特表-18123140IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年7月5日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】ステレオ撮像ユニット
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/04 20060101AFI20181130BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20181130BHJP
   G02B 23/26 20060101ALI20181130BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20181130BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20181130BHJP
   H04N 13/239 20180101ALI20181130BHJP
   H04N 13/254 20180101ALI20181130BHJP
【FI】
   A61B1/04 530
   A61B1/00 522
   G02B23/26 D
   G02B23/24 B
   H04N7/18 M
   H04N13/239
   H04N13/254
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
【出願番号】特願2018-510129(P2018-510129)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年8月30日
(11)【特許番号】特許第6342600号(P6342600)
(45)【特許公報発行日】2018年6月13日
(31)【優先権主張番号】特願2016-251715(P2016-251715)
(32)【優先日】2016年12月26日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】市原 洋和
(72)【発明者】
【氏名】雲財 寛
(72)【発明者】
【氏名】藤井 俊行
(72)【発明者】
【氏名】今井 真弓
(72)【発明者】
【氏名】西原 輝幸
(72)【発明者】
【氏名】新井 淳平
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雅大
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
5C054
5C061
【Fターム(参考)】
2H040BA15
2H040CA04
2H040CA11
2H040CA23
2H040DA11
2H040DA12
2H040DA13
2H040DA14
2H040DA21
2H040GA02
2H040GA03
2H040GA11
4C161BB06
4C161DD02
4C161JJ06
4C161LL02
4C161PP06
5C054CC07
5C054FD02
5C054HA12
5C061AB04
(57)【要約】
第1,第2の撮像素子(32l),(32r)の裏面に対して垂直な複数の面部を有する第1,第2の実装基板(38l),(38r)を、第1,第2の撮像素子(32l),(32r)の裏面に接続して互いに同形状をなす第1,第2の撮像部(45l),(45r)を構成し、第1,第2の実装基板(38l),(38r)の各面部のうち、電子部品が実装されていない非実装面からなる面部の一つを、第1,第2の撮像素子(32l),(32r)の一辺の方向から投影面(Pl),(Pr)の外側に向けて突出させ、これら突出する面部が視差方向内側において互いに対向するように、第1,第2の撮像部(45l),(45r)を保持枠(35)(芯出しガラス(34))に保持させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視差を有して配置された一対の対物光学系と、
撮像素子と前記撮像素子の裏面に接続された基板とを各々が有する一対の撮像部と、
前記一対の対物光学系がそれぞれ形成した光学像が前記一対の撮像部の前記撮像素子に導かれるよう前記一対の撮像部を保持する保持部材と、を有するステレオ撮像ユニットであって、
前記一対の撮像部は、互いに同形状をなし、
前記一対の撮像部の各々が有する前記基板は、前記撮像素子の裏面に対して垂直な複数の面部を有し、
前記複数の面部は、前記撮像素子の一辺の方向から前記撮像素子の投影面の外側に向けて突出する、部品が実装されない非実装面からなる面部を含み、
前記保持部材は、前記投影面の外側に向けて突出する前記面部が視差方向内側において互いに対向するように前記一対の撮像部を保持することを特徴とするステレオ撮像ユニット。
【請求項2】
前記基板は、前記視差方向に複数の回路基板が積層された積層基板であることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮像ユニット。
【請求項3】
前記基板は、前記視差方向内側において互いに対向する前記面部にグランド線が接続され、前記視差方向内側において互いに対向する前記面部以外の前記面部に他の信号線が接続されていることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮像ユニット。
【請求項4】
前記一対の撮像部の各々が有する前記撮像素子は、カバーガラスを有し、
前記保持部材は、前記カバーガラスが接着される単一の芯出しガラスを有し、
前記一対の撮像部は、前記カバーガラスを介して前記撮像素子が接着されることで前記保持部材に保持されることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮像ユニット。
【請求項5】
前記一対の撮像部は、互いに同形状をなし、一方の前記撮像部に対して他方の前記撮像部が光軸周りに180度回転した状態にて前記保持部材に保持されていることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮像ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視差を有する2つの撮像画像を取得可能なステレオ撮像ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療用内視鏡や工業用内視鏡の分野において、ステレオ撮像ユニットを用いて被験体を立体観察するニーズが高まっている。
【0003】
例えば、日本国特開2000−199863号公報に開示されているように、内視鏡の先端部に用いられるステレオ撮像ユニットは、対物レンズ等の複数のレンズ群からなる光学レンズ系と、固体撮像チップ(撮像素子)と、コンデンサ、トランジスタ、抵抗等の回路部品が実装された回路基板(実装基板)と、を備えた撮像ユニットが、左右方向に対をなして配設されることにより構成されている。
【0004】
さらに、日本国特開2000−199863号公報には、内視鏡の細径化を図るべく、固体撮像チップの投影面積内に素子基板と素子基板に実装された電子部品及び信号ケーブルの端子部が収まるようにした技術が開示されている。
【0005】
しかしながら、上述の日本国特開2000−199863号公報に開示された技術のように、撮像素子の投影面内に実装基板等が収まるように構成した場合、素子基板が光軸方向に長大化し、先端部の硬質長が長大化する虞がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、先端部を太径化させることなく、先端部の硬質長を効果的に短縮することができるステレオ撮像ユニットを提供することを目的とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によるステレオ撮像ユニットは、視差を有して配置された一対の対物光学系と、撮像素子と前記撮像素子の裏面に接続された基板とを各々が有する一対の撮像部と、前記一対の対物光学系がそれぞれ形成した光学像が前記一対の撮像部の前記撮像素子に導かれるよう前記一対の撮像部を保持する保持部材と、を有するステレオ撮像ユニットであって、前記一対の撮像部は、互いに同形状をなし、前記一対の撮像部の各々が有する前記基板は、前記撮像素子の裏面に対して垂直な複数の面部を有し、前記複数の面部は、前記撮像素子の一辺の方向から前記撮像素子の投影面の外側に向けて突出する、部品が実装されない非実装面からなる面部を含み、前記保持部材は、前記投影面の外側に向けて突出する前記面部が視差方向内側において互いに対向するように前記一対の撮像部を保持するものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係り、内視鏡システムの全体構成を示す斜視図
図2】同上、内視鏡の先端部の端面図
図3】同上、図2のIII−III断面図
図4】同上、ステレオ撮像ユニットの斜視図
図5】同上、ステレオ撮像ユニットの分解斜視図
図6】同上、第1の撮像素子の投影面と第1の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図7】同上、第2の撮像素子の投影面と第2の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図8】同上、ステレオ撮像ユニットの背面図
図9】第1の変形例に係り、第1の撮像素子の投影面と第1の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図10】同上、第2の撮像素子の投影面と第2の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図11】同上、ステレオ撮像ユニットの背面図
図12】第2の変形例に係り、第1の撮像素子の投影面と第1の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図13】同上、第2の撮像素子の投影面と第2の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図14】同上、先端部の要部断面図
図15】第3の変形例に係り、第1の撮像素子の投影面と第1の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図16】同上、第2の撮像素子の投影面と第2の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図17】同上、ステレオ撮像ユニットの背面図
図18】同上、ステレオ撮像ユニットの背面図
図19】第4の変形例に係り、第1の撮像素子の投影面と第1の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図20】同上、第2の撮像素子の投影面と第2の実装基板との位置関係を示す分解斜視図
図21】同上、ステレオ撮像ユニットの背面図
図22】第5の変形例に係り、先端部の要部断面図
図23】第6の変形例に係り、先端部の要部断面図
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図1乃至図8は本発明の一実施形態に係り、図1は内視鏡システムの全体構成を示す斜視図、図2は内視鏡の先端部の端面図、図3図2のIII−III断面図、図4はステレオ撮像ユニットの斜視図、図5はステレオ撮像ユニットの分解斜視図、図6は第1の撮像素子の投影面と第1の実装基板との位置関係を示す分解斜視図、図7は第2の撮像素子の投影面と第2の実装基板との位置関係を示す分解斜視図、図8はステレオ撮像ユニットの背面図である。
【0010】
図1に示す内視鏡システム1は、被験体を異なる視点からステレオ撮像することが可能な立体内視鏡2と、この立体内視鏡2が着脱自在に接続されるプロセッサ3と、プロセッサ3により生成された画像信号を内視鏡画像として表示する表示装置としてのモニタ5と、を有して構成されている。
【0011】
本実施形態の立体内視鏡2は、例えば、腹腔鏡手術に適用される硬性内視鏡である。この立体内視鏡2は、細長の挿入部6と、この挿入部6の基端側に連設する操作部7と、操作部7から延出してプロセッサ3に接続されるユニバーサルケーブル8と、を有して構成されている。
【0012】
挿入部6には、主にステンレス等の金属製部材によって構成された先端部11、湾曲部12、及び、ステンレス等の金属管によって構成された硬性管部13が、先端側から順に連設されている。
【0013】
この挿入部6は体内に挿入する部分となっており、先端部11には、被験体内をステレオ撮像するためのステレオ撮像ユニット30(図3参照)が内蔵されている。また、湾曲部12及び硬性管部13の内部には、ステレオ撮像ユニット30と電気的に接続する撮像ケーブル束39l,39r(図3参照)、先端部11に照明光を伝送するライトガイドバンドル(不図示)等が挿通されている。なお、本実施形態の立体内視鏡2は、湾曲部12よりも基端側が硬性管部13によって構成された硬性内視鏡を例示しているが、これに限定されることなく、湾曲部12よりも基端側が可撓性を備えた可撓管部によって構成された軟性内視鏡であってもよい。
【0014】
なお、以下の説明において、各部の上下方向及び左右方向とは、ステレオ撮像ユニット30によって撮像され、モニタ5に表示された画像の上下方向及び左右方向に対応する上下方向及び左右方向をいうものとする。
【0015】
操作部7には、湾曲部12を遠隔操作するためのアングルレバー15が設けられ、さらに、プロセッサ3の光源装置やビデオシステムセンサ等を操作するための各種スイッチ16が設けられている。
【0016】
アングルレバー15は、挿入部6の湾曲部12を、ここでは上下左右の4方向に湾曲操作可能な湾曲操作手段である。なお、湾曲部12は、上下左右の4方向に湾曲可能な構成に限定されることなく、例えば、上下のみ、或いは、左右のみの2方向に湾曲操作可能な構成としてもよい。
【0017】
次に、このような立体内視鏡2の先端部の構成について、図2,3を参照して詳細に説明する。
【0018】
図3に示すように、先端部11は、略円柱形状をなす先端部本体20と、この先端部本体20に先端が固定された略円筒形状をなす先端筒体21と、を有して構成されている。ここで、先端部本体20の外周には先端筒体21の先端が嵌合されており、この先端筒体21から露出する先端部本体20の端面によって、先端部11の先端面11aが形成されている。
【0019】
図2,3に示すように、先端部本体20には、先端面11aに開口する一対の観察用貫通孔23l,23rが左右(すなわち、湾曲部12による左右の湾曲方向)に並んで設けられている。左右の各観察用貫通孔23l,23rには、ステレオ撮像ユニット30を構成する一対の対物光学系(第1,第2の対物光学系31l,31r)がそれぞれ保持され、これにより、先端部11の先端面11aには観察窓24l,24rが形成されている。
【0020】
また、例えば、図2に示すように、観察用貫通孔23l,23rよりも上方(すなわち、湾曲部12による上下の湾曲方向の上方)において、先端部本体20には、先端面11aに開口する一対の照明用貫通孔25l,25rが左右に並んで設けられている。左右の各照明用貫通孔25l,25rには、図示しないライトガイドバンドルと光学的に接続する一対の照明光学系27l,27rがそれぞれ保持され、これにより、先端部11の先端面11aには照明窓26l,26rが形成されている。
【0021】
図3図5に示すように、ステレオ撮像ユニット30は、第1の対物光学系31lが形成する光学像(第1の光学像)を受光する第1の撮像素子32lと、第2の対物光学系31rが形成する光学像(第2の光学像)を受光する第2の撮像素子32rと、第1,第2の光学像の光路上に配置され、第1,第2の撮像素子32l,32rの各受光面32la,32ra側が接着によって位置決め固定された保持部材としての単一の芯出しガラス34と、芯出しガラス34を介して第1,第2の撮像素子32l,32rを保持する保持部材としての保持枠35と、を有して構成されている。
【0022】
第1,第2の撮像素子32l,32rは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子によって構成されている。これら第1,第2の撮像素子32l,32rには、受光面32la,32raを保護するためのカバーガラス33l,33rが貼着されている。
【0023】
また、第1,第2の撮像素子32l,32rの裏面には基板としての第1,第2の実装基板38l,38rが接続され、これら第1,第2の実装基板38l,38rは、第1,第2の撮像素子32l,32rに設けられた端子部(不図示)を介して、第1,第2の撮像素子32l,32rとそれぞれ電気的に接続されている。そして、これら第1,第2の撮像素子32l,32rと第1,第2の実装基板38l,38rとにより、第1,第2の撮像部45l,45rがそれぞれ構成されている。
【0024】
第1,第2の実装基板38l,38r各々には、例えば、第1,第2の撮像素子32l,32rの駆動信号を発生させるためのデジタルIC、制御パラメータを記憶した不揮発性メモリ(EEPROM)、これらICの駆動電源を安定化させるためのIC駆動電源安定化用コンデンサ、及び、抵抗等の各種電子部品がハンダ付け等によってそれぞれ実装されている。制御パラメータとしては、撮像素子のシリアルNo(製造メーカの製造No)、撮像素子の白キズを補正するための補正データ等が含まれる。第1,第2の撮像素子32l,32rの各々に対応させて不揮発性メモリを実装することが困難ならば、一つの不揮発性メモリに2つの撮像素子の制御パラメータを纏めて記憶してもよい。この場合は、この不揮発性メモリは、操作部7内やそれ以外の内視鏡内に設けられた基板に実装すればよい。また、各実装基板38l,38rには、撮像ケーブル束39l,39rが電気的に接続されている。
【0025】
芯出しガラス34は、先端部11の左右方向に延在する透明なガラス基板によって構成されている。この芯出しガラス34には、第1,第2の撮像素子32l,32rの受光面32la,32ra側が、カバーガラス33l,33rを介してそれぞれ固定されている。
【0026】
より具体的には、第1,第2の撮像素子32l,32rは、受光面32la,32raに貼着されたカバーガラス33l,33rが、紫外線硬化型透明接着剤(UV接着剤)等を介して芯出しガラス34に接着されることにより、互いに所定間隔離間された状態にて位置決め固定されている。
【0027】
保持枠35は、例えば、断面形状が略角丸長方形をなす柱状の金属部材によって構成されている(例えば、図5参照)。保持枠35の基端側にはガラス保持部36が凹設され、このガラス保持部36には、芯出しガラス34が、接着剤等によって固定されている。
【0028】
また、例えば、図3,5に示すように、保持枠35には、第1の対物光学系保持孔37lと、第2の対物光学系保持孔37rと、が予め設定された間隔を隔てて左右に並んで設けられている。これら第1,第2の対物光学系保持孔37l,37rは、先端側が保持枠35の端面(先端面11a)において開放されるとともに、基端側がガラス保持部36に連通する貫通孔によって構成されている。
【0029】
これら第1,第2の対物光学系保持孔37l,37rには、第1,第2の対物光学系31l,31rが、第1,第2の対物光学系ユニット40l,40rとしてユニット化された状態にて、所定の視差を有してそれぞれ保持されている。
【0030】
すなわち、第1,第2の対物光学系31l,31rは、第1,第2のレンズ枠41l,41rにそれぞれ保持されることによって第1,第2の対物光学系ユニット40l,40rを構成する。そして、これら第1,第2の対物光学系ユニット40l,40rが第1,第2の対物光学系保持孔37l,37r内に接着剤等を介して位置決め固定されることにより、第1,第2の対物光学系31l,31rは、第1,第2の撮像素子32l,32rとともに、単一の保持枠35によって一体的に保持されている。
【0031】
次に、図3図8を参照して、第1,第2の撮像部45l,45rの具体的な構成について説明する。
【0032】
ここで、本実施形態において、第1,第2の撮像部45l,45rは、それぞれ、共通の仕様及び共通の形状をなす撮像素子及び実装基板によってそれぞれ構成された互いに同形状をなすモジュール品となっている。そして、これら第1,第2の撮像部45l,45rは、互いに180度反転した状態にて(すなわち、例えば、一方の撮像部である第1の撮像部45lに対して、他方の撮像部である第2の撮像部45rが光軸Or周りに180度回転した状態にて)保持枠35(芯出しガラス34)に保持されている。なお、第1,第2の撮像部45l、45rを構成する第1,第2の撮像素子32l,32rがCMOSである場合、これらからの撮像信号の読み出し順序は互いに反転するよう設定されている。
【0033】
図3に示すように、本実施形態における第1,第2の実装基板38l,38rは、複数の回路基板が視差方向に積層された積層基板によって構成されている。すなわち、第1,第2の実装基板38l,38rは、光軸Ol,Orの上下方向及び左右方向にそれぞれ平面状の面部を有する略立方体形状をなす硬質なバルク状の積層基板によって構成されている。
【0034】
これら第1,第2の実装基板38l、38rの各面部のうち、視差方向外側の面部は、実装面38la,38raとして設定されている。これら第1,第2の実装基板38l、38rの各実装面38la,38raには、複数のランドが形成されている。そして、第1,第2の実装基板38l、38rの各実装面38la,38raには、各ランドを介して、各種電子部品50が実装されているとともに、撮像ケーブル束39l,39rから分岐された各種信号線39la,39ra(後述するグランド線39lb,39rbを除く)が電気的に接続されている。
【0035】
一方、第1,第2の実装基板38l,38rの各面部のうち、上下方向の各面部、及び、視差方向内側の面部は、各種電子部品が実装されない非実装面38la,38raとして設定されている。但し、第1,第2の実装基板38l,38rの視差方向内側の面部には、グランド用のランドのみが形成され、このグランド用のランドを介して、撮像ケーブル束39l,39rから分岐されたグランド線39lb,39rbが電気的に接続されている。
【0036】
このように構成された第1,第2の実装基板38l,38rは、図3図8に示すように、上下方向の各面部(非実装面38lb,38rb)、及び、視差方向外側の面部(実装面38la,38ra)に実装された各種電子部品50が、第1,第2の撮像素子32l.32rの光軸Ol,Or方向の投影面Pl,Prの上下方向及び視差方向外側に突出しないよう位置決めされ、且つ、視差方向内側の面部(非実装面38lb,38rb)が投影面Pl,Prから外側(視差方向内側)に突出して互いに対向するよう位置決めされた状態にて、第1,第2の撮像素子32l,32rの基端側に連設されている。
【0037】
すなわち、第1,第2の実装基板38l,38rの上下方向の高さは第1,第2の撮像素子32l,32rの高さと略同じ高さに設定されており、第1,第2の実装基板38l,38rは、上下方向の各面部が、第1,第2の撮像素子32l,32rの上面及び下面と略面一に延在するよう位置決めされている。
【0038】
また、第1,第2の実装基板38l,38rは、視差方向外側の面部(実装面38la,38ra)が、第1,第2の撮像素子32l,32rの視差方向外側の面よりも内側オフセットするよう位置決めされている。
【0039】
さらに、第1,第2の実装基板38l,38rは、視差方向内側の面部(非実装面38lb,38rb)が、互いに当接しない範囲内において、第1,第2の撮像素子32l,32rの視差方向内側の面よりも外側にオフセットするよう位置決めされている。
【0040】
換言すれば、第1,第2の実装基板38l,38rは、視差方向外側の面部に実装した各種電子部品を投影面Pl,Prから突出させることなく、且つ、視差方向内側の面部が違いに接触しない範囲内において、複数の回路基板が視差方向に積層された積層基板によって構成されている。そして、複数の回路基板を視差方向内側に突出する位置まで積層して積層基板としての容積(有効な回路面積)を確保することにより、第1,第2の実装基板38l,38rは、全ての面部及び各種電子部品を投影面Pl,Pr内に納めた場合(図3中の2点鎖線参照)に比べ、光軸Ol,Or方向の長さがΔLだけ短縮されている。そして、このように第1,第2の実装基板38l,38rの光軸Ol,Or方向の長さを短縮した結果、先端部11の硬質長も短縮されている。
【0041】
このような実施形態によれば、第1,第2の撮像素子32l,32rの裏面に対して垂直な複数の面部を有する第1,第2の実装基板38l,38rを、第1,第2の撮像素子32l,32rの裏面に接続して互いに同形状をなす第1,第2の撮像部45l,45rを構成し、第1,第2の実装基板38l,38rの各面部のうち、電子部品が実装されていない非実装面38lb,38rbからなる面部の一つを、第1,第2の撮像素子32l,32rの一辺の方向から投影面Pl,Prの外側に向けて突出させ、これら突出する面部(非実装面)が視差方向内側において互いに対向するように、互いに光軸Ol,Or周りに180度反転させた状態にて、第1,第2の撮像部45l,45rを保持枠35(芯出しガラス34)に保持させることにより、先端部11を太径化させることなく、先端部11の硬質長を効果的に短縮することができる。
【0042】
すなわち、第1,第2の実装基板38l,38rは、上下方向の各面部(非実装面38lb,38rb)、及び、視差方向外側の面部(実装面38la,38ra)に実装された各種電子部品50が、第1,第2の撮像素子32l.32rの投影面Pl,Prの上下方向及び視差方向外側に突出しないよう位置決めされ、さらに、視差方向内側の面部が、電子部品を実装しない非実装面38lb,38rbとして設定されて、投影面Pl,Prから視差方向内側に突出して互いに対向するよう位置決めされた状態にて、第1,第2の撮像素子32l,32rの基端側に連設されている。これにより、先端部11を太径化させることなく、先端部11の硬質長を効果的に短縮することができる。
【0043】
換言すれば、第1,第2の実装基板38l,38rの上下方向の各面部、及び、視差方向外側の面部(実装面38la,38ra)に実装された各種電子部品50が、第1,第2の撮像素子32l.32rの投影面Pl,Prの上下方向及び視差方向外側に突出しないよう位置決めされることにより、先端部11の太径化を効果的に抑制することができる。その一方で、第1,第2の実装基板38l,38rの視差方向内側の面部(非実装面38lb,38rb)が、投影面Pl,Prから視差方向内側に突出して互いに対向するよう位置決めされることにより、左右の視差を確保するために光軸Ol,Or間に設定される間隔をデッドスペースとすることなく有効利用し、第1,第2の実装基板38l,38rの容積(有効な回路面積)を確保することができる。その結果、例えば、全ての面部及び各種電子部品50を投影面Pl,Pr内に納めた場合(図3中の2点鎖線参照)に比べ、第1,第2の実装基板38l、38rの光軸Ol,Or方向の長さを短縮することができ、これに伴い、先端部11の硬質長を効果的に短縮することができる。
【0044】
この場合において、第1,第2の実装基板38l,38rの視差方向内側の面部が電子部品を実装しない非実装面38lb,38rbとして設定されることにより、第1,第2の実装基板38l,38rを視差方向内側に接近させた場合にも、相互の電子部品間における所謂クロストーク等による干渉を効果的に抑制することができる。
【0045】
さらに、第1,第2の実装基板38l、38rが対向する視差方向内側の非実装面38lb,38rbにグランド線39lb,39rbを接続することにより、第1,第2の実装基板38l,38rを接近させた場合にも、グランド線39lb,39rbを通じて熱を速やかに放熱することができ、さらに、クロストーク等に対するシールド効果を実現して相互の電子部品間における干渉をより効果的に抑制することができる。
【0046】
さらに、第1,第2の撮像部45l,45rは、それぞれ共通の仕様及び共通の形状をなす撮像素子及び実装基板によってそれぞれ構成された同形状をなし、一方の撮像部に対して他方の撮像部を光軸周りに180度回転した状態に芯出しガラス34に保持されているため、第1,第2の撮像部45l,45rを左右それぞれの専用品とする必要がなく、製造工数や製造コスト等を効果的に抑制することができる。
【0047】
ここで、例えば、図9図11に示すように、第1,第2の実装基板38l,38rの上下方向の各面部を段付きの面部によって構成することにより、第1,第2の実装基板38l,38rを側面視T字状をなす異形基板とすることも可能である。
【0048】
このように構成することにより、第1,第2の実装基板38l,38rの上下方向の各面部を、実装面38la,38raとして有効に利用することが可能である。
【0049】
また、例えば、図12図14に示すように、第1,第2の実装基板38l,38rの視差方向外側の各面部(実装面)の基端側に段部38lc,38rcを形成し、これら各段部38lc,38rcに、各種信号線39la,39raを電気的に接続するためのランドを設けることも可能である。
【0050】
このように構成することにより、先端部11の基端側において、先端筒体21と各種信号線39la,39raとの干渉をより効果的に回避させることができ、先端部11の硬質長をより効果的に短縮することが可能である。
【0051】
また、同様の理由から、例えば、図15図18に示すように、第1,第2の実装基板38l,38rの視差方向外側の各面部(実装面)の基端側に傾斜面38ld,38rdを形成し、これら各傾斜面38ld,38rdに、各種信号線39la,39raを電気的に接続するためのランドを設けることも可能である。
【0052】
加えて、第1,第2の実装基板38l,38rの視差方向内側の各面部(非実装面)に、上下一対の切欠部38le,38reを設け、各切欠部38le,38reにグランド用のランドを設けることも可能である。
【0053】
このように構成することにより、例えば、図17に示すように、第1,第2の実装基板38l,38rに対して同一の方向からグランド線39lb,39rbを接続することができる。さらに、例えば、図18に示すように、第1,第2の実装基板38l,38rに対して太径をなす共通のグランド線39bを接続することができる。
【0054】
また、例えば、図19図21に示すように、第1の実装基板38lの上方向の面部、及び、第2の実装基板38rの下方向の面部を段付きの面部によって構成することにおり、第1,第2の実装基板38l,38rを側面視L字状をなす異形基板とすることも可能である。
【0055】
このように構成することにより、第1,第2の実装基板38l,38rの上下方向の各面部を、実装面38la,38raとして有効に利用することが可能である。加えて、第1の実装基板38lの上方向の面部、及び、第2の実装基板38rの下方向の面部を実装面38la,38raとすることにより、ステレオ撮像ユニット30の組み立て時等において、何れの実装面38la,38raを上側に向けた場合にも、当該実装面38la,38raに対して半田コテを右側からアクセスさせることができる。従って、右手に把持されることが一般的である半田コテによる半田付け作業等を容易に行うことが可能となる。
【0056】
また、例えば、図22に示すように、第1,第2の対物光学系ユニット40l,40rの光軸Ol,Orが非平行に設定された所謂グリノー式のステレオ撮像ユニット30に対しても、上述の実施形態と同様の構成を採用することが可能である。
【0057】
また、例えば、図23に示すように、第1,第2の実装基板38l、38rは硬質な積層基板に限定されるものではなく、柔軟なフレキシブル基板であってもよい。この場合、第1,第2の実装基板38l,38rを、非実装面が投影面Pl,Prに対して視差方向内側に突出するよう配置するとともに、基端側を視差方向外側に折り返すことにより、上述の実施形態と略同様の効果を奏することができる。
【0058】
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。例えば、上述の実施形態及び各変形例の構成を適宜組み合わせてもよいことは勿論である。
【0059】
本出願は、2016年12月26日に日本国に出願された特願2016−251715号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。
図1
図2
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図5
図6
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図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
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図19
図20
図21
図22
図23

【手続補正書】
【提出日】2018年2月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一態様によるステレオ撮像ユニットは、視差を有して配置された一対の対物光学系と、撮像素子と前記撮像素子の裏面に接続された基板とを各々が有する一対の撮像部と、前記一対の対物光学系がそれぞれ形成した光学像が前記一対の撮像部の前記撮像素子に導かれるよう前記一対の撮像部を保持する保持部材と、を有するステレオ撮像ユニットであって、前記一対の撮像部は、互いに同形状をなし、前記一対の撮像部の各々が有する前記基板は、前記撮像素子の裏面に対して垂直な複数の面部を有し、前記複数の面部は、前記撮像素子の一辺の方向から前記撮像素子の投影面の外側に向けて突出する、部品が実装されない非実装面からなる面部を含み、前記保持部材は、前記投影面の外側に向けて突出する前記面部が視差方向内側において互いに対向するように前記一対の撮像部を保持し、前記基板は、前記視差方向に複数の回路基板が積層された積層基板である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視差を有して配置された一対の対物光学系と、
撮像素子と前記撮像素子の裏面に接続された基板とを各々が有する一対の撮像部と、
前記一対の対物光学系がそれぞれ形成した光学像が前記一対の撮像部の前記撮像素子に導かれるよう前記一対の撮像部を保持する保持部材と、を有するステレオ撮像ユニットであって、
前記一対の撮像部は、互いに同形状をなし、
前記一対の撮像部の各々が有する前記基板は、前記撮像素子の裏面に対して垂直な複数の面部を有し、
前記複数の面部は、前記撮像素子の一辺の方向から前記撮像素子の投影面の外側に向けて突出する、部品が実装されない非実装面からなる面部を含み、
前記保持部材は、前記投影面の外側に向けて突出する前記面部が視差方向内側において互いに対向するように前記一対の撮像部を保持し、
前記基板は、前記視差方向に複数の回路基板が積層された積層基板であることを特徴とするステレオ撮像ユニット。
【請求項2】
前記基板は、前記視差方向内側において互いに対向する前記面部にグランド線が接続され、前記視差方向内側において互いに対向する前記面部以外の前記面部に他の信号線が接続されていることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮像ユニット。
【請求項3】
前記一対の撮像部の各々が有する前記撮像素子は、カバーガラスを有し、
前記保持部材は、前記カバーガラスが接着される単一の芯出しガラスを有し、
前記一対の撮像部は、前記カバーガラスを介して前記撮像素子が接着されることで前記保持部材に保持されることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮像ユニット。
【請求項4】
前記一対の撮像部は、互いに同形状をなし、一方の前記撮像部に対して他方の前記撮像部が光軸周りに180度回転した状態にて前記保持部材に保持されていることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮像ユニット。
【国際調査報告】