特表-18047342IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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再表2018-47342モータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年3月15日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】モータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/33 20160101AFI20181130BHJP
   H02K 5/22 20060101ALI20181130BHJP
   H02P 29/00 20160101ALI20181130BHJP
   B62D 5/04 20060101ALI20181130BHJP
【FI】
   H02K11/33
   H02K5/22
   H02P29/00
   B62D5/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
【出願番号】特願2018-537986(P2018-537986)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年9月12日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(72)【発明者】
【氏名】市川 崇敬
(72)【発明者】
【氏名】高島 和久
(72)【発明者】
【氏名】瓜本 賢太郎
【テーマコード(参考)】
3D333
5H501
5H605
5H611
【Fターム(参考)】
3D333CC06
3D333CC44
3D333CC46
3D333CC47
3D333CD07
3D333CD54
3D333CE15
3D333CE16
3D333CE17
5H501AA20
5H501BB06
5H501CC04
5H501DD06
5H501DD08
5H501GG05
5H501HA08
5H501HB07
5H501KK07
5H501LL22
5H501LL23
5H501LL32
5H501LL35
5H501LL53
5H501MM01
5H605AA05
5H605BB05
5H605BB10
5H605BB17
5H605CC01
5H605CC06
5H605DD05
5H605EB10
5H605EC07
5H605EC12
5H605EC20
5H611BB01
5H611BB07
5H611TT02
5H611TT06
(57)【要約】
モータ(2)を内蔵したモータケース(25,225)と、電源用コネクタ(42)を載置するとともにモータケースの上部を覆うように設けられたハウジング(40,400)と、モータケースとハウジングとで形成された空間において、モータの出力軸上の出力側とは反対側に配置された制御ユニット(1)とを備えるモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置。制御ユニットは、制御ユニットの上部に配置され電源用コネクタに接続されたフィルタ部(17)と、このフィルタ部の下部に配置されモータに電流を供給するための回路部品(4,35a,35b)を搭載した制御基板(4a)と、フィルタ部と制御基板との間に配置されモータケースに接地されたシールド板(50,500)とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータを内蔵したモータケースと、
電源用コネクタを載置するとともに前記モータケースの上部を覆うように設けられたハウジングと、
前記モータケースと前記ハウジングとで形成された空間において、前記モータの出力軸上の出力側とは反対側に配置された制御ユニットとを備え、
前記制御ユニットは、前記制御ユニットの上部に配置され前記電源用コネクタに接続されたフィルタ部と、前記フィルタ部の下部に配置され前記モータに電流を供給するための回路部品を搭載した制御基板と、前記フィルタ部と前記制御基板との間に配置され前記モータケースに接地されたシールド板とを有する
モータ制御装置。
【請求項2】
前記モータケースは、金属製であり、前記モータケースを車体に機械的に固定するとともに電気的にも接続する取付け部を有する
請求項1記載のモータ制御装置。
【請求項3】
前記シールド板の外周部は、前記モータケースの内周壁部に当接している
請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
【請求項4】
前記ハウジングと前記モータケースとの間にフレームを配置し、前記フレームには上側凹部と下側凹部とが設けられ、前記上側凹部内に前記制御ユニットが収容されるとともに前記シールド板は、前記上側凹部の上部の内周に当接しており、前記下側凹部が前記モータケースと当接している
請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項5】
前記シールド板には、前記フィルタ部を通った電源用導電線及び信号用導電線の通し穴と、前記フィルタ部を構成する部品の一部を、間隙を持って前記シールド板に対向配置させるための凹部が設けられている
請求項1又は4に記載のモータ制御装置。
【請求項6】
前記シールド板の外周には外周壁が円周状に設けられており、この外周壁と前記モータケースの壁部との間に隙間が設けられ、この隙間には防水用部材が配置され、この防水用部材に前記ハウジングの外周縁部が挿入されるようになっている
請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項7】
前記シールド板の外周には外周壁が円周状に設けられており、この外周壁と前記フレームの壁部との間に隙間を設け、この隙間には防水用部材が配置され、この防水用部材に前記ハウジングの外周縁部が挿入されるようになっている
請求項4に記載のモータ制御装置。
【請求項8】
前記シールド板の前記モータケースの側の面は、前記制御基板上の部品と当接して放熱させる構造を有する
請求項1又は4に記載のモータ制御装置。
【請求項9】
前記シールド板の前記ハウジング側の面には、前記フィルタ部又は前記フィルタ部に接続される導電線を構成する部品の固定部を有する
請求項1又は4に記載のモータ制御装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のモータ制御装置を備え、
前記モータで操舵補助トルクを発生する
電動パワーステアリング制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に関し、特にモータと制御ユニットが一体化されたモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置における制御ユニットのノイズ対策に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電動ステアリング装置においては、モータにステータ巻線を有し、制御ユニットにはその巻線に流す電流を制御するインバータ回路を有し、さらにモータの出力軸上に制御ユニットを配置し、かつ出力軸の出力側と反対側に一体化したモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置(特許文献1)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2015/049791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された電子制御装置では、モータの出力軸の出力側と反対側に制御ユニットを配置し、制御ユニットを覆うコネクタケースに複数のコネクタ及び電源回路部の各部品を搭載したものである。従って、比較的大型部品である電源回路部は、制御ユニット内に配置することなく、制御ユニットから分離配置して電子制御装置の小型化を図っている。電源回路部の各部品(コンデンサ、コイル)は電源用コネクタから伸びた電源用導電バーに接続されたものであり、電源回路部による電子制御装置外部へのノイズ放出に対しては効果があった。
【0005】
しかしながら、制御ユニット内の制御基板では大電流をインバータ回路をPWM制御することからノイズの外部への放出があり、このようなノイズ放出には依然として改善すべき点があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、制御ユニット内からのノイズ放出の抑制を図ったモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成する為、本発明では、モータを内蔵したモータケースと、電源用コネクタを載置するとともに前記モータケースの上部を覆うように設けられたハウジングと、前記モータケースと前記ハウジングとで形成された空間において、前記モータの出力軸上の出力側とは反対側に配置された制御ユニットとを備え、前記制御ユニットは、前記制御ユニットの上部に配置され前記電源用コネクタに接続されたフィルタ部と、前記フィルタ部の下部に配置され前記モータに電流を供給するための回路部品を搭載した制御基板と、前記フィルタ部と前記制御基板との間に配置され前記モータケースに接地されたシールド板とを有するモータ制御装置が提供される。
【0008】
また、上記の目的を達成する為、本発明では、上記のモータ制御装置を備え、前記のモータで操舵補助トルクを発生する電動パワーステアリング制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、モータと制御ユニットとを一体化したモータ制御装置において、制御ユニットは、電源用コネクタに接続されたフィルタ部と、モータに電流を供給するための回路部品を搭載した制御基板との間にモータケースに接地されたシールド板を設けたので、制御基板の回路部品から発生するノイズの外部への放出をシールド板によって抑制できる効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係るモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に共通な実施の形態1における全体的な電気回路図である。
図2】本発明に係るモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に共通な実施の形態1における全体的な機械構成を示した断面図である。
図3】本発明に係るモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に共通な実施の形態1におけるフィルタ部周辺の平面図である。
図4】本発明に係るモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に共通な実施の形態2及び3における全体的な機械構成を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に共通な各実施の形態を上記の添付図に基づいて詳細に説明する。
【0012】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1によるモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に共通な電気系統を示す図1において、制御ユニット1は、主として、モータ2へ電流を供給するインバータ回路3と、CPU10を搭載した制御回路部4と、電源リレー用スイッチング素子5と、インバータ回路3によるノイズを抑制するためのフィルタ部17とで構成されている。モータ1は、例えば、電動パワーステアリング操作のために使用される。
【0013】
フィルタ部17には、車両に搭載されたバッテリ6から電源+B(バッテリ電源ライン)及びGND(グランドライン)が接続され、イグニッションスイッチ7により制御回路部4の電源回路13を介して電源が投入される。さらに、例えばハンドルの近傍に搭載された操舵トルクを検出する、図示しないトルクセンサ、車両の走行速度を検出する速度センサ等を含むセンサ類8が設けられている。電源回路13からフィルタ部17及び電源リレー用スイッチング素子5を経由した電源は、インバータ回路3の電流源となる。なお、フィルタ部17は、コモンモードコイル17b、ノーマルモードコイル17d、及びコンデンサ17a、17c、17e1、17e2で構成されているが、装置が発生するノイズによっては、両コイル17b、17dのうちのいずれか一方のみでもよく、さらにコンデンサの数も削除可能である。
【0014】
センサ類8からの情報は、制御回路部4の入力回路12を介してCPU10に伝達される。CPU10は、それらの情報からモータ2を回転させるための電流に相当する制御量を演算して出力する。CPU10の出力信号は、出力回路を構成する駆動回路11及びインバータ回路3へ伝達される。この出力回路の内、駆動回路11はCPU10の指令信号を受け、インバータ回路3の各スイッチング素子を駆動する駆動信号を出力する。なお、駆動回路11は小電流しか流れていないため、制御回路部4内に配置されているが、インバータ回路3内に配置してもよい。
【0015】
インバータ回路3は、主として、モータ2の3相の巻線(U、V、W)のための上下アーム用スイッチング素子31U,31V,31W(以下、符号31で総称することがある。)及び32U,32V,32W(以下、符号32で総称することがある。)と、モータ巻線との配線を接続・遮断するモータリレー用スイッチング素子34U,34V,34W(以下、符号34で総称することがある。)と、電流検出用のシャント抵抗33U,33V,33W(以下、符号33で総称することがある。)と、さらにはノイズ抑制用コンデンサ30U,30V,30W(以下、符号30で総称することがある。)とで構成されている。各相の巻線に対して同一の回路構成を有しており、各相巻線に独立に電流が供給できる。
【0016】
また、図示していないが、シャント抵抗33の両端間の電位差、及びモータ2の巻線端子電圧等も入力回路12にフィードバックされている。これらの情報もCPU10に入力され、算出した電流値に対応する検出値との差異を演算してフィードバック制御を行うことで、所望のモータ電流を供給し、操舵力をアシストしている。
【0017】
さらに、駆動回路11からは、バッテリ+Bラインとインバータ回路3の電源線とを接続・遮断するリレーとして作動する電源リレー用スイッチング素子5の駆動信号も出力されており、このスイッチング素子5によりモータ2自体への電流供給を遮断することができる。モータリレー用スイッチング素子34もインバータ回路3に配設され、各相をそれぞれ遮断することができる。なお、電源リレー用スイッチング素子5も大電流が流れ発熱を伴うので、インバータ回路3に包含させてもよい。
【0018】
CPU10は、センサ類8の他、駆動回路11、インバータ回路3、モータ巻線等の異常を検出する異常検出機能を有し、異常を検出した場合、その異常に応じて、例えば所定の相のみの電流供給を遮断するために、当該相のスイッチング素子31、32、又はモータリレー用スイッチング素子34をオフする。さらに全電流を遮断するために、電源自体を元から遮断するように電源リレー用スイッチング素子5をオフすることも可能である。
【0019】
モータ2は、3相巻線がスター結線されているブラシレスモータである。ブラシレスモータであるために、ロータの回転位置を検出するための回転センサ9が搭載されている。その回転情報も入力回路12にフィードバックされている。なお、3相スター結線のブラシレスモータでなく、デルタ結線であってもよく、また2極2対のブラシ付きモータであってもよい。また、巻線仕様は従来装置と同様に、分布巻き又は集中巻きも採用できる。
【0020】
次に、フィルタ部17の周辺について説明する。制御ユニット1の特にインバータ回路3のPWM制御によるいわゆるスイッチングノイズが、本装置から外部に伝わらないようにフィルタ部17が挿入されている。コイル17bは、コモンモードノイズ用でコモンモードコイルと呼ばれ、コイル17dはノーマルモードノイズ用でノーマルモードコイルと呼ばれている。
【0021】
また、コンデンサ17a、17cは、アクロスザラインコンデンサ又はXコンデンサと呼ばれるもので、コンデンサ類17e1、17e2は、ラインバイパスコンデンサ又はYコンデンサと呼ばれるものである。これのフィルタ素子により伝導ノイズ及び放射ノイズを抑制しており、EMI(Electromagnetic Interference)フィルタと呼ばれている。なお、Yコンデンサ17eのコンデンサ間の中点17fは、ボディーグランドであり、電気的には本装置の一部を介して車体に接続されて接地されているものである。
【0022】
以上のような電気回路を有するモータ制御装置及び電動パワーステアリング制御装置に共通なモータ2と制御ユニット1とを一体化した図2の構造を以下に説明する。
図2の下側にモータ2が配置され、上側に制御ユニット1が配置され、両者はモータ出力軸21の同軸上に一体化されている。モータ2は、従来装置と同様にモータケース25に内蔵され、出力軸21の周囲に永久磁石が複数極対配置されたロータ23、及びこのロータ23に間隙を有して巻線24が巻装されたステータ22が配置されている。巻線24は3相それぞれに巻装されており、各相の端部は、接続のために環状の接続リング27が巻線上直近に配置され、3相の巻線端部は延出された巻線端部26の3本が制御ユニット1へ伸びている。また、制御ユニット1とモータ2との境界にはフレーム28が設けられており、この中央には軸受を保持してモータ出力軸21及び巻線端部26が貫通できる穴が開いている。
【0023】
制御ユニット1は、図1のインバータ回路3、制御回路部4、及び電源リレー用スイッチング素子5を搭載した制御基板4aを内蔵している。この制御ユニット1の上部はハウジング40で覆われ、このハウジング40の略中央にコイル17b、17dで構成されるフィルタ部17を収容した、断面が凸状のフィルタ室41を形成している。さらに、フィルタ室41の近傍でハウジング40の最外部には電源用コネクタ42が配置されている。この電源用コネクタ42とハウジング40とフィルタ室41の上部とは樹脂材料で一体成型されている。
【0024】
制御基板4aは、図1の制御回路部4及びインバータ回路3等のモータ2へ電流を供給するための回路部品を搭載している。すなわち、その上面にはCPU10が、下面にはスイッチング素子31,32,34(図1参照。)等が搭載されたパワーモジュール35a、35b(以下、図1に示す符号35で総称することがある。)が配置されている。パワーモジュール35は、例えば、巻線24の1相分のインバータ回路を内蔵しており、3相用に3個(図2では35a、35bの2個のみ図示。)配置されている。モータ2の巻線24へ電流を供給するパワーモジュール35a、35bは、制御を受けることにより発熱を伴うため、フレーム28へ伝熱可能なように当接されている。そのため、フレーム28はヒートシンクの役目も果たしている。なお、巻線端部26は制御基板4aの配線パターン又はターミナル(共に図示せず。)に接続されている。
【0025】
フィルタ室41に内蔵されたフィルタ部17は、図1に示した各部品から構成されているが、図2では大型部品であるコイル17b、17dのみが示されている。このフィルタ部17と、電源用コネクタ42のターミナル44から伸びた電源用導電線(+B、GNDライン)とが、絶縁性の樹脂部材43によって一体に保持されている。さらに、これらの電源用導電線にはコイル17b、17d、コンデンサ17a、17c、17e1、17e2のそれぞれの端子が接続されている。
【0026】
制御ユニット1の、特にインバータ回路3のパワーモジュール35a、35b等の主要部品を含む制御基板4aは、モータケース25の内部に収容されている。電界ノイズの放出を抑制するため、モータケース25は、金属製、特にアルミニウム製のものを使用する。さらにモータケース25には、車体に取り付けるための取付け部25aが設けられている。この取付け部25aと車体をボルト等で固定することにより、電気的なボディアースが形成されることになる。
【0027】
一方、ハウジング40は、電源用コネクタ42等を有するために樹脂製が好ましいが、この領域に、制御基板4aからのノイズ放出抑制のための対策が必要である。そこで、金属製のシールド板50を、制御基板4aとハウジング40の下面との間に配置している。
【0028】
このシールド板50は、図3に示すように、ほぼ円形を成し、その周囲はモータケース25に当接し、その結果、電気的に接続されることになり、シールド板50はボディアースされた形になる。そのため、ノイズ放出の抑制度は向上する。
【0029】
また、シールド板50の下面の一部は、図2に示すように、制御基板4aに搭載された、例えばCPU10に当接している。この当接構造により、CPU10の放熱性も向上させている。この場合の熱は、CPU10の上面からシールド板50を介してモータケース25より外部へ伝わる。
【0030】
以上のように、制御ユニット1の外周部は金属製のモータケース25で囲繞し、ハウジング40との間にはシールド板50を配置することにより、ノイズ放出を抑制することができる。さらに、このシールド板50がモータケース25と電気的に接続されるとともに、制御回路部品に当接させることにより放熱性をも向上させる構造となっている。
【0031】
実施の形態2.
次に、実施の形態2について、図3を用いて説明する。実施の形態1と同等な部位には同一符号を付している。なお、図3は、ハウジング40を省略し、シールド板50の上面が見えるように示したものである。
【0032】
シールド板50の上面に、樹脂部材43を固定する役目も有し、図示のようにネジ締め用の穴50aが4カ所開いている。また、フィルタ部17と樹脂部材43内の導電線との接続部に対向する部分には、凹部50e、50fを設けて直接当たらないように間隙を設けている。さらに、電源用コネクタ42のターミナル44の複数のターミナル端部が貫通する穴も開けられている。すなわち、穴50b、50cは、センサ類8のためのコネクタのターミナル貫通孔である。穴50dは、電源用コネクタ42のターミナル44から延出されフィルタ部17を通る電源用の導電線を通すための孔である。
【0033】
このように、シールド板50には複数の穴が開いているが、穴の無いシールド板50と比較して、ノイズ放出抑制面では、互いに差異が無い程度の小穴とすることは設計上困難ではない。
【0034】
さらにまた、シールド板50の外周近傍には、例えば樹脂製又はゴム製の外周壁51が設けられている。この外周壁51に、ハウジング40の外周縁部を挿入し、ハウジング40の固定に利用することができる。また、この外周壁51とモータケース25の内壁に防水用のゴム製パッキン52(図4参照。)を配置、又はシール剤塗布を行うことにより、ハウジング外周縁部との防水性を確保することも可能となる。
【0035】
以上のように制御ユニット1の外周部は、金属製のモータケース25で囲繞し、ハウジング40との間にはシールド板50を配置することにより、ノイズ放出を抑制することができる。さらにこのシールド板50のモータケース25との電気的接続、樹脂部材43の固定、及び制御ユニット1の防水性確保に簡単に利用できる構造とすることもできる効果がある。
【0036】
実施の形態3.
次に実施の形態3について、図4を用いて説明する。なお、図2と同等な部位には同一符号を付している。
本実施の形態3と、図2に示す実施の形態2との差異は、モータケース及び制御ユニット1のためのケースである。すなわち、モータ2を内蔵しているモータケース225は、例えば鉄系材料で構成され、その内部には同様にロータ23、モータ出力軸21、ステータ22等が保持されている。車体との取付け部225aは、モータケース225と別体で構成され、両者は複数のボルトで固定されている。従って、車体との機械的及び電気的接続は、モータケース225と当接すれば確保できる。
【0037】
次に、制御ユニット1は、その外層を成すケース状のフレーム228に収容され、上部が蓋状のハウジング400で覆われている。すなわち、フレーム228は、内部空間である上側凹部と下側凹部とを有し、上側凹部には制御ユニット1の各種電子部品の大半を内蔵する構造となっている。このフレーム228の下側凹部は、モータケース225の上部外壁と当接し、以てモータ2と機械的及び電気的に接続されている。
【0038】
このフレーム228には、中央にモータ出力軸21が貫通しており、さらに周辺部にはモータ2の巻線端部26が貫通している。また、フレーム228の上側凹部の上面にはパワーモジュール35a、35bが当接している。さらに、図示されていないが、フレーム228の一部には凹部があり、この凹部には図1の回路に示した複数のコンデンサ30が別々に収容されている。
【0039】
さらに、フレーム228の凹部の上部には制御基板4aが配置され、その上部にはシールド板500が配置され、さらに、ハウジング400との取付部を周囲に備えている。シールド板500は、その一部が制御基板4aの電子部品、例えばCPU10と当接することにより電子部品の放熱性を向上させている。シールド板500の周囲は、フレーム228の内周と当接することにより電気的及び機械的に両者は接続・固定されている。
【0040】
ハウジング400には、図1に示したフィルタ部17の一部であるコイル17b他が収容され、上部部には電源用コネクタ42を有している。電源用コネクタ42とフィルタ部17との電気的接続は、導電線を内蔵した樹脂部材43及び基板45により行われる。
【0041】
コイル17bの脚部及び電源用コネクタ42のターミナルは、樹脂部材43で固定された導電線に接続され、図1に示すコンデンサ17a、17c、17e1、17e2と導電線は基板45の配線パターンにより接続されている。そして、基板45の端部からは、制御基板4a及びパワーモジュール35a,35b用の電源系端子へそれぞれ複数の端子が延出されている。樹脂部材43から伸びた導電線の端部のために、シールド板500は凹部、さらには複数の端子のための穴が開けられている。特に穴は、シールド板500の極一部にまとまって小穴が開けられているので、シールドの性能に対して影響を及ぶすほどではない。
【0042】
フレーム228は、上記のように上側の凹部に加えて下側にも凹部があり、上側の凹部の内周部は、ハウジング400、さらにはシールド板500とそれぞれ密着しており、下側の凹部の内周部は、モータケース225と密着している。
【0043】
図4に示すように、フレーム228とモータケース225との当接部に一部に防水構造、例えばパッキン52aを挿入することにより防水性を確保できる。同様にフレーム228とハウジング400との当接部にも防水構造に、例えばシール剤52bを塗布することで防水性、固着性の確保が簡単である。なお、フレーム228の一部に車両との取付け部を有し、この取付け部により車両と固定する構造の場合であっても、同様にシールド性は確保できることは言うまでもない。
【0044】
以上のようにフレーム228は構成されており、制御ユニット1のケースの役目と、パワーモジュール35a、35bの放熱用ヒートシンクの役目との複数の役目を担っており、例えばアルミニウム製でできている。
【0045】
一方、シールド板500も同様に、シールド以外に放熱用ヒートシンク、基板45の保持、さらには制御基板4a、及びパワーモジュール35a、35bで構成される制御回路部の蓋の役目を成し、アルミニウム製であれば、フレーム228と熱による膨張収縮率が同じであるので、両者の密着性は良い。シールド性についてはシールド板500によりフィルタ部と制御回路部と分離され、シールド板500はフレーム228、モータケース225を介して車体に接地されているので、図2と同様にシールド性もよい。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】