特表-19142249IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年7月25日
【発行日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】スプライシング装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 21/00 20060101AFI20201120BHJP
   H05K 13/02 20060101ALI20201120BHJP
【FI】
   B65H21/00
   H05K13/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
【出願番号】特願2019-566020(P2019-566020)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年1月17日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】特許業務法人 共立
(72)【発明者】
【氏名】遅 暁東
【テーマコード(参考)】
3F064
5E353
【Fターム(参考)】
3F064AA03
3F064BB06
3F064BB17
3F064BB26
3F064BB31
3F064BB35
3F064DA01
3F064EA01
5E353HH23
5E353HH30
5E353HH32
5E353QQ22
(57)【要約】
スプライシング装置は、第一、第二キャリアテープを接近させる方向にそれぞれ搬送するキャリアテープ搬送装置と、第一キャリアテープの第一切断箇所および第二キャリアテープの第二切断箇所をそれぞれ切断する切断処理を実行する切断装置と、キャリアテープ搬送装置によりスプライシング位置に対して位置決めされた第一、第二キャリアテープにスプライシングテープを貼り付けるテープ貼付装置と、切断処理において第一テープ端が切り落とされずに維持されるように第一切断箇所を設定する切断箇所設定部と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を収納する複数のキャビティを有する第一キャリアテープおよび第二キャリアテープを接近させる方向にそれぞれ搬送するキャリアテープ搬送装置と、
前記第一キャリアテープの第一切断箇所および前記第二キャリアテープの第二切断箇所をそれぞれ切断する切断処理を実行する切断装置と、
前記キャリアテープ搬送装置によりスプライシング位置に対して位置決めされた前記第一キャリアテープおよび前記第二キャリアテープにスプライシングテープを貼り付けるテープ貼付装置と、
前記第一キャリアテープの長手方向に平行であり且つ前記複数のキャビティを通る直線と前記第一キャリアテープの端部との交点を第一テープ端として、前記切断処理において前記第一テープ端が切り落とされずに維持されるように前記第一切断箇所を設定する切断箇所設定部と、
を備えるスプライシング装置。
【請求項2】
前記切断装置は、前記切断処理において前記キャリアテープ搬送装置によりテープ搬送路を搬送される前記第一キャリアテープに切り込む第一カッターを有し、
前記切断箇所設定部は、前記切断処理において前記第一テープ端が前記テープ搬送路における前記第一カッターの配置位置に位置決めされるように前記第一テープ端を前記第一切断箇所に設定する、請求項1に記載のスプライシング装置。
【請求項3】
前記切断装置は、前記切断処理において前記キャリアテープ搬送装置によりテープ搬送路を搬送される前記第一キャリアテープに切り込む第一カッターを有し、
前記切断箇所設定部は、前記切断処理において前記第一テープ端が前記テープ搬送路における前記第一カッターの配置位置よりも前記第一キャリアテープが挿入される挿入口側に位置決めされるように前記第一切断箇所を設定する、請求項1に記載のスプライシング装置。
【請求項4】
前記切断箇所設定部は、前記第一キャリアテープの長手方向に一定の間隔で形成された複数の送り穴と前記第一テープ端との位置関係に基づいて、前記第二キャリアテープの前記第二切断箇所を設定する、請求項1−3の何れか一項に記載のスプライシング装置。
【請求項5】
前記切断箇所設定部は、前記第二キャリアテープの長手方向に平行であり且つ前記複数のキャビティを通る直線と前記第二キャリアテープの端部との交点を第二テープ端として、前記切断処理において前記第二テープ端が切り落とされずに維持されるように前記第二切断箇所を設定する、請求項1−4の何れか一項に記載のスプライシング装置。
【請求項6】
前記テープ貼付装置は、前記スプライシング位置に対して前記第一キャリアテープおよび前記第二キャリアテープが位置決めされた際に、前記第一テープ端と前記第二テープ端の送り方向の距離が規定値を超える場合に、前記スプライシングテープの貼り付けを規制される、請求項5に記載のスプライシング装置。
【請求項7】
前記スプライシング装置は、前記切断処理において前記第一キャリアテープおよび前記第二キャリアテープの両方が切断されるように前記切断箇所設定部により前記第一切断箇所および前記第二切断箇所を設定させる通常モードと、前記切断処理において前記第一テープ端が切り落とされずに維持されるように前記切断箇所設定部により前記第一切断箇所を設定させる規制モードと、を切り換えるモード切換部をさらに備える、請求項1−6の何れか一項に記載のスプライシング装置。
【請求項8】
前記スプライシング装置は、前記第一キャリアテープの前記複数のキャビティのうち前記部品が収納されていない空キャビティを検出する検出センサをさらに備え、
前記モード切換部は、前記検出センサにより検出された前記第一キャリアテープにおける前記空キャビティの数に応じて前記通常モードと前記規制モードとを切り換える、請求項7に記載のスプライシング装置。
【請求項9】
前記スプライシング装置は、作業者による前記通常モードと前記規制モードとの切り換え操作を受け付けるスイッチをさらに備え、
前記モード切換部は、前記スイッチの状態に応じて前記通常モードと前記規制モードとを切り換える、請求項7または8に記載のスプライシング装置。
【請求項10】
前記スプライシング装置は、前記第一キャリアテープの長手方向に一定の間隔で形成された複数の送り穴と前記第一テープ端との位置関係に基づいて、前記スプライシング位置に対する前記第一キャリアテープおよび前記第二キャリアテープの位置決めを調整する位置調整部をさらに備える、請求項1−9の何れか一項に記載のスプライシング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプライシング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スプライシング装置は、多数の部品を収容するキャリアテープのスプライシングに用いられる。スプライシング装置は、一対のキャリアテープの端部を突き合わせた状態でスプライシングテープを両面に貼り付けるけることにより、一対のキャリアテープをスプライシングする。特許文献1には、スプライシングテープを貼り付ける前に、一対のキャリアテープを適切な切断箇所で切断する構成が開示されている。これにより、スプライシングされた一対のキャリアテープの継ぎ目における送り穴の間隔の維持が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2014/102965号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなスプライシング装置では、スプライシング処理においてキャリアテープの一部が切断されるため、キャリアテープの状態によっては部品を収納するキャビティが切り落とされ得る。例えば特定の部品種の保有数に余裕がない場合には、スプライシング装置には、キャリアテープの切断に伴う部品の廃棄が発生しないようにスプライシング処理を実行することが求められる。
【0005】
本明細書は、スプライシング処理の実行に伴う部品の廃棄の発生を防止することが可能なスプライシング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、部品を収納する複数のキャビティを有する第一キャリアテープおよび第二キャリアテープを接近させる方向にそれぞれ搬送するキャリアテープ搬送装置と、前記第一キャリアテープの第一切断箇所および前記第二キャリアテープの第二切断箇所をそれぞれ切断する切断処理を実行する切断装置と、前記キャリアテープ搬送装置によりスプライシング位置に対して位置決めされた前記第一キャリアテープおよび前記第二キャリアテープにスプライシングテープを貼り付けるテープ貼付装置と、前記第一キャリアテープの長手方向に平行であり且つ前記複数のキャビティを通る直線と前記第一キャリアテープの端部との交点を第一テープ端として、前記切断処理において前記第一テープ端が切り落とされずに維持されるように前記第一切断箇所を設定する切断箇所設定部と、を備えるスプライシング装置を開示する。
【発明の効果】
【0007】
このような構成によると、スプライシング処理の対象である第一キャリアテープは、切断処理において第一テープ端を切り落とされずに維持される。これにより、第一キャリアテープの第一テープ端から最初のキャビティに部品が収納されていたとした場合に、切断処理の実行に伴う部品の廃棄の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態におけるスプライシング装置の概要を模式的に示す正面図である。
図2】キャリアテープを示す平面図である。
図3】供給テープを示す平面図である。
図4】通常モードのスプライシング処理におけるキャリアテープの切断位置をキャリアテープの種類ごとに示す説明図である。
図5】スプライシング処理を示すフローチャートである。
図6】第一キャリアテープの第一切断箇所と第二キャリアテープの第二切断箇所との関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.実施形態
以下、スプライシング装置を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。スプライシング装置は、一対のキャリアテープの端部を突き合わせた状態でスプライシングテープを両側に貼り付けるけることにより、一対のキャリアテープをスプライシングする。一対のキャリアテープは、例えば一方が使用途中の旧テープであり、他方が補給用の新テープである。
【0010】
1−1.スプライシング装置10の構成
スプライシング装置10は、図1に示すように、装置本体11と、上部カバー12と、キャリアテープ搬送装置13と、切断装置14と、供給テープ搬送装置15と、テープ貼付装置16と、スイッチ17と、テープ端検出センサ18と、部品検出センサ19と、制御装置20とを備える。装置本体11は、全体形状としては直方体形状に形成される。装置本体11は、長手方向(図1の左右方向)の両側に、キャリアテープ90(図2を参照)を挿入される挿入口111がそれぞれ形成される。
【0011】
2つの挿入口111は、装置本体11の内部に形成されたテープ搬送路112により互いに連通する。テープ搬送路112は、スプライシング装置10の左右方向に延伸する溝である。テープ搬送路112は、それぞれの挿入口111から挿入されたスプライシングの対象である一対のキャリアテープ90を支持する。
【0012】
上部カバー12は、装置本体11に対して開閉されるカバー部材である。上部カバー12は、閉状態においてテープ搬送路112の上面を構成する。上部カバー12は、スプライシング後の取り出し処理において開状態とされ、スプライシングされた一対のキャリアテープ90を取り出し可能に開放する。
【0013】
キャリアテープ搬送装置13は、2つの挿入口111から挿入された一対のキャリアテープ90をテープ搬送路112に沿ってそれぞれ搬送する。ここで、キャリアテープ90は、図2に示すように、多数の部品93を収納するテープ部材である。キャリアテープ90は、ベーステープ91と、カバーテープ92(図2において破線で示す)とを有する。ベーステープ91には、幅方向(図2の上下方向)の中央部にキャビティ911が形成される。
【0014】
キャビティ911は、底部を有する凹状に形成される。キャビティ911は、ベーステープ91の長手方向(図2の左右方向)に一定の間隔で形成される。それぞれのキャビティ911は、一つの部品93を収納する。また、ベーステープ91には、幅方向の一方側の縁部に送り穴912が形成される。送り穴912は、ベーステープ91の長手方向に一定の間隔Nfで形成される。送り穴912は、キャリアテープ搬送装置13のスプロケット131の歯と係合し、キャリアテープ90の搬送に用いられる。
【0015】
カバーテープ92は、薄い膜状の高分子フィルムにより形成される。カバーテープ92の幅方向の両端部は、ベーステープ91の上面に接着される。これにより、カバーテープ92は、キャビティ911の開口部を閉塞する。これにより、ベーステープ91のキャビティ911に収納された部品93の脱落が防止される。
【0016】
ここで、本明細書において、キャリアテープ90の長手方向に平行であり且つ複数のキャビティ911を通る直線(以下、「パーツラインLp」という)と、キャリアテープ90の端部(図2の太線で示すエッジラインLe)との交点を「テープ端」と定義する。キャリアテープ90のテープ端Dtは、図2の太破線で示すように、キャリアテープ90の端部が搬送方向に対して傾斜していたとしても、パーツラインLp上に位置する。本実施形態において、パーツラインLpは、キャリアテープ90の幅方向(図2の上下方向)において複数のキャビティ911の中央をそれぞれ通る。
【0017】
キャリアテープ搬送装置13は、スプロケット131を回転させて、一対のキャリアテープ90をテープ搬送路112に沿って搬送する。これにより、キャリアテープ搬送装置13は、一対のキャリアテープ90の切断箇所を第一切断位置Pc1または第二切断位置Pc2に対して位置決めする。また、キャリアテープ搬送装置13は、切断された一対のキャリアテープ90を互いに接近させる方向に搬送し、一対のキャリアテープ90のそれぞれの端部をスプライシング位置Psに対して位置決めする。上記の「スプライシング位置Ps」は、スプライシング装置10の左右方向の中央部に設けられた位置であり、一対のキャリアテープ90をスプライシングにより連結する位置である。
【0018】
切断装置14は、それぞれの挿入口111から挿入された一対のキャリアテープ90を、後述する制御装置20の切断箇所設定部21により設定される所定の切断箇所で切断する切断処理を実行する。本実施形態において、切断装置14は、テープ搬送路112上の第一切断位置Pc1に対応して配置された第一カッター141、および第二切断位置Pc2に対応して配置された第二カッター142を有する。
【0019】
第一カッター141および第二カッター142は、切断処理においてキャリアテープ搬送装置13によりテープ搬送路112を搬送される一対のキャリアテープ90に切り込む。本実施形態において、切断装置14は、第一カッター141および第二カッター142により、一対のキャリアテープ90を一連の動作で切断する。切断装置14は、切断処理により発生するキャリアテープ90の不要部分(切り落とされた部分)をダクト(図示しない)から廃棄する。
【0020】
供給テープ搬送装置15は、供給テープ80を搬送するとともに、スプライシング処理において供給テープ80からスプライシングテープ83を貼り付け可能に露出させる。ここで、供給テープ80は、図3に示すように、ベーステープ81とカバーテープ82(図3において破線で示す)との間に複数のスプライシングテープ83を挟んだ三層構造のテープ部材である。ベーステープ81には、表面用スプライシングテープ831および裏面用スプライシングテープ832の2つ(以下、単に「一対のスプライシングテープ83」と称する)を所定間隔で貼り付けられる。
【0021】
ベーステープ81は、幅方向の両端部に、ベーステープ81の長手方向に沿って一定の間隔で複数の送り穴811を形成される。送り穴811は、供給テープ搬送装置15のスプロケット(図示しない)の歯と係合し、供給テープ80の搬送に用いられる。ベーステープ81は、ベーステープ81の幅方向に沿って位置決め穴812を形成される。位置決め穴812は、スプライシングの対象である一対のキャリアテープ90に対する供給テープ80の位置決めに用いられる。
【0022】
カバーテープ82は、ベーステープ81に貼り付けられた複数組のスプライシングテープ83を覆うように貼り付けられるフィルム部材である。一対のスプライシングテープ83のうち表面用スプライシングテープ831は、一対のキャリアテープ90に跨って、それらの表面に貼り付けられる。一対のスプライシングテープ83のうち裏面用スプライシングテープ832は、一対のキャリアテープ90に跨って、それらの裏面に貼り付けられる。
【0023】
供給テープ搬送装置15は、供給テープ80を搬送するとともに、ベーステープ81からカバーテープ82を剥離する。これにより、供給テープ搬送装置15は、ベーステープ81に貼り付けられた一対のスプライシングテープ83を露出させる。一対のスプライシングテープ83は、スプライシング位置Psに対して位置決めされた一対のキャリアテープ90の両端部にそれぞれ跨った状態となる。
【0024】
テープ貼付装置16は、一対のキャリアテープ90の表面および裏面に一対のスプライシングテープ83を貼り付ける。具体的には、テープ貼付装置16は、一対のスプライシングテープを露出させた供給テープ80の一部を折り返す。そして、テープ貼付装置16は、スプライシング位置Psに位置決めされた一対のキャリアテープ90の表面および裏面に一対のスプライシングテープ83を押し付ける。
【0025】
これにより、一対のスプライシングテープ83は、所定の押付力が加えられて一対のキャリアテープ90に接着した状態となる。その後に、一対のスプライシングテープ83は、スプライシング後の取り出し処理において、ベーステープ81からそれぞれ剥離されて、スプライシングされた一対のキャリアテープ90とともにスプライシング装置10から取り出される。
【0026】
スイッチ17は、スプライシング処理の動作モードを切り換えるために、作業者による切り換え操作を受け付ける。本実施形態において、スプライシング処理の動作モードには、通常モードおよび2種類の規制モードが含まれる。スイッチ17は、切り換え操作によって、通常モードを選択する状態と、2種類の規制モードを選択する2つの状態と、これらを自動的に選択させる状態との計4種類の状態の何れか1つとされる。動作モードの切り換えの詳細については後述する。
【0027】
テープ端検出センサ18は、テープ搬送路112上の所定位置においてキャリアテープ90の端部を検出する。テープ端検出センサ18は、例えばテープ搬送路112の上方から光を照射する投光部と、テープ搬送路112の下方において光を受光する受光部とにより構成される光電センサである。本実施形態において、テープ端検出センサ18は、テープ搬送路112に支持されたキャリアテープ90の幅方向において複数のキャビティ911の中央部を検出可能に設けられる。これにより、テープ端検出センサ18は、キャリアテープ90の端部のうちテープ端Dtを検出する。
【0028】
テープ端検出センサ18は、後述する制御装置20に対して、検出結果に応じた信号を出力する。また、テープ端検出センサ18は、テープ搬送路112においてキャリアテープ搬送装置13のスプロケットの回転中心から搬送方向に所定距離だけ離れた位置に配置される。これにより、後述する制御装置20は、テープ端検出センサ18による検出結果と、テープ端Dtを検出した時のキャリアテープ搬送装置13のスプロケットの回転角度とに基づいて、キャリアテープ90の送り穴912とテープ端Dtとの位置関係を認識する。
【0029】
部品検出センサ19は、キャリアテープ90のキャビティ911に収納された部品93を検出する。換言すると、部品検出センサ19は、キャリアテープ90の複数のキャビティ911のうち部品93が収納されていない空キャビティを検出する検出センサである。部品検出センサ19は、例えば、テープ端検出センサ18と同様に、投光部と受光部とを有する光電センサである。部品検出センサ19は、制御装置20に対して、検出結果に応じた信号を出力する。制御装置20は、部品検出センサ19による検出結果に基づいて、キャリアテープ90における空キャビティの数、および隣り合う2つのキャビティ911の間隔を認識する。
【0030】
制御装置20は、主として、CPUや各種メモリ、制御回路により構成される。制御装置20は、予め設定されたプログラムやパラメータに基づいて、スプライシング処理を実行する。制御装置20は、スプライシング処理において、各種センサから出力される情報に基づいて、キャリアテープ90の搬送量や切断箇所などを適宜設定し、キャリアテープ搬送装置13や切断装置14などの動作を制御する。また、本実施形態において、制御装置20は、図1に示すように、切断箇所設定部21と、モード切換部22と、位置調整部23とを備える。
【0031】
ここで、通常モードのスプライシング処理には、一対のキャリアテープ90を切断する切断処理と、切断後のキャリアテープ90にスプライシングテープ83を貼り付けるテープ貼付処理とが含まれる。切断箇所設定部21は、切断処理において、スプライシング装置10に挿入されたキャリアテープ90の種類(例えば、キャビティ911の間隔)や状態(例えば、空キャビティの数)に応じて、一対のキャリアテープ90における切断箇所を設定する。
【0032】
上記のような通常モードのスプライシング処理では、一対のキャリアテープ90は、ともに端部から適宜長さを切断され、継ぎ目に空キャビティが存在しないようにスプライシングされる。そのため、キャリアテープ90における空キャビティの数が所定数より少ないなどの状態によっては、キャリアテープ90は、部品93を収納するキャビティ911を含む適宜長さを切り落とされる。切り落とされた部分に収納された部品93は、廃棄の対象となる。
【0033】
ところで、例えば特定の部品種の保有数に余裕がない場合には、スプライシング処理において部品の廃棄が発生しないことが優先事項となる。そこで、本実施形態における切断箇所設定部21は、切断処理において、一対のキャリアテープ90のうち一方である第一キャリアテープ901(図1および図2を参照)のテープ端(以下、「第一テープ端Dt1」と称する)が切り落とされずに維持されるように第一切断箇所T1を設定する。
【0034】
具体的には、切断箇所設定部21は、下記のような態様を採用し得る。第一の態様において、切断箇所設定部21は、切断処理において第一テープ端Dt1がテープ搬送路112における第一カッター141の配置位置(第一切断位置Pc1に相当)に位置決めされるように第一テープ端Dt1を第一切断箇所T1に設定する。第二の態様において、切断箇所設定部21は、切断処理において第一テープ端Dt1がテープ搬送路112における第一カッター141の配置位置(第一切断位置Pc1)よりも第一キャリアテープ901が挿入される挿入口111側に位置決めされるように第一切断箇所T1を設定する。
【0035】
上記の第一、第二の態様の何れにおいても、第一キャリアテープ901の第一テープ端Dt1は、第一カッター141の切り込みによって切り落とされない。但し、第一の態様において、第一キャリアテープ901の端部が長手方向に対して傾斜している場合に、第一テープ端Dt1よりも搬送方向の前側に突出する余剰部分(図2の斜線部分)は、切り落とされる。これにより、スプライシングテープ83を貼り付ける際に、余剰部分が一対のキャリアテープ90のうち他方である第二キャリアテープ902に干渉することを防止できる。
【0036】
以下では、上記のように切断処理において第一テープ端Dt1が切り落とされずに維持されるように切断箇所設定部21により第一切断箇所T1を設定させるスプライシング処理の動作モードを「規制モード」と称する。ここで、先に説明した通常モードのスプライシング処理では、切断処理において第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902の両方が切断されるように切断箇所設定部21により第一切断箇所T1および第二切断箇所T2を設定する。
【0037】
具体的には、通常モードのスプライシング処理では、例えば第一キャリアテープ901は、図4の第一列および第二列に示すように、隣り合うキャビティ911の中央部を切断されるように第一切断箇所T1を設定される。なお、図4は、二種類の第一キャリアテープ901および種類を判別できなかった第一キャリアテープ901と、これらに対応する第一切断箇所T1を示す。なお、第二キャリアテープ902は、第一キャリアテープ901と対称形状であるため、図4において括弧内に対応する符号を付して対応関係のみを示す。
【0038】
これに対して、規制モードのスプライシング処理では、第一キャリアテープ901の第一テープ端Dt1は、切断処理の実行後においても常に残存するため、長手方向における第一テープ端Dt1から最初の送り穴912までの長さは不定である。そこで、本実施形態の切断箇所設定部21は、規制モードのスプライシング処理の切断処理において、第一キャリアテープ901の複数の送り穴912と第一テープ端Dt1との位置関係に基づいて、第二キャリアテープ902の第二切断箇所T2を設定する。具体的には、切断箇所設定部21は、先ずテープ端検出センサ18により第一テープ端Dt1が検出された際のキャリアテープ搬送装置13の動作状態(例えば、スプロケット131の角度)に応じて第一テープ端Dt1から最初の送り穴912までの長さN1を割り出す。
【0039】
次に、切断箇所設定部21は、切断処理の実行後の第二キャリアテープ902のテープ端Dt2−2から最初の送り穴までの長さN2(図6の第三列を参照)が、隣り合う送り穴912の間隔Nfから上記の長さN1を引いた値(Nf−N1)以下となるように(N2≦Nf−N1)、第二キャリアテープ902における第二切断箇所T2を設定する。このような構成によると、切断処理の実行により、第二キャリアテープ902のうちスプライシングに不要な部位を切り落とすことができる。よって、スプライシングされた後に、第一キャリアテープ901と第二キャリアテープ902の継ぎ目の状態を良好にすることができるとともに、継ぎ目における送り穴912の間隔Nfを適正に維持することができる。
【0040】
なお、スプライシング処理の規制モードにおいて、上記のように第二キャリアテープ902を切断する他に、第二キャリアテープ902についても第一キャリアテープ901と同様に、第二キャリアテープ902のテープ端(以下、「第二テープ端Dt2」と称する)が切り落とされないようにしてもよい。つまり、切断箇所設定部21は、第二キャリアテープ902の第二テープ端Dt2が切断されずに維持されるように第二切断箇所T2を設定する。
【0041】
このとき、切断箇所設定部21は、切断処理において第二テープ端Dt2がテープ搬送路112における第二カッター142の配置位置(第二切断位置Pc2に相当)に位置決めされるように第二テープ端Dt2を第二切断箇所T2に設定してもよい。また、切断箇所設定部21は、切断処理において第二テープ端Dt2がテープ搬送路112における第二カッター142の配置位置よりも第二キャリアテープ902が挿入される挿入口111側に位置決めされるように第二切断箇所T2を設定してもよい。
【0042】
モード切換部22は、スプライシング処理の動作モードとして、通常モードと規制モードとを切り換える。本実施形態において、モード切換部22は、スイッチ17の状態(通常モード、2種類の規制モード、自動選択モード)に応じて通常モードと規制モードを切り換える。規制モードの第一種類は、第一キャリアテープ901の送り穴912と第一テープ端Dt1との位置関係に応じて第二キャリアテープ902の第二切断箇所T2を設定するタイプである。また、規制モードの第二種類は、切断処理において第二キャリアテープ902の第二テープ端Dt2が切り落とされずに維持されるように第二切断箇所T2を設定するタイプである。
【0043】
上記の「自動選択モード」では、スプライシング装置10が挿入された第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902の種類や状態に応じて、スプライシング処理の動作モードが自動的に選択される。本実施形態において、モード切換部22は、部品検出センサ19により検出された第一キャリアテープ901における空キャビティの数に応じて通常モードと規制モードとを切り換える。
【0044】
具体的には、モード切換部22は、例えば第一キャリアテープ901の端部側から位置する複数のキャビティ911のうち空キャビティの数が規定数(例えば、1つ)以下の場合には、スプライシング処理の動作モードを規制モードに切り換える。なお、上記の規定数は、作業者などが任意に設定することができる。また、自動選択モードで選択される規制モードの種類は、2種類のうち何れか1種類に固定でもよいし、スイッチ17によりさらに選択可能となっていてもよい。
【0045】
位置調整部23は、第一キャリアテープ901の複数の送り穴912と第一テープ端Dt1との位置関係に基づいて、スプライシング位置Psに対する第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902の位置決めを調整する。詳細には、切断処理の後に実行されるテープ貼付処理において、スプライシング処理の動作モードに関わらず第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902の継ぎ目における送り穴912の間隔Nfが適正に維持されるように、これらの位置決めを調整する。
【0046】
1−2.スプライシング装置10によるスプライシング処理
スプライシング装置10によるスプライシング処理について図1図2図4図6を参照して説明する。以下では、図1の左側の挿入口111から挿入されるキャリアテープ90を第一キャリアテープ901と、図1の右側の挿入口111から挿入されるキャリアテープ90を第二キャリアテープ902とも称する。スプライシング処理は、第一キャリアテープ901の先端を第二キャリアテープ902の後端にスプライシングする処理である。また、スイッチ17は、作業者の切り換え操作により何れかの状態を選択されている。
【0047】
制御装置20は、図5に示すように、先ず一対のキャリアテープ90の認識処理を実行する(ステップ10(以下、「ステップ」を「S」と表記する))。詳細には、制御装置20は、挿入口111から第一キャリアテープ901が挿入されたことを検出すると、キャリアテープ搬送装置13によりテープ搬送路112に沿って第一キャリアテープ901を搬送する。そして、制御装置20は、テープ端検出センサ18および部品検出センサ19の検出結果に応じた信号に基づいて、第一キャリアテープ901の種類や状態を認識する。
【0048】
第一キャリアテープ901に対する認識処理により、第一テープ端Dt1から最初の送り穴912までの長さN1、空キャビティの数、および隣り合うキャビティ911の間隔Ncが認識される。なお、本実施形態のように部品検出センサ19に光電センサを採用した構成では、空キャビティが2以上である場合に、制御装置20は、キャビティ911の間隔Ncを認識することができる。空キャビティが1以下の場合には、制御装置20は、キャビティ911の間隔Ncは不明であるとする。
【0049】
なお、第二キャリアテープ902についても第一キャリアテープ901と同様の認識処理が実行される。このとき、第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902のキャビティ911の間隔Ncが相違している場合には、制御装置20は、種類が異なるとしてエラーを作業者に報知してもよい。
【0050】
制御装置20は、次に、切断箇所設定処理を実行する(S20)。モード切換部22は、スイッチ17が自動選択モードの状態となっている場合には(S21:Yes)、第一キャリアテープ901の端部側から位置する複数のキャビティ911のうち空キャビティの数が規定数に達しているか否かを判定する(S22)。モード切換部22は、空キャビティの数が規定数以上の場合に(S22:Yes)、スプライシング処理の動作モードを通常モードに設定する。一方で、モード切換部22は、空キャビティの数が規定数未満の場合に(S22:No)、スプライシング処理の動作モードを規制モードに設定する。
【0051】
また、モード切換部22は、スイッチ17が通常モードの状態になっている場合には(S23:Yes)、スプライシング処理の動作モードを通常モードに設定する。一方で、モード切換部22は、スイッチ17が2種類の規制モードの何れかの状態になっている場合には(S21:No,S23:No)、スプライシング処理の動作モードを規制モードに設定する。
【0052】
スプライシング処理が通常モードに設定されると、切断箇所設定部21は、先ず第一キャリアテープ901の第一切断箇所T1を設定する(S24)。詳細には、切断箇所設定部21は、図4の各列に示すように、全ての空キャビティが切り落とされる箇所であり、且つ隣り合うキャビティ911の中央に第一切断箇所T1を設定する。なお、空キャビティの数が規定数未満の場合には、切断箇所設定部21は、第一テープ端Dt1から規定長さ以上切り落とされる箇所に第一切断箇所T1を設定する。
【0053】
また、空キャビティの数が1以下であり、隣り合うキャビティ911の間隔Ncが不明の場合がある。この場合に、切断箇所設定部21は、図4の第三列に示すように、キャビティ911の間隔Ncが送り穴912の間隔Nfと等しいタイプ(Nc=Nf)と、半分のタイプ(Nc=Nf/2)とを考慮して、何れにおいてもキャビティ911が切断されないように、キャビティ911からキャビティ911の間隔Ncの1/4だけずれた箇所を第一切断箇所T1に設定する。
【0054】
切断箇所設定部21は、次に第二キャリアテープ902の第二切断箇所T2を設定する(S25)。通常モードにおける第二切断箇所T2の設定方法については、第一切断箇所T1の設定(S24)と実質的に同一であるため詳細な説明を省略する。これにより、第二キャリアテープ902において、全ての空キャビティが切り落とされ、且つ隣り合うキャビティ911の中央が切断されるように第二切断箇所T2が設定される。
【0055】
スプライシング処理が規制モードに設定されると、切断箇所設定部21は、先ず第一テープ端Dt1を第一切断箇所T1に設定する(S31)。例えば、図6の第一列に示すように、切断箇所設定部21は、第一キャリアテープ901のパーツラインLpとエッジラインLeの交点を第一テープ端Dt1とし、この第一テープ端Dt1を第一切断箇所T1とする。これにより、後の切断処理(S50)において、図6の第二列に示すように、第一テープ端Dt1が切り落とされることが防止される。また、第一キャリアテープ901に余剰部分があった場合には、その余剰部分は、切断処理(S50)において切り落とされる。
【0056】
切断箇所設定部21は、次に第二キャリアテープ902の切断が許容されるか否かを判定する(S32)。切断箇所設定部21は、スイッチ17の状態により2種類の規制モードのうち第二キャリアテープ902の切断を許容する第一種類が選択されている場合に(S32:Yes)、第二キャリアテープ902の第二切断箇所T2を設定する(S33)。なお、本実施形態において、自動選択モードにより規制モードが設定された場合には(S22:No)、第一種類の規制モードが選択されているものとして処理する。
【0057】
第二切断箇所T2の設定(S33)において、切断箇所設定部21は、先ず隣り合う送り穴912の間隔Nfと、第一テープ端Dt1から最初の送り穴912までの長さN1との差分(Nf−N1)を算出する。そして、切断箇所設定部21は、図6の第三列に示すように、第二キャリアテープ902の後端から所定数個目(図6においては3個目)の送り穴912から第二テープ端Dt2側に上記の差分(Nf−N1)だけ離れた箇所を第二切断箇所T2に設定する。
【0058】
このとき、スプライシング後に第一キャリアテープ901と第二キャリアテープ902の重なりを確実に防止するために、上記の差分(Nf−N1)より僅かに長く第二キャリアテープ902の後端が切り落とされるように第二切断箇所T2を設定してもよい。切断箇所設定部21は、2種類の規制モードのうち第二キャリアテープ902の切断を許容しない第二種類である場合に(S32:No)、第二キャリアテープ902の第二テープ端Dt2を第二切断箇所T2に設定する(S41)。
【0059】
例えば、図6の第四列に示すように、切断箇所設定部21は、第二キャリアテープ902のパーツラインLpとエッジラインLeの交点を第二テープ端Dt2とし、この第二テープ端Dt2を第二切断箇所T2とする。これにより、後の切断処理(S50)において、図6の第五列に示すように、第二テープ端Dt2が切り落とされることが防止される。また、第二キャリアテープ902に余剰部分があった場合には、その余剰部分は、切断処理(S50)において切り落とされる。
【0060】
続いて、位置調整部23は、上記のように第一切断箇所T1および第二切断箇所T2を設定された第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902がスプライシング位置Psに位置決めされた際に、第一テープ端Dt1と第二テープ端Dt2の搬送方向の距離Ceが規定値Vcを超えるか否かを判定する(S42)。ここで、第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902の継ぎ目における送り穴912の間隔Nfが維持されるように、第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902が位置決めされる。
【0061】
しかしながら、上記のような第一切断箇所T1および第二切断箇所T2の設定により、切断処理(S50)では、第一テープ端Dt1および第二テープ端Dt2は、ともに切り落とされない。そのため、第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902は、位置決めされることによりある程度重なり合うか、ある程度離間し得る。第一キャリアテープ901と第二キャリアテープ902がある程度重なり合ったり離間したりすると、スプライシングの不良の原因となったり、スプライシングされたキャリアテープ90を使用した際に動作不良の原因となったりするおそれがある。
【0062】
そこで、位置調整部23は、上記のような判定(S42)において、第一キャリアテープ901と第二キャリアテープ902とが規定値Vcを超えて離間するか、または重なり合うかを判定する。制御装置20は、図6の第五列に示すように、第一テープ端Dt1および第二テープ端Dt2の搬送方向の距離Ceが規定値Vcを超えない場合には(S42:No)、正常として切断箇所設定処理(S20)を終了する。一方で、位置調整部23は、第一テープ端Dt1および第二テープ端Dt2の搬送方向の距離Ceが規定値Vcを超える場合には(S42:Yes)、エラー処理を実行する(S43)。
【0063】
上記のエラー処理には、後のテープ貼付装置16による一対のスプライシングテープ83の貼り付けを規制することが含まれる。これにより、結果として、テープ貼付装置16は、一対のスプライシングテープ83の貼り付けを規制される。また、作業者に対してテープ貼付処理を中断するか、継続を許容するかの判断を促すようにエラーを作業者に報知してもよい。これにより、作業者は、選択した動作モードを変更したり、手動でカットしたキャリアテープ90を準備したりするなどエラーに対処することができる。
【0064】
その後に、切断装置14による切断処理が実行される(S50)。具体的には、切断箇所設定処理(S20)にて設定された第一切断箇所T1がテープ搬送路112上の第一切断位置Pc1に位置するように第一キャリアテープ901が搬送される。同様に、第二切断箇所T2がテープ搬送路112上の第二切断位置Pc2に位置するように第二キャリアテープ902が搬送される。その後に、第一カッター141が第一切断箇所T1を通過するように、且つ第二カッター142が第二切断箇所T2を通過するように、切断装置14が駆動される。
【0065】
上記のような切断処理(S50)により、スプライシング処理が何れの動作モードであっても第一切断箇所T1および第二切断箇所T2がエッジラインLeに含まれるように、第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902が切断される。その後に、テープ貼付装置16による、テープ貼付処理が実行される(S60)。具体的には、位置調整部23は、先ず第一キャリアテープ901の送り穴912と第一テープ端Dt1との位置関係に基づいて、スプライシング位置Psに対する第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902の位置決めを調整する。
【0066】
キャリアテープ搬送装置13は、位置調整部23により調整された位置まで第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902を接近させるように搬送して、スプライシング位置Psに対して位置決めする。そして、第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902の表面および裏面に一対のスプライシングテープ83を貼り付けるように、テープ貼付装置16を駆動させる。
【0067】
これにより、第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902に一対のスプライシングテープ83が押し付けられる。第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902は、所定の押付力が加えられて一対のキャリアテープ90に接着した状態となる。その後に、上部カバー12が開状態とされ、取り出し処理が実行される(S70)。これにより、一対のスプライシングテープ83は、ベーステープ81からそれぞれ剥離されて、スプライシングされた第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902とともにスプライシング装置10から取り出し可能とされる。
【0068】
1−3.実施形態の構成による効果
上記のスプライシング装置10は、部品93を収納する複数のキャビティ911を有する第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902を接近させる方向にそれぞれ搬送するキャリアテープ搬送装置13と、第一キャリアテープ901の第一切断箇所T1および第二キャリアテープ902の第二切断箇所T2をそれぞれ切断する切断処理(S50)を実行する切断装置14と、キャリアテープ搬送装置13によりスプライシング位置Psに対して位置決めされた第一キャリアテープ901および第二キャリアテープ902にスプライシングテープ83を貼り付けるテープ貼付装置16と、第一キャリアテープ901の長手方向に平行であり且つ複数のキャビティ911を通る直線Lpと第一キャリアテープ901の端部Leとの交点を第一テープ端Dt1として、切断処理(S50)において第一テープ端Dt1が切り落とされずに維持されるように第一切断箇所T1を設定する切断箇所設定部21と、を備える。
【0069】
このような構成によると、スプライシング処理の対象である一対のキャリアテープ90の一方である第一キャリアテープ901は、規制モードのスプライシング処理の切断処理(S50)において第一テープ端Dt1を切り落とされずに維持される。これにより、第一キャリアテープ901の第一テープ端Dt1から最初のキャビティ911に部品93が収納されていたとした場合に、切断処理(S50)の実行に伴う部品93の廃棄の発生を防止することができる。
【0070】
2.実施形態の変形態様
実施形態の切断処理(S50)において、キャリアテープ搬送装置は、第一切断箇所T1がテープ搬送路112上の第一切断位置Pcに位置決めする際に、現在の第一キャリアテープ901の位置から一方向に搬送した。これに対して、キャリアテープ搬送装置13は、第一切断箇所T1を第一切断位置Pcに位置決めする際に、第一切断位置Pcを一端通過させてから戻すように搬送し、第一切断位置Pcに第一切断箇所T1を位置決めしてよい。
【0071】
上記のような構成によると、第一キャリアテープ901を戻すように搬送するまでは通常モードの動作と同一とすることができる。これにより、通常モードと規制モードの動作を指令するプログラムの共通部分を多くすることができる。但し、第一キャリアテープ901を戻すように搬送すると、バックラッシが影響するおそれがあるため、第一キャリアテープ901を高精度に位置決めするという観点からは、実施形態にて例示した態様が好適である。
【0072】
実施形態において、スプライシング処理の動作モードは、スイッチ17により切り換え可能とした。これに対して、スプライシング装置10は、実行するスプライシング処理の動作モードを固定としてもよい。また、実施形態において、第一キャリアテープ901は、補給用の新テープである態様を例示した。これに対して、第一キャリアテープ901は、例えば使用途中の旧テープであり、後端に補給用のキャリアテープをスプライシングされる構成としてもよい。
【符号の説明】
【0073】
10:スプライシング装置、 11:装置本体、 111:挿入口、 112:テープ搬送路、 13:キャリアテープ搬送装置、 14:切断装置、 141:第一カッター、 142:第二カッター、 16:テープ貼付装置、 17:スイッチ、 18:テープ端検出センサ、 19:部品検出センサ、 20:制御装置、 21:切断箇所設定部、 22:モード切換部、 23:位置調整部、 80:供給テープ、 83:スプライシングテープ、 90:キャリアテープ、 901:第一キャリアテープ、 902:第二キャリアテープ、 91:ベーステープ、 911:キャビティ、 912:送り穴、 93:部品、 Pc1:第一切断位置、 Pc2:第二切断位置、 Ps:スプライシング位置、 Dt:テープ端、 Dt1:第一テープ端、 Dt2:第二テープ端、 Nf:(送り穴の)間隔、 N1:(第一テープ端から最初の送り穴までの)長さ、 N2:(第二テープ端から最初の送り穴までの)長さ、 Lp:パーツライン、 Le:エッジライン(キャリアテープの端部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】