特表-19123584IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年6月27日
【発行日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】プラズマ照射装置
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/24 20060101AFI20201120BHJP
   H05H 1/26 20060101ALI20201120BHJP
【FI】
   H05H1/24
   H05H1/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
【出願番号】特願2019-559944(P2019-559944)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年12月20日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000969
【氏名又は名称】特許業務法人中部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神藤 高広
(72)【発明者】
【氏名】池戸 俊之
(72)【発明者】
【氏名】瀧川 慎二
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 陽大
【テーマコード(参考)】
2G084
【Fターム(参考)】
2G084CC23
2G084DD12
2G084DD15
2G084FF13
2G084FF15
2G084FF31
2G084GG01
2G084HH09
2G084HH35
2G084HH45
(57)【要約】
プラズマ照射装置を、プラズマ化ガスを発生させてノズルからそのプラズマ化ガスを噴出させるプラズマヘッド14と、プラズマヘッドにガスを流量調節しつつ供給するためのガス供給装置50と、そのガス供給装置とプラズマヘッドとの間を繋いでガスの流路となるガスチューブ60と、ガス供給装置から供給されるガスの圧力を検出する圧力検出器62とを備えるように構成する。プラズマヘッドに供給されるガスの圧力PA〜PDを検出して、その圧力を種々のことに利用することで、実用的なプラズマ照射装置が構築されることになる。具体的には、例えば、検出された圧力に基づいて、ガスの流れについてのプラズマヘッドにおける詰りであるヘッド詰りを、簡便に判定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ化ガスを発生させてノズルからそのプラズマ化ガスを噴出させるプラズマヘッドと、
そのプラズマヘッドにガスを流量調節しつつ供給するためのガス供給装置と、
そのガス供給装置と前記プラズマヘッドとの間を繋いでガスの流路となるガスチューブと、
前記ガス供給装置から供給されるガスの圧力を検出する圧力検出器と
を備えたプラズマ照射装置。
【請求項2】
前記圧力検出器が、前記ガス供給装置と前記ガスチューブとの間に設けられた請求項1に記載のプラズマ照射装置。
【請求項3】
当該プラズマ照射装置が、
前記圧力検出器によって検出されたガスの圧力に基づいて、ガスの流れについての前記プラズマヘッドにおける詰りであるヘッド詰りを判定する詰り判定器を備えた請求項1または請求項2に記載のプラズマ照射装置。
【請求項4】
前記詰り判定器が、
前記ガスチューブの長さとそのガスチューブを通過するガスの流量とに基づいて設定されている基準チューブ圧力損失と、前記プラズマヘッドの型式とそのプラズマヘッドを通過するガスの流量とに基づいて設定されている基準ヘッド圧力損失とに基づいて、前記圧力検出器によって検出されるべきガスの圧力である基準圧力を設定し、前記圧力検出器によって実際に検出されたガスの圧力である実圧力と基準圧力との差に基づいてヘッド詰りを判定するように構成された請求項3に記載のプラズマ照射装置。
【請求項5】
当該プラズマ照射装置が、
それぞれが前記ガス供給装置として機能する複数のガス供給装置と、
それぞれが前記ガスチューブとして機能し、それら複数のガス供給装置と前記プラズマヘッドとをそれぞれ繋ぐ複数のガスチューブと、
それぞれが前記圧力検出器として機能し、前記複数のガス供給装置のそれぞれから供給されるガスの圧力を検出する複数の圧力検出器と
を備え、
前記プラズマヘッドが、前記複数のガス供給装置から前記複数のガスチューブを通過したガスが内部において混合されるように構成され、
前記基準チューブ圧力損失が、前記複数のガスチューブごとに複数設定されており、
前記詰り判定器が、
複数設定された前記基準チューブ圧力損失と、前記基準ヘッド圧力損失とに基づいて、前記複数の圧力検出器ごとの前記基準圧力を設定し、前記複数の圧力検出器のそれぞれによって検出された実圧力と前記複数の圧力検出器ごとの前記基準圧力との差のいずれもが設定差を超える場合に、ヘッド詰りが生じていると判定するように構成された請求項4に記載のプラズマ照射装置。
【請求項6】
前記詰り判定器が、
前記複数の圧力検出器の1つによって検出された実圧力とその1つについての前記基準圧力との差だけが設定差を超える場合に、その複数の圧力検出器の1つが前記複数のガス供給装置の1つとの間に設けられている前記複数のガスチューブの1つにおいて、ガスの流れにおけるガスチューブの詰りであるチューブ詰りが生じていると判定するように構成された請求項5に記載のプラズマ照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ化されたガスを照射するプラズマ照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ照射装置は、例えば、下記特許文献記載されているように、プラズマ化されたガスであるプラズマ化ガスを噴出させるプラズマヘッドを備え、そのプラズマ化ガスをワークの表面に照射するように構成されている。プラズマヘッドには、ガス供給装置から、ガスチューブを介して、プラズマ化ガスの元となる反応ガスやその反応ガスを運ぶためのキャリアガスが供給される。プラズマヘッドは、1対の電極を備え、それら電極間に電圧を印加し、それら電極間を通過する反応ガスをプラズマ化させる。そのプラズマ化させたガスおよびキャリアガスは、プラズマヘッドのノズルから噴出させられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−129356号公報
【発明の概要】
【発明の解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなプラズマ照射装置は、開発途上であり、何らかの改良を施すことで、実用性を向上させることが可能である。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高いプラズマ照射装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のプラズマ照射装置は、
プラズマ化ガスを発生させてノズルからそのプラズマ化ガスを噴出させるプラズマヘッドと、
そのプラズマヘッドにガスを流量調節しつつ供給するためのガス供給装置と、
そのガス供給装置と前記プラズマヘッドとの間を繋いでガスの流路となるガスチューブと、
前記ガス供給装置から供給されるガスの圧力を検出する圧力検出器と
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、プラズマヘッドに供給されるガスの圧力を検出でき、その圧力を種々のことに利用することが可能である。したがって、本発明によれば、実用的なプラズマ照射装置を構築することができる。具体的には、例えば、検出された圧力に基づいて、ガスの流れについてのプラズマヘッドにおける詰りであるヘッド詰りを、簡便に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施例のプラズマ照射装置であるプラズマ処理機の全体構成を示す斜視図である。
図2図1のプラズマ処理機が有するプラズマヘッドとしての照射ヘッドを、カバーを外した状態で示す斜視図である。
図3図2の照射ヘッドの断面図である。
図4図1のプラズマ処理機に装着可能な別のプラズマヘッドを示す断面図である。
図5図1のプラズマ処理機におけるプラズマヘッドへのガスの供給に関する構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明のプラズマ照射装置の代表的な実施形態を、実施例として、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
【実施例】
【0009】
[A]プラズマ照射装置の全体構成
本発明のプラズマ照射装置の実施例としてのプラズマ処理機は、図1に示すように、ワークWが載置されるテーブル10と、テーブル10の傍らに配置されたシリアルリンク型ロボット(「多間接型ロボット」と呼ぶこともでき、以下、単に「ロボット」と略す)12と、ロボット12に保持されてプラズマ化ガスを照射するためのプラズマヘッドである照射ヘッド14と、照射ヘッド14への電源であり照射ヘッド14へのガスの供給を担う電源・ガス供給ユニット16と、当該プラズマ処理機の制御を司る制御装置としてのコントローラ18とを含んで構成されている。ちなみに、ロボット12は、ワークにプラズマ化ガスを照射するために照射ヘッド14を移動させるヘッド移動装置として機能する。
【0010】
照射ヘッド14は、カバーを外した状態を示す図2、および、断面図である図3を参照しつつ説明すれば、概してセラミック製のハウジング20を有しており、そのハウジング20の内部に、プラズマ化ガスを発生させるための反応室22が形成されている。そして、反応室22に臨み出るようにして、1対の電極24が保持されている。また、ハウジング20内には、上方から反応室22に反応ガスを流入させるための反応ガス流路26と、キャリアガスを流入させるための1対のキャリアガス流路28とが形成されている。反応ガス(種ガス)は、酸素(O2)であるが、反応ガス流路26からは、酸素と窒素(N2)との混合気体(例えば、乾燥空気(Air))が、電極24の間に流入させられる(以下、この混合気体をも、便宜的に「反応ガス」と呼び、酸素を「種ガス」と呼ぶ場合があることとする)。キャリアガスは、窒素であり、それぞれのキャリアガス流路28から、それぞれの電極24を取り巻くようにして流入させられる。照射ヘッド14の下部は、ノズル30とされており、ノズル30には、複数の放出口32が一列に並ぶようにして形成されている。そして、反応室22から下方に向かって各放出口32に繋がるように複数の放出路34が形成されている。
【0011】
1対の電極24の間には、電源・ガス供給ユニット16の電源部によって、交流の電圧が印加される。この印加によって、例えば、図3に示すように、反応室22内において、1対の電極24の各々の下端の間に、擬似アークAが発生させられる。この擬似アークAを反応ガスが通過する際に、その反応ガスがプラズマ化され、プラズマ化されたガスであるプラズマ化ガスが、キャリアガスとともに、ノズル30から放出(噴出)される。
【0012】
なお、ノズル30の周囲には、ノズル30を囲うようにしてスリーブ36が設けられている。スリーブ36とノズル30との間の環状空間38には、供給管40を介して、シールドガスとしてのヒートガス(本プラズマ処理機では、空気が採用されている)が供給され、そのヒートガスは、ノズル30から射出されるプラズマ化ガスの周囲を取り巻くようにして、プラズマ化ガスの流れに沿って放出される。ヒートガスは、名前のとおり、プラズマ化ガスの効能を担保するために加熱されたものが放出される。そのため、供給管40の途中には、加熱のためのヒータ42が設けられている。
【0013】
プラズマ処理機は、上述の照射ヘッド14に代えて、別のプラズマヘッドをロボットに取り付け可能とされている。図4は、別のプラズマヘッドの一例である、照射ヘッド14’を示す。図に示す照射ヘッド14’は、ノズル30’において、比較的径の大きい1つの放出口32’が設けられており、反応室22から下方に向かって放出口32’に繋がるように1つの放出路34’が形成されている。スリーブ36’,環状空間38’は、ノズル30’に合致するように変更されている。他の構成は、照射ヘッド14と同様であるため、説明を省略する。このように、プラズマ処理機は、型式の異なるプラズマヘッドを装着可能とされているのである。
【0014】
電源・ガス供給ユニット16は、電源部とガス供給部とを含んで構成されている。電源部は、照射ヘッド14の1対の電極24間に電圧を印加するための電源を有しており、ガス供給装置として機能するガス供給部は、上述の反応ガス,キャリアガス,シールドガスの供給を行う。ガス供給部によるガスの供給については、以下に詳しく説明する。
【0015】
[B]ガスの供給
図5に示すように、電源・ガス供給ユニット16には、詳しく言えば、電源・ガス供給ユニット16のガス供給部50には、窒素ガス(N2)の供給源となる窒素ガス発生装置52と、空気(Air)(例えば、乾燥空気である)の供給源となるコンプレッサ54とから、それぞれ、窒素ガス,空気が供給される。ちなみに、窒素ガス発生装置52は、コンプレッサ54から供給される空気から、窒素ガスを分離するように構成されている。
【0016】
ガス供給部50は、上述した反応ガスを構成する種ガスとしての酸素を含む空気(Air),反応ガスを構成する窒素ガス(N2),照射ヘッド14の1対のキャリアガス流路28に対応した2系統のキャリアガスとしての窒素ガス(N2),ヒートガスとなる空気(Air)に対応して、それぞれが流量調節器となるマスフローコントローラ56を有している。便宜的に、マスフローコントローラ56については、5つの各々を区別する必要がある場合には、マスフローコントローラ56a1,56a2,56b〜56dということがあることとする。マスフローコントローラ56a1によって流量調整された空気と、マスフローコントローラ56a2によって流量調整された窒素ガスは、混合器58によって混合され、反応ガス(N2+O2)が生成される。
【0017】
反応ガス,2系統のキャリアガス,ヒートガスは、4本のガスチューブ60を介して、それぞれ照射ヘッド14に供給される(図1をも参照)。ちなみに、ガスチューブ60を、以下、単に「チューブ60」と略し、4本の各々を区別する必要がある場合には、ガスチューブ60a〜60dということがあることとする。チューブ60a〜60cを介して供給された反応ガス,2系統のキャリアガスは、照射ヘッド14内の反応室22において混合され、プラズマ化された酸素を含む混合ガスが、ノズル30,30’から放出される。なお、電源・ガス供給ユニット16内には、4本のチューブ60のマスフローコントローラ56側において、4本のチューブ60を通過するガスの圧力を検出するために、それぞれが圧力検出器である圧力センサ62が設けられている。言い換えれば、圧力センサ62は、各チューブ60とガス供給部50との間に設けられている。ちなみに、圧力センサ62については、4つの各々を区別する必要がある場合には、圧力センサ62a〜62dということとする。なお、各チューブ60に対応して、マスフローコントローラ56a1,56a2および混合器58を、1つのガス供給装置と、マスフローコントローラ56b〜56dを、それぞれ、別のガス供給装置と考えることもできる。
【0018】
[C]照射ヘッド,ガスチューブの詰りのそれらの判定
ガスの流れに対する詰りは、プラズマ化ガスを照射して行うプラズマ処理を良好に行うことを阻害する要因となる。詰りは、具体的には、例えば、照射ヘッド14,14’のノズル30,30’、ヒートガスに関する環状空間38,38’、潰れ等に起因して各チューブ60において生じ得る。本プラズマ処理機では、コントローラ18において、それらの詰りを、判定するようにされている。
【0019】
図5は、照射ヘッド14を取り付けた場合を模式的に示しているが、その図から解るように、各チューブ60の各々において圧力損失が発生し、照射ヘッド14においても、キャリアガスおよび反応ガスの系統(以下、「主ガス系統」という場合がある)、ヒートガスの系統(以下、「ヒートガス系統」という場合がある)のそれぞれに圧力損失が発生する。各チューブ60a〜60dにおける圧力損失を、チューブ圧力損失ΔPTA〜ΔPTDとし、それぞれ、主ガス系統の照射ヘッド14における圧力損失を主ガス系統ヘッド圧力損失ΔPHMと、ヒートガス系統の照射ヘッド14における圧力損失をヒートガス系統ヘッド圧力損失ΔPHHとすれば、上記圧力センサ62a〜62dによって検出されるガスの圧力である実圧力PA〜PDは、それぞれ、
A=ΔPTA+ΔPHM
B=ΔPTB+ΔPHM
C=ΔPTC+ΔPHM
D=ΔPTD+ΔPHH
となる。
【0020】
マスフローコントローラ56a1,56a2,56b〜56dによって調整されているそれぞれのガスの流速(単位時間あたりの質量流量)を、FA1,FA2,FB〜FDとすれば、チューブ60a〜60dには、流速FA(=FA1+FA2)〜FDのガスが流れる。各チューブ60に適切にガスが流れている場合における各チューブ60のチューブ圧力損失ΔPTA〜ΔPTDを、基準チューブ圧力損失ΔPTA0〜ΔPTD0とすれば、それら基準チューブ圧力損失ΔPTA0〜ΔPTD0は、それぞれ、各チューブ60を通過するガスの流速FA〜FDと、各チューブ60の長さであるチューブ長L(本プラズマ処理機では、各チューブ60の長さは互いに等しいと考えることができる)に基づいて、下記の式のように定まる。
ΔPTA0=fTA(FA,L)=fTA(FA1+FA2,L)
ΔPTB0=fTB(FB,L)
ΔPTC0=fTC(FC,L)
ΔPTD0=fTD(FD,L)
ここで、fTA( )〜fTD( )は、それぞれ、流速FA〜FD,チューブ長Lをパラメータとする関数である。
【0021】
一方で、照射ヘッド14内を適切にガスが流れている場合における主ガス系統ヘッド圧力損失ΔPHM,ヒートガス系統ヘッド圧力損失ΔPHHを、基準主ガス系統ヘッド圧力損失ΔPHM0,基準ヒートガス系統ヘッド圧力損失ΔPHH0とすれば、それら基準主ガス系統ヘッド圧力損失ΔPHM0,基準ヒートガス系統ヘッド圧力損失ΔPHH0は、それぞれ、主ガス系統,ヒートガス系統を流れるガスの流速、つまり、主ガス系統流速FM(=FA+FB+FC),ヒートガス系統流速FH(=FD)と、照射ヘッド14の型式Tyとに基づいて、下記の式のように定まる。
ΔPHM0=fHM(FM,Ty)=fHM(FA+FB+FC,Ty)
=fHM(FA1+FA2+FB+FC,Ty)
ΔPHH0=fHH(FHH,Ty)=fHH(FD,Ty)
ここで、fHM( ),fHH( )は、流速FM,FHH,ヘッド型式Tyをパラメータとする関数である。
【0022】
コントローラ18は、基準チューブ圧力損失ΔPTA0〜ΔPTD0,基準主ガス系統ヘッド圧力損失ΔPHM0,基準ヒートガス系統ヘッド圧力損失ΔPHH0を求めるためのデータを、上記関数fTA( )〜fTD( ),fHM( ),fHH( )の形式で、若しくは、値が離散的に設定された流速FA〜FD,チューブ長L、流速FM,FHH,ヘッド型式Tyごとのマトリクスデータの形式で格納しており、それらのデータと、マスフローコントローラ56a1,56a2,56b〜56dによって実際に調整されているそれぞれのガスの流速FA1,FA2,FB〜FD、取り付けられているチューブ60のチューブ長L、取り付けられている照射ヘッド14,14’の型式Tyとに基づいて、実際にプラズマ処理を行っている際の、若しくは、実際にプラズマ処理を行う前の基準チューブ圧力損失ΔPTA0〜ΔPTD0,基準主ガス系統ヘッド圧力損失ΔPHM0,基準ヒートガス系統ヘッド圧力損失ΔPHH0を求め、その結果に基づいて、基準となるガス圧である基準圧力PA0〜PD0を、下記式に従って求めるようにされている。
A0=ΔPTA0+ΔPHM0
B0=ΔPTB0+ΔPHM0
C0=ΔPTC0+ΔPHM0
D0=ΔPTD0+ΔPHH0
【0023】
そして、コントローラ18は、圧力センサ62a〜62dによって検出された実圧力PA〜PDと、基準圧力PA0〜PD0とを比較して、照射ヘッド14,14’のノズル30,30’の詰り,ヒートガスに関する環状空間38,38’の詰りを判定する。具体的には、実圧力PA〜PCの各々が、各々に対して設定されたマージン圧dPA〜dPC(設定差)を超えて高くなっている場合には、ノズル30,30’の詰りが生じていると判定され、実圧力PDが、設定されたマージン圧dPDを超えて高くなっている場合には、環状空間38,38’における詰りが生じていると判定される。つまり、コントローラ18は、ガスの流れについてのプラズマヘッドにおける詰りであるヘッド詰りを判定する詰り判定器として機能するのである。
【0024】
一方で、コントローラ18は、実圧力PA〜PCのいずれかだけが、その各々に対して設定されたマージン圧dPA〜dPCを超えて高くなっている場合には、その実圧力PA〜PCが高くなっているガスが通過する1つのチューブ60a〜60cにおいて詰りが生じていると判定する。なお、上記実圧力PDに基づく判定では、つまり、実圧力PDが、設定されたマージン圧dPDを超えて高くなっている場合の判定では、チューブ60d,照射ヘッド14,14’のヒートガス系統のいずれかの箇所において詰りが生じていると判定してもよい。
【符号の説明】
【0025】
14,14’:照射ヘッド〔プラズマヘッド〕 16:電源・ガス供給ユニット 18:コントローラ〔制御装置〕〔詰り判定器〕 22:反応室 24:電極 30,30’:ノズル 38,38’:環状空間 50:ガス供給部〔ガス供給装置〕 56,56a〜56d:マスフローコントローラ〔流量調節器〕 60,60a〜60d:ガスチューブ 62,62a〜62d:圧力センサ〔圧力検出器〕
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】