(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年5月31日
【発行日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】内視鏡システム、プロセッサ、制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20201127BHJP
A61B 1/045 20060101ALI20201127BHJP
G02B 23/24 20060101ALI20201127BHJP
G06F 21/31 20130101ALI20201127BHJP
G06F 21/32 20130101ALI20201127BHJP
G06F 8/00 20180101ALI20201127BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20201127BHJP
G16H 30/00 20180101ALI20201127BHJP
H04W 12/08 20090101ALI20201127BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20201127BHJP
【FI】
A61B1/00 640
A61B1/00 685
A61B1/00 683
A61B1/045 642
A61B1/00 682
G02B23/24 B
G06F21/31
G06F21/32
G06F8/00
G06F3/16 630
G06F3/16 650
G06F3/16 620
G16H30/00
H04W12/08
H04W84/10 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
【出願番号】特願2019-556110(P2019-556110)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年9月13日
(31)【優先権主張番号】特願2017-227191(P2017-227191)
(32)【優先日】2017年11月27日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小泉 雄吾
(72)【発明者】
【氏名】信濃 秀和
(72)【発明者】
【氏名】釘宮 秀之
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
5B376
5K067
5L099
【Fターム(参考)】
2H040GA02
2H040GA06
2H040GA11
4C161CC06
4C161JJ11
4C161JJ18
4C161JJ19
4C161LL01
4C161NN03
4C161UU06
4C161UU08
4C161YY07
4C161YY12
4C161YY15
5B376AA09
5B376AA12
5B376AA38
5K067AA30
5K067BB21
5K067DD52
5K067EE02
5K067EE12
5K067EE35
5K067FF23
5K067HH24
5L099AA26
(57)【要約】
効率化と情報セキュリティの両者を考慮することができる内視鏡システム、プロセッサ、制御方法およびプログラムを提供する。プロセッサ3は、端末装置5に対して、プロセッサ3を識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信するとともに、端末装置5から端末識別情報および認証結果を受信する通信部32と、通信部32が受信した認証結果に基づいて、端末装置5が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定部361と、接続判定部361の判定結果および認証結果に基づいて、端末装置5と複数の周辺機器との通信を許可する通信制御部363と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムであって、
前記端末装置は、
当該端末装置を識別する端末識別情報および当該端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を送信し、
前記プロセッサは、
前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信するとともに、前記端末装置から前記端末識別情報および前記認証結果を受信する通信部と、
前記通信部が受信した前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定部と、
前記接続判定部の判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御部と、
を備えることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記複数の周辺機器の各々の設定に関するソフトウェアプログラムを記録するサーバが接続されたネットワークに対して接続され、
前記通信制御部は、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可した場合、前記端末装置に対して、前記ソフトウェアプログラムを前記通信部に送信させることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記プロセッサおよび前記複数の周辺機器の各々に接続され、前記複数の周辺機器の駆動を制御するシステムコントローラをさらに備え、
前記プロセッサは、
前記認証結果の前記登録使用者に割当てらたれたレベルに基づいて、前記端末装置が前記システムコントローラを介して操作可能な前記複数の周辺機器を設定する設定部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記システムコントローラを介して前記複数の周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、
前記複数の周辺機器の1つは、
前記端末装置に対して無線で給電する無線給電装置であり、
前記駆動制御部は、
前記通信制御部が前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可している場合、前記システムコントローラを介して前記無線給電装置に前記端末装置へ給電させることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記システムコントローラを介して前記複数の周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、
前記駆動制御部は、
前記通信制御部が前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可している場合において、前記通信部が前記端末装置から前記複数の周辺機器のいずれか1つを操作する操作信号を受信したとき、前記システムコントローラを介して前記操作信号に応じた前記周辺機器を駆動することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
前記端末装置は、
前記複数の周辺機器を音声入力によって操作する音声コマンドの入力を受け付け可能であり、
前記プロセッサは、
前記システムコントローラを介して前記複数の周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、
前記駆動制御部は、前記通信制御部が前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可している場合において、前記通信部が前記端末装置から前記音声コマンドを受信したとき、前記システムコントローラを介して前記音声コマンドに応じた前記周辺機器を駆動することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項7】
前記端末装置は、
当該端末装置の位置に関する位置情報を所定の距離まで発信可能であり、
前記プロセッサは、
前記端末装置が発した前記位置情報を取得可能な位置情報取得部をさらに備え、
前記通信制御部は、前記位置情報取得部が前記位置情報を取得できなくなった場合、前記端末装置と前記複数の周辺機器との接続を解除することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項8】
前記端末装置は、前記使用者の顔画像、前記使用者の生体情報および前記使用者のジェスチャ情報のいずれか1つ以上を取得して認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項9】
ネットワークに接続され、前記端末装置および前記プロセッサに無線相互通信可能なワイヤレスユニットをさらに備え、
前記ワイヤレスユニットは、前記端末装置から識別情報を受信した場合、前記端末装置と相互無線通信可能であるか否かを示す接続可否判定情報を前記プロセッサへ送信することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項10】
前記端末装置または前記ワイヤレスユニットは、前記接続可否判定情報を保持するとともに、電源投入後に前記接続可否判定情報に基づいて、前記端末装置と前記ワイヤレスユニットとの自動接続を行うことを特徴とする請求項9に記載の内視鏡システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記通信制御部によって前記プロセッサと当該端末装置との相互無線通信が可能であることを報知する報知部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項12】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサであって、
当該プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信するとともに、前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する通信部と、
前記通信部が受信した前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定部と、
前記接続判定部の判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御部と、
を備えることを特徴とするプロセッサ。
【請求項13】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムが実行する制御方法であって、
前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信する送信ステップと、
前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する受信ステップと、
前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定ステップと、
前記接続判定ステップの判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御ステップと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項14】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムに、
前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信する送信ステップと、
前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する受信ステップと、
前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定ステップと、
前記接続判定ステップの判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体内に内視鏡を挿入して該被検体の体内を撮像した画像データを表示する内視鏡システム、プロセッサ、制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、内視鏡の検査業務を支援するシステムにおいて、内視鏡の検査スケジュールおよび洗浄スケジュールの各々を設定し、医師を含む医療従事者に対して、そのスケジュールに通知することで検査関連業務および洗浄関連業務を支援する技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、検査スケジュールに含まれる検査開始予定時刻情報で指定される時刻と、医療従事者が検査開始前に実施する行為内容を通知するタイミング情報とに基づいて、決定された通知タイミングで行為内容を通知した後に、医療従事者から確認通知を受け取ることで、内視鏡検査業務のスケジュールを適切に実施させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−117295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の内視鏡システムでは、画像処理を行うプロセッサを中心として各システムの制御を行っているため、取り扱い性の面から効率が悪く、さらなる効率の改善が求められていた。さらに、近年の内視鏡システムでは、手術室内における情報セキュリティの面からの要求レベルも上がってきている。このため、さらなる効率化と情報セキュリティの両者を考慮した内視鏡システムを構築することができる技術が求められていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、効率化と情報セキュリティの両者を考慮することができる内視鏡システム、プロセッサ、制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る内視鏡システムは、被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムであって、前記端末装置は、当該端末装置を識別する端末識別情報および当該端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を送信し、前記プロセッサは、前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信するとともに、前記端末装置から前記端末識別情報および前記認証結果を受信する通信部と、前記通信部が受信した前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定部と、前記接続判定部の判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記プロセッサは、前記複数の周辺機器の各々の設定に関するソフトウェアプログラムを記録するサーバが接続されたネットワークに対して接続され、前記通信制御部は、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可した場合、前記端末装置に対して、前記ソフトウェアプログラムを前記通信部に送信させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記プロセッサおよび前記複数の周辺機器の各々に接続され、前記複数の周辺機器の駆動を制御するシステムコントローラをさらに備え、前記プロセッサは、前記認証結果の前記登録使用者に割当てらたれたレベルに基づいて、前記端末装置が前記システムコントローラを介して操作可能な前記複数の周辺機器を設定する設定部をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記プロセッサは、前記システムコントローラを介して前記複数の周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、前記複数の周辺機器の1つは、前記端末装置に対して無線で給電する無線給電装置であり、前記駆動制御部は、前記通信制御部が前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可している場合、前記システムコントローラを介して前記無線給電装置に前記端末装置へ給電させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記プロセッサは、前記システムコントローラを介して前記複数の周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、前記駆動制御部は、前記通信制御部が前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可している場合において、前記通信部が前記端末装置から前記複数の周辺機器のいずれか1つを操作する操作信号を受信したとき、前記システムコントローラを介して前記操作信号に応じた前記周辺機器を駆動することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記端末装置は、前記複数の周辺機器を音声入力によって操作する音声コマンドの入力を受け付け可能であり、前記プロセッサは、前記システムコントローラを介して前記複数の周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、前記駆動制御部は、前記通信制御部が前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可している場合において、前記通信部が前記端末装置から前記音声コマンドを受信したとき、前記システムコントローラを介して前記音声コマンドに応じた前記周辺機器を駆動することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記端末装置は、当該端末装置の位置に関する位置情報を所定の距離まで発信可能であり、前記プロセッサは、前記端末装置が発した前記位置情報を取得可能な位置情報取得部をさらに備え、前記通信制御部は、前記位置情報取得部が前記位置情報を取得できなくなった場合、前記端末装置と前記複数の周辺機器との接続を解除することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、ネットワークに接続され、前記端末装置および前記プロセッサに無線相互通信可能なワイヤレスユニットをさらに備え、前記ワイヤレスユニットは、前記端末装置から識別情報を受信した場合、前記端末装置と相互無線通信可能であるか否かを示す接続可否判定情報を前記プロセッサへ送信することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記端末装置は、前記使用者の顔画像、前記使用者の生体情報および前記使用者のジェスチャ情報のいずれか1つ以上を取得して認証を行うことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記端末装置または前記ワイヤレスユニットは、前記接続可否判定情報を保持するとともに、電源投入後に前記接続可否判定情報に基づいて、前記端末装置と前記ワイヤレスユニットとの自動接続を行うことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る内視鏡システムは、上記発明において、前記プロセッサは、前記通信制御部によって前記プロセッサと当該端末装置との相互無線通信が可能であることを報知する報知部をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るプロセッサは、被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサであって、当該プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信するとともに、前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する通信部と、前記通信部が受信した前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定部と、前記接続判定部の判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御部と、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る制御方法は、被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムが実行する制御方法であって、前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信する送信ステップと、前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する受信ステップと、前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定ステップと、前記接続判定ステップの判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係るプログラムは、被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、複数の周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して無線で通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムに、前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互無線通信を許可する認証情報を送信する送信ステップと、前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する受信ステップと、前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定ステップと、前記接続判定ステップの判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記複数の周辺機器との通信を許可する通信制御ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、効率化と情報セキュリティの両者を考慮することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本発明の一実施の形態に係る内視鏡システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施の形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施の形態に係るプロセッサが実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、
図3の接続処理の詳細を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、
図3の通信駆動処理の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)として、患者等の被検体の体腔内を撮像して画像を表示する内視鏡を備える内視鏡システムを例に説明する。また、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
【0023】
〔内視鏡システムの構成〕
図1は、本発明の一実施の形態に係る内視鏡システムの機能構成を示すブロック図である。
図1に示す内視鏡システム1は、病院内の手術室100内において、少なくとも医者を含む医療従事者が患者等の被検体に内視鏡外科手術、内視鏡検査または内視鏡治療を行う際に用いられる。内視鏡システム1は、内視鏡2と、プロセッサ3と、ワイヤレスユニット4と、端末装置5と、表示装置6と、システムコントローラ7と、音声入力部8と、超音波装置9と、気腹装置10と、電気メス装置11と、プリンタ12と、ルームライト13と、電動手術台14と、無線給電装置15と、を備える。
【0024】
まず、内視鏡2の構成について説明する。内視鏡2は、被検体に挿入される。内視鏡2は、硬性内視鏡または軟性内視鏡を用いて構成される。内視鏡2は、プロセッサ3の制御のもと、被検体内に対して照明光を照射するとともに、照明光が照射された被検体内の領域を撮像して内視鏡画像データを生成し、この生成した内視鏡画像データをプロセッサ3へ出力する。内視鏡2は、被検体内を撮像して画像データを生成する撮像素子21を備える。撮像素子21は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)のイメージセンサやA/D変換回路等を用いて構成される。なお、内視鏡2は、有線または無線によってプロセッサ3に双方向に通信可能に接続される。また、内視鏡2が生成した内視鏡画像データを無線によって送信する場合、後述するワイヤレスユニット4を介してプロセッサ3に内視鏡画像データを順次送信してもよいし、ネットワークN100を介して手術室100外の院内に設置されたサーバ200に内視鏡画像データを順次送信してもよい。
【0025】
次に、プロセッサ3の構成について説明する。プロセッサ3は、内視鏡2を制御するとともに、内視鏡2から順次入力された内視鏡画像データに対して所定の画像処理を行って表示装置6へ順次出力する。プロセッサ3は、映像処理部31と、通信部32と、記録部33と、交換デバイス情報記録部34と、位置情報取得部35と、プロセッサ制御部36と、を備える。
【0026】
映像処理部31は、内視鏡2から入力された内視鏡画像データに対して所定の画像処理を行って表示装置6へ出力する。ここで、所定の画像処理とは、同時化処理、デモザイキング処理(撮像素子21がベイヤー配列の場合)、ホワイトバランス調整処理、γ補正処理、彩度調整処理およびフォーマット変換処理等である。映像処理部31は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を用いて構成される。
【0027】
通信部32は、通信モジュールを用いて構成され、所定の通信規格に従って端末装置5と双方向に通信を行う。また、通信部32は、ワイヤレスユニット4を介して端末装置5またはネットワークN100を介して院内に設置されたサーバ200と双方向に通信を行う。ここで、所定の通信規格としては、Wi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)通信、Bluetooth(登録商標)通信およびBluetooth Low Energy(登録商標)通信(以下、単に「BLE通信」という)等である。例えば、Wi-Fiの場合、ローカルネットワークを想定し、機器の役割として、アクセスポイント、ステーションの関係があり、概略の接続処理としては、アクセスポイントが構築している無線ネットワークに、ステーションが接続する関係となる。大まかな接続シーケンスとしては、まず、アクセスポイントであるワイヤレスユニット4は、無線ネットワークを構築し、自分のネットワーク識別子(SSID)を報知する。続いて、ステーションであるプロセッサ3の通信部32は、報知されているネットワーク識別子(SSID)を検索し、所望のネットワーク(アクセスポイント)に接続する。多くの機器とのネットワークを想定するので、カバー範囲も広く、干渉の問題を考慮しながら厳密な識別ステップを踏むことになる。このため、接続確立に時間がかかることがある。ただし、データ通信は、アクセスポイント、ステーションそれぞれのタイミングでデータの送受信が可能である。なお、通信部32は、Wi-Fi通信以外に、4G無線を利用した通信を採用してもよい。もちろん、通信部32は、3G無線を利用した通信、5G無線を利用した通信およびWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)(登録商標)通信および赤外線通信(IrDA(Infrared Data Association)(登録商標))等、他の通信を採用してもよい。
【0028】
記録部33は、プロセッサ3が実行する各種プログラム、処理中のデータおよび内視鏡画像データ等を記録する。記録部33は、Flashメモリ、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、メモリカードおよびSSD(Solid State Drive)等を用いて構成される。また、記録部33は、相互無線通信を認証した機器の機器アドレスと接続可否判定情報とを記録する認証情報記録部331と、プロセッサ3を識別するプロセッサIPアドレスを記録するプロセッサIPアドレス記録部332と、を有する。
【0029】
交換デバイス情報記録部34は、プロセッサ3を構成する各デバイスの交換時期を所定の範囲内に位置する機器に無線によって送信する。交換デバイス情報記録部34は、無線タグ、例えばRFID(Radio Frequency Identifier)を用いて構成される。
【0030】
位置情報取得部35は、端末装置5が発した位置情報を取得する。位置情報取得部35は、例えばRFIDリーダやBluetooth通信可能な通信モジュールを用いて構成される。
【0031】
プロセッサ制御部36は、プロセッサ3の各部および内視鏡システム1を構成する各装置を制御する。プロセッサ制御部36は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成される。プロセッサ制御部36は、接続判定部361と、表示制御部362と、通信制御部363と、設定部364と、駆動制御部365と、を有する。
【0032】
接続判定部361は、端末装置5から送信された端末IPアドレスと認証結果とに基づいて、端末装置5が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する。
【0033】
表示制御部362は、表示装置6の表示態様を制御する。具体的には、表示制御部362は、映像処理部31が画像処理を施した内視鏡画像データに対応する内視鏡画像を表示装置6に表示させる。また、表示制御部362は、プロセッサ3と端末装置5との相互無線通信が確立された場合、プロセッサ3と端末装置5とが相互無線通信可能である旨の情報を表示装置6に表示させる。
【0034】
通信制御部363は、接続判定部361の判定結果および端末装置5から送信された認証結果に基づいて、端末装置5と複数の周辺機器との通信を許可する。
【0035】
設定部364は、端末装置5から送信された認証結果の登録使用者に割当てらたれたレベルに基づいて、端末装置5がシステムコントローラ7を介して操作可能な複数の周辺機器を設定する。
【0036】
駆動制御部365は、通信部32を介して端末装置5から入力された要求信号や操作信号に基づいて、システムコントローラ7を制御することによって、周辺機器の駆動を制御する。
【0037】
次に、ワイヤレスユニット4の構成について説明する。ワイヤレスユニット4は、ネットワークN100を介してサーバ200に接続されるとともに、プロセッサ3および端末装置5と所定の通信規格に従って双方向に通信可能に接続される。ワイヤレスユニット4は、Wi−Fi通信を採用している。また、ワイヤレスユニット4は、プロセッサ3の周辺や手術室100内の壁面等に設置される。
【0038】
次に、端末装置5の構成について説明する。端末装置5は、プロセッサ3と所定の通信規格に従って双方向に通信するとともに、内視鏡2が生成した内視鏡画像データおよびワイヤレスユニット4を介してサーバ200から症例画像データを受信して表示する。また、端末装置5は、プロセッサ3またはネットワークN100に接続されたサーバ200から内視鏡システム1を構成する各機器のソフトウェアプログラムおよび端末装置5を使用可能な登録者使用者が設定した内視鏡システム1を構成する各機器の設定情報の少なくとも一方を取得する。さらに、端末装置5は、プロセッサ3またはワイヤレスユニット4を介して内視鏡システム1を構成する各機器の動作を操作するための操作信号や要求信号の入力を受け付ける。なお、端末装置5の詳細な構成は、後述する。
【0039】
次に、表示装置6の構成について説明する。表示装置6は、表示制御部362の制御のもと、映像処理部31から入力された画像データに対応する画像および内視鏡システム1の各種情報を表示する。表示装置6は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)の表示モニタおよび音声を外部に出力するスピーカ等を用いて構成される。
【0040】
システムコントローラ7は、プロセッサ3に有線または無線によって接続され、プロセッサ3から入力された指示信号に従って、音声入力部8、超音波装置9、気腹装置10、電気メス装置11、プリンタ12、ルームライト13、電動手術台14および無線給電装置15の各々を個別に制御する。以下、音声入力部8、超音波装置9、気腹装置10、電気メス装置11、プリンタ12、ルームライト13、電動手術台14および無線給電装置15のいずれか1つを指す場合を単に「周辺機器」という。また、システムコントローラ7は、各周辺機器と有線または無線によって接続される。システムコントローラ7は、CPUおよびFlashメモリ等を用いて構成される。
【0041】
音声入力部8は、システムコントローラ7の制御のもと、音源や話者から発せられた音声を収音してアナログの音声信号(電気信号)に変換し、この音声信号に対してA/D変換処理やゲイン調整処理を行ってデジタルの音声データを生成してシステムコントローラ7を介してプロセッサ3へ出力する。音声入力部8は、単一指向性マイク、無指向性マイクおよび双指向性マイクのいずれか1つのマイクロホン、A/D変換回路および信号処理回路等を用いて構成される。
【0042】
超音波装置9は、内視鏡2と接続し、システムコントローラ7の制御のもと、内視鏡2の先端に設けられた超音波振動子を介して超音波を送受信する。また、超音波装置9は、内視鏡2を介して受信した超音波に基づく超音波画像データをシステムコントローラ7へ出力する。なお、超音波装置9は、専用の超音波プローブを介して被検体の超音波画像データを生成するものであってもよい。
【0043】
気腹装置10は、システムコントローラ7の制御のもと、被検体内に気腹ガス、例えば二酸化炭素を送出する。
【0044】
電気メス装置11は、システムコントローラ7の制御のもと、電気メスに対して所定の電圧を印加することによって電気メスを駆動する。
【0045】
プリンタ12は、システムコントローラ7の制御のもと、プロセッサ3から入力された画像データに対応する画像を出力する。
【0046】
ルームライト13は、手術室100内に複数設けられ、システムコントローラ7の制御のもと、所定の照度で被検体や手術室100を投光する。ルームライト13は、LED(Light Emitting Diode)ランプおよび調光スイッチ等を用いて構成される。
【0047】
電動手術台14は、被検体が手術台に配置される。電動手術台14は、システムコントローラ7の制御のもと、手術台を垂直方向および水平方向へ移動することによって、被検体の位置や姿勢を変更する。電動手術台14は、垂直方向および水平方向へ移動可能な手術台と、手術台を駆動するモータ等の駆動部を用いて構成される。
【0048】
無線給電装置15は、システムコントローラ7の制御のもと、端末装置5に無線で給電する。無線給電装置15は、電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電解結合方式および電波送受信方式のいずれか1つを用いて構成される。
【0049】
サーバ200は、手術室100外の院内に設置され、ネットワークN100を介してプロセッサ3または端末装置5から送信された内視鏡画像データと患者を識別する患者IDとを対応付けて記録する。また、サーバ200は、ネットワークN100またはワイヤレスユニット4を介して症例画像データおよび内視鏡画像データを要求する画像要求信号を受信した場合、画像要求信号を発したプロセッサ3または端末装置5へ症例画像データおよび内視鏡画像データを送信する。なお、ここで、内視鏡画像データとは、動画データおよび静止画データ(キャプチャー画像データ)を含む。
【0050】
〔端末装置の構成〕
次に、
図1で説明した端末装置5の詳細な構成について説明する。
図2は、端末装置5の機能構成を示すブロック図である。
【0051】
図2に示す端末装置5は、電池部50と、通信部51と、撮像部52と、指紋情報検出部53と、音声入力部54と、表示部55と、記録部56と、操作部57と、交換デバイス情報取得部58と、位置情報発信部59と、端末制御部60と、を備える。
【0052】
電池部50は、端末装置5を構成する各部に電力を供給する電池501と、無線給電装置15から給電された電磁波を受信して電流に変換して電池501へ供給する受信部502と、を有する。
【0053】
通信部51は、通信モジュールを用いて構成され、所定の通信規格に従ってプロセッサ3と双方向に通信を行う。また、通信部51は、ワイヤレスユニット4および院内のネットワークN100を介してサーバ200と双方向に通信を行う。ここで、所定の通信規格としては、Wi−Fi通信が想定される。なお、通信部51は、Wi-Fi通信以外に、4G無線を利用した通信を採用してもよい。もちろん、通信部51は、Bluetooth通信、BLE通信、3G無線を利用した通信、5G無線を利用した通信およびWiMAX通信および赤外線通信等、他の通信を採用してもよい。
【0054】
撮像部52は、端末制御部60の制御のもと、端末装置5の使用者を撮像して画像データを生成し、この画像データを端末制御部60へ出力する。撮像部52は、CCDやCMOS等のイメージセンサ、A/D変換処理およびFPGAやGPU等を用いて実現される画像処理エンジン等を用いて構成される。なお、撮像部52に、赤外光を照射可能な赤外ランプと、この赤外ランプが照射した赤外光を撮像可能な画素を設けたイメージセンサとを設けることによって、使用者の顔表面の凹凸を取得するようにしてもよい。
【0055】
指紋情報検出部53は、外部からタッチされた使用者の指の指紋情報を検出し、この検出結果を端末制御部60へ出力する。指紋情報検出部53は、指紋センサを用いて構成される。なお、指紋情報検出部53は、押圧式以外にも、例えばスライド式であってもよい。もちろん、指紋情報検出部53は、指紋以外にも、使用者の静脈を検出してもよい。
【0056】
音声入力部54は、端末制御部60の制御のもと、音源や話者から発せられた音声を収音してアナログの音声信号(電気信号)に変換し、この音声信号に対してA/D変換処理やゲイン調整処理を行ってデジタルの音声データを生成して端末制御部60へ出力する。音声入力部54は、単一指向性マイク、無指向性マイクおよび双指向性マイクのいずれか1つのマイクロホン、A/D変換回路および信号処理回路等を用いて構成される。
【0057】
表示部55は、端末制御部60から入力された画像データや各種情報を表示する。表示部55は、液晶や有機EL等の表示パネルを用いて構成される。
【0058】
記録部56は、端末装置5が実行する各種プログラム、処理中のデータおよび画像データ等を記録する。記録部56は、Flashメモリ、SSDおよびメモリカード等を用いて構成される。また、記録部56は、認証情報記録部561と、端末装置5を識別する端末IPアドレスを記録する端末IPアドレス記録部562と、を有する。
【0059】
操作部57は、使用者からの操作に応じた指示信号の入力を受け付ける。操作部57は、タッチパネル、ボタンおよびスイッチ等を用いて構成される。
【0060】
交換デバイス情報取得部58は、プロセッサ3に設けられた交換デバイス情報記録部34から送信された無線を取得して端末制御部60に出力する。交換デバイス情報取得部58は、RFIDリーダを用いて構成される。
【0061】
位置情報発信部59は、端末装置5の位置に関する位置情報を所定の距離まで発信する。具体的には、位置情報発信部59は、手術室100内で到達可能な距離まで位置情報を発信する。位置情報発信部59は、例えばRFIDやBluetooth通信可能な通信モジュールを用いて構成される。
【0062】
端末制御部60は、端末装置5を構成する各部を統括的に制御する。また、端末制御部60は、音声入力部54から入力された音声データを分析し、この分析結果に基づく音声コマンドを生成してプロセッサ3へ送信する。端末制御部60は、CPU等を用いて構成される。端末制御部60は、接続判定部601と、認証部602と、通信制御部603と、表示制御部604と、記録制御部605と、撮像制御部606と、を有する。
【0063】
接続判定部601は、通信部51がプロセッサ3から受信した認証情報に基づいて、プロセッサ3が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する。
【0064】
認証部602は、端末装置5の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを認証する。具体的には、認証部602は、端末装置5の使用者の顔画像、使用者の生体情報および使用者のジェスチャ情報のいずれか1つ以上を取得した認証を行う。例えば、認証部602は、撮像部52が生成した画像データに対応する画像に写る使用者の顔画像の特徴と記録部56が記録する登録使用者の顔の特徴とが一致するか否かを判定する。
【0065】
通信制御部603は、接続判定部601の判定結果および認証部602の認証結果に基づいて、プロセッサ3と端末装置5との相互無線通信またはネットワークN100と端末装置5との相互無線通信を許可する。
【0066】
表示制御部604は、表示部55の表示態様を制御する。具体的には、表示制御部604は、内視鏡画像データに対応する内視鏡画像と症例画像データに対応する症例画像とを比較可能に表示部55に表示させる。
【0067】
記録制御部605は、通信制御部603が取得したスケジュール情報に含まれる患者回診時間と内視鏡画像データとを対応付けて記録部56に記録させる。
【0068】
撮像制御部606は、認証部602によって使用者が登録使用者であると認証された場合、端末装置5の使用者による撮像部52の撮像機能を有効とする。
【0069】
〔プロセッサの処理〕
次に、プロセッサ3が実行する処理について説明する。
図3は、プロセッサ3が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0070】
図3に示すように、プロセッサ3は、端末装置5と双方向に通信を行うための接続を行う接続処理を実行する(ステップS101)。ステップS101の後、プロセッサ3は、後述するステップS102へ移行する。
【0071】
〔接続処理〕
次に、
図3のステップS101で説明した接続処理の詳細について説明する。
図4は、接続処理の詳細を示すフローチャートである。
【0072】
図4に示すように、まず、通信制御部363は、通信部32を介して端末装置5にプロセッサIPアドレス(SSID)および認証情報を送信する(ステップS201)。ここで、認証情報とは、端末装置5の相互無線通信を行うためのパスワードとして機能する認証部602の認証結果を要求するための情報である。
【0073】
続いて、通信部32を介して端末装置5から端末IPアドレスおよび認証部602が認証した認証結果を受信した場合(ステップS202:Yes)、プロセッサ3は、後述するステップS203へ移行する。これに対して、通信部32を介して端末装置5から端末IPアドレスおよび認証部602が認証した認証結果を受信していない場合(ステップS202:No)、プロセッサ3は、
図3のメインルーチンへ戻る。
【0074】
ステップS203において、接続判定部361は、通信部32が受信した端末IPアドレスおよび認証部602が認証した認証結果に基づいて、端末装置5が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する(ステップS203)。具体的には、接続判定部361は、通信部32が受信した端末IPアドレスおよび認証部602が認証した認証結果と認証情報記録部331が記録する認証情報とが一致するか否かを判定し、一致する場合、端末装置5が相互無線通信可能な接続先であると判定する一方、一致しない場合、端末装置5が相互無線通信可能な接続先でないと判定する。接続判定部361によって端末装置5が相互無線通信可能な接続先であると判定された場合(ステップS203:Yes)、プロセッサ3は、後述するステップS204へ移行する。これに対して、接続判定部361によって端末装置5が相互無線通信可能な接続先でないと判定された場合(ステップS203:No)、プロセッサ3は、後述するステップS206へ移行する。
【0075】
ステップS204において、通信制御部363は、プロセッサ3と端末装置5とを相互通信可能に接続する。これにより、プロセッサ3は、端末装置5と相互通信可能な状態となる。この場合、表示制御部362は、プロセッサ3と端末装置5との相互無線通信が可能であることを表示装置6に表示させてもよい。即ち、表示制御部362が報知部として機能する。
【0076】
続いて、設定部364は、端末装置5から受信した認証結果の登録使用者に割当てらたれたレベルに基づいて、端末装置5がシステムコントローラ7を介して操作可能な複数の周辺機器の各々との通信接続を設定する(ステップS205)。具体的には、設定部364は、登録使用者のレベルが医師レベルの場合、端末装置5を介して操作可能な周辺機器を全ての周辺機器で操作可能なように設定する一方、登録使用者のレベルが看護師レベルの場合、端末装置5を介して操作可能な周辺機器を、所定の周辺機器のみに設定、例えば手術に関係ない周辺機器、より詳しくはプリンタ12、ルームライト13、無線給電装置15等を操作可能なように設定する。もちろん、設定部364は、登録使用者のレベルに基づいて、より細かく端末装置5で操作可能な周辺機器を設定できるようにしてもよい。ステップS205の後、プロセッサ3は、
図3のメインルーチンへ戻る。
【0077】
ステップS206において、表示制御部362は、端末装置5が相互無線通信可能な接続先でない旨の警告を表示装置6に表示させる。なお、表示制御部362は、端末装置5が相互無線通信可能な接続先でない旨の警告を表示装置6に表示させていたが、例えば図示しないスピーカ等で端末装置5が相互無線通信可能な接続先でない旨の警告を報知してもよい。即ち、表示制御部362がプロセッサ3と端末装置5との相互無線通信が不可であることを報知する報知部として機能する。ステップS206の後、プロセッサ3は、
図3のメインルーチンへ戻る。
【0078】
図3に戻り、ステップS102以降の説明を続ける。
ステップS102において、プロセッサ3と端末装置5とが相互通信状態である場合(ステップS102:Yes)、プロセッサ3は、端末装置5が入力を受け付けた操作に応じて周辺機器を駆動させる通信駆動処理を実行する(ステップS103)。ステップS103の後、プロセッサ3は、後述するステップS104へ移行する。これに対して、プロセッサ3と端末装置5とが相互通信状態でない場合(ステップS102:No)、プロセッサ3は、本処理を終了する。
【0079】
〔通信駆動処理〕
次に、
図3のステップS103で説明した通信駆動処理の詳細について説明する。
図5は、通信駆動処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0080】
図5に示すように、通信制御部363は、端末装置5に対して、周辺機器およびプロセッサ3のソフトウェアプログラムを通信部32に送信させる(ステップS301)。ここで、ソフトウェアプログラムには、周辺機器およびプロセッサ3のプログラムの更新以外にも、周辺機器における初期値の設定パラメータや端末装置5の使用者が前回の手術時に周辺機器に設定した設定パラメータが格納された設定情報が含まれる。
【0081】
続いて、駆動制御部365は、システムコントローラ7を介して無線給電装置15に給電許可信号を送信する(ステップS302)。これにより、手術室100内に位置する端末装置5に対して電力を給電することができる。
【0082】
その後、通信部32が端末装置5から周辺機器を操作する操作信号を受信した場合(ステップS303:Yes)、プロセッサ3は、後述するステップS304へ移行する。これに対して、通信部32が端末装置5から周辺機器を操作する操作信号を受信していない場合(ステップS303:No)、プロセッサ3は、後述するステップS307へ移行する。
【0083】
ステップS304において、端末装置5から受信した操作信号が設定部364の設定によって制御許可の周辺機器である場合(ステップS304:Yes)、駆動制御部365は、操作信号に応じた周辺機器に対して、操作信号に応じた制御を行う(ステップS305)。例えば、駆動制御部365は、操作信号がルームライト13の照度を変更する操作信号であった場合、システムコントローラ7を介してルームライト13の照度を変更する。ステップS305の後、プロセッサ3は、後述するステップS307へ移行する。
【0084】
ステップS304において、端末装置5から受信した操作信号が設定部364の設定によって制御許可の周辺機器でない場合(ステップS304:No)、通信制御部363は、端末装置5に対して、操作信号に応じた周辺機器が操作不可である旨の操作不可信号を通信部32に送信させる(ステップS306)。ステップS306の後、プロセッサ3は、後述するステップS307へ移行する。
【0085】
ステップS307において、通信部32が端末装置5から周辺機器を操作する音声コマンドを受信した場合(ステップS307:Yes)、プロセッサ3は、後述するステップS308へ移行する。これに対して、通信部32が端末装置5から周辺機器を操作する音声コマンドを受信していない場合(ステップS307:No)、プロセッサ3は、
図3のメインルーチンへ戻る。
【0086】
ステップS308において、端末装置5から受信した音声コマンドが設定部364の設定によって制御許可の周辺機器である場合(ステップS308:Yes)、駆動制御部365は、音声コマンドに応じた周辺機器に対して、音声コマンドに応じた制御を行う(ステップS309)。例えば、駆動制御部365は、音声コマンドがルームライト13の照度を変更する指示であった場合、システムコントローラ7を介してルームライト13の照度を変更する。ステップS309の後、プロセッサ3は、
図3のメインルーチンへ戻る。
【0087】
ステップS308において、端末装置5から受信した音声コマンドが設定部364の設定によって制御許可の周辺機器でない場合(ステップS308:No)、通信制御部363は、端末装置5に対して、音声コマンドに応じた周辺機器が操作不可である旨の操作不可信号を通信部32に送信させる(ステップS310)。ステップS310の後、プロセッサ3は、
図3のメインルーチンへ戻る。
【0088】
図3に戻り、ステップS104以降の説明を続ける。
ステップS104において、位置情報取得部35は、端末装置5の位置情報を取得する。具体的には、位置情報取得部35は、端末装置5の位置情報発信部59から発せられた電波を受信することによって端末装置5の位置情報を取得する。
【0089】
続いて、接続判定部361は、位置情報取得部35が取得した端末装置5の位置情報に基づいて、端末装置5がプロセッサ3から所定距離内に位置しているか否かを判定する(ステップS105)。具体的には、接続判定部361は、位置情報取得部35が端末装置5の位置情報を取得できたか否かを判定する。接続判定部361によって端末装置5がプロセッサ3から所定距離内に位置していると判定された場合(ステップS105:Yes)、プロセッサ3は、後述するステップS106へ移行する。これに対して、接続判定部361によって端末装置5がプロセッサ3から所定距離内に位置していないと判定された場合(ステップS105:No)、プロセッサ3は、後述するステップS107へ移行する。
【0090】
ステップS106において、端末装置5から終了を指示する指示信号が入力された場合(ステップS106:Yes)、プロセッサ3は、後述するステップS108へ移行する。これに対して、端末装置5から終了を指示する指示信号が入力されていない場合(ステップS106:No)、プロセッサ3は、上述したステップS103へ戻る。
【0091】
ステップS107において、通信制御部363は、プロセッサ3と端末装置5との通信状態の接続を解除する。これにより、端末装置5が手術室100外へ移動した場合であっても、遠隔操作によって周辺機器が操作されてしまうことを防止することができる。ステップS107の後、プロセッサ3は、後述するステップS108へ移行する。
【0092】
ステップS108において、通信制御部363は、記録部33に端末装置5の端末IPアドレスを記録する。これにより、端末装置5が手術室100内で電源が投入された場合、即座にプロセッサ3と端末装置5との通信状態を接続させることができる。ステップS108の後、プロセッサ3は、本処理を終了する。
【0093】
以上説明した本発明の一実施の形態によれば、通信制御部363が接続判定部361の判定結果および端末装置5から送信された認証部602の認証結果に基づいて、プロセッサ3と端末装置5との相互無線通信を許可するので、効率化と情報セキュリティの両者を考慮することができる。
【0094】
また、本発明の一実施の形態によれば、端末装置5と複数の周辺機器との通信を許可した場合、通信制御部363が端末装置5に対して、ソフトウェアプログラムを通信部32に送信させるので、その都度、周辺機器のパラメータを設定することなく、端末装置5を用いて敏速に周辺機器の操作を行うことができる。
【0095】
また、本発明の一実施の形態によれば、設定部364が端末装置5から送信された認証部602の認証結果の登録使用者に割当てらたれたレベルに基づいて、端末装置5がシステムコントローラ7を介して操作可能な複数の周辺機器を設定するので、使用者に応じたセキュリティを設定することができる。
【0096】
また、本発明の一実施の形態によれば、通信制御部363が端末装置5と複数の周辺機器との通信を許可している場合、駆動制御部365がシステムコントローラ7を介して無線給電装置15に端末装置5へ給電させるので、セキュリティが確保されていない端末装置5へ給電されてしまうことを防止することができる。
【0097】
また、本発明の一実施の形態によれば、通信制御部363が端末装置5と複数の周辺機器との通信を許可している場合において、通信部32が端末装置5から複数の周辺機器のいずれか1つを操作する操作信号を受信したとき、駆動制御部365がシステムコントローラ7を介して操作信号に応じた周辺機器を駆動するので、セキュリティを確保することができる。
【0098】
また、本発明の一実施の形態によれば、通信制御部363が端末装置5と複数の周辺機器との通信を許可している場合において、通信部32が端末装置5から複数の周辺機器のいずれか1つを操作する操作信号を受信したとき、駆動制御部365がシステムコントローラ7を介して音声コマンドに応じた周辺機器を駆動するので、セキュリティを確保することができる。
【0099】
また、本発明の一実施の形態によれば、位置情報取得部35の端末装置5の位置情報を取得できなくなった場合、通信制御部363が端末装置5と複数の周辺機器との接続を解除するので、手術室100外に端末装置5が移動した場合であっても、外部から遠隔操作されることを防止することができるので、セキュリティを確保することができる。
【0100】
また、本発明の一実施の形態では、ワイヤレスユニット4が端末装置5から端末IPアドレス情報を受信した場合、端末装置5と相互無線通信可能であるか否かを示す接続可否判定情報を端末装置5へ送信してもよい。これにより、ワイヤレスユニット4を介して端末装置5による内視鏡システム1の操作を行うことができる。
【0101】
また、本発明の一実施の形態では、ワイヤレスユニット4が接続可否判定情報を保持するとともに、端末装置5の電源投入後に接続可否判定情報に基づいて、端末装置5とワイヤレスユニット4との自動接続を行ってもよい。これにより、操作性を上げることができる。もちろん、端末装置5も端末装置5の電源投入後に接続可否判定情報に基づいて、端末装置5とワイヤレスユニット4との自動接続を行ってもよい。
【0102】
また、本発明の一実施の形態では、ネットワークN100に接続されたサーバ200と端末装置5との相互無線通信を許可してもよい。これにより、効率化と情報セキュリティの両者を考慮することができる。
【0103】
(その他の実施の形態)
上述した本発明の一実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、上述した本発明の一実施の形態に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、上述した本発明の一実施の形態で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0104】
また、本発明の一実施の形態では、プロセッサに光源装置が設けられていたが、別体に形成してもよい。
【0105】
また、本発明の一実施の形態では、内視鏡システムであったが、例えばカプセル型の内視鏡、被検体を撮像するビデオマイクロスコープ、撮像機能を有する携帯電話および撮像機能を有するタブレット型端末であっても適用することができる。
【0106】
また、本発明の一実施の形態では、医療用の内視鏡を備えた内視鏡システムであったが、工業用の内視鏡を備えた内視鏡システムであっても適用することができる。
【0107】
また、本発明の一実施の形態では、上述してきた「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【0108】
また、本発明の一実施の形態に実行させるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルデータでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB媒体、フラッシュメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0109】
また、本発明の一実施の形態に実行させるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。さらに、本発明の一実施の形態に実行させるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0110】
なお、本明細書におけるフローチャートの説明では、「まず」、「その後」、「続いて」等の表現を用いてステップ間の処理の前後関係を明示していたが、本発明を実施するために必要な処理の順序は、それらの表現によって一意的に定められるわけではない。即ち、本明細書で記載したフローチャートにおける処理の順序は、矛盾のない範囲で変更することができる。また、こうした、単純な分岐処理からなるプログラムに限らず、より多くの判定項目を総合的に判定して分岐させてもよい。その場合、使用者にマニュアル操作を促して学習を繰り返すうちに機械学習するような人工知能の技術を併用しても良い。また、多くの専門家が行う操作パターンを学習させて、さらに複雑な条件を入れ込む形で深層学習をさせて実行してもよい。
【0111】
以上、本願の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、本発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0112】
1 内視鏡システム
2 内視鏡
3 プロセッサ
4 ワイヤレスユニット
5 端末装置
6 表示装置
7 システムコントローラ
8 音声入力部
9 超音波装置
10 気腹装置
11 電気メス装置
12 プリンタ
13 ルームライト
14 電動手術台
15 無線給電装置
21 撮像素子
31 映像処理部
32 通信部
33 記録部
34 交換デバイス情報記録部
35 位置情報取得部
36 プロセッサ制御部
50 電池部
51 通信部
52 撮像部
53 指紋情報検出部
54 音声入力部
55 表示部
56 記録部
57 操作部
58 交換デバイス情報取得部
59 位置情報発信部
60 端末制御部
100 手術室
200 サーバ
331 認証情報記録部
332 プロセッサIPアドレス記録部
361 接続判定部
362 表示制御部
363 通信制御部
364 設定部
365 駆動制御部
501 電池
502 受信部
561 認証情報記録部
562 端末IPアドレス記録部
601 接続判定部
602 認証部
603 通信制御部
604 表示制御部
605 記録制御部
606 撮像制御部
N100 ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2020年5月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムであって、
前記端末装置は、
当該端末装置を識別する端末識別情報および当該端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を送信し、
前記プロセッサは、
前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互通信を許可する認証情報を送信するとともに、前記端末装置から前記端末識別情報および前記認証結果を受信する通信部と、
前記通信部が受信した前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互無線通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定部と、
前記接続判定部の判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可する通信制御部と、
を備えることを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記周辺機器の設定に関するソフトウェアプログラムを記録するサーバが接続されたネットワークに対して接続され、
前記通信制御部は、前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可した場合、前記端末装置に対して、前記ソフトウェアプログラムを前記通信部に送信させることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記プロセッサおよび前記周辺機器に接続され、前記周辺機器の駆動を制御するシステムコントローラをさらに備え、
前記プロセッサは、
前記認証結果の前記登録使用者に割当てらたれたレベルに基づいて、前記端末装置が前記システムコントローラを介して操作可能な前記周辺機器を設定する設定部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記システムコントローラを介して前記周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、
前記周辺機器は、
前記端末装置に対して無線で給電する無線給電装置であり、
前記駆動制御部は、
前記通信制御部が前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可している場合、前記システムコントローラを介して前記無線給電装置に前記端末装置へ給電させることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記システムコントローラを介して前記周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、
前記駆動制御部は、
前記通信制御部が前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可している場合において、前記通信部が前記端末装置から前記周辺機器を操作する操作信号を受信したとき、前記システムコントローラを介して前記操作信号に応じて前記周辺機器を駆動することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
前記端末装置は、
前記周辺機器を音声入力によって操作する音声コマンドの入力を受け付け可能であり、
前記プロセッサは、
前記システムコントローラを介して前記周辺機器の駆動を制御する駆動制御部をさらに備え、
前記駆動制御部は、前記通信制御部が前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可している場合において、前記通信部が前記端末装置から前記音声コマンドを受信したとき、前記システムコントローラを介して前記音声コマンドに応じて前記周辺機器を駆動することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項7】
前記端末装置は、
当該端末装置の位置に関する位置情報を所定の距離まで発信可能であり、
前記プロセッサは、
前記端末装置が発した前記位置情報を取得可能な位置情報取得部をさらに備え、
前記通信制御部は、前記位置情報取得部が前記位置情報を取得できなくなった場合、前記端末装置と前記周辺機器との接続を解除することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項8】
前記端末装置は、前記使用者の顔画像、前記使用者の生体情報および前記使用者のジェスチャ情報のいずれか1つ以上を取得して認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項9】
前記相互通信は、相互無線通信であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項10】
ネットワークに接続され、前記端末装置および前記プロセッサに無線相互通信可能なワイヤレスユニットをさらに備え、
前記ワイヤレスユニットは、前記端末装置から識別情報を受信した場合、前記端末装置と相互無線通信可能であるか否かを示す接続可否判定情報を前記プロセッサへ送信することを特徴とする請求項9に記載の内視鏡システム。
【請求項11】
前記端末装置または前記ワイヤレスユニットは、前記接続可否判定情報を保持するとともに、電源投入後に前記接続可否判定情報に基づいて、前記端末装置と前記ワイヤレスユニットとの自動接続を行うことを特徴とする請求項10に記載の内視鏡システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記通信制御部によって前記プロセッサと当該端末装置との相互通信が可能であることを報知する報知部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項13】
前記プロセッサは、複数の周辺機器に対して接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項14】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、周辺機器に対して接続可能なプロセッサであって、
当該プロセッサに対して通信可能な端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互通信を許可する認証情報を送信するとともに、前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する通信部と、
前記通信部が受信した前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定部と、
前記接続判定部の判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可する通信制御部と、
を備えることを特徴とするプロセッサ。
【請求項15】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムが実行する制御方法であって、
前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互通信を許可する認証情報を送信する送信ステップと、
前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する受信ステップと、
前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定ステップと、
前記接続判定ステップの判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可する通信制御ステップと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項16】
被検体内を観察する内視鏡が取得した内視鏡画像データに対して画像処理を施すとともに、周辺機器に対して接続可能なプロセッサと、前記プロセッサに対して通信可能な端末装置と、を備えた内視鏡システムに、
前記端末装置に対して、当該プロセッサを識別するプロセッサ識別情報および相互通信を許可する認証情報を送信する送信ステップと、
前記端末装置から前記端末装置を識別する端末識別情報および前記端末装置の使用者が予め登録された登録使用者であるか否かを示す認証結果を受信する受信ステップと、
前記認証結果に基づいて、前記端末装置が相互通信可能な接続先であるか否かを判定する接続判定ステップと、
前記接続判定ステップの判定結果および前記認証結果に基づいて、前記端末装置と前記周辺機器との通信を許可する通信制御ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【国際調査報告】