特表-18190201IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルプスアルパイン株式会社の特許一覧
<>
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000012
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000013
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000014
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000015
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000016
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000017
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000018
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000019
  • 再表WO2018190201-電流センサ 図000020
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年10月18日
【発行日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】電流センサ
(51)【国際特許分類】
   G01R 15/20 20060101AFI20191129BHJP
【FI】
   G01R15/20 B
   G01R15/20 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
【出願番号】特願2019-512457(P2019-512457)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年4月3日
(31)【優先権主張番号】特願2017-78495(P2017-78495)
(32)【優先日】2017年4月11日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135183
【弁理士】
【氏名又は名称】大窪 克之
(74)【代理人】
【識別番号】100085453
【弁理士】
【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】蛇口 広行
(72)【発明者】
【氏名】田村 学
【テーマコード(参考)】
2G025
【Fターム(参考)】
2G025AA07
2G025AA11
2G025AA15
2G025AB01
(57)【要約】
電流センサ100は、2つの磁気シールド130と対象電流路110と隣接電流路190と磁電変換素子120とを備える。対象電流路110が、間隙133内に位置する対象部分電流路113を含む。隣接電流路190が、対象部分電流路113から少なくとも第1方向に離間した隣接部分電流路193を含む。磁気シールド130が、第1方向において隣接部分電流路193側に位置する近位縁部132を含む。磁電変換素子120が、第1方向において、第1方向における磁気シールド130の中央位置134と、近位縁部132との間に位置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの磁気シールドと、
前記2つの磁気シールドの間の間隙に位置する対象部分電流路を含む対象電流路と、
前記間隙外に位置する隣接電流路と、
前記対象電流路に流れる電流により発生する磁界を前記間隙内で検出する磁電変換素子と、
を備え、
前記隣接電流路が、前記対象部分電流路から少なくとも第1方向に離間した隣接部分電流路を含み、
前記磁気シールドが、前記第1方向において前記隣接部分電流路側に位置する近位縁部を含み、
前記磁電変換素子が、前記第1方向において、前記第1方向における前記磁気シールドの中央位置と、前記近位縁部との間に位置する、
電流センサ。
【請求項2】
前記対象部分電流路と前記隣接部分電流路とが、前記第1方向に略直交する第2方向に電流を流し、
前記第1方向と前記第2方向とに略直交する第3方向において、前記2つの磁気シールドと前記対象部分電流路と前記磁電変換素子とが少なくとも部分的に重なる位置にあり、
前記第1方向における2つの前記近位縁部の位置が、略同一である、
請求項1に記載の電流センサ。
【請求項3】
前記対象電流路外から来る外来磁界の前記第1方向における成分が最小値をとる前記第1方向における位置に、前記磁電変換素子が位置する、
請求項2に記載の電流センサ。
【請求項4】
前記第1方向における前記磁気シールドの幅が、Wと表され、
前記第1方向と前記第2方向とに略直交する第3方向における前記2つの磁気シールドの最も遠い部分の距離が、Gと表され、
前記第1方向における前記対象部分電流路と前記隣接部分電流路との間隔が、Dと表され、
前記第1方向における前記磁気シールドの前記中央位置から前記第1方向における前記磁電変換素子の中央位置までの距離が、xと表され、
前記xの正方向が、前記磁気シールドの前記中央位置から前記近位縁部に向かう方向であるとき、
前記磁電変換素子は、式(1)が成り立つ範囲に位置する、
【数1】
請求項1または請求項2に記載の電流センサ。
【請求項5】
前記第1方向における前記磁気シールドの幅が、Wと表され、
前記第1方向と前記第2方向とに略直交する第3方向における前記2つの磁気シールドの最も遠い部分の距離が、Gと表され、
前記第1方向における前記対象部分電流路と前記隣接部分電流路との間隔が、Dと表され、
前記第1方向における前記磁気シールドの前記中央位置から前記第1方向における前記磁電変換素子の中央位置までの距離が、xと表され、
前記xの正方向が、前記磁気シールドの前記中央位置から前記近位縁部に向かう方向であるとき、
前記磁電変換素子は、式(2)が成り立つ範囲に位置する、
【数2】
請求項1または請求項2に記載の電流センサ。
【請求項6】
前記磁電変換素子は、式(3)が成り立つ範囲に位置する、
【数3】
請求項4または請求項5に記載の電流センサ。
【請求項7】
前記対象部分電流路と前記隣接部分電流路とが、前記第1方向に並び、
前記対象部分電流路の全体が、前記第3方向において前記2つの磁気シールドの間に位置し、
前記対象部分電流路が、前記第1方向に略直交する2つの側面と、前記第3方向に略直交する2つの表面とを含み、
前記第1方向における前記対象部分電流路の前記2つの側面間の幅が、前記第3方向における前記対象部分電流路の前記2つの表面間の厚みより大きく、
前記隣接部分電流路が、前記第1方向に略直交する2つの隣接側面と、前記第3方向に略直交する2つの隣接表面とを含み、
前記第1方向における前記隣接部分電流路の前記2つの隣接側面間の幅が、前記第3方向における前記隣接部分電流路の前記2つの隣接表面間の厚みより大きく、
前記2つの磁気シールドの各々が、前記第3方向に略直交する平面に沿って広がる板状部材である、
請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電流センサ。
【請求項8】
前記第1方向における前記対象部分電流路の幅と前記第1方向における各前記磁気シールドの幅とが、略同一であり、
前記対象部分電流路の全体と前記2つの磁気シールドの全体とが、前記第3方向から見たとき重なる位置にある、
請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の電流センサ。
【請求項9】
前記第1方向における前記対象部分電流路の幅が、前記第1方向における前記2つの磁気シールドの各々の幅より小さく、
前記第1方向における前記対象部分電流路の中央と前記第1方向における前記磁電変換素子の中央とが、前記第3方向に重なる位置にある、
請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の電流センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図9に示すように電流路901を2枚の平行なシールド902とシールド903とで挟んだ電流センサ900が知られている。図9において、矢印は、磁界の方向を示す。地磁気等の一様な外来磁界は、シールド902とシールド903との間において、最短となる方向に向く。ただし、シールド902とシールド903との間の磁界は、図9の横方向における端部付近で、外来磁界の影響によって湾曲する。一方、横方向におけるシールド902とシールド903との中央905付近では、外来磁界の向きが、電流路901の誘導磁界と直交する方向となる。このため、図9の横方向におけるシールド902の中心から、シールド902とシールド903との中心まで図9の上下方向に結ぶ線上に、磁電変換素子904を配置する。なお、横方向におけるシールド902とシールド903との幅が短い場合、横方向の中央905付近でも、外来磁界の向きが、電流路901の誘導磁界と直交しない場合がある。しかし、通常、製造時に外来磁界の向きを特定できない。外来磁界の方向を特定できない場合、横方向の中央905付近であれば、外来磁界が、極端に大きくなることを防げる。このため、シールド902とシールド903の幅が短い場合も、シールド902の中心とシールド903の中心を結ぶ線上に、磁電変換素子904を配置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−1168号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、実際には、隣接した電流路がある場合、2枚の磁気シールドの外部における磁界は、湾曲する。このため、シールドの大きさが、極端に大きくない限り、各シールドの中心を結ぶ線上でも、横方向の磁界成分が存在する。そのため、特許文献1の配置では、各磁電変換素子が、隣接した電流路による影響を受けやすいという不利益がある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、隣接した電流路による影響を抑制して、測定対象の電流路から発生する磁界を高精度に測定可能な電流センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、2つの磁気シールドと、2つの磁気シールドの間の間隙に位置する対象部分電流路を含む対象電流路と、間隙外に位置する隣接電流路と、対象電流路に流れる電流により発生する磁界を間隙内で検出する磁電変換素子と、を備え、隣接電流路が、対象部分電流路から少なくとも第1方向に離間した隣接部分電流路を含み、磁気シールドが、第1方向において隣接部分電流路側に位置する近位縁部を含み、磁電変換素子が、第1方向において、第1方向における磁気シールドの中央位置と、近位縁部との間に位置する、電流センサである。
【0007】
この構成によれば、隣接電流路による影響を抑制しながら、測定対象の対象電流路から発生する磁界を高精度に測定することができる。
【0008】
好適には本発明の電流センサにおいて、対象部分電流路と隣接部分電流路とが、第1方向に略直交する第2方向に電流を流し、第1方向と第2方向とに略直交する第3方向において、2つの磁気シールドと対象部分電流路と磁電変換素子とが少なくとも部分的に重なる位置にあり、第1方向における2つの近位縁部の位置が、略同一である。
【0009】
この構成によれば、測定対象の磁界が磁電変換素子付近で概ね第3方向になり、S/Nが良くなる。
【0010】
好適には本発明の電流センサにおいて、対象電流路外から来る外来磁界の第1方向における成分が最小値をとる第1方向における位置に、磁電変換素子が位置する。
【0011】
この構成によれば、隣接電流路による影響を最小まで抑制することができる。
【0012】
好適には本発明の電流センサにおいて、第1方向における磁気シールドの幅が、Wと表され、第1方向と第2方向とに略直交する第3方向における2つの磁気シールドの最も遠い部分の距離が、Gと表され、第1方向における対象部分電流路と隣接部分電流路との間隔が、Dと表され、第1方向における磁気シールドの中央位置から第1方向における磁電変換素子の中央位置までの距離が、xと表され、xの正方向が、磁気シールドの中央位置から近位縁部に向かう方向であるとき、磁電変換素子は、式(1)が成り立つ範囲に位置する。
【数1】
【0013】
この構成によれば、対象電流路と隣接電流路とに流れる電流の大きさが略同一である場合、隣接部分電流路に因る誤差を0.1%以下に抑えることができることがシミュレーションにより実証されている。
【0014】
好適には本発明の電流センサにおいて、第1方向における磁気シールドの幅が、Wと表され、第1方向と第2方向とに略直交する第3方向における2つの磁気シールドの最も遠い部分の距離が、Gと表され、第1方向における対象部分電流路と隣接部分電流路との間隔が、Dと表され、第1方向における磁気シールドの中央位置から第1方向における磁電変換素子の中央位置までの距離が、xと表され、xの正方向が、磁気シールドの中央位置から近位縁部に向かう方向であるとき、磁電変換素子は、式(2)が成り立つ範囲に位置する。
【数2】
【0015】
この構成によれば、対象電流路と隣接電流路とに流れる電流の大きさが略同一である場合、隣接部分電流路に因る誤差を0.05%以下に抑えることができることがシミュレーションにより実証されている。
【0016】
好適には本発明の電流センサにおいて、磁電変換素子は、式(3)が成り立つ範囲に位置する、
【数3】
【0017】
この構成によれば、2つの磁気シールドの間の間隙内に磁電変換素子が位置するので、2つの磁気シールドにより外来磁界の影響を効率良く抑えることができる。
【0018】
好適には本発明の電流センサにおいて、対象部分電流路と隣接部分電流路とが、第1方向に並び、対象部分電流路の全体が、第3方向において2つの磁気シールドの間に位置し、対象部分電流路が、第1方向に略直交する2つの側面と、第3方向に略直交する2つの表面とを含み、第1方向における対象部分電流路の2つの側面間の幅が、第3方向における対象部分電流路の2つの表面間の厚みより大きく、隣接部分電流路が、第1方向に略直交する2つの隣接側面と、第3方向に略直交する2つの隣接表面とを含み、第1方向における隣接部分電流路の2つの隣接側面間の幅が、第3方向における隣接部分電流路の2つの隣接表面間の厚みより大きく、2つの磁気シールドの各々が、第3方向に略直交する平面に沿って広がる板状部材である。
【0019】
この構成によれば、隣接電流路により間隙内に発生する磁界の第1方向成分が、磁電変換素子の位置で極小となるので、隣接電流路による影響を効率良く抑えることができる。
【0020】
好適には本発明の電流センサにおいて、第1方向における対象部分電流路の幅と第1方向における各磁気シールドの幅とが、略同一であり、対象部分電流路の全体と2つの磁気シールドの全体とが、第3方向から見たとき重なる位置にある。
【0021】
この構成によれば、第3方向において、対象部分電流路の全体が2つの磁気シールドに重なるので、対象電流路の電気抵抗が小さい。
【0022】
好適には本発明の電流センサにおいて、第1方向における対象部分電流路の幅が、第1方向における2つの磁気シールドの各々の幅より小さく、第1方向における対象部分電流路の中央と第1方向における磁電変換素子の中央とが、第3方向に重なる位置にある。
【0023】
この構成によれば、対象電流路により磁電変換素子付近で発生する磁界の第1方向成分が最大となる。第1方向における対象電流路の幅が狭いほど、第1方向における対象部分電流路の中央と第1方向における磁電変換素子の中央とのずれに応じた、磁界の方向の変化が大きい。そのため、特に、対象電流路を流れる定格電流が小さく、第1方向における対象電流路の幅が狭い場合に、この構成は効果的である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、隣接した電流路による影響を抑制して、測定対象の電流路から発生する磁界を高精度に測定可能な電流センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1実施形態の電流センサの斜視図である。
図2図1の2−2線を通る断面における電流センサの断面図である。
図3図2に示す電流センサにおいてz2方向の外部磁界が2つの磁気シールドにより整形される様子を示す図である。
図4図2に示す電流センサにおいて隣接電流路を流れる電流により発生する外部磁界を説明するための図である。
図5図3に示す外部磁界と図4に示す外部磁界とを合成した合成外部磁界を説明する図である。
図6図2に示す電流センサにおける磁電変換素子の位置と比較値との関係を表すグラフである。
図7】第1実施形態の変形例に係る電流センサの断面図である
図8】本発明の第2実施形態の電流センサの断面図である。
図9】従来技術の電流センサの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態に係る電流センサについて説明する。図1は、本実施形態の電流センサ100の斜視図である。電流センサ100は、電流の測定対象とされる対象電流路110と、対象電流路110から発生する誘導磁界を検出することにより対象電流路110を流れる電流を計測する磁電変換素子120と、対象電流路110周辺の磁界を整形する第1磁気シールド130−1と、対象電流路110周辺の磁界を整形する第2磁気シールド130−2と、電流の測定対象とされない隣接電流路190とを含む。なお、他の例において、隣接電流路190が他の磁電変換素子による測定対象とされてもよい。
【0027】
本明細書において、互いに直交するx方向(第1方向、又は、横方向とも呼ばれる)、y方向(第2方向、又は、電流方向とも呼ばれる)、及びz方向(第3方向、又は、高さ方向とも呼ばれる)を規定する。x方向は、互いに逆を向くx1方向とx2方向とを区別せずに表す。y方向は互いに逆を向くy1方向とy2方向とを区別せずに表す。z方向は互いに逆を向くz1方向とz2方向とを区別せずに表す。また、x1側を左と表現し、x2側を右と表現する場合がある。これらの方向は、相対的な位置関係を説明するために便宜上規定するのであって、実際の使用時の方向を限定するわけではない。構成要素の形状は、「略」という記載があるかないかにかかわらず、本明細書で開示された実施形態の技術思想が実現される限り、記載された表現に基づく厳密な幾何学的な形状に限定されない。
【0028】
(対象電流路)
対象電流路110は、金属製であり、xy平面に略平行な2面と、yz平面に略平行な2面と、zx平面に略平行な2面とに囲まれた略直方体である。対象電流路110において、x方向の幅は、y方向の長さより小さい。対象電流路110において、z方向の厚みは、x方向の幅よりも小さい。
【0029】
対象電流路110のy1側の面を第1端部111と呼ぶ。対象電流路110のy2側の面を第2端部112と呼ぶ。対象電流路110は、外部の回路に電気的に接続されて、第1端部111と第2端部112との間でy方向に電流を流す。対象電流路110のうち、y方向における第1端部111と第2端部112との間の一部の区間を対象部分電流路113と呼ぶ。
【0030】
図2は、図1の2−2線を通りzx平面に略平行な断面における、電流センサ100の断面図である。図2に示すように、対象部分電流路113は、xy平面に略平行なz1側の第1表面114−1とxy平面に略平行なz2側の第2表面114−2と(以下、区別せずに表面114と呼ぶ場合がある)を含む。対象部分電流路113は、yz平面に略平行なx1側の第1側面115−1とyz平面に略平行なx2側の第2側面115−2と(以下、区別せずに側面115と呼ぶ場合がある)を含む。
【0031】
(隣接電流路)
図1に示すように、隣接電流路190は、金属製である。隣接電流路190の形状は、対象電流路110の形状と略同一である。隣接電流路190は、対象電流路110をx2方向に平行移動させた位置にある。隣接電流路190のy1側の面を第1隣接端部191と呼ぶ。隣接電流路190のy2側の面を第2隣接端部192と呼ぶ。隣接電流路190は、外部の回路に電気的に接続されて、第1隣接端部191と第2隣接端部192との間でy方向に電流を流す。
【0032】
隣接電流路190のうち、y方向における第1隣接端部191と第2隣接端部192との間の一部の区間を隣接部分電流路193と呼ぶ。隣接部分電流路193の形状は、対象部分電流路113の形状と略同一である。隣接部分電流路193は、対象部分電流路113をx2方向に平行移動させた位置にある。対象部分電流路113と隣接部分電流路193とが、x方向に並び、x方向に離間している。
【0033】
図2に示すように、隣接部分電流路193は、xy平面に略平行なz1側の第1隣接表面194−1とxy平面に略平行なz2側の第2隣接表面194−2と(以下、区別せずに隣接表面194と呼ぶ場合がある)を含む。隣接部分電流路193は、yz平面に略平行なx1側の第1隣接側面195−1とyz平面に略平行なx2側の第2隣接側面195−2と(以下、区別せずに隣接側面195と呼ぶ場合がある)を含む。
【0034】
(磁電変換素子)
図2に示す磁電変換素子120は、例えば、磁気抵抗効果素子、ホール効果素子により形成される。磁電変換素子120は、対象部分電流路113のz1側において、対象部分電流路113に対向配置される。磁電変換素子120は、磁界のx方向成分を検出可能である。
【0035】
(磁気シールド)
図1に示すように、磁気シールド130の各々は、xy平面に略平行な2面と、yz平面に略平行な2面と、zx平面に略平行な2面とに囲まれた略直方体であり、磁性材料により形成されている。磁気シールド130の各々は、xy平面に略平行に広がる板状部材である。磁気シールド130の各々において、z方向の厚みは、y方向の長さより小さく、y方向の長さは、x方向の幅より小さい。第2磁気シールド130−2は、第1磁気シールド130−1のz2側に位置する。図2に示すように、z方向において2つの磁気シールド130の間に、間隙133が形成される。2つの磁気シールド130の形状は、略同一であり、z方向から見たとき完全に重なる位置にある。
【0036】
第1磁気シールド130−1のx1側の面を第1遠位縁部131−1と呼び、第1磁気シールド130−1のx2側の面を第1近位縁部132−1と呼ぶ。第2磁気シールド130−2のx1側の面を第2遠位縁部131−2と呼び、第2磁気シールド130−2のx2側の面を第2近位縁部132−2と呼ぶ。x方向の位置を比べたとき、第1近位縁部132−1と第2近位縁部132−2と(以下、区別せずに近位縁部132と呼ぶ場合がある)の位置が、略同一である。
【0037】
(位置関係)
対象電流路110の少なくとも一部が、z方向において2つの磁気シールド130の間の間隙133内に位置することが好ましい。本実施形態では、対象部分電流路113の全体が、間隙133内に位置する。z方向から見たとき、2つの磁気シールド130と対象部分電流路113の外形が略一致する。すなわち、x方向における対象部分電流路113の幅とx方向における各磁気シールド130の幅とは、略同一である。隣接電流路190の全体が、間隙133外に位置する。
【0038】
磁電変換素子120は、間隙133内に位置する。z方向から見て、2つの磁気シールド130と対象部分電流路113と磁電変換素子120とが少なくとも部分的に重なる位置にある。2つの近位縁部132は、いずれも、x方向において隣接部分電流路193側に位置する。磁電変換素子120のx方向の中心位置は、x方向における磁気シールド130の中央位置134と近位縁部132との間に位置する。
【0039】
x方向における磁気シールド130の幅は、Wと表される。z方向における2つの磁気シールド130の最も遠い部分の距離が、Gと表される。x方向における対象部分電流路113と隣接部分電流路193との間隔が、Dと表される。x方向における磁気シールド130の中央位置134からx方向における磁電変換素子120の中央位置134までの距離が、xと表される。距離xの正方向は、磁気シールド130の中央位置134から近位縁部132に向かう方向である。
【0040】
(磁電変換素子の位置)
z方向の位置を比べたとき、対象電流路110と隣接電流路190とは、同じ位置にある。磁電変換素子120は、z方向における2つの磁気シールド130の中央よりz1側に位置する。後で詳細に説明するが、矢印141と矢印142とで表されるように、隣接電流路190により発生した磁界は、磁気シールド130の近位縁部132付近で斜めに入射する。
【0041】
図3は、測定対象ではない外部磁界が、図2に示す第1磁気シールド130−1と第2磁気シールド130−2とにより整形される様子を示す図である。図3の矢印は、各点の磁界の向きを示す。図3の例では、2つの磁気シールド130から離れた位置では、外部磁界は概ねz2方向を向く。外部磁界は、2つの磁気シールド130付近で2つの磁気シールド130に引き寄せられる。
【0042】
第1遠位縁部131−1付近の磁界は、z1側においてx2方向の成分をもち、z2側においてx1方向の成分をもつ。第1近位縁部132−1付近の磁界は、z1側においてx1方向の成分をもち、z2側においてx2方向の成分をもつ。第2遠位縁部131−2付近の磁界は、z1側においてx2方向の成分をもち、z2側においてx1方向の成分をもつ。第2近位縁部132−2付近の磁界は、z1側においてx1方向の成分をもち、z2側においてx2方向の成分をもつ。その結果、間隙133のx1側半分では、磁束線がx1方向に膨らみ、間隙133のx2側半分では、磁束線がx2方向に膨らむ。
【0043】
間隙133内でx方向の中心付近に位置する第1領域181では、磁界のx方向成分が実質的にゼロである。従来は、図3のモデルに基づいて、対象電流路110(図2)からの磁界のx方向成分を検出する磁電変換素子120を第1領域181に置くことにより、外部磁界の影響を抑えることが一般的である。
【0044】
図4は、隣接電流路190を流れる電流により発生する外部磁界を説明するための図である。図4の例では、2つの磁気シールド130の位置を点線で表すが、実際には2つの磁気シールド130は存在しない。z方向の位置を比べたとき、隣接電流路190は、2つの磁気シールド130の中心に位置する。
【0045】
隣接電流路190の周囲には、一点鎖線で示す磁束線が形成される。第2領域182は、間隙133内を通ってx方向に延びた領域であり、隣接電流路190よりz1側にある。第2領域182では、磁界のx方向成分が無視できない程度に存在する。
【0046】
図5は、図3に示すz2方向の外部磁界と、図4に示す隣接電流路190による外部磁界とを合成した合成外部磁界を説明する図である。図5の矢印は、ある瞬間における各点の磁界の向きを示す。間隙133のz1側の半分では、z2方向の外部磁界に、隣接電流路190の影響によるx1方向成分が合成される。間隙133のz2側の半分では、z2方向の外部磁界に、隣接電流路190の影響によるx2方向成分が合成される。その結果、間隙133内で磁界のx方向成分が実質的にゼロとなる第3領域183は、図3の第1領域181よりx2側にシフトする。すなわち、図5に示す第3領域183は、磁気シールド130のx方向中央と近位縁部132との間に位置する。
【0047】
(シミュレーション結果)
図6は、図2の平面184上での磁電変換素子120のx方向における位置と比較値との関係を表すグラフである。比較値は、対象部分電流路113外から来る外来磁界のx方向における成分を対象部分電流路113による磁界のx方向における成分で除算した値である。図6は、一例としてのシミュレーション結果である。様々なパラメータに対して、同様のシミュレーション結果が得られた。
【0048】
図2に示す平面184は、xy平面に平行である。図6において、横軸は、磁電変換素子120の位置をx/Wにより表す。縦軸は、外来磁界のx方向成分を、対象磁界(すなわち、対象電流路110により発生する磁界)のx方向成分で割って得られる比較値(誤差とも呼ばれる)を%で表す。
【0049】
図6に示すように、比較値は、位置0.4付近において最小値をとる。最小値をとる位置より位置の値が増えると、比較値が上昇する。最小値をとる位置より位置の値が減ると、比較値が上昇する。比較値の値が0に近いほど、対象電流路110からの磁界を正確に検出できる。磁電変換素子120は、x方向の位置に関して、比較値が0.1以下である範囲、すなわち、式(1)が成り立つ範囲に位置することが好ましい。式(1)は、パラメータを変えた複数のシミュレーションにより、比較値が0.1以下となる一般的な範囲として算出された。
【数4】
【0050】
より好ましくは、磁電変換素子120は、x方向の位置に関して、比較値が0.05以下である範囲、すなわち、式(2)が成り立つ範囲に位置することが好ましい。式(2)は、パラメータを変えた複数のシミュレーションにより、比較値が0.05以下となる一般的な範囲として算出された。
【数5】
より好ましくは、x方向の位置に関して、比較値が最小値をとる位置に、磁電変換素子120が位置することが好ましい。
【0051】
また、位置0より大きく、位置0.5未満の範囲内で比較値が最小値をとる場合において、式(3)が成り立つ範囲に磁電変換素子120が位置することが好ましい。
【数6】
【0052】
図5に示すように、z方向における2つの磁気シールド130の中央では、磁界がほぼz方向成分のみである。しかし、対象電流路110(図2)は、z方向にある程度の厚みがあるので、2つの磁気シールド130の中央に磁電変換素子120を配置できない場合がある。そのような場合に、本実施形態が有効である。
【0053】
図2に示す隣接部分電流路193は、対象部分電流路113から少なくともx方向に離間していることが好ましい。他の例において、隣接部分電流路193は、対象部分電流路113からx方向とz方向との両方に離間してもよい。他の例において、2つの磁気シールド130と対象部分電流路113と磁電変換素子120との位置関係は、図2に示す位置関係と異なるものでもよい。z方向において、2つの磁気シールド130と対象部分電流路113と磁電変換素子120とが少なくとも部分的に重なる位置にあることが好ましい。
【0054】
(まとめ)
本実施形態の電流センサ100は、2つの磁気シールド130と、2つの磁気シールド130の間の間隙133に位置する対象部分電流路113を含む対象電流路110と、間隙133外に位置する隣接電流路190と、対象電流路110に流れる電流により発生する磁界を間隙133内で検出する磁電変換素子120と、を備え、隣接電流路190が、対象部分電流路113から少なくとも第1方向に離間した隣接部分電流路193を含み、磁気シールド130が、第1方向において隣接部分電流路193側に位置する近位縁部132を含み、磁電変換素子120が、第1方向において、第1方向における磁気シールド130の中央位置134と、近位縁部132との間に位置する。
【0055】
本実施形態によれば、隣接電流路190による影響を抑制しながら、測定対象の対象電流路110から発生する磁界を高精度に測定することができる。
【0056】
本実施形態では、対象部分電流路113と隣接部分電流路193とが、第1方向に略直交する第2方向に電流を流し、第1方向と第2方向とに略直交する第3方向において、2つの磁気シールド130と対象部分電流路113と磁電変換素子120とが少なくとも部分的に重なる位置にあり、第1方向における2つの近位縁部132の位置が、略同一である。
【0057】
本実施形態によれば、間隙133における磁電変換素子120付近の磁界を第3方向に近づけることで、隣接電流路190による影響を抑制することができる。
【0058】
本実施形態では、対象電流路110外から来る外来磁界の第1方向における成分が最小値をとる第1方向における位置に、磁電変換素子120が位置する。
【0059】
本実施形態によれば、隣接電流路190による影響を最小まで抑制することができる。
【0060】
本実施形態では、第1方向における磁気シールド130の幅が、Wと表され、第3方向における2つの磁気シールド130の最も遠い部分の距離が、Gと表され、第1方向における対象部分電流路113と隣接部分電流路193との間隔が、Dと表され、第1方向における磁気シールド130の中央位置134から第1方向における磁電変換素子120の中央位置134までの距離が、xと表され、xの正方向が、磁気シールド130の中央位置134から近位縁部132に向かう方向であるとき、磁電変換素子120は、式(1)が成り立つ範囲に位置する。
【0061】
本実施形態によれば、対象電流路110と隣接電流路190とに流れる電流の大きさが略同一である場合、比較値を0.1%以下に抑えることができることがシミュレーションにより実証されている。
【0062】
本実施形態では、第1方向における磁気シールド130の幅が、Wと表され、第3方向における2つの磁気シールド130の最も遠い部分の距離が、Gと表され、第1方向における対象部分電流路113と隣接部分電流路193との間隔が、Dと表され、第1方向における磁気シールド130の中央位置134から第1方向における磁電変換素子120の中央位置134までの距離が、xと表され、xの正方向が、磁気シールド130の中央位置134から近位縁部132に向かう方向であるとき、磁電変換素子120は、式(2)が成り立つ範囲に位置する。
【0063】
本実施形態によれば、対象電流路110と隣接電流路190とに流れる電流の大きさが略同一である場合、比較値を0.05%以下に抑えることができることがシミュレーションにより実証されている。
【0064】
本実施形態では、磁電変換素子120は、式(3)が成り立つ範囲に位置する。
【0065】
本実施形態によれば、2つの磁気シールド130の間の間隙133内に磁電変換素子120が位置するので、2つの磁気シールド130により外来磁界の影響を効率良く抑えることができる。
【0066】
本実施形態では、対象部分電流路113と隣接部分電流路193とが、第1方向に並び、対象部分電流路113の全体が、第3方向において2つの磁気シールド130の間に位置し、対象部分電流路113が、第1方向に略直交する2つの側面115と、第3方向に略直交する2つの表面114とを含み、第1方向における対象部分電流路113の2つの側面115間の幅が、第3方向における対象部分電流路113の2つの表面114間の厚みより大きく、隣接部分電流路193が、第1方向に略直交する2つの隣接側面195と、第3方向に略直交する2つの隣接表面194とを含み、第1方向における隣接部分電流路193の2つの隣接側面195間の幅が、第3方向における隣接部分電流路193の2つの隣接表面194間の厚みより大きく、2つの磁気シールド130の各々が、第3方向に略直交する平面に沿って広がる板状部材である。
【0067】
本実施形態によれば、隣接電流路190により間隙133内に発生する磁界の第1方向成分が、磁電変換素子120の位置で極小となるので、隣接電流路190による影響を効率良く抑えることができる。
【0068】
本実施形態では、第1方向における対象部分電流路113の幅と第1方向における各磁気シールド130の幅とが、略同一であり、対象部分電流路113の全体と2つの磁気シールド130の全体とが、第3方向から見たとき重なる位置にある。
【0069】
本実施形態によれば、第3方向において、対象部分電流路113の全体が2つの磁気シールド130に重なるので、対象電流路110の電気抵抗が小さい。
【0070】
(変形例)
図7は、第1実施形態の電流センサ100(図2)の変形例に係る電流センサ200の断面図である。図7に示す電流センサ200と図2に示す電流センサ100とは、一部を除いて同様の構成をもつ。図2に示す電流センサ100では、各構成要素の百の位が1で表されており、図7に示す電流センサ200では、各構成要素の百の位が2で表されている。別段断りのない限り、百の位のみが異なる構成要素は、それぞれ、同様の構成要素を表す。図7に示す電流センサ200と図2に示す電流センサ100とにおいて、パラメータである幅W、距離G、間隔D、距離xとの値は、必ずしも同じではない。
【0071】
z方向において、対象電流路210は、2つの磁気シールド230の中央に位置する。z方向の位置を比べたとき、対象電流路210と隣接電流路290とは、同じ位置にある。磁電変換素子220は、z方向における2つの磁気シールド230の中央よりz1側に位置する。z方向の位置を比べたとき、隣接電流路290は、2つの磁気シールド230の中心に位置する。
【0072】
図2図6を参照して説明した第1実施形態の磁電変換素子120の位置は、図7に示す電流センサ200における磁電変換素子220の位置にも当てはまる。図2に示す電流センサ100における、2つの磁気シールド130に対する対象電流路110の位置は、図7に示す電流センサ200における、2つの磁気シールド230に対する対象電流路210の位置と異なる。第1実施形態の効果は、磁気シールド130(図2)および磁気シールド230(図7)に入る磁束の入射角の違いに大きく影響されるが、対象電流路110(図2)と対象電流路210(図7)との位置による影響を受けにくいので、対象電流路110(図2)と対象電流路210(図7)との位置関係は無視できる。
【0073】
変形例の電流センサ200(図7)でも、第1実施形態の電流センサ100(図2)と同様の効果が得られる。
【0074】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の電流センサ300について説明する。図8は、図2と同様の断面における本実施形態の電流センサ300の断面図である。以下、第1実施形態の電流センサ100(図2)と本実施形態の電流センサ300との相違点を中心に説明する。図2に示す第1実施形態の電流センサ100では、各構成要素の百の位が1で表されており、図8に示す第2実施形態の電流センサ300では、各構成要素の百の位が3で表されている。別段断りのない限り、百の位のみが異なる構成要素は、それぞれ、同様の構成要素を表す。
【0075】
x方向における対象部分電流路313の幅は、x方向における2つの磁気シールド330の各々の幅より小さい。x方向における対象部分電流路313の中央とx方向における磁電変換素子320の中央とが、z方向に重なる位置にある。
【0076】
(まとめ)
本実施形態では、第1方向における対象部分電流路113の幅が、第1方向における2つの磁気シールド130の各々の幅より小さく、第1方向における対象部分電流路113の中央と第1方向における磁電変換素子120の中央とが、第3方向に重なる位置にある。
【0077】
本実施形態によれば、対象電流路310により磁電変換素子320付近で発生する磁界の第1方向成分が最大となる。第1方向における対象電流路310の幅が狭いほど、第1方向における対象部分電流路313の中央と第1方向における磁電変換素子320の中央とのずれに応じた、磁界の方向の変化が大きい。そのため、特に、対象電流路310を流れる定格電流が小さく、第1方向における対象電流路310の幅が狭い場合に、本実施形態は効果的である。
【0078】
本発明は上述した実施形態には限定されない。すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、隣接する電流路の近くで測定対象の電流路に流れる電流による磁界を測定する種々の電流センサに適用可能である。
【符号の説明】
【0080】
100…電流センサ、110…対象電流路、113…対象部分電流路、114…表面
115…側面、120…磁電変換素子、130…磁気シールド、133…間隙
132…近位縁部、134…中央位置、190…隣接電流路、193…隣接部分電流路
194…隣接表面、195…隣接側面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】