(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年3月22日
【発行日】2019年6月24日
(54)【発明の名称】還元剤混合装置
(51)【国際特許分類】
F01N 3/08 20060101AFI20190603BHJP
F01N 3/24 20060101ALI20190603BHJP
【FI】
F01N3/08 B
F01N3/24 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
【出願番号】特願2018-539480(P2018-539480)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年9月16日
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG
(71)【出願人】
【識別番号】391002498
【氏名又は名称】フタバ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】石松 貴洋
【テーマコード(参考)】
3G091
【Fターム(参考)】
3G091AA02
3G091AA18
3G091AB04
3G091BA14
3G091CA16
3G091CA27
3G091HA46
(57)【要約】
還元剤混合装置は、第1の筒部と、第2の筒部と、噴霧装置と、を備える。第1の筒部は、S字状に湾曲している湾曲部を有する排気流路を形成する。第2の筒部は、第1の筒部の上流側端部に接続され、第1の筒部とともに排気流路を形成する。噴霧装置は、排気流路における湾曲部に還元剤を噴霧する。第2の筒部の下流側端部は、先端が第1の筒部の上流側端部から湾曲部に突出している。排気流路における、還元剤が排気流路を流れる排ガスと合流する合流位置は、下流側端部よりも下流に位置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
S字状に湾曲している湾曲部を有する排気流路を形成する第1の筒部と、
前記第1の筒部の上流側端部に接続され、前記第1の筒部とともに前記排気流路を形成する第2の筒部と、
前記排気流路における前記湾曲部に還元剤を噴霧する噴霧装置と、
を備え、
前記第2の筒部の下流側端部は、先端が前記上流側端部から前記湾曲部に突出しており、
前記排気流路における、前記還元剤が前記排気流路を流れる排ガスと合流する合流位置は、前記下流側端部よりも下流に位置する、還元剤混合装置。
【請求項2】
請求項1に記載の還元剤混合装置であって、
前記下流側端部における前記合流位置側の部分は、前記下流側端部における前記下流側端部の中心軸に沿った長さが最も長い最長部分を有しており、
前記下流側端部は、前記下流側端部の中心軸に沿った長さが、前記最長部分よりも短い部分を有する、還元剤混合装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の還元剤混合装置であって、
前記下流側端部は、前記下流側端部の中心軸と垂直な面に対して傾いた面に沿って開口しており、
前記下流側端部における前記下流側端部の中心軸に沿った長さは、前記下流側端部における前記合流位置側の部分が最も長い、還元剤混合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、還元剤混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、大気汚染物質である窒素酸化物(NO
x)が含まれている。こうした排ガスを浄化するための装置として、SCR(Selective Catalytic Reduction:選択触媒還元)方式の触媒を有する排気浄化装置が周知である。この種の排気浄化装置は、触媒の浄化性能を高めるために、触媒の上流にて、排気流路を流れる排ガスに、還元剤としての尿素水を噴霧し混合させる還元剤混合装置を備えている場合が多い。排ガス中に噴霧された尿素水は、排ガスの熱により加水分解し、加水分解により生じたアンモニア(NH
3)が排ガスとともに触媒へ供給される。排ガス中の窒素酸化物は、触媒においてアンモニアと反応し、還元浄化される。
【0003】
この種の還元剤混合装置は、車両内のレイアウトの都合上、排気流路を形成する排気管が湾曲している場合がある。しかしながら、このような構成では、当該排気流路における排ガスの流速が偏りやすくなる。そうすると、排ガスと合流した後の排ガスにおける尿素水の分布も偏りやすくなる。その結果、触媒に流入する尿素水の分布にも偏りが生じやすくなってしまい、本来の触媒の浄化性能が十分に発揮されないことが懸念される。そこで、排ガスに尿素水が混合されてから触媒へ到達するまでの排気流路に、排ガスの流れを変更する変更板を設けることにより、排ガスの流速及び尿素水の分布の均一化を促す還元剤混合装置が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−99415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した特許文献1に記載の構成では、排気管とは別部品である変更板を排気管に設けなければならない。このため、排気管に別部品を設けない場合と比較して、還元剤混合装置の構成が複雑になる問題があった。
【0006】
本開示の一局面においては、湾曲した排気流路を流れる排ガス中における還元剤の分布の偏りを、簡素な構成で抑制することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、還元剤混合装置であって、第1の筒部と、第2の筒部と、噴霧装置と、を備える。第1の筒部は、S字状に湾曲している湾曲部を有する排気流路を形成する。第2の筒部は、第1の筒部の上流側端部に接続され、第1の筒部とともに排気流路を形成する。噴霧装置は、排気流路における湾曲部に還元剤を噴霧する。第2の筒部の下流側端部は、先端が第1の筒部の上流側端部から湾曲部に突出している。排気流路における、還元剤が排気流路を流れる排ガスと合流する合流位置は、第2の筒部の下流側端部よりも下流に位置する。
【0008】
このような構成によれば、第2の筒部の下流側端部が湾曲部に突出しているため、当該下流側端部から湾曲部に流入した排ガスの流れが乱れやすくなる。その結果、湾曲した排気流路を流れる排ガスにおける還元剤の分布の偏りを、簡素な構成で抑制することが可能となる。
【0009】
本開示の一態様は、第2の筒部の下流側端部における、合流位置側の部分が、当該下流側端部の中心軸に沿った長さが最も長い最長部分を有してもよい。また、当該下流側端部は、当該下流側端部の中心軸に沿った長さが、最長部分よりも短い部分を有していてもよい。このような構成によれば、本来は合流位置の方向へ流れる排ガスの流れが、当該最長部分によって遮られる。その結果、当該下流側端部から湾曲部に流入した排ガスが旋回するように第1の筒部を流れやすくなる。このため、噴霧装置から噴霧された還元剤も、排ガスとともに旋回するように第1の筒部を流れやすくなる。したがって、排ガスにおける還元剤の分布の偏りを効果的に抑制することが可能となる。
【0010】
本開示の一態様は、下流側端部が、下流側端部の中心軸と垂直な面に対して傾いた面に沿って開口していてもよい。また、下流側端部における下流側端部の中心軸に沿った長さは、下流側端部における合流位置側の部分が最も長くてもよい。このような構成によれば、下流側端部における下流側端部の中心軸と垂直な面に対して傾いた面によって、当該最も長い部分が形成される。したがって、排ガスが旋回するように第1の筒部を流れやすくなる構成を、簡素な構成で実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図3】実施形態の排気浄化装置内の排ガスの流れを示す模式図である。
【
図4】第1変形例における排気浄化装置の断面図である。
【
図5】第1変形例における第2の流路部材を示す図である。
【
図6】第2変形例における排気浄化装置の断面図である。
【
図7】第2変形例における第2の流路部材を示す図である。
【
図8】第3変形例における第2の流路部材を示す図である。
【
図9】第4変形例における第2の流路部材を示す図である。
【符号の説明】
【0012】
1…第1の流路部材、2,6,7,8,9…第2の流路部材、3…触媒、4…噴霧装置、5…拡散部材、11…接続管部、12…湾曲管部、13…直線管部、14…噴霧管部、15…触媒管部、21,61,71,81,91…端部、22…開口、61A…突出部、71A,81A…切欠き、91A…孔、100,200,300…排気浄化装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.構成]
図1に示すように、排気浄化装置100は、自動車の内燃機関(例えばディーゼルエンジン)から排出された排ガスを浄化するためのものであり、第1の流路部材1と、第2の流路部材2と、触媒3と、噴霧装置4と、拡散部材5と、を備える。なお、以下の説明では、
図1を基準に上下左右方向を表現するが、あくまでも説明の便宜上の表現であり、排気浄化装置100が設けられる向きは特に限定されない。
【0014】
第1の流路部材1は、内燃機関から排出された排ガスを自動車の外部へ導くための排気流路の一部、具体的には触媒3へ至る排気流路を形成する管部材である。第1の流路部材1は、接続管部11と、湾曲管部12と、直線管部13と、噴霧管部14と、触媒管部15と、を備える。なお、これら接続管部11、湾曲管部12、直線管部13、噴霧管部14及び触媒管部15は、説明の便宜上の区分であり、第1の流路部材1を構成する部品の区分は特に限定されない。
【0015】
接続管部11は、第1の流路部材1における上流に位置する、直線状の円管部である。接続管部11は、第1の流路部材1における、後述する第2の流路部材2と接続される部分である。接続管部11は、直線状の中心軸Aを有する。
【0016】
湾曲管部12は、接続管部11の下流かつ直線管部13の上流に位置する、概略S字状に湾曲した円管部である。つまり、湾曲管部12は、接続管部11と直線管部13とを接続する部分である。湾曲管部12は、概略S字状に湾曲した中心軸Bを有する。
【0017】
直線管部13は、湾曲管部12の下流に位置する、直線状の円管部である。直線管部13は、中心軸Aと平行に位置する、直線状の中心軸Cを有する。
噴霧管部14は、接続管部11の下流に位置し、湾曲管部12と接続されている円管部である。噴霧管部14は、噴霧装置4により噴霧された還元剤を湾曲管部12の排気流路へ導く還元剤流路を形成している。噴霧管部14の内径は、湾曲管部12の方向へ向かって徐々に拡大されている。
【0018】
触媒管部15は、直線管部13の中心軸Cと同軸の直線状の円管部である。ただし、触媒管部15は、直線管部13の内径よりも外径が大きい円柱状の触媒3を収容するために、直線管部13よりも内径が大きく形成されている部分と、直線管部13からの排気流路の内径を徐々に拡大するための円錐台状の部分とを有する。
【0019】
第2の流路部材2は、第1の流路部材1と同様、内燃機関から排出された排ガスを自動車の外部へ導くための排気流路の一部を形成する管部材である。第2の流路部材2は、第1の流路部材1の上流に位置する。第2の流路部材2は、接続管部11の内径とほぼ同じ大きさの外径を有する。第2の流路部材2の下流側端部である端部21は、直線状の円管部であって、接続管部11内に挿入され、溶接によって接続管部11と接続されている。つまり、端部21は、接続管部11と同軸であって、接続管部11と同じ中心軸Aを有する。
図1及び
図2に示すように、端部21の先端は、湾曲管部12内に突出しており、中心軸Aと垂直な面に対して傾いた面に沿って開口している開口22を有する。端部21の中心軸Aに沿った長さは、上部、つまり湾曲管部12内を流れる排ガスと噴霧管部14内を流れる排ガスとの合流位置X側、が最も長い。また、当該長さは、下部が最も短い。すなわち、中心軸Aと垂直かつ上下方向と垂直な方向から見た端部21の頂点は、合流位置X側に位置している。なお、端部21の中心軸Aに沿った長さとは、中心軸Aに垂直な面であって端部21の端面よりも上流側の面を基準とした長さである。
【0020】
触媒3は、窒素酸化物を還元する機能を有するSCR方式の触媒である。触媒3は、触媒管部15内に設けられている。
噴霧装置4は、噴霧管部14の上流に位置し、液状の還元剤を噴霧管部14内へ噴霧する装置である。噴霧装置4は、噴霧管部14と接続されている湾曲管部12の排気流路に還元剤を供給する供給装置として機能する。噴霧装置4は、還元剤として尿素水を噴霧する。なお、厳密には、排ガス中に噴霧された尿素水が、排ガスの熱により加水分解してアンモニアが生じ、こうして生じたアンモニアが還元剤として機能するが、加水分解前の状態である尿素水についても還元剤と称する。
【0021】
拡散部材5は、上流側から流入した排ガスを拡散するように流出させる部材である。拡散部材5は、直線管部13内に設けられている。拡散部材5は、金属製の板材を折り曲げて形成されたものであり、複数の羽根を有する。当該複数の羽根は、拡散部材5に流入した排ガスを旋回させるように案内する。これにより、拡散部材5は、触媒3に流入する排ガスの分布を均一に近づける機能を有する。
【0022】
[2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)端部21の先端は、湾曲管部12内に突出している。そうすると、接続管部11から湾曲管部12への排ガスの流れの一部が、端部21の上部によって遮られる。一方、端部21の側部の中心軸Aに沿った長さは、端部21の上部と比較して短い。このため、排ガスは、端部21の上方よりも先に側方から流出し、端部21の上部を迂回して上方へ流れる。これにより、
図3に示すように、排ガスに旋回流が発生し、排ガスに合流した還元剤も、旋回するように湾曲管部12内を流れやすくなる。したがって、合流位置Xを通過した排ガスにおける還元剤の分布の偏りを効果的に抑制することが可能となる。なお、説明の都合上、
図3では湾曲管部12のみを図示する。
【0023】
(1b)合流位置Xよりも上流側で排ガスに旋回流を発生させる構成が、下流側端部が単に斜めに切断されただけの第2の流路部材2を用いることにより実現される。したがって、排ガスが旋回するように湾曲管部12内を流れやすくなる構成を、簡素な構成で実現することが可能となる。
【0024】
なお、上記実施形態では、湾曲管部12の排気流路が湾曲部の一例に相当し、第1の流路部材1が第1の筒部の一例に相当する。また、接続管部11が第1の筒部の上流側端部の一例に相当し、第2の流路部材2が第2の筒部の一例に相当する。また、端部21が第2の筒部の下流側端部の一例に相当する。
【0025】
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0026】
(2a)上記実施形態では、端部21の先端が、中心軸Aと垂直な面に対して傾いた面に沿って開口している開口22を有する構成を例示した。しかし、第2の流路部材の構成はこれに限定されるものではない。
【0027】
例えば、
図4及び
図5に示すように、第1変形例の排気浄化装置200は、上記実施形態の第2の流路部材2に代えて、第2の流路部材6を有する。
第2の流路部材6は、第2の流路部材2と同様の管部材である。ただし、第2の流路部材6は、第2の流路部材2と比較すると、端部21の代わりに端部61を有する点が異なる。
【0028】
端部61は、端部21と同様、接続管部11と接続されている。端部61の先端は、湾曲管部12内に突出した突出部61Aを有する。突出部61Aは、中心軸Aに垂直な端部61の先端の面における一部が、中心軸Aの軸方向に沿って帯状に延びる形状である。また、端部61は、突出部61Aが上部、つまり合流位置X側になる向きで接続管部11と接続されている。
【0029】
このような第1変形例によれば、上記実施形態と同様の効果が得られる。なお、第1変形例では、下流側端部が突出部61Aとなる部分を残して切断されることにより形成される端部61を例示した。しかし、第2の流路部材の端部の構成はこれに限定されるものではない。例えば、当該端部の突出部は、第2の流路部材とは別部品であって、溶接等によって当該端部に固定される構成でもよい。
【0030】
(2b)また、
図6及び
図7に示す第2変形例の排気浄化装置300は、上記実施形態の第2の流路部材2に代えて、第2の流路部材7を有する。
第2の流路部材7は、第2の流路部材2と同様の管部材である。ただし、第2の流路部材7は、第2の流路部材2と比較すると、端部21の代わりに端部71を有する点が異なる。
【0031】
端部71は、端部21と同様、接続管部11と接続されている。端部71は、端部71の中心軸に垂直な面に沿って開口している。端部71の先端は、切欠き71Aを有する。切欠き71Aは、端部71の先端の一部が凹状に切り欠かれた部分である。より詳しくは、切欠き71Aは、端部71における、端部71の中心軸に沿ってスリット状に切欠かれている部分である。また、端部71は、切欠き71Aが真上から少しずれた位置で接続管部11と接続されている。
【0032】
このような第2変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
(2c)また、第3変形例の排気浄化装置は、
図8に示すように、上記実施形態の第2の流路部材2に代えて、第2の流路部材8を有する。
【0033】
第2の流路部材8は、第2の流路部材2と同様の管部材である。ただし、第2の流路部材8は、第2の流路部材2と比較すると、端部21の代わりに端部81を有する点が異なる。
【0034】
端部81は、先端に切欠き81Aを有する点で端部21と相違する。切欠き81Aは、切欠き71Aと同様、端部81の先端の一部が、端部81の中心軸に沿って凹状に切り欠かれた部分である。切欠き81Aは、端部81の中心軸Aに沿った長さが最も長い部分に設けられている。端部81は、切欠き81Aが真上となる位置で接続管部11と接続されている。
【0035】
このような第3変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。なお、第3変形例では、端部81が、切欠き81Aが真上になる向きで接続管部11と接続されている構成を例示した。しかし、切欠き81Aの位置は特に限定されるものではなく、端部81は、切欠き81Aが真上からずれた位置で接続管部11と接続されていてもよい。
【0036】
(2d)また、第4変形例の排気浄化装置は、
図9に示すように、上記実施形態の第2の流路部材2に代えて、第2の流路部材9を有する。
第2の流路部材9は、第2の流路部材2と同様の管部材である。ただし、第2の流路部材9は、第2の流路部材2と比較すると、端部21の代わりに端部91を有する点が異なる。
【0037】
端部91は、孔91Aを有する点で端部21と相違する。孔91Aは、端部91の中心軸Aに沿った長さが最も長い部分に空けられている円状の孔である。端部91は、下流側先端に孔91Aが設けられることにより形成される。端部91は、孔91Aが真上になる向きで接続管部11と接続されている。
【0038】
このような第4変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。なお、第4変形例では、端部91が、孔91Aが真上になる向きで接続管部11と接続されている構成を例示した。しかし、孔91Aの位置は特に限定されるものではなく、端部91は、孔91Aが真上からずれた位置で接続管部11と接続されていてもよい。
【0039】
(2e)上記実施形態では、第1の流路部材1が、接続管部11と、湾曲管部12と、直線管部13と、噴霧管部14と、触媒管部15と、を備える構成を例示した。しかし、第1の流路部材の構成はこれに限定されるものではない。例えば、接続管部は、湾曲した管部であってもよい。また例えば、第1の流路部材は、直線管部の代わりに、湾曲した管部を有してもよい。また、噴霧管部の形状は特に限定されず、例えば直線状であってもよい。更に、第1の流路部材は、噴霧管部を有さず、噴霧装置が直接湾曲管部内に還元剤を噴霧する構成であってもよい。
【0040】
(2f)上記実施形態では、拡散部材5が直線管部13に設けられた構成を例示した。しかし、排ガス浄化装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、拡散部材は他の場所に設けられている構成としてもよく、また、拡散部材が排ガス浄化装置に設けられていない構成としてもよい。
【0041】
(2g)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
【国際調査報告】