特表-19111553IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年6月13日
【発行日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/66 20060101AFI20201127BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20201127BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   H04N5/66 D
   G09F9/00 366G
   G09F9/00 351
   G09F9/00 348Z
   G09F9/00 347Z
   G09G5/00 530H
   G09G5/00 550C
   G09G5/00 510Q
   H04N5/66 101A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
【出願番号】特願2019-558051(P2019-558051)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年10月18日
(31)【優先権主張番号】特願2017-234627(P2017-234627)
(32)【優先日】2017年12月6日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】特許業務法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大江 崇之
(72)【発明者】
【氏名】久保 亮
(72)【発明者】
【氏名】溝端 勇太
【テーマコード(参考)】
5C058
5C182
5G435
【Fターム(参考)】
5C058AB01
5C058AB06
5C058BA27
5C058BA35
5C058BB25
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA12
5C182AA13
5C182AA23
5C182AC03
5C182BA14
5C182BA29
5C182BA46
5C182BA54
5C182BA55
5C182BA56
5C182BB04
5C182BB13
5C182BB17
5C182CB11
5C182CB23
5C182CB42
5C182CC24
5C182CC26
5C182DA62
5G435AA06
5G435BB05
5G435BB12
5G435DD10
5G435EE10
5G435EE13
5G435EE20
5G435EE47
5G435HH18
(57)【要約】
視聴者にとって快適な視聴環境を実現可能な表示装置を提供する。この表示装置は、第1の画像を表示する第1の表示面と、その第1の表示面に対して傾斜した角度をなすと共に第2の画像を表示する第2の表示面と、第1の画像および第2の画像を視聴する視聴者の、第1の表示面および第2の表示面に対する相対位置を検出する検出部と、第1の画像の歪みおよび第2の画像の歪みを補正することにより、検出部により検出した相対位置に基づいて視聴者に対して正対する1つの仮想画面を形成する制御部とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の画像を表示する第1の表示面と、
前記第1の表示面に対して傾斜した角度をなすと共に第2の画像を表示する第2の表示面と、
前記第1の画像および前記第2の画像を視聴する視聴者の、前記第1の表示面および前記第2の表示面に対する相対位置を検出する検出部と、
前記第1の画像の歪みおよび前記第2の画像の歪みを補正することにより、前記検出部により検出した前記相対位置に基づいて前記視聴者に対して正対する1つの仮想画面を形成する制御部と
を備えた表示装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記相対位置の変化を検出し、
前記制御部は、前記相対位置の変化に応じて前記仮想画面の位置を変化させる
請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
スピーカをさらに備え、
前記スピーカは、前記視聴者から見た前記仮想画面の位置に対応した位置に音像を形成する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
回転軸を含む巻き取り部と、
フレキシブルディスプレイと
をさらに備え、
前記フレキシブルディスプレイは、前記第1の表示面および前記第2の表示面を含み、
前記フレキシブルディスプレイは前記回転軸の回転により巻き取り可能であると共に前記巻き取り部から排出可能である
請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
前記巻き取り部は、前記フレキシブルディスプレイへ給電する非接触給電部を含む
請求項4記載の表示装置。
【請求項6】
前記フレキシブルディスプレイは、自らの曲率を検出する曲がり検出センサを有する
請求項4記載の表示装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記曲がり検出センサにより検出される前記フレキシブルディスプレイの折り曲げ位置に基づいて前記仮想画面を形成する
請求項6記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1の表示面は天井面に設けられ、
前記第2の表示面は壁面に設けられている
請求項1記載の表示装置。
【請求項9】
画像を表示する湾曲した表示面と、前記表示面の曲率を検出する曲がり検出センサとを含むフレキシブルディスプレイと、
前記画像を視聴する視聴者の、前記表示面に対する相対位置を検出する検出部と、
前記画像の歪みを補正することにより、前記検出部により検出した前記相対位置に基づいて前記視聴者に対して正対する1つの仮想画面を形成する制御部と
を備えた表示装置。
【請求項10】
本体および前記本体から引き出されたケーブルを備えた電子機器と共に壁面に設置される表示装置であって、
前記電子機器の前記本体と前記壁面との間に設けられると共に、回転軸を含む巻き取り部と、
前記回転軸の回転により巻き取り可能であると共に前記巻き取り部から引き出し可能であり、前記巻き取り部から引き出された状態において前記ケーブルを覆うことのできるフレキシブルディスプレイと
を備えた表示装置。
【請求項11】
第1の方向に延びるガイドレールと、
画像を表示する表示面を有し、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる複数の折り目において折り畳み可能であり、前記第1の方向において最小の寸法となる折り畳み状態と前記第1の方向において最大の寸法となる展開状態との間の状態移行が可能なフレキシブルディスプレイと
を備えた表示装置。
【請求項12】
制御部をさらに備え、
前記フレキシブルディスプレイは、前記表示面の曲率を検出する曲がり検出センサをさらに有し、
前記制御部は、前記曲がり検出センサにより検出された前記表示面の曲率に基づいて前記表示面に表示される前記画像を補正することにより、前記第1の方向および前記第2の方向の双方を含む平面に平行な仮想画面を形成する
請求項11記載の表示装置。
【請求項13】
前記フレキシブルディスプレイが前記折り畳み状態から前記展開状態へ向けて状態移行する際、もしくは前記展開状態となる際に電源が投入され、
前記フレキシブルディスプレイが前記展開状態から前記折り畳み状態へ向けて状態移行する際、もしくは前記折り畳み状態となる際に電源が切断される
請求項11記載の表示装置。
【請求項14】
前記フレキシブルディスプレイは、前記ガイドレールを介して電源供給される
請求項11記載の表示装置。
【請求項15】
前記フレキシブルディスプレイは、前記第1の方向における寸法に応じて、前記画像の大きさを変化させる
請求項11記載の表示装置。
【請求項16】
前記フレキシブルディスプレイは、前記表示面の背面に設けられ、通電時において非通電時よりも高い剛性を示す機能部材をさらに有する
請求項11記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでに、折り畳んだり巻いたりすることのできる柔軟性を有するフレキシブル表示パネルを用いた表示装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−2348号公報
【発明の概要】
【0004】
最近では、表示装置の大画面化および薄型化が顕著である。しかしながら、屋内空間の大きさには限度があり、そのような大画面の表示装置を設置可能な大きさの壁面や天井面を確保することが困難となることが予想される。
【0005】
したがって、限られた大きさの屋内空間であっても、視聴者にとって快適な視聴環境を実現可能な表示装置を提供することが望まれる。
【0006】
本開示の一実施形態としての表示装置は、第1の画像を表示する第1の表示面と、その第1の表示面に対して傾斜した角度をなすと共に第2の画像を表示する第2の表示面と、第1の画像および第2の画像を視聴する視聴者の、第1の表示面および第2の表示面に対する相対位置を検出する検出部と、第1の画像の歪みおよび第2の画像の歪みを補正することにより、検出部により検出した相対位置に基づいて視聴者に対して正対する1つの仮想画面を形成する制御部とを備える。
【0007】
本開示の一実施形態としての表示装置によれば、視聴者にとって快適な視聴環境を実現可能である。
なお、本開示の効果はこれに限定されるものではなく、以下に記載のいずれの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本開示の第1の実施の形態に係る表示装置、およびその視聴環境を模式的に表す概略図である。
図1B図1Aに示した表示装置、およびその視聴環境を模式的に表す他の概略図である。
図2図1Aに示した表示装置の概略構成例を表すブロック図である。
図3A図2に示した表示装置の画像処理部が受信する画像処理前の画像信号に基づく画像の例を表す説明図である。
図3B図1Aに示した表示装置において画像処理を施すことなく表示部に表示された画像を、視聴者が視聴する様子を表す説明図である。
図3C図1Aに示した表示装置において画像処理を施したのちに表示部に表示された画像を、視聴者が視聴する様子を表す説明図である。
図4図1に示した表示装置における画像処理の方法について説明する説明図である。
図5A】本開示の第2の実施の形態に係る表示装置、およびその視聴環境を模式的に表す概略図である。
図5B図5Aに示した表示装置、およびその視聴環境を模式的に表す他の概略図である。
図6図5Aに示した表示装置における画像処理の方法について説明する説明図である。
図7】本開示の第3の実施の形態に係る表示装置、およびその使用方法を表す概略図である。
図8A】本開示の第4の実施の形態に係る表示装置の一態様を表す概略図である。
図8B図8Aに示した表示装置の他の一態様を表す概略図である。
図9A図8Aに示した表示装置の一使用例を表す概略図である。
図9B図8Aに示した表示装置の他の一使用例を表す概略図である。
図10図1Aに示した表示装置の第1の変形例としての表示装置、およびその視聴環境を模式的に表す概略図である。
図11図1Aに示した表示装置の第2の変形例としての表示装置、およびその視聴環境を模式的に表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
非平行の2つの表示面により表示される2つの画像を補正して1つの仮想画面を形成するようにした表示装置の例。
2.第2の実施の形態
弯曲した表示面を有し、視聴者の位置に応じて、その視聴者に正対する仮想画面を形成するようにした表示装置の例。
3.第3の実施の形態
巻き取りおよび引き出しが可能であって電子機器のケーブルを覆うことのできるフレキシブルディスプレイを備えた表示装置の例。
4.第4の実施の形態
折り畳み状態と展開状態との状態移行が可能なドレープカーテン型フレキシブルディスプレイを備えた表示装置の例。
5.変形例
【0010】
<1.第1の実施の形態>
[表示装置1の構成]
図1Aは、本開示の第1の実施の形態としての表示装置1、およびその表示装置1を視聴する視聴者Vの視聴環境を表す概略図である。図1Bは、表示装置1、およびその視聴環境を、図1Aと異なる方向から表す他の概略図である。さらに、図2は、表示装置1の概略構成例を表すブロック図である。
【0011】
図1Aおよび図1Bに示したように、表示装置1は、床面FSと、その床面FSに立設する壁面WSと、鉛直方向において床面FSと対向する天井面CSとを有する室内空間に配置される。より具体的には、表示装置1は、天井面CSから壁面WSに亘って設けられている。なお、本明細書では、鉛直方向をZ軸方向とし、そのZ軸方向と直交すると共に壁面WSに平行な水平方向をX軸方向とし、その壁面WSに直交する方向をY軸方向とする。
【0012】
図1Aに示したように、表示装置1は、巻き取り部10と、表示部20と、展開部30と、給電部60とを有している。表示装置1は、図2に示したように、検出部40と、制御部50とをさらに備えている。
【0013】
(巻き取り部10)
巻き取り部10は、天井面CSに設けられており、図1Bに示したように、回転軸J10を中心として+R10方向および−R方向の双方向へ回転可能な円筒状のシャフトを有している。巻き取り部10のシャフトが回転軸J10を中心として例えば−R方向へ回転することにより、可撓性を有するシート状の表示部20を巻き取ることができるようになっている。巻き取り部10のシャフトは、例えばステンレス鋼などの金属材料や硬質樹脂などの、フレキシブルディスプレイよりも高い剛性を有する材料からなる略円筒状の部材である。巻き取り部10のシャフトの内部には、スピーカ13L,13Rおよび制御基板14などが設けられている。また、巻き取り部10のシャフトが回転軸J10を回転中心として+R10方向へ回転することにより、表示部20を順次排出するようになっている。なお、本実施の形態では、回転軸J10がX軸と平行となっている。
【0014】
スピーカ13L,13Rは、それぞれ、音声情報を再生するアクチュエータである。スピーカ13Lは、巻き取り部10のうち、視聴者から見て左側の端部近傍に設けられ、スピーカ13Rは、巻き取り部10のうち、視聴者から見て右側の端部近傍に設けられている。
【0015】
制御基板14は、例えば視聴者の操作を受け付ける操作受付部や、例えば天井面CSに設けられた給電部60から非接触で電力供給を受け付ける受電部、あるいは外部とのデータ通信を行うNFC通信部などを有している。制御基板14は、さらに、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびCPU(Central Processing Unit)などを有しているとよい。ROMは、表示装置1において用いられる様々な情報を記憶する、書き変え可能な不揮発性のメモリである。ROMは、表示装置1において実行されるプログラムや、検出部40により検出された各種情報に基づく様々な設定情報を記憶している。CPUは、ROMに記憶された各種プログラムを実行することにより、表示装置1の動作を制御するものである。RAMは、このCPUがプログラムを実行する際に、一時記憶領域として機能するものである。
【0016】
巻き取り部10には、さらに、巻き取り部10から見た視聴者Vの画像、および巻き取り部10と視聴者Vとの距離の情報を取得する撮像装置41が設けられている。なお、撮像装置41は、検出部40(図2)の一構成要素である。
【0017】
(表示部20)
表示部20は、いわゆるフレキシブルディスプレイであり、可撓性を有する1枚のシート状の表示デバイスである。表示部20は、巻き取り部10のシャフトの回転により巻き取られて巻き取り部10に収容可能となっている。表示部20は、第1の表示面21Sを含む第1の表示部分21と、第2の表示面22Sを含む第2の表示部分22とを有する。第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sは、後述する画像処理部52から供給される画像信号に基づいて第1の画像および第2の画像をそれぞれ表示する。第1の表示面21Sと第2の表示面22Sとは、互いに傾斜した角度をなしている。図1Aおよび図1Bの例では、第1の表示面21Sを含む第1の表示部分21は天井面CSに設けられ、第2の表示面22Sを含む第2の表示部分22は壁面WSに設けられている。表示部20は、例えば有機EL(Electro Luminescence)素子などの自発光素子や液晶素子などの表示素子を用いた複数の画素を、2枚の可撓性フィルムの間に配設したものである。
【0018】
表示部20の一端は巻き取り部10に接続され、表示部20の他端は展開部30に接続されている。表示部20は、回転軸J10を回転中心とする巻き取り部10の−R10方向への回転により、巻き取り部10に巻き取られるようになっている。また、表示部20は、回転軸J10を回転中心とする巻き取り部10の+R10方向への回転により、巻き取り部10から天井面CSに沿って+Y方向へ排出されたのち、壁面WSに沿って−Z方向、すなわち下方へ展開される。
【0019】
表示部20における第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sの背後には、例えばX軸方向の両端縁に沿って並ぶ複数の圧電センサ23が設けられている。複数の圧電センサ23は、それぞれ、印加された力を電圧に変換する圧電体を含む受動素子である。したがって、表示部20における第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sに曲げや捻りなどの外力が印加されると、複数の圧電センサ23には、それぞれの位置に応じた応力が印加されるようになっている。したがって、複数の圧電センサ23は、それぞれ、第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sにおける曲率を検出する曲がり検出センサとして機能する。これらの複数の圧電センサ23により、表示部20の変曲点BL,BRが検出される。なお、複数の圧電センサ23もまた、それぞれ検出部40(図2)の一構成要素である。
【0020】
(展開部30)
展開部30は、表示部20の先端に接続されている。展開部30は、例えば巻き取り部10と同様に、例えばステンレス鋼などの金属材料や硬質樹脂などの、表示部20よりも高い剛性を有する材料からなる略円筒状の部材である。ただし展開部30は、巻き取り部10から遠ざかったり巻き取り部10に近づいたり移動するものの、巻き取り部10と異なり自ら回転するシャフトを有しない。展開部30の内部には、スピーカ32L,32Rなどが設けられている。展開部30には、さらに、展開部30から見た視聴者Vの画像および展開部30と視聴者Vとの距離の情報を取得する撮像装置42が設けられている。なお、撮像装置42もまた、検出部40(図2)の一構成要素である。
【0021】
(検出部40)
検出部40は、上述したように、巻き取り部10に設けられた撮像装置41と、表示部20に設けられた複数の圧電センサ23と、展開部30に設けられた撮像装置42とを有している。検出部40は、上記各種センサにより表示装置1に関する各種情報を取得し、それらの各種情報を例えば図2に示したように制御部50の解析部51(後述)に検出信号S1として送信するように機能する。各種情報には、例えば、撮像装置41により取得される視聴者Vの画像および撮像装置41から視聴者Vまでの距離情報と、撮像装置42により検出される視聴者Vの画像および撮像装置42から視聴者Vまでの距離情報とが含まれる。さらに、各種情報には、複数の圧電センサ23により検出される表示部20の変曲点BL,BRの位置の情報も含まれる。
【0022】
(制御部50)
制御部50は、例えば制御基板14に設けられたCPUの機能として、図2に示したように、解析部51と、画像処理部52とを有している。
【0023】
解析部51は、検出部40から送信される各種情報を解析し、その解析結果として、表示装置1の状態、例えば第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sの状態を推定するものである。具体的には、解析部51において複数の圧電センサ23により検出される各電圧の変化を解析することにより、表示部20の表示面のうち、どの部分にどの程度の曲がりや歪みが生じているか、を推定することができる。すなわち、第1の表示部分21と第2の表示部分22との境界位置に相当する折り曲げ線BPの位置が推定される。折り曲げ線BPとは、変曲点BLと変曲点BRとを結ぶ線である。また、撮像装置41により検出される視聴者Vの画像および撮像装置41から視聴者Vまでの距離情報と、撮像装置42により検出される視聴者Vの画像および撮像装置42から視聴者Vまでの距離情報とを、解析部51において綜合して解析することで、第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sに対する視聴者Vの相対位置を推定できる。すなわち、第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sに対する、視聴者Vの顔の位置や視聴者Vの両眼の位置を推定できる。また、解析部51は、撮像装置41,42により検出される視聴者Vの画像を解析することにより、水平方向に対する、視聴者Vの両眼を結ぶ線の傾き、すなわち、視聴者Vの左右方向への顔の傾きを求めることもできる。さらに、解析部51は、撮像装置41,42により検出される視聴者Vの画像を解析することにより、視聴者Vが睡眠中であるか覚醒中であるかの判断を行うこともできる。
【0024】
解析部51は、その解析結果を解析信号S2として画像処理部52へ送信するようになっている。画像処理部52は、解析部51の解析結果に基づき、視聴者Vに正対した歪みの少ない仮想画面VS1を形成する。すなわち画像処理部52は、複数の圧電センサ23により検出される表示部20の折り曲げ線BPと、撮像装置41,42により検出される第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sに対する視聴者Vの相対位置とに基づいて仮想画面VS1を形成する。仮想画面VS1は、視聴者Vの視線VL上に形成される。また、画像処理部52は、水平方向に対する視聴者Vの左右方向の顔の傾きに基づき、仮想画面VS1を傾けるようにしてもよい。その際、画像処理部52は、外部から入力される画像信号S0に基づく第1の表示面21S上の第1の画像の歪み、および画像信号S0に基づく第2の表示面22Sに表示される第2の画像の歪みに対し、画像処理として補正を加える。画像処理部52は、画像処理を行った画像信号S3を表示部20へ送信する(図2)。
【0025】
(給電部60)
給電部60は、巻き取り部10の近傍に設けられ、表示部20へ給電する非接触型の給電部材である。なお、給電部60は、非接触型のものに限定されず、接触型の給電部材であってもよい。但し、非接触型のほうが、設計上の自由度が向上するので好ましい。
【0026】
[表示装置1の動作]
(A.基本動作)
まず、表示装置1の基本動作について説明する。この表示装置1では、電源オフの際には収納状態となっている。すなわち、表示部20は巻き取り部10に収納されて巻き取り部10と展開部30とが最も近接した状態となっている。視聴者Vなどによるリモートコントローラの操作などにより表示装置1の電源が投入されると、表示装置1は、収納状態から図1Aおよび図1Bに示した展開状態へ移行する。表示装置1の電源の投入は音声による指示でなされてもよいし、あるいは、外部から画像処理部52に対する画像信号S0の入力によりなされるようにしてもよい。また、この表示装置1では、例えば制御部50の指示により、視聴者Vの画像や撮像装置41,42と視聴者Vとの距離情報、あるいは表示部20の変曲点BL,BRの位置の情報を検出部40により随時取得するようにしてもよい。取得したこれらの各種情報は、制御基板14におけるROMなどに保持する。
【0027】
この表示装置1では、図2に示したように、画像処理部52において、外部から入力される画像信号S0に対し画像処理が行われ、画像処理部52において生成された画像信号S3が、表示部20へ入力される。その画像処理は、解析部51からの解析信号S2に基づいて行われる、画像の表示モードの切り替え制御である。解析部51における解析は、検出部40からの検出信号S1に含まれる各種情報について実施される。表示部20では、画像処理部52からの画像信号S3に基づく表示モードにより、画像表示が行われる。
【0028】
(B.詳細動作)
次に、図3A図3Cおよび図4を参照して、表示装置1における詳細動作を説明する。
【0029】
図3Aは、表示装置1の画像処理部52が受信する画像処理前の画像信号S0に基づく画像を正面から眺めた例を表している。図3Bは、図3Aに示した画像を、画像処理部52において画像処理を施すことなく表示装置1の表示部20に表示し、その画像を視聴者Vが視聴する様子を表している。この場合、図3Bに示したように、画像のおおよそ上半分が第1の表示部分21の第1の表示面21Sに表示され、画像のおおよそ下半分が第2の表示部分22の第2の表示面22Sに表示される。しかしながら、視聴者Vは下方から表示部20を見上げて視聴しているので、視聴者Vには、第1の表示面21Sの画像および第2の表示面22Sの画像のいずれもが歪んで見えてしまう。特に、本実施の形態の例では、第1の表示面21Sと第2の表示面22Sとが互いに非平行である。このため、第1の表示面21Sの画像の歪み方と第2の表示面22Sの画像の歪み方とが異なっており、例えば第1の表示面21Sの画像のほうが第2の表示面22Sの画像よりも上下方向において大きく潰れている。したがって、視聴者Vにとっては、第1の表示面21Sの画像と第2の表示面22Sの画像とが連結された1つの画像として認識しづらい。
【0030】
そこで、本実施の形態の表示装置1では、解析部51において検出信号S1の解析を行い、画像処理部52において解析部51からの解析信号S2に基づいて適切な画像処理を行うことで、歪みの少ない仮想画面VS1を形成する。すなわち、表示部20の変曲点BL,BRの位置の情報に基づき、第1の表示面21Sと第2の表示面22Sとを正確に切り出し、それぞれに表示されるべき画像に対し、それぞれに適した補正を行う。例えば、天井面CSに位置する第1の表示面21Sに表示される画像は、画像処理を施さなければ、下底の長さよりも上底の長さのほうが長い逆台形状に歪んで視認される。よって、第1の表示面21Sに表示される画像については、下底の近傍の拡大率よりも上底の近傍の拡大率を高くするように線形補完するとよい。一方、視聴者Vの正面上方に位置する第2の表示面22Sに表示される画像は、画像処理を施さなければ、下底の長さよりも上底の長さのほうが短い台形状に歪んで視認される。よって、第2の表示面22Sに表示される画像については、下底の近傍の拡大率よりも上底の近傍の拡大率を低くするように線形補完するとよい。制御部50は、そのような画像処理を施した画像信号S3を表示部20へ画像処理部52から送信し、画像処理後の画像を第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sにそれぞれ表示させる。その結果、図3Cに示したように、視聴者Vの視線VLの先に、視聴者Vから見て正対した位置に歪みの少ない画像が表示部20に表示される。なお図3Cは、図3Aに示した画像を、画像処理部52において画像処理を施したのちに表示装置1の表示部20に表示し、その画像を視聴者Vが視聴する様子を表している。
【0031】
図4は、上述の線形補完を行う際の倍率について説明する概略図である。図4に示したように、視聴者Vの視聴位置、例えば両眼の位置から第1の表示部分21の上端位置までの距離をLUとする。また、視聴者Vの視聴位置から第1の表示部分21の下端位置、すなわち折り曲げ線BPまでの距離をLMとする。さらに、視聴者Vの視聴位置から第2の表示部分22の下端位置までの距離をLLとする。ここで、仮想画面VS1の上端位置を第1の表示部分21の上端位置と揃える場合を想定する。この場合、仮想画面VS1を形成するにあたり、第1の表示部分21の上端に表示される画像処理後の画像は画像処理前の画像の1倍とする。また、第1の表示部分21の下端に表示される画像処理後の画像は画像処理前の画像の(LM/LU)倍とする。さらに、第1の表示部分21の上端と第1の表示部分21の下端との間の画像処理後の画像については、画像処理前の画像の1倍から(LM/LU)倍までの間の倍率で線形補完する。同様に、第2の表示部分22の上端に表示される画像処理後の画像は画像処理前の画像の(LM/LU)倍とする。また、第2の表示部分22の下端に表示される画像処理後の画像は画像処理前の画像の(LL/LU)倍とする。さらに、第2の表示部分22の上端と第2の表示部分22の下端との間の画像処理後の画像については、画像処理前の画像の(LM/LU)倍から(LL/LU)倍までの間の倍率で線形補完する。なお、画像処理後の画像において第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sの双方からはみ出す部分については切り取られる。あるいは、切り取りをせずに、はみ出し量に応じた倍率で縮小することで画像全体を表示部20に表示させるようにしてもよい。但し、そのように画像全体を縮小した場合には、表示部20の上端部、下端部、左端部および右端部のうちの少なくとも一部に黒表示部分が生じることもある。
【0032】
[表示装置1の作用効果]
このように、表示装置1では、検出部40により検出した、視聴者Vの第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sに対する相対位置に基づいて、視聴者Vに対して正対する1つの仮想画面VS1を形成するようにした。このため、表示装置1によれば、視聴者Vの姿勢に応じて、その視聴者Vが視認しやすい仮想画面VS1が形成されるので、視聴者Vにとって快適な視聴環境が提供される。
【0033】
また、表示装置1では、第1の表示面21Sおよび第2の表示面22Sを含む表示部20がフレキシブルディスプレイであるので、薄型化や軽量化に好適であり、設置場所の自由度が向上する。表示部20が巻き取り部10に収納可能であるので、視聴時以外において室内にいる人間に対して圧迫感を与えにくい。
【0034】
また、表示装置1では、の表示部20に、曲がり検出センサとしての圧電センサ23が設けられているので、第1の表示面21Sと第2の表示面22Sとの境界位置、すなわち変曲点BL,BRが検出できる。したがって、表示装置1の設置位置を変更して変曲点BL,BRの位置が変わったとしても、第1の画像の歪みの補正および第2の画像の歪みの補正が適切に行われる。その結果、視聴者にとって快適な視聴環境が提供される。さらに、制御部50が、圧電センサ23により検出される表示部20の曲率に基づいて仮想画面VS1を形成するとよい。より高精度の歪みの補正が可能となり、視聴者にとってより快適な視聴環境が提供されるからである。
【0035】
<2.第2の実施の形態>
[表示装置2の構成]
図5Aは、本開示の第2の実施の形態としての表示装置2、およびその表示装置2を視聴する視聴者Vを真上から眺めた様子を表す概略図である。図5Bは、表示装置2、およびその表示装置2を視聴する視聴者Vを斜め上方から眺めた様子を表す概略図である。
【0036】
図5Aおよび図5Bに示したように、表示装置2は、鉛直方向を軸方向とする略円筒状の表示部24を備えている。表示部24は、その外周面に表示面24Sを有しており、表示部24における周回方向(矢印Y24の方向)の一部に、鉛直方向に延びるスリット24Kが形成されている。表示部24は表示部20と同様、可撓性を有するシート状の表示デバイスである。したがって、表示部24の周回方向において、スリット24Kの幅が広がったり狭まったりすることで、その内径24Dが拡大および縮小するようになっている。また、表示部24のうち表示面24Sの背後には複数の圧電センサ23が周回方向に沿って複数設けられている。これらの複数の圧電センサ23により、内径24Dに変化に伴う表示面24Sにおける曲率の変化を検出し、推定することができるようになっている。さらに、表示部24の上端24Uの近傍には、撮像装置43が表示部24の周回方向に沿って複数設けられている。
【0037】
表示装置2は、表示装置1と同様に、検出部40と制御部50とを備えている(図2)。但し、表示装置2における検出部40には、複数の圧電センサ23と、複数の撮像装置43とが含まれる。
【0038】
表示装置2では、撮像装置43により検出される視聴者Vの画像および距離情報、ならびに、複数の圧電センサ23により検出される各電圧の変化などの各種情報が、検出信号S1として制御部50の解析部51へ送られる。なお、この表示装置2では、例えば制御部50の指示により、視聴者Vの画像や撮像装置43と視聴者Vとの距離情報、あるいは複数の圧電センサ23により検出される各電圧の変化の情報を検出部40により随時取得するようにしてもよい。取得したこれらの各種情報は、制御基板14におけるROMなどに保持する。解析部51では、その検出信号S1に基づき、視聴者Vの顔の位置や傾きおよび両眼の位置などを算出すると共に、表示面24Sのうちの視聴者Vと対向する部分における曲率を算出し、解析信号S2として画像処理部52へ送信する。画像処理部52では、解析信号S2に基づき、視聴者Vに正対する平坦な仮想画面VS2を形成する。視聴者Vに正対する平坦な仮想画面VS2は、視聴者Vに向かう画像光Lに対し直交している。
【0039】
図6は、上述の仮想画面VS2を形成する際の非線形補完について説明する概略図である。図6に示したように、視聴者Vの視聴位置、例えば両眼の位置から表示面24Sまでの最短距離をLMとする。また、視聴者Vの視聴位置から、その視聴者Vが視認できる右端の位置までの距離をLRとし、視聴者Vの視聴位置から、その視聴者Vが視認できる左端の位置までの距離をLLとする。ここで、仮想画面VS2の左右方向の中央の位置を、視聴者Vの視聴位置から距離LRの表示面24Sの位置、すなわち、その視聴者Vが視認できる表示面24Sのうちの左右方向(矢印Y24の方向)の中央の位置に設定する場合を想定する。この場合、仮想画面VS2を形成するにあたり、視聴者Vが視認できる右端の位置に表示される画像処理後の画像は画像処理前の画像の(LR/LM)倍とする。同様に、視聴者Vが視認できる左端の位置に表示される画像処理後の画像は画像処理前の画像の(LL/LM)倍とする。さらに、視聴者Vが視認できる右端の位置と中央の位置との間の画像処理後の画像については、画像処理前の画像の1倍から(LR/LM)倍までの間の倍率で曲率に応じて非線形補完する。同様に、視聴者Vが視認できる左端の位置と中央の位置との間の画像処理後の画像については、画像処理前の画像の1倍から(LL/LM)倍までの間の倍率で曲率に応じて非線形補完する。
【0040】
[表示装置2の作用効果]
このように、表示装置2では、検出部40により検出した視聴者Vの相対位置および表示面24Sの曲率に基づいて、視聴者Vの位置に応じて、視聴者Vに対して正対する仮想画面VS2を形成するようにした。よって、視聴者Vが移動した場合であってもより高精度の歪みの補正が可能となり、視聴者にとってより快適な視聴環境が提供される。例えば、視聴者Vが表示面24Sの周回方向に沿って移動しながらある立体物の映像を視聴することで、その視聴者Vはその立体物が現実にその場に載置されているかのような臨場感を疑似的に味わうことができる。
【0041】
<3.第3の実施の形態>
[表示装置3の構成]
図7は、本開示の第3の実施の形態に係る表示装置3、および表示装置3の使用方法を表す概略図である。この表示装置3は、電子機器本体100および電子機器本体100から引き出されたケーブル101を備えた電子機器と共に壁面に設置されるものである。表示装置3は、上記第1の実施の形態における表示装置1と同様に、巻き取り部10と表示部20とを備えている。巻き取り部10は、回転軸J10を含んでおり、電子機器本体100の背後、すなわち電子機器本体100と壁面との間に設けられている。表示部20は、いわゆるフレキシブルディスプレイであり、回転軸J10の回転により巻き取り可能であると共に巻き取り部10から下方、すなわち−Z方向へ引き出し可能となっている。ただし、表示部20は、巻き取り部10から引き出された状態において、視聴者から見てケーブル101よりも手前に位置するようになっている。
【0042】
[表示装置3の作用効果]
この表示装置3では、例えば−R10方向へ回転軸J10を回転させることにより表示部20を巻き取り部10の内部へ収容するように巻き取ることができる。したがって、表示部20の先端20Tが少なくとも電子機器本体100の背後に位置するように、例えば位置P1にあれば、表示装置3の表示部20そのものが視聴者に視認されることはない。その状態から、例えば表示部20の先端20Tが位置P1から位置P2を経て位置P3に到達するまで表示部20を巻き取り部10から引き出すことにより、ケーブル101を表示部20の背後に隠すことができる。その際、表示部20に、周囲の壁面と同様の模様の画像を表示したり、周囲の壁面と親和性の高い画像を表示したりすることで、視聴者にとって快適な屋内環境をもたらすことができる。電子機器本体100が表示装置であれば、電子機器本体100に表示される画像と連動した画像を表示部20に表示させてもよい。
【0043】
このように、本実施の形態の表示装置3によれば、表示部20によってケーブル101を覆いつつ、周囲の環境にマッチした画像をその表示部20に表示させることができる。よって、視聴者にとって快適な視聴環境が提供される。
【0044】
<4.第4の実施の形態>
[表示装置4の構成]
図8Aおよび図8Bは、それぞれ、本開示の第4の実施の形態に係る表示装置4の全体構成例を模式的に表す概略図である。特に図8Aは、後述する折り畳み状態の一態様を表すものであり、図8Bは、後述する展開状態の一態様を表すものである。表示装置4は、例えば第1の方向としての水平方向に延びるレール61と、そのレール61に吊り下げられた表示部20Dとを備えている。表示部20Dには、レール61を介して電源供給されるとよい。
【0045】
表示部20Dは、表示面20DSを含むフレキシブルディスプレイであり、ドレープカーテンのようにプリーツ20P1,20P2が複数形成されている。したがって、表示部20Dは、レール61の延在方向に沿って折り畳まれて寸法が縮小されている状態、すなわち図8Aの折り畳み状態と、レール61の延在方向に沿って広がった状態、すなわち図8Bの展開状態との間の状態移行が可能である。表示部20Dにおけるプリーツ20P1,20P2とは、レール61の延在方向と交差する第2の方向としての鉛直方向に延びる折り目をいう。表示部20Dでは、山の部分の頂点であるプリーツ20P1と、谷の部分の頂点であるプリーツ20P2とが水平方向において交互に配列されている。
【0046】
表示装置4は、表示装置1と同様に、検出部40と制御部50とを備えている(図2)。但し、表示装置4における検出部40には、レール61の延在方向に沿って配列された複数の位置センサ62が含まれる。複数の位置センサ62は、例えばレール61の延在方向における複数のプリーツ20P1の位置をそれぞれ検出する撮像装置である。表示装置4の表示部20Dもまた、表示装置1と同様に、複数の圧電センサ23を有している。複数の圧電センサ23は、例えばレール61の延在方向に沿って配列されている。複数の位置センサ62により複数のプリーツ20P1の位置をそれぞれ検出し、複数の圧電センサ23により各々の電圧変化を検出することで、表示面20DSの形状や表示面20DSの弛み具合を制御部50などにより推定することができる。
【0047】
[表示装置4の作用効果]
表示装置4では、表示部20Dの表示面20DSに画像を表示させる際には、図8Bに示したように、例えば視聴者自らの手動により表示部20Dの右端を矢印Y4で示したように右方向へ展開させ、表示面20DSを平坦面に近づける。位置センサ62により、図8Aの折り畳み状態から図8Bの展開状態へ状態移行したことが検出される。ここで、バイオメタルファイバのような、通電時に高い剛性を呈し、非通電時に可撓性を呈する機能部材63を表示部20Dに取り付けておくとよい。表示面20DSに画像を表示させる際にはその機能部材63に通電して表示面20DSの平坦性を維持する一方、表示面20DSに画像を表示させない場合には、その素材への通電を行わないことで表示部20Dを折り畳むことができる。
【0048】
展開状態においてリモートコントローラの操作などにより表示装置4の電源が投入されると、表示面20DSに画像信号S3(図2)に基づく画像が表示される。なお、表示装置4の電源の投入は音声による指示でなされてもよいし、あるいは、外部から画像処理部52に対する画像信号S0の入力によりなされるようにしてもよい。あるいは、折り畳み状態から展開状態への状態移行の開始もしくは完了を検出することで表示装置4の電源の投入を行うようにしてもよい。さらに、表示装置4の電源の切断動作については、例えば展開状態から折り畳み状態への状態移行の開始もしくは完了を検出することで行うようにしてもよい。
【0049】
また、図9Aおよび図9Bに示したように、折り畳み状態においても表示面20DSでの画像表示は可能である。図9Aは、折り畳み状態の表示部20Dにおける1つのプリーツ20P1に沿って文字情報を表示した例を表している。図9Bは、例えば水平方向と鉛直方向とに沿った平坦な仮想画面VS4を形成するようにした例を表している。ここでは、複数の位置センサ62による複数のプリーツ20P1の位置と、複数の圧電センサ23による各々の電圧変化とに基づいて表示面20DSの形状等を推定し、画像処理部52により仮想画面VS4を形成する。図9Bで形成される仮想画面VS4の大きさは、表示部20Dの水平方向の寸法に応じて変化する。すなわち、複数の位置センサ62による複数のプリーツ20P1の位置の検出により表示部20Dの水平方向の寸法が推定されるので、仮想画面VS4の大きさは、表示部20Dの引き出し量、すなわち、表示部20Dの広がり具合によって変化する。
【0050】
このように本実施の形態の表示装置4は、水平方向に延びるレール61に吊り下げられたドレープカーテン状の可撓性を呈する表示部20Dを備えるようにしたものである。このため、不使用時には表示部20Dをコンパクトなサイズに縮退させる一方、使用時には表示部20Dをすばやく展開することができる。したがって、視聴者に対し優れた利便性と快適な屋内環境とを提供できる。
【0051】
また、表示装置4では、制御部50は、圧電センサ23および位置センサ62の検出信号S1に基づいて表示面20DSの形状を推定し、その形状に基づいて画像を補正して仮想画面VS4を形成するようにした。このため、表示部20Dが完全な展開状態でなくとも、視聴者は歪みの少ない画像を視聴することができる。
【0052】
また、表示装置4では、例えば表示部20Dが折り畳み状態から展開状態へ向けて状態移行する際、もしくは展開状態となる際に電源が投入されるようにすることができる。また、表示部20Dが展開状態から折り畳み状態へ向けて状態移行する際、もしくは折り畳み状態となる際に電源が切断されるようにすることができる。このため、視聴者の利便性が向上する。
【0053】
また、表示装置4では、位置センサ62を設けるようにしたので、表示面20DSの水平方向における寸法に応じて、表示面20DSに表示される画像の大きさを変化させることができる。
【0054】
また、表示装置4では、表示部20が、通電時において非通電時よりも高い剛性を示す機能部材63をさらに有するようにしたので、使用時における表示面20DSの平坦性をより向上させることができる。
【0055】
<5.変形例>
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記第1の実施の形態等では、スピーカ13L,13Rを巻き取り部10の内部に設けるようにしたが、本開示はこれに限定されるものではない。本開示では、例えば表示部の背面に可撓性を有する振動部材を設け、その可撓性振動部材を振動させることにより音声情報を再生するようにしてもよい。そのような可撓性振動部材としては、例えば、ピエゾフィルムが挙げられる。その場合、ピエゾフィルムは複数積層させてもよい。
【0056】
上記実施の形態等では、検出部として、圧電センサや位置センサ、撮像装置などを例示したが、本開示はこれに限定されず、他のセンサ等を適宜設けるようにしてもよい。
【0057】
また、上記第1から第4の実施の形態では、表示部としてフレキシブルディスプレイを例示して説明するようにしたが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば図10に示した表示装置1Aの表示部20Aのように、高剛性の表示パネルである第1の表示部分21Aと、この第1の表示部分21Aとは別体であり高剛性の表示パネルである第2の表示部分22Aとを隣接配置してもよい。第1の表示部分21Aは第1の表示面21ASを含み、第2の表示部分22Aは第2の表示面22ASを含むものである。
【0058】
また、上記第1の実施の形態では、第1の表示部分21を天井面CSの一部のみを占めるように設置し、第2の表示部分22を視聴者Vの正面の壁面WSの一部のみを占めるように設置した。本開示はこれに限定されるものではなく、例えば図11に示した表示装置1Bにおける表示部20Bのように、天井面CSの全体を占める第1の表示部分21Bと、壁面WSの全体を占める第2の表示部分22Bとを有するようにしてもよい。この場合、撮像装置41,42を用いて視聴者Vの顔の向きや視線VLの向きなどを検出し、その向きに応じて、画像処理部52により形成される仮想画面VS3の位置を移動させるようにするとよい。さらに、視聴者Vの顔の向きや視線VLの向き、あるいは仮想画面VS3の位置などに応じて、スピーカ13L,13Rおよびスピーカ32L,32Rにより形成される音像の位置を移動させるようにするとよい。より臨場感に溢れる映像表現や音響表現を視聴者が楽しむことができる。
【0059】
また、上記第1の実施の形態では、1枚のシート状の表示デバイスである表示部20が第1の表示面21Sと第2の表示面22Sとを含むものとしたが、本開示はこれに限定されるものではなく、第1の表示面を含む第1の表示部と第2の表示面を含む第2の表示部とを個別に設け、それらを隣接配置するようにしてもよい。
【0060】
また、上記第1の実施の形態では、表示装置1が、電源オフの際に収納状態となっている場合を例示したが、展開状態のまま電源オンおよび電源オフを行うようにしてもよい。
【0061】
また、上記第2の実施の形態では、複数の圧電センサ23により、内径24Dに変化に伴う表示面24Sにおける曲率の変化を検出し、推定するようにしたが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば表示部24が高精度の円筒状の形状を維持できるのであれば、複数の圧電センサ23を設けずに、例えばスリット24Kの幅を制御することにより、表示面24Sにおける曲率を制御するようにしてもよい。
【0062】
さらに、上記第1の実施の形態では、巻き取り部10に収納可能なロールスクリーン型の表示部20を例示し、上記第4の実施の形態ではドレープカーテン型の表示部20Dを例示して説明したが、本技術はこれらに限定されるものではない。本技術は、例えば複数のスラットがポールやコードなどによって連結されたブラインド型の表示部にも適用可能である。
【0063】
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であってその記載に限定されるものではなく、他の効果があってもよい。また、本技術は以下のような構成を取り得るものである。
(1)
第1の画像を表示する第1の表示面と、
前記第1の表示面に対して傾斜した角度をなすと共に第2の画像を表示する第2の表示面と、
前記第1の画像および前記第2の画像を視聴する視聴者の、前記第1の表示面および前記第2の表示面に対する相対位置を検出する検出部と、
前記第1の画像の歪みおよび前記第2の画像の歪みを補正することにより、前記検出部により検出した前記相対位置に基づいて前記視聴者に対して正対する1つの仮想画面を形成する制御部と
を備えた表示装置。
(2)
前記検出部は、前記相対位置の変化を検出し、
前記制御部は、前記相対位置の変化に応じて前記仮想画面の位置を変化させる
上記(1)記載の表示装置。
(3)
スピーカをさらに備え、
前記スピーカは、前記視聴者から見た前記仮想画面の位置に対応した位置に音像を形成する
上記(1)または(2)記載の表示装置。
(4)
回転軸を含む巻き取り部と、
フレキシブルディスプレイと
をさらに備え、
前記フレキシブルディスプレイは、前記第1の表示面および前記第2の表示面を含み、
前記フレキシブルディスプレイは前記回転軸の回転により巻き取り可能であると共に前記巻き取り部から排出可能である
上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の表示装置。
(5)
前記巻き取り部は、前記フレキシブルディスプレイへ給電する非接触給電部を含む
上記(4)記載の表示装置。
(6)
前記フレキシブルディスプレイは、自らの曲率を検出する曲がり検出センサを有する
上記(4)記載の表示装置。
(7)
前記制御部は、前記曲がり検出センサにより検出される前記フレキシブルディスプレイの折り曲げ位置に基づいて前記仮想画面を形成する
上記(6)記載の表示装置。
(8)
前記第1の表示面は天井面に設けられ、
前記第2の表示面は壁面に設けられている
上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の表示装置。
(9)
画像を表示する湾曲した表示面と、前記表示面の曲率を検出する曲がり検出センサとを含むフレキシブルディスプレイと、
前記画像を視聴する視聴者の、前記表示面に対する相対位置を検出する検出部と、
前記画像の歪みを補正することにより、前記検出部により検出した前記相対位置に基づいて前記視聴者に対して正対する1つの仮想画面を形成する制御部と
を備えた表示装置。
(10)
本体および前記本体から引き出されたケーブルを備えた電子機器と共に壁面に設置される表示装置であって、
前記電子機器の前記本体と前記壁面との間に設けられると共に、回転軸を含む巻き取り部と、
前記回転軸の回転により巻き取り可能であると共に前記巻き取り部から引き出し可能であり、前記巻き取り部から引き出された状態において前記ケーブルを覆うことのできるフレキシブルディスプレイと
を備えた表示装置。
(11)
第1の方向に延びるガイドレールと、
画像を表示する表示面を有し、前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる複数の折り目において折り畳み可能であり、前記第1の方向において最小の寸法となる折り畳み状態と前記第1の方向において最大の寸法となる展開状態との間の状態移行が可能なフレキシブルディスプレイと
を備えた表示装置。
(12)
制御部をさらに備え、
前記フレキシブルディスプレイは、前記表示面の曲率を検出する曲がり検出センサをさらに有し、
前記制御部は、前記曲がり検出センサにより検出された前記表示面の曲率に基づいて前記表示面に表示される前記画像を補正することにより、前記第1の方向および前記第2の方向の双方を含む平面に平行な仮想画面を形成する
上記(11)記載の表示装置。
(13)
前記フレキシブルディスプレイが前記折り畳み状態から前記展開状態へ向けて状態移行する際、もしくは前記展開状態となる際に電源が投入され、
前記フレキシブルディスプレイが前記展開状態から前記折り畳み状態へ向けて状態移行する際、もしくは前記折り畳み状態となる際に電源が切断される
上記(11)または(12)記載の表示装置。
(14)
前記フレキシブルディスプレイは、前記ガイドレールを介して電源供給される
上記(11)〜(13)のいずれか1つに記載の表示装置。
(15)
前記フレキシブルディスプレイは、前記第1の方向における寸法に応じて、前記画像の大きさを変化させる
上記(11)〜(14)のいずれか1つに記載の表示装置。
(16)
前記フレキシブルディスプレイは、前記表示面の背面に設けられ、通電時において非通電時よりも高い剛性を示す機能部材をさらに有する
上記(11)〜(15)のいずれか1つに記載の表示装置。
【0064】
本出願は、日本国特許庁において2017年12月6日に出願された日本特許出願番号2017−234627号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
【0065】
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
【国際調査報告】