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再表2018-88539ガラスパネルユニットのピラー形成用のシート、ガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置、ガラスパネルユニットの製造方法、およびガラス窓の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年5月17日
【発行日】2019年10月17日
(54)【発明の名称】ガラスパネルユニットのピラー形成用のシート、ガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置、ガラスパネルユニットの製造方法、およびガラス窓の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/06 20060101AFI20190920BHJP
   E06B 3/663 20060101ALI20190920BHJP
   E06B 3/677 20060101ALI20190920BHJP
   B26F 1/00 20060101ALI20190920BHJP
【FI】
   C03C27/06 101Z
   E06B3/663 F
   E06B3/677
   B26F1/00 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】31
【出願番号】特願2018-550289(P2018-550289)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年11月10日
(31)【優先権主張番号】特願2016-220692(P2016-220692)
(32)【優先日】2016年11月11日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 丈司
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕之
(72)【発明者】
【氏名】野中 正貴
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 和也
(72)【発明者】
【氏名】瓜生 英一
(72)【発明者】
【氏名】石川 治彦
(72)【発明者】
【氏名】石橋 将
(72)【発明者】
【氏名】高橋 博
(72)【発明者】
【氏名】渡部 忍
【テーマコード(参考)】
2E016
3C060
4G061
【Fターム(参考)】
2E016BA01
2E016CA01
2E016CB01
2E016CC02
2E016EA02
2E016EA05
2E016GA01
3C060AA04
3C060AA08
3C060AA15
3C060AA16
3C060AA20
3C060BA10
3C060BB12
3C060BD01
3C060BF06
3C060BH01
4G061AA13
4G061BA01
4G061CB07
4G061CD25
(57)【要約】
一対の基板間にピラーが挟み込まれたガラスパネルユニットを、効率的に製造する。ガラスパネルユニットの製造方法は、打ち抜き工程(S2)とピラー実装工程(S3)を備える。打ち抜き工程(S2)では、パンチ(4)が、シート(3)の基材(30)のうち複数のループ状溝(32)のそれぞれに囲まれた複数の部分(31)の少なくとも一つを、基材(30)から打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー(14)を形成する。ピラー実装工程(S2)では、少なくとも一つのピラー(14)を、第一基板(11)の表面(110)に実装する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の基材を備え、
前記基材には、複数のループ状溝が設けられ、
前記基材のうち前記複数のループ状溝のそれぞれに囲まれた複数の部分は、複数のピラーとして具備されている
ことを特徴とするガラスパネルユニットのピラー形成用のシート。
【請求項2】
前記基材は、樹脂製である
ことを特徴とする請求項1に記載のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート。
【請求項3】
前記基材は、複数の樹脂層を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート。
【請求項4】
前記複数のループ状溝の少なくとも一つは、断続的なループ状の形状を有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート。
【請求項5】
前記複数のループ状溝の少なくとも一つは、断続的なループ状の形状を有し、かつ、前記基材を貫通するように設けられている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート。
【請求項6】
前記複数のループ状溝の少なくとも一つは、連続的なループ状の形状を有し、かつ、少なくともその一部が前記基材を貫通しないように設けられている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート。
【請求項7】
前記複数のループ状溝の各々は、レーザー加工されたループ状溝である
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットのピラー形成用のシートと、
前記シートの前記基材から、前記複数の部分の少なくとも一つを打ち抜くことで、少なくとも一つのピラーを形成するパンチと、
前記少なくとも一つのピラーを、ガラス板を含んだ基板の表面にまで移動させる移動機構と、を備える
ことを特徴とするガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置。
【請求項9】
前記移動機構は、前記パンチが備える少なくとも一つのピンを含み、
前記少なくとも一つのピンは、前記基材から、前記複数の部分の少なくとも一つを打ち抜くことで、前記少なくとも一つのピラーを形成し、かつ、前記少なくとも一つのピラーを前記基板の表面にまで移動させるように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置。
【請求項10】
前記移動機構は、前記パンチが備える少なくとも一つの吸着ピンを含み、
前記少なくとも一つの吸着ピンは、前記基材から、前記複数の部分の少なくとも一つを打ち抜くことで、前記少なくとも一つのピラーを形成し、かつ、前記少なくとも一つのピラーを吸着した状態で、前記基板の表面にまで移動させるように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置。
【請求項11】
前記移動機構は、前記少なくとも一つのピラーを吸着するように構成された吸着具を含む
ことを特徴とする請求項8に記載のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置。
【請求項12】
前記パンチは、少なくとも一つのピンを含み、
前記移動機構は、前記少なくとも一つのピラーを吸着するように構成された吸着具を含み、
前記少なくとも一つのピンは、前記基材から、前記複数の部分の少なくとも一つを打ち抜くことで、前記少なくとも一つのピラーを形成し、かつ、前記少なくとも一つのピラーを前記吸着具に押し当てるように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置。
【請求項13】
複数のループ状溝が設けられた基材を備えるシートと、パンチとを用い、前記パンチが、前記基材のうち前記複数のループ状溝のそれぞれに囲まれた複数の部分の少なくとも一つを、前記基材から打ち抜くことで、少なくとも一つのピラーを形成する打ち抜き工程と、
前記少なくとも一つのピラーを、ガラス板を含んだ第一基板の表面に実装するピラー実装工程と、
前記第一基板と、ガラス板を含んだ第二基板とを、封止材を介して接合し、前記第一基板と前記第二基板との間に、前記少なくとも一つのピラーが位置する内部空間を形成する接合工程と、を備える
ことを特徴とするガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項14】
前記基材は、樹脂製である
ことを特徴とする請求項13に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項15】
前記ピラー実装工程では、前記パンチが、前記少なくとも一つのピラーを前記第一基板の表面に実装する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項16】
前記打ち抜き工程と前記ピラー実装工程では、前記シートが、前記パンチと前記第一基板の間に位置する
ことを特徴とする請求項15に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項17】
前記パンチは、少なくとも一つの吸着ピンを備え、
前記打ち抜き工程では、前記少なくとも一つの吸着ピンが、前記複数の部分の少なくとも一つを前記基材から打ち抜くことで、前記少なくとも一つのピラーを形成し、
前記ピラー実装工程では、前記少なくとも一つの吸着ピンが、前記少なくとも一つのピラーを吸着しながら前記第一基板の表面に実装する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項18】
前記パンチは、少なくとも一つのピンを備え、
前記打ち抜き工程では、前記少なくとも一つのピンが、前記複数の部分の少なくとも一つを前記基材から打ち抜くことで、前記少なくとも一つのピラーを形成し、
前記ピラー実装工程では、前記パンチとは別に設けた吸着具が、前記少なくとも一つのピラーを吸着しながら前記第一基板の表面に実装する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項19】
前記パンチは、少なくとも一つのピンを備え、
前記打ち抜き工程では、前記少なくとも一つのピンが、前記複数の部分の少なくとも一つを前記基材から打ち抜くことで、前記少なくとも一つのピラーを形成し、かつ、前記少なくとも一つのピンが、前記少なくとも一つのピラーを吸着具に押し付け、
前記ピラー実装工程では、前記吸着具が、前記少なくとも一つのピラーを吸着しながら前記第一基板の表面に実装する
ことを特徴とする請求項13または14に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項20】
前記打ち抜き工程と前記ピラー実装工程を、複数回繰り返した後に、前記接合工程を行う
ことを特徴とする請求項13から19のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項21】
前記第一基板と前記第二基板の一方に対して、ガラス板を含んだ第三基板を、枠体を介して接合させる第二接合工程を、さらに具備する
ことを特徴とする請求項13から20のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
【請求項22】
請求項13から21のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットの製造方法で製造されたガラスパネルユニットに、窓枠を嵌め込む嵌め込み工程を備える
ことを特徴とするガラス窓の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスパネルユニットのピラー形成用のシート、ガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置、ガラスパネルユニットの製造方法、およびガラス窓の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一対の基板間にピラーが挟み込まれたガラスパネルユニットが記載されている。特許文献1に記載された製造方法では、ピラーが製造される工程と、製造されたピラーがいったん保管される工程と、保管されたピラーが一対の基板の一方に実装される工程とが存在する。そのため、工程数が多くて効率が悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本国特許出願公開番号平11−79799号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明は、一対の基板の間にピラーが挟み込まれたガラスパネルユニットを、効率的に製造することを目的とする。
【0005】
本発明の一様態に係るガラスパネルユニットのピラー形成用のシートは、シート状の基材を備え、前記基材には、複数のループ状溝が設けられている。前記基材のうち前記複数のループ状溝のそれぞれに囲まれた複数の部分は、複数のピラーとして具備されている。各ループ状溝は、連続的または断続的なループ状の形状を有する溝である。
【0006】
本発明の一様態に係るガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置は、前記シートと、前記シートの前記基材から、前記複数の部分の少なくとも一つを打ち抜くことで、少なくとも一つのピラーを形成するパンチと、前記少なくとも一つのピラーを、ガラス板を含んだ基板の表面にまで移動させる移動機構と、を備える。
【0007】
本発明の一様態に係るガラスパネルユニットの製造方法は、打ち抜き工程と、ピラー実装工程と、接合工程を備える。打ち抜き工程では、複数のループ状溝が設けられた基材を備えるシートと、パンチとを用い、前記パンチが、前記基材のうち前記複数のループ状溝のそれぞれに囲まれた複数の部分の少なくとも一つを、前記基材から打ち抜くことで、少なくとも一つのピラーを形成する。ピラー実装工程では、前記少なくとも一つのピラーを、ガラス板を含んだ第一基板の表面に実装する。接合工程では、前記第一基板と、ガラス板を含んだ第二基板とを、封止材を介して接合し、前記第一基板と前記第二基板との間に、前記少なくとも一つのピラーが位置する内部空間を形成する。各ループ状溝は、連続的または断続的なループ状の形状を有する溝である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1のピラー実装装置を概略的に示す一部破断側面図である。
図2図2Aは、同上のピラー実装装置が備えるシートを示す斜視図であり、図2Bは、同上のシートの要部を示す平面図である。
図3図3は、同上のピラー実装装置でシートを打ち抜く様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図4図4は、同上のピラー実装装置において各部材が移動する様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図5図5は、同上のピラー実装装置で製造されたピラー実装基板とこれに接合される基板を概略的に示す斜視図である。
図6図6は、同上のピラー実装装置で製造されたピラー実装基板を用いて形成されたガラスパネルユニットを概略的に示す斜視図である。
図7図7は、同上のガラスパネルユニットを製造するための各工程を示すフロー図である。
図8図8Aは、同上のピラー実装装置が備えるシートの変形例の要部を示す平面図であり、図8Bは、図8AのA−A線断面図である。
図9図9は、同上のピラー実装装置で製造されたピラー実装基板を用いて形成されたガラスパネルユニットの変形例を概略的に示す平面図である。
図10図10は、図9のB−B線断面図である。
図11図11は、同上のガラスパネルユニットの変形例を製造するための各工程を示すフロー図である。
図12図12は、同上のピラー実装装置で製造されたピラー実装基板を用いて形成されたガラス窓を概略的に示す平面図である。
図13図13は、同上のガラス窓を製造するための各工程を示すフロー図である。
図14図14は、実施形態2のピラー実装装置を概略的に示す斜視図である。
図15図15は、同上のピラー実装装置でシートを打ち抜く様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図16図16は、同上のピラー実装装置においてシートと基板が移動する様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図17図17は、実施形態3のピラー実装装置を概略的に示す一部破断側面図である。
図18図18は、同上のピラー実装装置でシートを打ち抜く様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図19図19は、同上のピラー実装装置で形成したピラーを移動させる様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図20図20は、実施形態4のピラー実装装置を概略的に示す一部破断側面図である。
図21図21は、同上のピラー実装装置でシートを打ち抜く様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図22図22は、同上のピラー実装装置で形成したピラーを移動させる様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図23図23は、実施形態5のピラー実装装置を概略的に示す一部破断側面図である。
図24図24は、同上のピラー実装装置でシートを打ち抜く様子を概略的に示す一部破断側面図である。
図25図25は、同上のピラー実装装置で形成したピラーを移動させる様子を概略的に示す一部破断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
図1図3および図4には、実施形態1のピラー実装装置を概略的に示している。本実施形態のピラー実装装置は、基板11が有する一つの表面110にピラー14を実装することで、ピラー実装基板100(図5参照)を製造する装置である。
【0010】
ピラー実装基板100は、ガラスパネルユニット1の一部を構成するためのものであり、基板11の表面110上に複数のピラー14が実装された構造を備える。
【0011】
ピラー実装基板100に対して、基板11の表面110と対向するように別の基板12が重ねられ、対向する基板11,12の互いの周縁間が枠状の封止材13で封止されることで、内部空間15を備えるガラスパネルユニット1(図6参照)が得られる。
【0012】
基板11,12はともに透明のガラス板であるが、半透明または非透明でもよい。また、基板11,12はともに、少なくともガラス板から構成されていればよく、ガラス板に加えて熱線反射膜等のコーティングを備えることも好ましい。
【0013】
以下においては、区別のために基板11を「第一基板11」と称し、基板12を「第二基板12」と称する。
【0014】
図1図3および図4に示すように、ピラー実装装置は、基板支持部5と、基板支持部5の上方に設置される支持台2と、支持台2によって水平な姿勢に支持されるシート3と、シート3の上方に設置されるパンチ4を具備する。図中において、矢印D1の方向が上方であり、矢印D1と反対の方向が下方である。
【0015】
基板支持部5は、第一基板11を支持する支持面51を有する。基板支持部5は、第一基板11を、表面110が上方を向く姿勢で支持する。基板支持部5は、第一基板11を前記姿勢で支持することができる構造であればよく、適宜の構造を備えることが可能である。
【0016】
支持台2は、基板支持部5に支持された第一基板11の表面110の上方に位置するように、設けられている。
【0017】
支持台2は、上下に貫通する貫通孔21を有する。支持台2の上面には、貫通孔21を覆うようにシート3が被せられる。
【0018】
シート3は、複数(多数)のループ状溝32が設けられたシート状(フィルム状)の基材30を備える。複数のループ状溝32は、互いに距離をあけてマトリクス状に設けられている(図2A参照)。
【0019】
基材30は樹脂製であることが好ましいが、パンチ4で打ち抜くことのできる材質であれば、金属、ガラス、セラミック、木材等の他の材質を用いることも可能である。基材30として、複数の樹脂層が積層された基材を用いることも可能である。
【0020】
基材30が樹脂製である場合には、熱伝導率の低いピラー14を形成することができるという利点がある。さらに、基材30を形成する樹脂がポリイミドである場合には、耐熱性に優れるという利点がある。
【0021】
図2A図2Bに示すように、シート3の基材30には、それぞれが平面視円形状の部分31を囲むように、複数(多数)のループ状溝32が予め形成されている。各ループ状溝32は、たとえばレーザー加工機を用いたレーザー加工によって、いわゆるミシン目のように断続的に形成されている。つまり、各ループ状溝32は、平面視円形状の部分31を囲んで位置する複数(三つ)の円弧状の溝321で構成されている。これらの円弧状の溝321は、それぞれが基材30をその厚み方向(上下方向)に貫通するように形成されており、隣接する円弧状の溝321の間には、連結部分33が形成されている。各溝321を形成する手段はレーザー加工に限定されず、エッチング処理等の別手段で各溝321を形成することも可能である。
【0022】
本実施形態のシート3では、部分31の外形に沿って周方向に等間隔を隔てた複数個所(三箇所)に、連結部分33が形成されている。各連結部分33は、基材30のうちループ状溝32に囲まれる部分31と、基材30の残りの部分とを連結させる部分である。
【0023】
図1に示すように、パンチ4は、下方に向けて突出する柱状(円柱状)のピン42を有する。ピン42は、支持台2に支持されたシート3の基材30のうち、ループ状溝32に囲まれた部分31を、ピン42の先端面(下面)で下方に打ち抜くように構成されている。ピン42の先端面の下方には、シート3を挟んで、支持台2の貫通孔21が位置する。ピン42は、貫通孔21に挿し通すことが可能な寸法形状を有する。
【0024】
次に、本実施形態のピラー実装装置を用いてピラー実装基板100を製造し、さらにピラー実装基板100を用いてガラスパネルユニット1を製造する方法について説明する。
【0025】
図7に示すように、本実施形態の製造方法は、配置工程S1、打ち抜き工程S2、ピラー実装工程S3、変位工程S4、接合工程S5および処理工程S6を備える。本実施形態の製造方法では、打ち抜き工程S2とこれに続くピラー実装工程S3が、変位工程S4を挟んで複数回繰り返し実行された後に、接合工程S5と処理工程S6が実行される。
【0026】
以下、各工程について順に説明する。
【0027】
<配置工程>
配置工程S1では、基板支持部5が第一基板11を支持し、第一基板11の上方に支持台2が位置し、支持台2がシート3を支持し、かつ、シート3の上方にパンチ4が位置するように、基板支持部5、支持台2、シート3およびパンチ4が配置される(図1参照)。シート3は、支持台2の上面を覆うように配置される。パンチ4が備えるピン42は、シート3を挟んで、支持台2が備える貫通孔21の真上に位置する。
【0028】
<打ち抜き工程>
打ち抜き工程S2では、ピン42を含むパンチ4が、下方に向けて打ち込まれる。パンチ4が下方に打ち込まれることで、柱状のピン42が、シート3の基材30のうちループ状溝32に囲まれる部分31を、支持台2の貫通孔21を通じて下方に打ち抜く(図3の白抜き矢印参照)。
【0029】
このとき、シート3の各連結部分33(図2B参照)は、ピン42が与える外力により破断する。その結果、ループ状溝32に囲まれる部分31は、バリの発生が抑えられた円柱状の形状で打ち抜かれる。
【0030】
特に、シート3の基材30が樹脂製である場合には、打ち抜きによってバリが発生しやすい傾向があるが、本実施形態のピラー実装装置によればバリの発生が効果的に抑えられる。同様に、基材30が複数の樹脂層を含む場合には、打ち抜きによってバリが発生しやすい傾向があるが、本実施形態のピラー実装装置によればバリの発生が効果的に抑えられる。
【0031】
<ピラー実装工程>
ピラー実装工程S3では、ピン42によって下方に打ち抜かれた円柱状の部分31が、ピン42の先端面に押し当てられた状態のまま、第一基板11の表面110に載置される。表面110に載置された円柱状の部分31が、ピラー14を構成する。
【0032】
つまり、本実施形態の製造方法では、打ち抜き工程S2において基材30の一部を打ち抜いてピラー14を形成するピン42が、形成した直後のピラー14を第一基板11の表面110に移動させる移動機構7(図3参照)として機能する。
【0033】
第一基板11の表面110には、ピラー14が載置される箇所に水等の液体が塗布されていることが好ましい。該液体が存在することで、表面110におけるピラー14の位置ずれが抑制される。
【0034】
<変位工程>
変位工程S4では、図4に白抜き矢印で示すように、ピン42が上方に移動した後に、支持台2とパンチ4に対して、第一基板11とシート3が相対的に水平方向に移動する。本実施形態では、第一基板11とシート3の移動方向が互いに同一でもよいし、互いに相違してもよい。
【0035】
図4では、第一基板11とシート3が移動するように表現しているが、パンチ4と支持台2が移動するようにピラー実装装置が構成されてもよいし、第一基板11とシート3が移動し、かつ、パンチ4と支持台2が移動するようにピラー実装装置が構成されてもよい。また、第一基板11に対して支持台2、シート3およびパンチ4が相対的に移動し、かつ、支持台2およびパンチ4に対してシート3が相対的に移動するようにピラー実装装置が構成されてもよい。
【0036】
図7に示すように、打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3と変位工程S4がこの順で実行された後に、次の打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3が実行される。
【0037】
次の打ち抜き工程S2においては、シート3が有する多数の部分31のうち、打ち抜かれずに残っている部分31が、ピン42で打ち抜かれる。打ち抜かれた部分31によって、別のピラー14が構成される。次のピラー実装工程S3では、このピラー14が、ピン42によって第一基板11の表面110に実装される。
【0038】
本実施形態の製造方法では、打ち抜き工程S2とこれに続くピラー実装工程S3が、変位工程S4を挟んで複数回繰り返し実行される。パンチ4と第一基板11の互いの相対位置が変更されながら打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3が複数回実行されることで、第一基板11の表面110上には、複数のピラー14が互いに距離をあけて実装される。
【0039】
これにより、複数のピラー14を備えるピラー実装基板100(図5参照)が、効率的に製造される。
【0040】
ところで、従来技術で述べたように予め多数のピラーを製造して保管する場合、静電気等の作用でピラー同士が吸着するおそれがある。これに対して、本実施形態の製造方法によれば、ピラー14同士が吸着する事態が抑えられる。そのため、ピラー14の材質(つまりシート3の材質)として、静電気を発生させやすい樹脂等の材質を用いることができ、ピラー14の材質選択の自由度が高まる。
【0041】
また、本実施形態の製造方法によれば、基材30から打ち抜かれた部分31にバリが発生することが抑えられる。そのため、この部分31で構成されるピラー14の強度(圧縮強度)が高められる。
【0042】
<接合工程>
接合工程S5では、図5に示すように、第一基板11の表面110の周縁部に、枠状の封止材13が配される。封止材13は、第一基板11の表面110上において、複数のピラー14を囲んで位置する。
【0043】
さらに、接合工程S5では、第一基板11との間に複数のピラー14と封止材13を挟むように第二基板12が重ねられ、封止材13を介して第一基板11と第二基板12が接合される。
【0044】
接合された第一基板11と第二基板12との間には、内部空間15が形成される(図6参照)。内部空間15には、複数のピラー14が位置する。各ピラー14は、第一基板11と第二基板12に接触し、第一基板11と第二基板12の距離を維持する。
【0045】
<処理工程>
処理工程S6では、第二基板12が備える通気孔16(図5参照)を通じて、内部空間15が所定の真空度(たとえば0.1Pa以下の真空度)に至るまで減圧されるか、あるいは内部空間15に断熱性のガス(乾燥空気、アルゴン等)が供給され、その後に通気孔16が封止される。
【0046】
処理工程S6を経ることで、図6に示すようなガラスパネルユニット1が形成される。図6に示すガラスパネルユニット1において、通気孔16の封止跡は記載を省略している。
【0047】
ガラスパネルユニット1は、第一基板11と第二基板12の間に、減圧されるかまたはガスが供給された状態で密閉された内部空間15を備える。ガラスパネルユニット1は内部空間15を備えることで、高い断熱性を有する。
【0048】
内部空間15が減圧されず、かつ、ガスが供給されないことも有り得る。つまり、処理工程S6を備えない製造方法でガラスパネルユニット1が形成されることも有り得る。この場合の製造方法で形成されるガラスパネルユニット1も、ある程度の断熱性を有する。
【0049】
また、本実施形態では、第一基板11と第二基板12の間に多数のピラー14が略等間隔をあけてマトリクス状に配置されているが、ピラー14の数や位置は特に限定されない。第一基板11の表面110上に一つのピラー14が配置されることも有り得る。
【0050】
また、本実施形態ではループ状溝32を、シート3の基材30をその厚み方向に貫通する複数の溝321で構成しているが、図8A図8Bに示すような非貫通の溝322でループ状溝32を構成することも可能である。非貫通の溝322は、たとえばシート3に対する一面側からのレーザー加工によって、連続的なループ状の形状を有するように形成される。このような一つながりのループ状溝32を形成する手段はレーザー加工に限定されず、エッチング処理等の別手段でも形成することが可能である。
【0051】
基材30のループ状溝32(非貫通の溝322)に囲まれる部分31にピン42が打ち込まれると、ループ状溝32の底部が破断し、ループ状溝32に囲まれる部分31が、バリの発生が抑えられた円柱状の形状で打ち抜かれる。
【0052】
なお、ループ状溝32の全てが非貫通でなくてもよく、ループ状溝32の一部が基材30を貫通しないように設けられ、ループ状溝32の残りの部分が基材30を貫通するように設けられてもよい。また、ループ状溝32が断続的なループ状の形状を有し、かつ、基材30を貫通しないように設けられてもよい。
【0053】
また、本実施形態では、ループ状溝32が円環状の形状を有するが、ループ状溝32の形状はこれに限定されない。ループ状溝32の形状は、たとえば多角形状(四角形状、六角形状等)でもよいし、その他の形状(楕円形状、ルーローの三角形状、星形状等)でもよい。この場合、ループ状溝32に囲まれた部分31は、基材30から打ち抜かれることで、ループ状溝32の形状に対応した形状のピラー14を構成する。
【0054】
また、本実施形態では、シート3の基材30に、複数のループ状溝32が互いに距離をあけて設けられているが、隣接するループ状溝32の間に距離が設けられないことも有り得る。たとえば、各ループ状溝32が四角形状である場合には、隣接するループ状溝32が互いの一部分(四角形状の一辺の部分)を共有することも有り得る。この場合、シート3の基材30には、複数(多数)の四角形状の部分31が、縦横にマトリクス状に並ぶことになる。これらの部分31を囲む複数(多数)の四角形状のループ状溝32は、その全体が組み合わさることで、複数の縦溝と複数の横溝が交差する格子状の溝構造を形成する。各ループ状溝32に囲まれた部分31は、基材30から打ち抜かれることで、四角柱状のピラー14を構成する。
【0055】
本実施形態のピラー実装装置を用いて、図9図10に示すようなガラスパネルユニット1の変形例を製造することも可能であるし、図12に示すようなガラス窓6を製造することも可能である。
【0056】
図9図10に示すガラスパネルユニット1の変形例は、図6に示すガラスパネルユニット1の構成に加えて、第二基板12に対向して位置する第三基板17と、第二基板12と第三基板17の互いの周縁部を全周に亘って気密に接合する枠体181を備える。
【0057】
第三基板17は、第一基板11および第二基板12と同様に、ガラス板を含んでいればよく、適宜のパネルを用いることが可能である。第三基板17は、全体として透明であるが、半透明や非透明でもよい。
【0058】
第二基板12と第三基板17の互いの対向面120,170の間には、封止された空間185が形成されている。
【0059】
第三基板17は、第一基板11と第二基板12の一方に対向して位置すればよい。図示は省略するが、第三基板17が第一基板11に対向して位置する場合、枠体181は、第一基板11と第三基板17の互いの周縁部に接合され、第一基板11と第三基板17の間に空間185が形成される。
【0060】
図10に示すように、枠体181の内側には、中空部分を有する枠状のスペーサ182がさらに配置されている。スペーサ182の中空部分には、乾燥剤184が充填されている。
【0061】
スペーサ182はアルミニウム等の金属で形成され、貫通孔183を内周側に有する。スペーサ182の中空部分は、貫通孔183を介して空間185に連通する。乾燥剤184は、たとえばシリカゲルである。枠体181は、たとえばシリコン樹脂、ブチルゴム等の高気密性の樹脂で形成されることが好ましい。
【0062】
空間185は、第二基板12(または第一基板11)と第三基板17と枠体181とで密閉された空間である。空間185には、乾燥ガスが充填される。乾燥ガスは、たとえばアルゴン等の乾燥した希ガス、乾燥空気等である。乾燥空気には、空間185に封入された後に乾燥剤184の作用で乾燥した空気も含まれる。
【0063】
上述したガラスパネルユニット1の変形例においては、厚み方向の両端に位置する第三基板17と第一基板11(または第二基板12)の間に、所定の真空度に至るまで減圧されるかまたはガスが供給された内部空間15と、乾燥ガスが充填された空間185が介在するので、高い断熱性を発揮する。
【0064】
図11に示すように、ガラスパネルユニット1の変形例の製造方法は、図7に示す各工程に加えて、処理工程S6の後に行われる第二接合工程S7を備える。第二接合工程S7は、第一基板11と第二基板12の一方に対して、枠体181を介して第三基板17が接合される工程である。
【0065】
図12に示すガラス窓6は、図6に示すガラスパネルユニット1に窓枠19を嵌め込んだ構造を備え、高い断熱性を発揮する。ガラス窓6においては、正面から視たときに、ガラスパネルユニット1の封止材13が窓枠19に隠れることが好ましい。
【0066】
図13に示すように、ガラス窓6の製造方法は、図7に示す各工程に加えて、ガラスパネルユニット1に窓枠19を嵌め込む嵌め込み工程S8を備える。
【0067】
窓枠19を嵌め込む対象は、図6に示すようなガラスパネルユニット1に限定されない。たとえば図9図10に示すようなガラスパネルユニット1に窓枠19を嵌め込むことも可能である。いずれの場合も、高い断熱性を有するガラス窓6が得られる。
【0068】
(実施形態2)
実施形態2のピラー実装装置について、図14から図16に基づいて説明する。本実施形態のピラー実装装置の構成のうち、実施形態1と同様の構成には、同一符号を付して詳しい説明を省略する。以下においては、本実施形態のピラー実装装置のうち、実施形態1とは異なる構成を中心に説明する。
【0069】
本実施形態のピラー実装装置が備える支持台2は、複数の貫通孔21を有する(図15参照)。複数の貫通孔21は互いに寸法形状が同一であり、かつ互いに距離をあけて位置する。複数の貫通孔21は、平面視においてマトリクス状に位置する。
【0070】
本実施形態のピラー実装装置が備えるパンチ4は、複数のピン42を有する。複数のピン42は寸法形状が互いに同一であり、かつ互いに距離をあけて位置する。複数のピン42は、平面視においてマトリクス状に位置する。
【0071】
複数のピン42の配置パターンは、平面視において、複数の貫通孔21の配置パターンと一致する。複数のピン42は、下方に位置する複数の貫通孔21に対して、一対一で突入可能である。なお、本実施形態のピラー実装装置は、複数のピン42を一体に打ち込むように構成されているが、複数のピン42をそれぞれ独立して打ち込むように構成されてもよい。
【0072】
次に、本実施形態のピラー実装装置を用いてガラスパネルユニット1を製造する方法について説明する。本実施形態の製造方法は、実施形態1の製造方法と同様に、配置工程S1、打ち抜き工程S2、ピラー実装工程S3、変位工程S4、接合工程S5および処理工程S6を具備する。以下において、各工程の構成のうち実施形態1と同様の構成については詳しい説明を一部省略する。
【0073】
<配置工程>
本実施形態の配置工程S1では、基板支持部5、第一基板11、支持台2、シート3およびパンチ4が、この順で位置するように配置される(図14参照)。
【0074】
シート3の基材30には、予め複数(多数の)ループ状溝32がマトリクス状に設けられている。複数のピン42は、複数のループ状溝32と一対一で対応するように、配置されている。
【0075】
<打ち抜き工程>
打ち抜き工程S2では、パンチ4が備える複数のピン42が、それぞれシート3に対して打ち込まれる(図15の白抜き矢印参照)。これにより、支持台2の複数の貫通孔21を通じて、基材30のうち複数のループ状溝32のそれぞれに囲まれた部分31が、下方に打ち抜かれる。つまり、本実施形態においては、一度のパンチングで、基材30から複数の部分31が打ち抜かれる。
【0076】
<ピラー実装工程>
ピラー実装工程S3では、複数のピン42によって基材30から打ち抜かれた複数の部分31が、打ち抜かれた直後に、複数のピン42によってそのまま第一基板11の表面110上に実装される。表面110に実装された複数の部分31が、それぞれピラー14を構成する。
【0077】
つまり、本実施形態の製造方法では、打ち抜き工程S2において複数のピラー14を形成する複数のピン42が、形成した直後の複数のピラー14を第一基板11の表面110にまで移動させる移動機構7(図15参照)として機能する。
【0078】
本実施形態においても、第一基板11の表面110には、複数のピラー14が実装される箇所に水等の液体が塗布されていることが好ましい。該液体が存在することで、表面110における各ピラー14の位置ずれが抑制される。
【0079】
<変位工程>
変位工程S4では、実施形態1と同様に、複数のピン42が上方に移動した後に、支持台2とパンチ4に対して、第一基板11とシート3が相対的に水平方向に移動する(図16の白抜き矢印参照)。本実施形態においても、打ち抜き工程S2とこれに続くピラー実装工程S3が、変位工程S4を挟んで複数回繰り返し実行されることで、複数(多数)のピラー14を備えるピラー実装基板100が製造される。
【0080】
なお、打ち抜き工程S2が一回実行された段階で、ピラー実装基板100が製造されることも有り得る。この場合、変位工程S4は不要である。
【0081】
<接合工程、処理工程>
接合工程S5と処理工程S6は、実施形態1と同様であり、両工程S5,S6をさらに経ることで、ピラー実装基板100を用いて製造された断熱性の高いガラスパネルユニット1が得られる。
【0082】
本実施形態の製造方法においても、実施形態1で述べた変形例と同様に、さらに第二接合工程S7を経ることで、三層のガラスパネルユニット1を製造することが可能である。また、さらに嵌め込み工程S8を経ることで、断熱性の高いガラス窓6を製造することが可能である。
【0083】
(実施形態3)
実施形態3のピラー実装装置について、図17から図19に基づいて説明する。本実施形態のピラー実装装置の構成のうち、実施形態1と同様の構成には、同一符号を付して詳しい説明を省略する。以下においては、本実施形態のピラー実装装置のうち、実施形態1とは異なる構成を中心に説明する。
【0084】
本実施形態のピラー実装装置は、支持台2と、支持台2によって水平な姿勢に保持されるシート3と、シート3の上方に設置されるパンチ4を具備する。
【0085】
支持台2は、下方に凹んだ溝231を有する下側部材23と、上下に貫通する貫通孔241を有する上側部材24を備える。溝231は、その上端に開口を有し、その下端に底面233を有する。下側部材23と上側部材24の間には、僅かに隙間が設けられ、この隙間にシート3が配される。
【0086】
実施形態1と同様に、シート3の基材30には、複数(多数)のループ状溝32がマトリクス状に設けられている(図2A参照)。
【0087】
パンチ4は、下方に向けて突出する中空の吸着ピン43を有する。吸着ピン43は、支持台2に支持されたシート3の基材30のうちループ状溝32に囲まれた部分31を、吸着ピン43の先端面(下面)で下方に打ち抜くように構成されている。吸着ピン43の先端面の下方には、シート3を挟んで、下側部材23の溝231が位置する。
【0088】
吸着ピン43の先端面には、吸気口431が設けられている。吸気口431は、吸着ピン43が有する中空部分432を通じて、パンチ4の内部に形成された空間45に通じている。空間45が、たとえば真空ポンプによって減圧されることで、吸着ピン43はその先端面にピラー14を真空吸着することができる。
【0089】
次に、本実施形態のピラー実装装置を用いてピラー実装基板100を製造する方法について説明する。以下において、各工程の構成のうち実施形態1と同様の構成については詳しい説明を一部省略する。
【0090】
<配置工程>
配置工程S1では、支持台2がシート3を支持し、かつ、シート3の上方に吸着ピン43が位置するように、支持台2、シート3およびパンチ4が配置される(図17参照)。吸着ピン43は、シート3を挟んで、支持台2の下側部材23が備える溝231の真上に位置する。
【0091】
<打ち抜き工程>
打ち抜き工程S2では、パンチ4が備える吸着ピン43が、上側部材24の貫通孔241を通じて、下方に向けて打ち込まれる。吸着ピン43は、シート3の基材30のうちループ状溝32に囲まれる部分31を、下側部材23の溝231を通じて下方に打ち抜く(図18の白抜き矢印参照)。
【0092】
このとき、シート3の各連結部分33(図2B参照)は、ピン42が与える外力により破断する。その結果、ループ状溝32に囲まれる部分31は、バリの発生が抑えられた円柱状の形状で打ち抜かれる。
【0093】
吸着ピン43により打ち抜かれた円柱状の部分31は、吸着ピン43の先端面に押し当てられた状態のまま、溝231の底面233に押し当てられる。底面233に押し当てられた円柱状の部分31が、ピラー14を構成する。
【0094】
<ピラー実装工程>
ピラー実装工程S3では、吸着ピン43が、その先端面に押し当てられたピラー14を真空吸着する。パンチ4は、ピラー14を真空吸着した状態を維持しながら上方に引き上げられ(図19の白抜き矢印参照)、第一基板11の表面110(図5等参照)の所定箇所にまでピラー14を移動させる。
【0095】
つまり、本実施形態の製造方法では、打ち抜き工程S2において基材30の一部を打ち抜いてピラー14を形成する吸着ピン43が、そのピラー14を第一基板11の表面110にまで移動させる移動機構7として機能する。
【0096】
<変位工程>
図示は省略するが、変位工程S4では、打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3が行われた後に、支持台2に対してシート3が相対的に水平方向に移動する。変位工程S4が行われた後に、次の打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3が実行される。
【0097】
次の打ち抜き工程S2においては、シート3が有する多数の部分31のうち、打ち抜かれずに残っている部分31が、吸着ピン43で打ち抜かれる。打ち抜かれた部分31によって、別のピラー14が構成される。次のピラー実装工程S3では、このピラー14が、吸着ピン43によって第一基板11の表面110に実装される。
【0098】
本実施形態の製造方法では、実施形態1と同様に、打ち抜き工程S2とこれに続くピラー実装工程S3が、変位工程S4を挟んで複数回繰り返し実行される。これにより、複数のピラー14を備えるピラー実装基板100(図5参照)が効率的に製造される。
【0099】
ここで製造されたピラー実装基板100を用いて、ガラスパネルユニット1、およびガラス窓6を製造する各工程は、実施形態1で述べた各工程と同様である。
【0100】
つまり、本実施形態の製造方法においても、実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6をさらに経ることで、図6に示すようなガラスパネルユニット1が製造される。実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6と第二接合工程S7をさらに経ることで、図9図10に示すような三層構造のガラスパネルユニット1が製造される。実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6と嵌め込み工程S8をさらに経ることで、図12に示すようなガラス窓6が製造される。
【0101】
本実施形態のピラー実装装置において、パンチ4は一つの吸着ピン43を備えているが、パンチ4が複数の吸着ピン43を備えてもよい。この場合、実施形態2のピラー実装装置が備える複数のピン42のように、パンチ4が備える複数の吸着ピン43は、シート3の基材30から複数の部分31を打ち抜くことで、複数のピラー14を形成する。複数の吸着ピン43は、一体に打ち込まれてもよいし、それぞれ独立して打ち込まれてもよい。
【0102】
形成された複数のピラー14は、複数の吸着ピン43によって真空吸着された状態で、第一基板11の表面110に実装される。この場合には、複数の吸着ピン43が、形成した複数のピラー14を第一基板11の表面110にまで移動させる移動機構7として機能する。
【0103】
吸着ピン43が吸気口431からの吸気を開始するタイミングは、吸着ピン43が基材30から部分32を打ち抜くタイミングでもよいし、該タイミングよりも前でもよいし、あるいは該タイミングより後でもよい。
【0104】
(実施形態4)
実施形態4のピラー実装装置について、図20から図22に基づいて説明する。本実施形態のピラー実装装置の構成のうち、実施形態1と同様の構成には、同一符号を付して詳しい説明を省略する。以下においては、本実施形態のピラー実装装置のうち、実施形態1とは異なる構成を中心に説明する。
【0105】
本実施形態のピラー実装装置は、上方を向く平坦な表面810を有するテーブル81と、テーブル81の上方に設置される支持台2と、支持台2によって水平な姿勢に支持されるシート3と、シート3の上方に設置されるパンチ4を具備する。支持台2、シート3およびパンチ4の構成は、実施形態1と同様である。
【0106】
次に、本実施形態のピラー実装装置を用いてピラー実装基板100を製造する方法について説明する。以下において、各工程の構成のうち実施形態1と同様の構成については詳しい説明を一部省略する。
【0107】
<配置工程>
配置工程S1では、テーブル81の上方に支持台2が位置し、支持台2がシート3を支持し、かつ、シート3の上方にパンチ4が位置するように、テーブル81、支持台2、シート3およびパンチ4が配置される(図20参照)。
【0108】
<打ち抜き工程>
打ち抜き工程S2では、パンチ4が備えるピン42が、支持台2の貫通孔21を通じて、下方に向けて打ち込まれる。ピン42は、シート3の基材30のうちループ状溝32に囲まれる部分31を、貫通孔21を通じて下方に打ち抜く(図21の白抜き矢印参照)。
【0109】
ピン42によって打ち抜かれた部分31が、ピラー14を構成する。ピラー14は、ピン42の先端面に押し当てられた状態で、テーブル81の表面810に載置される。
【0110】
<ピラー実装工程>
ピラー実装工程S3では、パンチ4がピラー14から離れた後に、パンチ4とは別に設けられた吸着具83(図22参照)が、テーブル81に載置されたピラー14を真空吸着する。吸着具83の端面には、吸気口831が設けられている。吸気口831は、吸着具83の内部に形成された空間835に通じている。空間835が、たとえば真空ポンプによって減圧されることで、吸着具83はその吸気口831にピラー14を真空吸着することができる。
【0111】
吸着具83は、吸気口831にピラー14を真空吸着した状態を維持しながら、第一基板11の表面110(図5等参照)の所定箇所にまでピラー14を移動させる。つまり、本実施形態の製造方法では、吸着具83が、ピラー14を第一基板11の表面110にまで移動させる移動機構7として機能する。
【0112】
<変位工程>
図示は省略するが、変位工程S4では、支持台2に対してシート3とテーブル81が相対的に水平方向に移動する。変位工程S4が行われた後に、次の打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3が実行される。
【0113】
次の打ち抜き工程S2においては、シート3が有する多数の部分31のうち、打ち抜かれずに残っている部分31が、ピン42で打ち抜かれる。打ち抜かれた部分31によって、別のピラー14が形成される。次のピラー実装工程S3では、このピラー14が、吸着具83によって第一基板11の表面110に実装される。
【0114】
打ち抜き工程S2とこれに続くピラー実装工程S3が、変位工程S4を挟んで複数回繰り返し実行されることで、複数のピラー14を備えるピラー実装基板100(図5参照)が効率的に製造される。
【0115】
ここで製造されたピラー実装基板100を用いて、ガラスパネルユニット1、およびガラス窓6を製造する各工程は、実施形態1で述べた各工程と同様である。
【0116】
つまり、本実施形態の製造方法においても、実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6をさらに経ることで、図6に示すようなガラスパネルユニット1が製造される。実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6と第二接合工程S7をさらに経ることで、図9図10に示すような三層構造のガラスパネルユニット1が製造される。実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6と嵌め込み工程S8をさらに経ることで、図12に示すようなガラス窓6が製造される。
【0117】
本実施形態のピラー実装装置において、パンチ4は一つのピン42を一つ備えているが、パンチ4が複数のピン42を備えてもよい。この場合、実施形態2のピラー実装装置のように、パンチ4が備える複数のピン42は、シート3の基材30から複数の部分31を打ち抜くことで、複数のピラー14を形成する。複数のピン42は、一体に打ち込まれてもよいし、それぞれ独立して打ち込まれてもよい。
【0118】
形成された複数のピラー14は、複数の吸着具83によって真空吸着された状態で、第一基板11の表面110に実装される。つまり、複数の吸着具83が、形成した複数のピラー14を第一基板11の表面110にまで移動させる移動機構7として機能する。
【0119】
(実施形態5)
実施形態5のピラー実装装置について、図23から図25に基づいて説明する。本実施形態のピラー実装装置の構成のうち、実施形態1と同様の構成には、同一符号を付して詳しい説明を省略する。以下においては、本実施形態のピラー実装装置のうち、実施形態1とは異なる構成を中心に説明する。
【0120】
本実施形態のピラー実装装置は、支持台2と、支持台2によって水平な姿勢に保持されるシート3と、シート3の下方に設置されるパンチ4と、シート3の上方に設置される吸着具85を具備する。
【0121】
支持台2は、上下に貫通する貫通孔251を有する下側部材25と、上下に貫通する貫通孔261を有する上側部材26を備える。下側部材25と上側部材26の間には、僅かに隙間が設けられ、この隙間にシート3が配される。
【0122】
実施形態1と同様に、シート3の基材30には、複数(多数)のループ状溝32がマトリクス状に設けられている(図2A参照)。
【0123】
パンチ4は、上方に向けて突出するピン42を有する。ピン42は、支持台2に支持されたシート3の基材30のうちループ状溝32に囲まれた部分31を、ピン42の先端面(上面)で上方に打ち抜くように構成されている。ピン42の先端面の上方には、シート3を挟んで、吸着具85が位置する。
【0124】
吸着具85の端面(下面)には、吸気口851が設けられている。吸気口851は、吸着具85の内部に形成された空間855に通じている。空間855が、たとえば真空ポンプによって減圧されることで、吸着具85はその吸気口851にピラー14を真空吸着することができる。
【0125】
次に、本実施形態のピラー実装装置を用いてピラー実装基板100を製造する方法について説明する。以下において、各工程の構成のうち実施形態1と同様の構成については詳しい説明を一部省略する。
【0126】
<配置工程>
配置工程S1では、支持台2がシート3を支持し、シート3の下方にパンチ4が位置し、シート3の上方に吸着具85が位置するように、支持台2、シート3、パンチ4および吸着具85が配置される(図23参照)。パンチ4のピン42と、吸着具85の吸気口851は、シート3(部分31)を挟んで互いに反対側に位置する。
【0127】
<打ち抜き工程>
打ち抜き工程S2では、パンチ4が備えるピン42が、下側部材25の貫通孔251を通じて、上方に向けて打ち込まれる。ピン42は、シート3の基材30のうちループ状溝32に囲まれる部分31を、上側部材26の貫通孔261を通じて上方に打ち抜く(図24の白抜き矢印参照)。
【0128】
ピン42によって上方に打ち抜かれた円柱状の部分31は、ピラー14を構成する。ピラー14は、ピン42の先端面に押し当てられた状態のまま、吸着具85の吸気口851に押し当てられる。
【0129】
本実施形態のピラー実装装置では、ピン42が上方に打ち込まれる前段階で、吸着具85の吸気口851がシート3の部分31に当たった状態にある。本実施形態のピラー実装装置は、ピン42が基材30から部分31を打ち抜くときに、この部分31(ピラー14)と吸着具85を共に突き上げるようになっている。
【0130】
なお、ピン42が打ち込まれる前段階において、吸着具85とシート3が非接触でもよい。この場合には、ピン42が基材30から部分31を打ち抜いた後で、この部分31(ピラー14)に吸着具85が当たって吸着する。
【0131】
<ピラー実装工程>
図25に示すように、ピラー実装工程S3では、吸着具85が、その吸気口851に当たったピラー14を真空吸着しながら、第一基板11の表面110(図5等参照)の所定箇所にまでピラー14を移動させる。つまり、本実施形態の製造方法では、吸着具85が、形成したピラー14を第一基板11の表面110にまで移動させる移動機構7として機能する。
【0132】
吸着具85が吸気口851からの吸気を開始するタイミングは、ピン42が基材30から部分32を打ち抜くタイミングでもよいし、該タイミングよりも前でもよいし、あるいは該タイミングより後でもよい。
【0133】
<変位工程>
図示は省略するが、変位工程S4では、打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3が行われた後に、支持台2とパンチ4と吸着具85に対してシート3が相対的に水平方向に移動する。変位工程S4が行われた後に、次の打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3が実行される。
【0134】
次の打ち抜き工程S2においては、シート3が有する多数の部分31のうち、打ち抜かれずに残っている部分31が、ピン42で打ち抜かれる。打ち抜かれた部分31によって、別のピラー14が形成される。次のピラー実装工程S3では、このピラー14が、吸着具85によって第一基板11の表面110に実装される。
【0135】
本実施形態の製造方法では、実施形態1と同様に、打ち抜き工程S2とこれに続くピラー実装工程S3が、変位工程S4を挟んで複数回繰り返し実行される。これにより、複数のピラー14を備えるピラー実装基板100(図5参照)が効率的に製造される。
【0136】
ここで製造されたピラー実装基板100を用いて、ガラスパネルユニット1、およびガラス窓6を製造する各工程は、実施形態1で述べた各工程と同様である。
【0137】
つまり、本実施形態の製造方法においても、実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6をさらに経ることで、図6に示すようなガラスパネルユニット1が製造される。実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6と第二接合工程S7をさらに経ることで、図9図10に示すような三層構造のガラスパネルユニット1が製造される。実施形態1と同様の接合工程S5と処理工程S6と嵌め込み工程S8をさらに経ることで、図12に示すようなガラス窓6が製造される。
【0138】
本実施形態のピラー実装装置において、パンチ4は一つのピン42を備え、吸着具85が一つ設けられているが、パンチ4が複数のピン42を備え、吸着具85が複数設けられてもよい。この場合、実施形態2のピラー実装装置のように、パンチ4が備える複数のピン42は、シート3の基材30から複数の部分31を打ち抜くことで、複数のピラー14を形成する。複数のピン42は、一体に打ち込まれてもよいし、それぞれ独立して打ち込まれてもよい。
【0139】
形成された複数のピラー14は、複数の吸着具85によって真空吸着された状態で、第一基板11の表面110にまで搬送され、表面110に実装される。この場合には、複数の吸着具85が、複数のピラー14を第一基板11の表面110にまで移動させる移動機構7として機能する。
【0140】
以上、各実施形態のピラー実装装置、ガラスパネルユニットの製造方法、ガラス窓の製造方法について説明したが、各実施形態において適宜の設計変更を行うことが可能であり、また、各実施形態の構成を適宜組み合わせることが可能である。
【0141】
(作用効果)
上述した各実施形態から明らかなように、第1の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3は、シート状の基材30を備える。基材30には、複数のループ状溝32が設けられている。基材30のうち複数のループ状溝32のそれぞれに囲まれた複数の部分31は、複数のピラー14として具備されている。
【0142】
第1の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3によれば、ガラスパネルユニット1を製造する段階で、シート3の基材30に含まれる複数の部分31を打ち抜いて複数のピラー14を得ることができる。そのため、多数のピラー14をいったん保管する工程が不要であり、ピラー14同士が吸着することが抑えられる。加えて、基材30の各部分31はループ状溝32に囲まれているので、打ち抜かれた部分31(ピラー14)にバリが発生することが抑えられる。バリの発生はピラー14の圧縮強度の低下を招くので、バリの発生が抑えられたピラー14は、高い圧縮強度を発揮する。
【0143】
第2の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3は、第1の形態において、基材30は樹脂製である。
【0144】
第2の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3によれば、ガラスパネルユニット1を製造する段階で、基材30に設けられた複数の部分31を打ち抜いて、樹脂製の複数のピラー14を得ることができる。樹脂製の複数のピラー14は、一般的に、静電気により互いに吸着しやすい性質を有するが、これらをいったん保管する工程が不要であることから、樹脂製の複数のピラー14が互いに吸着することは抑えられる。加えて、基材30の各部分31はループ状溝32に囲まれているので、打ち抜かれた部分31(樹脂製のピラー14)にバリが発生することが抑えられる。
【0145】
第3の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3は、第1の形態において、基材30は、複数の樹脂層を含む。
【0146】
第3の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3によれば、ガラスパネルユニット1を製造する段階で、基材30に設けられた複数の部分31を打ち抜いて、樹脂製の複数のピラー14を得ることができる。樹脂製の複数のピラー14は、一般的に、静電気により互いに吸着しやすい性質を有するが、これらをいったん保管する工程が不要であることから、複数のピラー14が互いに吸着することは抑えられる。加えて、基材30の各部分31はループ状溝32に囲まれているので、打ち抜かれた部分31(複数の樹脂層を有するピラー14)にバリが発生することが抑えられる。
【0147】
第4の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3は、第1から第3のいずれか一つの形態において、複数のループ状溝32の少なくとも一つは、断続的なループ状の形状を有する。第4の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3によれば、基材30から打ち抜かれた部分31(ピラー14)にバリが発生することが、効果的に抑えられる。
【0148】
第5の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3は、第1から第3のいずれか一つの形態において、複数のループ状溝32の少なくとも一つは、断続的なループ状の形状を有し、かつ、基材30を貫通するように設けられている。第5の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3によれば、基材30から打ち抜かれた部分31(ピラー14)にバリが発生することが、効果的に抑えられる。
【0149】
第6の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3は、第1から第3のいずれか一つの形態において、複数のループ状溝32の少なくとも一つは、連続的なループ状の形状を有し、かつ、少なくともその一部が基材30を貫通しないように設けられている。第6の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3によれば、基材30から打ち抜かれた部分31(ピラー14)にバリが発生することが、効果的に抑えられる。
【0150】
第7の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3は、第1から第6のいずれか一つの形態において、複数のループ状溝32の各々は、レーザー加工されたループ状溝である。第7の形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3によれば、基材30から打ち抜かれた部分31(ピラー14)にバリが発生することが、効果的に抑えられる。
【0151】
第1の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置は、第1から第7のいずれか一つの形態のガラスパネルユニットのピラー形成用のシート3と、シート3の基材30から、複数の部分31の少なくとも一つを打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成するパンチ4と、少なくとも一つのピラー14を、ガラス板を含んだ基板11の表面110にまで移動させる移動機構7と、を備える。
【0152】
第1の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置によれば、ピラー14を実装する直前のタイミングで、シート3の基材30に設けられた部分31を打ち抜いてピラー14を得ることができる。そのため、多数のピラー14をいったん保管して搬送する工程が不要であり、ピラー14同士が吸着することが抑えられる。加えて、基材30の各部分31はループ状溝32に囲まれているので、打ち抜かれた部分31(ピラー14)にバリが発生することが抑えられる。バリの発生が抑えられたピラー14は、高い圧縮強度を発揮する。
【0153】
第2の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置は、第1の形態において、移動機構7は、パンチ4が備える少なくとも一つのピン42を含む。少なくとも一つのピン42は、基材30から、複数の部分31の少なくとも一つを打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成し、かつ、少なくとも一つのピラー14を基板11の表面110にまで移動させるように構成されている。
【0154】
第2の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置によれば、ピラー14を形成する作業と、形成したピラー14を基板11に実装する作業の両方を、ピン42を用いて行うことができる。
【0155】
第3の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置は、第1の形態において、移動機構7は、パンチ4が備える少なくとも一つの吸着ピン43を含む。少なくとも一つの吸着ピン43は、基材30から、複数の部分31の少なくとも一つを打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成し、かつ、少なくとも一つのピラー14を吸着した状態で、基板11の表面110にまで移動させるように構成されている。
【0156】
第3の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置によれば、ピラー14を形成する作業と、形成したピラー14を基板11に実装する作業の両方を、吸着ピン43を用いて行うことができる。
【0157】
第4の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置は、第1の形態において、移動機構7は、少なくとも一つのピラー14を吸着するように構成された吸着具83を含む。
【0158】
第4の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置によれば、パンチングによって形成したピラー14を、吸着具83を用いて基板11に迅速に実装することができる。
【0159】
第5の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置は、第1の形態において、パンチ4は、少なくとも一つのピン42を含み、移動機構7は、少なくとも一つのピラー14を吸着するように構成された吸着具85を含む。少なくとも一つのピン14は、基材30から、複数の部分31の少なくとも一つを打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成し、かつ、少なくとも一つのピラー14を吸着具85に押し当てるように構成されている。
【0160】
第5の形態のガラスパネルユニット製造用のピラー実装装置によれば、パンチングによって形成したピラー14を、吸着具85を用いて基板11に迅速に実装することができる。
【0161】
第1の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、打ち抜き工程S2と、ピラー実装工程S3と、接合工程S5を備える。打ち抜き工程S2では、複数のループ状溝32が設けられた基材30を備えるシート3と、パンチ4とを用いる。パンチ4が、基材30のうち複数のループ状溝32のそれぞれに囲まれた複数の部分31の少なくとも一つを、基材30から打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成する。ピラー実装工程S3では、少なくとも一つのピラー14を、ガラス板を含んだ第一基板11の表面110に実装する。接合工程S5では、第一基板11と、ガラス板を含んだ第二基板12とを、封止材13を介して接合し、第一基板11と第二基板12との間に、少なくとも一つのピラー14が位置する内部空間15を形成する。
【0162】
第1の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、第一基板11にピラー14を実装する直前のタイミングで、シート3の基材30に設けられた部分31を打ち抜いてピラー14を得ることができる。そのため、多数のピラー14をいったん保管して搬送する工程が不要であり、ピラー14同士が吸着することが抑えられる。加えて、基材30の各部分31はループ状溝32に囲まれているので、打ち抜かれた部分31(ピラー14)にバリが発生することが抑えられる。バリの発生が抑えられたピラー14は、高い圧縮強度を発揮する。
【0163】
第2の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第1の形態において、基材30は樹脂製である。
【0164】
第2の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、第一基板11にピラー14を実装する直前のタイミングで、基材30に設けられた部分31を打ち抜いて、樹脂製の複数のピラー14を得ることができる。樹脂製のピラー14は、一般的に、静電気により吸着しやすい性質を有するが、多数のピラー14をいったん保管する工程が不要であることから、ピラー14同士が吸着することは抑えられる。加えて、基材30の各部分31はループ状溝32に囲まれているので、打ち抜かれた部分31(樹脂製のピラー14)にバリが発生することが抑えられる。
【0165】
第3の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第1または第2の形態において、ピラー実装工程S3では、パンチ4が、少なくとも一つのピラー14を第一基板11の表面110に実装する。
【0166】
第3の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、ピラー14を形成する作業と、形成したピラー14を基板11に実装する作業の両方を、パンチ4を用いて行うことができる。
【0167】
第4の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第3の形態において、打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3では、シート3が、パンチ4と第一基板11の間に位置する。
【0168】
第4の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、パンチングによってピラー14を形成した直後に、そのピラー14を、パンチ4を用いて第一基板11に実装することができる。
【0169】
第5の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第1または第2の形態において、パンチ4は、少なくとも一つの吸着ピン43を備える。打ち抜き工程S2では、少なくとも一つの吸着ピン43が、複数の部分31の少なくとも一つを基材30から打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成する。ピラー実装工程S3では、少なくとも一つの吸着ピン43が、少なくとも一つのピラー14を吸着しながら第一基板11の表面110に実装する。
【0170】
第5の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、ピラー14を形成する作業と、形成したピラー14を基板11に実装する作業の両方を、吸着ピン43を用いて行うことができる。
【0171】
第6の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第1または第2の形態において、パンチ4は、少なくとも一つのピン42を備える。打ち抜き工程S2では、少なくとも一つのピン42が、複数の部分31の少なくとも一つを基材30から打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成する。ピラー実装工程S3では、パンチ4とは別に設けた吸着具83が、少なくとも一つのピラー14を吸着しながら第一基板11の表面110に実装する。
【0172】
第6の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、パンチングによって形成したピラー14を、吸着具83を用いて、第一基板11に迅速に実装することができる。
【0173】
第7の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第1または第2の形態において、パンチ4は、少なくとも一つのピン42を備える。打ち抜き工程S2では、少なくとも一つのピン42が、複数の部分31の少なくとも一つを基材30から打ち抜くことで、少なくとも一つのピラー14を形成し、かつ、少なくとも一つのピン42が、少なくとも一つのピラー14を吸着具85に押し付ける。ピラー実装工程S3では、吸着具85が、少なくとも一つのピラー14を吸着しながら第一基板11の表面110に実装する。
【0174】
第7の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、パンチングによって形成したピラー14を、吸着具85を用いて、第一基板11に迅速に実装することができる。
【0175】
第8の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第1から第7のいずれか一つの形態において、打ち抜き工程S2とピラー実装工程S3を、複数回繰り返した後に、接合工程S5を行う。
【0176】
第8の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、第一基板11と第二基板12の間に複数のピラー14が挟み込まれたガラスパネルユニット1を、効率的に製造することができる。
【0177】
第9の形態のガラスパネルユニットの製造方法は、第1から第8のいずれか一つの形態において、第一基板11と第二基板12の一方に対して、ガラス板を含んだ第三基板17を、枠体181を介して接合させる第二接合工程S7を、さらに具備する。
【0178】
第9の形態のガラスパネルユニットの製造方法によれば、さらに断熱性の高いガラスパネルユニット1を製造することができる。
【0179】
第1の形態のガラス窓の製造方法は、第1から第9のいずれか一つの形態のガラスパネルユニットの製造方法で製造されたガラスパネルユニット1に、窓枠19を嵌め込む嵌め込み工程S8を備える。
【0180】
第1の形態のガラス窓の製造方法によれば、断熱性の高いガラス窓を効率的に製造することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【国際調査報告】