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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年8月22日
【発行日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】光学部品および照明装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/20 20060101AFI20201120BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20201120BHJP
   F21S 41/176 20180101ALI20201120BHJP
   F21V 9/32 20180101ALI20201120BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20201120BHJP
   F21V 3/06 20180101ALI20201120BHJP
   F21V 3/08 20180101ALI20201120BHJP
   F21S 41/16 20180101ALI20201120BHJP
   C04B 35/581 20060101ALI20201120BHJP
   C04B 35/115 20060101ALI20201120BHJP
   F21W 102/00 20180101ALN20201120BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20201120BHJP
【FI】
   G02B5/20
   G02B5/30
   F21S41/176
   F21V9/32
   F21V3/00 320
   F21V3/06 110
   F21V3/08
   F21S41/16
   C04B35/581
   C04B35/115
   F21W102:00
   F21Y115:30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】34
【出願番号】特願2020-500232(P2020-500232)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年2月19日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100134991
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 和樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148507
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 弘行
(72)【発明者】
【氏名】大和田 巌
(72)【発明者】
【氏名】近藤 順悟
(72)【発明者】
【氏名】小林 義政
【テーマコード(参考)】
2H148
2H149
【Fターム(参考)】
2H148AA00
2H148AA01
2H149AA21
2H149AB01
2H149DA02
2H149DB38
2H149FA41Y
(57)【要約】
光学部品(51)は、光源(90)からの光(91)の波長を変換するものである。光学部品(51)は第1基板(11)および第2基板(21)を有している。第1基板(11)は蛍光体基板(61)を含む。第2基板(21)は第1基板(11)を支持している。第2基板(21)は、光源(90)からの光(91)を第1基板(11)を介して受ける透光性基板(71)を含む。透光性基板(71)は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって、屈折率の結晶異方性を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源(90)からの光の波長を変換する光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)であって、
蛍光体基板(61〜63)を含む第1基板(1〜13,15)と、
前記第1基板(1〜13,15)を支持する第2基板(21〜23,25)と、
を備え、前記第2基板(21〜23,25)は、前記光源(90)からの光(91)を前記第1基板(1〜13,15)を介して受ける透光性基板(71〜73)を含み、前記透光性基板(71〜73)は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって屈折率の結晶異方性を有する、
光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項2】
前記透光性基板(71〜73)の前記多結晶構造は10%以上99.5%以下の配向度を有している、請求項1に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項3】
前記透光性基板(71〜73)の屈折率は前記蛍光体基板(61〜63)の屈折率よりも高い、請求項1または2に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項4】
前記透光性基板(71〜73)の熱伝導率は前記蛍光体基板(61〜63)の熱伝導率よりも高い、請求項1から3のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項5】
前記透光性基板(71〜73)の線膨張係数は前記蛍光体基板(61〜63)の線膨張係数の±50%以内である、請求項1から4のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項6】
前記透光性基板(71〜73)は窒化アルミニウムおよび酸化アルミニウムのいずれかからなる、請求項1から5のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項7】
前記蛍光体基板(61〜63)は多結晶構造を有している、請求項1から6のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項8】
前記透光性基板(71〜73)は、前記光源(90)からの光(91)を前記第1基板(1〜13,15)を介して受ける入射面(S21)と、前記入射面(S21)と反対の出射面(S22)と、前記入射面(S21)と前記出射面(S22)とを互いにつなぐ側面(S23)と、を有している、請求項1から7のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項9】
前記透光性基板(71)の前記側面(S23)上に設けられ、前記透光性基板(71)の屈折率よりも低い屈折率を有する誘電体膜(41)をさらに備える、請求項8に記載の光学部品(52,52A)。
【請求項10】
前記透光性基板(71)の前記側面(S23)上に直接的または間接的に設けられた反射膜(42)をさらに備える、請求項8または9に記載の光学部品(102、102A)。
【請求項11】
前記出射面(S22)の面積は、前記入射面(S21)の面積と異なっている、請求項8から10のいずれか1項に記載の光学部品(53,53A〜53C,54,54A〜54C)。
【請求項12】
前記側面(S23)の少なくとも一部は、前記入射面(S21)から、垂直な角度よりも小さい角度(AG2)を有している、請求項8から11のいずれか1項に記載の光学部品(53,53A〜53C)。
【請求項13】
前記側面(S23)の少なくとも一部は、前記入射面(S21)から、垂直な角度よりも大きい角度(AG2)を有している、請求項8から12のいずれか1項に記載の光学部品(54,54A〜54C)。
【請求項14】
前記第1基板(11、15)と前記第2基板(21、25)との間に接合層(30)をさらに備え、前記接合層(30)は、前記第1基板(11、15)の前記第2基板(21、25)に面する面に含まれる少なくとも1種類の元素と、前記第2基板(21、25)の前記第1基板(11、15)に面する面に含まれる少なくとも1種類の元素とを含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の光学部品(55,55A、55B)。
【請求項15】
前記第1基板(15)は、前記第2基板(21、25)に面する第1中間層(46)を含み、前記第1中間層(46)は、前記蛍光体基板(61)の材料とは異なる材料からなる、請求項1から14のいずれか1項に記載の光学部品(55、55A)。
【請求項16】
前記第2基板(25)は、前記第1基板(15)に面する第2中間層(47)を含み、前記第2中間層(47)は、前記透光性基板(71)の材料とは異なる材料からなる、請求項1から15のいずれか1項に記載の光学部品(55)。
【請求項17】
光源(90)と、
前記光源(90)からの光(91)の波長を変換する光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)と、
を備え、前記光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)は、
蛍光体基板(61〜63)を含む第1基板(1〜13,15)と、
前記第1基板(1〜13,15)を支持する第2基板(21〜23,25)と、
を含み、前記第2基板(21〜23,25)は、前記光源(90)からの光(91)を前記第1基板(1〜13,15)を介して受ける透光性基板(71〜73)を含み、前記透光性基板(71〜73)は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって屈折率の結晶異方性を有する、
照明装置(101,101A,102,102A,103,103A,103B,103C,104,104A,104B,104C)。
【請求項18】
前記光源(90)はレーザを含む、請求項17に記載の照明装置(101,101A,102,102A,103,103A,103B,103C,104,104A,104B,104C)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部品および照明装置に関し、特に、蛍光体基板を有する光学部品と、当該光学部品を有する照明装置とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2011/141377号(特許文献1)によれば、蛍光体を支持する支持体と、蛍光体への電磁放射を行う放射源とを有する車両用ヘッドライトモジュールが開示されている。支持体としては、多結晶アルミナセラミックスまたはサファイアが例示されている。いずれの材料も、高い耐熱性と高い熱伝導性とを有する点で、温度の上昇および温度分布のむらが生じやすい照明装置であるヘッドライトへの適用に適している。蛍光体としては、セリウム(Ce)でドーピングされたイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)が例示されている。放射源として青色発光レーザが例示されている。青色レーザ光は、黄色蛍光体を通り、その補色により白色光に変換される。これによりヘッドライトモジュールは白色光を放射することができる。
【0003】
特開2016−119361号公報(特許文献2)によれば、波長変換部材としての蛍光体を有する発光装置が開示されている。蛍光体としては、バインダに分散された粉末形態のものを用いることができる。またこれに代わる態様として、単一の単結晶または単一の多結晶を用いることができ、その場合、蛍光体とバインダとの屈折率の差によって両者の界面で光の散乱が起きることを排除する効果が得られることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2011/141377号
【特許文献2】特開2016−119361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発光装置(照明装置)においては、光が適度に散乱されることが望まれる場合がある。例えば、光源として青色レーザを用いたヘッドライトの場合、光の散乱が小さ過ぎると、散乱されなかった青色レーザ光の進行方向に沿って、白色光ではなく青みを帯びた光が強く放射されてしまう。このため、ヘッドライトからの照明光は、強い色むらを有してしまう。一方で、光の散乱が大き過ぎると、光の減衰が大きくなるので、照明光の出力が低下してしまう。
【0006】
蛍光体が、バインダ中に分散されたものか、多結晶のものか、あるいは単結晶のものかによって、光が散乱される程度は異なる。具体的には、光が散乱される程度は、バインダに分散された蛍光体の場合に大きく、多結晶蛍光体の場合に中程度であり、単結晶蛍光体の場合に小さい。これら3つのタイプの蛍光体を任意に選択することができるとは限らない。例えば、バインダに分散された蛍光体は、高温下において、内部量子効率が低下しやすく、特にバインダが有機物の場合はバインダが劣化しやすい。照明装置がヘッドライトまたはプロジェクタ用光源のように高輝度のものである場合、温度が上昇しやすいので、バインダに分散された蛍光体は上記理由によって不適当な場合がある。一方、単結晶蛍光体の場合は、内部量子効率の低下が300℃程度の高温下でも比較的少ない。このため単結晶蛍光体を高輝度用途へ適用することが検討されている。しかしながら、単結晶蛍光体は一般に引き上げ法により作製されるため、大型結晶の作製が困難であり、また結晶の上下方向で添加活剤の濃度が異なるといった欠点を有している。一方、セラミックなどの多結晶は、大型化が容易で、添加活剤の濃度差も生じにくい。また最近では、単結晶蛍光体の温度特性および透過特性と遜色ない多結晶蛍光体も提案されている。蛍光体のタイプは、これらの状況を考慮して選択される必要があり、光の散乱の程度を蛍光体のタイプの選択によって調整することは難しい。
【0007】
光が蛍光体だけでなくその支持体も通る場合、光の散乱は、蛍光体中だけでなく、それを機械的に保持する支持体中においても生じる。よって、蛍光体中での光の散乱の程度を十分に調整することができなくても、支持体中での光の散乱の程度を十分に調整することができれば、全体として、光の散乱の程度を最適化することができる。しかしながら従来技術においては、支持体の選択肢が、概して、光を大きく散乱させる多結晶か、光をあまり散乱させない単結晶かの2つに限られる。前者の場合、光の減衰が大きくなるので照明光の出力が低下してしまう。後者の場合、光源から波長変換なしに直進してきた光が高い指向性を保ったままであるので、色むらが強くなってしまう。よって、高い出力と、小さい色むらとを同時に有する照明光を得ることが難しい。
【0008】
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その一の目的は、高い出力と小さい色むらとを有する照明光を生成することができる照明装置を得るための光学部品を提供することである。また他の目的は、高い出力と小さい色むらとを有する照明光を生成することができる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の光学部品は、光源からの光の波長を変換するものである。光学部品は第1基板および第2基板を有している。第1基板は蛍光体基板を含む。第2基板は第1基板を支持している。第2基板は、光源からの光を第1基板を介して受ける透光性基板を含む。透光性基板は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって、屈折率の結晶異方性を有している。
【0010】
本発明の照明装置は光源および光学部品を有している。光学部品は、光源からの光の波長を変換するものである。光学部品は第1基板および第2基板を有している。第1基板は蛍光体基板を含む。第2基板は第1基板を支持している。第2基板は、光源からの光を第1基板を介して受ける透光性基板を含む。透光性基板は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって、屈折率の結晶異方性を有している。
【0011】
なお本明細書において「蛍光体」は、狭義の蛍光体だけでなく、燐光体またはシンチレータを意味し得る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、蛍光体基板からの光は透光性基板を通過する。この透光性基板は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって、屈折率の結晶異方性を有している。これにより、蛍光体基板から直進してきた光を、過度な吸収なしに適度に散乱させることができる。よって、高い出力と小さい色むらとを有する照明光を生成することができる。
【0013】
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態1における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図2】本発明の実施の形態1の変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図3】本発明の実施の形態2における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図4】本発明の実施の形態2の変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図5】本発明の実施の形態3における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図6】本発明の実施の形態3の第1変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図7】本発明の実施の形態3の第2変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図8】本発明の実施の形態3の第3変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図9】本発明の実施の形態4における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図10】本発明の実施の形態4の第1変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図11】本発明の実施の形態4の第2変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図12】本発明の実施の形態4の第3変形例における、光学部品を有する照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
図13】本発明の実施の形態5における光学部品の構成を概略的に示す断面図である。
図14図13の一部拡大図であって、第1基板と第2基板との境界の近傍を概略的に示す部分断面図である。
図15図13の光学部品の製造方法の第1工程を概略的に示す断面図である。
図16図13の光学部品の製造方法の第2工程を概略的に示す断面図である。
図17図13の光学部品の製造方法の第3工程を概略的に示す断面図である。
図18図13の光学部品の製造方法の第4工程を概略的に示す断面図である。
図19】本発明の実施の形態5の第1変形例における光学部品の構成を図14と同様の視野で概略的に示す部分断面図である。
図20】本発明の実施の形態5の第2変形例における光学部品の構成を図14と同様の視野で概略的に示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0016】
<実施の形態1>
(構成)
図1は、本実施の形態1における、光学部品51を有する照明装置101の構成を概略的に示す断面図である。なお照明装置101の平面視における形状は、特に限定されず、例えば、多角形または円である。多角形としては、典型的には四角形が用いられ、例えば正方形が用いられる。
【0017】
照明装置101は光源90および光学部品51を有している。光学部品51は、光源90からの励起光91の波長を変換するもの、すなわち波長変換部材、である。光源90によって生成された励起光91は、光学部品51を通過することによって、照明光92に変換される。例えば、励起光91は青色光または紫外光であり、照明光92は白色光(励起光91の透過光である青色光と、蛍光体によって波長変換された変換光である黄色光との合成光)である。
【0018】
光源90は、鋭い指向性を有する光を生成するものであり、典型的には、レーザを含むものである。光源90は、例えば、青色光または紫外光を生成する半導体レーザである。
【0019】
光学部品51は、第1基板11と、第1基板11を支持する第2基板21とを有している。照明光92は、励起光91が第1基板11および第2基板21をこの順に通ることによって生成される。第1基板11は蛍光体基板61を含み、本実施の形態においては第1基板11は蛍光体基板61である。第2基板21は透光性基板71を含み、本実施の形態においては第2基板21は透光性基板71である。透光性基板71は、光源90からの励起光91を第1基板11を介して受ける。
【0020】
蛍光体基板61は、入射面S11と、入射面S11と反対の出射面S12と、入射面S11と出射面S12とを互いにつなぐ側面S13とを有している。側面S13は、入射面S11から角度AG1を有している。本実施の形態においては、角度AG1は特に限定されず、垂直(すなわち約90°)であってよい。また側面S13は、図示されているように露出されていてよい。入射面S11は光源90からの励起光91を受ける。出射面S12は、透光性基板71へ光を放射する。また蛍光体基板61の入射面S11は露出、図示されているように露出されていてよい。
【0021】
透光性基板71は、入射面S21と、入射面S21と反対の出射面S22と、入射面S21と出射面S22とを互いにつなぐ側面S23とを有している。側面S23は、入射面S21から角度AG2を有している。本実施の形態においては、角度AG2は特に限定されず、垂直(すなわち約90°)であってよい。また側面S23は、図示されているように露出されていてよい。入射面S21は、光源90からの光を第1基板11を介して受ける。本実施の形態においては、透光性基板71の入射面S21は、蛍光体基板61の出射面S12に接合されている。この接合は、例えば、いわゆる直接接合法の技術を用いて行い得る。出射面S22は、照明光92を放射する。
【0022】
透光性基板71はセラミックス(焼結体)である。透光性基板71は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって、屈折率の結晶異方性を有している。配向方向は、透光性基板71の厚み方向(図中、縦方向)に沿っていることが好ましい。言い換えれば、配向方向は、第1基板11と第2基板21との積層方向に沿っていることが好ましい。屈折率の結晶異方性は、0.3%以上であることが好ましく、光を散乱させる効果を十分に高めるために1%以上あってもよい。ここで結晶異方性は、方位に依存しての最大屈折率と最小屈折率との差分の、当該最大屈折率に対するパーセンテージによって表される。透光性基板71は、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウム(アルミナ:Al)のいずれかからなることが好ましく、それにより上記結晶異方性を容易に確保することができる。結晶の配向軸は、典型的には結晶学におけるc軸である。透光性基板71の成分中、主成分(例えば、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウム)が占める割合は、99%以上が好ましく、99.99%以上がより好ましい。参考に、窒化アルミニウムおよび酸化アルミニウム(サファイア)について、結晶軸と、波長600nmでの屈折率との関係を、以下の表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
透光性基板71の多結晶構造は、10%以上99.5%以下の配向度を有している。配向度は、好ましくは10%以上99%以下であり、典型的には30%以上85%以下である。透光性基板71の配向度は、透光性基板71の製造条件を調整することによって制御することができる。配向度を調整することによって、透光性基板71の直線透過率を制御することができる。透光性基板71の直線透過率は、入射面S21と出射面S22との間で99.5%以下であることが好ましく、具体的には照明装置101の用途に応じて所望の値に調整されてよい。厚み0.22mmの窒化アルミニウム基板を用いて実験的に得た、配向度と直線透過率との関係を、以下の表に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
上記表に示されているように、直線透過率は、入射面S21と出射面S22との間でのフレネル反射の影響を受け、透光性基板71の光の吸収率にも依存する。吸収率は入射面S21と出射面S22との間で30%以下であることが好ましい。好ましくは、透光性基板71は99.1%以上の相対密度を有している。好ましくは、透光性基板71に含まれる遷移金属の量は200ppm以下である。
【0027】
蛍光体基板61は、多結晶構造を有していることが好ましい。蛍光体基板61は、温度上昇による変換効率の劣化を防ぐために、ガラスまたは樹脂などのバインダを実質的に含有していないことが好ましい。すなわち、蛍光体基板61は、多数の蛍光体粒子がバインダによって結合されているものではなく、多結晶構造自体が連続的に設けられることによって構成されたもの、典型的にはセラミックス、であることが好ましい。蛍光体基板61は、例えば、Ceなど添加活剤をドーピングされたYAGから作られている。
【0028】
蛍光体基板61と透光性基板71とを比較すると、透光性基板71の屈折率は蛍光体基板61の屈折率よりも高いことが好ましい。また透光性基板71の線膨張係数は蛍光体基板61の線膨張係数の±50%以内であることが好ましい。また透光性基板71の熱伝導率は蛍光体基板61の熱伝導率よりも高いことが好ましい。具体的には、透光性基板71の熱伝導率は、30W/mK以上が好ましく、放熱性を十分に上げるという観点では100W/mK以上がより好ましい。
【0029】
(効果)
本実施の形態によれば、蛍光体基板61からの光は透光性基板71を通過する。この透光性基板71は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって、屈折率の結晶異方性を有している。これにより、蛍光体基板61から直進してきた光を、過度な吸収なしに適度に散乱させることができる。よって、高い出力と小さい色むらとを有する照明光92を生成することができる。
【0030】
光源90がレーザの場合、励起光91が強い指向性を有しているので、蛍光体基板61中を直進しやすい。このため、上述した効果がより顕著に得られる。
【0031】
透光性基板71は、窒化アルミニウムおよび酸化アルミニウムのいずれかからなる。これにより、屈折率の結晶異方性を有意に有する多結晶構造を容易に得ることができる。
【0032】
透光性基板71の多結晶構造が10%以上99.5%以下の配向度を有する場合、透光性基板71の直線透過率が過大または過小となることが避けられる。また配向度が99.5%以下である場合、透光性基板71中で、有意な光散乱を発生させることができる。透光性基板71の屈折率が蛍光体基板61の屈折率よりも高い場合、透光性基板71の側面S23から光が漏れにくくなる。入射面S21と出射面S22との間での透光性基板71の吸収率が30%以下である場合、透光性基板71中で、光が過度に吸収されることが避けられる。
【0033】
照明光92は、蛍光体基板61を通った後に透光性基板71から放射される。よって、透光性基板71の設計によって、照明光92の指向性を容易に制御することができる。具体的には、側面S23の設計によって、照明光92の指向性を制御することができる。
【0034】
第1基板11と第2基板21とが互いにつながっていることにより、蛍光体基板61内での波長変換に起因して発生した熱の排熱を促進することができる。よって、温度上昇に起因しての蛍光体基板61の性能劣化を抑制することができる。透光性基板71の熱伝導率が蛍光体基板61の熱伝導率よりも高い場合、この効果がより高められる。透光性基板71の熱伝導度を高める観点では、配向度は高いことが好ましく、例えば90%以上であってもよい。
【0035】
また第1基板11と第2基板21とが互いにつながっていることにより、第1基板11と第2基板21とが空間を介して互いに離れている場合に比して、照明装置101のサイズを小さくすることができる。また、第1基板11と第2基板21との間での界面の数が少なくなるので、界面反射に起因しての伝搬損失を抑えることができる。
【0036】
透光性基板71の線膨張係数が蛍光体基板61の線膨張係数の±50%以内である場合、熱膨張の差異に起因した蛍光体基板61の割れの発生を防止することができる。特に、例えば蛍光体基板61の厚みが100μm程度以下かつ透光性基板71の厚みが1mm以上のように両者の厚みの相異が大きい場合、顕著な効果が得られる。
【0037】
蛍光体基板61が多結晶構造を有している場合は、蛍光体が単結晶の場合、および蛍光体がバインダ中に分散されている場合に比して、光を中程度に散乱する。この場合、蛍光体基板61および透光性基板71の全体による光の散乱を適度なものとするために、透光性基板71が光を中程度散乱することが求められることがあり得る。本実施の形態によれば、透光性基板71が、配向性をともなう多結晶構造を有する。これにより、透光性基板71は、単結晶構造の場合および無配向多結晶構造の場合と比較して、光を中程度に散乱することができる。
【0038】
なお蛍光体基板61は、多結晶構造を有するものに限定されるわけではない。透光性基板71の多結晶構造が有する配向性を調整することによって光の散乱の程度を調整することができるという効果は、蛍光体基板61の構成を問わず、得られるものである。よって変形例として、蛍光体基板61は、単結晶構造を有するものであってもよい。この場合、透光性基板71の配向度を小さくすることによって、光の散乱が不足しないようにすることができる。他の変形例として、蛍光体基板61は、バインダ中に分散されたものであってもよい。この場合、透光性基板71の配向度を小さくすることによって、光の散乱が過剰にならないようにすることができる。
【0039】
角度AG2が垂直である場合は、光学部品51の製造方法が簡素化される。蛍光体基板61の入射面S11が露出されている場合は、入射面S11上に何らかの部材が設けられる場合に比して、照明装置の構成が簡素化される。
【0040】
(配向度の測定方法)
配向度は、X線回折を用いたロットゲーリング法によって測定することができる。測定試料は、透光性基板71のほぼ水平な断面(厚み方向にほぼ垂直な断面)を平滑に研磨することによって得られる。この研磨された面に対してX線が照射されることで、X線回折プロファイルが取得される。以下、透光性基板71がアルミナから作られている場合について詳述する。
【0041】
入射X線方向と回折X線方向とのなす角度を2θとし、X線としてCuKα線が用いられるとすると、X線回折プロファイルは、例えば、2θ=20°〜70°の範囲で取得される。このプロファイルから、(hkl)面の各々に対応する強度I(hkl)のデータが読み取られる。このデータから、c面配向度が、以下のように算出される。
【0042】
【数1】
【0043】
上記の式における強度比Pおよび強度比Pは、以下の式によって算出される。
【0044】
【数2】
【0045】
【数3】
【0046】
強度比Pは、測定試料についての、c面に対応する(006)面の強度I(006)が、測定範囲のすべての(hkl)についての強度I(hkl)の和で規格化されたものである。強度比Pは、無配向アルミナについての、c面に対応する(006)面の強度I(006)が、測定範囲のすべての(hkl)についての強度I(hkl)の和で規格化されたものである。強度比Pは、無配向アルミナとしての標準α−アルミナについてのJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards:粉末回折標準のための合同委員会)カードのNo.46−1212から算出することができる。なおX線回折装置としては、例えば、株式会社リガク製「RINT−TTR III」を用いることができ、X線源の設定条件としては、例えば、電圧50kVおよび電流300mAの条件を用いることができる。
【0047】
なお、アルミナ以外の材料、例えば窒化アルミニウム、についても、上記に類した方法によって配向度を測定することができる。
【0048】
(配向度の調整方法)
配向度の調整方法について、アルミナの場合を例に説明する。一般的な多結晶アルミナは、配向性を有しておらず、実質的に0%の配向度を有している。一方、意図的に配向性が付与された多結晶アルミナの配向度は、1%程度から100%近くまで制御することができる。配向性を得るためには、例えば、板状アルミナ粒子を含む原材料を用いてのテンプレート粒成長(Templated Grain Growth:TGG)法が用いられる。原材料中の、板状アルミナ粒子と、板状でない通常のアルミナ粒子との配合比を調整することによって、配向度を任意に調整することができる。なお板状アルミナ粒子の粒径は、高い配向度と、緻密性との両方を得るためには、1.5μm程度以上20μm程度以下が好ましい。
【0049】
(変形例)
図2は、本実施の形態1の変形例における、光学部品51Aを有する照明装置101Aの構成を概略的に示す断面図である。光学部品51Aは第3基板31を有している。第3基板31は第1基板11を支持している。第1基板11は第2基板21と第3基板31との間に配置されている。第3基板31は、基板81を含み、図中においては基板81である。基板81の材料は、透光性基板71の材料と同様であってよい。
【0050】
基板81は、入射面S31と、入射面S31と反対の出射面S32と、入射面S31と出射面S32とを互いにつなぐ側面S33とを有している。側面S33は、入射面S31から角度AG3を有している。本実施の形態においては、角度AG3は特に限定されず、垂直(すなわち約90°)であってよい。また側面S33は、図示されているように露出されていてよい。入射面S31は光源90からの励起光91を受ける。出射面S32は、蛍光体基板61へ光を放射する。本実施の形態においては、基板81の出射面S32は、蛍光体基板61の入射面S11に接合されている。この接合は、例えば、いわゆる直接接合法の技術を用いて行い得る。
【0051】
本変形例によれば、第1基板11がより確実に支持される。これにより、第2基板21への支持部材としての設計要求が緩和され得る。よって、第2基板21の設計の自由度が高められる。よって、照明光92の特性をより容易に最適化することができる。
【0052】
また、第3基板31は、蛍光体基板61の入射面S11からの排熱を促進する。これにより、蛍光体基板61の温度上昇をより抑えることができる。
【0053】
<実施の形態2>
図3は、本実施の形態2における、光学部品52を有する照明装置102の構成を概略的に示す断面図である。光学部品52においては、透光性基板71の側面S23がコーティングされている。この側面コーティングについて、以下において、より具体的に説明する。
【0054】
光学部品52は誘電体膜41を有している。誘電体膜41は透光性基板71の側面S23上に設けられている。誘電体膜41は、透光性基板71の屈折率よりも低い屈折率を有している。透光性基板71が窒化アルミニウムからなる場合、誘電体膜41は、例えば、酸化珪素または酸化アルミニウムからなる。透光性基板71が酸化アルミニウムからなる場合、誘電体膜41は、例えば、酸化珪素からなる。
【0055】
光学部品は反射膜42を有している。反射膜42は、透光性基板71の側面S23上に直接的または間接的に設けられており、図示された例においては、誘電体膜41を介して間接的に設けられている。反射膜は、典型的には金属からなる。
【0056】
なお、誘電体膜41および反射膜42のいずれかが省略されてもよい。また、上述したコーティングは、透光性基板の側面S23上だけでなく、蛍光体基板61の側面S13上にも設けられていてよい。
【0057】
本実施の形態によれば、透光性基板71の側面S23が上述したようにコーティングされる。これにより、透光性基板71の側面S23からの、光の漏れが抑制される。また、蛍光体基板61の側面S13がコーティングされる場合、蛍光体基板61の側面S13からの、光の漏れが抑制される。コーティングが、高い導電性を有する材料、特に金属、からなる膜を含む場合、蛍光体基板61の側面S13からの排熱が促進される。よって蛍光体基板61の温度上昇をより抑えることができる。
【0058】
図4は、本実施の形態2の変形例における、光学部品52Aを有する照明装置102Aの構成を概略的に示す断面図である。光学部品52Aは、実施の形態1の変形例(図2)と同様に、基板81を含む第3基板31を有している。これにより、実施の形態1の変形例と同様の効果が得られる。なお基板81の側面S33上にも、上述したコーティングが設けられてよい。これにより、基板81の側面S33からの、光の漏れが抑制される。
【0059】
<実施の形態3>
図5は、本実施の形態3における、光学部品53を有する照明装置103の構成を概略的に示す断面図である。光学部品53は、第2基板21(図1:実施の形態1)に代わって、第2基板22を有している。第2基板22は、透光性基板71(図1:実施の形態1)に代わって、透光性基板72を有している。透光性基板72に関しては、出射面S22の面積は、入射面S21の面積と異なっている。具体的には、出射面S22の面積は、入射面S21の面積よりも小さい。側面S23の少なくとも一部は、入射面S21から、垂直な角度よりも小さい角度AG2を有している。言い換えれば、0°<AG2<90°が満たされている。好ましくは、AG2≧45°である。
【0060】
なお、第2基板22および透光性基板72についての上記以外の構成は、実施の形態1で説明された第2基板21および透光性基板71と同様である。本実施の形態によれば、透光性基板72が用いられることによって、透光性基板71が用いられる場合に比して、照明光92を集光させることができる。
【0061】
図6は、本実施の形態3の第1変形例における、光学部品53Aを有する照明装置103Aの構成を概略的に示す断面図である。光学部品53Aは、図2において示された実施の形態1の変形例と同様に、基板81を含む第3基板31を有している。これにより、実施の形態1の変形例と同様の効果が得られる。
【0062】
図7は、本実施の形態3の第2変形例における、光学部品53Bを有する照明装置103Bの構成を概略的に示す断面図である。光学部品53Bは、第1基板11(図5)に代わって、第1基板12を有している。第1基板12は、蛍光体基板61(図5)に代わって、蛍光体基板62を有している。蛍光体基板62に関しては、出射面S12の面積は、入射面S11の面積と異なっている。具体的には、出射面S12の面積は、入射面S11の面積よりも小さい。側面S13の少なくとも一部は、入射面S11から、垂直な角度よりも小さい角度AG1を有している。言い換えれば、0°<AG1<90°が満たされている。好ましくは、AG1≧45°である。角度AG1は角度AG2と同じであってよく、これにより加工が容易となる。なお、第1基板12および蛍光体基板62についての上記以外の構成は、実施の形態1で説明された第1基板11および蛍光体基板61と同様である。
【0063】
図8は、本実施の形態3の第3変形例における、光学部品53Cを有する照明装置103Cの構成を概略的に示す断面図である。光学部品53Cは、第3基板31(図6)に代わって、第3基板32を有している。第3基板32は、基板81(図6)に代わって、基板82を有している。基板82に関しては、出射面S32の面積は、入射面S31の面積と異なっている。具体的には、出射面S32の面積は、入射面S31の面積よりも小さい。側面S33の少なくとも一部は、入射面S31から、垂直な角度よりも小さい角度AG3を有している。言い換えれば、0°<AG3<90°が満たされている。好ましくは、AG3≧45°である。角度AG3は角度AG1と同じであってよく、これにより加工が容易となる。なお、第3基板32および基板82についての上記以外の構成は、実施の形態1で説明された第3基板31および基板81と同様である。
【0064】
なお本実施の形態3またはその変形例に対して、実施の形態2またはその変形例で説明されたコーティングが適用されてもよい。本実施の形態3またはその変形例においては、実施の形態1またはその変形例に比して、側面から光が漏れやすい。このため、コーティングによる効果がより顕著となり得る。
【0065】
<実施の形態4>
図9は、本実施の形態4における、光学部品54を有する照明装置104の構成を概略的に示す断面図である。光学部品54は、第2基板21(図1:実施の形態1)に代わって、第2基板23を有している。第2基板23は、透光性基板71(図1:実施の形態1)に代わって、透光性基板73を有している。透光性基板73に関しては、出射面S22の面積は、入射面S21の面積と異なっている。具体的には、出射面S22の面積は、入射面S21の面積よりも大きい。側面S23の少なくとも一部は、入射面S21から、垂直な角度よりも大きい角度AG2を有している。言い換えれば、90°<AG2<180°が満たされる。なお、第2基板23および透光性基板73についての上記以外の構成は、実施の形態1で説明された第2基板21および透光性基板71と同様である。
【0066】
本実施の形態によれば、透光性基板71に代わって、透光性基板73が用いられる。これにより、透光性基板73の側面S23からの、光の漏れが抑制される。また、照明光92を、より拡散させることができる。
【0067】
図10は、本実施の形態4の第1変形例における、光学部品54Aを有する照明装置104Aの構成を概略的に示す断面図である。光学部品54Aは、図2において示された実施の形態1の変形例と同様に、基板81を含む第3基板31を有している。これにより、実施の形態1の変形例と同様の効果が得られる。
【0068】
図11は、本実施の形態4の第2変形例における、光学部品54Bを有する照明装置104Bの構成を概略的に示す断面図である。光学部品54Bは、第1基板11(図9)に代わって、第1基板13を有している。第1基板13は、蛍光体基板61(図9)に代わって、蛍光体基板63を有している。蛍光体基板63に関しては、出射面S12の面積は、入射面S11の面積と異なっている。具体的には、出射面S12の面積は、入射面S11の面積よりも大きい。側面S13の少なくとも一部は、入射面S11から、垂直な角度よりも大きい角度AG1を有している。言い換えれば、90°<AG1<180°が満たされている。角度AG1は角度AG2と同じであってよく、これにより加工が容易となる。なお、第1基板13および蛍光体基板63についての上記以外の構成は、実施の形態1で説明された第1基板11および蛍光体基板61と同様である。本変形例によれば、蛍光体基板63の側面S13からの、光の漏れが抑制される。
【0069】
図12は、本実施の形態4の第3変形例における、光学部品54Cを有する照明装置104Cの構成を概略的に示す断面図である。光学部品54Cは、第3基板31(図10)に代わって、第3基板33を有している。第3基板33は、基板81(図10)に代わって、基板83を有している。基板83に関しては、出射面S32の面積は、入射面S31の面積と異なっている。具体的には、出射面S32の面積は、入射面S31の面積よりも大きい。側面S33の少なくとも一部は、入射面S31から、垂直な角度よりも大きい角度AG3を有している。言い換えれば、90°<AG3<180°が満たされている。角度AG3は角度AG1と同じであってよく、これにより加工が容易となる。なお、第3基板33および基板83についての上記以外の構成は、実施の形態1で説明された第3基板31および基板81と同様である。本変形例によれば、基板83の側面S33からの、光の漏れが抑制される。
【0070】
なお本実施の形態4またはその変形例に対して、実施の形態2またはその変形例で説明されたコーティングが適用されてもよい。それにより、側面からの光の漏れが、より抑制される。
【0071】
<実施の形態5>
(構成)
図13は、本実施の形態5における光学部品55の構成を概略的に示す断面図である。光学部品55は、第1基板11(図1:実施の形態1)に代わって、第1基板15を有している。光学部品55は、第2基板21(図1:実施の形態1)に代わって、第2基板25を有している。第1基板15は、実施の形態1で説明された蛍光体基板61に加えて、第1中間層46を有している。第1中間層46は第2基板25に面している。第1中間層46は、透光性を有しており、好ましくは実質的に透明である。第2基板25は、実施の形態1で説明された透光性基板71に加えて、第2中間層47を有している。第2中間層47は第1基板15に面している。第2中間層47は、透光性を有しており、好ましくは実質的に透明である。
【0072】
第1中間層46は、蛍光体基板61の材料とは異なる材料からなる。第1中間層46の材料は、好ましくは酸化物であり、例えば、酸化アルミニウムまたは五酸化タンタル(Ta)である。第2中間層47は、透光性基板71の材料とは異なる材料からなる。第2中間層47の材料は、好ましくは酸化物であり、例えば、酸化アルミニウムまたは五酸化タンタル(Ta)である。第1中間層46の材料と、第2中間層47の材料とは、同じであることが好ましい。
【0073】
好ましくは、第1中間層46の熱伝導率は、蛍光体基板61の熱伝導率よりも高い。好ましくは、第2中間層47の熱伝導率は、透光性基板71の熱伝導率よりも高い。好ましくは、第1中間層46の厚みは、1μm以下である。好ましくは、第2中間層47の厚みは、1μm以下である。
【0074】
図14は、図13の一部拡大図であって、第1基板15と第2基板25との境界の近傍を概略的に示す部分断面図である。光学部品55は、電子顕微鏡などによって微視的に観察されると、第1基板15と第2基板25との間に接合層30を有している。接合層30の厚みは非常に小さく、よって接合層30はそれを透過する光の進行をほとんど妨げない。接合層30の厚みは、1nm程度以上100nm程度以下が好ましく、1nm以上10nm以下がより好ましい。
【0075】
原子レベルでの存在を考慮して微視的にみれば、第1基板15は第2基板25に、直接ではなく、接合層30を介して間接的に支持されているといえる。一方、上述したように接合層30は非常に薄いため、巨視的にみれば、第1基板15は第2基板25に直接的に支持されているといえる。
【0076】
接合層30は、第1基板15と第2基板25との間の直接接合法によって形成された界面層である。直接接合の際に原子の拡散が生じることから、接合層30は、第1基板15の第2基板25に面する面に含まれる少なくとも1種類の元素と、第2基板25の第1基板15に面する面に含まれる少なくとも1種類の元素とを含む。本実施の形態においては、接合層30は、第1中間層46に含まれる少なくとも1種類の元素と、第2中間層47に含まれる少なくとも1種類の元素とを含む。
【0077】
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1〜4の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0078】
(製造方法)
図15図18のそれぞれは、光学部品55の製造方法の第1〜第4工程を概略的に示す断面図である。
【0079】
図15を参照して、蛍光体基板61上に第1中間層46が形成されることにより第1基板15が形成される。また、透光性基板71上に第2中間層47が形成されることにより第2基板25が形成される。第1基板15および第2基板25が真空チャンバ840中へ搬送される。第1基板15の第1中間層46の表面と、第2基板25の第2中間層47の表面との各々へ、粒子線生成装置841から粒子線842が照射される。これにより、両表面が、直接接合法に適したものとなる。例えば、粒子線生成装置841はイオンガンであり、粒子線842はイオンビームである。イオンビームは、典型的には、アルゴン(Ar)イオンビームである。なお、粒子線に代わり、プラズマが照射されてもよい。
【0080】
図16を参照して、上記1対の表面が互いに接触させられる。そして、第1基板15と第2基板25とが荷重844によって互いに押し付けられる。これにより第1基板15と第2基板25とが直接接合法によって互いに接合される。接合時の温度は、常温であってもよく、常温より高い温度であってもよい。高温、特に800℃程度以上の温度、が用いられると、物質の拡散が特に有意に促進される。このため、接合されることになる表面の平滑性が、常温の場合よりは、厳しく求められない。このため、高い接合温度が許容されるならば、それを用いることで、コストを低減したり、歩留まりを高めたりすることができる。
【0081】
図17を参照して、必要に応じて、蛍光体基板61の厚みが研磨846によって低減されてもよい。図18を参照して、前述された接合によって得られた第1基板15および第2基板25の積層体から、ダイシングライン848に沿って、1つ以上の光学部品55が切り出される。これにより、光学部品55が得られる。
【0082】
(効果)
本実施の形態によれば、前述した実施の形態1〜4とほぼ同様の効果が得られる。さらに、以下の効果が得られる。
【0083】
第1中間層46が設けられることにより、第1基板15の第2基板25に面する面の材料を、接合に適した材料とすることができる。これにより接合が容易となり、特に、材料の組み合わせが重要な接合である直接接合が容易となる。第1中間層46の材料は、第2基板25の第1基板15に面する面の材料と同じであってよく、その場合、直接接合がより容易となる。
【0084】
第2中間層47が設けられることにより、第2基板25の第1基板15に面する面の材料を、接合に適した材料とすることができる。これにより接合が容易となり、特に、材料の組み合わせが重要な接合である直接接合が容易となる。第2中間層47の材料は、第1基板15の第2基板25に面する面の材料と同じであってよく、その場合、直接接合がより容易となる。
【0085】
(変形例)
図19は、本実施の形態5の第1変形例における光学部品55Aの構成を図14と同様の視野で概略的に示す部分断面図である。光学部品55Aは、第2中間層47(図14)を形成することなく上記製造方法が行われることによって得られる。本変形例は、第1中間層46の材料と透光性基板71の材料とが同じ(例えば酸化アルミニウム)である場合、特に好適である。
【0086】
図20は、本実施の形態5の第2変形例における光学部品55Bの構成を図14と同様の視野で概略的に示す部分断面図である。光学部品55Bは、第1中間層46および第2中間層47(図14)を形成することなく上記製造方法が行われることによって得られる。
【実施例】
【0087】
以下において、実施例1〜7および比較例1〜5の各々における光学部品の製造条件についてまず説明し、続いて、それらの評価結果を表にまとめて説明する。
【0088】
(実施例1〜4の製造条件)
巨視的にみて図5(実施の形態1)に対応する実施例1〜4の光学部品が、以下のように製造された。
【0089】
蛍光体基板として、Ce原子がドーピングされた厚み0.3mmの多結晶YAGセラミック基板(神島化学工業株式会社製)が準備された。この基板上に、第1中間層として、厚み0.5μmのアルミナ層がスパッタ法によって成膜された。このアルミナ層が化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)によって表面粗さRa0.1nmに研磨された。以上により第1基板が形成された。
【0090】
透光性基板として、厚み1mmの、配向性を有する多結晶窒化アルミニウム基板が準備された。実施例1〜4のそれぞれにおいて、多結晶構造の配向度は、30%、50%、70%、および85%とされた。この基板上に、第2中間層として、厚み0.5μmのアルミナ層がスパッタ法によって成膜された。このアルミナ層が化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)によって表面粗さRa0.1nmに研磨された。以上により第2基板が形成された。
【0091】
次に、第1基板のアルミナ層と、第2基板のアルミナ層とが、直接接合法によって互いに接合された。具体的には、まず、両アルミナ層の表面にアルゴンイオンビームが照射された。次に、真空中、常温下で、これらが互いに接触させられ、そして荷重が加えられた。すなわち、直接接合が行われた。顕微鏡観察によれば、接合面に気泡はみられなかった。
【0092】
次に、ダイシング装置を用いて3mm角のサイズで光学部品が切り出された。さらに、幅100μmおよび#800のブレードを有するダイシング装置により、窒化アルミニウム基板のみに対して、切り込み深さを徐々に変化をさせた多段階での溝加工が実施された。これにより、角度AG2(図5)=63°に相当するテーパ形状が形成された。このとき窒化アルミニウム基板の出射面の寸法は2mm×2mmとなった。得られた光学部品には欠けもクラックもみられなかった。
【0093】
(比較例1の製造条件)
透光性基板として、配向性を有しない多結晶窒化アルミニウム基板が準備された。この基板は、常圧下での焼結によって製造されたものであり、その直線透過率は1%であった。この透光性基板を用いつつ、他の条件は上記実施例1〜4と同様として、比較例1の光学部品が製造された。
【0094】
(比較例2の製造条件)
透光性基板として、単結晶構造を有するサファイア基板が準備された。この透光性基板を用いつつ、他の条件は上記実施例1〜4と同様として、比較例2の光学部品が製造された。
【0095】
(比較例3の製造条件)
透光性基板を有しない光学部品が、比較例3の光学部品として製造された。具体的には、実施例1〜4と同様の蛍光体基板が3mm角で切断された。
【0096】
(実施例5の製造条件)
上記実施例4と同様の条件を用いて、ダイシング前までの工程が行われた。次に、透光性基板の出射面が、レジストを塗布することによって保護された。次に、実施例4と同様のダイシングが行われた。次に、光学部品の側面上のコーティング(誘電体膜および反射膜)として、厚み0.5μmのアルミナ層と、厚み0.5μmのアルミニウム合金膜とがスパッタ法によって成膜された。次に、レジストが有機溶剤を用いて除去された。以上により、実施例5の光学部品が製造された。
【0097】
(実施例6の製造条件)
上記実施例4と同様の条件を用いつつ、角度AG2(図10)=117°に相当する逆テーパ形状が形成されるようにダイシングが行われた。これにより、実施例6の光学部品が製造された。得られた光学部品には欠けもクラックもみられなかった。透光性基板の出射面の寸法は4mm×4mmであり、蛍光体基板の寸法は3mm×3mmであった。
【0098】
(実施例7の製造条件)
実施例6と同様の条件を用いて、ダイシング前までの工程が行われた。次に、透光性基板の出射面が、レジストを塗布することによって保護された。次に、実施例6と同様のダイシングが行われた。次に、光学部品の側面上のコーティング(誘電体膜および反射膜)として、厚み0.5μmのアルミナ層と、厚み0.5μmのアルミニウム合金膜とがスパッタ法によって成膜された。次に、レジストが有機溶剤を用いて除去された。以上により、実施例7の光学部品が製造された。
【0099】
(比較例4の製造条件)
透光性基板として、配向性を有しない多結晶窒化アルミニウム基板が準備された。この基板は、常圧下での焼結によって製造されたものであり、その直線透過率は1%であった。この透光性基板を用いつつ、他の条件は上記実施例7と同様として、比較例4の光学部品が製造された。
【0100】
(比較例5の製造条件)
透光性基板として、単結晶構造を有するサファイア基板が準備された。この透光性基板を用いつつ、他の条件は上記実施例7と同様として、比較例5の光学部品が製造された。
【0101】
(評価方法)
光源として、出力10W、波長450nmのGaN系青色レーザ装置が準備された。これを用いて生成された励起光が光学部品へ照射された。この光が光学部品を通過することによって得られた照明光について、その出力、色むら、およびサイズが評価された。
【0102】
なお、照明光の出力は、日本工業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)における「JIS C 7801」の規定に沿って測定された。具体的には、光学部品からの全光束の時間平均によって測定された。全光束は,積分球(球形光束計)を用いて測定された。被測定光源と、全光束が値づけられた標準光源とが、同じ位置で点灯され、両者の比較によって測定が行われた。
【0103】
照明光の色むらは、輝度分布測定装置を用いて得られた色度図によって評価された。色度図において、測定結果が、中央値x:0.3447±0.005、y:0.3553±0.005の範囲にある場合は色むらがないと判定され、それ以外の場合は色むらがあると判定された。
【0104】
照明光のサイズは、幅方向および高さ方向の各々における寸法であり、照明光の光強度分布に基づいて算出された。算出において、光強度のピークをPとして、光強度がP/eである位置を照明光の外縁位置とみなした。光強度分布の測定には、オフィール社製のニアフィールド測定器が用いられた。
【0105】
(実施例1〜4および比較例1〜3についての評価結果)
実施例1〜4および比較例1〜3についての評価結果を、以下の表にまとめる。
【0106】
【表3】
【0107】
実施例1〜4のいずれによっても、1000[lm]以上の出力が、色むらなしで得られた。配向度が高いほど出力は高かった。比較例1の出力200[lm]は、実施例1〜4の出力に比べて著しく低かった。比較例2および3の照明光は色むらを有していた。比較例3の出力900[lm]は、実施例1〜4の出力に比べて低かった。
【0108】
実施例1〜4および比較例1、2の照明光のサイズは共通して2.3mmであり、透光性基板の出射面のサイズ2.0mmに比して、やや大きかった。また比較例3の照明光のサイズ3.5mmは、実施例1〜4のものより大きかった。言い換えれば、実施例1〜4の照明光は、透光性基板を有しない比較例3のものに比して、集光されていた。
【0109】
(実施例4〜7および比較例4、5についての評価結果)
実施例4〜7および比較例4、5についての評価結果を、以下の表にまとめる。なお実施例4は、上記の表と重複して示されている。
【0110】
【表4】
【0111】
実施例4〜7のいずれによっても、1000[lm]以上の出力が、色むらなしで得られた。比較例4の出力300[lm]は、実施例4〜7の出力に比べて著しく低かった。比較例5の照明光は色むらを有していた。
【0112】
実施例4の照明光のサイズ2.3mmは、透光性基板の出射面のサイズ2.0mmに比して、やや大きかった。実施例5の照明光のサイズ2.0mmは、透光性基板の出射面のサイズ2.0mmと同じであった。実施例6および比較例4、5の照明光のサイズ4.3mmは、透光性基板の出射面のサイズ4.0mmに比して、やや大きかった。実施例7の照明光のサイズ4.0mmは、透光性基板の出射面のサイズ4.0mmと同じであった。
【0113】
側面角度63°(角度AG2(図5)=63°)の順テーパ形状の条件下、側面コーティングを有する実施例5の照明光の出力1400[lm]は、側面コーティングを有しない実施例4の照明光の出力1200[lm]よりも高かった。また側面角度117°(角度AG2(図10)=117°)の逆テーパ形状の条件下、側面コーティングを有する実施例7の照明光の出力1600[lm]は、側面コーティングを有しない実施例6の照明光の出力1400[lm]よりも高かった。
【0114】
側面コーティングなしの条件下、逆テーパ形状の透光性基板を有する実施例6の出力1400[lm]は、テーパ形状の透光性基板を有する実施例4の出力1200[lm]よりも高かった。また側面コーティングありの条件下、逆テーパ形状の透光性基板を有する実施例7の出力1600[lm]は、テーパ形状の透光性基板を有する実施例5の出力1400[lm]よりも高かった。
【0115】
側面角度63°の条件下、側面コーティングを有する実施例5の照明光のサイズ2.0mmは、側面コーティングを有しない実施例4の照明光のサイズ2.3mmよりも小さかった。側面角度117°の条件下、側面コーティングを有する実施例7の照明光のサイズ4.0mmは、側面コーティングを有しない実施例6の照明光のサイズ4.3mmよりも小さかった。
【0116】
側面コーティングなしの条件下、逆テーパ形状の透光性基板を有する実施例6の照明光のサイズ4.3mmは、テーパ形状の透光性基板を有する実施例4の照明光のサイズ2.3mmよりも大きかった。側面コーティングありの条件下、逆テーパ形状の透光性基板を有する実施例7の照明光のサイズ4.0mmは、テーパ形状の透光性基板を有する実施例5の照明光のサイズ2.0mmよりも大きかった。なお、逆テーパ形状の透光性基板を有する実施例7の照明光のサイズ4.0mmは、透光性基板を有しない前述した比較例3の照明光のサイズ3.5mmよりも大きかった。
【0117】
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0118】
AG1,AG2,AG3 角度
S11,S21,S31 入射面
S12,S22,S32 出射面
S13,S23,S33 側面
1〜13,15 第1基板
21〜23,25 第2基板
30 接合層
31〜33 第3基板
41 誘電体膜
42 反射膜
46 第1中間層
47 第2中間層
51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B 光学部品
61〜63 蛍光体基板
71〜73 透光性基板
81〜83 基板
90 光源
91 励起光
92 照明光
101,101A,102,102A,103,103A,103B,103C,104,104A,104B,104C 照明装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20

【手続補正書】
【提出日】2020年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源(90)からの光の波長を変換する光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)であって、
蛍光体基板(61〜63)を含む第1基板(1〜13,15)と、
前記第1基板(1〜13,15)を支持する第2基板(21〜23,25)と、
を備え、前記第2基板(21〜23,25)は、前記光源(90)からの光(91)を前記第1基板(1〜13,15)を介して受ける透光性基板(71〜73)を含み、前記透光性基板(71〜73)は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって屈折率の結晶異方性を有する、
光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項2】
前記透光性基板(71〜73)の前記多結晶構造は10%以上99.5%以下の配向度を有している、請求項1に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項3】
前記透光性基板(71〜73)の屈折率は前記蛍光体基板(61〜63)の屈折率よりも高い、請求項1または2に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項4】
前記透光性基板(71〜73)の熱伝導率は前記蛍光体基板(61〜63)の熱伝導率よりも高い、請求項1から3のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項5】
前記透光性基板(71〜73)の線膨張係数は前記蛍光体基板(61〜63)の線膨張係数の±50%以内である、請求項1から4のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項6】
前記透光性基板(71〜73)は窒化アルミニウムおよび酸化アルミニウムのいずれかからなる、請求項1から5のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項7】
前記蛍光体基板(61〜63)は多結晶構造を有している、請求項1から6のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項8】
前記透光性基板(71〜73)は、前記光源(90)からの光(91)を前記第1基板(1〜13,15)を介して受ける入射面(S21)と、前記入射面(S21)と反対の出射面(S22)と、前記入射面(S21)と前記出射面(S22)とを互いにつなぐ側面(S23)と、を有している、請求項1から7のいずれか1項に記載の光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)。
【請求項9】
前記透光性基板(71)の前記側面(S23)上に設けられ、前記透光性基板(71)の屈折率よりも低い屈折率を有する誘電体膜(41)をさらに備える、請求項8に記載の光学部品(52,52A)。
【請求項10】
前記透光性基板(71)の前記側面(S23)上に直接的または間接的に設けられた反射膜(42)をさらに備える、請求項8または9に記載の光学部品(5252A)。
【請求項11】
前記出射面(S22)の面積は、前記入射面(S21)の面積と異なっている、請求項8から10のいずれか1項に記載の光学部品(53,53A〜53C,54,54A〜54C)。
【請求項12】
前記側面(S23)の少なくとも一部は、前記入射面(S21)から、垂直な角度よりも小さい角度(AG2)を有している、請求項8から11のいずれか1項に記載の光学部品(53,53A〜53C)。
【請求項13】
前記側面(S23)の少なくとも一部は、前記入射面(S21)から、垂直な角度よりも大きい角度(AG2)を有している、請求項8から12のいずれか1項に記載の光学部品(54,54A〜54C)。
【請求項14】
前記第1基板(11、15)と前記第2基板(21、25)との間に接合層(30)をさらに備え、前記接合層(30)は、前記第1基板(11、15)の前記第2基板(21、25)に面する面に含まれる少なくとも1種類の元素と、前記第2基板(21、25)の前記第1基板(11、15)に面する面に含まれる少なくとも1種類の元素とを含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の光学部品(55,55A、55B)。
【請求項15】
前記第1基板(15)は、前記第2基板(21、25)に面する第1中間層(46)を含み、前記第1中間層(46)は、前記蛍光体基板(61)の材料とは異なる材料からなる、請求項1から14のいずれか1項に記載の光学部品(55、55A)。
【請求項16】
前記第2基板(25)は、前記第1基板(15)に面する第2中間層(47)を含み、前記第2中間層(47)は、前記透光性基板(71)の材料とは異なる材料からなる、請求項1から15のいずれか1項に記載の光学部品(55)。
【請求項17】
光源(90)と、
前記光源(90)からの光(91)の波長を変換する光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)と、
を備え、前記光学部品(51,51A,52,52A,53,53A〜53C,54,54A〜54C,55,55A,55B)は、
蛍光体基板(61〜63)を含む第1基板(1〜13,15)と、
前記第1基板(1〜13,15)を支持する第2基板(21〜23,25)と、
を含み、前記第2基板(21〜23,25)は、前記光源(90)からの光(91)を前記第1基板(1〜13,15)を介して受ける透光性基板(71〜73)を含み、前記透光性基板(71〜73)は、配向性をともなう多結晶構造を有することによって屈折率の結晶異方性を有する、
照明装置(101,101A,102,102A,103,103A,103B,103C,104,104A,104B,104C)。
【請求項18】
前記光源(90)はレーザを含む、請求項17に記載の照明装置(101,101A,102,102A,103,103A,103B,103C,104,104A,104B,104C)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0088】
(実施例1〜4の製造条件)
巨視的にみて図5(実施の形態)に対応する実施例1〜4の光学部品が、以下のように製造された。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0107】
実施例1〜4のいずれによっても、900[lm]以上の出力が、色むらなしで得られた。配向度が高いほど出力は高かった。比較例1の出力200[lm]は、実施例1〜4の出力に比べて著しく低かった。比較例2および3の照明光は色むらを有していた。比較例3の出力900[lm]は、実施例1〜4の出力以下であった。

【国際調査報告】