特表-17056199IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年4月6日
【発行日】2017年11月24日
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
   F15B 21/14 20060101AFI20171027BHJP
   F15B 11/17 20060101ALI20171027BHJP
   E02F 9/22 20060101ALI20171027BHJP
【FI】
   F15B21/14 A
   F15B11/17
   E02F9/22 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
【出願番号】特願2017-542561(P2017-542561)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年9月29日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】特許業務法人開知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土方 聖二
(72)【発明者】
【氏名】石川 広二
(72)【発明者】
【氏名】井村 進也
【テーマコード(参考)】
2D003
3H089
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB03
2D003BA01
2D003CA02
2D003DA04
2D003DB02
3H089AA23
3H089AA60
3H089AA73
3H089BB04
3H089BB15
3H089BB27
3H089CC01
3H089CC12
3H089DA03
3H089DA07
3H089DA13
3H089DB14
3H089DB16
3H089DB33
3H089DB47
3H089EE36
3H089FF08
3H089FF09
3H089GG02
3H089JJ02
(57)【要約】
少ない数量の弁構成で、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における戻り油の再生を可能とし、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における良好な操作性を確保できる建設機械を提供する。
第1油圧アクチュエータと、第2油圧アクチュエータと、タンクと、前記第2油圧アクチュエータに圧油を供給する第1油圧ポンプを備えた建設機械において、前記第1油圧アクチュエータの上げ操作時または下げ操作時に発生する戻り油の供給元を選択して排出する戻り油選択装置と、前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記第2油圧アクチュエータと前記第1油圧ポンプの間に供給して再生する再生管路と、前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記タンクに排出する排出管路と、前記再生管路を流れる圧油の流量と前記排出管路を流れる圧油の流量とを調整可能な再生排出流量調整装置とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1油圧アクチュエータと、第2油圧アクチュエータと、タンクと、前記第2油圧アクチュエータに圧油を供給する第1油圧ポンプを備えた建設機械において、
前記第1油圧アクチュエータの上げ操作時または下げ操作時に発生する戻り油の供給元を選択して排出する戻り油選択装置と、
前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記第2油圧アクチュエータと前記第1油圧ポンプの間に供給して再生する再生管路と、
前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記タンクに排出する排出管路と、
前記再生管路を流れる圧油の流量と前記排出管路を流れる圧油の流量とを調整可能な再生排出流量調整装置とを備えた
ことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械において、
前記第1油圧アクチュエータを上げ方向または下げ方向に操作するための第1操作装置と、前記第2油圧アクチュエータを操作するための第2操作装置と、前記第1操作装置の操作量を検出可能な第1操作量検出器と、前記第2操作装置の操作量を検出可能な第2操作量検出器とを更に備え、
前記戻り油選択装置は前記第1操作装置の操作量に応じて前記戻り油の供給元と排出流量とを制御し、
前記再生排出流量調整装置は、前記第1操作量検出器と前記第2操作量検出器によって検出されたそれぞれの操作量に応じて前記再生管路を流れる圧油の流量と前記排出管路を流れる圧油の流量とを制御する制御装置を備えた
ことを特徴とする建設機械。
【請求項3】
請求項2に記載の建設機械において、
前記第1操作装置が油圧パイロット式の操作装置であり、
前記再生排出流量調整装置は、前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記再生管路と前記排出管路に分流または切換え可能な再生制御弁と、前記再生制御弁の下流に設けられ前記タンクに排出される圧油の流量を前記第1操作装置から出力されるパイロット圧によって調整可能とする排出弁とを有し、
前記制御装置は、前記第1操作量検出器と前記第2操作量検出器によって検出されたそれぞれの操作量信号を入力し、これらの信号に応じて前記再生制御弁の開度を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項4】
請求項3に記載の建設機械において、
前記第1油圧アクチュエータの下げ操作時の戻り油の圧力を検出する第1圧力検出器と、
前記第1油圧ポンプと前記第2油圧アクチュエータの間の圧力を検出する第2圧力検出器とを備え、
前記制御装置は、前記第1圧力検出器が検出した前記第1油圧アクチュエータの下げ操作時の戻り油の圧力信号と前記第2圧力検出器が検出した前記第1油圧ポンプと前記第2油圧アクチュエータの間の圧力信号を入力し、これらの信号に応じて前記再生制御弁の開度を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項5】
請求項2に記載の建設機械において、
前記再生排出流量調整装置は、前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記再生管路に再生する再生弁と、
前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記タンクに排出する排出弁とを有し、
前記制御装置は、前記第1操作量検出器と前記第2操作量検出器によって検出されたそれぞれの操作量信号を入力し、これらの信号に応じて前記再生弁の開度と前記排出弁の開度を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項6】
請求項5に記載の建設機械において、
前記第1油圧アクチュエータの下げ操作時の戻り油の圧力を検出する第1圧力検出器と、
前記第1油圧ポンプと前記第2油圧アクチュエータの間の圧力を検出する第2圧力検出器とを備え、
前記制御装置は、前記第1圧力検出器が検出した前記第1油圧アクチュエータの下げ操作時の戻り油の圧力信号と前記第2圧力検出器が検出した前記第1油圧ポンプと前記第2油圧アクチュエータの間の圧力信号を入力し、これらの信号に応じて前記再生弁の開度と前記排出弁の開度を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項7】
請求項1に記載の建設機械において、
前記第1油圧アクチュエータを上げ方向または下げ方向に操作するための油圧パイロット式の第1操作装置と、前記第2油圧アクチュエータを操作するための油圧パイロット式の第2操作装置とを備え、
前記再生排出流量調整装置は、前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記再生管路と前記排出管路に分流または切換え可能な再生制御弁と、前記再生制御弁の下流に設けられ前記タンクに排出される圧油の流量を前記第1操作装置から出力されるパイロット圧によって調整可能な排出弁とを有し、
さらに、前記第1操作装置が供給するパイロット圧油と前記第2操作装置が供給するパイロット圧油との両方が入力された場合にパイロット圧油を出力する一対のロジック弁と、前記一対のロジック弁の出力のうちの高い方の圧力を選択する高圧選択弁とを備え、
前記再生制御弁は、前記高圧選択弁を介して出力されるパイロット圧油により駆動される
ことを特徴とする建設機械。
【請求項8】
請求項3に記載の建設機械において、
第2油圧ポンプをさらに備え、
前記排出弁には、前記第1油圧アクチュエータの上げ操作時または下げ操作時に、前記第1油圧ポンプ又は前記第2油圧ポンプの少なくとも1つの油圧ポンプが吐出した圧油を前記第1油圧アクチュエータへ供給するための油路が設けられている
ことを特徴とする建設機械。
【請求項9】
請求項1に記載の建設機械において、
第2油圧ポンプをさらに備え、
前記戻り油選択装置には、前記第1油圧アクチュエータの上げ操作時または下げ操作時に、前記第1油圧ポンプ又は前記第2油圧ポンプの少なくとも1つの油圧ポンプが吐出した圧油を前記第1油圧アクチュエータへ供給するための油路が設けられている
ことを特徴とする建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に係り、さらに詳しくは、油圧ショベル等の油圧アクチュエータを備え、油圧アクチュエータからの圧油を再生する再生回路を備えた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械において、エンジンの燃費を向上させて省エネルギ化を図るために、油圧アクチュエータからの戻り油を制御弁を介して再生する技術が知られており、その例が特許文献1と特許文献2に記載されている。
【0003】
特許文献1には、建設機械における作業装置を駆動するためのブームシリンダにおいて、その自重落下時にボトム側油室から排出される動力を制御弁を介して他の油圧アクチュエータの駆動に再生させる油圧制御装置が記載されている。
【0004】
また、特許文献2は、従来タンクに排出されていた戻り油を効率良く利用するために、油圧ショベルがブーム上げとアームクラウドの複合動作を行う掘削時において、ブームシリンダのロッド側油室の高圧油をアームシリンダのボトム側油室に再生させる油圧駆動装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5296570号公報
【特許文献2】特許第4562948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術によれば、ブーム下げ操作時またはブーム上げ操作時における、ブームシリンダからの戻り油を再生することができるため、省エネルギ化を図ることができる。しかし、いずれの従来技術も、ブーム下げ時またはブーム上げ時のいずれかの操作時における戻り油の再生についてのみ記載されていて、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作における戻り油の再生に対応する技術については、言及していない。
【0007】
従来技術を基に、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時に戻り油の再生を行おうとすると、ブーム上げ操作時の戻り油をタンクに排出する弁と再生する弁、ブーム下げ操作時の戻り油をタンクに排出する弁と再生する弁の合計4つの弁が必要になるので、油圧機器の大型化を招く虞がある。
【0008】
また、ブーム上げ操作時とブーム下げ操作時のタンクへの排出量と再生流量とを適切に制御することが、操作性を維持するために必要であり、例えば単純な切換回路ではオペレータに大きな違和感を与えてしまうので、回路の複雑化が必要となり、生産性を悪化させる虞がある。
【0009】
本発明は、上述の事柄に基づいてなされたもので、その目的は、少ない数量の弁構成で、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における戻り油の再生を可能とし、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における良好な操作性を確保できる建設機械を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、第1油圧アクチュエータと、第2油圧アクチュエータと、タンクと、前記第2油圧アクチュエータに圧油を供給する第1油圧ポンプを備えた建設機械において、前記第1油圧アクチュエータの上げ操作時または下げ操作時に発生する戻り油の供給元を選択して排出する戻り油選択装置と、前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記第2油圧アクチュエータと前記第1油圧ポンプの間に供給して再生する再生管路と、前記戻り油選択装置から排出された圧油を前記タンクに排出する排出管路と、前記再生管路を流れる圧油の流量と前記排出管路を流れる圧油の流量とを調整可能な再生排出流量調整装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、少ない数量の弁構成で、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における戻り油の再生を可能とし、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における良好な操作性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の建設機械の第1の実施の形態である油圧ショベルを示す側面図である。
図2】本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成する油圧駆動システムの概略図である。
図3】本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成する再生制御弁の開口面積特性を示す特性図である。
図4】本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成するコントローラのブロック図である。
図5】本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成する排出弁の開口面積特性を示す特性図である。
図6】本発明の建設機械の第2の実施の形態を構成する油圧駆動システムの概略図である。
図7】本発明の建設機械の第2の実施の形態を構成するコントローラのブロック図である。
図8】本発明の建設機械の第3の実施の形態を構成する油圧駆動システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の建設機械の実施の形態を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は本発明の建設機械の第1の実施の形態である油圧ショベルを示す側面図、図2は本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成する油圧駆動システムの概略図である。
図1において、油圧ショベルは下部走行体201と上部旋回体202とフロント作業機203を備えている。下部走行体201は左右のクローラ式走行装置201a,201a(片側のみ図示)を有し、左右の走行モータ201b,201b(片側のみ図示)により駆動される。上部旋回体202は下部走行体201上に旋回可能に搭載され、旋回モータ202aにより旋回駆動される。フロント作業機203は上部旋回体202の前部に俯仰可能に取り付けられている。上部旋回体202にはキャビン(運転室)202bが備えられ、キャビン202b内には後述する操作装置が配置されている。
【0015】
フロント作業機203はブーム205(第1被駆動体)、アーム206(第2被駆動体)、バケット207を有する多関節構造であり、ブーム205は第1油圧アクチュエータであるブームシリンダ3の伸縮により上部旋回体202に対して上下方向に回動し、アーム206は第2油圧アクチュエータであるアームシリンダ7の伸縮によりブーム205に対して上下及び前後方向に回動し、バケット207はバケットシリンダ208の伸縮によりアーム206に対して上下及び前後方向に回動する。
【0016】
図2に示す本実施の形態を構成する油圧駆動システムは、ブームシリンダ6と、アームシリンダ7に関するシステムのみを例示している。この油圧駆動システムは、図示しないエンジンに駆動される可変容量型の第1油圧ポンプ1と第2油圧ポンプ2と、第1油圧ポンプ1及び第2油圧ポンプ2の少なくとも一方から圧油が供給され、油圧ショベルのブーム205を駆動するブームシリンダ6(第1油圧アクチュエータ)と、第1油圧ポンプ1及びブームシリンダ6の戻り油の少なくとも一方から圧油が供給され、油圧ショベルのアーム206を駆動するアームシリンダ7(第2油圧アクチュエータ)と、第1油圧ポンプ1からアームシリンダ7に供給される圧油の流れ(流量と方向)を制御する制御弁3と、第1油圧ポンプ1からブームシリンダ6に供給される圧油の流れ(流量と方向)とブームシリンダ6の戻り油の排出流量を制御する排出弁4と、第2油圧ポンプ2からブームシリンダ6に供給される圧油の流れ(流量と方向)とブームシリンダ6の戻り油の供給元を選択制御する戻り油選択装置としての戻り油選択弁5と、戻り油の再生流量と排出流量とを制御する再生制御弁8と、ブーム205の動作指令を出力し排出弁4と戻り油選択弁5を切り換える第1操作装置9と、アーム206の動作指令を出力し制御弁3を切り換える第2操作装置11とを備えている。第1油圧ポンプ1と第2油圧ポンプ2は図示しない他のアクチュエータにも圧油が供給されるように図示しない制御弁にも接続されているが、それらの回路部分は省略している。
【0017】
第1油圧ポンプ1と第2油圧ポンプは可変容量型であり、吐出流量調整手段であるレギュレータ1a,2aをそれぞれ備え、コントローラ21(後述)からの制御信号によってレギュレータ1a,2aを制御することで第1及び第2油圧ポンプ1,2の傾転角(容量)が制御され、吐出流量が制御される。
【0018】
第1油圧ポンプ1から吐出される圧油を、ブームシリンダ6、アームシリンダ7へ供給する第1主管路31には、上流側から制御弁3と排出弁4が直列に配置されている。第2油圧ポンプ2から吐出される圧油を、ブームシリンダ6へ供給する第2主管路32には、戻り油選択弁5が配置されている。なお、第1主管路31には、第1油圧ポンプの吐出する圧油の圧力を検出する第2圧力検出装置としての圧力センサ18が設けられている。圧力センサ18が検出した第1油圧ポンプの吐出圧信号は、コントローラ21に入力されている。
【0019】
制御弁3は、3位置6ポートの切替制御弁であって、その両操作部3x、3yへ供給されるパイロット圧力により、制御弁位置を切り替えて、作動油の流路の開口面積を変化させる。このことにより、第1油圧ポンプ1からアームシリンダ7へ供給される作動油の方向と流量を制御して、アームシリンダ7を駆動している。また、制御弁3は、第1油圧ポンプ1からの圧油が供給される入口ポート3cと、作動油タンク30に連通する出口ポート3dと、中立位置のときに連通するセンターポート3Tと、アームシリンダ7側に接続する接続ポート3a,3bとを有していて、中立位置のときには、第1油圧ポンプ1からの圧油を作動油タンク30に連通するセンタバイパス型である。なお、第1主管路31と入口ポート3cとを接続する配管に第1油圧ポンプ1への逆流を防止するチェック弁15が設けられている。
【0020】
排出弁4は3位置7ポートの切替制御弁であり、戻り油選択弁5は3位置6ポートの切替制御弁であって、その両操作部4x、5x、4y、5yへ供給されるパイロット圧力により、制御弁位置を切り替えて、作動油の油路の開口面積を変化させる。具体的には、操作部4yと5yにパイロット圧力が供給されると、排出弁4は左方向へ移動し、戻り油選択弁5は右方向へ移動し、それぞれA位置に切換えられる。逆に、操作部4xと5xにパイロット圧力が供給されると、排出弁4は右方向へ移動し、戻り油選択弁5は左方向へ移動し、それぞれB位置に切換えられる。これらの動作により、第1油圧ポンプ1及び第2油圧ポンプ2の少なくとも一方からブームシリンダ6へ供給される作動油の方向と流量を制御して、ブームシリンダ6を駆動している。
【0021】
また、戻り油選択弁5は、第2油圧ポンプ2からの圧油が供給される入口ポート5cと、後述する連通管路23に連通する接続ポート5dと、中立位置のときに連通するセンターポート5Tと、ブームシリンダ6側に接続する接続ポート5a,5bとを有していて、中立位置のときには、第2油圧ポンプ2からの圧油を作動油タンク30に連通するセンタバイパス型である。なお、第2主管路32と入口ポート5cとを接続する配管に第2油圧ポンプ2への逆流を防止するチェック弁12が設けられている。また、戻り油選択弁5のA位置における接続ポート5aから接続ポート5dへ連通する内部油路には絞りが設けられている。
【0022】
また、排出弁4は、第1油圧ポンプ1からの圧油が供給される入口ポート4cと、作動油タンク30に連通する出口ポート4dと、後述する連通管路23に連通する接続ポート4eと、中立位置のときに連通するセンターポート4Tと、ブームシリンダ6側に接続する接続ポート4a,4bとを有していて、中立位置のときには、第1油圧ポンプ1からの圧油を作動油タンク30に連通するセンタバイパス型である。なお、第1主管路31と入口ポート4cとを接続する配管に第1油圧ポンプ1への逆流を防止するチェック弁13が設けられている。また、排出弁4のA位置における接続ポート4eから接続ポート4aへ連通する内部油路には絞りが設けられている。更に、接続ポート4eには、連通管路23の一端側が接続されていて、連通管路23の他端側は、再生制御弁8を介して戻り油選択弁5の接続ポート5dに接続されている。
【0023】
ブームシリンダ6は、シリンダとピストンロッドとを有していて、シリンダは、ボトム側油室6aとロッド側油室6bとを備えている。ボトム側油室6aには、第1管路33の一端側が接続されていて、第1管路33の他端側は、排出弁4の接続ポート4aと戻り油選択弁5の接続ポート5aとに接続されている。ロッド側油室6bには、第2管路34の一端側が接続されていて、第2管路34の他端側は、排出弁4の接続ポート4bと戻り油選択弁5の接続ポート5bとに接続されている。なお、第1管路33には、ブームシリンダ6のボトム側油室6aの圧力を検出する第1圧力検出装置としての圧力センサ17が設けられている。圧力センサ17が検出したブームシリンダボトム側油室6aの圧力信号は、コントローラ21に入力されている。
【0024】
アームシリンダ7は、シリンダとピストンロッドとを有していて、シリンダは、ボトム側油室7aとロッド側油室7bとを備えている。ボトム側油室7aには、第3管路35の一端側が接続されていて、第3管路35の他端側は、制御弁3の接続ポート3aに接続されている。ロッド側油室7bには、第4管路36の一端側が接続されていて、第4管路36の他端側は、制御弁3の接続ポート3bに接続されている。
【0025】
排出管路としての連通管路23は、ブームシリンダ6のボトム側油室6aからの戻り油を戻り油選択弁5から排出弁4を介して、作動油タンク30に排出するためのものである。連通管路23の中間部には、戻り油を排出するか再生するかを切り換える再生制御弁8が設けられている。再生制御弁8は、2位置3ポートの電磁比例弁であって、コントローラ21からの指令を受ける操作部とスプール部とばね部とを備えている。再生制御弁8は、2つのポート(一方の出口ポートと入口ポート)に連通管路23が接続され、1つのポート(他方の出口ポート)には、再生管路24の一端側が接続されている。再生管路24の他端側は、再生管路24からの流出のみを許可するチェック弁16を介して制御弁3の入口ポート3cに接続されている。
【0026】
再生制御弁8は、コントローラ21からの指令信号がないときには、ばねによりスプールを連通位置に配置する。連通管路23が連通するので、ブームシリンダ6からの戻り油は排出弁4へ供給され作動油タンク30へ排出可能となる。一方、コントローラ21からの指令信号によって、スプールを移動させることで、戻り油の作動油タンク30への排出量を減少させて、再生管路24を介して制御弁3へ供給する再生流量を調整する。
【0027】
第1操作装置9は、操作レバーとパイロット弁9aとを備えていて、パイロット弁9aは、操作レバーの傾動操作の操作量に応じたパイロット圧を発生させている。第1操作装置9からは、破線で示すパイロットラインが排出弁4と戻り油選択弁5の各操作部4x、4y、5x、5yに接続されている。操作レバーをブーム上げ側に操作すると、操作レバーの操作量に応じたブーム上げパイロット圧Puが生成され、このブーム上げパイロット圧Puは、排出弁4の操作部4xと戻り油選択弁5の操作部5xに供給され、このパイロット圧に応じて排出弁4はブーム上げ方向(図示左側の位置)に、戻り油選択弁5はブーム上げ方向(図示右側の位置)に、それぞれ切換えられる。同様に、操作レバーをブーム下げ側に操作すると、操作レバーの操作量に応じたブーム下げパイロット圧Pdが生成され、このブーム下げパイロット圧Pdは、排出弁4の操作部4yと戻り油選択弁5の操作部5yに供給され、このパイロット圧に応じて排出弁4はブーム下げ方向(図示右側の位置)に、戻り油選択弁5はブーム下げ方向(図示左側の位置)に、それぞれ切換えられる。
【0028】
第2操作装置10は、操作レバーとパイロット弁10aとを備えていて、パイロット弁10aは、操作レバーの傾動操作の操作量に応じたパイロット圧を発生させている。第2操作装置10からは、破線で示すパイロットラインが制御弁3の操作部3x、3yに接続されている。操作レバーをクラウド側に操作すると、操作レバーの操作量に応じたクラウドパイロット圧Pcが生成され、このクラウドパイロット圧Pcは、制御弁3の操作部3xに供給され、このパイロット圧に応じて制御弁3はクラウド方向(図示左側の位置)に切換えられる。同様に、操作レバーをダンプ側に操作すると、操作レバーの操作量に応じたダンプパイロット圧Pdが生成され、このダンプパイロット圧Pdは、制御弁3の操作部3yに供給され、このパイロット圧に応じて制御弁3はダンプ方向(図示右側の位置)に切換えられる。
【0029】
ブーム下げパイロットラインとブーム上げパイロットラインには、ブーム下げパイロット圧力Pdを検出する圧力センサ19と、ブーム上げパイロット圧力Puを検出する圧力センサ25とが設けられている。これらの圧力センサ19及び25が検出した圧力信号は、コントローラ21に入力されている。同様に、アームクラウドパイロットラインとアームダンプパイロットラインには、アームクラウドパイロット圧力Pcを検出する圧力センサ26と、アームダンプパイロット圧力Pdを検出する圧力センサ20とが設けられている。これらの圧力センサ26、及び20が検出した圧力信号は、コントローラ21に入力されている。
【0030】
コントローラ21は、圧力センサ18、19、20、25,26からの検出信号118、119、120、125、126を入力し、これらの信号に基づいて所定の演算を行い、再生制御弁8に制御指令を出力する。
【0031】
ここで、圧力センサ19と圧力センサ25は、第1操作装置9の操作量を検出可能な第1操作量検出器であり、圧力センサ26と圧力センサ20は、第2操作装置10の操作量を検出可能な第2操作量検出器である。
【0032】
再生制御弁8はコントローラ21からの制御指令により動作する。具体的には、操作部に供給される電気信号により、そのストロークが制御され、開度(開口面積)が制御される。
【0033】
図3は、本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成する再生制御弁の開口面積特性を示す特性図である。図3の横軸は再生制御弁8のスプールストロークを示し、縦軸は開口面積を示している。
【0034】
図3において、スプールストロークが最小の場合(ノーマル位置にある場合)は、排出側通路が開いており開口面積は最大であり、再生側通路が閉じ開口面積はゼロである。ストロークを徐々に増やしてゆくと、排出側通路の開口面積が徐々に減少し、再生側通路が開いて開口面積が徐々に増加してゆく。ストロークを更に増加させると、排出側通路が閉じ(開口面積がゼロとなり)、再生側通路の開口面積は更に増加してゆく。このように構成されている結果、スプールストロークが最小の場合は、ブームシリンダ6から排出された圧油は再生されることなく、全量が排出弁4側に流入し、ストロークを徐々に上方に動かしていくと、ブームシリンダ6から排出された圧油の一部が再生管路24に流入する。また、ストロークを調整することにより、排出側通路と再生管路24の開口面積を変化させることができ、再生流量を制御することができる。
【0035】
本実施の形態においては、再生管路24を流れる圧油の流量と作動油タンク30に接続する排出管路としての連通管路23を流れる圧油の流量とを調整可能とする再生排出流量調整装置を、排出弁4と戻り油選択弁5と再生制御弁8とで構成している。
【0036】
次に、上述した本発明の建設機械の第1の実施の形態の動作について説明する。まずオペレータによるブーム上げ操作について説明する。
【0037】
図2において、第1操作装置9の操作レバーによりブーム上げの操作が行われると、パイロット弁9aから発生したブーム上げパイロット圧力Puは、排出弁4の操作部4xと戻り油選択弁5の操作部5xに供給される。このことにより、排出弁4は右方向へ移動し、戻り油選択弁5は左方向へ移動し、それぞれB位置に切換えられる。
【0038】
この結果、第1油圧ポンプ1からの圧油は、排出弁4の入口ポート4cから内部油路と接続ポート4aを経由し、第1管路33を介してブームシリンダ6のボトム側油室6aに供給される。また、第2油圧ポンプ2からの圧油は、戻り油選択弁5の入口ポート5cから内部油路と接続ポート5aを経由し、第1管路33を介してブームシリンダ6のボトム側油室6aに供給される。
【0039】
一方、ブームシリンダ6のロッド側油室6bから排出される戻り油は、第2管路34と、戻り油選択弁5の接続ポート5bから内部油路と接続ポート5dを経由し、連通管路23に流入する。流入した圧油は、排出弁4の接続ポート4eから内部油路に設けられた絞りと出口ポート4dとを経由して作動油タンク30に排出される。このように、ブームシリンダ6のボトム側油室6aには、第1油圧ポンプ1と第2油圧ポンプ2からの圧油が流入すると共に、ロッド側油室6b内の圧油は、戻り油選択弁5と排出弁4とを通って作動油タンク30に排出される。この結果、ブームシリンダ6のピストンロッドが伸長し、ブームは上げ方向に動作する。
【0040】
次に、オペレータによるアームクラウド操作について説明する。
図2において、第2操作装置10の操作レバーによりアームクラウドの操作が行われると、パイロット弁10aから発生したアームクラウドパイロット圧力Pcは、制御弁3の操作部3xに供給される。このことにより、制御弁3は右方向へ移動し、B位置に切換えられる。
【0041】
この結果、第1油圧ポンプ1からの圧油は、制御弁3の入口ポート3cから内部油路と接続ポート3aを経由し、第3管路35を介してアームシリンダ7のボトム側油室7aに供給される。
【0042】
一方、アームシリンダ7のロッド側油室7bから排出される戻り油は、第4管路36と、制御弁3の接続ポート3bから内部油路と出口ポート3dとを経由して作動油タンク30に排出される。このように、アームシリンダ7のボトム側油室7aには、第1油圧ポンプ1からの圧油が流入すると共に、ロッド側油室7b内の圧油は、制御弁3を通って作動油タンク30に排出される。この結果、アームシリンダ7のピストンロッドが伸長し、アームはクラウド方向に動作する。
【0043】
次に、オペレータによるブーム上げ操作とアームクラウド操作を同時に行い、ブームシリンダ6からの戻り油をアームシリンダ7に再生する動作について説明する。ブームシリンダ6の戻り油をアームシリンダ7に再生する場合、上述したブーム上げ動作とアームクラウド動作とに加え、再生制御弁8がコントローラ21によって制御される。第1油圧ポンプ1、第2油圧ポンプ2、制御弁3、排出弁4、戻り油選択弁5の動作は、上記と同様のため、詳細説明は省略する。
【0044】
第1操作装置9の操作レバーによりブーム上げの操作が行われると、パイロット弁9aから発生したブーム上げパイロット圧力Puは、圧力センサ25によって検出されコントローラ21へ入力される。また、第2操作装置10の操作レバーによりアームクラウドの操作が行われると、パイロット弁10aから発生したアームクラウドパイロット圧力Pcは、圧力センサ26によって検出されコントローラ21へ入力される。また、第1油圧ポンプ1の吐出圧は、圧力センサ18によって検出されコントローラ21へ入力される。
【0045】
コントローラ21は、入力された各信号に基づいて再生制御弁8の指令信号を算出し、再生制御弁8の開度ストロークを制御する。再生制御弁8の開度ストロークが制御されることで、戻り油選択弁5の接続ポート5bから内部油路と接続ポート5dを経由し、連通管路23に流入したブームシリンダ6のロッド側油室6bから排出された戻り油が、再生制御弁8を介して再生管路24に流入する。再生管路24に流入した戻り油は、チェック弁16を介して制御弁3の入口ポート3cに流入する。この結果、連通管路23に流入したブームシリンダ6からの戻り油は、再生制御弁8を介し第1油圧ポンプの吐出側に流れ、制御弁3を介して、アームシリンダ7に再生される。ブームシリンダ6の戻り油はアームシリンダ7のボトム側油室7aに再生されるので、アームシリンダ7を効率よく動作させることが可能となる。
【0046】
次に、オペレータによるブーム下げ操作について説明する。
【0047】
図2において、第1操作装置9の操作レバーによりブーム下げの操作が行われると、パイロット弁9aから発生したブーム下げパイロット圧力Pdは、排出弁4の操作部4yと戻り油選択弁5の操作部5yに供給される。このことにより、排出弁4は左方向へ移動し、戻り油選択弁5は右方向へ移動し、それぞれA位置に切換えられる。
【0048】
この結果、第1油圧ポンプ1からの圧油は、排出弁4の入口ポート4cから内部油路と接続ポート4bを経由し、第2管路34を介してブームシリンダ6のロッド側油室6bに供給される。また、第2油圧ポンプ2からの圧油は、戻り油選択弁5の入口ポート5cから内部油路と接続ポート5bを経由し、第2管路34を介してブームシリンダ6のロッド側油室6bに供給される。
【0049】
一方、ブームシリンダ6のボトム側油室6aから排出される戻り油は、第1管路33と、戻り油選択弁5の接続ポート5aから内部油路と接続ポート5dを経由し、連通管路23に流入する。流入した圧油は、排出弁4の接続ポート4eから内部油路に設けられた絞りと出口ポート4dとを経由して作動油タンク30に排出される。このように、ブームシリンダ6のロッド側油室6bには、第1油圧ポンプ1と第2油圧ポンプ2からの圧油が流入すると共に、ボトム側油室6a内の圧油は、戻り油選択弁5と排出弁4とを通って作動油タンク30に排出される。この結果、ブームシリンダ6のピストンロッドが縮短し、ブームは下げ方向に動作する。
【0050】
次に、オペレータによるアームダンプ操作について説明する。
図2において、第2操作装置10の操作レバーによりアームダンプの操作が行われると、パイロット弁10aから発生したアームダンプパイロット圧力Pdは、制御弁3の操作部3yに供給される。このことにより、制御弁3は左方向へ移動し、A位置に切換えられる。
【0051】
この結果、第1油圧ポンプ1からの圧油は、制御弁3の入口ポート3cから内部油路と接続ポート3bを経由し、第4管路36を介してアームシリンダ7のロッド側油室7bに供給される。
【0052】
一方、アームシリンダ7のボトム側油室7aから排出される戻り油は、第3管路35と、制御弁3の接続ポート3aから内部油路と出口ポート3dとを経由して作動油タンク30に排出される。このように、アームシリンダ7のロッド側油室7bには、第1油圧ポンプ1からの圧油が流入すると共に、ボトム側油室7a内の圧油は、制御弁3を通って作動油タンク30に排出される。この結果、アームシリンダ7のピストンロッドが縮小し、アームはダンプ方向に動作する。
【0053】
次に、オペレータによるブーム下げ操作とアームダンプ操作を同時に行い、ブームシリンダ6からの戻り油をアームシリンダ7に再生する動作について説明する。ブームシリンダ6の戻り油をアームシリンダ7に再生する場合、上述したブーム下げ動作とアームダンプ動作とに加え、再生制御弁8がコントローラ21によって制御される。第1油圧ポンプ1、第2油圧ポンプ2、制御弁3、排出弁4、戻り油選択弁5の動作は、上記と同様のため、詳細説明は省略する。
【0054】
第1操作装置9の操作レバーによりブーム下げの操作が行われると、パイロット弁9aから発生したブーム下げパイロット圧力Pdは、圧力センサ19によって検出されコントローラ21へ入力される。また、第2操作装置10の操作レバーによりアームダンプの操作が行われると、パイロット弁10aから発生したアームダンプパイロット圧力Pdは、圧力センサ20によって検出されコントローラ21へ入力される。また、第1油圧ポンプ1の吐出圧は、圧力センサ18によって検出されコントローラ21へ入力される。更に、ブームシリンダ6のボトム側油室6aの圧力は、圧力センサ17によって検出されコントローラ21へ入力される。
【0055】
コントローラ21は、入力された各信号に基づいて再生制御弁8の指令信号を算出し、再生制御弁8の開度ストロークを制御する。再生制御弁8の開度ストロークが制御されることで、戻り油選択弁5の接続ポート5aから接続ポート5dを経由し、連通管路23に流入したブームシリンダ6のボトム側油室6aから排出された戻り油が、再生制御弁8を介して再生管路24に流入する。再生管路24に流入した戻り油は、チェック弁16を介して制御弁3の入口ポート3cに流入する。この結果、連通管路23に流入したブームシリンダ6からの戻り油は、再生制御弁8を介し第1油圧ポンプの吐出側に流れ、制御弁3を介して、アームシリンダ7に再生される。ブームシリンダ6の戻り油はアームシリンダ7のロッド側油室7bに再生されるので、アームシリンダ7を増速することが可能となる。また、第1油圧ポンプ1のレギュレータ1aを制御することにより、第1油圧ポンプ1の流量を抑えることができるので、駆動機器の出力が抑制され、省エネを図ることができる。
【0056】
上述したように、本実施の形態においては、ブーム上げ時またはブーム下げ時の戻り油を再生側または排出側に制御可能とする再生排出流量調整装置を、戻り油選択弁5と再生制御弁8と排出弁4の最小限必要な3つの弁で構成することができる。また、再生側の流量は再生制御弁8で調整可能とし、排出側の流量は排出弁4で調整可能としているので、良好な操作性が確保できる。
【0057】
次に、コントローラ21が実行する再生制御弁8の制御方法について図4及び5を用いて説明する。図4は本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成するコントローラのブロック図、図5は本発明の建設機械の第1の実施の形態を構成する排出弁の開口面積特性を示す特性図である。図4及び図5において、図1乃至図3に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
【0058】
図4に示すように、コントローラ21は、関数発生器133、関数発生器134、減算器135、関数発生器136、関数発生器137、乗算器138、乗算器138、関数発生器139、関数発生器140、乗算器141、乗算器142、乗算器143、最大値選択器144、出力変換部146を有している。
【0059】
図4において、検出信号119は第1操作装置9の操作レバーのブーム下げ方向の操作パイロット圧Pdを圧力センサ19により検出した信号(レバー操作信号)であり、検出信号120は第2操作装置10の操作レバーのアームダンプ方向の操作パイロット圧Pdを圧力センサ20により検出した信号(レバー操作信号)であり、検出信号117はブームシリンダ6のボトム側油室6aの圧力(第1管路33の圧力)を圧力センサ17により検出した信号(ボトム圧信号)であり、検出信号118は第1油圧ポンプ1の吐出圧(第1主管路31の圧力)を圧力センサ18により検出した信号(ポンプ圧信号)である。また、検出信号125は第1操作装置9の操作レバーのブーム上げ方向の操作パイロット圧Puを圧力センサ25により検出した信号(レバー操作信号)であり、検出信号126は第2操作装置10の操作レバーのアームクラウド方向の操作パイロット圧Pcを圧力センサ26により検出した信号(レバー操作信号)である。
【0060】
関数発生器133は、ブーム下げのレバー操作信号119に応じて再生制御弁8の再生側の開口面積を算出するものであり、図3に示した再生制御弁8の開口面積特性を基に特性が設定されている。関数発生器133の出力は乗算器138に入力される。図3の横軸は再生制御弁8のスプールストロークを示し、縦軸は開口面積を示している。図3において、スプールストロークが最小の場合は、排出側通路が開いており、再生側の開口面積が閉じているため、再生されることはない。ストロークを徐々に増やしてゆくと、排出側通路の開口面積が徐々に減少し、再生側通路が開いて開口面積が徐々に増加してゆくため、ブームシリンダ6から排出された圧油が再生管路24に流入する。また、ストロークを調整することにより、再生側の開口面積を変化させることができるので、再生流量を制御できる。
【0061】
換言すると、ブーム下げのレバー操作信号119が大きい場合は、再生制御弁8のストロークを大きくして再生側の開口面積を増加させて、再生流量を多く流すように制御する。ブームシリンダ6のボトム側油室6aから排出される戻り油の流量が、再生されない場合と同等になるように、関数発生器133のテーブルを調整することが望ましい。
【0062】
図4に戻り、関数発生器134は、アームダンプのレバー操作信号120に応じて乗算器で用いる係数を算出するものであり、レバー操作信号120が0から予め定めた設定値まで最小値0を出力し、レバー操作信号が設定値を超えたときに最大値である1を出力する。関数発生器134の出力は乗算器138に入力される。
【0063】
乗算器138は、関数発生器133で算出された開口面積と関数発生器134で算出された係数とを入力し、乗算値を開口面積として出力する。乗算器138の出力は乗算器142に入力される。この演算により、ブーム下げのレバー操作信号119が入っていても、アームダンプのレバー操作信号120が入っていなければ、乗算器138からの出力は0となり、再生制御弁8はストローク0のままとなる。これは、ブーム下げ操作が行われても、アームダンプ操作が行われておらず、制御弁3が中立状態であって、再生できない場合に、戻り油の供給先がなくなることを防ぐための演算である。
【0064】
減算器135は、ボトム圧信号117とポンプ圧信号118を入力し、差圧を算出し、この差圧信号を関数発生器139へ出力する。
【0065】
関数発生器139は、減算器135で算出した差圧に応じて乗算器で用いる係数を算出するものであり、差圧が0から予め定めた設定値まで最小値0を出力し、差圧が設定値を超えたときに最大値である1を出力する。関数発生器139の出力は乗算器142に入力される。
【0066】
乗算器142は、乗算器138で算出された開口面積と関数発生器139で算出された係数とを入力し、乗算値を開口面積として出力する。乗算器142の出力は最大値選択器144に入力される。この演算により、関数発生器133で算出された再生制御弁8の開口面積は、差圧が設定値よりも低い場合は、再生不可能と判断して再生側の開口面積を0とする信号が生成される。一方、差圧が設定値より高い場合は、再生可能と判断して再生側の開口面積を関数発生器133から出力された値になるように演算される。
【0067】
なお、再生制御弁8が0ストロークのときは、排出側が全開となり、戻り油は排出弁4に供給され、排出弁4により適切に絞り制御がなされる。排出弁4の開口面積特性を図5に示す。図5の横軸は排出弁4のストロークを示し、縦軸は開口面積を示している。排出弁4の操作部4x,4yにブーム上げパイロット圧Puまたはブーム下げパイロット圧Pdが入力されると、パイロット圧に応じてストロークが増加することになる。したがって、パイロット圧の増加に応じて開口面積が増加する特性であり、排出弁4に流入した戻り油は、レバー操作量に応じて適切に絞り制御される。なお、排出弁4は2つの操作部4x,4yを有しており、それぞれ独立に特性を設定可能である。
【0068】
図4にもどり、関数発生器136は、ブーム上げのレバー操作信号125に応じて再生制御弁8の再生側の開口面積を算出するものである。ブーム上げのレバー操作信号125が大きい場合は、再生制御弁8のストロークを大きくして再生側の開口面積を増加させて、再生流量を多く流すように制御する。関数発生器136の出力は乗算器141へ入力する。
【0069】
関数発生器137は、アームクラウドのレバー操作信号126に応じて乗算器で用いる係数を算出するものであり、レバー操作信号126が0から予め定めた設定値まで最小値0を出力し、レバー操作信号が設定値を超えたときに最大値である1を出力する。関数発生器137の出力は乗算器141に入力される。
【0070】
乗算器141は、関数発生器136で算出された開口面積と関数発生器137で算出された係数とを入力し、乗算値を開口面積として出力する。乗算器141の出力は乗算器143に入力される。この演算により、ブーム上げのレバー操作信号125が入っていても、アームクラウドのレバー操作信号126が入っていなければ、乗算器141からの出力は0となり、再生制御弁8はストローク0のままとなる。これは、ブーム上げ操作が行われても、アームクラウド操作が行われておらず、制御弁3が中立状態であって、再生できない場合に、戻り油の供給先がなくなることを防ぐための演算である。
【0071】
関数発生器140は、ポンプ圧信号118に応じて乗算器で用いる係数を算出するものであり、ポンプ圧信号118が0から予め定めた設定値まで最小値0を出力し、ポンプ圧信号118が設定値を超えたときに最大値である1を出力する。関数発生器140の出力は乗算器143に入力される。
【0072】
乗算器143は、乗算器141で算出された開口面積と関数発生器140で算出された係数とを入力し、乗算値を開口面積として出力する。乗算器143の出力は最大値選択器144に入力される。この演算は、ブームシリンダ6に掘削反力が作用してブームシリンダ6のロッド側油室6bが高圧になったときだけ、ロッド側油室6bの戻り油をアームシリンダ7に再生するための演算である。本実施の形態では、この掘削状態の判定をポンプ圧信号118によって判断しておあり、ポンプ圧信号が高圧の場合だけ、乗算器141の出力に応じて再生制御弁8を再生管路24に接続するように制御する。
【0073】
また、空中の水平引きのように低負荷作業の場合には、ブーム上げの戻り油はアームシリンダ7に再生するよりも作動油タンク30に排出したほうが圧力損失を低減できて効率が良い。このため、本実施の形態においては、ポンプ圧信号118が設定値以下の場合には、関数発生器140が0を出力し、乗算器141の巣津力に関わらず乗算器143から0を出力させ、再生制御弁8を制御しないことにより、戻り油を排出弁4に導き、余分な損失を低減する制御を行っている。なお、掘削時の判定は、アームシリンダ7のボトム側油室7aの圧力信号やブームシリンダ6のロッド側油室6bの圧力信号を用いても良い。
【0074】
最大値選択器144は、乗算器142の出力と乗算器143の出力が入力し、いずれかの最大値を出力する。最大値選択器144の出力は出力変換部146へ入力する。本実施の形態においては、通常、乗算器142の出力と乗算器143の出力とは、必ず一方が0となっている。ブーム上げ操作とブーム下げ操作は、同時に行うことができないので、関数発生器133と136のどちらかは必ず0となるからである。アームクラウド操作とアームダンプ操作の関係も同じである。最大値選択器144により、ブーム上げ時またはブーム下げ時に必要な再生制御弁8の再生側開口面積が算出される。
【0075】
出力変換部146は、入力された再生制御弁8の再生側開口面積を出力変換し、再生制御弁8への制御指令である電磁弁指令108Aとして出力する。このことにより、再生制御弁8の再生側開口面積は所望の値に制御される。
【0076】
次に、コントローラ21の動作について説明する。
ブーム下げ操作のレバー操作信号119が入力されると、関数発生器133は、再生制御弁8の再生側の開口面積信号を算出し、乗算器138へ出力する。アームダンプ操作のレバー操作信号120が入力されると、関数発生器134は、アームダンプ操作が入っていて、再生可能なときは1を、不可能なときは0を乗算器138へ出力する。乗算器138は関数発生器133から出力される再生制御弁8の開口面積信号を補正して乗算器142へ出力する。
【0077】
ボトム圧信号117とポンプ圧信号118とが減算器135に入力され、差圧信号を算出する。差圧信号は関数発生器139に入力され、関数発生器139は再生の可能または不可能の判断を行い、再生可能なときは1を、不可能なときは0を乗算器142へ出力する。乗算器142は関数発生器133から出力される再生制御弁8の開口面積信号を補正して最大値選択器144へ出力する。
【0078】
ブーム上げ操作のレバー操作信号125が入力されると、関数発生器136は、再生制御弁8の再生側の開口面積信号を算出し、乗算器141へ出力する。アームクラウド操作のレバー操作信号126が入力されると、関数発生器137は、アームクラウド操作が入っていて、再生可能なときは1を、不可能なときは0を乗算器141へ出力する。乗算器141は関数発生器136から出力される再生制御弁8の開口面積信号を補正して乗算器143へ出力する。
【0079】
ポンプ圧信号118が関数発生器140に入力され、関数発生器140は掘削状態か否かの判断を行い、掘削状態のときは1を、掘削状態でないときは0を乗算器143へ出力する。乗算器143は関数発生器136から出力される再生制御弁8の開口面積信号を補正して最大値選択器144へ出力する。
【0080】
最大値選択器144により、ブーム上げ時またはブーム下げ時に必要な再生制御弁8の再生側開口面積が算出され、出力変換部146へ出力される。出力変換部146では、入力された再生制御弁8の開口面積を出力変換し、再生制御弁8への制御指令である電磁弁指令108Aとして出力する。このことにより、再生制御弁8の再生側の開口面積を所望の値に制御できる。
【0081】
以上の動作により、ブーム上げ時または下げ時の戻り油は、再生時において再生制御弁8により適切に絞り制御されると共に、再生しない場合であっても、排出弁4で適切に絞り制御される。このことにより、良好な操作性を確保することができる。また、ブーム上げ時または下げ時の戻り油を、再生制御弁8と戻り油選択弁5と排出弁4の3個の弁だけで、適切に流量調整しながら再生することができるので、良好な操作性が確保できる。
【0082】
上述した本発明の建設機械の第1の実施の形態によれば、少ない数量の弁構成で、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における戻り油の再生を可能とし、ブーム上げ操作とブーム下げ操作の両方の操作時における良好な操作性を確保できる。
【0083】
なお、本実施の形態においては、ブーム上げ操作時の戻り油をアームシリンダ7のボトム側油室7aに再生する場合を例に説明している。これは、通常の油圧ショベルの砂利積み動作または水平引き動作の際に、効果が得られる構成である。しかし、これに限るものではない。必要に応じてブーム上げ操作時の戻り油をアームシリンダ7のロッド側油室7bや、他の油圧アクチュエータに再生するように構成しても良い。またブーム下げ操作時の戻り油をアームシリンダ7のボトム側油室7aや他の油圧アクチュエータに再生するように構成しても良い。
【0084】
また、本実施の形態においては、ブームシリンダ6とアームシリンダ7に圧油を供給可能な第1油圧ポンプ1から排出弁4を介してブームシリンダ6に圧油を供給し、ブームシリンダ6に圧油を供給可能な第2油圧ポンプ2から戻り油選択弁5を介してブームシリンダ6に圧油を供給する構成としているが、これに限るものではない。例えば、第1油圧ポンプ1から戻り油選択弁5を介して、第2油圧ポンプ2から排出弁4を介して、ブームシリンダ6に圧油を供給する構成としても良い。このことは、例えば、弁を一体で製作する場合に、最も構成しやすい接続を可能とする。
【0085】
さらに、本実施の形態においては、コントローラ21にて、ボトム圧信号117とポンプ圧信号118により、差圧を演算して、差圧が設定値以下の場合にはブーム下げ操作時の再生をさせない制御を行っているが、ブーム下げ操作時の戻り油の圧力が、アームシリンダ7のロッド側油室7bの圧力よりも必ず高くなるような建設機械の場合には、このような制御を必要としない。
【0086】
また、本実施の形態においては、コントローラ21にて、ポンプ圧信号118を取り込み、ポンプ圧信号118が設定値以下の場合にはブーム上げ操作時に再生をさせない制御を行っているが、これは必須ではなく、効率よりも速度が重要視される建設機械では、負荷に関係なく再生を行っても動作上問題は無い。さらに、この場合には圧力センサ18が不要となり、コスト低減が図れる。
【実施例2】
【0087】
以下、本発明の建設機械の第2の実施の形態を図面を用いて説明する。図6は本発明の建設機械の第2の実施の形態を構成する油圧駆動システムの概略図、図7は本発明の建設機械の第2の実施の形態を構成するコントローラのブロック図である。図6及び図7において、図1乃至図5示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
【0088】
本発明の建設機械の第2の実施の形態において、油圧駆動システムの概略は、第1の実施の形態と大略同じであるが、再生制御弁8を再生弁41と排出弁42に置換した点と、排出弁4を第2制御弁40に置換した点が第1の実施の形態と異なる。本実施の形態では、第1の実施の形態の再生制御弁8を再生弁41と排出弁42にして、コントローラ21Aによってそれぞれ開度を制御するようにしたので、より細かな流量制御が可能になる。また、第1の実施の形態における排出弁4の戻り油を制御する機能を排出弁42で行うため、第1油圧ポンプ1の圧油をブームシリンダ6に切換え供給する機能だけを有する第2制御弁40に置き換えられている。
【0089】
具体的には、図6に示すように連通管路23の中間部に戻り油の流量を調整可能な2位置2ポートの電磁比例弁である排出弁42が設けられている。また、再生管路24の中間部には、再生流量を調整可能な2位置2ポートの電磁比例弁である再生弁41が設けられている。連通管路23における排出弁42と戻り油選択弁5との間には再生管路24の一端側が接続された分岐部が設けられている。
第2制御弁40は、3位置6ポートの切替制御弁であって、その両パイロット操作部40x、40yへ供給されるパイロット圧力により、制御弁位置を切り替えて、作動油の流路の開口面積を変化させる。このことにより、第1油圧ポンプ1からブームシリンダ6へ供給される作動油の方向と流量を制御して、ブームシリンダ7を駆動している。また、第2制御弁40は、第1油圧ポンプ1からの圧油が供給される入口ポート40cと、中立位置のときに連通するセンターポート40Tと、ブームシリンダ6側に接続する接続ポート40a,40bとを有していて、中立位置のときには、第1油圧ポンプ1からの圧油を作動油タンク30に連通するセンタバイパス型である。なお、第1主管路31と入口ポート40cとを接続する配管に第1油圧ポンプ1への逆流を防止するチェック弁13が設けられている。
【0090】
次に、本実施の形態におけるコントローラ21Aが実行する再生弁41と排出弁42の制御方法について図7を用いて説明する。
【0091】
図7に示すように、本実施の形態におけるコントローラ21Aの構成は、第1の実施の形態におけるコントローラ21の構成に対して、以下の点が異なる。
(a)ブーム下げ操作量であるレバー操作信号119と、ブーム上げ操作量であるレバー操作信号125が入力される関数発生器133,136が、関数発生器147,148に置き換えられている。また、アームダンプ操作量であるレバー操作信号120と、アームクラウド操作量であるレバー操作信号126が入力される関数発生器134,137が、関数発生器152,153に置き換えられている。
(b)関数発生器147の出力と関数発生器148の出力とが入力され、最大値を選択する第2最大値選択器149と、第2最大値選択器149の出力から最大値選択器144の出力を減算する第2減算器150と、最大値選択器144の出力と第2減算器150の出力とが入力され、再生弁41の指令である電磁弁指令141Aと排出弁42の指令である電磁弁指令142Aを出力する出力変換部151とが追加されている。
【0092】
本実施の形態では、関数発生器147と関数発生器148により、通常再生しない場合における排出側の絞り制御される開口面積信号を算出する。すなわち、第1の実施の形態における排出弁4の開口面積と等しい開口面積が算出される。なお、関数発生器147と関数発生器148から出力される開口面積信号を目標開口面積信号という。
【0093】
関数発生器152は、アームダンプ操作量であるレバー操作信号120に応じて乗算器で用いる係数を算出するものであり、レバー操作信号120が0のときに最小値0を出力し、レバー操作信号120の増加に伴って出力を増大させ最大値として1を出力する。関数発生器152から出力される値は、乗算器138に出力され、目標開口面積を補正する。
【0094】
関数発生器153は、アームクラウド操作量であるレバー操作信号126に応じて乗算器で用いる係数を算出するものであり、レバー操作信号126が0のときに最小値0を出力し、レバー操作信号126の増加に伴って出力を増大させ最大値として1を出力する。関数発生器153から出力される値は、乗算器141に出力され、目標開口面積を補正する。
【0095】
関数発生器152と関数発生器153の出力による演算は、第1の実施の形態における再生可能か不可能かのON/OFF的な制御に対し、アーム操作に応じたより細やかな制御を可能にする。
【0096】
乗算器138と乗算器142と乗算器141と乗算器143とで補正された目標開口面積信号は、最大値選択器144と出力変換部151を介して、電磁弁指令141Aとして再生弁41に出力される。このことにより、コントローラ21で演算された目標開口面積になるように再生弁41が絞り制御される。
【0097】
一方、第2最大値選択器149は、関数発生器147の出力と関数発生器148の出力のいずれか最大値を選択して、ブーム下げ時またはブーム上げ時の再生しない場合における排出弁42の開口面積信号を出力する。
【0098】
第2減算器150は、第2最大値選択器149の出力であるブーム下げ時またはブーム上げ時の再生しない場合における排出弁42の開口面積信号から、最大値選択器144の出力である再生弁41の目標開口面積信号が減算され、排出弁42の目標開口面積信号として算出され、出力変換部151を介して、電磁弁指令142Aとして排出弁42に出力される。この演算により、再生弁41で再生側に流す開口面積分、排出弁42の開口面積が減算されることにより、排出弁42は再生しない場合よりも絞られる。この結果、作動油タンク30に排出される戻り油が減少し、再生側に多くの流量が流れることになる。
【0099】
更に、関数発生器152または関数発生器153が1を出力する場合、すなわちアームシリンダ7に最大限戻り油を再生可能な場合は、関数発生器147と関数発生器148で算出された目標開口面積信号がそのまま最大値選択器144を介して第2減算器150に入力されるので、第2減算器150の出力は0になる。この結果、排出弁42は閉止されることから、戻り油の全てが再生されることになる。
【0100】
逆に、再生不可能と判断され再生弁41の目標開口面積信号が0の場合は、第2減算器150の出力は第2最大値選択器149の出力のままとなり、全ての戻り油が排出弁42を介して作動油タンク30に排出され、関数発生器147と関数発生器148で設定した開口面積で適切に絞り制御される。
【0101】
以上の動作により、本実施の形態においては、ブーム上げ時または下げ時の戻り油は、再生時において再生弁41により適切に絞り制御されると共に、再生しない場合であっても、排出弁42で適切に絞り制御される。このことにより、良好な操作性を確保することができる。また、ブーム上げ時または下げ時の戻り油を、再生弁41と戻り油選択弁5と排出弁42の3個の弁だけで、適切に流量調整しながら再生することができるので、良好な操作性が確保できる。
【0102】
上述した本発明の建設機械の第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0103】
また、上述した本発明の建設機械の第2の実施の形態によれば、再生側と排出側の流量をそれぞれ独立して制御可能であるので、より細やかな調整が可能となり、良好な操作性を確保できる。
【実施例3】
【0104】
以下、本発明の建設機械の第3の実施の形態を図面を用いて説明する。図8は本発明の建設機械の第3の実施の形態を構成する油圧駆動システムの概略図である。図8において、図1乃至図7示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
【0105】
本発明の建設機械の第3の実施の形態において、油圧駆動システムの概略は、第1の実施の形態と大略同じであるが、コントローラ21と圧力センサ17,18,19,20,25,26と電磁比例弁である再生制御弁8とを省略し、電気的に制御されるものを全て油圧的に動作するものに変えている点が異なる。圧力センサやコントローラ21に該当するものとして、第1ロジック弁27と第2ロジック弁28と高圧選択弁29とが設けられ、電磁比例弁であった再生制御弁8を油圧駆動の再生制御弁43に置き換えている。
【0106】
具体的には、図8に示すように連通管路23の中間部に戻り油を排出するか再生するかを切り換える再生制御弁43が設けられている。再生制御弁43は、2位置3ポートの制御弁であって、高圧選択弁29からのパイロット圧を受ける操作部43aとスプール部とばね部とを備えている。再生制御弁43は、2つのポート(一方の出口ポートと入口ポート)に連通管路23が接続され、1つのポート(他方の出口ポート)には、再生管路24の一端側が接続されている。
【0107】
第1ロジック弁27は2位置2ポートの切換弁であって、パイロット弁10aからのアームクラウドパイロット圧Pcがパイロット油路を介して供給される操作部27aとスプール部とばね部とを備えている。第1ロジック弁27の入口ポートには、パイロット弁9aからのブーム上げパイロット圧Puがパイロット油路を介して供給され、第1ロジック弁27の出口ポートは、高圧選択弁29の一方の入力ポートにパイロット油路を介して接続されている。
【0108】
第2ロジック弁28は2位置2ポートの切換弁であって、パイロット弁10aからのアームダンプパイロット圧Pdがパイロット油路を介して供給される操作部28aとスプール部とばね部とを備えている。第2ロジック弁28の入口ポートには、パイロット弁9aからのブーム下げパイロット圧Pdがパイロット油路を介して供給され、第2ロジック弁28の出口ポートは、高圧選択弁29の他方の入力ポートにパイロット油路を介して接続されている。
【0109】
第1ロジック弁27は、ノーマル位置では閉止しており、ブーム上げパイロット圧Puが作用しても、アームクラウドパイロット圧Pcの供給による切換えがされないと、ロジック弁の出力である高圧選択弁29へ供給するパイロット圧は0となる。また、逆に、アームクラウドパイロット圧Pcによって、第1ロジック弁27が切換えられていても、ブーム上げパイロット圧Puが0の場合は、第1ロジック弁27から出力されるパイロット圧は0となる。すなわち、第1ロジック弁27は、ブーム上げパイロット圧Puとアームクラウドパイロット圧Pcとが両方入力された場合にパイロット圧を出力する。このことは、ブーム上げ操作とアームクラウド操作とが入った場合に、ブーム上げ操作時の戻り油をアームシリンダ7のボトム側油室7aに再生するために再生制御弁43を切り換える信号が出力されることを意味している。
【0110】
第2ロジック弁28も第1ロジック弁27と同様に、パイロット弁9aからのブーム下げパイロット圧Pdとパイロット弁10aからのアームダンプパイロット圧Pdとが両方入力された場合にパイロット圧を出力する。このことは、ブーム下げ操作とアームダンプ操作とが入った場合に、ブーム下げ操作時の戻り油をアームシリンダ7のロッド側油室7bに再生するために再生制御弁43を切り換える信号が出力されることを意味している。
【0111】
第1ロジック弁27と第2ロジック弁28から出力されるパイロット圧は、高圧選択弁29に供給され、いずれか高い方の圧力が再生制御弁43の操作部43aに供給され、再生制御弁43を切り換える。この場合、ブーム上げパイロット圧Puとブーム下げパイロット圧Pdは、同時に出力されることは無いため、第1ロジック弁27と第2ロジック弁28から同時にパイロット圧が出力されることは無い。すなわち、ブーム上げアームクラウド時の再生のための制御信号、またはブーム下げアームダンプ時の再生のための制御信号のどちらか一方が再生制御弁43に入力されることになる。再生制御弁43を切り換えることにより、連通管路23に流れた戻り油は、再生制御弁43を介してアームシリンダ7に再生される。
【0112】
なお、本実施の形態では、ブームシリンダ6のボトム側油室6aの圧力と第1油圧ポンプ1の吐出圧を検知していないことから、第1の実施の形態で説明したように、ブーム下げ操作時の戻り油の圧力が、アームシリンダ7のロッド側油室7bの圧力よりも必ず高くなるような建設機械や、ブーム上げ時において効率よりも速度が重要視される建設機械に適用すると良い。
【0113】
上述した本発明の建設機械の第3の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0114】
また、上述した本発明の建設機械の第3の実施の形態によれば、油圧駆動装置を全て油圧的に制御するので、コスト低減が図れる。
【0115】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0116】
1:第1油圧ポンプ、2:第2油圧ポンプ、3:制御弁、4:排出弁(再生排出流量調整装置)、5:戻り油選択弁(再生排出流量調整装置)、6:ブームシリンダ、7:アームシリンダ、8:再生制御弁(再生排出流量調整装置)、9:第1操作装置、10:第2操作装置、12:チェック弁、13:チェック弁、14:チェック弁、15:チェック弁、16:チェック弁、17:圧力センサ、18:圧力センサ、19:圧力センサ、20:圧力センサ、21:コントローラ、21A:コントローラ、23:連通管路(排出管路)、24:再生管路、25:圧力センサ、26:圧力センサ、27:第1ロジック弁、28:第2ロジック弁、29:高圧選択弁、30:作動油タンク、31:第1主管路、32:第2主管路、33:第1管路、34:第2管路、35:第3管路、36:第4管路、40:第2制御弁、41:再生弁(再生排出流量調整装置)、42:排出弁(再生排出流量調整装置)、43:再生制御弁(再生排出流量調整装置)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】