特表-19159830IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三井化学株式会社の特許一覧
再表2019-159830画像表示装置封止材および画像表示装置封止シート
<>
  • 再表WO2019159830-画像表示装置封止材および画像表示装置封止シート 図000007
  • 再表WO2019159830-画像表示装置封止材および画像表示装置封止シート 図000008
  • 再表WO2019159830-画像表示装置封止材および画像表示装置封止シート 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年8月22日
【発行日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】画像表示装置封止材および画像表示装置封止シート
(51)【国際特許分類】
   C09K 3/10 20060101AFI20201120BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20201120BHJP
   H05B 33/04 20060101ALI20201120BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20201120BHJP
【FI】
   C09K3/10 B
   C09K3/10 Z
   H05B33/14 A
   H05B33/04
   H01L27/32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
【出願番号】特願2020-500451(P2020-500451)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2019年2月8日
(31)【優先権主張番号】特願2018-25837(P2018-25837)
(32)【優先日】2018年2月16日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【弁理士】
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】富田 裕介
(72)【発明者】
【氏名】山本 祐五
(72)【発明者】
【氏名】高木 正利
【テーマコード(参考)】
3K107
4H017
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC23
3K107EE49
4H017AA04
4H017AA31
4H017AB07
4H017AB17
4H017AC16
4H017AC17
4H017AD06
4H017AE05
(57)【要約】
画像表示装置封止材は、スチレン骨格を含む主鎖を有し、官能基により変性されていない第1のポリオレフィン系樹脂と、酸変性される第2のポリオレフィン系樹脂と、軟化剤と、を含有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチレン骨格を含む主鎖を有し、官能基により変性されていない第1のポリオレフィン系樹脂と、
酸変性される第2のポリオレフィン系樹脂と、
軟化剤と、を含有することを特徴とする、画像表示装置封止材。
【請求項2】
前記第2のポリオレフィン系樹脂は、スチレン骨格を含む主鎖を有することを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置封止材。
【請求項3】
前記第1のポリオレフィン系樹脂の主鎖、および/または、前記第2のポリオレフィン系樹脂の主鎖は、イソブチレン骨格を有することを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置封止材。
【請求項4】
前記第1のポリオレフィン系樹脂の主鎖は、イソブチレン骨格を有し、
前記第2のポリオレフィン系樹脂の主鎖は、イソブチレン骨格を有しないことを特徴とする、請求項1に記載の画像表示装置封止材。
【請求項5】
請求項1に記載の画像表示装置封止材からなる封止層を有することを特徴とする、画像表示装置封止シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置封止材および画像表示装置封止シートに関する。
【背景技術】
【0002】
表示素子を備える画像表示装置として、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイなどが知られている。そのような画像表示装置では、表示素子が大気中の水分などにより劣化することを抑制するために、表示素子が封止材により封止されている。
【0003】
例えば、封止材は、表示素子を埋め込むように、表示素子が搭載される被着体(例えば、基板)に貼り付けられる。
【0004】
そのような封止材として、例えば、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体と、脂肪族系石油樹脂とを含有するシート状封止材が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2015/098648号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、表示素子を封止する封止材は、封止材と被着体との界面に水分が浸入することを抑制するために、温度や湿度などの外部環境に影響されず、被着体に対して安定して密着することが望まれる。
【0007】
しかし、特許文献1に記載のシート状封止材では、高温高湿条件(例えば、60℃90%RHなど)下において、被着体に対する密着力(感圧接着力)が低下するという不具合がある。
【0008】
そこで、耐湿熱性の向上を図るべく、シート状封止材の組成が種々検討されるが、表示素子を封止する封止材には、低透湿性や透明性が要求されており、それら特性をバランスよく確保することは、困難である。
【0009】
本発明は、透湿性の低減を図ることができながら、透明性を確保でき、かつ、耐湿熱性の向上を図ることができる画像表示装置封止材および画像表示装置封止シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明[1]は、スチレン骨格を含む主鎖を有し、官能基により変性されていない第1のポリオレフィン系樹脂と、酸変性される第2のポリオレフィン系樹脂と、軟化剤と、を含有する、画像表示装置封止材を含む。
【0011】
本発明[2]は、前記第2のポリオレフィン系樹脂は、スチレン骨格を含む主鎖を有する、上記[1]に記載の画像表示装置封止材を含む。
【0012】
本発明[3]は、前記第1のポリオレフィン系樹脂の主鎖、および/または、前記第2のポリオレフィン系樹脂の主鎖は、イソブチレン骨格を有する、上記[1]または[2]に記載の画像表示装置封止材を含む。
【0013】
本発明[4]は、前記第1のポリオレフィン系樹脂の主鎖は、イソブチレン骨格を有し、前記第2のポリオレフィン系樹脂の主鎖は、イソブチレン骨格を有しない、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の画像表示装置封止材を含む。
【0014】
本発明[5]は、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の画像表示装置封止材からなる封止層を有する、画像表示装置封止シートを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の画像表示装置封止材および画像表示装置封止シートは、スチレン骨格を含む主鎖を有し、官能基により変性されていない第1のポリオレフィン系樹脂と、酸変性される第2のポリオレフィン系樹脂と、軟化剤とを含有する。
【0016】
そのため、画像表示装置封止材および画像表示装置封止シートは、透湿性の低減を図ることができながら、透明性を確保でき、かつ、耐湿熱性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の画像表示装置封止シートの一実施形態としての封止シートの側断面図である。
図2図2は、図1に示す封止層を備える画像表示装置の一実施形態(インセル構造またはオンセル構造を有する態様)としてのタッチセンサ付き有機ELディスプレイの側断面図である。
図3図3は、画像表示装置の他の実施形態(アウトセル構造を有する態様)としてのタッチセンサ付き有機ELディスプレイの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<画像表示装置封止材>
本発明の画像表示装置封止材(以下、封止材とする。)は、後述する表示素子を封止するための封止樹脂組成物(画像表示装置用封止樹脂組成物)である。
【0019】
封止材は、必須成分として、スチレン骨格を含む主鎖を有し、官能基により変性されていない第1のポリオレフィン系樹脂(以下、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂とする。)と、酸変性される第2のポリオレフィン系樹脂(以下、酸変性ポリオレフィン系樹脂とする。)と、軟化剤とを含有する。
【0020】
(1)無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂
無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂は、スチレン骨格含有モノマーとオレフィンモノマーとの共重合体であって、スチレン骨格と、オレフィンモノマーに由来するオレフィン骨格とを含む主鎖を有する。
【0021】
スチレン骨格含有モノマーとして、例えば、スチレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、イソプロぺニルトルエンなどが挙げられる。スチレン骨格含有モノマーは、単独使用または2種以上併用することができる。
【0022】
スチレン骨格含有モノマーのなかでは、好ましくは、スチレンが挙げられる。つまり、スチレン骨格含有モノマーは、好ましくは、スチレンを含む。
【0023】
オレフィンモノマーとして、例えば、炭素数2〜10の不飽和脂肪族系オレフィンモノマー(例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ブタジエン、ペンテン、ペンタジエン、イソプレン、ヘキサジエン、メチルブテンなど)、炭素数5〜20の不飽和脂環族系オレフィンモノマー(例えば、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなど)などが挙げられる。オレフィンモノマーは、単独使用または2種以上併用することができる。
【0024】
オレフィンモノマーのなかでは、好ましくは、炭素数2〜10の不飽和脂肪族系オレフィンモノマーが挙げられ、さらに好ましくは、エチレン、ブテンおよびイソブチレンが挙げられ、とりわけ好ましくは、イソブチレンが挙げられる。
【0025】
つまり、オレフィンモノマーは、好ましくは、炭素数2〜10の不飽和脂肪族系オレフィンモノマーを含み、さらに好ましくは、エチレン、ブテンおよびイソブチレンからなる群から選択される少なくとも1種のオレフィンモノマーを含み、とりわけ好ましくは、イソブチレンを含む。
【0026】
そのため、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の主鎖は、スチレン骨格に加えて、好ましくは、炭素数2〜10の不飽和脂肪族系オレフィンモノマーに由来するオレフィン骨格を有し、さらに好ましくは、エチレン骨格、ブテン骨格およびイソブチレン骨格からなる群から選択される少なくとも1種のオレフィン骨格を有し、とりわけ好ましくは、イソブチレン骨格を有する。
【0027】
無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の主鎖がイソブチレン骨格を有すると、封止材の透明性の向上を確実に図ることができるとともに、透湿性の低減を確実に図ることができる。
【0028】
このような無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂として、例えば、ブロック共重合体、交互共重合体、ランダム共重合体などが挙げられ、好ましくは、ブロック共重合体が挙げられる。
【0029】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂は、官能基により変性されていない。言い換えれば、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂には、官能基が導入されていない。
【0030】
官能基は、例えば、極性を有する極性基である。極性基として、例えば、酸性基(例えば、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、それらから誘導される酸無水物基など)、エポキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、(メタ)アクリロイル基、エステル基などが挙げられる。
【0031】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂は、水素が添加された水添物であってもよい。
【0032】
このような無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂として、具体的には、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(SIB)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合物、スチレン−ブタジエン−イソプレン−スチレンブロック共重合物、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、および、それらの水添物などが挙げられる。無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
【0033】
無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂のなかでは、好ましくは、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(SIB)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、および、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が挙げられ、さらに好ましくは、SIBおよびSIBSが挙げられ、とりわけ好ましくは、SIBおよびSIBSの併用が挙げられる。
【0034】
つまり、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂は、好ましくは、SIB、SIBSおよびSEBSからなる群から選択される少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂を含み、さらに好ましくは、SIBおよび/またはSIBSを含み、とりわけ好ましくは、SIBおよびSIBSを含む。また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂は、好ましくは、SIB、SIBSおよびSEBSからなる群から選択されるポリオレフィン系樹脂(さらに好ましくは、SIBおよび/またはSIBS、とりわけ好ましくは、SIBおよびSIBS)からなる。
【0035】
このような無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば、20,000以上、好ましくは、30,000以上、さらに好ましくは、50,000、例えば、300,000以下、好ましくは、200,000以下、さらに好ましくは、100,000以下である。重量平均分子量(M)は、ポリスチレンを標準物質とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めることができる(以下同様)。
【0036】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂のメルトマスフローレイト(MFR)は、例えば、0.01g/10min以上、好ましくは、0.1g/10min以上、さらに好ましくは、0.5g/10min以上、例えば、40g/10min以下、好ましくは、30g/10min以下、さらに好ましくは、25g/10min以下である。メルトマスフローレイト(MFR)は、JIS K 7210に準拠して、プラストメータのシリンダ内温度が230℃、荷重2.16kgfの測定条件にて測定できる(以下同様)。
【0037】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂は、好ましくは、MFRが10g/10min以上の無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂(以下、高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂とする。)と、MFRが10g/10min未満の無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂(以下、低MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂とする。)とを含む。
【0038】
無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂が高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂および低MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂を併有すると、封止材の初期の接着強度(密着力)の向上を図ることができる。
【0039】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂が、高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂と、低MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂とを併有する場合、高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂および低MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の総和に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下、さらに好ましくは、30質量%以下、とりわけ好ましくは、20質量%以下である。
【0040】
高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の含有割合が上記範囲であれば、封止材の初期の接着強度の向上を確実に図ることができる。
【0041】
無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂において、スチレン骨格の含有割合は、例えば、10質量%以上、好ましくは、15質量%以上、例えば、40質量%以下、好ましくは、35質量%以下である。
【0042】
封止材における無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、さらに好ましくは、10量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下、さらに好ましくは、40質量%以下である。
【0043】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂および軟化剤の総和に対する、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、2質量%以上、好ましくは、5質量%以上、さらに好ましくは、15質量%以上、とりわけ好ましくは、25質量%以上、例えば、70質量%以下、好ましくは、55質量%以下、さらに好ましくは、45質量%以下、とりわけ好ましくは、35質量%以下である。
【0044】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂および酸変性ポリオレフィン系樹脂の総和に対して、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、30質量%以上、とりわけ好ましくは、50質量%以上、例えば、95質量%以下、好ましくは、90質量%以下、さらに好ましくは、80質量%以下、とりわけ好ましくは、70質量%以下である。
【0045】
無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の含有割合が上記範囲であると、封止材の透明性を確実に確保することができながら、封止材の密着力(感圧接着力)の向上を確実に図ることができる。
【0046】
(2)酸変性ポリオレフィン系樹脂
酸変性ポリオレフィン系樹脂は、酸性基が導入されるポリオレフィン樹脂であって、例えば、ポリオレフィン樹脂と、酸性基を有する酸性基含有化合物との反応生成物である。
【0047】
ポリオレフィン樹脂として、例えば、オレフィンモノマーの単独重合体、スチレン骨格含有モノマーとオレフィンモノマーとの共重合体(無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂)などが挙げられる。
【0048】
ポリオレフィン樹脂のなかでは、好ましくは、オレフィンモノマーの単独重合体、および、スチレン骨格含有モノマーとオレフィンモノマーとの共重合体が挙げられ、さらに好ましくは、スチレン骨格含有モノマーとオレフィンモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0049】
オレフィンモノマーとして、例えば、上記したオレフィンモノマーが挙げられ、好ましくは、炭素数2〜10の不飽和脂肪族系オレフィンモノマーが挙げられ、さらに好ましくは、エチレン、ブテンおよびイソブチレンが挙げられる。オレフィンモノマーは、単独使用または2種以上併用することができる。
【0050】
スチレン骨格含有モノマーとして、例えば、上記したスチレン骨格含有モノマーが挙げられ、好ましくは、スチレンが挙げられる。スチレン骨格含有モノマーは、単独使用または2種以上併用することができる。
【0051】
つまり、酸変性ポリオレフィン系樹脂の主鎖は、少なくともオレフィンモノマーに由来するオレフィン骨格を含み、好ましくは、オレフィン骨格とスチレン骨格とを含み、さらに好ましくは、炭素数2〜10の不飽和脂肪族系オレフィンモノマーに由来するオレフィン骨格とスチレン骨格とを含み、とりわけ好ましくは、エチレン骨格、ブテン骨格およびイソブチレン骨格からなる群から選択される少なくとも1種のオレフィン骨格とスチレン骨格とを含む。
【0052】
上記のように、酸変性ポリオレフィン系樹脂の主鎖は、イソブチレン骨格を有することができる。一方、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の主鎖がイソブチレン骨格を有する場合、酸変性ポリオレフィン系樹脂の主鎖は、好ましくは、イソブチレン骨格を有しない。
【0053】
無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の主鎖および酸変性ポリオレフィン系樹脂の主鎖のいずれか一方が、イソブチレン骨格を有すれば、封止材の透明性の向上および透湿性の低減の効果を十分に奏することができる。
【0054】
また、ポリオレフィン樹脂として、例えば、ブロック共重合体、交互共重合体、ランダム共重合体などが挙げられ、好ましくは、ブロック共重合体が挙げられる。
【0055】
このようなポリオレフィン樹脂のなかでは、好ましくは、ポリイソブテンの単独重合体、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が挙げられる。
【0056】
酸性基含有化合物の酸性基として、例えば、上記した酸性基が挙げられ、好ましくは、カルボキシ基およびカルボキシ基の酸無水物基が挙げられ、さらに好ましくは、カルボキシ基の酸無水物基が挙げられる。
【0057】
酸性基含有化合物として、具体的には、不飽和カルボン酸、その無水物および誘導体などが挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸の無水物および誘導体が挙げられる。酸性基含有化合物は、単独使用または2種以上併用することができる。
【0058】
不飽和カルボン酸として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸などが挙げられる。
【0059】
不飽和カルボン酸の無水物として、例えば、上記した不飽和カルボン酸の無水物などが挙げられ、好ましくは、無水マレイン酸が挙げられる。
【0060】
不飽和カルボン酸の誘導体として、例えば、上記した不飽和カルボン酸の、酸ハライド、アミド、イミド、エステルなどが挙げられる。不飽和カルボン酸の誘導体として、具体的には、塩化マレニル、マレニルイミド、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチルなどが挙げられる。
【0061】
このような酸変性ポリオレフィン系樹脂は、公知のラジカル重合開始剤(例えば、ジ−tert−ブチルパーオキシドなど)の存在下において、ポリオレフィン樹脂と酸性基含有化合物とを反応させることにより調製される。
【0062】
このような酸変性ポリオレフィン系樹脂のなかでは、好ましくは、ポリイソブテンの単独重合体と無水マレイン酸との反応生成物、および、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)と無水マレイン酸との反応生成物が挙げられ、さらに好ましくは、SEBSと無水マレイン酸との反応生成物が挙げられる。酸変性ポリオレフィン系樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
【0063】
つまり、酸変性ポリオレフィン系樹脂は、好ましくは、ポリイソブテンの単独重合体と無水マレイン酸との反応生成物、および/または、SEBSと無水マレイン酸との反応生成物を含み、さらに好ましくは、それらからなる。
【0064】
このような酸変性ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば、20,000以上、好ましくは、30,000以上、例えば、300,000以下、好ましくは、200,000以下、さらに好ましくは、100,000以下である。
【0065】
また、酸変性ポリオレフィン系樹脂の主鎖がスチレン骨格を含有する場合、スチレン骨格の含有割合は、例えば、10質量%以上、好ましくは、15質量%以上、例えば、40質量%以下、好ましくは、35質量%以下である。
【0066】
また、酸変性ポリオレフィン系樹脂における変性量(酸性基含有化合物に由来するユニット(構成単位)の含有割合)は、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上、例えば、5.0質量%以下、好ましくは、3.0質量%以下である。なお、酸性基の含有割合は、ポリオレフィン樹脂および酸性基含有化合物の仕込量や、1H−NMRの測定結果から算出できる(以下同様)。
【0067】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂および酸変性ポリオレフィン系樹脂の総和に対する、酸性基含有化合物に由来するユニット(構成単位)の含有割合は、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.2質量%以上、さらに好ましくは、0.3質量%以上、例えば、2.0質量%以下、好ましくは、1.5質量%以下、さらに好ましくは、1.0質量%以下、とりわけ好ましくは、0.8質量%以下である。
【0068】
封止材における酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、1質量%以上、好ましくは、2質量%以上、さらに好ましくは、5質量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
【0069】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂および軟化剤の総和に対する、酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上、さらに好ましくは、5質量%以上、とりわけ好ましくは、10質量%以上、特に好ましくは、15質量%以上、例えば、70質量%以下、好ましくは、50質量%以下、さらに好ましくは、40質量%以下、とりわけ好ましくは、35質量%以下、特に好ましくは、25質量%以下である。
【0070】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂および酸変性ポリオレフィン系樹脂の総和に対して、酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、さらに好ましくは、20質量%以上、とりわけ好ましくは、30質量%以上、例えば、90質量%以下、好ましくは、80質量%以下、さらに好ましくは、70質量%以下、とりわけ好ましくは、50質量%以下である。
【0071】
酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合が上記下限以上であると、封止材の耐湿熱性の向上を確実に図ることができる。酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合が上記上限以下であると、封止材の密着力の向上および透湿性の低減を確実に図ることができる。
【0072】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂が、高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂と、低MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂とを併有する場合、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂および軟化剤の総和に対する、酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上、例えば、20質量%以下、好ましくは、15質量%以下、さらに好ましくは、10質量%以下、とりわけ好ましくは、8質量%以下、特に好ましくは、5質量%以下である。
【0073】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂が、高MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂と、低MFR無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂とを併有する場合、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂および酸変性ポリオレフィン系樹脂の総和に対する、酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上、例えば、25質量%以下、好ましくは、20質量%以下、さらに好ましくは、15質量%以下、とりわけ好ましくは、10質量%以下である。
【0074】
上記の場合、酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有割合が上記の範囲であると、封止材の初期の接着強度の向上をより一層確実に図ることができる。
【0075】
(3)軟化剤
軟化剤は、封止材に常温(23℃)でのタック性を付与する成分であって、数平均分子量(Mn)が10,000以下の樹脂である。
【0076】
軟化剤として、例えば、スチレン骨格を含まず、酸変性もされていないポリオレフィン樹脂が挙げられ、好ましくは、上記したオレフィンモノマーの単独重合体などが挙げられる。
【0077】
オレフィンモノマーのなかでは、好ましくは、炭素数2〜10の不飽和脂肪族系オレフィンモノマーが挙げられ、さらに好ましくは、エチレン、プロピレン、イソブチレンおよびブテンからなる群から選択される少なくとも1種のオレフィンモノマーが挙げられ、とりわけ好ましくは、エチレン、プロピレンおよびブテンからなる群から選択される少なくとも1種のオレフィンモノマーが挙げられ、特に好ましくは、ブテンが挙げられる。オレフィンモノマーは、単独使用または2種以上併用することができる。
【0078】
オレフィンモノマーの単独重合体として、具体的には、ポリイソブチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体などが挙げられ、好ましくは、ポリブテンおよびエチレン−プロピレン共重合体が挙げられ、さらに好ましくは、ポリブテンが挙げられる。オレフィンモノマーの単独重合体は、単独使用または2種以上併用することができる。
【0079】
つまり、軟化剤は、好ましくは、ポリブテンおよび/またはエチレン−プロピレン共重合体を含み、さらに好ましくは、ポリブテンを含み、とりわけ好ましくは、ポリブテンからなる。
【0080】
軟化剤がポリブテンを含むと、封止材の密着力の向上および水蒸気透過率の低減をより一層確実に図ることができる。
【0081】
このような軟化剤の分子量は、例えば、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂および酸変性ポリオレフィン系樹脂のそれぞれの分子量よりも小さい。軟化剤の数平均分子量(Mn)は、例えば、500以上、好ましくは、1,000以上、さらに好ましくは、2,000以上、例えば、10,000以下、好ましくは、3500以下である。数平均分子量(M)は、ポリスチレンを標準物質とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めることができる(以下同様)。
【0082】
封止材における軟化剤の含有割合は、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、30量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
【0083】
また、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂および軟化剤の総和に対する、軟化剤の含有割合は、例えば、20質量%以上、好ましくは、30質量%以上、例えば、70質量%以下、好ましくは、60質量%以下、さらに好ましくは、50質量%以下である。
【0084】
軟化剤の含有割合が上記下限以上であると、封止材に常温(23℃)でのタック性を付与することができ、封止材の密着性の向上を確実に図ることができる。
【0085】
(4)任意成分
封止材は、上記の必須成分からなってもよく、任意成分として、粘着付与剤をさらに含有することもできる。
【0086】
粘着付与剤は、封止材に高温(60℃以上)における粘着性を付与する成分である。
【0087】
粘着付与剤として、例えば、脂肪族系粘着付与剤、脂環族系粘着付与剤、芳香族系粘着付与剤、ロジン系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、それらの水添加物などが挙げられ、好ましくは、芳香族系粘着付与剤およびテルペン系粘着付与剤が挙げられる。
【0088】
芳香族系粘着付与剤として、例えば、スチレン系オリゴマー、C9系石油樹脂などが挙げられる。芳香族系粘着付与剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
【0089】
芳香族系粘着付与剤のなかでは、好ましくは、スチレン系オリゴマーが挙げられる。
【0090】
スチレン系オリゴマーとして、例えば、上記したスチレン骨格含有モノマーの重合体などが挙げられ、好ましくは、スチレンとα―メチルスチレンとの共重合体が挙げられる。
【0091】
芳香族系粘着付与剤の数平均分子量(M)は、例えば、500以上、好ましくは、700以上、例えば、2500以下、好ましくは、2000以下である。
【0092】
テルペン系粘着付与剤として、例えば、テルペンフェノール樹脂などが挙げられる。テルペン系粘着付与剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
【0093】
テルペン系粘着付与剤のなかでは、好ましくは、テルペンフェノール樹脂が挙げられる。
【0094】
テルペンフェノールは、テルペン化合物と、フェノール化合物との共重合体(反応物)である。
【0095】
テルペン化合物は、イソプレン(C)を構成単位とする炭化水素を主骨格として有する化合物である。テルペン化合物として、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、α−フェランドレン、β−フェランドレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−ターピネオール、β−ターピネオール、γ−ターピネオール、4−ターピネオール、サビネン、カンフェン、トリシクレン、パラメンテン−1、パラメンテン−2、パラメンテン−3、パラメンテン−8、パラメンタジエン類、Δ2−カレン、Δ3−カレン、カリオフィレン、ロンギフォーレンなどが挙げられる。テルペン化合物は、単独使用または2種以上併用することができる。
【0096】
フェノール化合物として、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、メトキシフェノール、ブロモフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどが挙げられる。フェノール化合物は、単独使用または2種以上併用することができる。フェノール化合物のなかでは、好ましくは、フェノールが挙げられる。
【0097】
テルペン系粘着付与剤の数平均分子量(M)は、例えば、500以上、好ましくは、700以上、例えば、2,500以下、好ましくは、2,000以下である。
【0098】
このようなテルペン系粘着付与剤は、市販品を用いることもできる。テルペン系粘着付与剤の市販品として、例えば、YSポリスターT−130(ヤスハラケミカル社製)、YSポリスターT−160(ヤスハラケミカル社製)などが挙げられる。
【0099】
このような粘着付与剤の軟化点は、例えば、80℃以上、好ましくは、100℃以上、さらに好ましくは、120℃以上、例えば、180℃以下、好ましくは、165℃以下である。なお、軟化点は、JIS K2207に記載の方法に準拠して測定できる(以下同様)。
【0100】
封止材における粘着付与剤の含有割合は、例えば、0質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下、さらに好ましくは、20質量%以下である。
【0101】
粘着付与剤の含有割合が上記下限以上であると、封止材に高温(60℃以上)での粘着性を付与することができ、封止材の高温域における密着性の向上を確実に図ることができる。
【0102】
また、封止材は、必要に応じて、シランカップリング剤(例えば、エポキシ基含有シランカップリング剤など)、レベリング剤、充填剤、老化防止剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤などを、適宜の割合で含有してもよい。
【0103】
<作用効果>
このような封止材は、スチレン骨格を含む主鎖を有し、官能基により変性されていない無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂と、酸変性される酸変性ポリオレフィン系樹脂と、軟化剤とを含有する。
【0104】
そのため、封止材は、透湿性(水蒸気透過率)を低減でき、かつ、透明性を確保できながら、耐湿熱性の向上を図ることができる。とりわけ、封止材は、常温(23℃)における密着力(感圧接着力)の向上に加えて、高温高湿(例えば、60℃90%RH)条件下における密着力(感圧接着力)の向上を図ることができる。
【0105】
具体的には、封止材の水蒸気透過率は、40℃90%RHにおいて、例えば、1g/m・24h以上、例えば、20g/m・24h以下、好ましくは、15g/m・24h以下、さらに好ましくは、12g/m・24h以下、とりわけ好ましくは、10g/m・24h以下、特に好ましくは、7g/m・24h以下である。なお、水蒸気透過率は、後述する実施例に記載の方法に準拠して測定できる(以下同様)。
【0106】
また、封止材の水蒸気透過率は、60℃90%RHにおいて、例えば、10g/m・24h以上、例えば、30g/m・24h以下、好ましくは、25g/m・24h以下である。
【0107】
また、封止材のヘイズ値は、例えば、0%以上、例えば、5%以下、好ましくは、2%以下、さらに好ましくは、1%以下である。なお、ヘイズ値は、公知のヘイズメータ(例えば、日本電色工業社製のヘイズメータNDH2000など)により測定できる。
【0108】
また、封止材の100kHzにおける誘電率は、例えば、2.0以上、好ましくは、2.2以上、例えば、3.0以下、好ましくは、2.8以下である。なお、誘電率は、公知の誘電測定器(例えば、アジレント・テクノロジー社製のLCRメーターHP4284Aなど)を用いて、自動平衡ブリッジ法により測定できる。
【0109】
<画像表示装置封止シート>
上記した封止材は、そのまま単独で流通可能であり、産業上利用可能な製品であるが、取扱性の観点から好ましくは、画像表示装置封止シートとして流通する。
【0110】
図1を参照して、本発明の画像表示装置封止シートの一実施形態としての封止シート1について説明する。
【0111】
封止シート1は、上記した封止材からなる封止層2と、ベースフィルム3と、離型フィルム4とを備える。なお、封止シート1は、画像表示装置を作製するための部品であり、表示素子および表示素子を搭載する基板を含まず、具体的には、封止層2と、ベースフィルム3と、離型フィルム4とからなり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
【0112】
封止層2に異物が付着することなどを防ぐため、封止シート1の保管時には、ベースフィルム3と、離型フィルム4とで封止層2が保護されていることが好ましい。なお、封止シート1の使用時には、ベースフィルム3と、離型フィルム4とは剥離される。
【0113】
封止層2は、上記した封止材からなり、フィルム形状(平板形状)を有する。具体的には、封止層2は、所定の厚みを有し、前記厚み方向と直交する所定方向に延び、平坦な表面および平坦な裏面を有している。
【0114】
封止層2の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上、例えば、100μm以下、好ましくは、30μm以下である。
【0115】
ベースフィルム3は、封止シート1が使用されるまでの間、封止層2を支持および保護するために、封止層2の裏面に剥離可能に貼着されている。つまり、ベースフィルム3は、封止シート1の出荷・搬送・保管時において、封止層2の裏面を被覆するように、封止層2の裏面に積層され、封止シート1の使用直前において、封止層2の裏面から湾曲するように引き剥がすことができる可撓性フィルムである。
【0116】
ベースフィルム3は、平板形状を有し、具体的には、所定の厚みを有し、前記厚み方向と直交する所定方向に延び、平坦な表面および平坦な裏面を有している。ベースフィルム3の貼着面(表面)は、必要により剥離処理されている。
【0117】
ベースフィルム3の材料として、例えば、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)など)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)などの樹脂材料が挙げられ、好ましくは、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
【0118】
ベースフィルム3のなかでは、好ましくは、水分バリア性あるいはガスバリア性を有するフィルムが挙げられ、さらに好ましくは、ポリエチレンテレフタレートからなるフィルムが挙げられる。ベースフィルム3の厚みは、フィルムの材質にもより適宜選択されるが、表示素子などの被封止材への追従性を有する点などから、例えば、25μm〜150μm程度とすることができる。
【0119】
離型フィルム4は、封止シート1が使用されるまでの間、封止層2を保護するために、封止層2の表面に剥離可能に貼着されている。つまり、離型フィルム4は、封止シート1の出荷・搬送・保管時において、封止層2の表面を被覆するように、封止層2の表面に積層され、封止シート1の使用直前において、封止層2の表面から湾曲するように引き剥がすことができる可撓性フィルムである。
【0120】
離型フィルム4は、平板形状を有し、具体的には、所定の厚みを有し、前記厚み方向と直交する所定方向に延び、平坦な表面および平坦な裏面を有している。また、離型フィルム4の貼着面(裏面)は、必要により剥離処理されている。離型フィルム4の材料として、例えば、ベースフィルム3と同様の樹脂材料が挙げられる。離型フィルム4の厚みは、フィルムの材質にもより適宜選択されるが、表示素子などの被封止材への追従性を有する点などから、例えば、25μm〜150μm程度とすることができる。
【0121】
次に、封止シート1の製造方法について説明する。
【0122】
封止シート1を製造するには、例えば、上記した封止材を準備して、封止材をベースフィルム3の表面に公知の塗工方法により塗工する。
【0123】
封止材は、上記した必須成分および任意成分を、上記の割合で混合することにより準備される。また、封止シート1の製造において、封止材は、好ましくは、有機溶媒に希釈され、封止材のワニスとして調製される。
【0124】
有機溶媒は、上記した必須成分および任意成分を均一に分散または溶解できれば特に制限されない。有機溶媒として、例えば、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エーテル類(例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールなど)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、含窒素化合物類(例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアルデヒドなど)などが挙げられる。有機溶媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0125】
有機溶媒のなかでは、好ましくは、芳香族炭化水素類が挙げられ、さらに好ましくは、キシレンが挙げられる。
【0126】
次いで、ベースフィルム3に塗工した封止材(封止材のワニス)を乾燥して、必要に応じて有機溶媒を揮発させることで、塗膜を形成する。
【0127】
加熱温度は、例えば、80℃以上、好ましくは、90℃以上、例えば、110℃以下、好ましくは、100℃以下である。加熱時間は、例えば、3分以上、好ましくは、5分以上、例えば、30分以下、好ましくは、10分以下である。
【0128】
これにより、塗膜が乾燥して、封止材から形成される封止層2が調製される。次いで、封止層2の表面に、離型フィルム4を貼り付ける。
【0129】
以上によって、封止シート1が製造される。
【0130】
<画像表示装置>
そのような封止シート1は、画像表示装置の(表示素子光学素子)の封止に好適に利用される。図2を参照して、画像表示装置の一実施形態としてのタッチセンサ付き有機ELディスプレイ(以下、有機ELディスプレイ10とする。)について説明する。
【0131】
なお、本実施形態では、画像表示装置としてタッチセンサ付き有機ELディスプレイを挙げるが、画像表示装置は、特に制限されない。画像表示装置として、例えば、液晶ディスプレイ(タッチセンサ付き液晶ディスプレイを含む)、有機ELディスプレイ(タッチセンサ付き有機ELディスプレイを含む)などが挙げられる。
【0132】
有機ELディスプレイ10は、素子搭載ユニット11と、封止層2と、カバーガラスまたはバリアフィルム15とを備える。
【0133】
素子搭載ユニット11は、基板13と、表示素子の一例としての有機EL素子12と、バリア層16と、電極(図示せず)とを備える。
【0134】
基板13は、有機EL素子12を支持している。基板13は、好ましくは、可撓性を有する。
【0135】
有機EL素子12は、公知の有機EL素子であり、基板13に搭載されている。有機EL素子12は、図示しないが、カソード反射電極と、有機EL層と、アノード透明電極とを備えている。
【0136】
バリア層16は、有機EL素子12を被覆しており、大気中の水分が有機EL素子12に接触することを抑制する。
【0137】
電極(図示せず)は、タッチセンサ付き有機ELディスプレイのセンサを構成する。電極(図示せず)は、基板13から封止層2(後述)の間に位置する。例えば、電極(図示せず)は、基板13内に位置してもよく、有機EL素子12上に位置してもよい。
【0138】
封止層2は、ベースフィルム3および離型フィルム4が剥離されており、バリア層16に被覆された有機EL素子12を埋め込むとともに、基板13に貼り付いている(感圧接着している)。
【0139】
カバーガラスまたはバリアフィルム15は、封止層2の上面に配置されている。カバーガラスまたはバリアフィルム15は、図示しないが、ガラス板と、ガラス板の下面に設けられ、タッチセンサ付き有機ELディスプレイのセンサを構成する電極を備えている。
【0140】
このような有機ELディスプレイ10は、有機EL素子12がセンサを構成する2つの電極の間に配置されるインセル構造、または、センサを構成する2つの電極のうち1つが有機EL素子12上に配置されるオンセル構造を有している。
【0141】
<変形例>
変形例において、上記の実施形態と同様の部材については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0142】
図1に示すように、封止シート1は、封止層2と、ベースフィルム3と、離型フィルム4とを備えるが、本発明の画像表示装置封止シートは、これに限定されない。画像表示装置封止シートは、封止層2を備えていれば、ベースフィルム3および/または離型フィルム4を備えなくてもよい。つまり、画像表示装置封止シートは、封止層2のみから構成されてもよく、また、封止層2と、ベースフィルム3および離型フィルム4のいずれか一方とを備えてもよい。
【0143】
図2に示すように、有機ELディスプレイ10は、バリア層16を備えるが、これに限定されない。有機ELディスプレイ10は、バリア層16を備えなくてもよい。
【0144】
また、有機ELディスプレイ10は、有機EL素子12が、センサを構成する2つの電極の間に配置されるインセル構造、または、2つの電極のうちの1つが、有機EL素子12上に配置されるオンセル構造を有するが、これに限定されない。
【0145】
例えば、図3に示すように、有機ELディスプレイ20は、センサを構成する2つの電極が封止層2よりも上側に配置されるアウトセル構造を有してもよい。有機ELディスプレイ20は、上記した素子搭載ユニット11と、上記した封止層2と、センサユニット25とを備える。
【0146】
センサユニット25は、封止層2上に配置される。センサユニット25は、タッチセンサ付き有機ELディスプレイのセンサを構成する電極を備えている。なお、有機ELディスプレイ20では、基板13は、電極を備えていない。
【0147】
上記した各変形例についても、上記の一実施形態と同様の作用効果を奏する。上記の実施形態および変形例は、適宜組み合わせることができる。
【実施例】
【0148】
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。
【0149】
<無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂の準備>
準備例1(SIBS/SIB)
SIBSTAR 062M(スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)とスチレン−イソブチレン共重合体(SIB)との混合物、SIBS/SIB(質量比)=60/40、スチレン骨格含有量=20質量%、重量平均分子量(Mw)=60,000、MFR=20g/10min、カネカ社製)を準備した。なお、表1〜表4には、無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、軟化剤および粘着付与剤における、スチレン骨格、イソブチレン骨格および変性の有無を示す。
【0150】
準備例2(SEBS)
G1652(スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS、スチレン骨格含有量=30質量%、重量平均分子量(Mw)=80,000、Kraton社製)を準備した。
【0151】
準備例3(SIBS)
SIBSTAR 072T(スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン骨格含有量=30質量%、重量平均分子量(Mw)=65,000、MFR=6g/10min、カネカ社製)を準備した。
【0152】
準備例4(SIBS)
SIBSTAR 102T(スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン骨格含有量=25質量%、重量平均分子量(Mw)=100,000、MFR=0.6g/10min、カネカ社製)を準備した。
【0153】
準備例5(SIBS)
SIBSTAR 103T(スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン骨格含有量=31質量%、重量平均分子量(Mw)=100,000、MFR=0.1g/10min、カネカ社製)を準備した。
【0154】
<酸変性ポリオレフィン系樹脂の準備>
準備例6(M化SEBS)
G1652(SEBS)3kgを、10Lのトルエンに加え、窒素雰囲気下において145℃に昇温してトルエンに溶解させた。さらに、攪拌下において、無水マレイン酸382gと、ジ−tert−ブチルパーオキシド(ラジカル重合開始剤)175gとを、4時間かけて、SEBSのトルエン溶液に供給し、続けて145℃において2時間攪拌した。冷却後、多量のアセトンを投入し、無水マレイン酸により変性されたSEBSを沈殿させ、ろ過し、アセトンで洗浄した後、真空乾燥した。
【0155】
これによって、マレイン酸変性スチレン−エチレン-ブテン−スチレンブロック共重合体(M化SEBS)を準備した。マレイン酸変性スチレン−エチレン-ブテン−スチレンブロック共重合体(M化SEBS)の重量平均分子量(Mw)は、75,000であり、マレイン酸変性スチレン−エチレン-ブテン−スチレンブロック共重合体における変性量は、1.5質量%であった。
【0156】
準備例7(M化ポリイソブチレン)
G1652(SEBS)3kgを、ハイモール5H(ポリイソブチレン、JXTGエネルギー社製)3kgに変更したこと以外は、準備例6と同様にして、マレイン酸変性ポリイソブチレン(M化ポリイソブチレンを準備した。マレイン酸変性ポリイソブチレンの重量平均分子量(Mw)は、45,000であり、マレイン酸変性ポリイソブチレンにおける変性量は、1.0質量%であった。
【0157】
<無変性スチレン骨格不含有ポリオレフィン系樹脂の準備>
準備例8(ポリイソブチレン)
ハイモール5H(ポリイソブチレン、重量平均分子量(Mw)=50,000、JXTGエネルギー社製)を準備した。
【0158】
<軟化剤の準備>
準備例9(ポリブテン)
HV−1900(ポリブテン、数平均分子量(Mn)=2900、JXTGエネルギー社製)を準備した。
【0159】
準備例10(炭化水素系軟化剤A)
窒素置換した攪拌翼付連続重合反応器に、脱水精製したヘキサン1Lを加え、96mmol/Lに調整したエチルアルミニウムセスキクロリド(Al(C1.5・Cl1.5)のヘキサン溶液を、500ml/hの供給速度により連続的に1時間供給した後、16mmol/lに調整したVO(OC)Cl(触媒)のヘキサン溶液を500ml/hの供給速度で連続的に供給するとともに、ヘキサンを500ml/hの供給速度で連続的に供給した。
【0160】
また、重合反応器内の反応液が常に1Lになるように、重合反応器の上部から反応液を連続的に抜き出した。次いで、バブリング管を用いて重合反応器内に、エチレンガスを30L/hの供給速度で供給し、プロピレンガスを30L/hの供給速度で供給し、かつ、水素ガスを90L/hの供給速度で供給した。これにより、エチレンとプロピレンとが共重合した。なお、共重合反応は、重合反応器の外部に取り付けられたジャケットに冷媒を循環させることにより35℃で実施した。
【0161】
その後、得られた反応液(重合溶液)を、塩酸により脱灰した後に、大量のメタノールに投入して、ポリエチレンポリプロピレン共重合体を析出させた後、130℃において24時間減圧乾燥した。
【0162】
これによって、ポリエチレンポリプロピレン共重合体(PEPP)を、炭化水素系軟化剤Aとして準備した。
【0163】
炭化水素系軟化剤Aにおけるエチレン含有量は、53.8mol%であった。また、炭化水素系軟化剤Aの40℃動粘度は、600cStであった。また、炭化水素系軟化剤Aの数平均分子量(Mn)は、2600であった。
【0164】
準備例11(炭化水素系軟化剤B)
エチレンガスの供給速度を34L/hに変更したこと、プロピレンガスの供給速度を34L/hに変更したこと、および、水素ガスの供給速度を82L/hに変更したこと以外は、準備例10と同様にして、ポリエチレンポリプロピレン共重合体(PEPP)を、炭化水素系軟化剤Bとして準備した。
【0165】
炭化水素系軟化剤Bにおけるエチレン含有量は、54.5mol%であった。また、炭化水素系軟化剤Bの40℃動粘度は、1100cStであった。また、炭化水素系軟化剤Bの数平均分子量(Mn)は、3200であった。
【0166】
<粘着付与剤の準備>
準備例12(粘着付与剤A)
攪拌翼を備えた実容量1270mlのオートクレーブに、α−メチルスチレン、スチレンおよび脱水精製したトルエンの混合物(容量比:モノマーの合計/トルエン=1/1)と、脱水精製したトルエンで10倍希釈したボロントリフロライドフェノラート錯体(フェノール1.7倍当量)とを連続的に供給し、反応温度5℃において重合反応させた。
【0167】
α−メチルスチレンとスチレンとのmol比は60:40とし、モノマーおよびトルエンの混合物の供給量は1.0L/hとし、希釈した触媒の供給量は75mL/hとした。
【0168】
次いで、反応液を2段目のオートクレーブに移送し、5℃において重合反応を続けさせた後、1段目と2段目とのオートクレーブ内における合計滞留時間が2時間になったときに、反応液を連続的に排出し、その後、1Lの反応液を採取し、重合反応を終了させた。
【0169】
その後、採取した反応液に1規定のNaOH水溶液を添加し、触媒残渣を脱灰した。次いで、反応液を多量の水で5回洗浄した後、エバポレーターで溶媒および未反応モノマーを減圧留去して、α−メチルスチレン−スチレン共重合体を、粘着付与剤Aとして準備した。
【0170】
α−メチルスチレン−スチレン共重合体の軟化点Tmは、140℃であり、α−メチルスチレン−スチレン共重合体の数平均分子量Mnは、1870であり、α−メチルスチレン−スチレン共重合体の重量平均分子量Mwは、3230であった。
【0171】
準備例13(テルペンフェノール樹脂)
YSポリスターT130(テルペンフェノール樹脂、ヤスハラケミカル社製)を準備した。
【0172】
準備例14(テルペンフェノール樹脂)
YSポリスターT160(テルペンフェノール樹脂、ヤスハラケミカル社製)を準備した。
【0173】
<画像表示装置封止材の調製>
実施例1〜28および比較例1〜6
表1〜表4に示す各成分(無変性スチレン骨格含有ポリオレフィン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリイソブチレン、軟化剤および粘着付与剤)を、表1〜表4に示す処方で混合して、封止材を調製した。なお、封止材は、キシレン(有機溶媒)により希釈され、封止材のワニスとして調製された。
【0174】
<評価>
・外観(白濁の有無)
各実施例および各比較例の封止材のワニスを、塗工機によりPETフィルム(離型処理されたPETフィルム(商品名:ピューレックスA53、帝人デュポンフィルム社製、厚さ:38μm、ベースフィルム)上に塗工した後、窒素パージオーブンにて、90℃で5分間乾燥させて、厚さ25μmの封止層を形成した。
【0175】
次いで、封止層に、熱ラミネーターによりPETフィルム(離型処理されたPETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム社製、厚さ:38μm、離型フィルム)を室温で貼り合せた。
【0176】
以上によって、ベースフィルムと、封止層と、離型フィルムとを備える封止シートを調製した。
【0177】
そして、封止層における白濁の有無を目視により確認し、下記の基準により評価した。その結果を表1〜表4に示す。
○:白濁なし。
△:やや白濁。
×:白濁。
【0178】
・水蒸気透過率(透湿性)
上記の外観の評価と同様にして、各実施例および各比較例の封止シートを調製した。
【0179】
そして、離型フィルムおよびベースフィルムを封止層から剥離し、封止層を薬包紙に貼り合わせて測定用サンプルを得た。得られたサンプルの水蒸気透過率(透湿量)を、JIS Z0208に準拠して、40℃90%RH条件および60℃90%RH条件で測定した。その後、測定に使用したサンプルの膜厚から、サンプルの厚みが100μmである場合の値に換算した。その結果を表1〜表4に示す。
【0180】
・密着力(接着強度)
上記の外観の評価と同様にして、各実施例および各比較例の封止シートを調製した。
【0181】
次いで、封止シートを幅15mm×長さ10cmに切り出した後、離型フィルムを封止層から剥離した。そして、露出した封止層をアルカリガラス(幅25mm×長さ10cm×厚み2mm)に貼り合わせた。その後、封止層からベースフィルムを剥離して、その露出面に、アルミニウム箔/PET複合フィルム(パナック社製 アルペット30−12、幅15mm×長さ15cm×厚み40um)を、アルミニウム面が露出面と接触するように配置し、室温(23℃)において2kgの荷重を付加して1分間貼り合わせた。
【0182】
その後、ばねばかりを用いて、剥離角度が90°となるように、アルミニウム箔/PET複合フィルムを引っ張り、その時の応力を、初期の接着強度とした。
【0183】
また、アルカリガラスおよびアルミニウム箔/PET複合フィルムが貼り合わされた封止層を別途準備し、その封止層を、60℃90%RH条件下において、3日間静置した。
【0184】
その後、上記と同様に、ばねばかりを用いて、剥離角度が90°となるように、アルミニウム箔/PET複合フィルムを引っ張り、その時の応力を、湿熱後の接着強度とした。その結果を表1〜表4に示す。
【0185】
【表1】
【0186】
【表2】
【0187】
【表3】
【0188】
【表4】
【0189】
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記請求の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0190】
本発明の画像表示装置封止材および画像表示装置封止シートは、各種画像表示装置の封止材、具体的には、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの封止材として、好適に用いられる。
【符号の説明】
【0191】
1 封止シート
2 封止層
図1
図2
図3
【国際調査報告】