特表-18096901IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年5月31日
【発行日】2019年10月17日
(54)【発明の名称】感圧素子および操舵装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/14 20060101AFI20190920BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20190920BHJP
   B62D 1/04 20060101ALI20190920BHJP
【FI】
   G01L1/14 J
   G01L5/00 101Z
   B62D1/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】42
【出願番号】特願2018-552491(P2018-552491)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年11月2日
(31)【優先権主張番号】特願2016-229425(P2016-229425)
(32)【優先日】2016年11月25日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100115554
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 幸一
(72)【発明者】
【氏名】森浦 祐太
(72)【発明者】
【氏名】小掠 哲義
(72)【発明者】
【氏名】増田 忍
(72)【発明者】
【氏名】野稲 啓二
(72)【発明者】
【氏名】沢田 唯
【テーマコード(参考)】
2F051
3D030
【Fターム(参考)】
2F051AA01
2F051AB06
2F051BA05
3D030DB12
(57)【要約】
押圧力の測定範囲が比較的広く、かつ構造が比較的簡易な感圧素子を提供すること。押圧力を付与される感圧部(1A)と押圧力を検出する検出器(2A)とを備えた感圧素子(100A)であり、以下の構成を有する。すなわち、感圧部(1A)は、弾性を有する第1の導電部材(11)と、第2の導電部材(12)と、誘電体(13)と、を有する。誘電体(13)は、第1の導電部材(11)と第2の導電部材(12)との間に配置され、かつ第1の導電部材(11)または第2の導電部材(12)の表面を少なくとも部分的に覆う。検出器(2A)は、第1の導電部材(11)と第2の導電部材(12)との間の静電容量の変化に基づいて、押圧力を検出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧力を付与される感圧部と前記押圧力を検出する検出器とを備えた感圧素子であって、
前記感圧部は、
弾性を有する第1の導電部材と、
第2の導電部材と、
前記第1の導電部材と前記第2の導電部材との間に配置され、かつ前記第1の導電部材または前記第2の導電部材の表面を少なくとも部分的に覆う、誘電体と、を有し、
前記検出器は、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材との間の静電容量の変化に基づいて、前記押圧力を検出する、感圧素子。
【請求項2】
前記感圧部に前記押圧力が付与されると、前記第1の導電部材または前記第2の導電部材と前記誘電体との接触領域の面積が、前記第1の導電部材が有する前記弾性に基づいて拡大し、前記静電容量が変化する、請求項1に記載の感圧素子。
【請求項3】
前記誘電体は剛性を有する、請求項1または2に記載の感圧素子。
【請求項4】
前記感圧部における前記第2の導電部材の位置ズレを制限する拘束部材をさらに有する、請求項1〜3のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項5】
前記拘束部材は糸状部材である、請求項4に記載の感圧素子。
【請求項6】
前記糸状部材が上糸および下糸から構成されている、請求項5の記載の感圧素子。
【請求項7】
前記第1の導電部材はシート状の導電性ゴムからなる、請求項1〜6のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項8】
前記第1の導電部材は、前記第2の導電部材に面した側に複数の突起部を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項9】
前記第2の導電部材は長尺部材である、請求項1〜8のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項10】
前記第2の導電部材は可撓性長尺部材である、請求項1〜9のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項11】
前記第2の導電部材は断面寸法の異なる2種類以上の長尺部材からなる、請求項1〜10のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項12】
前記第2の導電部材は金属線または金属ワイヤである、請求項1〜11のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項13】
前記第2の導電部材は網形状または織物状の金属である、請求項1〜8のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項14】
前記第2の導電部材は前記感圧素子のヒータ要素である、請求項1〜13のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項15】
前記第2の導電部材は弾性を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項16】
前記誘電体は前記第2の導電部材の絶縁皮膜を構成し、
前記誘電体および前記第2の導電部材は絶縁コート金属線を構成する、請求項1〜15のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項17】
前記誘電体が20nm〜2mmの厚みを有する、請求項1〜16のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項18】
前記感圧部は、前記第2の導電部材を両側から挟む前記第1の導電部材を2つ有し、
前記第2の導電部材は表面を覆う前記誘電体を有し、
前記2つの第1の導電部材は互いに電気的に接続されている、請求項1〜17のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項19】
前記感圧部は、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とが交互に積み重ねられた構成を有する、請求項1〜17のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項20】
移動体に設けられる操舵装置であって、
前記操舵装置は、
把持部と、
前記把持部の表面部に設けられた請求項1〜19のいずれかに記載の感圧素子と、を有する操舵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は感圧素子および操舵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感圧素子は、産業機器、ロボットおよび車両などの分野において、人が触れる部分に、押圧力(接触圧)を検出する感圧センサとして装着されることにより、幅広く利用されている。近年、コンピュータによる制御技術の発展および意匠性の向上とともに、人型のロボットおよび自動車の内装品等のような自由曲面を多彩に使用した電子機器の開発が進んでいる。それに合わせて、各自由曲面に高性能な感圧素子を装着することが求められている。例えば、特許文献1〜3はこれらの背景技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−102457号公報
【特許文献2】特開2015−114308号公報
【特許文献3】特開2014−190712号公報
【発明の概要】
【0004】
本願発明者らは、鋭意検討の末、静電容量式の感圧センサとして用いられる感圧素子は、押圧力の測定範囲(ダイナミックレンジ)および構造の簡易化の点で改善点があることを見い出した。
【0005】
詳しくは、特許文献1の技術においては、導電糸間の距離の変化に基づく静電容量の変化を利用して、押圧力を検出するため、押圧力の測定範囲が比較的狭いことが問題となっていた。
【0006】
特許文献2の技術においては、クランク状の屈曲構造を有する接続部により検出素子間を接続する必要があるため、感圧素子の構造の簡易化が求められていた。
【0007】
特許文献3の技術においては、荷重センサ部はエラストマー製の基材および該基材の表側および裏側それぞれに配置される表側電極および裏側電極を備え、押圧による電極間距離の変化に基づいて押圧力が検出される。そのため、押圧力の測定範囲が比較的狭いことが問題となっていた。
【0008】
本開示は、かかる事情に鑑みて為されたものである。即ち、本開示の目的は、押圧力の測定範囲が比較的広く、かつ構造が比較的簡易な感圧素子を提供することである。
【0009】
本開示の一態様に係る感圧素子は、押圧力を付与される感圧部と押圧力を検出する検出器とを備えた感圧素子である。感圧部は、弾性を有する第1の導電部材と、第2の導電部材と、誘電体層と、を有する。誘電体層は、第1の導電部材と第2の導電部材との間に配置され、かつ第1の導電部材または第2の導電部材の表面を少なくとも部分的に覆う。検出器は、第1の導電部材と第2の導電部材との間の静電容量の変化に基づいて、押圧力を検出する。
【0010】
本開示に従えば、押圧力の測定範囲が比較的広く、かつ構造が比較的簡易な感圧素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A図1Aは、本開示の第1実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図1B図1Bは、図1Aの感圧素子の感圧部に押圧力が付与された際の感圧部の構成を模式的に示した断面図である。
図1C図1Cは、図1Aの感圧素子における第2の導電部材の平面視形状の一例および当該第2の導電部材の位置ズレを制限する拘束部材の一例を模式的に示す図であって、基材および第2の導電部材を第2の導電部材側から見たときの見取り図である。
図1D図1Dは、本開示の第1実施態様の変形例に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図1E図1Eは、図1Dの感圧素子の感圧部に押圧力が付与された際の感圧部の構成を模式的に示した断面図である。
図2図2は、本開示の第2実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図3図3は、本開示の第3実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図4図4は、本開示の第4実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図5図5は、本開示の第5実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図6A図6Aは、本開示の第6実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図6B図6Bは、図6Aの感圧素子における第1の導電部材および第2の導電部材の形態を模式的に示す、第1の導電部材および第2の導電部材の見取り図である。
図7図7は、本開示の第7実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図8図8は、本開示の第8実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図9A図9Aは、本開示の第9実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図9B図9Bは、図9Aの感圧素子の感圧部に押圧力が付与された際の感圧部の構成を模式的に示した断面図である。
図10A図10Aは、本開示の第10実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図10B図10Bは、図10Aの感圧素子の感圧部に押圧力が付与された際の感圧部の構成を模式的に示した断面図である。
図10C図10Cは、本開示の第10実施態様に係る他の感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図10D図10Dは、本開示の第10実施態様に係る他の感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
図11A図11Aは、本開示の第11実施態様に係る感圧素子の一例における第1の導電部材と誘電体を表面に有する第2の導電部材とを模式的に示した拡大断面図である。
図11B図11Bは、本開示の第11実施態様に係る感圧素子の別の一例における第1の導電部材と誘電体を表面に有する第2の導電部材とを模式的に示した拡大断面図である。
図12図12は、本開示の感圧素子を適用可能な、第12実施形態にかかる操舵装置(ステアリングホイール)の一例を模式的に示す見取り図である。
図13A図13Aは、本開示の感圧素子を適用した、第12実施形態におかかる操舵装置(ステアリングホイール)の一例を模式的に示す断面図である。
図13B図13Bは、図13Aに示す操舵装置の一部領域Rにかかる拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示にかかる感圧素子および当該感圧素子の用途の詳細について、図面を用いて説明する。
【0013】
[感圧素子]
本開示の感圧素子は、容量(キャパシタンス)を有する素子であって、コンデンサ機能またはキャパシタ機能を有している。かかる感圧素子では、押圧力の印加によって容量変化がもたらされ、その容量変化から押圧力が検出される。従って、本開示の感圧素子は「静電容量型感圧センサ素子」、「容量性圧力検出センサ素子」または「感圧スイッチ素子」などとも称される。
【0014】
以下にて、本開示に係る感圧素子について図面を参照しながら説明する。図面に示す各種の要素は、本開示の理解のために模式的に示したにすぎず、寸法比及び外観などは実物と異なり得ることに留意されたい。尚、本明細書で直接的または間接的に用いる「上下方向」は、図中における上下方向に対応した方向に相当する。また特記しない限り、同じ符号または記号は、同じ部材または同じ意味内容を示すものとする。以下に述べる(第1実施態様)〜(第11実施態様)およびその変形例は、感圧素子に係る実施態様および変形例である。
【0015】
(第1実施態様)
本実施態様の感圧素子100Aの構成を図1Aに模式的に示す。すなわち、図1Aは、第1実施態様に係る感圧素子100Aの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Aは、押圧力を付与される感圧部1Aと押圧力を検出する検出器2Aとを備えている。
【0016】
(1a)感圧部1A
感圧部1Aは第1の導電部材11、第2の導電部材12および誘電体13を有している。誘電体13は、図1Aにおいて、第2の導電部材12の表面を覆っているが、第1の導電部材11または第2の導電部材12のいずれか一方の表面を覆っていればよい。
【0017】
図1Bは、図1Aの感圧素子100Aの感圧部1Aに押圧力が付与された際の感圧部1Aの構成を模式的に示した断面図である。
【0018】
本実施態様の感圧素子100Aにおいては、図1Bに示すように、感圧部1Aに押圧力Fが付与されると、第1の導電部材11および第2の導電部材12のうち、誘電体13が覆われていない導電部材(図1Aおよび図1B中、第1の導電部材11)と誘電体13との接触領域の面積(以下、単に「接触領域の面積」ということがある)が、第1の導電部材11が有する弾性に基づいて増大する。その結果、第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量C〔pF〕が変化する。静電容量C〔pF〕および感圧部に付与される押圧力F〔N〕はそれぞれ以下の(式1)および(式2)で表されるので、検出器2Aにより押圧力Fが検出される。本実施態様においては、上記のように接触領域の面積の変化に基づいて押圧力Fが検出される。
【0019】
【数1】
【0020】
【数2】
【0021】
なお、(式1)および(式2)中において、ε〔pF/m〕は誘電体の誘電率、S〔m〕は誘電体が覆われていない導電部材と誘電体との接触面積、d〔m〕は誘電体の厚み、E〔Pa〕は第1の導電部材のヤング率、eは第1の導電部材のひずみである。
【0022】
従来の感圧素子においては、電極間距離の変化でもって静電容量Cの変化をとらえ、押圧力Fを検出する。一方、本実施態様の感圧素子においては、接触領域の面積の変化に基づいて静電容量Cの変化をとらえ、押圧力Fを検出する。静電容量Cの変化において、接触領域の面積の変化による寄与は、電極間距離の変化による寄与よりも大きい。特に、押圧力Fの大きさが小さい場合、押圧力Fの印加により電極間距離がほとんど変化しないので電極間距離の変化に基づく静電容量Cの変化は非常に小さい。一方、押圧力Fの大きさが小さくても、押圧力Fの印加により接触領域の面積は変化するので、接触領域の面積の変化に基づく静電容量Cの変化は大きい。なぜならば、静電容量Cは、接触領域の面積に比例するが、電極間距離に反比例する(C∝S、C∝1/d)からである。このため、本実施態様の感圧素子は、従来の感圧素子と比べ、押圧力Fの測定範囲が広い。
【0023】
本実施態様の感圧素子における感圧部1Aには、第1の導電部材11および第2の導電部材12のうち、いずれの導電部材側から押圧力が付与されてもよいが、通常は第1の導電部材11側から押圧力が付与される。図1Bは、押圧力が第1の導電部材11側から付与され、その反作用により、後述の基材14側からも力が作用することを示している。
【0024】
第1の導電部材11は弾性特性および導電特性を有し、いわゆる電極として機能する。弾性特性とは、外力によって局所的に変形し、除力すると元の形状へと戻る特性をいう。なお、外力は、感圧素子に対して加えられる通常の押圧力であり、その大きさは、例えば約0.1N/cm以上、約100N/cm以下である。具体的には、第1の導電部材11は、感圧部への押圧力により、第1の導電部材11と誘電体13との接触領域の面積が拡大するような弾性特性を有すればよい。詳しくは、第1の導電部材11は、押圧時に誘電体13よりも変形するように、誘電体13よりも低い弾性率を有していてもよい。押圧力の測定範囲のさらなる拡大および感圧感度の向上の観点から、第1の導電部材11の弾性率は例えば約10Pa以上、約10Pa以下であることが好ましく、例えば1つ例示すると約10Paである。第1の導電部材11の弾性率は上記範囲内で大きいほど、押圧力の測定範囲は広くなる。第1の導電部材11の弾性率は上記範囲内で小さいほど、感圧感度は向上する。感圧感度が向上すると、例えば、従来では検出し難い微小な押圧力でも、検出できるようになる。これに伴い、押圧力の付与開始を精度よく検出できるようになる。導電特性について、第1の導電部材11の抵抗率は、所望の周波数帯域において容量のインピーダンスよりも十分に小さくてもよい。かかる抵抗率は、後述の導電性フィラーと樹脂材料(ゴム材料)との相対的割合を変更することによって調整できる。
【0025】
第1の導電部材11は弾性電極部材に相当し、伸縮性部材とも称されうる。第1の導電部材11は、上記のような弾性特性と導電特性との双方の性質を有していれば、いずれの材質から成るものであってよい。例えば、第1の導電部材11は、樹脂材料(特にゴム材料)およびその樹脂材料内に分散した導電性フィラーからなる導電性樹脂から構成されたものであってよい。押圧力の測定範囲のさらなる拡大の観点から好ましい第1の導電部材11は、ゴム材料およびそのゴム材料内に分散した導電性フィラーからなる導電性ゴムから構成される。第1の導電部材11が導電性ゴムから構成されることにより、感圧部1Aは、押圧力を効果的に検出することができる。また、第1の導電部材11が導電性ゴムから構成されることにより、感圧部1Aは、押圧時の押圧感を有するようになる。樹脂材料としては、例えば、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂(例えば、ポリジメチルポリシロキサン(Polydimethylpolysiloxane、略してPDMS))、アクリル系樹脂、ロタキサン系樹脂およびウレタン系樹脂等から成る群から選択される少なくとも1種の樹脂材料であってよい。ゴム材料としては、例えば、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリイソブチレン、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム等から成る群から選択される少なくとも1種のゴム材料であってよい。導電性フィラーは、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、C(カーボン)、ZnO(酸化亜鉛)、In(酸化インジウム(III))およびSnO(酸化スズ(IV))から成る群から選択される少なくとも1種の材料を含んで成るものであってよい。また、導電性フィラーに代えて又はそれに加えて、導電層を用いてもよい。具体的には、上記した樹脂材料(特にゴム材料)からなる樹脂構造体(特にゴム構造材)の表面に導電性インクの塗布などによって導電層が設けられて成る第1の導電部材であってもよい。
【0026】
第1の導電部材11の厚みは、外部からの押圧力により第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量が変化する限り特に限定されず、通常は100μm以上10cm以下、好ましくは500μm以上1cm以下であり、例えば1つ例示すると1mmがより好ましい。
【0027】
第1の導電部材11は通常、シート状または板状を有するが、第2の導電部材12の対応する位置(例えば、図1Aのように第2の導電部材12の直上)に第1の導電部材11の少なくとも一部が配置される限り、いかなる形状を有していてもよく、例えば長尺形状(例えば、線状)を有していてもよい。
【0028】
第1の導電部材11は、押圧力の測定時におけるノイズ防止の観点から、検出器の接地(グランド、0V)に接続されることが好ましい。
【0029】
第1の導電部材11は以下の方法により得ることができる。例えば、まず、所望の樹脂材料(ゴム材料)の溶液または原料溶液に対して導電性フィラーを含有させて複合材料を得る。次いで、複合材料を剥離用基材上に塗布および乾燥し、所望により硬化(架橋)させた後、剥離用基材から剥離して、第1の導電部材を得る。
【0030】
第1の導電部材11は以下の別の方法により得ることもできる。例えば、まず、所望の樹脂材料(ゴム材料)の溶液または原料溶液を剥離用基材上に塗布および乾燥し、所望により硬化(架橋)させる。次いで、得られた樹脂層(ゴム層)の表面に導電性フィラーを含むインクを塗布して導電層を形成した後、剥離用基材から剥離して、第1の導電部材を得る。
【0031】
第2の導電部材12は第1の導電部材11に近接配置されている。すなわち、第2の導電部材12は誘電体13を介して間接的に第1の導電部材11と接触するように配置されている。第2の導電部材12は誘電体13と空気層とを介して間接的に第1の導電部材11と接触するように配置されていてもよい。
【0032】
第2の導電部材12は少なくとも導電特性を有し、いわゆる電極として機能する。第2の導電部材12は通常、可撓性を有するが、弾性特性を有してもよい。可撓性とは、外力によって全体として撓み変形しても、除力すると元の形状へと戻る特性をいう。なお、ここで外力とは、感圧素子に対して加えられる通常の押圧力であり、その大きさは、例えば約0.10N/cm以上、約100N/cm以下である。第2の導電部材12は可撓性を有する場合、例えば約10Pa超、特に10Pa超かつ1012Pa以下の弾性率、例えば1つ例示すると約1.2×1011Paの弾性率を有している。導電特性について、第2の導電部材12は、所望の周波数帯域において容量のインピーダンスよりも十分に小さい抵抗率を有していればよい。
【0033】
第2の導電部材12は、少なくとも導電特性を有する限り、いずれの材質から成るものであってよい。第2の導電部材12は、可撓性を有する場合、例えば、金属体から構成されたものであってもよいし、ガラス体およびその表面に形成された導電層またはその中に分散された導電性フィラーから構成されたものであってもよい。また、第2の導電部材12は、樹脂体およびその表面に形成された導電層またはその樹脂体内に分散された導電性フィラーから構成されたものであってよい。金属体は、金属からなる電極部材であり、すなわち第2の導電部材12は実質的に金属からなるものでよい。金属体は、例えば、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、Ni−Cr合金(ニクロム)、C(カーボン)、ZnO(酸化亜鉛)、In(酸化インジウム(III))およびSnO(酸化スズ(IV))から成る群から選択される少なくとも1種の金属を含んで成る。ガラス体は、酸化ケイ素の網目状構造を有するものであれば特に限定されず、例えば、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス等から成る群から選択される少なくとも1種のガラス材料を含んで成るものであってよい。樹脂体は、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂(例えば、ポリジメチルポリシロキサン(PDMS))、アクリル系樹脂、ロタキサン系樹脂およびウレタン系樹脂等から成る群から選択される少なくとも1種の樹脂材料を含んで成るものであってよい。ガラス体および樹脂体の導電層は、金属体を構成し得る金属と同様の金属の群から選択される少なくとも1種の金属を蒸着させてなる層であってもよいし、または導電性インクの塗布などによって形成されてなる層であってもよい。ガラス体および樹脂体の導電性フィラーは、金属体を構成し得る金属と同様の金属の群から選択される少なくとも1種の金属を含んで成るものであってよい。第2の導電部材12は、弾性特性を有する場合、第1の導電部材11と同様の導電性ゴムから構成されていてもよい。
【0034】
第2の導電部材12は通常、長尺形状(例えば、線状)を有する長尺部材である。第2の導電部材12が長尺部材であって、かつ金属体から構成されるとき、当該第2の導電部材12は金属線または金属ワイヤ(例えば、銅線)に相当し、押圧力の測定範囲のさらなる拡大および感圧感度の向上の観点から好ましい。第2の導電部材12が長尺部材のとき、当該長尺部材は、感圧素子の曲面への装着性の向上の観点から、当該長尺部材への張力の印加なしに、配置されることが好ましい。例えば、長尺部材は、図1Cに示すように、一定の主方向xに沿って波状に配置されることが好ましい。
【0035】
図1Cは、図1Aの感圧素子100Aにおける第2の導電部材12の平面視形状(長尺形状および波状)の一例を模式的に示す図であって、後述する基材および第2の導電部材を第2の導電部材側から見たときの見取り図である。平面視形状とは、上面から見たときの形状という意味であり、例えば、図1Aの感圧部を、当該感圧部が有するシート形状に対する垂直方向(例えば、図1A中、上方向)から見たときの透視形状も包含する。
【0036】
第2の導電部材12は感圧素子のヒータ要素であってもよい。第2の導電部材12がヒータ要素であるとき、当該第2の導電部材12を有する感圧素子はヒータとしても機能する。詳しくは、当該感圧素子を操舵装置(例えば、ステアリングホイール)表面に設置した場合に、操舵装置を握る手が冷たくないように保温できる。ヒータ要素として、ニクロム線が挙げられる。
【0037】
第2の導電部材12の断面形状は、押圧力の付与により、接触領域の面積が拡大する限り特に限定されず、例えば、図1Aに示すような円形状であってもよいし、または楕円形状もしくは三角形状等であってもよい。
【0038】
第2の導電部材12の断面寸法は、第2の導電部材12と第1の導電部材11との間の静電容量を測定できる限り特に限定されず、通常は1μm以上10mm以下であり、押圧力の測定範囲のさらなる拡大および感圧感度の向上の観点から好ましくは100μm以上1mm以下であり、例えば1つ例示すると300μmがより好ましい。第2の導電部材12の断面寸法を小さくすると、接触領域の面積の変化が大きくなり、感圧感度が向上する。長尺部材の断面寸法を大きくすると、押圧力の測定範囲がさらに広くなる。第2の導電部材12の断面寸法は断面形状における最大寸法である。詳しくは、第2の導電部材12の断面寸法は、第2の導電部材12が直線状を有するものと仮定したときに、長尺方向に対する垂直断面における最大寸法(例えば、直径)のことである。
【0039】
第2の導電部材12が特に長尺部材のとき、通常は複数で使用される。このとき、当該複数の第2の導電部材12のそれぞれと第1の導電部材11との容量変化を検出器により検出することにより、パターニングが可能である。パターニングとは、押圧力とともに、押圧位置も検出することである。第1の導電部材11を分割することでも、パターニングが可能である。
【0040】
第2の導電部材12として複数の長尺部材を用いるとき、隣接する当該長尺部材間の距離(ピッチ)p(図1C)は通常、1mm以上30mm以下であり、操舵装置用途の観点から好ましくは2mm以上10mm以下であり、例えば1つ例示すると5mmがより好ましい。第2の導電部材12として複数の長尺部材を波状に配置して用いるとき、波状の波長λ(図1C)は通常、1mm以上40mm以下であり、操舵装置用途の観点から好ましくは2mm以上20mm以下であり、例えば1つ例示すると10mmがより好ましい。また波状の振幅a(図1C)は通常、1mm以上20mm以下であり、操舵装置用途の観点から好ましくは2mm以上10mm以下であり、例えば1つ例示すると5mmがより好ましい。
【0041】
誘電体13は、図1Aにおいては、第2の導電部材12の表面全体を完全に覆っているが、誘電体13の被覆領域は、誘電体13が第1の導電部材11または第2の導電部材12の表面を少なくとも部分的に覆う限り、特に限定されない。誘電体13が第1の導電部材11または第2の導電部材12の表面を少なくとも部分的に覆うとは、誘電体13が、第1の導電部材11または第2の導電部材12のいずれか一方の表面における、少なくとも第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の部分を覆っている状態をいう。換言すると、誘電体13は、第1の導電部材11と第2の導電部材12との間に存在する限り、第1の導電部材11または第2の導電部材12の表面における少なくとも一部を覆っていればよい。誘電体13について、「覆う」とは、第1の導電部材11または第2の導電部材12のいずれか一方の表面に対して皮膜状に密着しつつ一体化されることである。
【0042】
誘電体13は、感圧素子構造のさらなる簡易化の観点から、第1の導電部材11または第2の導電部材12の一方の表面全体を完全に覆っていることが好ましい。感圧素子構造のさらなる簡易化および感圧素子材料の入手容易性の観点からは、誘電体13は、第2の導電部材12の表面全体を完全に覆っていることが好ましい。誘電体13が第2の導電部材12の表面全体を完全に覆っている場合、誘電体13は第2の導電部材12の絶縁皮膜を構成し、誘電体13および第2の導電部材12は通常、一体化されている。一体化された誘電体13および第2の導電部材12は絶縁コート金属線に相当してもよく、例えば、エナメル線、エレメント線であってもよい。絶縁コート金属線を用いると、これを第1の導電部材11と基材14との間で配置させるだけで、エッチングなどのフォトリソグラフィプロセスなしに、感圧素子を構成できるので、感圧素子構造の簡易化をより一層、十分に達成でき、しかも製造コストが安価である。
【0043】
誘電体13は、少なくとも「誘電体」としての性質を有していれば、いずれの材質から成るものであってよい。例えば、誘電体13は、樹脂材料、セラミック材料および/または金属酸化物材料などを含んで成るものであってよい。あくまでも例示にすぎないが、誘電体13は、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂)、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などから成る群から選択される少なくとも1種の樹脂材料から成っていてもよい。また、誘電体13は、AlおよびTaなどから成る群から選択される少なくとも1種の金属酸化物材料から成るものであってもよい。誘電体13は通常、所望の周波数帯域において、容量のインピーダンスよりも高い抵抗値を有する材料からなっている。
【0044】
誘電体13は通常、剛性特性を有する。剛性特性とは、外力による変形に対して抵抗する特性をいう。なお、ここで外力とは、感圧素子に対して加えられる通常の押圧力であり、その大きさは、例えば約0.1N/cm以上、約100N/cm以下である。誘電体13は通常、上記のような通常の押圧力によっては変形しない。誘電体13は、感圧部への押圧力の付与時に第1の導電部材11よりも変形しないように、第1の導電部材11よりも高い弾性率を有していてもよい。例えば、第1の導電部材11の弾性率が約10Pa以上かつ約10Pa以下である場合、それよりも高い弾性率を誘電体13が有していてもよい。
【0045】
誘電体13の厚みは、外部からの押圧力により第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量が変化する限り特に限定されず、通常は20nm以上2mm以下であり、操舵装置用途の観点から好ましくは20nm以上1mm以下であり、例えば1つ例示すると10μmがより好ましい。
【0046】
誘電体13が樹脂材料からなる場合、樹脂材料溶液を塗布し、乾燥させるコーティング法、および樹脂材料溶液中で電着を行う電着法等により形成することができる。
【0047】
誘電体13が金属酸化物材料からなる場合、陽極酸化法等により形成することができる。
【0048】
感圧部1Aは、第2の導電部材12における第1の導電部材11側の反対側に、基材14をさらに有していてもよい。基材14は、第1の導電部材11と第2の導電部材12との間における静電容量の変化を阻害しない限り、いかなる材料からなっていてもよい。基材14は、感圧素子の曲面への装着性の向上の観点から、伸縮性を有する伸縮性部材であることが好ましい。伸縮性部材は、例えば、前記第1の導電部材11の説明で記載した同様のゴム材料(特に導電性ゴム)から構成されていてもよく、1つ例示するとシリコーンゴムを含む。
【0049】
基材14の厚みは特に限定されるものではなく、例えば、上記した第1の導電部材11の厚みと同様の範囲内であってよい。
【0050】
感圧部1Aは、当該感圧部における第2の導電部材12の位置ズレを制限する拘束部材15(図1C参照)をさらに有してもよい。拘束部材15は、第2の導電部材12を感圧部における所定の位置に必ずしも固定しなければならないというわけではなく、第2の導電部材12が所定の位置に保持される程度の拘束力を有していればよい。感圧部が拘束部材を有することにより、第2の導電部材12の位置ズレを防止でき、結果として、所定位置での押圧力を確実に検出することができる。また感圧素子を曲面に装着するとき、歪みなどを緩和し易く、破損を防止できる。
【0051】
拘束部材15は、図1Cにおいて、第2の導電部材12を基材14に拘束しているが、第2の導電部材12を第1の導電部材11または基材14の少なくとも一方に拘束できればよい。すなわち、拘束部材15は、第2の導電部材12を第1の導電部材11または基材14の一方に拘束してもよいし、またはこれらの両方に拘束してもよい。拘束部材15が第2の導電部材12を上記の両方に拘束するとは、第2の導電部材12を第1の導電部材11と基材14との間に配置させた状態で、第1の導電部材11、第2の導電部材12および基材14を一体化するという意味である。
【0052】
拘束部材15の具体例として、例えば、糸状部材、パーティション、接着剤等が挙げられる。拘束部材15は糸状部材であることが好ましい。拘束部材15が糸状部材であると、第2の導電部材12の位置ズレを防止しながらも、感圧素子構造のさらなる簡易化を達成することができ、また感圧素子の曲面への装着性が向上する。
【0053】
糸状部材は、図1Cに示すように、第2の導電部材12を第1の導電部材11または基材14に縫い付け得る程度に細長くかつ柔軟性のある部材であれば特に限定されず、導電性または非導電性のいずれの特性を有していてもよい。糸状部材は、第2の導電部材12を第1の導電部材11または基材14の少なくとも一方に縫い付ければよい。すなわち、糸状部材は、第2の導電部材12を第1の導電部材11または基材14の一方に縫い付けてもよいし、またはこれらの両方に縫い付けてもよい。糸状部材が第2の導電部材12を上記の両方に縫い付けるとは、第2の導電部材12を第1の導電部材11と基材14との間に配置させた状態で縫い付けることにより、第1の導電部材11、第2の導電部材12および基材14を一体化するという意味である。
【0054】
糸状部材の具体例として、例えば、天然または合成の繊維を細長く引きのばして撚りをかけたものであってもよいし、釣り糸または金属糸であってもよい。糸状部材は、例えば図1Cに示されているように、規則的な位置で第2の導電部材12を縫い付けてもよいし、任意のランダムな位置で第2の導電部材12を縫い付けてもよい。
【0055】
糸状部材による第2の導電部材12の第1の導電部材11または基材14への縫い付けは並縫い(串縫い)により達成されてもよいし、上糸および下糸を用いたミシン縫いにより達成されてもよい。糸状部材による第2の導電部材12の縫い付けがミシン縫いにより達成される場合、当該糸状部材は上糸および下糸から構成されており、上糸と下糸とは係合している。第2の導電部材12を第1の導電部材11または基材14の一方に縫い付ける場合、上糸と下糸との係合部は、第1の導電部材11または基材14の中に位置付けられる。第2の導電部材12を第1の導電部材11および基材14の両方に縫い付ける場合、上糸と下糸との係合部は、第1の導電部材11と基材14との間に位置付けられる。
【0056】
パーティションは、第1の導電部材11と基材14との間で厚み方向に略平行に立設されることにより、これらの間を仕切って、区画を形成する部材である。パーティションにより、第2の導電部材12を所定の区画内に保持する。パーティションは、例えば、前記第1の導電部材11の説明で記載した同様の樹脂材料(特にゴム材料(すなわちエラストマー材料))から構成されていてもよく、1つ例示するとシリコーンゴムを含む。パーティションは、平面視形状において、点状に形成されてもよいし、または連続的に線状に形成されてもよい。パーティションは後述のスペーサとして機能してもよい。
【0057】
感圧部1Aは、第1の導電部材11と基材14との間に、これらの間隙を確保するためのスペーサをさらに有してもよい。感圧部1Aがスペーサを有することにより、第1の導電部材11が、押圧力の除去後、迅速に元の形状に戻るようになり、押圧力の検出速度および応答速度が向上する。スペーサは、平面視形状において、点状に形成されてもよいし、または連続的に線状に形成されてもよい。スペーサは、例えば、前記第1の導電部材11の説明で記載した同様の樹脂材料(特にゴム材料(すなわちエラストマー材料))から構成されていてもよく、1つ例示するとシリコーンゴムを含む。
【0058】
(1b)検出器2A
検出器2Aは、第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量の変化に基づいて、押圧力を検出する回路である。検出器2Aは、第1の導電部材11から引き出された配線および第2の導電部材12から引き出された配線とそれぞれ端子T11およびT12を介して電気的に接続されている。検出器2Aは、制御回路および集積回路等であってよい。ノイズの影響の低減による押圧力検出の安定化の観点から、第1の導電部材11は検出器2Aの接地(グランド)に接続されていることが好ましい。すなわち第1の導電部材11から引き出された配線が電気的に接続される検出器2Aの端子T11は接地(グランド)にさらに接続されていることが好ましい。
【0059】
第2の導電部材12が複数で使用される場合、検出器2Aは、当該複数の第2の導電部材12のそれぞれから引き出された配線と電気的に接続するための複数の端子を有する。
【0060】
(1c)感圧素子100Aによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Aにおいては、誘電体13を変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく端子T11と端子T12との間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定される。接触領域の面積の変化は、特に小さな押圧力においては、従来の感圧素子における電極間距離の変化よりも大きいため、本実施態様においては簡易な構造で、広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0061】
(変形例)
本実施態様の変形例に係る感圧素子100Aの構成を図1Dに模式的に示す。この感圧祖素子の構成は、第2の導電部材12が誘電体13に覆われる代わりに、誘電体13が第1の導電部材11の主面における、第2の導電部材12に対応する一部分に形成された構成である。他の部分は、図1Aに示す感圧素子100Aと同様である。
【0062】
図1Eは、図1Dの感圧素子の感圧部に押圧力が付与された際の感圧部の構成を模式的に示した断面図である。本変形例の感圧素子100Aにおいては、図1Eに示すように、感圧部1Aに押圧力Fが付与されると、誘電体13と第2の導電部材12との接触面積が増大する。その結果、第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量C〔pF〕が変化する。静電容量C〔pF〕および感圧部に付与される押圧力F〔N〕はそれぞれ上記の(式1)および(式2)で表されるので、検出器2Aにより押圧力Fが検出される。
【0063】
なお、誘電体13は、感圧部1Aに押圧力Fが付与された場合に、第2の導電部材12と接しないようにする必要がある。さもなければ、第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量Cを測定することができなくなるからである。そのためには、例えば図1Dに示す感圧素子100Dの場合、誘電体13の、第1の導電部材11の主面に平行な方向に沿った長さをL、導電部材の半径をrとしたとき、(式3)を満たすことが望ましい。
【0064】
【数3】
【0065】
なお、ここでπは円周率である。
【0066】
(第2実施態様)
本実施態様の感圧素子100Bの構成を図2に模式的に示す。すなわち、図2は、第2実施態様に係る感圧素子100Bの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Bは、押圧力を付与される感圧部1Bと押圧力を検出する検出器2Bとを備えている。
【0067】
(2a)感圧部1B
感圧部1Bは、第1の導電部材と第2の導電部材とが交互に積み重ねられた構成の一実施態様であり、以下の事項(1B−1)、(1B−2)以外、第1実施態様の感圧部1Aと同様である。
【0068】
(1B−1)
感圧部1Bは、第2の導電部材12を両側から挟む第1の導電部材を2つ有する。感圧部1Bの2つの第1の導電部材は、図2において、11aおよび11bで表され、それぞれ独立して、感圧部1Aの第1の導電部材11と同様の範囲内から選択されてよい。第1の導電部材11aおよび11bは導電性ゴムから構成されていることが好ましく、またシート形状を有することが好ましい。ここで導電性ゴムは、感圧部1Aにおける第1の導電部材11の構成材料として説明した導電性ゴムと同様であってもよい。
【0069】
(1B−2)
第2の導電部材12は表面を覆う誘電体13を有する。誘電体13は、第2の導電部材12の表面全体を完全に覆っていることが好ましい。第2の導電部材12は複数で使用されることが好ましく、当該複数の第2の導電部材12はそれぞれ、表面全体を完全に覆う誘電体13を有することが好ましい。
【0070】
(2b)検出器2B
検出器2Bは、以下の事項(2B−1)以外、第1実施態様の検出器2Aと同様である。
【0071】
(2B−1)
検出器2Bは、第1の導電部材11aおよび11bから引き出された配線および第2の導電部材12から引き出された配線とそれぞれ端子T11a、T11bおよびT12を介して電気的に接続されている。例えば、2つの第1の導電部材11aおよび11bは検出器2Bを介して互いに電気的に接続されている。ノイズの影響の低減による押圧力検出の安定化の観点から、第1の導電部材11aおよび11bは検出器2Bの接地(グランド)に接続されていることが好ましい。すなわち第1の導電部材11aおよび11bから引き出された配線が電気的に接続される検出器2Bの端子T11aおよびT11bは接地(グランド)にさらに接続されていることが好ましい。
【0072】
図2においては、検出器2Bは、複数の第2の導電部材12のうち、1つの第2の導電部材12から引き出された配線と電気的に接続するための端子T12を1つのみ有する。しかし、検出器2Bは通常、複数の第2の導電部材12のそれぞれから引き出された配線と電気的に接続するための複数の端子T12を有する。すなわち、全ての第2の導電部材12のそれぞれが配線および端子を介して検出器2Bと接続されている。
【0073】
(2c)感圧素子100Bによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Bにおいては、様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0074】
例えば、端子T11aと端子T11bとの間の静電容量の変化、端子T11aと端子T12との間の静電容量の変化、および端子T12と端子T11bとの間の静電容量の変化からなる群から選択される1つ以上の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0075】
感圧感度の向上の観点からは、上記群から選択される2つ以上の変化、好ましくは端子T11aと端子T12との間の静電容量の変化および端子T12と端子T11bとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0076】
本実施態様の感圧素子100Bにおいては、第1の導電部材11aおよび第1の導電部材11bとして弾性率(ヤング率)が異なるものを使用することにより、押圧力の測定範囲をより一層、広くすることができる。例えば、第1の導電部材11aの弾性率が比較的低く、第1の導電部材11bの弾性率が比較的高い場合、第1の導電部材11aが先に変形し押縮してから、第1の導電部材11bが変形するため、押圧力の測定範囲がより一層、広くなる。
【0077】
本実施態様の感圧素子100Bにおいても、誘電体13を変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0078】
本実施態様の感圧素子100Bにおいては、2つの第1の導電部材11aおよび第1の導電部材11bが使用されるため、ノイズの影響が少なく、押圧力を安定して検出できる。
【0079】
本実施態様の感圧素子100Bにおいては、外乱ノイズの大きい方の電極を接地(0V電位)にすることで、当該感圧素子はノイズ耐性により一層、強くなる。外乱ノイズの大きい方の電極とは通常、加圧方向の上流側の電極のことであるが、特に当該加圧方向の上流側の電極の上部に導体が存在する場合には、加圧方向の下流側の電極のことである。すなわち、外乱ノイズの大きい方の電極としては、例えば、加圧方向の上流側の電極の上部に導体が存在しない場合における当該上流側の電極、および加圧方向の上流側の電極の上部に導体が存在する場合における加圧方向の下流側の電極が挙げられる。
【0080】
例えば、端子T11aと端子T11bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、端子T11aと端子T12との間の静電容量の変化のみを計測する場合、および端子T11aと端子T12との間の静電容量の変化および端子T12と端子T11bとの間の静電容量の変化を計測する場合には、第1の導電部材11aを接地(0V電位)にする。
【0081】
また例えば端子T12と端子T11bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合には、第1の導電部材11bを接地(0V電位)にする。
【0082】
これにより、押圧力の測定時においてノイズが防止される。
【0083】
なお、ここで、上記説明にて述べた加圧方向の上流側および下流側の意味を述べる。例えば、感圧素子の表面の所定の位置にある電極が人の手によって押される場合を考える。この場合、当該電極より感圧素子の内部へと押圧力が伝わることになる。この押圧力が伝わる方向を加圧方向という。すなわち、加圧方向の上流側とは、当該電極側であり、加圧方向の下流側とは、感圧素子の内部側のことである。
【0084】
また、加圧方向の上流側の電極の上部に導体が存在する場合に、加圧方向の下流側の電極のほうが上流側の電極よりも外乱ノイズが大きくなる理由を説明する。
【0085】
通常、加圧方向の上流側にある電極において、人の手が有する寄生容量により外乱ノイズが大きくなる。しかし、加圧方向の上流側の電極の上部に導体が存在する場合には、当該導体を接地することで加圧方向の上流側の電極を0Vとすることができ、人の手が有する寄生容量による外乱ノイズを打ち消すことができる。そのため、この場合は、加圧方向の下流側の電極のほうが、外乱ノイズが大きくなるのである。
【0086】
(第3実施態様)
本実施態様の感圧素子100Cの構成を図3に模式的に示す。すなわち、図3は、第3実施態様に係る感圧素子100Cの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Cは、押圧力を付与される感圧部1Cと押圧力を検出する検出器2Cとを備えている。
【0087】
(3a)感圧部1C
感圧部1Cは、第1の導電部材と第2の導電部材とが交互に積み重ねられた構成の一実施態様であり、以下の事項(1C−1)以外、第1実施態様の感圧部1Aと同様である。
【0088】
(1C−1)
感圧部1Cは、第1の導電部材11を両側から挟む第2の導電部材を有する。第1の導電部材11の両側にある第2の導電部材は、図3において、12aおよび12bで表され、それぞれ独立して、感圧部1Aの第2の導電部材12と同様の範囲内から選択されてよい。第2の導電部材12aおよび第2の導電部材12bはいずれも、表面全体を完全に覆う誘電体13aおよび13bを有することが好ましい。誘電体13aおよび13bはそれぞれ独立して、感圧部1Aの誘電体13と同様の範囲内から選択されてよい。
【0089】
(3b)検出器2C
検出器2Cは、以下の事項(2C−1)以外、第1実施態様の検出器2Aと同様である。
【0090】
(2C−1)
検出器2Cは、第1の導電部材11から引き出された配線および第2の導電部材12aおよび第2の導電部材12bから引き出された配線とそれぞれ端子T11、端子T12aおよび端子T12bを介して電気的に接続されている。ノイズの影響の低減による押圧力検出の安定化の観点から、第2の導電部材12aは検出器2Cの接地(グランド)に接続されていることが好ましい。すなわち第2の導電部材12aから引き出された配線が電気的に接続される検出器2Cの端子T12aはグランドにさらに接続されていることが好ましい。
【0091】
図3においては、検出器2Cは、第1の導電部材11の両側のそれぞれにおける複数の第2の導電部材12aまたは複数の第2の導電部材12bのうち、1つの第2の導電部材12aまたは1つの第2の導電部材12bから引き出された配線と電気的に接続するための端子(端子T12aまたは端子T12b)を1つのみ有するように記載されている。しかし、検出器2Cは通常、第1の導電部材11の両側のそれぞれにおける複数の第2の導電部材12aまたは複数の第2の導電部材12bのそれぞれから引き出された配線と電気的に接続するための複数の端子(端子T12aまたは端子T12b)を有する。すなわち、第1の導電部材11の両側のそれぞれにおける全ての第2の導電部材12aまたは全ての第2の導電部材12bがそれぞれ配線および端子を介して検出器2Cと接続されている。
【0092】
(3c)感圧素子100Cによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Cにおいては、様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0093】
例えば、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化、端子T12aと端子T11との間の静電容量の変化、および端子T11と端子T12bとの間の静電容量の変化からなる群から選択される1つ以上の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0094】
感圧感度の向上の観点からは、上記群から選択される2つ以上の変化、好ましくは端子T12aと端子T11との間の静電容量の変化および端子T11と端子T12bとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0095】
様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測するに際し、端子T12aおよび端子T12bを用いて静電容量の変化を計測する場合、第2の導電部材12aの主方向と、第2の導電部材12bの主方向とを交差させておくことにより、押圧力とともに押圧位置の検出も可能となる。端子T12aおよび端子T12bを用いて静電容量の変化を計測する場合には、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、および端子T12aまたは端子T12bの一方を含む端子間の静電容量の変化および他方を含む端子間の静電容量の変化を計測する場合が包含される。
【0096】
配線の引き出し容易性の観点からは、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0097】
本実施態様の感圧素子100Cにおいても、誘電体13aおよび誘電体13bを変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0098】
本実施態様の感圧素子100Cにおいても、感圧素子100Bにおいてと同様に、外乱ノイズの大きい方の電極を接地(0V電位)にすることで、当該感圧素子はノイズ耐性に強くなる。
【0099】
例えば、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、端子T12aと端子T11との間の静電容量の変化のみを計測する場合、および端子T12aと端子T11との間の静電容量の変化および端子T11と端子T12bとの間の静電容量の変化を計測する場合には、第2の導電部材12aを接地(0V電位)にする。
【0100】
また例えば、端子T11と端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合には、第1の導電部材11を接地(0V電位)にする。
【0101】
これにより、押圧力の測定時においてノイズが防止される。
【0102】
また感圧素子の対向する部位を0V電位で挟むことで、対外ノイズに強くなる。すなわち、第2の導電部材12aおよび第2の導電部材12bを0V電位にする。これにより、押圧力の測定時においてノイズが防止される。
【0103】
本実施態様の感圧素子100Cにおいては、図3において、第2の導電部材12aのさらに上側および/または第2の導電部材12bのさらに下側に、感圧素子100Aの基材14と同様の基材が配置されてもよい。
【0104】
(第4実施態様)
本実施態様の感圧素子100Dの構成を図4に模式的に示す。図4は、第4実施態様に係る感圧素子100Dの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Dは、押圧力を付与される感圧部1Dと押圧力を検出する検出器2Dとを備えている。
【0105】
(4a)感圧部1D
感圧部1Dは、第1の導電部材と第2の導電部材とが交互に積み重ねられた構成の一実施態様であり、以下の事項(1D−1)以外、第1実施態様の感圧部1Aと同様である。
【0106】
(1D−1)
感圧部1Dは、感圧部1Aにおける第1の導電部材11および第2の導電部材12を繰り返し積層したものである。図4において、上位および下位の第1の導電部材はそれぞれ11aおよび11bで表され、それぞれ独立して、感圧部1Aの第1の導電部材11と同様の範囲内から選択されてよい。上位および下位の第2の導電部材はそれぞれ12aおよび12bで表され、それぞれ独立して、感圧部1Aの第2の導電部材12と同様の範囲内から選択されてよい。第2の導電部材12aおよび12bはいずれも、表面全体を完全に覆う誘電体13aおよび13bを有することが好ましい。誘電体13aおよび13bはそれぞれ独立して、感圧部1Aの誘電体13と同様の範囲内から選択されてよい。
【0107】
(4b)検出器2D
検出器2Dは、以下の事項(2D−1)以外、第1実施態様の検出器2Aと同様である。
【0108】
(2D−1)
検出器2Dは、第1の導電部材11aおよび第1の導電部材11bから引き出された配線および第2の導電部材12aおよび12bから引き出された配線とそれぞれ端子T11a、端子T11b、端子T12aおよび端子T12bを介して電気的に接続されている。ノイズの影響の低減による押圧力検出の安定化の観点から、第1の導電部材11aは検出器2Dのグランドに接続されていることが好ましい。すなわち第1の導電部材11aから引き出された配線が電気的に接続される検出器2Dの端子T11aはグランドにさらに接続されていることが好ましい。
【0109】
図4においては、検出器2Dは、第1の導電部材11bの両側のそれぞれにおける複数の第2の導電部材12aまたは複数の第2の導電部材12bのうち、1つの第2の導電部材12aまたは1つの第2の導電部材12bから引き出された配線と電気的に接続するための端子(端子T12aまたは端子T12b)を1つのみ有する。しかし、検出器2Dは通常、第1の導電部材11bの両側のそれぞれにおける複数の第2の導電部材12aまたは複数の第2の導電部材12bのそれぞれから引き出された配線と電気的に接続するための複数の端子T12aまたは複数の第2の導電部材T12bを有する。すなわち、第1の導電部材11bの両側のそれぞれにおける全ての第2の導電部材12aまたは全ての第2の導電部材12bがそれぞれ配線および端子を介して検出器2Dと接続されている。
【0110】
(4c)感圧素子100Dによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Dにおいては、様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0111】
例えば、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化、端子T11aと端子T12bとの間の静電容量の変化、端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化、端子T12aと端子T11bとの間の静電容量の変化、および端子T11bと端子T12bとの間の静電容量の変化からなる群から選択される1つ以上の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0112】
感圧感度の向上の観点からは、上記群から選択される2つ以上の変化、好ましくは端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化および端子T11bと端子T12bとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0113】
本実施態様の感圧素子100Dにおいては、接触領域の面積のより一層の増加がもたらされるので、感圧感度がより一層、向上する。また各々の端子間で計測することで、それらの差分も検出されるため、より詳細に容量変化の計測が可能である。
【0114】
本実施態様においても、様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測するに際し、端子T12aおよび端子T12bを用いて静電容量の変化を計測する場合、第2の導電部材12aの主方向と、第2の導電部材12bの主方向とを交差させておくことにより、押圧力とともに押圧位置の検出も可能となる。端子T12aおよび端子T12bを用いて静電容量の変化を計測する場合には、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、および端子T12aまたは端子T12bの一方を含む端子間の静電容量の変化および他方を含む端子間の静電容量の変化を計測する場合が包含される。
【0115】
配線の引き出し容易性の観点からは、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0116】
本実施態様の感圧素子100Dにおいても、誘電体13aおよび13bを変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0117】
本実施態様の感圧素子100Dにおいても、感圧素子100Bにおいてと同様に、外乱ノイズの大きい方の電極を0V電位にすることで、当該感圧素子はノイズ耐性に強くなる。
【0118】
例えば、端子T11aと端子T11bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化および端子T11bと端子T12bとの間の静電容量の変化を計測する場合には、第1の導電部材11aを接地(0V電位)にする。これらの場合、第2の導電性部材12bも接地(0V電位)にすることで、当該感圧素子はノイズ耐性により一層、強くなる。
【0119】
また例えば、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、および端子T12aと端子T11bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合には、第2の導電部材12bを0V電位にする。これにより、押圧力の測定時においてノイズが防止される。
【0120】
また感圧素子の対向する部位を接地(0V電位)で挟むことで、対外ノイズに強くなる。すなわち、第1の導電部材11aおよび第2の導電部材12bを0V電位にする。これにより、ノイズに強くなる。
【0121】
本実施態様の感圧素子100Dにおいては、図4において、第2の導電部材12bのさらに下側に、感圧素子100Aの基材14と同様の基材が配置されてもよい。
【0122】
(第5実施態様)
本実施態様の感圧素子100Eの構成を図5に模式的に示す。すなわち、図5は、第5実施態様に係る感圧素子100Eの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Eは、押圧力を付与される感圧部1Eと押圧力を検出する検出器2Eとを備えている。
【0123】
(5a)感圧部1E
感圧部1Eは、第1の導電部材と第2の導電部材とが交互に積み重ねられた構成の一実施態様であり、以下の事項(1E−1)以外、第4実施態様の感圧部1Dと同様である。
【0124】
(1E−1)
感圧部1Eは、図5において、第2の導電部材12bのさらに下側に第1の導電部材11cをさらに有する。第1の導電部材11cは、感圧部1Aの第1の導電部材11と同様の範囲内から選択されてよい。
【0125】
(5b)検出器2E
検出器2Eは、以下の事項(2E−1)以外、第4実施態様の検出器2Dと同様である。
【0126】
(2E−1)
検出器2Eは端子T11cをさらに有し、第1の導電部材11cから引き出された配線と端子T11cを介して電気的に接続されている。
【0127】
(5c)感圧素子100Eによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Eにおいては、様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0128】
例えば、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化、端子T11aと端子T11cとの間の静電容量の変化、端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化、端子T12aと端子T11bとの間の静電容量の変化、端子T11bと端子T12bとの間の静電容量の変化、および端子T12bと端子T11cとの間の静電容量の変化からなる群から選択される1つ以上の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0129】
感圧感度の向上の観点からは、上記群から選択される2つ以上の変化、好ましくは端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化および端子T11bと端子T12bとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0130】
本実施態様においても、様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測するに際し、押圧力とともに押圧位置の検出も可能となる。例えば、端子T12aおよび端子T12bを用いて静電容量の変化を計測する場合、第2の導電部材12aの主方向と、第2の導電部材12bの主方向とを交差させておくことにより、押圧力とともに押圧位置の検出も可能となる。なお、端子T12aおよび端子T12bを用いて静電容量の変化を計測する場合には、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、および端子T12aまたは端子T12bの一方を含む端子間の静電容量の変化および他方を含む端子間の静電容量の変化を計測する場合が包含される。
【0131】
配線の引き出し容易性の観点からは、端子T12aと端子T12bとの間の静電容量の変化のみを計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0132】
本実施態様の感圧素子100Eにおいても、誘電体13aおよび13bを変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0133】
本実施態様の感圧素子100Eにおいても、感圧素子100Bにおいてと同様に、外乱ノイズの大きい方の電極を接地(0V電位)にすることで、当該感圧素子はノイズ耐性に強くなる。
【0134】
例えば、端子T11aと端子T11cとの間の静電容量の変化のみを計測する場合には、第1の導電部材11aを接地(0V電位)にする。
【0135】
また例えば、端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化のみを計測する場合、および端子T11aと端子T12aとの間の静電容量の変化および端子T11bと端子T12bとの間の静電容量の変化を計測する場合には、第1の導電部材11aを0V電位にする。これらの場合、第1の導電部材11cも接地(0V電位)にすることで、当該感圧素子はノイズ耐性により一層、強くなる。
【0136】
また感圧素子100Eの対向する部位を0V電位で挟むことで、対外ノイズに強くなる。すなわち、第1の導電部材11aおよび11cを接地(0V電位)にする。これにより、押圧力の計測時においてノイズが防止される。
【0137】
(第6実施態様)
本実施態様の感圧素子100Fの構成を図6Aおよび図6Bに模式的に示す。すなわち、図6Aは、第6実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。図6Bは、図6Aの感圧素子における第1の導電部材11と、誘電体13cを有する第2の導電部材12cとを模式的に示した見取り図である。本実施態様の感圧素子100Fは、押圧力を付与される感圧部1Fと押圧力を検出する検出器2Fとを備えている。
【0138】
(6a)感圧部1F
感圧部1Fは、以下の事項(1F−1)、(1F−2)以外、第1実施態様の感圧部1Aと同様である。
【0139】
(1F−1)
形状が異なる第2の導電部材12cを用いる。詳しくは、第2の導電部材12cは、図6Bに示すような網形状(メッシュ形状)を有していてもよいし、または織物形状を有していてもよい。例えば、網形状および編物形状を構成する線材の断面寸法は、感圧部1Aにおいて長尺形状を有する第2の導電部材12の断面寸法と同様の範囲内であってもよい。網形状および編物形状の目開き寸法は特に限定されず、通常、0.07mm以上12mm以下であり、操舵装置用途の観点から好ましくは1mm以上12mm以下であり、例えば1つ例示すると2mmがより好ましい。目開き寸法は、平面視形状における空間部の最大寸法のことである。
【0140】
第2の導電部材12cは、形状が異なること以外、感圧部1Aの第2の導電部材12と同様であり、例えば、第2の導電部材12cの構成材料は感圧部1Aの第2の導電部材12の構成材料と同様の範囲内から選択されればよい。
【0141】
(1F−2)
誘電体13cは、このような第2の導電部材12cの表面を覆っている。誘電体13cは、図6Aおよび図6Bに示すように、第2の導電部材12cの表面全体を完全に覆っていることが好ましい。誘電体13cの被覆領域は、誘電体13cが第2の導電部材12cの表面を少なくとも部分的に覆う限り、特に限定されない。誘電体13cが第2の導電部材12cの表面を少なくとも部分的に覆うとは、誘電体13cが、第2の導電部材12cの表面における、少なくとも第1の導電部材11と第2の導電部材12cとの間の部分を覆っている状態をいう。
【0142】
(6b)検出器2F
検出器2Fは、以下の事項(2F−1)以外、第1実施態様の検出器2Aと同様である。
【0143】
(2F−1)
検出器2Fは、第1の導電部材11から引き出された配線および第2の導電部材12cから引き出された配線と、それぞれ端子T11およびT12cを介して電気的に接続されている。
【0144】
(6c)感圧素子100Fによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Fにおいては、端子T11と端子T12cとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。本実施態様の感圧素子100Fは、第2の導電部材12cが網形状または編物形状を有するため、スイッチ機能を有する感圧素子として有用である。
【0145】
本実施態様の感圧素子100Fにおいても、誘電体13cを変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0146】
本実施態様においては、第2の導電部材が網形状または織物形状を有し、第2の導電部材の取り扱いが容易になるため、製造効率が向上する。
【0147】
(第7実施態様)
本実施態様の感圧素子100Gの構成を図7に模式的に示す。すなわち、図7は、第7実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Gは、押圧力を付与される感圧部1Gと押圧力を検出する検出器2Gとを備えている。
【0148】
(7a)感圧部1G
感圧部1Gは、以下の事項(1G−1)以外、第1実施態様の感圧部1Aと同様である。
【0149】
(1G−1)
第2の導電部材12dは導電性ゴムから構成されている。ここで導電性ゴムは、感圧部1Aにおける第1の導電部材11の構成材料として説明した導電性ゴムと同様であってもよい。第2の導電部材12dは弾性特性および導電特性を有し、いわゆる電極として機能する。具体的には、第2の導電部材12dは、感圧部への押圧力により、第1の導電部材11とともに、弾性変形し、第1の導電部材11と誘電体13との接触領域の面積が拡大するような弾性特性を有すればよい。より詳しくは、感圧部1Gの第1の導電部材11は、感圧部1Aにおける第1の導電部材11と同様の範囲内の弾性率を有していてもよい。第2の導電部材12dもまた、感圧部1Aにおける第1の導電部材11と同様の範囲内の弾性率を有していてもよい。導電特性について、第2の導電部材12dの抵抗率は、所望の周波数帯域において容量のインピーダンスよりも十分に小さくてもよい。かかる抵抗率は、前述の導電性フィラーとゴム材料との相対的割合を変更することによって調整できる。
【0150】
(7b)検出器2G
検出器2Gは、以下の事項(2G−1)以外、第1実施態様の検出器2Aと同様である。
【0151】
(2G−1)
検出器2Gは、第1の導電部材11から引き出された配線および第2の導電部材12dから引き出された配線と、それぞれ端子T11および端子T12dを介して電気的に接続されている。
【0152】
(7c)感圧素子100Gによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Gにおいては、端子T11と端子T12dとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0153】
本実施態様の感圧素子100Gにおいては、第2の導電部材12dの変形に伴い、誘電体13は全体として変形するが、誘電体13の厚みは不変である。このため、本実施態様の感圧素子100Gにおいても、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0154】
(第8実施態様)
本実施態様の感圧素子100Hの構成を図8に模式的に示す。すなわち、図8は、第8実施態様に係る感圧素子100Hの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Hは、押圧力を付与される感圧部1Hと押圧力を検出する検出器2Hとを備えている。
【0155】
(8a)感圧部1H
感圧部1Hは、以下の事項(1H−1)、(1H−2)以外、第1実施態様の感圧部1Aと同様である。
【0156】
(1H−1)
第2の導電部材12eは導電性ゴムから構成されている。第2の導電部材12eは表面に誘電体13を有さなくてもよいし、または有していてもよいこと以外、第7実施態様における第2の導電部材12dと同様である。
【0157】
(1H−2)
第1の導電部材11は表面に誘電体13dを有している。誘電体13dは、形成領域が第1の導電部材11の表面であること以外、感圧部1Aにおける誘電体13と同様である。例えば、誘電体13dの構成材料は感圧部1Aにおける誘電体13の構成材料と同様の範囲内から選択されてもよい。また例えば、誘電体13dの厚みは感圧部1Aにおける誘電体13の厚みと同様の範囲内から選択されてもよい。
【0158】
(8b)検出器2H
検出器2Hは、以下の事項(2H−1)以外、第1実施態様の検出器2Aと同様である。
【0159】
(2H−1)
検出器2Hは、第1の導電部材11から引き出された配線および第2の導電部材12eから引き出された配線と、それぞれ端子T11およびT12eを介して電気的に接続されている。
【0160】
(8c)感圧素子100Hによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Hにおいては、端子T11と端子T12eとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0161】
本実施態様の感圧素子100Hにおいても、誘電体13dを変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0162】
(第9実施態様)
本実施態様の感圧素子100Jの構成を図9Aに模式的に示す。すなわち、図9Aは、第9実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Jは、押圧力を付与される感圧部1Jと押圧力を検出する検出器2Jとを備えている。
【0163】
(9a)感圧部1J
感圧部1Jは、以下の事項(1J−1)、(1J−2)以外、第1実施態様の感圧部1Aと同様である。
【0164】
(1J−1)
感圧部1Jは、断面寸法が異なる2種以上の第2の導電部材を有する。図9Aにおいては、断面寸法が異なる2種の第2の導電部材12fおよび第2の導電部材12gが示されている。断面寸法が異なる2種以上の第2の導電部材は、互いに断面寸法が異なること以外、感圧部1Aにおける第2の導電部材12と同様である。断面寸法が異なる2種以上の第2の導電部材の断面寸法は、感圧部1Aにおける第2の導電部材12の断面寸法と同様の範囲内から選択されてもよい。断面寸法が異なる2種以上の第2の導電部材(図9A中、12fおよび12g)はそれぞれ、表面全体を完全に覆う誘電体(図9A中、13fおよび13g)を有することが好ましい。断面寸法が異なる2種以上の第2の導電部材(図9A中、12fおよび12g)が有する誘電体(図9A中、13fおよび13g)は、感圧部1Aにおける誘電体13と同様の範囲内から選択されてよい。
【0165】
(1J−2)
感圧部1Jは、第2の導電部材12fおよび12gを両側から挟む第1の導電部材を2つ有する。感圧部1Jの2つの第1の導電部材は、図9Aにおいて、11aおよび11bで表され、それぞれ独立して、感圧部1Aの第1の導電部材11と同様の範囲内から選択されてよい。第1の導電部材11aおよび11bは導電性ゴムから構成されていることが好ましく、またシート形状を有することが好ましい。ここで導電性ゴムは、感圧部1Aにおける第1の導電部材11の構成材料として説明した導電性ゴムと同様であってもよい。
【0166】
(9b)検出器2J
検出器2Jは、以下の事項(2J−1)以外、第1実施態様の検出器2Aと同様である。
【0167】
(2J−1)
検出器2Jは、第1の導電部材11aおよび11bから引き出された配線および第2の導電部材12fから引き出された配線とそれぞれ端子T11a、端子T11bおよび端子T12を介して電気的に接続されている。例えば、2つの第1の導電部材11aおよび11bは検出器2Jを介して互いに電気的に接続されている。ノイズの影響の低減による押圧力検出の安定化の観点から、第1の導電部材11aおよび11bは検出器2Jのグランドに接続されていることが好ましい。すなわち第1の導電部材11aおよび11bから引き出された配線が電気的に接続される検出器2Jの端子T11aおよびT11bはグランドにさらに接続されていることが好ましい。
【0168】
図9Aにおいては、検出器2Jは、断面寸法が異なる2種以上の第2の導電部材(12fおよび12g)のうち、1つの第2の導電部材から引き出された配線と電気的に接続するための端子T12を1つのみ有する。しかし、検出器2Jは通常、当該第2の導電部材(12fおよび12g)のそれぞれから引き出された配線と電気的に接続するための複数の端子T12を有する。すなわち、全ての第2の導電部材(12fおよび12g)のそれぞれが配線および端子を介して検出器2Jと接続されている。
【0169】
(9c)感圧素子100Jによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Jにおいては、様々な組み合わせの端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0170】
例えば、端子T11aと端子T11bとの間の静電容量の変化、端子T11aと端子T12との間の静電容量の変化、および端子T12と端子T11bとの間の静電容量の変化からなる群から選択される1つ以上の変化を計測することで、押圧力を測定することができる。
【0171】
感圧感度の向上の観点からは、上記群から選択される2つ以上の変化、好ましくは端子T11aと端子T12との間の静電容量の変化および端子T12と端子T11bとの間の静電容量の変化を計測することで、押圧力を測定することが好ましい。
【0172】
本実施態様の感圧素子100Jにおいても、誘電体を変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく上記端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0173】
図9Bは、図9Aの感圧素子の感圧部に押圧力が付与された際の感圧部の構成を模式的に示した断面図である。
【0174】
本実施態様の感圧素子100Jにおいては、断面寸法が異なる2種以上の第2の導電部材が使用されるため、感圧感度の向上を図りつつ、押圧力の測定範囲をより一層、拡大することができる。このことは、押圧力の付与により、感圧部1Jが図9Bの状態になった後も、接触領域の面積の変化が有効にもたらされ得ることから明らかである。図9Bは、押圧力が第1の導電部材11a側から付与され、その反作用により、第1の導電部材11b側からも力が作用することを示している。
【0175】
(第10実施態様)
本実施態様の感圧素子100Kの構成を図10Aに模式的に示す。本実施態様の感圧素子100Kは、押圧力を付与される感圧部1Kと押圧力を検出する検出器2Kとを備えている。図10Aは、第10実施態様に係る感圧素子の構成を模式的に示した断面図である。
【0176】
(10a)感圧部1K
感圧部1Kは、以下の事項(1K−1)以外、第2実施態様の感圧部1Bと同様である。
【0177】
(1K−1)
感圧部1Kは、当該感圧部における第2の導電部材12の位置ズレを制限する拘束部材を有する。拘束部材は上糸151および下糸152から構成されており、第2の導電部材12を第1の導電部材11aと第1の導電部材11bとの間に配置させた状態で、第1の導電部材11aおよび11bおよび第2の導電部材12を一体化している。上糸と下糸との係合部は、図10Aにおいては、第1の導電部材11aと第1の導電部材11bとの間に位置付けられているが、第1の導電部材11a中に位置付けられてもよいし、または第1の導電部材11b中に位置付けられていてもよい。
【0178】
(10b)検出器2K
検出器2Kは第2実施態様の検出器2Bと同様である。
【0179】
(10c)感圧素子100Kによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Kにおいても、誘電体を変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0180】
図10Bは、図10Aの感圧素子の感圧部に押圧力が付与された際の感圧部の構成を模式的に示した断面図である。
【0181】
本実施態様の感圧素子100Kにおいては、図10Bに示すように、感圧部1Kに押圧力が付与されても、上糸151および下糸152により、感圧部1Kにおける第2の導電部材12の位置ズレが制限され、第2の導電部材12が適度な拘束力で所定の位置に保持される。このため、所定位置で押圧力を確実に検出することができる。また感圧素子を曲面に装着するとき、歪みなどを緩和し易く、破損を防止できる。図10Bは、押圧力が第1の導電部材11a側から付与され、その反作用により、第1の導電部材11b側からも力が作用することを示している。
【0182】
(第1変形例)
本実施態様の第1変形例にかかる感圧素子100Lの構成を図10Cに模式的に示す。すなわち、図10Cは、感圧素子100Lの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Lは、押圧力を付与される感圧部1Lと押圧力を検出する検出器2Lとを備えている。
【0183】
(10d)感圧部1L
感圧部1Lは、以下の事項(1L−1)以外、第10実施態様の感圧部1Kと同様である。
【0184】
(1L−1)
感圧部1Lは、当該感圧部における第2の導電部材12の位置ズレを制限する拘束部材を有する。拘束部材は上糸151および下糸152から構成されており、第2の導電部材12を第1の導電部材11aと第1の導電部材11bとの間に配置させた状態で、第1の導電部材11aおよび11bおよび第2の導電部材12を一体化している。上糸151は、第1の導電部材11aに設けられた貫通孔150と第1の導電部材11bに設けられた貫通孔150を経由して、第1の導電部材11bの外面側で下糸152と係合している。この構成により、第1の導電部材11bに貫通孔150を形成し、上糸151と下糸152とを用いて縫合する際に、第1の導電部材11aおよび第1の導電部材11bに加えられる機械的負荷が小さく、貫通孔150も小さくて済む。このため、感圧部1Lは屈曲に対する機械的耐久性に優れる。
【0185】
(10e)検出器2L
検出器2Lは第2実施態様の検出器2Bと同様である。
【0186】
(10f)感圧素子100Lによる押圧力の測定
本変形例の感圧素子100Lにおいても、誘電体を変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0187】
本実施態様の感圧素子100Lにおいては、図10Cに示すように、感圧部1Lに押圧力が付与されても、上糸151および下糸152により、感圧部1Lにおける第2の導電部材12の位置ズレが制限され、第2の導電部材12が適度な拘束力で所定の位置に保持される。このため、所定位置で押圧力を確実に検出することができる。また感圧素子を曲面に装着するとき、歪みなどを緩和し易く、破損を防止できる。
【0188】
(第2変形例)
本実施態様の第2変形例にかかる感圧素子100Mの構成を図10Dに模式的に示す。すなわち、図10Dは、感圧素子100Mの構成を模式的に示した断面図である。本実施態様の感圧素子100Mは、押圧力を付与される感圧部1Mと押圧力を検出する検出器2Mとを備えている。
【0189】
(10g)感圧部1M
感圧部1Mは、以下の事項(1M−1)以外、第10実施態様の感圧部1Lと同様である。
【0190】
(1M−1)
感圧部1Mは、当該感圧部における第2の導電部材12の位置ズレを制限する拘束部材を有する。拘束部材は上糸151と下糸153、154とから構成されている。第2の導電部材12は、下糸153により第1の導電部材11bに係止されている。第1の導電部材11aと第1の導電部材11bとは、上糸151と下糸154とにより縫合されている。上糸151は、第1の導電部材11aに設けられた貫通孔150と第1の導電部材11bに設けられた貫通孔150を経由して、第1の導電部材11bの外面側で下糸154と係合している。第2の導電部材12を第1の導電部材11bに係止する下糸153は、上糸151および下糸154とは別体である。これにより、第1の導電部材11bに対して、あらかじめ第2の導電部材12を位置決めすることができ、上糸151を用いて縫合する際に、第2の導電部材12の位置ズレを抑制することができる。これにより、上糸151を用いて縫合する際に、第2の導電部材12および誘電体13を損傷することを抑制することができ、感圧部1Mの製造歩留まりおよび品質が向上する。
【0191】
(10h)検出器2M
検出器2Mは第2実施態様の検出器2Bと同様である。
【0192】
(10i)感圧素子100Mによる押圧力の測定
本実施態様の感圧素子100Mにおいても、誘電体を変形させることなく、接触領域の面積の変化に基づく端子間の静電容量の変化を計測することで、押圧力が測定されるため、比較的簡易な構造で、比較的広い範囲の押圧力を測定することができる。
【0193】
本実施態様の感圧素子100Mにおいては、図10Dに示すように、感圧部1Mに押圧力が付与されても、上糸151および下糸152により、感圧部1Kにおける第2の導電部材12の位置ズレが制限され、第2の導電部材12が適度な拘束力で所定の位置に保持される。このため、所定位置で押圧力を確実に検出することができる。また感圧素子を曲面に装着するとき、歪みなどを緩和し易く、破損を防止できる。
【0194】
(第11実施態様)
本実施態様は、前記した第1〜第10実施態様において、第1の導電部材(11、11a、11b、11c)が、第2の導電部材(12、12a、12b)に面した側に複数の突起部を有する態様を包含する。本実施態様においては、第2の導電部材が通常、その表面を覆う誘電体13を有する。第2の導電部材が有する誘電体は、好ましくは第2の導電部材の表面全体を完全に覆っている。
【0195】
第1の導電部材が、図11Aおよび図11Bに示すように、第2の導電部材に面した側に複数の突起部20を有することにより、感圧感度が向上する。詳しくは、感圧部に押圧力が付与されたとき、第1の導電部材と誘電体との接触領域の面積の変化が大きくなり、感圧感度が向上する。感圧感度が向上すると、例えば、従来では検出し難い微小な押圧力でも、検出できるようになる。これに伴い、押圧力の付与開始を精度よく検出できるようになる。
【0196】
図11Aは、本開示の第11実施態様に係る感圧素子の一例における第1の導電部材と誘電体13を表面に有する第2の導電部材とを模式的に示した拡大断面図である。図11Aにおいて、第1の導電部材は片面に複数の突起部20を有している。このような第1の導電部材は以下の第1の導電部材に対応し得る。
【0197】
図1A図6Aおよび図7における第1の導電部材11。
【0198】
図2図9Aおよび図10Aにおける第1の導電部材11aおよび11b。
【0199】
図4における第1の導電部材11a。
【0200】
図5における第1の導電部材11aおよび11c。
【0201】
図9Aおよび図10Aにおける第1の導電部材11aおよび11b。
【0202】
図11Bは、本開示の第11実施態様に係る感圧素子の別の一例における第1の導電部材と誘電体13を表面に有する第2の導電部材とを模式的に示した拡大断面図である。図11Bにおいて、第1の導電部材は両面に複数の突起部20を有している。このような第1の導電部材は以下の第1の導電部材に対応し得る。
【0203】
図3における第1の導電部材11。
【0204】
図4および図5における第1の導電部材11b。
【0205】
本実施態様において第1の導電部材11(11a〜11c)は、突起部20を有すること以外、前記した実施態様の第1の導電部材と同様である。本実施態様において第2の導電部材12(12a〜12g)、誘電体13(13a〜13g)およびその他の構成は、前記した実施態様においてと同様である。
【0206】
突起部20は通常、第1の導電部材と同様の材料から構成されており、好ましくは導電性ゴムから構成されている。突起部20は通常、第1の導電部材と同様の弾性特性および導電特性を有している。突起部20は、例えば図11Aおよび図11Bに示すように、第1の導電部材11のベース部分110から、第2の導電部材12および誘電体13の配置側に向かって突出する形態を有している。換言すれば、第1の導電部材11は、第2の導電部材12および誘電体13の配置側の面に、局所的に隆起および沈降した凹凸形態を有している。第1の導電部材11の突起部20の個数は通常、少なくとも1つである。突起部20が2つ以上設けられており、それゆえ、第1の導電部材11は複数の突起部20を有していてもよい。複数の突起部20が設けられている態様に起因して、第1の導電部材11がその面全体として凹凸形態を有することになり、その凹凸形態における凸部が突起部20に相当する。第1の導電部材11のベース部分110は、突起部を有しない部分のことである。
【0207】
第1の導電部材11の突起部20はテーパ形状を有していてもよい。具体的には、第1の導電部材11の突起部20は、その幅寸法が突端に向かって漸次減じられたテーパ形状を有していてもよい(図11Aおよび図11B参照)。図11Aおよび図11Bに示すように、例えば突起部20は、全体として円錐台、四角錐台などの錐台形態を有していてもよい。
【0208】
突起部20の高さ寸法は、外部からの押圧力により第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量が変化する限り、いずれの寸法であってよい。また、複数の突起部20は規則正しく配列されていてもよい。複数の突起部20のピッチ寸法もまた、外部からの押圧力により第1の導電部材11と第2の導電部材12との間の静電容量が変化する限り、特に制限はない。第1の導電部材11が突起部20を有する場合、第1の導電部材11は突起部20を包含する概念で用いるものとする。すなわち、突起部20は第1の導電部材11の一部を構成する。従って、前記した第1の導電部材11の厚みには突起部20の高さ寸法も含まれる。
【0209】
突起部20は通常、シート形状を有する第1の導電部材11の表面に複数で形成されている。当該複数の突起部20の弾性率は、当該シート形状の形成位置に応じて局所的に変化させてもよい。これにより、微小な加重も計測が可能となり、感圧感度が向上する。
【0210】
1つの突起部20において、弾性率を高さ方向で局所的に変化させてもよい。これにより、感度のリニアリティーの設計が可能になり、感圧素子はより高感度かつリニアリティーを有するようになる。ここで、リニアリティーとは、押圧力の値と静電容量の測定値とが比例関係にあることをいう。感圧素子がリニアリティーを有すれば、押圧力の値をより精度よく求めることができる。
【0211】
突起部20は、第1実施態様において説明した第1の導電部材11の製造方法において、以下の処理を行うことにより形成できる。すなわち、樹脂材料(ゴム材料)の溶液または原料溶液もしくは複合材料を塗布した後に行う乾燥または硬化の時、所望の凹凸パターンを有するモールドを押付け処理する。これにより、突起部20を有する第1の導電部材11が形成される。使用されるモールドの凹凸パターンの形状に応じて、複数のピラー状突起は、種々の形状(例えば、円柱形状、円錐形状、円錐台形状、四角錐台形状、半球形状または格子形状などの形状)を有し得る。
【0212】
突起部20を有する第1の導電部材11はナノインプリント技術を用いて得ることができる。ナノインプリント技術とは、凹凸パターンを有したモールドを被転写材料の樹脂体に押し付け、ナノオーダーでモールドに形成されたパターンを樹脂体に転写する技術である。かかる技術は、リソグラフィ技術と比べて微細なパターンかつ円錐等の傾斜を有した立体を形成することができる。ナノインプリント技術では、予め規定した所望の凹凸パターンを備えたモールドを用い、第1の導電部材11の全体的形状及び突起部高さなどを容易に制御することができる。同様にして、ナノインプリント技術では、突起部の形状制御も容易となる。突起部の形状制御によって、感圧素子において突起部20と誘電体13との接触面積の変化(押圧時の接触面積の変化)を特に緩やかにすることができる。つまり、押圧時の容量変化につき制御が可能となり、押圧力が精度良く検知される感圧素子を実現できる。
【0213】
[本開示の感圧素子の用途]
本開示の感圧素子は各種管理システムおよび各種電子機器におけるセンサ素子として好適に利用できる。
【0214】
管理システムとしては、例えば、欠品管理システム(レジかご、物流管理、冷蔵庫関連品)、車管理システム(座席シート、操舵装置、コンソール周りのスイッチ(アナログ入力可能))、コーチング管理システム(シューズ、衣類)、セキュリティー管理システム(接触部全部)、介護・育児管理システム(機能性寝具関連品)等が挙げられる。車管理システムは、さりげなく運転状態を把握し、運転者の状態(眠気・心理状態など)を読み取り、フィードバックすることが可能なシステムである。コーチング管理システムは、人体の重心、荷重分布などを読み取り、瞬時に心地よい状態へ誘導することができるシステムである。セキュリティー管理システムにおいては、例えば、人が通過する際に、体重、歩幅、通過速度および靴底パターンなどを同時に読み取ることが可能であり、データと照合することで、人物を特定することが可能である。
【0215】
電子機器としては、例えば、車載機器(カーナビゲーション・システム、音響機器など)、家電機器(電気ポット、IHクッキングヒーターなど)、スマートフォン、電子ペーパー、電子ブックリーダー等が挙げられる。本開示の感圧素子を、上記のような各種管理システムおよび各種電子機器に適用することにより、これまで以上にユーザーの利便性が図られたタッチセンサ素子(感圧シート、操作パネルおよび操作スイッチ等)として利用できる。
【0216】
(第12実施態様)
例えば、本開示の感圧素子を移動体の操舵装置に適用する場合について、第12実施態様にて詳しく説明する。移動体としては、例えば、自動車、船舶、飛行機等が挙げられる。操舵装置としては、例えば、図12に示すステアリングホイールが挙げられる。図12において、ステアリングホイールの把持部を200で示す。この場合、感圧素子は、ヒトが手で把持部200を把持したとき、ヒトの指が配置されるところに、設けられることが好ましい。このとき、感圧素子は、第1の導電部材から第2の導電部材の方向に押圧力が付与されるように、感圧素子の表裏方向を考慮して設けられることが好ましい。感圧素子の感圧部は通常、第1の導電部材11および第2の導電部材12の位置関係において、第1の導電部材11が外側に、第2の導電部材12が内側に配向するように配置される。
【0217】
詳しくは、本開示の感圧素子として第2実施態様の感圧素子100Bを自動車のステアリングホイールに適用する実施態様を図13Aおよび図13Bに示す。感圧素子100Bの感圧部1Bは、図13Aおよび図13Bに示すように、ステアリングホイールの把持部200の外周曲面に装着されている。このとき、感圧部1Bは、第1の導電部材11aおよび第2の導電部材12の相対的位置関係において、第1の導電部材11aが外側に、第2の導電部材12が内側に配向するように配置される。より詳しくは、感圧部1Bは、第1の導電部材11bの外面が把持部200の外周曲面と接触するように装着される。
【0218】
装着方法は、感圧部の把持部への固定が達成される限り特に限定されず、例えば、接着剤が有用である。図13Aおよび図13Bにおいては、第1の導電部材11bの外面と把持部200の外周曲面との間に間隙が生じているように見えるが、当該間隙には通常、接着剤が充填されている。
【0219】
感圧素子の検出器2B(図示せず)において第1の導電部材11aが電気的に接続される端子T11aは移動体の本体のグランドに接続されていることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0220】
本開示の感圧素子は上記した各種管理システムおよび各種電子機器におけるセンサ素子として好適に利用できる。本開示の感圧素子を、上記のような各種管理システムおよび各種電子機器に適用することにより、これまで以上にユーザーの利便性が図られたタッチセンサ素子(感圧シート、操作パネルおよび操作スイッチ等)として利用できる。
【符号の説明】
【0221】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1J,1K,1L,1M 感圧部
2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2J,2K,2L,2M 検出器
11,11a〜11c 第1の導電部材
12,12a〜12g 第2の導電部材
13,13a〜13g 誘電体
14 基材
15 拘束部材
20 突起部
100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100J,100K,100L,100M 感圧素子
150 貫通孔
151 上糸
152,153,154 下糸
200 把持部
F 押圧力
R 一部領域
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図12
図13A
図13B

【手続補正書】
【提出日】2019年4月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧力を付与される感圧部と前記押圧力を検出する検出器とを備えた感圧素子であって、
前記感圧部は、
弾性を有する第1の導電部材と、
第2の導電部材と、
前記第1の導電部材と前記第2の導電部材との間に配置され、かつ前記第1の導電部材または前記第2の導電部材の表面を少なくとも部分的に覆う、誘電体と、を有し、
前記第2の導電部材は金属線または金属ワイヤであり、
前記検出器は、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材との間の静電容量の変化に基づいて、前記押圧力を検出する、感圧素子。
【請求項2】
前記感圧部に前記押圧力が付与されると、前記第1の導電部材または前記第2の導電部材と前記誘電体との接触領域の面積が、前記第1の導電部材が有する前記弾性に基づいて拡大し、前記静電容量が変化する、請求項1に記載の感圧素子。
【請求項3】
前記誘電体は剛性を有する、請求項1または2に記載の感圧素子。
【請求項4】
前記感圧部における前記第2の導電部材の位置ズレを制限する拘束部材をさらに有する、請求項1〜3のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項5】
前記拘束部材は糸状部材である、請求項4に記載の感圧素子。
【請求項6】
前記糸状部材が上糸および下糸から構成されている、請求項5の記載の感圧素子。
【請求項7】
前記第1の導電部材はシート状の導電性ゴムからなる、請求項1〜6のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項8】
前記第1の導電部材は、前記第2の導電部材に面した側に複数の突起部を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項9】
前記第2の導電部材は長尺部材である、請求項1〜8のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項10】
前記第2の導電部材は可撓性長尺部材である、請求項1〜9のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項11】
前記第2の導電部材は断面寸法の異なる2種類以上の長尺部材からなる、請求項1〜10のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項12】
前記第2の導電部材は網形状または織物状の金属である、請求項1〜のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項13】
前記第2の導電部材は前記感圧素子のヒータ要素である、請求項1〜12のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項14】
前記第2の導電部材は弾性を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項15】
前記誘電体は前記第2の導電部材の絶縁皮膜を構成し、
前記誘電体および前記第2の導電部材は絶縁コート金属線を構成する、請求項1〜14のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項16】
前記誘電体が20nm〜2mmの厚みを有する、請求項1〜15のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項17】
前記感圧部は、前記第2の導電部材を両側から挟む前記第1の導電部材を2つ有し、
前記第2の導電部材は表面を覆う前記誘電体を有し、
前記2つの第1の導電部材は互いに電気的に接続されている、請求項1〜16のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項18】
前記感圧部は、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とが交互に積み重ねられた構成を有する、請求項1〜16のいずれかに記載の感圧素子。
【請求項19】
移動体に設けられる操舵装置であって、
前記操舵装置は、
把持部と、
前記把持部の表面部に設けられた請求項1〜18のいずれかに記載の感圧素子と、を有する操舵装置。
【国際調査報告】