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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年6月7日
【発行日】2019年10月24日
(54)【発明の名称】構造部材
(51)【国際特許分類】
   B21C 23/00 20060101AFI20190927BHJP
   B21C 25/08 20060101ALI20190927BHJP
   B62D 25/00 20060101ALN20190927BHJP
【FI】
   B21C23/00 A
   B21C25/08
   B62D25/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】10
【出願番号】特願2018-554148(P2018-554148)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年11月28日
(31)【優先権主張番号】特願2016-232771(P2016-232771)
(32)【優先日】2016年11月30日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000100791
【氏名又は名称】アイシン軽金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】松井 宏昭
(72)【発明者】
【氏名】新村 仁
(72)【発明者】
【氏名】布野 和信
【テーマコード(参考)】
3D203
4E029
【Fターム(参考)】
3D203BB12
3D203BB53
3D203BB62
3D203CA04
3D203CA05
3D203CA53
3D203CA73
3D203CA74
3D203CB39
3D203DA22
3D203DA34
4E029AA06
4E029AC02
4E029AC03
4E029MB02
(57)【要約】
【課題】強度,剛性を確保しながら軽量化を図るのに有効な押出材からなる構造部材の提供を目的とする。
【解決手段】押出方向に沿って肉厚を変化させてあることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出方向に沿って肉厚を変化させてあることを特徴とする押出材からなる構造部材。
【請求項2】
押出方向に沿って押出断面形状を変化させてあることを特徴とする請求項1記載の押出材からなる構造部材。
【請求項3】
押出方向の位置をX座標で表した場合に、
それぞれ部位xにおいて、製品の許容応力σaとし、断面係数:Z(x),断面積:A(x),発生曲げモーメント:M(x)とすると、
式:Z(x)=M(x)/σaで求められる断面係数を部位xの変位に合せて可変し、断面積A(x)が最小になるようにしてあることを特徴とする請求項2記載の押出材からなる構造部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等の構造部材に関し、特にアルミニウム合金等の押出材を用いた構造部材に係る。
【背景技術】
【0002】
車両の分野においては、用途に応じた強度及び剛性を確保するとともに、軽量化が要求される。
軽量化の手段として、鉄系材料からアルミニウム及びその合金、マグネシウム及びその合金等の軽合金への置換が検討されている。
しかし、単なる材料置換だけでは軽量化に限界があることから、近年テーラードブランク材とも称される部分的に肉厚を変えた材料の検討がされている。
しかし、従来の差厚テーラードブランク材は、部位に応じて板材を重ね合せたり、肉厚の異なる板材を突き合せ接合したものであり、接合工程による歪発生や熱影響による強度低下等、品質上の問題が発生しやすい(特許文献1〜3)。
これに対して特許文献4〜5には、押出材の断面自由度の高さを利用しつつ後加工等により、断面形状を可変させたものが提案されている。
しかし、これらの公報に開示する材料は、押出方向である長手方向には肉厚差がなく、部位によっては余剰の駄肉があり、軽量化が不充分であった。
【0003】
【特許文献1】日本国特開2001−122154号公報
【特許文献2】日本国特開2003−39120号公報
【特許文献3】日本国特許第3996004号公報
【特許文献4】日本国特許第4216617号公報
【特許文献5】日本国特許第4611158号公報
【特許文献6】日本国特許第5997099号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、強度,剛性を確保しながら軽量化を図るのに有効な押出材からなる構造部材の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る押出材からなる構造部材は、押出方向に沿って肉厚を変化させてあることを特徴とする。
ここで押出材は、アルミニウム及びその合金、マグネシウム及びその合金等、押出可能な軽合金を用いる。
アルミニウム合金としては、JIS6000系,7000系が例として挙げられる。
押出方向に沿って肉厚を変化させる方法としては、押出ダイスの開口寸法を肉厚方向に機械的に可変する方法、押出後にロール圧を加えたり、切削等による後加工を加える場合等、手段に制限はない。
【0006】
本発明において、押出方向に沿って押出断面形状を変化させてあってもよい。
【0007】
本発明は、押出方向に沿って肉厚を変化させたり、断面形状(押出方向に直交する断面)を変化させることで、押出方向の位置をX座標で表した場合に、それぞれ部位xにおいて、製品の許容応力σaとし、断面係数:Z(x),断面積:A(x),発生曲げモーメント:M(x)とすると、式:Z(x)=M(x)/σaで求められる断面係数を部位xの変位に合せて可変し、断面積A(x)が最小になるようにしてあることに特徴がある。
ここで、発生曲げモーメントは、その部位にて許容される最大曲げモーメントMmax(x)以下であることが前提である。
【発明の効果】
【0008】
従来のテーラードブランク材は、板材を重ね合せたり、異なる板厚材を接合することで断面肉厚を変化させたものであり、製品の長手方向の主材となるものは、一定の断面厚であることから、断面係数に余剰の部位が生じていた。
これに対して本発明は、押出形材における断面形状の自由度が高いことを活用しつつ、押出方向(長手方向)に対して肉厚や形状を可変させることで、その部位の曲げモーメントに対する最適な断面係数に合せて断面積を最小にすることで、さらなる軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る構造部材を適用した車両の構造部材例を示す。(a)は斜視図、(b)は部位A,B,Cにおける断面図を示す。
図2図1に示した製品の各部位(x)における発生曲げモーメントM(x)と許容される最大曲げモーメントMmax(x)との関係を示す。
図3】構造部材Wの例を示す。(a)は側面図、(b)は斜視図、(c)はD−D線断面図、(d)はE−E線断面図を示す。
図4】構造部材Wの例を示す。(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)はF−F線断面端面図、(d)はG−G線断面端面図、(e)はH−H線断面端面図を示し、(f),(g)は金型の構造例を模式的に示す。
図5】構造部材Wの例を示す。(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)はI−I線断面端面図、(d)はJ−J線断面端面図、(e),(f)は金型の構造例を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る構造部材は、自動車の各種構造部材に適用できる。
例えば車体を形成するピラー類,メンバ類等のリインホース,ルーフサイドリインホース,ロッカーパネルリインホース,ドアビーム,バンパリインホースメント等が例として挙げられる。
断面形状もソリッド,セミホロー,ホロー断面等、各種形状が対象になる。
【0011】
図1にソリッド断面からなる構造部材Wの例を示す。
図1(a)に示したA,B,Cの部分の各断面形状を図1(b)に示す。
A,B,Cは、押出材の押出方向をX座標で表現した場合に、それぞれX(A),X(B),X(C)の部位に相当する。
それぞれの部位にて肉厚を変化させてあり、底部の中央部に一体的に形成したリブの高さhも変化させてある。
本実施例では、長手方向の中央部に最も大きい曲げ応力が負荷される。
そこで、X(A)の部位の肉厚tよりもX(B)の部位の肉厚tの方を厚くした。
また、中央部にのみリブrを設け、このリブrの高さhを部位X(C)から部位X(B)に向けて徐々に低くし、それよりも長手方向端部側にはリブを設けていない。
このように、部位に応力が負荷される値に合せて断面係数を可変し、断面積が最小になるように設計した。
図1に示した構造部材は、プレス等にてさらに形状を変化させてもよい。
【0012】
図2は、図1に示した構造部材Wの部位xと発生曲げモーメントM(x)、その部位にて許容される最大曲げモーメントMmax(x)との関係を模式的に示す。
グラフaは、部位(x)における発生曲げモーメントM(x)の変化を示し、グラフbは許容される最大曲げモーメントMmax(x)の推移を示す。
直線cは、断面積が一定の場合の許容曲げモーメントに相当することから、斜線でSの部分の面積が軽量化に寄与した部分になる。
【0013】
図3は、構造部材Wの例を示す。
アッパー(U)側の肉厚tを一般部の肉厚tよりも徐々に厚くした中空断面形状からなる構造部材の例である。
【0014】
図4は、中空断面からなる構造部材Wの側壁の肉厚(厚肉部)tを一般肉厚tよりも部分的に厚くした例を示す。
この構造部材Wを押出成形するためのダイの構造例を図4(f),(g)に示す。
構造部材Wの外形を形成するための外形金型11と、内形を形成するための内形金型12とからなり、これらはブリッジ等にて連結してある。
この外形金型11の一部に可動金型13を設け、(f)から(g)の状態に可変することで、押出材の厚肉部tが連続的に形成される。
【0015】
図5は、外形も肉厚も可変させえた構造部材Wの例を示す。
図5(e),(f)に示すように、外形金型11aに可動金型13aを設けるとともに、内形金型12aにも可動金型12bを設けることで、図5(d)に示すように長くなった側壁肉厚部t,厚肉部tを形成することができる。
このように、押出方向に沿って肉厚や外形を連続的に徐変することで、軽量で最適な断面からなる各種構造部材が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明に係る構造部材は、車両部品,車両の構造材,機械のフレーム部材等、強度及び軽量化が要求される各種構造部材に適用できる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】