軌道から逸脱したと判定する逸脱判定部と、前記逸脱判定部が逸脱したと判定すると、前記揮発性記憶部に一時的に記憶された前記ログデータのうち、前記逸脱した時点よりも前から逸脱した時点までに記憶された直前ログデータを抽出し、前記不揮発性記憶部に退避記憶させると共に、前記逸脱した時点よりも後に出力されるログデータを前記不揮発性記憶部に記憶させるデータ記憶先管理部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、鉱山機械が目標軌道からずれた原因を解析するためのログデータの収集を行うための技術を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】自律走行システムの概要を示す図
図2】管制サーバ及びダンプトラックのハードウェア構成図であって、(a)は管制サーバ、(b)はダンプトラックを示す。
図3】ダンプトラックの外観を示す図
図4】第一実施形態に係る管制サーバ及び車載端末装置の機能構成を示すブロック図
図5】ロギング処理の流れを示すシーケンス図
図6】管制サーバの初期設定画面例を示す図
図7】目標軌道からの位置ずれ量の算出処理を示す図
図8】第二実施形態に係る管制サーバ及び車載端末装置の機能構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の実施の形態においては、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明する。以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、領域等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。なお、以下の実施の形態において、その構成要素(処理ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須ではない。
【0013】
また、以下の実施の形態における各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路その他のハードウェアとして実現しても良い。また、後述する各構成、機能、処理部、処理手段等は、コンピュータ上で実行されるプログラムとして実現しても良い。すなわち、ソフトウェアとして実現しても良い。各構成、機能、処理部、処理手段等を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク等の記憶部、DVD等の記憶媒体に格納することができる。
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0015】
<第一実施形態>
本実施形態は、鉱山機械としての運搬車両(以下「ダンプトラック」という)の自律走行システムに本発明に係る鉱山機械向けロギングシステムを適用した例について説明する。ダンプトラックの自律走行を管制する管制サーバが本実施形態に係るログ管理サーバとしての機能を実行し、ダンプトラックに搭載し、自律走行機能を実行する車載端末装置がロギング処理を実行する端末装置としての機能を実現する。まず、図1を参照して本発明に係る鉱山機械のロギングシステムを適用した自律走行システムの概要について説明する。図1は、自律走行システムの概要を示す図である。
【0016】
図1に示す自律走行システム1は、鉱山などの採石場で、掘削及び積込作業を行うショベル10から積み込まれた土砂や鉱石等の積荷を搬送するための複数のダンプトラック20と、採石場の近傍若しくは遠隔の管制センタ30に設置された管制サーバ31とを、無線通信回線40を介して互いに通信接続して構成される。
【0017】
各ダンプトラック20は、ショベル10が稼働する積込場や放土場を連結する搬送路60上の目標軌道に沿って走行し、積荷を搬送する。
【0018】
各ダンプトラック20はGPS(Global Positioning System)衛星50から測位電波を受信して自車位置を算出する位置算出装置220(図2参照)を備える。位置算出装置220はGPSアンテナ221(図3参照)に接続される。位置算出装置220はGPSに限らず、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)や、地上に設置された基地局からの電波を用いて位置を特定するシステムによるものであってもよい。その場合、ダンプトラック20は、GPSアンテナ221に代わり、そのシステム用のアンテナやジャイロセンサや車輪の回転数を検知するセンサを備える。
【0019】
更にダンプトラック20は、管制サーバ31からの指示に従って自律走行をするため車載端末装置200を搭載する。本実施形態における車載端末装置200は、自律走行機能だけではなく、ダンプトラック20が目標軌道からずれた場合に、その前後の周囲監視映像データや車体制御データを含むログデータの記憶機能も有する。
【0020】
管制サーバ31は、同一軌道上を走行する前方車両が目標軌道から逸脱した場合に、その逸脱地点を次に通過する後続車両を特定し、後続車両に対して逸脱地点の前後でログデータを一時記憶(揮発性記憶)から不揮発性記憶に切り替えるための退避記憶指令情報を生成し、後続車両に送信する。
【0021】
次に図2及び図3を参照して、図1の管制サーバ31及びダンプトラック20のハードウェア構成について説明する。図2は、管制サーバ31及びダンプトラック20のハードウェア構成図であって、(a)は管制サーバ、(b)はダンプトラックを示す。図3は、ダンプトラック20の外観を示す図である。
【0022】
図2(a)に示すように、管制サーバ31は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、I/F305、バス308を含む。そして、CPU301、RAM302、ROM303、HDD304、及びI/F305がバス308を介して接続されて構成される。I/F305には表示装置306、入力装置307、及び通信装置309が接続される。通信装置309は、無線通信回線40に接続するための無線LANアンテナ222に接続される(図3参照)。
【0023】
更に、管制サーバ31は、表示装置306及び入力装置307を備え、これらがI/F305に接続される。
【0024】
CPU301は演算部であり、管制サーバ31全体の動作を制御する。
【0025】
RAM302は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU301が情報を処理する際の作業領域として用いられる。
【0026】
ROM303は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、自律走行制御プログラムやログ管理プログラムが格納されている。
【0027】
HDD304は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。
【0028】
表示装置306は、管制センタ30のオペレータがダンプトラック20の走行状況の視認するためのユーザインターフェースであり、例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成される。
【0029】
入力装置307は、オペレータが管制サーバ31に情報入力、例えば管制制御開始、管制制御終了など指示を行うためのユーザインターフェースであり、マウス、キーボードやLCDに積層されたタッチパネル(図示を省略)を用いて構成される。オペレータは、表示装置306に表示されたダンプトラック20の配車状況画面を見ながら、入力装置307を介して鉱山ダンプの配車指示を行う。
【0030】
一方、ダンプトラック20は、図2(b)に示すように車載端末装置200と、走行駆動装置210、位置算出装置220、及び周囲監視カメラ(撮像装置に相当する)230の其々とが、車載ネットワーク(CAN:Control Area Network)250を介して接続される。CAN250は、車体制御データ、位置算出装置220が算出した自車位置情報、及び周囲監視カメラ230の映像データの通信経路である。車載端末装置200は、CPU201、RAM202、ROM203、HDD204、I/F205、及びバス208を含む。そして、CPU201、RAM202、ROM203、HDD204、及びI/F205がバス208を介して接続されて構成される。更に、I/F205には、CAN250、通信装置260が接続される。
【0031】
走行駆動装置210は、ダンプトラック20に対して制動をかける制動装置211、ダンプトラック20の操舵角を変更するための操舵装置212、及びダンプトラック20を加速させるための加速装置213を含む。車載端末装置200から走行駆動装置210に出力される各種制御データを、車体制御データを称する。
【0032】
周囲監視カメラ230は、ダンプトラック20の周囲を撮影して映像データを生成する。
【0033】
車体制御データや映像データは、CAN250を介して車載端末装置200に送信される。CAN250を流れるデータには、その通信プロトコルに従って時刻を含むタグ情報が付加される。このタグ情報の時刻を用いて、車体制御データと映像データとを同期させることができる。
【0034】
次に図4を参照して、管制サーバ31及び車載端末装置200の機能構成について説明する。図4は、第一実施形態に係る管制サーバ31及び車載端末装置200の機能構成を示すブロック図である。
【0035】
車載端末装置200は、要求情報処理部261、自律走行制御部262、地図データ記憶部263、逸脱判定部264、揮発性記憶部265、データ記憶先管理部266、不揮発性記憶部267、車体制御データ取得部268、許容ずれ量記憶部269、及び端末通信部270を含む。揮発性記憶部265はログデータを一時的に記憶するが、記憶容量の残量がなくなると、古い時点に記憶されたログデータから順に上書きする。従って、揮発性記憶部265に記憶されたログデータは、一定時間(記憶残量がある間)は記憶されるが、それを経過すると古いものから順に消去される。揮発性記憶部265はRAM202により構成される。これに対し不揮発性記憶部267は、一度記憶したログデータは、そのデータ消去の指示があるまで記憶され続ける。不揮発性記憶部267は、HDD204により構成される。
【0036】
管制サーバ31は、配車管理部311、走行許可区間管理部312、サーバ通信部313、地図データ記憶部314、車両位置記憶部315、逸脱情報記憶部316、ログ退避記憶指令部317、及び許容ずれ量設定部318を含む。
【0037】
車載端末装置200及び管制サーバ31の各ブロックの機能は、図5乃至図7を参照しながら自律走行システムにおけるロギング処理の流れの中で説明する。図5は、ロギング処理の流れを示すシーケンス図である。図6は管制サーバの初期設定画面例を示す図である。図7は、目標軌道からの位置ずれ量の算出処理を示す図である。
【0038】
図5では、同一目標軌道上を、二台のダンプトラックが走行し、前方車両が目標軌道からの位置ずれを検出すると、管制サーバ31が後続車両に対してログ収集を指示する場合を例に挙げて説明する。
【0039】
はじめに、管制サーバ31及び各車両に搭載された車載端末装置200の初期設定処理を行う(S501)。図6に管制サーバ31の初期設定画面例を示す。初期設定時に、許容ずれ量設定部318は図6の初期設定画面600を表示装置306に表示する。初期設定画面600は、入力された許容値や、ログデータの収集する回数(強制退避記憶回数)を設定するための設定ボタン605と、設定のキャンセルを行うキャンセルボタン610と、車両と目標軌道との許容ずれ量を入力する第1ボックス615と、強制退避記憶回数を入力する第2ボックス620と、を含む。図6の初期設定画面600で入力された目標軌道との許容ずれ量は各ダンプトラック20に送信され、各車載端末装置200の許容ずれ量記憶部269に記憶される。また強制退避記憶回数は、管制サーバ31が一つダンプトラックから逸脱情報を受信したときに、何台の後続車両に退避記憶指令情報を送信するかを決定する際にサーバ通信部313が参照する。
【0040】
本実施形態では、管制サーバ31において許容ずれ量を入力したが、各車載端末装置200に入力装置を備え、この入力装置を用いてオペレータが許容ずれ量の入力設定を行ってもよい。この場合、各車載端末装置200毎に異なる許容ずれ量を設定できる。
【0041】
前方車両の要求情報処理部261は、走行を開始する際に、管制サーバ31に対して目標軌道を要求するための軌道要求情報を送信する(S502)。
【0042】
管制サーバ31の配車管理部311は目標軌道(出発地から目的地に至るまでの走行ルート)を決定しそれを示す軌道応答情報を生成し、前方車両に送信する(S503)。
【0043】
次に前方車両の要求情報処理部261は、目標軌道の内、前方車両のみが走行許可を付与され、他車両は進入を禁止される走行許可区間の設定要求を行うために区間要求情報を生成して、端末通信部270から送信する(S504)。
【0044】
走行許可区間管理部312は、前方車両に対して走行許可区間を設定し、それを示す区間応答情報を生成してサーバ通信部313から送信する(S505)。走行許可区間の終端に近づくと新たな走行許可区間の要求を行うために再度区間要求情報を送信し、区間応答情報を受信する。これにより、自車両のみが走行を許可された区間内を走行し続けることで、他車両との干渉を回避する。
【0045】
前方車両の自律走行制御部262は、軌道応答情報及び区間応答情報を受信すると、地図データ記憶部263の地図データを参照し目標軌道に設定された走行許可区間内で自律走行を開始する(S506)。自律走行制御部262は、目標軌道をトレースして走行するように、操舵角、加減速を制御するための制御データを生成し、CANプロトコルに従って時刻情報をタグとして付加した車体制御データを生成し、CAN250を介して走行駆動装置210に出力する。走行駆動装置210は車体制御データに従って駆動する。これにより、自律走行制御部262の制御に従ってダンプトラック20が走行する。
【0046】
自律走行中は、周囲監視カメラ230で自車両の周囲を撮影し、映像データを生成する。また車体制御データ取得部268は、車体制御データをCAN250、又は自律走行制御部262から取得する。
【0047】
データ記憶先管理部266は、周囲監視カメラ230から映像データを、車体制御データ取得部268から車体制御データを取得し、これらを同期させて揮発性記憶部265に書き込む(S507)。揮発性記憶部265の容量が限界に達すると記憶時刻が古いものから順に上書きされる。そのため、揮発性記憶部265は、目標軌道からの位置ずれ量が許容値を超えた時点から所定時間、例えば数十秒前のログデータは記憶できる容量を備えるものとする。
【0048】
自律走行中は、位置算出装置220が自車位置を算出し、端末通信部270から自車を識別するための車両識別情報を付加して自車位置情報を管制サーバ31にアップリンクする(S508)。管制サーバ31の車両位置記憶部315は、サーバ通信部313が受信した自車位置情報を記憶する。これにより、鉱山内を走行するダンプトラック20の位置を管制サーバ31が管理することができる。自車位置情報のアップリンクは随時行われるが、図5では説明の便宜のため、各車両に対して1回のアップリンクのみを図示して、他回については記載を省略している。
【0049】
後続車両についても、前方車両と同様のステップを経て、自律走行、及びログデータの一時記憶、自車位置情報のアップリンクを行う(S509〜S515)。
【0050】
自律走行制御部262は、ステップS506以降の自律走行中において、目標軌道と自車位置との位置ずれ量を算出し(S516)、これを補正するように走行駆動装置210に対して制御データを送信する。自律走行制御部262は位置ずれ量を算出するので誤差算出部に相当する。
【0051】
自律走行制御部262は、算出した位置ずれ量を逸脱判定部264に出力し、逸脱判定部264が逸脱判定処理を行う(S517)。具体的には、逸脱判定部264は、許容ずれ量記憶部269に記憶された許容ずれ量を読み出し、両者を比較する。位置ずれ量が許容ずれ量以上になると(このときの時刻を「ログ収集開始時点」という)、逸脱判定部264は目標軌道を逸脱したと判定し、データ記憶先管理部266に逸脱判定結果を出力する。
【0052】
データ記憶先管理部266は、目標軌道を逸脱したという判定を受けて、ログ収集開始時点を基準としそれよりも所定時間前までに揮発性記憶部265に記憶されたログデータ(直前ログデータ)を抽出し、不揮発性記憶部267に退避記憶する(S518)。データ記憶先を切り替えることにより、以後のログデータは、ログ収集終了条件が成立するまで不揮発性記憶部267に記憶される。「ログ収集終了条件」は、ログデータを不揮発性記憶部267に記憶し始めてからの経過時間が所定時間を超えることや、位置ずれ量が許容ずれ量未満になった(目標軌道にダンプトラック20が復帰した)こととしてもよい。
【0053】
また、逸脱判定部264は、ステップS517において逸脱したと判定すると、管制サーバ31に自車位置情報及び自車識別情報とともに逸脱したことを示す逸脱情報を送信する(S519)。
【0054】
管制サーバ31は、サーバ通信部313が受信した逸脱情報を、逸脱情報記憶部316に記憶する(S520)。ログ退避記憶指令部317は、逸脱情報と共に受信した前方車両の自機位置情報を基に逸脱地点を特定する。そして車両位置記憶部315に記憶された各車両の自車位置情報を基に、逸脱地点から所定距離(図7の半径rに相当する)手前の地点に次に到達する後続車両を特定し、その後続車両向けの退避記憶指令情報を生成し(S521)、送信する(S522)。ここでいう退避記憶指令とは、自機のログデータの記憶先を揮発性記憶部から不揮発性記憶部に切り替えさせる指令である。
【0055】
後続車両の車載端末装置200の端末通信部270は退避記憶指令情報を受信すると、データ記憶先管理部266に出力する。データ記憶先管理部266は、退避記憶指令情報に従って、ログデータの記憶先を揮発性記憶部265から不揮発性記憶部267に切り替える。そして以後のログデータはログ収集終了条件が成立するまで不揮発性記憶部267に書き込む(S523)。
【0056】
管制サーバ31は、図6の初期設定画面で設定した強制退避記憶回数に到達するまで、逸脱地点を通過するダンプトラックに対して退避記憶指令情報を送信する(S524)。この場合、強制退避記憶回数内において、前方車両とは異なる車両のみが逸脱地点を通過するときは、それら異なる車両のみが退避記憶指令情報に基づくログデータの収集処理を実行する。また、強制退避記憶回数内において、再度前方車両が逸脱地点を通過する際には、前方車両が二度目のログ収集処理を実行してもよい。
【0057】
その後各運搬車両が記録したログデータを管制サーバ31に集め、目標軌道からの逸脱原因の解析を行う(S525)。他車両においても位置ずれが検出される(目標軌道からの逸脱がある)ときには、位置ずれの発生原因が自車両ではなく環境依存である可能性が高いと推定できる。一方、自車両が二度目に収集したログデータにも異常があり、他車両には異常がなければ、自車両に起因する可能性が高いと推定できる。ログデータの集積・解析は、各ダンプトラックの作業終了後でもよいし、自律走行中でもよい。
【0058】
図5に示すロギング処理は、管制センタ30においてオペレータが入力装置307から終了命令を入力してもよいし、鉱山ダンプ100が目的地に到達したことによる終了判定であってもよい。
【0059】
誤差算出部としての自律走行制御部262は、図7に示すように、自車位置710から目標軌道700へ垂線を下し、この距離を自車位置と目標軌道との位置ずれ量720として算出する。
【0060】
また、ログ退避記憶指令部317は、逸脱地点から半径rの境界線上を後続車両に対して退避記憶させる地点とする。図7では、逸脱地点を中心とする円形の線を用いて退避記憶させる地点を定義したが、形状はこれに限定されない。また、退避記憶させる地点は、目標軌道上に設定してもよい。この場合、後続車両が目標軌道からずれていても半径r上であれば退避記憶をさせることができる。
【0061】
本実施形態によれば、自車位置と与えられた目標軌道とのずれ量が大きいために衝突の可能性の発生する場合に、他の鉱山機械の有無や自車両の走行速度に関係なく逸脱前後の映像データや車体制御データなどのログデータを取得することができる。
【0062】
<第二実施形態>
図8を参照して第二実施形態について説明する。第二実施形態は、他の鉱山機械との相対距離をトリガとして、衝突・干渉前からログデータの退避記憶する実施形態である。以下、図8を参照して第二実施形態について説明する。図8は、第二実施形態に係る管制サーバ及び車載端末装置の機能構成を示すブロック図である。第一実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、重複説明を省略する。なお、以下の説明では他の鉱山機械との相対距離を検出する例について説明するが、相対距離の測定対象は他の鉱山車両に限らず障害物でもよい。
【0063】
図8に示すように、第二実施形態では、ダンプトラック20に他の鉱山機械との相対距離を測定する相対距離測定装置(ミリ波レーダ等)800を備える。また車載端末装置200に、相対距離が予め定められた距離閾値以下になったかを判断する相対距離判定部804と、異常接近の有無を判定するための距離閾値(以下「許容距離」という)を記憶する許容距離記憶部802と、を含む。
【0064】
一方、管制サーバ31は、異常接近情報記憶部806を備える。
【0065】
ダンプトラック20は自律走行中、相対距離測定装置800により他の車両との相対距離を測定し、相対距離情報を相対距離判定部804に出力する。相対距離判定部804は、許容距離記憶部802に記憶された許容距離と比較し、相対距離が許容距離以下になったと判定すると、その判定結果を示す異常接近判定結果をデータ記憶先管理部266に出力する。データ記憶先管理部266は、揮発性記憶部265に記憶されたログデータのうち、相対距離が予め定められた距離閾値以下となった時点よりも前から距離閾値以下となった時点までに記憶された直前ログデータを抽出し、不揮発性記憶部267に退避記憶させると共に、距離閾値以下となった時点よりも後に出力されるログデータを不揮発性記憶部267に記憶させる。
【0066】
また相対距離判定部804は、異常接近情報を端末通信部270から管制サーバ31に送信する。管制サーバ31は、受信した異常接近情報(異常接近したときの自車両位置情報に関連付けられているものとする)を異常接近情報記憶部806に記憶する。ログ退避記憶指令部317は、異常接近情報記憶部806と車両位置記憶部315に記憶された自車位置情報とを用いて異常接近した地点を特定するとともに、次にその地点から所定距離内の地点に到達する後続車両を特定する。そして、ログ退避記憶指令部317は特定した後続車両に対する退避記憶指令情報を生成し、サーバ通信部313から後続車両に対して送信する。
【0067】
退避記憶指令情報を受信した後続車両は、異常接近した地点から所定距離内の地点に到達すると、ログデータの記憶先を揮発性記憶部265から不揮発性記憶部267に切り替える。
【0068】
本実施形態によれば、相対距離をトリガとして直前ログデータを収集し、異常接近する前からのログデータを基に異常接近の原因究明をすることができる。自機のみが異常接近をし、他車は異常接近をしない場合には突発的な要因、例えば前方車両の予定外の減速や、走行許可区間管理部312の管理対象外となる有人車両の検出などが推定される。また、他車両においても同地点で異常接近が検出される場合は、例えば登り勾配で前方車両がその地点で毎回減速したり、故障車両が停止していたりなど、持続的な原因が推定される。原因を推定することで、ダンプトラック20の平常走行の阻害要因を排除する方策を立てることができる。
【0069】
上記実施形態は、本発明を限定する趣旨ではなく、様々な変更態様も本発明に含まれる。例えば、ログデータは映像データと車体制御データとを同期させたものに限定されず、映像データ、車体制御データの其々のみでもよいし、その他のデータ、例えば鉱山機械に搭載される車載センサのセンサデータを用いてもよい。
【0070】
また、第一実施形態及び第二実施形態を併用して、目標軌道からの位置ずれ、および他の鉱山機械との異常接近の両方をトリガとして直前ログデータを含めた退避記憶をしてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1:自律走行システム(鉱山機械向けロギングシステム)
20:ダンプトラック(鉱山機械)
31:管制サーバ(ログ管理サーバ)
200:車載端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】