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再表2018-29799列車機器管理システム、列車機器管理方法および列車機器管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年2月15日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】列車機器管理システム、列車機器管理方法および列車機器管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20181130BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20181130BHJP
   B61L 25/04 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   G06Q10/06 302
   G06Q50/30
   B61L25/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
【出願番号】特願2018-533353(P2018-533353)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年8月10日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】溝井国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山田 将史
(72)【発明者】
【氏名】竹内 丈志
(72)【発明者】
【氏名】永嶋 規充
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
5L049CC41
(57)【要約】
抽出部(121)は、固定編成ファイルを用いて、指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を固定指定編成と判定する。抽出部は、運用編成ファイルを用いて、固定指定編成を含んだ運用編成を運用指定編成と判定する。抽出部は、環境ファイルから、指定時刻と運用指定編成との組に対応する環境情報を抽出する。変換部(122)は、環境情報を用いて、指定時刻における指定機器の状態を示す状態情報を、基準環境での指定機器の状態を示す比較情報に変換する。評価部(123)は、比較情報を基準情報と比較する。そして、評価部は、指定時刻における指定機器の状態を比較結果に基づいて評価する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定機器が搭載される車両の指定時刻における環境を示す環境情報を用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を示す状態情報を、基準環境での前記指定機器の状態を示す比較情報に変換する変換部と、
前記比較情報と基準となる状態を示す基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を評価する評価部と
を備える列車機器管理装置。
【請求項2】
前記列車機器管理装置は、
1つ以上の車両を含んだ固定編成毎に固定編成に含まれる車両に搭載された機器を示す固定編成ファイルを用いて、前記指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を固定指定編成と判定し、1つ以上の固定編成を含んだ運用編成毎に運用編成に含まれる固定編成を示す運用編成ファイルを用いて、前記固定指定編成を含んだ運用編成を運用指定編成と判定し、時刻と運用編成との組毎に環境情報を含んだ環境ファイルから前記指定時刻と前記運用指定編成との組に対応する環境情報を、前記変換部によって用いられる環境情報として抽出する抽出部
を備える請求項1に記載の列車機器管理装置。
【請求項3】
前記抽出部は、第1種類の指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を第1固定指定編成と判定して第1環境情報を抽出し、第2種類の指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を第2固定指定編成と判定して第2環境情報を抽出し、
前記変換部は、前記第1環境情報を用いて前記指定時刻における前記第1種類の指定機器の状態を示す状態情報を第1比較情報に変換し、前記第2環境情報を用いて前記指定時刻における前記第2種類の指定機器の状態を示す状態情報を第2比較情報に変換し、
前記評価部は、前記第1比較情報と前記第2比較情報と前記1種類に対応する第1基準情報と前記第2種類に対応する第2基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記第1種類の指定機器の状態を評価する
請求項2に記載の列車機器管理装置。
【請求項4】
前記変換部は、指定期間に含まれる時刻毎の環境情報を用いて、前記指定期間に含まれる時刻毎に、状態情報を比較情報に変換し、
前記評価部は、前記指定期間に含まれる時刻毎に比較情報を前記基準情報と比較し、前記指定期間における前記指定機器の状態を比較結果に基づいて評価する
請求項1に記載の列車機器管理装置。
【請求項5】
前記列車機器管理装置は、
1つ以上の車両を含んだ固定編成毎に固定編成に含まれる車両に搭載された機器を示す固定編成ファイルを用いて、前記指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を固定指定編成と判定し、1つ以上の固定編成を含んだ運用編成と運用編成が運用されていた運用期間との組毎に運用編成に含まれる固定編成を示す運用編成ファイルを用いて、前記指定期間に前記固定指定編成を含んだ運用編成を運用指定編成と判定し、時刻と運用編成との組毎に環境情報を含んだ環境ファイルから、前記指定期間に含まれる時刻と前記運用指定編成との組に対応する環境情報を、前記変換部によって用いられる環境情報として抽出する抽出部
を備える請求項4に記載の列車機器管理装置。
【請求項6】
前記列車機器管理装置は、1つ以上の車両を含んだ固定編成毎に固定編成に含まれる車両に搭載された機器を示す固定編成ファイルを用いて、前記指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を固定指定編成と判定し、1つ以上の固定編成を含んだ運用編成毎に運用編成に含まれる固定編成を示す運用編成ファイルを用いて、前記固定指定編成を含んだ運用編成に含まれる固定編成を組成指定編成と判定し、前記固定編成ファイルを用いて、組成指定編成に含まれる複数の機器を複数の比較機器と判定し、時刻と機器との組毎に状態情報を含んだ状態ファイルから、比較機器毎に比較機器と前記指定時刻との組に対応する状態情報を抽出する抽出部を備え、
前記変換部は、前記環境情報を用いて、比較機器毎に比較機器と前記指定時刻との組に対応する状態情報を比較情報に変換し、
前記評価部は、比較機器毎に比較情報を前記基準情報と比較し、比較機器毎に前記指定時刻における状態を比較結果に基づいて評価し、比較機器毎の評価結果に基づいて前記複数の比較機器の前記指定時刻における状態を評価する
請求項1に記載の列車機器管理装置。
【請求項7】
前記抽出部は、前記固定指定編成を含んだ運用編成である運用指定編成に含まれる固定編成と、前記運用指定編成と同じ線区で運用される運用編成に含まれる固定編成とのそれぞれを、前記組成指定編成と判定する
請求項6に記載の列車機器管理装置。
【請求項8】
前記変換部は、前記比較情報を前記指定時刻に対応付けて比較情報ファイルに登録する
請求項1に記載の列車機器管理装置。
【請求項9】
前記列車機器管理装置は、前記指定時刻と前記指定機器とを選択するためのユーザインタフェースを有する要求画面をディスプレイに表示させる制御部を備える
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の列車機器管理装置。
【請求項10】
指定機器が搭載される車両の指定時刻における環境を示す環境情報を用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を示す状態情報を、基準環境での前記指定機器の状態を示す比較情報に変換する変換処理と、
前記比較情報と基準となる状態を示す基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を評価する評価処理と
をコンピュータに実行させるための列車機器管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車に搭載された機器を管理するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道システムにおけるICT(Information and Communication Technology)の浸透により、運用中の車両から機器動作データおよび環境データを集積することが可能になりつつある。
また、鉄道業界においては、機器障害の防止とライフサイクルコストの低減とを目的に、機器のCBM(Condition Based Maintenance)化の動きが加速している。
【0003】
特許文献1には、車両メンテナンスシステムが開示されている。
この車両メンテナンスシステムでは、車両に搭載された監視装置で収集されたモニタデータが、故障診断に必要な情報および検修の判定基準に関する情報と比較される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4881363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、指定時刻における指定機器の状態を評価できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の列車機器管理装置は、
指定機器が搭載される車両の指定時刻における環境を示す環境情報を用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を示す状態情報を、基準環境での前記指定機器の状態を示す比較情報に変換する変換部と、
前記比較情報と基準となる状態を示す基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を評価する評価部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、指定時刻における指定機器の状態を評価することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1における列車機器管理装置100の構成図。
図2】実施の形態1における運用編成ABを示す図。
図3】実施の形態1における列車機器管理方法(登録)のフローチャート。
図4】実施の形態1における環境ファイル210を示す図。
図5】実施の形態1における状態ファイル220を示す図。
図6】実施の形態1における固定編成ファイル230を示す図。
図7】実施の形態1における運用編成ファイル240を示す図。
図8】実施の形態1における列車機器管理方法(評価)のフローチャート。
図9】実施の形態1における機器評価方法(S120)のフローチャート。
図10】実施の形態1における基準ファイル250を示す図。
図11】実施の形態1における経年評価方法(S130)のフローチャート。
図12】実施の形態1における編成評価方法(S140)のフローチャート。
図13】実施の形態1における線区評価方法(S150)のフローチャート。
図14】実施の形態2における列車機器管理方法(評価)のフローチャート。
図15】実施の形態2における他機種評価方法(S160)のフローチャート。
図16】実施の形態3における比較情報ファイル260を示す図。
図17】実施の形態4における列車機器管理方法(評価)のフローチャート。
図18】実施の形態4における状態表示方法(S170)のフローチャート。
図19】実施の形態における列車機器管理装置100のハードウェア構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態および図面において、同じ要素または互いに相当する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略する。
【0010】
実施の形態1.
列車に搭載された機器を管理する形態について、図1から図13に基づいて説明する。
【0011】
***構成の説明***
図1に基づいて、列車機器管理装置100の構成を説明する。
列車機器管理装置100は、プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903と通信装置904と入力装置905とディスプレイ906といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
【0012】
プロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)であり、他のハードウェアを制御する。具体的には、プロセッサ901は、CPU、DSPまたはGPUである。CPUはCentral Processing Unitの略称であり、DSPはDigital Signal Processorの略称であり、GPUはGraphics Processing Unitの略称である。
メモリ902は揮発性の記憶装置である。メモリ902は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。具体的には、メモリ902はRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶装置903は不揮発性の記憶装置である。具体的には、補助記憶装置903は、ROM、HDDまたはフラッシュメモリである。ROMはRead Only Memoryの略称であり、HDDはHard Disk Driveの略称である。
プロセッサ901とメモリ902と補助記憶装置903とをまとめたハードウェアを「プロセッシングサーキットリ」という。
【0013】
通信装置904は、通信を行う装置であり、レシーバとトランスミッタとを備える。具体的には、通信装置904は通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
入力装置905は、入力を受け付ける装置である。具体的には、入力装置905は、キーボード、マウス、テンキーまたはタッチパネルである。
ディスプレイ906は、画像等を表示する表示装置である。具体的には、ディスプレイ906は液晶ディスプレイである。ディスプレイ906はモニタともいう。
【0014】
列車機器管理装置100は、登録部110と制御部120と抽出部121と変換部122と評価部123といった「部」を機能構成の要素として備える。「部」の機能はソフトウェアで実現される。「部」の機能については後述する。
【0015】
補助記憶装置903には、「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。「部」の機能を実現するプログラムは、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
さらに、補助記憶装置903にはOS(Operating System)が記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ902にロードされて、プロセッサ901によって実行される。
つまり、プロセッサ901は、OSを実行しながら、「部」の機能を実現するプログラムを実行する。
「部」の機能を実現するプログラムを実行して得られるデータは、メモリ902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタまたはプロセッサ901内のキャッシュメモリといった記憶装置に記憶される。
【0016】
メモリ902は、列車機器管理装置100で使用、生成、入出力または送受信されるデータが記憶される記憶部191として機能する。但し、他の記憶装置が記憶部191として機能してもよい。
通信装置904はデータを通信する通信部として機能する。通信装置904において、レシーバはデータを受信する受信部192として機能し、トランスミッタはデータを送信する送信部として機能する。
入力装置905は入力を受け付ける受付部193として機能する。
ディスプレイ906は画像等を表示する表示部194として機能する。
【0017】
列車機器管理装置100は、プロセッサ901を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。複数のプロセッサは、「部」の機能を実現するプログラムの実行を分担する。
「部」の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体にコンピュータ読み取り可能に記憶することができる。不揮発性の記憶媒体は、一時的でない有形の媒体である。
「部」は「処理」または「工程」に読み替えてもよい。「部」の機能はファームウェアで実現してもよい。
【0018】
***動作の説明***
列車機器管理装置100の動作は列車機器管理方法に相当する。また、列車機器管理方法の手順は列車機器管理プログラムの手順に相当する。
【0019】
まず、用語の説明を行う。
車両は、列車で使用される車両、つまり、線路を走行する車両を意味する。
編成は、1つ以上の車両で組成され、列車編成ともいう。
固定編成は、予め組成された編成である。
運用編成は、鉄道で運用される編成であり、1つ以上の固定編成を連結して組成される。
主編成は、運用編成に含まれる固定編成のうちの1つの固定編成である。
従編成は、運用編成に含まれる固定編成のうち、主編成以外の固定編成である。
時刻は、ある時点を意味する。具体的には、時刻は、年月日と時分秒との組で表される。
【0020】
図2に基づいて、主編成および従編成を説明する。
運用編成ABは、固定編成Aと固定編成Bとを連結した運用編成である。
固定編成Aと固定編成Bとは、それぞれ1号車から5号車までの5つの車両で組成されている。運用編成ABは、1号車から10号車までの10の車両で組成されている。
号車番号の並び順は、キロ程の降順に対応する。つまり、キロ程が大きい方に位置する車両の号車番号の方が、キロ程が小さい方に位置する車両の号車番号よりも小さい。キロ程は起点からの距離である。
運用編成ABにおいて、キロ程が大きい方に位置する固定編成Aが主編成であり、主編成でない固定編成Bが従編成である。
運用編成ABが上り方向に進む場合と運用編成ABが下り方向に進む場合とでキロ程の降順は変わらないため、運用編成ABが折り返し運転をしても、主編成は固定編成Aのまま変わらない。
【0021】
図3に基づいて、列車機器管理方法(登録)を説明する。
列車機器管理方法(登録)は、運用編成から提供される提供データを登録する方法である。運用編成は、提供データを定期的に送信する。提供データについては後述する。
【0022】
ステップS101は受信処理である。
ステップS101において、受信部192は、運用編成から送信された提供データを受信する。
提供データは、運用編成に含まれる車両毎の環境データと、運用編成に含まれる機器毎の状態データと、運用編成に含まれる固定編成毎の固定編成データと、運用編成の運用編成データとを含む。
【0023】
環境データは、車両の環境を示すデータであり、時刻と号車番号と環境情報と主編成IDとを含む。
環境データに含まれる時刻は、環境情報が収集されたときの時刻である。
号車番号は、車両を識別するための識別子である。車両は、主編成IDと号車番号との組で識別される。
環境情報は、車両が運用された環境を示す情報である。具体的には、環境情報は、乗車率、気温、位置、速度および指令値などである。指令値は、機器に対する指令を示す値である。
主編成IDは、主編成を識別する識別子である。IDは識別子である。
【0024】
状態データは、機器の状態を示すデータであり、時刻と機器IDと状態情報とを含む。
状態データに含まれる時刻は、状態情報が収集された時刻である。
機器IDは、機器を識別する識別子である。
状態情報は、機器の状態を示す情報である。具体的には、状態情報は、接点開閉回数、電流値、温度および圧力値などである。接点開閉回数は、機器が有する接点が開閉した回数である。電流値は、機器に流れる電流を示す値である。圧力値は、機器にかかる圧力を示す値である。
【0025】
固定編成データは、固定編成に含まれる車両に搭載された機器を示すデータであり、時刻と固定編成IDと号車番号と機器情報とを含む。
固定編成データに含まれる時刻は、固定編成データが生成された時刻である。
固定編成IDは、固定編成を識別する識別子である。
号車番号は、車両を識別するための識別子である。車両は、固定編成IDと号車番号との組で識別される。
機器情報は、車両に搭載されている機器毎に機器IDを含む。
【0026】
運用編成データは、運用編成に含まれる固定編成を示すデータであり、時刻と主編成IDと従編成情報と線区情報とを含んでいる。
運用編成データに含まれる時刻は、運用編成データが生成されたときの時刻である。
主編成IDは、主編成を識別する識別子である。
従編成情報は、従編成毎に従編成IDを含む。具体的には、従編成情報は、従編成の並び順に従編成IDを含む。
従編成IDは、従編成を識別する識別子である。
線区情報は、運用編成が運用されている線区毎に線区IDを含む。
線区IDは、線区を識別する識別子である。
【0027】
ステップS102からステップS105は登録処理である。
ステップS102において、登録部110は、受信された提供データから環境データを抽出し、抽出された環境データを環境ファイル210に登録する。
【0028】
図4に基づいて、環境ファイル210を説明する。環境ファイル210は記憶部191に記憶される。
環境ファイル210は、時刻と車両との組毎に環境レコード211を含んだテーブルである。環境ファイル210の1行が1つの環境レコード211に相当する。
環境レコード211は、時刻と号車番号と環境情報と主編成IDとを含んでいる。
【0029】
図3に戻り、ステップS102の説明を続ける。
具体的には、登録部110は、環境データを環境ファイル210に以下のように登録する。
登録部110は、環境データに含まれる時刻と号車番号と環境情報と主編成IDとを用いて、環境レコード211を生成する。そして、登録部110は、生成された環境レコード211を環境ファイル210に追加する。
【0030】
次に、ステップS103を説明する。
ステップS103において、登録部110は、受信された提供データから状態データを抽出し、抽出された状態データを状態ファイル220に登録する。
【0031】
図5に基づいて、状態ファイル220を説明する。状態ファイル220は記憶部191に記憶される。
状態ファイル220は、時刻と機器との組毎に状態レコード221を含んだテーブルである。状態ファイル220の1行が1つの状態レコード221に相当する。
状態レコード221は、時刻と機器IDと状態情報とを含んでいる。
【0032】
図3に戻り、ステップS103の説明を続ける。
具体的には、登録部110は、状態データを状態ファイル220に以下のように登録する。
登録部110は、状態データに含まれる時刻と機器IDと状態情報とを用いて、状態レコード221を生成する。そして、登録部110は、生成された状態レコード221を状態ファイル220に追加する。
【0033】
次に、ステップS104を説明する。
ステップS104において、登録部110は、受信された提供データから固定編成データを抽出し、抽出された固定編成データを固定編成ファイル230に必要に応じて登録する。具体的には、登録部110は、機器情報に変更が生じた場合に固定編成データを固定編成ファイル230に登録する。
【0034】
図6に基づいて、固定編成ファイル230を説明する。固定編成ファイル230は記憶部191に記憶される。
固定編成ファイル230は、車両毎に固定編成レコード231を含んだテーブルである。固定編成ファイル230の1行が1つの固定編成レコード231に相当する。
固定編成レコード231は、固定編成IDと号車番号と機器情報と開始時刻と終了時刻とを含んでいる。
開始時刻は、搭載期間の始めの時刻である。搭載期間は、機器が車両に搭載されていた期間である。
終了時刻は、搭載期間の終わりの時刻である。ハイフンは未終了を意味している。
【0035】
図3に戻り、ステップS104の説明を続ける。
具体的には、登録部110は、固定編成データを固定編成ファイル230に以下のように登録する。
まず、登録部110は、固定編成データに含まれる固定編成IDと号車番号とに対応する固定編成レコード231を固定編成ファイル230から選択する。選択される固定編成レコード231は、終了時刻が設定されていない固定編成レコード231である。
次に、登録部110は、固定編成データに含まれる機器情報を、選択された固定編成レコード231に含まれる機器情報と比較する。
両方の機器情報が一致しない場合、登録部110は、固定編成データに含まれた時刻を、選択された固定編成レコード231の終了時刻の欄に設定する。さらに、登録部110は、固定編成データに含まれる固定編成IDと号車番号と機器情報と時刻とを用いて固定編成レコード231を生成し、生成された固定編成レコード231を固定編成ファイル230に追加する。生成された固定編成レコード231において、固定編成データに含まれる時刻が開始時刻の欄に設定され、ハイフンが終了時刻の欄に設定される。
【0036】
次に、ステップS105を説明する。
ステップS105において、登録部110は、受信された提供データから運用編成データを抽出し、抽出された運用編成データを運用編成ファイル240に必要に応じて登録する。具体的には、登録部110は、従編成情報に変更が生じた場合に運用編成データを運用編成ファイル240に登録する。
【0037】
図7に基づいて、運用編成ファイル240を説明する。運用編成ファイル240は記憶部191に記憶される。
運用編成ファイル240は、運用編成毎に運用編成レコード241を含んだテーブルである。詳細には、運用編成ファイル240は、運用編成と運用期間との組毎に運用編成レコード241を含む。運用期間は、運用編成が運用されていた期間である。期間は、時刻の集合である。
運用編成ファイル240の1行が1つの運用編成レコード241に相当する。
運用編成レコード241は、主編成IDと従編成情報と開始時刻と終了時刻と線区情報とを含んでいる。
主編成IDは、主編成を識別する識別子である。
従編成情報は、従編成毎に従編成IDを含む。具体的には、従編成情報は、従編成の並び順に従編成IDを含む。
開始時刻は、運用期間の始めの時刻である。
終了時刻は、運用期間の終わりの時刻である。ハイフンは未終了を意味している。
線区情報は、運用編成が運用された線区毎に線区IDを含む。
【0038】
図3に戻り、ステップS105の説明を続ける。
具体的には、登録部110は、運用編成データを運用編成ファイル240に以下のように登録する。
まず、登録部110は、運用編成データに含まれる主編成IDに対応する運用編成レコード241を運用編成ファイル240から選択する。選択される運用編成レコード241は、終了時刻が設定されていない運用編成レコード241である。
次に、登録部110は、運用編成データに含まれる従編成情報を、選択された運用編成レコード241に含まれる従編成情報と比較する。
両方の従編成情報が一致しない場合、登録部110は、運用編成データに含まれた時刻を、選択された運用編成レコード241の終了時刻の欄に設定する。さらに、登録部110は、運用編成データに含まれる主編成IDと従編成情報と時刻と線区情報とを用いて運用編成レコード241を生成し、生成された運用編成レコード241を運用編成ファイル240に追加する。生成された運用編成レコード241において、運用編成データに含まれる時刻が開始時刻の欄に設定され、ハイフンが終了時刻の欄に設定される。
【0039】
図8に基づいて、列車機器管理方法(評価)を説明する。
列車機器管理方法(評価)は、機器の状態を評価する方法である。
【0040】
ステップS111は受付処理である。
ステップS111において、利用者は、入力装置905を操作して、要求データを列車機器管理装置100に入力する。
そして、受付部193は、入力された要求データを受け付ける。
【0041】
具体的には、制御部120が要求画面の表示を表示部194に命令し、表示部194が要求画面を表示する。要求画面は、要求データを入力するための画面であり、要求データに含まれる情報を選択するためのグラフィカルユーザインタフェースを含む。具体的なユーザインタフェースは、コンテキストメニュー、ラジオボタン、ドロップダウンリストおよびテキストボックスなどである。
利用者は、要求データを要求画面を介して入力し、受付部193は、要求画面を介して要求データを受け付ける。
【0042】
要求データは、機器の状態の評価を要求するためのデータである。
要求データには、評価の種類を示す要求種別が含まれる。
要求種別は、機器評価と経年評価と編成評価と線区評価とのいずれかである。
【0043】
機器評価は、指定時刻における指定機器の状態の評価を意味する。
要求種別が機器評価である場合、要求データには、要求種別の他に、指定時刻と指定機器IDとが含まれる。指定機器IDは、指定機器を識別する機器IDである。
【0044】
経年評価は、指定期間における指定機器の状態の評価を意味する。
要求種別が経年評価である場合、要求データには、要求種別の他に、指定期間と指定機器IDとが含まれる。
【0045】
編成評価は、指定機器を備える運用編成における同一機種の状態の評価を意味する。
要求種別が編成評価である場合、要求データには、要求種別の他に、指定時刻と指定機器IDとが含まれる。
【0046】
線区評価は、同一線区で運用される運用編成における同一機種の状態の評価を意味する。
要求種別が線区評価である場合、要求データには、要求種別の他に、指定時刻と指定機器IDとが含まれる。
【0047】
ステップS112において、制御部120は、受け付けられた要求データから要求種別を抽出し、抽出された要求種別を判定する。
要求種別が機器評価である場合、処理はステップS120に進む。ステップS120は機器評価方法である。機器評価方法(S120)については後述する。
要求種別が経年評価である場合、処理はステップS130に進む。ステップS130は経年評価方法である。経年評価方法(S130)については後述する。
要求種別が編成評価である場合、処理はステップS140に進む。ステップS140は編成評価方法である。編成評価方法(S140)については後述する。
要求種別が線区評価である場合、処理はステップS150に進む。ステップS150は線区評価方法である。線区評価方法(S150)については後述する。
【0048】
機器評価方法(S120)、経年評価方法(S130)、編成評価方法(S140)または線区評価方法(S150)の後、処理はステップS113に進む。
【0049】
ステップS113は表示処理である。
ステップS113において、表示部194は、機器評価方法(S120)、経年評価方法(S130)、編成評価方法(S140)または線区評価方法(S150)で得られた評価結果を表示する。
【0050】
図9に基づいて、機器評価方法(S120)を説明する。
ステップS121からステップS124は抽出処理である。
ステップS121において、抽出部121は、固定編成ファイル230を用いて、固定指定編成を判定する。固定指定編成は、指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成である。
【0051】
具体的には、抽出部121は、固定指定編成を以下のように判定する。
まず、抽出部121は、要求データから指定機器IDと指定時刻とを抽出する。
次に、抽出部121は、指定機器IDと指定時刻とに対応する固定編成レコード231を、固定編成ファイル230から選択する。指定機器IDと指定時刻とに対応する固定編成レコード231は、指定機器IDを含んだ機器情報を含み、指定時刻以前の時刻を開始時刻として含み、且つ、指定時刻以後の時刻または未終了を終了時刻として含む固定編成レコード231である。
そして、抽出部121は、選択された固定編成レコード231から、固定編成IDと号車番号とを抽出する。
抽出された固定編成IDで識別される固定編成が、固定指定編成である。固定指定編成を識別する固定編成IDを固定指定編成IDという。
抽出された固定編成IDと号車番号とで識別される車両が、指定車両である。指定車両は、指定機器が搭載された車両である。
【0052】
指定機器IDが機器(1)であり、指定時刻が時刻(1)である場合、抽出部121は、図6の固定編成ファイル230を用いて、編成(1)で識別される固定編成を、固定指定編成と判定する。
【0053】
ステップS122において、抽出部121は、運用編成ファイル240を用いて、運用指定編成を判定する。運用指定編成は、固定指定編成を含んだ運用編成である。
【0054】
具体的には、抽出部121は、運用指定編成を以下のように判定する。
まず、抽出部121は、要求データから指定時刻を抽出する。
次に、抽出部121は、固定指定編成と指定時刻とに対応する運用編成レコード241を、運用編成ファイル240から選択する。固定指定編成と指定時刻とに対応する運用編成レコード241は、固定指定編成IDを主編成IDまたは従編成IDとして含み、指定時刻以前の時刻を開始時刻として含み、且つ、指定時刻以後の時刻または未終了を終了時刻として含む運用編成レコード241である。
そして、抽出部121は、選択された運用編成レコード241から、主編成IDと従編成IDとを抽出する。
抽出された主編成IDで識別される固定編成を主編成として含み、抽出された従編成IDで識別される固定編成を従編成として含んだ運用編成が、運用指定編成である。
【0055】
固定指定編成が編成(1)であり、指定時刻が時刻(1)である場合、抽出部121は、図7の運用編成ファイル240を用いて、編成(1)で識別される固定編成を主編成として含んだ運用編成を、運用指定編成と判定する。
【0056】
ステップS123において、抽出部121は、環境ファイル210から、指定時刻と運用指定編成との組に対応する環境情報を抽出する。
【0057】
具体的には、抽出部121は、指定時刻と運用指定編成との組に対応する環境情報を以下のように抽出する。
まず、抽出部121は、ステップS122で抽出された主編成IDと同じ固定編成IDに対応付けられた最大の号車番号を固定編成ファイル230から抽出する。また、抽出部121は、ステップS122で抽出された従編成IDの並び順に、従編成IDと同じ固定編成IDに対応付けられた最大の号車番号を固定編成ファイル230から抽出する。
次に、抽出部121は、抽出された最大の号車番号と、ステップS121で抽出された固定指定編成の固定編成IDと指定車両の号車番号とを用いて、運用編成における指定車両の号車番号を算出する。主編成と第1従編成と固定指定編成との順で連結された運用編成において、主編成の最大の号車番号が5であり、第1従編成の最大の号車番号が4であり、固定編成における指定車両の号車番号が3である場合、運用編成における指定車両の号車番号は12(=5+4+3)である。
次に、抽出部121は、環境ファイル210から、指定時刻と運用編成における指定車両の号車番号とステップS122で抽出された主編成IDとを含んだ環境レコード211を選択する。
そして、抽出部121は、選択された環境レコード211から、環境情報を抽出する。
【0058】
ステップS124において、抽出部121は、状態ファイル220から、指定時刻と指定機器との組に対応する状態情報を抽出する。
具体的には、抽出部121は、状態ファイル220から、指定時刻と指定機器IDとを含んだ状態レコード221を選択する。そして、抽出部121は、選択された状態レコード221から、状態情報を抽出する。
【0059】
ステップS125は変換処理である。
ステップS125において、変換部122は、ステップS123で抽出された環境情報を用いて、ステップS124で抽出された状態情報を、比較情報に変換する。比較情報は、基準環境での指定機器の状態を示す情報である。基準環境は、基準となる環境である。
【0060】
具体的には、変換部122は、状態情報を比較情報に以下のように変換する。
まず、変換部122は、指定機器IDを用いて、指定機器の機種を判定する。具体的には、変換部122は、指定機器IDの先頭のN文字を、指定機器の機種IDとして抽出する。機種IDは、機種を識別する識別子である。Nは、予め決められた文字数である。
次に、変換部122は、指定機器の機種IDを含んだ基準レコード251を基準ファイル250から選択し、選択された基準レコード251から環境基準情報を抽出する。基準ファイル250、基準レコード251および環境基準情報については後述する。
次に、変換部122は、指定機器の機種に対応する変換式を選択する。変換式は、状態情報を比較情報に変換するための式であり、機種毎に予め定義されている。変換式には、環境基準情報に対応する変数と環境情報に対応する変数とが含まれる。
次に、変換部122は、選択された変換式の変数に環境基準情報と環境情報とを代入する。
そして、変換部122は、変換式を計算する。これにより、比較情報が算出される。
【0061】
図10に基づいて、基準ファイル250を説明する。基準ファイル250は記憶部191に記憶される。
基準ファイル250は、機種毎に基準レコード251を含んだテーブルである。基準ファイル250の1行が1つの基準レコード251に相当する。
基準レコード251は、機種IDと環境基準情報と状態基準情報とを含んでいる。
機種IDは、機種を識別する識別子である。機種は、機器の種類である。
環境基準情報は、基準環境を示す情報である。
状態基準情報は、基準状態を示す情報である。基準状態は、基準となる状態である。詳細には、基準状態は、基準環境において基準となる状態である。
【0062】
図9に戻り、ステップS126から説明を続ける。
ステップS126およびステップS127は評価処理である。
ステップS126において、評価部123は、ステップS125で得られた比較情報を基準情報と比較する。これにより、比較結果が得られる。比較結果は、比較情報と基準情報との差分である。
【0063】
具体的には、評価部123は、比較情報を基準情報と以下のように比較する。
まず、評価部123は、指定機器IDの先頭のN文字を、指定機器の機種IDとして抽出する。
次に、評価部123は、基準ファイル250から、指定機器の機種IDを含んだ基準レコード251を選択する。
次に、評価部123は、選択された基準レコード251から状態基準情報を抽出する。
そして、評価部123は、比較情報を状態基準情報と比較する。
【0064】
ステップS127において、評価部123は、ステップS126で得られた比較結果に基づいて、指定時刻における指定機器の状態を評価する。
具体的には、評価部123は、比較情報と基準情報との乖離度を算出する。算出される乖離度は、指定時刻における指定機器の状態を評価して得られる評価結果である。
【0065】
図11に基づいて、経年評価方法(S130)を説明する。
ステップS131からステップS134は抽出処理である。
ステップS131において、抽出部121は、固定編成ファイル230を用いて、固定指定編成を判定する。
【0066】
具体的には、抽出部121は、固定指定編成を以下のように判定する。
まず、抽出部121は、要求データから指定機器IDと指定期間とを抽出する。指定期間に含まれる時刻を指定時刻という。
次に、抽出部121は、指定時刻毎に指定時刻と指定機器IDとに対応する固定編成レコード231を、固定編成ファイル230から選択する。固定編成レコード231を選択する方法は、図9のステップS121と同じである。
そして、抽出部121は、指定時刻毎に、選択された固定編成レコード231から、固定編成IDと号車番号とを抽出する。
抽出された固定編成IDで識別される固定編成が、固定指定編成である。
抽出された固定編成IDと号車番号とで識別される車両が、指定車両である。指定車両は、指定機器が搭載された車両である。
【0067】
例えば、指定機器IDが「機器A」であり、指定期間が「2016年1月1日」から「2016年3月1日」であるものとする。また、固定編成ファイル230が、第1の固定編成レコード231と第2の固定編成レコード231とを含んでいるものとする。第1の固定編成レコード231は、号車番号「1号車」、「機器A」を含んだ機器情報、開始時刻「2016年1月1日」および終了時刻「2016年2月1日」を含むものとする。第2の固定編成レコード231は、号車番号「2号車」、「機器A」を含んだ機器情報、開始時刻「2016年2月1日」および終了時刻「−(未終了)」を含むものとする。
この場合、抽出部121は、指定機器IDと指定期間とに対応する第1の固定編成レコード231と第2の固定編成レコード231とを固定編成ファイル230から選択する。そして、抽出部121は、第1の固定編成レコード231から号車番号「1号車」を抽出し、第2の固定編成レコード231から号車番号「2号車」を抽出する。「1号車」は、「機器A」が「2016年1月1日」から「2016年2月1日」まで搭載されていた指定車両である。「2号車」は、「機器A」が「2016年2月1日」から搭載されている指定車両である。
【0068】
ステップS132において、抽出部121は、運用編成ファイル240を用いて、運用指定編成を判定する。
【0069】
具体的には、抽出部121は、運用指定編成を以下のように判定する。
まず、抽出部121は、要求データから指定期間を抽出する。指定期間に含まれる時刻を指定時刻という。
次に、抽出部121は、指定時刻毎に指定時刻と固定指定編成とに対応する運用編成レコード241を、運用編成ファイル240から選択する。運用編成レコード241を選択する方法は、図9のステップS122と同じである。
そして、抽出部121は、指定時刻毎に、選択された運用編成レコード241から、主編成IDと従編成IDとを抽出する。
抽出された主編成IDで識別される固定編成を主編成として含み、抽出された従編成IDで識別される固定編成を従編成として含んだ運用編成が、運用指定編成である。
【0070】
ステップS133において、抽出部121は、環境ファイル210から、指定時刻毎に、指定時刻と運用指定編成との組に対応する環境情報を抽出する。指定時刻と運用指定編成との組に対応する環境情報を抽出する方法は、図9のステップS123と同じである。
【0071】
ステップS134において、抽出部121は、状態ファイル220から、指定時刻毎に、指定時刻と指定機器との組に対応する状態情報を抽出する。指定時刻と指定機器との組に対応する状態情報を抽出する方法は、図9のステップS124と同じである。
【0072】
ステップS135は変換処理である。
ステップS135において、変換部122は、指定時刻毎に、ステップS133で抽出された環境情報を用いて、ステップS134で抽出された状態情報を、比較情報に変換する。環境情報を用いて状態情報を比較情報に変換する方法は、図9のステップS125と同じである。
【0073】
ステップS136およびステップS137は評価処理である。
ステップS136において、評価部123は、指定時刻毎に、ステップS135で得られた比較情報を基準情報と比較する。比較情報を基準情報と比較する方法は、図9のステップS126と同じである。
【0074】
ステップS137において、評価部123は、ステップS126で指定時刻毎に得られた比較結果に基づいて、指定期間における指定機器の状態を評価する。
具体的には、評価部123は、指定時刻毎に、比較情報と基準情報との乖離度を算出する。指定時刻毎の乖離度は、指定期間における指定機器の状態を評価して得られる評価結果である。
【0075】
図12に基づいて、編成評価方法(S140)を説明する。
ステップS141からステップS145は抽出処理である。
ステップS141において、抽出部121は、固定編成ファイル230を用いて、固定指定編成を判定する。固定指定編成を判定する方法は、図9のステップS121と同じである。
【0076】
ステップS142において、抽出部121は、運用編成ファイル240を用いて、組成指定編成を判定する。組成指定編成は、固定指定編成を含んだ運用編成に含まれる固定編成である。組成指定編成には、固定指定編成も含まれる。
【0077】
具体的には、抽出部121は、組成指定編成を以下のように判定する。
まず、抽出部121は、要求データから指定時刻を抽出する。
次に、抽出部121は、固定指定編成と指定時刻とに対応する運用編成レコード241を、運用編成ファイル240から選択する。運用編成レコード241を選択する方法は、図9のステップS122と同じである。
そして、抽出部121は、選択された運用編成レコード241から、主編成IDと従編成IDとを抽出する。
抽出された主編成IDまたは従編成IDで識別される固定編成が、組成指定編成である。組成指定編成を識別する固定編成IDを組成指定編成IDという。
【0078】
ステップS143において、抽出部121は、固定編成ファイル230を用いて、複数の比較機器を判定する。複数の比較機器は、組成編成に含まれる複数の機器である。但し、それぞれの比較機器は、指定機器と同じ機種である。
【0079】
具体的には、抽出部121は、組成指定編成毎に、比較機器を以下のように判定する。
まず、抽出部121は、要求データから指定時刻を抽出する。
次に、抽出部121は、組成指定編成と指定時刻とに対応する固定編成レコード231を、固定編成ファイル230から選択する。組成指定編成と指定時刻とに対応する固定編成レコード231は、組成指定編成IDを固定編成IDとして含み、指定時刻以前の時刻を開始時刻として含み、且つ、指定時刻以後の時刻または未終了を終了時刻として含む固定編成レコード231である。
そして、抽出部121は、選択された固定編成レコード231から、指定機器と同じ機種の機器IDを抽出する。指定機器と同じ機種の機器IDは、指定機器IDと先頭のN文字が共通する機器IDである。また、抽出部121は、選択された固定編成レコード231から、号車番号を抽出する。
抽出された機器IDで識別される機器が、比較機器である。比較機器を識別する機器IDを比較機器IDという。
組成指定編成IDと抽出された号車番号とで識別される車両が、指定車両である。指定車両は、比較機器が搭載された車両である。
【0080】
ステップS144において、抽出部121は、環境ファイル210から、比較機器毎に比較機器と指定時刻と組に対応する環境情報を抽出する。
【0081】
具体的には、抽出部121は、比較機器毎に、比較機器と指定時刻との組に対応する環境情報を以下のように抽出する。
まず、抽出部121は、ステップS142で抽出された主編成IDと同じ固定編成IDに対応付けられた最大の号車番号を固定編成ファイル230から抽出する。また、抽出部121は、ステップS142で抽出された従編成IDの並び順に、従編成IDと同じ固定編成IDに対応付けられた最大の号車番号を固定編成ファイル230から抽出する。
次に、抽出部121は、抽出された最大の号車番号と、S142で抽出された比較指定編成IDと、ステップS143で抽出された号車番号とを用いて、運用編成における指定車両の号車番号を算出する。運用編成における指定車両の号車番号を算出する方法は、図9のステップS123と同じである。
次に、抽出部121は、環境ファイル210から、指定時刻と運用編成における指定車両の号車番号とステップS142で抽出された主編成IDとを含んだ環境レコード211を選択する。
そして、抽出部121は、選択された環境レコード211から、環境情報を抽出する。
【0082】
ステップS145において、抽出部121は、状態ファイル220から、比較機器毎に比較機器と指定時刻と組に対応する状態情報を抽出する。比較機器と指定時刻との組に対応する状態情報を抽出する方法は、図9のステップS124で指定機器と指定時刻との組に対応する状態情報を抽出する方法と同じである。
【0083】
ステップS146は変換処理である。
ステップS146において、変換部122は、比較機器毎に、ステップS144で抽出された環境情報を用いて、ステップS145で抽出された状態情報を、比較情報に変換する。環境情報を用いて状態情報を比較情報に変換する方法は、図9のステップS125と同じである。
【0084】
ステップS147およびステップS148は評価処理である。
ステップS147において、評価部123は、比較機器毎に、ステップS146で得られた比較情報を基準情報と比較する。比較情報を基準情報と比較する方法は、図9のステップS126と同じである。
【0085】
ステップS148において、評価部123は、ステップS126で得られた比較機器毎に得られた比較結果に基づいて、複数の比較機器の指定時刻における状態を評価する。
具体的には、評価部123は、比較機器毎に、比較情報と基準情報との乖離度を算出する。比較機器毎の乖離度は、複数の比較機器の指定時刻における状態を評価して得られる評価結果である。
【0086】
図13に基づいて、線区評価方法(S150)を説明する。
ステップS151からステップS155は抽出処理である。
ステップS151は、図12のステップS141と同じである。
【0087】
ステップS152において、抽出部121は、運用編成ファイル240を用いて、運用指定編成に含まれる固定編成と、運用指定編成と同じ線区で運用される運用編成に含まれる固定編成とのそれぞれを、組成指定編成と判定する。運用指定編成は、固定指定編成を含んだ運用編成である。
運用指定編成に含まれる固定編成を組成指定編成と判定する方法は、図12のステップS152と同じである。
【0088】
具体的には、抽出部121は、以下のように、運用指定編成と同じ線区で運用される運用編成に含まれる固定編成を、組成指定編成と判定する。
まず、抽出部121は、運用編成ファイル240から、運用指定編成の主編成IDを含んだ運用編成レコード241を選択する。
次に、抽出部121は、運用指定編成の主編成IDを含んだ運用編成レコード241から、線区情報を抽出する。
次に、抽出部121は、運用編成ファイル240から、指定時刻と抽出された線区情報とに対応する運用編成レコード241を選択する。指定時刻と抽出された線区情報とに対応する運用編成レコード241は、抽出された線区情報と同じ線区情報を含み、指定時刻以前の時刻を開始時刻として含み、且つ、指定時刻以後の時刻または未終了を終了時刻として含む運用編成レコード241である。
そして、抽出部121は、指定時刻と抽出された線区情報とに対応する運用編成レコード241から、主編成IDと従編成IDとを抽出する。
抽出された主編成IDまたは従編成IDで識別される固定編成が、組成指定編成である。
【0089】
ステップS153からステップS155は、図12のステップS143からステップS145と同じである。
【0090】
ステップS156は変換処理である。
ステップS156は、図12のステップS146と同じである。
【0091】
ステップS157およびステップS158は評価処理である。
ステップS157およびステップS158は、図12のステップS147およびステップS148と同じである。
【0092】
***実施の形態1の効果***
機器評価方法(S120)により、指定時刻における指定機器の状態を評価することが可能になる。
経年評価方法(S130)により、指定期間における指定機器の状態を評価することが可能になる。その結果、指定期間における指定機器の経年変化を確認することが可能になる。
編成評価方法(S140)により、運用編成における同一機種の状態を評価することが可能になる。その結果、運用編成における同一機種の状態を比較することが可能になる。
線区評価方法(S150)により、同一線区における同一機種の状態を評価することが可能になる。その結果、同一線区における同一機種の状態を比較することが可能になる。
【0093】
図3のステップS104で説明したように、固定編成IDと号車番号と機器情報との組が変化した場合、変化後の組に対応する固定編成レコード231が固定編成ファイル230に追加で登録される。
そのため、ある車両に搭載されていた機器が他の車両に載せ替えられても、固定編成ファイル230を参照すれば、機器が以前に搭載されていた車両を特定することが可能である。つまり、固定編成ファイル230によって、機器の載せ替えを管理できる。
【0094】
実施の形態2.
第2種類の指定機器の状態に基づいて第1種類の指定機器の状態を評価する形態について、主に実施の形態1と異なる点を、図14および図15に基づいて説明する。
【0095】
***構成の説明***
列車機器管理装置100の構成は、実施の形態1における図1と同じである。
【0096】
***動作の説明***
列車機器管理方法(登録)は、実施の形態1における図3と同じである。
【0097】
図14に基づいて、列車機器管理方法(評価)を説明する。
ステップS211において、受付部193は、実施の形態1における図8のステップS211と同じく、要求種別を含んだ要求データを受け付ける。
【0098】
要求種別の1つに他機種評価がある。
他機種評価は、第2種類の指定機器の状態に基づいて第1種類の指定機器の状態を評価する処理である。
機器の種類として、ブレーキ、保安装置、推進制御装置、空調機および補助電源などが挙げられる。保安装置はブレーキに指令を出す機器である。推進制御装置はアクセルに応じて推進制御を行う機器である。
他機種評価が要求される場合として、保安装置の状態を参照してブレーキの状態を評価したい場合が挙げられる。
【0099】
要求種別が他機種評価である場合、要求データには、要求種別の他に、指定時刻と第1指定機器IDと第2指定機器IDとが含まれる。
第1指定機器IDは第1種類の指定機器を識別する機器IDであり、第2指定機器IDは第2種類の指定機器を識別する機器IDである。
【0100】
ステップS212において、制御部120は、実施の形態1における図8のステップS112と同じく、要求データに含まれる要求種別を判定する。
要求種別が他機種評価である場合、処理はステップS160に進む。ステップS160は他機種評価方法である。他機種評価方法(S160)については後述する。
他機種評価方法(S160)の後、処理はステップS213に進む。
【0101】
ステップS213において、表示部194は、実施の形態1における図8のステップS113と同じく、評価結果を表示する。
他機種評価方法(S160)の後であれば、表示部194は、他機種評価の結果を表示する。
【0102】
図15に基づいて、他機種評価方法(S160)を説明する。
ステップS161からステップS164は実施の形態1における図9のステップS121からステップS124に対応する処理である。
【0103】
ステップS161において、抽出部121は、固定編成ファイル230を用いて、第1指定機器IDと指定時刻とに対応する第1固定指定編成と、第2指定機器IDと指定時刻とに対応する第2固定指定編成とを判定とする。
【0104】
具体的には、抽出部121は、固定指定編成を以下のように判定する。
まず、抽出部121は、要求データから第1指定機器IDと第2指定機器IDと指定時刻とを抽出する。
次に、抽出部121は、第1指定機器IDと指定時刻とに対応する第1固定編成レコード231と、第2指定機器IDと指定時刻とに対応する第2固定編成レコード231とを、固定編成ファイル230から選択する。固定指定編成を選択する方法は、実施の形態1における図9のステップS121と同じである。
そして、抽出部121は、第1固定編成レコード231と第2固定編成レコード231とのそれぞれから固定編成IDと号車番号とを抽出する。
第1固定編成レコード231から抽出される固定編成IDを第1固定指定編成IDという。第1固定指定編成IDで識別される固定編成が第1固定指定編成である。第2固定編成レコード231から抽出される固定編成IDを第2固定指定編成IDという。第2固定指定編成IDで識別される固定編成が第2固定指定編成である。
第1固定指定編成IDと第1固定編成レコード231から抽出された号車番号とで識別される車両が第1指定車両である。第1指定車両は第1種類の指定機器が搭載された車両である。第2固定指定編成IDと第2固定編成レコード231から抽出された号車番号とで識別される車両が第2指定車両である。第2指定車両は第2種類の指定機器が搭載された車両である。
【0105】
ステップS162において、抽出部121は、運用編成ファイル240を用いて、第1固定指定編成と指定時刻とに対応する運用指定編成を判定する。運用指定編成を判定する方法は、実施の形態1における図9のステップS122と同じである。
【0106】
ステップS163において、抽出部121は、環境ファイル210から、第1環境情報と第2環境情報とを抽出する。
第1環境情報は、指定時刻と第1種類の運用指定編成との組に対応する環境情報である。第2環境情報は、指定時刻と第2種類の運用指定編成との組に対応する環境情報である。
環境情報を抽出する方法は実施の形態1における図9のステップS123と同じである。
【0107】
ステップS164において、抽出部121は、状態ファイル220から、第1状態情報と第2状態情報とを抽出する。
第1状態情報は、指定時刻と第1種類の指定機器との組に対応する状態情報である。第2状態情報は、指定時刻と第2種類の指定機器との組に対応する状態情報である。
状態情報を抽出する方法は、実施の形態1における図9のステップS124と同じである。
【0108】
ステップS165は実施の形態1における図9のステップS125に対応する処理である。
ステップS165において、変換部122は、第1環境情報を用いて第1状態情報を第1比較情報に変換し、第2環境情報を用いて第2状態情報を第2比較情報に変換する。
状態情報を比較情報に変換する方法は、実施の形態1における図9のステップS125と同じである。
【0109】
ステップS166は実施の形態1における図9のステップS126に対応する処理である。
ステップS166において、評価部123は、第1比較情報と第1基準情報と第2比較情報と第2基準情報とを用いて、第1種類の指定機器の状態を評価する。
第1基準情報は、第1種類に対応する状態基準情報である。第2基準情報は、第2種類に対応する状態基準情報である。
状態基準情報を取得する方法は、実施の形態1における図9のステップS126と同じである。
【0110】
具体的には、評価部123は、以下のように第1種類の指定機器の状態を評価する。
まず、評価部123は、第1種類の指定機器の機種に対応する評価式を選択する。機種毎の評価式は予め定義されている。評価式には、第1比較情報に対応する変数と、第1基準情報に対応する変数と、第2比較情報に対応する変数と、第2基準情報に対応する変数とが含まれる。
次に、評価部123は、選択された評価式の変数に第1比較情報と第1基準情報と第2比較情報と第2基準情報とを代入する。
そして、評価部123は、評価式を計算する。これにより、評価値が算出される。評価値は、第1種類の指定機器の状態を評価して得られる評価結果である。
【0111】
***実施の形態2の効果***
第2種類の指定機器の状態に基づいて第1種類の指定機器の状態を評価することが可能となる。例えば、保安装置の状態に基づいてブレーキの状態を評価することが可能となる。
【0112】
実施の形態3.
比較情報の履歴を管理する形態について、主に実施の形態1および実施の形態2と異なる点を、図16に基づいて説明する。
【0113】
***構成の説明***
列車機器管理装置100の構成は、実施の形態1における図1と同じである。
【0114】
***動作の説明***
列車機器管理方法(登録)は、実施の形態1における図3と同じである。
列車機器管理方法(評価)の処理の流れは、実施の形態2における図14と同じである。
但し、列車機器管理方法(評価)において、変換部122は、比較情報を指定時刻に対応付けて比較情報ファイル260に登録する。
【0115】
具体的には、変換部122は、図9のステップS125、図11のステップS135、図12のステップS146、図13のステップS156および図15のステップS165において、比較情報を指定時刻に対応付けて比較情報ファイル260に登録する。
【0116】
図16に基づいて、比較情報ファイル260を説明する。比較情報ファイル260は記憶部191に記憶される。
比較情報ファイル260は、時刻と機器との組毎に比較情報レコード261を含んだテーブルである。比較情報ファイル260の1行が1つの比較情報レコード261に相当する。
比較情報レコード261は、時刻と機器IDと比較情報とを含んでいる。
【0117】
***実施の形態3の効果***
比較情報ファイル260により、比較情報の経年変化を管理することが可能となる。
また、比較情報が比較情報ファイル260に登録されていれば、状態情報を比較情報に変換しなくても、比較情報が得られる。つまり、状態情報を比較情報に変換するための処理が不要となる。
具体的には、指定時刻と指定機器との組に対応する比較情報が比較情報ファイル260に登録されている場合、図9のステップS123からステップS125を省略することが可能となる。同様に、図11のステップS133からステップS135、図12のステップS144からステップS146、図13のステップS154からステップS156および図15のステップS163からステップS165を省略することが可能となる。
その結果、列車機器管理装置100の負荷を軽減でき、また、評価に要する時間を短縮できる。
【0118】
実施の形態4.
状態情報が閲覧される形態について、主に実施の形態1から実施の形態3と異なる点を、図17および図18に基づいて説明する。
【0119】
***構成の説明***
列車機器管理装置100の構成は、実施の形態1における図1と同じである。
【0120】
***動作の説明***
列車機器管理方法(登録)は、実施の形態1における図3と同じである。
【0121】
図17に基づいて、列車機器管理方法(評価)を説明する。
ステップS411において、受付部193は、実施の形態1における図8のステップS211と同じく、要求種別を含んだ要求データを受け付ける。
【0122】
要求種別の1つに状態表示がある。
状態表示は、指定時刻における指定機器の状態を表示する処理である。具体的には、状態表示は、指定期間における第1種類の指定機器の状態と指定期間における第2種類の指定機器の状態とを並べて表示する処理である。
要求種別が状態表示である場合、要求データには、要求種別の他に、指定期間と第1指定機器IDと第2指定機器IDとが含まれる。
【0123】
ステップS412において、制御部120は、実施の形態1における図8のステップS112と同じく、要求データに含まれる要求種別を判定する。
要求種別が状態表示である場合、処理はステップS170に進む。ステップS170は状態表示方法である。
【0124】
図18に基づいて、状態表示方法(S170)を説明する。
ステップS171は、実施の形態2における図15のステップS164に対応する処理である。
ステップS171において、抽出部121は、状態ファイル220から、指定時刻毎の第1状態情報と、指定時刻毎の第2状態情報とを抽出する。
指定時刻は、指定期間に含まれる時刻である。
第1状態情報は、指定時刻と第1種類の指定機器との組に対応する状態情報である。第2状態情報は、指定時刻と第2種類の指定機器との組に対応する状態情報である。
状態情報を抽出する方法は、実施の形態1における図9のステップS124と同じである。
【0125】
ステップS172は表示処理である。
ステップS172において、表示部194は、指定時刻毎の第1状態情報と、指定時刻毎の第2状態情報とを並べて表示する。
【0126】
***実施の形態4の効果***
指定機器の状態を利用者に閲覧させることができる。
具体的には、指定期間における第1種類の指定機器の状態と指定期間における第2種類の指定機器の状態とを並べて、利用者に閲覧させることができる。
【0127】
***実施の形態の補足***
実施の形態において、列車機器管理装置100の機能はハードウェアで実現してもよい。
図19に、列車機器管理装置100の機能がハードウェアで実現される場合の構成を示す。
列車機器管理装置100は処理回路990を備える。処理回路990はプロセッシングサーキットリともいう。
処理回路990は、登録部110と制御部120と抽出部121と変換部122と評価部123と記憶部191といった「部」の機能を実現する専用の電子回路である。
具体的には、処理回路990は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。GAはGate Arrayの略称であり、ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略称であり、FPGAはField Programmable Gate Arrayの略称である。
【0128】
列車機器管理装置100は、処理回路990を代替する複数の処理回路を備えてもよい。複数の処理回路は、「部」の機能を分担する。
【0129】
列車機器管理装置100の機能は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現してもよい。つまり、「部」の機能の一部をソフトウェアで実現し、「部」の機能の残りをハードウェアで実現してもよい。
【0130】
実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本発明の技術的範囲を制限することを意図するものではない。実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
【符号の説明】
【0131】
100 列車機器管理装置、110 登録部、120 制御部、121 抽出部、122 変換部、123 評価部、191 記憶部、192 受信部、193 受付部、194 表示部、210 環境ファイル、211 環境レコード、220 状態ファイル、221 状態レコード、230 固定編成ファイル、231 固定編成レコード、240 運用編成ファイル、241 運用編成レコード、250 基準ファイル、251 基準レコード、260 比較情報ファイル、261 比較情報レコード、901 プロセッサ、902 メモリ、903 補助記憶装置、904 通信装置、905 入力装置、906 ディスプレイ、990 処理回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19

【手続補正書】
【提出日】2018年8月30日
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定機器が搭載される車両の指定時刻における環境を示す環境情報を用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を示す状態情報を、基準環境での前記指定機器の状態を示す比較情報に変換する変換部と、
前記比較情報と基準となる状態を示す基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を評価する評価部と
を備える列車機器管理システム
【請求項2】
前記指定機器が搭載された車両を抽出する抽出部
を備える請求項1に記載の列車機器管理システム。
【請求項3】
前記変換部は、前記状態情報を、前記指定機器に応じて予め決められた変換方法を用いて、前記比較情報に変換する
請求項1または請求項2に記載の列車機器管理システム。
【請求項4】
前記列車機器管理システムは、
1つ以上の車両を含んだ固定編成毎に固定編成に含まれる車両に搭載された機器を示す固定編成ファイルを用いて、前記指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を固定指定編成と判定し、1つ以上の固定編成を含んだ運用編成毎に運用編成に含まれる固定編成を示す運用編成ファイルを用いて、前記固定指定編成を含んだ運用編成を運用指定編成と判定し、時刻と運用編成との組毎に環境情報を含んだ環境ファイルから前記指定時刻と前記運用指定編成との組に対応する環境情報を、前記変換部によって用いられる環境情報として抽出する抽出部
を備える請求項1に記載の列車機器管理システム
【請求項5】
前記抽出部は、第1種類の指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を第1固定指定編成と判定して第1環境情報を抽出し、第2種類の指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を第2固定指定編成と判定して第2環境情報を抽出し、
前記変換部は、前記第1環境情報を用いて前記指定時刻における前記第1種類の指定機器の状態を示す状態情報を第1比較情報に変換し、前記第2環境情報を用いて前記指定時刻における前記第2種類の指定機器の状態を示す状態情報を第2比較情報に変換し、
前記評価部は、前記第1比較情報と前記第2比較情報と前記1種類に対応する第1基準情報と前記第2種類に対応する第2基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記第1種類の指定機器の状態を評価する
請求項に記載の列車機器管理システム
【請求項6】
前記指定機器が指定期間に搭載された1以上の車両を抽出する抽出部
を備える請求項1に記載の列車機器管理システム。
【請求項7】
前記変換部は、指定期間に含まれる環境情報を用いて、前記指定期間に含まれる状態情報を比較情報に変換し、
前記評価部は、前記指定期間に含まれる比較情報を前記基準情報と比較し、前記指定期間における前記指定機器の状態を比較結果に基づいて評価する
請求項1に記載の列車機器管理システム
【請求項8】
前記列車機器管理システムは、
1つ以上の車両を含んだ固定編成毎に固定編成に含まれる車両に搭載された機器を示す固定編成ファイルを用いて、前記指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を固定指定編成と判定し、1つ以上の固定編成を含んだ運用編成と運用編成が運用されていた運用期間との組毎に運用編成に含まれる固定編成を示す運用編成ファイルを用いて、前記指定期間に前記固定指定編成を含んだ運用編成を運用指定編成と判定し、時刻と運用編成との組毎に環境情報を含んだ環境ファイルから、前記指定期間に含まれる時刻と前記運用指定編成との組に対応する環境情報を、前記変換部によって用いられる環境情報として抽出する抽出部
を備える請求項7に記載の列車機器管理システム
【請求項9】
前記指定機器が搭載される車両を含んだ編成内の前記指定機器と同じ機種の比較機器を抽出する抽出部を備え、
前記評価部は、前記指定機器と同様に前記比較機器の状態を評価する
請求項1に記載の列車機器管理システム。
【請求項10】
前記列車機器管理システムは、1つ以上の車両を含んだ固定編成毎に固定編成に含まれる車両に搭載された機器を示す固定編成ファイルを用いて、前記指定機器が搭載された車両を含んだ固定編成を固定指定編成と判定し、1つ以上の固定編成を含んだ運用編成毎に運用編成に含まれる固定編成を示す運用編成ファイルを用いて、前記固定指定編成を含んだ運用編成に含まれる固定編成を組成指定編成と判定し、前記固定編成ファイルを用いて、組成指定編成に含まれる複数の機器を複数の比較機器と判定し、時刻と機器との組毎に状態情報を含んだ状態ファイルから、比較機器毎に比較機器と前記指定時刻との組に対応する状態情報を抽出する抽出部を備え、
前記変換部は、前記環境情報を用いて、比較機器毎に比較機器と前記指定時刻との組に対応する状態情報を比較情報に変換し、
前記評価部は、比較機器毎に比較情報を前記基準情報と比較し、比較機器毎に前記指定時刻における状態を比較結果に基づいて評価し、比較機器毎の評価結果に基づいて前記複数の比較機器の前記指定時刻における状態を評価する
請求項1に記載の列車機器管理システム
【請求項11】
前記抽出部は、前記固定指定編成を含んだ運用編成である運用指定編成に含まれる固定編成と、前記運用指定編成と同じ線区で運用される運用編成に含まれる固定編成とのそれぞれを、前記組成指定編成と判定する
請求項10に記載の列車機器管理システム
【請求項12】
前記列車機器管理システムは、前記指定時刻と前記指定機器とを選択するためのユーザインタフェースを有する要求画面をディスプレイに表示させる制御部
を備える請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の列車機器管理システム。
【請求項13】
前記変換部は、前記比較情報を前記指定時刻に対応付けて比較情報ファイルに登録する
請求項1に記載の列車機器管理システム
【請求項14】
変換部が、指定機器が搭載される車両の指定時刻における環境を示す環境情報を用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を示す状態情報を、基準環境での前記指定機器の状態を示す比較情報に変換し、
評価部が、前記比較情報と基準となる状態を示す基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を評価する
列車機器管理方法。
【請求項15】
指定機器が搭載される車両の指定時刻における環境を示す環境情報を用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を示す状態情報を、基準環境での前記指定機器の状態を示す比較情報に変換する変換処理と、
前記比較情報と基準となる状態を示す基準情報とを用いて、前記指定時刻における前記指定機器の状態を評価する評価処理と
をコンピュータに実行させるための列車機器管理プログラム。
【国際調査報告】